盗賊「伝説の勇者の秘宝は俺がいただく」

1: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 00:28:39.58 ID:jC5JCJusO


盗賊「扉の前には……」

姫「勇者っぽい石像」

盗賊「で、扉は開かねぇと」

姫「で、どうするの?」

盗賊「そう言われてもな……」


 


2: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 00:31:05.14 ID:jC5JCJusO


  ---王都 王宮地下3階---




姫「それを何とかするのがキミの仕事でしょう?」

盗賊「なんで俺が……」

姫「王宮忍び込んで捕まったキミを助けてあげたのは誰ですか??」ニコッ


盗賊「…………クソワガママで偉そうな姫さんだな」

姫「私ならキミの罪状を取り下げることが出来るわ、協力しなさい」

盗賊「ケッ」

姫「ちゃんと秘宝を見つけたら逃してあげるわ」

盗賊「約束だからなっ」

姫「まずはこの迷宮への扉を開かないとね」フフ

盗賊(王女のお遊びかよ)


 ガチャガチャ

盗賊「ふむ……開かねぇな」

姫「キミはどんな鍵でも開けられるって、スラムで有名な盗賊なんでしょ?」

盗賊「なんでもじゃねーよ、鍵抜きが得意なだけだ。そもそもこの扉には鍵穴すらねぇじゃねぇか」

姫「えー……?」


3: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 00:32:25.24 ID:jC5JCJusO


盗賊「仕掛けで開く扉だな……伝説の勇者の秘宝が眠る迷宮か」

姫「入り口の前には伝説の勇者と思わしき石像。さ、謎解いて少年」

盗賊「ガキ扱いすんなよ」

姫「はいはい、少年くん。実力みせてよ」

盗賊「ハッ……なめんなよ」ニヤ

姫「え? なにその顔……もう分かったの?」

盗賊「ったりめーだ。この像、大事な物が足りねぇよな?」

姫「え? なにが?」

盗賊「この勇者像、手ぶらだ。わかるか?」

姫「えーと?」

盗賊「腰に鞘はあるのに」

姫「剣?」

盗賊「勇者の剣と言えば聖剣……名前は?」

姫「え? 聖剣の名前? えーと……??」

盗賊「そんなことも知らねーのか? そんなんじゃ“先に進めねぇぞ”」




盗賊「聖剣の名前は>>??だ」


4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 00:50:09.52 ID:pZZgRQOC0

エクスカリパー


6: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 01:35:20.24 ID:LGz+aOINO

>>4
盗賊「聖剣の名前はエクスカリパーだ」

姫「……パー?」

姫「エクスカリ“バー”でしょ?」

盗賊「そうだよっ! エクスカリバーだっつーの!」

姫「知ってるよーさすがに」

盗賊「知ってんなら答えろやっ」


7: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 01:36:57.81 ID:LGz+aOINO


 ゴゴゴ……


姫「わっ! わわわ」

盗賊「なっ!……勇者の石像に石の剣が現れた」

 ギィィ……


姫「わぁ! 扉が開いた」

盗賊(王族の魔力イメージに反応したのか?)

姫「この勇者の石像……幼いわね、キミと同じくらいの歳かな」



盗賊「お若いのにご立派なこって」


姫「遥か昔、勇者は魔王を倒す為に旅立った……」

盗賊「ケッ」

姫「勇者が何故旅立ったか知ってる?」

盗賊「さぁ? 女神の啓示か、それとも生まれ持った正義感か? ハハッ」



姫「勇者の故郷……始まりの町は魔王軍によって滅ぼされたの。助かったのは彼だけ」


盗賊「つまりは……」





盗賊「復讐……だったのか」


姫「ええ、伝説では語られなかったけど王家の伝承にあったわ」


姫「彼は滅びた故郷の残骸を漁り300Gだけを手にして旅立ったそうよ」

盗賊「伝説の言い伝えとは正反対の旅立ちだったわけか」

姫「そうね……よし入りましょ」



8: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 01:38:22.25 ID:LGz+aOINO


 ---第1の部屋---



姫「なーんもない部屋」

盗賊「殺風景な部屋にまた次への扉」

姫「むー」

盗賊「このダンジョンについて知ってることは?」

姫「さぁ? なにも」

盗賊「ここは王都の王宮、つまりお前ん家。その地下にあるダンジョンなのに何も知らねぇのか?」

姫「知らないわよ、このお城は遥か昔にご先祖様が建てたんだもの」

盗賊「王族の先祖は伝説の勇者だっけか?」

姫「ええ」

盗賊「伝説の勇者は魔王を倒した後、王になり城の地下に秘宝を隠した……」


姫「私も勇者の血を引いてるのよね」


盗賊「さ、先へ進むには……」


9: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 01:39:57.09 ID:LGz+aOINO


姫「次への扉はまた開かないっと……さ、少年くん謎解いて」

盗賊「てめぇ全部人任せかよ」

姫「その為にキミを連れて来たのよ、つべこべ言わない」ニコッ

盗賊「ケッ」


姫「にしても……この部屋何もないわね」

盗賊「よく見ろや、床の模様」

姫「むー……この模様。円を描くように……」


姫「剣と盾」

盗賊「大剣」

姫「杖」

盗賊「メイス……」


姫「全部武器ね……何を表しているのかしら?」

盗賊「このダンジョンは伝説の勇者の迷宮だ。勇者に関係する何かだろうな」

姫「また勇者の武器は……片手剣と盾よね? また武器の名前?」

盗賊「いや、違うな」


盗賊「円の模様、いろんな武器……何を表してる?」

姫「むー?」


盗賊「この模様が表してるのは……勇者達の>>??」


12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 09:31:47.81 ID:5RWmuJcc0

なかま


13: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 10:56:47.56 ID:I/wVrg/dO


>>12
盗賊「この模様が表してるのは……勇者達の仲間」


盗賊「勇者と仲間達の絆だ」

姫「ああ……! 勇者の剣と盾!戦士の大剣、魔法使いの杖、僧侶のメイス」


 ゴゴゴ……


姫「やた! 次の扉が開いた」

盗賊「勇者と仲間達の絆が最大の武器ってな、伝説に仕掛けを解くヒントがあるみてぇだな」


姫「伝説の勇者の仲間達は………なぜ勇者についていったか分かる?」

盗賊「世界を平和にしたかったんじゃねぇの?」


姫「ちがうわ。復讐を誓う勇者の仲間よ?」

盗賊「じゃなんだよ?」


14: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 10:58:17.33 ID:I/wVrg/dO


姫「戦士は王都の地下街の殺人鬼、魔法使いは禁術を研究する迷いの森の魔女、僧侶は教会の教えを守らず堕落した悪僧」

盗賊「はぁ?!」


姫「みんな人と関わらず、街を離れざるおえなかった者たち……勇者の復讐に共感し、勇者の為に戦った。人や世界を救うなど考えていなかったそうよ」

盗賊「……」

姫「彼らに正義感はなかった。それでも絆が強かったのは事実」

盗賊「そうだったのか」

姫「……」

盗賊「なんか逆に納得だな。見返りの無い正義感で旅してますって方が理解できん」


姫「よく納得できるわね、私には分からない。勇者達がどんな気持ちで旅をしたのか」

盗賊「俺は盗賊稼業をやってるもんでね、自分が社会的に悪なのは分かっている」

姫「社会的に悪……」

盗賊「でもな、俺には俺の正義があんだよ……勇者達も同じで彼らだけの正義があったんだろう」


15: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 10:59:36.41 ID:I/wVrg/dO



姫「分からないわ……人の物を盗むキミの正義って何?」

盗賊「貴族のアンタらはスラムの現状を知らねぇ。生きて行く為に奪い合うのは当然の考えだ」

姫「みんなで助け合えば……」

盗賊「スラムにいると綺麗事に虫酸が走る……王族の金でスラム全ての人を助けられるのかよ?」


姫「……すぐには無理かもしれないけど」
盗賊「ここで議論しても何も変わらねぇし、変えようとも思わねぇ」

姫「でも……」

盗賊「そんな世の中なんだ。ただそれだけ。さ、先へ行こうぜ」


姫「……」




16: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 11:00:45.45 ID:I/wVrg/dO



 ---第2の部屋---



盗賊「また開かねぇ扉と勇者に纏わる仕掛けか」

姫「扉の周りには水霊、火精、風獣の石像」

盗賊「一つ足りねぇよな」

姫「何もない台座が一つ」

盗賊「水霊ウンディーネ、火精イフリート、風獣ハーピーとくると残るは……土族だな。わかるか?」

姫「えーと?」


盗賊「伝説の勇者が旅で出会った亜人種達のことだ」

姫「勇者の旅……」


盗賊「鍛治や石工を得意とする種族>>??だ」


17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 11:04:37.41 ID:I/Fr08DC0

ドワーフ


18: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 11:15:37.08 ID:I/wVrg/dO


>>17
盗賊「鍛治や石工を得意とする種族ドワーフだ」



 ゴゴゴ……



姫「わっ! わわわ」

盗賊「台座にドワーフの石像が現れた」

 ガチャ……ギィィ……


姫「わぁ! 扉が開いた」


盗賊「フンッ……楽勝。順調だな」


19: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 11:17:06.42 ID:I/wVrg/dO


姫「さすがね、噂通りただの少年盗賊じゃないのね」

盗賊「少年は余計だ」

姫「なによ、褒めてあげたのに。頭いいなって」ウフ

盗賊「スラムではまともな教育は受けれねぇが、俺にはアニキがいたからな」

姫「お兄さんに勉強教えてもらっていたの?」

盗賊「ああ……」

姫「お兄さんは今どこに?」

盗賊「ケッ……俺のこたぁいいんだよ。今は勇者だろが」

姫「そうね」


20: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 11:18:36.98 ID:I/wVrg/dO


盗賊「勇者は清く正しく人助けでもしながら旅したんだろな。俺と違って」

姫「ええ……勇者は亜人種達の協力を得て旅を進めたのだけれど、人間嫌いの彼らが何故勇者に協力したと思う?」


盗賊「あれだろ、なんか亜人種達が困ってることを解決してやったんだろ?」

姫「そう。魔物に困ってたら倒してあげたり、病に苦しんでたら薬を用意してあげたり、盗まれた物を取り返してあげたりとか」

盗賊「はいはい、立派な正義の味方だね~」

姫「……そんなにどの種族も困ったことになってると思う?」

盗賊「は? どういう意味だ?」






姫「勇者達の策略よ。亜人種達が困るように」


盗賊「まさか……魔物や病、盗みを自分達でやって、そ知らぬ顔で助ける振りをしたってことか?!」

姫「そういうこと」


盗賊「ハハッ……なんだそりゃ詐欺師じゃねぇか」


盗賊「面白れぇ」


21: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 11:21:00.25 ID:I/wVrg/dO



  ---第3の部屋---




姫「凄いこの部屋……木の根が壁に纏わり付いてるわ」

盗賊「姫さん、松明の火が燃え移らねぇようにな」

姫「う、うん……」

盗賊「お宝は無しと……また扉か」


 ガチャガチャ

姫「やっぱり開かないわね。わかっていたけど」

盗賊「扉に何か書いてないか?……文字?」

姫「えーと……『9つの世界を繋ぐ根、世界を体現する巨大な幹、生命を蘇らせる精霊の葉』」

盗賊「これは……アレのことだな」

姫「え? もう分かったの??」

姫「えー……ちょっと考える……むー??」




盗賊「>>??だな」



22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 12:05:51.60 ID:vul7sHrKO

ユグドラシル


23: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:26:41.15 ID:I/wVrg/dO


>>22
盗賊「ユグドラシルだな」

姫「世界樹のことね!」

 ギィィ……


姫「やった」

盗賊「伝説ではたしか……勇者は世界樹に大いなる力を授かり魔王軍と戦ったんだったかな?」

姫「ええ、でも伝承とは少しだけ違う」

盗賊「ははーん、読めたぞ。現在世界樹は存在しない。つまり授かったんじゃなくて奪い盗ったんだろ?」


姫「正解」


24: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:32:30.73 ID:I/wVrg/dO


盗賊「非道なことかも知らんが、まぁ木一本の犠牲。魔王に勝つためには仕方ないと思うがな俺は。魔王に勝てなきゃ人間滅びてたんだろうし」

姫「ただの木では無いわ。当時、大地の神と言われていた世界樹。勇者は力を得る為に世界樹を焼き払ったの……どうなったと思う?」

盗賊「……」

姫「全ての大地から養分が消えて、植物が育つのが難しい世界に。多くの土地が砂漠化したそうよ」


盗賊「な……!」



盗賊「そんなこと……いや、で、でもよ! 魔王倒した後で何とかしたんだろ?! 現に今は植物あるしよっ」

姫「……まあ、そうね」


盗賊「……」


姫「次の間へ行きましょう」



25: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:37:40.35 ID:I/wVrg/dO


  ---第4の部屋---




盗賊「勇者ってのはマジでとんでもねぇヤツだったんだな」

姫「理解出来ない?」

盗賊「フンッ伝説の綺麗事よりは理解できるな。結果的には平和な世界を作ったんだしよ」

姫「そうよ、今私たちが幸せに争いなく暮らせてるのは勇者達あってのこと」

盗賊「しかしよー、そのとんでもねぇ勇者が残した秘宝ってのは何なんだろうな?」


姫「さぁ? それが知りたいからお父様や執事に内緒でここまで来たのよ」

盗賊「……。ちゃんと秘宝見つけたら俺を自由にしろよな。今、城の兵士に見つかったら姫さん誘拐で打ち首にされちまう」

姫「安心して、私必ず約束だけは守るようにお父様に言われているの」アハ

盗賊「とんでもねぇ勇者の子孫だからな……信用していいのか」ハァ

姫「えーと、今度の部屋は~★」



26: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:40:40.74 ID:I/wVrg/dO


盗賊「……」

姫「今度はお馬に乗った騎士さんの絵画ね」

盗賊「入口の勇者の石像と一緒で武器を持ってないな」

姫「この方は誰だろう……伝説の勇者のパーティには騎士はいなかったわよね?」

盗賊「だな。王都の騎士団の団長とか? 勇者に協力して魔王軍と戦ったんじゃなかったか?」

姫「違うわ。当時の騎士団長は女性だったもの、この絵画はどう見ても男性の騎士」

盗賊「眼帯している片目の騎士……の武器? そんな伝説あったかな」

姫「あれ? この騎士さんは武器もないけど、鞘もないわ」

盗賊「お、姫さんいいとこ気付くなぁ」

姫「むー?」

盗賊「つまりはこの騎士の武器は剣じゃなかったってことだ。あ、わかった!」

姫「えーーー!!???」




盗賊「彼は>>??で武器は>>??だ」


28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 12:46:19.49 ID:I/Fr08DC0

オーディンでグングニル


29: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:51:40.66 ID:I/wVrg/dO


>>28
盗賊「彼は戦神オーディンで武器は戦槍グングニル」

姫「絵画に槍が浮かび上がってきたわ」



 ゴゴゴッ……

姫「開いたっ!」


盗賊「勇者は王都軍と魔王軍との大戦で、戦神オーディンを召喚。無数の魔物の群れを倒した………」

姫「その時の様子が描かれているのね」



30: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 12:56:23.32 ID:I/wVrg/dO


盗賊「勇者はどんな奇策を使って大戦を勝利したんだ? さしずめ王都軍の兵士達を囮にでも使ったのか?」

姫「いいえ、王都軍の兵士は1人も犠牲になってないわ」

盗賊「……は?! 1人も? 王都軍と魔王軍の大戦だぞ? 犠牲が出ないわけが……」






姫「勇者が生贄にしたのは……神」

姫「召喚した戦神オーディンを王都軍兵士全員に投影。戦鬼と化した王都軍は圧倒的な兵力で1人の犠牲も出さなかった」

姫「でもその術で戦神オーディンは消滅」

盗賊「マジか……神をも勇者の手玉か」




31: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:00:35.35 ID:I/wVrg/dO



  ---第5の部屋---




姫「部屋の真ん中に石像……」

盗賊「魔族……それも王の身なり。今度は魔王の石像って訳か」


 ガチャガチャ


姫「次の扉はやっぱり開かないわ……また仕掛けね」

盗賊「魔王の像に変なとこはねぇな……うーん」

姫「変っていうか……魔王にしては小さくて人形みたいな石像よね。貫禄がないわ」

盗賊「確かに。勇者の石像に比べて半分以下の大きさか」

姫「むー?……あ!周りの壁に何か描いてあるわ」

盗賊「お、本当だ。ちょっと松明の灯を」

姫「??壁画?」

盗賊「荒地……荒野かな? 嵐のような空に黒い靄か」

姫「天井にも空が描かれてる! 嵐の前触れって空ね」

盗賊「魔王に……荒野に、黒く渦巻く嵐の空。これはもしかして」

姫「え、なに? わかったの?」

盗賊「ふふん。なるほど、魔王の石像が小さいのは魔王が問題じゃないんだ。部屋全体が問題だったんだ」

姫「うーん?」




盗賊「>>??を表しているんだ」


32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 13:04:04.48 ID:Uz7OrX0PO

魔界


33: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:09:13.66 ID:I/wVrg/dO


>>32
盗賊「魔界を表しているんだ」


 ゴゴゴゴ……

姫「開いた~★」

盗賊「魔王との最終決戦はたしか魔界だったよな?」

姫「うん、魔王城地下のゲートから勇者と戦士、魔法使い、僧侶で魔界へ乗り込んだの」

盗賊「たった4人で……」


姫「勇者達の絆はとても強かったそうよ。それ以外は寄せ付けないほど。彼らは勝利し生き残ったわ」

盗賊「最後は真っ当な正義を貫いたってか? みんなで生き残るなんて、まさにHAPPY ENDだな」


34: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:11:27.17 ID:I/wVrg/dO


姫「いえ」

姫「真っ当な戦いとは言えない。勇者達は魔王を倒す為に、人間界地底最深部にある聖石を持って行ったの」

盗賊「聖石?」

姫「コア、核とも言われる人間界の生命そのもの。魔界の最終決戦でその力を使い」








姫「人間界は滅びたの」


盗賊「は?」

盗賊「どういうことだ?……滅びたって」


姫「聖石が砕けると、人間界の大地は割れ、海は干上がり、光は失われ闇に包まれる。文字通り滅びたの。人間界の人や動物や大地や海など全ての生命は死滅したわ」


盗賊「ハッ……バカな。嘘つけよ、俺ら生きてるじゃん。街も海も山も海だってある。動物やモンスターだっているよ」

姫「嘘ではないわ、これは王家にしか伝えられない真実」

盗賊「そ、そうか。その後勇者が世界を再生したんだな……奇跡ってやつか?」


姫「ちょっと違うわ。再生じゃないわ、壊してしまった世界は戻らない」


盗賊「……」

姫「今現存するこの世界は、かつて」





姫「魔界と言われていた」


35: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:14:23.40 ID:I/wVrg/dO


盗賊「------ッ!!」


姫「再生ではなく再構築」

姫「魔界で最終決戦に勝利した勇者達4人は、魔界の魔族を一掃した。そしてこの地に新たな王都を造ったの」


盗賊「---ッ」

姫「勇者パーティは勇者以外の、戦士、魔法使い、僧侶は女性だった」

姫「勇者は3人を妻とし子孫繁栄させた。つまりこの世の人間は全て勇者の子孫なのよ」




姫「貴方も」

盗賊「勇者は……魔王を倒す為、世界を滅した? なんで? そんな……」

姫「彼の目的は初めから一貫して“復讐”。それがこの世の真実よ」

盗賊「……」

姫「まだ勇者を理解できる?」

盗賊「……」

盗賊「本当の意味ではきっと理解できねぇよ。同じ境遇や環境にいねぇからな。誰にも出来ねぇさ」

姫「否定はしないのね」

盗賊「理解は難しいが納得したよ。現実は甘くねぇ、何も犠牲にせず、みんなを平等に助けるなんて無理な話。目的を見失わず、ただそれだけに集中した。だからこそ勇者は成し得たんだ」

姫「……キミもとんでもない盗賊ね」





37: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:16:31.45 ID:I/wVrg/dO



  ---最後の部屋---




姫「これは……」

盗賊「大きな祭壇、ここが最後の部屋のようだな」

姫「ついに伝説の勇者の秘宝が」ゴクリ

盗賊「部屋全体が輝いてる……見てみろ、祭壇に宝箱だ」

姫「でも結界があって近づけないわ」

盗賊「最後も仕掛けだな、祭壇の上にある箱以外は特に何もねぇな」

姫「箱に何か書いてあるっ」


盗賊「えーと『全ての贈り物』か」

姫「贈り物……箱……」

盗賊「誰から誰への贈り物なのか……勇者から俺達?」

姫「……」

盗賊「勇者の伝説、伝承で『贈り物』に纏わる何かなかったか?」

姫「……」

盗賊「姫さん?」



38: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:19:31.69 ID:I/wVrg/dO



姫「この箱は開けない方がいい」

盗賊「どういうことだ?」

姫「勇者は新しく造った世界、つまり今の人間界に初めて子供が生まれた時……その子に箱を贈ったの」

盗賊「勇者から子供へか」

姫「でも……その箱は決して開けてはいけない………災いが入っていると言われているわ」

盗賊「……なんだそりゃ、それがこの箱だってのか?」


姫「今だかつて開けた者はいない。けして開けてはならない……そう伝えられてきた。ここにあったのね」

盗賊「ここまで来て何言ってやがんだ」

姫「帰りましょう……もう充分だわ。キミは約束通り自由にする」



盗賊「いや、納得出来ねぇな。この箱の中身を見るまではな」

姫「結界が解けないから見れないじゃない」

盗賊「『全ての贈り物』『新世界に新人類』『けして開けてはいけない』『災い』……最初の子供は女だろ?」


姫「ええ……」

盗賊「ハッ……なるほどな、神話の通りか」

姫「わかるの……?」





盗賊「その子の名前は>>??、そして結界を解く鍵は俺にもお前にもある>>??だ」


39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 13:39:32.68 ID:Uz7OrX0PO

最初はパンドラとしてあとは分からんな
安価下


42: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:52:31.70 ID:I/wVrg/dO


>>39
>>41
盗賊「その子の名前はパンドラ、そして結界を解く鍵は俺にもお前にもある好奇心だ」



 ギィィィインッ

姫「結界が……」

盗賊「消えた」ニヤリ

姫「ダメよ、開けてはいけない! 災いが入っていると分かっていながら開けるわけにいかないわ」

盗賊「勇者は城の地下に迷宮を作り、仕掛けを施しパンドラの箱を隠した。何故だ?」

姫「開けられないように……」

盗賊「なら地中深く埋めればいい。海深くに沈めてもいい。わざわざ開けられる手段を残したんだ」

姫「……」

盗賊「鍵は好奇心。俺のような者を待っていたんだ」





盗賊「伝説の勇者の秘宝は俺がいただく」


43: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:54:54.25 ID:I/wVrg/dO


姫「---ッ!!」

盗賊「姫さんよ、俺がなぜ捕まったか分かるか?」

姫「え?」

盗賊「初めからこの秘宝を狙って王宮に忍び込んだんだよ」

姫「本当にパンドラの箱を開けるの? 災いが起こってもいいっていうの?」

盗賊「俺には俺の正義があるって言ったろ? わかってくれ」

姫「……わからないわ」

盗賊「俺は秘宝を手に入れ……クソみたいなスラムから抜け出すんだよっ!! どけっ!!!」






 ダダダダダッ


執事「姫様っ!!!」

盗賊「なっ!」

執事「捕らえよっ!」

兵士達「「「ハッ!!」」」


 ドガァッ

盗賊「ぐあっ……く、くそっ!!」

姫「執事……」

執事「姫様、お怪我は?」

姫「大丈夫よ」

盗賊「くそぉっ! はなしやがれっ姫さんよ、秘宝見つけたら解放する約束だろがっ」

姫「……」

執事「牢へ連れていけ」

兵士「ハッ」

盗賊「くそぉっ! てめぇら貴族は災いで滅んじまえばいいんだっ……」

姫「……」

執事「陛下が心配しております。戻りましょう」


44: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:56:51.80 ID:I/wVrg/dO



  ---王宮 執務室---




執事「姫様……お一人で無茶はおやめください」

姫「ごめんなさい、でも相談したら反対したでしょう?」

執事「そうかも知れませんが、姫様に何かあったら私は陛下に殺されます」

姫「あはは、本当にごめんなさい」アセ


執事「姫様、何故あの様な者に?」

姫「可能性を感じたの」


執事「スラムの盗賊です。ちょっと名の知れた者かも知れませんが……ただのはぐれ者」

姫「現に秘宝の前まで行けたわ……それに」

執事「……」

姫「彼の言い分も少し分かるかも」

執事「盗賊のたわ言など」

姫「スラムで貧しく育った彼にとっては、我々貴族の常識は通用しないわ。当然よね、盗みを働かなければ生きて行けない」

姫「それを悪と言うと彼は……いえ、スラムのはぐれた者達全ては死ななければならない。それを正義と認めろなど納得出来るわけがないわ」

執事「納得させる必要はないのです。我々にとっては悪、それだけです」

姫「彼もそれは理解していた。誰しもその人にしかない正義がある」

姫「彼には彼の正義がある」

執事「では」

姫「あと必要なのは……意志」



 ダダダダダッ……バタンッ!


兵士「大変ですっ!!」

執事「何事だ?」

兵士「牢から盗賊が脱走しました! 行方がわかりません!」

姫「!!!……秘宝が!」




45: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 13:58:42.42 ID:I/wVrg/dO



  ---勇者の迷宮・最後の部屋---




盗賊「鍵抜きの得意な俺は牢に閉じ込められない……マヌケな姫さんだぜ」


盗賊「物心ついた時には盗みをやっていた」

盗賊「スラムで生き残る為に自然と身に付いた技術だ。鍵抜き、スリ、暗器」

盗賊「これまで何度も死にかけた」

盗賊「毎日が地獄だった。飢えに病に暴力、死がすぐ近くにあった」

盗賊「初めて地下スラムを出て街を見た時は反吐が出た」

盗賊「どんな手を使っても這い上がる」

盗賊「それが俺の正義だ」




盗賊「パンドラの中身は何なのか?」

盗賊「災いだと? 上等だよ、世界がどうなろうと知ったことではねぇ」

盗賊「俺が貴族のやつらから全てを奪うッ」




盗賊「アニキ……見ててくれよな」

盗賊「さ、勇者さんよ、パンドラの箱を開けさせてもらう」


盗賊「……」

 ガチャ……



 ギィィ


盗賊「これが……伝説の勇者の秘宝……>>??」


52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 21:31:26.01 ID:9V3AW9TwO

300G


54: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 23:32:37.08 ID:LGz+aOINO


>>52
盗賊「これが……伝説の勇者の秘宝……300G?」




盗賊「な、何なんだよ?!」

盗賊「どういうことなんだよ!?」




  ---王宮 執務室---


執事「姫様、やはりパンドラの箱を開けられていました。逃げられたようです」

姫「……困難な状況でも揺るがない意志もある」

執事「彼は……?」












姫「合格よ」


55: ◆Ks1JsTemxeE/ 2017/07/08(土) 23:34:26.76 ID:LGz+aOINO


姫「彼は“伝説の勇者の試験”を突破した」




姫「勇者の心情を理解し、戦うことのできる逸材」

執事「あの少年が次の“勇者”」

姫「伝説の勇者と同じ選択、同じ決断、同じ犠牲を払うことができる」

姫「次なる異世界からの敵と戦う希望」

姫「執事、彼の旅を始めましょう。魔物を使ってスラムを滅して」


執事「彼の故郷を……かしこまりました」

姫「辛く険しい戦いが始まる」

姫「彼にとっては“災い”の始まり」






姫「勇者よ……旅のご加護を」


[盗賊「伝説の勇者の秘宝は俺がいただく」]END
ありがとうございました!




56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 23:43:05.94 ID:gAbm8OP9o

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 な、なんか狐につつまれたような   |
 気がする・・・。             .|
_____  _________/
        V
            ∧_∧
            /    ヽ
            | `  ´|
      <>○<>\= o/
      // ヽ\⊂ ̄ , ヽ
      / ∧_∧ヽ  ̄   ヽ
     /,( ;´∀`)ヽ ,ゝ  |___, ヘ
     | ヽ\`yノ )(   |   <   |
     ヽ ___ノ_と_ノ\_<_ノ


57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/08(土) 23:49:13.18 ID:E7ZBi/uG0

無難すぎて


58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/07/09(日) 07:07:38.15 ID:zCyzYusgO

乙ー




掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499441319/
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