池袋晶葉「朝の通学路にて」
1: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:11:38.19 ID:Tn5Y5VCw0
きっかけは10分早く起きたこと。
たまたま10分早く目が覚めて、そのまま10分早く家を出たら見慣れた猫背のスーツ姿が見えるじゃないか。
だから私は後ろから話しかけたんだ。
晶葉「おはよう!」
モバP「おお、誰かと思ったら晶葉か。おはよう。そういえばお前学校この辺だもんな」
晶葉「何故知っている……ストーカーか?」
モバP「何回俺がお前を学校まで迎えに行ってやったと思ってる」
晶葉「冗談だ。Pは出勤か?」
モバP「そうだ。アイドルの皆さんがいなくてもやることがあるんだよ」
晶葉「私も登校途中だ。どうせなら、一緒に歩こう」
2: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:13:14.69 ID:Tn5Y5VCw0
モバP「そういえば晶葉、今日は白衣じゃないんだな」
晶葉「む、そんなに私が白衣でないのは珍しい?」
モバP「いや、いつも事務所だと着てるから新鮮だと思ってな」
晶葉「私もTPOはわきまえるさ。授業は授業であって、研究ではないからな!」
モバP「そうだよなー、お前もまだ中学生なんだよな」
晶葉「どうした急におっさん臭いことを言い出して」
モバP「まだお兄さんぐらいだ」
晶葉「それは自分で言うものではないぞ」
モバP「……それはそうとなんだか学校へ行く足取りが重そうだな」
晶葉「……わかるか」
モバP「俺はお前の担当プロデューサーだ。お前のことはだいたいわかる」
晶葉「ふっ、さすがだな」
モバP「お前レベルになると授業が退屈なのか?」
晶葉「いや、昔は授業が退屈だったが、Pと会い、数々のお仕事を経て悟った。私もまだ、発展途上なのだと……だから今は、楽しい!」
モバP「そうか、それはよかったよ」
3: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:14:07.50 ID:Tn5Y5VCw0
晶葉「日々を楽しむ余裕が、大事なんだ」
モバP「いいこというな。じゃあなにがいやなんだ?」
晶葉「今日は、体育の授業がある……気合を入れて臨まねばな……」
モバP「いいじゃん、体育。俺は好きだったぞ」
晶葉「私が体力がないことは知っているな」
モバP「当たり前だ。貧弱もやしだもんな」
晶葉「なんだその失礼な言い方は!」
モバP「事実じゃないか」
晶葉「もっと天才肌とか言ってほしいな!」
モバP「引きこもり体質?」
晶葉「違う!!!」
モバP「じゃあやっぱりもやしが一番じゃん」
晶葉「うっうー」
モバP「やめなさい」
4: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:15:19.61 ID:Tn5Y5VCw0
晶葉「話をもどそう。今日の体育はマラソンなのだ……」
モバP「ああー。可愛そうに」
晶葉「実は私はマラソンは得意じゃないのだ」
モバP「実はって言ってるがイメージどおりだよ。春の運動会でダメダメだったから体力をつける練習していたんじゃないのか?」
晶葉「ふふん、特訓のために走る君1号を作成したんだ!」
モバP「前に見せてもらったランニングマシンか」
晶葉「そういたら走る君を多機能にするのに夢中になってトレーニングはほとんどしていない!」
モバP「そこ威張るところじゃないぞ」
晶葉「そうして完成した走る君2号はすごいぞ!最高時速100kmまで調節できる」
モバP「もはや人間じゃねえよ」
晶葉「今度Pも試してみるか?」
モバP「お断りします。そういえば制服姿は何回も見たことあるがその鞄は初めてだな」
晶葉「これか?これは秘密の鞄だ」
5: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:15:55.95 ID:Tn5Y5VCw0
モバP「なんだそれ、中身はなにが入っているんだ?」
晶葉「鞄の中身?当然、技術の粋を集めた機構が詰まっているのだ!」
モバP「なにそれ怖い」
晶葉「まあいずれわかるさ……」
モバP「含みを持たせるな怖いから。お、ここらで別れるかな」
晶葉「そうだな。私は右に曲がるからな」
モバP「事務所は左だしな。じゃあまたあとで」
晶葉「ああ、学校が終わったら向かうよ」
軽く手を振りながら私たちは別れた。
フフ……朝からPの顔を見れるのも、悪くないものだな。
Pはいつもこのぐらいの時間に出勤するのか……明日から目覚ましロボを調節しておこう。
6: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:16:38.03 ID:Tn5Y5VCw0
_______________________
晶葉「おはよう!」
モバP「おお、おはよう。晶葉は今日も朝から元気だな」
晶葉「そういうPは眠そうだな。夜更かしは、ほどほどに……な」
モバP「まさかロボ作りで時を忘れて朝を迎えてた晶葉にそんなことを言われる日が来るとは……」
晶葉「私もアイドルになって色々気を使うようになったのだ」
モバP「おお、えらいえらい」
晶葉「ふふん、もっと褒めるがよい」
モバP「さすが天才!」
晶葉「はっはっは!」
7: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:17:22.72 ID:Tn5Y5VCw0
モバP「そういえば話が変わるが晶葉は俺と歩いてて平気なのか?」
晶葉「ん?Pと歩くのは好きだぞ。インスピレーションが湧くからな!」
モバP「おお、それは嬉しい。じゃなくて中学生とスーツの人って世間的にな」
晶葉「ああ、大丈夫だ。クラスの子はみんなPのことを知っている。ちゃんと助手だと説明した」
モバP「助手って」
晶葉「間違いなのか?」
モバP「間違ってはいないが」
晶葉「嘘だ。ちゃんとプロデューサー兼助手だと説明した」
モバP「それは一番正しいな」
8: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:18:07.68 ID:Tn5Y5VCw0
晶葉「Pのことをかっこいいと言う子もクラスにいたぞ」
モバP「マジか!この大人の魅力がわかるとは将来有望な子だな」
晶葉「男子だが」
モバP「なんだよ。まあ、それでもかっこいいと言ってくれるなら」
晶葉「プロデューサーという肩書きがかっこいいと言っていた」
モバP「俺関係ないじゃん」
晶葉「横文字の肩書きがかっこいいみたいだぞ」
モバP「わかるわ。プロデューサーとかプログラマとかハイパーメディアクリエイターとか」
晶葉「最後のは違うのではないか?」
モバP「そうか?同じようなものだろ」
晶葉「なんかそんな気がしてきたぞ」
9: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:18:41.37 ID:Tn5Y5VCw0
モバP「そうだろそうだろ。は、はっくしょん!」
晶葉「どうした、風邪か?」
モバP「いや、秋の花粉症」
晶葉「そうか。ん……新作ロボのアイデアを閃いたぞ」
モバP「おお、まさか」
晶葉「そのまさかだ!鼻に小型扇風機をつけることで花粉をブロックするのだ!」
モバP「なんだか見た目がすごくなりそうだな」
晶葉「ふふふ、思いついてしまった!よし、秘密の鞄を使うときか……!」
モバP「おお、ついにそれが見れるのか」
晶葉「まあ、学校についてからだけどな」
モバP「なんだよ!」
10: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:19:30.82 ID:Tn5Y5VCw0
晶葉「ふむ、分かれ道だな」
モバP「楽しい時間は早いものだ」
晶葉「そうだな」
モバP「それじゃ今日も学校頑張れよ」
晶葉「ああ、今日もいい一日にしてみせよう。フフッ、準備に抜かりはないさ」
モバP「さすが晶葉だな!」
晶葉「じゃあまた事務所で」
モバP「またな」
11: ◆foQczOBlAI 2016/09/28(水) 01:20:34.97 ID:Tn5Y5VCw0
以上で短いけど終わりです。
晶葉再登場おめでとう。
晶葉の隣を歩きながら学校の話を聞きたいです。
晶葉再登場おめでとう。
晶葉の隣を歩きながら学校の話を聞きたいです。
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/28(水) 01:30:01.20 ID:MO3vBBiL0
おつー
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/28(水) 01:44:58.09 ID:PqXkspUt0
晶葉のセリフ全部のせ。乙ー
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1474992697/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ モバマス | Comments (0)
千早「幸せなら手をたたこう」
1: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 14:54:54.95 ID:rlcca1EQ0
アイマスSSです。
2: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 14:58:29.20 ID:rlcca1EQ0
春香『ありがとうございましたー!』
パチパチ…
P「…うん、まずまずだったんじゃないかな」
P(人の入りがまばらなのは、俺自身の力不足だから仕方ないけど…)
ライブが終わったら、必ず皆と行うことがある。それは…。
春香「あっ、プロデューサーさん!」
P「お疲れ様、いいライブだったな」スッ
春香「ありがとうございます!お客さんも盛り上がってくれて、とっても楽しかったです!」スッ
パチン!
3: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:00:21.10 ID:rlcca1EQ0
…と、こんな感じにライブが終わった後にハイタッチをすることだ。
皆とコミュニケーションを取るために、やよいとのハイタッチから思いついた。入社してからしばらくの間、皆とどう接したらよいのか悩んでいたが、我ながら良い効果をもたらしていると思う。
P「…おっ」
P「お疲れ様、千早。相変わらず良かったぞ」スッ
千早「…どうも」ポツリ
コツコツ
…ただ一人を除いて。
4: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:01:23.89 ID:rlcca1EQ0
その子の名前は、如月千早。
青みがかった長髪の、16歳の少女だ。性格も容姿も、16歳にしては大人びている印象だ。
何より、歌にしか興味がないとのこと。アイドルになったのも歌を歌いたかったからだと、きっぱり言い放たれた。
しかし、その歌声は本物だ。素人の俺でも感動してしまうほどに、千早の歌唱力は高い。
その才能をただの一アイドルとして、芸能界という広く深い海に沈めたままにさせたくない。どうにかして日の目を浴びさせてやりたい、そう思っている。そう思っているのだが…。
P「今の関係で、ちゃんとやっていけるのかなあ…」ハァ
5: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:03:37.75 ID:rlcca1EQ0
真「プロデューサー、また千早とハイタッチできなかったのですか?」
P「…真か、お疲れ様」
P「他のみんなとはハイタッチするようになったけど、千早だけはいまだに…」
P「俺、嫌われてるのかなあ…」ズーン
真「ち、ちょっと、そんな落ち込まないで下さいよ!」
真「あんな風にしてますけど、根は素直ですし…」
P「そ、そうなのかな…」
真「あの春香だってそうでしたよ?粘って粘って、やっと千早が話すようになりましたから」
6: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:04:30.48 ID:rlcca1EQ0
真「だから大丈夫ですよ、いつか千早も打ち解けてくれますよ!」
P「…ああ、もっと長い目でやってかないとな」
真「はいっ」
真「ってことでプロデューサー、忘れてませんか?」スッ
P「ん?…おお、悪い悪い。真とするの忘れてたな」スッ
真「よーし、じゃあいきますよー!」
バチーン!
P「うおっ!痛ってえ!!」
真「へへっ♪千早の分も合わせてってことです!」
真「それじゃあプロデューサー、ボクも着替えてきます!」タタタ
P「あ、ああ…」ヒリヒリ
P「…よしっ!」
真なりの激励を受けて、少しばかり元気が出た。のだが…。
7: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:05:35.16 ID:rlcca1EQ0
・・・・・・・・・・
その後も…。
P「おっ、千早お疲れ様」スッ
千早「…」
・・・
P「千早、良かったぞ」スッ
千早「…そうですか」
・・・
P「千早、今日も完璧だったな」スッ
千早「…ありがとうございます」
・・・
P「ははっ」
P「死にたい」ズーン
8: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:06:39.34 ID:rlcca1EQ0
小鳥「ち、ちょっとプロデューサーさん!物騒なこと言わないで下さいよ!」
P「音無さん…俺はもう、要らない子なんです…」
P「いつまで経っても千早はハイタッチしてくれない…」
小鳥「で、でも、千早ちゃん、プロデューサーさんのアドバイスはちゃんと聞いてくれてるじゃないですか?」
P「本当にちゃんと聞いてくれてるんですかね…?」
小鳥「大丈夫ですよ!もうすぐハイタッチもしてくれますよ!」
P「同じことを真に言われて1か月経ちましたよ…」
P「」
小鳥(どんどん卑屈になってる…)
春香「…」
9: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:08:02.30 ID:rlcca1EQ0
春香「ねえ、千早ちゃん」ヒョコッ
千早「何、春香?」
春香「千早ちゃん、どうしてプロデューサーさんとハイタッチしないの?」
千早「ハイタッチ?」
春香「ほら、ライブの後にプロデューサーさんがいつもみんなとハイタッチしてるよね?」
千早「ああ、あれね…正直、ちょっと苦手だから…」
春香「でも、プロデューサーさんがせっかく千早ちゃんとコミュニケーション取ろうと思って、してるんだよ?」
千早「それは分かってるけど…」
春香「それにプロデューサーさん、『俺、千早に嫌われてるのかな…』ってずっとつぶやいてて、小鳥さんに慰められてたし…」
千早「そ、そんな…プロデューサーのこと、別に嫌いではないけど…」
春香「だから千早ちゃん、次のライブの時は…ね?」
千早「わ、分かったわ」
10: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:08:50.63 ID:rlcca1EQ0
春香「でももうすぐだね、765プロ感謝祭!」
春香「美希がどっか行っちゃったときは、どうなるかと思ったけど…」
千早「…そうね。でも、戻ってきてくれて本当によかったわ」
千早「ねえ、春香」
春香「千早ちゃん、なあに?」
千早「…次のライブ、成功させたいわね」ニコ
春香「!…うんっ!えへへ♪」
・・・・・・・・・・
11: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:11:23.39 ID:rlcca1EQ0
いよいよ、765プロ感謝祭が始まった。
竜宮小町のおかげで765プロは知名度が上がっていた。
それでも竜宮以外のメンバーの知名度はかなり低い…。今回のライブも、竜宮以外は実質抱き合わせのようなものだ。
だからこそ、他の娘たちをアピールする絶好のチャンスでもあった。
ココロガー♪コワレソーウダーヨー♪
ワアアアァァ!!!
小鳥「美希ちゃん、凄いですね」
P「はい、想像以上ですよ」
小鳥「竜宮小町が台風のせいで遅れるって連絡があったときは、正直どうなるかと思いましたけど…」
P「最初の方は、会場の方も盛り上がってくれませんでしたからね…」
小鳥「これもみんなの力、ですね」ニコッ
P「ええ、もちろんです!」
12: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:13:34.82 ID:rlcca1EQ0
美希「ハァ…ハァ…」
千早「凄かったわ、美希」
美希「あ…千早、さん…」
千早「今度は私の番ね」
竜宮小町の遅刻という不慮の事態に皆も慌てていたが、何とか皆で力を合わせてこのピンチを乗り越えることができた。
特に美希のパフォーマンスは、会場を圧倒した。
その後のパフォーマンスも、大いに盛り上がった。
13: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:15:41.28 ID:rlcca1EQ0
アリガトウゴザイマシター!
ワアアアァァ!!!
P「…っし!」グッ
P(アンコールも完璧だった!)
雪歩「ぷ、プロデューサー!」タタタ
P「雪歩、お疲れ様。すっごく良かったぞ!」
雪歩「私、すごくドキドキして、でもすごく楽しくて、あ、あと…!」
P「ち、ちょっと雪歩、落ち着いて…」
雪歩「あっ…ご、ごめんなさい!」
P「でも楽しかったんだよな?」
雪歩「は、はいっ!」
P「それならバッチリだ」スッ
雪歩「あっ…えへへ♪」スッ
パチン
14: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:17:04.58 ID:rlcca1EQ0
コツコツ
P(!…よし!)
P「千早も、お疲れ様」スッ
千早「!…あ、えっと…」
ガシッ
千早「キャッ!」
春香「千早ちゃんも~、えいっ!」グイッ
パチン
千早「…は、春香!?」
P「お、おう?」
春香「えへへ…千早ちゃん、またプロデューサーさんとハイタッチしないかもしれないって思ったから、ちょっと強硬手段で…」
P「お、おう…」
15: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:18:07.95 ID:rlcca1EQ0
P「あ、あの…千早?も、もし、ハイタッチとかが嫌なら、別にしなくてもいいからな?」
千早「べ、別に嫌ではないです。ただ、ちょっと過度にスキンシップを取るっていうのはちょっと慣れなくて…」
千早「で、でも、その…プロデューサーとハイタッチしたくない、というわけではないですから…」
P「…」
千早「プロデューサー?」
P「俺、千早に嫌われてなかったのな…」
P「ちょっと泣きそう…」
春香「ち、ちょっとプロデューサーさん!」
千早「そ、そうですよ!」
16: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:19:19.66 ID:rlcca1EQ0
春香「ねえ、千早ちゃん。少しずつ慣れていこう!」
春香「ちょっとずつ、ちょっとずつ…ね?」
千早「…ええ、そうね。少しずつ、やってみるわ」クス
春香「よーし!…じゃあ早速!千早ちゃん、プロデューサーさんとハイタッチしよう!」
千早「ええっ!?いきなり?」
春香「ほらほら、プロデューサーさんも準備してるから!」
千早「うう…じ、じゃあ、プロデューサー」スッ
P「改めて…千早、お疲れ様」
千早「はい…あ、ありがとうございます」
パシ
こうしてようやく、千早ともハイタッチをするようになった。多少強引だったとはいえ、春香には感謝し足りない。
このライブを機に、765プロは大いに注目を浴びるようになった。メディアの出演も増え始め、765プロのアイドル皆が出演する番組も作られて…。
少しずつ、でも確実に人気アイドルとしての地位を築こうとしていた。
・・・・・・・・・・
17: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:21:26.08 ID:rlcca1EQ0
ワアアァァ!!
亜美「そんじゃあ、会場の兄ちゃん!!」
真美「姉ちゃんたち、まったねー!!」
千早「ありがとうございましたー!」
ライブも毎回大盛況で、チケットはいつも完売になるほどだ。以前のような、竜宮小町だけの765プロではなくなった。
今回は亜美真美と千早という少し攻めたユニットだったけど、ファンの盛り上がりからしてもかなり良かったのではないだろうか。
P(…おっ)
P「千早、お疲れ様。良かったぞ」スッ
千早「あ、プロデューサー…ありがとうございます」スッ
パシッ
ようやく、千早ともハイタッチをするようになった。
18: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:22:04.04 ID:rlcca1EQ0
P「おっ、亜美と真美もやってきたな。亜美、真美お疲、亜美「とりゃー!」ボスッ
P「うおっ!!…ちょっ、亜美、何で背中に乗った!?」
亜美「んっふっふー、そこに乗ってみたい背中があったからだー!」
P「いや意味分かんないからな!?」
真美「よいしょー!」ボスッ
P「ぬおぉっ!?ど、どうして真美も…ち、ちょっと、重い…」
真美「あーっ!兄ちゃん、レディに対して重いとは何事だー!」
P「い、いや、だって二人も乗ると流石に…」
亜美「ねえ!千早お姉ちゃんも兄ちゃんに乗っかって!」
千早「ええっ?わ、私も?」
真美「うんっ!千早お姉ちゃん、早く!」グイグイ
P「お、おい!揺らすな!倒れる倒れる!」
19: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:22:41.06 ID:rlcca1EQ0
千早「え、えっと…」オロオロ
P「ぬぐぐ……も、もう、無理」ドシャア
真美「うわぁ!」
亜美「いてて…もう、兄ちゃんったら、ひ弱ですなぁ」
P「二人乗った挙句に揺らされたら、耐えられるわけないだろ!」
ギャーギャー!
千早「あ、あの……クスッ」
・・・・・・・・・
20: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:23:42.73 ID:rlcca1EQ0
765プロ感謝祭のライブ以来、千早ともこうしてハイタッチをするようになった。正直、嬉しすぎて泣きそう。
少しずつだけど、千早も変わろうとしているのだろう。ちょっとだが、以前よりも少しだけ表情が柔らかくなった気もする。
元々のルックスも良いのだから、もっと笑わないと勿体ないよな。
そして何よりも、あの歌声があるのだから。
…しかし、最近のことだが、少し気になり始めたことがある。気になったというよりも、ちょっとした違和感を覚えたと言った方がいいかもしれない。
どうして千早は、あんなに真剣に歌に向き合うのだろう?
真摯と言えば確かにそうだが、むしろ無理やり歌に立ち向かっているような…。
21: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:25:09.39 ID:rlcca1EQ0
・・・
その違和感が特に強まったのは、あるイベントでのことだ。
千早単独での出演ということもあり、練習にも一層熱を入れていることが俺にも分かった。しかし…。
律子「珍しいですね…千早がミスをしてしまうなんて」
P「…ああ」
最後の曲で2か所、音程を外していた。聴いているファンのほとんどは、おそらく気付いていないだろう。俺は何度もレッスンで何度も聴いていたから、分かっただけだ。
P「なあ、律子」
律子「どうしました?」
P「千早って、どうして歌に固執してるんだ?」
律子「え?」
P「ほら、千早ってよく『私には歌しかない』って言うだろ?どうしてあんなに…追い詰められてるというかさ」
律子「それは…。私も以前それとなく聞いてみたんですけど、はぐらかされて」
P「…そっか」
律子「でも、千早のことフォローしてあげてくださいね?人一倍、自分の歌に厳しく接している子ですから、今日のミスもかなり責任感じているはずです」
P「ああ。分かってるよ」
22: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:26:06.01 ID:rlcca1EQ0
千早「…」コツコツ
P「千早、お疲れ様」スッ
千早「プロデューサー…。すみません、今日はあまりする気になれないです」
P「…そっか」
千早「…一番、盛り上がるべき最後の曲でミスをしてしまいました」
P「誰でもミスをすることだってあるさ。だから…」
千早「大丈夫でもないですし、気にするなと言われても、無理です」
俺の言葉をさえぎり、見事なまでにきっぱりと言い放った。
律子「ち、ちょっと千早…。あなた、もう少し言い方が…」
千早「あ…すみません。…でも、ダメなんです」
千早「あんなミスをしているようじゃ、認めてもらえない…。誰にも…!」グッ
千早の細い腕には力が入っていた。
23: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:30:06.09 ID:rlcca1EQ0
P「なあ、千早。…もっと楽に考えていいんじゃないか?」
千早「…どういう、ことですか?」
千早の声の冷たさに、一瞬たじろぐ。
P「理想を高く持つことは、確かに重要なことだよ。でも、その理想に押しつぶされたら元も子もないぞ?」
P「だから…そうだ!楽しく!」
千早「!」
P「気を張り詰めすぎないでさ、歌うことをもっと楽しむんだよ。歌が好きだってことを、もっと伝えるように歌っても…」
律子「プロデューサー、ちょっと待ってください!…千早、どうしたの!大丈夫!?」
つい弁に熱が入っていた。気が付くと、千早の顔は真っ青になっていた。
千早「そんな…歌を…楽しく、だなんて……。私には…」
千早の声は震えていた。
P「ち、千早?」
千早「…すみません、着替えてきます」
P「あ、ああ…」
24: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:32:04.46 ID:rlcca1EQ0
P「やってしまったかな…」
律子「プロデューサーの言ったことは、間違ってはないと思います。私も、あの子にはもっと楽しく歌ってほしいと思っていたので…」
律子「ですが私も、あの子にどう伝えたらよかったのか、分からないですけど…」
P「…そうだな」
帰りの車内では少し重苦しい空気が充満していたが、次の日からは、千早も何事もなかったように振る舞った。仕事もいつも通りこなす。歌も健在だ。
しかし、2週間が経った日のことだった。
25: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:33:53.40 ID:rlcca1EQ0
その日、千早は歌番組の収録で、律子が同行していた。俺は事務所で作業をしていると、突然携帯の着信が鳴った。律子からだった。
律子『プロデューサー、大変です!』
P「律子、どうした?」
律子『千早が歌の収録中に声が出なくなって、それから倒れてしまって…』
P「何だって!?」ガタッ
P「今は…?」
律子『病院に行って、今は検査を受けています』
P「分かった。俺も今から行く」
音無さんに旨を伝え、俺はすぐに事務所を飛び出した。
26: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:36:32.32 ID:rlcca1EQ0
病院に到着すると診察室に通された。千早の診察をした医師が、診断結果を俺に伝えた。
「…熱も出ていますので、おそらく過労で体を壊してしまったのでしょう。とりあえず、今は点滴を打って安静にしています」
「念のため、数日の入院をお薦めします」
P「そう、ですか…」
「あと、気になったのだがねえ…。彼女はかなり喉を痛めています」
P「えっ?」
「喉がかなり荒れていました。彼女に聞くと、自発的に一人居残って歌っていたと」
P「そんなことが…」
「かなりオーバーワークです。このまま歌い続けていたら、喉を潰していたかもしれません」
P「…」
心当たりがあった。あの時のイベントからだろう。
まったく気付けなかった自分が情けない。俺はただ、うなだれることしかできなかった。
27: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:38:06.58 ID:rlcca1EQ0
P「ここか…」コンコン
ガララッ
千早「あ、プロデューサー…」
少し状態がいいのだろう。千早は身を起こしていた。
P「千早、大丈夫か」
千早「…はい、今は少し落ち着きました」
律子「すみません、プロデューサー…私がいながら…」
P「いや、律子が迅速に対応してくれてよかったよ。本当にありがとう」
P「俺はしばらくここにいるから、律子は戻っても大丈夫だぞ。仕事があるだろ?」
律子は頷くと、言葉を千早にひと言ふた言かけた後、事務所へ戻った。千早も、律子の言葉に少し微笑んで応えた。
28: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:39:27.01 ID:rlcca1EQ0
千早「…プロデューサー、本当にすみませんでした」
P「謝るのは俺の方だよ。千早の体調を考えないで仕事をたくさん入れてしまってたから、こんなことになったんだ。…本当に、すまない」
千早「そんな、謝らないでください…。悪いのは、私なのに…」
俺は首を横に振った。
P「…でも医者が言ってたぞ、かなり喉を痛めていたって。ボーカルレッスンの後にも、個人的にレッスンしていたのか?」
千早「…はい」コクリ
千早「あの時のイベントでのミスが、私には許せなくて…。だから、もう絶対にミスをしないようにしようと思って、それなら練習を積み重ねるしかないと…」
千早「それなのに、今日、こんなことになってしまって…!!」ググッ
千早はベッドのシーツを強く掴む。
29: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:40:34.55 ID:rlcca1EQ0
P「…なあ千早、教えてくれないか」
P「どうして、そんなに歌にこだわるんだ?」
千早「それは……」
しばらく、沈黙が続いた。
千早「……プロデューサー。私の鞄、取ってもらえますか?」
P「ああ、いいぞ」
千早「ありがとうございます」
千早は手帳を取り出し、開いた。一枚の写真が貼られていた。二人の子供の写真。二人とも笑っていた。
P「写真?左は、千早か?」
千早「はい」
P「ってことは、右の子は…?」
千早「弟です。優っていいます」
弟がいたなんて。初めて聞くことだった。
30: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:42:06.71 ID:rlcca1EQ0
千早「弟は、私の歌が好きでした。私が歌うと、よく笑ってくれました。そして、私の歌う姿を、よく絵にしていました」
千早「私はいつも、弟と遊んでいました。私も、弟のことが大好きでした」
千早「…ですが、弟は交通事故で亡くなりました」
P「えっ…」
千早「ある日です。私たちは庭先でボールを使って遊んでいました。不意にそのボールが道路の方に出て、弟がボールを取りに行こうと外へ飛び出しました」
千早「そうしたら、丁度自動車が走っていて、自動車が、弟を…」
俺は黙って、千早の言葉を聞いていた。いや、何も言えなかった。
千早「弟が亡くなってから、家がおかしくなってしまいました。いつも両親が喧嘩していて…」
千早「喧嘩が始まると、私はいつも自分の部屋にこもって、喧嘩が収まるまでベッドでうずくまっていました」
千早「そんなある日、私は歌のことを思い出しました。弟が亡くなって以来、歌を歌ていなかったことを…」
千早「弟が…優が、好きだった歌のことを…」
P「それで、千早は歌を…?」
千早「…はい」コクリ
千早「私にできることは、歌を歌うことしかないと思いました。それが、弟のために出来ることなのだと…」
千早「歌だけが、私が生きている意味を教えてくれるのではないかと…。そう思って、私のために、そして弟のために、ずっと歌を歌い続けていました」
千早「…でも、その歌にさえ、私は見放されたみたいです」
31: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:44:58.65 ID:rlcca1EQ0
千早「私が歌を歌うということは、独りよがりだったのですね」
千早「それに、誰とも関わろうとせず、ずっとたった一人で過ごしてきました」
千早「…そんな風に歌っていたから、とうとうバチに当たってしまったんだと思います」ニコ
千早の笑顔は、ひどく悲しい笑顔だった。
P「…それは違うさ」
千早「…え?」
P「これまで歌っていたのは、本当に千早のためだったのか?」
P「結局、自分をただ追い詰めていただけじゃないか」
P「そんなのは、千早自身のためじゃない。優君のためでもない。誰のためでもない」
千早「何が…言いたいのですか?」
P「自分を追い詰めなくていい、ミスをしてはいけないだとか、義務感で歌わなくていい。自分のために歌って欲しいんだ」
千早の目が見開く。口が震えているのが見えた。
P「俺は、千早の歌が好きだ。だから…」
千早「やめてください!!」
病室に千早の声が響いた。
千早「お願いですから…これ以上は…」
声が震えていた。か細い、今にも折れそうな声だった。
俺は首を横に振る。
P「やめないよ」
P「俺は千早の歌が好きだ。だからこそ、悲しい顔をして歌ってほしくない」
千早「あ…」
32: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:46:50.90 ID:rlcca1EQ0
P「弟君のために歌いたかったのであれば、もっと大事なことがあったのじゃないかな?」
千早「もっと、大事な、こと…?」
P「弟…優君は、千早の歌の何が好きだったんだ?」
千早「何が…?」
P「千早の歌声かな?」
千早「…」フルフル
P「…それなら、千早の歌う姿だったんじゃないのか?」
千早「私の、歌う姿?」
P「千早が楽しく幸せそうに歌う姿を見ているうちに、優君も楽しくて、幸せだったのじゃないかな」
P「俺は千早の歌が好きだ。だから、千早にはもっと楽しく、もっと幸せに歌ってほしい」
P「そのことが千早のためにも、そして優君のためにも、千早にできることじゃないのかな」
千早の右手の上に、俺は左手を置いた。振り払うこともなく、千早は右手を動かさない。
33: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:51:22.64 ID:rlcca1EQ0
千早「本当に、それが、優のためにできること…?」
P「ああ、そうさ。そして千早のためにも」
P「過去に起きてしまったことは変えられない。過去のことは忘れられないかもしれない。でも忘れようとしなくていい。いや忘れないで欲しい。ちゃんと受け止めて、前を向いて欲しいんだ」
P「千早の心の中にいる優君は笑っているだろ?」
千早「…」コクリ
P「誰のおかげで、笑っていたんだと思う?千早のおかげだろ?千早の楽しく歌う姿のおかげじゃないか」
P「だからこそ歌うときには、笑って、楽しむんだ。そうして、みんなのことも笑顔にして欲しい」
千早の手が動いた。そして、指を絡めるように、上に乗せられた俺の手を握った。
千早「私が…私自身が、楽しく歌っても…?」
P「ああ、勿論さ」
千早「本当に…?」
俺はためらうことなく、ゆっくりと頷いた。
千早「…」ポロ
千早「うぐっ……あ、ぁぁぁっ!…ひぐっ…!」ポロッポロッ
千早は声を上げて泣いた。小さな子供のように泣きじゃくった。少しばかり千早を抱き寄せる。手は、握り合ったままだった。
34: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:52:24.60 ID:rlcca1EQ0
・・・
十分ほどして、千早は落ち着きを取り戻した。
千早「…取り乱してすみませんでした。でも、少しスッキリしました」
千早「次のイベント、出来る限りやってみます。そして、笑って、楽しく…!」ニコ
P「…ああ!」
35: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:53:25.77 ID:rlcca1EQ0
P「…そうだ、千早。さっき、自分はずっと一人だって言ってたけどさ、今はそんなことはないだろ?」
千早「えっ?」
P「だって…」
ガララッ
真「千早!大丈夫!?」
千早「真!?…え、ええ、疲れていただけだから、そんなに重症じゃないけど…」
真「ああ、良かったあ…。だってさ、春香」
春香「ち"は”や”ち”ゃーん”…!!」ダキッ
千早「ち、ちょっと春香!やめてよ、そんな大げさな…」
事務所の皆に伝わったのだろう、765プロのアイドル皆がどんどんと病室に殺到してきた。部屋中がとたんに騒がしくなる。
P「おーい、あんまりうるさいと病院に怒られちゃうからなー」
千早の方に目を向けた。
P「だろ?千早、お前は一人じゃないって」
千早「…そうですね」クスッ
・・・・・・・・・・
36: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:55:32.98 ID:rlcca1EQ0
十日後、千早はステージの前にいた。千早単独のイベントだ。
病気で倒れた後、初めてのステージである。
P「千早、そろそろ行けるか?」
千早「…はいっ」
千早の表情に決意に満ちていた。しかし、少しだけ力みがある。
P「千早、お願いがある。お願いというか…約束だ」
千早「約束、ですか?」
P「ああ。ミスなんて気にしないこと、歌を楽しむこと。そして…」
千早「笑って歌うこと、ですか?」クスッ
千早は少しだけ微笑んだ。俺もうなずく。きっと大丈夫だ。
千早「プロデューサーも、一つ約束してください」
P「えっ?」
千早「このステージ、ずっと見守っていてください」
P「…ああ、勿論だ。約束する」
千早「約束ですよ?…それじゃあ、行ってきます」
そうして、千早はステージの方へ歩いて行った。
37: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:56:19.55 ID:rlcca1EQ0
千早の登場に、会場では歓声が沸く。
千早は一礼する。会場が静かになるのを待っていた。
ふと、千早が俺の方に目を向けた。俺がうなずくと、千早は目を細めたように見えた。
千早は観客席の方へ眼を戻し、目を閉じ、少し俯いた。
イントロが鳴り始める。
千早は前を向いた。ゆっくりと目を開け、大きく息を吸った。
__________
38: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:57:39.64 ID:rlcca1EQ0
千早は笑っていた。楽しげに歌っていた。
やはり千早は、歌を歌うのが心から好きなのだろう。改めて気付かされた。
千早のこの歌声を聞きたかった、この歌う姿を見たかったのだ。
その歌声は、今まで聞いたどの歌声よりも、ずっと美しいものだった。
39: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:58:51.57 ID:rlcca1EQ0
ワアアアァァァ!!
千早「プロデューサー」
P「千早、どうだった?」
千早「…楽しかったです」
千早「ファンの皆さんも笑っていました。私も…私も、幸せでした…!」
40: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 15:59:49.32 ID:rlcca1EQ0
千早「私には何ができるのか、少し分かった気がします」
千早「やっぱり、私には歌しかありません。だからこそ、私は歌で皆を幸せにしたいです」
P「千早なら、きっとできるさ」
千早「でも、私だけならできないと思います。765プロのみんなと、そして…」
千早「そして、何よりもプロデューサー、あなたが必要です」
P「千早が歌で皆を幸せにしたいのなら、千早を俺は全力で支えるよ」
千早「…約束ですよ?」
P「ああ、約束する。…そうだ。指切りの代わりに、これでどうだ?」スッ
俺は右手を挙げた。
千早「あ……はいっ!」スッ
パチン!
千早も右手を挙げ、ハイタッチをした。笑っていた。
初めて見る、千早の笑顔だった。優しい、年相応の可愛らしい笑顔だ。
41: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:00:20.57 ID:rlcca1EQ0
ふと、腰の高さにも手のひらを出してみたくなった。すると、手のひらに、軽くパチンと何かが当たる感触がした。
少し驚いてしまったが、俺はくすりと笑った。
・・・・・・・・・・
42: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:02:01.55 ID:rlcca1EQ0
千早の歌い方が変わったと、それからしばらく話題になった。
ただでさえ歌唱力があるのだ。その上楽しそうに、表現力より豊かに歌えば、千早の歌の魅力が高まるのは当然だ。
ワアアアァァァ!!
やよい千早『『ありがとうございましたー!!』』
千早「プロデューサー!」
P「千早、お疲れ様。今日も良かったぞ」
千早「はいっ、私も楽しむことができました!」スッ
P「…よしっ!」スッ
パチン!
そして、千早の方から手を挙げてハイタッチをするようにもなってきた。
事務所の皆からも、千早が最近よく笑うようになったと言われるようだ。嬉しいのか恥ずかしいのか、照れくさそうにしている。正直かわいい。
43: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:02:54.19 ID:rlcca1EQ0
やよい「プロデューサー!!」タタタ
P「やよいもお疲れ様。バッチリだったな」
やよい「ありがとうございます!それじゃあ、いつものアレしましょう!」スッ
P「ああ!」スッ
やよい「ハイ、ターッチ!イェイ!!」
パチン!
やよい「千早さんもやりましょう!ハイ、ターッチ!」
千早「イェイ!」
パチンッ!
…やよいに対しては、特に張り切っているような気がするのは、気のせいだろうか。
でも、もう大丈夫だろう。千早は着実にトップアイドルへの道を歩み始めた。
44: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:04:23.37 ID:rlcca1EQ0
・・・・・・・・・・
千早「本当に...本当に、ありがとうございました!」
歓声に千早は応え、深々と一礼した後、千早は駆け足で戻ってきた。
千早「プロデューサー…!」スッ
P「千早、最高のライブだったぞ。そして…お疲れ様」スッ
千早「…はいっ」
パシンッ!
千早はトップアイドルになった。
頂点に登りつめた千早は、かねてからの希望であった歌手への転向を決めた。ニューヨークでの活動に専念する。
今日は、アイドル如月千早としてのラストライブだった。
45: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:06:20.84 ID:rlcca1EQ0
事務所へ戻る。疲れているにもかかわらず、千早は歩いて戻りたいと言った。
千早「あんなに『やめないで』って言われると、名残惜しくなってしまいますね」
P「それはそうさ。今を時めくトップアイドルの引退なんだからさ」
千早「でも…とても楽しかった。なんて幸せな時間なのだろう、このままずっと歌い続けたい、って歌いながらずっと思っていました」
千早「歌を聴いてくれるファンが喜んでくれて、もっと私も楽しくなって…」
P「昔の千早とは、大違いだな」
千早「も、もうっ、やめてください!」カアァ
千早「…でも、次はニューヨークです。私が受け入れてもらえるか…勝負です」
P「怖くはないか?」
千早「正直、少し怖いです。…でも、それ以上に楽しみです。何が待ってるのだろう、どんな世界が広がっているのだろう、って」
千早の目に迷いはなかった。大丈夫、必ずうまくいく。
千早「それに、プロデューサーもハリウッド、ですよね」
P「…ああ。唐突過ぎて驚いたけどな」アハハ
千早はトップアイドルとなり、数々の賞を受けた。
すると何故か、ハリウッドのプロダクションが俺にも目を留め、しばらくプロデューサーの修行をして見ないかとオファーを受けたのである。
皆の後押しも受けて、俺はハリウッド行きを決めた。幾人か(特に一人)から引き留められたけど。
46: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:08:43.93 ID:rlcca1EQ0
千早「ここまで来れたのも、プロデューサーのおかげです」
P「千早がトップアイドルの素質を持っていたからだよ。俺はそれをサポートしただけさ」
千早「でも、そのサポートのおかげです」
千早「ずっと過去から抜け出せないでいた私を引き上げてくれたのは、あなたでしたから」
病室でのやり取りを思い出す。
P「感情的になってつい色々なことを言ってしまったから、俺は少し恥ずかしいけどなあ…」ポリポリ
千早「ふふっ…。私、向こうでもっと歌を磨きます。そして、もっと多くの人を幸せに出来るような、そんな歌手になりたい」
P「なれるさ、きっと」
千早「それに、またプロデューサーにプロデュースしてほしいですね。ハリウッドで鍛えたプロデューサーに」
P「それは責任重大だなあ…。俺も頑張らないと」
47: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:10:04.64 ID:rlcca1EQ0
千早「そういえばプロデューサー、いつもライブが終わるとハイタッチしますよね」
P「ああ。みんなとコミュニケーション取るために、始めたんだ」
千早「そうでしたね。最初は私、あんなのバカバカしいと思ってスルーしてましたけど」
P「確かに、そうだったな…。あの時はちょっと泣きそうにも…」
千早「あの時は本当に…ごめんなさい」
P「そんな頭を下げないで、俺は気にしてないから」
千早「でも、あのハイタッチの意味、今ではとてもよく分かります。ハイタッチをして、あなたが笑って、私も笑って…。いつしか、ライブの最後に手を重ねるときが一番幸せなような気もしました」
千早「私はあなたの手に、私は何度も救われました…」
P「ち、千早…?」
千早は立ち止まり、俺の右手をそっと持った。
指を絡めるように、手を握る。
48: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:11:51.82 ID:rlcca1EQ0
千早「それで、最近ふと気付いたんです」
P「何を?」
千早「重ねたり触れたりするのが、手だけじゃなくて、他にもあっていいんじゃないかって」
P「へっ?それって一体どういう…ムグッ!」
突然、千早は俺の顔を引き寄せた。
千早「プハッ…こ、こういうことです…」
P「千早、お前…!」
顔が離れると、千早の顔は真っ赤になっていた。
千早「すみません、本当はダメだって分かってます。でも…」
P「ダメじゃないさ。俺だって…」
千早を抱き寄せる。細いが、柔らかく暖かい。
千早「あ……」
49: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:13:22.77 ID:rlcca1EQ0
P「ダメじゃないけど、色々と大変な道だぞ?」
千早「分かってます。でも、バレてしまったって堂々としてたらいいんです」
P「それに千早はニューヨーク、俺はハリウッドだ。真反対だから遠距離なわけだし…」
千早「日本とアメリカよりも近いですよ?会いたいと思えば、飛行機でひとっ飛びです」
P「…確かに、そうだな」
千早「そうですよ」
俺と千早は笑った。千早の笑顔は、今まで見てきた中で、一番幸せに満ち溢れていた。
俺が好きになったのは、どうやら千早の歌だけではなかったようだ。
再び、顔を重ね合わせる。
手は、握り合ったままだった。
おわり
50: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:15:33.61 ID:rlcca1EQ0
おまけ
ワアアアァァ!!
千早あずさ『『ありがとうございましたー!!』』
P(…この二人の組み合わせって、好きなんだよなあ)
P(声質が違うけど、合わさるとすごく綺麗にマッチして…)
P「おっと、そろそろ戻ってくるな」
あずさ「プロデューサーさん、お疲れ様でした~」タタタ
P「あっ、あずささん。お疲れ様でした、良いステ」モニュ
P「」
あずさ「あ、あらあら…」カアァ
P(手を挙げるタイミングが合わなくて、俺の手があずささんのF91に…!)
51: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:16:32.67 ID:rlcca1EQ0
P「す、すみません!!」バッ
あずさ「そ、そんな、わざとじゃないって分かってますから…。でも、今度からはめっ、ですよ?」
P「はい…」
P(すっごく柔らかかった…)
P「!」ゾクッ
P(全身に悪寒がした。おそるおそる顔を前に向けると…)
千早「…」ニコニコ
P「」
52: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:17:57.95 ID:rlcca1EQ0
P「あ、あのー…千早?お、お疲れ様?」
千早「どうしましたか、プロデューサー?何かいいことでもありましたか?」
千早「役得で、何か柔らかいものでも触れることができて、顔が緩んでいるようにも見えますが」
P「ち、千早、落ち着いて…と、とりあえずハイタッチしよう!な!な?イェーイって…」スッ
千早「私だって、もう少し大きくなっても…くっ…」ブツブツ
P「千早、あのさ、俺は別に気にしないぞ?たとえ千早の胸が小さくてもぺったんこだろうと…」
千早「ふんっ!!」
バシーン!!
P「うぎゃああぁ!!手が!!手がぁ!!!」
なんてことがあったとか、なかったとか
おわり
53: ◆kBqQfBrAQE 2017/02/25(土) 16:19:59.63 ID:rlcca1EQ0
ということで、千早誕生日おめでとう。
私は千早の小さなお胸が大好きです。
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 17:43:21.51 ID:6xzkL6jU0
乙です。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1488002094/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ アイドルマスター | Comments (0)
鷺沢文香「とりっくorとりーとor……?」
1: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:44:05.38 ID:Yzl0qw5G0
毎年、十月の暮れは賑やかだ。
元々は秋の収穫を祝してのお祭りであったハロウィンだが、現在の日本ではそんな事情などは知ったことかと言わんばかりに若者は奇抜な装いで街へと繰り出し、友人や恋人などの気の知れた仲間と練り歩くイベントと化している。
文字通りのお祭り騒ぎ。
しかし、せっかく騒いでいいと言われているのに騒がないのでは、もったいない。
そう思うのはアイドルだって例外ではない。
とある芸能事務所の窓には、コウモリやらクモやらオバケやら、いかにもなステッカーがぺたぺたと貼られていて、正面玄関にはカボチャの置物が並べられている。
それを、眺める男が一人。
シックに着こなしたスーツには不釣り合いな、菓子がこれでもかという程詰められた大きな紙袋を両手に提げている。
「さぁ、一丁バカになるとしようか」
男は自分に言い聞かせるようにそう呟くと、敷地の中へと消えていった。
2: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:45:32.18 ID:Yzl0qw5G0
* * *
俺の所属する芸能事務所では、毎年所属しているアイドル達への慰労の意も込めて、ハロウィンパーティを行う。
うちの事務所には、まだ小学生の子なんかも所属しているから、それはそれは盛り上がる。
ここに就職するまでは、祭りなんかには無縁だったわけで、最初は面喰ったが今ではもう慣れっこだ。
そしてこの大量の菓子は、自分の身をイタズラから守るためには必要不可欠なのだ。
意を決して事務所のドアを開く。
すると、やいのやいのと騒いでいた女の子達の視線が一斉に俺を向く。
「文香ちゃんのプロデューサーさん来たよー!!」
誰が言ったのかを確認する間もなく、人の波がわぁっと押し寄せて、俺は四方を女の子達に囲まれてしまった。
ファンからしてみれば、夢のような光景なのだろうが、ある意味恐怖である。
一手間違えれば即死。
イタズラのラッシュを受ける羽目になる。
慎重に慎重に。
3: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:46:19.11 ID:Yzl0qw5G0
「せーのっ」
「トリック、オア、トリート!」
どこで練習したんだ、と聞きたいくらいの声の揃いっぷりである。
「分かってるよ。ちゃんとあるから、順番にね」
押し寄せる人波を制して、順番に並んでもらう。
一人目は、市原仁奈ちゃんだった。
仁奈ちゃんは常日頃、動物のキグルミを着ているから、普段から仮装しているようなものだけれど、それを言っては野暮だろう。
「とりっくおあとりーとでごぜーます!」
「はい、仁奈ちゃんにはこれ。どうぶつビスケット」
「わー! ありがてーです!」
受け取るや否やたたたたーっと、どこかへ駆けて行ってしまった。
喜んでもらえたのなら、それでいいけれど。
4: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:46:59.21 ID:Yzl0qw5G0
二番目は、橘ありすちゃん。
いつかのお仕事で着ていた大魔道師の衣装が気に入ってるのか、それに身を包んでいる。
「トリックオアトリート、です」
「はい。橘さんにはアポロね。イチゴ好きだったでしょ? 文香とも仲良くしてくれているみたいでありがとうね」
「ありがとうございます。こちらこそ文香さんにはお世話になってます。…えへへ」
アポロの小箱を大事そうに抱えながら、ありすちゃんは行ってしまった。
きっと、同世代の子達のところか、文香にでも見せにに行くのだろう。
5: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:48:51.77 ID:Yzl0qw5G0
* * *
絶え間ない「トリックオアトリート」を潜り抜け、ようやく解放されると、大量のお菓子が入っていたはずの紙袋はすっかり軽くなってい
た。
結構気合を入れて買い込んだんだけどな、と少し自分の見通しが甘かったことを反省しつつ、やっとの思いで自分のデスクへと辿り着く。
一息つけそうだ。
そう思って道すがら買った缶コーヒーをポケットから取り出した。
ホットであったはずのそれは、もう温くなってしまっていたけど、今はのどを潤すことができればそれでいい。
タブを引くと、かしゅっという小気味のいい音と共にコーヒーの香りが立ち上り、鼻孔をくすぐる。
ふぅ、まだ一日は始まったばかり。
女の子達は建物内の今日に限って解放されている会議室やら応接室やらで思い思いの遊びをしているようで、俺のデスクのあるこの部屋は先程までの騒がしさは鳴りを潜め、同僚たちがかたかたとキーボードを叩く音や、業務連絡の声などが飛び交っている。
時折、上の階をどたどたと走り回る音が響くのは、ご愛嬌。
6: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:50:12.12 ID:Yzl0qw5G0
コーヒーをぐいっ、と飲み干して「さぁ、やるか」と椅子に深く座り、マウスに手をかけたところで不意に声をかけられた。
「…お疲れ様でした。大盛況でしたようで……ふふ」
バレンタインのときのお仕事で着ていた小悪魔風衣装に身を包む文香がそこにはいた。
「あれ、わざわざ来てくれたのか」
「ええ、ありすちゃんからプロデューサーさんがいらっしゃったことを聞いたので」
「あー、なるほどね。喜んでた?」
「ええ、とても」
「そりゃよかった。わざわざありがとな。幸いお菓子は少しだけ余ってるから、トリックオアトリートしてく?」
「……では、お言葉に甘えて」
文香は襟を正して、少し悪戯っぽい笑みを浮かべて、すすすっと俺の側面に回り込んだ。
何をされるのだろうか。
内心どきどきしていると、文香は彼女の唇と俺の耳とが触れんばかりの距離まで顔を近付け、「………とりっくおあとりーと」と囁いた。
どうやらこの「トリックオアトリート」は相当の覚悟を以ての決行であったようで、文香は耳まで真っ赤になって手のひらで顔の熱を冷ましている。
本当に心臓に悪い。
「びっくりした……」
我に返り、なんとか絞り出せたのはそんな陳腐な感想であった。
「………あの、すみません。お気に召しませんでしたでしょうか」
「いや、めちゃくちゃどきどきしたよ。心臓吐きそうなくらい」
「…であれば、僥倖です」
「で。あれは誰の入れ知恵?」
「……奏さんに」
これは、速水さんの担当に報告だな。
7: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:51:10.45 ID:Yzl0qw5G0
「ああ、そうそう。これ、お菓子」
俺は鞄から少しだけ他の子よりも色を付けたお菓子を取り出して文香に渡した。
「……ありがとうございます。ふふ、特別扱いは感心できませんね」
「だから内緒な。他の子に見せるなよ?」
「もちろんです」
「よし、それじゃあ、遊んできていいよ。俺はいつも通り仕事あるから構ってやれなくて悪いけど」
「…いえ、私の方こそお仕事中にお邪魔しました」
丁寧にぺこりと頭を下げ、回れ右をする。
そのとき、何かに足を引っかけたのか文香が斜めに傾いた。
既のところで、なんとか抱き止める形にはなってしまったが、担当アイドルと地面の衝突事故を阻止することに成功した。
「…すみません」
「躓いたか?」
「いや、今日は少し体調が優れなくて……」
「んー。残念だけど、帰る? 送ってくよ」
「…いえ、少し休めば問題はないものと思われます……」
「文香がそう言うんなら、いいけど…。念のため少し横になりなさい。ちょっと空いてる部屋探すから」
見たところ軽い貧血のようなもんだと思うけれど、万が一と言うこともあるから、本当は今すぐにでも帰したいのだが、せっかくのお祭りの日にそれは酷だしなぁ。
少し休んでもらって、それでも体調が優れないようならば、帰宅を促すとしよう。
そのためには、まずは休める場所を探さなくては。
そう思い、一先ずは文香を事務所のソファに座らせ、内線でちひろさんをコールする。
ちひろさんは数コールの内に電話に出てくれて、用件を言うと『ちょっと待っててくださいねー。またかけ直します』と言って電話を切ってしまった。
電話を待つこと数分、ちひろさんからの連絡が来た。
なんでもちひろさんが、年長組にそれとなく事情を話し、空き部屋を一つ作ってくれたらしい。
困ったときには本当に頼りになる人だ。
『助かります。本当にありがとうございます』とお礼を言って電話を切るとソファで待っている文香の元へと再び向かった。
「休めそうな部屋、用意してもらったからそこで横になっておいで。後で様子見に行くからちゃんと休むんだよ?」
「…はい。ありがとうございます……っ…」
立ち上がった瞬間に、文香は痛みに顔を歪ませて、額を手で抑える。
「本当に大丈夫か?」
「……はい、今のはただの立ち眩みで…」
「まぁ、心配だから部屋までついてくよ」
「……すみません。ご迷惑をおかけします…」
8: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:52:36.37 ID:Yzl0qw5G0
* * *
俺と文香が用意してくれた部屋に着くと、そこにはありがたいことにブランケットや座布団などが置いてあり、少しでも休まるように、との配慮をしてくれていた。
ちひろさんには頭が下がる思いでいっぱいだ。
俺は文香を入口のところで待たせ、用意してもらった座布団などを使って簡単な横になれるスペースを作っていると、背後でかちゃりと鍵が閉まる音がした。
「………すみません」
「どうした、文香?」
「……本当にすみません…。今から私が話すことは誰にも言わないで欲しいのです」
ただごとではない。
即座にそう思わされるほどの気迫が、文香にはあった。
「うん。誰にも言わない。俺にできることなら言ってくれ」
「………実は、ですね」
一世一代の告白をするかのような重々しさに、思わずごくり、と唾を飲んだ。
「私は……………」
「文香、は…?」
「…吸血鬼、なのです」
9: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:53:34.28 ID:Yzl0qw5G0
「は? 吸血鬼ってあの? 血を吸う?」
「……はい。ばかばかしいと、思いましたよね……」
「いや、信じる。信じるよ。とても嘘を言ってるようには思えないし」
あんな文香は見たことがなかった。
その事実が、文香の言葉が嘘ではないことを表している。
「……プロデューサーさんは、優しいのですね」
「それ、で。俺にできることとか、ってあるのか…?」
「…普段は人間と同じ食べ物でも問題なく過ごせるのです」
「あ、ああ」
「…ですが、毎年この日になると、血が騒いでしまって……」
「ハロウィンだから、か」
「……はい」
「…なんとなく察したよ。要は血を飲めば収まるんだよな」
「……試したことがないので、確信はありませんが。おそらく」
ならば仕方がないだろう。それで、大切な担当アイドルが助かるというのならば、血なんぞくれてやる。
「じゃあ、いいよ。…そういうのってやっぱり首筋からいくもんなのかな…?」
「…少しでいいので……指などでもよろしいでしょうか…?」
「あ、ああ。いいよ」
袖を捲って人差し指を向けると、文香は両の手で愛おしそうに俺の手を掴み、その場に跪いた。
11: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:54:38.75 ID:Yzl0qw5G0
「一思いにやっちゃってくれ。痛みとか気にしなくていいから」
俺はぎゅっと目を瞑る。
…………。
………………………。
………………………………………………。
待てども暮らせども、痛みどころか、指が文香に触れる感触すらないので、おそるおそる薄目を開ける。
文香は何か躊躇しているようで、しきりにこの部屋の入り口をちらちらと見ては視線を泳がせている。
ああ、そうか。
吸血鬼と言えども、その衝動を抑えてきたから人間の血を飲むことに抵抗があるんだろうか。
「文香、大丈夫か?」
「…はい」
「俺はいつでもいいから」
「………はい。……では」
遂に腹を括ったのか、文香はぱくりと俺の指を咥えた。
生暖かい感触が人差し指いっぱいに広がった。
根元から第一関節辺りまでを、ゆっくりと舌が這い、背筋がぞくぞくする。
目を瞑っているため文香がどんな表情で、俺の指を咥えているのかは分からない。
ただただ、文香の舌が指を這い回る艶めかしい感触が伝わってくるのみであった。
付け根。
指と爪の間。
指の輪郭に沿って、舌は這う。
しかし、痛みは一向にやってくる気配がない。
どうしたのだろうか。
そう思って、またしても目を開くと、林檎のような顔で涙目になって指を咥えている文香が。
あ………。
これもしかして。
12: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:55:27.35 ID:Yzl0qw5G0
文香に指を舐られながら、なんと声をかけたものかと思案していると、俺達のいる部屋の扉がばーん、という大きな音と共に開いた。
やってきたのは…………。
ちひろさんだった。
プラカードを担いでいるちひろさんだった。
プラカードには『ドッキリ成功』の6文字がでかでかと踊っている。
「……………遅いです……」
今にも泣き出しそうな声で文香がそう言った。
13: ◆TOYOUsnVr. 2016/10/31(月) 22:56:25.66 ID:Yzl0qw5G0
* * *
文香の唾液によっててらてらと光る指を、宙に遊ばせて、俺はちひろさんに事情を聞く。
事情聴取の結果、得られた証言は「プロデューサーの皆さんにもハロウィンを楽しんで欲しくて……」とのことだった。
ちひろさんの企画でドッキリをやっていたらしい。
しかし、今回はこの部屋を開けるための鍵を別の部屋のものと間違えてしまったらしく、飛び込むのが大幅に遅れたそうだ。
さっき褒めたことは全部撤回させてもらおうかと思う。
ちひろさんは「すみません。すみません」と何度も何度も謝りながら次のドッキリ現場へと向かっていった。
いや、そこは懲りて欲しい。
そうして、俺は部屋の隅で膝を抱えている担当アイドルを慰めるという仕事を丸投げされたのであった。
「…あの、文香さん? 何というか…お互い災難だったな」
「……………」
「俺は、気にしてないからさ」
「………それはそれで、嫌です」
「じゃあ、気にしてるけど。嫌じゃないからさ…」
「……そういう意味でもなくてですね…」
「……………」
「今日は何もありませんでした」
「……ああ、そうだな」
「今日は何もなかったのです」
「…ああ」
「……………」
「……実は俺も吸血鬼なんだけどさ」
「…プロデューサーさんとはもう口を利きません」
「え、ちょっと。ごめんって」
「……………もう知りません!」
「ごめんってば!」
おわり
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/31(月) 23:27:30.08 ID:HTqbf70E0
乙乙
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/31(月) 23:40:54.10 ID:Js/LkHMYO
ふみふみの左親指舐めまわしたい
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1477921445/
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【モバマス】喜多見柚「特別なアタシ」
1: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 21:58:30.67 ID:RFCVTGi30
「起立、礼!」
「「ありがとうございましたー」」
最後のチャイムが鳴り、教室がにわかに騒がしくなる。今日の学校はもうおしまい。手早く荷物をまとめて、足早に教室を後にする。
教室を出ると、隣のクラスの友達に出くわした。
「あ、柚ちゃん。今日もアイドルのレッスン?」
「ううん、今日は何か話があるんだって」
「へえ。お仕事の話だといいね」
「うんっ。なるべく早くって言われてるから、もう行くね」
「ばいばい。また明日」
軽く挨拶を交わし、そのまま早足で歩きだす。本当は走りたいけど、先生に怒られちゃうから仕方ない。ぱたぱたと階段を駆け下り、そのまま昇降口に向かう。
2: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:00:17.37 ID:RFCVTGi30
スリッパをスニーカーに履き替えながら、腕時計で時間を確認する。うん、これだったら次の電車に間に合う。
急いで靴紐を結んで、そのまま校舎の外へと飛び出した。
腕時計は、アイドルを始めてからつけるようになった。
ベージュの制服に合う、赤色のベルトのついた時計。そんなに高いものじゃないけど、アタシは結構気に入ってる。
芸能界にいるなら、たとえ学生であろうと社会人と同じ。社会人なら、時間の約束は絶対守らないといけない。ちょっと時間にルーズだった駆け出しの時に、Pサンから口を酸っぱくして言われた言葉だ。
スマホでも時間は見れるけどいちいちカバンから出さないといけないし、スマホが見れない時もある。腕に時計があった方が、何かと便利だし確実だ。
実際、腕時計をつけるようになってから、時間はちゃんと守れるようになった。もちろんマメに時間を確認するようになったのもあると思うけど、多分それだけじゃない。
腕に時計をつけるっていう事が、きっとアタシの意識を変えるきっかけになったんだと思う。
急いで靴紐を結んで、そのまま校舎の外へと飛び出した。
腕時計は、アイドルを始めてからつけるようになった。
ベージュの制服に合う、赤色のベルトのついた時計。そんなに高いものじゃないけど、アタシは結構気に入ってる。
芸能界にいるなら、たとえ学生であろうと社会人と同じ。社会人なら、時間の約束は絶対守らないといけない。ちょっと時間にルーズだった駆け出しの時に、Pサンから口を酸っぱくして言われた言葉だ。
スマホでも時間は見れるけどいちいちカバンから出さないといけないし、スマホが見れない時もある。腕に時計があった方が、何かと便利だし確実だ。
実際、腕時計をつけるようになってから、時間はちゃんと守れるようになった。もちろんマメに時間を確認するようになったのもあると思うけど、多分それだけじゃない。
腕に時計をつけるっていう事が、きっとアタシの意識を変えるきっかけになったんだと思う。
3: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:02:50.10 ID:RFCVTGi30
体育館横の通路を抜ける時に、ちょっと中の様子に目を向ける。
バドミントン部は、今日もちゃんと練習するみたいだ。後輩たちがネットを立てる準備をしてる。みんな頑張ってるな。
でもゴメン、副部長は今日もお休みなんだ。許してね。
心の中で後輩たちに謝りながら、そそくさとその場を後にする。
校門を飛び出して、そのまま駅の方面へ。同じ制服を着た人たちの間をすり抜けて、次の電車に間に合わせるべく、慌ただしく地面を蹴る。
本当は、バドミントンの練習だってしたい。
別に副部長だからってわけじゃなくて、単純に楽しいから。単純に部活は楽しいし、シャトルを叩いてるだけでイイ気分になれる。
アイドルのお仕事やレッスンがなければ、今日だって練習に行ってたと思う。
でも、こうして悩めるのは良いことだと思う。アイドルになる前のアタシは、部活に行きたいけど行けないなんて悩みは無かったから。
こうして悩めるのは、アイドルとしてやる事があるから。
そう考えれば、バドミントンできないのも仕方ないって思える。後輩の皆には、やっぱりちょっと申し訳ないけどね。
4: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:04:33.83 ID:RFCVTGi30
街中を駆け抜けて、駅にたどり着く。どうやら電車には間に合いそうだ。
カバンから定期券を取り出し、改札を通る。家とは逆方向のホームに着くと、ちょうど電車の来るアナウンス。
ほどなくして、目的の電車がやってきた。
上がった息を整えながら、電車に乗る。この時間とはいえ、流石に座れるほどは空いていない。仕方なくドアの横の手すりにつかまり、カバンを床に置く。
ゆっくりとドアが閉まり、景色が横に流れ出す。景色と一緒に、体も横に流れる。慌てて腕に力を入れ、姿勢を元に戻した。
走り去る景色をぼんやり眺めながら、ふと考える。
アイドルを始めてから変わったこと、いっぱいあるなあ。
5: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:07:37.13 ID:RFCVTGi30
腕時計や、部活のことだけじゃない。この電車だってそう。家と逆方向の電車に乗ることなんて、皆と遊びに行くぐらいだったのに。
今はアイドル活動のためにこの電車によく乗るようになったから、こっち向きの電車のダイヤも覚えてしまってる。それだけ慣れっこになったって、結構すごい事だと思うんだ。
きっと、他にも探せばいっぱいあると思う。アイドルをするようになってから、変わったこと。
あの日から。
寒い街中を、あてもなくぶらついていたあの日から。
何か面白いことないかなって、ぼんやりと考えてただけの、あの日から。
……Pサンにスカウトされたあの日から、アタシの周りのいろんな事が変わった。
Pサンが、変えてくれたんだ。
電車が停まり、ドアが開く。電車に乗る人が、さっきより少し増える。
6: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:09:30.84 ID:RFCVTGi30
……アタシはスカウトされて、いろいろ変わったことがあったけど……Pサンは、どうなんだろう。アタシをスカウトして、何か変わったんだろうか。
あの日、アタシはただの女の子からアイドルになったけど、Pサンにとっては、担当するアイドルが一人増えただけかもしれない。
アタシにとってPサンとの出会いはとても特別なものだったけど、Pサンからすればアタシは、これまでやこれから先たくさん担当するアイドルの、そのうちの一人でしかないのかもしれない。
もしそうだったら……それは、ちょっとイヤかな。
再び電車が停まる。少しずつ、降りる駅が近づいてくる。
手元を見る。腕時計が刻む時の速さが、いつもより少し遅く感じられた。
7: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:10:25.83 ID:RFCVTGi30
Pサンに、アタシをスカウトしてよかったって思っていてほしい。
アタシと出会えてよかったって、思っていて欲しい。
……Pさんにとってのアタシが、特別な人であってほしい。
アタシにとってのPサンが、そうであるように。
ちょっと傲慢かな。でも、これは紛れもない、アタシの心からの気持ち。
電車が停まる。ふと外を見て、そこで初めて事務所の最寄り駅であることに気が付いた。
慌ててカバンを拾い上げ、ホームへと降りる。乗った時より、少し日が傾いていた。
8: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:11:11.70 ID:RFCVTGi30
改札を出たところで、もう一度腕の時計で時間を確認する。
アイドルを頑張ったら、特別になれるかな。
アイドルとして結果を出せば、アタシをスカウトしてよかったって、思ってもらえるかな。
アイドルとして輝けたら、他の誰でもない、Pサンにとっての特別なアタシになれるかな。
降ろした腕を、今度は強く振り出す。
夕暮れの雑踏の中を、事務所に向かって駆け出した。
9: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:11:40.51 ID:RFCVTGi30
「こんにちはっ!」
「おう、柚」
「ねえPサン、お話しってなに?」
「ああ。実は、今度大きなライブの話が来てて――」
おわり
10: ◆SIevslU5sU 2017/02/21(火) 22:13:21.43 ID:RFCVTGi30
短いですが以上です。お読みいただきありがとうございました。
遅くなったけど柚、SSR登場おめでとう!
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/21(火) 22:44:05.85 ID:N4hPlax30
おつ!
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487681910/
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タプリス「天真先輩…何してるんですか!」
1: ◆mzrMpfZW/Y 2017/02/25(土) 15:04:16.20 ID:zpA46WF30
ガヴリール「ゲームだよ」
タプリス「ゲーム?」
ガヴリール「そう、ゲームだよ」
タプリス「ゲーム?」
タプリス「ゲーム?」
ガヴリール「そう、ゲームだよ」
タプリス「ゲーム?」
2: ◆mzrMpfZW/Y 2017/02/25(土) 15:06:30.15 ID:zpA46WF30
ガヴリール「ゲームだよ?」
タプリス「ゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだよ…?」
タプリス「ゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだよ…?」
タプリス「ゲームですか?」
ガヴリール「ゲームだぞ…」
タプリス「ゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだよ…?」
タプリス「ゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだよ…?」
タプリス「ゲームですか?」
ガヴリール「ゲームだぞ…」
3: ◆mzrMpfZW/Y 2017/02/25(土) 15:09:53.10 ID:zpA46WF30
タプリス「ゲームってゲームの?」
ガヴリール「ゲームだな」
タプリス「ゲームのゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだ…」
タプリス「じゃあ…このゲームは?」
ガヴリール「ゲームだぞ」
完
ガヴリール「ゲームだな」
タプリス「ゲームのゲーム…?」
ガヴリール「ゲームだ…」
タプリス「じゃあ…このゲームは?」
ガヴリール「ゲームだぞ」
完
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1488002655/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (1)
千歌「バレンタインなんて糞食らえ」
1: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:50:13.85 ID:UKebCbFo
千歌「はっぴーばれんたいーん」
曜「いえー」
梨子「あ、私最初でいい?」
千歌「おっ自信まんまん」
梨子「そうじゃなくて曜ちゃん絶対手作りだもん!私買った奴だから先に出しときたいの」
曜「ぐでたまチョコ!かわいー。」
千歌「梨子ちゃんタマゴ好きだもんねっ」
梨子「このストッキングかぶった銀行強盗みたいなラッピングが面白くってね」
曜「思ってた理由と違う」
千歌「じゃあ私の番ね!」
梨子「わくわく///」
千歌「ここにうんこ味のチョコとチョコ味のうんこがあります」
梨子「」
曜「いえー」
梨子「あ、私最初でいい?」
千歌「おっ自信まんまん」
梨子「そうじゃなくて曜ちゃん絶対手作りだもん!私買った奴だから先に出しときたいの」
曜「ぐでたまチョコ!かわいー。」
千歌「梨子ちゃんタマゴ好きだもんねっ」
梨子「このストッキングかぶった銀行強盗みたいなラッピングが面白くってね」
曜「思ってた理由と違う」
千歌「じゃあ私の番ね!」
梨子「わくわく///」
千歌「ここにうんこ味のチョコとチョコ味のうんこがあります」
梨子「」
2: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:51:05.17 ID:UKebCbFo
曜「どっちがいいかなあ、悩むなあう~ん」
千歌「今のう~んはひょっとして?」
梨子「いやいやいや。いやいやいやいや」
千歌「何?」
梨子「高校生でそのギャグ有り得なくない?」
曜「ギャグ?」
千歌「う~んとか言うからだよ」
梨子「そこじゃないわよ!ねぇやめて。私そういう冗談嫌いなんだけど」
千歌「話がつかめないんだけど」
梨子「だから!チョコをう、うん…ko…とか言うのだよ。面白くないってば」
曜「え、チョコ?」
千歌「マジうんですが?」ズイッ
梨子「くっさ!!こ、この箱から漂う匂いは…!?」
曜「昔『千歌ちゃんのうんこなら食える!』って言ったら『じゃあ食べてみてよ!』ってムキになられてさ」
千歌「それ以来バレンタインは毎年こうだよね」
梨子「すごい奴らと友達になってしまった」
千歌「今のう~んはひょっとして?」
梨子「いやいやいや。いやいやいやいや」
千歌「何?」
梨子「高校生でそのギャグ有り得なくない?」
曜「ギャグ?」
千歌「う~んとか言うからだよ」
梨子「そこじゃないわよ!ねぇやめて。私そういう冗談嫌いなんだけど」
千歌「話がつかめないんだけど」
梨子「だから!チョコをう、うん…ko…とか言うのだよ。面白くないってば」
曜「え、チョコ?」
千歌「マジうんですが?」ズイッ
梨子「くっさ!!こ、この箱から漂う匂いは…!?」
曜「昔『千歌ちゃんのうんこなら食える!』って言ったら『じゃあ食べてみてよ!』ってムキになられてさ」
千歌「それ以来バレンタインは毎年こうだよね」
梨子「すごい奴らと友達になってしまった」
3: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:52:03.44 ID:UKebCbFo
果南「ヒクわ…」
ダイヤ「気でも狂ってるんですの?」
千歌「来ていきなりご挨拶だね」
梨子「いい所に!言ってやってください!何を言えばいいかわからないの!」
果南「さすがに尿までだよ…」
ダイヤ「うんこはギリアウトですわよね…」
梨子「」
鞠莉「わかってないわね。好きな人のうんこなら食えて当たり前よ。本命うんこなら一層だわ」
曜「だよね/// やっぱり鞠莉ちゃんは話がわかるなあ」
千歌「さっきのは義理とギリをかけて?」
梨子「やばいエリアに越してきてしまった」
ダイヤ「気でも狂ってるんですの?」
千歌「来ていきなりご挨拶だね」
梨子「いい所に!言ってやってください!何を言えばいいかわからないの!」
果南「さすがに尿までだよ…」
ダイヤ「うんこはギリアウトですわよね…」
梨子「」
鞠莉「わかってないわね。好きな人のうんこなら食えて当たり前よ。本命うんこなら一層だわ」
曜「だよね/// やっぱり鞠莉ちゃんは話がわかるなあ」
千歌「さっきのは義理とギリをかけて?」
梨子「やばいエリアに越してきてしまった」
4: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:52:48.75 ID:UKebCbFo
善子「なんちゅう話してるのよ…」
梨子「よっちゃん…おろおろ…あなたもまさか…」
善子「無理に決まってるでしょ!!ヒクわ!!」
花丸「女子高ってこういうトーク多いずらよね…」
ルビィ「聞いてるだけでお昼ご飯もどしそうだよ…」
梨子「よ よかった…後輩はまともで…」
果南「一年の頃はみんなそうだよ」
梨子「やめて!!これ以上絶望させないで!!」
---------------
好きな人のうんこなら食えるよ派(カストロさんの念能力はうんこだよ派):鞠莉 千歌 曜
好きな人の尿は長寿の秘薬だよ派(カストロさんはうんこなんて興味ないよ派):果南 ダイヤ
うんこも食べないし尿も飲まないよ派(保守過激派):梨子 善子 花丸 ルビィ
---------------
鞠莉「まとめてみると嘆かわしい現状ね」タメイキッ
ダイヤ「こっちのセリフですわ」フンッ
梨子「なんで私らが過激派なの?」
善子「ヨハネ今真剣に退部を考えてるんだけど」
梨子「よっちゃん…おろおろ…あなたもまさか…」
善子「無理に決まってるでしょ!!ヒクわ!!」
花丸「女子高ってこういうトーク多いずらよね…」
ルビィ「聞いてるだけでお昼ご飯もどしそうだよ…」
梨子「よ よかった…後輩はまともで…」
果南「一年の頃はみんなそうだよ」
梨子「やめて!!これ以上絶望させないで!!」
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好きな人のうんこなら食えるよ派(カストロさんの念能力はうんこだよ派):鞠莉 千歌 曜
好きな人の尿は長寿の秘薬だよ派(カストロさんはうんこなんて興味ないよ派):果南 ダイヤ
うんこも食べないし尿も飲まないよ派(保守過激派):梨子 善子 花丸 ルビィ
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鞠莉「まとめてみると嘆かわしい現状ね」タメイキッ
ダイヤ「こっちのセリフですわ」フンッ
梨子「なんで私らが過激派なの?」
善子「ヨハネ今真剣に退部を考えてるんだけど」
5: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:53:37.47 ID:UKebCbFo
曜「試してみたことあるの?」
善子「え?」
曜「やってもみないで食わず嫌いで言ってるだけじゃないの?」
善子「いやいやいや。いやいやいやいや」
千歌「今のはね」
梨子「おいやめろ」
ダイヤ「いきなりうんこなんて無理ですわよ。頭おかしいですわね」
梨子「あなたもですからね」
ダイヤ「そうかしら。尿なら試してみてもいいんではなくて?」
善子「は?」
果南「うんこと比べて敷居は低いでしょ。好きな人の尿はね、焼け付くような味がするんだよ///」
ダイヤ「///」
梨子「酸性なだけですよね?」
善子「え?」
曜「やってもみないで食わず嫌いで言ってるだけじゃないの?」
善子「いやいやいや。いやいやいやいや」
千歌「今のはね」
梨子「おいやめろ」
ダイヤ「いきなりうんこなんて無理ですわよ。頭おかしいですわね」
梨子「あなたもですからね」
ダイヤ「そうかしら。尿なら試してみてもいいんではなくて?」
善子「は?」
果南「うんこと比べて敷居は低いでしょ。好きな人の尿はね、焼け付くような味がするんだよ///」
ダイヤ「///」
梨子「酸性なだけですよね?」
6: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:54:42.20 ID:UKebCbFo
ダイヤ「勿論嫌いな人の尿なんて無理ですわ。ですから花丸さん。下着を脱いで頂けますか?」
善子「!?ずっ ずら丸!?」
果南「もう脱がせてM字開脚させておいたよ」
花丸「ずらぁ…///」
善子「ちょっ/// なんて格好させてるのよ!?///」
ルビィ「あわわわ…///」
梨子「なっ 何考えてるんですか!///」
ダイヤ「花丸さん。そのまま善子さんにお小水を浴びせてやってくださいな」
花丸「ずらぁ!?///」
善子「なっなっなっなっ///」
ルビィ「おおおかしいよお姉ちゃん!/// 梨子さんなんとかしてください!」
梨子「そそそうですよ!どんな美少女でもアソコは腐ったチーズの匂い!ちょっとハードル高いかも!///」
ルビィ「梨子さん!?」
ダイヤ「知らないのかしら?善子さんの好物はね。シュールストレミングなのよ…」
善子「はああ…ずら丸のアソコ、クサ過ぎて死人が出そうな匂いがするう…///」
りこルビ「」
善子「!?ずっ ずら丸!?」
果南「もう脱がせてM字開脚させておいたよ」
花丸「ずらぁ…///」
善子「ちょっ/// なんて格好させてるのよ!?///」
ルビィ「あわわわ…///」
梨子「なっ 何考えてるんですか!///」
ダイヤ「花丸さん。そのまま善子さんにお小水を浴びせてやってくださいな」
花丸「ずらぁ!?///」
善子「なっなっなっなっ///」
ルビィ「おおおかしいよお姉ちゃん!/// 梨子さんなんとかしてください!」
梨子「そそそうですよ!どんな美少女でもアソコは腐ったチーズの匂い!ちょっとハードル高いかも!///」
ルビィ「梨子さん!?」
ダイヤ「知らないのかしら?善子さんの好物はね。シュールストレミングなのよ…」
善子「はああ…ずら丸のアソコ、クサ過ぎて死人が出そうな匂いがするう…///」
りこルビ「」
7: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:55:33.50 ID:UKebCbFo
果南「ほら花丸ちゃん、早く出してあげなよ。話が進まないしさ」
花丸「こんなまじまじと見られたら緊張して出せるわけないずらぁ…///」
善子「そ そうよね出るわけないわよ。まったく馬鹿な企みにはまるとこだったわ///」
ダイヤ「手伝っておあげになったら?」
よしまる「」
ルビィ「て 手伝う…?どうやって…?」
果南「どうやってって…そりゃあねえ///」ダイヤチラッ
ダイヤ「まったくルビィったらお下品なんですから///」テレテレ
梨子「そこで照れるんだ」
善子「…」
花丸「よ 善子ちゃん?」
善子「………ずら丸う…」ペロッ
花丸「!!!///」
梨子「キタコレ!!!(ちょっと!部室でなんてことしてるのよ!!)」
ルビィ「ええ…?」
花丸「こんなまじまじと見られたら緊張して出せるわけないずらぁ…///」
善子「そ そうよね出るわけないわよ。まったく馬鹿な企みにはまるとこだったわ///」
ダイヤ「手伝っておあげになったら?」
よしまる「」
ルビィ「て 手伝う…?どうやって…?」
果南「どうやってって…そりゃあねえ///」ダイヤチラッ
ダイヤ「まったくルビィったらお下品なんですから///」テレテレ
梨子「そこで照れるんだ」
善子「…」
花丸「よ 善子ちゃん?」
善子「………ずら丸う…」ペロッ
花丸「!!!///」
梨子「キタコレ!!!(ちょっと!部室でなんてことしてるのよ!!)」
ルビィ「ええ…?」
8: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:56:19.31 ID:UKebCbFo
善子「あ…だんだん出てきたかも…」ペロペロ
花丸「そ それはおしっこじゃなくてえ…///」フゥフゥ
りこルビ「//////」ドキドキ
梨子「は!そうじゃなくて!正気に戻って二人とも!このままじゃスカトラーになっちゃうのよ!?」
ルビィ「そ そうだよ/// それおしっこ全然関係ないよお///」
ようちか「さすがにこれはヒクわあ…」
梨子「二人がそれを言っちゃう!?」
ルビィ「でも一人でも味方がほしい時!!言ってやってください!!」
曜「それ食糞派の丸パクじゃん」
千歌「これが出来るんなら食糞もイケるよね」
りこルビ「」
曜「オリジナルを見せてあげないとね。私たちもしよっか、千歌ちゃん…///」
千歌「うん…///」
梨子「…えっ/// えっ??///」クイツキッ
ルビィ「こここれは/// シックスナインとゆう奴なのでは、梨子さん!?///」ドキドキ
梨子「な 何言ってるの!/// ルビィちゃんったら可愛い顔して耳年増なんだから///」ワクワク
花丸「そ それはおしっこじゃなくてえ…///」フゥフゥ
りこルビ「//////」ドキドキ
梨子「は!そうじゃなくて!正気に戻って二人とも!このままじゃスカトラーになっちゃうのよ!?」
ルビィ「そ そうだよ/// それおしっこ全然関係ないよお///」
ようちか「さすがにこれはヒクわあ…」
梨子「二人がそれを言っちゃう!?」
ルビィ「でも一人でも味方がほしい時!!言ってやってください!!」
曜「それ食糞派の丸パクじゃん」
千歌「これが出来るんなら食糞もイケるよね」
りこルビ「」
曜「オリジナルを見せてあげないとね。私たちもしよっか、千歌ちゃん…///」
千歌「うん…///」
梨子「…えっ/// えっ??///」クイツキッ
ルビィ「こここれは/// シックスナインとゆう奴なのでは、梨子さん!?///」ドキドキ
梨子「な 何言ってるの!/// ルビィちゃんったら可愛い顔して耳年増なんだから///」ワクワク
9: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:57:07.74 ID:UKebCbFo
梨子「ほおおう。ここここれが本物のシックスナイン///(駄目だよ二人とも!気を確かに!!)」
ルビィ「梨子さんwwwさっきから全然失敗してますよwww」
鞠莉「うふふ 二人とも大分こっち側に来たようね。あと一押しかしら?」
ダイヤ「あらまあ 随分のんびりしたことをおっしゃってるのね?」
果南「ね。飲尿派はね…とっくに4人になったよ!」
梨子「なっ!?」
ルビィ「ということは!?」
よしまる「…尿は有りだと思うずらヨハネぇ…」テレテレ
りこルビ「」
鞠莉「くっ数的有利を取られたわ…!奴らに勝つにはもう食糞派を5人にするしかない…!」
梨子「…えっと」
ルビィ「それってつまり…?」
鞠莉「そういうこと。こうなったら意地でも食べてもらうわよ…うんこを」
りこルビ「」
ルビィ「梨子さんwwwさっきから全然失敗してますよwww」
鞠莉「うふふ 二人とも大分こっち側に来たようね。あと一押しかしら?」
ダイヤ「あらまあ 随分のんびりしたことをおっしゃってるのね?」
果南「ね。飲尿派はね…とっくに4人になったよ!」
梨子「なっ!?」
ルビィ「ということは!?」
よしまる「…尿は有りだと思うずらヨハネぇ…」テレテレ
りこルビ「」
鞠莉「くっ数的有利を取られたわ…!奴らに勝つにはもう食糞派を5人にするしかない…!」
梨子「…えっと」
ルビィ「それってつまり…?」
鞠莉「そういうこと。こうなったら意地でも食べてもらうわよ…うんこを」
りこルビ「」
10: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:57:46.01 ID:UKebCbFo
梨子「いやああああ!!離してえええええ!ルビィちゃんの裏切り者おおおお!!!」ジタバタ
ルビィ「ごめんなさいごめんなさい…こうしないとルビィが先に食べさせられちゃうんですう…」オサエツケッ
鞠莉「本当に食わず嫌いって困ったものね。ねえ梨子。あなた誰のうんこを食べさせられると思ってるの?」
梨子「えっ」
千歌「…」モジモジッ
梨子「ち…千歌ちゃんっ…!?///」
曜「さ 千歌ちゃん、腰をおろして?」
千歌「うん…///」
梨子「まっまっ待って/// いやいやいや/// これはまずいでしょ/// さすがに駄目ですって///」
ルビィ「急に無抵抗になったよ」
鞠莉「口ばっかだね」
梨子「うほおおおお!/// 千歌ちゃんが!/// 千歌ちゃんの千歌ちゃんがどアップでええええ!///」
ルビィ「ついに心の声と建前が一体化した」
曜「時は来たれり。千歌ちゃん ヨーソロー!」
千歌「んむむむ…」ミチミチミチ
梨子「…うほ?」
ルビィ「ごめんなさいごめんなさい…こうしないとルビィが先に食べさせられちゃうんですう…」オサエツケッ
鞠莉「本当に食わず嫌いって困ったものね。ねえ梨子。あなた誰のうんこを食べさせられると思ってるの?」
梨子「えっ」
千歌「…」モジモジッ
梨子「ち…千歌ちゃんっ…!?///」
曜「さ 千歌ちゃん、腰をおろして?」
千歌「うん…///」
梨子「まっまっ待って/// いやいやいや/// これはまずいでしょ/// さすがに駄目ですって///」
ルビィ「急に無抵抗になったよ」
鞠莉「口ばっかだね」
梨子「うほおおおお!/// 千歌ちゃんが!/// 千歌ちゃんの千歌ちゃんがどアップでええええ!///」
ルビィ「ついに心の声と建前が一体化した」
曜「時は来たれり。千歌ちゃん ヨーソロー!」
千歌「んむむむ…」ミチミチミチ
梨子「…うほ?」
11: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:58:32.18 ID:UKebCbFo
梨子「ごめんやっぱ無理!!いくら千歌ちゃんでも無理なものは無理いいい!!!」ジタバタジタバタ
曜「どうして!?好きな人のうんこなら食えるよ!!梨子ちゃん私たちのこと好きじゃないの!?」
梨子「好きだけど!!どうしてうんこを食べなきゃいけないの!?必然性がどこにもないよ!!!!」
千歌「私は梨子ちゃんにうんこ食べてほしいけどなあ…/// 10・9・8・7…」ミチミチミチミチ
梨子「聞きたくないそのカウントダウン!この子ちっとも普通じゃない!!違う形で出会いたかったああああ!!!」ガバァ
鞠莉「あっ逃げた!!」
千歌「梨子ちゃん待ってええ!!」
ダイヤ「おーっほっほっ。勝負ありましたわね!」
鞠莉「…くっ まだよ。まだ一人残ってるじゃない…」チラッ
曜「…だね」
千歌「ルビィちゃんは食べてくれるよねぇ…?」ウルウル
ルビィ「…………え?」
曜「どうして!?好きな人のうんこなら食えるよ!!梨子ちゃん私たちのこと好きじゃないの!?」
梨子「好きだけど!!どうしてうんこを食べなきゃいけないの!?必然性がどこにもないよ!!!!」
千歌「私は梨子ちゃんにうんこ食べてほしいけどなあ…/// 10・9・8・7…」ミチミチミチミチ
梨子「聞きたくないそのカウントダウン!この子ちっとも普通じゃない!!違う形で出会いたかったああああ!!!」ガバァ
鞠莉「あっ逃げた!!」
千歌「梨子ちゃん待ってええ!!」
ダイヤ「おーっほっほっ。勝負ありましたわね!」
鞠莉「…くっ まだよ。まだ一人残ってるじゃない…」チラッ
曜「…だね」
千歌「ルビィちゃんは食べてくれるよねぇ…?」ウルウル
ルビィ「…………え?」
12: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 22:59:07.29 ID:UKebCbFo
ギャアアアアアアという断末魔をBGMに私は懸命に家まで逃げた
アクアも脱退して学校も変えて今ではピアノ一筋の生活を送っている
でも…
---------------
モブ1「ヂ・スカベンジャーズいいよね~。私はマイティ・ヨー推しだな!」
モブ2「私はブラック・ウユュ!」
モブ3「えーキャプテン・フツチカだよー!」
---------------
今でも時たま奇妙なスクールアイドルの噂が聞こえてくるのです…
END
アクアも脱退して学校も変えて今ではピアノ一筋の生活を送っている
でも…
---------------
モブ1「ヂ・スカベンジャーズいいよね~。私はマイティ・ヨー推しだな!」
モブ2「私はブラック・ウユュ!」
モブ3「えーキャプテン・フツチカだよー!」
---------------
今でも時たま奇妙なスクールアイドルの噂が聞こえてくるのです…
END
13: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 23:00:13.84 ID:ShIuP/D1
クッソワロタ
16: 名無しで叶える物語(家) 2017/02/14(火) 23:00:52.92 ID:UKebCbFo
SS初めて書いたから色々よくわからんかった
バレンタインが早く廃止されるといいですね
じゃあの
バレンタインが早く廃止されるといいですね
じゃあの
掲載元:http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487080213/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ ラブライブ | Comments (0)
【ガルパン】優花里「西住殿がボコを好きな理由ですか?」
1: ◆45SR4r0flud5 2017/02/24(金) 23:40:51.84 ID:B2lX+7ydO
沙織「そうそう!気にならない?」
華「気にならない、といえば嘘になりますが.....」
麻子「どーでもいい」
優花里「そうですね、気にはなりますが何が好きかは人それぞれですし」
沙織「えー?」
華「気にならない、といえば嘘になりますが.....」
麻子「どーでもいい」
優花里「そうですね、気にはなりますが何が好きかは人それぞれですし」
沙織「えー?」
2: ◆45SR4r0flud5 2017/02/24(金) 23:49:43.71 ID:B2lX+7ydO
麻子「そんなに気になるなら本人に聞けばいいだろ」
沙織「うーん、最初はそれも考えたんだけど.....」
沙織「ゆかりん、ゆかりんはなんで戦車が好きなの?」
優花里「え?なんですか急に....まぁ、強いて言うなら力強さといいますか」
優花里「なんと言うか、あの武骨な見た目ながらもみんな個性があって、それぞれ得意なことが違いますし、その違いを知れば知るほどその魅力があらわになってきて例えば、Ⅳ号戦車だと
沙織「はい、ゆかりんストップありがとう」
沙織「と、こんな具合に長くなりそうだから、どうにかして本人以外の口から聞きたいなって」
麻子「なるほど」
優花里「すいません、戦車のことになるとつい我を忘れてしまって.....」
沙織「うーん、最初はそれも考えたんだけど.....」
沙織「ゆかりん、ゆかりんはなんで戦車が好きなの?」
優花里「え?なんですか急に....まぁ、強いて言うなら力強さといいますか」
優花里「なんと言うか、あの武骨な見た目ながらもみんな個性があって、それぞれ得意なことが違いますし、その違いを知れば知るほどその魅力があらわになってきて例えば、Ⅳ号戦車だと
沙織「はい、ゆかりんストップありがとう」
沙織「と、こんな具合に長くなりそうだから、どうにかして本人以外の口から聞きたいなって」
麻子「なるほど」
優花里「すいません、戦車のことになるとつい我を忘れてしまって.....」
3: ◆45SR4r0flud5 2017/02/24(金) 23:56:27.98 ID:B2lX+7ydO
華「それにしても、ボコのいいところ、ですか....」
優花里「単純に可愛いからでは?」
沙織「それは思ったんだけど、なんか違う気がするんだよね」
麻子「ボコは、自分から喧嘩を売って、返り討ちにあってボコボコにされるキャラクターだったな」
優花里「そこだけ聞くと、なんと言うか、西住殿らしくないような気がしますね」
華「そうですね、みほさんがそう言う方が好き、と言うことなのでしょうか?」
麻子「つまり、西住さんの好みがチンピラみたいな男ということになるが.....」
沙織「しかも、毎回返り討ちってそれもうただのダメンズじゃん!」
優花里「さ、さすがにそれはないですよ。と言うかそんな西住殿嫌です!」
優花里「単純に可愛いからでは?」
沙織「それは思ったんだけど、なんか違う気がするんだよね」
麻子「ボコは、自分から喧嘩を売って、返り討ちにあってボコボコにされるキャラクターだったな」
優花里「そこだけ聞くと、なんと言うか、西住殿らしくないような気がしますね」
華「そうですね、みほさんがそう言う方が好き、と言うことなのでしょうか?」
麻子「つまり、西住さんの好みがチンピラみたいな男ということになるが.....」
沙織「しかも、毎回返り討ちってそれもうただのダメンズじゃん!」
優花里「さ、さすがにそれはないですよ。と言うかそんな西住殿嫌です!」
4: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:04:05.40 ID:4k1Vm8zUO
麻子「じゃぁ、アレだ、ボコがボコボコになっている姿が好き、と」
沙織「み、みぽりんにそんな趣味が?!」
華「ドSで女王さま気質のみほさんですか.....」
ぽわぽわぽわ
みほ(妄想)『このクズ、どうして毎回ボコボコにされて喜んでるの?そんなに、お仕置き、されたいの?この変態!』
沙織「ごめん、全く想像できない」
麻子「これはもう西住さんにそっくりな誰かだな」
華「誰も得しませんね....」
優花里「ハァハァ、あうっ、西住殿ぉ、もっとぉ、もっとオシオキしてくだ.....はっ!?なし、無しです。こんなのは西住殿ではありません!」
沙織「......うん、聞かなかったことにするね?」
沙織「み、みぽりんにそんな趣味が?!」
華「ドSで女王さま気質のみほさんですか.....」
ぽわぽわぽわ
みほ(妄想)『このクズ、どうして毎回ボコボコにされて喜んでるの?そんなに、お仕置き、されたいの?この変態!』
沙織「ごめん、全く想像できない」
麻子「これはもう西住さんにそっくりな誰かだな」
華「誰も得しませんね....」
優花里「ハァハァ、あうっ、西住殿ぉ、もっとぉ、もっとオシオキしてくだ.....はっ!?なし、無しです。こんなのは西住殿ではありません!」
沙織「......うん、聞かなかったことにするね?」
5: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:16:43.69 ID:4k1Vm8zUO
麻子「あるいはボコボコになった姿が可愛い、と思うのかも知れない」
沙織「さっきのとどう違うの?」
麻子「さっきのはサディスト、今度は代理ミュンヒハウゼン症候群に近いかも知れん」
沙織「代理みょん?何それ?」
優花里「代理ミュンヒハウゼン症候群です。要するに、誰かを介抱する自分が好きでその為に相手を傷つけると言う、まぁ目的と手段が逆になっているといいますか.....」
沙織「みぽりんがそんなことするはずないじゃん!」
麻子「あくまで可能性の話だ」
華「なんだか急に恐ろしい話が出てきましたね」
優花里「我々は足を踏み入れてはいけない、西住殿の闇に触れようとしているのかも知れません.....」
沙織「もう!そんなはずないって!」
麻子「じゃあ、これも却下だな」
沙織「さっきのとどう違うの?」
麻子「さっきのはサディスト、今度は代理ミュンヒハウゼン症候群に近いかも知れん」
沙織「代理みょん?何それ?」
優花里「代理ミュンヒハウゼン症候群です。要するに、誰かを介抱する自分が好きでその為に相手を傷つけると言う、まぁ目的と手段が逆になっているといいますか.....」
沙織「みぽりんがそんなことするはずないじゃん!」
麻子「あくまで可能性の話だ」
華「なんだか急に恐ろしい話が出てきましたね」
優花里「我々は足を踏み入れてはいけない、西住殿の闇に触れようとしているのかも知れません.....」
沙織「もう!そんなはずないって!」
麻子「じゃあ、これも却下だな」
6: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:23:12.18 ID:4k1Vm8zUO
沙織「なんかわたしたちだけで考えると話が変な方向に行きそうだし、別の人に聞いてみよ?」
優花里「と、言うわけで、ボコに詳しい島田愛里寿殿、と比較的仲良く話していたウサギさんチームの澤殿にお越しいただきました」
梓「えぇっと、なんでわたしなんですか?」
優花里「いえ、澤殿なら西住殿がボコを好きな理由を知っているのではないかと」
沙織「あー、大好きだもんね、みぽりんのこと」
麻子「それで、何か知っていることはあるか?」
優花里「と、言うわけで、ボコに詳しい島田愛里寿殿、と比較的仲良く話していたウサギさんチームの澤殿にお越しいただきました」
梓「えぇっと、なんでわたしなんですか?」
優花里「いえ、澤殿なら西住殿がボコを好きな理由を知っているのではないかと」
沙織「あー、大好きだもんね、みぽりんのこと」
麻子「それで、何か知っていることはあるか?」
7: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:30:19.30 ID:4k1Vm8zUO
梓「えーと、隊長がボコを好きな理由は聞いたことないんですけど、前に愛里寿が言ってたことがあって」
梓「ボコは、どんなにボコボコにされても、何度でも立ち上がるから好きなんだそうです」
麻子「ほう」
沙織「分かるかも!なんかかっこいいよねそう言うのって!」
華「敢闘精神と不屈の闘志、ですね」
優花里「まぁ、毎回負けてしまいますけどね」
梓「多分隊長も同じ理由なのかな?って思ってたんですけど」
沙織「ありがとう!おかげでわかった気がする!」
梓「えへへ、お役に立てて良かったです」
梓「ボコは、どんなにボコボコにされても、何度でも立ち上がるから好きなんだそうです」
麻子「ほう」
沙織「分かるかも!なんかかっこいいよねそう言うのって!」
華「敢闘精神と不屈の闘志、ですね」
優花里「まぁ、毎回負けてしまいますけどね」
梓「多分隊長も同じ理由なのかな?って思ってたんですけど」
沙織「ありがとう!おかげでわかった気がする!」
梓「えへへ、お役に立てて良かったです」
8: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:38:12.79 ID:4k1Vm8zUO
華「ところで、つかぬ事をお聞きしますが」
梓「はい?」
華「みほさんのどう言うところがお好きなんですか?」
梓「え?」
華「好きになったきっかけと言いますか」
沙織「もう、今はいいじゃん。困っちゃってるし」
華「あら、すいません私....」
沙織「ごめんねー、応援してるからね!」
梓「は、はい.....」
梓「隊長を好きな理由.....好きになったきっかけ.....あれ?どうしてだっけ?変だな、思い出せない.....うぅ」
梓「どうして?望まれたから?誰に?....主に?」
梓「主がそれを望まれたから....Deus lo vult....主がそれを
あゆみ「梓!ストップ!!」つタンクジャケット
梓「すんすん....えへぇ、隊長の匂いダァ」
梓「はい?」
華「みほさんのどう言うところがお好きなんですか?」
梓「え?」
華「好きになったきっかけと言いますか」
沙織「もう、今はいいじゃん。困っちゃってるし」
華「あら、すいません私....」
沙織「ごめんねー、応援してるからね!」
梓「は、はい.....」
梓「隊長を好きな理由.....好きになったきっかけ.....あれ?どうしてだっけ?変だな、思い出せない.....うぅ」
梓「どうして?望まれたから?誰に?....主に?」
梓「主がそれを望まれたから....Deus lo vult....主がそれを
あゆみ「梓!ストップ!!」つタンクジャケット
梓「すんすん....えへぇ、隊長の匂いダァ」
9: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:42:33.40 ID:4k1Vm8zUO
沙織「うーん!スッキリした!」
麻子「良かったな、無事解決して」
みほ「あれ?みんな、何かあったの?」
沙織「うん!みぽりんがボコが好きな理由が分かってね!」
みほ「わたしがボコを好きな理由?」
沙織「うん、そうそう....って、みぽりん!!」
優花里「西住殿!いつの間に?!」
みほ「えっと、たった今さっきだけど、迷惑だったかな?」
優花里「いえいえ、そんなことはありません!」
麻子「良かったな、無事解決して」
みほ「あれ?みんな、何かあったの?」
沙織「うん!みぽりんがボコが好きな理由が分かってね!」
みほ「わたしがボコを好きな理由?」
沙織「うん、そうそう....って、みぽりん!!」
優花里「西住殿!いつの間に?!」
みほ「えっと、たった今さっきだけど、迷惑だったかな?」
優花里「いえいえ、そんなことはありません!」
10: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:48:10.28 ID:4k1Vm8zUO
麻子「せっかくだ、本人にも聞いてみよう」
麻子「西住さんがボコを好きな理由は、やられてもなんども立ち上がるから、でいいのか?」
みほ「え?う、うん」
華「やっぱりそうなんですね!」
沙織「良かったぁ」
みほ「えっと、そうなんだけど、ちょっと違ってて....」
沙織「えぇっ?!」
優花里「や、やっぱり、ボコボコにするのが好きなんですか?鞭で!激しくっ!!」ハァハァ
麻子「秋山さん、落ち着け」
華「それとも、何か恐ろしい理由があるのでしょうか?」ふるふる
麻子「五十鈴さんも、怯えたら西住さんがかわいそうだろ」
麻子「西住さんがボコを好きな理由は、やられてもなんども立ち上がるから、でいいのか?」
みほ「え?う、うん」
華「やっぱりそうなんですね!」
沙織「良かったぁ」
みほ「えっと、そうなんだけど、ちょっと違ってて....」
沙織「えぇっ?!」
優花里「や、やっぱり、ボコボコにするのが好きなんですか?鞭で!激しくっ!!」ハァハァ
麻子「秋山さん、落ち着け」
華「それとも、何か恐ろしい理由があるのでしょうか?」ふるふる
麻子「五十鈴さんも、怯えたら西住さんがかわいそうだろ」
11: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 00:52:15.27 ID:4k1Vm8zUO
みほ「あの、みんなが考えてる理由とはちょっと違うかな?」苦笑い
沙織「そ、それじゃあ、どんな理由なの?」
みほ「えぇっと、あのね、ちょっぴり変な理由なんだけど」
沙織「うんうん」
みほ「......ボコは負けてもいいから」
沙織「へ?」
華「そ、それはひょっとして.....」
みほ「ち、違うの!?そんな変な意味じゃなくって」
みほ「ボコは、負けても怒られないから」
沙織「そ、それじゃあ、どんな理由なの?」
みほ「えぇっと、あのね、ちょっぴり変な理由なんだけど」
沙織「うんうん」
みほ「......ボコは負けてもいいから」
沙織「へ?」
華「そ、それはひょっとして.....」
みほ「ち、違うの!?そんな変な意味じゃなくって」
みほ「ボコは、負けても怒られないから」
12: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 01:00:43.50 ID:4k1Vm8zUO
みほ「わたしは、西住流の教えで、負けることを許されなかったから」
みほ「お母さんに厳しく、『西住流とは勝つこと』だって教えられてきて、絶対に勝たなきゃって、すごく怖くて」
みほ「勝たなきゃ次はないんだって思ってて」
みほ「でも、ボコは違ってたの。自分から挑んで負けちゃうんだけど、次は頑張るぞ!って。負けたっていいんだよって言ってくれてる気がして」
みほ「すごく羨ましかったんだ。負けちゃうのに楽しそうで、わたしなんか勝ってもちっとも楽しいって思えなかったのに」
みほ「あのね、負けたいって思ってるわけじゃないの。ただ、結果じゃなくって、楽しいって気持ちでみんなと何かしたかったなって」
みほ「わたしはずっと勝つのが当たり前。負けるなんて許されなかったから、すごく息苦しかったのかな?」
みほ「お母さんに厳しく、『西住流とは勝つこと』だって教えられてきて、絶対に勝たなきゃって、すごく怖くて」
みほ「勝たなきゃ次はないんだって思ってて」
みほ「でも、ボコは違ってたの。自分から挑んで負けちゃうんだけど、次は頑張るぞ!って。負けたっていいんだよって言ってくれてる気がして」
みほ「すごく羨ましかったんだ。負けちゃうのに楽しそうで、わたしなんか勝ってもちっとも楽しいって思えなかったのに」
みほ「あのね、負けたいって思ってるわけじゃないの。ただ、結果じゃなくって、楽しいって気持ちでみんなと何かしたかったなって」
みほ「わたしはずっと勝つのが当たり前。負けるなんて許されなかったから、すごく息苦しかったのかな?」
13: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 01:05:48.96 ID:4k1Vm8zUO
みほ「だから、ボコがかわりに負けてくれるから、好きだったのかな?」
優花里「西住殿.....」
みほ「あ、今もボコは好きだけど、今はみんながいるから、今はすごく楽しいって思えるよ!」
沙織「あたしも!あたしもみぽりんと戦車乗れて楽しいっ!」
華「私もです」
優花里「もちろんわたしもですよ!」
麻子「同じく」
みほ「みんな....」
沙織「えへへ、これからもよろしくね、みぽりん!」
みほ「うん!」
優花里「西住殿.....」
みほ「あ、今もボコは好きだけど、今はみんながいるから、今はすごく楽しいって思えるよ!」
沙織「あたしも!あたしもみぽりんと戦車乗れて楽しいっ!」
華「私もです」
優花里「もちろんわたしもですよ!」
麻子「同じく」
みほ「みんな....」
沙織「えへへ、これからもよろしくね、みぽりん!」
みほ「うん!」
14: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 01:12:47.61 ID:4k1Vm8zUO
優花里「いやぁ、しかし、西住殿がボコを好きな理由にそんな気持ちがあったなんて、わたし、感動しました!」
華「えぇ、私もです」
麻子「こんなことなら変に勘ぐらずさっさと本人に聞けば良かったんだ」
沙織「反省してまぁす」
みほ「えへへ、そういえば、みんなが何をどうして好きかってあんまりお話したことなかったね」
優花里「そうですねぇ、あ、わたしはですね!」
沙織「もう、ゆかりんが戦車を好きなのは十分伝わってるよぉ」
麻子「沙織の男好きもな」
沙織「ひどーい!それじゃ意味変わっちゃうじゃん!」
華「まぁまぁ、うふふ」
みほ「わたし、みんなの好き、もっと知りたいな!」
FIN
華「えぇ、私もです」
麻子「こんなことなら変に勘ぐらずさっさと本人に聞けば良かったんだ」
沙織「反省してまぁす」
みほ「えへへ、そういえば、みんなが何をどうして好きかってあんまりお話したことなかったね」
優花里「そうですねぇ、あ、わたしはですね!」
沙織「もう、ゆかりんが戦車を好きなのは十分伝わってるよぉ」
麻子「沙織の男好きもな」
沙織「ひどーい!それじゃ意味変わっちゃうじゃん!」
華「まぁまぁ、うふふ」
みほ「わたし、みんなの好き、もっと知りたいな!」
FIN
15: ◆45SR4r0flud5 2017/02/25(土) 01:17:25.15 ID:4k1Vm8zUO
終わりです。HTML出してきます
西住殿がボコを好きな理由は妄想です。サイコパス説よりしっくりくるなと。黒住殿は黒住殿で好きなんですけどね。
キミはどんなことが好きなフレンズなのかな?教えて欲しいな!
なお、>>8は無視してもらったほうがすんなりお読みいただけると思います。なんでわたしはあんなことを書いた?存在Xの仕業だ、そうに違いない
西住殿がボコを好きな理由は妄想です。サイコパス説よりしっくりくるなと。黒住殿は黒住殿で好きなんですけどね。
キミはどんなことが好きなフレンズなのかな?教えて欲しいな!
なお、>>8は無視してもらったほうがすんなりお読みいただけると思います。なんでわたしはあんなことを書いた?存在Xの仕業だ、そうに違いない
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 01:32:41.30 ID:/49pxeGc0
まじかよメガロスマッシャーX最低だな
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 01:38:41.17 ID:WIbOEH16o
乙
好きな理由が自分の考えと一致してて良かった
何度も立ち上がるとこと負けても良いってとこはあながち間違って無さそう
好きな理由が自分の考えと一致してて良かった
何度も立ち上がるとこと負けても良いってとこはあながち間違って無さそう
18: 全知全能の神未来を知る金髪王子様の須賀京太郎様 2017/02/25(土) 05:22:29.93 ID:JiOPRx3B0
随分遅くなったけれども麻子ちゃん誕生日おめでとう来年は萌えDMMゲーム終了しないと善いね
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 07:08:28.23 ID:ZovuopsGO
オチでボコボコボコにしてるんだろうなあと思っていたのが恥ずかしい
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 09:15:21.47 ID:TvWIP9IS0
すごくきれいな理由で心が洗われた
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487947251/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ ガールズ&パンツァー | Comments (0)
【艦これ】千歳「て・い・と・くぅ~♡」 提督「」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 00:42:00.81 ID:HtUI3fmA0
要望いただいたので
【艦これ】足柄「提督はいるかぁー!」提督「!?」
の続きです、ありがとうございます
※キャラ崩壊あり
【艦これ】足柄「提督はいるかぁー!」提督「!?」
の続きです、ありがとうございます
※キャラ崩壊あり
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 00:44:38.40 ID:HtUI3fmA0
千歳「て・い・と・くぅ~♡」ウフフ
那智「酒宴につきあえ」ヒック
ポーラ「にがしませんよぉ~」ムフフ
提督「」
提督「……も」
提督「もう勘弁してくれぇぇぇ!!」ウワァァ
那智「? 急に頭を抱えてどうした。痛むのか」
提督「色んな意味でな! 昨日も誘われたんだよ、足柄隼鷹日向の3人に!」
提督「ぐいぐい飲まされて、あとから北上大井も加わって、騒がしいことになって……うう」ガックリ
千歳「あら、それは災難でしたね」
提督「そうなんだ……。だから今日は見逃してくれ、2日続けてはキツい!」
ポーラ「んー、そーですねー」
ポーラ「あっ! じゃあこーしましょう!」
那智「酒宴につきあえ」ヒック
ポーラ「にがしませんよぉ~」ムフフ
提督「」
提督「……も」
提督「もう勘弁してくれぇぇぇ!!」ウワァァ
那智「? 急に頭を抱えてどうした。痛むのか」
提督「色んな意味でな! 昨日も誘われたんだよ、足柄隼鷹日向の3人に!」
提督「ぐいぐい飲まされて、あとから北上大井も加わって、騒がしいことになって……うう」ガックリ
千歳「あら、それは災難でしたね」
提督「そうなんだ……。だから今日は見逃してくれ、2日続けてはキツい!」
ポーラ「んー、そーですねー」
ポーラ「あっ! じゃあこーしましょう!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 00:49:22.55 ID:HtUI3fmA0
提督「?」
ポーラ「提督はー、ムリにお酒を飲まなくてもいいですよー?」ニヘー
千歳「それはいい案ね!」
那智「だな! ツマミもあるし、文字通りつまみながら私たちに付き合ってくれればいい!」
提督「……酒は飲まなくてもいい?」
那智「ああ」bグッ
千歳「ダメですか……?」ウルウル
提督「…………」
提督「分かった。ソファーにかけてくれ」ハァ…
ポーラ「やったー! 提督はイロオトコー!」
那智「大統領ぅ!」
千歳「日本一ぃ!」
提督「オッサンか!」
提督(酒無しなら何とかなるか。まあ正直騒ぐのもほどほどにして欲しいんだが)
提督(こいつらになら、そんなに酷いことはされないだろうし)
提督(……ならないよな?)
ポーラ「提督はー、ムリにお酒を飲まなくてもいいですよー?」ニヘー
千歳「それはいい案ね!」
那智「だな! ツマミもあるし、文字通りつまみながら私たちに付き合ってくれればいい!」
提督「……酒は飲まなくてもいい?」
那智「ああ」bグッ
千歳「ダメですか……?」ウルウル
提督「…………」
提督「分かった。ソファーにかけてくれ」ハァ…
ポーラ「やったー! 提督はイロオトコー!」
那智「大統領ぅ!」
千歳「日本一ぃ!」
提督「オッサンか!」
提督(酒無しなら何とかなるか。まあ正直騒ぐのもほどほどにして欲しいんだが)
提督(こいつらになら、そんなに酷いことはされないだろうし)
提督(……ならないよな?)
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 00:53:46.15 ID:HtUI3fmA0
千歳「じゃ、まずは乾杯しましょう!」
那智「ポーラ、提督に飲み物を」
ポーラ「はーい! どーぞ提督!」
トクトクトク
提督「ありがt……おいポーラ」
ポーラ「はい?」
提督「これビールだろ」
ポール「いいえ、これはジンジャーエールです」
提督「和訳した文みたいに嘘をつくな」
ポーラ「えへへーバレましたかぁ」
ポーラ「冗談ですよー! 烏龍茶をどーぞ」
提督「やれやれ……」
千歳「それじゃ」
カンパーイ!
ゴクゴクゴク
那智「ポーラ、提督に飲み物を」
ポーラ「はーい! どーぞ提督!」
トクトクトク
提督「ありがt……おいポーラ」
ポーラ「はい?」
提督「これビールだろ」
ポール「いいえ、これはジンジャーエールです」
提督「和訳した文みたいに嘘をつくな」
ポーラ「えへへーバレましたかぁ」
ポーラ「冗談ですよー! 烏龍茶をどーぞ」
提督「やれやれ……」
千歳「それじゃ」
カンパーイ!
ゴクゴクゴク
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 00:58:03.71 ID:HtUI3fmA0
千歳「ぷはー! この一杯のために生きてるわ!」
那智「しみるな」
提督「……で?」
千歳「?」
提督「何を始める気なんだ」
千歳「なにをって……はっ」
千歳「まさか提督、いやらしいこと期待してますー?」ニヤリ
提督「してない。ただゲームとか、何かする予定なのかなと」
那智「特になにも決まってないぞ。なにかした方がいいか?」
提督「! い、いや……」
提督(俺はバカか!)
提督「無いなら無いでいい。すまん」
ポーラ「ええー! 面白そうじゃないですか、やりましょーよゲーム!」
那智「しみるな」
提督「……で?」
千歳「?」
提督「何を始める気なんだ」
千歳「なにをって……はっ」
千歳「まさか提督、いやらしいこと期待してますー?」ニヤリ
提督「してない。ただゲームとか、何かする予定なのかなと」
那智「特になにも決まってないぞ。なにかした方がいいか?」
提督「! い、いや……」
提督(俺はバカか!)
提督「無いなら無いでいい。すまん」
ポーラ「ええー! 面白そうじゃないですか、やりましょーよゲーム!」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:00:45.25 ID:HtUI3fmA0
千歳「そうねー。日頃の愚痴とか雑談するのも飽きたし」
那智「一つやってみるか」
提督「……」
提督(俺はバカだ)
千歳「どんなゲームする?」
那智「そうだな……こういう場でやるゲームといえば何なんだろうな?」
千歳「王様ゲームとか」
提督「やめてくれ」
千歳「え?」
提督「そのゲームは一歩間違えると大変なことになるんだ。昨日痛感した」
那智「隼鷹たちとゲームもしたのか」
ポーラ「大変なことってなんですかー?」
提督「それは……俺だけの問題じゃないから伏せておく」
ポーラ「むー、気になるー!」
那智「一つやってみるか」
提督「……」
提督(俺はバカだ)
千歳「どんなゲームする?」
那智「そうだな……こういう場でやるゲームといえば何なんだろうな?」
千歳「王様ゲームとか」
提督「やめてくれ」
千歳「え?」
提督「そのゲームは一歩間違えると大変なことになるんだ。昨日痛感した」
那智「隼鷹たちとゲームもしたのか」
ポーラ「大変なことってなんですかー?」
提督「それは……俺だけの問題じゃないから伏せておく」
ポーラ「むー、気になるー!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:04:30.41 ID:HtUI3fmA0
千歳「王様ゲームをやったってことは、ひょっとして他のゲームも?」
提督「やったな」
千歳「参考にしたいので聞かせてもらえませんか!」
提督「いいけど……俺は参加しないぞ?」
那智「うむ、同じのを何回もやるのはつまらないしな」
提督「そういう事じゃなくて」
千歳「山手線ゲームは?」
提督「ああ、やったよ」
那智「愛してるよゲームはどうだ」
提督「……やった。お前らすごいな、もう全部言い当てた」
那智「なに? たった3つか?」
千歳「定番ですねぇ」
提督「そうだな。捻ったものはやってないな」
提督「やったな」
千歳「参考にしたいので聞かせてもらえませんか!」
提督「いいけど……俺は参加しないぞ?」
那智「うむ、同じのを何回もやるのはつまらないしな」
提督「そういう事じゃなくて」
千歳「山手線ゲームは?」
提督「ああ、やったよ」
那智「愛してるよゲームはどうだ」
提督「……やった。お前らすごいな、もう全部言い当てた」
那智「なに? たった3つか?」
千歳「定番ですねぇ」
提督「そうだな。捻ったものはやってないな」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:08:49.37 ID:HtUI3fmA0
千歳「うーん……その3つ以外のゲームか……」
千歳「それじゃあ、第一印象ゲームなんてどうです?」
ポーラ「なんですかーそれー?」
那智「説明しよう」
那智「まずジャンケンでお題を言う人を1人決める」
那智「仮に私だとして、『この中で1番酒が強い人』というお題を言ったら」
那智「それぞれが、自分の中で思う『1番酒が強い人』を指差すんだ」
那智「そして1番多く指差された者は罰ゲームを受ける」
提督(また罰ゲームか)
ポーラ「おおーなるほど! じゃあこの中だとー」
ポーラ「私が罰ゲームを受けてしまうんですねー! 怖いなぁー」
千歳「え?」
那智「ん?」
ポーラ「?」
千歳「それじゃあ、第一印象ゲームなんてどうです?」
ポーラ「なんですかーそれー?」
那智「説明しよう」
那智「まずジャンケンでお題を言う人を1人決める」
那智「仮に私だとして、『この中で1番酒が強い人』というお題を言ったら」
那智「それぞれが、自分の中で思う『1番酒が強い人』を指差すんだ」
那智「そして1番多く指差された者は罰ゲームを受ける」
提督(また罰ゲームか)
ポーラ「おおーなるほど! じゃあこの中だとー」
ポーラ「私が罰ゲームを受けてしまうんですねー! 怖いなぁー」
千歳「え?」
那智「ん?」
ポーラ「?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:13:25.19 ID:HtUI3fmA0
千歳「いやー……私なんじゃない? 自分で言うのもおかしいけど」ウフフ
那智「私も強い自信があるぞ」フフッ
ポーラ「えーでもでもー、私はいつもお酒を隠し持ってますし、お酒を愛してますよー?」ニコッ
千歳「は?」
那智「やるか」
ポーラ「むふふー」
バチバチバチ
提督「おいこら! 唐突に喧嘩を始めるな!!」
那智「喧嘩? 何を言ってるんだ」
千歳「お酒の強さを張り合うなんて、ねえ?」
ポーラ「私たち立派なオトナですよー?」
提督「ゴングが鳴る寸前だったよな」
千歳「気のせいですよー。あ、そうだ! やり方も分かったことだし」
千歳「早速始めましょう!」
那智「私も強い自信があるぞ」フフッ
ポーラ「えーでもでもー、私はいつもお酒を隠し持ってますし、お酒を愛してますよー?」ニコッ
千歳「は?」
那智「やるか」
ポーラ「むふふー」
バチバチバチ
提督「おいこら! 唐突に喧嘩を始めるな!!」
那智「喧嘩? 何を言ってるんだ」
千歳「お酒の強さを張り合うなんて、ねえ?」
ポーラ「私たち立派なオトナですよー?」
提督「ゴングが鳴る寸前だったよな」
千歳「気のせいですよー。あ、そうだ! やり方も分かったことだし」
千歳「早速始めましょう!」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:16:28.33 ID:HtUI3fmA0
那智「うむ、やるか!」
ポーラ「やりましょー! ではジャンケンを!」
提督(なんか、昨日の3人とは違う意味で嫌な感じがする)
提督「……ところでポーラ」
ポーラ「?」
提督「明日から毎日、ザラに身体検査をしてもらうからな」
ポーラ「!!」
――――
ポーラ「……ではポーラからいきますねー……」ズーン
提督(かなり落ち込んでるな。けど自業自得だ)
提督「というか……! 何で俺も参加側なんだ!?」
那智「人数は多い方が楽しいだろう。悪いようにはしない」
千歳「付き合ってください♡ ね♡」
ポーラ「やりましょー! ではジャンケンを!」
提督(なんか、昨日の3人とは違う意味で嫌な感じがする)
提督「……ところでポーラ」
ポーラ「?」
提督「明日から毎日、ザラに身体検査をしてもらうからな」
ポーラ「!!」
――――
ポーラ「……ではポーラからいきますねー……」ズーン
提督(かなり落ち込んでるな。けど自業自得だ)
提督「というか……! 何で俺も参加側なんだ!?」
那智「人数は多い方が楽しいだろう。悪いようにはしない」
千歳「付き合ってください♡ ね♡」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:21:52.76 ID:HtUI3fmA0
提督「……はぁ」
提督「分かったよ。ただし条件がある!」
千歳「なんですか?」
提督「罰ゲームでキスはNGな」
那智「なんだ、そんなことか。了解した。条件を呑もう」
提督「ホッ」
千歳「んー、だとしたら、罰ゲームどうしようかしら」
提督(……まさかキスにするつもりだったのか?)
ポーラ「はーい、提案があります!」
那智「どうぞポーラ君」
ポーラ「罰ゲームはー、身につけている物を1枚脱ぐっていうのはどうでしょーか!」
提督「!?」
提督「分かったよ。ただし条件がある!」
千歳「なんですか?」
提督「罰ゲームでキスはNGな」
那智「なんだ、そんなことか。了解した。条件を呑もう」
提督「ホッ」
千歳「んー、だとしたら、罰ゲームどうしようかしら」
提督(……まさかキスにするつもりだったのか?)
ポーラ「はーい、提案があります!」
那智「どうぞポーラ君」
ポーラ「罰ゲームはー、身につけている物を1枚脱ぐっていうのはどうでしょーか!」
提督「!?」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:25:55.52 ID:HtUI3fmA0
提督「な、何を言って……!」
千歳「えぇ? それはちょっと」カァァ
那智「酒の席とはいえハメを外しすぎるのはな」カァァ
提督(ああ……よかった。やっぱりこいつらは悪ノリをしない)
ポーラ「だいじょーぶですよ! 服を脱ぐとー、開放感があって気持ちいいんですよー」エヘヘー
提督「何が大丈夫なんだ」
ポーラ「それにー、2人ともアルコールがまわって熱くないですか?」
千歳「まあちょっとだけ」
那智「確かに熱いが、脱ぐほどかと言われるとな」
提督「諦めろポーラ。同意が得られない以上は無理だ」
ポーラ「むむー……」
ポーラ「……あのー、ちょっといいです? 千歳さん那智さんとお話タイムを」
提督「は?」
千歳「えぇ? それはちょっと」カァァ
那智「酒の席とはいえハメを外しすぎるのはな」カァァ
提督(ああ……よかった。やっぱりこいつらは悪ノリをしない)
ポーラ「だいじょーぶですよ! 服を脱ぐとー、開放感があって気持ちいいんですよー」エヘヘー
提督「何が大丈夫なんだ」
ポーラ「それにー、2人ともアルコールがまわって熱くないですか?」
千歳「まあちょっとだけ」
那智「確かに熱いが、脱ぐほどかと言われるとな」
提督「諦めろポーラ。同意が得られない以上は無理だ」
ポーラ「むむー……」
ポーラ「……あのー、ちょっといいです? 千歳さん那智さんとお話タイムを」
提督「は?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:29:17.51 ID:HtUI3fmA0
千歳「なあに?」
那智「密談か」
ポーラ「耳をかしてください」チョイチョイ
提督「なぜ俺を省く」
ポーラ「まあまあ、ちょっと待っててください」
提督「俺に知られるとマズイのか?」
ポーラ「すぐ終わりますよー」フフー
提督「……」
那智「で、なんだ」ヒソヒソ
千歳「提督に聞かれたくないような話?」ヒソヒソ
ポーラ「はい。えーっと、単刀直入に聞きますけどー」ヒソヒソ
那智「密談か」
ポーラ「耳をかしてください」チョイチョイ
提督「なぜ俺を省く」
ポーラ「まあまあ、ちょっと待っててください」
提督「俺に知られるとマズイのか?」
ポーラ「すぐ終わりますよー」フフー
提督「……」
那智「で、なんだ」ヒソヒソ
千歳「提督に聞かれたくないような話?」ヒソヒソ
ポーラ「はい。えーっと、単刀直入に聞きますけどー」ヒソヒソ
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:38:12.69 ID:HtUI3fmA0
ポーラ「見たくないですかー?」
千歳「?」
那智「なにを」
ポーラ「提督のはだか♡」
千歳・那智「っ!?」
ポーラ「ほら、鎮守府のスタッフってほとんど妖精さんですし」
ポーラ「男の人のはだかって、なかなかナマで見るチャンスないですよねー」
千歳・那智「……」
ポーラ「それに提督ってー、いつも自室のお風呂で入浴しちゃいますし」
ポーラ「夏にみんなで海に行っても泳がず、ただみんなを見守ってるだけで」
ポーラ「体を見せようとしないじゃないですか」
ポーラ「きょーみありません?」ニヤリ
千歳・那智「…………」
千歳「?」
那智「なにを」
ポーラ「提督のはだか♡」
千歳・那智「っ!?」
ポーラ「ほら、鎮守府のスタッフってほとんど妖精さんですし」
ポーラ「男の人のはだかって、なかなかナマで見るチャンスないですよねー」
千歳・那智「……」
ポーラ「それに提督ってー、いつも自室のお風呂で入浴しちゃいますし」
ポーラ「夏にみんなで海に行っても泳がず、ただみんなを見守ってるだけで」
ポーラ「体を見せようとしないじゃないですか」
ポーラ「きょーみありません?」ニヤリ
千歳・那智「…………」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 01:44:19.23 ID:HtUI3fmA0
ポーラ「提督って軍人ですから、結構鍛えてると思うんですよー」ニコニコ
ポーラ「その肉体美を観賞するチャンスだと思うんですよー」ニコニコ
千歳・那智「………………」
ごくり
提督(くそ、何を話してるのか聞き取れない!)
提督(ポーラのやつ悪い顔をしてたし、ろくなことを…)
ポーラ「話し終わりましたー!」
提督「! そ、そうか」ビクッ
ポーラ「はい、お待たせしました! 始めましょうか!
ポーラ「第一印象ゲーーム!」
ポーラ「罰ゲームはぁぁ、身につけている服を1枚脱ぐぅぅ!!」ビシッ
提督「……あのなポーラ。それは却下され…」
千歳「上等よ」パキッ コキッ
那智「ああ、腕が鳴るな」シュッ シュッ
提督「!?」
ポーラ「その肉体美を観賞するチャンスだと思うんですよー」ニコニコ
千歳・那智「………………」
ごくり
提督(くそ、何を話してるのか聞き取れない!)
提督(ポーラのやつ悪い顔をしてたし、ろくなことを…)
ポーラ「話し終わりましたー!」
提督「! そ、そうか」ビクッ
ポーラ「はい、お待たせしました! 始めましょうか!
ポーラ「第一印象ゲーーム!」
ポーラ「罰ゲームはぁぁ、身につけている服を1枚脱ぐぅぅ!!」ビシッ
提督「……あのなポーラ。それは却下され…」
千歳「上等よ」パキッ コキッ
那智「ああ、腕が鳴るな」シュッ シュッ
提督「!?」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 21:55:32.11 ID:Tt9yshad0
提督「おい、さっきと言ってることが違うぞ!」
那智「何の話だ」ジーーー
千歳「記憶にないです」ジーーー
提督「何で俺の体を舐めるように見るんだ!?」ゾクッ
ポーラ(ふふふ、仕返ししますよー提督ー♪)
ポーラ「ではいきまーす! この中で1番背の高い人!」
提督「!?」
ビシッ
ポーラ「あー、みんな提督に指差してますねー」
提督「そりゃそうだろ! 俺以外いないからな!」
千歳「そ、そうですか? 那智とか背が高い方ですし」
提督「じゃあ那智を指差せばよかっただろ」
千歳「でも提督の方が高いと思ったので」
提督「酷い!」
那智「何の話だ」ジーーー
千歳「記憶にないです」ジーーー
提督「何で俺の体を舐めるように見るんだ!?」ゾクッ
ポーラ(ふふふ、仕返ししますよー提督ー♪)
ポーラ「ではいきまーす! この中で1番背の高い人!」
提督「!?」
ビシッ
ポーラ「あー、みんな提督に指差してますねー」
提督「そりゃそうだろ! 俺以外いないからな!」
千歳「そ、そうですか? 那智とか背が高い方ですし」
提督「じゃあ那智を指差せばよかっただろ」
千歳「でも提督の方が高いと思ったので」
提督「酷い!」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 21:59:08.59 ID:Tt9yshad0
那智「差されてしまったものはしょうがない。早く脱ぐんだ」
提督「分かったよ……ったく」スッ
提督「ほら、帽子だ」
ポーラ「えーずるいですよー!」
提督「一応身につけてるものに入るだろ」
ポーラ「ちっ」
千歳・那智(ちっ)
千歳「次、私ですね」
千歳「そうだなー……この中で1番ヒゲが濃い人、とか」
提督「!!」
ビシッ
ポーラ「あーまた提督だー」クスクス
提督「そりゃそうだろ男だからな!! この中じゃヒゲ濃いの俺くらいだろ!!」
那智「でも千歳とか濃そうじゃないか?」
千歳「なっ、失礼ね!」カァァ
提督「分かったよ……ったく」スッ
提督「ほら、帽子だ」
ポーラ「えーずるいですよー!」
提督「一応身につけてるものに入るだろ」
ポーラ「ちっ」
千歳・那智(ちっ)
千歳「次、私ですね」
千歳「そうだなー……この中で1番ヒゲが濃い人、とか」
提督「!!」
ビシッ
ポーラ「あーまた提督だー」クスクス
提督「そりゃそうだろ男だからな!! この中じゃヒゲ濃いの俺くらいだろ!!」
那智「でも千歳とか濃そうじゃないか?」
千歳「なっ、失礼ね!」カァァ
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:03:02.63 ID:Tt9yshad0
千歳「私は那智の方が濃いと思うけど!」
那智「なんだと!?」カァァ
提督「待て待て、分かった……俺でいいから喧嘩はやめろ」ヌギヌギ
千歳・那智「!」ドキドキ
パサッ
ポーラ「おー、軍服の下はそうなってるんですねぇ」フフフ
提督「ただのシャツだろ」
千歳「でも、なんか新鮮ですね」
那智「うむ」
提督「いいから早く次にいってくれ」
那智「ああ、私か。どうしたものか」
那智「……よし! この中で1番声が低い人」
提督「」
ビシッ
那智「なんだと!?」カァァ
提督「待て待て、分かった……俺でいいから喧嘩はやめろ」ヌギヌギ
千歳・那智「!」ドキドキ
パサッ
ポーラ「おー、軍服の下はそうなってるんですねぇ」フフフ
提督「ただのシャツだろ」
千歳「でも、なんか新鮮ですね」
那智「うむ」
提督「いいから早く次にいってくれ」
那智「ああ、私か。どうしたものか」
那智「……よし! この中で1番声が低い人」
提督「」
ビシッ
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:05:29.58 ID:Tt9yshad0
ポーラ「うふふー、またまた提督ぅー」
提督「……そうか、そういうことか」
ポーラ「え?」
提督「お前ら俺を嵌めようとしてるな?」
ポーラ・千歳・那智「!!」ギクッ
提督「誰が1番声が低いかなんて考えるまでもないしな! 背の高さも、ヒゲの濃さも!」
那智「それは……」
千歳「でも声を低く出せるのは那智かもしれないし」
提督「男の俺を差し置いてか?」
千歳「あぅ……」
ポーラ「ふふふ」ニヤニヤ
提督「!」
ポーラ「バレちゃあ仕方ありませんねー」
提督「や、やっぱりお前が首謀者かポーラ!」
提督「……そうか、そういうことか」
ポーラ「え?」
提督「お前ら俺を嵌めようとしてるな?」
ポーラ・千歳・那智「!!」ギクッ
提督「誰が1番声が低いかなんて考えるまでもないしな! 背の高さも、ヒゲの濃さも!」
那智「それは……」
千歳「でも声を低く出せるのは那智かもしれないし」
提督「男の俺を差し置いてか?」
千歳「あぅ……」
ポーラ「ふふふ」ニヤニヤ
提督「!」
ポーラ「バレちゃあ仕方ありませんねー」
提督「や、やっぱりお前が首謀者かポーラ!」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:08:08.26 ID:Tt9yshad0
ポーラ「ええ、そうです! われわれ3人は!」
ポーラ「提督のはだかを見たいという欲望のために結託したんですよ!」フハハハ!
提督「俺の裸!? そんなもの見て何になるんだ!?」
千歳「いえ……その……」モジモジ
那智「興味本位……」モジモジ
提督「興味本位!?」
千歳「だって提督、かたくなに裸を見せようとしないじゃないですか」
提督「ところ構わず脱いでたら変態だろ」
那智「そういう意味じゃない。風呂も自室で済ませるし、夏に海に行っても水着に着替えすらしないのはなぜだ?」
千歳「っていうか軍服のままで暑くないんですか?」
提督「……あのな。大浴場にいかないのはお前らに気を遣ってるからで」
提督「海で水着に着替えないのは着替える必要がないからだ」
提督「ずっと軍服なのは軍服を気に入ってるから」
ポーラ「ぷっ、へんなのー」クスクス
提督「いいだろ別に、人の勝手だ」
ポーラ「提督のはだかを見たいという欲望のために結託したんですよ!」フハハハ!
提督「俺の裸!? そんなもの見て何になるんだ!?」
千歳「いえ……その……」モジモジ
那智「興味本位……」モジモジ
提督「興味本位!?」
千歳「だって提督、かたくなに裸を見せようとしないじゃないですか」
提督「ところ構わず脱いでたら変態だろ」
那智「そういう意味じゃない。風呂も自室で済ませるし、夏に海に行っても水着に着替えすらしないのはなぜだ?」
千歳「っていうか軍服のままで暑くないんですか?」
提督「……あのな。大浴場にいかないのはお前らに気を遣ってるからで」
提督「海で水着に着替えないのは着替える必要がないからだ」
提督「ずっと軍服なのは軍服を気に入ってるから」
ポーラ「ぷっ、へんなのー」クスクス
提督「いいだろ別に、人の勝手だ」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:11:21.29 ID:Tt9yshad0
那智「なるほど、風呂と軍服の件は分かった。だが水着に着替える必要がないというのは?」
提督「泳ぐ気がないからな。艦娘たちの安全確認の方が大事だ」
千歳「えー! せっかく遊びに来てるのに?」
提督「艦娘の人数がどれだけか知ってるだろ。仕方ないことだよ」
ポーラ「……ふむふむ」
ポーラ「意外にちゃんとした理由ですねぇ。てっきり泳げないからだと思ってましたー」
那智「私は艦娘たちの水着姿をこっそり楽しんでいるのだとばかり」
千歳「それね。提督、艦娘の間でむっつりスケベの称号を授与されてるの知ってます?」
提督「……マジか。まあそう思われても仕方ないけど……」
提督「とにかく、そういうことだ。体を見せたくないから色々やってるわけじゃないんだ」
ポーラ「……」
提督「だからもうこんな罰ゲームはやめよう、な?」
千歳・那智「……」
提督「泳ぐ気がないからな。艦娘たちの安全確認の方が大事だ」
千歳「えー! せっかく遊びに来てるのに?」
提督「艦娘の人数がどれだけか知ってるだろ。仕方ないことだよ」
ポーラ「……ふむふむ」
ポーラ「意外にちゃんとした理由ですねぇ。てっきり泳げないからだと思ってましたー」
那智「私は艦娘たちの水着姿をこっそり楽しんでいるのだとばかり」
千歳「それね。提督、艦娘の間でむっつりスケベの称号を授与されてるの知ってます?」
提督「……マジか。まあそう思われても仕方ないけど……」
提督「とにかく、そういうことだ。体を見せたくないから色々やってるわけじゃないんだ」
ポーラ「……」
提督「だからもうこんな罰ゲームはやめよう、な?」
千歳・那智「……」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:15:17.26 ID:Tt9yshad0
ポーラ「わかりました」
提督「本当か?」
千歳「はい。もう罰ゲームはやめましょう」
那智「第一印象ゲームもやめよう」
提督「え。いや、そこまでしなくても……」
ポーラ「そのかわり」
ポーラ「脱いでください」
提督「……へ?」
千歳「」ガシッ
那智「」ガシッ
提督「!?」
ポーラ「というか脱がせまーす」ワキワキ
提督「ま、待て、おかしい! どうしてそっちの方向に……!」
提督「本当か?」
千歳「はい。もう罰ゲームはやめましょう」
那智「第一印象ゲームもやめよう」
提督「え。いや、そこまでしなくても……」
ポーラ「そのかわり」
ポーラ「脱いでください」
提督「……へ?」
千歳「」ガシッ
那智「」ガシッ
提督「!?」
ポーラ「というか脱がせまーす」ワキワキ
提督「ま、待て、おかしい! どうしてそっちの方向に……!」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:18:01.72 ID:Tt9yshad0
千歳「だって、裸を見せたくないわけじゃないんですよね?」
那智「裏を返せば裸を見せてもいいということだろう?」
提督「その理屈はおかしい!」
ポーラ「イッツショーターイム」グフフ
提督「話を聞け!」
ポーラ「はーいぬぎぬぎしましょーねー」ヌギヌギ
提督「変態っぽい喋り方やめろ!!」
提督「わ、分かった。自分で脱ぐから! だから押さえつけるな!」
ポーラ「その保証がどこにあるんですかー?」
提督「よく考えたら、確かに裸を見られるくらいどうってことないと思ってな」
提督「脱がされる方がよっぽど恥ずかしい。だからせめて自分で脱ぐ」
ポーラ「ほーう」
ポーラ「では脱いでもらいましょーか」スッ
千歳・那智「」スッ
提督(……結局こういう悪ノリにシフトするんだな)ハァ
那智「裏を返せば裸を見せてもいいということだろう?」
提督「その理屈はおかしい!」
ポーラ「イッツショーターイム」グフフ
提督「話を聞け!」
ポーラ「はーいぬぎぬぎしましょーねー」ヌギヌギ
提督「変態っぽい喋り方やめろ!!」
提督「わ、分かった。自分で脱ぐから! だから押さえつけるな!」
ポーラ「その保証がどこにあるんですかー?」
提督「よく考えたら、確かに裸を見られるくらいどうってことないと思ってな」
提督「脱がされる方がよっぽど恥ずかしい。だからせめて自分で脱ぐ」
ポーラ「ほーう」
ポーラ「では脱いでもらいましょーか」スッ
千歳・那智「」スッ
提督(……結局こういう悪ノリにシフトするんだな)ハァ
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:22:22.56 ID:Tt9yshad0
提督(反省させるために酒の仕入れを少なくしてやろうか)ヌギヌギ
提督(……反乱が起きるからやめとこう)パサッ
千歳・那智・ポーラ「!」ドキッ
ポーラ(シャツの下はタンクトップ……!)ドキドキ
那智(こ、これはなかなか……)ドキドキ
千歳(いい)ドキドキ
提督「……なあ」
提督「これで大体体つきとか分かるだろ。もうこれ以上は…」
千歳「ダメです」
那智「約束だろう」
ポーラ「自慢の肉体美を披露してください」
提督「誰も自慢してない」
提督(……反乱が起きるからやめとこう)パサッ
千歳・那智・ポーラ「!」ドキッ
ポーラ(シャツの下はタンクトップ……!)ドキドキ
那智(こ、これはなかなか……)ドキドキ
千歳(いい)ドキドキ
提督「……なあ」
提督「これで大体体つきとか分かるだろ。もうこれ以上は…」
千歳「ダメです」
那智「約束だろう」
ポーラ「自慢の肉体美を披露してください」
提督「誰も自慢してない」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:25:22.19 ID:Tt9yshad0
提督「はぁ……全く」
ヌギヌギ
千歳・那智・ポーラ「……」ジーー
提督「ほら、これでいいか」パサッ
千歳・那智・ポーラ「!!」ドキッ
ポーラ(こ、これは)ハァ ハァ
那智(細身でありながら筋肉質な肉体)ハァ ハァ
千歳(いい!)ハァ ハァ
提督「お、おい……目が怖いのは俺の気のせいか」
千歳「提督」
提督「?」
千歳「体、触ってもいいですか?」
提督「は?」
ヌギヌギ
千歳・那智・ポーラ「……」ジーー
提督「ほら、これでいいか」パサッ
千歳・那智・ポーラ「!!」ドキッ
ポーラ(こ、これは)ハァ ハァ
那智(細身でありながら筋肉質な肉体)ハァ ハァ
千歳(いい!)ハァ ハァ
提督「お、おい……目が怖いのは俺の気のせいか」
千歳「提督」
提督「?」
千歳「体、触ってもいいですか?」
提督「は?」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:28:43.13 ID:Tt9yshad0
千歳「お願いします、ちょっとだけ! 1回だけ!」
提督「何で…」
千歳「減るものじゃないしいいじゃないですか。せめて腕だけでも!」
那智「私は胸筋を予約しておこう」スッ
ポーラ「じゃあ私は腹筋で!」スッ
提督「並ぶな!!」
ポーラ「逆に聞きますけど、どうしてダメなんですか!」
提督「いや、別にダメとは言ってない」
ポーラ「えっ」
提督「何で触りたいのか理由を聞きたかっただけだ」
千歳「そこに筋肉があるからです!」
提督「それ山だろ」
那智「あながち間違いでもないがな」フフッ
提督「うるさい」
提督「何で…」
千歳「減るものじゃないしいいじゃないですか。せめて腕だけでも!」
那智「私は胸筋を予約しておこう」スッ
ポーラ「じゃあ私は腹筋で!」スッ
提督「並ぶな!!」
ポーラ「逆に聞きますけど、どうしてダメなんですか!」
提督「いや、別にダメとは言ってない」
ポーラ「えっ」
提督「何で触りたいのか理由を聞きたかっただけだ」
千歳「そこに筋肉があるからです!」
提督「それ山だろ」
那智「あながち間違いでもないがな」フフッ
提督「うるさい」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:34:20.76 ID:Tt9yshad0
提督「分かったよ。ただし寒いから早くしてくれよ……」
ポーラ「えー暑いですよー!」
提督「そりゃお前らはアルコールが入ってるからな」
――――
スタスタ
千代田「まったく千歳お姉ったら! 鳳翔さんのとこで飲んでるかと思ったら執務室だなんて」
ザラ「お互い苦労するわね」
千代田「普段は私よりしっかりしてるんですけどね……お酒を過剰摂取するとひどくて……」
ザラ「まだいい方よ。ザラの妹はいつもヘラヘラしてて」
千代田「そういえば常に飲んでますね。肝臓大丈夫なんですか?」
ザラ「心配なの……そろそろお医者にかけないと」
ワイワイ キャーキャー
千代田「ん、執務室がやけに騒がしい?」
ザラ「提督に迷惑をかけてる匂いが……」
ポーラ「えー暑いですよー!」
提督「そりゃお前らはアルコールが入ってるからな」
――――
スタスタ
千代田「まったく千歳お姉ったら! 鳳翔さんのとこで飲んでるかと思ったら執務室だなんて」
ザラ「お互い苦労するわね」
千代田「普段は私よりしっかりしてるんですけどね……お酒を過剰摂取するとひどくて……」
ザラ「まだいい方よ。ザラの妹はいつもヘラヘラしてて」
千代田「そういえば常に飲んでますね。肝臓大丈夫なんですか?」
ザラ「心配なの……そろそろお医者にかけないと」
ワイワイ キャーキャー
千代田「ん、執務室がやけに騒がしい?」
ザラ「提督に迷惑をかけてる匂いが……」
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:39:04.39 ID:Tt9yshad0
千代田「千歳お姉も、へんなことしてないといいけどなぁ」
ザラ「へんなこと?」
千代田「はい、例えば……」
千歳「わぁー、すごくカターい♪」
千代田・ザラ「!」ビクッ
千代田「……お姉の声だ」
ザラ「な……何がカタいんでしょう」
千代田「さ、さあ」
那智「うむ、カチカチだ。とても逞しいな提督」
提督「恥ずかしいから感想言うのはやめてくれ」
ポーラ「やめられないとまらない~」
提督「あんまりベタベタ触るなよ」
千代田・ザラ(逞しい? ベタベタ触る?)ドキドキドキ
ザラ「へんなこと?」
千代田「はい、例えば……」
千歳「わぁー、すごくカターい♪」
千代田・ザラ「!」ビクッ
千代田「……お姉の声だ」
ザラ「な……何がカタいんでしょう」
千代田「さ、さあ」
那智「うむ、カチカチだ。とても逞しいな提督」
提督「恥ずかしいから感想言うのはやめてくれ」
ポーラ「やめられないとまらない~」
提督「あんまりベタベタ触るなよ」
千代田・ザラ(逞しい? ベタベタ触る?)ドキドキドキ
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:44:05.08 ID:Tt9yshad0
ザラ「あの……これって……」ドキドキ
千代田「ち、違いますよ! きっと何かの間違いです」ドキドキ
千歳「提督、力を入れてみてください」
提督「何でだ」
千歳「これよりもっと太くならないんですか?」
千代田・ザラ(もっと太く?)ゴクリ…
那智「本気を出せば丸太サイズになるだろう」
千代田・ザラ(丸太サイズ!?)ガーン
提督「あのな、マンガじゃないんだから……ぐあっ!?」
ポーラ「えへへ~、提督の弱点はっけーん」ナデナデ
提督「へ、へんなとこを触るな!」
千代田・ザラ(あわわわわわ)カァァ
千代田「ち、違いますよ! きっと何かの間違いです」ドキドキ
千歳「提督、力を入れてみてください」
提督「何でだ」
千歳「これよりもっと太くならないんですか?」
千代田・ザラ(もっと太く?)ゴクリ…
那智「本気を出せば丸太サイズになるだろう」
千代田・ザラ(丸太サイズ!?)ガーン
提督「あのな、マンガじゃないんだから……ぐあっ!?」
ポーラ「えへへ~、提督の弱点はっけーん」ナデナデ
提督「へ、へんなとこを触るな!」
千代田・ザラ(あわわわわわ)カァァ
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:46:42.43 ID:Tt9yshad0
ポーラ「もっと触っちゃえー!」
提督「怒るぞポーラ! やめ…」
バンッ!
千代田「ストーーーップ!!」
ザラ「4人で何をしてるのーーー!!」
提督・千歳・那智・ポーラ「…………」ポカーン
千代田「あれ」
ザラ「これ……ホントにどういう状況?」
――――
千代田「罰ゲームで1枚脱衣って、やっぱりいかがわしいことしてたんだ」ジトー
千歳「で、でも脱いだのは提督だけだし」
千代田「そういう問題じゃない!」
提督(脱いだというか脱がされたんだけどな)
提督「怒るぞポーラ! やめ…」
バンッ!
千代田「ストーーーップ!!」
ザラ「4人で何をしてるのーーー!!」
提督・千歳・那智・ポーラ「…………」ポカーン
千代田「あれ」
ザラ「これ……ホントにどういう状況?」
――――
千代田「罰ゲームで1枚脱衣って、やっぱりいかがわしいことしてたんだ」ジトー
千歳「で、でも脱いだのは提督だけだし」
千代田「そういう問題じゃない!」
提督(脱いだというか脱がされたんだけどな)
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/07(火) 22:49:23.76 ID:Tt9yshad0
那智「まあまあ、酒が回って気が高ぶってたんだ。許してやってくれ」
ザラ「那智も仲間でしょ!」
ポーラ「ねーねー、それよりー」
ポーラ「ザラ姉様たちはどんな勘違いをしてたのかなー」ニヤリ
ザラ「えっ?」
ポーラ「顔が赤ワインみたいに真っ赤っかー、だったよねー」ニヤー
千代田「えと、その……」カァァ
ザラ「そ、それよりポーラ! またお酒を飲んで!」
バッ
ポーラ「うあー、とりあげないでぇー」
那智「今夜くらいは飲ませてやってもいいだろう」
千歳「そうよ。最近はお酒を控えているって情報を耳にしたし」
ザラ「なんて信頼できない情報……」
ポーラ「ウソじゃないですよー! ポーラもちょっとは反省してるんです!」
ザラ「那智も仲間でしょ!」
ポーラ「ねーねー、それよりー」
ポーラ「ザラ姉様たちはどんな勘違いをしてたのかなー」ニヤリ
ザラ「えっ?」
ポーラ「顔が赤ワインみたいに真っ赤っかー、だったよねー」ニヤー
千代田「えと、その……」カァァ
ザラ「そ、それよりポーラ! またお酒を飲んで!」
バッ
ポーラ「うあー、とりあげないでぇー」
那智「今夜くらいは飲ませてやってもいいだろう」
千歳「そうよ。最近はお酒を控えているって情報を耳にしたし」
ザラ「なんて信頼できない情報……」
ポーラ「ウソじゃないですよー! ポーラもちょっとは反省してるんです!」
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 21:57:22.59 ID:6wBe4Slo0
ポーラ「こうやってみんなで楽しく飲むために、朝も昼もガマンしてるんですよー!」エッヘン
千代田「まるですごいことみたいに言ってるわね」
那智「ポーラにとってはすごいことだぞ?」
ザラ「そうね。それがホントなら、とっても良いことだけど」
ポーラ「なのでお願いしますぅー、夜くらいは飲んでもぉー」ウルウル
ザラ「……ふー」
ザラ「分かった、そういうことなら」ヤレヤレ
ポーラ「やったー! ザラ姉様だいすきー!」
千歳「よかったわねポーラ」ニコニコ
千代田「千歳お姉? お姉もあんまり飲みすぎないようにしなきゃダメだよ?」
千歳「はーい、わかってます」
千代田「本当に分かってるのかなぁ」
那智「私がついてるし大丈夫さ」フフ
千代田「那智さんも那智さんですけどね」
提督(……ポーラが酒を隠し持ってること、明かしたらどうなるんだろう)
提督(ただ飲んでるかどうかは分からないしな……)
千代田「まるですごいことみたいに言ってるわね」
那智「ポーラにとってはすごいことだぞ?」
ザラ「そうね。それがホントなら、とっても良いことだけど」
ポーラ「なのでお願いしますぅー、夜くらいは飲んでもぉー」ウルウル
ザラ「……ふー」
ザラ「分かった、そういうことなら」ヤレヤレ
ポーラ「やったー! ザラ姉様だいすきー!」
千歳「よかったわねポーラ」ニコニコ
千代田「千歳お姉? お姉もあんまり飲みすぎないようにしなきゃダメだよ?」
千歳「はーい、わかってます」
千代田「本当に分かってるのかなぁ」
那智「私がついてるし大丈夫さ」フフ
千代田「那智さんも那智さんですけどね」
提督(……ポーラが酒を隠し持ってること、明かしたらどうなるんだろう)
提督(ただ飲んでるかどうかは分からないしな……)
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 21:59:17.28 ID:6wBe4Slo0
ポーラ「あ、そうだ! ザラ姉様たちも、いっしょにゲームやりませんかー?」
ザラ「ゲーム?」
千代田「まさか服を脱ぐやつ……?」
千歳「それは罰ゲームだし、もうやめる予定だったから」
那智「別の新しいゲームをしよう!」
提督(結局俺が酷い目に遭っただけだな)
那智「2人とも、この後の予定はないんだろう?」
千代田「ええ、ないですね」
ポーラ「お酒飲みながらー、わいわいやりましょうよー」エヘヘ
ザラ「……そうね。たまにはいいかも」
千代田「ですね。お言葉に甘えようかな」
千歳「よし、飲み仲間ゲット!」
那智「盛り上がっていくぞー!」
ポーラ「おー!」
提督(デジャヴだ)
ザラ「ゲーム?」
千代田「まさか服を脱ぐやつ……?」
千歳「それは罰ゲームだし、もうやめる予定だったから」
那智「別の新しいゲームをしよう!」
提督(結局俺が酷い目に遭っただけだな)
那智「2人とも、この後の予定はないんだろう?」
千代田「ええ、ないですね」
ポーラ「お酒飲みながらー、わいわいやりましょうよー」エヘヘ
ザラ「……そうね。たまにはいいかも」
千代田「ですね。お言葉に甘えようかな」
千歳「よし、飲み仲間ゲット!」
那智「盛り上がっていくぞー!」
ポーラ「おー!」
提督(デジャヴだ)
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:01:00.23 ID:6wBe4Slo0
那智「で、次はなにをする?」
千歳「なにしようねー」
ポーラ「定番のやつはやめませんかー? 『おりじなりてぃ』を追求しましょう」
提督「オリジナリティ?」
ポーラ「はい! 私たちでゲームを考えるんです!」
ザラ「すごく危険な予感がするんだけど……」
提督「だな」
千代田「例えば、どんなゲームにするの?」
ポーラ「んー……」
那智「そうだな……こういうのはどうだ」
那智「まず1人を選んで、残りの皆は輪を作って座る」
千歳「ほうほう」
那智「選ばれた1人は手にハンカチを隠し持って、その輪をグルグル回る」
ポーラ「ふむふむ」
那智「回っている間に、誰か1人の後ろにハンカチを落とす」
提督「説明しているところ悪いがちょっと待て」
千歳「なにしようねー」
ポーラ「定番のやつはやめませんかー? 『おりじなりてぃ』を追求しましょう」
提督「オリジナリティ?」
ポーラ「はい! 私たちでゲームを考えるんです!」
ザラ「すごく危険な予感がするんだけど……」
提督「だな」
千代田「例えば、どんなゲームにするの?」
ポーラ「んー……」
那智「そうだな……こういうのはどうだ」
那智「まず1人を選んで、残りの皆は輪を作って座る」
千歳「ほうほう」
那智「選ばれた1人は手にハンカチを隠し持って、その輪をグルグル回る」
ポーラ「ふむふむ」
那智「回っている間に、誰か1人の後ろにハンカチを落とす」
提督「説明しているところ悪いがちょっと待て」
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:02:34.26 ID:6wBe4Slo0
那智「何だ?」
提督「それハンカチ落としだよな。既存の遊びだろ」
那智「む、そうだったか?」
千代田「子供の時によくやったわ」
那智「じゃあ却下だな。残念だ」
千歳「待って、ハンカチを別のものに置き換えたらどうかしら」
ザラ「別のもの?」
千歳「ハンカチくらいの大きさで、落としても音で気づかれないような」
ザラ「そんなものあるかしら」
ポーラ「んー……あっ」
ポーラ「ぱんつとかどうでしょう!」
提督「なんでその案が出てきた」
ポーラ「だってパッと見ハンカチですし」
那智「ふむ……アリだな」
提督「ナシだろ! 却下だ却下!」
提督「それハンカチ落としだよな。既存の遊びだろ」
那智「む、そうだったか?」
千代田「子供の時によくやったわ」
那智「じゃあ却下だな。残念だ」
千歳「待って、ハンカチを別のものに置き換えたらどうかしら」
ザラ「別のもの?」
千歳「ハンカチくらいの大きさで、落としても音で気づかれないような」
ザラ「そんなものあるかしら」
ポーラ「んー……あっ」
ポーラ「ぱんつとかどうでしょう!」
提督「なんでその案が出てきた」
ポーラ「だってパッと見ハンカチですし」
那智「ふむ……アリだな」
提督「ナシだろ! 却下だ却下!」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:04:11.34 ID:6wBe4Slo0
ポーラ「じゃあポーラの使いましょー」ヌギヌギ
提督「話聞いてたか!?」
ザラ「やめなさいポーラ!!」ビシッ
ポーラ「あう」
提督「ありがとうザラ、助かった」
ザラ「ザラの義務でもあるから」bグッ
千代田「もっと違うゲームにしよう! シンプルで楽しめるやつ!」
千歳「意外に悩むわねぇ」
那智「うむ……」
那智「よし、じゃあこういうのはどうだ」
那智「1人が目隠しをして、他の奴がそいつの前に『あるもの』を差し出す」
那智「目隠しした1人は、それが何なのかを視覚以外の方法で確かめ、推理する」
千歳「おお、すごいシンプルね」
千代田「なんか怖いなぁ……」
提督「話聞いてたか!?」
ザラ「やめなさいポーラ!!」ビシッ
ポーラ「あう」
提督「ありがとうザラ、助かった」
ザラ「ザラの義務でもあるから」bグッ
千代田「もっと違うゲームにしよう! シンプルで楽しめるやつ!」
千歳「意外に悩むわねぇ」
那智「うむ……」
那智「よし、じゃあこういうのはどうだ」
那智「1人が目隠しをして、他の奴がそいつの前に『あるもの』を差し出す」
那智「目隠しした1人は、それが何なのかを視覚以外の方法で確かめ、推理する」
千歳「おお、すごいシンプルね」
千代田「なんか怖いなぁ……」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:06:20.32 ID:6wBe4Slo0
ザラ「でも楽しそう! ザラは賛成よ!」
ポーラ「ポーラもー!」
提督(これもまた危険な匂いがするけど……ザラと千代田がいるし、大丈夫か?)
提督「よし、じゃあそれをやるか」
那智「提督から許しも出たな。ではジャンケンだ!」
――――
ポーラ「てーとくー、見えるー?」
提督「見えない」
ポーラ「ホントにー?」
提督「ああ」
提督(……俺、こういう場でよく貧乏くじを引くよな……)
ポーラ「ポーラもー!」
提督(これもまた危険な匂いがするけど……ザラと千代田がいるし、大丈夫か?)
提督「よし、じゃあそれをやるか」
那智「提督から許しも出たな。ではジャンケンだ!」
――――
ポーラ「てーとくー、見えるー?」
提督「見えない」
ポーラ「ホントにー?」
提督「ああ」
提督(……俺、こういう場でよく貧乏くじを引くよな……)
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:07:21.05 ID:6wBe4Slo0
ポーラ「えい」ピラッ
ザラ「わっ、ちょっとポーラ!」ササッ
提督「?」
ポーラ「うん、見えてないねー」
千代田「か、確認のためにパンツを見せるなんて……」
提督「!?」
ザラ「しかも自分のじゃなくてザラのを!」ビシッ
ポーラ「いてっ! ふふ、ごめんなさーい」
ザラ「て、提督……ホントに見えてない……?」カァァ
提督「安心してくれ」
那智「提督が狼狽えていないということは、そういうことだな」
ザラ「そう、よかった」
千歳「じゃあ問題を探しましょう! これとかどう?」
提督(やれやれ……)
ザラ「わっ、ちょっとポーラ!」ササッ
提督「?」
ポーラ「うん、見えてないねー」
千代田「か、確認のためにパンツを見せるなんて……」
提督「!?」
ザラ「しかも自分のじゃなくてザラのを!」ビシッ
ポーラ「いてっ! ふふ、ごめんなさーい」
ザラ「て、提督……ホントに見えてない……?」カァァ
提督「安心してくれ」
那智「提督が狼狽えていないということは、そういうことだな」
ザラ「そう、よかった」
千歳「じゃあ問題を探しましょう! これとかどう?」
提督(やれやれ……)
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:09:07.42 ID:6wBe4Slo0
那智「それは簡単すぎるだろう」
ポーラ「じゃあこれ!」
ザラ「ええ……それはちょっと」
提督(気になる)
千代田「あっ、これはどうですか」
那智「いい線だが、もっと捻りを入れよう」
提督(捻り?)
千代田「じゃあこれは?」
ザラ「あー、なるほど」
ポーラ「いいと思います!」
那智「決定だな」
千歳「決まりました提督! どうぞ!」
提督「目の前にあるのか?」
千代田「テーブルの上に置いてあるから」
提督「分かった」
ポーラ「じゃあこれ!」
ザラ「ええ……それはちょっと」
提督(気になる)
千代田「あっ、これはどうですか」
那智「いい線だが、もっと捻りを入れよう」
提督(捻り?)
千代田「じゃあこれは?」
ザラ「あー、なるほど」
ポーラ「いいと思います!」
那智「決定だな」
千歳「決まりました提督! どうぞ!」
提督「目の前にあるのか?」
千代田「テーブルの上に置いてあるから」
提督「分かった」
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:10:56.04 ID:6wBe4Slo0
提督「えっと……見る以外ならどんな確かめ方でもいいんだよな?」
那智「そうだ」
提督(まず触ってみるか)
サワサワ
提督(ん? なんだこれ、硬いぞ)サワサワ
提督(というか結構デカイし……)サワサワ
千代田「ち……ちょっと提督、なんか手つきがエロいんだけど」
提督「は?」
千歳「うん、なんか……ね」
ザラ「わざとやってる?」
提督「バカ言うな、普通に触ってるだけだぞ」サワサワ
那智「だがまるで女性の体を扱うかのような……」
ポーラ「えっちです」
提督「どうしろと!?」
那智「そうだ」
提督(まず触ってみるか)
サワサワ
提督(ん? なんだこれ、硬いぞ)サワサワ
提督(というか結構デカイし……)サワサワ
千代田「ち……ちょっと提督、なんか手つきがエロいんだけど」
提督「は?」
千歳「うん、なんか……ね」
ザラ「わざとやってる?」
提督「バカ言うな、普通に触ってるだけだぞ」サワサワ
那智「だがまるで女性の体を扱うかのような……」
ポーラ「えっちです」
提督「どうしろと!?」
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:13:23.63 ID:6wBe4Slo0
那智「いや、故意でないならいい」
提督「ったく……」
提督(しかしこの形……これはもしかして……)サワサワ
提督「答えいいか」
千代田「えっ、もう分かったの?」
提督「瑞雲」
千歳「すごーい! 正解!」
提督「当たりか。というか、こんなサイズのものを持ち出してくるなよ」
那智「意外性を重視してみた」
提督「確かに意外だけどな」
ポーラ「じゃあー、次はザラ姉様ー!」
ザラ「まかせて! 提督の記録を塗りかえるわ!」
提督「そういうゲームなのか……?」
提督「ったく……」
提督(しかしこの形……これはもしかして……)サワサワ
提督「答えいいか」
千代田「えっ、もう分かったの?」
提督「瑞雲」
千歳「すごーい! 正解!」
提督「当たりか。というか、こんなサイズのものを持ち出してくるなよ」
那智「意外性を重視してみた」
提督「確かに意外だけどな」
ポーラ「じゃあー、次はザラ姉様ー!」
ザラ「まかせて! 提督の記録を塗りかえるわ!」
提督「そういうゲームなのか……?」
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:15:19.50 ID:6wBe4Slo0
――――
ザラ「まだー?」ワクワク
ポーラ「いま選んでるとこー」
提督(すごい楽しそうだな)
提督(というか目隠ししてる姿が、どことなく艶かしいというか……危険な香りが……)
千代田「提督、ちゃんと選んでる?」
提督「あ、ああ。このコップなんてどうだ」
千代田「言っちゃってるし」
提督「あ」
千歳「ちゃんと選んでくださいね」
提督「……悪い」
那智「よし、これにするぞ」
千代田「それですか?」
提督(酒瓶か)
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:17:08.84 ID:6wBe4Slo0
ポーラ「えー、簡単すぎじゃないですかー?」
那智「あまり捻りすぎもよくないだろ」
提督「お前俺の時なんて言ったか覚えてるよな」
千歳「まあまあ。あんまり難しいの続いてもお題がなくなっちゃいますし」
ザラ「決まったの?」
那智「ああ、今置いた。当ててくれ」
ザラ「よーし!」
サワサワ
ザラ「ん? 冷たくてカタいわ」サワサワ
ザラ「ツルツルしてるし、下が太くて……上のほうが細い……」サワサワ
提督「……」
ポーラ「これもなかなかえっち」ボソッ
千代田「しっ!」
千歳「でもそういう行為を予想しちゃうわね」ポッ
那智「だな。男のあれを…」
提督「自重しろお前ら、叩くぞ」
那智「あまり捻りすぎもよくないだろ」
提督「お前俺の時なんて言ったか覚えてるよな」
千歳「まあまあ。あんまり難しいの続いてもお題がなくなっちゃいますし」
ザラ「決まったの?」
那智「ああ、今置いた。当ててくれ」
ザラ「よーし!」
サワサワ
ザラ「ん? 冷たくてカタいわ」サワサワ
ザラ「ツルツルしてるし、下が太くて……上のほうが細い……」サワサワ
提督「……」
ポーラ「これもなかなかえっち」ボソッ
千代田「しっ!」
千歳「でもそういう行為を予想しちゃうわね」ポッ
那智「だな。男のあれを…」
提督「自重しろお前ら、叩くぞ」
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:19:51.52 ID:6wBe4Slo0
ザラ「分かった、お酒のビン!」
ポーラ「ぴんぽーん」
ザラ「やったわ! でも提督より時間かかっちゃった……」
提督「いや、俺より早かったぞ」
ザラ「ホント?」
那智「ああ、今のトップはザラだな。次は誰の番だ」
千歳「私ね! よーし、記録を抜いてみせるわ」
ザラ「ふふっ、やれるものならやってみなさい!」
提督(もう完全にそういうゲームか)
――――
ザラ「はいどーぞ」
千歳「もう決まったの?」
ポーラ「目の前に置いてありますよー」
提督(島風の連装砲ちゃんとは。よく持って来れたな)
ポーラ「ぴんぽーん」
ザラ「やったわ! でも提督より時間かかっちゃった……」
提督「いや、俺より早かったぞ」
ザラ「ホント?」
那智「ああ、今のトップはザラだな。次は誰の番だ」
千歳「私ね! よーし、記録を抜いてみせるわ」
ザラ「ふふっ、やれるものならやってみなさい!」
提督(もう完全にそういうゲームか)
――――
ザラ「はいどーぞ」
千歳「もう決まったの?」
ポーラ「目の前に置いてありますよー」
提督(島風の連装砲ちゃんとは。よく持って来れたな)
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:22:13.53 ID:6wBe4Slo0
千歳「いくわよー」サワサワ
連装砲「きゅ!」
千歳「!?」ビクッ
千歳「ね、ねえ……これもしかして生き物?」
千代田「さあ」
那智「確かめれば分かる」
千歳「怖いんだけど……」サワサワ
連装砲「きゅきゅー」クネクネ
千歳「やっぱり動いてる! 生き物だ!」
ザラ「ふふ、くすぐったいのね。可愛い」ヒソヒソ
ポーラ「あんなに柔軟に動いて、何製なんでしょうか」ヒソヒソ
提督(それは俺も気になってる)
千歳「はい! 分かった!」
那智「お、早いな。答えをどうぞ」
連装砲「きゅ!」
千歳「!?」ビクッ
千歳「ね、ねえ……これもしかして生き物?」
千代田「さあ」
那智「確かめれば分かる」
千歳「怖いんだけど……」サワサワ
連装砲「きゅきゅー」クネクネ
千歳「やっぱり動いてる! 生き物だ!」
ザラ「ふふ、くすぐったいのね。可愛い」ヒソヒソ
ポーラ「あんなに柔軟に動いて、何製なんでしょうか」ヒソヒソ
提督(それは俺も気になってる)
千歳「はい! 分かった!」
那智「お、早いな。答えをどうぞ」
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:24:04.72 ID:6wBe4Slo0
千歳「連装砲くんでしょ!」
連装砲「!?」ガーン
ザラ「ざんねーん! 答えは連装砲ちゃんでした!」
千歳「え?」
連装砲「きゅー! きゅきゅきゅー!」プンスカ
那智「『生えてない』と怒ってるぞ」
千歳「ごめんね! だって形が似てるから……」
連装砲「きゅーきゅー!」スタスタ
バタンッ
ポーラ「あらー、機嫌を損ねてしまいましたねー」
千代田「まあ、女の子に対して男だなんて言うのはねえ」
千歳「明日お菓子を持って謝りに行くわ」
提督「……」
提督(というか、連装砲の性別はどうやって見抜くんだ)
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:25:55.06 ID:6wBe4Slo0
那智「さて、次は私だな。腕が鳴る」
千歳「ちょっと待って、私クリアしてないんだけど!」
那智「チャンスは1人1回だ」
千歳「そんなぁ」
ポーラ「落ち込まないでー。2週目をやればいいじゃないですかー」
千歳「2週目! なるほど!」
提督(俺は絶っ対やらないぞ)
ザラ「じゃあお題を選ぶわね」
――――
千代田「那智さん、ちゃんと目隠しできてます?」
那智「安心してくれ。私は卑怯なことが大嫌いなんだ」
提督「よし、じゃあ決まったから置くぞ」
那智「ん? 提督が決めたのか」
提督「ああ」
千歳「ちょっと待って、私クリアしてないんだけど!」
那智「チャンスは1人1回だ」
千歳「そんなぁ」
ポーラ「落ち込まないでー。2週目をやればいいじゃないですかー」
千歳「2週目! なるほど!」
提督(俺は絶っ対やらないぞ)
ザラ「じゃあお題を選ぶわね」
――――
千代田「那智さん、ちゃんと目隠しできてます?」
那智「安心してくれ。私は卑怯なことが大嫌いなんだ」
提督「よし、じゃあ決まったから置くぞ」
那智「ん? 提督が決めたのか」
提督「ああ」
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:27:20.68 ID:6wBe4Slo0
那智「変なものじゃないだろうな」
提督「は?」
那智「例えば自分の下半身を…」
ビシッ
那智「痛っ」
提督「どうして下ネタに走るんだ。馬鹿言ってないで始めろ」
那智「冗談が通じないのか、全く」サワサワ
那智「……なんだこれは?」サワサワ
提督(俺の帽子)
ザラ「かなり簡単よね」
千歳「もっと複雑なものにすればよかったのに」
提督「それを見つけるまでに時間がかかるだろ」
那智「……ふむ」
那智「匂いを嗅いでみるか」
提督「!」
提督「は?」
那智「例えば自分の下半身を…」
ビシッ
那智「痛っ」
提督「どうして下ネタに走るんだ。馬鹿言ってないで始めろ」
那智「冗談が通じないのか、全く」サワサワ
那智「……なんだこれは?」サワサワ
提督(俺の帽子)
ザラ「かなり簡単よね」
千歳「もっと複雑なものにすればよかったのに」
提督「それを見つけるまでに時間がかかるだろ」
那智「……ふむ」
那智「匂いを嗅いでみるか」
提督「!」
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:29:37.80 ID:6wBe4Slo0
提督「お、おい、そこまでする必要あるか?」
那智「分からないから仕方ない。嗅覚を使ってみる」
提督「……」
那智「ふむふむ……」スーハー
那智「なるほどなるほど」
提督(恥ずかしい)
那智「提督よ」
提督「?」
那智「この帽子、悪くない匂いだ」
提督「分かってるならさっさと言えよ!!」スパーン!
那智「痛っ。いや、帽子なのは分かったんだ。問題は誰のかという…」
提督「そこまで追求しなくていい! というかお前は犬か!?」
那智「犬ほどではないが嗅覚には自信がある」フフッ
提督「褒めてないからな!!」
那智「分からないから仕方ない。嗅覚を使ってみる」
提督「……」
那智「ふむふむ……」スーハー
那智「なるほどなるほど」
提督(恥ずかしい)
那智「提督よ」
提督「?」
那智「この帽子、悪くない匂いだ」
提督「分かってるならさっさと言えよ!!」スパーン!
那智「痛っ。いや、帽子なのは分かったんだ。問題は誰のかという…」
提督「そこまで追求しなくていい! というかお前は犬か!?」
那智「犬ほどではないが嗅覚には自信がある」フフッ
提督「褒めてないからな!!」
65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:31:53.02 ID:6wBe4Slo0
千歳「あー、でも分かる。提督の匂いってなんとなく独特ですよね」
提督「!?」
ポーラ「わかりますー! こう……なんとも言えない匂いですよねー」
提督「そ、そんなに俺は臭いのか。反省して改善に努めるよ」
千歳「ああ違いますよ。匂いが強いとか臭いとかじゃなくて、また別の……何て言うんだろう」
ザラ「フェロモン?」
千歳「そうそれ!」
ポーラ「まさしくですね! ザラ姉様も分かりますよねー?」
ザラ「ううん、私はちょっと」アハハ
提督「フェロモン……自分のことなのにさっぱり分からん」
千代田「……」
千歳「千代田は分かるでしょう?」
千代田「えっ……いや、私もちょっと……」
千歳「でも執務室の掃除の時、たまに提督の帽子が置いてあると、こっそり嗅いだりしてるじゃない」
千代田「!!」
提督「!?」
ポーラ「わかりますー! こう……なんとも言えない匂いですよねー」
提督「そ、そんなに俺は臭いのか。反省して改善に努めるよ」
千歳「ああ違いますよ。匂いが強いとか臭いとかじゃなくて、また別の……何て言うんだろう」
ザラ「フェロモン?」
千歳「そうそれ!」
ポーラ「まさしくですね! ザラ姉様も分かりますよねー?」
ザラ「ううん、私はちょっと」アハハ
提督「フェロモン……自分のことなのにさっぱり分からん」
千代田「……」
千歳「千代田は分かるでしょう?」
千代田「えっ……いや、私もちょっと……」
千歳「でも執務室の掃除の時、たまに提督の帽子が置いてあると、こっそり嗅いだりしてるじゃない」
千代田「!!」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:33:41.24 ID:6wBe4Slo0
千代田「あ、あれは違っ……なんか変な匂いがするなーって思って!」アタフタ
提督「」グサッ
千歳「ふぅん。じゃあ嗅いだあとにポッって顔が赤くなるのは?」
千代田「うっ……! っていうかお姉、なんでそれ知ってるの!?」
千歳「そりゃ私も掃除の担当一緒だし。ゴミを捨てに行くと見せかけて、こっそりね」
千代田「っ……!!」カァァ
那智「なあ。話しているところ悪いが、次は千代田の番だぞ」
千代田「それどころじゃないです! いいお姉? 顔が赤くなったのはキツイ匂いのせいだから!」
提督「」グサグサッ
ザラ「千代田! 提督に鋭いナイフが刺さってるから!」アセアセ
千代田「だってそれ以外に説明のしようがないですもん!」
千代田「提督、今度から帽子を深く被らない方がいいわよ! 匂いが酷いから!」
提督「……はい……」
提督「」グサッ
千歳「ふぅん。じゃあ嗅いだあとにポッって顔が赤くなるのは?」
千代田「うっ……! っていうかお姉、なんでそれ知ってるの!?」
千歳「そりゃ私も掃除の担当一緒だし。ゴミを捨てに行くと見せかけて、こっそりね」
千代田「っ……!!」カァァ
那智「なあ。話しているところ悪いが、次は千代田の番だぞ」
千代田「それどころじゃないです! いいお姉? 顔が赤くなったのはキツイ匂いのせいだから!」
提督「」グサグサッ
ザラ「千代田! 提督に鋭いナイフが刺さってるから!」アセアセ
千代田「だってそれ以外に説明のしようがないですもん!」
千代田「提督、今度から帽子を深く被らない方がいいわよ! 匂いが酷いから!」
提督「……はい……」
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:35:32.13 ID:6wBe4Slo0
千歳「こら千代田! 言い逃れようとして提督を傷つけるなんて!」
千代田「元はといえばお姉のせいでしょ!?」
ポーラ「2人ともー、おーちーつーいーてー!」
那智「はぁ……やれやれ。飲みは一時中断だな」
キャーキャー ワイワイ
青葉「ふー、今日も今日とてカオスですね」
青葉「青葉も参加しようかなー……っと言いたいところですが」
青葉「昨日のが結構響いてるので、今日はやめにしましょう」ズキズキ
青葉「では、みなさんごゆっくり」
スタスタ
青葉「と、その前に」
青葉「『千代田さんはこっそり提督の帽子の匂いを嗅いでいる』っと」
青葉「記事にはしませんが、これはナイスネタ」
青葉「職業柄ってやつですかねー。いやぁ怖いです」
スタスタ
千代田「元はといえばお姉のせいでしょ!?」
ポーラ「2人ともー、おーちーつーいーてー!」
那智「はぁ……やれやれ。飲みは一時中断だな」
キャーキャー ワイワイ
青葉「ふー、今日も今日とてカオスですね」
青葉「青葉も参加しようかなー……っと言いたいところですが」
青葉「昨日のが結構響いてるので、今日はやめにしましょう」ズキズキ
青葉「では、みなさんごゆっくり」
スタスタ
青葉「と、その前に」
青葉「『千代田さんはこっそり提督の帽子の匂いを嗅いでいる』っと」
青葉「記事にはしませんが、これはナイスネタ」
青葉「職業柄ってやつですかねー。いやぁ怖いです」
スタスタ
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:37:24.33 ID:6wBe4Slo0
那智「ほら、皆一旦深呼吸しよう」
ポーラ「そうですよー頭を冷やしましょー」
提督「やめたほうがいいぞ」
ポーラ「え?」
提督「俺のキツイ匂いが鼻に入る恐れがある」
ザラ「ダメージが深刻!?」
千歳「ほら千代田! 提督に謝りなさい!」
千代田「ううっ……で、でも顔が赤くなったのに深い意味はないからね!」
那智「じゃあどんな意味で赤くなったんだ」
ザラ「那智! ややこしくなるから入らない方が…」
千代田「なんで言う必要があるんですか!!」プンプン
ザラ「ほらー、もー……」
ポーラ「あー! 飲もうと思ってたワインが無くなってる! 高いやつなのにー!」
ザラ「もう充分飲んだでしょ! ガマンしなさい!」
ポーラ「うえーんたのしみだったのにぃー」シクシク
ガヤガヤ キャーキャー
ポーラ「そうですよー頭を冷やしましょー」
提督「やめたほうがいいぞ」
ポーラ「え?」
提督「俺のキツイ匂いが鼻に入る恐れがある」
ザラ「ダメージが深刻!?」
千歳「ほら千代田! 提督に謝りなさい!」
千代田「ううっ……で、でも顔が赤くなったのに深い意味はないからね!」
那智「じゃあどんな意味で赤くなったんだ」
ザラ「那智! ややこしくなるから入らない方が…」
千代田「なんで言う必要があるんですか!!」プンプン
ザラ「ほらー、もー……」
ポーラ「あー! 飲もうと思ってたワインが無くなってる! 高いやつなのにー!」
ザラ「もう充分飲んだでしょ! ガマンしなさい!」
ポーラ「うえーんたのしみだったのにぃー」シクシク
ガヤガヤ キャーキャー
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:40:00.23 ID:6wBe4Slo0
――
――――
――――――
――翌日――
提督「」ズーン
陸奥「あらあら、元気がないわね提督」
提督「はは……昨日の夜、ちょっと色々あってな」
陸奥「はあ……」
提督「なあ陸奥」
陸奥「何?」
提督「俺って臭いか」
陸奥「え!? き、急にどうしたの?」
提督「いや……ごめん、忘れてくれ」
陸奥「……」
陸奥(一体なにがあったのかしら。こんなに落ち込んでる提督を見るの初めてかも)
陸奥(できるなら元気づけてあげたいけど……あっ)
陸奥「そうだわ!」
提督「……?」
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:42:23.68 ID:6wBe4Slo0
陸奥「ねえ提督、今日の夜空いてるかしら」
提督「え」
陸奥「久々にお酒飲まない? 鳳翔さんのお店で…」
提督「断る!」
陸奥「へ?」
提督「あ……いや、その……悪い。そういう気分じゃないんだよ」
陸奥「でも疲れてるみたいだし、なにか気分転換は必要だと思うわ」
陸奥「私と2人が嫌なら、他の艦娘にも声をかけて…」
提督「それはもっと嫌だ! やめてくれ!」
陸奥「そんなに拒絶すること!?」
提督「いや違う。陸奥や他の艦娘が嫌だとか、そういう理由じゃないんだ」
提督「ただ」
陸奥「ただ?」
提督「酒が怖い」
陸奥「……本当に何があったの」
おわり
提督「え」
陸奥「久々にお酒飲まない? 鳳翔さんのお店で…」
提督「断る!」
陸奥「へ?」
提督「あ……いや、その……悪い。そういう気分じゃないんだよ」
陸奥「でも疲れてるみたいだし、なにか気分転換は必要だと思うわ」
陸奥「私と2人が嫌なら、他の艦娘にも声をかけて…」
提督「それはもっと嫌だ! やめてくれ!」
陸奥「そんなに拒絶すること!?」
提督「いや違う。陸奥や他の艦娘が嫌だとか、そういう理由じゃないんだ」
提督「ただ」
陸奥「ただ?」
提督「酒が怖い」
陸奥「……本当に何があったの」
おわり
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:43:49.61 ID:6wBe4Slo0
漢字ミスとか終わらせ方強引で申し訳ない
読んでくださってありがとうございます、依頼出してきます
読んでくださってありがとうございます、依頼出してきます
72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:51:45.52 ID:4KJVva3No
乙でした
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 22:56:35.40 ID:a+Ltg25DO
乙でした
那智さんクンカーになれる素質有りですなあ(期待)
那智さんクンカーになれる素質有りですなあ(期待)
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486050120/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ 艦隊これくしょん | Comments (0)
女店主「好きだよ、女ちゃん」女「私もです」
1: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:23:29.99 ID:aTGEe0sw0
百合です。苦手な方はお控えください。
2: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:25:29.35 ID:aTGEe0swo
好きであっても叶わない。
好きであっても許されない。
叶わない恋と許されない恋。
より意地悪なのはどっちだろう?
3: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:26:43.73 ID:aTGEe0swo
カランコロン。
ベルの良い音が鳴る。
たまに行くお気に入りの古書店だ。
女店主「いらっしゃーい」
見慣れない女性。
若くて美人…。
誰だろう?
女「あの…先月までの店主さんって…」
女店主「ああ、おじいさん?」
女「はい…どうしたのかなって…」
女店主「もう歳だからって店を私に譲って隠居したよ?」
女「そうだったんですね…」
女店主「おじいさんに用事?」
女「あ、いえ、そういうわけではなくて…たまにここに来てオススメの本なんかを教えてもらったり雑談をしてたので…」
女店主「もしかして女さん?」
女「そうですけど…」
女店主「ああ良かった、おじいさんから預かりものがあってね、はい」
一冊の本だ。
なんだろう…?
4: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:27:13.58 ID:aTGEe0swo
女「あの、これ…」
女店主「渡してって言われたの」
女「そうなんですか、ありがとうございます。さっきからおじいさんって言ってますけど…」
女店主「あ、私あの人の孫なの。女店主って言うんだ。よろしくね」
女「そうなんですか…よろしくお願いします」
受け取った本をカバンにしまってから店内の本を眺める。
古書店の雰囲気って独特で好きだ。
眺めながら気になった本を何冊か選ぶ。
女店主さんはオススメの本とかあるんだろうか。
5: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:29:20.19 ID:aTGEe0swo
女「これ…お願いします」
女店主「はい……1200円になります…ちょうどお預かりいたします」
女「あの…」
女店主「ん?」
女「レジの時は敬語になるんですね?」
女店主「そりゃまあ…一応接客業…ですから」
女「あはは、面白いです」
女店主「そうかな」
女「そうですよ。あ、女店主さんって本読みますか?」
女店主「私はそんなに読まないかな。話題になったので気になったのをちょこっと、それと有名なやつぐらいかな」
女「有名なやつって?」
女店主「走れメロスとか蜘蛛の糸辺りかなぁ」
女「国語の教科書に載ってるやつじゃないですか…」
女店主「あ、バレた?女ちゃんのおすすめの本とかある?」
女「そうですね…この前読んだ……」
何冊かおすすめの本を紹介して
軽く世間話をした。
6: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:29:51.93 ID:aTGEe0swo
女「それじゃ…」
女店主「ありがとうございました。また来てね?」
女「ぜひ」
ドアのベルが気持ち良い音を奏でた。
女店主さんのオススメの本はなかったけど
楽しかったなぁ…。
なぜか最後に言われた
「また来てね」
という台詞が心になんとなく残っていた。
7: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:30:24.66 ID:aTGEe0swo
家に帰ってさっき受け取った本を確認する。
女「あ…私が読んでみたいって言ってたやつだ…お金払いに行かないと」
女「ん、手紙…?」
それは前の店主さんからだった。
要約すると
・読みたがってた本が見つかったからプレゼントするよ
・今まで話し相手になってくれてありがとう
・女店主をよろしく
といったものだった。
女「はぁ…良い人だったなぁ…」
女「明日お礼言いに行こう…」
店に行く口実ができたこと、
また女店主さんに会えること、
そんなことを考えたら何だか嬉しくなってきて
軽い気分でベッドに入った。
8: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:30:52.18 ID:aTGEe0swo
女「よし…!」
なぜか店の前で気合いを入れてドアを引く。
カランコロン、といつものベル。
女店主「おーいらっしゃい」
女「どうも…」
なんて素敵な笑顔なんだろう。
まて、これじゃ恋をしてるみたいじゃないか、私。
女同士なんて…。
9: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:31:20.83 ID:aTGEe0swo
女「昨日、本を頂いたじゃないですか」
女店主「うん、なんかあったの?」
女「あれの代金払わないとなって思って…」
女店主「おじいさんからの個人的なプレゼントらしいけど?」
女「そうみたいですけど…やっぱりモヤってするなあって」
女店主「まあ良いんじゃない?ありがたく貰ってくれた方がきっとおじいさんも喜ぶと思うよ」
女「そうですか…うん、ありがとうございます。あとおじいさんに伝言お願いできますか?」
女店主「なんて?」
女「お手紙ありがとうございました、本もとても面白かったです、って」
女店主「うん分かった」
女「よろしくお願いします」
伝言をお願いできた、良かった。
でもこのまま帰るのもな…
そう思って店内を見ようとした私に最高の声がかかった。
10: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:31:47.94 ID:aTGEe0swo
女店主「あ、女ちゃんさ」
女「はい?」
女店主「良かったらお茶しない?お客さん来なくてさ」
女「私は客じゃないんですか?」
女店主「ごめんごめん、なんていうかお客さんってより友だちって感じがしちゃって」
女「あはは、その方が嬉しいです。いただきます」
女店主「良かった。紅茶でいい?」
女「私、紅茶大好きなんです」
女店主「わあ嬉しい。淹れるから少し待ってて」
女「手伝いますか?」
女店主「大丈夫、ありがとね」
なぜそんなに嬉しそうにするのだろう。
そんなに喜ばれたら
私まで辛くなってしまう。
私まで…?
まで…?
一体どこからそんな接続詞が飛んできたのだろう?
願望かな。
そんなことを考えていると紅茶のいい香りがしてきた。
11: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:32:15.22 ID:aTGEe0swo
女店主「はいったよー」
女「ありがとうございます。いい香りですね」
店のカウンターの中に招かれる。
女店主「はい、アールグレイだよ」
女「普段から飲むんですか?」
女店主「よく飲むのはこれかな」
女「私もなんです」
女店主「趣味が合うね、なんか嬉しいよ」
あれ、やっぱり恋をしてるんじゃないか。
そんな気がしてきた。
私は良くても女店主さんはどう思うだろう。
そう考えるとこの気持ちは心の奥底にしまうしかなかった。
12: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:32:53.18 ID:aTGEe0swo
女「はぁ…落ち着きますね」
女店主「ねー。あ、そういえばお菓子買ってあるんだった。食べる?」
女「良いんですか?」
女店主「女ちゃんと食べようと思って」
女「えへへ、嬉しいです」
この人は天然なんだろうか。
それとも…いや、都合のいい妄想は止めよう。
期待したって傷つくだけだし
だったら期待なんてしないで
このまま仲良しでいた方がよっぽど幸せだ。
13: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:33:20.42 ID:aTGEe0swo
女「わぁ…美味しいですねこれ」
女店主「ほんと?お口に合ってよかったよ」
女「これどこのですか?」
女店主「ウチの裏のやつ。そこの」
女「へぇ…気になってたんですよ、今度行ってみよ」
女店主「一緒に行く?」
女「いいんですか?」
女店主「お休みの日ならいつでも」
女「じゃあ明後日の日曜日とかどうですか?」
女店主「良いよ、11時にここに集合しよっか」
驚くほど自然な流れだった。
なんという幸運だろう。
これはもはやデートではないか。
舞い上がる気持ちを抑えて平静を装うのに
全力を尽くさなくてはならなかった。
14: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:33:57.28 ID:aTGEe0swo
女「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」
女店主「あはは、大げさだなぁ。下げてきちゃうね?」
女「あ、手伝います」
女店主「いいよいいよ、それにお店に誰もいないのも良くなさそうだから少し見ててくれない?」
女「そうですね…わかりました」
15: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:34:32.04 ID:aTGEe0swo
女店主「はぁ……女ちゃん…」
女店主「あはは…まさかこんなに仲良くなれるなんてなぁ…どうしよう……つらいや…」
女店主「お待たせー。遅くなっちゃってごめんね?」
女「そうでもないですよ?気にしないでください」
女店主「そっか、ありがと」
沈黙。
なんだろう、女店主さんの雰囲気が重い。
女「どうかしましたか?」
女店主「えっ?なんか変だった?」
女「なんとなく、普段より暗いなぁって気がして…」
女店主「そうかなぁ…疲れが出たのかも」
女「大丈夫ですか?」
女店主「うん、大丈夫だよ」
女「そう…ですか……」
言ってくれても良いのに。
まだそんな関係じゃないってことかな。
16: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:35:12.95 ID:aTGEe0swo
女「今日は帰りますね、ごちそうさまでした。ちゃんと休んでくださいよ?」
女店主「嬉しいこと言ってくれるねぇ!」
女「なんかオヤジくさいですよ、それ」
女店主「え、そうかな?」
女「少しですけど…あはは」
女店主「あはは。またおいで」
女「また明日、来ますから。絶対」
女店主「…そんなに意気込まなくて良いよ?」
女「えへへ…それじゃ」
女店主「うん、またね」
17: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:35:52.40 ID:aTGEe0swo
店のドアを閉めてカウンターへ向かう。
さっきまで女ちゃんが座っていた椅子に座る。
女店主「はは…まだあったかいや…」
女店主「言えるわけないじゃん…あなたが好きだ、なんて…」
そうだ。女ちゃんにだって彼女自身の人生がある。
私一人のエゴでそれを壊すわけにはいかない。
じゃあどうしてだろう…。
お菓子を買っておいたのは。
一緒に行こうって誘ったのは。
私が気持ちを隠そうとするなら
せいぜい「良い店員さん」ぐらいの関係でいるべきではなかったか。
きっと自分はどこかで彼女に気づかれたい、
その結果がどうであれ気づかれることを求めようとしている。
そうしないと生きていけないぐらいに自身が弱っている。
その事実に気づいてしまった。
女店主「あはは…私って弱いなぁ……」
女店主「女ちゃん、少しだけ許してね?次の日曜日で最後にするから、それまでは……」
溢れそうになった涙を袖で拭った。
18: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:36:26.46 ID:aTGEe0swo
女「結局、言ってくれなかったなぁ…。なんだったんだろう」
ベッドに寝っ転がって天井に話しかける。
最近の密かなマイブームだ。
女「私、女店主さんのこと好きなのかな…」
女「うーん…やっぱり好きだなぁ…どうしよ…」
女「女店主さんは言われても困るよねきっと…」
こんな気持ち、伝えられるわけがない。
伝えたって引かれて終わり。
そうなるぐらいなら
いっそ自分の気持ちだって押し殺して
仲良しでいた方が何倍も良い。
この先2度と関われないよりは何倍も。
でも、そんなこと私にできるだろうか。
自分の気持ちを押し殺す。
それはある意味では自分に嘘をつくのと同じだ。
嘘をつきながら仲良くしても
その中身はどれだけ詰まったものになるだろう。
19: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:36:54.40 ID:aTGEe0swo
女「嘘、か…」
天井を見つめたまま思考の結果の一部を出力する。
女「やっぱダメだ、うん」
時としてこのプロセスが人生を大きく変える。
女「決めた、日曜日に告白しよう」
そう、今みたいに。
20: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:37:21.83 ID:aTGEe0swo
女「こんにちはー」
店のドアを開けながら言う。
今日はベルはお休みなのだろうか、鳴らなかった。
返事が聞こえない。
店に入ってカウンターのところへ。
奥に向かって言う。
女「女店主さーん?」
ちょっとすると女店主さんが出てきた。
フラフラしてて見るからに具合が悪そうだった。
女店主「ああ女ちゃん…来てくれたんだ…ありがとね…へへ」
女「女店主さん…すごく具合悪そうですけど大丈夫ですか?」
女店主「うん…なんとか…あっ…」
熱のせいだろうか。
歩くだけで転びそうになっている。
21: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:37:48.03 ID:aTGEe0swo
女「…大丈夫じゃなさそうですね」
女店主「あはは…ごめんね、今日は臨時休業だ…明日には元気になってると思うから……今日は帰ってもらえないかな……ごめんね…」
女「帰りません」
女店主「移しちゃったら悪いしさ…」
女「こんなに具合が悪そうな人を放っておけません。奥に戻りましょう?」
女店主「良いってば……ね…」
女「女店主さんが良くても私が放っておけないんです。ほら…肩貸しますから…」
なんでこの人はこんなになっているのに意地を張るんだろう。
私はやっぱり信用されてないんだろうか。
22: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:38:50.20 ID:aTGEe0swo
女「体温計ってありますか?」
布団に寝かせた彼女に聞く。
女店主「そこの戸棚の…確か上から2番目か3番目…」
女「えーっと……あ、あったあった。はい」
女店主「ありがとう…」
沈黙。
なぜか、この前とは違って何となく心地がいい。
女店主「測れたみたい…何度?」
女「わ…39°Cなんて久しぶりに見ましたよ…」
女店主「やば…やっぱり移しちゃったら悪いから…」
女「言ったじゃないですか。放っておけないって」
女店主「どうして…?」
ああ、綺麗な目だ。
弱々しくって、それでいて芯のしっかりした強い目。
23: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:39:17.85 ID:aTGEe0swo
女「それは……」
女「女店主さんのことが……」
言葉がつまる。
出てこない。
なんでよ。
出てきてよ。
お願いだから。
そんな時だった。
客「すいませーん」
さっき、店の扉に閉店の看板をかけ忘れたらしい。
女「女店主さん、少し待っててください。すぐ戻ってきますから」
女「はーい。今行きまーす」
24: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:39:49.10 ID:aTGEe0swo
女「えと…お会計2000円になります」
客「……はい」
女「ちょうどお預かりいたします。ありがとうございました」
客が少し離れたのを確認してからドアに看板をかける。
これでよし。
女「すみません…看板をかけてなかったみたいで……ってどうしたんですか?」
戻ると女店主さんが泣いていた。
女店主「女ちゃんが戻ってこないから…不安になって…」
女「ごめんなさい。もう大丈夫ですよ…ほら」
枕の横に出ていた彼女の手を握る。
普段ならとても勇気のいる行動だろうけど、
今の場面では当たり前のように、
そうすることが当然であるかのように。
25: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:40:23.17 ID:aTGEe0swo
女店主「お、女ちゃん…?」
女「気持ち良いですか?」
女店主「うん、ひんやりしてて気持ち良いよ」
女「嬉しいです。何か作ってきますか?お粥とか」
女店主「うん…気持ちは嬉しいんだけど……」
女店主「そばにいてほしい…だから……」
涙目でそれを訴える彼女は
素晴らしく綺麗だった。
その表情は、何かを深刻に求めているようにも見えて、
私のリミッターを一瞬で壊した。
女店主「んんっ!?」
驚くのも無理はない。
突然、何とも思っていない相手にキスをされたら誰だって驚くだろう。
女「ごめんなさい…」
手を離して謝る。
女店主「どうして…」
女「ごめんなさい…今のは忘れてください…もう帰ります」
自分のしたことを後悔して帰ろうとする私を呼び止めたのは
予想だにしなかった、嘘ではないかと疑うような言葉だった。
26: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:41:07.12 ID:aTGEe0swo
女店主「なんで…忘れろなんて言うの…?」
女「………え?」
女店主「なんで?」
女「それは…私がいきなりキスをしたから…」
女店主「なんで……その…キスなんかしたの…?」
女「ごめんなさい…女店主さんがあまりに…綺麗…だったので…」
沈黙が場を支配する。
こんなに気まずい場面は人生で何度もないだろう。
女店主「ねぇ…こっち来て…」
促されるまま近づく。
女店主「もっと」
先ほどの位置まで戻った。
気まずくて横を向くと
首筋にひんやりした何かが巻きついてきて
その次の瞬間には私の頬に温かく柔らかい感触があった」
27: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:42:03.50 ID:aTGEe0swo
女「あの…これは…」
女店主「えへへ、仕返し。移しちゃうと悪いからほっぺにね」
状況がよく分からなくなってきた。
恐る恐る女店主さんに質問をする。
女「怒って…ないんですか?」
女店主「どうして私が怒るの?」
女「だって…なんとも思ってない相手にいきなりキスされたら怒りません?しかも女に」
女店主「あー……そっか……」
女「だから……その……」
言葉に詰まる。
でもそれは、氷を落としたように打ち砕かれた。
女店主「私は……女ちゃんのこと…好き…、だよ?」
なんてことだろう。
本当に今日はスペシャルだ。
いやもうそれどころではない。
エクストラと言ってもいいだろう。
28: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:42:35.85 ID:aTGEe0swo
女店主「女ちゃんは…?」
女「私も…女店主さんのこと……好きです」
言ってしまった。
いや、これは言えた、だろうか。
そんなことはどうだっていい。
そう気づいたのはほんの少し後だった。
女店主「あはは…嬉しいや……なんでだろう…涙が止まらないの」
女「泣いてる女店主さんも素敵ですよ」
女店主「そう言って泣いてる女ちゃんもね」
女「あは…あはは……」
女店主「えへへ……」
泣き声の協奏曲が部屋に響いた。
29: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:43:18.57 ID:aTGEe0swo
女「はあ…久しぶりにこんな大泣きしましたよ」
女店主「私も…」
女「台所借りても良いですか?」
女店主「どうするの?」
女「お粥、作ってきます」
女店主「良いってそんな…悪いよ」
女「こんな時ぐらい私に頼ってくださいよ…。つ……」
女店主「つ?」
女「つ、付き合うんですから、私たち…」
顔から火が出そうだ。ああ恥ずかしい。
だいたい、分かっているのに言わせるなんて…。
女店主「そっか……あはは…なんかまだ実感がないね」
女「実感させてあげましょうか?」
女店主「どうやって…?」
女「それはもちろん…」
女店主「ん……恥ずかしいよ…」
女「付き合うって言うのだって恥ずかしかったんです、これぐらい我慢してください…」
キスだけでこんなに照れられては
こっちまで恥ずかしくなってしまう。
30: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:43:52.08 ID:aTGEe0swo
女店主「早く戻ってきてね…?」
女「保障はできませんけど」
女店主「うう…女ちゃんのいじわる…」
女「ごめんなさい、ついいじめたくなっちゃって」
女店主「元気になったら仕返ししてやる…」
女「なんか、さっきより元気ですよね?」
女店主「女ちゃんが元気をくれたんだよ、きっと」
女「……恥ずかしいこと言わないでください」
女店主「えへへ、仕返し成功」
女「そういうこと言うんだったらお粥作りませんよ?」
女店主「ごめんごめん…女ちゃんのお粥食べたいな…お願い…」
女「そんな頼み方、反則です…待っててください」
まったくこの人は…。
でも、こういうところが魅力なんだろう。
大好きだ。
31: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:44:19.29 ID:aTGEe0swo
しばらくすると台所からいい匂いがしてきた。
包丁で何かを刻んでいるような音もした。
女店主「はぁ……まさか女ちゃんが私のことを好きだったなんて……」
誰にも聞こえない音量でつぶやく。
まさに願ったり叶ったりといった感じだ。
こんなに上手くいって良いんだろうか?
悪魔がいたずらをしているのではないか、
そんな風にも思ってしまう。
女「お待たせしました。はい」
そんなネガティブな思考を彼女の笑顔が打ち消した。
女「たまご粥です」
女店主「わぁ…私、お粥の中でたまご粥が一番好きなんだ」
女「ほんとですか?よかったです」
女店主「ね、食べさせてよ」
身体を起こしながらねだる。
32: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:45:15.58 ID:aTGEe0swo
女「え…はぁ……口開けてください」
照れてる。可愛い。
女店主「んー…おいひい…」
女「口に物を入れたまま喋らないでくださいよ…」
女店主「ごめん、ほんとに美味しくてさ」
結局、こうして全部食べさせてもらった。
33: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:45:42.13 ID:aTGEe0swo
女店主「ごちそうさまでした」
女「お口に合ったみたいで」
女店主「そりゃもう。なんか元気になってきたよ」
女「早すぎます…しっかり寝てください」
女店主「あ、そういえばお店は?」
女「とりあえず看板をかけておきました。だから…」
女「誰も来ませんよ?」
我ながら小悪魔みたいだなぁ、なんて思った。
女店主「えっ…あう……それは……その………」
女「冗談ですよ…」
女店主「別に…女ちゃんなら…嫌じゃないよ…?」
女「ごめんなさい…私が悪かったです」
女店主「え?私なんかした?」
女「いえ、そういうわけじゃ…びょ、病人なんですから休んでください!」
女店主「ちぇー…」
慌てる女店主さんが可愛くて
逆に私までやられてしまいそうだった。危ない。
34: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:46:33.55 ID:aTGEe0swo
女「女店主さん…少し良いですか?」
横になっている女店主さんに聞く。
女店主「良いよ。なに?」
女「さっきのキス…ごめんなさい」
女店主「さっき謝ってたじゃない。それに私は嬉しかったよ?」
女「でもそれは…結果論であって女店主さんが私のことを嫌いだった可能性だってあった。そう考えたらやっぱり…って思ったんです」
女店主「律儀なんだね」
女「そうですかね」
女店主「私から見たらね。まあ、結果論って言っちゃったらそれまでだからさ、お互いに好きで良かったなって思おうよ?」
女「ありがとうございます。あ、熱もう一回測ってみます?」
女店主「うん、さっきより楽になったし測ってみる」
女店主「あ…37°Cだってさ…」
女「ほんとだ…」
女店主「やっぱりキスが効いたのかも?なんちゃって」
女「あはは…あながち違うとも言えない気がしますね」
女店主「だね…」
35: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:47:14.24 ID:aTGEe0swo
女店主「あのさ、私も少し聞いて良い?」
女「なんですか?」
女店主「女ちゃんはさ、なんで私のこと好きなの?」
女「あー…それ恥ずかしい質問ですね」
女店主「私も言うからさ、ね?」
女「うう…そうですね、たぶん一目惚れ…かなぁ」
女店主「一目惚れ?」
女「はい。初めてお店で会った時から素敵な人だなぁって。好きだって自覚したのはちょっと後なんですけどね」
女店主「なんか照れるね、これ」
女「女店主さんの番ですよ?」
女店主「えー…」
女「私だって恥ずかしかったんですから」
女店主「私も一目惚れかな…まあ女ちゃんより前だけど」
女「えっ?どういうことですか?」
女店主「なんか用事があってここに来たときにさ、女ちゃんのこと見かけてその時に…」
女「そうだったんですか…似てますね、私たち」
女店主「だからかもね」
女「確かにそうかもしれませんね」
それから日が暮れるまで
2人でずっとお喋りをした。
他愛もないことから
ちょっと恥ずかしい話まで。
36: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:48:11.05 ID:aTGEe0swo
女「じゃあ私帰りますね?女店主さんを1人にするのは不安ですけど」
女店主「もう熱も下がったし大丈夫だよ」
女「なんかあったら電話くださいね?すぐに飛んできますから」
女店主「電話番号って交換したっけ?」
女「あっ…しましょう」
女店主「はいはい……よし…!」
女「これで大丈夫ですね」
女店主「うん。今日は本当にありがとね」
女「いえいえ。私の方こそ…」
墓穴を掘ったな、と自覚した。
女店主「んー?」
女「な、なんでもないですっ…!ニヤニヤしないでください」
女店主「ごめんごめん、女ちゃんほんと可愛いね。からかい甲斐があるよ」
女「ひどいです…」
女店主「これはお詫びね」
頬に柔らかく温かい例の感触。
37: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:49:28.53 ID:aTGEe0swo
女「ずるいですよ…」
女店主「明日、楽しみにしてるよ?」
女「病み上がりなのに大丈夫ですか?」
女店主「もうバッチリ。ちゃんと来てね?」
女「空から槍が降ってきても来ますよ」
女店主「日本刀だったら?」
女「すこし怖いかもしれないですけど…やっぱり来ます」
女店主「あはは、安心した。じゃ、また明日」
女「はい。また明日」
そう言って微笑む彼女の頬は、
夕日の赤とも分からない赤に染まっていた。
重なっていた影が別れて離れていく。
私たちとは真逆だな、と思って店のドアを閉めた。
「また明日、ね」
夕空に溶け込んでいく彼女の背中にそう呟いて。
おわり
38: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:50:22.36 ID:aTGEe0swo
女店主「ふぅ…」
女「どうでした…?」
私のスマートフォンに表示されている文字を全て見終わったらしい彼女に問いかける。
女店主「これ、まんま私たちじゃん」
女「そういう話ですから」
女店主「なんか恥ずかしいな…。でも、私こんなに意地悪じゃなくない?」
女「そこはご愛嬌というか…まあ良いじゃないですか」
女店主「納得いかないなぁ…」
女「それで、評価の方は…」
女店主「ごめんごめん、面白かったよ?そんなに本を読まないから参考になるかは分からないけど」
女「ああ嬉しい…よかったです」
女店主「それに、女ちゃんが一目惚れだったなんてねー」
女「ほら、そういうとこですよ!ニヤニヤしないでください!」
女店主「あはは、ごめんね。なんだっけ…『女ちゃんほんと可愛いね。からかい甲斐があるよ』か」
女「なんですかそれ?」
女店主「引用だよ。知らない?」
女「もう良いです…」
39: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:51:49.74 ID:aTGEe0swo
まったくこの人はタチが悪い。
そんなとこも憎めないから余計に。
女店主「悪かったよ、これはお詫びね?」
頬に『例の感触』とやらを感じる。
女「これだけ…ですか?」
女店主「分かってるくせに」
ベッドに押し倒される。
女店主「好きだよ、女ちゃん」
女「私もです」
私たちのエピローグはこれからずっと続いていく。
ほんとのおしまい
40: ◆nRrk0j/cII 2017/02/23(木) 23:54:23.07 ID:aTGEe0swo
以上です。お付き合いありがとうございました。
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 00:23:44.52 ID:yukuEhzO0
よかった
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 10:11:20.54 ID:jM5VJzHSo
おつ
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 16:50:13.81 ID:hLi9Y1kvo
乙
いいね
いいね
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487859809/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ オリジナル | Comments (0)
【ガルパン】みほ「誰かのお尻がシバかれるボタン」
1: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:04:36.22 ID:2jqgUTv9o
赤ボタン『』ゴゴゴゴゴ…
みほ「…」
優花里「…」
麻子「…」
華「…」
沙織「…いや、何これ?」
2: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:05:26.65 ID:2jqgUTv9o
優花里「さぁ…気づいたらⅣ号の上に置いてあったんですよ」
みほ「なんのボタンだろう、これ…」
麻子「そもそも動いているのか?電源は見当たらないが」
華「…」ウズウズ
沙織「…華、押したいんだね」
華「ええっ?」
みほ「あはは…」
優花里「待ってください!これが爆弾のスイッチという可能性も…」
麻子「あるわけないだろ」
華「…い、いいですか?みほさん?」
みほ「うーん…」
みほ「…よし、それじゃあ最初は私が押します」
華「そんな!?」
みほ「こんな危ない役目、華さんに押し付けるわけにはいきません。ここは隊長の私が…」
沙織「みぽりんも押したいだけじゃん!」
優花里「待ってください!じゃあ私も押したいですぅ!」
3: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:06:09.61 ID:2jqgUTv9o
みほ「みなさん、落ち着いてください!」
優花里「」ビクッ
華「」ビクッ
みほ「今がチャンスなんです!当てさえすれば、勝てるんです!」
麻子「ごまかそうとしてるな」
みほ「パンツァー・フォー!」ポチッ
沙織「あっ!ズルーイ!!」
華「ああ…」
みほ「…」
デデーン ←あの音
みほ「!?」
沙織「えっ!?」
秋山、アウトー ←あの声
優花里「えっ?えっ!?」
麻子「ああ…」←何かを察した顔
4: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:07:01.99 ID:2jqgUTv9o
ガララッ
黒子「…」
沙織「何アレ!?何!?何!?」
優花里「あっ、ちょっ!やめてください!やめっ、やっ」
バシーン!
優花里「ああぁーーーーっ!!」
黒子「…」ササッ
みほ「…」
優花里「…うぅ…」サスサス
麻子「…」
華「…」
沙織「…」
黒子「…」
沙織「何アレ!?何!?何!?」
優花里「あっ、ちょっ!やめてください!やめっ、やっ」
バシーン!
優花里「ああぁーーーーっ!!」
黒子「…」ササッ
みほ「…」
優花里「…うぅ…」サスサス
麻子「…」
華「…」
沙織「…」
5: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:07:44.48 ID:2jqgUTv9o
優花里「なんですかもう…なんっ…なんなんですかぁ…」サスサス
沙織「だ、大丈夫?ゆかりっ…フフッ…」プルプル
優花里「笑ってるじゃないですかぁ!」
みほ「ご、ごめんね、優花里さっ…ンッ…ンン゙ッ…」
優花里「西住殿までぇ!」
華「あのぅ…」
みほ「え?」
華「次、私が押してもいいですか?」
優花里「ちょ、ちょっと待ってください!また私のお尻がシバかれちゃうじゃないですかぁ!」
華「大丈夫ですから」
優花里「大丈夫じゃないですぅ!」
華「花を生けるように集中して…」
優花里「やめてください!」
沙織「どーどー」
華「…発射」ポチッ
優花里「ああ!!」
6: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:08:27.01 ID:2jqgUTv9o
デデーン
冷泉、アウトー
麻子「え゛!!?」
沙織「えっ」
華「まぁ…!」
黒子「…」ササッ
麻子「や、やめろ!近寄るな!」
バシーン!
麻子「あ゛ぁ゛あ゛!!」
みほ「(うわっ、凄い声)」
沙織「ま、まっ…こ…ンッ…!フフフッ…!フッ…!」
麻子「…くそぉ…」サスサス
優花里「冷泉殿、心中お察しします…」
7: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:09:15.81 ID:2jqgUTv9o
麻子「…わかった」
みほ「え?」
麻子「次は私が押す」
沙織「なんでっ!?」
麻子「いいじゃないか。こういうのは順番だろ」
華「そんな、無理に全員押すことは…」
優花里「そうですよぉ!誰かが傷つくだけなんですから!」
麻子「…秋山さんはそれでいいのか?」
優花里「えっ?」
麻子「私は、叩かれっぱなしは気に入らない」
優花里「そりゃ、まぁ、わからなくもないですけどぉ…」
麻子「よし、いいな、押すぞ」
みほ「ま、待ってください!」
麻子「西住さん、自分が叩かれるかもしれないからって必死だな」
沙織「麻子、そんな毒吐く子だったっけ!?」
麻子「大丈夫だ。私は学年主席だぞ」ポチッ
沙織「いや意味わかんないし!?」
みほ「ああ、押しちゃった…」
8: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:10:12.74 ID:2jqgUTv9o
デデーン
秋山、アウトー
優花里「ぁ゛あ゛!?」
麻子「えっ」
みほ「ンフフッ」
華「…ッ!」バンバン
黒子「…」ササッ
優花里「ちょ、待ってください!なんでまた私にっ…」
スパーン!
優花里「んあーっ!」
9: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:10:57.84 ID:2jqgUTv9o
優花里「…うぅ…こんなのっ…あんまり…あんまりじゃないですかぁ…!」サスサス
麻子「す、すまん、秋山さん…」
みほ「…!……!」バンバン
華「だ…だいじょ、で…か…!ゆかりさっ…!フググッ…!フッ…!」バンバン
沙織「二人とも笑いすぎでしょ!」
優花里「…も、もういいですっ!私が押しますっ!」
麻子「やめろ!秋山さん!自棄になるな!」
優花里「もういいんです!みんな叩かれちゃえばいいんです!」
麻子「ダメだ!落ち着け!」
沙織「…」ソーッ
ポチッ
優花里「あぁ!?」
麻子「沙織ィ!」
沙織「テヘッ☆」
みほ「」イラッ
10: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:11:42.57 ID:2jqgUTv9o
デデーン
五十鈴、アウトー
華「ゆか…り、さっ…!」バンバン
華「…えっ?」
黒子「」ガララッ
華「え?私?えっ…?」
スパーン!!
華「あぁ…っ…!」
華「んっ…!」
華「はぁ…ぁ…///」ゾクゾク
沙織「ストーップ!カメラ!カメラ止めて!」
みほ「地上波でやっちゃダメな顔してる!」
麻子「…」ムラッ
華「…い、意外と痛いですね、これ…」
11: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:12:42.12 ID:2jqgUTv9o
みほ「…」
沙織「ご、ごめんね華…」
華「いえ…」
麻子「…」
みほ「え、えっと、どうしようか、これ」
優花里「えっ!?まだ押す気なんですか!?」
みほ「だって、まだ優花里さんは押してないよね?」
優花里「あっ…」
麻子「おい、さっきはもうやめようとか言ってただろ、秋山さん」
沙織「みぽりんも何てこと言うの」
優花里「…わ、わかりました!しょーがないですね!じゃあ押します!しょーがなくですよ!」
華「イエーイ!」
沙織「華ァ!」
12: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:13:14.91 ID:2jqgUTv9o
ポチッ
優花里「ドキドキ」
華「ワクワク」
デデーン
秋山、アウトー
優花里「は゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!?」
みほ「やっぱり…」
優花里「ちょっ、西住殿…」
黒子「…」ガララッ
優花里「やめてくださいー!」
バシーン
優花里「あ゛ー゛ー゛ー゛!!」
黒子「」ササッ
13: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:14:08.38 ID:2jqgUTv9o
優花里「グスッ…ヒッグ…」
沙織「泣いちゃったよ…」
優花里「なんでですかぁ…私が…私が何したって言うんですかぁ…!」
麻子「いや、今のは秋山さんが押したんだろ」
優花里「だってぇ!西住殿が煽るからぁ!!」
みほ「ご、ごめんね…」
優花里「…もーいいです!わかりました!!」
優花里「こうなったらみんな道連れにします!!」
華「ゆかり…さっ…落ち着…てっ…!」プルプル
優花里「みんな1回ずつ叩かれるまで押しまくってやりますから!!」
優花里「命乞いなんて聞きませんからね!!」
麻子「フラグ立てすぎだぞ」
沙織「もう展開が読めちゃうんだけど」
14: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:15:06.39 ID:2jqgUTv9o
優花里「ヒャッホォォォォウ!!最高だぜぇぇぇぇぇぇ!!!」
ポチッ
デデーン
秋 山 、 タ イ キ ッ ク ー
優花里「ほらもー!!またわたs…」
優花里「…」
優花里「…えっ?」
みほ「え?」
麻子「えっ?」
沙織「えっ?」
華「…ッ!……ッ!!」バンバン
黒子「」ガララッ
優花里「えっ、ちょっ、待っ」
シュッ
ベチーン!!!
優花里「オ゛ゴ゛ッ゛」ドテッ
黒子「」ササッ
15: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:15:57.10 ID:2jqgUTv9o
みほ「…」
麻子「…」
沙織「…」
優花里「グスッ…ヒッグ…」
優花里「なんっ…私ばっかり…エグッ…ウッ…」ポロポロ
みほ「ゆ、優花里さん…何か…ごめんね…」
華「自業自得ではないでしょうか?」
沙織「五十鈴ぅ!!ゴラァ!!」
麻子「…なぁ、ちょっといいか?」
みほ「え?」
麻子「…今の黒子が、もう一つボタンを置いて行ったんだが」
青ボタン『』ゴゴゴゴ…
沙織「…」
優花里「…」
16: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:16:51.16 ID:2jqgUTv9o
華「押しますか?どうします?押しますか?」
みほ「…優花里さん…」
優花里「…押しましょう」
沙織「いいの?ゆかりん?」
優花里「ここまで来れば、毒をくらわば皿まで、です!」
麻子「一人でも多く道連れにしたいのか」
華「じゃあ、押しますね」
沙織「華、やっぱり押したかったんだね…」
華「えいっ」ポチッ
デデーン
逸見、アウトー
みほ「えっ」
沙織「えっ」
優花里「えっ」
麻子「えっ」
華「えっ」
~~~~~~~~~~~~
みほ「…優花里さん…」
優花里「…押しましょう」
沙織「いいの?ゆかりん?」
優花里「ここまで来れば、毒をくらわば皿まで、です!」
麻子「一人でも多く道連れにしたいのか」
華「じゃあ、押しますね」
沙織「華、やっぱり押したかったんだね…」
華「えいっ」ポチッ
デデーン
逸見、アウトー
みほ「えっ」
沙織「えっ」
優花里「えっ」
麻子「えっ」
華「えっ」
~~~~~~~~~~~~
17: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:17:38.73 ID:2jqgUTv9o
~~~~~~~~~~~~
エリカ「…私が、次期隊長に…」
まほ「ああ、エリカしかいないと思っている」
エリカ「…隊長…」
まほ「前回の大会の時、お前はみほに厳しくも優しい言葉をかけてくれた」
まほ「今回も最後まで、よく私についてきてくれたよ」
まほ「決勝の敗因は、相手の戦略に気付かずにフラッグ車だけで先行した私にあると言っていい」
エリカ「そんな!隊長は…」
まほ「エリカ」
エリカ「っ…」
まほ「この2年間、お前は私をよくサポートしてくれたよ」
エリカ「私は、そんな…」
まほ「お前にしか、頼めないんだ」
エリカ「…」
まほ「…イヤか?」
エリカ「…私が、次期隊長に…」
まほ「ああ、エリカしかいないと思っている」
エリカ「…隊長…」
まほ「前回の大会の時、お前はみほに厳しくも優しい言葉をかけてくれた」
まほ「今回も最後まで、よく私についてきてくれたよ」
まほ「決勝の敗因は、相手の戦略に気付かずにフラッグ車だけで先行した私にあると言っていい」
エリカ「そんな!隊長は…」
まほ「エリカ」
エリカ「っ…」
まほ「この2年間、お前は私をよくサポートしてくれたよ」
エリカ「私は、そんな…」
まほ「お前にしか、頼めないんだ」
エリカ「…」
まほ「…イヤか?」
18: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:18:50.91 ID:2jqgUTv9o
エリカ「…」
エリカ「…ずっと、ずっと悩んでたんです」
エリカ「あの時…小梅の戦車が沈んじゃって、私はどうしたらよかったんだろうって」
エリカ「みほより先に、私が飛び込むべきだったんじゃないかって」
エリカ「みほが飛び出してから、なんでフラッグ車のカバーができなかったんだろうって」
まほ「エリカ…」
エリカ「それから、何かもう自信がなくなっちゃって」
エリカ「黒森峰の隊長になりたいって、ずっと思ってたハズなのに」
エリカ「私に、そんな資格なんてないんじゃないかって、思っちゃって」
エリカ「…ぁっ…」ポロッ…
エリカ「…っ…!すみません、ちょっと待っ…ぐっ…!」ポロポロ
エリカ「なんっ…!止まりなさいよぉっ…!うえぇぇっ…!」ポロポロ
まほ「…ごめんね、エリカ」ギュッ
エリカ「たいちょ…」
まほ「私もみほがいなくなって、そのことで頭がいっぱいだったよ」
まほ「残されたエリカや赤星の気持ちも考えてやるべきだったのに」
19: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:19:29.58 ID:2jqgUTv9o
エリカ「そんなっ…!私…」
エリカ「私が、もっと、あの子にもっ、優しく、ひっぐ」
まほ「うん、うん」
エリカ「…グズッ…も、大丈夫です…」スッ
まほ「…エリカ…」
まほ「改めて聞こう」
まほ「次期隊長、引き受けてくれるか?」
エリカ「……」
エリカ「…はい、私で良ければ、喜んで――――」
ガララッ
黒子「」ササッ
まほ「えっ」
エリカ「えっ」
20: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:20:08.66 ID:2jqgUTv9o
黒子「」ササッ
エリカ「えっ、ちょっ、何よアンタ!離しなさっ、あっ、どこ触っ」
バシーン!!
エリカ「わにーーーーっ!!」
黒子「」ササッ
まほ「…」
エリカ「…」
まほ「…」
エリカ「…」
まほ「…」
エリカ「…あの、私、隊長、やります…」
まほ「お、おう…」
~~~~~~~~~~~~
21: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:20:48.64 ID:2jqgUTv9o
~~~~~~~~~~~~
華「ごめんなさい、エリカさん…」
優花里「今頃叩かれてるんですかねぇ…」
麻子「…で、どうする?」
みほ「あ、私いい?」
沙織「そんな軽い気持ちで…」
みほ「何か楽しくなっちゃって」
優花里「たぶん、これは大洗以外の人が叩かれるんでしょうね…」
みほ「えぃっ」ポチッ
麻子「ああ、またそんな軽く…」
デデーン
西住、アウトー
みほ「えっ」
麻子「えっ」
22: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:22:19.45 ID:2jqgUTv9o
…
…
…
シーン…
沙織「…来ないね」
優花里「来ませんね」
みほ「…あれ…?」
華「…」ハッ
華「…あの、恐ろしいことに気付いてしまったのですが」
沙織「なに?」
華「これって大洗以外の人が叩かれるんですよね?」
麻子「だと思うが…」
華「…大洗以外の『西住』が叩かれているのでは?」
優花里「…」
みほ「…えっ?」
23: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:23:12.37 ID:2jqgUTv9o
♪~~~~
沙織「着信…」
麻子「西住さん、だな」
みほ「…ま、まさか…!」サッ
[着信中:お母さん]
みほ「」
沙織「」
麻子「」
優花里「」
華「」
24: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:24:23.96 ID:2jqgUTv9o
――この時の感覚は、まだ覚えています
「血の気が引く」って、こういうことなんですね
何故、お母さんは私が原因だとわかったのか?
それはわかりません
これを機に、このボタンを押すことは禁止されました
私はお母さんに呼び出されたので、これから実家に向かいます
果たして、私のお尻は無事で済むのでしょうか
ただ、お尻をシバかれているお母さんを想像すると、少しだけ元気になれます
大洗に戻る時も私のお尻が無事でありますように…
追伸:エリカさんはお尻にデキモノができたそうです
- おしまい -
25: ◆o8JgrxS0gg 2017/02/23(木) 22:25:57.78 ID:2jqgUTv9o
おしまい。なんですかこれ
OVA2話のキャンプ回で泣きじゃくる秋山殿が可愛すぎてムシャクシャして書きました
反省はしたくない
以前はマジメなのも書いてました。よろしければこちらもお願いします
【ガルパン】魔弾の砲手 -五十鈴 華-
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487503185/
OVA2話のキャンプ回で泣きじゃくる秋山殿が可愛すぎてムシャクシャして書きました
反省はしたくない
以前はマジメなのも書いてました。よろしければこちらもお願いします
【ガルパン】魔弾の砲手 -五十鈴 華-
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487503185/
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/23(木) 23:13:23.91 ID:VDZTGnXR0
面白かった。>>1乙
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/23(木) 23:39:16.43 ID:itkW6a1YO
乙
しほさんなら常夫さんにお尻を叩かれ慣れてるだろ。
夜の夫婦生活(SMプレイ)で。
しほさんなら常夫さんにお尻を叩かれ慣れてるだろ。
夜の夫婦生活(SMプレイ)で。
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/23(木) 23:58:53.50 ID:oIlcRmLXO
乙です!
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/24(金) 00:40:04.91 ID:bCoDgExFo
みぽりん、あうとー
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 04:01:38.66 ID:waXKqe4so
みぽりんの尻もしばいて欲しかった
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487855075/
Entry ⇒ 2017.02.28 | Category ⇒ ガールズ&パンツァー | Comments (0)
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