凛「苦手を克服させるにゃ」
1: ◆NrN1F6mAyarS 2016/05/03(火) 16:56:45.76 ID:l2dAQuqso
凛「イタズラするにゃ!」
穂乃果「えー、穂乃果はもう怒られたくないよー」
希「そろそろ絵里ちゃんも本気で怒りそうやん」
凛「えー!つまんない、つまんないよー!」
希「凛ちゃん、ワガママ言うたらあかんよ」
穂乃果「あっ!それなら役に立つイタズラにすればいいんだよっ!」
希「役に立つイタズラ?」キョトン
穂乃果「うんうんっ!ちゃんと役に立てば怒られないし一石二鳥だよっ!」
凛「おぉー!穂乃果ちゃんって天才?!」
穂乃果「ふふふっ、もっと褒めてくれてもいいんだよ!」ニコニコ
凛「それでそれで!どんなイタズラをするの?」
穂乃果「そ、それは・・・・・・えーっとー」アセアセ
凛「・・・・・・バカだにゃー」ボソッ
穂乃果「凛ちゃんには言われたくないよっ!」ガタッ
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 16:57:13.82 ID:l2dAQuqso
希「まあまあ、落ち着いて」
希「それじゃあ、苦手なモノを克服させるっていうのはどう?」
穂乃果「苦手なモノ?」
希「みんな何かしら苦手なモノがあるやん?」
凛「凛は魚が苦手だよー」
希「苦手なモノが好きなモノに変われば、怒られるどころか褒められるやん!」
穂乃果「おーっ!」
凛「希ちゃんは天才だね!」
希「そうと決まったら、まずは嫌いなモノを調査やね」
凛「凛はかよちんと真姫ちゃんを調べてくるね」
穂乃果「穂乃果はことりちゃんと海未ちゃんだね!」
希「ウチは絵里ちゃんとにこっちやね」
希「くれぐれも怪しまれんように」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 16:57:39.48 ID:l2dAQuqso
ーーー1週間後ーーー
希「これで全員分揃ったね」カキカキ
凛「誰から仕掛ける?」
穂乃果「海未ちゃん?」
希「いきなりラスボスは無理やん」
凛「かよちんなら、イタズラも笑って許してくれるよ?」
穂乃果「かよちゃん優しいもんね」
希「そもそもかよちんって怒る?」
凛「えーっと、かよちんの嫌いなモノは・・・・・・あれ?」
穂乃果「どうしたの?」
凛「かよちんの部分だけ空白だよ?」
穂乃果「凛ちゃん、聞き忘れたの?」
凛「うーん、ちゃんと聞いたと思うんだけど・・・・・・」
希「忘れた?」
凛「えーっと・・・・・・」ウーン
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 16:58:07.71 ID:l2dAQuqso
ーーー回想中ーーー
凛「かよちんの嫌いなモノってなーに?」
花陽「私の嫌いなモノ?」
凛「食べ物でもなんでもいいよ」
花陽「うーん、急に言われても・・・・・・」
凛「コレだけは絶対に食べられない物ってない?」
花陽「・・・・・・ないかな」ニコニコ
凛「えー」
花陽「あれ、ダメだったかな」アセアセ
凛「う、ううん!好き嫌いが無いのは良い事にゃー」アセアセ
花陽「あっ!ちょっと違うかもしれないけど」
凛「うんうん!」
花陽「恥ずかしがり屋なところが、嫌になっちゃう時があるの」
凛「でも、そこがかよちんの可愛いところでもあるよ?」
花陽「そ、そうかな」///
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 16:59:23.80 ID:l2dAQuqso
ーーー
凛「って言ってたよ」
希「でもそれってかよちんの特徴でもあるやん」
凛「凛もそう思うけど、他に何も思いつかないよー」
穂乃果「・・・・・・パン」ボソッ
希「ぱん?」
穂乃果「かよちゃんがパンを食べてるところって見たことある?」
凛「そう言われれば・・・・・・」
希「お米しか食べてないイメージやね」
凛「たしかに見たことはないけど、嫌いなのかな?」
穂乃果「物は試しだよっ!」
希「でもどうやって食べさせるの?」
穂乃果「そんなの簡単だよっ!」
穂乃果「凛ちゃんが頑張ってサンドイッチを作れば、かよちゃんだって無碍には出来ないはずだよっ!」
凛「えー、めんどくさいよー」グッタリ
穂乃果「サンドイッチぐらい簡単に作れるよっ!」
穂乃果「穂乃果も一緒に作るから、がんばろー!」
希「誰にもバレへんように、ウチの家で作ろっか」
凛「うーん、わかった」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 16:59:52.96 ID:l2dAQuqso
ーーー決行日の昼休みーーー
凛「かよちーん!一緒にご飯食べよ!」
花陽「うん!」
凛「ほら、真姫ちゃんも早く早く!」
真姫「わっ私は別に・・・・・・」クルクル
花陽「あ、もしかして別の人と食べる予定だった?」アセアセ
真姫「そ、そういう訳でもないけど」クルクル
凛「そんなこと言いながら、お弁当持ってきてるにゃ」
真姫「しょしょうがなくよ!しかたなく一緒に食べてあげる」フンッ
花陽「うん!」ガサゴソ
凛「あっ!待って!」
花陽「ん?」ガサゴソ
凛「今日はかよちんの為に、手作りお弁当を持ってきたんだー」ニコニコ
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:00:37.26 ID:l2dAQuqso
花陽「凛ちゃんが作ったの?」
真姫「相変わらず仲良しなのね」
凛「うんっ!」
凛「だから、今日は凛のお弁当と交換しよ?」
花陽「私は別にいいけど、真姫ちゃんは・・・・・・」チラッ
真姫「私の事は気にしなくていいわよ」
真姫「凛の作ったお弁当なんて、怖くて食べられないもの」
凛「失礼にゃっ!一生懸命作ったんだから、おいしーよ!」
凛「かよちんは、ちゃんと食べてくれるよね?」
花陽「うん!私の為に、わざわざありがとう」ニコニコ
凛「わーい!」
真姫「・・・・・・」モグモグ
凛「おー!かよちんのお弁当は、いつ見ても美味しそうにゃー!」パカッ
花陽「えへへ」
花陽「凛ちゃんのお弁当も、いつも美味しそうだよ?」
パカッ
花陽「・・・・・・あれ?」
真姫「どうしたの?」モグモグ
花陽「り、凛ちゃん?あ、あの、これって」アセアセ
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:01:31.43 ID:l2dAQuqso
凛「パンだよ」
花陽「・・・・・・」
凛「サンドイッチだよ!」
真姫「・・・・・・かよちんってパン食べれるの?」
凛「えっ・・・・・・かよちんってパン食べられないの?!」ウルウル
花陽「そ、そんなことはないよ!ただ、あまり食べないというか、白いご飯が好きというか」
凛「だよね!希ちゃんと穂乃果ちゃんにも手伝ってもらったから、絶対に美味しいよ!」ニコニコ
真姫「・・・・・・」モグモグ
凛「それに、1つ1つ保存用ラップに包んであるから手も汚れないし、こぼれないんだよ!」
花陽「パン食べるのって久しぶりかも」
花陽「いただきます」パクッ
花陽「・・・・・・凛ちゃん、なにこれ」モグモグ
凛「それは、凛の考えたラーメンサンドだよ!」ニコニコ
真姫「おいしい物とおいしい物を合わせても、すごく美味しい物には成りえないのよ?」
凛「そうなの?」キョトン
花陽「ま、マズくはないんだけど、特においしくも・・・・・・すごいモソモソするよ~」モグモグ
凛「えー」ショボン
花陽「あっ、で、でも!噛めば噛むほど味噌の味が」モグモグ
凛「でっしょー!」ニコニコ
真姫「ちょっと凛!それって私の真似じゃないでしょうね?」ジー
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:02:08.61 ID:l2dAQuqso
ーーー
花陽「これは・・・・・・」
凛「えーっと、それは穂乃果ちゃんのかな」
真姫「なんとなく予想はできるけど」
凛「中身は食べてからのお楽しみ!」
花陽「ほとんど見えちゃってるよ~」アセアセ
凛「食べてみたら違うかもしれないよ?」
花陽「う、うん」モグモグ
真姫「あんこね」
凛「アンサンドだよ!」
真姫「ただのアンパンでしょ」クルクル
花陽「こ、これはアンパンなんかじゃ・・・・・・」
真姫「えっ」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:02:38.87 ID:l2dAQuqso
花陽「サンドイッチ用の薄いパンに大量のつぶあんが入ってて・・・・・・」
真姫「それで?」
花陽「あんこだけを食べているような感じ・・・・・・」
真姫「・・・・・・大丈夫?」
花陽「・・・・・・うん」モグモグ
凛「穂乃果ちゃんの家のあんこだから、美味しいよね?ねっ?」ニコニコ
花陽「う、うん。美味しいんだけど、もうちょっと分量を考えてほしかったよ~」モグモグ
凛「最後は希ちゃんのだね」
真姫「保健室から胃薬もらって来てあげる」テクテク
凛「だから失礼にゃ!」
花陽「い、いただきます」パクッ
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:03:05.06 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
ガチャ
凛「希ちゃんっ?!」
穂乃果「そんなに急いでどうしたの?」
希「サンドイッチ作戦はどうやったん?」
凛「どうもこうもないよっ!大失敗だよっ!」バンッ
穂乃果「あれー、おかしいなー」
希「ウチのサンドイッチは完璧やった・・・・・・問題は凛ちゃんか穂乃果ちゃん」
穂乃果「穂乃果のサンドイッチこそ完璧だよっ!希ちゃんのがおかしかったんじゃない?」
凛「だいたい希ちゃんのせいだよ」
穂乃果「ほらっ!」
希「嘘ついたらアカンよ」ジー
凛「これを見れば分かるよ」パカッ
穂乃果「全部食べてくれなかったの?」
希「1個だけ残っとるね」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:03:38.80 ID:l2dAQuqso
凛「希ちゃんのサンドイッチだよ」
希「なんでやっ!」ガタッ
凛「でも中身は全部食べてくれたよ」
穂乃果「希ちゃんは何をサンドしたの?」
希「お米」
穂乃果「・・・・・・えっ」
凛「希ちゃんの分だけ、朝に手渡されたから怪しいとは思ってたにゃ」
希「かよちんお米大好きやん!」
凛「真姫ちゃんが”おいしい物とおいしい物を合わせても、超おいしくはならない”って言ってたよ」
希「・・・・・・」
穂乃果「普通、お米なんて挟まないよね」
希「絶対いけると思ったのにー」グデー
凛「怒りに震えるかよちんは、中身のお米だけを綺麗に食べて教室を出て行ったの」
穂乃果「かよちゃんも怒るんだね」
凛「穂乃果ちゃんも、大好きなパンを目の前で踏み潰されたら怒るでしょ?」
穂乃果「そうだね、希ちゃんが全部悪いよ」
希「えー」
穂乃果「そのあとはどうしたの?」
凛「万が一の時の為に持ってた、高級おにぎりを渡したら許してくれたよ」
希「凛ちゃんすごいなー」
穂乃果「さすがだね!」
凛「あと、炭水化物が多すぎるとも言ってたよ」
穂乃果「・・・・・・普通に野菜とか挟めば良かったね」
凛「チャーシューとか挟めば、まだマシだったかもしれないにゃ」
希「味付きご飯をサンドすれば、かよちんもきっと」
凛「希ちゃん、話きいてた?」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:04:08.70 ID:l2dAQuqso
ーーー
凛「次は誰にする?」
希「うーん」
穂乃果「真姫ちゃん?」
凛「えー、また凛がやるのー?」グデー
穂乃果「じゃあ次に怒らなさそうな人は・・・・・・」
希「怒らせるのが目的やったっけ?」
凛「違うよね?」
穂乃果「ことりちゃんかな」
希「えーっと、ことりちゃんの嫌いな物は・・・・・・」ペラペラ
穂乃果「にんにくだね!」
凛「お弁当に餃子でも詰める?」
希「にんにく臭いことりちゃんとか見たくないなー」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:04:56.58 ID:l2dAQuqso
凛「好きな物に混ぜるとか?」
穂乃果「ことりちゃんの好きな物って・・・・・・」
希「マカロン?」
穂乃果「チーズケーキじゃないの?」
凛「洋菓子は全部好きそうだよね」
穂乃果「それじゃあ、ケーキ焼けるひとー?」
シーン
希「ショートケーキのイチゴの代わりに乗せるとか?」
凛「にんにくが好きな人でも、それは食べないと思うにゃあ」
穂乃果「やっぱり餃子かな?」
凛「凛しってるよ、スーパーに焼くだけで美味しい餃子がある事」
希「それならウチらにも出来そうやね」
穂乃果「それじゃあ、希ちゃんの家に集合だねっ!」
希「穂乃果ちゃんの家でやらへん?」
穂乃果「どうして?」
希「ウチの家で焼いたら餃子臭くなるやん」
凛「既に焼肉臭かったから大丈夫にゃ」
希「えっ」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:05:30.90 ID:l2dAQuqso
ーーー決行日の昼休みーーー
穂乃果「ことりちゃんっ!お昼食べよっ!」ガタッ
ことり「うん!」ニコニコ
海未「今日はお弁当ですか?」
ことり「珍しいねぇ」
穂乃果「うんっ!実は2人に食べてもらいたくて、頑張って作ってきたんだー」ガサゴソ
ことり「穂乃果ちゃんの手作り?」
海未「穂乃果もようやく女性らしさに目覚めましたか」
穂乃果「2人とも、もちろん食べてくれるよねっ?」
海未「穂乃果の料理上達の為、丸焦げだろうと食しますよ」キリッ
ことり「ことりも頑張って食べるよ!」アセアセ
穂乃果「大丈夫っ!美味しそうな焦げ色が付いた」
パカッ
穂乃果「餃子だからっ!」
教室中に餃子の臭いが広がる。
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:06:02.06 ID:l2dAQuqso
ことり「穂乃果ちゃん、これはぁ・・・・・・」アセアセ
穂乃果「餃子だよっ!」
海未「他のおかずは?」
穂乃果「これだけだよっ!」
ことり「ご飯とかは?」
穂乃果「・・・・・・あとでかよちゃんから貰ってくる」
海未「でもまあ、美味しそうではありますね」
ことり「う、うん」アセアセ
穂乃果「あっ、調味料もちゃんと持ってきてるよ」ニコニコ
パカッ
ことり「うっ・・・・・・」
穂乃果「はい、どうぞっ!」ニコニコ
海未「い、いただきます」モグモグ
穂乃果「どう?美味しいでしょ?」
海未「たしかに美味しいですが」
穂乃果「やったねっ!」ニコニコ
海未「ことりにはちょっと・・・・・・」チラッ
ことり「う、うん」アセアセ
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:06:31.92 ID:l2dAQuqso
穂乃果「えーっ!どうして、どうして?」ショボン
ことり「穂乃果ちゃん、ことりがにんにく苦手って知ってるよねぇ?」アセアセ
穂乃果「・・・・・・そうだっけ?」
海未「この前に聞いていたではありませんか」ハァ
ことり「本当にごめんね!」ペコリ
穂乃果「ううん、ことりちゃんの嫌いな物を忘れてた穂乃果が悪いよ」シュン
穂乃果「臭いもすごいから、トイレで食べてくるね」ガタッ
海未「なにもそこまでしなくても」アセアセ
ことり「そっそうだよぉ」アセアセ
穂乃果「気にしないで」シュン
穂乃果「今度はことりちゃんの好きなチーズケーキを詰めてくるね」テクテク
ことり「まっ待ってぇ!」
ことり「こ、ことり、餃子食べるよ!」
穂乃果「えっ?!でも・・・・・・」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:06:59.14 ID:l2dAQuqso
ことり「穂乃果ちゃんがせっかく作ってくれたんだもん」
ことり「嫌いだからって逃げてちゃダメだよね」
穂乃果「ことりちゃんっ!」ギュッ
海未「こ、ことり?無理はしない方が・・・・・・」
穂乃果「食べて食べてっ!」ニコニコ
ことり「あっ、そうだぁ」
穂乃果「どうしたの?」キョトン
ことり「ほ、穂乃果ちゃんに食べさせてほしいなぁ」///
ことり「それなら、苦手なにんにくも克服できると思うのぉ」///
穂乃果「それで克服できるなら、いくらでも食べさせてあげるよ!」
ことり「やったぁ、うふふっ」ニコニコ
穂乃果「それじゃあ、お口あけてね」
ことり「あ~ん」
穂乃果「あーん。美味しい?」
ことり「・・・・・・」モグモグ
ことり「・・・・・・うん」モグモグ
穂乃果「ブレスケア、使う?」
ことり「・・・・・・うん」グスン
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:07:30.10 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
希「餃子ってそんなにニンニク臭かった?」
穂乃果「調味料におろしにんにく入れたりしてたから」
凛「女子高生のお弁当に餃子はないよねー」
穂乃果「でもチーズケーキのにんにく乗せよりは、マシだったはずだよ!」
希「それで、ことりちゃんはにんにく好きなったん?」
穂乃果「ブレスケアいっぱい飲んでたよ」
凛「だから、ことりちゃんからは良い匂いしかしなかったんだね」
穂乃果「あと、口もすごいゆすいでた」
希「まあ、そう簡単に好きにはなれんよね」
凛「にんにく臭いことりちゃんなんて居なかったんだね」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:07:57.03 ID:l2dAQuqso
ーーー
穂乃果「次はにこちゃん?それとも絵里ちゃん?」
凛「絵里ちゃんって怒ると怖いよね?」
希「うーん、本気で怒ったところは見たことないような」
穂乃果「μ'sに入る前は常に怒ってなかった?」
希「あれは怒ってるっていうより、冷めてる感じやね」
凛「にこちゃんも常に怒ってない?」
穂乃果「あれは怒ってるの?」
希「イジられてプンスカしとるけど、怒ってはないんちゃうかな?」
穂乃果「それじゃあ、にこちゃんからにしよっか!」
希「にこっちの嫌いな物は・・・・・・辛い物かー」
穂乃果「簡単だねっ!」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:08:25.02 ID:l2dAQuqso
凛「唐辛子?」
穂乃果「お菓子でも、すっごーく辛いやつとかあるけど」
希「絶対に食べへんやろなー」
凛「無理やり口に入れてみるのはどうかにゃ?」
穂乃果「それで克服できるの?」
希「無理やろなー」
穂乃果「にこちゃんの好きな物ってなんだっけ?」
凛「アイドル?」
希「アイドルの子に唐辛子を塗る?」
穂乃果「さすがのにこちゃんでも舐めないと思うよ」
希「えーっと、お菓子やね」ペラペラ
凛「ざっくりしてるにゃー」
穂乃果「ほむまんに混ぜる?」
希「それなら・・・・・・」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:08:54.05 ID:l2dAQuqso
ーーー決行日の昼休みーーー
希「にこっち、お菓子あるけど食べる?」
にこ「ちょうど甘い物が欲しいな~って思ってたところだったの~」
絵里「私にも貰える?」
希「それならゲームしよっか」
にこ「ゲーム?」キョトン
希「ここに5つのほむまんがあるんよ」
絵里「穂乃果の家の?」
希「買い過ぎて、余ってしもたんよ」
にこ「え~もしかしてロシアンルーレットってこと~?」
希「この中の1つだけ、激辛になっとるんよ」
にこ「・・・・・・なんでよ」
希「ゲームやから」
にこ「・・・・・・」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:09:21.52 ID:l2dAQuqso
希「それじゃあ、にこっちから」
にこ「にこはぁアイドルだから~、こういう事はしたくないっていうか~」アセアセ
絵里「でも面白そうじゃない」
にこ「えー、絵里ちゃん本気?」
絵里「辛いって言っても、ちょっと入ってるだけよね?」
希「・・・・・・うん」
にこ「嫌な間があったようなー」ジトー
希「せっかく作ってきたんやし、とりあえずやっとこ?」
にこ「にこはやーらない」
絵里「えー」
希「そんな安全な道ばっかり選んで、ホントにアイドルになる気あるんやろか」ボソッ
にこ「・・・・・・希ちゃん、今のは聞き捨てならないよ」
希「なーんでもないよ」
にこ「にこは~バラドルじゃなくて、正統派のアイドルになりたいの!」
絵里「でも下積みって大事でしょ?」
にこ「・・・・・・分かったわよ、やればいいんでしょ!」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:09:47.43 ID:l2dAQuqso
希「お!さすがやね」
希「お水なら用意しとるから、安心してな」コトッ
ジー
希「早く食べんと昼休み終わってまうよ?」
にこ「う~ん・・・・・・」ジー
絵里「本気ね」
にこ「うーん、コレがセーフね!」
希「それじゃあ、張り切ってどうぞ!」
にこ「はぐっ!」モグッ
にこ「うっ・・・・・・ハズレちゃったにこ~」ウルウル
絵里「ハラショー!さすがにこね、ハズレを引いても可愛いわ」
にこ「えへへ、アイドルなら当たりま・・・・・・ぐふっ」バタン
絵里「にこっ!?」ガタッ
希「にこっち!!」ガタッ
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:10:15.92 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
希「おかしい」
穂乃果「なにが?」
希「なぜかウチだけ先生に怒られた」
凛「3年生の教室が騒がしかったけど、本当にアレをやったの?」
希「うん」
穂乃果「だから練習も中止になっちゃったんだね」
穂乃果「あと、穂乃果はほむまんを渡しただけだからね?悪いのは希ちゃんだよ」
凛「それでにこちゃんは?」
希「体調不良で早退した」
穂乃果「あとでお見舞い行こっか」
希「うん」
穂乃果「でも5分の1を当てるなんて、さすがにこちゃんだねっ!」
凛「凛もリアクション見たかったー」
希「まあ、全部ハズレやったんやけどね」
穂乃果「ん?」ハテナ
希「もしもウチか絵里ちゃんが引いたら大変やん?」
凛「全部に入れたの?」
希「うん」
穂乃果「唐辛子を入れたの?」
希「キムチとチューブのからし」
穂乃果「1個に?」
希「うん」
希「辛い物と辛い物を混ぜると、ものすごく辛くなるのだ!」
凛「馬鹿だにゃー」
穂乃果「希ちゃん、それはいくらにこちゃんでも倒れるよ」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:10:42.93 ID:l2dAQuqso
ーーー
穂乃果「次は真姫ちゃんかな?」
凛「海未ちゃんはラスボスでしょ?絵里ちゃんも怖いし・・・・・・」
希「もう怒られるのは嫌やで?」
穂乃果「穂乃果はそんな事しないよ」
凛「真姫ちゃんは、トマトが好きでみかんが嫌いなんだって」ペラペラ
穂乃果「みかんにもいっぱい種類あるよね?」
希「酸っぱいのがダメなんやない?」
凛「トマトも酸っぱいよ?」
穂乃果「真姫ちゃんはお金持ちだから、ドロッとした部分は食べないのかも」
希「トマト嫌いの人は、たいていそこが嫌いみたいやよ」
凛「へぇー」
穂乃果「甘いのなら食べられるのかな」
希「お砂糖かければええんやない?」
凛「希ちゃん、ちょっと黙ってて」
凛「みかんって言ったらハウスみかんだよね?」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:11:29.95 ID:l2dAQuqso
希「白いスジが嫌なんかな?」
穂乃果「それなら、みかんの缶詰なら食べられるかなー?」
凛「どうやって食べさせるの?」
希「トマトに、混ぜる?」
凛「なに言ってるの?」
穂乃果「空腹は最高のスパイスって言うよね?」
凛「真姫ちゃん、意地っ張りだから倒れても食べない気がするにゃ」
穂乃果「うーん」
希「あっ」
穂乃果「どうしたの?」
希「良い方法があるやん!」ニコニコ
凛「怒られるようなのは嫌だよ?」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:11:56.16 ID:l2dAQuqso
ーーー決行日の昼休みーーー
凛「今日は凛がデザートを持ってきたにゃ!」
花陽「私たちの分もあるの?」
凛「もちろんだよ!」
真姫「また太るわよ」ボソッ
凛「フルーツだから大丈夫だよ!」ガサゴソ
ドンッ
花陽「凛ちゃん、これって・・・・・・」
凛「みかんだよ!」
真姫「缶詰じゃない」
凛「皮剥かなくていいし、いっぱい食べられるからお得だよねー!」
真姫「私は遠慮しておくわ」
凛「えー」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:12:35.25 ID:l2dAQuqso
花陽「私は少しだけもらおうかな」
真姫「かよちん、本気?」
真姫「そもそも缶詰って非常食でしょ?普通は食べないわよ」
凛「そんなこと言って、本当は食べられないんじゃない?」ニヤニヤ
花陽「みかんはビタミンとかたくさんでお肌にも」
凛「真姫ちゃん、お肌がカサカサになってもいいの?」
真姫「うるさいわねっ!別にみかんじゃなくても、ビタミンぐらい摂れるわよ!」フンッ
凛「・・・・・・お肌の荒れた真姫ちゃんなんて、にこちゃんは喜ばないよ」ボソッ
真姫「なっなんでにこちゃんが出てくるのよ!」
凛「はい、1つだけいいから食べてみて」ニコニコ
花陽「美味しいよ?」
凛「国産の缶詰だから安心するにゃ」
真姫「わ、分かったわよ!食べればいいんでしょ、食べればっ!」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:13:05.45 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
希「それで食べてくれたん?」
凛「バッチリだにゃ」
希「にこっちにも、真姫ちゃんをチラつかせとけば良かったんやね」
穂乃果「でも、からしとキムチ入りだから結局は怒られてたよ」
希「みかんは好きになったんかな」
凛「さぁー」
穂乃果「ところで、みかんを食べるだけでお肌って綺麗になるの?」
凛「さぁー」
凛「それよりも、真姫ちゃんが缶詰の開け方を知らなかった方が問題だと思うけど」
穂乃果「お金持ちの人って缶詰食べないんだね」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:13:36.18 ID:l2dAQuqso
ーーー
希「さて、残るは絵里ちゃんと海未ちゃんやけど」
穂乃果「強敵だね!」
凛「勝てる気がしないよー」
希「弱点が多いから、絵里ちゃんからにしよっか」
穂乃果「絵里ちゃんの嫌いな物は・・・・・・梅干しと海苔だね」
凛「おにぎり?」
希「おにぎりなら簡単やね。でも」
穂乃果「でも?」
希「それだけやと面白くないやん」
凛「多少の荒療治は仕方ないよねー」ニヤニヤ
穂乃果「梅干しは嫌いな人も多いけど、海苔ぐらいは頑張ってほしいねっ!」
凛「でも、海苔って日本人以外では消化できないらしいよ?」
穂乃果「えーっ?!それってホントッ!?」
凛「なんかテレビでやってたよー」
希「でも絵里ちゃんってクォーターやん?」
穂乃果「それなら4分の1は消化できるのかな?」
凛「なにか違う気がするにゃ」
穂乃果「えっ、でもクォーターって4分の1って事でしょ?」キョトン
希「細かい事はどうでもええよ」
穂乃果「そうだよっ!授業以外で数学なんてやりたくないよー」グッタリ
凛「そういう希ちゃんは、何か考えがあるのー?」
希「作戦はある、でも2人の協力が必要不可欠なのだ!」
穂乃果「もちろん協力するよっ!」
凛「ふざけた内容じゃないなら、凛も協力するよー」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:14:02.96 ID:l2dAQuqso
ーーー
希「さて、残るは絵里ちゃんと海未ちゃんやけど」
穂乃果「強敵だね!」
凛「勝てる気がしないよー」
希「弱点が多いから、絵里ちゃんからにしよっか」
穂乃果「絵里ちゃんの嫌いな物は・・・・・・梅干しと海苔だね」
凛「おにぎり?」
希「おにぎりなら簡単やね。でも」
穂乃果「でも?」
希「それだけやと面白くないやん」
凛「多少の荒療治は仕方ないよねー」ニヤニヤ
穂乃果「梅干しは嫌いな人も多いけど、海苔ぐらいは頑張ってほしいねっ!」
凛「でも、海苔って日本人以外では消化できないらしいよ?」
穂乃果「えーっ?!それってホントッ!?」
凛「なんかテレビでやってたよー」
希「でも絵里ちゃんってクォーターやん?」
穂乃果「それなら4分の1は消化できるのかな?」
凛「なにか違う気がするにゃ」
穂乃果「えっ、でもクォーターって4分の1って事でしょ?」キョトン
希「細かい事はどうでもええよ」
穂乃果「そうだよっ!授業以外で数学なんてやりたくないよー」グッタリ
凛「そういう希ちゃんは、何か考えがあるのー?」
希「作戦はある、でも2人の協力が必要不可欠なのだ!」
穂乃果「もちろん協力するよっ!」
凛「ふざけた内容じゃないなら、凛も協力するよー」
33: >>32はミスです。すみません。 2016/05/03(火) 17:15:16.67 ID:l2dAQuqso
ーーー決行日の昼休みーーー
絵里「さーて、お弁当を食べましょう」ガサゴソ
絵里「あれ」ガサゴソ
希「どうしたん?」モグモグ
絵里「お弁当がないのよ」ガサゴソ
にこ「絵里ちゃん、もしかして早弁したんじゃー」
絵里「希じゃないんだし、そんな事しないわよ」
希「絵里ちゃんでも忘れ物とかするんやね」モグモグ
絵里「希、お弁当を食べてる時ぐらい座りなさい」
絵里「・・・・・・そのお弁当箱、私のと似てるわね」ジー
希「ん?」
絵里「というか、それって私のじゃない?」
希「・・・・・・」モグモグ
絵里「・・・・・・」
希「うん、そういえばウチのお弁当と違う気がする」
絵里「どうやったら間違えるのよ」ハァ
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:16:04.89 ID:l2dAQuqso
希「スピリチュアルやね」モグモグ
絵里「あの、返してくれる?」
希「うん、はい」
絵里「って、もう空っぽじゃないっ!」ガタッ
希「しかたない」
絵里「しかたなくないわよっ!私のお昼どうするのよ!」バンバンッ
にこ「埃が舞うからやめてよー」
希「絵里ちゃんにはウチのお弁当をあげる!」ニコニコ
絵里「自分のがあるのなら、最初からそっちを食べなさいよ」
希「まあまあ、過ぎた事は仕方ないやん」
絵里「反省しなさい!」パカッ
絵里「・・・・・・なにこれ」
希「お弁当やん」
にこ「斬新なお弁当だねー」
希「斬新やないよ、ただの海苔弁やん」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:16:49.42 ID:l2dAQuqso
絵里「まあ、いいわ」
絵里「海苔だけ剥がせば、ご飯は食べられ・・・・・・」パリッ
希「どうしたん?」
絵里「ご飯は?」
希「絵里ちゃんが持ってるやん」
絵里「白いお米は?」
希「今はダイエット中なのだ!」
絵里「海苔しか入ってないじゃない!」
希「ダイエット中やもん」
絵里「じゃあなんで私のお弁当食べたのよっ!」バンッ
希「お腹空いたから」
絵里「はぁ、もういいわ。花陽にご飯貰ってきましょ」
絵里「それでおかずは?」
希「はい、こっちにちゃんとあるよ」
絵里「この際、総菜の詰め合わせでも文句は言わないわ」パカッ
にこ「シンプルなおかずだねー」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:17:23.64 ID:l2dAQuqso
希「やっぱりお弁当って言ったら、梅干しやよね」
絵里「だからってなんで梅干しだけなのよっ!」
絵里「あなた、本当にこれを食べるつもりだったの?!」
希「当たり前やん」
希「たまたま、お弁当箱を間違えてしまっただけで」
絵里「私への嫌がらせとしか思えないんだけど」グスン
希「ご飯もらえたら、おにぎり作れるやん」ニコニコ
絵里「もういい。コンビニに行ってくるわ」ガタッ
にこ「もう時間ないよ?」
希「生徒会長って授業サボってもええの?」
絵里「・・・・・・」
希「一口だけ食べてみよっか?」ニコニコ
絵里「嫌よっ!絶対に食べないわ」
グゥー
希「ほらほら、何か食べんと授業中にお腹鳴ってまうよ?」
絵里「にこのお弁当をちょっともらえない?」
にこ「もう食べ終わっちゃったー」ガサゴソ
絵里「それなら急いで花陽からご飯を・・・・・・」
希「もしもし、凛ちゃん?」
希「もうお昼ご飯って食べた?」
希「絵里ちゃんがかよちんに、お弁当を分けてほしいって言っとるんやけど」
希「・・・・・・分かった、ありがとう」ピッ
希「ないって」
絵里「・・・・・・」パリパリ
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:17:50.21 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
凛「梅干しは食べなかったんだね」
穂乃果「味付け海苔だったの?」
希「ううん」
凛「よく説教されなかったね」
希「絵里ちゃんはそんな事せーへんよ」
穂乃果「でも協力してほしい事ってなんだったの?」
凛「凛は電話にしか出てないよ?」
希「それはこれからやん」
凛「これから?」
穂乃果「絵里ちゃんの番は終わったよね?」
希「絵里ちゃんの苦手なモノってもう1個あるやん」
凛「・・・・・・ロシア語?」
希「暗闇やっ!」
穂乃果「もしかして・・・・・・」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:18:20.12 ID:l2dAQuqso
ーーー練習後の部室ーーー
希「いい感じに暗くなってきたやん」
凛「本当にやるの?」
希「当たり前やん!絵里ちゃんの為に頑張ろー!」
穂乃果「悪化すると思うけど」
希「そんな事ない!終わったら泣いて喜んでくれるはず」
凛「その自信の根拠を知りたいにゃ」
希「カードがウチに告げるんや!」
穂乃果「その言い訳が絵里ちゃんにも通じればいいねー」
希「さて、そろそろ絵里ちゃんを呼び出そっか」
凛「本当に凛たちは必要なの?」
希「もしもし?ちょっと大事な話があるから、今から部室に来てくれる?」
希「うん。どうしても直接伝えたい事やから」
穂乃果「その言い回しは勘違いすると思うな」
希「うん、待ってる」ピッ
凛「凛たちは隠れててもいい?」
希「なんで?」
凛「希ちゃんが大事な話って言ってるのに、凛たちが居たら怪しいよ」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:18:49.77 ID:l2dAQuqso
ーーー
ガチャ
絵里「の、希?」
希「急に呼び出したりしてごめんな」
絵里「そ、それはいいけれど、どうして電気をつけないの?」ビクビク
希「あっ!電気はつけんといて!」
絵里「どうして?真っ暗じゃない」
希「そ、その、いまのウチの顔を見られると、その、恥ずかしいから」
絵里「えっ」
絵里(放課後の部室に2人っきり、恥ずかしがる希・・・・・・ここれってもしかしてこここここ告白っ?!)
絵里「そ、そそそれで大事な話っていうのは・・・・・・」///
希「そ、そうやんな」スーハー
希「絵里ちゃんっ!」
絵里「はっはいっ!」アセアセ
Trrrrrrr
絵里「っ?!」ビクッ
希「あっ、ごめん」ピッ
希「もしもし?」ガチャ
バタン
絵里「はぁ~なんなのよ、もう」///
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:19:16.87 ID:l2dAQuqso
ーーー
絵里「遅いわね」
絵里(落ち着いたら怖くなってきたわ)
絵里(たしか、このあたりに電気が)
カチッ
絵里「あれ」
カチッ
カチッ
絵里「なんで点かないのっ?!」カチッカチッ
ガチャ
絵里「なんでドアも開かないのよ!」ガチャガチャ
絵里「希っ!そこに居るのは分かってるのよ!開けなさいっ!早くっ!」ドンドン
希『絵里ちゃん?ドアなんて叩いてどうしたん?』
絵里「早く鍵を開けなさいっ!」
希『なに言っとるん?ウチは鍵なんてかけてへんよ』
希『それに鍵かかっとっても、内側から開けられるやん』
絵里「・・・・・・それもそうね」カチッ
ガチャ
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:19:55.99 ID:l2dAQuqso
絵里「開かないじゃないっ!」ドンドン
希『おかしいなー』
絵里「おかしくないわよっ!希が押さえてるんでしょ?!」
希『だから、そんな事してへんよ』
希『ちょっと待って、どうしたらいいかカードに聞いてみるから』
絵里「そんな悠長な事してないで、早く誰か呼んで来なさいよっ!」
希『はっ?!これは・・・・・・』
絵里「な、なに?どうしたの?」アセアセ
希『な、なんでもないよ』
絵里「悪いカードが出たんでしょっ?!そうでしょっ!」ドンドン
希『う、ウチは誰か呼んでくるね』
希『それまで絵里ちゃんは、部室から出たらアカンよ?絶対にアカンよ!」タッタッタッ
絵里「えっ?!ちょっとどういうことっ!のぞみいいいぃぃぃっ!」
シーン
絵里「ヤバイ、真っ暗チカ」
ドンドンッ
絵里「ひゃっ?!」
シーン
絵里「の、希よね?」
ドンドンッ
絵里「きゃああああっ!!」ガッシャーン
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:20:22.22 ID:l2dAQuqso
ーーー部室の外ーーー
凛「今の音はヤバくないかにゃ?」
穂乃果「・・・・・・」アセアセ
希「そ、そろそろネタバラシの時間やね!」アセアセ
ガチャ
希「絵里ちゃんっ!」
絵里「・・・・・・」
希「ヤバイ、失神しとる。どうしよ・・・・・・とりあえず保健室に」
希「穂乃果ちゃん!凛ちゃん!運ぶの手伝って」クルッ
シーン
希「って誰もおらん」ハテナ
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:20:50.18 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後の部室ーーー
希「2人とも酷いやんっ!」バンッ
穂乃果「1番酷いのは希ちゃんだよっ!」
凛「そうにゃそうにゃ」
希「そんな事ない!2人とも最後は逃げてたし!」
穂乃果「逃げた?何を言ってるの?」キョトン
希「いやいや、絵里ちゃんが倒れた後に逃げたやん」
凛「凛たちは練習の後、そのまま帰ったよ?」
希「えっ」
凛「ラーメン屋さんに寄り道してたんだよ」
希「嘘やっ!嘘つきは泥棒の始まりやで」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:21:21.38 ID:l2dAQuqso
凛「本当だよ!穂乃果ちゃんが証人だよー」
希「穂乃果ちゃん、本当なん?」
穂乃果「うん、穂乃果も一緒に行ってたから」
穂乃果「凛ちゃんは醤油ラーメン食べてたよ」
希「それじゃあ昨日の2人はいったい・・・・・・」
凛「悪い夢だったんじゃない?」
希「夢?」
穂乃果「きっと寝ぼけてたんだね」
希「絵里ちゃんを保健室に運んだのも?」
穂乃果「夢だよっ!」
希「絵里ちゃんに正座させられたうえに、ビンタされたのも?」
凛「夢だにゃ」
希「先生にも怒られたのも?」
凛「ドリームだね」
希「そっか・・・・・・」ボーッ
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:21:57.19 ID:l2dAQuqso
ーーー
希「さて、ついにラストやね」
穂乃果「ドキドキするねっ!」
凛「凛は今から怖いにゃ」ビクビク
希「まあ、ビンタぐらい覚悟しとこか」
凛「えっ」
穂乃果「そうだねっ!」
凛「えっ」
希「それで海未ちゃんの嫌いな物やけど」
穂乃果「炭酸飲料だよ」
凛「なんで嫌いなの?」
希「シュワシュワするのが嫌なんかな」
穂乃果「うーん、でもラムネなら飲めるって言ってたような、言ってなかったような」
凛「ビー玉が入ってるやつ?」
穂乃果「うん」
穂乃果「炭酸抜いたジュースを渡せば、飲んでくれるかな?」
希「封の開いた飲み物ってなんか嫌やない?」
凛「たしかに」
穂乃果「うーん」
凛「ちょっと前に、コーラにメントスを入れると噴き出すっていう動画が流行ったよね?」
希「そういえばそんなんもあったなー」
凛「あれって口の中でやったらどうなるんだろう」
「・・・・・・」
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:22:25.52 ID:l2dAQuqso
ーーー放課後ーーー
海未「はい、それでは10分の休憩です!」
希「飲み物買ってくるけど、みんな何かいる?」
海未「あっ、すみませんがスポーツドリンクを買ってきてくれますか?」
希「うん、分かった!」
ーーー
希「はい、海未ちゃんの分」
海未「ありがとうございます」
穂乃果「あれ?海未ちゃんって炭酸飲めるの?」
海未「えっ」
希「ん?海未ちゃん炭酸ダメなん?」ゴクゴク
海未「え、ええ。でも少しずつなら飲めない事もありませんが」
希「ご、ごめん!今すぐ違うの買って」
海未「い、いえ!そんな事までしなくてもいいです」
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:22:52.22 ID:l2dAQuqso
ことり「最近はスポーツドリンクにも炭酸が入ってるんだね」
海未「全く、スポーツをしながら炭酸なんて・・・・・・」
希「ごめん」シュン
海未「の、希に言ったワケじゃ」アセアセ
穂乃果「あっ!」
ことり「どうしたのぉ?」
穂乃果「飴を食べながらだと、炭酸を感じにくくなるらしいよっ!」
海未「それは本当ですか!」
穂乃果「なんかテレビで見たことあるような気がするっ!」
海未「大丈夫でしょうか」ジー
凛「物は試しにゃ!」
海未「そうですね、せっかく希が買ってきてくれたのですし」
穂乃果「じゃあ、コレあげるね!」
ことり「あれ?それってぇ・・・・・・」
穂乃果「一気にたくさん飲むと効果的だったような?」
海未「それなら一気飲みです!」グイッ
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:23:18.44 ID:l2dAQuqso
ーーー練習後の部室ーーー
にこ「そういう事だったのね」ワナワナ
希「ウチはにこっちの為を思って」セイザ
絵里「怪しいと思ってたのよ」ワナワナ
希「絵里ちゃん、アレは夢やったんじゃ」セイザ
絵里「なに言ってるの?」キッ
希「あっいや、なんでもないです、はい」アセアセ
ことり「穂乃果ちゃ~ん、酷いよぉ~」ウルウル
穂乃果「ご、ごめんなさい」セイザ
海未「・・・・・・」
穂乃果「なにか言ってくれないと余計に辛いよー」グスン
花陽「凛ちゃん、花陽はとても怒ってるんだよ?」
凛「あれは希ちゃんのせいだよっ!」セイザ
真姫「私はこんな事で怒るほど小さくないわよ」
凛「まっ真姫ちゃん」ウルウル
真姫「でもお仕置きは必要よね?」
凛「やっぱり怒ってるにゃー!」
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:23:47.09 ID:l2dAQuqso
ーーー数日後の昼休みーーー
凛「お腹空いたー」グッタリ
花陽「体育とかあって疲れたもんね」
真姫「さて、お昼にしましょ」
凛「あれ?!凛のお弁当が・・・・・・ちゃんと入れたはずなのに」ガサゴソ
花陽「凛ちゃんのお弁当ならココにあるよ」ニコニコ
凛「それはかよちんのお弁当箱じゃ」
真姫「今日は、特別にお弁当を作ってきてあげるって言ってたでしょ?」
凛「そんな事は一言も・・・・・・」
花陽「私がご飯で、真姫ちゃんがおかずを作ってきたんだよ」ニコニコ
真姫「まあ、作ったのはシェフだけどね」
凛(嫌な予感がするにゃ)
花陽「特別に炊いたご飯だよ~」パカッ
凛「あ、ありがとう」アセアセ
凛(真っ白だにゃ)
真姫「私のはこれよ」ガサゴソ
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:24:23.59 ID:l2dAQuqso
凛「真姫ちゃんは何かお手伝いしたの?」アセアセ
真姫「そんなはずないでしょ」
凛「よ、良かった」ホッ
真姫「今、ホッとしなかった?」ジー
凛「う、ううん!そんなことないよ!」アセアセ
真姫「安心しなさい!シェフに特別に作らせた」
パカッ
真姫「骨切りしていない、鱧の白焼きよ!」
凛「」
真姫「ありがたく食べなさい」フフン
凛「か、かよちん?おかずを少しだけ分けてくれる?」
花陽「ん?」モグモグ
凛「お、おかずを分けてほしいにゃ」アセアセ
花陽「ん?」モグモグ
凛「なんでもないです」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:24:53.79 ID:l2dAQuqso
ーーー3年教室ーーー
希「ふぅー、ごちそうさま」
絵里「お腹いっぱいで幸せそうね」ニコニコ
希「元気満タン!これで午後からも頑張れるんよ」ニコニコ
にこ「食後には甘い物だよねー」ニコニコ
希「そ、そうやね」
希(なんかどっかで聞いたことあるような・・・・・・)
絵里「ゲームをしましょうか」ニコニコ
希「あっ!や、やっぱりウチはいいや」アセアセ
にこ「希ちゃん、少しぐらいにこ達に付き合ってくれるよねー?」
希「い、嫌や!ダイエット中やし、甘い物は控えんと!」
絵里「少しぐらい大丈夫よ」ニコニコ
絵里「ほら、座って」
希「嫌やっ!絶対に仕返しやん!」ガタッ
絵里「座りなさい」キッ
希「・・・・・・はい」
にこ「ここにキャラメルが5個あるんだけどー」
絵里「買い過ぎて余らせてしまったのね」
希「冷蔵保存すればええやん」
にこ「ただのキャラメルじゃないんだよねー」
絵里「そうなの?」
希「嫌な予感しかせーへん」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:25:20.76 ID:l2dAQuqso
にこ「なんと!北海道限定のキャラメルなの!」
絵里「それは珍しいわね」
希「そっ、それってもしかしてー」アセアセ
にこ「これを順番に食べて、ハズレだった人は当たるまで連続で食べないとダメっていうゲームだよ」
絵里「それはとても楽しそうだわ」
にこ「それじゃあ希ちゃんから選ばせてあげる」ニコニコ
絵里「良かったわね、希」ニコニコ
希「あ、あの」
絵里「どうしたの?」
希「包装紙が全部一緒なんやけど」
にこ「疑り深いなー」
にこ「キャラメルの包装紙なんて、全部似たような物だよー?」
希「ち、ちなみにジンギスカンキャラメルは何個入ってるん?」
絵里「5個よ」
希「」
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 17:25:49.21 ID:l2dAQuqso
ーーー2年教室ーーー
海未「穂乃果、お弁当を食べましょう」
穂乃果「もうお腹ペコペコだよー」
穂乃果「今朝は寝坊して、朝ごはんも食べられなかったし」グゥー
ことり「ふふっ、そうだと思って海未ちゃんと一緒にお弁当作って来たんだよぉ」ニコニコ
穂乃果「えっ」
海未「パンだけだと栄養が偏りますからね」
穂乃果「でも今日もパン買ってきちゃった」アセアセ
ことり「それは練習のあとに食べるのがいいんじゃないかなぁ?」
穂乃果「そうだねっ!」
ことり「ことりが預かっておくねぇ」
穂乃果「う、うん?なんで?」
ことり「・・・・・・」ニコニコ
穂乃果(なんだろう、嫌な予感がする)
54: ◆NrN1F6mAyarS 2016/05/03(火) 17:27:11.51 ID:l2dAQuqso
海未「さっ、早く食べましょう」
海未「これが穂乃果の分のお弁当です」スッ
穂乃果「あ、ありがとう」
ことり「穂乃果ちゃんの好きな物を詰めたんだよぉ」
海未「自信作です」
穂乃果「それじゃあ、いただきます」
パカッ
穂乃果「あ、あの?」
ことり「どうしたのぉ?」モグモグ
穂乃果「あれ?それって穂乃果のパンだよね?」
ことり「そうだっけ?」モグモグ
穂乃果「・・・・・・」
海未「どうしたんですか?」
穂乃果「ほ、穂乃果の見たことのないおかずがたくさん入ってるんだけど・・・・・・」アセアセ
海未「そうですか?私の家ではよく出ますよ」
ことり「ことりの家でもたまに出るよぉ」モグモグ
穂乃果「嘘だよっ!」バンッ
穂乃果「ピーマンしか入ってないじゃんっ!なにこれっ!」
海未「ピーマンのピーマン詰めですよ?知らないんですか?」
穂乃果「ピーマンに詰めていいのはお肉だよっ!ピーマンにピーマン詰めても、ただの炒めたピーマンだよっ!」バンバンッ
海未「穂乃果、食事中に暴れてはいけませんよ」
穂乃果「もういいよ!ご飯だけ食べるから」プンスカ
パカッ
穂乃果「・・・・・・なにこれ」ボーゼン
海未「ピーマンご飯です」
穂乃果「」
ことり「ブレスケア、使う?」
おわり
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 19:04:05.75 ID:VRfKBdsSO
おつ
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/03(火) 19:53:21.12 ID:/CH035b8o
おつおつ
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