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響「なんか最近めっちゃしんどい……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:16:30.18 ID:TWF/V8990

「はいカット! オッケーでーす!」
「お疲れ様でしたー!」

響「ふぅ……」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:20:51.45 ID:TWF/V8990

オカマD「お疲れ様、響ちゃん。今日もとっても良かったわよ」
響「あ、はい。どうもありがとうございます!」
オカマD「フフッ。また来週もよろしく頼むわね」
響「はい! 頑張ります! それじゃあ今日はこのへんで失礼します!」
オカマD「はいお疲れ様。気をつけて帰るのよ」
響「はーい!」


~帰り道~

響「……はあ……」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:25:33.78 ID:TWF/V8990

響「……ん? メール? 真からか……」

ピッ

-------------------------------------------

響、もう収録終わった?
もし時間あるようなら、晩ゴハン一緒に食べない?

-------------------------------------------

響「…………」

ポパピプペ

-------------------------------------------

うん、いま終わったとこだよ☆
一緒に食べよー!!

-------------------------------------------

ピッ

響「………はあ」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:28:25.80 ID:TWF/V8990

真「でさ~、律子ったら……」
響「あはは! そんなことがあったんだ~」
真「ホント、参っちゃうよね~って、あ、もうこんな時間だ。そろそろ帰ろっか」
響「ん、そだね」


真「じゃーね、響、また明日!」
響「うん! またね、真! ばいばーい!」


響「…………」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:37:37.89 ID:TWF/V8990

響(……なんか、最近しんどいな……)

響(仕事は順調にこなしてるし、事務所の皆とも楽しくやってる……)

響(プロデューサーとも、何の問題も無く上手くやれてるし……)

響(学校の友達も、自分がアイドルとしての仕事が増えて忙しくなっても、今までと同じように仲良くしてくれてる)

響(そして家に帰れば、かけがえのない家族達が自分を待ってる……)

響(何もかも満たされているはず……なのに)

響(……なんか、めっちゃしんどい……)

響「……って! 何考えてるんだ自分! 家族達が家で自分の帰りを待ってるのに、こんな暗いこと考えてちゃだめさー!」

響「うんうん! いつも元気で前向きなのが自分の良いところなんだから、もっとポジティブにいかなきゃ!」

響「な~やんでもし~かたな~い♪ そんなときもあるさ明日は違うさ♪」

響「オー…………」

響「…………はぁ」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:41:38.87 ID:TWF/V8990

~響宅~

響「あ、もう家か……」

響「…………」

響「……いかんいかん! しっかりしろ自分!」

響「いつもみたいに元気に、明るく……!」

ガチャッ

響「はいさーい! 皆元気にしてたかー!?」

バウッバウッ ニャンニャン ブヒブヒ

響「わっ。こら、お前達っ。そんな一気に来られたら自分もみくちゃになっちゃうぞー!」

響「ははは……」

響(そうさ……。こんなに満たされている生活なのに、しんどいはずなんてあるわけない……)

響「皆、すぐにごはんの用意するから待っててね!」

響(……うんうん。これでいい。これでいいんさ……)


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:53:52.10 ID:TWF/V8990

スタッフ「お疲れ様でーす!」
響「お疲れ様でしたー!」


響(やっと終わった……早く帰ろう)

響(昨日は無理やり自分を元気づけたりしたけど……)

響(やっぱりしんどい……)

プルルルルルル

響「? 電話……春香?」

ピッ

響「もしもし」
春香『あ、響ちゃん? 今時間大丈夫?』
響「うん、大丈夫さー」
春香『あのね、今から事務所でクレープパーティーやるんだけど、よかったら響ちゃんも来ない?』
響「……え?」
春香『私、久々に今日の午後スケジュール空いてて、誰か来てるかなーって思って事務所に行ったら、同じように千早ちゃんと雪歩も来ててね』
響「…………」
春香『それで、なんか、突発的にやろう! ってことになって。それでスケジュール表見たら、響ちゃんも、今日のお仕事そろそろ終わるころだなーって思って』
響「…………」
春香『……って、イキナリ過ぎだよね……ごめん。響ちゃん、直帰する予定だったかもだし……』
響「………い」
春香『えっ?』
響「行くさー! もちろん!」
春香『えっ、本当!?』


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 22:54:35.79 ID:TWF/V8990

響「そんな楽しそうなの、行かないわけないでしょー! それに自分、どのみち事務所寄るつもりだったし!」
春香『そうなんだー! よかった、じゃあ待ってるね!』
響「うん、すぐに行くねー! じゃあまた後で!」
春香『うん、待ってるね!』

ピッ

響「…………はぁ」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:05:55.87 ID:TWF/V8990

~765プロ事務所~

響「はいさーい!」

春香「あっ! 響ちゃん!」

千早「こんにちは、我那覇さん」

雪歩「ごめんなさい響ちゃん。もう先に始めちゃってますぅ~」

響「くんくん。うわー、すごく良い匂いしてるぞ! 自分も早く食べたいなあ!」

春香「ははっ。響ちゃんたら、そんなに慌てなくても、い~っぱい、作ってあるから!」

千早「ふふっ。我那覇さんはいつも元気いっぱいね」

響「えー? そうかあー? 別に普通だぞ?」

雪歩「はい、響ちゃん。春香ちゃん特製のゴーヤクレープドラゴンフルーツ添え」

響「うぇっ……。さ、流石の自分もそれはどうかと思うぞ……」

春香「まーまー、食べてみてよ! 絶対美味しいから!」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:07:37.93 ID:TWF/V8990

響「えー? もお、しょうがないなあ……はむっ。……って、美味い!」

春香「えへへ、でしょー?」

響「このクリームは……シークアーサー味じゃないか! これがゴーヤの苦みと上手く調和してる!」

春香「へっへ~何気に自信作だったんだ♪」

千早「流石ね、春香」

雪歩「春香ちゃんすごいですぅ~。私ももっと頑張らなきゃ!」

響「うんうん、美味しい美味しい!」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:18:14.21 ID:TWF/V8990

春香「は~楽しかった!」

千早「良い息抜きになったわね」

雪歩「うんうん、またやりたいね!」

響「あはは、そうだなー」

春香「あ、じゃあさじゃあさ、明日日曜だし、今度は全員に声掛けてやってみない?」

響「…………えっ」

春香「今度は……そう、たこ焼きパーティー! とか!」

千早「あら、いいんじゃない? 私も、明日はオフだし」

雪歩「うんうん! やろうやろう! 私は一件だけ撮影あるけど、夕方くらいからなら大丈夫!」

春香「よーし、じゃあやっちゃおっか! 響ちゃんも大丈夫だよね?」


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:19:57.13 ID:TWF/V8990

響「…………えっ……」

春香「? 響ちゃん?」

千早「我那覇さん?」

響「あ……あー、ごめん! 自分明日、ちょっと用事があって……」

春香「えー、そうなのー?」

響「う、うん。ごめんね」

千早「まあ、それなら仕方ないわね……」

雪歩「残念ですぅ……」

響「あはは……ご、ごめんね!」

春香「そっかー……それって、一日中ダメな感じ?」

響「え、あ、ああ……うん。ごめんね……」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:21:00.39 ID:TWF/V8990

春香「……ううん! それなら仕方ないよ! そもそも急な話だったし!」

千早「……確かに、春香の提案はいつも急だものね」

春香「ち、千早ちゃん!?」

雪歩「確かに、今日も急でしたぁ」

春香「ゆ、雪歩まで……ひどいよ皆」

千早「ふふっ」

雪歩「くすくす」

響「……あはは! でも、それが春香の良いところさー!」

春香「……ううっ、そう言ってくれるのは響ちゃんだけだよ~」

響「あはははは」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:26:59.92 ID:TWF/V8990

春香「じゃあね、皆!」

千早「ええ、さようなら」

雪歩「バイバイ」

響「ばいばーい! 皆、明日は楽しんでねー!」

春香「響ちゃんも、もし来れそうだったら来てねー!」

響「……ああ、もちろんさー!」




響「…………はあ」

響「…………」

響「……自分……」

響「…………」

響「…………」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:28:02.83 ID:TWF/V8990

響「……いや、もう考えるな」

響「……帰ろう、早く……」

パパーッ

響「? クラクション?」

オカマD「やっほー」

響「……ディレクターさん……?」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:30:19.61 ID:TWF/V8990

オカマD「どうしたの? 浮かない顔しちゃって」

響「うぇっ? そ、そんなことないです……よ」

オカマD「うーそ」

響「うっ……」

オカマD「分かるわよ、長いこと一緒に仕事してるんだから」

響「…………」

オカマD「……話くらいなら、聞くけど?」

響「…………」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:34:50.02 ID:TWF/V8990

~ラーメン屋~

オカマD「ま、アイドルが居酒屋ってのはまずいでしょうし、ここで我慢してちょうだい」

響「いえ、そんな、全然……」

オカマD「……で? 何があったの? 仕事上の悩み?」

響「…………」フルフル

オカマD「まあ、そりゃそうか。まったくもって順風満帆そのものだものね」

響「…………」

オカマD「じゃあ、友達とケンカでもした?」

響「…………」フルフル

オカマD「うーん。じゃあ、恋の悩み! とか?」

響「…………」フルフル

オカマD「……ふむ」

響「…………」


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:42:42.34 ID:TWF/V8990

響「何も……何も、ないんです」

オカマD「何も……ない?」

響「悩みなんて、何も……」

オカマD「…………」

響「……仕事は特に問題なくこなせてるし、事務所の皆とも上手くやれてる。学校でも特に何の問題もなく楽しく過ごせてる……」

オカマD「…………」

響「そして家に帰れば、かけがえの無い家族達が自分を待ってる……」

オカマD「…………」

響「全てにおいて満たされてる……何の不満も無い毎日……のはず、なのに」

オカマD「…………」


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:43:30.38 ID:TWF/V8990

響「……なのに、すごくしんどくて……」

オカマD「…………」

響「……今日も、事務所の皆でクレープパーティーやって、楽しいはずなのに……全然、楽しめなくて」

オカマD「…………」

響「途中から、早く終わらないかなって、そればっか考えてて……時計の方ばっか見てて」

オカマD「…………」

響「……でもそれを皆には気付かれたくなくて、だから必死で楽しんでるフリして」

オカマD「…………」


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:48:39.46 ID:TWF/V8990

響「終わった後、明日も、たこ焼きパーティーやろうって話になったんだけど……自分、なんかもう、ホントしんどくて……」

オカマD「…………」

響「……ウソ、ついちゃった」

オカマD「…………」

響「明日は一日、何の予定もないのに……『用事があるから行けない』って……」

オカマD「…………」

響「……最低……ですよね。せっかく、皆で一緒にやろうって話になったのに……」

オカマD「…………」

響「……ごめんなさい」

オカマD「……なんで、謝るの?」

響「いや、なんか……」

オカマD「……なんか?」

響「……多分、こんな自分の姿知ったら、ディレクターさんも、がっかりするんじゃないかなって……」

オカマD「…………」

響「だから……」


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:56:24.60 ID:TWF/V8990

オカマD「……響ちゃん」

響「……はい」

オカマD「……それで、分かったの?」

響「……え?」

オカマD「……自分が、そこまで、しんどさを感じている理由は」

響「…………」フルフル

オカマD「…………」

響「……わかんない……わかんないんです」


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/27(月) 23:57:32.62 ID:TWF/V8990

オカマD「……そう」

響「おかしいですよね……。こんなに満たされているはずなのに、幸せなはずなのに……」

オカマD「…………」

響「皆の事、大好きなのに……なのに、今はもう、何もかもが面倒くさくて……うっとうしいとさえ、感じていて」

オカマD「…………」

響「ごめんなさい。……やっぱり自分、最て――」

オカマD「響ちゃん」

響「?」

オカマD「……その先は言っちゃダメ」

響「……えっ」


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:02:28.23 ID:NoUqX+Gt0

オカマD「……いい? 響ちゃん」

響「…………」

オカマD「あなたは、おかしくなんてないわ」

響「……えっ」

オカマD「……何か悩みがあるわけでもない。仕事も人間関係も、全て上手くいっている」

響「…………」

オカマD「……でも、何故か無性にしんどい。めんどくさい。かったるい。けだるい。もう何もかもがどうでもいい」

響「…………」

オカマD「……そんなことは、よくあることなのよ」

響「よく、ある……?」

オカマD「……そう。何故なら……」

響「…………」

オカマD「……それが、人間っていう生き物だからよ」

響「…………」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:14:23.38 ID:NoUqX+Gt0

オカマD「……人間っていうのは、常にロジックだけでできてるわけじゃない」

響「…………」

オカマD「……かといって、その全てを感情だけで説明できるわけでもない」

響「…………」

オカマD「理屈でも感情でもなく、ただ一つの事実として……そういう風になってしまうことは、実は誰にでもあることなのよ」

響「……誰にでも……?」

オカマD「そう。誰にでも。……もちろん、私にだってね」

響「……ディレクターさんにも……?」

オカマD「ええ。だから響ちゃん。あなたは全然おかしくなんてないの」

響「…………」

オカマD「疲れてもいい、しんどくなってもいい。もう何もかもどうでもよくなったっていいの」

響「…………」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:15:15.06 ID:NoUqX+Gt0

オカマD「……ただ、それでも決して忘れてはいけないのは……」

響「…………」

オカマD「……そういう風になっている自分を受け入れること。そして……そんな自分を、決して嫌いにならないこと」

響「…………」

オカマD「……響ちゃん。もしかしなくてもあなた、最近の自分のこと……ちょっと嫌いになりかけてたんじゃない?」

響「! ……はい……」

オカマD「…………」


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:15:52.27 ID:NoUqX+Gt0

響「……皆の事、すっごくすっごく、大好きなはずなのに……なのに、それをうっとおしいとか、めんどくさいとか……そんな風に感じる自分は、なんて嫌なやつなんだって……思ってました」

オカマD「……フフッ。やっぱりね」

響「…………」

オカマD「でもね。それだけはやっちゃダメなの」

響「…………」

オカマD「……他の誰を疎んでもいい。めんどくさがってもいいから……自分の事だけは、絶対に嫌いになっちゃダメ」

響「……ディレクターさん……」

オカマD「……明日、何の予定も無いって言ってたわよね?」

響「……え?」

オカマD「……ちょっと、良い提案があるんだけど?」

響「……?」


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:21:07.76 ID:NoUqX+Gt0

~翌日~

バウバウッ ニャンニャン ブヒヒヒ

オカマD「……よし。これで皆乗ったわね」

響「……ごめんなさい。せっかくのお休みの日に……」

オカマD「いいのいいの! この子たちなら番組で毎週一緒なんだし、一日預かるくらい、なんくるないさー! よ」

響「……ははっ」


80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:21:56.89 ID:NoUqX+Gt0

オカマD「…………」

響「…………」

オカマD「……じゃ、今日一日、携帯の電源は切っておくのよ。夜になったら、またこの子たちを届けに来るから」

響「……はい」

オカマD「……それじゃあ、ゆっくりね」

響「……はい。ありがとうございます」

オカマD「もう、そんな畏まらなくてもいいのに。それじゃあね」

ブロロロロ……

響「…………」

響「……家、入ろう


82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:24:48.52 ID:NoUqX+Gt0

ガチャッ バタン

響「…………」

シーン

響「……静かだな」

ボフッ

響「……自分のベッド、一人だとこんなに広く感じるのか……」

響「……あ、携帯の電源切っとくんだった」

ピッ

響「…………ふぅ」

ゴロリ

響「……なんか、部屋、広いな……」

響「……一人って、こんな感じなんだ……」


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:30:10.73 ID:NoUqX+Gt0

響(……そういえば、自分の周りには、いつも誰かがいた)

響(朝はいぬ美達に起こされ、ごはんを作って、家族皆で一緒に食べて)

響(学校に行ったら、クラスの皆でワイワイ楽しくやって、馬鹿話とかして)

響(放課後になったら、事務所に行って……)

響(最近はなかなか皆忙しくて、全員集合とはいかないけど)

響(それでも、来ているメンバーだけでもお喋りしたり、おやつ食べたり)

響(もちろんレッスンもちゃんと皆でやって……)

響(そして家に帰れば、また家族達のご飯を作って、一緒に食べて……)


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:35:43.17 ID:NoUqX+Gt0

響(……そんな毎日が、当たり前だった)

響(……忙しいけど充実してて、毎日がキラキラしてて)

響(……でも、いつからか)

響(……そんな毎日に、しんどさを感じるようになっていた)

響(……そして、今も)

響(自分以外誰もいない、完全に自分一人のこの状況を……)

響(心地良い、って感じてる)

響(事務所の皆も、学校の友達も、家族達も……)

響(皆、皆、大好きなのに……)

響(なのに、そんな皆がいない今の状態を……)

響(誰にも干渉されない、自分しかいないこの空間を……)

響(『楽だ』って……そう感じてる)

響(……できることなら、この時間が永遠に続けばいいのに、って――……)


102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:40:53.69 ID:NoUqX+Gt0

響「……ははっ」

響「何考えてんだ……自分」

響「皆がいない方が楽だとか……こんな時間がずっと続けばいいとか」

響「そんなこと普通に考えちゃうなんて……」

響「……やっぱり。自分は、最て……」


――そういう風になっている自分を受け入れること。そして……そんな自分を、決して嫌いにならないこと。


響「…………!」


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:48:04.94 ID:NoUqX+Gt0

響「ああ……そうか」

響「こんな自分も……“自分”なんだ」

響「……皆と一緒にいる自分。楽しく笑っている自分。キラキラ輝いている自分」

響「……そんな自分も“自分”だけど……」

響「……皆と一緒にいることに、疲れた自分。皆と何かをやることに、しんどさを感じる自分。たこ焼きパーティーに誘われて……面倒くさいと感じる自分」

響「そして……そういう、自分を取り巻く全ての事から解放されて、完全に一人になって……そのことに、心地良さを感じている自分」

響「……そんな自分も……“自分”なんだ」

響「……色んな“自分”がいて、それではじめて……自分なんだ」


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:53:46.35 ID:NoUqX+Gt0

響「……ふふっ」

響「なんかしらないけど……ちょっとだけ、気分が楽になったぞ」

響「…………」

響「……ふわぁ」

響「……なんか、気が抜けたら、眠くなってきちゃった」

響「……いいや、このまま寝ちゃお……」

響「どうせ、今日は休みだし……」

響「……ふふっ。なんか……いい夢見れそうな気がするぞ」

響「むにゃ……皆、今日はたこ焼きパーティーかぁ……たのしそう、だ、な……」


123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 00:59:01.70 ID:NoUqX+Gt0

響「……ぉが?」

響「んー……」

響「……今、何じ……げっ! もうこんな時間!?」

響「むぅ……こんなに昼寝したのいつぶりかな……くぁ……」

ぐ~きゅるる……

響「むぅ……なんかお腹もすいてきたぞ……」

響「あ、そういえば今日って……」

響「…………」

響「ディレクターさんには、切っとけって言われたけど……」

響「…………」

響「……いや、いいや。入れちゃえ。えいっ」

ピッ

響「……………」

ピロリロリン♪

響「あ、メール来てる……春香から?」


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:08:10.09 ID:NoUqX+Gt0

-------------------------------------------
From:天海春香
To:我那覇響

やっほー☆
響ちゃん、元気してる??

えっと……無理なの承知で聞くんだけど、今日のたこ焼きパーティー、もしもしもしもし、ほんのちょっとだけでも時間があったら……やっぱり来てくれないカナァ…なんて(^^;
いや、もちろん、用事があって難しいようなら全然良いんだけどね!?

でもでもやっぱり、響ちゃんがいないと寂しいし……。
それに皆も、響ちゃんに、すっごくすっごく会いたがってるし……。

……なーんて! えへへ、ちょっとワガママ言っちゃいました!><


(忙しいようなら無視してくれて、全然オッケーだからね!☆ミ)

-------------------------------------------


151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:12:46.82 ID:NoUqX+Gt0

響「…………」

ポパピプペ

響「………あ、春香? うん、自分、響。メール見たよ、どうもありがとう」

響「うん。そうそう、それで、今からでもいいなら……って、ちょ、声大きいぞ! 春香! びっくりしたじゃないか」

響「うん……うん……えっ! 全員? すごいなー! うん……うん! わかった! 自分もすぐに行くさー!」

響「うん……うん……。え? 良いこと? はは、別に何もないさー」

響「うん、じゃあすぐ行くね! うん、猛ダッシュで!」

響「はいはーい。じゃあ、また後でね」

ピッ

響「…………ふふっ」


158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:20:35.61 ID:NoUqX+Gt0

響「……あーあ、せっかく一人の時間を作ってもらったのになー」

響「……なーんてね。ふふっ」

響「あ、そうだ……もう一人、電話しないと」

ポパピプペ

響「……あ、ディレクターさん? 響です」

響「え? 電源? ああ、はい……入れちゃいました」

響「……え? そうするだろうって思ってた? よ、読まれてたのか……」

響「はい、それで、はい……また、連絡するから、それまで皆を……」

響「はい……はい。本当に、どうもありがとうございました!」

響「それじゃあ、また連絡します!」

ピッ

響「……ふふっ」


162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:25:29.77 ID:NoUqX+Gt0

響(……色々考えて、わかったことが二つある)

響(まず一つ目は……自分の中には、色んな“自分”がいるってこと)

響(そして、二つ目は……)

響(どんな“自分”にも……共通していることがある、ってこと)

響(それは――……)




響「……やっぱり自分、皆の事が大好きだ!」

春香「ふえ?」

千早「我那覇……さん?」

雪歩「いきなり叫んで……どうしたの?」

響「え、あ、いや……な、なんでもないさー。あは、あははは…」

響(お、思わず声に出ちゃったぞ……)


165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:37:23.03 ID:NoUqX+Gt0

春香「ふふっ。変な響ちゃん」

響「へ、変とか言わないでよ……」

春香「まあ、でもあえて返事をするならば」

響「?」

春香「私達も響ちゃんの事、大好きだよ?」

響「!? んっがっくっく……」

美希「わあ! 響がたこ焼きを喉に詰まらせたの!」

春香「あああ! ごめんね響ちゃん! まさかそんなにびっくりするとは……」

響「び、びっくりするに決まってるじゃないか……急に何言い出すんだ、春香は……」

春香「あはは、ごめんごめん。でも……本当の事だから」

響「なっ……」

春香「……ね?」

響「~~ッ!」


169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:45:09.47 ID:NoUqX+Gt0

響(……あと、追加で)

響(もう一つだけ……わかったことがあった)

響(それは……)


美希「あは。響の顔がたこ焼きのタコみたいに真っ赤になったの」

亜美「おほ→、これはなかなか見ものですなあ」

真美「やれやれ、ひびきんはウブだねぇ」

響「う、うるさいぞ! 美希! 亜美! 真美!」

春香「はいはい、響ちゃん。照れない照れない」

響「は、春香も! あ、頭をなでるなっ!」

春香「よしよし」

響「も、もぉーっ……」


174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:48:31.21 ID:NoUqX+Gt0

千早「ほら春香。我那覇さんをあんまりいじめちゃダメよ」

春香「いじめてないよぅ。愛情表現だよぅ。ね? 響ちゃん?」

響「うぅ……なんか、バカにされてるような気がするぞ……」

雪歩「はーい。響ちゃん専用のゴーヤ入りたこ焼き焼けたよー」

やよい「うっうー! とっても美味しそうですー! あ、でも、響さん専用なのかー……」

響「そ、そんなことないぞ! やよい! やよいもいっぱい食べたらいいさー!」

やよい「本当ですかー!? うっうー! 嬉しいですー!」

美希「響は何故かやよいに対しては妙にお姉さんスキルを発揮するの」

亜美「唯一身長で勝ってる相手だからじゃない→?」

真美「あ、なるほど→」


184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/28(火) 01:52:53.98 ID:NoUqX+Gt0

響「う、うるさいぞ! 身長は関係ないだろー!?」

春香「はいはい響ちゃん、泣かないの。よしよし」

響「な、泣いてないし! ……って、だから春香は頭をなでるな! もぉー!」

春香「ふふっ。はいはい」

響「うぅー……もぉ……ぐすっ」






響(……それは……やっぱり、皆と一緒にいるのが一番楽しい、ってこと)








掲載元:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1346073390/
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