鎮守府学園高校〜瑞鶴編〜
1: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:42:30.36 ID:SOVk8UL60
その名の通りの瑞鶴ssです。
今回の話とは関係ないですが、一応過去作の一部↓
磯風「くっ、殺せ!」提督「ふへへ...」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453278908/
提督「風雲」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453031509/
2: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:43:42.53 ID:SOVk8UL60
瑞鶴「あ、おはよー」
提督「おはよう瑞鶴」
瑞鶴「今日寒くない!?私今日も半袖で来ちゃったー」
提督「天気予報見とけよー、今日から一気に秋模様だぞ?」
瑞鶴「朝はそんな時間ないの!」
提督「...早く起きればいいんじゃ?」
瑞鶴「」イラッ
瑞鶴「...そんなに早起きが得意なら、寝癖ぐらい直してきなさいよっ」ペシッ
提督「いたっ」
3: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:44:53.97 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜〜
鈴谷「おっはよー、今日もお2人は仲良しさんだねぇ〜」
瑞鶴「ち、違うわよっ!」
提督「たまたま途中で会っただけだって」
鈴谷「ふぅーん......私はてっきり朝帰りかと...」
瑞鶴「そんなわけないじゃない!!!」
鈴谷「どうどう、怒らない怒らないっ」
瑞鶴「もうっ、鈴谷が変な事言うからじゃない」
鈴谷「だってな 仲良さそーに入ってくるんだもん、ちょっかいも出したくなるって!」
瑞鶴「そーかしら...」
提督「瑞鶴がガンガン話をしてくるから、うなずいてるだけな気もするけど?」
瑞鶴「なによそれっ、まるで私だけが話してるみたいじゃない!」
提督「え、違うの?」
鈴谷「はいはい、夫婦漫才はお腹いっぱいですよーって、みんなも言ってるよー」
ガヤガヤザワザワ......
瑞鶴「っ〜〜///」
提督「あーあー......」
4: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:45:48.50 ID:SOVk8UL60
キーンコーンカーンコーン
提督「瑞鶴ー、数学の宿題見せてー」
瑞鶴「またー?最近だらけすぎじゃない?」
提督「...ちょっとやることがあって睡眠削ってるんだよ」
瑞鶴「いや、宿題はやりなさいよ」
提督「それはそうなんだけど......」
瑞鶴「......もう...仕方ないわね」スッ
提督「!ありがとう!...瑞鶴大明神だな」
瑞鶴「やめてよその呼び方...なんかやたら神々しいじゃい...」
瑞鶴「あ、お礼はまたなんか帰りにおごってくれたらいいからっ」
提督「ぐぬぬ.........」
5: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:46:56.21 ID:SOVk8UL60
〜〜放課後〜〜
瑞鶴「ほら、早く帰ろっ」
提督「元気だな...瑞鶴は......」
瑞鶴「なに買ってもらおうかなーっ」
提督「あんまり高いものはやめてくれよ...最近カツカツなんだよ...」
瑞鶴「あれ、そうなの?前は“お金使うあてがないー”とか言ってたのに」
提督「え、あー、まぁな...」
瑞鶴「ふぅーん......」
提督「ほら、どこ寄ってくんだ?」
瑞鶴「あ、ここここ!」
提督「またコンビニスイーツかか」
瑞鶴「自分で買う程じゃないけど、食べたくなるじゃない?」
提督「はいはい」
6: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:48:11.40 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜
提督「悩むのもいつものことだな」
瑞鶴「仕方ないじゃない、どれも美味しそうなんだもの!」
提督「それで、モンブランにするの?それともロールケーキ?」
瑞鶴「うーん......」
提督「......両方買って、半分こするか?」
瑞鶴「いいね! ナイスアイディア!!」
提督「じゃあ、買ってくるぞー」
瑞鶴「ありがとうございますーー」
〜〜〜〜
瑞鶴「んんー!やっぱりモンブラン美味しいーっ!」
提督「上の栗はあげるよ」
瑞鶴「ホント!?サーンキュっ!!」
提督「まぁ、一応宿題見せてもらったお礼だしな」
瑞鶴「なら遠慮なくっ! ホント、提督さんは積極性があればすぐ彼女出来ると思うんだけどねー」パクッ
提督「積極性ねぇ......別に、今はそこまで強く彼女欲しい、とか思ってないし...」
瑞鶴「......なんかムカつく」
提督「なんでだよ...」
瑞鶴「なんかちょっと、上から目線...?」
提督「えぇ...」
7: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:49:26.52 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜
提督「じゃあ、また明日だな」
瑞鶴「もうこんなに暗くなってるね」
提督「秋の日はなんとやらってやつだな」
瑞鶴「はいはい、じゃあまた明日ー!」
提督「じゃあなー」
提督「......あと1週間か」ボソッ
8: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:50:51.35 ID:SOVk8UL60
〜〜翌日〜〜
鈴谷「ちぃーす、瑞鶴」
瑞鶴「あー、鈴谷、おはよー」
鈴谷「あれ、今日は提督と一緒じゃないの??」ニヤニヤ
瑞鶴「い、いつも一緒な訳じゃないし!!」
鈴谷「あー、そうだったねー、“ほとんど”一緒だったね!」
瑞鶴「もうっ!!」
鈴谷「まぁまぁ、怒らないの」ニヤ
瑞鶴「......で、朝から何の用よ」
鈴谷「あ、えっとね...提督ってさー、今誰とも付き合ってない......よね?」
瑞鶴「えっ.........う、うん...そのはず...」
鈴谷「瑞鶴とは付き合ってる訳じゃないんだよね.........?」
瑞鶴「も、もちろんよ!!」
鈴谷「ふぅーーん......」
瑞鶴「......なによ」
鈴谷「ホントに付き合ってないのね...?」
瑞鶴「そうよ!!」
鈴谷「......ならいいけど」
瑞鶴「...何か言いたそうね」
鈴谷「......ううん、それが分かればいいやー、じゃねーっ」
瑞鶴「......なんなのよ」
9: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:52:08.14 ID:SOVk8UL60
〜〜放課後〜〜
瑞鶴「......いない」
瑞鶴「......もう帰ったのかな」
瑞鶴「......教室も見てみよう」スッ
熊野「瑞鶴さん?」
瑞鶴「うわっ!びっくりした...熊野かぁ......」
熊野「熊野かぁとは失礼ですわ!なにかお困りのようでしたから声をかけましたのに...」
瑞鶴「ごめんごめん、まさかすぐ後ろにいるなんて思わなかったからさ...」
熊野「そういうことにしておいて差し上げますわ......それで、誰かをお探しで?」
瑞鶴「あぁ、そうだった、熊野は提督見かけなかった?」
熊野「提督でしたら、先ほど鈴谷と一緒に帰っていくのを見ましたわ」
瑞鶴「鈴谷と!?」
熊野「はい、楽しそうにお話ししてましたわ」
瑞鶴「......」
瑞鶴(鈴谷と...2人で.........)
熊野「どうかなさいましたか、瑞鶴さん?」
瑞鶴「う、ううん、何でもないっ。じゃあ私ももう帰るね!」
熊野「あら、ではごきげんよう」
熊野「...返事もなさらず走って行ってしまわれましたわ」
10: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:53:11.15 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜〜
瑞鶴(ふーん......)
瑞鶴(鈴谷と2人かぁ......)
瑞鶴「まぁいっか、私もかーえろっと!」
瑞鶴(きっと何か用事があったりしたのよ)
鈴谷『誰とも付き合ってないよね...?』
瑞鶴(......たまたま...だよね?)
11: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:56:20.49 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜〜〜
キーンコーンカーンコーン
瑞鶴(お昼かぁ......)
瑞鶴(そうだ、昨日の帰りのこと、提督さんに聞いてみよっと)スッ
瑞鶴「提督s...」
鈴谷「提督ー、お昼一緒に食べよー!」
提督「いいよー」
瑞鶴「......」コソッ
瑞鶴(なに隠れてるのよ私っ!別に3人で食べてもいいじゃない!)
提督「......?」ジャネ?
鈴谷「.........!!」ウケルー!
瑞鶴(提督さん...楽しそうに笑ってる......)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
キーンコーンカーンコーン...
瑞鶴(もう提督さんがいない......)
瑞鶴(まさか......?)
瑞鶴「熊野ー、鈴谷見たー?」
熊野「鈴谷でしたら、先ほど提督と一緒に帰りましたわよ」
瑞鶴「...っ!」
瑞鶴「そ、そっか、ありがとー」ダッダッダッ
熊野「いえ、どういたしまして!」
熊野「......今日は怒って行ってしまいましたわ」
熊野「わたくし、何か気に障るようなこと言いましたかしら?」
熊野「...いえ、むしろ...もしかして......?」
12: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 21:57:23.76 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜
瑞鶴「なんか気に入らないっ!」
瑞鶴(別に誰と帰っても、ご飯を食べてもいいんだけどさ!!)
瑞鶴(私がどうこう言える立場でもないし......)
瑞鶴「別に......付き合ってる訳じゃない...し......」
13: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:00:11.06 ID:SOVk8UL60
〜すれ違ったまま1週間〜
瑞鶴「.........」
提督「あ、瑞鶴おはよー」
瑞鶴「っ!」
瑞鶴「お、おはよう......」
提督「?」
提督「...寝不足?なんか元気ないけど...?」
瑞鶴「何でもないわよ...」
提督「ふーん.........あ、翔鶴さんに怒られたとか?」
瑞鶴「......何でもない」
提督「うーん......さては、恋の悩みとか??」
瑞鶴「...何でもないって言ってるじゃない!!!」
提督「!」
瑞鶴「あっ...」
提督「ご、ごめん......」
提督「じ、じゃあ俺、先に行くよ...」タッ
瑞鶴「...............」
瑞鶴「.........はぁ」
瑞鶴(...嫌な女だな...私)
14: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:01:47.82 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜
ー昼ー
提督「あの...瑞k...」
瑞鶴「......」フイッ
瑞鶴「......」タッタッタッ
提督「.........」
〜〜〜〜〜
ー放課後ー
熊野「瑞鶴さんに嫌われた、と?」
提督「心当たりがないけど、なんだか嫌われちゃったみたいで......」
熊野「はぁ......」
提督「そんな深いため息つかないでよ」
熊野「......あなたと言う人は、本当に鈍感でいらっしゃいますのね」
提督「えっ?」
15: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:03:10.54 ID:SOVk8UL60
熊野「はぁ......ため息ばかりついていても仕方ありませんので、わたくしが教えて差し上げますわ」カキカキ
提督「...何書いてるの?」
熊野「提督、こちらをお読みになれます?」スッ
提督「...おんなごごろ?」
熊野「あら、てっきりわたくしは存在を知らないのかと思ってましたわ」
提督「失礼な、俺だってこれくらい知ってるわい」
熊野「......知っていて、それですのね?」
提督「...えっ?」
熊野「......話は変わりますが、最近鈴谷と仲がよろしいようですね?」
提督「え......ま、まぁ、鈴谷がよく話しかけてきてくれるってゆーか...」
熊野「それで、鼻の下を伸ばしてホイホイとついていってらっしゃいますのね?」
提督「いや、別に鼻の下は伸ばしてないけど」
熊野「伸びてますわよ?」
提督「えっ......」
熊野「...まぁ、それは今は置いておいて差し上げますわ」
提督「は、はぁ......」
16: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:05:40.31 ID:SOVk8UL60
熊野「......で、鈴谷のことですけれども」
提督「うん...」
熊野「鈴谷に対して......いえ、単刀直入に申しましょう、鈴谷のことがお好きですか?」
提督「えっ......」
熊野「もちろん、1人の女性、1人の異性として、好意を持っていらっしゃるのかと聞いていますわ」
提督「.........」
熊野「...............」
提督「........................うーん」
熊野「はぁ、もう少し答えやすくして差し上げますわ」
熊野「鈴谷と瑞鶴さん、どちらかを選ばなければいけない状況になりましたら、どちらを選ぶのかと聞いているのですわ」
提督「!」
提督「鈴谷と...瑞鶴.........」
熊野「正解がある問題ではありませんから、あなたの心によーく問いかけてみるといいですわ」
提督「.........わかった、ありがとう」
熊野「お礼を言われる筋合いはありませんわ、わたくしが好きでやったことですし」
提督「でも、ありがとう、熊野。見えてきた気がする」スッ
熊野「どちらへ?」
提督「...俺の大切な人のところへ行ってくる」タッタッタッ
熊野「............ふふっ」
熊野「......面白い殿方ですわ」
17: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:06:55.87 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜
タッタッタッ
提督(瑞鶴...)
提督(多分、傷つけちゃったよな......)
提督(......謝らないと!)
提督(......にしても瑞鶴いないな)
提督(...こっちか...?)
??「あ、提督ー、探してたよー」
提督「!」
提督「鈴谷...」
18: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:08:40.27 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜
ートイレ、手洗い場ー
瑞鶴(......ホント、ダメだ私)
瑞鶴(......うん、クヨクヨしてるのも私らしくないかっ)
瑞鶴(提督には後で謝りにいこっと!)
瑞鶴(教室にもーどろっt...)
鈴谷『提督ー、探してたよー』
提督『鈴谷...』
瑞鶴「!」コソッ
瑞鶴(なんでまた隠れたのよ私!)
鈴谷『提督、ちょっと話があるんだけどさ...』
提督『...どうかしたの?』
鈴谷『あの...さっ』
瑞鶴(なによ鈴谷...珍しくもじもじして......これじゃまるで.........!)
鈴谷『えと...確認なんだけどさ、今、付き合ってる人とかって...いないんだよね......?』
提督『う、うん...』
瑞鶴(............もう見たくない)スッ
タッタッタッ
提督(?)
提督(一瞬しか見えなかったけど...あの後ろ姿は......瑞鶴...?
19: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:10:28.43 ID:SOVk8UL60
〜〜〜〜〜
ー河原ー
瑞鶴(...鈴谷...告白...したよね)
瑞鶴(.........提督、OKするよね...)
瑞鶴(...あんなに楽しそうにしてたし)
瑞鶴(...鈴谷だし)
瑞鶴(............。)
瑞鶴(もう、一緒に学校いったり、帰りにコンビニ寄ったり...)
瑞鶴(楽しく話したりも...できないのかな......)
瑞鶴(............嫌だ)
瑞鶴「......そんなの嫌だよ」
瑞鶴「......提督ぅ」
??「呼んだか?」
瑞鶴「!!」
瑞鶴(なんでいるの!)
20: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:13:21.67 ID:SOVk8UL60
瑞鶴「」ダッ
提督「待って!!!」
瑞鶴「」ピタッ
瑞鶴「なによ、鈴谷と付き合ったっていう報告ならいらないわよ!」
瑞鶴(もう私に構わないで。放っておいて。)
提督「......やっぱり見てたのは瑞鶴だったか」
瑞鶴「......悪い?」
提督「...まず最初に言っておくぞ、鈴谷とは付き合わない」
瑞鶴「えっ......?」
提督「だから...ちょっと......俺と話をしてくれないか?」
瑞鶴「.........」
提督「...ありがと」
瑞鶴「......で、話って」
提督「......これを渡そうと思って」スッ
瑞鶴「...なに?これ」カサカサ
瑞鶴「これ...鶴の......!」
瑞鶴(綺麗な銀色の鶴のアクセサリー...私にはもったいないくらいの)
21: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:15:41.11 ID:SOVk8UL60
提督「瑞鶴、今日誕生日だろ?」
瑞鶴「...覚えててくれたんだ」
提督「うん......」
<どうしよう、嬉しい。>
提督「だから...頑張って作った」
瑞鶴「提督さんが作ったの!?」
瑞鶴(誕生日を覚えてくれていたのも、)
提督「うん......何度も失敗して、小遣いが飛んでいったけどな」
瑞鶴「そんなっ」
<私のために頑張って作ってくれたのも、>
提督「俺気づいたんだ、大事なことに」
瑞鶴「大事なこと?」
<どうしようもなく嬉しいのに、>
提督「俺は...瑞鶴のことが好きだ」
瑞鶴「......!!」
<さらにそんなに嬉しいことを言ってくれる。>
提督「瑞鶴...これからも......ずっと一緒にいてくれるかい?」
瑞鶴「.........もちろん............!」
<そんな貴方が、私は大好きです。>
22: ◆Q/bvSRBslQ 2016/04/20(水) 22:19:18.42 ID:SOVk8UL60
おしまいです。
瑞鶴はかわいい。
鈴谷がこのssではちょっと不憫なので、次書くとしたら鈴谷編でお会いしましょう。
駄文失礼いたしました。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1461156150/