男「そ、そんな……! 仮面の男の正体が兄さんだったなんて……!」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:01:32.68 ID:Ak2Hkja+o
仮面の男「時は満ちた……そろそろオレの正体を明かすとしようか」
男「お前は……! たびたび俺の前に現れては、助言や手助けをしてくれた男!」
男「お前の正体はいったい何者なんだ!?」
仮面の男「オレの正体、それは――」カパッ
男「!!!」
男「お前は……! たびたび俺の前に現れては、助言や手助けをしてくれた男!」
男「お前の正体はいったい何者なんだ!?」
仮面の男「オレの正体、それは――」カパッ
男「!!!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:04:44.64 ID:Ak2Hkja+o
男「兄さん……!?」
兄「フフフ、オレのことを覚えていてくれたか」
兄「仮面など介さず、まともに顔を向き合わせるのは、いったい何年ぶりのことか……」
男「そ、そんな……! 仮面の男の正体が兄さんだったなんて……!」
兄「フフフ、オレのことを覚えていてくれたか」
兄「仮面など介さず、まともに顔を向き合わせるのは、いったい何年ぶりのことか……」
男「そ、そんな……! 仮面の男の正体が兄さんだったなんて……!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:06:36.77 ID:Ak2Hkja+o
女幹部「オホホ、ずいぶん驚いているようね」
男「お前は……! 俺の敵でありながら、たまに俺を助けてくれたりした妖艶な女幹部!」
男「なぜ、今このタイミングでここに!?」
女幹部「それは私の正体を教えてあげるためよ」
男「正体……!?」
女幹部「私の正体は――」
男「お前は……! 俺の敵でありながら、たまに俺を助けてくれたりした妖艶な女幹部!」
男「なぜ、今このタイミングでここに!?」
女幹部「それは私の正体を教えてあげるためよ」
男「正体……!?」
女幹部「私の正体は――」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:10:16.14 ID:Ak2Hkja+o
姉「あなたの姉だったのよ!」バサァッ
男「姉さん!?」
男「あの優しかった姉さんが、魔王配下の女幹部……!? ウソだ!」
姉「残念ながら、真実なのよ……」
男「どうして!? どうして姉さんが……!」
男「姉さん!?」
男「あの優しかった姉さんが、魔王配下の女幹部……!? ウソだ!」
姉「残念ながら、真実なのよ……」
男「どうして!? どうして姉さんが……!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:14:29.78 ID:Ak2Hkja+o
謎の幼女「うふふ……」
謎の少年「えへへ……」
男「お前たちは……! 時々俺の前に現れては、意味深な言葉を残していく子供たち!」
男「どことなく俺に似てる気もするが、いったい誰なんだ!?」
謎の幼女「お兄ちゃん」
謎の少年「お兄ちゃん」
男「え!?」
謎の少年「えへへ……」
男「お前たちは……! 時々俺の前に現れては、意味深な言葉を残していく子供たち!」
男「どことなく俺に似てる気もするが、いったい誰なんだ!?」
謎の幼女「お兄ちゃん」
謎の少年「お兄ちゃん」
男「え!?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:16:02.08 ID:Ak2Hkja+o
男「お兄ちゃんって……まさか!?」
妹「あたちはね、お兄ちゃんの妹なのよ」
弟「ぼくはね、お兄ちゃんの弟なの」
男「そんな……! どうりで似てると思ったけど、俺に妹と弟がいたなんて……!」
妹「あたちはね、お兄ちゃんの妹なのよ」
弟「ぼくはね、お兄ちゃんの弟なの」
男「そんな……! どうりで似てると思ったけど、俺に妹と弟がいたなんて……!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:19:21.92 ID:Ak2Hkja+o
女神「こうなってしまっては……わらわの正体も明かさねばならぬな」フワッ…
男「女神様!?」
男「俺に魔王を倒すための力を授けて下さったあなたにも、秘密があるというのですか!?」
女神「もちろんじゃ」
男「どんな秘密があるというのですか!?」
女神「ふふふ……」
男「女神様!?」
男「俺に魔王を倒すための力を授けて下さったあなたにも、秘密があるというのですか!?」
女神「もちろんじゃ」
男「どんな秘密があるというのですか!?」
女神「ふふふ……」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:21:48.88 ID:Ak2Hkja+o
女神「昔はよく、あなたを膝に抱いて絵本を読んであげたわね」
女神「一人の勇敢な若者が魔王を倒す、英雄物語を……」
男「!」
男「女神様……あなたは母さんなのか!?」
母「そうよ」
男「そんな、母さんはあの事件で亡くなったとばかり……!」
魔王「フハハハハ……!」
女神「一人の勇敢な若者が魔王を倒す、英雄物語を……」
男「!」
男「女神様……あなたは母さんなのか!?」
母「そうよ」
男「そんな、母さんはあの事件で亡くなったとばかり……!」
魔王「フハハハハ……!」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:25:21.01 ID:Ak2Hkja+o
魔王「ずいぶんと混乱しておるようだな。まあ無理もないことだが」
男「魔王ッ! まさかお前まで現れるとは! 今日こそ決着をつけてやる!」
魔王「フハハハ……まあそう焦るな」
魔王「今から貴様に面白いことを教えてやるのだからな」
男「面白いこと……?」
魔王「……我が息子よ」
男「!?」
男「魔王ッ! まさかお前まで現れるとは! 今日こそ決着をつけてやる!」
魔王「フハハハ……まあそう焦るな」
魔王「今から貴様に面白いことを教えてやるのだからな」
男「面白いこと……?」
魔王「……我が息子よ」
男「!?」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:27:25.04 ID:Ak2Hkja+o
男「息子だと……!? 俺が……!?」
男「ということは……魔王、お前は俺の父親……!?」
父「そうだ」
男「ウソだ……!」
父「残念ながら本当のことだ」
男「俺は信じない……! 絶対に信じないぞ!」
男「ということは……魔王、お前は俺の父親……!?」
父「そうだ」
男「ウソだ……!」
父「残念ながら本当のことだ」
男「俺は信じない……! 絶対に信じないぞ!」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:30:32.44 ID:Ak2Hkja+o
精霊「ワン!」
男「お前はいつも俺の近くにいる動物の精霊!」
精霊「ワン、ワン!」
男「まさか……お前も!?」
精霊「ワン!」
男「お前はいつも俺の近くにいる動物の精霊!」
精霊「ワン、ワン!」
男「まさか……お前も!?」
精霊「ワン!」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:32:25.55 ID:Ak2Hkja+o
男「この鳴き声……どこかで聞いたような気がする」
男「そうか……! お前は昔、俺が飼っていた犬か!」
犬「ワン!」
男「お前は死んだとばかり思っていたけど……」
男「精霊として転生して、ずっと俺のことを見守ってくれていたのか……」
男「そうか……! お前は昔、俺が飼っていた犬か!」
犬「ワン!」
男「お前は死んだとばかり思っていたけど……」
男「精霊として転生して、ずっと俺のことを見守ってくれていたのか……」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:39:15.57 ID:Ak2Hkja+o
男「ようするにだ、お前らは全員グルだってのが分かった」
男「なぜだ!? なぜこんな回りくどいことをして、俺に力を与えた!?」
父「フハハ、決まってるだろう?」
父「お前を覚醒させ、この世界全てを救う戦士に育て上げるためだ!」
兄「騙してて悪かったな」
姉「これも世界のためなの……許してね」
妹「キャハハ、がんばってね、お兄ちゃん」
弟「アハハハ、がんばってよ、お兄ちゃん」
母「これはあなたにしかできないことなのよ」
犬「ワン!」
男「これまでの戦いは全て……全て、仕組まれたものだったのか……!」
男「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
男「なぜだ!? なぜこんな回りくどいことをして、俺に力を与えた!?」
父「フハハ、決まってるだろう?」
父「お前を覚醒させ、この世界全てを救う戦士に育て上げるためだ!」
兄「騙してて悪かったな」
姉「これも世界のためなの……許してね」
妹「キャハハ、がんばってね、お兄ちゃん」
弟「アハハハ、がんばってよ、お兄ちゃん」
母「これはあなたにしかできないことなのよ」
犬「ワン!」
男「これまでの戦いは全て……全て、仕組まれたものだったのか……!」
男「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:45:20.17 ID:Ak2Hkja+o
男「あー……面白かった。全力で叫んじゃったよ」
兄「ナイス演技だったぜ。お前、俳優になれるんじゃねえの?」
男「おだてるなよ、兄貴」
姉「やっぱり面白いわね。この『謎のキャラの正体は肉親だったごっこ』は」
妹「おもしろかったー!」
弟「ぼく、もっとセリフ欲しかったな」
父「たまには家族全員で、こういう大がかりなお遊びをやるのもいいもんだ」
父「ま、母さんが女神ってのはちょっと無理がある設定の気もするが――」
母「なんですって!?」
父「ごめんなさいっ!」
犬「ワン、ワン!」
男「ポチ、もう吠えなくていいんだぞ。ごっこ遊びは終わったんだから」
「あのー……」
兄「ナイス演技だったぜ。お前、俳優になれるんじゃねえの?」
男「おだてるなよ、兄貴」
姉「やっぱり面白いわね。この『謎のキャラの正体は肉親だったごっこ』は」
妹「おもしろかったー!」
弟「ぼく、もっとセリフ欲しかったな」
父「たまには家族全員で、こういう大がかりなお遊びをやるのもいいもんだ」
父「ま、母さんが女神ってのはちょっと無理がある設定の気もするが――」
母「なんですって!?」
父「ごめんなさいっ!」
犬「ワン、ワン!」
男「ポチ、もう吠えなくていいんだぞ。ごっこ遊びは終わったんだから」
「あのー……」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:47:08.40 ID:Ak2Hkja+o
近所のおばさん「回覧板を届けにきたんですけど……」
一家「ドア開けっ放しだったーっ!!!!!」
おわり
一家「ドア開けっ放しだったーっ!!!!!」
おわり
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/27(土) 18:55:27.72 ID:dld/f/js0
起承転結の承まではよかった 乙
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