チノ「ご注文はうさぎ以外でお願いします」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/23(土) 09:57:43.96 ID:ogX+Qs5Yo
[帰り道]
ココア「なんだか賑やかだね」
千夜「この街に観光客が急増してるらしいわよ」
ココア「そうなんだ、ラビットハウスや甘兎庵のお客さんも増えるかなあ」
千夜「お店も賑やかになるといいわね」
[ラビットハウス]
ココア「ただいまー!遅くなってごめんね。ってあれ?」
ゾロゾロ
チノ「ひいい」
リゼ「店内の撮影はこ遠慮くださーい」
ココア「チノちゃんが観光客に囲まれてスマホ向けられて怯えてる!」
「撮影はしないよ」
「ここのうさぎ可愛い」
ゾロゾロ
リゼ「何も注文せずに出ていった。今日これで何度目だろう」
ココア「なんだか賑やかだね」
千夜「この街に観光客が急増してるらしいわよ」
ココア「そうなんだ、ラビットハウスや甘兎庵のお客さんも増えるかなあ」
千夜「お店も賑やかになるといいわね」
[ラビットハウス]
ココア「ただいまー!遅くなってごめんね。ってあれ?」
ゾロゾロ
チノ「ひいい」
リゼ「店内の撮影はこ遠慮くださーい」
ココア「チノちゃんが観光客に囲まれてスマホ向けられて怯えてる!」
「撮影はしないよ」
「ここのうさぎ可愛い」
ゾロゾロ
リゼ「何も注文せずに出ていった。今日これで何度目だろう」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/23(土) 09:58:43.64 ID:ogX+Qs5Yo
ココア「どうしたの、一体」
チノ「どうやら、『うさモンGO』というゲームが流行っているらしくて」
リゼ「現実のうさぎとモンスターがリンクしてるらしいんだ」
ココア「じゃあみんなチノちゃんじゃなくてティッピーのほうが目当てだったんだ」
チノ「そうです。怖いことに変わりはありませんが」
リゼ「ドアに張り紙をしておこう」
『店内でのうさモンGOの使用はお断りします』
リゼ「こんなものだろう。そしてココアは何してるんだ」
チノ「あの、ココアさん?」
ココア「あっ、みてみて、凄くレアなうさぎ見つけたよ。ってティッピーだった!」
リゼ「お前もか」
ココア「だ、だってどんなゲームか知らないと対策が立てられないよ!」
チノ「確かにそうですが」
ココア「ちょっと公園で敵情視察してくる!」カラーン
チノ「あれは公園のうさぎ目当てですね」
リゼ「だな」
リゼ「なんて言ってるあいだにまた観光客の群れが」
ゾロゾロ
チノ「ひいい」
リゼ「うさモンはご遠慮くださーい!」
ゾロゾロ
リゼ「これじゃ商売あがったりだな」
チノ「張り紙読まれてないのでしょうか」
リゼ「あいつら画面のうさぎしか見てないからな」
チノ「ココアさんから電話です」
ココア『あっチノちゃん今思いついたんだけど、ティッピーを玄関先に置いておけばいいんじゃないかなー』
チノ「あ」
リゼ「なんで気づかなかったんだ」
チノ「どうやら、『うさモンGO』というゲームが流行っているらしくて」
リゼ「現実のうさぎとモンスターがリンクしてるらしいんだ」
ココア「じゃあみんなチノちゃんじゃなくてティッピーのほうが目当てだったんだ」
チノ「そうです。怖いことに変わりはありませんが」
リゼ「ドアに張り紙をしておこう」
『店内でのうさモンGOの使用はお断りします』
リゼ「こんなものだろう。そしてココアは何してるんだ」
チノ「あの、ココアさん?」
ココア「あっ、みてみて、凄くレアなうさぎ見つけたよ。ってティッピーだった!」
リゼ「お前もか」
ココア「だ、だってどんなゲームか知らないと対策が立てられないよ!」
チノ「確かにそうですが」
ココア「ちょっと公園で敵情視察してくる!」カラーン
チノ「あれは公園のうさぎ目当てですね」
リゼ「だな」
リゼ「なんて言ってるあいだにまた観光客の群れが」
ゾロゾロ
チノ「ひいい」
リゼ「うさモンはご遠慮くださーい!」
ゾロゾロ
リゼ「これじゃ商売あがったりだな」
チノ「張り紙読まれてないのでしょうか」
リゼ「あいつら画面のうさぎしか見てないからな」
チノ「ココアさんから電話です」
ココア『あっチノちゃん今思いついたんだけど、ティッピーを玄関先に置いておけばいいんじゃないかなー』
チノ「あ」
リゼ「なんで気づかなかったんだ」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/23(土) 10:00:28.95 ID:ogX+Qs5Yo
[玄関先]
ティッピー(なんでワシがこんなところに……)ブツブツ
[夜 リゼ家]
リゼ「今日は散々だったな……」
リゼ「対策のために私もうさモンをインストールしてみたが、こんなもの何が面白いんだろう」
[翌日 フルール・ド・ラパン]
シャロ「いらっしゃいませ。あ、リゼ先輩!」
リゼ「おお、これはまた、可愛いな」
シャロ「あ、あの、嬉しいですけど店内での撮影はご遠慮ください」
リゼ「撮影はしてないから……ってシャロか!」
シャロ「え、このロップイヤーでうさモン扱いされてるんですか?」
ココア「あっリゼちゃん見つけた。うさモンハマりすぎだよー」
リゼ「ココアが言うか?」
チノ「ココアさんはもう飽きたそうです」
チノ「あまり飽きっぽいのもどうかと……あ、レアモンスター発見しました」
シャロ「それ私だから!」
おしまい。
スマホゲームはマナーを守って楽しく遊びましょう。
ティッピー(なんでワシがこんなところに……)ブツブツ
[夜 リゼ家]
リゼ「今日は散々だったな……」
リゼ「対策のために私もうさモンをインストールしてみたが、こんなもの何が面白いんだろう」
[翌日 フルール・ド・ラパン]
シャロ「いらっしゃいませ。あ、リゼ先輩!」
リゼ「おお、これはまた、可愛いな」
シャロ「あ、あの、嬉しいですけど店内での撮影はご遠慮ください」
リゼ「撮影はしてないから……ってシャロか!」
シャロ「え、このロップイヤーでうさモン扱いされてるんですか?」
ココア「あっリゼちゃん見つけた。うさモンハマりすぎだよー」
リゼ「ココアが言うか?」
チノ「ココアさんはもう飽きたそうです」
チノ「あまり飽きっぽいのもどうかと……あ、レアモンスター発見しました」
シャロ「それ私だから!」
おしまい。
スマホゲームはマナーを守って楽しく遊びましょう。
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/23(土) 11:11:41.88 ID:a30EWf9SO
鬼畜和菓子は出ないんですかね
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/23(土) 17:17:42.44 ID:ogX+Qs5Yo
一方、甘兎庵はあんこを使って大繁盛。
というのは書こうとしたけど、これといってネタにならなかったので断念しました。
というのは書こうとしたけど、これといってネタにならなかったので断念しました。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469235463/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
【艦これ】居酒屋たくちゃん~提督のクソ長い夜~
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 11:51:02.68 ID:K59YMO550
提督「触ってねえよテキサスクローバーホールド極めるぞ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425908876/
【艦これ】武蔵がチャリで来た
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428585375/
加賀「乳首相撲です」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429706128/
【艦これ】ウンコマン あるいは(提督がもたらす予期せぬ奇跡)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431856590/
時雨「流れ星に願い事」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464825792/
か か っ た な ア ホ が
先日、長年の夢が叶いました。王騎将軍のフィギュアが手に入りました
・提督の表記は『( T)』となっています
・下ネタ無いです
・提督はドウェイン・ジョンソン並みのマッスルです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425908876/
【艦これ】武蔵がチャリで来た
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428585375/
加賀「乳首相撲です」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429706128/
【艦これ】ウンコマン あるいは(提督がもたらす予期せぬ奇跡)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431856590/
時雨「流れ星に願い事」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464825792/
か か っ た な ア ホ が
先日、長年の夢が叶いました。王騎将軍のフィギュアが手に入りました
・提督の表記は『( T)』となっています
・下ネタ無いです
・提督はドウェイン・ジョンソン並みのマッスルです
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 11:53:46.86 ID:K59YMO550
かつて!!!!!!!問題児達が送られる辺境の呪われた鎮守府があった!!!!!!!
そこは着任した提督や艦娘が次々と不審死を起こす通称!!!!!!!!!「地獄の鎮守府」!!!!!!!!!!
海軍本部に騙されその鎮守府に不本意ながら着任した( T)←こいつは、問題艦娘達に振り回されながら、襲い来る呪いを打破!!打破!!!!!打破!!!!!!!!!
地獄の鎮守府史上、最長着任記録をいまだ更新!!!!!!!!!
やがて、国内屈指の強豪艦隊を有するようになる!!!!!!!
呪われた鎮守府は、名を新たに!!!!!!!!!!
「地獄の血みどろマッスル鎮守府」として!!!!!!!今日も戦いに赴くのであった!!!!!!!
そこは着任した提督や艦娘が次々と不審死を起こす通称!!!!!!!!!「地獄の鎮守府」!!!!!!!!!!
海軍本部に騙されその鎮守府に不本意ながら着任した( T)←こいつは、問題艦娘達に振り回されながら、襲い来る呪いを打破!!打破!!!!!打破!!!!!!!!!
地獄の鎮守府史上、最長着任記録をいまだ更新!!!!!!!!!
やがて、国内屈指の強豪艦隊を有するようになる!!!!!!!
呪われた鎮守府は、名を新たに!!!!!!!!!!
「地獄の血みどろマッスル鎮守府」として!!!!!!!今日も戦いに赴くのであった!!!!!!!
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 11:56:20.94 ID:K59YMO550
今回のお話を始める前に!!!「あ、アタシ今日が初めてですの」という読者の為に!!!
これまでのお話をおさらいする!!!!しばしお付き合い頂きたい!!!
【提督「触ってねえよテキサスクローバーホールド極めんぞ」】
(#T)「死ねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
幽霊「ギャアアアアーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!!
【武蔵がチャリで来た】
那珂ちゃん「う、産まれるーーーーーーーーーーーーー!!!!」
武蔵「ホンギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!
【加賀「乳首相撲です」】
榛名「千切れるーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」ブチブチブチブチブチィィィ!!!!!
こんな感じだ!!!!!!!
【ウンコマン あるいは(提督がもたらす予期せぬ奇跡)】
( T)「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ブリブリブリブリュリュリュリュ!!!ブッチチブブブチチチブリリリブブブゥゥゥゥッッッ!!!
こんな感じだ!!!!!!!
【時雨「流れ星に願い事」】
青葉「死ねーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
オマール海老(巨大)「ギャアアアアーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!
これまでのお話をおさらいする!!!!しばしお付き合い頂きたい!!!
【提督「触ってねえよテキサスクローバーホールド極めんぞ」】
(#T)「死ねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
幽霊「ギャアアアアーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!!
【武蔵がチャリで来た】
那珂ちゃん「う、産まれるーーーーーーーーーーーーー!!!!」
武蔵「ホンギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!
【加賀「乳首相撲です」】
榛名「千切れるーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」ブチブチブチブチブチィィィ!!!!!
こんな感じだ!!!!!!!
【ウンコマン あるいは(提督がもたらす予期せぬ奇跡)】
( T)「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ブリブリブリブリュリュリュリュ!!!ブッチチブブブチチチブリリリブブブゥゥゥゥッッッ!!!
こんな感じだ!!!!!!!
【時雨「流れ星に願い事」】
青葉「死ねーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
オマール海老(巨大)「ギャアアアアーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」
こんな感じだ!!!!!!!
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 11:57:30.67 ID:K59YMO550
以上が、皆様にお伝えした怪事件の数々!!!!!!!!!!!!!!!
どれもこれもクレイジーだ!!!!!!!!!!!!!!!
そして今日、また新たな怪事件が!!!!!!!!!!!この鎮守府で巻き起こるのである!!!!!!!!!!!
さぁさぁ皆様!!!!!!!!お待たせしました!!!!!!!!!!
地獄の血みどろマッスル劇場、ただいまより開演です!!!!!!!!!!!!!!!
どれもこれもクレイジーだ!!!!!!!!!!!!!!!
そして今日、また新たな怪事件が!!!!!!!!!!!この鎮守府で巻き起こるのである!!!!!!!!!!!
さぁさぁ皆様!!!!!!!!お待たせしました!!!!!!!!!!
地獄の血みどろマッスル劇場、ただいまより開演です!!!!!!!!!!!!!!!
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 11:58:17.99 ID:K59YMO550
【居酒屋たくちゃん~提督のクソ長い夜~】
.
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:00:15.99 ID:K59YMO550
( T)「終わッッッッッッ~~~~~~~~~~~」
( T)「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
( T)「~~~~~~~~~~~~ッッッッたぁぁぁ~~~~~~~い!!!!!!!」
五月に行われた大型作戦の報告書を作り終え、ボールペンを放り投げる
なんか遊んでたり筋トレしてたりキン肉マン読んでたりしてたら大本営の大淀ことクソメガネから半ギレの催促が来たのだ
いや意味わかんねーしなんでクソの役にも立たねー報告書作らなアカンねんやゲロ吐きそう
叢雲「アンタが今の今まで溜め込んでなきゃ、こんな急ピッチで仕上げなくても良かったのだけど」
見張り役の叢雲は、読んでた『臏~孫子異伝~(グランドジャンプにて大好評連載中)』を閉じ、本棚へと戻す
『自業自得だ』と言って、一切手伝ってくれなかった。そうだけど優しみ見せてくれてもいいじゃん
( T)「日付回ってんじゃねえか……さっさと風呂入って寝るか……」
叢雲「ちょっと、私をここまで付き合わせた埋め合わせは?」
( T)「俺のすね毛でも食ってろ」ブチブチ
叢雲「……」
叢雲「漫画ってよく燃えそうよねぇ」
( T)「やめて俺の魂の財産」
( T)「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
( T)「~~~~~~~~~~~~ッッッッたぁぁぁ~~~~~~~い!!!!!!!」
五月に行われた大型作戦の報告書を作り終え、ボールペンを放り投げる
なんか遊んでたり筋トレしてたりキン肉マン読んでたりしてたら大本営の大淀ことクソメガネから半ギレの催促が来たのだ
いや意味わかんねーしなんでクソの役にも立たねー報告書作らなアカンねんやゲロ吐きそう
叢雲「アンタが今の今まで溜め込んでなきゃ、こんな急ピッチで仕上げなくても良かったのだけど」
見張り役の叢雲は、読んでた『臏~孫子異伝~(グランドジャンプにて大好評連載中)』を閉じ、本棚へと戻す
『自業自得だ』と言って、一切手伝ってくれなかった。そうだけど優しみ見せてくれてもいいじゃん
( T)「日付回ってんじゃねえか……さっさと風呂入って寝るか……」
叢雲「ちょっと、私をここまで付き合わせた埋め合わせは?」
( T)「俺のすね毛でも食ってろ」ブチブチ
叢雲「……」
叢雲「漫画ってよく燃えそうよねぇ」
( T)「やめて俺の魂の財産」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:01:59.74 ID:K59YMO550
( T)「わーったよ、この時間なら鳳翔さんの店もギリ開いてるだろ。軽く食いに行くか」
叢雲「最初からそう言えばいいのよ」
( T)「奢り甲斐のねえ小娘だ」
叢雲「身から出た錆よ。むしろ、喜んで自腹を切りなさい」
( T)「いつかお前の髪をアフロにしてやるからな。そん時のあだ名はパラダイスキングにしてやる」
叢雲「はよ立て」ガンッ!!
( T)そ「はいごめんなさい!!!!!」
これ以上グダグダと文句を言い続けていたら、冗談抜きで狼の口六巻のヴォルフラムみてーな目に遭いそうなので潔く立ち上がった
その時、規則正しいノックの音が三回響き
初月「提督、いいか?」
アホみてーな対空力を誇る、秋月型の四番艦『初月』が顔を覗かせた
( T)「どうしたこんな夜更けに?高雄と愛宕が縦横無尽におっぱい弾ませて迫ってくる悪夢でも見たのか?」
叢雲「それ悪夢なの?」
( T)「チビるかと思った」
初月「いや……その、実は―――――」
叢雲「最初からそう言えばいいのよ」
( T)「奢り甲斐のねえ小娘だ」
叢雲「身から出た錆よ。むしろ、喜んで自腹を切りなさい」
( T)「いつかお前の髪をアフロにしてやるからな。そん時のあだ名はパラダイスキングにしてやる」
叢雲「はよ立て」ガンッ!!
( T)そ「はいごめんなさい!!!!!」
これ以上グダグダと文句を言い続けていたら、冗談抜きで狼の口六巻のヴォルフラムみてーな目に遭いそうなので潔く立ち上がった
その時、規則正しいノックの音が三回響き
初月「提督、いいか?」
アホみてーな対空力を誇る、秋月型の四番艦『初月』が顔を覗かせた
( T)「どうしたこんな夜更けに?高雄と愛宕が縦横無尽におっぱい弾ませて迫ってくる悪夢でも見たのか?」
叢雲「それ悪夢なの?」
( T)「チビるかと思った」
初月「いや……その、実は―――――」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:04:48.49 ID:K59YMO550
( T)「寝れない?」
寝間着姿の初月は、恥ずかしそうに頷いた
なんでも、彼女の装備である『自立型』長10センチ砲がどこかへと行ってしまい
しばらく探し回っていたが見つからず、俺を頼りに来たという
叢雲「ハァー……自立型の難点はそこよね。勝手に動き回っていざと言う時に傍に無いってのが」
初月「すまない……まだ躾が行き届いてなくて……」
( T)「まぁまぁ」
自立型装備の代表として、島風と天津風の連装砲や、秋月型の長10センチ砲
また、秋津洲の二式大艇がある。ウチに配属されているのは秋月と初月だけなので、各二体ずつで計四体の自立型装備がいる
そして皆さんご存知の通り秋月の長10センチ砲にはアッシュことブルース・キャンベルの生き霊が憑依している(※乳首相撲参照)
Huluでは現在、あのカルト映画の金字塔『死霊のはらわた』の正式続編ドラマが大絶賛配信中だ
主演はもちろんブルース・キャンベル。今回も戦闘力に能力技能全振りし、肝心の頭が悪いことでお馴染みのアッシュを演じている
これは女房を質に入れてでも観なきゃいけないな!!!!!今すぐHuluに入会だ!!!!入会サンバ!!!!!!
初月「今までこんなことは無かったんだ。いつも一緒だったし、仲も……悪くはなかったと思う……」
叢雲「っていうか、装備無いくらいで寝れないって何よ?ぬいぐるみ代わりなの?」
初月「寝込みを襲撃されたらと思うと不安で……」
叢雲「何の為に夜間哨戒出してると思ってんのよ……」
( T)「わかる」
初月「本当か!?」
( T)「草木も眠るウシミツ・アワーにパッと目が覚めて、すぐ隣で榛名がこっち凝視してた時は真剣に命の危険を感じてな」
( T)「それ以来、枕元にお札と薄めた石鹸水を入れた水鉄砲を潜ませている」
初月「それは怖いな……お前にも怖いものがあるんだな……」
叢雲「お札はともかく、地味にキツいモノ仕込んでるわね……」
( T)「撃退率五割」
初月「残り五割は失敗しているのか……」
寝間着姿の初月は、恥ずかしそうに頷いた
なんでも、彼女の装備である『自立型』長10センチ砲がどこかへと行ってしまい
しばらく探し回っていたが見つからず、俺を頼りに来たという
叢雲「ハァー……自立型の難点はそこよね。勝手に動き回っていざと言う時に傍に無いってのが」
初月「すまない……まだ躾が行き届いてなくて……」
( T)「まぁまぁ」
自立型装備の代表として、島風と天津風の連装砲や、秋月型の長10センチ砲
また、秋津洲の二式大艇がある。ウチに配属されているのは秋月と初月だけなので、各二体ずつで計四体の自立型装備がいる
そして皆さんご存知の通り秋月の長10センチ砲にはアッシュことブルース・キャンベルの生き霊が憑依している(※乳首相撲参照)
Huluでは現在、あのカルト映画の金字塔『死霊のはらわた』の正式続編ドラマが大絶賛配信中だ
主演はもちろんブルース・キャンベル。今回も戦闘力に能力技能全振りし、肝心の頭が悪いことでお馴染みのアッシュを演じている
これは女房を質に入れてでも観なきゃいけないな!!!!!今すぐHuluに入会だ!!!!入会サンバ!!!!!!
初月「今までこんなことは無かったんだ。いつも一緒だったし、仲も……悪くはなかったと思う……」
叢雲「っていうか、装備無いくらいで寝れないって何よ?ぬいぐるみ代わりなの?」
初月「寝込みを襲撃されたらと思うと不安で……」
叢雲「何の為に夜間哨戒出してると思ってんのよ……」
( T)「わかる」
初月「本当か!?」
( T)「草木も眠るウシミツ・アワーにパッと目が覚めて、すぐ隣で榛名がこっち凝視してた時は真剣に命の危険を感じてな」
( T)「それ以来、枕元にお札と薄めた石鹸水を入れた水鉄砲を潜ませている」
初月「それは怖いな……お前にも怖いものがあるんだな……」
叢雲「お札はともかく、地味にキツいモノ仕込んでるわね……」
( T)「撃退率五割」
初月「残り五割は失敗しているのか……」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:06:05.22 ID:K59YMO550
( T)「寝れないなら貸そうか?これ」ゴトッ
初月「拳銃……!?」
叢雲「ちょっとちょっと物騒物騒」
( T)「S&W M29、六発式リボルバー。弾は.44マグナム弾。出演代表作はみんな大好きクリント・イーストウッドを一躍スターダムにのし上げた……」
( T)「ダーティ・ハリー……!!!!!」
初月「ダ、ダーティ・ハリー……!?」
初月「誰だ……?」
( T)「えー!?知らないのー!?おっくれってるぅー!!!!!!!」
( T)「はいここにウチの連中から取ったデータがあります」
『あなたはダーティ・ハリーを知っていますか?』※安心の青葉調べ
・知ってる 3%
・知らない 93%
・ムカデ人間なら知っています。なんですか?落ち度でも? 1%
・はい!!榛名は乳首が千切れてm(ry 1%
・知ってたら、何なの?僕の人生が豊かにでもなるの?豊かにならなかったら責任とれるの? 1%
・たまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまご 1%
( T)「物語ってる……データが物語ってる!!」
( T)「知ってる方がマイノリティだということを……」
初月「僕はいつまでこの茶番に付き合わないといけないのだろうか?」
叢雲「我慢なさい。それかこれ使う?」チャキ
( T)「おい慣れた手つきで銃口をこっちに向けるな」
初月「拳銃……!?」
叢雲「ちょっとちょっと物騒物騒」
( T)「S&W M29、六発式リボルバー。弾は.44マグナム弾。出演代表作はみんな大好きクリント・イーストウッドを一躍スターダムにのし上げた……」
( T)「ダーティ・ハリー……!!!!!」
初月「ダ、ダーティ・ハリー……!?」
初月「誰だ……?」
( T)「えー!?知らないのー!?おっくれってるぅー!!!!!!!」
( T)「はいここにウチの連中から取ったデータがあります」
『あなたはダーティ・ハリーを知っていますか?』※安心の青葉調べ
・知ってる 3%
・知らない 93%
・ムカデ人間なら知っています。なんですか?落ち度でも? 1%
・はい!!榛名は乳首が千切れてm(ry 1%
・知ってたら、何なの?僕の人生が豊かにでもなるの?豊かにならなかったら責任とれるの? 1%
・たまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまご 1%
( T)「物語ってる……データが物語ってる!!」
( T)「知ってる方がマイノリティだということを……」
初月「僕はいつまでこの茶番に付き合わないといけないのだろうか?」
叢雲「我慢なさい。それかこれ使う?」チャキ
( T)「おい慣れた手つきで銃口をこっちに向けるな」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:07:39.64 ID:K59YMO550
初月「恐縮だが、探すのを手伝ってもらえないか?」チャキ
( T)「おいおいおいおい~~~~~?順応すんの早くな~~~~~~い?」
初月「可笑しいな……バイオショックなら、こうして命令を聞かせてたのに……?」
( T)「わかり辛いネタを差し込むんじゃないよ」
叢雲「ま、面倒くさいけど装備の損失は大問題だしね。付き合ってあげるわよ」
初月「叢雲、ありがとう!!」
( T)「その優しさを俺にも向けない?」
叢雲「はい向けた」チャキ
( T)「銃口じゃなくて……もう仕舞うから返せそれ」
拳銃を仕舞っている最中、ノックの音が二人目の来訪者を告げる
返事を待たずに入室してきた無礼者は
天龍「提督……」
なんかしんどそうな顔をした天龍だった
( T)「なんだ、戦闘か?」
天龍「殺すぞ」
( T)「冗談抜きで怖ぇ。どうしたよ」
天龍「いやな……俺……」
( T)「おいおいおいおい~~~~~?順応すんの早くな~~~~~~い?」
初月「可笑しいな……バイオショックなら、こうして命令を聞かせてたのに……?」
( T)「わかり辛いネタを差し込むんじゃないよ」
叢雲「ま、面倒くさいけど装備の損失は大問題だしね。付き合ってあげるわよ」
初月「叢雲、ありがとう!!」
( T)「その優しさを俺にも向けない?」
叢雲「はい向けた」チャキ
( T)「銃口じゃなくて……もう仕舞うから返せそれ」
拳銃を仕舞っている最中、ノックの音が二人目の来訪者を告げる
返事を待たずに入室してきた無礼者は
天龍「提督……」
なんかしんどそうな顔をした天龍だった
( T)「なんだ、戦闘か?」
天龍「殺すぞ」
( T)「冗談抜きで怖ぇ。どうしたよ」
天龍「いやな……俺……」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:08:21.15 ID:K59YMO550
天龍「初めて酔ったかもしれねえ……」
( T)「……」
叢雲「……」
初月「……」
初月「すまない、新入りの僕にもわかるように説明を頼む」
( T)「天龍、ザル、酔わない」
初月「把握した」
( T)「……」
叢雲「……」
初月「……」
初月「すまない、新入りの僕にもわかるように説明を頼む」
( T)「天龍、ザル、酔わない」
初月「把握した」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:10:14.20 ID:K59YMO550
ビール十缶、日本酒一升、ウォッカ数瓶、その他諸々
数多の酒豪がゲロまみれでぶっ倒れてる中、まだ飲み続け
最終的に『ジュースの方がうめえわ』っつった超合金肝臓女が、この発言
( T)「間違いなく酔ってるな……」
叢雲「何十リットル飲んだのかしら……?」
初月「そこまでしないと酔えないのも難儀だな……」
天龍「なんか馬鹿にしてねえかお前ら」
( T)「お前いつも馬鹿じゃん笑わせんなよwwwwwwwwwwwwwで、何を根拠に『酔っている』と?」
頭痛、吐き気、視界のブレ。アルコールによる症状は様々だ
ちなみに、俺は下戸だ。お猪口一杯のほろよいで意識が飛ぶ
しかも何故かは全く不明だが、鎮守府が半壊し、艦娘の大半が出撃もしていないのに中破、大破していた
それ以来、俺は一滴も飲んでいない。いいんだけどね酒好きじゃないし、関わるとロクな事がないし
天龍「おう、なんか鳳翔さんとこでよ……変な生き物が見えたんだよ」ゴスッ!!ゴスッ!!
( T)「変な生きm首折れるやめて死ぬ」
初月「リトルシスターか?」
( T)「やだADAM採れちゃう。ってバカ!!」
数多の酒豪がゲロまみれでぶっ倒れてる中、まだ飲み続け
最終的に『ジュースの方がうめえわ』っつった超合金肝臓女が、この発言
( T)「間違いなく酔ってるな……」
叢雲「何十リットル飲んだのかしら……?」
初月「そこまでしないと酔えないのも難儀だな……」
天龍「なんか馬鹿にしてねえかお前ら」
( T)「お前いつも馬鹿じゃん笑わせんなよwwwwwwwwwwwwwで、何を根拠に『酔っている』と?」
頭痛、吐き気、視界のブレ。アルコールによる症状は様々だ
ちなみに、俺は下戸だ。お猪口一杯のほろよいで意識が飛ぶ
しかも何故かは全く不明だが、鎮守府が半壊し、艦娘の大半が出撃もしていないのに中破、大破していた
それ以来、俺は一滴も飲んでいない。いいんだけどね酒好きじゃないし、関わるとロクな事がないし
天龍「おう、なんか鳳翔さんとこでよ……変な生き物が見えたんだよ」ゴスッ!!ゴスッ!!
( T)「変な生きm首折れるやめて死ぬ」
初月「リトルシスターか?」
( T)「やだADAM採れちゃう。ってバカ!!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:11:48.35 ID:K59YMO550
叢雲「ねえ、それってもしかして初月の自立装備じゃない?」
初月「!!」
天龍「あんな自立装備があってたまるかよ。二メートルはあったぜ?」
( T)「二メートルの変な生き物ってお前それ大問題じゃねえか」
天龍「いやそれがよ、一緒に飲んでた連中とよろしくやってんだよな」
( T)「その生き物、今飲んでんの?」
なんだか、夢の内容を聞かされている気分だ
俺も一度、ハイター博士の邸宅でドリンクをごちそうになった夢を見たことがある
その後の展開?ご察しください。実際その立場になると滅茶苦茶怖いムカデ人間って
天龍「とにかく、一回確認に来てくれねえ?それで俺が酔ってるかどうか判断してくれよ」
( T)「いやもう文句なしに酔ってると思うけどな?」
叢雲「ちょうどいいじゃない、夜食にしようと言ってたところだし。初月、アンタもご馳走してもらったら?」
初月「い、いや……長10センチ砲を探さないと……」
叢雲「古来から情報収集は酒場だって決まってんのよ。ほら、アンタも立った立った」
( T)「はいはい……」
一度に二つの問題。大仕事が終わった後には少々堪えるが
乗りかかった船、無下にも出来ない。さっさと諸々を済ませてしまおう
初月「!!」
天龍「あんな自立装備があってたまるかよ。二メートルはあったぜ?」
( T)「二メートルの変な生き物ってお前それ大問題じゃねえか」
天龍「いやそれがよ、一緒に飲んでた連中とよろしくやってんだよな」
( T)「その生き物、今飲んでんの?」
なんだか、夢の内容を聞かされている気分だ
俺も一度、ハイター博士の邸宅でドリンクをごちそうになった夢を見たことがある
その後の展開?ご察しください。実際その立場になると滅茶苦茶怖いムカデ人間って
天龍「とにかく、一回確認に来てくれねえ?それで俺が酔ってるかどうか判断してくれよ」
( T)「いやもう文句なしに酔ってると思うけどな?」
叢雲「ちょうどいいじゃない、夜食にしようと言ってたところだし。初月、アンタもご馳走してもらったら?」
初月「い、いや……長10センチ砲を探さないと……」
叢雲「古来から情報収集は酒場だって決まってんのよ。ほら、アンタも立った立った」
( T)「はいはい……」
一度に二つの問題。大仕事が終わった後には少々堪えるが
乗りかかった船、無下にも出来ない。さっさと諸々を済ませてしまおう
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:15:05.08 ID:K59YMO550
ウチの鎮守府は孤立したファッキンクソド田舎にあるため、市街にあるような娯楽が極端に少ない
なので、ストレス発散の為に鳳翔さんが一肌脱いでくれている。それが今向かっている週末限定居酒屋『たくちゃん』だ
いや一肌脱ぐってやらしい意味じゃないぞ?お前らはなんでも薄い本展開に物事を考えるな
叢雲「いつも思うのだけれど、店名の由来って何なのかしら……」
( T)「適当らしいぞ」
叢雲「適当」
鎮守府内の部屋を一室、明石と共に魔改造。リフォームの匠も唸る落ち着いた小料理屋を再現
店主の鳳翔さんも利用する飲兵衛も大満足。我が鎮守府の数少ない癒しの空間だ
初月「い、居酒屋って初めてで、緊張する……」
天龍「なんだ?怖いのか?」
初月「怖いとは言ってない!!」
( T)「それよりニメートルの変な生き物がこの扉の奥にいるのがこええよ」
引き戸の向こう側からは、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。余計怖ぇよなんで盛り上がってんだよ
叢雲「気にし過ぎよ。どうせ、杞憂に終わるわ」
( T)「この手の問題で杞憂に終わったことがあるか?」
叢雲「きっと杞憂に終わるわ」
( T)「自信無くなってんじゃねーか」
なので、ストレス発散の為に鳳翔さんが一肌脱いでくれている。それが今向かっている週末限定居酒屋『たくちゃん』だ
いや一肌脱ぐってやらしい意味じゃないぞ?お前らはなんでも薄い本展開に物事を考えるな
叢雲「いつも思うのだけれど、店名の由来って何なのかしら……」
( T)「適当らしいぞ」
叢雲「適当」
鎮守府内の部屋を一室、明石と共に魔改造。リフォームの匠も唸る落ち着いた小料理屋を再現
店主の鳳翔さんも利用する飲兵衛も大満足。我が鎮守府の数少ない癒しの空間だ
初月「い、居酒屋って初めてで、緊張する……」
天龍「なんだ?怖いのか?」
初月「怖いとは言ってない!!」
( T)「それよりニメートルの変な生き物がこの扉の奥にいるのがこええよ」
引き戸の向こう側からは、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。余計怖ぇよなんで盛り上がってんだよ
叢雲「気にし過ぎよ。どうせ、杞憂に終わるわ」
( T)「この手の問題で杞憂に終わったことがあるか?」
叢雲「きっと杞憂に終わるわ」
( T)「自信無くなってんじゃねーか」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:16:25.66 ID:K59YMO550
( T)「よし、開けっぞ」
まあ、大方酔った天龍が武蔵かなんかを見間違えただけのオチだろう
本当に酔ってたらの話だが
( T)「よう大将やってるかい!!!!!いつものつけてくんな!!!!!!」ガラララァン!!(勢いよく、かつ元気の良い扉開放音)
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
( T)「」
( T)「」
( T)「……」スッ パタム(切なく悲しい扉閉めた音)
叢雲「早く入りなさいよ」
( T)「いやいやいやいや」
( T)「いやいやいやいやいや」
叢雲「何?そんなに酷いの?」
( T)「見ればわかる」
叢雲「ふぅーん。ま、脅かそうったってそうは……」ガラリ
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
叢雲「」
叢雲「」
叢雲「……」スッ パタム
まあ、大方酔った天龍が武蔵かなんかを見間違えただけのオチだろう
本当に酔ってたらの話だが
( T)「よう大将やってるかい!!!!!いつものつけてくんな!!!!!!」ガラララァン!!(勢いよく、かつ元気の良い扉開放音)
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
( T)「」
( T)「」
( T)「……」スッ パタム(切なく悲しい扉閉めた音)
叢雲「早く入りなさいよ」
( T)「いやいやいやいや」
( T)「いやいやいやいやいや」
叢雲「何?そんなに酷いの?」
( T)「見ればわかる」
叢雲「ふぅーん。ま、脅かそうったってそうは……」ガラリ
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
叢雲「」
叢雲「」
叢雲「……」スッ パタム
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:17:39.08 ID:K59YMO550
叢雲「いやいやいやいや」
叢雲「いやいやいやいやいや」
( T)「な?」
初月「僕も見ていいか?」
( T)「ちょっと待て作戦会議させろ」
今まで色んな怪奇現象に見舞われてきたが、ちょーっとこれは予想外だ
叢雲「何?何なのアレ?深海棲艦の類?」
( T)「かも知れねえが、恐らくありゃあ……」
1979年公開、主演シガニー・ウィーバー
SFホラーの金字塔『エイリアン』
その代表とも言える宇宙の怪物『ビックチャップ』だ
天龍「あんなもん酔ってなかったら見えないだろ?」
叢雲「ごめんちょっと黙ってて」
俺も叢雲も、同じ物が見えたのだ。夢や幻ではないだろう
叢雲「いやいやいやいやいや」
( T)「な?」
初月「僕も見ていいか?」
( T)「ちょっと待て作戦会議させろ」
今まで色んな怪奇現象に見舞われてきたが、ちょーっとこれは予想外だ
叢雲「何?何なのアレ?深海棲艦の類?」
( T)「かも知れねえが、恐らくありゃあ……」
1979年公開、主演シガニー・ウィーバー
SFホラーの金字塔『エイリアン』
その代表とも言える宇宙の怪物『ビックチャップ』だ
天龍「あんなもん酔ってなかったら見えないだろ?」
叢雲「ごめんちょっと黙ってて」
俺も叢雲も、同じ物が見えたのだ。夢や幻ではないだろう
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:19:01.56 ID:K59YMO550
( T)「まず……天龍」
天龍「おう」
( T)「お前酔ってねえわ」
天龍「マジか……」
叢雲「確認するけど、アンタが見た変な生き物ってこう……頭の長い……?」
天龍「頭の長いそれだな」
叢雲「酔ってないわね」
初月「ちょこっとだけ見てもいいか?」
( T)「ちょっと待て作戦会議中だ」
叢雲「どうするの?ぶっ殺す?」
( T)「ぶっ殺せる……かなぁ……?あいつ酸吐くぞ……?」
天龍「あー、なんかお猪口溶かしてたな」
叢雲「すでに備品被害出てるじゃない……そこで何か可笑しいと思いなさいよ……」
天龍「だから酔ってんだなって思ったんだって」
( T)「でも……ほら、一応……よろしくやってんだろ?中の連中と」
天龍「おう」
( T)「話が通じる……かもしれないし……」
叢雲「第一声聞いたわよね?」
( T)「うん」
叢雲「通じると、本気で思ってるの?」
( T)「今の無しで」
天龍「おう」
( T)「お前酔ってねえわ」
天龍「マジか……」
叢雲「確認するけど、アンタが見た変な生き物ってこう……頭の長い……?」
天龍「頭の長いそれだな」
叢雲「酔ってないわね」
初月「ちょこっとだけ見てもいいか?」
( T)「ちょっと待て作戦会議中だ」
叢雲「どうするの?ぶっ殺す?」
( T)「ぶっ殺せる……かなぁ……?あいつ酸吐くぞ……?」
天龍「あー、なんかお猪口溶かしてたな」
叢雲「すでに備品被害出てるじゃない……そこで何か可笑しいと思いなさいよ……」
天龍「だから酔ってんだなって思ったんだって」
( T)「でも……ほら、一応……よろしくやってんだろ?中の連中と」
天龍「おう」
( T)「話が通じる……かもしれないし……」
叢雲「第一声聞いたわよね?」
( T)「うん」
叢雲「通じると、本気で思ってるの?」
( T)「今の無しで」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:20:19.70 ID:K59YMO550
( T)「……」
( T)「とりあえず覗いて、様子を窺うか?」
叢雲「覗くも何も、アンタさっき勢いよく行ったじゃない」
( T)「大丈夫だってあいつら全員アホだから気づいてないって」
天龍「いや鳳翔さんは気づくだろ」
( T)「ほっ、鳳翔さんもアホだから……」
天龍「苦しいぞオイ」
引き戸を、音を立てないように少しだけ開け
全員でこっそりと室内を除く
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
初月「ッ!!」
叢雲「静かに」
叫び声を上げようとした初月の口を、叢雲が咄嗟に押さえるファインプレーを見せる
エイリアンはこちらに気づかず、鳴き声を上げながらビールを煽っている
( T)「とりあえず覗いて、様子を窺うか?」
叢雲「覗くも何も、アンタさっき勢いよく行ったじゃない」
( T)「大丈夫だってあいつら全員アホだから気づいてないって」
天龍「いや鳳翔さんは気づくだろ」
( T)「ほっ、鳳翔さんもアホだから……」
天龍「苦しいぞオイ」
引き戸を、音を立てないように少しだけ開け
全員でこっそりと室内を除く
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
初月「ッ!!」
叢雲「静かに」
叫び声を上げようとした初月の口を、叢雲が咄嗟に押さえるファインプレーを見せる
エイリアンはこちらに気づかず、鳴き声を上げながらビールを煽っている
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:23:22.66 ID:K59YMO550
その他には、いつもの飲んだくれメンバー
隼鷹「ヒーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwww」
龍驤「アバッwwwwwwwアババッwwwwwwwwwww」
あきつ丸「」
一人死んでるけど
残りは……
ポーラ(完璧・無量大数軍)「見ててくださいよぉ~……はい、ポーラネイル!!」ジャキン!!
グラーフ「ほう……これが『完力』の……」
新入り海外艦のポーラ(完璧・無量大数軍)と、ビスマルクに勧められて以来キン肉マンにどっぷりはまったグラーフ
そして、厨房には
瑞鳳「たまご」
『食べりゅ教』とかいう頭の可笑しい新興宗教が流行し、色々あって壊滅した鎮守府から連れてきた瑞鳳(『たまご』としか喋れない)と
鳳翔「……」カタカタカタカタ
小刻みに震えながら、助けを求めるかのように此方を凝視する鳳翔さん
隼鷹「ヒーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwww」
龍驤「アバッwwwwwwwアババッwwwwwwwwwww」
あきつ丸「」
一人死んでるけど
残りは……
ポーラ(完璧・無量大数軍)「見ててくださいよぉ~……はい、ポーラネイル!!」ジャキン!!
グラーフ「ほう……これが『完力』の……」
新入り海外艦のポーラ(完璧・無量大数軍)と、ビスマルクに勧められて以来キン肉マンにどっぷりはまったグラーフ
そして、厨房には
瑞鳳「たまご」
『食べりゅ教』とかいう頭の可笑しい新興宗教が流行し、色々あって壊滅した鎮守府から連れてきた瑞鳳(『たまご』としか喋れない)と
鳳翔「……」カタカタカタカタ
小刻みに震えながら、助けを求めるかのように此方を凝視する鳳翔さん
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:25:16.74 ID:K59YMO550
( T)「……」
( T)「クソ……なんだこの状況……ずっと眺めていたいくらい……」
( T)「面白ぇ……!!」
天龍「わかるぜ……!!」
叢雲「いやアンタら最低か。サッサと入るわよ」
初月「待っ……叢雲!」
叢雲「何よ?」
初月「聞いてくれ、実は……」
叢雲「はい聞いた」ガラッ
初月「お前、鬼か!!」
( T)「初月もようやく気が付いたようだぜ……」ヒソヒソ
天龍「今回は随分遅かったよな……」ヒソリンコ
叢雲「ケツ穴をセメダインで固めて下剤飲ませるわよ?」
地味にやりかねない脅し文句を聞き、叢雲に続いて入店する
初月はまだ何か言いたそうだったが、駆け寄ってきた鳳翔さんによって話し出すタイミングを見失っていた
鳳翔「てってててっててっててて」
( T)「オーケー深呼吸だ。言いたいことはわかる」
鳳翔「ヒッヒッ、フー」
( T)「そういうベタなボケはいいから」
叢雲「瑞鳳、生中。それとおつまみ」
瑞鳳「たまご」
叢雲「あーそうそう卵焼きで」
瑞鳳「たまご」カァン!!
叢雲「出す順序が逆よノータイムでおつまみ出さないでよ」
( T)「クソ……なんだこの状況……ずっと眺めていたいくらい……」
( T)「面白ぇ……!!」
天龍「わかるぜ……!!」
叢雲「いやアンタら最低か。サッサと入るわよ」
初月「待っ……叢雲!」
叢雲「何よ?」
初月「聞いてくれ、実は……」
叢雲「はい聞いた」ガラッ
初月「お前、鬼か!!」
( T)「初月もようやく気が付いたようだぜ……」ヒソヒソ
天龍「今回は随分遅かったよな……」ヒソリンコ
叢雲「ケツ穴をセメダインで固めて下剤飲ませるわよ?」
地味にやりかねない脅し文句を聞き、叢雲に続いて入店する
初月はまだ何か言いたそうだったが、駆け寄ってきた鳳翔さんによって話し出すタイミングを見失っていた
鳳翔「てってててっててっててて」
( T)「オーケー深呼吸だ。言いたいことはわかる」
鳳翔「ヒッヒッ、フー」
( T)「そういうベタなボケはいいから」
叢雲「瑞鳳、生中。それとおつまみ」
瑞鳳「たまご」
叢雲「あーそうそう卵焼きで」
瑞鳳「たまご」カァン!!
叢雲「出す順序が逆よノータイムでおつまみ出さないでよ」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:29:00.32 ID:K59YMO550
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
肝心のエイリアンは、襲い掛かってくるどころか
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
『おう、よう来たな座れ座れ!!よっしゃここはおっちゃんが奢ったる!!おーいママ!!生中四つ大至急ね!!』
と言わんばかりのボディランゲージを見せている。フランクだなおい
鳳翔「すみません、取り乱しまして……」
( T)「いや、アレを前に今まで接客してた貴女すげーですよマジで」
鳳翔「もしかすると提督のお客様かと思いまして……」
( T)「いくら俺でも地球外生物の友人はいねえなぁ……アレはいつからここにいた?」
鳳翔「それが……お料理をしている最中、目を離した隙にいつの間にか……」
初月「あの……」
( T)「うん?ああ悪い。好きなもん頼め。つってもあいつからは飲み物と卵焼きしか出てこねえが」
瑞鳳「たまご」コトッ
叢雲「ありがと。ビールが美味しい季節になったわよねぇ……」
初月「違うんだ聞いてくれ、実は……」
隼鷹「ああ、新入りじゃーーーーーーーーーーんwwwwwwwwwお酒デビューでもすんのwwwwwww」
龍驤「なんや今日は賑やかになりそうやなぁwwwwwwwwここ座れwwwwwwほれwwwwwwww」
あきつ丸「」
初月「酒臭っ……違う!!だから!!」
肝心のエイリアンは、襲い掛かってくるどころか
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
『おう、よう来たな座れ座れ!!よっしゃここはおっちゃんが奢ったる!!おーいママ!!生中四つ大至急ね!!』
と言わんばかりのボディランゲージを見せている。フランクだなおい
鳳翔「すみません、取り乱しまして……」
( T)「いや、アレを前に今まで接客してた貴女すげーですよマジで」
鳳翔「もしかすると提督のお客様かと思いまして……」
( T)「いくら俺でも地球外生物の友人はいねえなぁ……アレはいつからここにいた?」
鳳翔「それが……お料理をしている最中、目を離した隙にいつの間にか……」
初月「あの……」
( T)「うん?ああ悪い。好きなもん頼め。つってもあいつからは飲み物と卵焼きしか出てこねえが」
瑞鳳「たまご」コトッ
叢雲「ありがと。ビールが美味しい季節になったわよねぇ……」
初月「違うんだ聞いてくれ、実は……」
隼鷹「ああ、新入りじゃーーーーーーーーーーんwwwwwwwwwお酒デビューでもすんのwwwwwww」
龍驤「なんや今日は賑やかになりそうやなぁwwwwwwwwここ座れwwwwwwほれwwwwwwww」
あきつ丸「」
初月「酒臭っ……違う!!だから!!」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:29:29.70 ID:K59YMO550
初月「このエイリアンは、僕の長10センチ砲なんだ!!」
.
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:35:16.64 ID:K59YMO550
( T)「」
鳳翔「」
叢雲「ッ……ゲホッ!!ゲホ!!」
隼鷹「ファーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwww」
龍驤「イヒッwwwwwwwwwwイヒーーーーーーーーーーヒwwwwwwwwww」
あきつ丸「」
天龍「何言ってんだこいつ」
ポーラ「耐久テストもしたんですよ~?ベア―クローに打ち勝ちました~」
グラーフ「流石だな……」
瑞鳳「たまご」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
鳳翔「」
叢雲「ッ……ゲホッ!!ゲホ!!」
隼鷹「ファーーーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwww」
龍驤「イヒッwwwwwwwwwwイヒーーーーーーーーーーヒwwwwwwwwww」
あきつ丸「」
天龍「何言ってんだこいつ」
ポーラ「耐久テストもしたんですよ~?ベア―クローに打ち勝ちました~」
グラーフ「流石だな……」
瑞鳳「たまご」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:36:50.60 ID:K59YMO550
( T)「んーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!?????」
んーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?????どういうことーーーーーーーーーー!!!!????
微塵も面影が無いよーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!??????どの辺に長10センチ砲要素あるのーーーーーー!!?????
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
( T)「どういうことだ説明しろ山城ォ!!」
叢雲「ウチにはいないわよ……」
初月「その……僕の長10センチは、夜になると昂ると言っただろう?」
隼鷹「下ネタじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんwwwwwwwwwww」
龍驤「おちんちん艦wwwwwwwwwwwww」
( T)「瑞鳳、黙らせろ」
瑞鳳「たまご」
隼鷹「ヘブンッ!!」ガンッ!!
龍驤「ヘルッ!!」メシャァ!!
ビールの空き瓶でぶん殴られた馬鹿二人が無事死亡したのを確認し、初月に説明の続きを促す
んーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?????どういうことーーーーーーーーーー!!!!????
微塵も面影が無いよーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!??????どの辺に長10センチ砲要素あるのーーーーーー!!?????
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
( T)「どういうことだ説明しろ山城ォ!!」
叢雲「ウチにはいないわよ……」
初月「その……僕の長10センチは、夜になると昂ると言っただろう?」
隼鷹「下ネタじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんwwwwwwwwwww」
龍驤「おちんちん艦wwwwwwwwwwwww」
( T)「瑞鳳、黙らせろ」
瑞鳳「たまご」
隼鷹「ヘブンッ!!」ガンッ!!
龍驤「ヘルッ!!」メシャァ!!
ビールの空き瓶でぶん殴られた馬鹿二人が無事死亡したのを確認し、初月に説明の続きを促す
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:37:35.62 ID:K59YMO550
初月「原因はわかっていないが、二週間に一度のペースでこうなってしまう」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
( T)「お前ここに来て数か月は経ってるよな?その間一回も音沙汰なかったぞ」
初月「いつもは大人しいんだ。今夜に限って、どうして……」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
( T)「ちょ、お前うるさい。静かにしてて」
エイリアン「はい」
( T)「時雨より賢い」
天龍「……今、普通に喋って」
叢雲「拗れるからスルーなさい」グビグビ
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
( T)「お前ここに来て数か月は経ってるよな?その間一回も音沙汰なかったぞ」
初月「いつもは大人しいんだ。今夜に限って、どうして……」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
( T)「ちょ、お前うるさい。静かにしてて」
エイリアン「はい」
( T)「時雨より賢い」
天龍「……今、普通に喋って」
叢雲「拗れるからスルーなさい」グビグビ
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:39:28.42 ID:K59YMO550
( T)「これは、元に戻るんだよな?」
初月「翌朝には元の姿に戻る……」
( T)=3「なんだよかった、明日はホームランだ」ホッ
初月「えっと……怒って、無いのか?」
( T)「なんで?」
一体、今の会話のどこに怒る要素があったのだろうか
もしかしたら俺が気づいてないだけで、キングダムを暗にディスってたりしたのか?
だとしたら今宵の『たくちゃん』は血に染まるな
叢雲「アレでしょ?鎮守府が混乱に陥る可能性を、この子は『黙っていた』から」
叢雲「それに対してアンタは怒ってないのかってこと」
初月「ぐうの音も出ないほど、その通りだ……」
( T)「あっ、なるほど、時雨より賢いなお前」
叢雲「もっとマシなのと比較なさいよ」
鳳翔「お二人とも、本人が居ないからって……」
天龍「あいつの普段の行いも相当だと思うけどなぁ俺は」
初月「翌朝には元の姿に戻る……」
( T)=3「なんだよかった、明日はホームランだ」ホッ
初月「えっと……怒って、無いのか?」
( T)「なんで?」
一体、今の会話のどこに怒る要素があったのだろうか
もしかしたら俺が気づいてないだけで、キングダムを暗にディスってたりしたのか?
だとしたら今宵の『たくちゃん』は血に染まるな
叢雲「アレでしょ?鎮守府が混乱に陥る可能性を、この子は『黙っていた』から」
叢雲「それに対してアンタは怒ってないのかってこと」
初月「ぐうの音も出ないほど、その通りだ……」
( T)「あっ、なるほど、時雨より賢いなお前」
叢雲「もっとマシなのと比較なさいよ」
鳳翔「お二人とも、本人が居ないからって……」
天龍「あいつの普段の行いも相当だと思うけどなぁ俺は」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:41:45.03 ID:K59YMO550
( T)「確かに、黙ってたのはいただけねえなぁ」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
( T)「いただけないと言ったが、喋っていいとは一言も言ってないんだよなぁ」
天龍「間が悪ぃな」
初月「バレたら……追い出されると……思ったから……」
俯く初月の声は尻つぼみに小さくなる
まぁ、普通ならパニック不可避だろうしなぁこのビジュアルは
エイリアン「男梅サワーひとつ」
瑞鳳「たまご」ドン
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」グビグビィ!!!!!
( T)「追い出すなんてしねえよ。エイリアンくらいなんだってんだ」
( T)「俺の顔面なんてアレだぞ?マスクの下はシャイニングのラストで凍死したジャック・ニコルソンをバーナーで炙ったみてーなツラしてんだぞ?」
叢雲「そうねぇ、ビジュアルで言えばアレと同レベルよねぇ」
( T)「人間扱いs瑞鳳「たまご」熱ッッッッツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!!!!」
(;T)「なんで焼きたての卵焼きを押し付けたァ!!!!!!??????」
瑞鳳「たまご」グイグイ
(;T)「わかっ……食うから!!!!!食うから押し付けんな!!!!!!」
初月「ほ……本当か?追い出したり、しないのか?」
(;T)「もう意味わかんない……ああ、これくらいで追い出してたら時雨なんて国外追放もんだぞ」
天龍「あいつなら翌日に戻ってくるだろうな、普通に」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
( T)「いただけないと言ったが、喋っていいとは一言も言ってないんだよなぁ」
天龍「間が悪ぃな」
初月「バレたら……追い出されると……思ったから……」
俯く初月の声は尻つぼみに小さくなる
まぁ、普通ならパニック不可避だろうしなぁこのビジュアルは
エイリアン「男梅サワーひとつ」
瑞鳳「たまご」ドン
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」グビグビィ!!!!!
( T)「追い出すなんてしねえよ。エイリアンくらいなんだってんだ」
( T)「俺の顔面なんてアレだぞ?マスクの下はシャイニングのラストで凍死したジャック・ニコルソンをバーナーで炙ったみてーなツラしてんだぞ?」
叢雲「そうねぇ、ビジュアルで言えばアレと同レベルよねぇ」
( T)「人間扱いs瑞鳳「たまご」熱ッッッッツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!!!!」
(;T)「なんで焼きたての卵焼きを押し付けたァ!!!!!!??????」
瑞鳳「たまご」グイグイ
(;T)「わかっ……食うから!!!!!食うから押し付けんな!!!!!!」
初月「ほ……本当か?追い出したり、しないのか?」
(;T)「もう意味わかんない……ああ、これくらいで追い出してたら時雨なんて国外追放もんだぞ」
天龍「あいつなら翌日に戻ってくるだろうな、普通に」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:43:06.85 ID:K59YMO550
初月「提督……ありがとう、恩に着る」
初月は泣きそうな顔をして、頭を深々と下げた
( T)「礼なんていらねえよ。それより、迷惑掛けた鳳翔さんにはちゃんと謝っとけ」
初月「そっ、そうだな。申し訳ない、鳳翔さん」
鳳翔「いえいえ、お気になさらず。慣れたら可愛く見えてきましたから」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
叢雲「それは無いわ」
天龍「ねえな」
瑞鳳「たまご」
鳳翔「ええっ!?」
と、いい感じに二つの問題もトントン拍子に解決し、珍しく和やかなオチもついた
『今日はこのまま静かに終わるのかなぁ』。卵焼きを摘まみながら、ほのぼのとそう思っていた
しかし、今夜の騒動はこれだけに留まらなかったのである――――
初月は泣きそうな顔をして、頭を深々と下げた
( T)「礼なんていらねえよ。それより、迷惑掛けた鳳翔さんにはちゃんと謝っとけ」
初月「そっ、そうだな。申し訳ない、鳳翔さん」
鳳翔「いえいえ、お気になさらず。慣れたら可愛く見えてきましたから」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
叢雲「それは無いわ」
天龍「ねえな」
瑞鳳「たまご」
鳳翔「ええっ!?」
と、いい感じに二つの問題もトントン拍子に解決し、珍しく和やかなオチもついた
『今日はこのまま静かに終わるのかなぁ』。卵焼きを摘まみながら、ほのぼのとそう思っていた
しかし、今夜の騒動はこれだけに留まらなかったのである――――
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:43:52.96 ID:K59YMO550
<ウイィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
エイリアン「ふええ」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:45:17.10 ID:K59YMO550
( T)「……」
初月「……」
叢雲「……」
天龍「……」
鳳翔「……」
瑞鳳「たまご」
ポーラ「マッキンリー颪はまだ成功した試しがないんですよ~。あれはぁ~ムズかしいぃぃ~」
グラーフ「だが、熊嵐固めは成功したのだろう?オイゲンが『マジ死ぬかと思った』と言っていたぞ?」
隼鷹「」
龍驤「」
あきつ丸「」
初月「……説明を」
( T)「鈴谷、夜のエンジン、熱暴走」
初月「お前は一体何を言っているんだ?」
初月「……」
叢雲「……」
天龍「……」
鳳翔「……」
瑞鳳「たまご」
ポーラ「マッキンリー颪はまだ成功した試しがないんですよ~。あれはぁ~ムズかしいぃぃ~」
グラーフ「だが、熊嵐固めは成功したのだろう?オイゲンが『マジ死ぬかと思った』と言っていたぞ?」
隼鷹「」
龍驤「」
あきつ丸「」
初月「……説明を」
( T)「鈴谷、夜のエンジン、熱暴走」
初月「お前は一体何を言っているんだ?」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:45:51.89 ID:K59YMO550
天龍「久々だな……しばらく居なかったから……」
( T)「ああ……」
叢雲「ビールお代わり」
瑞鳳「たまご」ゴン
叢雲「あと卵焼き以外のおつまみ」
瑞鳳「たまご」カァンッ!!!!
叢雲「卵焼き以外って言ったわよね?」
鳳翔「私が適当に見繕いましょう」
初月「奇声が聞こえたのに通常運転……?もうちょっとわかりやすく説明してくれないか?」
( T)「そんなん言われてもなぁ……?」
天龍「ぶっちゃけ俺らだって良くわかってないし……」
初月「ええ……?」
( T)「目を合わせなかったら大丈夫だから……」
天龍「首筋に粘液が落ちてきても声出さなかったら生き残れるし……」
初月「獣か何かなのか……?」
( T)「鈴谷だよ」
( T)「ああ……」
叢雲「ビールお代わり」
瑞鳳「たまご」ゴン
叢雲「あと卵焼き以外のおつまみ」
瑞鳳「たまご」カァンッ!!!!
叢雲「卵焼き以外って言ったわよね?」
鳳翔「私が適当に見繕いましょう」
初月「奇声が聞こえたのに通常運転……?もうちょっとわかりやすく説明してくれないか?」
( T)「そんなん言われてもなぁ……?」
天龍「ぶっちゃけ俺らだって良くわかってないし……」
初月「ええ……?」
( T)「目を合わせなかったら大丈夫だから……」
天龍「首筋に粘液が落ちてきても声出さなかったら生き残れるし……」
初月「獣か何かなのか……?」
( T)「鈴谷だよ」
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:47:15.00 ID:K59YMO550
エイリアン「ふええ」
初月「長10センチが怯えてる……?」
( T)「あー、わかるんだなぁ。野生的な何かがあるやつにはちゃんと」
初月「やっぱり獣じゃないか!!」
天龍「鳳翔、マンゴージュース」
( T)「コーラとじゃがバター」
瑞鳳「たまご」カンッ!!
( T)「卵焼きはいいから。初月何飲む?」
初月「えっ、えっ?放っといていいのか?」
叢雲「アンタ、台風をどうにかできる?」
初月「台風……?い、いや、建物の補強を手伝うくらいしか……」
叢雲「それと一緒」グビィィ
初月「もう逃げた方がいいんじゃ……?」
鳳翔「オレンジジュースで良かったかしら?」
初月「えっ、あっ、ありがとう……」
瑞鳳「たまご」カカンッ!!
初月「い、ただきます……」
( T)「キン肉マンの作者」
瑞鳳「ゆでたまご」
( T)そ「うわああああああああああああああああ!!!!!瑞鳳がたまご以外の言葉を話せたああああああああ!!!!!」ガガタンガターン!!!!!
鳳翔「コーラです」コトッ
( T)「どうもです」スッ
初月「何だ今の」
初月「長10センチが怯えてる……?」
( T)「あー、わかるんだなぁ。野生的な何かがあるやつにはちゃんと」
初月「やっぱり獣じゃないか!!」
天龍「鳳翔、マンゴージュース」
( T)「コーラとじゃがバター」
瑞鳳「たまご」カンッ!!
( T)「卵焼きはいいから。初月何飲む?」
初月「えっ、えっ?放っといていいのか?」
叢雲「アンタ、台風をどうにかできる?」
初月「台風……?い、いや、建物の補強を手伝うくらいしか……」
叢雲「それと一緒」グビィィ
初月「もう逃げた方がいいんじゃ……?」
鳳翔「オレンジジュースで良かったかしら?」
初月「えっ、あっ、ありがとう……」
瑞鳳「たまご」カカンッ!!
初月「い、ただきます……」
( T)「キン肉マンの作者」
瑞鳳「ゆでたまご」
( T)そ「うわああああああああああああああああ!!!!!瑞鳳がたまご以外の言葉を話せたああああああああ!!!!!」ガガタンガターン!!!!!
鳳翔「コーラです」コトッ
( T)「どうもです」スッ
初月「何だ今の」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:47:40.23 ID:K59YMO550
<ィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!
.
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:48:47.73 ID:K59YMO550
叢雲「こっち来るかしらね?」
( T)「人がいて、明かりが点いてるから寄ってくるかもな」
天龍「どんな姿勢で入ってくるか賭けようぜ」
叢雲「スパイダーウォーク」※エクソシストのアレ
( T)「トニー・ジャーばりの飛び膝」
天龍「てけてけスタイル」
初月「全部ヤバい!!」
鳳翔「……一応、戸を開けておきますね」ガラリラ
鈴谷「」
鳳翔「ぴぃっ!!!!!?????」
( T)「人がいて、明かりが点いてるから寄ってくるかもな」
天龍「どんな姿勢で入ってくるか賭けようぜ」
叢雲「スパイダーウォーク」※エクソシストのアレ
( T)「トニー・ジャーばりの飛び膝」
天龍「てけてけスタイル」
初月「全部ヤバい!!」
鳳翔「……一応、戸を開けておきますね」ガラリラ
鈴谷「」
鳳翔「ぴぃっ!!!!!?????」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:49:53.46 ID:K59YMO550
初月「なんだッ!?」
( T)「あー、もう来てたんだな鈴谷」
天龍「今回はノーコンテストだな」
叢雲「たまーにあるのよねぇ。扉の前で直立不動」
初月「日常茶飯事なのか!?診てもらった方がいいんじゃないのか!?」
( T)「いやだって健康上は何一つ問題ないし……」
初月「問題はもっと別の所にあるだろう!!」
鳳翔「い、い、いらっしゃい鈴谷ちゃん……」
鈴谷「」
鈴谷「ウィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
天龍「うるせえ」
叢雲「張り合わないでよ」
エイリアン「はい」
( T)「時雨もこれくらい素直だったらなぁ……」
瑞鳳「たまご」カカァン!!
( T)「もう卵焼きはいいから」
瑞鳳「たまご」カカカァン!!!!
( T)「無間地獄かよ」
( T)「あー、もう来てたんだな鈴谷」
天龍「今回はノーコンテストだな」
叢雲「たまーにあるのよねぇ。扉の前で直立不動」
初月「日常茶飯事なのか!?診てもらった方がいいんじゃないのか!?」
( T)「いやだって健康上は何一つ問題ないし……」
初月「問題はもっと別の所にあるだろう!!」
鳳翔「い、い、いらっしゃい鈴谷ちゃん……」
鈴谷「」
鈴谷「ウィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!」
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
天龍「うるせえ」
叢雲「張り合わないでよ」
エイリアン「はい」
( T)「時雨もこれくらい素直だったらなぁ……」
瑞鳳「たまご」カカァン!!
( T)「もう卵焼きはいいから」
瑞鳳「たまご」カカカァン!!!!
( T)「無間地獄かよ」
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:50:44.26 ID:K59YMO550
鈴谷「イイイイイイイイイイイィィィィーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」
(夜のエンジンが熱暴走した)鈴谷は、素早く鳳翔さんの背後に回り込み組みつき、腹部をホールドした
スープレックスの体勢だ。練度100越えがぶっ放すそれは、流石の俺でも一撃失神の威力を持つ
( T)「ったくめんどくせえ」ガタッ
金剛とかだったら別に放っといても良かったんだが、鳳翔さんはマズイ。絵的にも
(#T)「オラァッ!!!!!」
モーションに入った鈴谷の腿にローキックを放ち、バランスを崩す
クラッチを解いた後、腕の間に収まった鳳翔さんを引っこ抜き、カウンター席に座らせた
鳳翔「……!?」
自分がどんな軌道を描いてその場にいるのか、把握出来ていない鳳翔さんは目を白黒させている
瑞鳳「たまご」カッァアン!!!!
間髪入れず目の前に差し出される卵焼き
おいここの卵消費量どうなってんだ。コレステロール過多待ったなしだぞ
(夜のエンジンが熱暴走した)鈴谷は、素早く鳳翔さんの背後に回り込み組みつき、腹部をホールドした
スープレックスの体勢だ。練度100越えがぶっ放すそれは、流石の俺でも一撃失神の威力を持つ
( T)「ったくめんどくせえ」ガタッ
金剛とかだったら別に放っといても良かったんだが、鳳翔さんはマズイ。絵的にも
(#T)「オラァッ!!!!!」
モーションに入った鈴谷の腿にローキックを放ち、バランスを崩す
クラッチを解いた後、腕の間に収まった鳳翔さんを引っこ抜き、カウンター席に座らせた
鳳翔「……!?」
自分がどんな軌道を描いてその場にいるのか、把握出来ていない鳳翔さんは目を白黒させている
瑞鳳「たまご」カッァアン!!!!
間髪入れず目の前に差し出される卵焼き
おいここの卵消費量どうなってんだ。コレステロール過多待ったなしだぞ
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:52:28.66 ID:K59YMO550
鈴谷「」
( T)「瑞鳳、お冷一杯」
仰向けに倒れた鈴谷は、『まだ』起き上がらない。好都合だ
今のうちに冷たい水でも浴びせりゃ元通りになる。熱は冷ませばいい
瑞鳳「たまご」カァンッ!!!!
( T)「その卵焼きで俺にどうしろってんだよふざけてんのかお前マジ」
しかし全自動卵焼きバーサーカーと化した瑞鳳に話は通じなかった
鈴谷「チィィイイイイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」シュババァン!!!!
(;T)「やべうおっ!!!」
活動を再開した鈴谷は、ブレイクダンスの要領で俺の足を払う
尻もちを着いた俺の右足を取り、膝裏に自身の脚を差し込む。この体勢、マズい
鈴谷「ウィイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!」グルングルングルン
(;T)「ギャアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」ギャリギャリギャリギャリ!!!!!
ご存じ、テリーマンの伝家の宝刀『スピニング・トゥホールド』。俺も得意とする技の一つだ
どうして鈴谷がこんな技使えるのかって?俺が教えたからだよつまり自業自得だ泣きたい
( T)「瑞鳳、お冷一杯」
仰向けに倒れた鈴谷は、『まだ』起き上がらない。好都合だ
今のうちに冷たい水でも浴びせりゃ元通りになる。熱は冷ませばいい
瑞鳳「たまご」カァンッ!!!!
( T)「その卵焼きで俺にどうしろってんだよふざけてんのかお前マジ」
しかし全自動卵焼きバーサーカーと化した瑞鳳に話は通じなかった
鈴谷「チィィイイイイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」シュババァン!!!!
(;T)「やべうおっ!!!」
活動を再開した鈴谷は、ブレイクダンスの要領で俺の足を払う
尻もちを着いた俺の右足を取り、膝裏に自身の脚を差し込む。この体勢、マズい
鈴谷「ウィイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!」グルングルングルン
(;T)「ギャアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」ギャリギャリギャリギャリ!!!!!
ご存じ、テリーマンの伝家の宝刀『スピニング・トゥホールド』。俺も得意とする技の一つだ
どうして鈴谷がこんな技使えるのかって?俺が教えたからだよつまり自業自得だ泣きたい
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:54:56.86 ID:K59YMO550
天龍「ハハwwwwwwww超回ってるwwwwwww」
叢雲「あいつの足首ぶっ壊れる所、見たいわぁ……」
人でなししかいねえ
その時、思わぬ助け舟が入った
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」ドゴォ!!!!
エイリアンこと、初月の長10センチ砲が
ラリアットでカットに入ったのだ
鈴谷「アアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」
細腕から放たれたとは思えない威力だったようで、鈴谷は一気に廊下まで吹き飛ばされる
エイリアンも俺を跳び越え、廊下へと立つ
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
鈴谷「オアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!」
鈴谷もただ倒れてるだけのタマじゃない。涎をまき散らしながら素早くリカバリーし、エイリアンと対峙する
天龍「すげー、妖怪大戦争じゃねーか」
叢雲「やるわね、あの子」
( T)「お前らの落ち着きようが怖い。とても怖い」
口に物含みながら喋るアホ駆逐と電探アメダス軽巡はもう完全にサッカー中継観てるノリだ。殺してえ~~~~~~死ね~~~~~~
初月「待って……10センチ砲!!」ガタッ
鳳翔「ダメです!!近づいてはいけません!!」
駆け寄ろうとした初月を鳳翔さんが抑え込む
鈴谷は目が合わない限り襲い掛かってこない。つまり、目が合ったら『詰む』
練度40そこそこの初月だと、一瞬で狩られてしまうのだ
叢雲「あいつの足首ぶっ壊れる所、見たいわぁ……」
人でなししかいねえ
その時、思わぬ助け舟が入った
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」ドゴォ!!!!
エイリアンこと、初月の長10センチ砲が
ラリアットでカットに入ったのだ
鈴谷「アアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!」
細腕から放たれたとは思えない威力だったようで、鈴谷は一気に廊下まで吹き飛ばされる
エイリアンも俺を跳び越え、廊下へと立つ
エイリアン「キシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
鈴谷「オアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!」
鈴谷もただ倒れてるだけのタマじゃない。涎をまき散らしながら素早くリカバリーし、エイリアンと対峙する
天龍「すげー、妖怪大戦争じゃねーか」
叢雲「やるわね、あの子」
( T)「お前らの落ち着きようが怖い。とても怖い」
口に物含みながら喋るアホ駆逐と電探アメダス軽巡はもう完全にサッカー中継観てるノリだ。殺してえ~~~~~~死ね~~~~~~
初月「待って……10センチ砲!!」ガタッ
鳳翔「ダメです!!近づいてはいけません!!」
駆け寄ろうとした初月を鳳翔さんが抑え込む
鈴谷は目が合わない限り襲い掛かってこない。つまり、目が合ったら『詰む』
練度40そこそこの初月だと、一瞬で狩られてしまうのだ
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:57:24.50 ID:K59YMO550
( T)「しゃあねえなぁ……」
借りは返さないといけねえ。それがエイリアンでも関係ない
練度100以上の重巡(頭可笑しい)相手に、提督パワー95万(瞬間最大7000万)の俺がどこまでやれるか分からないが……
( T)「久々に提督レスリングの神髄を味わわせて―――――」
その時、俺の後方から『二本の瓶』が
『赤ワイン』と『白ワイン』の瓶が、弧を描きながら飛んで行った
鈴谷「死゙ぬ゙ッ!?」ゴシャッ!!!!!
エイリアン「エ゙グイ゙ッ!?」グシャッ!!!!
それぞれが、廊下にいる二人……二人?まぁ二人でいいやワッショイ。二人にぶち当たった
そのまま膝から崩れ落ち、活動を停止する
ポーラ「さっきからぁぁぁぁ……」
ポーラ「うるさいんですよ!!!!!何時だと思ってるんですか!!!!!」ドン!!!!
投擲したのは、酔ってる割にはまともな指摘をするイタリア重巡だった
ポーラ「ヒック、アンタらねぇ!!深夜ですよぉ!!!!そんで今大事な話してんですよォこっちは!!」
ポーラ「殺っヒック……しますよぉ!!!!マジ!!!!!!超人墓場でアビスマンにボンジョルノしてきますか!!!????」
グラーフ「フフッwwww」
( T)「フフッwwwwwww」
叢雲「アンタらのツボが謎だわ」
借りは返さないといけねえ。それがエイリアンでも関係ない
練度100以上の重巡(頭可笑しい)相手に、提督パワー95万(瞬間最大7000万)の俺がどこまでやれるか分からないが……
( T)「久々に提督レスリングの神髄を味わわせて―――――」
その時、俺の後方から『二本の瓶』が
『赤ワイン』と『白ワイン』の瓶が、弧を描きながら飛んで行った
鈴谷「死゙ぬ゙ッ!?」ゴシャッ!!!!!
エイリアン「エ゙グイ゙ッ!?」グシャッ!!!!
それぞれが、廊下にいる二人……二人?まぁ二人でいいやワッショイ。二人にぶち当たった
そのまま膝から崩れ落ち、活動を停止する
ポーラ「さっきからぁぁぁぁ……」
ポーラ「うるさいんですよ!!!!!何時だと思ってるんですか!!!!!」ドン!!!!
投擲したのは、酔ってる割にはまともな指摘をするイタリア重巡だった
ポーラ「ヒック、アンタらねぇ!!深夜ですよぉ!!!!そんで今大事な話してんですよォこっちは!!」
ポーラ「殺っヒック……しますよぉ!!!!マジ!!!!!!超人墓場でアビスマンにボンジョルノしてきますか!!!????」
グラーフ「フフッwwww」
( T)「フフッwwwwwww」
叢雲「アンタらのツボが謎だわ」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 12:58:43.15 ID:K59YMO550
初月「死っ……死ん……!?」
ポーラのワードセンスに笑いがこみ上げてくる俺を余所に、初月は顔面を蒼白させた
( T)「ポーラ落ち着け、そのポーラネイル仕舞え」
ポーラ「チッ……」ジャカッ
グラーフ「いいな……それ、いいな……」
明石特製ポーラネイルのギミックはいつ見ても惚れ惚れするな
おっと、それどころじゃねえ。安否を確かめねえと
( T)「どれ……」
鈴谷「」
エイリアン「キ、キシャ……」
( T)「あー、大丈夫だ。風呂ぶち込んでりゃ一時間で治る」
ポーラ「次は確実にブッ沈めますからね……」
叢雲「どーしてここに来る連中は性格に一癖あるのかしらねぇ」
瑞鳳「たまご」
天龍「類友って奴じゃねえの」
ポーラのワードセンスに笑いがこみ上げてくる俺を余所に、初月は顔面を蒼白させた
( T)「ポーラ落ち着け、そのポーラネイル仕舞え」
ポーラ「チッ……」ジャカッ
グラーフ「いいな……それ、いいな……」
明石特製ポーラネイルのギミックはいつ見ても惚れ惚れするな
おっと、それどころじゃねえ。安否を確かめねえと
( T)「どれ……」
鈴谷「」
エイリアン「キ、キシャ……」
( T)「あー、大丈夫だ。風呂ぶち込んでりゃ一時間で治る」
ポーラ「次は確実にブッ沈めますからね……」
叢雲「どーしてここに来る連中は性格に一癖あるのかしらねぇ」
瑞鳳「たまご」
天龍「類友って奴じゃねえの」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:00:10.04 ID:K59YMO550
( T)「じゃあ俺はこいつら風呂持って行くから、後は適当にやっとけ」
初月「僕も行く!!」
( T)「大丈夫だって。お前なんも口にしてねえだろ」
初月「心配なんだ。それに……」
初月「鈴谷の服はどうするつもりなんだ?」
( T)「いや普通にすっぽんぽんにしてぶち込むけど?」
初月「!?」
グラーフ「!?」
鳳翔「提督、誤解を生みます」
( T)「……」
( T)「なんで……?」キョトン
叢雲「アンタもそれなりに常識がないわよ本当に」
初月「僕も行く!!」
( T)「大丈夫だって。お前なんも口にしてねえだろ」
初月「心配なんだ。それに……」
初月「鈴谷の服はどうするつもりなんだ?」
( T)「いや普通にすっぽんぽんにしてぶち込むけど?」
初月「!?」
グラーフ「!?」
鳳翔「提督、誤解を生みます」
( T)「……」
( T)「なんで……?」キョトン
叢雲「アンタもそれなりに常識がないわよ本当に」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:02:00.58 ID:K59YMO550
――――――
―――
―
初月「なんだか、ドッと疲れた……」
時刻は深夜一時を過ぎた。鈴谷とエイリアンを風呂場にぶち込み、『たくちゃん』へと戻る
もうそろそろお開きの時間だろう。結局、色々と騒ぎがあってゆっくり出来なかったな
( T)「あっ、そういやお前……」
初月「なんだ?」
こいつがこんな時間に執務室まで訪れたのは、長10センチ砲が居なくなって眠れないからだった
エイリアンの入渠時間は一時間ほどだった。昼間なら大したことのない時間だが、睡眠時間に関わるとなると別だ
( T)「大丈夫?M29貸す?」
初月「ああ、心配いらない。入渠なら仕方がないからな」
( T)「居なくても寝れんのかよ……」
初月「こういう時の為にマシンガン・タレットを作ってもらった」
( T)「またバイオショック~~~~~~~~?」
三作目のインフィニットだとハッキング出来ないからウザいんだよなぁ……
だからと言ってポゼッション使うのもソルト勿体無いしなぁ……
( T)「つーか寮内で自動砲台なんて使うなよ……お前はウチをホラーFPSの舞台にしてーのかよ」
初月「……」
( T)「否定しよう?『それアリかも』みてーな顔で考え込むのやめよう?」
―――
―
初月「なんだか、ドッと疲れた……」
時刻は深夜一時を過ぎた。鈴谷とエイリアンを風呂場にぶち込み、『たくちゃん』へと戻る
もうそろそろお開きの時間だろう。結局、色々と騒ぎがあってゆっくり出来なかったな
( T)「あっ、そういやお前……」
初月「なんだ?」
こいつがこんな時間に執務室まで訪れたのは、長10センチ砲が居なくなって眠れないからだった
エイリアンの入渠時間は一時間ほどだった。昼間なら大したことのない時間だが、睡眠時間に関わるとなると別だ
( T)「大丈夫?M29貸す?」
初月「ああ、心配いらない。入渠なら仕方がないからな」
( T)「居なくても寝れんのかよ……」
初月「こういう時の為にマシンガン・タレットを作ってもらった」
( T)「またバイオショック~~~~~~~~?」
三作目のインフィニットだとハッキング出来ないからウザいんだよなぁ……
だからと言ってポゼッション使うのもソルト勿体無いしなぁ……
( T)「つーか寮内で自動砲台なんて使うなよ……お前はウチをホラーFPSの舞台にしてーのかよ」
初月「……」
( T)「否定しよう?『それアリかも』みてーな顔で考え込むのやめよう?」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:03:42.10 ID:K59YMO550
初月「フフ、冗談だ」
( T)「本当に冗談か?」
初月「疑り深いな」
( T)「ここはイカれた有言実行をするバカの集まりだからな」
初月の気分も落ち着いたようで何よりだ
まともな子ってほんと胃に優しい。キャベジンかな?
初月「しかし、今回でよく理解した」
( T)「何が?」
初月「僕はまだ、この鎮守府に染まり切っていないことを」
待って、なんか物騒なこと言いだした
初月「お前を始め」
( T)「おい俺をバカの筆頭みたいに言うのやめろ」
初月「……」
初月「お前を始め、ここは狂った艦娘の集まりだ。でも、狂っている艦娘ほど強い」
( T)「そんなこと無いよ?考え直そう?」
初月「練度上限開放まで到達している時雨と鈴谷はどう弁解するつもりだ?」
( T)「何も言い返せねぇ~~~~~~……」
( T)「本当に冗談か?」
初月「疑り深いな」
( T)「ここはイカれた有言実行をするバカの集まりだからな」
初月の気分も落ち着いたようで何よりだ
まともな子ってほんと胃に優しい。キャベジンかな?
初月「しかし、今回でよく理解した」
( T)「何が?」
初月「僕はまだ、この鎮守府に染まり切っていないことを」
待って、なんか物騒なこと言いだした
初月「お前を始め」
( T)「おい俺をバカの筆頭みたいに言うのやめろ」
初月「……」
初月「お前を始め、ここは狂った艦娘の集まりだ。でも、狂っている艦娘ほど強い」
( T)「そんなこと無いよ?考え直そう?」
初月「練度上限開放まで到達している時雨と鈴谷はどう弁解するつもりだ?」
( T)「何も言い返せねぇ~~~~~~……」
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:04:45.79 ID:K59YMO550
初月「僕は新参だが、古参の連中に遅れを取るつもりはない。すぐに追いついて、下剋上するつもりだ」
初月「その為には、この鎮守府にもっともっと馴染まなければいけない……それこそ、今夜の鈴谷のように」
(;T)「アレはウチでも相当特殊な部類に入るぞ?考え直さない?」
初月「夜のエンジンってどうやったら熱暴走するのかなぁ」ポヤー
( T)「あっ、ああー……」
なるほど、深夜テンションか。夜も遅いもんな
寝れるっつーんなら、もう寝てもらった方がこちらとしても助かる
一度睡眠を取れば、自分が口走っている言葉の異常性にも気づくだろう
( T)「今日はもう寝ろ?な?」
初月「ん、いや、でも……」
( T)「たくちゃんならまた今度連れて行ってやるから」
初月「……そうだな、お前がそう言うのなら従おう」
時雨にも見習ってほしい素直さで助かった
初月「その為には、この鎮守府にもっともっと馴染まなければいけない……それこそ、今夜の鈴谷のように」
(;T)「アレはウチでも相当特殊な部類に入るぞ?考え直さない?」
初月「夜のエンジンってどうやったら熱暴走するのかなぁ」ポヤー
( T)「あっ、ああー……」
なるほど、深夜テンションか。夜も遅いもんな
寝れるっつーんなら、もう寝てもらった方がこちらとしても助かる
一度睡眠を取れば、自分が口走っている言葉の異常性にも気づくだろう
( T)「今日はもう寝ろ?な?」
初月「ん、いや、でも……」
( T)「たくちゃんならまた今度連れて行ってやるから」
初月「……そうだな、お前がそう言うのなら従おう」
時雨にも見習ってほしい素直さで助かった
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:06:54.78 ID:K59YMO550
初月「おやすみ、提督」
( T)「おう、おやすみ」
初月を部屋まで送り届け、俺は一人たくちゃんへと戻る
もう今日は金払ったらすぐ寝よう。へへっ、瞼が重てえや……
( T)「ただいま」ガラッ
叢雲「」
天龍「」
鳳翔「」
ポーラ「」
グラーフ「」
隼鷹「」
龍驤「」
あきつ丸「」
(;T)そ「全員死んでるーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!?????」
眠気もぶっ飛ぶこの惨状。たくちゃんにいた艦娘が全員死んでる
正確に言えば、『一人を除いて』だ
原因か?一目瞭然だった
瑞鳳「たまご」カァン!!!!!
カウンターに積み上げられた、全自動卵焼きインフェルノマシーンが作り上げた卵焼き
それを、なんとか消費しようとして倒れたのだろう
瑞鳳「たまご」カカァン!!!!!
(;T)「マジかよ……」
( T)「おう、おやすみ」
初月を部屋まで送り届け、俺は一人たくちゃんへと戻る
もう今日は金払ったらすぐ寝よう。へへっ、瞼が重てえや……
( T)「ただいま」ガラッ
叢雲「」
天龍「」
鳳翔「」
ポーラ「」
グラーフ「」
隼鷹「」
龍驤「」
あきつ丸「」
(;T)そ「全員死んでるーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!?????」
眠気もぶっ飛ぶこの惨状。たくちゃんにいた艦娘が全員死んでる
正確に言えば、『一人を除いて』だ
原因か?一目瞭然だった
瑞鳳「たまご」カァン!!!!!
カウンターに積み上げられた、全自動卵焼きインフェルノマシーンが作り上げた卵焼き
それを、なんとか消費しようとして倒れたのだろう
瑞鳳「たまご」カカァン!!!!!
(;T)「マジかよ……」
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:07:46.27 ID:K59YMO550
やっぱり、酒に関わるとロクな事がない
卵焼きマシーンをデコピン(岩をも砕く)で強制終了させながら、そう思った
(;T)「……明日の朝飯に回すか」
山のように作られた卵焼きに囲まれ、溜息を吐きカウンターに座る
長い夜になりそうだ。氷が溶け切ったコーラを飲み、俺はまた溜息を吐いた
おわり
卵焼きマシーンをデコピン(岩をも砕く)で強制終了させながら、そう思った
(;T)「……明日の朝飯に回すか」
山のように作られた卵焼きに囲まれ、溜息を吐きカウンターに座る
長い夜になりそうだ。氷が溶け切ったコーラを飲み、俺はまた溜息を吐いた
おわり
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:15:48.44 ID:K59YMO550
特にあとがきに書くこともないんで親潮ニーしてきます。お疲れ様でした
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 13:16:31.16 ID:RgIuaOPpO
乙たまご(カァン!)
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 17:54:12.41 ID:d3+jvznzO
お前のSSを待ってたんだよ!(歓喜)
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 17:57:07.65 ID:2iIw8SXF0
たまご の元ネタが分からん
過去SSでも見当たらんし
過去SSでも見当たらんし
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 23:43:17.71 ID:grIdqteko
乙 勢いを継続してくれ
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/19(火) 23:54:11.09 ID:DWdEoZbdo
乙
相変わらず訳わかんねーなアンタはw
相変わらず訳わかんねーなアンタはw
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468896662/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ 艦隊これくしょん | Comments (0)
善子「くー……」梨子「よっちゃんが寝てる」
1: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 19:45:40.19 ID:waFC89+c0
梨子「また夜遅くまで悪魔召喚の儀式とかやってたのかな」
梨子「まったく、夜更かしは身体によくないのに」
善子「すー、すー……」
梨子「それにしても、本当に気持ちよさそうに寝てるなあ」
梨子「……」ウズウズ
梨子「こんなに気持ちよさそうに寝てると何か悪戯とかしたくなっちゃうよね」ウズウズ
梨子「まったく、夜更かしは身体によくないのに」
善子「すー、すー……」
梨子「それにしても、本当に気持ちよさそうに寝てるなあ」
梨子「……」ウズウズ
梨子「こんなに気持ちよさそうに寝てると何か悪戯とかしたくなっちゃうよね」ウズウズ
3: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 19:48:23.98 ID:waFC89+c0
梨子「まずはこれ」スッ
梨子「よっちゃんのシニヨンに鉛筆刺してみたかったんだよねー」
梨子「羽根さしてるの見てからずっとやってみたくて」ウズウズ
梨子「えいっ!」プスッ
善子「ん、んん……?」
梨子「っ!」ビクッ
善子「すぅすぅ……」
梨子「セーフ」フゥ
梨子「よっちゃんのシニヨンに鉛筆刺してみたかったんだよねー」
梨子「羽根さしてるの見てからずっとやってみたくて」ウズウズ
梨子「えいっ!」プスッ
善子「ん、んん……?」
梨子「っ!」ビクッ
善子「すぅすぅ……」
梨子「セーフ」フゥ
4: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 19:53:06.72 ID:waFC89+c0
梨子「次は寝てる時の悪戯の定番!」
梨子「つっついてみよう!」
梨子「……」ツンツン
善子「んー……」モゾモゾ
梨子「……っ!」ツンツンツン
善子「んー……!」モゾモゾモゾ
梨子「………」
梨子「天使だこれ!」パアアアアアアアア
梨子「つっついてみよう!」
梨子「……」ツンツン
善子「んー……」モゾモゾ
梨子「……っ!」ツンツンツン
善子「んー……!」モゾモゾモゾ
梨子「………」
梨子「天使だこれ!」パアアアアアアアア
5: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 19:58:32.69 ID:waFC89+c0
梨子「あとはー、よっちゃんといえばこの筋が通ってる鼻」
梨子「よっちゃんの魅力の一つだよね」
梨子「こんな美人なのに一度しゃべると残念で」
梨子「でもそんなところがかわいいんだけど」
梨子「鼻つまんでみようかな」
梨子「えいっ」ツマミッ
善子「……んー! んー!」ジタバタ
梨子「……」ハナシッ
梨子「よっちゃんの魅力の一つだよね」
梨子「こんな美人なのに一度しゃべると残念で」
梨子「でもそんなところがかわいいんだけど」
梨子「鼻つまんでみようかな」
梨子「えいっ」ツマミッ
善子「……んー! んー!」ジタバタ
梨子「……」ハナシッ
6: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:01:17.76 ID:waFC89+c0
善子「くぅ、くぅ……」
梨子「おお、これでも起きない。よほど熟睡してるね」
梨子「もう一回」ツマミッ
善子「んー!」ジタバタ
梨子「……」ハナシッ
善子「すぅ……」
梨子「かわいいっ!」ナデナデ
善子「えへへ、すぅすぅ……」
梨子「おお、これでも起きない。よほど熟睡してるね」
梨子「もう一回」ツマミッ
善子「んー!」ジタバタ
梨子「……」ハナシッ
善子「すぅ……」
梨子「かわいいっ!」ナデナデ
善子「えへへ、すぅすぅ……」
7: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:05:44.66 ID:waFC89+c0
梨子「あと思いつくのは、マジックで悪戯」
梨子「でもそれだとありきたりでつまんないか」
梨子「……!」ピーン
梨子「キスマークをつけよう!」
梨子「よっちゃん、ちょっとごめんね」スッ
善子「んー、すーすー」
梨子「首筋でいいよね」
梨子「失礼しまーす」
梨子「でもそれだとありきたりでつまんないか」
梨子「……!」ピーン
梨子「キスマークをつけよう!」
梨子「よっちゃん、ちょっとごめんね」スッ
善子「んー、すーすー」
梨子「首筋でいいよね」
梨子「失礼しまーす」
8: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:08:13.10 ID:waFC89+c0
梨子「んっ」チュッ
善子「んっ……」
梨子「んーっ」チューッ
善子「んぅ、くーくー」
梨子「これでいいかな?」チラッ
梨子「おお、見事なキスマーク」
梨子「よっちゃん、起きたときにこれを見てどう思うかなー」クスクス
善子「んっ……」
梨子「んーっ」チューッ
善子「んぅ、くーくー」
梨子「これでいいかな?」チラッ
梨子「おお、見事なキスマーク」
梨子「よっちゃん、起きたときにこれを見てどう思うかなー」クスクス
9: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:11:35.06 ID:waFC89+c0
梨子「ああっ! 大事なことをすっかり忘れてた!」
梨子「こんなにかわいい寝顔を撮らないでどうするのよ梨子!」
梨子「早く写真撮ってロック画面をよっちゃんの寝顔にしないと!」パシャッ
梨子「……ついでにキスマークも」パシャッ
梨子「ふぅ、起きる前に気付いてよかったー」ヤレヤレ
梨子「それにしてもあんなに色々したのにまだ起きないかー」
善子「むにゃむにゃ、りりー……」
梨子「っ!」
梨子「こんなにかわいい寝顔を撮らないでどうするのよ梨子!」
梨子「早く写真撮ってロック画面をよっちゃんの寝顔にしないと!」パシャッ
梨子「……ついでにキスマークも」パシャッ
梨子「ふぅ、起きる前に気付いてよかったー」ヤレヤレ
梨子「それにしてもあんなに色々したのにまだ起きないかー」
善子「むにゃむにゃ、りりー……」
梨子「っ!」
10: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:14:53.77 ID:waFC89+c0
梨子「寝言、だよね……?」
善子「くぅ……」
梨子「かわいい……」
梨子「……よし、耳元で愛をささやいてみよう」
梨子「善子、愛してるよ」イケボ
善子「うーん……」ムニャムニャ
梨子「リリーのキスで善子を永遠のしもべにしてあげる」イケボ
善子「……んっ」
善子「くぅ……」
梨子「かわいい……」
梨子「……よし、耳元で愛をささやいてみよう」
梨子「善子、愛してるよ」イケボ
善子「うーん……」ムニャムニャ
梨子「リリーのキスで善子を永遠のしもべにしてあげる」イケボ
善子「……んっ」
11: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:17:22.82 ID:waFC89+c0
梨子「善子、結婚しよう」イケボ
善子「……」カアアアアアアアアア
梨子「あれ……?」
善子「…………」カオマッカ
梨子「よっちゃんもしかして起きてる……?」
善子「く、くーくー」
梨子「起きてるのっ!?」カアアアアアアアア
善子「人が寝てる耳元でなんてこと言ってるのよ!」カアアアアアアアアア
善子「……」カアアアアアアアアア
梨子「あれ……?」
善子「…………」カオマッカ
梨子「よっちゃんもしかして起きてる……?」
善子「く、くーくー」
梨子「起きてるのっ!?」カアアアアアアアア
善子「人が寝てる耳元でなんてこと言ってるのよ!」カアアアアアアアアア
12: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:20:57.77 ID:waFC89+c0
梨子「だ、だって色々悪戯したくて……」
善子「悪戯……? あぁっ! シニヨンに何か刺さってる!」
善子「これ、鉛筆……?」
梨子「刺してみたくて」
善子「小学生か!」
梨子「よっちゃんが言えることかな……」
善子「羽根はいいの! かっこいいから!」
梨子「かっこいいかなぁ……」
善子「悪戯……? あぁっ! シニヨンに何か刺さってる!」
善子「これ、鉛筆……?」
梨子「刺してみたくて」
善子「小学生か!」
梨子「よっちゃんが言えることかな……」
善子「羽根はいいの! かっこいいから!」
梨子「かっこいいかなぁ……」
13: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:23:36.77 ID:waFC89+c0
善子「顔に落書きとかしてないでしょうね」テカガミスッ
梨子「あっ」
善子「うーん……」ジロジロ
善子「……まあ、そこまで子供じゃないわよね」パタンッ
梨子「えっ……?」
善子「千歌とかマリーだったら絶対おでこに肉とか書いてたわね」
梨子「あ、あのよっちゃん……?」アセアセ
梨子「あっ」
善子「うーん……」ジロジロ
善子「……まあ、そこまで子供じゃないわよね」パタンッ
梨子「えっ……?」
善子「千歌とかマリーだったら絶対おでこに肉とか書いてたわね」
梨子「あ、あのよっちゃん……?」アセアセ
14: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:26:37.75 ID:waFC89+c0
善子「寝たら喉乾いちゃった。何か買ってくるけどリリーは何かいる?」
梨子「え、えっと、私は別に――」
善子「そう、じゃ買ってくるわ」
梨子「あ、よっちゃん!」
善子「なに?」
梨子「き――」
善子「き?」
梨子「気を付けていってきてね」
善子「……そこの自動販売機にいくだけだけど、まあ気を付けるわありがとう」パタンッ
梨子「え、えっと、私は別に――」
善子「そう、じゃ買ってくるわ」
梨子「あ、よっちゃん!」
善子「なに?」
梨子「き――」
善子「き?」
梨子「気を付けていってきてね」
善子「……そこの自動販売機にいくだけだけど、まあ気を付けるわありがとう」パタンッ
15: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:30:12.01 ID:waFC89+c0
梨子「まずいよ……。もしダイヤさん辺りにでも見つかったらまずいよ……」オロオロ
ダイヤ『よ、善子さん! なんですのその首のアザのようなものは!』
善子『アザ? 聖痕かしら?』
梨子「……逃げよう」
ダイヤ『それは俗にいう、き、キスマークというものでは……?』ワナワナ
善子『は? キスマーク?』
善子『――っ!』カアアアアアアアア
ダイヤ『よ、善子さん! なんですのその首のアザのようなものは!』
善子『アザ? 聖痕かしら?』
梨子「……逃げよう」
ダイヤ『それは俗にいう、き、キスマークというものでは……?』ワナワナ
善子『は? キスマーク?』
善子『――っ!』カアアアアアアアア
16: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:35:14.06 ID:waFC89+c0
善子「桜内梨子おおおおおおおおおおおおおお!」バーンッ
梨子「ごめんよっちゃん」マドカラバッ
ダイヤ「梨子さんとそのような行為をしていたんですの!? 風紀の乱れですわ!」
梨子「違うんです! ただの悪戯なんです!」
善子「これどうするのよ! こんな見えるところに!」
梨子「絆創膏でも貼っておいて!」
ダイヤ「梨子さん!」ダッ
善子「リリー!」ダッ
梨子「ごめんよっちゃん」マドカラバッ
ダイヤ「梨子さんとそのような行為をしていたんですの!? 風紀の乱れですわ!」
梨子「違うんです! ただの悪戯なんです!」
善子「これどうするのよ! こんな見えるところに!」
梨子「絆創膏でも貼っておいて!」
ダイヤ「梨子さん!」ダッ
善子「リリー!」ダッ
17: ◆ZTPjpycbhE 2016/07/30(土) 20:38:43.46 ID:waFC89+c0
梨子「……美少女2人に追いかけられて考えようによっては私は幸せなのかもしれない」
ダイヤ「待ちなさい! 2人まとめて生徒会室で指導ですわ!」
善子「ほら、リリーが変なことするから面倒なことになったじゃない!」
善子「このバカリコ! 待ちなさい!」
梨子「いや、幸せではないか……」
梨子「もう悪戯はこりごりだよ……」トホホ
おわり
ダイヤ「待ちなさい! 2人まとめて生徒会室で指導ですわ!」
善子「ほら、リリーが変なことするから面倒なことになったじゃない!」
善子「このバカリコ! 待ちなさい!」
梨子「いや、幸せではないか……」
梨子「もう悪戯はこりごりだよ……」トホホ
おわり
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 21:12:44.01 ID:BlFpGQxno
おつ
よしりこ好き
よしりこ好き
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469875539/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ ラブライブ | Comments (0)
【ミリマス】翼「誕生日ですよ美希先輩!」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:15:09.66 ID:bs0z33goo
美希「ふーん、誰の誕生日なの?」
翼「またまたー、美希先輩はとぼけるのが下手ですね~」
美希「…いや、ホントにわからないの」
翼「…………」グスッ
美希「じょ、冗談なの!翼の誕生日でしょ、プレゼントも用意してるの!」アセアセッ
翼「覚えててくれたんですね美希先輩ー!大好きです!」
美希「……今隠した目薬は見なかったことにしてやるの」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:16:02.04 ID:bs0z33goo
翼「美希せんぱーい、誕生日プレゼントください♪」
美希「はいどうぞ。静香のバースデーうどんに倣ってバースデーおにぎりを作ってみたの」
翼「み、美希先輩がわたしのためにおにぎりを…!?真空パックに保存しなきゃ…」
美希「さっさと食えなの」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:16:54.40 ID:bs0z33goo
翼「これが美希先輩の手作りおにぎりですか~!…あのー、美希先輩?」
美希「どうしたの翼」
翼「なんか…このおにぎり、干上がったサンショウウオみたいな形してるんですけど…」
美希「大丈夫、さっきロコに見せたら素晴らしいアートだって褒めてくれたの」
翼「や、やっぱり持って帰って後で食べますね!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:17:30.16 ID:bs0z33goo
美希「むー。翼はおにぎりに不満みたいだけど…じゃあ何が欲しかったの?」
翼「そうですねー…美希先輩のファーストキスとか!」
美希「それはハニーにあげる予定だからダメなの」
翼「婚姻届けもいいですね~!」
美希「退職届けを突き付けてやるの」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:19:01.56 ID:bs0z33goo
翼「誕生日デートしましょう美希先輩!」
美希「えー、もう夕方だよ?」
翼「この時間帯からが本番なんですよー…ダメぇ?」
美希「やれやれ…誕生日くらいは付き合ってやるの」
翼「やったー!疲れたらお城みたいな建物で休憩しましょうね!」
美希「疲れたら帰るね」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:20:57.87 ID:bs0z33goo
翼「ご飯おいしかったですね美希先輩!」
美希「好きな服も買えたし…まあミキ的にも楽しかったかな」
翼「あっ、もう門限の時間だ…そろそろわたし帰りますね。美希先輩また明日ー」
美希「んー、ちょっと待つの翼」
翼「どうしました美希先輩?」
美希「いや…そういえばちゃんと言ってなかったなと思って」
美希「翼、誕生日おめでとうなの」
翼「……美希先輩!美希せんぱーい!!」ギューー!
美希「ちょっ、人前で抱き着くんじゃねーの!」
翼「えへへ、美希先輩だーい好きです!」
終わり
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:21:39.82 ID:bs0z33goo
~おまけ~
美希『目指せ!アイドル界のジュリエット』
美希『oh!ロミオ!相手は私が!私が!私が!私が!…』
翼「わたしがお相手しますよ美希せんぱーい!」
美希『見つめて!私だけ!』
翼「ずっと見てますよ美希せんぱーい!!」
美希『輝くキミを…愛してるぜー!』
翼「わたしも愛してますよ美希せんぱーい!!!」
杏奈「翼…杏奈集中してるから…静かに、してて…」カチャカチャ
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:22:14.83 ID:bs0z33goo
ホントに終わり
美希先輩はツンデレですよツンデレ!
美希先輩はツンデレですよツンデレ!
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 19:37:09.37 ID:xGB699g5O
乙、ツンデレじゃねえの
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 20:45:13.53 ID:+uzFNYOrO
おつおつ
ツバッティーはどうしてそうなったんですかねぇ…
ツバッティーはどうしてそうなったんですかねぇ…
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/30(土) 20:49:57.02 ID:LBGMLvJKo
草生えるの
乙
乙
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469873709/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ ミリマス | Comments (0)
西住みほ「もっともぐもぐ作戦です!」しほ「むしゃむしゃ」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 09:46:04.83 ID:WeTaz+DV0
戦車道はあまり関係のない話です
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 09:47:42.67 ID:WeTaz+DV0
みほ「今月のお小遣い残り少ないなぁ」
みほ「うーん、今日も本当はお友達と外食する予定だったけどお金が無くて帰って来ちゃった」
みほ「そうだ!外食ただで出来る方法思いついた!」
みほ「イ○ンの試食コーナーいこっと!」
みほ「名づけてもぐもぐ作戦です!」
みほ「うーん、今日も本当はお友達と外食する予定だったけどお金が無くて帰って来ちゃった」
みほ「そうだ!外食ただで出来る方法思いついた!」
みほ「イ○ンの試食コーナーいこっと!」
みほ「名づけてもぐもぐ作戦です!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 09:52:09.89 ID:WeTaz+DV0
みほ「持っていく物はタッパーと調味料と飲み物と…」
みほ「あと服装は私だってばれないものを」
みほ「帽子にサングラスにマスク…それと髪型もかくそっと」
みほ「この前なんて試食のフライドチキン全部持って帰っちゃったもんね」
※↑犯罪になりかねないのでぜったいやめてください
みほ「ん~楽しみだなぁ!」
イオン到着
みほ「さあ食べるぞ~!」
みほ「まずは…前菜からだね…あった、新鮮なイカのカルパッチョ!」
みほ「もぐもぐ…う~ん!美味しぃ!10個くらい貰って帰ろっと」<シュパパパパ
店員「あのう…お客様…」
みほ「あ、イカ買いますね!」
店員「ありがとうございます~!♪」
みほ「店員が居なくなったところで…元の売り場にイカを戻します」<サッ
みほ「あと服装は私だってばれないものを」
みほ「帽子にサングラスにマスク…それと髪型もかくそっと」
みほ「この前なんて試食のフライドチキン全部持って帰っちゃったもんね」
※↑犯罪になりかねないのでぜったいやめてください
みほ「ん~楽しみだなぁ!」
イオン到着
みほ「さあ食べるぞ~!」
みほ「まずは…前菜からだね…あった、新鮮なイカのカルパッチョ!」
みほ「もぐもぐ…う~ん!美味しぃ!10個くらい貰って帰ろっと」<シュパパパパ
店員「あのう…お客様…」
みほ「あ、イカ買いますね!」
店員「ありがとうございます~!♪」
みほ「店員が居なくなったところで…元の売り場にイカを戻します」<サッ
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 09:55:15.83 ID:WeTaz+DV0
みほ「さてさて~次は何食べようかなぁ…あ、フライドポテトがあるー!もぐもぐ…美味しい!」
みほ「火が通ってるし冷凍すれば何日も持つよね、少しもってかえろっと」<わし掴み
店員「あのう…お客様…そう言うのはちょっと…」
みほ「あ、ポテトちゃんと買いますね♪」
店員「あ、それなら大丈夫です!ありがとうございますー!」
みほ「うふふん♪」
みほ「あのポテトコーナーの店員さん居なくならないな…そうだ…アイスコーナーの端っこにこのポテトかえしておこっと」
ポィ
※↑店の迷惑になるのでぜったいやめてください
みほ「火が通ってるし冷凍すれば何日も持つよね、少しもってかえろっと」<わし掴み
店員「あのう…お客様…そう言うのはちょっと…」
みほ「あ、ポテトちゃんと買いますね♪」
店員「あ、それなら大丈夫です!ありがとうございますー!」
みほ「うふふん♪」
みほ「あのポテトコーナーの店員さん居なくならないな…そうだ…アイスコーナーの端っこにこのポテトかえしておこっと」
ポィ
※↑店の迷惑になるのでぜったいやめてください
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 09:59:58.25 ID:WeTaz+DV0
みほ「お肉食べたいなぁ…あれ良い臭い…あれは…まさか牛丼の試食!やったー!」
店員「はい、試食どうぞ~」
みほ「頂きます~もぐもぐ…美味しい!ご飯ありの試食って割りとレアなんだよねぇ~」
みほ「持って帰りたいな…沢山くださいなんて乞食みたいなみっともない真似できないし…あ、そうだ」
みほ「すみません店員さん」
店員「はいーなんでしょう?」
みほ「レジが凄く混んでます…」
店員「ありゃ…大変失礼しました!ただいまレジ応援の放送を流すように言って来ますね!」<タタタタタ
みほ「いまだ!」<シュババババ!
みほ「全部貰っちゃった、うふふん♪」<ルンルン
店員「はい、試食どうぞ~」
みほ「頂きます~もぐもぐ…美味しい!ご飯ありの試食って割りとレアなんだよねぇ~」
みほ「持って帰りたいな…沢山くださいなんて乞食みたいなみっともない真似できないし…あ、そうだ」
みほ「すみません店員さん」
店員「はいーなんでしょう?」
みほ「レジが凄く混んでます…」
店員「ありゃ…大変失礼しました!ただいまレジ応援の放送を流すように言って来ますね!」<タタタタタ
みほ「いまだ!」<シュババババ!
みほ「全部貰っちゃった、うふふん♪」<ルンルン
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:04:52.18 ID:WeTaz+DV0
みほ「そろそろ怪しまれちゃうなぁ…よし次は手作りパン売り場へ行こう」
みほ「ここはテナントだからあまりお店の人達と関係ないんだよねぇ試食あるかなぁ」
みほ「あ、フレンチトーストの試食がある♪」<ひょいパク
みほ「あ、ピザトーストの試食だ!」<ひょいパク
みほ「メロンパンの試食!」<ひょいパク
みほ「美味しい~もぐもぐ」
みほ「明日の朝ごはんも確保です」
パン屋店員「あれ…試食だしたのにもう無くなってる…もっと作らないとだな」
みほ「もうパンは沢山詰めたし要らないかな…じゃあ次はドリンクコーナーへ行きます!」
店員「新発売のスポーツドリンクはいかがでしょうか~?」
みほ「わ、新しい飲料水だー美味しそう~」
店員「どうぞ!」
みほ「いただきまーす」<ごきゅごきゅ
みほ「美味しいー!」
みほ「ここはテナントだからあまりお店の人達と関係ないんだよねぇ試食あるかなぁ」
みほ「あ、フレンチトーストの試食がある♪」<ひょいパク
みほ「あ、ピザトーストの試食だ!」<ひょいパク
みほ「メロンパンの試食!」<ひょいパク
みほ「美味しい~もぐもぐ」
みほ「明日の朝ごはんも確保です」
パン屋店員「あれ…試食だしたのにもう無くなってる…もっと作らないとだな」
みほ「もうパンは沢山詰めたし要らないかな…じゃあ次はドリンクコーナーへ行きます!」
店員「新発売のスポーツドリンクはいかがでしょうか~?」
みほ「わ、新しい飲料水だー美味しそう~」
店員「どうぞ!」
みほ「いただきまーす」<ごきゅごきゅ
みほ「美味しいー!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:08:33.10 ID:WeTaz+DV0
店員「一本いかがでしょうか?」
みほ「買います~!」
店員「ありがとうございます~」
店員2「○○さん~ちょっとこっちで品だし先手伝って~」
店員「はぁい、すぐいきます~」
店員「飲料水の試飲、置いておきますのでお客様ご自由にどうぞ~」<スタタタタ
みほ「いまご自由にっていったよね?じゃあ遠慮なく…」
みほ「家から持ってきた水筒…」<カポ
みほ「ひたひたになるまで全部いれちゃえ♪」
みほ「よし、これで明日の飲み物も大丈夫!あ、店員さんいないから売り場にドリンク戻しておこっと」<サ
みほ「買います~!」
店員「ありがとうございます~」
店員2「○○さん~ちょっとこっちで品だし先手伝って~」
店員「はぁい、すぐいきます~」
店員「飲料水の試飲、置いておきますのでお客様ご自由にどうぞ~」<スタタタタ
みほ「いまご自由にっていったよね?じゃあ遠慮なく…」
みほ「家から持ってきた水筒…」<カポ
みほ「ひたひたになるまで全部いれちゃえ♪」
みほ「よし、これで明日の飲み物も大丈夫!あ、店員さんいないから売り場にドリンク戻しておこっと」<サ
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:14:24.85 ID:WeTaz+DV0
みほ「これだけそろえば十分かな…あ、からあげの試食もやってる…」
みほ「あ、さくらんぼの試食だー!」
みほ「ふぅ…おなかいっぱい…そろそろ帰ろっと」
―帰り道―
みほ「あ、コンビニだーよってこ」
チロリロリーン
店員「いらっしゃいませー新しいドーナツの試食いかがでしょうか?」
みほ「あ、はい頂きます!」<鷲掴み
店員「あ…」
みほ「ごめんなさい!つい美味しそうで全部掴んじゃって…」
店員「あはは、大丈夫ですよもう手で触られましたし全部どうぞ♪」
みほ「なんかすみません…いただきます…」
チロリロリーン
店員「ありがとうございました~」
―コンビニの駐車場―
みほ「一度手に触ったものを他のお客様に出すわけにはいかないもんね♪ドーナッツまるまる1つ確保です♪うふふん~♪」
みほ「あ、さくらんぼの試食だー!」
みほ「ふぅ…おなかいっぱい…そろそろ帰ろっと」
―帰り道―
みほ「あ、コンビニだーよってこ」
チロリロリーン
店員「いらっしゃいませー新しいドーナツの試食いかがでしょうか?」
みほ「あ、はい頂きます!」<鷲掴み
店員「あ…」
みほ「ごめんなさい!つい美味しそうで全部掴んじゃって…」
店員「あはは、大丈夫ですよもう手で触られましたし全部どうぞ♪」
みほ「なんかすみません…いただきます…」
チロリロリーン
店員「ありがとうございました~」
―コンビニの駐車場―
みほ「一度手に触ったものを他のお客様に出すわけにはいかないもんね♪ドーナッツまるまる1つ確保です♪うふふん~♪」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:20:17.41 ID:WeTaz+DV0
―みほのアパート―
プルルル
みほ「あ、電話。お母さんからだ…」
しほ「もしもし、みほ?」
みほ「うん、どうしたの?」
しほ「ごめんなさい、今月の仕送りちょっと少なくなってしまって」
みほ「ううん、いいよ節約してるから」
しほ「送金する額を間違えてしまったの、追加で振り込んでおいたので明日確認してください」
みほ「わー、わざわざありがとー!」
しほ「御礼を言われるような事はしてないわ、こっちの落度だもの」
みほ「本当いいのに、スーパーの試食だけで3ヶ月は生きていけr」
しほ「なんか今聞き捨てならない言葉を耳にしたけれど?」
みほ「じょ、冗談だよ、ちゃんと買ってるから」
しほ「そう…まあたまには家にも顔を出しなさい、お父さんも寂しがってるわ」
みほ「はーい」
ガチャ
プルルル
みほ「あ、電話。お母さんからだ…」
しほ「もしもし、みほ?」
みほ「うん、どうしたの?」
しほ「ごめんなさい、今月の仕送りちょっと少なくなってしまって」
みほ「ううん、いいよ節約してるから」
しほ「送金する額を間違えてしまったの、追加で振り込んでおいたので明日確認してください」
みほ「わー、わざわざありがとー!」
しほ「御礼を言われるような事はしてないわ、こっちの落度だもの」
みほ「本当いいのに、スーパーの試食だけで3ヶ月は生きていけr」
しほ「なんか今聞き捨てならない言葉を耳にしたけれど?」
みほ「じょ、冗談だよ、ちゃんと買ってるから」
しほ「そう…まあたまには家にも顔を出しなさい、お父さんも寂しがってるわ」
みほ「はーい」
ガチャ
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:25:08.01 ID:WeTaz+DV0
しほ「スーパーで試食…そうだ、久しぶりに地元のイ○ンに買い物へ行きましょう」
まほ「お母様、買い物なら私が…それかお手伝いさんに」
しほ「いえ、私もたまにはスーパーで買い物をしたい事だってあります」
まほ「そうですか」
しほ「何か欲しいものありますか?」
まほ「はい、ドラゴンボールのミニフィギュア付き食玩をお願いします。ヤムチャと天津飯セットの以外で」
しほ「わかりました」<メモメモ
まほ「後ガンダムコンバージ♯のエクシアもあったらお願いします」
しほ「ええ、わかりました」<メモメモ
―イ○ンのトイレ―
まほ「地元じゃ私の顔は完全に知れ渡ってるわ…まずは変装ね…」
まほ「サングラスにマスク、そして帽子の着用は必然。そしてこの長い髪を背中にしまってと…」
まほ「ふっふっふ…これで完璧です…」
まほ「これぞ家族の誰にもいえない作戦…もぐもぐ作戦です」
まほ「お母様、買い物なら私が…それかお手伝いさんに」
しほ「いえ、私もたまにはスーパーで買い物をしたい事だってあります」
まほ「そうですか」
しほ「何か欲しいものありますか?」
まほ「はい、ドラゴンボールのミニフィギュア付き食玩をお願いします。ヤムチャと天津飯セットの以外で」
しほ「わかりました」<メモメモ
まほ「後ガンダムコンバージ♯のエクシアもあったらお願いします」
しほ「ええ、わかりました」<メモメモ
―イ○ンのトイレ―
まほ「地元じゃ私の顔は完全に知れ渡ってるわ…まずは変装ね…」
まほ「サングラスにマスク、そして帽子の着用は必然。そしてこの長い髪を背中にしまってと…」
まほ「ふっふっふ…これで完璧です…」
まほ「これぞ家族の誰にもいえない作戦…もぐもぐ作戦です」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:33:38.73 ID:WeTaz+DV0
しほ「あぁ、この背徳感、たまらないわ!たまにこうやってガス抜きしないと家元なんてやってられませんからね」
しほ「この私の鼻を惑わす香ばしい香り…まさか…」
店員「牛タンいかがでしょうか~試食もやってますよ~」
しほ「ひとついいかしら?」
店員「はいどうぞ!」
しほ「もぐもぐ…!?あぁ、このチープなたれの味付け…家でいつも食べる高級肉では感じられない胡散臭い調味料の風味がなんとも言えない…」
しほ「1枚じゃ味がわかりません、もう1枚」<ひょいパク
店員「あ、は、はい…」
しほ「はぁ…家からビール持ってくればよかった…」<パクパクパク
店員「あ、あのお客様…そろそろ…他のお客様のぶんもございますので」
しほ「なんでしょう?」<ギロ
店員「ひぃ!?」
しほ「どうせ鮮度が悪くなった商品のお肉に火を通して出してるんでしょう?私には解ってるんです」
店員「そ、それはそうですが…」
しほ「5枚程度の牛タンで損害が出てしまうのなら試食なんてする価値はないわ」<げぇ~っぷ
しほ「とは言えこのジャンキーな味、家庭では味わえませんでした、お仕事お疲れ様です、これで何か買ってください」<1万円札すっ
店員「そ、そんなお客様…困ります…!」
しほ「私の施しが受けられないと?」<ギロ
店員「ひぃ!?あ、ありがとうございます!」
しほ「この私の鼻を惑わす香ばしい香り…まさか…」
店員「牛タンいかがでしょうか~試食もやってますよ~」
しほ「ひとついいかしら?」
店員「はいどうぞ!」
しほ「もぐもぐ…!?あぁ、このチープなたれの味付け…家でいつも食べる高級肉では感じられない胡散臭い調味料の風味がなんとも言えない…」
しほ「1枚じゃ味がわかりません、もう1枚」<ひょいパク
店員「あ、は、はい…」
しほ「はぁ…家からビール持ってくればよかった…」<パクパクパク
店員「あ、あのお客様…そろそろ…他のお客様のぶんもございますので」
しほ「なんでしょう?」<ギロ
店員「ひぃ!?」
しほ「どうせ鮮度が悪くなった商品のお肉に火を通して出してるんでしょう?私には解ってるんです」
店員「そ、それはそうですが…」
しほ「5枚程度の牛タンで損害が出てしまうのなら試食なんてする価値はないわ」<げぇ~っぷ
しほ「とは言えこのジャンキーな味、家庭では味わえませんでした、お仕事お疲れ様です、これで何か買ってください」<1万円札すっ
店員「そ、そんなお客様…困ります…!」
しほ「私の施しが受けられないと?」<ギロ
店員「ひぃ!?あ、ありがとうございます!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:41:36.22 ID:WeTaz+DV0
しほ「さて次ね…お米が欲しいわ…」
店員「炒飯の元でつくりましたー!試食いかがでしょうか~!?新潟産コシヒカリと炒飯の元です!」
しほ「へえ、新潟産こしひかり…家と同じお米ね、食べてみましょうか」
しほ「ひとつお願いします…」
店員「はーい♪どうぞ!」
しほ「もぐ…やっぱり、新潟産といってもスーパーで出回ってる物ね。家が農家から買っているものとつや、弾力ねばりっけは暗雲の差だわ…」<パクパク
しほ「けどそれがアクセントになってるのね…!家の米よりパサパサしてるけどそれが帰って炒飯のアクセントになってる…美味しいわ!」<バクバク
しほ「ああ、この化学調味料だけで構成された以下にも体に悪い味!食べる人間の健康をも無視したようなこの塩分!これだからスーパーはたまらない!」<ガツガツ
店員「こ、この女の人怖い…」
しほ「なにか…?」<ギロ
店員「い、いえ、とても綺麗だなと思って…それと素敵な食べっぷりで…」
しほ「あ、あらそう?ありがとう…ごめんなさいね、気づけば完食してたわ…」
店員「また作りますので…もし気が向いたら買ってください♪」
しほ「ええ、そうさせてもらいますね。それと店員さん」
店員「はい?」
しほ「私、味付けはもう少しだけ薄めにしたほうが好きよ、あとあまり焦がしすぎないように」
店員「もうしわけありません…」
スタスタ
店員「何なんだ一体」
店員「炒飯の元でつくりましたー!試食いかがでしょうか~!?新潟産コシヒカリと炒飯の元です!」
しほ「へえ、新潟産こしひかり…家と同じお米ね、食べてみましょうか」
しほ「ひとつお願いします…」
店員「はーい♪どうぞ!」
しほ「もぐ…やっぱり、新潟産といってもスーパーで出回ってる物ね。家が農家から買っているものとつや、弾力ねばりっけは暗雲の差だわ…」<パクパク
しほ「けどそれがアクセントになってるのね…!家の米よりパサパサしてるけどそれが帰って炒飯のアクセントになってる…美味しいわ!」<バクバク
しほ「ああ、この化学調味料だけで構成された以下にも体に悪い味!食べる人間の健康をも無視したようなこの塩分!これだからスーパーはたまらない!」<ガツガツ
店員「こ、この女の人怖い…」
しほ「なにか…?」<ギロ
店員「い、いえ、とても綺麗だなと思って…それと素敵な食べっぷりで…」
しほ「あ、あらそう?ありがとう…ごめんなさいね、気づけば完食してたわ…」
店員「また作りますので…もし気が向いたら買ってください♪」
しほ「ええ、そうさせてもらいますね。それと店員さん」
店員「はい?」
しほ「私、味付けはもう少しだけ薄めにしたほうが好きよ、あとあまり焦がしすぎないように」
店員「もうしわけありません…」
スタスタ
店員「何なんだ一体」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 10:43:29.54 ID:WeTaz+DV0
今日中に書き上げます
とりあえず休憩
とりあえず休憩
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 12:48:01.78 ID:WeTaz+DV0
しほ「さて試食の合間にまほから頼まれていた物を買いますか…あ、メモ家に忘れたわ」
しほ「たしか…ドラゴンボールの食玩?だったわよね…まったくあの子は何歳になってもこう言う…」
ドラゴンボールフィギュア対決セット
しほ「えーとこれだったかしら…たしかヤムなんとかは駄目っていってたわね…まほには…これが良いんじゃないかしら」
<【No2サイバイマン】が本商品には入っています〉
しほ「あとガンダムね…えーとガンダムコンバージ…どの種類のを買えば良いのかしら…」
しほ「同じ商品ばかりね…まあ二つ買ってあげましょう…」<ひょいひょい
【ギャプラン】【TR-5 フライルー】
しほ「こう言うのはよくわかりません…」
しほ「あら、仮面ライダー…懐かしいわね…これも買ってあげますか」
【はち女フィギュア】
しほ「さあ娘の買い物も住んだし試食再開よほう…次はアルコールね…」
しほ「たしか…ドラゴンボールの食玩?だったわよね…まったくあの子は何歳になってもこう言う…」
ドラゴンボールフィギュア対決セット
しほ「えーとこれだったかしら…たしかヤムなんとかは駄目っていってたわね…まほには…これが良いんじゃないかしら」
<【No2サイバイマン】が本商品には入っています〉
しほ「あとガンダムね…えーとガンダムコンバージ…どの種類のを買えば良いのかしら…」
しほ「同じ商品ばかりね…まあ二つ買ってあげましょう…」<ひょいひょい
【ギャプラン】【TR-5 フライルー】
しほ「こう言うのはよくわかりません…」
しほ「あら、仮面ライダー…懐かしいわね…これも買ってあげますか」
【はち女フィギュア】
しほ「さあ娘の買い物も住んだし試食再開よほう…次はアルコールね…」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 12:57:05.17 ID:WeTaz+DV0
しほ「さあ娘の買い物も住んだし試食再開よ。ほう…次はアルコールね…」
しほ「トップ○リュービール無料試飲中…!くっ…最初に見つけるべきでした…」
店員「お客様、1本どうぞ~」
しほ「ありがとう…」<プシュ ごきゅごきゅ
しほ「ぷはぁ…冷えててこれは中々…」
しほ「作り物って感じの味ね…ビールは地元限定のに限るわ…でも…冷えてるおかげか違和感なく飲めるわね」
しほ「1本80円にしては十分な味…かしらね…あ…店員が居ない…もう3本もらいましょう」<シュババ
しほ「さあお酒を手にしたし次は…」
エリカ「いらっしゃいませ~ハンバーグの試食いかがでしょうか~?」
しほ「(あの子は…逸見さん…何をやってるのよもう)」
エリカ「お客様、新しい冷凍ハンバーグいかがでしょうか?大変美味しいですよ?」
しほ「少し声を濁らせましょう…あ…ああハイ、イタダキマス…」
しほ「アルバイトの方デスカ?」
エリカ「はい、夏休みに学校の部活の先輩の家に泊まりにきてて…それでお小遣いを稼ぐために短期バイトをしてます!」
しほ「リッパデスネ…(そうでした…逸見さん今家にホームステイしに来てるのだった…」
しほ「ですがせっかくホームステイに来てるのにバイト等しては疲れるでしょう?」
しほ「トップ○リュービール無料試飲中…!くっ…最初に見つけるべきでした…」
店員「お客様、1本どうぞ~」
しほ「ありがとう…」<プシュ ごきゅごきゅ
しほ「ぷはぁ…冷えててこれは中々…」
しほ「作り物って感じの味ね…ビールは地元限定のに限るわ…でも…冷えてるおかげか違和感なく飲めるわね」
しほ「1本80円にしては十分な味…かしらね…あ…店員が居ない…もう3本もらいましょう」<シュババ
しほ「さあお酒を手にしたし次は…」
エリカ「いらっしゃいませ~ハンバーグの試食いかがでしょうか~?」
しほ「(あの子は…逸見さん…何をやってるのよもう)」
エリカ「お客様、新しい冷凍ハンバーグいかがでしょうか?大変美味しいですよ?」
しほ「少し声を濁らせましょう…あ…ああハイ、イタダキマス…」
しほ「アルバイトの方デスカ?」
エリカ「はい、夏休みに学校の部活の先輩の家に泊まりにきてて…それでお小遣いを稼ぐために短期バイトをしてます!」
しほ「リッパデスネ…(そうでした…逸見さん今家にホームステイしに来てるのだった…」
しほ「ですがせっかくホームステイに来てるのにバイト等しては疲れるでしょう?」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:02:03.74 ID:WeTaz+DV0
エリカ「いえ、少しでもお世話になってる間は金銭的負担は掛けたくないので」
しほ「立派ですね本当にもう(あなたがここに居ては冷凍ハンバーグが食べれません…こうなったら…」<ぐびぐびひく
しほ「ちょっと来なさい…」<がしぃ
エリカ「お、お客様…?」
―トイレにて―
ふぁさ
しほ「逸見さん…」<衣装はぎ~
エリカ「い、家元!?一体何故ここに!」
しほ「実はね…あなたが何をしてるか心配で見に来てたのよ」<ビールぐびぐび
エリカ「え、ど…どうして…」
しほ「どうせあなたの事です。私達に気を使ってバイトしてるんだろうと思ってました」
エリカ「すみません…どうしても迷惑だけはかけたくなくて」
しほ「迷惑?住人が1人増えようと二人増えようと変わりません、せっかく家に遊びに来てるのよ、バイトなんてしないで足を伸ばしなさい」
エリカ「い…家元ぉ…」<うるうる
しほ「さあ、これはお小遣いよ。これだけあれば家にいる間、お金に困らないはずよ。明日まほと遊んで来なさい」
しほ「立派ですね本当にもう(あなたがここに居ては冷凍ハンバーグが食べれません…こうなったら…」<ぐびぐびひく
しほ「ちょっと来なさい…」<がしぃ
エリカ「お、お客様…?」
―トイレにて―
ふぁさ
しほ「逸見さん…」<衣装はぎ~
エリカ「い、家元!?一体何故ここに!」
しほ「実はね…あなたが何をしてるか心配で見に来てたのよ」<ビールぐびぐび
エリカ「え、ど…どうして…」
しほ「どうせあなたの事です。私達に気を使ってバイトしてるんだろうと思ってました」
エリカ「すみません…どうしても迷惑だけはかけたくなくて」
しほ「迷惑?住人が1人増えようと二人増えようと変わりません、せっかく家に遊びに来てるのよ、バイトなんてしないで足を伸ばしなさい」
エリカ「い…家元ぉ…」<うるうる
しほ「さあ、これはお小遣いよ。これだけあれば家にいる間、お金に困らないはずよ。明日まほと遊んで来なさい」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:10:38.34 ID:WeTaz+DV0
エリカ「こ、こんなにたくさん」
しほ「さ、アルバイトはいいわ、家に戻ってまほと休んでなさい」
エリカ「け、けど」
しほ「大丈夫よ、私が店長に話しつけておくから(早く帰って頂戴。ハンバーグが冷める」
エリカ「なんかすみません…」
しほ「 あ と 今 日 こ こ で 私 と 会 っ た こ と は 他 言 無 用 で 」<ギロ
エリカ「あ、はいわかりました!」<びくっ
しほ「よろしい、家に戻ってご飯たべなさい」
エリカ「は、はい!ありがとうございました!」<ペコ スタコラサッサー
しほ「ふう、これで試食が出来るわ…ハンバーグの試食全てを回収したからひとつのハンバーグになったわね…」<ひょいパク
しほ「こ…これは!なんの冗談よ…これが冷凍のハンバーグですって…」<むしゃむしゃ
しほ「こんなに美味しいなんて…使ってる肉はお世辞にも良い肉ではない…でもこれは…」<はぐはぐ ぐびぐび げっぷ~
しほ「肉のパサパサ感をごまかすために使われている大量のラード…そしてしつこさをごまかすために使われている刺激の強い安物のソース」
しほ「そしてそれらを包み込んで味覚そのものを麻痺させて誤魔化す化学調味料…どれもバランスよく調合されていて素人が食べたら高級ハンバーグと勘違い してしまうわ」
しほ「そしてこの安物のビール…ゴミとゴミが惹かれあって奏でるメロディと言うのかしらね…この冷凍ハンバーグにとても合うわ…」<ぐびぐび
しほ「さ、アルバイトはいいわ、家に戻ってまほと休んでなさい」
エリカ「け、けど」
しほ「大丈夫よ、私が店長に話しつけておくから(早く帰って頂戴。ハンバーグが冷める」
エリカ「なんかすみません…」
しほ「 あ と 今 日 こ こ で 私 と 会 っ た こ と は 他 言 無 用 で 」<ギロ
エリカ「あ、はいわかりました!」<びくっ
しほ「よろしい、家に戻ってご飯たべなさい」
エリカ「は、はい!ありがとうございました!」<ペコ スタコラサッサー
しほ「ふう、これで試食が出来るわ…ハンバーグの試食全てを回収したからひとつのハンバーグになったわね…」<ひょいパク
しほ「こ…これは!なんの冗談よ…これが冷凍のハンバーグですって…」<むしゃむしゃ
しほ「こんなに美味しいなんて…使ってる肉はお世辞にも良い肉ではない…でもこれは…」<はぐはぐ ぐびぐび げっぷ~
しほ「肉のパサパサ感をごまかすために使われている大量のラード…そしてしつこさをごまかすために使われている刺激の強い安物のソース」
しほ「そしてそれらを包み込んで味覚そのものを麻痺させて誤魔化す化学調味料…どれもバランスよく調合されていて素人が食べたら高級ハンバーグと勘違い してしまうわ」
しほ「そしてこの安物のビール…ゴミとゴミが惹かれあって奏でるメロディと言うのかしらね…この冷凍ハンバーグにとても合うわ…」<ぐびぐび
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:19:40.02 ID:WeTaz+DV0
しほ「もう理屈はどうでも良い!美味しいものは美味しいっ!」<ひょいパク
しほ「さあ、次にいきましょう…!」
しほ「くんかくんか…この匂いは…まさか…」
店員「いらっしゃいませー熊本の美味しいとんこつラーメンはいかがでしょうか~」
しほ「ああ、私はなんてついているのでしょう、ラーメンの試食にありつけるなんて…」
しほ「普段実家にいればまず食べられるはずもないジャンク中ジャンク… ラ ー メ ン」
しほ「九州特有のあの細めんはそーめんのごとく口の中で鮮やかに踊り何杯でも食べれる…」
店員「お客様、よかったらどうぞ」
しほ「え、ええいただくわ…」
しほ「常夫さんの実家から頂いた美味しいからし高菜…たしかかばんの中に…」<がさごそ
しほ「あった…これをトッピングして」<どばどば
しほ「ふふふ、高菜でラーメンが見えなくなるまでトッピングすれば…」
しほ「完成…西 住 流 家 元 特 性 高 菜 と ん こ つ ラ ー メ ン 」
しほ「ずずーーーー!」
しほ「お、おいしいいいいいいいい!」<にっこり
店員「あはは、よかったらまだ沢山あるのでどうぞ」
千代「…」
しほ「さあ、次にいきましょう…!」
しほ「くんかくんか…この匂いは…まさか…」
店員「いらっしゃいませー熊本の美味しいとんこつラーメンはいかがでしょうか~」
しほ「ああ、私はなんてついているのでしょう、ラーメンの試食にありつけるなんて…」
しほ「普段実家にいればまず食べられるはずもないジャンク中ジャンク… ラ ー メ ン」
しほ「九州特有のあの細めんはそーめんのごとく口の中で鮮やかに踊り何杯でも食べれる…」
店員「お客様、よかったらどうぞ」
しほ「え、ええいただくわ…」
しほ「常夫さんの実家から頂いた美味しいからし高菜…たしかかばんの中に…」<がさごそ
しほ「あった…これをトッピングして」<どばどば
しほ「ふふふ、高菜でラーメンが見えなくなるまでトッピングすれば…」
しほ「完成…西 住 流 家 元 特 性 高 菜 と ん こ つ ラ ー メ ン 」
しほ「ずずーーーー!」
しほ「お、おいしいいいいいいいい!」<にっこり
店員「あはは、よかったらまだ沢山あるのでどうぞ」
千代「…」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:26:55.79 ID:WeTaz+DV0
愛里寿「お母様…たまに高菜を山盛りにする人はみかけますが…あんなに沢山盛る人初めてみました」
千代「あれでは高菜の味しかしないでしょうに…」
しほ「ふー、おいしい…!」<ズズズズー ぷっはぁ
愛里寿「でも…ごくっ…お母様…わ、私も…!」<バッ
千代「駄目よ愛里寿…それをやったら負けよ…」
愛里寿「でもあのサングラスの人…凄く美味しそうに…」
千代「肝心なのはバランスよ。主役はあくまでラーメン」
愛里寿「はい…」
千代「高菜はアクセントでありあくまで口直しの具…」
千代「いくら自分の家から持ってきたとは言えあれはいけない」
千代「あれでは高菜の味しかしないでしょうに…」
しほ「ふー、おいしい…!」<ズズズズー ぷっはぁ
愛里寿「でも…ごくっ…お母様…わ、私も…!」<バッ
千代「駄目よ愛里寿…それをやったら負けよ…」
愛里寿「でもあのサングラスの人…凄く美味しそうに…」
千代「肝心なのはバランスよ。主役はあくまでラーメン」
愛里寿「はい…」
千代「高菜はアクセントでありあくまで口直しの具…」
千代「いくら自分の家から持ってきたとは言えあれはいけない」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:31:50.60 ID:WeTaz+DV0
―イオンの駐車場―
千代「お待ちになって」
しほ「はい(やばい、島田流の家元…まさかばれたか」
千代「誰かは存じませんが、先ほど試食用のラーメンに大量の高菜を投入していましたけど…」
しほ「あぁ、あれが何か?」
千代「どういうことか説明してほしいですわね」
しほ「そうですね…説明するのは難しいかもしれません…ただ」
千代「ただ?」
しほ「『食べてみれば分る』ってところでしょうかね…」
千代「なんですって…?」
しほ「あまりお勧めはしませんが…それでは」
千代「お待ちになって」
しほ「はい(やばい、島田流の家元…まさかばれたか」
千代「誰かは存じませんが、先ほど試食用のラーメンに大量の高菜を投入していましたけど…」
しほ「あぁ、あれが何か?」
千代「どういうことか説明してほしいですわね」
しほ「そうですね…説明するのは難しいかもしれません…ただ」
千代「ただ?」
しほ「『食べてみれば分る』ってところでしょうかね…」
千代「なんですって…?」
しほ「あまりお勧めはしませんが…それでは」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:36:24.17 ID:WeTaz+DV0
―ラーメン屋にて―
千代「いただきます…」<高菜どっさどっさ
千代「ズズー!!」
千代「!?」
千代「高菜の味しかしない…」<バクバクズズー
千代「高菜!高菜!…ときどきラーメン」<ズズー
千代「スープを飲んでも…やっぱりからい…しょっぱい…逃げ場がない…」
千代「あのスーパーに居た女…何が『食べれば分る』よ…さっぱりわからないわ」
千代「分ったのは…どこまで行っても高菜だったということだけよ…」
千代「いただきます…」<高菜どっさどっさ
千代「ズズー!!」
千代「!?」
千代「高菜の味しかしない…」<バクバクズズー
千代「高菜!高菜!…ときどきラーメン」<ズズー
千代「スープを飲んでも…やっぱりからい…しょっぱい…逃げ場がない…」
千代「あのスーパーに居た女…何が『食べれば分る』よ…さっぱりわからないわ」
千代「分ったのは…どこまで行っても高菜だったということだけよ…」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:40:21.93 ID:WeTaz+DV0
千代「愛里寿が食べるような代物ではなかったと言う事ね…」
深夜2時
―島田家にて―
千代「今年も厚いわね…目が覚めてしまったわ…」
ドクン
千代「…」
―ラーメン屋にて―
千代「ズズーーー!!!!」<高菜どっさどっさ!
千代「はっ…私は何をやっているの…こんな真夜中にラーメンなんて食べに来て…」
千代「しかも高菜をこんな山盛りにして…」<はふはふ
千代「でも、食べずには要られない…!」
千代「こう言うことだったのね…」
深夜2時
―島田家にて―
千代「今年も厚いわね…目が覚めてしまったわ…」
ドクン
千代「…」
―ラーメン屋にて―
千代「ズズーーー!!!!」<高菜どっさどっさ!
千代「はっ…私は何をやっているの…こんな真夜中にラーメンなんて食べに来て…」
千代「しかも高菜をこんな山盛りにして…」<はふはふ
千代「でも、食べずには要られない…!」
千代「こう言うことだったのね…」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:44:19.64 ID:WeTaz+DV0
後日
―イオンにて―
千代「みつけた…そこのサングラスに帽子のあなた!待ちなさい!」
しほ「ん…?(またなの?」
千代「あなたのせいで…あなたのせいで!私は高菜山盛りラーメンを食べずには居られない体になってしまったわ!」
しほ「ふふ、本当にやったのね…あははは!」
千代「何がおかしいの!こうしてる間私は今でも高菜山盛りラーメンが食べたくて仕方がないのに!」
愛里寿「お母様やっぱり食べてたんだ…ずるい」
しほ「まあ、落ち着きましょう」<衣装はぎー
千代「あなたは西住の!?」
―イオンにて―
千代「みつけた…そこのサングラスに帽子のあなた!待ちなさい!」
しほ「ん…?(またなの?」
千代「あなたのせいで…あなたのせいで!私は高菜山盛りラーメンを食べずには居られない体になってしまったわ!」
しほ「ふふ、本当にやったのね…あははは!」
千代「何がおかしいの!こうしてる間私は今でも高菜山盛りラーメンが食べたくて仕方がないのに!」
愛里寿「お母様やっぱり食べてたんだ…ずるい」
しほ「まあ、落ち着きましょう」<衣装はぎー
千代「あなたは西住の!?」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:48:15.30 ID:WeTaz+DV0
しほ「で、もう一週間もそれを食べ続けてると」
千代「…」
しほ「誰もが最初はあんなもの食べれたものじゃないと思うはずです…」
しほ「でもしばらくすると体があの味を求めようとする…違いますか?」
千代「そ、その通りです…」
しほ「普通あんなこってりした高菜山盛りこってりラーメンなんて2~3回食べればうんざりしてしまう筈」
しほ「なのにいまだに食べ続けてるという事は島田さん…」
千代「?」
しほ「何かストレスを抱えてるのではなくて?」
千代「…」
しほ「誰もが最初はあんなもの食べれたものじゃないと思うはずです…」
しほ「でもしばらくすると体があの味を求めようとする…違いますか?」
千代「そ、その通りです…」
しほ「普通あんなこってりした高菜山盛りこってりラーメンなんて2~3回食べればうんざりしてしまう筈」
しほ「なのにいまだに食べ続けてるという事は島田さん…」
千代「?」
しほ「何かストレスを抱えてるのではなくて?」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:53:16.65 ID:WeTaz+DV0
しほ「人はね、ストレスを抱えれば発散させようと刺激を求める」
しほ「山盛り高菜ラーメンをやめられないのはそのせいかもしれません…」
愛里寿「お母様…私も食べたい…」
千代「そうだ…私は島田流戦車道の家元として日夜励んできた…娯楽なんて過去にほとんど無かったわ…」
千代「ストレス…確かにかなり溜まっていたのかもしれない…」
しほ「そう…島田さん、いい解決方法があるの」
千代「え…?」
しほ「これを受け取って」<スッ
千代「これは?」
サングラス マスク 帽子
しほ「スーパーを大冒険させてあげましょう」<にこ
愛里寿「私も食べれるんですか?高菜たっぷりラーメン」
しほ「ええ勿論よ愛里寿さん。さあ二人とも着替えて…」
千代「こくん」
愛里寿「じゅるり」
こうしてまた試食ガイジが増えていくのであった
しほ「山盛り高菜ラーメンをやめられないのはそのせいかもしれません…」
愛里寿「お母様…私も食べたい…」
千代「そうだ…私は島田流戦車道の家元として日夜励んできた…娯楽なんて過去にほとんど無かったわ…」
千代「ストレス…確かにかなり溜まっていたのかもしれない…」
しほ「そう…島田さん、いい解決方法があるの」
千代「え…?」
しほ「これを受け取って」<スッ
千代「これは?」
サングラス マスク 帽子
しほ「スーパーを大冒険させてあげましょう」<にこ
愛里寿「私も食べれるんですか?高菜たっぷりラーメン」
しほ「ええ勿論よ愛里寿さん。さあ二人とも着替えて…」
千代「こくん」
愛里寿「じゅるり」
こうしてまた試食ガイジが増えていくのであった
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 13:58:15.07 ID:WeTaz+DV0
しほ「今戻ったわ」
まほ「お帰りなさい、お母様」
エリカ「おかえりなさいませ、家元」
しほ「まほに頼まれたもの、ここに入ってるから」
まほ「ありがとうございます」
しほ「それと逸見さんにもおみやげよ」
エリカ「あ、フードコートのたこやき!ありがとうございます!」
まほ「ふふ、私も食玩を…」<がさごそ
【サイバイマン】
【蜂女】
【ギャプラン】【TR-5 フライルー】
まほ「」
エリカ「隊長、なんで真っ白に燃え尽きて!?」
エリカ「隊長!?!?!?!?!?」
しほ「あなた、明日は二人で行きましょうね♪」
常夫「え…何がだい?」
しほ「はいこれ」
サングラス マスク 帽子
しほ「今日も言ってきたんだ」
しほ「島田流の家元とも更に親しくなりました」
まほ「お帰りなさい、お母様」
エリカ「おかえりなさいませ、家元」
しほ「まほに頼まれたもの、ここに入ってるから」
まほ「ありがとうございます」
しほ「それと逸見さんにもおみやげよ」
エリカ「あ、フードコートのたこやき!ありがとうございます!」
まほ「ふふ、私も食玩を…」<がさごそ
【サイバイマン】
【蜂女】
【ギャプラン】【TR-5 フライルー】
まほ「」
エリカ「隊長、なんで真っ白に燃え尽きて!?」
エリカ「隊長!?!?!?!?!?」
しほ「あなた、明日は二人で行きましょうね♪」
常夫「え…何がだい?」
しほ「はいこれ」
サングラス マスク 帽子
しほ「今日も言ってきたんだ」
しほ「島田流の家元とも更に親しくなりました」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 14:02:32.75 ID:WeTaz+DV0
常夫「しほさん…じつは…今日来て欲しい所が」
しほ「はい?」
常夫「まほにはもちろんだがみほにも黙っていてほしい…」
しほ「そう…私にだけしか話せないことなのね…」
常夫「今したくするよ、サングラスとマスクと帽子を借りるね」
しほ「ええ、わかったわ」
―牛丼屋―
しほ「こ、ここは?」
常夫「うん…」
店員「牛丼二人前おまたせしましたー」
しほ「まさか常夫さんがこんな無粋な所に私を連れてくるなんて…(牛丼!!!まさか…まさか店で直接食べれる日がくるとは!」
常夫「僕の食べ方を見て欲しい…」<紅しょうがドサーーーーー
しほ「ど、どんぶりを覆いつくすかの紅しょうがの量…あなた…これってまさか」
常夫「やってごらんしほさん…」<こくん
しほ「こくん…」<紅しょうがどっさどっさ
しほ「はい?」
常夫「まほにはもちろんだがみほにも黙っていてほしい…」
しほ「そう…私にだけしか話せないことなのね…」
常夫「今したくするよ、サングラスとマスクと帽子を借りるね」
しほ「ええ、わかったわ」
―牛丼屋―
しほ「こ、ここは?」
常夫「うん…」
店員「牛丼二人前おまたせしましたー」
しほ「まさか常夫さんがこんな無粋な所に私を連れてくるなんて…(牛丼!!!まさか…まさか店で直接食べれる日がくるとは!」
常夫「僕の食べ方を見て欲しい…」<紅しょうがドサーーーーー
しほ「ど、どんぶりを覆いつくすかの紅しょうがの量…あなた…これってまさか」
常夫「やってごらんしほさん…」<こくん
しほ「こくん…」<紅しょうがどっさどっさ
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 14:07:02.40 ID:WeTaz+DV0
※ しほ「今日も言ってきたんだ」 ←間違ってはさんだ台詞なので無かった事でお願いします。
しほ「しょうがの味しかしない…けれどこれは」<がつがつがつ!
常夫「箸がとまらないんだ…」<がつがつがつ!
しほ「あなたもストレスが溜まっていたのね…私嫁でありながらあなたの辛さを何も分ってあげられてなかった…」<グス
常夫「しほさん…僕はしほさんと結婚できて幸せだよ…悩みとかそういうんじゃないんだ…食べてみてそう思わないかい?」
しほ「えぇ…何度でも食べたくなる…不思議な味ね…」
常夫「しほさん週に一度でいい…僕とここに!」
しほ「あなた私達は夫婦ですよ?あなたが行く所には必ず私も居る…だから何も怖がらないで」<ごはんつぶだらけ
常夫「しほさん…」
しほ「しょうがの味しかしない…けれどこれは」<がつがつがつ!
常夫「箸がとまらないんだ…」<がつがつがつ!
しほ「あなたもストレスが溜まっていたのね…私嫁でありながらあなたの辛さを何も分ってあげられてなかった…」<グス
常夫「しほさん…僕はしほさんと結婚できて幸せだよ…悩みとかそういうんじゃないんだ…食べてみてそう思わないかい?」
しほ「えぇ…何度でも食べたくなる…不思議な味ね…」
常夫「しほさん週に一度でいい…僕とここに!」
しほ「あなた私達は夫婦ですよ?あなたが行く所には必ず私も居る…だから何も怖がらないで」<ごはんつぶだらけ
常夫「しほさん…」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 14:09:02.88 ID:WeTaz+DV0
そして同時刻…
―大洗の牛丼屋にて―
みほ「お金…振り込まれてて良かった…」
みほ「牛丼普通サイズください」
店員「かしこまりました!並ひとつー!」
みほ「あ…紅しょうが…」<ジトーーーーー
みほ「えへへ…」
完
―大洗の牛丼屋にて―
みほ「お金…振り込まれてて良かった…」
みほ「牛丼普通サイズください」
店員「かしこまりました!並ひとつー!」
みほ「あ…紅しょうが…」<ジトーーーーー
みほ「えへへ…」
完
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 14:13:22.39 ID:WeTaz+DV0
以上で終わりです。
自分もこれから牛丼屋で大量紅しょうがやってきます。
それでは。
自分もこれから牛丼屋で大量紅しょうがやってきます。
それでは。
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 14:29:55.81 ID:AI1ogRy9o
しょうがない人達なのにしょうがタップリとはこれ如何に
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 15:30:18.85 ID:sYh63Qtko
西住家迷惑過ぎるwwww
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 15:36:27.10 ID:/9rOfjJTO
焼肉屋でご飯の変わりにマッコリを勧める家元が居なくてよかって
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 19:32:50.88 ID:f89pZouWo
しってるか?あの紅生姜って中国産なんだぜ?
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/13(水) 19:43:32.88 ID:a51eBn03o
これが西住流…!
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468370764/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ ガールズ&パンツァー | Comments (0)
【Fate/GO】マシュ「ゴースト アンド レディ」【黒博物館】
1: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 15:58:26.23 ID:80ZjV9t9O
マシュ「19世紀ロンドンで微弱な特異点反応……ですか?」
ロマン「そう。よーく観察しないとわからない程度の微弱なものだけど、特異点であることには変わりない。最も、人理をおびやかしかねない特異点に強弱もあるか、と言われたらそこまでだけどね」
ダヴィンチ「地を焼き尽くす業火だろうと、ほんの小さなライターの火であろうと、放っておけばいずれすべてを灰にするってことさ。例のごとく聖杯がその時代のその場所になにかしらの影響を与えていることに間違いはない」
ぐだ子「けどまたロンドン、それも前回と時代もほぼ一緒じゃないですか。同じ時代の同じ場所で特異点が二回も……っていうのはありえるの?」
ロマン「珍しいことではあるけどありえないことじゃない。人類史にとってのターニングポイントとは時代によってひとつである――なんてことはないからね」
ダヴィンチ「それに今回はね、異変の規模が規模なせいか、特異点の中心点もとっくに割り出せたのさ」
マシュ「なるほど、つまりそのポイントに聖杯らしき反応があった――という認識で間違いないでしょうか?」
ロマン「そういうこと。だからいつも通り、ぐだ子さんたちには聖杯を回収してもらいたい。やることは変わらないし、前回ロンドン探索時のように宛もなくロンドン中を回ることもない。ちょっとした仕事さ」
ロマン「そう。よーく観察しないとわからない程度の微弱なものだけど、特異点であることには変わりない。最も、人理をおびやかしかねない特異点に強弱もあるか、と言われたらそこまでだけどね」
ダヴィンチ「地を焼き尽くす業火だろうと、ほんの小さなライターの火であろうと、放っておけばいずれすべてを灰にするってことさ。例のごとく聖杯がその時代のその場所になにかしらの影響を与えていることに間違いはない」
ぐだ子「けどまたロンドン、それも前回と時代もほぼ一緒じゃないですか。同じ時代の同じ場所で特異点が二回も……っていうのはありえるの?」
ロマン「珍しいことではあるけどありえないことじゃない。人類史にとってのターニングポイントとは時代によってひとつである――なんてことはないからね」
ダヴィンチ「それに今回はね、異変の規模が規模なせいか、特異点の中心点もとっくに割り出せたのさ」
マシュ「なるほど、つまりそのポイントに聖杯らしき反応があった――という認識で間違いないでしょうか?」
ロマン「そういうこと。だからいつも通り、ぐだ子さんたちには聖杯を回収してもらいたい。やることは変わらないし、前回ロンドン探索時のように宛もなくロンドン中を回ることもない。ちょっとした仕事さ」
2: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 16:09:20.04 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「まぁ、前例のごとく、その場所がとんでもないことになってたりもありえるけど――ちなみにその聖杯がありそうな場所っていうのはどこなの?」
ロマン「もしかしたら前回の時に見かけたかもしれないね。場所はロンドンのウェスト・エンドにある由緒正しき王立劇場、ドルーリー・レーン劇場さ」
マシュ「あっ、それなら通りがかりましたね。イギリスで最も歴史ある大劇場。あらゆる名作とあらゆる名優たちを排出した場所――と記憶しています」
ぐだ子「……そんな場所通ったっけ?」
マシュ「先輩、その時は新しく召喚したナーサリー・ライムさんと延々とマザーグースを歌ってて気にもしていませんでしたからね……」
ぐだ子「め、面目ない……」
フォウ「フォウ、フォー」
ぐだ子「フォウ君も一緒に楽しんでたのでノーカンで!」
マシュ「いや、フォウさんに責任を押し付けないでください」
ロマン「ま、まぁ詳しいことはおいといて。早速レイシフトの準備を進めて、安全のことも考えて劇場の少し離れた外に転移させるけど……連れて行くサーヴァントはどうする?」
ぐだ子「うーん、またロンドン、となればモーさんとかかなぁ」
???「――失礼。僭越ながら自薦させていただきます」
ロマン「もしかしたら前回の時に見かけたかもしれないね。場所はロンドンのウェスト・エンドにある由緒正しき王立劇場、ドルーリー・レーン劇場さ」
マシュ「あっ、それなら通りがかりましたね。イギリスで最も歴史ある大劇場。あらゆる名作とあらゆる名優たちを排出した場所――と記憶しています」
ぐだ子「……そんな場所通ったっけ?」
マシュ「先輩、その時は新しく召喚したナーサリー・ライムさんと延々とマザーグースを歌ってて気にもしていませんでしたからね……」
ぐだ子「め、面目ない……」
フォウ「フォウ、フォー」
ぐだ子「フォウ君も一緒に楽しんでたのでノーカンで!」
マシュ「いや、フォウさんに責任を押し付けないでください」
ロマン「ま、まぁ詳しいことはおいといて。早速レイシフトの準備を進めて、安全のことも考えて劇場の少し離れた外に転移させるけど……連れて行くサーヴァントはどうする?」
ぐだ子「うーん、またロンドン、となればモーさんとかかなぁ」
???「――失礼。僭越ながら自薦させていただきます」
3: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 16:23:25.64 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「ふぇ? ――ってゲッ、な、ナイチンゲールさん……」
ナイチンゲール「勝手ながら話は聞かせていただきました。その場所に関しては私もある程度知識があります。何より、たとえ小さなものであれ、人理に蔓延る『病』を無視するわけにはいきません」
ぐだ子「……ちょ、ちょっとだけ苦手というか、どう接すればいいのかわからないからあまり率先して連れて行きたくないんだけど……うーん」
マシュ「で、ですがナイチンゲールさんは耐久力に長けるバーサーカーという貴重な戦力! サーヴァント相手であれば有効な一撃を加えられる面もありますし、パーティとしては非常に頼もしいと思います! 怪我をしても治療してくれますから!」
ロマン「どう接すれば、という点は否定しないんだねマシュも……。しかし、バーサーカーのサポートとしてもうひとりほしいところではあるかな。……まともに会話できる相手が欲しい的な意味でも」
デオン「――なら、便乗ついでに僕もいいかな?」
ぐだ子「デオンくんちゃん! うん、攻撃を集中されるとさすがのナイチンゲールさんでも辛いけど、デオンくんちゃんがいれば怖いものなしだよね!」
ナイチンゲール「……前線で受けた怪我は、私がしっかり清潔に治療しましょう。よろしくお願いします」
デオン「こちらこそ。……まぁ、お互い『思うとこ』はあれど、ね」
マシュ「……そういえば、ふと前から思っていたことがあるのですが。デオンさんとナイチンゲールさんは歴史上で大きな接点はないはずなのに、なんというかこう……」
ダヴィンチ「『前から会っていた、気まずい仲の知り合い』みたいに見える?」
マシュ「ええ、こう、言い難い違和感、と言えばいいのかどうか……」
ナイチンゲール「勝手ながら話は聞かせていただきました。その場所に関しては私もある程度知識があります。何より、たとえ小さなものであれ、人理に蔓延る『病』を無視するわけにはいきません」
ぐだ子「……ちょ、ちょっとだけ苦手というか、どう接すればいいのかわからないからあまり率先して連れて行きたくないんだけど……うーん」
マシュ「で、ですがナイチンゲールさんは耐久力に長けるバーサーカーという貴重な戦力! サーヴァント相手であれば有効な一撃を加えられる面もありますし、パーティとしては非常に頼もしいと思います! 怪我をしても治療してくれますから!」
ロマン「どう接すれば、という点は否定しないんだねマシュも……。しかし、バーサーカーのサポートとしてもうひとりほしいところではあるかな。……まともに会話できる相手が欲しい的な意味でも」
デオン「――なら、便乗ついでに僕もいいかな?」
ぐだ子「デオンくんちゃん! うん、攻撃を集中されるとさすがのナイチンゲールさんでも辛いけど、デオンくんちゃんがいれば怖いものなしだよね!」
ナイチンゲール「……前線で受けた怪我は、私がしっかり清潔に治療しましょう。よろしくお願いします」
デオン「こちらこそ。……まぁ、お互い『思うとこ』はあれど、ね」
マシュ「……そういえば、ふと前から思っていたことがあるのですが。デオンさんとナイチンゲールさんは歴史上で大きな接点はないはずなのに、なんというかこう……」
ダヴィンチ「『前から会っていた、気まずい仲の知り合い』みたいに見える?」
マシュ「ええ、こう、言い難い違和感、と言えばいいのかどうか……」
4: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 16:31:28.93 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「そういえば、前に廊下ですれ違った時も――いつものナイチンゲールさんだったら『うがい手洗いはしましたか?』とか『動物は細菌の温床、馬を室内で走らせないで!』とかってこう、色々と口うるさい感じに挨拶するんだけど」
マシュ「デオンさん相手だと何も言わずにお互い避けてる感じがするんですよね……かといって、喧嘩をしているというわけでもない」
ダヴィンチ「まぁ、色々あったんだろうさ。たとえ人類史という大きな絵巻にそれが書かれていなくても、絵巻の外では果たしてどうだったか――」
マシュ ぐだ子「??」
ロマン「さて、メンバーも決まったことだし、早速レイシフト開始だ! 見知った場所だからといって油断は禁物。慎重に回収してくれ」
フォウ「フォーウ!」
マシュ「え、ええ。では気を取り直して出発しましょう」
ぐだ子「今度は変な霧がかかってないといいんだけどなぁ」
マシュ「デオンさん相手だと何も言わずにお互い避けてる感じがするんですよね……かといって、喧嘩をしているというわけでもない」
ダヴィンチ「まぁ、色々あったんだろうさ。たとえ人類史という大きな絵巻にそれが書かれていなくても、絵巻の外では果たしてどうだったか――」
マシュ ぐだ子「??」
ロマン「さて、メンバーも決まったことだし、早速レイシフト開始だ! 見知った場所だからといって油断は禁物。慎重に回収してくれ」
フォウ「フォーウ!」
マシュ「え、ええ。では気を取り直して出発しましょう」
ぐだ子「今度は変な霧がかかってないといいんだけどなぁ」
5: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 16:42:33.98 ID:80ZjV9t9O
人理定礎値 A-
AD 1860 生霊地獄都市ロンドン
※前書き※
このSSはFate/GOと黒博物館『ゴーストアンドレディ』
のSSです。特に黒博物館の強いネタバレがあるので
原作未読の方及びナイチンゲール好きな方は今すぐ
本屋で購入するんだ! 早く!
原作はナイチンさんの胸がはだけたりスタンドバトルしたり
とても面白い名作だぞ(曲解した情報)
7: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 16:58:41.88 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
ぐだ子「――ここ、うん、見たことある場所だね。前回より少しだけ昔の時代みたいだけど」
マシュ「ロマンさんの観測結果を聞かずとも、成功したと判断できますね。さすがに同じ場所に転移するとまだ冷静でいられます」
ナイチンゲール「懐かしい風景――という表現は、いささか陳腐でしょうが、実際、懐かしいものだと感じます」
デオン「フロー……ミスフローレンスはロンドン在住だったからね。時代も時代だ」
ぐだ子「へぇ、ナイチンゲールさんってイギリス出身だったんだ」
マシュ「いえ、出身はイタリアのフィレンツェ。その後に拠点を置き半生を過ごしたのがイギリスだった、と記憶しています」
ぐだ子「あ、あはは……世界史と地理はとことん苦手で」
ナイチンゲール「私のことはどうでもいいのです。あくまでここにいるのは、単なる里帰りや観光ではなく、人理に対する『治療行為』なのですから」
ロマン《――人類史まで治療するとはさすが史上最強の看護婦。っと、どうやら通信状態も良好みたいだね》
マシュ「その様子ですと、トラブルもなくレイシフトできたようで何よりですね」
ぐだ子「――ここ、うん、見たことある場所だね。前回より少しだけ昔の時代みたいだけど」
マシュ「ロマンさんの観測結果を聞かずとも、成功したと判断できますね。さすがに同じ場所に転移するとまだ冷静でいられます」
ナイチンゲール「懐かしい風景――という表現は、いささか陳腐でしょうが、実際、懐かしいものだと感じます」
デオン「フロー……ミスフローレンスはロンドン在住だったからね。時代も時代だ」
ぐだ子「へぇ、ナイチンゲールさんってイギリス出身だったんだ」
マシュ「いえ、出身はイタリアのフィレンツェ。その後に拠点を置き半生を過ごしたのがイギリスだった、と記憶しています」
ぐだ子「あ、あはは……世界史と地理はとことん苦手で」
ナイチンゲール「私のことはどうでもいいのです。あくまでここにいるのは、単なる里帰りや観光ではなく、人理に対する『治療行為』なのですから」
ロマン《――人類史まで治療するとはさすが史上最強の看護婦。っと、どうやら通信状態も良好みたいだね》
マシュ「その様子ですと、トラブルもなくレイシフトできたようで何よりですね」
8: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:08:53.64 ID:80ZjV9t9O
ロマン《ああ、場所も設定した通り、ウェスト・エンドのドルーリー・レーン劇場の少し離れ。前回みたく謎の霧に覆われている、というわけではなさそうだけど――何か目に見える異常とかはないかな?》
デオン「異常、異常か――良くも悪くも静か、かな」
ナイチンゲール「――目に見えない異常がない、とは限りません。病も同じ。病とは、目に見えぬ『悪い空気』がばら撒くもの。かつてランプを片手に病床を見回った時のごとく、ここは一旦周囲を散策して見てはいかがでしょう」
マシュ「その意見に概ね賛成です。時間に追われている、というわけでもないですしね」
ぐだ子「それじゃあ足が早いデオンとナイチンゲールさんにお願いしようかな。とりあえず付近に何か目につくものはないかって感じで。一旦別れて行動しよう。十分後に合流で」
デオン「任されたよ、それじゃあまたあとで」
ナイチンゲール「幸い私は地理感もありますし適切でしょう。ではまた」
ぐだ子「――さて、二人共行ったわけだけど。……ねぇロマンさん」
ロマン《うん、おそらく君と同じ疑問を持ってると思うよ。あれはさすがに変すぎる》
マシュ「お二人共、何か懸念が?」
ぐだ子「いや、いいことっちゃあいいことなんだけどさ……」
デオン「異常、異常か――良くも悪くも静か、かな」
ナイチンゲール「――目に見えない異常がない、とは限りません。病も同じ。病とは、目に見えぬ『悪い空気』がばら撒くもの。かつてランプを片手に病床を見回った時のごとく、ここは一旦周囲を散策して見てはいかがでしょう」
マシュ「その意見に概ね賛成です。時間に追われている、というわけでもないですしね」
ぐだ子「それじゃあ足が早いデオンとナイチンゲールさんにお願いしようかな。とりあえず付近に何か目につくものはないかって感じで。一旦別れて行動しよう。十分後に合流で」
デオン「任されたよ、それじゃあまたあとで」
ナイチンゲール「幸い私は地理感もありますし適切でしょう。ではまた」
ぐだ子「――さて、二人共行ったわけだけど。……ねぇロマンさん」
ロマン《うん、おそらく君と同じ疑問を持ってると思うよ。あれはさすがに変すぎる》
マシュ「お二人共、何か懸念が?」
ぐだ子「いや、いいことっちゃあいいことなんだけどさ……」
9: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:18:29.66 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子 ロマン「ナイチンゲールさんが普通すぎる!!!」
ロマン《レイシフト前の様子といい、さっきの会話といい、あまりにも融通が効きすぎてるんだよ!》
ぐだ子「いつもなら『消毒は時間勝負!』とか叫びつつひとりで勝手に突っ走りかねないあのナイチンゲールさんが! こっちの意見をちゃんと聞いてしかもそれを享受するなんて逆に怖いよ!! 最高ランクのバーサーカーなんだよ!?」
マシュ「そうではない、と言い切れず、むしろそっちが自然だと思ってしまうのは私の誤解だと思いたいのですが――確かに、いつもの様子と比べてあまりにもおとなしい印象を受けます」
ロマン《うーん、この時代、1860年といえばまだ本物のフローレンス・ナイチンゲールが存命だし、場所もいわば地元といえるから……そういう『補正』も働いてるんだろうけど、それだけとは思えないんだよなぁ》
ぐだ子「自分から前に出たから、何かそれ相応の理由がありそうなんだけど……デオンくんちゃんとの件もあるし。何かこの特異点に思うとこがあるのかなぁ」
マシュ「ここはポジティブに考えましょう。ナイチンゲールさんがおとなしいおかげでスムーズに作戦行動ができる以上、それに乗じて手早く聖杯を回収するに限ります」
ぐだ子「それもそうなんだけどねぇ……」
ロマン《レイシフト前の様子といい、さっきの会話といい、あまりにも融通が効きすぎてるんだよ!》
ぐだ子「いつもなら『消毒は時間勝負!』とか叫びつつひとりで勝手に突っ走りかねないあのナイチンゲールさんが! こっちの意見をちゃんと聞いてしかもそれを享受するなんて逆に怖いよ!! 最高ランクのバーサーカーなんだよ!?」
マシュ「そうではない、と言い切れず、むしろそっちが自然だと思ってしまうのは私の誤解だと思いたいのですが――確かに、いつもの様子と比べてあまりにもおとなしい印象を受けます」
ロマン《うーん、この時代、1860年といえばまだ本物のフローレンス・ナイチンゲールが存命だし、場所もいわば地元といえるから……そういう『補正』も働いてるんだろうけど、それだけとは思えないんだよなぁ》
ぐだ子「自分から前に出たから、何かそれ相応の理由がありそうなんだけど……デオンくんちゃんとの件もあるし。何かこの特異点に思うとこがあるのかなぁ」
マシュ「ここはポジティブに考えましょう。ナイチンゲールさんがおとなしいおかげでスムーズに作戦行動ができる以上、それに乗じて手早く聖杯を回収するに限ります」
ぐだ子「それもそうなんだけどねぇ……」
10: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:29:47.65 ID:80ZjV9t9O
デオン《――マスター。思念通信は聞こえるかい?》
ぐだ子「あっ、デオンから思念通信だ。何か変なものでも見つけた?」
デオン《変、といえば変だと言えるかもね。少し判断しづらいけど――ちょっと来てくれ。近くにある病院で待ってるから》
マシュ「病院……?」
ぐだ子「あっ、デオンから思念通信だ。何か変なものでも見つけた?」
デオン《変、といえば変だと言えるかもね。少し判断しづらいけど――ちょっと来てくれ。近くにある病院で待ってるから》
マシュ「病院……?」
11: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:37:19.75 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
ロマン《指定された病院ってのは多分そこだけど――》
ぐだ子「……ひどい。臭いとか汚いのもそうだけど、ここにいる人、全員死にかけじゃないの」
マシュ「……さすがに見るに耐えかねます。これではまるで戦時病棟に匹敵する惨状です」
ナイチンゲール「遅いですマスター方々! 事態は見ての通り一刻を争います。新鮮な布はなんとか確保できましたので今すぐ応急処置を! 全員を並べて治療を施します!」
ぐだ子「う、うん!」
デオン「大柄な大人は僕が運ぶからマスターはそこに固まってる孤児の子たちを! マシュは奥にある物置から必要なもの一式を!」
マシュ「は、はい!」
ロマン《指定された病院ってのは多分そこだけど――》
ぐだ子「……ひどい。臭いとか汚いのもそうだけど、ここにいる人、全員死にかけじゃないの」
マシュ「……さすがに見るに耐えかねます。これではまるで戦時病棟に匹敵する惨状です」
ナイチンゲール「遅いですマスター方々! 事態は見ての通り一刻を争います。新鮮な布はなんとか確保できましたので今すぐ応急処置を! 全員を並べて治療を施します!」
ぐだ子「う、うん!」
デオン「大柄な大人は僕が運ぶからマスターはそこに固まってる孤児の子たちを! マシュは奥にある物置から必要なもの一式を!」
マシュ「は、はい!」
12: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:46:01.10 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
マシュ「い、一時はどうなるかと思いましたが、なんとか簡易的な病室を作れましたね。様子を見るにとりあえず死者だけは出ずに住んだようですし」
ぐだ子「まさか人間相手に魔術礼装の応急手当の魔術を使うなんて思わなかったよぉ」
ロマン《まさかこの時代に来て最初にやることが看護婦の真似事とは、今回は色々変化球な出来事が多いなぁ。とにかくお疲れ様。えーと、それで……》
デオン「うん、ここに呼んだ理由だよね。最初に気づいたのはフローだったんだけど」
ナイチンゲール「――この病院は私も覚えています。かつて『淑女病院』と呼ばれたこの場所は、私が初めて看護婦として仕事をした場所……」
マシュ「なんとなく、ここが病院であることは判断できますが――」
ぐだ子「ちょっと待って、ずっと必死で気が付かなかったけど、そうだよここって病院のはずでしょ!? けどさっきの患者さんたち、ほとんど放置状態というか――この病院、なんで看護婦や医師の姿が見えないの?」
ナイチンゲール「――そうです。ここは病院。それもかつて、私が直接関わり、一番最初の医療環境改革に務めた、いわば礎。それにも関わらず、私が提唱した『病院覚え書』の何もかもが実践されていないのです」
マシュ「い、一時はどうなるかと思いましたが、なんとか簡易的な病室を作れましたね。様子を見るにとりあえず死者だけは出ずに住んだようですし」
ぐだ子「まさか人間相手に魔術礼装の応急手当の魔術を使うなんて思わなかったよぉ」
ロマン《まさかこの時代に来て最初にやることが看護婦の真似事とは、今回は色々変化球な出来事が多いなぁ。とにかくお疲れ様。えーと、それで……》
デオン「うん、ここに呼んだ理由だよね。最初に気づいたのはフローだったんだけど」
ナイチンゲール「――この病院は私も覚えています。かつて『淑女病院』と呼ばれたこの場所は、私が初めて看護婦として仕事をした場所……」
マシュ「なんとなく、ここが病院であることは判断できますが――」
ぐだ子「ちょっと待って、ずっと必死で気が付かなかったけど、そうだよここって病院のはずでしょ!? けどさっきの患者さんたち、ほとんど放置状態というか――この病院、なんで看護婦や医師の姿が見えないの?」
ナイチンゲール「――そうです。ここは病院。それもかつて、私が直接関わり、一番最初の医療環境改革に務めた、いわば礎。それにも関わらず、私が提唱した『病院覚え書』の何もかもが実践されていないのです」
13: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 17:58:29.82 ID:80ZjV9t9O
マシュ「それはつまり……?」
デオン「知っての通り、近代の看護婦象というのは、彼女、フローレンス・ナイチンゲールという人物の影響がとてつもなく大きい。彼女の存在がなければ、看護教育のレベルは数十年単位で遅れただろうと言われるほどだ」
ロマン《看護婦としてはもちろん、統計学者としても有名であるのが面白いところだけどね。確かに、ナイチンゲールの存在なくして、看護教育の基盤はなかったと言われる。看護学校では今でもナイチンゲールへの祈りを絶やさないというし、そういった意味では『神』と近似の扱いを受けているとも言える》
ナイチンゲール「――しかし、おかしいのです。この病院の何もかもは、かつて私が見た『以前』の医療現場そのもの。まるで、時代に置いていかれたかのような、そんな違和感を覚えてしまう。患者から聞き込みを行ったところ、こういった現場であることは『昔から当たり前』とのこと……」
ロマン《……なるほど、言いたいことがわかってきたぞ。つまり、この時代ではナイチンゲールの活躍によって開拓されていたはずの看護教育の進歩がストップしているというわけですね?》
ナイチンゲール「肯定です。まるで、私の功績すべてが『なかったこと』にされたかのように」
デオン「確信を得たのは『ナイチンゲール看護学校なんてものは聞いたことがない』という言質を聞いたことだ。1860年といえば、ナイチンゲール看護学校の設立年。にも関わらず影も形も存在しないという」
デオン「知っての通り、近代の看護婦象というのは、彼女、フローレンス・ナイチンゲールという人物の影響がとてつもなく大きい。彼女の存在がなければ、看護教育のレベルは数十年単位で遅れただろうと言われるほどだ」
ロマン《看護婦としてはもちろん、統計学者としても有名であるのが面白いところだけどね。確かに、ナイチンゲールの存在なくして、看護教育の基盤はなかったと言われる。看護学校では今でもナイチンゲールへの祈りを絶やさないというし、そういった意味では『神』と近似の扱いを受けているとも言える》
ナイチンゲール「――しかし、おかしいのです。この病院の何もかもは、かつて私が見た『以前』の医療現場そのもの。まるで、時代に置いていかれたかのような、そんな違和感を覚えてしまう。患者から聞き込みを行ったところ、こういった現場であることは『昔から当たり前』とのこと……」
ロマン《……なるほど、言いたいことがわかってきたぞ。つまり、この時代ではナイチンゲールの活躍によって開拓されていたはずの看護教育の進歩がストップしているというわけですね?》
ナイチンゲール「肯定です。まるで、私の功績すべてが『なかったこと』にされたかのように」
デオン「確信を得たのは『ナイチンゲール看護学校なんてものは聞いたことがない』という言質を聞いたことだ。1860年といえば、ナイチンゲール看護学校の設立年。にも関わらず影も形も存在しないという」
15: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 18:13:37.35 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「えーとつまり……ナイチンゲールさんがやってきたはずのことがなかったことにされてるっぽくて、医療技術の発展もその分遅れるということは……」
ロマン《医療技術の発展だけじゃあない。先述の通り、統計学の進歩もその分遅れることになる。しかもナイチンゲールの功績全体が削除されているということは、かのクリミア戦争での実績もなかったことになって、と考えると――なるほど、一見すると小さな綻びに見えるけど、放置すれば燃え広がる立派な特異点だねそりゃ》
ナイチンゲール「……人理、という概念に関係なく、この病院の惨状たるや。看護婦の人手不足は加速し、医師も夜になれば職務放棄上等、と酒に溺れているのだといいます。私は、この状況を許しているこの世間、世界に対し非常に耐え難い怒りを覚えている……っ!!」
ぐだ子「お、落ち着いて! バーサーカーの全力の殺意とかこっちがプレッシャーで潰されちゃうから!」
マシュ「しかし、そうなると存命中のはずのこの時代、いえ、1820年から生きているはずのナイチンゲールさんは何処に……? 考えられるとすれば、歴史が歪められ、殺害されたなどが考えられますが――」
デオン「誰かに殺された、か……」
ナイチンゲール「……本来なら、ロンドン中の病院を巡り早急な環境改革に努めたいところですが――原因が断たれない以上、病はそこから湧いてくるでしょう」
ぐだ子「これ以外の異常はないみたいだし……うん、向かってみようか。ドルーリー・レーン劇場に」
ロマン《医療技術の発展だけじゃあない。先述の通り、統計学の進歩もその分遅れることになる。しかもナイチンゲールの功績全体が削除されているということは、かのクリミア戦争での実績もなかったことになって、と考えると――なるほど、一見すると小さな綻びに見えるけど、放置すれば燃え広がる立派な特異点だねそりゃ》
ナイチンゲール「……人理、という概念に関係なく、この病院の惨状たるや。看護婦の人手不足は加速し、医師も夜になれば職務放棄上等、と酒に溺れているのだといいます。私は、この状況を許しているこの世間、世界に対し非常に耐え難い怒りを覚えている……っ!!」
ぐだ子「お、落ち着いて! バーサーカーの全力の殺意とかこっちがプレッシャーで潰されちゃうから!」
マシュ「しかし、そうなると存命中のはずのこの時代、いえ、1820年から生きているはずのナイチンゲールさんは何処に……? 考えられるとすれば、歴史が歪められ、殺害されたなどが考えられますが――」
デオン「誰かに殺された、か……」
ナイチンゲール「……本来なら、ロンドン中の病院を巡り早急な環境改革に努めたいところですが――原因が断たれない以上、病はそこから湧いてくるでしょう」
ぐだ子「これ以外の異常はないみたいだし……うん、向かってみようか。ドルーリー・レーン劇場に」
17: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 18:30:59.11 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
ぐだ子「見た感じは普通の劇場と変わりないけど……どう? 中に変な反応とかありそう?」
ロマン《うーん……ううん? なんだろうこれ、一見するとサーヴァントの反応にも見えなくないけど、シャドウサーヴァントにしては弱すぎて、かつはっきりしない。はっきりいって弱い反応が多数確認できるなぁ》
マシュ「微妙に判断に困っているのは、どんな存在かはっきりしないということで?」
ロマン《反応だけ見ると弱いし、そこまで強く警戒する必要もなさそうだけど……》
デオン「何、僕がいればとりあえずマスターは守れる。雑兵であればフロー一人で十分さ」
ナイチンゲール「それでは突入しましょう」バンバンバン!!
ぐだ子「と、扉を開けるのにリボルバー乱射する必要あったかなぁ……?」
ロマン《く、クリアリングだよクリアリング》
ぐだ子「見た感じは普通の劇場と変わりないけど……どう? 中に変な反応とかありそう?」
ロマン《うーん……ううん? なんだろうこれ、一見するとサーヴァントの反応にも見えなくないけど、シャドウサーヴァントにしては弱すぎて、かつはっきりしない。はっきりいって弱い反応が多数確認できるなぁ》
マシュ「微妙に判断に困っているのは、どんな存在かはっきりしないということで?」
ロマン《反応だけ見ると弱いし、そこまで強く警戒する必要もなさそうだけど……》
デオン「何、僕がいればとりあえずマスターは守れる。雑兵であればフロー一人で十分さ」
ナイチンゲール「それでは突入しましょう」バンバンバン!!
ぐだ子「と、扉を開けるのにリボルバー乱射する必要あったかなぁ……?」
ロマン《く、クリアリングだよクリアリング》
18: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 18:39:22.61 ID:80ZjV9t9O
マシュ「扉の先に敵影なし……となると、反応は劇場ホール内から?」
ナイチンゲール「察知され囲まれる可能性もあります。早速進みましょう」バンバンバン!!
ぐだ子「ああ、高そうな装飾の扉が無慈悲に蜂の巣に……」
デオン「ここがメインのホールのはずだけど――」
オオオオオオオオオオ!!!
ウワアアアアアアア!!!
ぐだ子「うわっ!? なにこれすごい数のひ、と――」
生霊’s「Wooooooooooooo!!??」
ぐだ子「ヒィッ!?」
マシュ「なっ、これは――!? こんな真夜中にこれだけの人が――いえ、それよりも、なんなのですか、全員の頭上に浮かび上がるモンスターは!?」
デオン「デミサーヴァントであるマシュはともかく、マスターにも見えているのか……」
ぐだ子「ちょ、ちょっと!? 冷静に分析する前に説明くださいっ! この数であの見た目とかめっちゃ気持ち悪いんですけど!?」
ナイチンゲール「察知され囲まれる可能性もあります。早速進みましょう」バンバンバン!!
ぐだ子「ああ、高そうな装飾の扉が無慈悲に蜂の巣に……」
デオン「ここがメインのホールのはずだけど――」
オオオオオオオオオオ!!!
ウワアアアアアアア!!!
ぐだ子「うわっ!? なにこれすごい数のひ、と――」
生霊’s「Wooooooooooooo!!??」
ぐだ子「ヒィッ!?」
マシュ「なっ、これは――!? こんな真夜中にこれだけの人が――いえ、それよりも、なんなのですか、全員の頭上に浮かび上がるモンスターは!?」
デオン「デミサーヴァントであるマシュはともかく、マスターにも見えているのか……」
ぐだ子「ちょ、ちょっと!? 冷静に分析する前に説明くださいっ! この数であの見た目とかめっちゃ気持ち悪いんですけど!?」
19: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 18:48:21.31 ID:80ZjV9t9O
ナイチンゲール「臆することはありません。あれは『生霊』です」
マシュ「生霊、ですか……?」
ロマン《生霊――というのは日本古来の呼び方で、ファンタズムとか呼ばれている存在、と認識すればいいのかい? それならば変に怖がることもないだろうね。あれは本来、人の目には見えない『悪意』の形だ》
デオン「ああ、人間であれば誰もが持つ悪意のヴィジョン。文字通り『生きている者の霊』だ」
ぐだ子「えっ。それじゃあ私も……?」
ナイチンゲール「本来、普通の人間には見えるはずがないものです。自覚がないのはもちろんのこと。私は珍しく『見える側』の人間でしたが」
デオン「神秘の塊であるサーヴァントは盲目でもない限り見えるだろうね。けど、ここまではっきりとした映像で見えるのはさすがに珍しいかも……」
ロマン《おいおい、しかも見えちゃうだけじゃない。そこにいる人間たちは気を失っているが、その生霊とやらからさっきの『サーヴァントに近い反応』を感知した。シャドウほど強力ではないが、おそらくそれらは聖杯の端末だ!》
マシュ「この生霊たちがすべて……? ですが、私達に敵対しようという意思は確認できませんね。さきほどからずっと、ステージの方を見ている……?」
マシュ「生霊、ですか……?」
ロマン《生霊――というのは日本古来の呼び方で、ファンタズムとか呼ばれている存在、と認識すればいいのかい? それならば変に怖がることもないだろうね。あれは本来、人の目には見えない『悪意』の形だ》
デオン「ああ、人間であれば誰もが持つ悪意のヴィジョン。文字通り『生きている者の霊』だ」
ぐだ子「えっ。それじゃあ私も……?」
ナイチンゲール「本来、普通の人間には見えるはずがないものです。自覚がないのはもちろんのこと。私は珍しく『見える側』の人間でしたが」
デオン「神秘の塊であるサーヴァントは盲目でもない限り見えるだろうね。けど、ここまではっきりとした映像で見えるのはさすがに珍しいかも……」
ロマン《おいおい、しかも見えちゃうだけじゃない。そこにいる人間たちは気を失っているが、その生霊とやらからさっきの『サーヴァントに近い反応』を感知した。シャドウほど強力ではないが、おそらくそれらは聖杯の端末だ!》
マシュ「この生霊たちがすべて……? ですが、私達に敵対しようという意思は確認できませんね。さきほどからずっと、ステージの方を見ている……?」
21: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:00:13.81 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「そ、そりゃあ劇場なわけだし、舞台を見てるんじゃないかなー?」
ナイチンゲール「――いえ、この状況はありえません」
ぐだ子「え? な、なんで?」
ナイチンゲール「先ほども述べましたが、生霊とは悪意の形。日常生活の中で常に人間の頭にゆらゆらと浮かぶ、いわばむき出しの刃です。しかし、そのむき出しの刃も『悪意の向ける先』がなく、悪意を忘れてしまえば鞘に収まる。それこそ、舞台に夢中になっている人間は、その時だけ生霊を無意識に抑えているのです」
マシュ「なるほど、舞台を楽しんでいる間は悪意の生霊は顔を出さない、と。……けれど、当の人間たちは気を失ったまま。生霊だけが顔を出して言葉にもならない歓声をあげている現状ですね。これはありえない、と」
デオン「眠くなってしまうような駄作であればともかく、ここは名誉ある、そして実績ある王立劇場。名作奇作あれど駄作はありえないはずだが――いや、そうだ。ここは特異点の中心。そもそも普通とはかけ離れた場所のはずだよね」
ぐだ子「確かに――だって、舞台の上にいるのも生霊っぽいやつだし。見てみなよ」
ナイチンゲール「――いえ、この状況はありえません」
ぐだ子「え? な、なんで?」
ナイチンゲール「先ほども述べましたが、生霊とは悪意の形。日常生活の中で常に人間の頭にゆらゆらと浮かぶ、いわばむき出しの刃です。しかし、そのむき出しの刃も『悪意の向ける先』がなく、悪意を忘れてしまえば鞘に収まる。それこそ、舞台に夢中になっている人間は、その時だけ生霊を無意識に抑えているのです」
マシュ「なるほど、舞台を楽しんでいる間は悪意の生霊は顔を出さない、と。……けれど、当の人間たちは気を失ったまま。生霊だけが顔を出して言葉にもならない歓声をあげている現状ですね。これはありえない、と」
デオン「眠くなってしまうような駄作であればともかく、ここは名誉ある、そして実績ある王立劇場。名作奇作あれど駄作はありえないはずだが――いや、そうだ。ここは特異点の中心。そもそも普通とはかけ離れた場所のはずだよね」
ぐだ子「確かに――だって、舞台の上にいるのも生霊っぽいやつだし。見てみなよ」
22: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:04:21.76 ID:80ZjV9t9O
シャーロットの生霊「さぁ本日ご覧いただくのは、かの戦争の地で起きた物語。悪徳と傲慢に満ちた悪魔の討伐劇でございます」
オオオオオオオオ!!
「幾万の命を散らし、身を粉にして粉塵する勇敢な兵士たち。しかしそれをあざ笑う狡猾な存在。それが悪魔ナイチンゲール
オオオオオオオオ!!
「幾万の命を散らし、身を粉にして粉塵する勇敢な兵士たち。しかしそれをあざ笑う狡猾な存在。それが悪魔ナイチンゲール
23: >>22訂正 ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:13:24.20 ID:80ZjV9t9O
シャーロットの生霊「さぁ本日ご覧いただくのは、かの戦争の地で起きた物語。悪徳と傲慢に満ちた悪魔の討伐劇でございます」
オオオオオオオオ!!
「幾万の命を散らし、身を粉にして粉塵する勇敢な兵士たち。しかしそれをあざ笑う狡猾な存在。それが悪魔ナイチンゲール!」
「手先と共に舞い降りるは、傷ついた勇士たちの集う病棟。天使のような笑顔を持って人の心の空虚に入り込み、悪魔ナイチンゲールは傲慢な態勢と悪意ある汚染によって死をはびこらせたのです!」
「しかしそれを許さぬのは正義の鉄槌か! 神の勅命の元に、悪魔を討つ剣を取ったのはそう――正義の白百合シュヴァリエ・デオンではありませんか!」
「さあ白百合の騎士は、暴虐、傲慢の悪魔ナイチンゲールを討つことができたのでしょうか! このステージでその歴史的瞬間を目の当たりにしようではありませんか!」
「それではこれにて開演!」
ロマン《ナイチンゲールの時代にシュバリエデオンって時代設定めちゃくちゃ過ぎない?》
マシュ「それよりも、ナイチンゲールさんが悪魔……? 確かに手腕は時折悪魔的との評判ですが……」
ぐだ子「それに、演劇ってこう、シェイクスピアとかのやつでしょ? なんでナイチンゲールの劇なんてやってるの?」
オオオオオオオオ!!
「幾万の命を散らし、身を粉にして粉塵する勇敢な兵士たち。しかしそれをあざ笑う狡猾な存在。それが悪魔ナイチンゲール!」
「手先と共に舞い降りるは、傷ついた勇士たちの集う病棟。天使のような笑顔を持って人の心の空虚に入り込み、悪魔ナイチンゲールは傲慢な態勢と悪意ある汚染によって死をはびこらせたのです!」
「しかしそれを許さぬのは正義の鉄槌か! 神の勅命の元に、悪魔を討つ剣を取ったのはそう――正義の白百合シュヴァリエ・デオンではありませんか!」
「さあ白百合の騎士は、暴虐、傲慢の悪魔ナイチンゲールを討つことができたのでしょうか! このステージでその歴史的瞬間を目の当たりにしようではありませんか!」
「それではこれにて開演!」
ロマン《ナイチンゲールの時代にシュバリエデオンって時代設定めちゃくちゃ過ぎない?》
マシュ「それよりも、ナイチンゲールさんが悪魔……? 確かに手腕は時折悪魔的との評判ですが……」
ぐだ子「それに、演劇ってこう、シェイクスピアとかのやつでしょ? なんでナイチンゲールの劇なんてやってるの?」
24: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:23:07.76 ID:80ZjV9t9O
デオン「あの生霊の主、あれはシャーロット・シドンズじゃないか」
ナイチンゲール「私自身を悪魔と呼ぶ件に関しては否定しませんが、いささか虚偽が混じっているのがなんとも言えませんね」
ロマン《自分で悪魔名乗り始めちゃったよこの人……それでシュバリエデオン。そのシャーロットというのは?》
デオン「僕のいた時代の看板女優の名前だ。……この時代には存在するはずがない」
ロマン《となると、時代を超えて召喚された英霊――に近い何かってことか。いや、英霊というよりかはあれも端末の一つと考えてよさそうだね》
ぐだ子「けど、勇み足で突貫したのはいいものの、特に動きもなく、なぜか生霊ってのが変な劇を見てるだけ……? なんか肩透かしっていうか、これが特異点の原因に繋がるのかな?」
ロマン《ふーむ……一旦劇場を出て待機してくれないか。敵対しないということは襲われることもないし。ちょっとダヴィンチちゃんにアドバイスを仰いてみるよ》
ナイチンゲール「私自身を悪魔と呼ぶ件に関しては否定しませんが、いささか虚偽が混じっているのがなんとも言えませんね」
ロマン《自分で悪魔名乗り始めちゃったよこの人……それでシュバリエデオン。そのシャーロットというのは?》
デオン「僕のいた時代の看板女優の名前だ。……この時代には存在するはずがない」
ロマン《となると、時代を超えて召喚された英霊――に近い何かってことか。いや、英霊というよりかはあれも端末の一つと考えてよさそうだね》
ぐだ子「けど、勇み足で突貫したのはいいものの、特に動きもなく、なぜか生霊ってのが変な劇を見てるだけ……? なんか肩透かしっていうか、これが特異点の原因に繋がるのかな?」
ロマン《ふーむ……一旦劇場を出て待機してくれないか。敵対しないということは襲われることもないし。ちょっとダヴィンチちゃんにアドバイスを仰いてみるよ》
25: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:36:34.88 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
ダヴィンチ《へぇ、なかなか面白い切り口でやってくれるね向こうも》
マシュ「現象の理由がわかったのですか?」
ダヴィンチ《おそらくだけどね。まず、その劇場は聖杯の力によって一種の宝具――それも固有結界に近いものになっていると思われる》
ぐだ子「劇場型の宝具……確かに前例はあるけど」
ダヴィンチ《それもかーなーり強力なものだ。というのも、その劇場で行われる劇には一種の『刷り込み』の力が働いているんじゃないかなーと思うよ。それも史上に影響が出るレベルでね》
ぐだ子「す、刷り込み……?」
ダヴィンチ《そっ、刷り込み。あの劇場で行われていた劇の内容を掻い摘むと、『ナイチンゲールっていうひっどい看護婦がいて、そいつに正義の鉄槌をぶち込んでやったぜ』という話だ。つまり、この話が『事実』になりつつあるってことさ》
ぐだ子「???」
ダヴィンチ《難しく考えなくていいよ。要はスケールの大きい催眠術。地球の歴史、人間の集合意識という相手に、『ナイチンゲールは悪いやつ』という虚偽を何回も何回も、繰り返し刷り込む。するとそれは最終的に揺るぎない真実になっちまうってことさ》
マシュ「……あっ! つまり、嘘をばら撒いていると、それが真実として全体に広がる。歴史が捏造される――それってつまり歴史改変です!」
ダヴィンチ《へぇ、なかなか面白い切り口でやってくれるね向こうも》
マシュ「現象の理由がわかったのですか?」
ダヴィンチ《おそらくだけどね。まず、その劇場は聖杯の力によって一種の宝具――それも固有結界に近いものになっていると思われる》
ぐだ子「劇場型の宝具……確かに前例はあるけど」
ダヴィンチ《それもかーなーり強力なものだ。というのも、その劇場で行われる劇には一種の『刷り込み』の力が働いているんじゃないかなーと思うよ。それも史上に影響が出るレベルでね》
ぐだ子「す、刷り込み……?」
ダヴィンチ《そっ、刷り込み。あの劇場で行われていた劇の内容を掻い摘むと、『ナイチンゲールっていうひっどい看護婦がいて、そいつに正義の鉄槌をぶち込んでやったぜ』という話だ。つまり、この話が『事実』になりつつあるってことさ》
ぐだ子「???」
ダヴィンチ《難しく考えなくていいよ。要はスケールの大きい催眠術。地球の歴史、人間の集合意識という相手に、『ナイチンゲールは悪いやつ』という虚偽を何回も何回も、繰り返し刷り込む。するとそれは最終的に揺るぎない真実になっちまうってことさ》
マシュ「……あっ! つまり、嘘をばら撒いていると、それが真実として全体に広がる。歴史が捏造される――それってつまり歴史改変です!」
26: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:54:06.50 ID:80ZjV9t9O
ダヴィンチ《あの劇場は、それを可能にする宝具ってわけさ。あの劇場はいくつかスキルを持っていてね。まずは『観客召喚』。劇場の一部、欠かせない存在として観客を召喚する。生霊が色濃く外に出ていたのは、劇場が無理やり引っ張り出したんだろうね。悪意の生霊に刷り込みを訴えかければ、いずれ人間の集合意識、集合した悪意にナイチンゲールの歴史は攻撃される。まぁ『あいつってひっでぇやつだよな!』という認識を持たせるためだろう》
デオン「過去存在した悪の独裁者、悪の超人として無意識に認識されるわけか」
ダヴィンチ《次に『空想化』。劇も結局ほとんどはフィクション。作家の頭の中で存在していた空想の世界の産物。その舞台で演じられた劇は、たとえ現実で起こった真実の物語、史実であっても人類史にはフィクションとして認識されるようになる。つまり、ナイチンゲールは架空の人物として改変される》
ナイチンゲール「それはつまり、私の名前は絵本の中の存在になる、ということですか」
ダヴィンチ《ナーサリーちゃんの例もあるし、この場合『絵だけに描かれた存在』というのが正しいかもね。最後は『顕在化』。観客に刷り込んだ虚実を真実とし、史実の偉人を空想とし、それを歴史――人類史に結果としてフィードバックしていく能力。つまりこれこそ歴史改変のスキルと言える》
ロマン《それが現在起こっているロンドンの看護教育停滞現象の原因だと思われるよ。もろに現代にも影響を与えている人物だからなぁ……史実系英霊殺しの能力によって、ピンポイントに影響がでかい人物を標的にされた結果がこの特異点さ》
ぐだ子「……つまり、あの劇場ぶっ壊せば事態は解決するよね!」
マシュ「ああっ、先輩が理解を中途で辞めて暴力的な結論を!」
ロマン《まぁ、合ってるっちゃ合ってるし……。けど今劇場を破壊しても、力の源となる聖杯がある限り、現時点で影響を受けた範囲は変化したまま。劇場を壊すことで人類史の改変は止められるが、解決には至らない》
デオン「つまりいつも通り、聖杯を回収すればなんとかなるってことだね」
デオン「過去存在した悪の独裁者、悪の超人として無意識に認識されるわけか」
ダヴィンチ《次に『空想化』。劇も結局ほとんどはフィクション。作家の頭の中で存在していた空想の世界の産物。その舞台で演じられた劇は、たとえ現実で起こった真実の物語、史実であっても人類史にはフィクションとして認識されるようになる。つまり、ナイチンゲールは架空の人物として改変される》
ナイチンゲール「それはつまり、私の名前は絵本の中の存在になる、ということですか」
ダヴィンチ《ナーサリーちゃんの例もあるし、この場合『絵だけに描かれた存在』というのが正しいかもね。最後は『顕在化』。観客に刷り込んだ虚実を真実とし、史実の偉人を空想とし、それを歴史――人類史に結果としてフィードバックしていく能力。つまりこれこそ歴史改変のスキルと言える》
ロマン《それが現在起こっているロンドンの看護教育停滞現象の原因だと思われるよ。もろに現代にも影響を与えている人物だからなぁ……史実系英霊殺しの能力によって、ピンポイントに影響がでかい人物を標的にされた結果がこの特異点さ》
ぐだ子「……つまり、あの劇場ぶっ壊せば事態は解決するよね!」
マシュ「ああっ、先輩が理解を中途で辞めて暴力的な結論を!」
ロマン《まぁ、合ってるっちゃ合ってるし……。けど今劇場を破壊しても、力の源となる聖杯がある限り、現時点で影響を受けた範囲は変化したまま。劇場を壊すことで人類史の改変は止められるが、解決には至らない》
デオン「つまりいつも通り、聖杯を回収すればなんとかなるってことだね」
27: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 19:56:40.55 ID:80ZjV9t9O
一旦休憩
今日と明日の2日で書き上げる予定です
ごゆるりとどうぞ、黒博物館は一巻二巻どっちも名作だよ!
興味が出たら本屋にレイシフトだ!
今日と明日の2日で書き上げる予定です
ごゆるりとどうぞ、黒博物館は一巻二巻どっちも名作だよ!
興味が出たら本屋にレイシフトだ!
30: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 21:28:20.37 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「そうそう! つまりいつも通り、黒幕ぶっ飛ばして聖杯ゲットして終わりだよ終わり!」
マシュ「なんで先輩の思考がバーサーカー寄りになっているんですか……」
ナイチンゲール「ですがそれ以外に治療方法がありません。聖杯の持ち主も、かの輝かしき王立劇場をこのような用途で悪用するなど笑止千万――何より、私の歴史を消去すること、それはかのクリミア戦争で救ってきた命はもちろん、天に召された命を侮辱するも同然。誰かの救われる未来を否定することなどあってはならない。誰であっても許されない……!!」
デオン「苛烈で実にフローらしい。……誰も止められない勇み足、澄んだ輝きを放つ抜き身の刃のごとく。時には周りを、自分を傷つけるほどの苛烈さ。まさにナイチンゲールそのものだね」
ぐだ子「……」
デオン「ん? どうしたんだい、そんないぶかしげな顔をして」
ぐだ子「いや……やっぱり二人って、昔からの知り合いって感じがするなーと改めてね」
デオン「……そうだね、まぁ、そんなこともある。歴史の外では、運命ともいえる遭遇劇があるものさ」
ナイチンゲール「デオン・ド・ボーモンとはそのように綺麗な言葉で表せる出会いではなかったですよ」
デオン「あはは、それも否定できないね……」
ナイチンゲール「ですが、それも過ぎ去った歴史です。誰に知られずとも、私の中の歴史、その1ページにシュバリエデオンの名が記されている。そう、たったそれだけのことです」
デオン「違いない。王立劇場らしく、演劇風に表すならば――結局はヤジを飛ばす迷惑な観客でしかなかっただけだ」
マシュ「……詳細は不明のままですが、どのような感情を持つ記憶であっても、それは確かな記憶、ということでしょうか」
ぐだ子「よくわからないままぼやかされた気もするけどね!」
マシュ「なんで先輩の思考がバーサーカー寄りになっているんですか……」
ナイチンゲール「ですがそれ以外に治療方法がありません。聖杯の持ち主も、かの輝かしき王立劇場をこのような用途で悪用するなど笑止千万――何より、私の歴史を消去すること、それはかのクリミア戦争で救ってきた命はもちろん、天に召された命を侮辱するも同然。誰かの救われる未来を否定することなどあってはならない。誰であっても許されない……!!」
デオン「苛烈で実にフローらしい。……誰も止められない勇み足、澄んだ輝きを放つ抜き身の刃のごとく。時には周りを、自分を傷つけるほどの苛烈さ。まさにナイチンゲールそのものだね」
ぐだ子「……」
デオン「ん? どうしたんだい、そんないぶかしげな顔をして」
ぐだ子「いや……やっぱり二人って、昔からの知り合いって感じがするなーと改めてね」
デオン「……そうだね、まぁ、そんなこともある。歴史の外では、運命ともいえる遭遇劇があるものさ」
ナイチンゲール「デオン・ド・ボーモンとはそのように綺麗な言葉で表せる出会いではなかったですよ」
デオン「あはは、それも否定できないね……」
ナイチンゲール「ですが、それも過ぎ去った歴史です。誰に知られずとも、私の中の歴史、その1ページにシュバリエデオンの名が記されている。そう、たったそれだけのことです」
デオン「違いない。王立劇場らしく、演劇風に表すならば――結局はヤジを飛ばす迷惑な観客でしかなかっただけだ」
マシュ「……詳細は不明のままですが、どのような感情を持つ記憶であっても、それは確かな記憶、ということでしょうか」
ぐだ子「よくわからないままぼやかされた気もするけどね!」
31: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 21:36:33.28 ID:80ZjV9t9O
デオン「と、これ以上の思い出話モドキは蛇足だ。早速行動に移ろう。つまり、まずは聖杯の持ち主を探すことから――ですよね?」
ロマン《ああ、それは確かなんだが、こちらも反応を探ってみても、結局聖杯本体の反応は探せなくて――もしかして、探す方法を思いついたのかい?》
デオン「劇を見て、なおかつ敵の目的がナイチンゲールの人理的抹殺――という点を含めて考えると、聖杯を持っている可能性が高い人間に心当たりがある」
ナイチンゲール「かの戦争での『風評捏造』のやり方、そして私を悪魔たらんとする虚偽の既視感――やはり、黒幕はあの男ですね」
マシュ「もしかして……ナイチンゲールさんの知り合い? それも相手はこちらを深く憎んでいる、という見解で間違いなく?」
デオン「ああ、あの男なら舞台に顔を出しただけでもすぐに飛んでくるだろうさ――メインキャストの登場だ。舞台挨拶は抜きにしてステージに躍り出ようじゃないか」
ロマン《ああ、それは確かなんだが、こちらも反応を探ってみても、結局聖杯本体の反応は探せなくて――もしかして、探す方法を思いついたのかい?》
デオン「劇を見て、なおかつ敵の目的がナイチンゲールの人理的抹殺――という点を含めて考えると、聖杯を持っている可能性が高い人間に心当たりがある」
ナイチンゲール「かの戦争での『風評捏造』のやり方、そして私を悪魔たらんとする虚偽の既視感――やはり、黒幕はあの男ですね」
マシュ「もしかして……ナイチンゲールさんの知り合い? それも相手はこちらを深く憎んでいる、という見解で間違いなく?」
デオン「ああ、あの男なら舞台に顔を出しただけでもすぐに飛んでくるだろうさ――メインキャストの登場だ。舞台挨拶は抜きにしてステージに躍り出ようじゃないか」
32: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 21:52:05.77 ID:80ZjV9t9O
■ □ ■
オオオオオオオオ!! ヴォオオオオオオ
ぐだ子「ううぅ、人の悪意とだけあってドロドロしたうめき声だしてるなぁ」
ナイチンゲール「耳障りです。治療行為の邪魔をされても癪ですし、あらかたの生霊は退治しましょう」
マシュ「えっ!? いくら霊とはいえ、生霊を消滅させたら人間さんの方は大丈夫なのですか!?」
デオン「心配ないよ。生霊を退治してもしばらく放心状態になるだけ。とっくに死んでる幽霊と違って元が生きていれば問題ないさ」
ぐだ子「なら大丈夫だね! マシュ、生霊に峰打ちするんだ!」
マシュ「見えるということは触れられるということでしょうし……戦闘行動、開始しますっ!」
デオン「僕はカバーだ! フロー、蹂躙してくれ!」
ナイチンゲール「了解。――宝具、展開します」
ロマン《ちょ、ちょっと待って!? あなたの宝具って攻撃宝具に見える回復宝具であって、攻撃宝具じゃないですよ!?》
ナイチンゲール「問題ありません。言ったはずです。私は生前から生霊と身近に過ごしてきました。それは私自身の生霊も例外ではない、と言っておきましょう」
ぐだ子「……あれってもしかして、ナイチンゲールさんの生霊だったの!?」
デオン「英霊化して大分見た目が是正、というかイメージ寄りになってるけど、相変わらず化物みたいな生霊だよ。宝具化されて普通なら『浄化』というベクトルに固定されているが、悪意の顕現たる生霊相手に『浄化』は特効薬。しかも生霊同士ならダメージも与えられる」
オオオオオオオオ!! ヴォオオオオオオ
ぐだ子「ううぅ、人の悪意とだけあってドロドロしたうめき声だしてるなぁ」
ナイチンゲール「耳障りです。治療行為の邪魔をされても癪ですし、あらかたの生霊は退治しましょう」
マシュ「えっ!? いくら霊とはいえ、生霊を消滅させたら人間さんの方は大丈夫なのですか!?」
デオン「心配ないよ。生霊を退治してもしばらく放心状態になるだけ。とっくに死んでる幽霊と違って元が生きていれば問題ないさ」
ぐだ子「なら大丈夫だね! マシュ、生霊に峰打ちするんだ!」
マシュ「見えるということは触れられるということでしょうし……戦闘行動、開始しますっ!」
デオン「僕はカバーだ! フロー、蹂躙してくれ!」
ナイチンゲール「了解。――宝具、展開します」
ロマン《ちょ、ちょっと待って!? あなたの宝具って攻撃宝具に見える回復宝具であって、攻撃宝具じゃないですよ!?》
ナイチンゲール「問題ありません。言ったはずです。私は生前から生霊と身近に過ごしてきました。それは私自身の生霊も例外ではない、と言っておきましょう」
ぐだ子「……あれってもしかして、ナイチンゲールさんの生霊だったの!?」
デオン「英霊化して大分見た目が是正、というかイメージ寄りになってるけど、相変わらず化物みたいな生霊だよ。宝具化されて普通なら『浄化』というベクトルに固定されているが、悪意の顕現たる生霊相手に『浄化』は特効薬。しかも生霊同士ならダメージも与えられる」
33: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 22:01:13.97 ID:80ZjV9t9O
ナイチンゲール「我は毒あるもの、害あるもの――そして悪意を断ち切る。これが私の偽善の証! ナイチンゲール・プレッジ!!!」
ドゴォォォォォォォンッ!!!
シュウゥ…
ロマン《周囲のファンタズム、音もなく消滅……あの宝具が見た目通りの活躍をしてくれるとは》
マシュ「ですが劇場内の観客を一度に吹き飛ばしました。おそらくその黒幕とやらもこれには気づくはず……!!」
???「――ああ、やはり、やはりか。やはり貴様は期待を裏切らず、この私の目の前にやってくる。あの時のように不意にやってきてはすべてを滅茶苦茶にしてくれるのも変わらんか……!!」
ナイチンゲール「――無理やり生霊を縛り付け、エゴイズムをこれでもかと押し付けてくるあなたもまた変わりませんね。ジョン・ホール」
ジョン「久しいなフローレンス・ナイチンゲール……!」
ドゴォォォォォォォンッ!!!
シュウゥ…
ロマン《周囲のファンタズム、音もなく消滅……あの宝具が見た目通りの活躍をしてくれるとは》
マシュ「ですが劇場内の観客を一度に吹き飛ばしました。おそらくその黒幕とやらもこれには気づくはず……!!」
???「――ああ、やはり、やはりか。やはり貴様は期待を裏切らず、この私の目の前にやってくる。あの時のように不意にやってきてはすべてを滅茶苦茶にしてくれるのも変わらんか……!!」
ナイチンゲール「――無理やり生霊を縛り付け、エゴイズムをこれでもかと押し付けてくるあなたもまた変わりませんね。ジョン・ホール」
ジョン「久しいなフローレンス・ナイチンゲール……!」
34: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 22:16:22.43 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「……見たところ、メジャーな英霊というわけではなさそうだけど、あいつ誰?」
デオン「ああ、彼は英霊なんかじゃない。ただの傲慢な軍医長官だ。――まぁ、わかりやすく言うと、フローレンス式ゴリ押し改革に反発した被害者兼加害者のひとりだよ」
ぐだ子「ああ、改革ついでに首が飛んでいったお偉いさんたちの一人ってことか……」
ナイチンゲール「まぁ、彼は少々特別な縁ですがね――」
ジョン「飛んだ腐れ縁だ! 私の城だった病棟に我が物顔で押しかけ、粘着質に張り付いては横から乗っ取ってきた飛んだわがまま女王だ!! だがここで会ったのもまた運命と――」
ナイチンゲール「うるさい、煩わしいです。あなたが聖杯を持っていることはおおよそ見当がついています。即刻手渡しなさい。でなければ聖杯の持つ腕ごと頂戴します」
ジョン「相も変わらず話を聞かんのかお前は!」
ロマン ぐだ子 マシュ デオン(ああ、やっぱり昔から話聞かなかったのね……)
ナイチンゲール「あなたとの不毛な会話など、治療行為には不要だからです。むしろ迅速な治療の妨げ――妨害をする相手にも徹底的に話し合う、これは生前から変わりありません」
ジョン「くっ……! だが、今やお前の生霊にも負けぬ力を手に入れた。そうだ、私は貴様の悪意、貴様の生霊、否、悪霊に負けた日からずっと、ずっとこの日を――」
ナイチンゲール「……」スッ
ぐだ子「あっ、ついにしびれ切らしてリボルバーに手が――」
ナイチンゲール「消毒!」バンバンバン!!
キンキンキィンッ!!
マシュ「なっ……!? 英霊でもない人間なのに銃弾を弾いた――!?」
デオン「ああ、彼は英霊なんかじゃない。ただの傲慢な軍医長官だ。――まぁ、わかりやすく言うと、フローレンス式ゴリ押し改革に反発した被害者兼加害者のひとりだよ」
ぐだ子「ああ、改革ついでに首が飛んでいったお偉いさんたちの一人ってことか……」
ナイチンゲール「まぁ、彼は少々特別な縁ですがね――」
ジョン「飛んだ腐れ縁だ! 私の城だった病棟に我が物顔で押しかけ、粘着質に張り付いては横から乗っ取ってきた飛んだわがまま女王だ!! だがここで会ったのもまた運命と――」
ナイチンゲール「うるさい、煩わしいです。あなたが聖杯を持っていることはおおよそ見当がついています。即刻手渡しなさい。でなければ聖杯の持つ腕ごと頂戴します」
ジョン「相も変わらず話を聞かんのかお前は!」
ロマン ぐだ子 マシュ デオン(ああ、やっぱり昔から話聞かなかったのね……)
ナイチンゲール「あなたとの不毛な会話など、治療行為には不要だからです。むしろ迅速な治療の妨げ――妨害をする相手にも徹底的に話し合う、これは生前から変わりありません」
ジョン「くっ……! だが、今やお前の生霊にも負けぬ力を手に入れた。そうだ、私は貴様の悪意、貴様の生霊、否、悪霊に負けた日からずっと、ずっとこの日を――」
ナイチンゲール「……」スッ
ぐだ子「あっ、ついにしびれ切らしてリボルバーに手が――」
ナイチンゲール「消毒!」バンバンバン!!
キンキンキィンッ!!
マシュ「なっ……!? 英霊でもない人間なのに銃弾を弾いた――!?」
35: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 22:27:15.06 ID:80ZjV9t9O
デオン「いや違う! 見ろ、あいつの体から生霊の腕が――」
ジョン「私の生霊は聖杯を飲み込み、もはや物理法則さえも超越した……!! あの雪の日の二の舞いにはならんぞ、フローレンスウゥゥ……!!!」ズルゥゥッ!!
ぐだ子「――で、デカすぎない? ナイチンゲールさんのやつぐらい、いや、それ以上じゃないかなあれぇ……!?」
ロマン《ちょっ、あの生霊の中心、心臓に位置する部分に聖杯の反応!? ほんとに文字通り飲み込んだっていうのか!?》
ナイチンゲール「なるほど……聖杯を直接取り入れ、生霊を無理やりサーヴァント化させましたか。普通の人間の体では難しいですが、霊的存在であり神秘を秘める、それもあなたレベルの力を持つ生霊だからできる芸当、と」
ロマン《ファンタズムをサーヴァント化――つまり、あのファンタズム、生霊の宝具がこの劇場だと考えてよさそうだ!》
デオン「嘘に満ちた宝具の持ち主らしい性格だし納得だね。しかし……並のサーヴァントより単純なエネルギー量はずば抜けている。伊達に聖杯から直接供給を受けているサーヴァントではないか」
ジョン「おっと、これで終わりと思うな。――この劇場内では、私は半英霊の加護を受けている。こんな芸当も可能なのだよ」パチンッ
ジョン「私の生霊は聖杯を飲み込み、もはや物理法則さえも超越した……!! あの雪の日の二の舞いにはならんぞ、フローレンスウゥゥ……!!!」ズルゥゥッ!!
ぐだ子「――で、デカすぎない? ナイチンゲールさんのやつぐらい、いや、それ以上じゃないかなあれぇ……!?」
ロマン《ちょっ、あの生霊の中心、心臓に位置する部分に聖杯の反応!? ほんとに文字通り飲み込んだっていうのか!?》
ナイチンゲール「なるほど……聖杯を直接取り入れ、生霊を無理やりサーヴァント化させましたか。普通の人間の体では難しいですが、霊的存在であり神秘を秘める、それもあなたレベルの力を持つ生霊だからできる芸当、と」
ロマン《ファンタズムをサーヴァント化――つまり、あのファンタズム、生霊の宝具がこの劇場だと考えてよさそうだ!》
デオン「嘘に満ちた宝具の持ち主らしい性格だし納得だね。しかし……並のサーヴァントより単純なエネルギー量はずば抜けている。伊達に聖杯から直接供給を受けているサーヴァントではないか」
ジョン「おっと、これで終わりと思うな。――この劇場内では、私は半英霊の加護を受けている。こんな芸当も可能なのだよ」パチンッ
36: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 22:35:45.51 ID:80ZjV9t9O
ザッ ザッ ザッ ザッ…
ぐだ子「ちょちょ!? な、なにこの殺意とこの音……!?」
デオン「……軍靴の音だ。それとなく予想はしていたが」
フィッツジェラルド「――調達官フィッツジェラルド。以下ナイチンゲール暗殺部隊。ここに召喚され参上しました」
ナイチンゲール「フィッツジェラルド……!」
ジョン「この劇場は観客を召喚するだけではない。必要な役者も聖杯の機能によって召喚ができる!!」
フィッツジェラルド「部隊の準備はできています。ご命令を」
ジョン「命令はそう、ずっと前から変わらない! かの悪魔ナイチンゲールに死を。たとえ死んででもナイチンゲールに死を!!」
フィッツジェラルド「ご命令とあらば」
マシュ「顔色一つ変えずに……深く教育された部下のようです。まさにロボット軍人……」
デオン「命令されればやる。されなければやらない。ただ単純にそれだけをインプットされたジョンの手足だ。容赦なくやらないと最後まで食いつかれるよ」
ぐだ子「ちょちょ!? な、なにこの殺意とこの音……!?」
デオン「……軍靴の音だ。それとなく予想はしていたが」
フィッツジェラルド「――調達官フィッツジェラルド。以下ナイチンゲール暗殺部隊。ここに召喚され参上しました」
ナイチンゲール「フィッツジェラルド……!」
ジョン「この劇場は観客を召喚するだけではない。必要な役者も聖杯の機能によって召喚ができる!!」
フィッツジェラルド「部隊の準備はできています。ご命令を」
ジョン「命令はそう、ずっと前から変わらない! かの悪魔ナイチンゲールに死を。たとえ死んででもナイチンゲールに死を!!」
フィッツジェラルド「ご命令とあらば」
マシュ「顔色一つ変えずに……深く教育された部下のようです。まさにロボット軍人……」
デオン「命令されればやる。されなければやらない。ただ単純にそれだけをインプットされたジョンの手足だ。容赦なくやらないと最後まで食いつかれるよ」
38: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 22:54:28.03 ID:80ZjV9t9O
ジョン「ああまったく、デオン・ド・ボーモンも若かりし頃はただの穢を知らぬガキだ! あの修羅とは違う! 澄んだ水は澄んだ水、血で満たされた汚水にすぐ侵食され消え去る! それほどにもろい! 『あの』デオンでなければもはや雑兵よ!」
デオン「くっ……!(剣技が劣化している、とは言わないが、やはり鬼であったあの僕とは良くも悪くも差があるか……)」
ジョン「――さぁフローレンス・ナイチンゲール!! あの時とは違う。私の生霊は最強となり、暗殺部隊も健在! 一方貴様は、頼みの綱の味方はただの雑兵揃い! そうだ、あの時と違って『グレイ』とやらの憎らしい男もいない!」
ナイチンゲール「っ」
ジョン「あの男はお前を『強い』といった! それは認めてやろう、だがそれはまっとうなものじゃあない! いわばそれは言葉の暴力! 純粋だが、それ故にあらゆるものをぶち壊しにする嵐だ! 近くにいる者を巻き込みぐちゃぐちゃにしていく。――心当たりはあるのではないかね?」
ナイチンゲール「それ、は……」
ジョン「俺もお前も、エゴの具現に過ぎん! ならばエゴイズム同士、互いに潰れるまで殴り合うだけのこと! 一部の死に損ないを救済したとしても、その裏で貴様もまた、『命令』という二文字の元に人を使い潰している。お前のいう『偽善の善』はもはや偽善ですらなくただの暴力だ!」
ナイチンゲール「……」
ジョン「貴様が消えたとしても、結局、死んだ人間と生きる人間が入れ替わるだけ……結果が入れ替わるだけで好転などしない! お前の傲慢さ、私の生霊が喰らい尽くして――」
デオン「くっ……!(剣技が劣化している、とは言わないが、やはり鬼であったあの僕とは良くも悪くも差があるか……)」
ジョン「――さぁフローレンス・ナイチンゲール!! あの時とは違う。私の生霊は最強となり、暗殺部隊も健在! 一方貴様は、頼みの綱の味方はただの雑兵揃い! そうだ、あの時と違って『グレイ』とやらの憎らしい男もいない!」
ナイチンゲール「っ」
ジョン「あの男はお前を『強い』といった! それは認めてやろう、だがそれはまっとうなものじゃあない! いわばそれは言葉の暴力! 純粋だが、それ故にあらゆるものをぶち壊しにする嵐だ! 近くにいる者を巻き込みぐちゃぐちゃにしていく。――心当たりはあるのではないかね?」
ナイチンゲール「それ、は……」
ジョン「俺もお前も、エゴの具現に過ぎん! ならばエゴイズム同士、互いに潰れるまで殴り合うだけのこと! 一部の死に損ないを救済したとしても、その裏で貴様もまた、『命令』という二文字の元に人を使い潰している。お前のいう『偽善の善』はもはや偽善ですらなくただの暴力だ!」
ナイチンゲール「……」
ジョン「貴様が消えたとしても、結局、死んだ人間と生きる人間が入れ替わるだけ……結果が入れ替わるだけで好転などしない! お前の傲慢さ、私の生霊が喰らい尽くして――」
39: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 23:11:39.15 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「――さっきから子供の口喧嘩みたいなことやってるんじゃないわよっ!」
ジョン「――ぬぅ……?」
ぐだ子「舞台の上だからって、芝居めいた言葉でごまかさないでよ! つまり『犠牲を許容してるのは同じだ』ってことをいいたんでしょうけど、そういうこと言う奴は決まって疚しい裏があるって相場が決まってるの! 芝居の上でも現実でもね!」
デオン「よく言ってくれたマスター。――ジョン・ホール。お前とフロー、どちらも犠牲の多い人生だっただろう。自分のことであっても、周囲の人間であっても。だが貴様は犠牲を吐き捨て、屍を軍靴で踏みにじる人間だ。――だがフローは違う。犠牲を余ることなく飲み込み、それを抱え込み前進する女性だ。こぼれた砂でさえも、彼女はそれを一切残さず抱え、無限に前進し続けた」
ナイチンゲール「……」
デオン「彼女は、死んだ人間の心さえも、心で涙を流しながら温かい掌で受け止めてくれる。そう、たとえ死んだ人間であっても、だ」
ジョン「それが看護婦ごっこを許容する理由になりはせん!! 自己満足を極限まで追求し、下賤な看護婦という仕事を無理矢理に――」
マシュ「ですが、彼女の存在があったから、現代に看護婦を『聖職』へと昇華させたのです! 彼女は後世にあまりに大きな物を残した!」
デオン「なぁ、ジョン・ホール。お前が残したのはなんだ?――そうだ、お前が残したのは幾重の見窄らしい死体だけだ!!」
ジョン「だ、黙れ! 私はフローレンスのような幻聴ごときで横暴を働いた愚か者とは違う! 戦場の兵士に死は常、たかが下っ端の兵の死、下っ端の兵の危惧に対し、錯乱したかのように働くこの女が異常で――」
ジョン「――ぬぅ……?」
ぐだ子「舞台の上だからって、芝居めいた言葉でごまかさないでよ! つまり『犠牲を許容してるのは同じだ』ってことをいいたんでしょうけど、そういうこと言う奴は決まって疚しい裏があるって相場が決まってるの! 芝居の上でも現実でもね!」
デオン「よく言ってくれたマスター。――ジョン・ホール。お前とフロー、どちらも犠牲の多い人生だっただろう。自分のことであっても、周囲の人間であっても。だが貴様は犠牲を吐き捨て、屍を軍靴で踏みにじる人間だ。――だがフローは違う。犠牲を余ることなく飲み込み、それを抱え込み前進する女性だ。こぼれた砂でさえも、彼女はそれを一切残さず抱え、無限に前進し続けた」
ナイチンゲール「……」
デオン「彼女は、死んだ人間の心さえも、心で涙を流しながら温かい掌で受け止めてくれる。そう、たとえ死んだ人間であっても、だ」
ジョン「それが看護婦ごっこを許容する理由になりはせん!! 自己満足を極限まで追求し、下賤な看護婦という仕事を無理矢理に――」
マシュ「ですが、彼女の存在があったから、現代に看護婦を『聖職』へと昇華させたのです! 彼女は後世にあまりに大きな物を残した!」
デオン「なぁ、ジョン・ホール。お前が残したのはなんだ?――そうだ、お前が残したのは幾重の見窄らしい死体だけだ!!」
ジョン「だ、黙れ! 私はフローレンスのような幻聴ごときで横暴を働いた愚か者とは違う! 戦場の兵士に死は常、たかが下っ端の兵の死、下っ端の兵の危惧に対し、錯乱したかのように働くこの女が異常で――」
40: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 23:28:36.65 ID:80ZjV9t9O
ナイチンゲール「――今、『たかが下っ端』とおっしゃいましたか?」
ジョン「そうだ! ただの兵卒と、そいつらを統率する権利を持つ私の命、どちらの値打ちが高いかと聞かれれば当然後者よ! 部下の死は私の生! 病床で力尽き倒れる奴らはどいつもこいつも上司のために死ねん役立たずだ!」
ロマン《ありゃひどい……悪意の生霊に聖杯を飲ませてなまじ力をもたせたから、悪意むき出し。感情のパワーバランスが崩れて悪者根性倍増だね》
ぐだ子「割りと素も混じってる気がしてならないけど……」
ナイチンゲール「――あの日あの時、汚れきった床の上、冷たい体を抱え、太ったネズミと顔を合わせながら無気力に死んでいった彼らをゴミクズ同然と扱うことなど許されることではない。よりにもよって、長たるあなたがそれをすることは! なにがあっても! そう、誰であっても、死を撒き散らし、冒涜することなど許されないッ!!!」
ジョン「こ、この状況でまだそんな生意気な口をぉ……!!」
ナイチンゲール「そうです、狂えし者として召喚された私が、何を迷うことがあるでしょうか。私の存在意義は救うこと。たとえ誰かが屑と切り捨てた人間であっても、たとえ数秒しかない命であっても、私はそれらを等しく! 絶対に! たとえ殺してでも! 救うとあの日誓った!!」
ジョン「な、なんだこいつ……!? あの時もそうだ、なぜ、なぜこの女は、目の前の壁が高く厚いほど、心が研ぎ澄まされるんだぁ……!?」
デオン「それが彼女の英雄たらん理由。そうだ、面倒なことに彼女の闘争心は、困難であればあるほど輝く。――フロー、たじろいでいる今が好機!」
ぐだ子「えっ、そっちが命令しちゃうの!? え、えーと――とにかく突撃! 問答無用で聖杯を奪取して!!」
ジョン「か、かかれ暗殺部隊よ! 宝具によって召喚された半英霊であれば、数の力で――」
ジョン「そうだ! ただの兵卒と、そいつらを統率する権利を持つ私の命、どちらの値打ちが高いかと聞かれれば当然後者よ! 部下の死は私の生! 病床で力尽き倒れる奴らはどいつもこいつも上司のために死ねん役立たずだ!」
ロマン《ありゃひどい……悪意の生霊に聖杯を飲ませてなまじ力をもたせたから、悪意むき出し。感情のパワーバランスが崩れて悪者根性倍増だね》
ぐだ子「割りと素も混じってる気がしてならないけど……」
ナイチンゲール「――あの日あの時、汚れきった床の上、冷たい体を抱え、太ったネズミと顔を合わせながら無気力に死んでいった彼らをゴミクズ同然と扱うことなど許されることではない。よりにもよって、長たるあなたがそれをすることは! なにがあっても! そう、誰であっても、死を撒き散らし、冒涜することなど許されないッ!!!」
ジョン「こ、この状況でまだそんな生意気な口をぉ……!!」
ナイチンゲール「そうです、狂えし者として召喚された私が、何を迷うことがあるでしょうか。私の存在意義は救うこと。たとえ誰かが屑と切り捨てた人間であっても、たとえ数秒しかない命であっても、私はそれらを等しく! 絶対に! たとえ殺してでも! 救うとあの日誓った!!」
ジョン「な、なんだこいつ……!? あの時もそうだ、なぜ、なぜこの女は、目の前の壁が高く厚いほど、心が研ぎ澄まされるんだぁ……!?」
デオン「それが彼女の英雄たらん理由。そうだ、面倒なことに彼女の闘争心は、困難であればあるほど輝く。――フロー、たじろいでいる今が好機!」
ぐだ子「えっ、そっちが命令しちゃうの!? え、えーと――とにかく突撃! 問答無用で聖杯を奪取して!!」
ジョン「か、かかれ暗殺部隊よ! 宝具によって召喚された半英霊であれば、数の力で――」
41: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 23:46:22.03 ID:80ZjV9t9O
バンバァンッ!!
フィッツジェラルド「ッ!? 銃撃音だと!?」
ジョン「誰だ! 命令もなく撃った馬鹿は――」
フィッツジェラルド「違う! 今のは向こうから――」バキュンッ!! ドサッ
ジョン「なぁ――!?」
???「――ここは舞台の上なんだぜ? だったら劇の脚本通りに事が進むのは当たり前だろ?」
ナイチンゲール「ッ! ああ、その顔はもしかして――ああ! その勇敢で小さな姿は……!」
ボブ「メインキャストだったらおいらたちを忘れてもらっちゃ困るってもんだよ!!」
暗殺部隊「ぎゃああっ!?」 「あ、ああ……!? この気配、この切り口はぁ……!?」
黒人の紳士「『たとえ歴史が覆されようとも、私達はクリミアの天使をかつて守り、そして守り続ける剣である』」
ソワイエ「料理以外で呼ばれるのはとても困りマスが、ステージでクールに決められるのは正義の味方の特権デスカネ?」
ラッセル「たとえお飾りであろうと味方がいる、これがとても重要なのですよ。――そら、予定通り援軍様のおなりだ!」
パカッ パカッ パカッ
レフロイ「遅くなってしまい申し訳ない! だがもはや、こちらに――クリミアの天使に敗北なし!」
ナイチンゲール「みんな、みんなの姿が見える……! あの日の、気高く頼もしい皆の姿が……!」
ジョン「なぁ、ナァニィ……ぃ!?」
フィッツジェラルド「ッ!? 銃撃音だと!?」
ジョン「誰だ! 命令もなく撃った馬鹿は――」
フィッツジェラルド「違う! 今のは向こうから――」バキュンッ!! ドサッ
ジョン「なぁ――!?」
???「――ここは舞台の上なんだぜ? だったら劇の脚本通りに事が進むのは当たり前だろ?」
ナイチンゲール「ッ! ああ、その顔はもしかして――ああ! その勇敢で小さな姿は……!」
ボブ「メインキャストだったらおいらたちを忘れてもらっちゃ困るってもんだよ!!」
暗殺部隊「ぎゃああっ!?」 「あ、ああ……!? この気配、この切り口はぁ……!?」
黒人の紳士「『たとえ歴史が覆されようとも、私達はクリミアの天使をかつて守り、そして守り続ける剣である』」
ソワイエ「料理以外で呼ばれるのはとても困りマスが、ステージでクールに決められるのは正義の味方の特権デスカネ?」
ラッセル「たとえお飾りであろうと味方がいる、これがとても重要なのですよ。――そら、予定通り援軍様のおなりだ!」
パカッ パカッ パカッ
レフロイ「遅くなってしまい申し訳ない! だがもはや、こちらに――クリミアの天使に敗北なし!」
ナイチンゲール「みんな、みんなの姿が見える……! あの日の、気高く頼もしい皆の姿が……!」
ジョン「なぁ、ナァニィ……ぃ!?」
42: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/21(火) 23:55:32.88 ID:80ZjV9t9O
ぐだ子「な、なにこの勢揃い! というか知らない顔ばっかりなんだけど!?」
ロマン《なるほど、ここはあくまで劇場。劇場の範疇を出ない――一度舞台の上に上がってしまえば皆等しく役者。役者になった以上、史実という名の脚本に従い演じるしかなくなるわけか! つまりこれ、悲しいことにジョン・ホールさんの勝ち目はほぼなかったという結論が……》
ジョン「う、嘘だろ……!? 聖杯を授かり、時代を超えて復讐をはたそうとした結果が、以前の二の舞いで終わるのかぁ!!」
ナイチンゲール「――同じことは二度言いません。ですが、あなたという鏡を見て、私もまた心の曇が晴れました。犠牲を強いてきた私の半生を、積んできた犠牲、すべてを含めて、私はこれからも救うのだと。救うべき者すべてを――あなたとは違ってね」
ジョン「せ、聖杯の力を持ってしても、勝てない人間がいる、ということか――」
ナイチンゲール「悪意を断て! ナイチンゲール・プレッジ!!」
ロマン《なるほど、ここはあくまで劇場。劇場の範疇を出ない――一度舞台の上に上がってしまえば皆等しく役者。役者になった以上、史実という名の脚本に従い演じるしかなくなるわけか! つまりこれ、悲しいことにジョン・ホールさんの勝ち目はほぼなかったという結論が……》
ジョン「う、嘘だろ……!? 聖杯を授かり、時代を超えて復讐をはたそうとした結果が、以前の二の舞いで終わるのかぁ!!」
ナイチンゲール「――同じことは二度言いません。ですが、あなたという鏡を見て、私もまた心の曇が晴れました。犠牲を強いてきた私の半生を、積んできた犠牲、すべてを含めて、私はこれからも救うのだと。救うべき者すべてを――あなたとは違ってね」
ジョン「せ、聖杯の力を持ってしても、勝てない人間がいる、ということか――」
ナイチンゲール「悪意を断て! ナイチンゲール・プレッジ!!」
44: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 00:09:34.09 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
マシュ「――聖杯、回収完了しました」
ロマン《こちらからも確認できたよ。その劇場も宝具としての能力を消失しつつある、時間が経てばあっという間に何もかも元通りだろう》
ぐだ子「けど、終わってみれば大したことなかったよねぇ。まともに戦闘もせず最初から最後まで看護婦さんが蹂躙しつくすという凄まじい光景だけども……あれ? ナイチンゲールさんは?」
デオン「向こうだよ。懐かしい顔を見たせいか、少々センチメンタルみたいだ」
ナイチンゲール「――時間もありません。この劇場の効力が失われてしまう前に言いましょう。――ありがとう、あなた方もまた、史上の英霊たちに負けない、私の最高の英雄たちであったことを忘れません」
レフロイ「私は、私の信じたあなたの光――天使の光を守れたこと、これだけで大変光栄です。たとえ離れたとしても、幻の身であったとしても献身できたこの今に喜びを」
ラッセル「時間があれば料理のひとつを振る舞ったのデスが……どうぞ英霊となった身であっても、健やかに過ごされんことをお祈りシマショー」
黒人の紳士「どうかあなたの記憶の中に、細やかデモ、私達のことを覚えていただければ幸いデス」
ボブ「困ったらおいらを呼べよ! 気に入らねぇ奴は鉛玉一発くらわせてやるぜ!」
ナイチンゲール「……ありがとう、私の英雄たち」
スゥゥ…
ナイチンゲール「どうか安らぎのあらんことを」
マシュ「ふふっ、演劇としては茶番かもしれませんが、演じる身としてはちょっと楽しかった……かもしれませんね」
マシュ「――聖杯、回収完了しました」
ロマン《こちらからも確認できたよ。その劇場も宝具としての能力を消失しつつある、時間が経てばあっという間に何もかも元通りだろう》
ぐだ子「けど、終わってみれば大したことなかったよねぇ。まともに戦闘もせず最初から最後まで看護婦さんが蹂躙しつくすという凄まじい光景だけども……あれ? ナイチンゲールさんは?」
デオン「向こうだよ。懐かしい顔を見たせいか、少々センチメンタルみたいだ」
ナイチンゲール「――時間もありません。この劇場の効力が失われてしまう前に言いましょう。――ありがとう、あなた方もまた、史上の英霊たちに負けない、私の最高の英雄たちであったことを忘れません」
レフロイ「私は、私の信じたあなたの光――天使の光を守れたこと、これだけで大変光栄です。たとえ離れたとしても、幻の身であったとしても献身できたこの今に喜びを」
ラッセル「時間があれば料理のひとつを振る舞ったのデスが……どうぞ英霊となった身であっても、健やかに過ごされんことをお祈りシマショー」
黒人の紳士「どうかあなたの記憶の中に、細やかデモ、私達のことを覚えていただければ幸いデス」
ボブ「困ったらおいらを呼べよ! 気に入らねぇ奴は鉛玉一発くらわせてやるぜ!」
ナイチンゲール「……ありがとう、私の英雄たち」
スゥゥ…
ナイチンゲール「どうか安らぎのあらんことを」
マシュ「ふふっ、演劇としては茶番かもしれませんが、演じる身としてはちょっと楽しかった……かもしれませんね」
45: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 00:17:44.67 ID:PEhVhGTvO
ジョン「――う、うぐぐぐぐ……っ」
ぐだ子「ゲッ、あいつもう目を覚ましたんだけど」
ロマン《とはいえ聖杯も回収済み、自慢の生霊とやらも出ていないみたいだし、時間が経てば特異点として処理されて彼も消滅するはず――》
ジョン「ま、まだだ――まだ、『キャストは揃いきってない』ゾォォ……!?」チャキッ
マシュ「なっ、あれは――!?」
ぐだ子「ちょ、あれって聖杯のかけらじゃあ――!?」
ロマン《なんて用意周到な! 聖杯だけじゃなく、予備に聖杯のかけらまで用意してたっていうのか!?》
ジョン「負けん……負けて、たまるかぁぁぁ!!!」キィィィンッ
デオン「この魔法陣――サーヴァント召喚!?」
ナイチンゲール「くっ! かけらの回収を――」
ガシィッ
フィッツジェラルド「――じょうかん、命令――敵は、だれだろうと、ちかづけさせない――」
ナイチンゲール「なっ……消滅しつつある身で、最後の妨害を――」
フィッツジェラルド「めいれいは、ぜったいに――」スゥゥ…
ジョン「ハハハハハッ!! さぁ私の呼びかけに応えいでよ! 最高の騎士よおおおお!!!」
ぐだ子「ゲッ、あいつもう目を覚ましたんだけど」
ロマン《とはいえ聖杯も回収済み、自慢の生霊とやらも出ていないみたいだし、時間が経てば特異点として処理されて彼も消滅するはず――》
ジョン「ま、まだだ――まだ、『キャストは揃いきってない』ゾォォ……!?」チャキッ
マシュ「なっ、あれは――!?」
ぐだ子「ちょ、あれって聖杯のかけらじゃあ――!?」
ロマン《なんて用意周到な! 聖杯だけじゃなく、予備に聖杯のかけらまで用意してたっていうのか!?》
ジョン「負けん……負けて、たまるかぁぁぁ!!!」キィィィンッ
デオン「この魔法陣――サーヴァント召喚!?」
ナイチンゲール「くっ! かけらの回収を――」
ガシィッ
フィッツジェラルド「――じょうかん、命令――敵は、だれだろうと、ちかづけさせない――」
ナイチンゲール「なっ……消滅しつつある身で、最後の妨害を――」
フィッツジェラルド「めいれいは、ぜったいに――」スゥゥ…
ジョン「ハハハハハッ!! さぁ私の呼びかけに応えいでよ! 最高の騎士よおおおお!!!」
47: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 00:25:56.27 ID:PEhVhGTvO
キィィンッ!!
???「――僕を呼ぶと思ったよ。きっと君ならね」
ジョン「お、おおっ――久しい、久しいぞその美貌。その鷹のような目つき。間違いない――誇り高きシュバリエデオンそのものだ!!」
ぐだ子「はっ!? デオンくんちゃんが二人――って、いや、あっちはデオンくんちゃんっていうより、デオンさんって感じだけど。こっちより大人だし……!」
デオン「――触媒もない、ということは縁召喚。そして縁となれば、まぁ、僕が出ることになるよね――『修羅』に堕ちたもうひとりの僕が」
ロマン《こちらのシュバリエデオンとはかなり違う。クラス反応はアサシン。識別するなら彼または彼女は――シュバリエデオンオルタ、といったところだろうか》
ナイチンゲール「あなたまで出ることはなかったのに――これでまた久しい顔に会ってしまいましたね」
デオンオルタ「ふふっ、状況はおおよそ把握しているし、僕のしたいこともよーく理解できる」
ジョン「おおっ! さすがに話が早い! たとえかけらだとしても聖杯のバックアップを直接に受けたお前であれば無敵だ!」
???「――僕を呼ぶと思ったよ。きっと君ならね」
ジョン「お、おおっ――久しい、久しいぞその美貌。その鷹のような目つき。間違いない――誇り高きシュバリエデオンそのものだ!!」
ぐだ子「はっ!? デオンくんちゃんが二人――って、いや、あっちはデオンくんちゃんっていうより、デオンさんって感じだけど。こっちより大人だし……!」
デオン「――触媒もない、ということは縁召喚。そして縁となれば、まぁ、僕が出ることになるよね――『修羅』に堕ちたもうひとりの僕が」
ロマン《こちらのシュバリエデオンとはかなり違う。クラス反応はアサシン。識別するなら彼または彼女は――シュバリエデオンオルタ、といったところだろうか》
ナイチンゲール「あなたまで出ることはなかったのに――これでまた久しい顔に会ってしまいましたね」
デオンオルタ「ふふっ、状況はおおよそ把握しているし、僕のしたいこともよーく理解できる」
ジョン「おおっ! さすがに話が早い! たとえかけらだとしても聖杯のバックアップを直接に受けたお前であれば無敵だ!」
49: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 00:32:29.67 ID:PEhVhGTvO
デオンオルタ「そうだ。この最強の決闘師がいれば、ジョン・ホールは安泰だろうさ。さあ命令してくれよ。いつも部下共に冷徹に言い下すようにさ」
ジョン「ハハハッ!! そうだ、その通りだ! さぁシュバリエデオンよ、私の命令に従い、そいつらを皆殺しに、塵も残さず皆殺しにしろぉ!! そして、私に、私に絶対の勝利を!!」
デオンオルタ「ああ、了解した」スッ
ぐだ子「ッ! 剣を抜いた――来る!」
ジョン「これでもう安心だ! これでついに私は、私だけの安寧を手に――」
デオンオルタ「そうだ、お前は安心して――」
ザシュッ
マシュ「――えっ……?」
デオン「――やってくれるな、僕は」
ジョン「――ガァッ……!?」ドサッ
デオンオルタ「あの世で介添人に殉じてるといい」ニタァ
ジョン「ハハハッ!! そうだ、その通りだ! さぁシュバリエデオンよ、私の命令に従い、そいつらを皆殺しに、塵も残さず皆殺しにしろぉ!! そして、私に、私に絶対の勝利を!!」
デオンオルタ「ああ、了解した」スッ
ぐだ子「ッ! 剣を抜いた――来る!」
ジョン「これでもう安心だ! これでついに私は、私だけの安寧を手に――」
デオンオルタ「そうだ、お前は安心して――」
ザシュッ
マシュ「――えっ……?」
デオン「――やってくれるな、僕は」
ジョン「――ガァッ……!?」ドサッ
デオンオルタ「あの世で介添人に殉じてるといい」ニタァ
50: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 00:48:07.18 ID:PEhVhGTvO
ロマン《やばい!? 聖杯の抑制力がほとんど働いてない! こいつ独立して暴れるぞ!?》
ナイチンゲール「――それにこの気配、ただのサーヴァントではない」
ロマン《マスター補正が変に働いて、狂化スキルも取得たのか!? ジャンヌオルタのあれと同じ、いわばデオンオルタのクラスはバーサークアサシンだ!!》
デオンオルタ「ああ、最初にしてはなんて上場な死に様でゾクゾクするわ……! 今の見た? 彼が僕を呼んだことで、一瞬にして安堵の表情に包まれて、勝ち気になって調子に乗った出鼻にザクッ! ――フフフ、締めには崩れ落ちる時の気力すら絞りきれないほどに落胆した絶望の顔……!! これ以上の悦楽なんてどこにもないわ!」
デオン「最早、決闘師という枠組みすら捨てて、ただの悪鬼と化したか……キャストでない者を無理やり引きずり出したツケ、と悪態をつきたいところだが、そういう悠長なこと言ってられる事態じゃなくなってしまったみたいだ」
ぐだ子「対面しただけでわかる……マジでやらないとあっという間に殺されるね、これ」
マシュ「宝具展開、いつでも可能です。ですが、アサシンというクラスの特性を持つ以上、いつ不意をうたれるか……!」
デオンオルタ「おやおや、そんなに怖がらないでくれよ。――僕は決闘をやりにきたわけじゃない。求めるのは、純粋無垢な白が、白濁となり、最後にはドス黒く沈んでいく――そんなむごたらしい死、それだけなのにさぁ!」
ナイチンゲール「――それにこの気配、ただのサーヴァントではない」
ロマン《マスター補正が変に働いて、狂化スキルも取得たのか!? ジャンヌオルタのあれと同じ、いわばデオンオルタのクラスはバーサークアサシンだ!!》
デオンオルタ「ああ、最初にしてはなんて上場な死に様でゾクゾクするわ……! 今の見た? 彼が僕を呼んだことで、一瞬にして安堵の表情に包まれて、勝ち気になって調子に乗った出鼻にザクッ! ――フフフ、締めには崩れ落ちる時の気力すら絞りきれないほどに落胆した絶望の顔……!! これ以上の悦楽なんてどこにもないわ!」
デオン「最早、決闘師という枠組みすら捨てて、ただの悪鬼と化したか……キャストでない者を無理やり引きずり出したツケ、と悪態をつきたいところだが、そういう悠長なこと言ってられる事態じゃなくなってしまったみたいだ」
ぐだ子「対面しただけでわかる……マジでやらないとあっという間に殺されるね、これ」
マシュ「宝具展開、いつでも可能です。ですが、アサシンというクラスの特性を持つ以上、いつ不意をうたれるか……!」
デオンオルタ「おやおや、そんなに怖がらないでくれよ。――僕は決闘をやりにきたわけじゃない。求めるのは、純粋無垢な白が、白濁となり、最後にはドス黒く沈んでいく――そんなむごたらしい死、それだけなのにさぁ!」
51: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 01:11:39.76 ID:PEhVhGTvO
ロマン《宝具反応――ってそれもロンドン全体を覆うほどの規模!? さっきの劇場とは比較にならない規模の固有結界宝具だ!!》
デオンオルタ「戦いの中でこそ、私の生き様がある。――花よ華よ、これが私が本当に求めた、あなたたちに送る絶望の花束『血の華散りし狂乱舞踏』!!」
グワッ ゴオオオオオオオッ
マシュ「――これは、戦場? ロンドン全域が、戦場に――」
ぐだ子「それも、イスカンダルの作り出す戦場とは違う――私でもわかるぐらい、血の臭いと鉄の臭い。腐った臭いがする。正直吐き気がしてくる……」
ナイチンゲール「――既視感。間違いない。これは、かつて見た、あの時の、クリミア戦争の前線……」
デオンオルタ「さぁ、戦争だ。戦争だ……! すべての希望を軍靴で踏みにじり、砲が爆砕し、銃が撃ち貫く、絶望の戦争だ!!」
ゴゴゴゴ ズルゥ ズルッ グチャアッ
デオン「周囲の人間から、悪意が――悪霊がひとりでに歩いていく……! 生霊が兵士になっていくなんて!」
デオンオルタ「生霊とは、悪意とは。結局、外に対しあらゆる悪意へと攻撃する防衛本能。たとえ隣人であろうとも、家族であろうとも、悪意は悪意に攻撃するしかない……! だから悪意が独立し、暴走すれば、その先にあるのははてなき闘争のみ!!」
オオオオオオオオ ヴォオオオオオオオ!!
ナイチンゲール「ロンドン中の生霊たちが、お互いを無差別に攻撃し合ってる……!? こんな光景、今まで……」
デオンオルタ「生霊たちはすべてが消え去るまで争い続ける。そして消えた悪霊は宝具の一部として私の手足となる。この悪霊戦争が終われば、この固有結界には、あなたたちを敵とする完璧な悪霊兵士たちが、幾万にも連なってあなたたちを包囲するでしょう」
ぐだ子「……放置すれば、その分だけ私達の勝ち目がなくなるってわけ」
デオンオルタ「最も、私ひとり相手でもあなたたちは勝てるはずがない。私が見たいのは――どれだけ潰そうと徒労に終わり、無数の悪霊たちに蹂躙され、これ以上にない絶望の黒を瞳に灯す瞬間が見たいの! 今までやってきたことはすべて! 暴力の前では! 無駄だったという絶望と共に死んでいくことを!」
デオンオルタ「戦いの中でこそ、私の生き様がある。――花よ華よ、これが私が本当に求めた、あなたたちに送る絶望の花束『血の華散りし狂乱舞踏』!!」
グワッ ゴオオオオオオオッ
マシュ「――これは、戦場? ロンドン全域が、戦場に――」
ぐだ子「それも、イスカンダルの作り出す戦場とは違う――私でもわかるぐらい、血の臭いと鉄の臭い。腐った臭いがする。正直吐き気がしてくる……」
ナイチンゲール「――既視感。間違いない。これは、かつて見た、あの時の、クリミア戦争の前線……」
デオンオルタ「さぁ、戦争だ。戦争だ……! すべての希望を軍靴で踏みにじり、砲が爆砕し、銃が撃ち貫く、絶望の戦争だ!!」
ゴゴゴゴ ズルゥ ズルッ グチャアッ
デオン「周囲の人間から、悪意が――悪霊がひとりでに歩いていく……! 生霊が兵士になっていくなんて!」
デオンオルタ「生霊とは、悪意とは。結局、外に対しあらゆる悪意へと攻撃する防衛本能。たとえ隣人であろうとも、家族であろうとも、悪意は悪意に攻撃するしかない……! だから悪意が独立し、暴走すれば、その先にあるのははてなき闘争のみ!!」
オオオオオオオオ ヴォオオオオオオオ!!
ナイチンゲール「ロンドン中の生霊たちが、お互いを無差別に攻撃し合ってる……!? こんな光景、今まで……」
デオンオルタ「生霊たちはすべてが消え去るまで争い続ける。そして消えた悪霊は宝具の一部として私の手足となる。この悪霊戦争が終われば、この固有結界には、あなたたちを敵とする完璧な悪霊兵士たちが、幾万にも連なってあなたたちを包囲するでしょう」
ぐだ子「……放置すれば、その分だけ私達の勝ち目がなくなるってわけ」
デオンオルタ「最も、私ひとり相手でもあなたたちは勝てるはずがない。私が見たいのは――どれだけ潰そうと徒労に終わり、無数の悪霊たちに蹂躙され、これ以上にない絶望の黒を瞳に灯す瞬間が見たいの! 今までやってきたことはすべて! 暴力の前では! 無駄だったという絶望と共に死んでいくことを!」
52: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 01:23:57.62 ID:PEhVhGTvO
ナイチンゲール「悪霊による戦争――終わりがない。この地球から人類が絶えるまで、あなたは戦争を続けると……!!」
デオンオルタ「悪意の押し付けあい。これが戦争の本質。僕を召喚したジョン・ホールの精神性が色濃く出た趣味の悪い宝具だけど――あいにく趣味が悪いのは僕も同じでね。有効活用させてもらうのさ。骨の髄まで! ああ見てご覧よあの悪霊たちのざまを!」
オオオオオオ グオオオオオ
デオンオルタ「悪意同士が消え去る時、一瞬だけ映る絶望の色、そして悲鳴――これだけ一気に、死の絶望が見れる宝具だなんて――なんて素晴らしいのだろう! この戦場は悪霊だけじゃない、子供、女、あらゆる人間を戦争に参加させる宝具なんだ! ああ、なんて綺麗なのでしょう……!!」
ロマン《言っていることは事実だ! 悪霊が消えるのと同時に、周囲の生命反応もひとつずつ消えている! これは大規模な魂喰いの宝具だ! こんなの放置すれば人理ごと食い散らかされる!!》
ズモモモモモッ
デオン「……悪霊兵士が着実に増えていっている。包囲されるのも時間の問題だ。その前に少しでも数を減らさないと……!」
ナイチンゲール「……クッ――!!」
デオンオルタ「フロー、あなたの死に様はメインディッシュ。あなたには、最高の絶望の中で死んでもらわないと。――さぁ、絶望なさい。たとえあなたの不死の精神があろうと、時間と数の前ではそれも無意味。さぁ、絶望なさい――絶望なさい……! その時に、あなたの綺麗な首を一閃してあげる!」
デオンオルタ「悪意の押し付けあい。これが戦争の本質。僕を召喚したジョン・ホールの精神性が色濃く出た趣味の悪い宝具だけど――あいにく趣味が悪いのは僕も同じでね。有効活用させてもらうのさ。骨の髄まで! ああ見てご覧よあの悪霊たちのざまを!」
オオオオオオ グオオオオオ
デオンオルタ「悪意同士が消え去る時、一瞬だけ映る絶望の色、そして悲鳴――これだけ一気に、死の絶望が見れる宝具だなんて――なんて素晴らしいのだろう! この戦場は悪霊だけじゃない、子供、女、あらゆる人間を戦争に参加させる宝具なんだ! ああ、なんて綺麗なのでしょう……!!」
ロマン《言っていることは事実だ! 悪霊が消えるのと同時に、周囲の生命反応もひとつずつ消えている! これは大規模な魂喰いの宝具だ! こんなの放置すれば人理ごと食い散らかされる!!》
ズモモモモモッ
デオン「……悪霊兵士が着実に増えていっている。包囲されるのも時間の問題だ。その前に少しでも数を減らさないと……!」
ナイチンゲール「……クッ――!!」
デオンオルタ「フロー、あなたの死に様はメインディッシュ。あなたには、最高の絶望の中で死んでもらわないと。――さぁ、絶望なさい。たとえあなたの不死の精神があろうと、時間と数の前ではそれも無意味。さぁ、絶望なさい――絶望なさい……! その時に、あなたの綺麗な首を一閃してあげる!」
53: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 01:38:08.93 ID:PEhVhGTvO
ナイチンゲール「――マスター」
ぐだ子「わかってる。――デオンオルタの前には増え続ける悪霊兵士。この状況を制するには、元凶を倒すしかない。そして元凶を倒すには、邪魔な奴らをとことん倒すしかない!」
ナイチンゲール「肯定です。私は前に進むのをやめない。そう、私の半生は、死との戦い。そして、終わらない戦争との戦い。――私の存在意義、私の功績のすべてはそれに収束する。その化身たる私が歩むのをやめれば、私の後に続く、未来に生きる白衣の天使たちに示しがつかない!」
デオン「この絶望的な状況でも、君は歩みを止めないと、まっすぐな瞳で言ってくれるんだね。――そうだ、あれは僕の悪意、あのオルタこそが僕の悪霊、生霊なんだ。ならば、それに対しても僕は剣を持ち決闘するまで……!」
マシュ「シュバリエデオンが剣を持ち、そして私は私の盾を持って、先輩たちを守るだけです。無駄だと笑われても、私はやめない。これもいつもと変わらない、私の存在意義――ですかね? フローレンス・ナイチンゲール」
ナイチンゲール「それがあなたの『偽善の善』です。少なくとも、私はその願いを笑いません」
ぐだ子「無駄だとわかっていても、か……。『――令呪三角をもって我がサーヴァント三騎に命ずる! 宝具をフル活用して絶対にかつ!』」
マシュ「了解!」
デオン「白百合の名のもとに!」
ナイチンゲール「――治療行為を開始します。覚悟は、よろしいですね?」
ぐだ子「わかってる。――デオンオルタの前には増え続ける悪霊兵士。この状況を制するには、元凶を倒すしかない。そして元凶を倒すには、邪魔な奴らをとことん倒すしかない!」
ナイチンゲール「肯定です。私は前に進むのをやめない。そう、私の半生は、死との戦い。そして、終わらない戦争との戦い。――私の存在意義、私の功績のすべてはそれに収束する。その化身たる私が歩むのをやめれば、私の後に続く、未来に生きる白衣の天使たちに示しがつかない!」
デオン「この絶望的な状況でも、君は歩みを止めないと、まっすぐな瞳で言ってくれるんだね。――そうだ、あれは僕の悪意、あのオルタこそが僕の悪霊、生霊なんだ。ならば、それに対しても僕は剣を持ち決闘するまで……!」
マシュ「シュバリエデオンが剣を持ち、そして私は私の盾を持って、先輩たちを守るだけです。無駄だと笑われても、私はやめない。これもいつもと変わらない、私の存在意義――ですかね? フローレンス・ナイチンゲール」
ナイチンゲール「それがあなたの『偽善の善』です。少なくとも、私はその願いを笑いません」
ぐだ子「無駄だとわかっていても、か……。『――令呪三角をもって我がサーヴァント三騎に命ずる! 宝具をフル活用して絶対にかつ!』」
マシュ「了解!」
デオン「白百合の名のもとに!」
ナイチンゲール「――治療行為を開始します。覚悟は、よろしいですね?」
54: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 01:46:26.79 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
悪霊兵士「オオオオオオオオ」
ズシャ ザクッ バババババッ ダンッ
デオン「まだ増加速度はおとなしいけど、ゆっくりと加速しつつある。やはりジリ貧になるのは明白だったね」
マシュ「それに私達三人は、防御力、持久力に特化はしているものの、攻撃宝具を持たない者同士……! 悪霊は弱いので、ナイチンゲールさんの一撃で次々に倒せているものの……!」
ナイチンゲール「ひと押し、そう、もうひと押しがあれば、少しの間だけでもデオンに接近できる……。――みなさん」
ぐだ子「何?」
ナイチンゲール「――私に、ほんの少々、治療の時間を確保していただけないでしょうか」
ぐだ子「それって今やりたいこと? それともいま必要なこと?」
ナイチンゲール「両方です」
ぐだ子「――マシュ、宝具展開! デオンはそのまま全力で陽動! 数を減らすんじゃなくて数を維持して!」
マシュ「了解、宝具展開します!」
デオン「三分、三分は持たせるよ」
ナイチンゲール「ありがとうございます……!」
悪霊兵士「オオオオオオオオ」
ズシャ ザクッ バババババッ ダンッ
デオン「まだ増加速度はおとなしいけど、ゆっくりと加速しつつある。やはりジリ貧になるのは明白だったね」
マシュ「それに私達三人は、防御力、持久力に特化はしているものの、攻撃宝具を持たない者同士……! 悪霊は弱いので、ナイチンゲールさんの一撃で次々に倒せているものの……!」
ナイチンゲール「ひと押し、そう、もうひと押しがあれば、少しの間だけでもデオンに接近できる……。――みなさん」
ぐだ子「何?」
ナイチンゲール「――私に、ほんの少々、治療の時間を確保していただけないでしょうか」
ぐだ子「それって今やりたいこと? それともいま必要なこと?」
ナイチンゲール「両方です」
ぐだ子「――マシュ、宝具展開! デオンはそのまま全力で陽動! 数を減らすんじゃなくて数を維持して!」
マシュ「了解、宝具展開します!」
デオン「三分、三分は持たせるよ」
ナイチンゲール「ありがとうございます……!」
55: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 01:55:36.45 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
(――地面が冷たい。私の体も。私の血も)
(――これが、戦場で味わう死。これが下っ端兵どもの最後に見る光景だというのか)
(ああ、なるほど。これが、死を踏みにじられる感覚、なのか。この戦場に、戦争に救世主など存在しない)
(聖書を読んで天使が来るはずもない。そうだ、戦争の中で、祈りは、すべて、無駄――)
ナイチンゲール「――多量の出血を確認。ただちに応急処置を開始します」
ジョン「――なぜ――なぜ、きさま、が」
ナイチンゲール「……私は、すべてを救います。誰であろうと、どこであろうと。すべてを等しく、救います。それが私の『偽善の善』です」
ジョン「……きさま、は……」
ジョン(なんたることだ。ほんの一瞬、ほんの一瞬だけ、この憎たらしい女が、悪魔のような女が――天使に見えるとは)
ナイチンゲール「――ここから先は、あなたの精神力次第。ですが、私に無断で死ぬことは許しません。生きなさい、死んででも。――医療費として、あなたの持つ使用済みの聖杯のかけらを頂戴します。それでは、あなたに幸運あらんことを」
タッタッタッタ…
ジョン(――なんたる偽善者だ。この私すらを救い、挙句には無断で死ぬことを禁ずるなど)
ジョン(ああ傲慢、傲慢だ――傲慢で、なんと救い難い女だ。――なんと、澄んだ目で傲慢なことを言うのか)
ジョン「――やはり、とんでもない悪魔だな――フローレンス・ナイチンゲール……――」
(――地面が冷たい。私の体も。私の血も)
(――これが、戦場で味わう死。これが下っ端兵どもの最後に見る光景だというのか)
(ああ、なるほど。これが、死を踏みにじられる感覚、なのか。この戦場に、戦争に救世主など存在しない)
(聖書を読んで天使が来るはずもない。そうだ、戦争の中で、祈りは、すべて、無駄――)
ナイチンゲール「――多量の出血を確認。ただちに応急処置を開始します」
ジョン「――なぜ――なぜ、きさま、が」
ナイチンゲール「……私は、すべてを救います。誰であろうと、どこであろうと。すべてを等しく、救います。それが私の『偽善の善』です」
ジョン「……きさま、は……」
ジョン(なんたることだ。ほんの一瞬、ほんの一瞬だけ、この憎たらしい女が、悪魔のような女が――天使に見えるとは)
ナイチンゲール「――ここから先は、あなたの精神力次第。ですが、私に無断で死ぬことは許しません。生きなさい、死んででも。――医療費として、あなたの持つ使用済みの聖杯のかけらを頂戴します。それでは、あなたに幸運あらんことを」
タッタッタッタ…
ジョン(――なんたる偽善者だ。この私すらを救い、挙句には無断で死ぬことを禁ずるなど)
ジョン(ああ傲慢、傲慢だ――傲慢で、なんと救い難い女だ。――なんと、澄んだ目で傲慢なことを言うのか)
ジョン「――やはり、とんでもない悪魔だな――フローレンス・ナイチンゲール……――」
56: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:07:40.69 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
ナイチンゲール(――これは私の賭け。召喚器として機能したこのかけらに、あと一回、後一回の奇跡を起こせるほどの余力があるか。その可能性にすべてを賭けた)
ナイチンゲール(あの男はキャストを揃えた、とほざいたが、あの日、あの人は言った――自分たちは観客でしかない、と)
ナイチンゲール(ならばあの亡霊、亡霊デオンは、観客席から乗り込んだ傍迷惑な客――それを罰するのは、劇場で悠久の時過ごす、灰色の決闘師だけ……!あの亡霊がキャストだとのさばるこの茶番劇を、最後のキャストをもって終わらせる!)
ナイチンゲール「聖杯よ、聖杯のかけらよ……! この愚かなる女の狂えし悲鳴を、願いを聞き届けるなら叶えなさい! 望むのは――最後の演者を――この茶番に終止符を打つ、最後の演者をもう一度、私に会わせて!」
キィィィンッ…
カッ!!
ナイチンゲール「――観客席から来るまで、随分と時間がかかったみたいね」
???「――席から無理やり引きずってきたのはそっちだってのにひでぇ言い草だ。……決闘の常套句、覚えてるか?」
ナイチンゲール「もちろん」
グレイ「――なら、決闘師らしく、決闘の申し立てといこうじゃないの」
ナイチンゲール(――これは私の賭け。召喚器として機能したこのかけらに、あと一回、後一回の奇跡を起こせるほどの余力があるか。その可能性にすべてを賭けた)
ナイチンゲール(あの男はキャストを揃えた、とほざいたが、あの日、あの人は言った――自分たちは観客でしかない、と)
ナイチンゲール(ならばあの亡霊、亡霊デオンは、観客席から乗り込んだ傍迷惑な客――それを罰するのは、劇場で悠久の時過ごす、灰色の決闘師だけ……!あの亡霊がキャストだとのさばるこの茶番劇を、最後のキャストをもって終わらせる!)
ナイチンゲール「聖杯よ、聖杯のかけらよ……! この愚かなる女の狂えし悲鳴を、願いを聞き届けるなら叶えなさい! 望むのは――最後の演者を――この茶番に終止符を打つ、最後の演者をもう一度、私に会わせて!」
キィィィンッ…
カッ!!
ナイチンゲール「――観客席から来るまで、随分と時間がかかったみたいね」
???「――席から無理やり引きずってきたのはそっちだってのにひでぇ言い草だ。……決闘の常套句、覚えてるか?」
ナイチンゲール「もちろん」
グレイ「――なら、決闘師らしく、決闘の申し立てといこうじゃないの」
57: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:18:50.98 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
マシュ「クッ――はぁ、ハァッ……!」
ぐだ子「こんだけ酷使してももってくれてる限り、さすがマシュだよね……!」
マシュ「私だけじゃありません。デオンさんの奮闘あってこそ、です」
デオン「そういう僕も、大分限界見えてきたけどね……! あそこでほくそ笑んでいるもう一人の僕が大分憎らしく見えてくる程度には疲れてきた……!」
ぐだ子「生意気なウチはまだ大丈夫って言うけどね……魔術礼装を使うにももう少し時間がいるし、ここがボーダー……?」
デオンオルタ「ふふふっ、あと少しの未来で、あなたのうちの誰かに絶望が宿る。それが私にはわかる――悪霊兵士の増加速度はもう一定以上になっている。もう――終わりかしらね?」
デオン「最悪、僕だけ残ってひとまず逃げることも――」
ナイチンゲール「その必要はありません」
ぐだ子「な、ナイチンゲールさん!」
デオンオルタ「へぇ……本業を思い出して、死に損ないのジョン・ホールをおんぶしに行くと思ってたけど、すぐに帰ってくるなんてね。――自殺志願者はお断りなんだけど」
グレイ「――同感だぜ。自殺志願なんて、絶望の死に様が見れずに付き合い損するだけだもんなぁ!!」
デオンオルタ「なっ――お前は――」
ズバァッ!!
デオンオルタ「アアアアアアアア!!?」
マシュ「クッ――はぁ、ハァッ……!」
ぐだ子「こんだけ酷使してももってくれてる限り、さすがマシュだよね……!」
マシュ「私だけじゃありません。デオンさんの奮闘あってこそ、です」
デオン「そういう僕も、大分限界見えてきたけどね……! あそこでほくそ笑んでいるもう一人の僕が大分憎らしく見えてくる程度には疲れてきた……!」
ぐだ子「生意気なウチはまだ大丈夫って言うけどね……魔術礼装を使うにももう少し時間がいるし、ここがボーダー……?」
デオンオルタ「ふふふっ、あと少しの未来で、あなたのうちの誰かに絶望が宿る。それが私にはわかる――悪霊兵士の増加速度はもう一定以上になっている。もう――終わりかしらね?」
デオン「最悪、僕だけ残ってひとまず逃げることも――」
ナイチンゲール「その必要はありません」
ぐだ子「な、ナイチンゲールさん!」
デオンオルタ「へぇ……本業を思い出して、死に損ないのジョン・ホールをおんぶしに行くと思ってたけど、すぐに帰ってくるなんてね。――自殺志願者はお断りなんだけど」
グレイ「――同感だぜ。自殺志願なんて、絶望の死に様が見れずに付き合い損するだけだもんなぁ!!」
デオンオルタ「なっ――お前は――」
ズバァッ!!
デオンオルタ「アアアアアアアア!!?」
58: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:28:03.40 ID:PEhVhGTvO
グレイ「君は私の贔屓の女優を退場させようとして、わたしの観劇の喜びを台無しにしてくれた――」
ナイチンゲール「あなたは、私の憎む戦争を利用し、悦楽のためにあらゆる死を踏みにじり、私の怒りを買った――」
グレイ「よって、我らの名誉の章典に従い」
ナイチンゲール「あなたに、私を殺害する機会を与えよう」
グレイ「私達は今、ここで君に決闘を申し込む」
ナイチンゲール「私達は今、ここで君に決闘を申し込む!」
マシュ「新手の、サーヴァント……? 反応が少々異なりますが――」
デオン「心配ない、彼は味方だ! そして今ここに勝機を掴んだ!」
ぐだ子「オッケー! これで状況はイーブン以上ってことね!」
ナイチンゲール「あなたは、私の憎む戦争を利用し、悦楽のためにあらゆる死を踏みにじり、私の怒りを買った――」
グレイ「よって、我らの名誉の章典に従い」
ナイチンゲール「あなたに、私を殺害する機会を与えよう」
グレイ「私達は今、ここで君に決闘を申し込む」
ナイチンゲール「私達は今、ここで君に決闘を申し込む!」
マシュ「新手の、サーヴァント……? 反応が少々異なりますが――」
デオン「心配ない、彼は味方だ! そして今ここに勝機を掴んだ!」
ぐだ子「オッケー! これで状況はイーブン以上ってことね!」
59: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:37:14.78 ID:PEhVhGTvO
デオンオルタ「そうだ――ああ、そうだ――懐かしい! これだ、これを、この出会いを、この再会を求めていたんだ……グレイィィ!!」
グレイ「本当の悪霊になっちまって、ザマァないねこれは」
ナイチンゲール「少々、頭の方に重大な疾患があるようです。遠慮なく治療しましょう」
グレイ「こっちはこっちで悪魔っぷりに磨きがかかってるし……」
ナイチンゲール「……グレイ」
グレイ「あン?」
ナイチンゲール「見たい演劇は、満足に見れましたか?」
グレイ「――おうよ。おかげで待ち合わせにはきっちり間に合いそうだ」
ナイチンゲール「そうですか――では参りましょう」
グレイ「頭は狂っちまったようだが、剣技は狂っちゃあいねぇだろうなぁ!?」
グレイ「本当の悪霊になっちまって、ザマァないねこれは」
ナイチンゲール「少々、頭の方に重大な疾患があるようです。遠慮なく治療しましょう」
グレイ「こっちはこっちで悪魔っぷりに磨きがかかってるし……」
ナイチンゲール「……グレイ」
グレイ「あン?」
ナイチンゲール「見たい演劇は、満足に見れましたか?」
グレイ「――おうよ。おかげで待ち合わせにはきっちり間に合いそうだ」
ナイチンゲール「そうですか――では参りましょう」
グレイ「頭は狂っちまったようだが、剣技は狂っちゃあいねぇだろうなぁ!?」
60: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:41:20.88 ID:PEhVhGTvO
ぐだ子「少しでも長く、長く戦線をもたせれば、絶対にナイチンゲールたちは勝つ! 二人共、倒すことは考えないで! あの二人の決闘を守るの! 何があっても!」
デオン「さしずめ、僕達は決闘の介添人、見届け人といったところか……! ならばこの決闘師デオンが最後まで見届ける!」
マシュ「勝機を掴みます!」
デオン「さしずめ、僕達は決闘の介添人、見届け人といったところか……! ならばこの決闘師デオンが最後まで見届ける!」
マシュ「勝機を掴みます!」
61: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:51:05.48 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
デオンオルタ「ハハッ、ハハハハッ!!」
ガキィンッ キィンッ カァンッ ドドドドドドッ
グレイ「おいおい! 剣をぶつけるたびにこいつ頭が冴えてやがるな! ようやっと気付けになりそうか!」
デオンオルタ「そうだよ、これだ――これが、決闘なんだ……! ああそうだ、僕は君に再戦したくて――そのために来た! 相討ちなんかじゃ満足できるはずがない!! そして見たいんだ、その女の絶望とやらを!!」
グレイ「おいおい、この俺でもそれはできずじまいだったんだぜ? ――貴様ごときにできるはずねぇだろうがぁあああ!!」ガァンッ
デオンオルタ「クアァゥ!!? まだ、まだ剣はこの手にあるううう!!」キィンッ
デオンオルタ「なっ……!? こ、この印章は……!?」
ナイチンゲール「輝く、フランス王家の印章、『白百合』――!」
デオン「――『百合の花咲く豪華絢爛』。決闘に横槍は無粋だろうが、これは僕の、僕の悪霊との戦いでもある。――誇りと共に捨てたその印章、貴様にはよく効くだろう。フロー!!」ヒュンッ
パシィッ
ナイチンゲール「これは、デオンの剣――確かに受け取りました」
グレイ「やれやれ、決闘というより、ちょっとした劇のグランドフィナーレみてぇだ。――剣のご指導はいるかな?」
ナイチンゲール「いいえ、あなたのやり方に任せましょう」
グレイ「そうかい。なら――二人で一撃、だ」
デオンオルタ「ハハッ、ハハハハッ!!」
ガキィンッ キィンッ カァンッ ドドドドドドッ
グレイ「おいおい! 剣をぶつけるたびにこいつ頭が冴えてやがるな! ようやっと気付けになりそうか!」
デオンオルタ「そうだよ、これだ――これが、決闘なんだ……! ああそうだ、僕は君に再戦したくて――そのために来た! 相討ちなんかじゃ満足できるはずがない!! そして見たいんだ、その女の絶望とやらを!!」
グレイ「おいおい、この俺でもそれはできずじまいだったんだぜ? ――貴様ごときにできるはずねぇだろうがぁあああ!!」ガァンッ
デオンオルタ「クアァゥ!!? まだ、まだ剣はこの手にあるううう!!」キィンッ
デオンオルタ「なっ……!? こ、この印章は……!?」
ナイチンゲール「輝く、フランス王家の印章、『白百合』――!」
デオン「――『百合の花咲く豪華絢爛』。決闘に横槍は無粋だろうが、これは僕の、僕の悪霊との戦いでもある。――誇りと共に捨てたその印章、貴様にはよく効くだろう。フロー!!」ヒュンッ
パシィッ
ナイチンゲール「これは、デオンの剣――確かに受け取りました」
グレイ「やれやれ、決闘というより、ちょっとした劇のグランドフィナーレみてぇだ。――剣のご指導はいるかな?」
ナイチンゲール「いいえ、あなたのやり方に任せましょう」
グレイ「そうかい。なら――二人で一撃、だ」
62: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 02:55:24.25 ID:PEhVhGTvO
デオンオルタ「ああっ、そうか――僕とグレイの決闘は、ついに決着が着く。灰色の男の勝利によって――」
グレイ「アデュー、狂った騎士さん。いい女に切られて騎士としては光栄……だろ?」
ナイチンゲール「終わりです」
ザシュッ!!
ザシュッ!!
ナイチンゲール「――治療完了」
デオンオルタ「ああ、これが、あの日の決着――」スゥゥ…
グレイ「アデュー、狂った騎士さん。いい女に切られて騎士としては光栄……だろ?」
ナイチンゲール「終わりです」
ザシュッ!!
ザシュッ!!
ナイチンゲール「――治療完了」
デオンオルタ「ああ、これが、あの日の決着――」スゥゥ…
63: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 03:03:25.69 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
ナイチンゲール「……」
グレイ「……もっと口うるさくなんか言われると思ったが、思ったより静かじゃねぇか」
ナイチンゲール「……英霊、という枠組みに当てはめられた絵画でしかない私もまた、一種の亡霊といえるでしょう。だからこれは、舞台の上ではなく、すべてが終わった後の舞台裏。……物語でいう、蛇足になってしまう」
グレイ「――オッケイ。愚痴とか色々、向こうの方でじっくり聞いてやるよ。時間が時間だしな」
ナイチンゲール「ええ――また、待ち合わせ通りに。忘れません、あなたの『サムシング・フォー』を、ずっと」
グレイ「……フッ」
「我ら役者は影法師、」
「皆様方のお目がもし、」
「お気に召さずばただ夢を」
「見たと思ってお許しを。」
グレイ「――『夏の夜の夢』 シェイクスピア」スゥゥ…
ナイチンゲール「……」
グレイ「……もっと口うるさくなんか言われると思ったが、思ったより静かじゃねぇか」
ナイチンゲール「……英霊、という枠組みに当てはめられた絵画でしかない私もまた、一種の亡霊といえるでしょう。だからこれは、舞台の上ではなく、すべてが終わった後の舞台裏。……物語でいう、蛇足になってしまう」
グレイ「――オッケイ。愚痴とか色々、向こうの方でじっくり聞いてやるよ。時間が時間だしな」
ナイチンゲール「ええ――また、待ち合わせ通りに。忘れません、あなたの『サムシング・フォー』を、ずっと」
グレイ「……フッ」
「我ら役者は影法師、」
「皆様方のお目がもし、」
「お気に召さずばただ夢を」
「見たと思ってお許しを。」
グレイ「――『夏の夜の夢』 シェイクスピア」スゥゥ…
64: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 03:09:41.71 ID:PEhVhGTvO
ぐだ子「……初めて見た。ナイチンゲールさんがあんな顔で笑うの」
デオン「そう、あの顔、あの感情もまた、史上の外の話。歴史という絵巻には記録されなかった、真実の顔、そのひとつさ」
ぐだ子「そうだよね……私、勘違いしてたかも。いつものナイチンゲールさんにどうしても人間味を感じ取れなかったと思い込んでた。けどそれは単なる思い込みで――どこまでも人間らしいから、絶対に諦めない、それができたんだね」
ロマン《特異点の是正も確認できたし、今度こそ両手を上げて帰れるぞ! レイシフトの準備も完了だ!》
マシュ「召喚サークル確保完了。先輩方、帰還しましょう」
ぐだ子「うん。――フロー! 帰ろう、私達のカルデアに!」
ナイチンゲール「――ええ。今ある、私の帰るべき場所に
デオン「そう、あの顔、あの感情もまた、史上の外の話。歴史という絵巻には記録されなかった、真実の顔、そのひとつさ」
ぐだ子「そうだよね……私、勘違いしてたかも。いつものナイチンゲールさんにどうしても人間味を感じ取れなかったと思い込んでた。けどそれは単なる思い込みで――どこまでも人間らしいから、絶対に諦めない、それができたんだね」
ロマン《特異点の是正も確認できたし、今度こそ両手を上げて帰れるぞ! レイシフトの準備も完了だ!》
マシュ「召喚サークル確保完了。先輩方、帰還しましょう」
ぐだ子「うん。――フロー! 帰ろう、私達のカルデアに!」
ナイチンゲール「――ええ。今ある、私の帰るべき場所に
65: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 03:16:12.78 ID:PEhVhGTvO
■ □ ■
マシュ(あの特異点の事件から一週間が経過しました。その日、あまりにもおとなしくこちらが不安になっていたフローレンス・ナイチンゲールに関してですが――)
ナイチンゲール「再三忠告したはずですが……細菌の温床となる動物を室内に持ち込むなと」
アルトリア(ランサー)「いや、だからこれから降りるとまともに歩けなくて――」
ナイチンゲール「仕方ありません。応急処置として、その馬を『消毒(解体)』しましょう。問題ありません、動物の解体の心得も――」
アルトリア(ランサー)「はしれー風のようにブルズアーイ!!」ヒヒーン
ナイチンゲール「待ちなさい! 廊下を走って細菌を撒き散らすのは禁止です!!」
マシュ(まぁその、はい、案の定元に戻りました。いつも騒がしいカルデアに、今日もまたフローレンスの声がひびきます)
マシュ(ですが、小さいながらも、変化があったのも事実で――)
マシュ(あの特異点の事件から一週間が経過しました。その日、あまりにもおとなしくこちらが不安になっていたフローレンス・ナイチンゲールに関してですが――)
ナイチンゲール「再三忠告したはずですが……細菌の温床となる動物を室内に持ち込むなと」
アルトリア(ランサー)「いや、だからこれから降りるとまともに歩けなくて――」
ナイチンゲール「仕方ありません。応急処置として、その馬を『消毒(解体)』しましょう。問題ありません、動物の解体の心得も――」
アルトリア(ランサー)「はしれー風のようにブルズアーイ!!」ヒヒーン
ナイチンゲール「待ちなさい! 廊下を走って細菌を撒き散らすのは禁止です!!」
マシュ(まぁその、はい、案の定元に戻りました。いつも騒がしいカルデアに、今日もまたフローレンスの声がひびきます)
マシュ(ですが、小さいながらも、変化があったのも事実で――)
66: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 03:25:51.83 ID:PEhVhGTvO
デオン「気分転換に、剣の稽古はどうだい?」
ナイチンゲール「よろしいですが、帰りのうがい手洗いは徹底して行うように」
ぐだ子「フローって料理うまいんでしょ!? 男のサーヴァントたちに何か振る舞いたいから教えてよ!」
ナイチンゲール「よろしいですが、食材の消毒は徹底的に行ってください。無論味付けに影響の出ない範囲でですが」
マシュ(……まぁ、やっぱりナイチンゲールさんは変わらないです、はい)
マシュ「ところで、ナイチンゲールさんの部屋に飾っているこの奇妙な物体は……?」
ナイチンゲール「……これは、銃弾同士がかち合ったものです。奇跡的な確率によってこのように、形となって残っています」
マシュ「そ、それは確かに奇跡的な確率ですね……」
ナイチンゲール「ええ、すべてが奇跡的でした。――これは、あの鮮烈な日々を忘れないための、私に遺された『サムシング・フォー』ですから」
マシュ(その時の、あの人の顔は――なんだか、女の子、という感じの穏やかな表情でした)
【Fin】
ナイチンゲール「よろしいですが、帰りのうがい手洗いは徹底して行うように」
ぐだ子「フローって料理うまいんでしょ!? 男のサーヴァントたちに何か振る舞いたいから教えてよ!」
ナイチンゲール「よろしいですが、食材の消毒は徹底的に行ってください。無論味付けに影響の出ない範囲でですが」
マシュ(……まぁ、やっぱりナイチンゲールさんは変わらないです、はい)
マシュ「ところで、ナイチンゲールさんの部屋に飾っているこの奇妙な物体は……?」
ナイチンゲール「……これは、銃弾同士がかち合ったものです。奇跡的な確率によってこのように、形となって残っています」
マシュ「そ、それは確かに奇跡的な確率ですね……」
ナイチンゲール「ええ、すべてが奇跡的でした。――これは、あの鮮烈な日々を忘れないための、私に遺された『サムシング・フォー』ですから」
マシュ(その時の、あの人の顔は――なんだか、女の子、という感じの穏やかな表情でした)
【Fin】
67: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 03:28:28.70 ID:PEhVhGTvO
お付き合いいただきありがとうございました
黒博物館『ゴーストアンドレディ』にフローとデオンくんちゃんが
出たからやったという自己満足二次創作でした。
お目汚し失礼、興味が出たら本屋に行くんだ!(再三たる宣伝)
黒博物館『ゴーストアンドレディ』にフローとデオンくんちゃんが
出たからやったという自己満足二次創作でした。
お目汚し失礼、興味が出たら本屋に行くんだ!(再三たる宣伝)
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/22(水) 08:32:41.78 ID:ZbLQeFvYO
乙!
めちゃくちゃ面白かったわ
ゴースト&レディもFateも好きだから興奮した
めちゃくちゃ面白かったわ
ゴースト&レディもFateも好きだから興奮した
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/22(水) 10:28:23.96 ID:SKoVGiWGO
乙
久しぶりにレベルの高いクロスSSを読んだわ
久しぶりにレベルの高いクロスSSを読んだわ
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/22(水) 10:52:44.25 ID:RWyZm359O
ゴーストアンドレディ、週刊モーニングに載ってたから読んだ覚えがある。
結構面白かったな。
結構面白かったな。
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/22(水) 12:10:19.47 ID:RHZz+kNuO
乙
72: ◆pfaqmHOLdQ 2016/06/22(水) 14:11:28.12 ID:PEhVhGTvO
>>70
前作黒博物館『スプリンガルド』も名作でおすすめです、機会があればぜひどうぞ
前作黒博物館『スプリンガルド』も名作でおすすめです、機会があればぜひどうぞ
77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/23(木) 21:44:07.51 ID:+FSzchJEo
乙乙
78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 18:49:54.05 ID:PfnkzOYCo
ナイチンゲールはむしろ実在したfate鯖の中で一番史実に近いと言えそう
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/26(日) 06:13:41.74 ID:kiFRMLN90
乙
FGOでナイチンゲールの宝具見たとき「フローの生霊じゃないか!」と思ったゴースト&レディ既読者は多いはず
FGOでナイチンゲールの宝具見たとき「フローの生霊じゃないか!」と思ったゴースト&レディ既読者は多いはず
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466492306/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【艦これ】龍驤さんの無限の可能性
1: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:24:13.84 ID:YreVXoz70
【艦これ】提督「最高練度に達した艦娘が、ことごとく無気力になっている」の設定を使用しています。
独自の設定がいくつかありますが、気にしないでください。よろしくおねがいします。
小料理屋”鳳翔”でぐだぐだするだけの内容です。
登場人物
龍驤:軽空母。今日の主役。
提督:提督ちゃん。ヘタレと評判。
鳳翔:軽空母。小料理屋の女将さん。
爺:漁師のおっさん。”鳳翔”の常連。
若:漁師のあんちゃん。爺の船に乗る。
参考資料「軽空母・龍驤(27才)」(御免なさい様)
独自の設定がいくつかありますが、気にしないでください。よろしくおねがいします。
小料理屋”鳳翔”でぐだぐだするだけの内容です。
登場人物
龍驤:軽空母。今日の主役。
提督:提督ちゃん。ヘタレと評判。
鳳翔:軽空母。小料理屋の女将さん。
爺:漁師のおっさん。”鳳翔”の常連。
若:漁師のあんちゃん。爺の船に乗る。
参考資料「軽空母・龍驤(27才)」(御免なさい様)
2: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:26:28.05 ID:YreVXoz70
小料理屋”鳳翔”。
今日も、いつものように漁師さんたちが集っています。
そして、カウンター席の隅には・・・、提督と龍驤さんもいます。
今日は漁師のお兄さんが、少々荒れているようです。
若「おやっさーん、オレ納得いかねえっす」
爺「あーん?」
若「オレら、いっつも男ばっかりなのによー」
若「なんであいつは、とっかえひっかえなんだよ!」
びし!っと指差す先は提督。
そして、ほろ酔いでご機嫌の龍驤。
若「金髪の巨乳さんとか、エセ外人とか、メガネさんとか」
爺「ああ」
若「いや、それはいいんすよ。 よくないけど、いいんすよ」
爺「何がいけないんだい」
若「龍驤さんですよ!」
爺「あの空母さんが?」
若「絵的にダメでしょ!」
爺「絵的にて」
若「あんな小さい子に酒を飲ませるとか・・・、駆逐艦の子たちと変わらんじゃないですか!」
爺「龍驤さんは、飲んでいいんだぞ」
若「お猪口二杯でヘロヘロっすよ!」
若「飲んじゃいけないとしか・・・」
爺(あれは雰囲気を楽しんでるだけなんだがなぁ)
今日も、いつものように漁師さんたちが集っています。
そして、カウンター席の隅には・・・、提督と龍驤さんもいます。
今日は漁師のお兄さんが、少々荒れているようです。
若「おやっさーん、オレ納得いかねえっす」
爺「あーん?」
若「オレら、いっつも男ばっかりなのによー」
若「なんであいつは、とっかえひっかえなんだよ!」
びし!っと指差す先は提督。
そして、ほろ酔いでご機嫌の龍驤。
若「金髪の巨乳さんとか、エセ外人とか、メガネさんとか」
爺「ああ」
若「いや、それはいいんすよ。 よくないけど、いいんすよ」
爺「何がいけないんだい」
若「龍驤さんですよ!」
爺「あの空母さんが?」
若「絵的にダメでしょ!」
爺「絵的にて」
若「あんな小さい子に酒を飲ませるとか・・・、駆逐艦の子たちと変わらんじゃないですか!」
爺「龍驤さんは、飲んでいいんだぞ」
若「お猪口二杯でヘロヘロっすよ!」
若「飲んじゃいけないとしか・・・」
爺(あれは雰囲気を楽しんでるだけなんだがなぁ)
3: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:29:05.92 ID:YreVXoz70
爺「ふう・・・、若いな」
爺「確かに、龍驤さんは幼く見えるかもしれんが、そんな浅いもんじゃないぞ」
若「・・・どういうことっすか」
爺「例えば、を想像してみろ」
爺「そうだな、まずはあの人が母親だったら」
モヤンモヤーン
爺「確かに、龍驤さんは幼く見えるかもしれんが、そんな浅いもんじゃないぞ」
若「・・・どういうことっすか」
爺「例えば、を想像してみろ」
爺「そうだな、まずはあの人が母親だったら」
モヤンモヤーン
4: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:33:23.55 ID:YreVXoz70
龍驤(母)「お帰りぃ」
龍驤(母)「もうすぐご飯やから、手ェ洗ておいで」
龍驤(母)「おいしい?そらよかった」
龍驤(母)「お母ちゃん、そう言うてくれるんが一番嬉しいわ」
龍驤(母)「ほら、お母ちゃんのも分けたるから」
龍驤(母)「こぉら!ゲームの前に宿題せんかい!」
龍驤(母)「はいあと30秒。にーじゅく、にーじゅはち、にーじゅなな」
龍驤(母)「はい、ええ子やな」
龍驤(母)「いつまで寝てんねん!起きろぉー!」
龍驤(母)「あかん!朝飯はちゃんと食べな元気出えへんで!」
龍驤(母)「はい行ってらっしゃい!車に気ぃ付けるんやでー!」
龍驤(母)「洗濯物、入れてくれたん?」
龍驤(母)「よぅ気が付いてくれたなぁ」
龍驤(母)「・・・ありがとうなぁ」
龍驤(母)「もうすぐご飯やから、手ェ洗ておいで」
龍驤(母)「おいしい?そらよかった」
龍驤(母)「お母ちゃん、そう言うてくれるんが一番嬉しいわ」
龍驤(母)「ほら、お母ちゃんのも分けたるから」
龍驤(母)「こぉら!ゲームの前に宿題せんかい!」
龍驤(母)「はいあと30秒。にーじゅく、にーじゅはち、にーじゅなな」
龍驤(母)「はい、ええ子やな」
龍驤(母)「いつまで寝てんねん!起きろぉー!」
龍驤(母)「あかん!朝飯はちゃんと食べな元気出えへんで!」
龍驤(母)「はい行ってらっしゃい!車に気ぃ付けるんやでー!」
龍驤(母)「洗濯物、入れてくれたん?」
龍驤(母)「よぅ気が付いてくれたなぁ」
龍驤(母)「・・・ありがとうなぁ」
5: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:37:29.34 ID:YreVXoz70
若「(´;ω;`)ブワッ」
若「かーちゃん・・・」
爺「お前、母ちゃん元気じゃねえか」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
若「どう、とは?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・」
若「無い・・・っす」
若「え?あれ?絵的には何も変わらないのに・・・?」
爺「次だ」
若「いや、待ってくださいっす」
爺「あの人が妹だったら」
モヤンモヤーン
若「かーちゃん・・・」
爺「お前、母ちゃん元気じゃねえか」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
若「どう、とは?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・」
若「無い・・・っす」
若「え?あれ?絵的には何も変わらないのに・・・?」
爺「次だ」
若「いや、待ってくださいっす」
爺「あの人が妹だったら」
モヤンモヤーン
6: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:43:40.91 ID:YreVXoz70
龍驤(妹)「兄ちゃん!起きて起きて!」
龍驤(妹)「寝坊してもたー!学校まで車で送って!」
龍驤(妹)「兄ちゃん今日休みやろ!」
龍驤(妹)「なあなあなあなあなあなあーってー」
龍驤(妹)「眠たいとか言うな!可愛い妹のピンチやろが!」
龍驤(妹)「可愛いないとか言うな!可愛いやろ!」
龍驤(妹)「ああごめん蹴って悪かったて」
龍驤(妹)「お願いや~、プリン作ったるから~」
龍驤(妹)「・・・」
龍驤(妹)「ほんま!? んじゃ10分で玄関な! うち用意してくるから!」
龍驤(妹)「二度寝したらあかんで!」
龍驤(妹)「間に合うたなぁ」
龍驤(妹)「うん、いってくるわ」
龍驤(妹)「あ、兄ちゃん」
龍驤(妹)「・・・その」
龍驤(妹)「ありがとうなぁ!」
龍驤(妹)「寝坊してもたー!学校まで車で送って!」
龍驤(妹)「兄ちゃん今日休みやろ!」
龍驤(妹)「なあなあなあなあなあなあーってー」
龍驤(妹)「眠たいとか言うな!可愛い妹のピンチやろが!」
龍驤(妹)「可愛いないとか言うな!可愛いやろ!」
龍驤(妹)「ああごめん蹴って悪かったて」
龍驤(妹)「お願いや~、プリン作ったるから~」
龍驤(妹)「・・・」
龍驤(妹)「ほんま!? んじゃ10分で玄関な! うち用意してくるから!」
龍驤(妹)「二度寝したらあかんで!」
龍驤(妹)「間に合うたなぁ」
龍驤(妹)「うん、いってくるわ」
龍驤(妹)「あ、兄ちゃん」
龍驤(妹)「・・・その」
龍驤(妹)「ありがとうなぁ!」
7: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:47:05.01 ID:YreVXoz70
若「(´;ω;`)ブワッ」
若「妹・・・」
爺「お前、男三人兄弟だろ」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
若「おかしいっす。 外見は何も変わってないはずなのに」
爺「よしよし」
爺「次だ」
若「次っすか」
爺「あの人が親戚のお姉さんだったら」
モヤンモヤーン
若「妹・・・」
爺「お前、男三人兄弟だろ」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
若「おかしいっす。 外見は何も変わってないはずなのに」
爺「よしよし」
爺「次だ」
若「次っすか」
爺「あの人が親戚のお姉さんだったら」
モヤンモヤーン
8: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:50:16.56 ID:YreVXoz70
龍驤(従姉)「あー、久しぶりぃ」
龍驤(従姉)「うちのこと、覚えとる? もう10年くらい会ってないんやけど」
龍驤(従姉)「そっかぁ、よかったぁ」
龍驤(従姉)「見た目変わってないとか言うな!」
龍驤(従姉)「ほんま失礼な・・・!」
龍驤(従姉)「しっかし、大っきなったなぁ」
龍驤(従姉)「前は、うちが抱っこしたったもんやけど・・・、もう無理やなぁ」
龍驤(従姉)「へっ、代わりに抱っこって・・・、ひゃああ!」
龍驤(従姉)「こぉーら、こういうのは恋人にしたったらええねん!」
龍驤(従姉)「生意気なガキやなぁ」
龍驤(従姉)「へっ? うちが?」
龍驤(従姉)「いやいやいやうちは10も上なんやで!?」
龍驤(従姉)「・・・もう、冗談ばっかり」
龍驤(従姉)「ほんま、生意気になってしもて」
龍驤(従姉)「でも」
龍驤(従姉)「んふふ、冗談でも嬉しいわぁ」
龍驤(従姉)「ありがとうなぁ」
龍驤(従姉)「うちのこと、覚えとる? もう10年くらい会ってないんやけど」
龍驤(従姉)「そっかぁ、よかったぁ」
龍驤(従姉)「見た目変わってないとか言うな!」
龍驤(従姉)「ほんま失礼な・・・!」
龍驤(従姉)「しっかし、大っきなったなぁ」
龍驤(従姉)「前は、うちが抱っこしたったもんやけど・・・、もう無理やなぁ」
龍驤(従姉)「へっ、代わりに抱っこって・・・、ひゃああ!」
龍驤(従姉)「こぉーら、こういうのは恋人にしたったらええねん!」
龍驤(従姉)「生意気なガキやなぁ」
龍驤(従姉)「へっ? うちが?」
龍驤(従姉)「いやいやいやうちは10も上なんやで!?」
龍驤(従姉)「・・・もう、冗談ばっかり」
龍驤(従姉)「ほんま、生意気になってしもて」
龍驤(従姉)「でも」
龍驤(従姉)「んふふ、冗談でも嬉しいわぁ」
龍驤(従姉)「ありがとうなぁ」
9: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 01:58:05.57 ID:YreVXoz70
若「(´;ω;`)ブワッ」
若「おねーちゃん・・・」
爺「お前、一番年長だろ」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
爺「次だ」
爺「あの人が娘だったら」
若「年上年下と揺さぶるのはやめてほしいっす」
モヤンモヤーン
若「おねーちゃん・・・」
爺「お前、一番年長だろ」
若「それでも、効くっす」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
爺「次だ」
爺「あの人が娘だったら」
若「年上年下と揺さぶるのはやめてほしいっす」
モヤンモヤーン
10: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:04:12.33 ID:YreVXoz70
龍驤(娘)「お父ちゃん、今日なー、父の日やろ?」
龍驤(娘)「うちな、お父ちゃんの絵、描いたんよ」
龍驤(娘)「じゃーん!」
龍驤(娘)「ほら、これがお父ちゃん、これがお母ちゃん、これがうち」
龍驤(娘)「え?このねこ?」
龍驤(娘)「これは・・・、その」
龍驤(娘)「お母ちゃーん!」
龍驤(娘)「うん、わかってる、ちゃんと言う」
龍驤(娘)「お父ちゃん、あんな?」
龍驤(娘)「この絵の、ねこちゃんなんやけど」
龍驤(娘)「うちで飼ったら、あかんかな」
龍驤(娘)「がっこうの帰り道で、拾って」
龍驤(娘)「ええ子やねん!ちゃんとトイレもできるし」
龍驤(娘)「うち、ちゃんと世話するから!」
龍驤(娘)「なっ?おねがい!」
龍驤(娘)「おねがいしますっ!」
龍驤(娘)「・・・」
龍驤(娘)「えっ」
龍驤(娘)「ほんま?ええの?ほんまにほんま!?」
龍驤(娘)「やったぁー!」
龍驤(娘)「ほ、ほら、この子、名前はホーショー言うねん」
龍驤(娘)「よかったなぁホーショー、これからうちの子やで!」
龍驤(娘)「お父ちゃん」
龍驤(娘)「ありがとうなぁ」
龍驤(娘)「うちな、お父ちゃんの絵、描いたんよ」
龍驤(娘)「じゃーん!」
龍驤(娘)「ほら、これがお父ちゃん、これがお母ちゃん、これがうち」
龍驤(娘)「え?このねこ?」
龍驤(娘)「これは・・・、その」
龍驤(娘)「お母ちゃーん!」
龍驤(娘)「うん、わかってる、ちゃんと言う」
龍驤(娘)「お父ちゃん、あんな?」
龍驤(娘)「この絵の、ねこちゃんなんやけど」
龍驤(娘)「うちで飼ったら、あかんかな」
龍驤(娘)「がっこうの帰り道で、拾って」
龍驤(娘)「ええ子やねん!ちゃんとトイレもできるし」
龍驤(娘)「うち、ちゃんと世話するから!」
龍驤(娘)「なっ?おねがい!」
龍驤(娘)「おねがいしますっ!」
龍驤(娘)「・・・」
龍驤(娘)「えっ」
龍驤(娘)「ほんま?ええの?ほんまにほんま!?」
龍驤(娘)「やったぁー!」
龍驤(娘)「ほ、ほら、この子、名前はホーショー言うねん」
龍驤(娘)「よかったなぁホーショー、これからうちの子やで!」
龍驤(娘)「お父ちゃん」
龍驤(娘)「ありがとうなぁ」
11: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:06:33.66 ID:YreVXoz70
爺「(´;ω;`)ブワッ」
若「うわっ」
爺「オレの娘だってなぁ・・・、昔はとーちゃんとーちゃんって・・・」
若(自分で想像してダメージ受けるとか)
若「大丈夫っすか」
爺「・・・ああ」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
若「ほんと、どういうことなんすか、これ」
若「全部同じ絵でいけるって」
爺「そうだろう」
爺「次だ」
爺「あの人がコンビニ店員だったら」
モヤンモヤーン
若「うわっ」
爺「オレの娘だってなぁ・・・、昔はとーちゃんとーちゃんって・・・」
若(自分で想像してダメージ受けるとか)
若「大丈夫っすか」
爺「・・・ああ」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「・・・無いっす」
若「ほんと、どういうことなんすか、これ」
若「全部同じ絵でいけるって」
爺「そうだろう」
爺「次だ」
爺「あの人がコンビニ店員だったら」
モヤンモヤーン
12: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:14:16.02 ID:YreVXoz70
龍驤(店員)「いらっしゃいませー」
龍驤(店員)「あんたかー、おはようさん」
龍驤(店員)「毎日、がんばっとるなあ」
龍驤(店員)「うちも? ・・・そうやねぇ」
龍驤(店員)「今日もいつもので、ええんか?」
龍驤(店員)「いつもの、新聞とタバコとコーヒー」
龍驤(店員)「はい、いつもの一千万円のお預かりとー、いつものお釣り三百万円」
龍驤(店員)「まいどー」
龍驤(店員)「いってらっしゃい、がんばってなー」
龍驤(店員)「ありがとうなぁ」
龍驤(店員)「あんたかー、おはようさん」
龍驤(店員)「毎日、がんばっとるなあ」
龍驤(店員)「うちも? ・・・そうやねぇ」
龍驤(店員)「今日もいつもので、ええんか?」
龍驤(店員)「いつもの、新聞とタバコとコーヒー」
龍驤(店員)「はい、いつもの一千万円のお預かりとー、いつものお釣り三百万円」
龍驤(店員)「まいどー」
龍驤(店員)「いってらっしゃい、がんばってなー」
龍驤(店員)「ありがとうなぁ」
13: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:20:04.84 ID:YreVXoz70
若「(・_・)……」
爺「あれ、これはダメかい」
若「このあたり、コンビニ無いんでよくわからんっす」
爺「あー・・・」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「無いっす、多分」
爺「んじゃ、次いくか」
若「はいっす」
爺「・・・何がいいかねぇ」
若「嫁! 嫁とかどうっすか!」
爺「おう、いいねえ」
爺「あの人が嫁だったら」
モヤンモヤーン
爺「あれ、これはダメかい」
若「このあたり、コンビニ無いんでよくわからんっす」
爺「あー・・・」
爺「で、どうだい?」
爺「何か違和感、あったかい?」
若「無いっす、多分」
爺「んじゃ、次いくか」
若「はいっす」
爺「・・・何がいいかねぇ」
若「嫁! 嫁とかどうっすか!」
爺「おう、いいねえ」
爺「あの人が嫁だったら」
モヤンモヤーン
14: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:36:28.92 ID:YreVXoz70
龍驤(嫁)「お帰りぃ」
龍驤(嫁)「お疲れやね!」
龍驤(嫁)「ご飯にする?風呂にする」
龍驤(嫁)「こーらー!うちにする?とは言うてないやろ!」
龍驤(嫁)「お風呂に入っておいで!」
龍驤(嫁)「はいはい、後でなー」
龍驤(嫁)「さっぱりしたやろー」
龍驤(嫁)「ご飯も、丁度出来上がりや」
龍驤(嫁)「座って座って」
龍驤(嫁)「今日はご馳走やでー」
龍驤(嫁)「かんぱーい」
龍驤(嫁)「え?うち?」
龍驤(嫁)「うん、うちは飲まんでええねん」
龍驤(嫁)「うち、当分はお酒あかんねん」
龍驤(嫁)「なんでって・・・、えっとなー」
龍驤(嫁)「そのー」
龍驤(嫁)「な?」
龍驤(嫁)「・・・」
龍驤(嫁)「ああもう!なんで解らんねん!」
龍驤(嫁)「できたんやって!」
龍驤(嫁)「・・・」
龍驤(嫁)「ちょ、ちょっと、なんで泣くんよ」
龍驤(嫁)「嬉しかったら笑ってくれればええやん・・・」
龍驤(嫁)「なんで泣くんよ・・・」
龍驤(嫁)「・・・ぐずっ」
龍驤(嫁)「うぁぁぁ~~~ん」
龍驤(嫁)「う、うちかって、泣きそうやったのに」
龍驤(嫁)「先に泣くんは、ずるいやん」
龍驤(嫁)「うん、うん、よかった」
龍驤(嫁)「・・・うん」
龍驤(嫁)「・・・あんたぁ」
龍驤(嫁)「ありがとうなぁ」
龍驤(嫁)「お疲れやね!」
龍驤(嫁)「ご飯にする?風呂にする」
龍驤(嫁)「こーらー!うちにする?とは言うてないやろ!」
龍驤(嫁)「お風呂に入っておいで!」
龍驤(嫁)「はいはい、後でなー」
龍驤(嫁)「さっぱりしたやろー」
龍驤(嫁)「ご飯も、丁度出来上がりや」
龍驤(嫁)「座って座って」
龍驤(嫁)「今日はご馳走やでー」
龍驤(嫁)「かんぱーい」
龍驤(嫁)「え?うち?」
龍驤(嫁)「うん、うちは飲まんでええねん」
龍驤(嫁)「うち、当分はお酒あかんねん」
龍驤(嫁)「なんでって・・・、えっとなー」
龍驤(嫁)「そのー」
龍驤(嫁)「な?」
龍驤(嫁)「・・・」
龍驤(嫁)「ああもう!なんで解らんねん!」
龍驤(嫁)「できたんやって!」
龍驤(嫁)「・・・」
龍驤(嫁)「ちょ、ちょっと、なんで泣くんよ」
龍驤(嫁)「嬉しかったら笑ってくれればええやん・・・」
龍驤(嫁)「なんで泣くんよ・・・」
龍驤(嫁)「・・・ぐずっ」
龍驤(嫁)「うぁぁぁ~~~ん」
龍驤(嫁)「う、うちかって、泣きそうやったのに」
龍驤(嫁)「先に泣くんは、ずるいやん」
龍驤(嫁)「うん、うん、よかった」
龍驤(嫁)「・・・うん」
龍驤(嫁)「・・・あんたぁ」
龍驤(嫁)「ありがとうなぁ」
15: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:44:06.45 ID:YreVXoz70
若「(´;ω;`)ブワッ」
若「お、オレ、龍驤さんに結婚申し込むっす」
爺「おい待て」
若「龍驤さん!」
龍驤「・・・はいはーい?」
若「結婚してくだ」
提督「言わせねーよ」
ペチーン
若「ぐはー!」
若「お、お前・・・」
提督「ふんっ、おとといきやがれってんだよ」
若「・・・んだとガキが」
提督「あ?」
若「あ?」
提督「龍驤はうちの子なんでねぇ?手ぇ出さないでもらえますかねぇ?」
若「あっちこっちに手ぇ出してるボンボンに言われてもねぇ?」
提督「あ?」
若「あ?」
バチバチバチ ギリギリギリ
若「お、オレ、龍驤さんに結婚申し込むっす」
爺「おい待て」
若「龍驤さん!」
龍驤「・・・はいはーい?」
若「結婚してくだ」
提督「言わせねーよ」
ペチーン
若「ぐはー!」
若「お、お前・・・」
提督「ふんっ、おとといきやがれってんだよ」
若「・・・んだとガキが」
提督「あ?」
若「あ?」
提督「龍驤はうちの子なんでねぇ?手ぇ出さないでもらえますかねぇ?」
若「あっちこっちに手ぇ出してるボンボンに言われてもねぇ?」
提督「あ?」
若「あ?」
バチバチバチ ギリギリギリ
16: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:48:28.21 ID:YreVXoz70
龍驤「こぉら!喧嘩したらあかーん!」
「「えー」」
「「だって」」
「「こいつが!」」
龍驤「言い訳は男らしゅうないで?」
「「・・・はーい」」
龍驤「ほら、飴ちゃんあげるから、仲良うしいや」
爺(なんで飴持ってんだ・・・)
若「・・・どーも」
龍驤「はい、提督も」
提督「・・・ありがと」
龍驤「もう喧嘩せえへん?」
「「・・・」」
「「・・・はい」」
龍驤「よっしゃ、ええ子や」
龍驤「・・・ありがとうなぁ」
「「・・・」」
龍驤「すやぁ・・・」
提督「ちょっと、ここで寝たらダメだよ」
提督「鳳翔さん、龍驤連れて帰りまーす」
提督「おさきー」
「「・・・」」
爺「龍驤さんが10人くらい居たら、戦争終わるんじゃねえか?」
若「・・・そうかもっす」
「「えー」」
「「だって」」
「「こいつが!」」
龍驤「言い訳は男らしゅうないで?」
「「・・・はーい」」
龍驤「ほら、飴ちゃんあげるから、仲良うしいや」
爺(なんで飴持ってんだ・・・)
若「・・・どーも」
龍驤「はい、提督も」
提督「・・・ありがと」
龍驤「もう喧嘩せえへん?」
「「・・・」」
「「・・・はい」」
龍驤「よっしゃ、ええ子や」
龍驤「・・・ありがとうなぁ」
「「・・・」」
龍驤「すやぁ・・・」
提督「ちょっと、ここで寝たらダメだよ」
提督「鳳翔さん、龍驤連れて帰りまーす」
提督「おさきー」
「「・・・」」
爺「龍驤さんが10人くらい居たら、戦争終わるんじゃねえか?」
若「・・・そうかもっす」
17: ◆wWS/LadavY 2016/07/27(水) 02:51:20.70 ID:YreVXoz70
終わりです。
御免なさい様の描く龍驤さんが可愛すぎていい夢を見た記念。
御免なさい様の描く龍驤さんが可愛すぎていい夢を見た記念。
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 02:51:22.61 ID:R/TfCSjAO
初めてのピンでの登場か…
もしや本命なのか?
もしや本命なのか?
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 03:06:59.59 ID:y9QT/ZFZO
乙
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 03:17:41.92 ID:+LhoWFtlO
あれ、マジでなにやっても違和感ないな…どうなってんだ
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 03:44:14.31 ID:J+J62rhso
面白いかわいい
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469550253/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ 艦隊これくしょん | Comments (0)
モバP「だりやすかれんGO」
1: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:18:43.87 ID:rurxTt4Bo
―――事務所
ちひろ「流行ってますね、ポケモンGO」
P「流行ってますねぇ。街中至るところでやってる人見ますよ」
ちひろ「プロデューサーさんはやらないんです?」
P「一応ダウンロードはしましたけど、だいたい車移動なんであんまり触れてないですね」
ちひろ「ふふ、真面目な方で良かった♪ そんなプロデューサーさんに朗報です!」
P「へ?」
ちひろ「今からポケモンGOの体験をしてもらいます! 李衣菜ちゃんたちで!」
P「はぁ。……はあ?」
2: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:19:24.22 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「今から3人が順番に現れますので、捕まえてみましょう!」
P「捕まえてみましょうって……なにを言ってるんですかあなたは。ちゃんと説明してください」
ちひろ「みんなも流行りに乗ってプレイしてるみたいなんですよ。ですので」
P「ですので?」
ちひろ「捕まえてみましょう!」
P「全然話が繋がらない!」
P「捕まえてみましょうって……なにを言ってるんですかあなたは。ちゃんと説明してください」
ちひろ「みんなも流行りに乗ってプレイしてるみたいなんですよ。ですので」
P「ですので?」
ちひろ「捕まえてみましょう!」
P「全然話が繋がらない!」
3: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:20:07.35 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「んもう、プロデューサーさんったら。いつもはもっと物分かりいいじゃないですか」
P「いやだから、捕まえるってなんですか。女の子捕まえたら捕まりますよ、俺が」
ちひろ「やん、もうすでにあの子たちの心は捕まえてるくせに♪」
P「」イラッ
ちひろ「あっそんな怖い顔しないで」
P「……で? 捕まえてどうするんですか」
ちひろ「…………愛でる?」
P「いつもしてますが」
ちひろ「たしかに」
P「いやだから、捕まえるってなんですか。女の子捕まえたら捕まりますよ、俺が」
ちひろ「やん、もうすでにあの子たちの心は捕まえてるくせに♪」
P「」イラッ
ちひろ「あっそんな怖い顔しないで」
P「……で? 捕まえてどうするんですか」
ちひろ「…………愛でる?」
P「いつもしてますが」
ちひろ「たしかに」
4: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:20:58.04 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「いやしかし、とにかくやってみてください! 3人も早く捕まりたくて待機してるんですから!」
P「捕まりたいのか……」
ちひろ「ふふふ、プロデューサーさんと遊びたいんですよ♪ ……あ、早速来ましたよっ」
李衣菜「…………」ヒョコッ
P「ん、最初は李衣菜か」
ちひろ「あ! やせいの ただりいなが とびだしてきた!」
P「それいります?」
P「捕まりたいのか……」
ちひろ「ふふふ、プロデューサーさんと遊びたいんですよ♪ ……あ、早速来ましたよっ」
李衣菜「…………」ヒョコッ
P「ん、最初は李衣菜か」
ちひろ「あ! やせいの ただりいなが とびだしてきた!」
P「それいります?」
5: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:21:51.97 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「…………」ススッ
P「李衣菜? なんでそんな遠くに……こっち来ないのか?」
ちひろ「野生ですからね。人間を警戒しているんです」
P「ああそういう設定」
李衣菜「…………」スチャッ
P「あ、ヘッドホン付けた。……ん? 新しいやつだな」
ちひろ「ですね。ネコミミが付いてます」
P「李衣菜? なんでそんな遠くに……こっち来ないのか?」
ちひろ「野生ですからね。人間を警戒しているんです」
P「ああそういう設定」
李衣菜「…………」スチャッ
P「あ、ヘッドホン付けた。……ん? 新しいやつだな」
ちひろ「ですね。ネコミミが付いてます」
6: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:22:34.53 ID:r9Pda+VPO
P「ネコミミヘッドホン……ああ、そういえば前に前川さんと仕事したときに彼女に薦められてたな」
ちひろ「ネコりーなちゃんですね! かわいい!」
P「ええ、似合ってますね。かわいいぞ、李衣菜」
李衣菜「!」
李衣菜「うっひょー♪」
P「鳴き声なのかそれ。せめてにゃーって鳴こう」
ちひろ「ネコりーなちゃんですね! かわいい!」
P「ええ、似合ってますね。かわいいぞ、李衣菜」
李衣菜「!」
李衣菜「うっひょー♪」
P「鳴き声なのかそれ。せめてにゃーって鳴こう」
7: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:23:23.75 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「変化球の方がロックじゃないですか! へへへ」
P「喋るの!?」
李衣菜「ニャースも喋りますしね」
P「ああそう……」
ちひろ「さぁ、ではゲットしてみましょう!」
P「了解です。……いや、どうやって?」
ちひろ「ボールはないので代わりに名刺を渡す形で」
P「名刺」
P「喋るの!?」
李衣菜「ニャースも喋りますしね」
P「ああそう……」
ちひろ「さぁ、ではゲットしてみましょう!」
P「了解です。……いや、どうやって?」
ちひろ「ボールはないので代わりに名刺を渡す形で」
P「名刺」
8: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:24:21.38 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「えへへ、Pさんから名刺をもらうのは2度目ですね」
P「そうだな……あのときとは違うけど。はい、どうぞ」スッ
李衣菜「いただきます――あれ、私たちの名前が……。前のと違うんですね?」
P「うん、担当アイドルの名前はちゃんと入れとかないと。売り込むのは俺じゃなくて、李衣菜たち3人だからな」
李衣菜「Pさん……。えっへへへへぇ……♪」
ちひろ「やったー! ただりいなを つかまえたぞ!」
P「だからそれいります?」
P「そうだな……あのときとは違うけど。はい、どうぞ」スッ
李衣菜「いただきます――あれ、私たちの名前が……。前のと違うんですね?」
P「うん、担当アイドルの名前はちゃんと入れとかないと。売り込むのは俺じゃなくて、李衣菜たち3人だからな」
李衣菜「Pさん……。えっへへへへぇ……♪」
ちひろ「やったー! ただりいなを つかまえたぞ!」
P「だからそれいります?」
9: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:25:17.57 ID:r9Pda+VPO
P「というかゲット判定これでいいんですか?」
ちひろ「いいと思います、デレデレですし」
P「んな適当な……」
李衣菜「Pさん! 改めて私、Pさんに一生ついていきます!」
P「ん。こちらこそ改めてよろしくな、李衣菜」
ちひろ「かくしてプロデューサーさんは、ポケモンマスt……いえ、アイドルマスターへの道を歩き出したのです!」ドッヤァ…
P「それ言いたかっただけじゃないですかもしかして」
ちひろ「いいと思います、デレデレですし」
P「んな適当な……」
李衣菜「Pさん! 改めて私、Pさんに一生ついていきます!」
P「ん。こちらこそ改めてよろしくな、李衣菜」
ちひろ「かくしてプロデューサーさんは、ポケモンマスt……いえ、アイドルマスターへの道を歩き出したのです!」ドッヤァ…
P「それ言いたかっただけじゃないですかもしかして」
10: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:25:52.23 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「さて、次もさくっとゲットしましょう! ……にゃあ」
P「思い出したかのようにネコ要素を」
李衣菜「あ、鳴き声うっひょーだった。うっひょー♪」
P「ブレすぎだろ……。ふう、次は泰葉か加蓮ですね」
ちひろ「そうなんですけど……来ませんね。どうしたのかしら」
P「思い出したかのようにネコ要素を」
李衣菜「あ、鳴き声うっひょーだった。うっひょー♪」
P「ブレすぎだろ……。ふう、次は泰葉か加蓮ですね」
ちひろ「そうなんですけど……来ませんね。どうしたのかしら」
11: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:26:32.81 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「こういうときは『おこう』ですね。使うといっぱいポケモンが寄ってくるんですよ」
P「なるほど。……いや、その『おこう』の代わりがなんなのか分からないんだけど」
ちひろ「あっ、それならちょうどいいものがあります!」
P「おお、あるんですか」
ちひろ「じゃん! メロンパンです!」
李衣菜「わぁ、形そっくり!」
P「いいのかそれで」
泰葉「…………」ヒョコッ
李衣菜「あ、使ってないのに現れた」
P「いいのかそれで」
P「なるほど。……いや、その『おこう』の代わりがなんなのか分からないんだけど」
ちひろ「あっ、それならちょうどいいものがあります!」
P「おお、あるんですか」
ちひろ「じゃん! メロンパンです!」
李衣菜「わぁ、形そっくり!」
P「いいのかそれで」
泰葉「…………」ヒョコッ
李衣菜「あ、使ってないのに現れた」
P「いいのかそれで」
12: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:27:35.21 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「あ! やせいの おかざきやすはが とびだしてきた!」
李衣菜「毎回やるんですね、それ」
P「香ばしい香りに誘われてきたのか……。泰葉、こっちおいで」
泰葉「……めろ」
P「それが鳴き声か」
李衣菜「かわいいうひょ」
P「語尾付けるのやめい、どこぞのピッピみたいになる」
泰葉「メロンパンくださいめろ」
P「だから」
李衣菜「毎回やるんですね、それ」
P「香ばしい香りに誘われてきたのか……。泰葉、こっちおいで」
泰葉「……めろ」
P「それが鳴き声か」
李衣菜「かわいいうひょ」
P「語尾付けるのやめい、どこぞのピッピみたいになる」
泰葉「メロンパンくださいめろ」
P「だから」
13: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:28:31.17 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「むむっ。プロデューサーさん、泰葉ちゃんは李衣菜ちゃんより少し手強いみたいですよ」
P「手強い?」
ちひろ「ポケモンGOにはCPというものがありまして、李衣菜ちゃんたちにも設定されています」
P「ほう。そのCPってなんの略ですか?」
ちひろ「ずばり、シンデレラポイントです!」
P「また上手いこと言って」
李衣菜「私のCPは152ですよ、Pさんっ」
泰葉「私は153ですめろ」
P「うん、身長だな」
P「手強い?」
ちひろ「ポケモンGOにはCPというものがありまして、李衣菜ちゃんたちにも設定されています」
P「ほう。そのCPってなんの略ですか?」
ちひろ「ずばり、シンデレラポイントです!」
P「また上手いこと言って」
李衣菜「私のCPは152ですよ、Pさんっ」
泰葉「私は153ですめろ」
P「うん、身長だな」
14: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:29:31.21 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「わずか1の違いですが、本家とは比べ物にならないほどの差があるんですよ……! 気をつけてください」
P「気をつけろったって、別に危害を加えてくるわけじゃあるまいし」
泰葉「……めろっ」ペシ
P「あたっ。え、危害を加えてきた」
泰葉「野生ですから……めろ」
P「めろめろかわいいなぁもう」
泰葉「はっ、あ、あうぅ……!」カァ
李衣菜「ちょろい」
P「気をつけろったって、別に危害を加えてくるわけじゃあるまいし」
泰葉「……めろっ」ペシ
P「あたっ。え、危害を加えてきた」
泰葉「野生ですから……めろ」
P「めろめろかわいいなぁもう」
泰葉「はっ、あ、あうぅ……!」カァ
李衣菜「ちょろい」
15: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:30:08.25 ID:r9Pda+VPO
P「李衣菜がちょろいって言うのもな……。よし、じゃあ泰葉にも名刺を」スッ
泰葉「あ、メロンパンもくださいめろ」
P「お、おう。……はい、どうぞ」
泰葉「ありがとうございますめろっ。……はぁ~……♪」
ちひろ「やったー! おかざきやすはを つかまえたぞ!」
P「もう突っ込みませんよ」
泰葉「あ、メロンパンもくださいめろ」
P「お、おう。……はい、どうぞ」
泰葉「ありがとうございますめろっ。……はぁ~……♪」
ちひろ「やったー! おかざきやすはを つかまえたぞ!」
P「もう突っ込みませんよ」
16: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:31:07.47 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「へへ、やったね! 泰葉も無事ゲット♪」
泰葉「ふふっ。ちょっと楽しかったかも……んむんむ」
李衣菜「メロンパン食べれるからじゃないの?」
泰葉「そ、そんなこと……。名刺だってまたもらえたもの。ふふ、えへへ……」
李衣菜「うん、宝物だねっ」ウッヒョー
泰葉「ええ♪」メロー
ちひろ「かわいい」
P「俺、必ずアイドルマスターになります」
泰葉「ふふっ。ちょっと楽しかったかも……んむんむ」
李衣菜「メロンパン食べれるからじゃないの?」
泰葉「そ、そんなこと……。名刺だってまたもらえたもの。ふふ、えへへ……」
李衣菜「うん、宝物だねっ」ウッヒョー
泰葉「ええ♪」メロー
ちひろ「かわいい」
P「俺、必ずアイドルマスターになります」
17: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:31:56.24 ID:r9Pda+VPO
李衣菜「さぁ、最後は加蓮ですね」
泰葉「随分待たせてしまいましたから、一筋縄ではいかないでしょうね……。充分準備をしてください」
P「大げさだな。大丈夫、加蓮は優しい子だ、から、な……?」
加蓮「…………」ムッスー…
P「」
李衣菜「あ、機嫌悪そううひょ」
泰葉「やっぱりめろ……」
ちひろ「あ! やせいの ほうじょうかれんが とびだしてきた!」
P「空気読んでちひろさん」
泰葉「随分待たせてしまいましたから、一筋縄ではいかないでしょうね……。充分準備をしてください」
P「大げさだな。大丈夫、加蓮は優しい子だ、から、な……?」
加蓮「…………」ムッスー…
P「」
李衣菜「あ、機嫌悪そううひょ」
泰葉「やっぱりめろ……」
ちひろ「あ! やせいの ほうじょうかれんが とびだしてきた!」
P「空気読んでちひろさん」
18: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:32:43.43 ID:r9Pda+VPO
加蓮「…………」ジトー
P「か、加蓮? ごめんな、待たせすぎちゃったな」
加蓮「……別にいいぽて。気にしてないぽて」プイッ
P「ぽて……ああポテトね。か、かわいいなぁ」
加蓮「はぁ、それで褒めてるつもり? そんなんでほんとにアタシを捕まえる気ぽて?」
P「あわわわ……!」
P「か、加蓮? ごめんな、待たせすぎちゃったな」
加蓮「……別にいいぽて。気にしてないぽて」プイッ
P「ぽて……ああポテトね。か、かわいいなぁ」
加蓮「はぁ、それで褒めてるつもり? そんなんでほんとにアタシを捕まえる気ぽて?」
P「あわわわ……!」
19: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:33:46.71 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「まずいですね……。あれは北条加蓮ツンフォルムです」
泰葉「知っているんですかちひろさん」
ちひろ「ええ。極度の寂しさから生み出された、加蓮ちゃんのかまってオーラが噴出している姿です」
泰葉「そんな……! ただでさえ加蓮のCPは私たちを上回る155だと言うのに……!」
李衣菜「要はめんどくさいモードだよね。語尾のせいでなんだか間抜けだけど」
P「加蓮ほら、名刺だぞー?」
加蓮「つーん」
泰葉「知っているんですかちひろさん」
ちひろ「ええ。極度の寂しさから生み出された、加蓮ちゃんのかまってオーラが噴出している姿です」
泰葉「そんな……! ただでさえ加蓮のCPは私たちを上回る155だと言うのに……!」
李衣菜「要はめんどくさいモードだよね。語尾のせいでなんだか間抜けだけど」
P「加蓮ほら、名刺だぞー?」
加蓮「つーん」
20: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:34:43.15 ID:r9Pda+VPO
P「ど、どうしたら名刺を受け取ってくれる?」
加蓮「んー、そうだなー。今度買い物に付き合ってもらおっかなぁ。ぽて♪」
P「ああ、それくらいならいいぞ。他には?」
加蓮「え、……ほ、他?」
P「ああ、あるだろ? 俺にやってもらいたいこととか」
加蓮「Pさんに……え、えっと、その……ひ、膝枕、とか……な、なんちゃって!」
P「うんうん、いいぞ。お安い御用だ」
加蓮「ほっ、ほんとにいいの……?」
P「うん。それで、他には? まだまだなんなりと」
加蓮「んー、そうだなー。今度買い物に付き合ってもらおっかなぁ。ぽて♪」
P「ああ、それくらいならいいぞ。他には?」
加蓮「え、……ほ、他?」
P「ああ、あるだろ? 俺にやってもらいたいこととか」
加蓮「Pさんに……え、えっと、その……ひ、膝枕、とか……な、なんちゃって!」
P「うんうん、いいぞ。お安い御用だ」
加蓮「ほっ、ほんとにいいの……?」
P「うん。それで、他には? まだまだなんなりと」
21: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:35:37.19 ID:r9Pda+VPO
加蓮「ま、まだ!? そんなっ、Pさんにそこまで、わ、私……!」
P「もうないか?」
加蓮「う、うん……ていうか、私Pさんにもらってばかりだから……その、申し訳ないよ……」
P「それじゃ、名刺だけでも」スッ
加蓮「あ……えへへ、あのときとおんなじ台詞……。うん、大事にするね……♪」ニヘラ
ちひろ「やったー! ほうじょうかれんを つかまえたぞ!」
李衣菜「何故だろう無性にイライラする」
泰葉「奇遇ね、私もなの」
P「もうないか?」
加蓮「う、うん……ていうか、私Pさんにもらってばかりだから……その、申し訳ないよ……」
P「それじゃ、名刺だけでも」スッ
加蓮「あ……えへへ、あのときとおんなじ台詞……。うん、大事にするね……♪」ニヘラ
ちひろ「やったー! ほうじょうかれんを つかまえたぞ!」
李衣菜「何故だろう無性にイライラする」
泰葉「奇遇ね、私もなの」
22: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:36:40.37 ID:r9Pda+VPO
加蓮「えへ、ふふへへ……。2枚目だ……私の名前もある。えへへぇ」ポテポテー
李衣菜「いいねえ、トリはほんと羨ましいなぁ」ウヒョー…
泰葉「待たされて良かったね、加蓮」メロー…
加蓮「ふっふー、しかも膝枕の権利までもらっちゃったし♪ うーん私ってば幸せ者♪」
李衣菜「……奪えええええ!」バッ
泰葉「名刺も権利も、なにもかも奪い取る……っ!」ババッ
加蓮「きゃああああロケット団!?」
李衣菜「いいねえ、トリはほんと羨ましいなぁ」ウヒョー…
泰葉「待たされて良かったね、加蓮」メロー…
加蓮「ふっふー、しかも膝枕の権利までもらっちゃったし♪ うーん私ってば幸せ者♪」
李衣菜「……奪えええええ!」バッ
泰葉「名刺も権利も、なにもかも奪い取る……っ!」ババッ
加蓮「きゃああああロケット団!?」
23: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:37:31.16 ID:r9Pda+VPO
うっひょー!
めろー!
ぽてー!?
ちひろ「――プロデューサーさん。お楽しみいただけました?」
P「お楽しみっていうか……こんな遊んでていいんですかね」
ちひろ「いえいえ。たまにはこうして、一緒に遊ぶのもいいじゃないですか。ねっ? 私は楽しかったですよ♪」
P「あれだけ嬉しそうにナレーションしてれば伝わりますよ……。ま、俺も楽しかったです。良い息抜きになりました」
24: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:39:00.93 ID:r9Pda+VPO
ちひろ「ふふ、良かった♪ ……ところで」
P「はい?」
ちひろ「あ、アイドルマスターさんは……アシスタントには興味ありませんか……?」モジモジ…
P「あ、別にそこまで」
ちひろ「(´・ω・`)」
P「おーい、みんな。そろそろ仕事に行くぞー。切り替えてけー」
泰葉「はーいっ。お仕事中は携帯イジらないようにしないとね。ふふふ」
加蓮「お仕事終わったらちょっと遠回りしてね、Pさん♪」
李衣菜「レアなのがいるかもしれませんからねっ」
P「あはは、分かった分かった。じゃ、いってきまーす」
ちひろ「……いってらっしゃーい……」
ちひろ「…………」
ちひろ「……あ、カビゴン」
おわり
P「はい?」
ちひろ「あ、アイドルマスターさんは……アシスタントには興味ありませんか……?」モジモジ…
P「あ、別にそこまで」
ちひろ「(´・ω・`)」
P「おーい、みんな。そろそろ仕事に行くぞー。切り替えてけー」
泰葉「はーいっ。お仕事中は携帯イジらないようにしないとね。ふふふ」
加蓮「お仕事終わったらちょっと遠回りしてね、Pさん♪」
李衣菜「レアなのがいるかもしれませんからねっ」
P「あはは、分かった分かった。じゃ、いってきまーす」
ちひろ「……いってらっしゃーい……」
ちひろ「…………」
ちひろ「……あ、カビゴン」
おわり
25: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:39:40.62 ID:r9Pda+VPO
というお話だったのさ
何番煎じだろうね
何番煎じだろうね
26: ◆5F5enKB7wjS6 2016/07/27(水) 12:40:18.68 ID:r9Pda+VPO
ひとつ前のお話
モバP「だりやすかれんと夏の気配」
モバP「だりやすかれんと夏の気配」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 14:12:18.12 ID:4qDao5Oeo
おつ
ちっひ不憫すぎるだろw
ちっひ不憫すぎるだろw
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 17:54:53.77 ID:R3VJoX21o
乙
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469589523/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ モバマス | Comments (0)
阿笠「できたぞ新一!元太君が巨根になる装置じゃ」コナン「!?」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 18:00:35.38 ID:hnsQpm4N0
阿笠「もちろんサイズは好きな大きさに変更可能じゃ!巨大化する方向でな!」
コナン「やれやれ、しょうがねぇなぁ博士も」
阿笠「これで元太君にわしの穴という穴を犯してもらえるぞい!」
コナン「元太が博士に腰を振るとでも思うか?」
阿笠「何を言うんじゃ新一。まだまだわしは現役じゃぞい」
コナン「いや…そういう問題じゃなくてだな…」
阿笠「さっそく明日は皆でキャンプへ行くとしよう!」
灰原「そうなれば探偵団の皆に電話ね」
コナン「灰原!?」
灰原「あら、興味なくて?博士がよがり狂いながらアヘアヘの元太君にホイップクリームを注ぎ込まれる様を」
コナン「…真実は、いつも一つ!!」
コナン「やれやれ、しょうがねぇなぁ博士も」
阿笠「これで元太君にわしの穴という穴を犯してもらえるぞい!」
コナン「元太が博士に腰を振るとでも思うか?」
阿笠「何を言うんじゃ新一。まだまだわしは現役じゃぞい」
コナン「いや…そういう問題じゃなくてだな…」
阿笠「さっそく明日は皆でキャンプへ行くとしよう!」
灰原「そうなれば探偵団の皆に電話ね」
コナン「灰原!?」
灰原「あら、興味なくて?博士がよがり狂いながらアヘアヘの元太君にホイップクリームを注ぎ込まれる様を」
コナン「…真実は、いつも一つ!!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 18:01:22.65 ID:hnsQpm4N0
そして夕飯へ…
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 18:41:56.44 ID:hnsQpm4N0
元太「ようコナン…」
コナン「なんだ元太、げんなりして」
元太「それが…」
歩美「元太くーん!おちんちん!おちんちん触らせてー!」
元太「うわああぁぁやめろ歩美ぃぃいい」
光彦「コナン君、最近歩美ちゃんの頭がおかしいんですよ」
博士「歩美ちゃん何しとるんじゃ!元太君のおちんぽはワシのものじゃ!」
光彦「いきなり路上で自らスカートをめくり上げたりして…」
歩美「いやー!離して離してー!」
博士「元太君のはワシのもの!」
コナン「なんてこった…博士と歩美が元太のうな重を奪い合っている…」
光彦「歩美ちゃんの場合は早過ぎた第二次性徴だとして、博士のあの態度は何なんです?」
元太「や、やめろよ博士まで…くすぐってぇよぉ…」
灰原「どう、コナン君?」
元太「あぅうっ…はぁん…」
コナン「恥ずかしそうな元太にムラムラしてきた」
コナン「なんだ元太、げんなりして」
元太「それが…」
歩美「元太くーん!おちんちん!おちんちん触らせてー!」
元太「うわああぁぁやめろ歩美ぃぃいい」
光彦「コナン君、最近歩美ちゃんの頭がおかしいんですよ」
博士「歩美ちゃん何しとるんじゃ!元太君のおちんぽはワシのものじゃ!」
光彦「いきなり路上で自らスカートをめくり上げたりして…」
歩美「いやー!離して離してー!」
博士「元太君のはワシのもの!」
コナン「なんてこった…博士と歩美が元太のうな重を奪い合っている…」
光彦「歩美ちゃんの場合は早過ぎた第二次性徴だとして、博士のあの態度は何なんです?」
元太「や、やめろよ博士まで…くすぐってぇよぉ…」
灰原「どう、コナン君?」
元太「あぅうっ…はぁん…」
コナン「恥ずかしそうな元太にムラムラしてきた」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 18:52:31.64 ID:hnsQpm4N0
ジン「…ハァ…ハァ…」
ウォッカ「兄貴、いるんですかい?」コンコン
ジン「!」
ウォッカ「入りやすぜ…?」
ジン「」
ウォッカ「あ、兄貴…その…」
ジンのPCのディスプレイには所狭しと敷き詰められたおにぎり頭の少年の画像が…
その少年は運動会か何かで程よく泥で薄汚れているようであった…
その限りなく小嶋元太に似ている別人を見ながら、ジンは…
ウォッカ「すいませんでした兄貴…し、失礼しやす…」
ジン「待てウォッカ」
ウォッカ「…」
ジン「ここへ来い」
ウォッカ「…へい…」
ジン「これが何だかわかるか?」
ウォッカ「どこぞの運動会のガキ…ですかい?」
ジン「もっと詳しく説明してみろ」
ウォッカ「なんつーか…小坊のくせに図体が異様にでかくて頭が握り飯みてぇで…」
ジン「そうだ、そこだ」
ウォッカ「へ…?」
ジン「オレはこんなガキが好きなんだ。オレはこんなガキが好きなんだ」
ウォッカ「」
ジン「わかるか!?」
ウォッカ「………………」
ウォッカ「兄貴、いるんですかい?」コンコン
ジン「!」
ウォッカ「入りやすぜ…?」
ジン「」
ウォッカ「あ、兄貴…その…」
ジンのPCのディスプレイには所狭しと敷き詰められたおにぎり頭の少年の画像が…
その少年は運動会か何かで程よく泥で薄汚れているようであった…
その限りなく小嶋元太に似ている別人を見ながら、ジンは…
ウォッカ「すいませんでした兄貴…し、失礼しやす…」
ジン「待てウォッカ」
ウォッカ「…」
ジン「ここへ来い」
ウォッカ「…へい…」
ジン「これが何だかわかるか?」
ウォッカ「どこぞの運動会のガキ…ですかい?」
ジン「もっと詳しく説明してみろ」
ウォッカ「なんつーか…小坊のくせに図体が異様にでかくて頭が握り飯みてぇで…」
ジン「そうだ、そこだ」
ウォッカ「へ…?」
ジン「オレはこんなガキが好きなんだ。オレはこんなガキが好きなんだ」
ウォッカ「」
ジン「わかるか!?」
ウォッカ「………………」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 19:02:22.10 ID:hnsQpm4N0
ジン「別にオレの趣味がお前にわからなくても良い。いや世界中の誰一人にも理解されなくても良い」
ウォッカ「兄貴…」
ジン「問題はどうやってこの愛くるしいガキに近づくかだ」
ジン「そしてどうやってあんなことやこんなことをしてやるかが問題なのだ」
ウォッカ「いつもの変装はどうですかい?こいつらの友人とかになりすまして」
ジン「それだけではダメだ…ガキの感性を甘く見るな。変装したところで奴らはすぐ正体に勘づくはずだ」
ウォッカ「そんな…オレは…」
ジン「…」
ウォッカ「オレはそんな兄貴が好きですぜ」
ジン「お前には興味がない」
ウォッカ「す、すいやせん…」
ジン「とにかく行動あるのみだ。明日、例の学校へ潜入する。お前も来い」
ウォッカ「へい!」
ジン「ククク…待っていろよオレ好みのガキ…」
ウォッカ「兄貴…」
ジン「問題はどうやってこの愛くるしいガキに近づくかだ」
ジン「そしてどうやってあんなことやこんなことをしてやるかが問題なのだ」
ウォッカ「いつもの変装はどうですかい?こいつらの友人とかになりすまして」
ジン「それだけではダメだ…ガキの感性を甘く見るな。変装したところで奴らはすぐ正体に勘づくはずだ」
ウォッカ「そんな…オレは…」
ジン「…」
ウォッカ「オレはそんな兄貴が好きですぜ」
ジン「お前には興味がない」
ウォッカ「す、すいやせん…」
ジン「とにかく行動あるのみだ。明日、例の学校へ潜入する。お前も来い」
ウォッカ「へい!」
ジン「ククク…待っていろよオレ好みのガキ…」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 19:13:24.44 ID:hnsQpm4N0
阿笠「いやー山はいいのう。ひと気がなくて広々としていて」
灰原「あ、いけない。私ちょっとトイレ行ってくるわね」
歩美「私も私もー!」
光彦「元太君着きましたよ、起きてください」
元太「うーん…うなうな…」
コナン「おい博士チャンスだぞ、歩美がいない今が」
阿笠「おお~そうじゃったな!では元太君、こちらへ」
元太「何だよ博士?またオレのちんこを触るのか?」
阿笠「ポチっとな」
元太「!?」
灰原「何かしら今の音は?」
歩美「哀ちゃーん、終わったら待っててねー!」
灰原「ええ大丈夫よ…」
コナン「」
光彦「元太君、一体どうしたんです!?」
元太「オ、オレにもさっぱりわかんねぇよォ!」
阿笠「ほっほっほ。森がゴミのようじゃ。最高のショーだとは思わんかね」
コナン「でかすぎだろ博士!」
元太、大地に勃つ。
灰原「あ、いけない。私ちょっとトイレ行ってくるわね」
歩美「私も私もー!」
光彦「元太君着きましたよ、起きてください」
元太「うーん…うなうな…」
コナン「おい博士チャンスだぞ、歩美がいない今が」
阿笠「おお~そうじゃったな!では元太君、こちらへ」
元太「何だよ博士?またオレのちんこを触るのか?」
阿笠「ポチっとな」
元太「!?」
灰原「何かしら今の音は?」
歩美「哀ちゃーん、終わったら待っててねー!」
灰原「ええ大丈夫よ…」
コナン「」
光彦「元太君、一体どうしたんです!?」
元太「オ、オレにもさっぱりわかんねぇよォ!」
阿笠「ほっほっほ。森がゴミのようじゃ。最高のショーだとは思わんかね」
コナン「でかすぎだろ博士!」
元太、大地に勃つ。
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 19:31:51.61 ID:hnsQpm4N0
灰原「歩美ちゃん大丈夫?」コンコン
歩美「んッ…あぁんっ…はぁっ!」
灰原「やはりね…」ガタン
歩美「あッ、哀ちゃん!?」
灰原「何してるの?あなたにはちょっとまだ早過ぎるんじゃない?」
歩美「だって…だって歩美のカラダがおかしいんだもん…!」
灰原「ほら、お尻をこっちに向けて…楽にしてあげるわ」ジュルジュル ペロペロ
歩美「はあああぁぁぁっ!!ああああん!!!」
灰原「だめじゃない、おしっこ漏らしちゃ。お仕置きが必要なようね」パァン! パァン!
歩美「ひゃぁぁぁああぁぁあああんぁああんあんぁぁああっっっ」プシャアアアアアア
灰原「すごい量ね…もう辺り一面歩美ちゃんの匂いでマーキング完了ってとこかしら」
歩美(失神)
一方その頃。
そそりたつ元太のうな重は少なくとも100メートル以上あった。
巨大な未熟な男性器に動物たちは移動を余儀なくされている。
阿笠「ええ臭いじゃ。たまらんのぅ」
光彦(失神)
歩美「んッ…あぁんっ…はぁっ!」
灰原「やはりね…」ガタン
歩美「あッ、哀ちゃん!?」
灰原「何してるの?あなたにはちょっとまだ早過ぎるんじゃない?」
歩美「だって…だって歩美のカラダがおかしいんだもん…!」
灰原「ほら、お尻をこっちに向けて…楽にしてあげるわ」ジュルジュル ペロペロ
歩美「はあああぁぁぁっ!!ああああん!!!」
灰原「だめじゃない、おしっこ漏らしちゃ。お仕置きが必要なようね」パァン! パァン!
歩美「ひゃぁぁぁああぁぁあああんぁああんあんぁぁああっっっ」プシャアアアアアア
灰原「すごい量ね…もう辺り一面歩美ちゃんの匂いでマーキング完了ってとこかしら」
歩美(失神)
一方その頃。
そそりたつ元太のうな重は少なくとも100メートル以上あった。
巨大な未熟な男性器に動物たちは移動を余儀なくされている。
阿笠「ええ臭いじゃ。たまらんのぅ」
光彦(失神)
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/22(金) 19:41:59.67 ID:hnsQpm4N0
コナン「まずいぜ博士、このデカさだと周りの人間に気づかれちまう!」
阿笠「それもそうじゃな…仕方ない、もうちっとだけ小さくしてみようかの」ポチッ
シュウウウウウウウウン
阿笠「これで1.5メートルになったぞい」
元太「うう…はぁ…はぁっ…」
コナン「さっきから元太の様子が変だぞ?熱でもあるんじゃねぇのか?」
阿笠「巨根化するとエネルギーがおちんぽへ持っていかれてしまうのじゃ」
コナン「何だって!?すぐうな重で栄養つけてやらねぇと!」
阿笠「まあまあ、それほど危篤な状態でもあるまい。ちょっとヒートアップしてるだけじゃ」
コナン「博士…弱った元太に何するつもりだよ!?」
阿笠「言ったじゃろうバーーーローー…わしは元太君の全てが欲しいのじゃよ…」
コナン「てめぇ…!!本当に阿笠博士なのか!?」
阿笠「わしじゃよ」
阿笠「それもそうじゃな…仕方ない、もうちっとだけ小さくしてみようかの」ポチッ
シュウウウウウウウウン
阿笠「これで1.5メートルになったぞい」
元太「うう…はぁ…はぁっ…」
コナン「さっきから元太の様子が変だぞ?熱でもあるんじゃねぇのか?」
阿笠「巨根化するとエネルギーがおちんぽへ持っていかれてしまうのじゃ」
コナン「何だって!?すぐうな重で栄養つけてやらねぇと!」
阿笠「まあまあ、それほど危篤な状態でもあるまい。ちょっとヒートアップしてるだけじゃ」
コナン「博士…弱った元太に何するつもりだよ!?」
阿笠「言ったじゃろうバーーーローー…わしは元太君の全てが欲しいのじゃよ…」
コナン「てめぇ…!!本当に阿笠博士なのか!?」
阿笠「わしじゃよ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/25(月) 23:46:33.87 ID:2HF2G0pa0
歩美「はぁん…いい匂いがする…歩美、行かなきゃ…」
灰原「ダメよ。歩美ちゃんを元太君のところへ行かせるなって博士に言われてるの」グチュグチュ
歩美「ああっだめっ、哀ちゃんっ…またっ…出ちゃう!」シュワー
灰原「何を食べたらこんなに出せるのかしら」
阿笠「さあ愛しの元太君。まずはワシとベロチューじゃぞ」ムチュ ニュルニュル
元太「加齢臭たっぷり濃厚すげぇ」プハー
コナン「絡み合う二人を見ながら俺もシコろう!そして服部に電話しながら実況オナニーだ!」
阿笠「唾液交換じゃよ」ネチネチ ドローリ
元太「」
コナン「…クソッ、やっぱりダメだ!吐きそうだ!」ゲボゲボゲボボボ
服部「なんや工藤ゲロ吐いとんのか」
コナン「今博士の正体が明らかになるところだ!俺はその現場を見届けなくては!」
服部「オレは明日試験なんじゃボケ!せいぜい一人で吐きや!」
コナン「何だよ服部の奴…つれねぇな」
阿笠「ほ~れ元太君、ワシの極上ケツマンじゃよ。しっかり舌を挿入して舐め回しておくれ」
元太「んっ…ふぐっ…むふぅっ…んん~っ」ペロペロ チュクチュク
阿笠「ほあぁ!あんあぁ!し、舌を挿れられただけでイキそうじゃ!」ビクビク
元太「うなほ~ん」
阿笠「ハァハァ…さあ、いよいよ本番じゃ!」
コナン「ん?何だあの黒いポルシェは…どこかで見たことがあるような…?」
元太「ぎょえーーーーーーっ!!!!!」
阿笠「入ったぁああっあぁああぁあぁぁぁぁぁぁぁああ~あぁぁんぁあぁあああっ」ドピュッ ゴボゴボ ドリュリュリュ
灰原「ダメよ。歩美ちゃんを元太君のところへ行かせるなって博士に言われてるの」グチュグチュ
歩美「ああっだめっ、哀ちゃんっ…またっ…出ちゃう!」シュワー
灰原「何を食べたらこんなに出せるのかしら」
阿笠「さあ愛しの元太君。まずはワシとベロチューじゃぞ」ムチュ ニュルニュル
元太「加齢臭たっぷり濃厚すげぇ」プハー
コナン「絡み合う二人を見ながら俺もシコろう!そして服部に電話しながら実況オナニーだ!」
阿笠「唾液交換じゃよ」ネチネチ ドローリ
元太「」
コナン「…クソッ、やっぱりダメだ!吐きそうだ!」ゲボゲボゲボボボ
服部「なんや工藤ゲロ吐いとんのか」
コナン「今博士の正体が明らかになるところだ!俺はその現場を見届けなくては!」
服部「オレは明日試験なんじゃボケ!せいぜい一人で吐きや!」
コナン「何だよ服部の奴…つれねぇな」
阿笠「ほ~れ元太君、ワシの極上ケツマンじゃよ。しっかり舌を挿入して舐め回しておくれ」
元太「んっ…ふぐっ…むふぅっ…んん~っ」ペロペロ チュクチュク
阿笠「ほあぁ!あんあぁ!し、舌を挿れられただけでイキそうじゃ!」ビクビク
元太「うなほ~ん」
阿笠「ハァハァ…さあ、いよいよ本番じゃ!」
コナン「ん?何だあの黒いポルシェは…どこかで見たことがあるような…?」
元太「ぎょえーーーーーーっ!!!!!」
阿笠「入ったぁああっあぁああぁあぁぁぁぁぁぁぁああ~あぁぁんぁあぁあああっ」ドピュッ ゴボゴボ ドリュリュリュ
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/26(火) 00:08:28.40 ID:0QNISWLd0
コナン達の通う学校に向かう途中でジンの目撃していた。
同時に、巨根化した養殖うなぎの持ち主に運命的なパトスを感じ取った。
そして今ジンの愛車はウォッカの安全運転により阿笠博士たちの近くへ停車する。
ウォッカ「うわっ、マジでいましたぜ兄貴!」
ジン「俺の眼はごまかせはしない。たとえ逸物を縮ませたところで位置は補足できる」
ウォッカ「? あの握り飯ヘッドのガキ、ジジイと結合してますぜ…おげっ」
ジン「なっ何だと!?」グイッ
ウォッカ「ちょっと兄貴、どこ触って…アァン」
ジン「間違いない!あのガキこそ俺が捜し求めていた理想!白い恋人!剥製にしてやる!」
ウォッカ「あ、兄貴…ありがとうございやす…」ビクンビクン
阿笠「ハァッハァッ…元太君のうなミルク!搾乳!」パンパン
コナン「オエッ、オエッ!も…もう何も出ねぇ!」
目暮「どうしたコナン君!?今どこにいるんだね!?」
元太「な、なんか来るぅっ!」ゾクゾク
阿笠「ぬおおお!こ、このまま中に出しておくれ元太君!永遠に愛してる!今日より愛してる!」
元太『…バルス』
元太は大量に射精した。その勢いで阿笠博士は向こうの繁みへ吹っ飛ばされてしまった。
ジンはその様子をウォッカのカメラに収めさせ、元太を拉致する心の準備に取り掛かった。
同時に、巨根化した養殖うなぎの持ち主に運命的なパトスを感じ取った。
そして今ジンの愛車はウォッカの安全運転により阿笠博士たちの近くへ停車する。
ウォッカ「うわっ、マジでいましたぜ兄貴!」
ジン「俺の眼はごまかせはしない。たとえ逸物を縮ませたところで位置は補足できる」
ウォッカ「? あの握り飯ヘッドのガキ、ジジイと結合してますぜ…おげっ」
ジン「なっ何だと!?」グイッ
ウォッカ「ちょっと兄貴、どこ触って…アァン」
ジン「間違いない!あのガキこそ俺が捜し求めていた理想!白い恋人!剥製にしてやる!」
ウォッカ「あ、兄貴…ありがとうございやす…」ビクンビクン
阿笠「ハァッハァッ…元太君のうなミルク!搾乳!」パンパン
コナン「オエッ、オエッ!も…もう何も出ねぇ!」
目暮「どうしたコナン君!?今どこにいるんだね!?」
元太「な、なんか来るぅっ!」ゾクゾク
阿笠「ぬおおお!こ、このまま中に出しておくれ元太君!永遠に愛してる!今日より愛してる!」
元太『…バルス』
元太は大量に射精した。その勢いで阿笠博士は向こうの繁みへ吹っ飛ばされてしまった。
ジンはその様子をウォッカのカメラに収めさせ、元太を拉致する心の準備に取り掛かった。
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/07/27(水) 19:44:58.04 ID:8tQ40E700
ジン「射精して逸物が平常サイズに戻った今がチャンスだ」ガチャ
ウォッカ「あ、兄貴…」
ジン「来い!ガキ!」ガシッ
元太「うぉあっ!た、助けてくれコナンー!」
コナン「あいつはジン!?しまった、まさかあいつも真性の元太好きか!?」
ジン「動くな小僧!こいつは俺のものだ。誰にも渡さん!」
コナン「元太に銃が突きつけられている…これじゃ手出しできねぇ!博士もいねぇ!灰原も歩美も何をやってるんだ!?」
ジン「さあ元太とやら。これからお前は俺のもう一台目のポルシェになるのだ」チュッ
元太「ひぎぃいいいっ!?」
ウォッカ「」
コナン「すまない、元太…何もできない俺を許してくれ…」
ジン「…むっ、何だ!?」
その時だった。元太の体が巨大化し始めたのである。
至近距離にいたジンは元太の生足に踏み潰されてしまった。
さらに光彦も即死した。
ジン「ふぎゃああああーーーーっ!!」
ウォッカ「あっ…兄貴ィーーーーーーーー!!」
元太「」
コナン「ちんこエネルギーが元太の肉体に逆流したのか!?」
阿笠「ほっほっほ。こんなこともあろうかと本体巨大化装置も作っておいたのじゃよ」
コナン「博士!」
ジン「くっ…」
ウォッカ「兄貴、死なないで…」
ジン「ウォッカ…今まですまなかったな…お前の期待に応えてやれなくて」
ウォッカ「な、何を言ってるんですかい!俺はいつも兄貴のそばに居られただけで…」
ジン「―――人は愚かだ…愛してはくれない者を求め情けを乞う…そして自分が嫌いな人間から言い寄られる…」
ジン「こんな俺でも人間だったんだな…」
ジン「もういい、何も見えない…最後に…これだけは言わせてくれ…」
ジン「人は愛ゆえに苦しまねばならぬ…愛ゆえに悲しまねばならぬ、とな…」
ウォッカ「兄貴」
ジンは絶命し、ウォッカは亡命する。
コナンたちの脳からは一連の記憶がなくなり、再び世界に光彦のいない平和な日々がもたらされた。
―完―
ウォッカ「あ、兄貴…」
ジン「来い!ガキ!」ガシッ
元太「うぉあっ!た、助けてくれコナンー!」
コナン「あいつはジン!?しまった、まさかあいつも真性の元太好きか!?」
ジン「動くな小僧!こいつは俺のものだ。誰にも渡さん!」
コナン「元太に銃が突きつけられている…これじゃ手出しできねぇ!博士もいねぇ!灰原も歩美も何をやってるんだ!?」
ジン「さあ元太とやら。これからお前は俺のもう一台目のポルシェになるのだ」チュッ
元太「ひぎぃいいいっ!?」
ウォッカ「」
コナン「すまない、元太…何もできない俺を許してくれ…」
ジン「…むっ、何だ!?」
その時だった。元太の体が巨大化し始めたのである。
至近距離にいたジンは元太の生足に踏み潰されてしまった。
さらに光彦も即死した。
ジン「ふぎゃああああーーーーっ!!」
ウォッカ「あっ…兄貴ィーーーーーーーー!!」
元太「」
コナン「ちんこエネルギーが元太の肉体に逆流したのか!?」
阿笠「ほっほっほ。こんなこともあろうかと本体巨大化装置も作っておいたのじゃよ」
コナン「博士!」
ジン「くっ…」
ウォッカ「兄貴、死なないで…」
ジン「ウォッカ…今まですまなかったな…お前の期待に応えてやれなくて」
ウォッカ「な、何を言ってるんですかい!俺はいつも兄貴のそばに居られただけで…」
ジン「―――人は愚かだ…愛してはくれない者を求め情けを乞う…そして自分が嫌いな人間から言い寄られる…」
ジン「こんな俺でも人間だったんだな…」
ジン「もういい、何も見えない…最後に…これだけは言わせてくれ…」
ジン「人は愛ゆえに苦しまねばならぬ…愛ゆえに悲しまねばならぬ、とな…」
ウォッカ「兄貴」
ジンは絶命し、ウォッカは亡命する。
コナンたちの脳からは一連の記憶がなくなり、再び世界に光彦のいない平和な日々がもたらされた。
―完―
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1469178034/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ 名探偵コナン | Comments (1)
【モバマス】「人それぞれの輝き」
1: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:20:06.36 ID:n58okSeiO
・モバマスssです
・オリジナル要素を含みます
・亀更新です
・オリジナル要素を含みます
・亀更新です
2: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:37:26.90 ID:n58okSeiO
錆びれかけた商店街、何もすることがない今の俺にはちょうどいいのかもしれない。
「…………はぁ」
俺の手元にあるのは最近買い換えたスマホ、そしてそこに映るのはメールの画面。
お祈りメール、そう通称されているなんてことはない不採用通知のメールだ。
これでもう何十通かはもう、数えていないからわからない。
「…………はぁ」
俺の手元にあるのは最近買い換えたスマホ、そしてそこに映るのはメールの画面。
お祈りメール、そう通称されているなんてことはない不採用通知のメールだ。
これでもう何十通かはもう、数えていないからわからない。
3: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:38:04.50 ID:n58okSeiO
「さて、これからどうするか……」
面接を受けた企業からはもうほとんど不採用通知が来ている。つまり、このままでは無職確定になってしまう。
「バイトでも探すかな…………ん?」
ふと眩い光が目に入ってくる。それは、商店街の一角で細々と営まれている家電屋のディスプレイのテレビだった。
面接を受けた企業からはもうほとんど不採用通知が来ている。つまり、このままでは無職確定になってしまう。
「バイトでも探すかな…………ん?」
ふと眩い光が目に入ってくる。それは、商店街の一角で細々と営まれている家電屋のディスプレイのテレビだった。
4: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:38:32.59 ID:n58okSeiO
今流行りのアイドルたちが、煌びやかなスポットライトの下で歌って踊っている。
その中には俺と同い年くらいの娘までいる。
「どこで間違えたんだろうな……」
一方は輝くステージに立ち、もう一方はただくすぶっている。同じ時間を生きてきたのにここまで違う結果になってしまう。
……また悪い癖が出てたな、卑屈というかすぐに自虐的になるというか。
その中には俺と同い年くらいの娘までいる。
「どこで間違えたんだろうな……」
一方は輝くステージに立ち、もう一方はただくすぶっている。同じ時間を生きてきたのにここまで違う結果になってしまう。
……また悪い癖が出てたな、卑屈というかすぐに自虐的になるというか。
5: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:39:03.88 ID:n58okSeiO
「アイドルに興味はお有りですか?」
「!?」
そろそろ帰ろうかと思ったとき、突然後ろから声がかけられる。
振り向くとそこには、黄緑のスーツを着た女性が立っていた。
「えっと……」
「ああ、驚かせてすいません。私、千川ちひろと申します」
そう名乗った女性は名刺を渡してきた。
「!?」
そろそろ帰ろうかと思ったとき、突然後ろから声がかけられる。
振り向くとそこには、黄緑のスーツを着た女性が立っていた。
「えっと……」
「ああ、驚かせてすいません。私、千川ちひろと申します」
そう名乗った女性は名刺を渡してきた。
6: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:39:35.07 ID:n58okSeiO
『CGプロダクション アシスタント 千川ちひろ』
名刺にはそう書かれていた。
「CGプロダクション?」
ちひろ「はい、まだ設立したばかりの名もない弱小アイドルプロダクションなんですけどね」
「はぁ……で、そんな人が俺になんか用なんですか?」
名刺にはそう書かれていた。
「CGプロダクション?」
ちひろ「はい、まだ設立したばかりの名もない弱小アイドルプロダクションなんですけどね」
「はぁ……で、そんな人が俺になんか用なんですか?」
7: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:41:23.26 ID:n58okSeiO
ちひろ「少しお話を聞いていただけると助かりますね、お時間よろしいでしょうか」
時間、どうせそんなものは有り余っている。
「ええ、構いませんよ。どうせする事なんてないですし」
俺が自虐的そう言うと千川さんは微笑んで、それでは行きましょうと言い、商店街を後にした。
時間、どうせそんなものは有り余っている。
「ええ、構いませんよ。どうせする事なんてないですし」
俺が自虐的そう言うと千川さんは微笑んで、それでは行きましょうと言い、商店街を後にした。
8: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:42:06.88 ID:n58okSeiO
ーーーー
ーー
ー
「それで、話って?」
商店街とは違いそこそこ栄えている街のこじゃれた喫茶店、そこで俺たちは話をすることにした。
ちひろ「はい、まずはCGプロダクションのことなんですけどね。
○○ってアイドルグループは知ってますか?」
ーー
ー
「それで、話って?」
商店街とは違いそこそこ栄えている街のこじゃれた喫茶店、そこで俺たちは話をすることにした。
ちひろ「はい、まずはCGプロダクションのことなんですけどね。
○○ってアイドルグループは知ってますか?」
9: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:42:58.33 ID:n58okSeiO
千川さんが出した名前は、さっき俺がテレビで見ていたアイドルグループの名前だった。
最近よく見かけるので知らないということはない。
「はい、知ってますけど」
ちひろ「実はですね、CGプロダクションっていうのは、そのアイドルグループの会社が親会社なんですよ。
その会社で、将来に期待できそうな娘を育てるための事務所を作ろうって話になったらしいんです」
最近よく見かけるので知らないということはない。
「はい、知ってますけど」
ちひろ「実はですね、CGプロダクションっていうのは、そのアイドルグループの会社が親会社なんですよ。
その会社で、将来に期待できそうな娘を育てるための事務所を作ろうって話になったらしいんです」
10: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:45:54.45 ID:Z56KtqffO
「その会社で育成は出来ないんですか?」
ちひろ「ある程度売れたら移籍させて、話題作りをしようとしてるらしいですね。そのアイドルの娘も○○に入ろうと努力するようになるとか計画していましたよ。
それに、育成に失敗しても責任は持たないってことらしいです」
なんだか、社会の黒い部分を見た気がした。それにこの千川さんも、笑ってはいるが憤っているみたいに感じる。
ちひろ「ある程度売れたら移籍させて、話題作りをしようとしてるらしいですね。そのアイドルの娘も○○に入ろうと努力するようになるとか計画していましたよ。
それに、育成に失敗しても責任は持たないってことらしいです」
なんだか、社会の黒い部分を見た気がした。それにこの千川さんも、笑ってはいるが憤っているみたいに感じる。
11: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:46:31.18 ID:Z56KtqffO
「んと、それでそれを俺に話してどうするんですか?」
ちひろ「そうですね、本題に入りましょうか。実はですね、明日養成所からアイドル候補生が一人来るんです。当然その娘をプロデュースしていかなければならないんですけど…………そのプロデューサーを担当するはずだった人が、失踪しまして」
……失踪?
ちひろ「そうですね、本題に入りましょうか。実はですね、明日養成所からアイドル候補生が一人来るんです。当然その娘をプロデュースしていかなければならないんですけど…………そのプロデューサーを担当するはずだった人が、失踪しまして」
……失踪?
12: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/10/29(水) 13:47:06.92 ID:Z56KtqffO
ちひろ「どうやら、海外まで旅立ったらしくて。そしてその人の家には『帰ってきません』って書かれた置き手紙がありまして」
……だいたい話がわかってきた。
ちひろ「そこでですね、
もしよろしければプロデューサー、やってくれませんか?」
「……………………」
……だいたい話がわかってきた。
ちひろ「そこでですね、
もしよろしければプロデューサー、やってくれませんか?」
「……………………」
15: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:39:58.61 ID:42vh7zhCO
注意事項追加
・地の文ありです(今更
・今回の更新ではアイドルは出てきません
・地の文ありです(今更
・今回の更新ではアイドルは出てきません
16: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:40:55.03 ID:42vh7zhCO
ーーーー
ーー
ー
「ん、これか」
事務机に置かれた紙の束を手に取る。そこには俺が今後行うべきことが書かれていた。
ーー
ー
「ん、これか」
事務机に置かれた紙の束を手に取る。そこには俺が今後行うべきことが書かれていた。
17: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:41:26.89 ID:42vh7zhCO
あの後、俺は千川さんの言葉にはい、と短く答えた。
仕事がなかった俺にとっては渡りに船だったし、何より人に頼られるということが嬉しかった。
自分は必要とされているんだと思えて。
その後、軽く業務の説明を受けてからそのCGプロダクションに向かった。
そしてまずは社長に挨拶をと思ったが、今は挨拶回りをしているそうで、それはまた後でということになった。
こうして今、千川さんから受け取ったマニュアルを読んでいる。
仕事がなかった俺にとっては渡りに船だったし、何より人に頼られるということが嬉しかった。
自分は必要とされているんだと思えて。
その後、軽く業務の説明を受けてからそのCGプロダクションに向かった。
そしてまずは社長に挨拶をと思ったが、今は挨拶回りをしているそうで、それはまた後でということになった。
こうして今、千川さんから受け取ったマニュアルを読んでいる。
18: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:41:55.92 ID:42vh7zhCO
プロデューサーという存在は知っていたが、こうして見るといろいろなことをやるのだと感心していた。
まだ自分がこれをやらなければいけないという自覚は持てないけど。
「島村卯月、17歳か」
マニュアルの上の方に混ざっていた、明日から来るというアイドルの資料を眺める。
年齢、住所、学校名、スリーサイズetc……
特に特徴という特徴がない、可愛らしい部類に入るであろう普通の女の子。
まだ自分がこれをやらなければいけないという自覚は持てないけど。
「島村卯月、17歳か」
マニュアルの上の方に混ざっていた、明日から来るというアイドルの資料を眺める。
年齢、住所、学校名、スリーサイズetc……
特に特徴という特徴がない、可愛らしい部類に入るであろう普通の女の子。
19: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:42:50.60 ID:42vh7zhCO
「明日になればいろいろ分かるだろ」
彼女のことは明日、彼女自身から聞けばいいだろう。そう判断し、他の資料を読むことにした。
ガチャッ
「おや、君は……」
扉を開く音が聞こえたのと同時に、男の声と2人分の足音が聞こえてくる。
彼女のことは明日、彼女自身から聞けばいいだろう。そう判断し、他の資料を読むことにした。
ガチャッ
「おや、君は……」
扉を開く音が聞こえたのと同時に、男の声と2人分の足音が聞こえてくる。
20: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:43:17.79 ID:42vh7zhCO
ちひろ「あ、社長。この人がさっき言った、新しいプロデューサーさんです」
社長と呼ばれた男の隣には千川さんが立っていて、俺のことを説明しているようだ。
社長「ほう、彼がね」
「えっと……どうも、始めまして」
どうやらこの人がここの社長のようなので、俺は名乗ってから彼にお辞儀をする。
社長と呼ばれた男の隣には千川さんが立っていて、俺のことを説明しているようだ。
社長「ほう、彼がね」
「えっと……どうも、始めまして」
どうやらこの人がここの社長のようなので、俺は名乗ってから彼にお辞儀をする。
21: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:44:03.97 ID:42vh7zhCO
社長「…………」
ジロジロと眺められる。観察されているみたいで、落ち着かない。
社長「うん、いいだろう。君、後で社長室に来なさい」
社長はそう言うと、事務所の奥へ進んでいった。基準はわからないが、どうやら認められたようだ。
ジロジロと眺められる。観察されているみたいで、落ち着かない。
社長「うん、いいだろう。君、後で社長室に来なさい」
社長はそう言うと、事務所の奥へ進んでいった。基準はわからないが、どうやら認められたようだ。
22: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:44:30.68 ID:42vh7zhCO
ちひろ「あ、ところでプロデューサーさん。資料は読みましたか」
社長の後ろ姿を見ていると、ちひろさんに声をかけられる。
「あ、はい、一通り……」
ちひろ「そうですか、わからないところとかはありませんでしたか?」
「いえ、特には」
ちひろ「わかりました、何かわからないことがあったら何でも聞いて下さいね」
社長の後ろ姿を見ていると、ちひろさんに声をかけられる。
「あ、はい、一通り……」
ちひろ「そうですか、わからないところとかはありませんでしたか?」
「いえ、特には」
ちひろ「わかりました、何かわからないことがあったら何でも聞いて下さいね」
23: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:45:01.91 ID:42vh7zhCO
千川さんは笑顔でそう言う。ならば、と思い俺はずっと疑問に思っていたことを聞く。
「なんで千川さんは、というか千川さんがプロデューサーにならないんですか?」
そう、前任のプロデューサーが失踪したと聞いたときから思っていたのだが、俺よりずっとこの仕事に詳しいはずの千川さんが、なぜ素人の俺をプロデューサーにしようとしているのか。
ちひろ「そうですね……」
問われた千川さんは少しの間考える素振りを見せる。
「なんで千川さんは、というか千川さんがプロデューサーにならないんですか?」
そう、前任のプロデューサーが失踪したと聞いたときから思っていたのだが、俺よりずっとこの仕事に詳しいはずの千川さんが、なぜ素人の俺をプロデューサーにしようとしているのか。
ちひろ「そうですね……」
問われた千川さんは少しの間考える素振りを見せる。
24: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:45:28.57 ID:42vh7zhCO
ちひろ「私はですね、笑顔が見たいんです」
「…………?」
返ってきた答えは予想もできないものだった。
ちひろ「ふふっ、わからないって顔をしてますね。
アイドルたちは一人の人間であって道具ではないんです。私はそんなアイドルたちが、仕事をこなす喜びや成長していく途中で見せてくれる笑顔を見たいんです」
なるほど、あの時千川さんから感じられた憤りはアイドルをモノとして扱う親会社に対してだったのか。
「…………?」
返ってきた答えは予想もできないものだった。
ちひろ「ふふっ、わからないって顔をしてますね。
アイドルたちは一人の人間であって道具ではないんです。私はそんなアイドルたちが、仕事をこなす喜びや成長していく途中で見せてくれる笑顔を見たいんです」
なるほど、あの時千川さんから感じられた憤りはアイドルをモノとして扱う親会社に対してだったのか。
25: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:46:02.66 ID:42vh7zhCO
「でも、それならなおさらプロデューサーの方がいいんじゃないんですか?」
ちひろ「適材適所ってやつですよ。私にプロデューサーは向いていないんです。
さて、社長室に案内しますよ」
千川さんは、少し表情を暗くしながらも何かを誤魔化すかのようにそう言った。
ちひろ「適材適所ってやつですよ。私にプロデューサーは向いていないんです。
さて、社長室に案内しますよ」
千川さんは、少し表情を暗くしながらも何かを誤魔化すかのようにそう言った。
26: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:46:33.64 ID:42vh7zhCO
コンコン
社長「入りたまえ」
木製のドアを軽くノックすると、奥から社長の声が聞こえてくる。
ガチャッ
「失礼します」
これでも最近面接を受けたばかりだ、礼儀くらいはわきまえられる。
まだ何があるのかはわからないので、一つ一つの動作を丁寧に行う。
27: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:47:14.71 ID:42vh7zhCO
社長「ははは、そんなに緊張しないでいい。少し話がしたいだけだ、そこに座りたまえ」
社長は、そんな俺の心情を読み解いたかのようにそう言った。
「はい、ありがとうございます」
とりあえず俺は言われた通りに椅子に座った。
社員「それで、今後このままやれていけそうかね?」
社長は俺の向かいの椅子に座り、そう言った。
社長は、そんな俺の心情を読み解いたかのようにそう言った。
「はい、ありがとうございます」
とりあえず俺は言われた通りに椅子に座った。
社員「それで、今後このままやれていけそうかね?」
社長は俺の向かいの椅子に座り、そう言った。
28: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:47:43.34 ID:42vh7zhCO
「とりあえずは、まあ。でもアイドル本人に会わないと絶対とは言い切れませんね」
社長「それもそうだな……ところで君、あまり女性に強くないだろ」
「……そう思いますか?」
確かに、実際あまり強くない。学生時代から女性とは積極的に関わろうとしなかったし。
社長「それもそうだな……ところで君、あまり女性に強くないだろ」
「……そう思いますか?」
確かに、実際あまり強くない。学生時代から女性とは積極的に関わろうとしなかったし。
29: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:48:12.97 ID:42vh7zhCO
社長「明らかにちひろくんと私では話すときの表情が違うからな。さっきよりも随分安心している顔だ」
「やっぱりまずいですかね……」
社長「無理に直せとは言わないがな。逆にアイドルと仲が良すぎるのも世間的には良くない。多少苦手意識をなくしてくれればいい」
「そうですよね」
どうしたものか、ナンパとかしたほうがいいのか?
「やっぱりまずいですかね……」
社長「無理に直せとは言わないがな。逆にアイドルと仲が良すぎるのも世間的には良くない。多少苦手意識をなくしてくれればいい」
「そうですよね」
どうしたものか、ナンパとかしたほうがいいのか?
30: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:48:51.73 ID:42vh7zhCO
社長「とりあえずはちひろくんで慣らせばいい。後で、スカウトにも出てもらいたいし」
そういえば、マニュアルの中にもスカウトは書いてあったな。やはりやらなければならないか。
社長「それと忘れない内に渡しておくが、これは契約書だ」
そう言って社長は、紙の束を渡してきた。
社長「雇用条件とかも書いてある。不満がなければサインと捺印をして、持ってきてくれ」
「はい、わかりました」
そういえば、マニュアルの中にもスカウトは書いてあったな。やはりやらなければならないか。
社長「それと忘れない内に渡しておくが、これは契約書だ」
そう言って社長は、紙の束を渡してきた。
社長「雇用条件とかも書いてある。不満がなければサインと捺印をして、持ってきてくれ」
「はい、わかりました」
31: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/01(土) 20:49:41.84 ID:42vh7zhCO
社長「それで、君のことをいろいろ聞きたいと思う。社員となる人間のことは把握しとかないといけないしな」
社長はそう切り出して、俺のことを根掘り葉掘り聞いてきた。
割と賑やかしい社長で、俺も気が楽になり、話はよく弾んだ。
そしてその日はそのまま帰り、次の日も出勤という新しい環境に慣れるよう、少し早めに寝た。
社長はそう切り出して、俺のことを根掘り葉掘り聞いてきた。
割と賑やかしい社長で、俺も気が楽になり、話はよく弾んだ。
そしてその日はそのまま帰り、次の日も出勤という新しい環境に慣れるよう、少し早めに寝た。
34: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 18:58:47.76 ID:vBR9QWyqO
ーーーー
ーー
ー
翌日、俺は契約書を持って早めに家を出た……いや、出社をした。
幸い、事務所は家とは一駅分とそこまで離れていないのでそんなに時間はかからなかった。
「おはようございます」
ちひろ「あ、おはようございますプロデューサーさん」
事務所に入ると、そこでは千川さんが既にデスクに向かっていた。
ーー
ー
翌日、俺は契約書を持って早めに家を出た……いや、出社をした。
幸い、事務所は家とは一駅分とそこまで離れていないのでそんなに時間はかからなかった。
「おはようございます」
ちひろ「あ、おはようございますプロデューサーさん」
事務所に入ると、そこでは千川さんが既にデスクに向かっていた。
35: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 18:59:27.51 ID:vBR9QWyqO
「お早いですね」
ちひろ「まあ、この仕事が生きがいみたいなものなので」
千川さんは少し照れたようにそう言う。
そう思える仕事につけるのは羨ましいことだ。
「あ、そうだ。社長はもう来ていますか?」
ちひろ「いえ、まだですけどあと5分くらいでいらっしゃると思いますよ」
「そうですか、ありがとうございます」
こうして、会話を一区切りさせて俺も自分のデスクに向かう。
ちひろ「まあ、この仕事が生きがいみたいなものなので」
千川さんは少し照れたようにそう言う。
そう思える仕事につけるのは羨ましいことだ。
「あ、そうだ。社長はもう来ていますか?」
ちひろ「いえ、まだですけどあと5分くらいでいらっしゃると思いますよ」
「そうですか、ありがとうございます」
こうして、会話を一区切りさせて俺も自分のデスクに向かう。
36: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 18:59:57.16 ID:vBR9QWyqO
それから数分後、千川さんが言った通り社長がやってきた。
俺はそのまま社長についていき、契約書を渡したのを確認してから自分の業務に戻る。
俺の仕事は今日から始まったも同然だ。なるべくミスはなくさなければ。
社長「おおそうだ、キミ。あと少しで島村君が来るそうだ」
いつの間にかそこにいた社長がそう言う。
俺はそのまま社長についていき、契約書を渡したのを確認してから自分の業務に戻る。
俺の仕事は今日から始まったも同然だ。なるべくミスはなくさなければ。
社長「おおそうだ、キミ。あと少しで島村君が来るそうだ」
いつの間にかそこにいた社長がそう言う。
37: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:00:27.16 ID:vBR9QWyqO
そうか、ついにアイドル候補と会うのか。第一印象が大事だ、マイナスな印象を与えたらこの先大変になる。
そんな風に、にわかに緊張し始める。
ちひろ「大丈夫ですよ、そんなに緊張しなくても。卯月ちゃんはとてもいい子ですから」
そんな風に、にわかに緊張し始める。
ちひろ「大丈夫ですよ、そんなに緊張しなくても。卯月ちゃんはとてもいい子ですから」
38: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:01:02.37 ID:vBR9QWyqO
俺の緊張を察した千川さんは、気遣ったように言う。なぜか千川さんの言葉からは、絶対の安心が感じられる。
「ありがとうございます」
ちひろ「いえいえ、私はなにもしてませんよ」
そんなことを話していると、軽やかな足音が聞こえてくる。時計を見れば、さっき社長が言っていた時間になっていた。
ついに、ご対面というわけだ。
「ありがとうございます」
ちひろ「いえいえ、私はなにもしてませんよ」
そんなことを話していると、軽やかな足音が聞こえてくる。時計を見れば、さっき社長が言っていた時間になっていた。
ついに、ご対面というわけだ。
39: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:01:30.52 ID:vBR9QWyqO
ガチャッと扉が開けられる音がする。そこに立っていたのは、高校の制服を着た一人の少女だった。
「えっと、島村さんでいいのかな?」
卯月「あっ、はい。島村卯月です、よろしくお願いします!」
どうやら、この子がアイドル候補生の島村卯月でいいようだ。
島村さんは、少し息を切らしているようにも見えるが、笑顔は絶やしていなかった。
特に問題もなさそうなので、軽くコミュニケーションを取ることにする。
「えっと、島村さんでいいのかな?」
卯月「あっ、はい。島村卯月です、よろしくお願いします!」
どうやら、この子がアイドル候補生の島村卯月でいいようだ。
島村さんは、少し息を切らしているようにも見えるが、笑顔は絶やしていなかった。
特に問題もなさそうなので、軽くコミュニケーションを取ることにする。
41: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:01:57.81 ID:vBR9QWyqO
「今日から君のプロデューサーを、担当することになった、ーーです。えっと……」
しまった、何を話すか考えていなかった。
話を切り出そうとしてそのまま黙っているのだから不審に思ったのだろう、島村さんの視線を感じる。
ちひろ「あっ、この後卯月ちゃんはレッスンがあるので、プロデューサーさんはそれについていったらどうですか?レッスン場の場所も把握しないといけませんし」
しまった、何を話すか考えていなかった。
話を切り出そうとしてそのまま黙っているのだから不審に思ったのだろう、島村さんの視線を感じる。
ちひろ「あっ、この後卯月ちゃんはレッスンがあるので、プロデューサーさんはそれについていったらどうですか?レッスン場の場所も把握しないといけませんし」
42: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:02:29.28 ID:vBR9QWyqO
困っている様子の俺を見て助け舟を出してくれたのは、やはり頼りになる千川さんだった。
なるほど、レッスンを見ていれば話し出すきっかけが作れるかもしれない。
「島村さんがいいなら、俺もいいですけど」
向こうが俺についてきてほしくないと言えば、それまでだ。
念のために島村さんに確認を取るように視線を送る。
卯月「もちろん構いませんよ。それと、できれば卯月って呼んでもらえませんか?あまり年上の方に敬語で話されるのは慣れてないので」
なるほど、レッスンを見ていれば話し出すきっかけが作れるかもしれない。
「島村さんがいいなら、俺もいいですけど」
向こうが俺についてきてほしくないと言えば、それまでだ。
念のために島村さんに確認を取るように視線を送る。
卯月「もちろん構いませんよ。それと、できれば卯月って呼んでもらえませんか?あまり年上の方に敬語で話されるのは慣れてないので」
43: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:03:19.39 ID:vBR9QWyqO
エヘヘ、と可愛らしい笑顔で島村さんはそう言った。
確かに年上からこんな風な敬語で話されるのは気持ちがよくないだろう。
「えっと、じゃあ……卯月ちゃんでいいのかな?」
とりあえず千川さんの真似をしてみる。これが一番無難だろう。
卯月「はい、大丈夫です!」
どうやら、問題ないらしい。コミュニケーションもまともに取れそうだし、ひとまずは安心だろう。
確かに年上からこんな風な敬語で話されるのは気持ちがよくないだろう。
「えっと、じゃあ……卯月ちゃんでいいのかな?」
とりあえず千川さんの真似をしてみる。これが一番無難だろう。
卯月「はい、大丈夫です!」
どうやら、問題ないらしい。コミュニケーションもまともに取れそうだし、ひとまずは安心だろう。
44: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:03:48.98 ID:vBR9QWyqO
ーーーー
ーー
ー
その後は自己紹介をお互いにしあってから、レッスン場に向かうことになった。
レッスン場は事務所からさほど遠くなく、歩いても時間はかからないそうだ。
「そういえば、卯月ちゃんは学校帰りなの?」
制服を着た卯月ちゃんに尋ねる。彼女が着ているは俺も見覚えのある、近くの高校の制服だ。
ーー
ー
その後は自己紹介をお互いにしあってから、レッスン場に向かうことになった。
レッスン場は事務所からさほど遠くなく、歩いても時間はかからないそうだ。
「そういえば、卯月ちゃんは学校帰りなの?」
制服を着た卯月ちゃんに尋ねる。彼女が着ているは俺も見覚えのある、近くの高校の制服だ。
45: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:04:14.50 ID:vBR9QWyqO
卯月「あ、はい。学校にちょっと忘れ物しちゃって」
そう言って彼女は微笑む。先ほどから思っていたが、この子は基本が笑顔みたいだ。それも見せかけではない、ありのままの笑顔。
多分それは見る人を幸せにさせるような、アイドルとしての一つの才能なんだと思う。
「そういえば、卯月ちゃんってなんでアイドルになろうと思ったの?」
いろいろ考えていると、ふとその質問が頭に浮かんだ。
そう言って彼女は微笑む。先ほどから思っていたが、この子は基本が笑顔みたいだ。それも見せかけではない、ありのままの笑顔。
多分それは見る人を幸せにさせるような、アイドルとしての一つの才能なんだと思う。
「そういえば、卯月ちゃんってなんでアイドルになろうと思ったの?」
いろいろ考えていると、ふとその質問が頭に浮かんだ。
46: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:05:14.81 ID:vBR9QWyqO
彼女は少し逡巡してから答える。
卯月「そうですね……私、小さい頃からアイドルとかが好きだったんです。それで、いつか私も画面の奥の人たちみたいに見ている人を笑顔にさせたいなって思って。
それから親を説得して、養成所に入ったんです」
「…………」
卯月「あれ、なにか変なこと言いましたか!?」
卯月「そうですね……私、小さい頃からアイドルとかが好きだったんです。それで、いつか私も画面の奥の人たちみたいに見ている人を笑顔にさせたいなって思って。
それから親を説得して、養成所に入ったんです」
「…………」
卯月「あれ、なにか変なこと言いましたか!?」
47: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:05:43.38 ID:vBR9QWyqO
「いやいや、全然変じゃないよ。なんていうか、若いのにそんなこと考えられるなんてすごいなって思って」
唖然としている俺に、卯月ちゃんが慌てて聞いてくる。
まさかここまで真っ当な理由が出てくるとは思っていなかった。
卯月「若いって、プロデューサーさんも若いじゃないですか」
「あぁ、まあそうなんだが……」
他人のためなんて全然考えてなかった分、卯月ちゃんの純粋さが胸に刺さるようだった。
でも……
唖然としている俺に、卯月ちゃんが慌てて聞いてくる。
まさかここまで真っ当な理由が出てくるとは思っていなかった。
卯月「若いって、プロデューサーさんも若いじゃないですか」
「あぁ、まあそうなんだが……」
他人のためなんて全然考えてなかった分、卯月ちゃんの純粋さが胸に刺さるようだった。
でも……
48: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:06:28.10 ID:vBR9QWyqO
「俺さ、これまで大した夢なんて持ったことなかったんだ。でも、今卯月ちゃんの言葉を聞いて思ったよ
俺の夢は卯月ちゃんの夢を叶える手伝いをすること、出来ることだ」
若いのに立派な夢を持っている卯月ちゃん、それはさしずめ太陽のようで眩しい。
それなら俺はその近くにある星、太陽からの光を反射して輝く星だ。
自らは光れないがその他の星たちから支えられて光ろうとする姿は今の俺に似ている。
「ははっ、ちょっとクサかったかな?」
俺の夢は卯月ちゃんの夢を叶える手伝いをすること、出来ることだ」
若いのに立派な夢を持っている卯月ちゃん、それはさしずめ太陽のようで眩しい。
それなら俺はその近くにある星、太陽からの光を反射して輝く星だ。
自らは光れないがその他の星たちから支えられて光ろうとする姿は今の俺に似ている。
「ははっ、ちょっとクサかったかな?」
49: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/11/23(日) 19:06:57.46 ID:vBR9QWyqO
卯月「いいえ…………物凄い応援をもらっちゃいましたね。
それでは島村卯月、プロデューサーさんの夢も叶えるために精一杯、頑張ります!」
そう言って彼女はまた笑う。
その笑顔はこれまで見た笑顔の中で、一番輝いていた。
それでは島村卯月、プロデューサーさんの夢も叶えるために精一杯、頑張ります!」
そう言って彼女はまた笑う。
その笑顔はこれまで見た笑顔の中で、一番輝いていた。
53: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:41:12.45 ID:1xZWUi2XO
ーーーー
ーー
ー
仕事を始めてから、そして卯月ちゃんと初めて会ってから一週間が経った。仕事にも大分慣れてきて、最初と比べると事務処理の速度も格段と上がった。
社長「あーキミ、ちょっといいかね」
いつの間にか近くにいた社長が話しかけてくる。毎度思うことだが、この社長は随分と影が薄いみたいだ。
ーー
ー
仕事を始めてから、そして卯月ちゃんと初めて会ってから一週間が経った。仕事にも大分慣れてきて、最初と比べると事務処理の速度も格段と上がった。
社長「あーキミ、ちょっといいかね」
いつの間にか近くにいた社長が話しかけてくる。毎度思うことだが、この社長は随分と影が薄いみたいだ。
54: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:43:36.88 ID:1xZWUi2XO
「はい、なんでしょうか」
社長「うん、そろそろキミにスカウトをしてもらおうかと思ってね」
……スカウト?
大したことではないと思っていた分、その言葉を理解するのに時間がかかった。
社長「いくら事務所が小さいからといって、アイドル1人で経営していこうなんて厳しいからね」
「確かに、そうですね……」
社長「うん、そろそろキミにスカウトをしてもらおうかと思ってね」
……スカウト?
大したことではないと思っていた分、その言葉を理解するのに時間がかかった。
社長「いくら事務所が小さいからといって、アイドル1人で経営していこうなんて厳しいからね」
「確かに、そうですね……」
55: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:44:11.71 ID:1xZWUi2XO
ちひろ「あ、スカウトに行かれるんでしたらこれをどうぞ」
それまで事務仕事をしていた千川さんが徐に立ち上がり、何かを渡してくる。
「これは……?」
ちひろ「プロデューサーさんの名刺です。勝手に携帯の連絡先を入れちゃいましたけど大丈夫でしたか?」
「はい、特に問題ないです。むしろありがたいです、ありがとうございます!」
いえいえ、と言って千川さんは自分の机に戻っていく。
それまで事務仕事をしていた千川さんが徐に立ち上がり、何かを渡してくる。
「これは……?」
ちひろ「プロデューサーさんの名刺です。勝手に携帯の連絡先を入れちゃいましたけど大丈夫でしたか?」
「はい、特に問題ないです。むしろありがたいです、ありがとうございます!」
いえいえ、と言って千川さんは自分の机に戻っていく。
56: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:44:59.07 ID:1xZWUi2XO
社長「まあ最初から無理にとは言わないよ。とりあえず渋谷に行ってみたらどうかな、街を見て声をかけるイメージをするだけでもいいしね」
さすがにいきなりスカウトをしてこいというわけではないらしい。それならまだどうにかなりそうだ。
「わかりました、それじゃあ午後になったら行ってみます」
さすがにいきなりスカウトをしてこいというわけではないらしい。それならまだどうにかなりそうだ。
「わかりました、それじゃあ午後になったら行ってみます」
57: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:45:27.58 ID:1xZWUi2XO
社長「そうか、なら午後の営業は私に任せてくれ」
「え、いいんですか?」
社長「もちろんだとも、キミには頑張ってほしいからね」
「……ありがとうございます!」
やっぱりこの人はいい人だ。ならば、この人のためにも頑張らないと。
「え、いいんですか?」
社長「もちろんだとも、キミには頑張ってほしいからね」
「……ありがとうございます!」
やっぱりこの人はいい人だ。ならば、この人のためにも頑張らないと。
58: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:46:05.94 ID:1xZWUi2XO
ーーーー
ーー
ー
ー渋谷ー
「来てみたものの、やっぱり若者が多いなぁ……」
俺も若くないというわけではないが、一応成人だ。多少気が引ける。
未だどう話しかけたらいいかわからないので、とりあえず通行人のように振る舞いながら街を観察する事にする。
ーー
ー
ー渋谷ー
「来てみたものの、やっぱり若者が多いなぁ……」
俺も若くないというわけではないが、一応成人だ。多少気が引ける。
未だどう話しかけたらいいかわからないので、とりあえず通行人のように振る舞いながら街を観察する事にする。
59: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:46:34.10 ID:1xZWUi2XO
しばらく歩いていると、自分が場違いな恰好をしている気がしてきた。若者で溢れている街に辛気くさい顔をしたスーツ姿の男がいるのだから、すれ違う人がちらちらとこちらを見てくる。
(今日は視察ってことにして、そろそろ戻ろうかな)
そう考え、駅に戻ろうと後ろを振り返る。
ドンッ
?「痛っ!」
すると、後ろにいた人にぶつかってしまった。
(今日は視察ってことにして、そろそろ戻ろうかな)
そう考え、駅に戻ろうと後ろを振り返る。
ドンッ
?「痛っ!」
すると、後ろにいた人にぶつかってしまった。
60: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:47:17.01 ID:1xZWUi2XO
「あっ、すみません!大丈夫ですか!?」
ぶつかったのは制服を少し着崩した、長い黒髪の中高生くらいの子だった。
体格に差があるので、彼女が一方的に押し出される形になったらしい。
?「んっと、大丈夫。ちょっとびっくりしただけですから」
そう言って彼女は顔を上げる。
「……少し、お時間いいですか?」
ぶつかったのは制服を少し着崩した、長い黒髪の中高生くらいの子だった。
体格に差があるので、彼女が一方的に押し出される形になったらしい。
?「んっと、大丈夫。ちょっとびっくりしただけですから」
そう言って彼女は顔を上げる。
「……少し、お時間いいですか?」
61: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:48:56.18 ID:1xZWUi2XO
?「…………は?」
ぶつかってきた男に突然そう言われ、戸惑ったような顔をしている。
しかし彼女の顔を見て、思わずそう尋ねてしまった。でも後悔はしていない、このチャンスを逃すわけにはいかないから。
「怪しい者ではありません。こういう者なんですが」
そう言って、先ほど千川さんにもらった名刺を渡す。
彼女はそれを受け取り、少し眺める。
その隙に、俺は続ける。
「アイドルに興味はありませんか?」
ぶつかってきた男に突然そう言われ、戸惑ったような顔をしている。
しかし彼女の顔を見て、思わずそう尋ねてしまった。でも後悔はしていない、このチャンスを逃すわけにはいかないから。
「怪しい者ではありません。こういう者なんですが」
そう言って、先ほど千川さんにもらった名刺を渡す。
彼女はそれを受け取り、少し眺める。
その隙に、俺は続ける。
「アイドルに興味はありませんか?」
62: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:50:52.47 ID:1xZWUi2XO
ーーーー
ーー
ー
ー事務所ー
ガチャッ
ちひろ「あ、プロデューサーさん。おかえりな…………大丈夫ですか!?」
事務所に帰ってきた俺の顔を見て、千川さんが尋ねてくる。
無理もないだろう、今の俺はさっきのプレッシャーでボロボロになっているのだから。
「一応、大丈夫です。ちょっと緊張しましたけど」
ーー
ー
ー事務所ー
ガチャッ
ちひろ「あ、プロデューサーさん。おかえりな…………大丈夫ですか!?」
事務所に帰ってきた俺の顔を見て、千川さんが尋ねてくる。
無理もないだろう、今の俺はさっきのプレッシャーでボロボロになっているのだから。
「一応、大丈夫です。ちょっと緊張しましたけど」
63: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:51:22.36 ID:1xZWUi2XO
ちひろ「もしかして、スカウトされたんですか?」
千川さんは少し驚いたような表情を見せる。おそらく今日はスカウトできないと考えていたのだろう。
まあ俺も彼女、渋谷さんとぶつかる前までは帰ろうとしていたのだから当たりと言えば当たりなのだが。
「ええまあ、ですが手応えは限りなく0に近いですね。あの子はあんまり興味を示していませんでしたし」
千川さんは少し驚いたような表情を見せる。おそらく今日はスカウトできないと考えていたのだろう。
まあ俺も彼女、渋谷さんとぶつかる前までは帰ろうとしていたのだから当たりと言えば当たりなのだが。
「ええまあ、ですが手応えは限りなく0に近いですね。あの子はあんまり興味を示していませんでしたし」
64: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:51:49.04 ID:1xZWUi2XO
でも、話しかけたことはいい経験になったと思う。結果が残念だとしても。
ちひろ「それは残念でしたね。あとでお話聞かせてくださいね」
「機会があればですけどね……そういえば、社長はまだお帰りになられてないんですか?」
さっきから社長の姿が見えない。俺の代わりに営業に出てからまだ戻ってないのだろうか。
ちひろ「それは残念でしたね。あとでお話聞かせてくださいね」
「機会があればですけどね……そういえば、社長はまだお帰りになられてないんですか?」
さっきから社長の姿が見えない。俺の代わりに営業に出てからまだ戻ってないのだろうか。
65: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:52:32.34 ID:1xZWUi2XO
ちひろ「ああ、社長なら先ほど今から戻ると連絡がありましたよ。そろそろ戻ってくるんではないでしょうか」
「そうですか、わかりました」
社長には後でもう一度礼を言っておかないと。
ガチャッ
社長「ん?おお、戻っていたかねキミ」
扉を開ける音と同時に渋い声が聞こえる。どうやら社長が帰ってきたようだ。
「ああ、社長、お疲れさまでした。それとありがとうございました」
「そうですか、わかりました」
社長には後でもう一度礼を言っておかないと。
ガチャッ
社長「ん?おお、戻っていたかねキミ」
扉を開ける音と同時に渋い声が聞こえる。どうやら社長が帰ってきたようだ。
「ああ、社長、お疲れさまでした。それとありがとうございました」
66: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:52:59.76 ID:1xZWUi2XO
社長「礼はかまわないよ。それより、明日行ってもらいたい場所があるんだ」
社長はメモ帳を取り出し、一枚のページを破る。
社長「ここなんだが、島村君と一緒に行ってほしいんだ」
そしてそのページを渡してくる。そこには、ある住所と簡易的の地図が描かれていた。
「なにか、仕事ですか?」
社長「まあ、そんなところだが。ちょっとしたサプライズだ、期待してなさい」
「はあ……」
社長はメモ帳を取り出し、一枚のページを破る。
社長「ここなんだが、島村君と一緒に行ってほしいんだ」
そしてそのページを渡してくる。そこには、ある住所と簡易的の地図が描かれていた。
「なにか、仕事ですか?」
社長「まあ、そんなところだが。ちょっとしたサプライズだ、期待してなさい」
「はあ……」
67: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:54:59.08 ID:1xZWUi2XO
サプライズとは、一体何が待っているというのか。新人発掘とかの体で写真とかでも撮るのだろうか。
まあいくら考えていてもキリがないので、残っている書類を片付けて今日のところは帰ることにしよう。
prrrrr…
「ん?」
電話の音、どうやら事務所の電話のようだ。
電話から一番近い千川さんが応じる。
まあいくら考えていてもキリがないので、残っている書類を片付けて今日のところは帰ることにしよう。
prrrrr…
「ん?」
電話の音、どうやら事務所の電話のようだ。
電話から一番近い千川さんが応じる。
68: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:55:48.40 ID:1xZWUi2XO
ちひろ「はい、こちらCGプロダクションです……はい、はい……えっ!?」
千川さんが驚きの声を上げる。
なんだろう、よほどの内容なのだろうか。
ちひろ「はい、ただいま代わります……プロデューサーさん!」
「へっ、はい!?」
まさかのご指名に思わず驚いてしまう。
なんだ、気づかないうちに誰かに失礼をしていたのか?
頭を混乱させながらも、千川さんから受話器を受け取り恐る恐る電話に出る。
千川さんが驚きの声を上げる。
なんだろう、よほどの内容なのだろうか。
ちひろ「はい、ただいま代わります……プロデューサーさん!」
「へっ、はい!?」
まさかのご指名に思わず驚いてしまう。
なんだ、気づかないうちに誰かに失礼をしていたのか?
頭を混乱させながらも、千川さんから受話器を受け取り恐る恐る電話に出る。
69: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:56:16.95 ID:1xZWUi2XO
「お、お電話代わりました、Pです」
『あ、えっと、Pさんですか?渋谷です』
受話器から聞こえてきたのは聞き覚えのある、それも数時間前に聞いた声と名前だった。
『あ、えっと、Pさんですか?渋谷です』
受話器から聞こえてきたのは聞き覚えのある、それも数時間前に聞いた声と名前だった。
70: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:56:44.50 ID:1xZWUi2XO
ーーーー
ーー
ー
ー翌日・夕方ー
「はぁ……」
一通りの書類を作り終え、背もたれに寄りかかりながらため息を吐く。
コトッ
ちひろ「ふふ、お疲れさまですプロデューサーさん」
そう言いながら千川さんが俺の机にお茶を置いてくれる。
ーー
ー
ー翌日・夕方ー
「はぁ……」
一通りの書類を作り終え、背もたれに寄りかかりながらため息を吐く。
コトッ
ちひろ「ふふ、お疲れさまですプロデューサーさん」
そう言いながら千川さんが俺の机にお茶を置いてくれる。
71: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:57:12.10 ID:1xZWUi2XO
「ありがとうございます。千川さんも忙しかったでしょうに」
ちひろ「いえいえ、プロデューサーさんの仕事に比べれば大したことありませんでしたよ」
いつも通りの笑顔でそう言ってくる。本当に疲れを感じさせない笑顔だ。
「さて、少し休んだらあの2人を迎えに行ってから家まで送って行きますよ」
そう言い、今レッスン場にいる2人の新人アイドルを思い浮かべる。
ちひろ「いえいえ、プロデューサーさんの仕事に比べれば大したことありませんでしたよ」
いつも通りの笑顔でそう言ってくる。本当に疲れを感じさせない笑顔だ。
「さて、少し休んだらあの2人を迎えに行ってから家まで送って行きますよ」
そう言い、今レッスン場にいる2人の新人アイドルを思い浮かべる。
72: ◆TMt7UyLgkqh. 2014/12/14(日) 10:58:03.60 ID:1xZWUi2XO
ちひろ「本当にお疲れさまです。まさか、新人アイドルと大きなお仕事が同時に来るなんて思ってもいませんでしたよ」
「はは、俺もですよ」
全くだ、今日がここまで忙しい1日になるなんて、先週の俺には考えられなかった。
「はは、俺もですよ」
全くだ、今日がここまで忙しい1日になるなんて、先週の俺には考えられなかった。
75: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:07:48.06 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
ー朝ー
ちひろ「あ、プロデューサーさん。頑張ってきてくださいね!」
そろそろ事務所を出ようかというところで、千川さんがそう言ってきた。
何のことか、と思うことなくプレッシャーだけがのしかかってきた。
「う、善処します……」
俺は苦い顔で答える。実際、上手くいくとは思っていないし。
昨日、日も沈もうかというときにかかってきた電話。それは、俺がスカウトに出たときに声を掛けた女の子からだった。
ーー
ー
ー朝ー
ちひろ「あ、プロデューサーさん。頑張ってきてくださいね!」
そろそろ事務所を出ようかというところで、千川さんがそう言ってきた。
何のことか、と思うことなくプレッシャーだけがのしかかってきた。
「う、善処します……」
俺は苦い顔で答える。実際、上手くいくとは思っていないし。
昨日、日も沈もうかというときにかかってきた電話。それは、俺がスカウトに出たときに声を掛けた女の子からだった。
76: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:08:16.49 ID:Oz4wW6V8O
曰わく、アイドルの仕事について少し詳しく聞きたいとのことらしい。
脈ありといえる反応だが、俺が上手く説明しなければそこでお終いという可能性もあり得る。そこで、今日の午前中に彼女の自宅に赴き、親も交えて話をすることになった。
まだ本番というわけでもないがゆっくりと深呼吸する。
さて、
「それでは、行ってきます」
脈ありといえる反応だが、俺が上手く説明しなければそこでお終いという可能性もあり得る。そこで、今日の午前中に彼女の自宅に赴き、親も交えて話をすることになった。
まだ本番というわけでもないがゆっくりと深呼吸する。
さて、
「それでは、行ってきます」
77: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:08:55.61 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
ー渋谷生花店ー
話は聞いていたが本当に花屋だったのか、そんなことを考えつつ店の中に入る。
少し奥に入ると、そこには店主らしき人がいた。
「すみません、今日伺わせてもらうと言っていたCGプロダクションのPというものなんですが。渋谷さんのお父様でいらっしゃいますか?」
俺はそう声をかけ、話を切り出す。
ーー
ー
ー渋谷生花店ー
話は聞いていたが本当に花屋だったのか、そんなことを考えつつ店の中に入る。
少し奥に入ると、そこには店主らしき人がいた。
「すみません、今日伺わせてもらうと言っていたCGプロダクションのPというものなんですが。渋谷さんのお父様でいらっしゃいますか?」
俺はそう声をかけ、話を切り出す。
78: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:09:26.25 ID:Oz4wW6V8O
渋谷父「ああ、はいそうです。そうですか、あなたが……」
彼はそう言って、少しの間俺を眺める。
渋谷父「それじゃあ、申し訳ないんですが裏口の方から回っていただけますか。そっちが玄関になっているんで」
「はい、わかりました」
言われたとおりに、店の裏の方に回る。そこには言っていた通り、玄関があった。
彼はそう言って、少しの間俺を眺める。
渋谷父「それじゃあ、申し訳ないんですが裏口の方から回っていただけますか。そっちが玄関になっているんで」
「はい、わかりました」
言われたとおりに、店の裏の方に回る。そこには言っていた通り、玄関があった。
81: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:11:08.70 ID:Oz4wW6V8O
ガララッ
渋谷父「わざわざすみませんね、ではどうぞ」
「ありがとうございます、では失礼します」
裏口から出てきた渋谷さんのお父様に促され、俺は玄関に足を踏み入れた。
そのまま客間らしいところへ通された。
彼は、娘と妻を呼んでくると言って席を離れた。
ここからが本番だ、そう自分に言い聞かせ心を落ち着かせる。
しばらくすると、足音が聞こえてくる。どうやら役者は揃ったらしい。
渋谷父「わざわざすみませんね、ではどうぞ」
「ありがとうございます、では失礼します」
裏口から出てきた渋谷さんのお父様に促され、俺は玄関に足を踏み入れた。
そのまま客間らしいところへ通された。
彼は、娘と妻を呼んでくると言って席を離れた。
ここからが本番だ、そう自分に言い聞かせ心を落ち着かせる。
しばらくすると、足音が聞こえてくる。どうやら役者は揃ったらしい。
82: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:11:40.11 ID:Oz4wW6V8O
「えっと、それではよろしくお願いします」
今俺の目の前にいるのは、渋谷さん本人とそのお母様の二人だ。お父様は彼女の人生に余計な口出しをしないようと、自分から退出していった。
女である娘の気持ちを男である自分は把握しきれないとの判断らしい。まあ店のこともあるんだろうが。
「率直に言います。私は渋谷さんをアイドルとしてプロデュースしたいと思っています」
向こうも時間が有り余っているわけではない。俺は早速本題に入った。
今俺の目の前にいるのは、渋谷さん本人とそのお母様の二人だ。お父様は彼女の人生に余計な口出しをしないようと、自分から退出していった。
女である娘の気持ちを男である自分は把握しきれないとの判断らしい。まあ店のこともあるんだろうが。
「率直に言います。私は渋谷さんをアイドルとしてプロデュースしたいと思っています」
向こうも時間が有り余っているわけではない。俺は早速本題に入った。
83: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:12:21.53 ID:Oz4wW6V8O
渋谷母「私は全然構わないわよ。凛はどうなの?」
渋谷さんのお母様は、思っていたよりもフランクは性格な人で、こちらとしても話しやすい。
凛「私は……別にやってもいいかなって。今はそこそこ暇だし」
一方の渋谷さんは、さばさばした態度と性格で、実年齢とは違い大人びている。
渋谷母「本人がこう言ってますので、私たちからはもう何も言いませんよ」
渋谷さんのお母様は、思っていたよりもフランクは性格な人で、こちらとしても話しやすい。
凛「私は……別にやってもいいかなって。今はそこそこ暇だし」
一方の渋谷さんは、さばさばした態度と性格で、実年齢とは違い大人びている。
渋谷母「本人がこう言ってますので、私たちからはもう何も言いませんよ」
84: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:12:52.90 ID:Oz4wW6V8O
育て方としても、あまり縛りすぎない育て方をしてきたみたいだ。本人もしっかりしていそうだし、問題はないのかもしれない。
それじゃあ、最後に本当に俺が聞きたかったことを聞くことにしよう。
「そうですか、それでは最終確認したいのですが…………渋谷さんは本当にアイドルになりたいですか?」
これが、俺が本当に渋谷さんに聞きたかったことだ。
それじゃあ、最後に本当に俺が聞きたかったことを聞くことにしよう。
「そうですか、それでは最終確認したいのですが…………渋谷さんは本当にアイドルになりたいですか?」
これが、俺が本当に渋谷さんに聞きたかったことだ。
85: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:13:47.33 ID:Oz4wW6V8O
「昨日お話したとおり、うちにはまだアイドルは1名、それも駆け出ししか居ません。それでもその娘は幼い頃から憧れていたアイドルを目指して一生懸命頑張っています。
あなたがもし、うちの事務所に入ることになればその娘と肩を並べて頑張らなければいけませんし、それは簡単なことではありません」
「それでも、あなたはうちの事務所に入り、アイドルを目指しますか?」
そう、うちには卯月ちゃんかいる。彼女には大切な夢があるんだ、それを邪魔するようなものを増やすことなんてできない。
たとえスカウトが失敗という結果になったとしてもそこだけは譲れない。
あなたがもし、うちの事務所に入ることになればその娘と肩を並べて頑張らなければいけませんし、それは簡単なことではありません」
「それでも、あなたはうちの事務所に入り、アイドルを目指しますか?」
そう、うちには卯月ちゃんかいる。彼女には大切な夢があるんだ、それを邪魔するようなものを増やすことなんてできない。
たとえスカウトが失敗という結果になったとしてもそこだけは譲れない。
86: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:14:14.45 ID:Oz4wW6V8O
凛「……………………」
渋谷さんは黙ったままである。お母様も彼女にすべてを委ねているのか、口出ししようとする気配はない。
凛「……正直、アイドルをなめてた」
そこまで黙っていた渋谷さんが、ようやく口を開いた。
凛「でも、あなたにそこまで言わせられるような存在になれるなら、やってみようって思った」
………つまり?
渋谷さんは黙ったままである。お母様も彼女にすべてを委ねているのか、口出ししようとする気配はない。
凛「……正直、アイドルをなめてた」
そこまで黙っていた渋谷さんが、ようやく口を開いた。
凛「でも、あなたにそこまで言わせられるような存在になれるなら、やってみようって思った」
………つまり?
87: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:14:43.29 ID:Oz4wW6V8O
凛「プロデュース、よろしくお願いします」
なるほど、と心の中でよくわからない呟きをした後、少し深呼吸をする。
「……こちらこそ、よろしくお願いします」
人間ここまでくると、逆に冷静になれるらしい。冷静でなければ、ダンスでも踊っていたかもしれない。
おっと、意識を戻さないといけない。話はこれで終わりではないんだ。そう考えながら、持ってきていた書類やらを出す。
「まずは契約やレッスンのプログラムや日程、それに金銭面の話なんですが……」
なるほど、と心の中でよくわからない呟きをした後、少し深呼吸をする。
「……こちらこそ、よろしくお願いします」
人間ここまでくると、逆に冷静になれるらしい。冷静でなければ、ダンスでも踊っていたかもしれない。
おっと、意識を戻さないといけない。話はこれで終わりではないんだ。そう考えながら、持ってきていた書類やらを出す。
「まずは契約やレッスンのプログラムや日程、それに金銭面の話なんですが……」
88: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:15:14.16 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
ー昼ー
時計の針もてっぺんを回り、街の喧騒も落ち着いてきたころ。
凛「意外と大きいね」
俺は渋谷さんと一緒に、再び事務所に来ていた。
彼女は初めて見ることになるので、大きいと感想を述べていたが、実際もっと大手の事務所になるとこれよりも何倍も大きい……はずだ。
「それじゃあ、中に入ろうか」
彼女をつれてきた理由、それはもちろん案内や紹介もあるんだが一番は……
ーー
ー
ー昼ー
時計の針もてっぺんを回り、街の喧騒も落ち着いてきたころ。
凛「意外と大きいね」
俺は渋谷さんと一緒に、再び事務所に来ていた。
彼女は初めて見ることになるので、大きいと感想を述べていたが、実際もっと大手の事務所になるとこれよりも何倍も大きい……はずだ。
「それじゃあ、中に入ろうか」
彼女をつれてきた理由、それはもちろん案内や紹介もあるんだが一番は……
89: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:15:44.05 ID:Oz4wW6V8O
卯月「あ、お帰りなさいプロデューサーさん!」
アイドルとしての先輩になる、卯月ちゃんと顔を合わせるためだ。
渋谷さんがうちでアイドルになるために避けては通れない道の一つ、卯月ちゃんとのコミュニケーションは早めに済ませておいた方が楽だろう。
「紹介する、この子はうちに新しい入ったアイドル候補の渋谷凛ちゃん」
凛「えっと、よろしくお願いします」
渋谷さんは徐に頭を下げる。
アイドルとしての先輩になる、卯月ちゃんと顔を合わせるためだ。
渋谷さんがうちでアイドルになるために避けては通れない道の一つ、卯月ちゃんとのコミュニケーションは早めに済ませておいた方が楽だろう。
「紹介する、この子はうちに新しい入ったアイドル候補の渋谷凛ちゃん」
凛「えっと、よろしくお願いします」
渋谷さんは徐に頭を下げる。
90: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:16:28.46 ID:Oz4wW6V8O
卯月「いいですよ、そんな。タメ口でも大丈夫ですよ」
その本人が基本敬語なんだが、そこにはツッコまないでおこう。
「渋谷さんにも紹介するよ、こちらさっき言ってた先輩アイドルの島村卯月ちゃん。とても元気で明るい娘だよ」
そう紹介すると卯月ちゃんは、えへへ、と照れているようだった。これから露出が増えることを考えると、慣れてもらわないと。
その本人が基本敬語なんだが、そこにはツッコまないでおこう。
「渋谷さんにも紹介するよ、こちらさっき言ってた先輩アイドルの島村卯月ちゃん。とても元気で明るい娘だよ」
そう紹介すると卯月ちゃんは、えへへ、と照れているようだった。これから露出が増えることを考えると、慣れてもらわないと。
91: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:22:27.92 ID:Oz4wW6V8O
凛「えっと、よろしく卯月さん」
卯月「よろしくお願いしますね、凛ちゃん。それと、呼び捨てでもいいですよ」
凛「それじゃあ……よろしく、卯月」
二人の相性は問題いみたいだ。これなら仲良くなるのも時間の問題だろう。
「じゃあ二人とも、中に入ろうか」
そう言って、二人をつれて事務所の中に入っていく。
卯月「よろしくお願いしますね、凛ちゃん。それと、呼び捨てでもいいですよ」
凛「それじゃあ……よろしく、卯月」
二人の相性は問題いみたいだ。これなら仲良くなるのも時間の問題だろう。
「じゃあ二人とも、中に入ろうか」
そう言って、二人をつれて事務所の中に入っていく。
92: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:23:02.05 ID:Oz4wW6V8O
「ただいま戻りました」
ちひろ「あ、お帰りなさいプロデューサーさん」
ドアを開けると、千川さんがいつも通りの笑顔で迎えてくれる。
「どうも、千川さん。それとこの子が渋谷凛ちゃんです」
千川さんにも改めて渋谷さんの紹介をする。
ちひろ「こんにちは、私はプロデューサーアシスタントの千川ちひろです。よろしくね、凛ちゃん」
千川さんもまた、自己紹介をする。
ちひろ「あ、お帰りなさいプロデューサーさん」
ドアを開けると、千川さんがいつも通りの笑顔で迎えてくれる。
「どうも、千川さん。それとこの子が渋谷凛ちゃんです」
千川さんにも改めて渋谷さんの紹介をする。
ちひろ「こんにちは、私はプロデューサーアシスタントの千川ちひろです。よろしくね、凛ちゃん」
千川さんもまた、自己紹介をする。
93: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:23:48.80 ID:Oz4wW6V8O
「それと千川さん、渋谷さんに事務所を案内してあげてもらってもいいですか?」
ちひろ「ああ、そうでしたね。この後でしたか。それなら任せてください」
そう、この後昨日社長に言われた場所へ卯月ちゃんを連れて行かなければならないのだ。
「はい、そういうわけなんでよろしくお願いします。卯月ちゃんも準備しておいてね」
卯月「はい、いつでも大丈夫です!」
ちひろ「ああ、そうでしたね。この後でしたか。それなら任せてください」
そう、この後昨日社長に言われた場所へ卯月ちゃんを連れて行かなければならないのだ。
「はい、そういうわけなんでよろしくお願いします。卯月ちゃんも準備しておいてね」
卯月「はい、いつでも大丈夫です!」
94: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:24:27.70 ID:Oz4wW6V8O
凛「忙しいんだね」
「まあ今日だけなんだけどね」
ちひろ「いずれもっと忙しくなりますよ、頑張ってくださいね」
「もちろんです、ちひろには感謝してますからその分は返さないといけませんしね」
そんなこんなで渋谷さんも事務所に馴染み、この空間も一気に賑やかになった。
そして少し時間は経ち、俺と卯月ちゃんは目的地へと行くことにした。
「まあ今日だけなんだけどね」
ちひろ「いずれもっと忙しくなりますよ、頑張ってくださいね」
「もちろんです、ちひろには感謝してますからその分は返さないといけませんしね」
そんなこんなで渋谷さんも事務所に馴染み、この空間も一気に賑やかになった。
そして少し時間は経ち、俺と卯月ちゃんは目的地へと行くことにした。
95: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:24:54.51 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
「「ライブですか!?」」
俺と卯月ちゃんの声が揃う。それほど驚くべき知らせがあったからだ。
俺たちが来たのは、CGプロダクションの親会社だった。
そこで待っていたのは、件の○○というアイドルのプロデューサーだった。
ーー
ー
「「ライブですか!?」」
俺と卯月ちゃんの声が揃う。それほど驚くべき知らせがあったからだ。
俺たちが来たのは、CGプロダクションの親会社だった。
そこで待っていたのは、件の○○というアイドルのプロデューサーだった。
96: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:25:34.00 ID:Oz4wW6V8O
曰わく、2ヶ月後にあるうちの系列のアイドルグループたちのドームライブに、バックとして参加しないかということだった。
これを聞いた卯月ちゃんはライブ、ライブとおろおろしながら呟いている。
P「どうかな、もちろん君たちがよければなんだけど」
「私としては嬉しいんですが、最初の仕事がそんな大きな仕事になるとプレッシャーも大きいので、島村の意見も聞かないとなんとも言えませんね」
そう言い、卯月ちゃんに返事を促す。
これを聞いた卯月ちゃんはライブ、ライブとおろおろしながら呟いている。
P「どうかな、もちろん君たちがよければなんだけど」
「私としては嬉しいんですが、最初の仕事がそんな大きな仕事になるとプレッシャーも大きいので、島村の意見も聞かないとなんとも言えませんね」
そう言い、卯月ちゃんに返事を促す。
97: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:26:05.80 ID:Oz4wW6V8O
卯月ちゃんはまだ一般には露出はない。さっき俺に誉められた時も恥ずかしそうにしていたし、ライブで人前に出るのはそれなりの勇気もいる。
卯月ちゃんがそれを無理だと判断したなら、俺にそれを咎める権利はない。
むしろ断れる勇気を誉めてあげたいくらいだ。
卯月「私は……」
卯月ちゃんが口を開く。その表情は覚悟を決めた顔だった。
卯月ちゃんがそれを無理だと判断したなら、俺にそれを咎める権利はない。
むしろ断れる勇気を誉めてあげたいくらいだ。
卯月「私は……」
卯月ちゃんが口を開く。その表情は覚悟を決めた顔だった。
98: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:26:32.60 ID:Oz4wW6V8O
卯月「どんなに小さい役目でも、ライブに出たいです!」
「……と、言ってますのでこちらからもよろしくお願いします」
卯月ちゃんの言葉を聞き、俺は頭を下げながら相手方にそう言う。
見えてはないだろうが、多分そのとき俺の顔は笑っていただろう。
「……と、言ってますのでこちらからもよろしくお願いします」
卯月ちゃんの言葉を聞き、俺は頭を下げながら相手方にそう言う。
見えてはないだろうが、多分そのとき俺の顔は笑っていただろう。
99: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:27:22.31 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
この一週間の中で、おそらく一番長かった1日を振り返りそっとため息を吐く。
ちひろ「どうかされましたか?」
「いえいえ、なんでもありませんよ。それより、渋谷さんにも期待したいですね」
渋谷さんは今、卯月ちゃんのレッスンの見学をしている。卯月ちゃんも卯月ちゃんで、ライブに向けていっそう気を引き締めてレッスンに臨んでいる。
ーー
ー
この一週間の中で、おそらく一番長かった1日を振り返りそっとため息を吐く。
ちひろ「どうかされましたか?」
「いえいえ、なんでもありませんよ。それより、渋谷さんにも期待したいですね」
渋谷さんは今、卯月ちゃんのレッスンの見学をしている。卯月ちゃんも卯月ちゃんで、ライブに向けていっそう気を引き締めてレッスンに臨んでいる。
100: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:27:50.10 ID:Oz4wW6V8O
ちひろ「そうですね、凛ちゃんもきっと頑張ってくれますよ」
「だといいんですけどね」
渋谷さんにもやる気はある。だからこそ俺のプロデュースで腐らせるわけにはいかない。
「おっと、そろそろ時間ですかね」
ちらっと時計を見て言う。そろそろあの二人を迎えに行くことにしよう。
「では行ってきます、お疲れさまでした」
ちひろ「はい、プロデューサーさんこそお疲れさまでした」
「だといいんですけどね」
渋谷さんにもやる気はある。だからこそ俺のプロデュースで腐らせるわけにはいかない。
「おっと、そろそろ時間ですかね」
ちらっと時計を見て言う。そろそろあの二人を迎えに行くことにしよう。
「では行ってきます、お疲れさまでした」
ちひろ「はい、プロデューサーさんこそお疲れさまでした」
101: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:28:50.14 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
社用車に二人を乗せ、レッスン場から離れていく。二人は昼に比べても大分仲良くなったようで、ファッションや学校のことなど俺には分からないような話題で盛り上がっている。
二人の楽しそうな様子をみると俺もつい微笑んでしまう。
凛「どうかしたの、プロデューサー?」
そんな俺をミラー越しに見たのか、渋谷さんがそう問いかけてくる。
「いや、なんでもないよ。ただ二人とも楽しそうだなって、学生っぽくていいよね」
思った通りのことを伝える。
ーー
ー
社用車に二人を乗せ、レッスン場から離れていく。二人は昼に比べても大分仲良くなったようで、ファッションや学校のことなど俺には分からないような話題で盛り上がっている。
二人の楽しそうな様子をみると俺もつい微笑んでしまう。
凛「どうかしたの、プロデューサー?」
そんな俺をミラー越しに見たのか、渋谷さんがそう問いかけてくる。
「いや、なんでもないよ。ただ二人とも楽しそうだなって、学生っぽくていいよね」
思った通りのことを伝える。
102: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:29:26.38 ID:Oz4wW6V8O
「それに渋谷さんも、早く馴染めたようでよかった……」
凛「あ、そうだった」
俺の言葉を遮って渋谷さんが言う。
凛「その、渋谷さんって止めて。なんて言うか、年上に敬語を使われるのがむず痒くて」
ああ、なるほど。卯月ちゃんのときと同じだ。
凛「あ、そうだった」
俺の言葉を遮って渋谷さんが言う。
凛「その、渋谷さんって止めて。なんて言うか、年上に敬語を使われるのがむず痒くて」
ああ、なるほど。卯月ちゃんのときと同じだ。
103: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:29:58.44 ID:Oz4wW6V8O
「うん、わかった。それじゃあ凛ちゃんで」
卯月ちゃんのときと同じなら、同じ対応をする。そう考えて、呼び名を変える。
凛「できれば、ちゃん付けもやめてほしいんだけど」
これで大丈夫と思いきや、更なる注文。
……俺は構わないが、そこまで馴れ馴れしくしてもいいんだろうか。
凛「凛って呼んでくれていいから」
躊躇っていると凛ちゃんがそう言ってくる。
ここまで言われたら仕方ないか。
卯月ちゃんのときと同じなら、同じ対応をする。そう考えて、呼び名を変える。
凛「できれば、ちゃん付けもやめてほしいんだけど」
これで大丈夫と思いきや、更なる注文。
……俺は構わないが、そこまで馴れ馴れしくしてもいいんだろうか。
凛「凛って呼んでくれていいから」
躊躇っていると凛ちゃんがそう言ってくる。
ここまで言われたら仕方ないか。
104: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:30:30.69 ID:Oz4wW6V8O
「えっと、それじゃあ……凛」
凛「……うん」
凛ちゃ……凛は、満足そうな顔をしている。後々問題にならなければいいけど。
卯月「…………えーと」
一人話題に入っていなかった卯月ちゃんが気まずそうに言う。
卯月「あ、そうだ。プロデューサーさんってどんな学生だったんですか?」
そのまま新しい話題を作る。一応、さっきの話題の延長みたいだ。
凛「……うん」
凛ちゃ……凛は、満足そうな顔をしている。後々問題にならなければいいけど。
卯月「…………えーと」
一人話題に入っていなかった卯月ちゃんが気まずそうに言う。
卯月「あ、そうだ。プロデューサーさんってどんな学生だったんですか?」
そのまま新しい話題を作る。一応、さっきの話題の延長みたいだ。
105: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:31:15.21 ID:Oz4wW6V8O
「俺の学生時代か…………んー、結構病院にいることも多かったから、割とつまらなかったよ」
長いときは1ヶ月入院することもあったから、青春もそこまで楽しめなかった。もちろん、恋愛も。
卯月「あ、ごめんなさい。嫌なことでしたか?」
「いや、別に。病院にいるときはそのときで、話をする人もいたし」
人っていうか子っていうか。
長いときは1ヶ月入院することもあったから、青春もそこまで楽しめなかった。もちろん、恋愛も。
卯月「あ、ごめんなさい。嫌なことでしたか?」
「いや、別に。病院にいるときはそのときで、話をする人もいたし」
人っていうか子っていうか。
106: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:31:42.60 ID:Oz4wW6V8O
凛「へぇ、じゃあさ、これからその分楽しもうよ。私も手伝うから」
卯月「わ、私も手伝います!」
「ははは、ありがとう。でもしばらくはライブに向けて頑張ろうか、他はその後で」
妹とも取れる年齢の子たちに励まされて、元気になってる自分を少し恥ずかしく思いつつ二人を家まで送り、その日はそのまま終わっていった。
卯月「わ、私も手伝います!」
「ははは、ありがとう。でもしばらくはライブに向けて頑張ろうか、他はその後で」
妹とも取れる年齢の子たちに励まされて、元気になってる自分を少し恥ずかしく思いつつ二人を家まで送り、その日はそのまま終わっていった。
107: ◆Wv3rbOW3VaGm 2015/01/02(金) 13:32:52.18 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
あの日以降、俺たちはますます忙しくなっていった。奇しくも千川さんが言った通りになったようだ。
ちひろ「あ、プロデューサーさん。この書類お願いします」
「はい、わかりました」
もちろん、卯月の仕事はライブだけではない。少しずつだが、メディアへの露出も増えている。
例えばこの前は、あまりメジャーとは言えない雑誌ではあったが、写真撮影の仕事もあった。
それに加え、ライブに向けて他の事務所のプロデューサーとも話し合いが行われている。
ーー
ー
あの日以降、俺たちはますます忙しくなっていった。奇しくも千川さんが言った通りになったようだ。
ちひろ「あ、プロデューサーさん。この書類お願いします」
「はい、わかりました」
もちろん、卯月の仕事はライブだけではない。少しずつだが、メディアへの露出も増えている。
例えばこの前は、あまりメジャーとは言えない雑誌ではあったが、写真撮影の仕事もあった。
それに加え、ライブに向けて他の事務所のプロデューサーとも話し合いが行われている。
108: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:33:48.60 ID:Oz4wW6V8O
「………………ふぅ」
思えば、こんな風に息を吐くことも増えてきた。さすがに疲れているのだろう。
ちひろ「プロデューサーさん、あまり無理しないでくださいね」
千川さんが労ってくれる。今はそれくらいが癒やしだ。
「わかってますよ、千川さんこそ頑張りすぎないでくださいよ」
こんな風に、お互いに心配しあうのも日課みたいになってきた。
思えば、こんな風に息を吐くことも増えてきた。さすがに疲れているのだろう。
ちひろ「プロデューサーさん、あまり無理しないでくださいね」
千川さんが労ってくれる。今はそれくらいが癒やしだ。
「わかってますよ、千川さんこそ頑張りすぎないでくださいよ」
こんな風に、お互いに心配しあうのも日課みたいになってきた。
109: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:34:30.59 ID:Oz4wW6V8O
社長「やあ諸君、頑張ってるかね」
いつの間にか社長がいる。しばらくは社長室で書類にサインをしていたはずだから、息も詰まっていたのだろう。心なしか萎んでいるように見える。
「どうも、社長。お疲れさまです」
社長「何、キミたちに比べたらこのくらい。それよりいいのかい、そろそろ会場の下見に行くのだろう?」
「…………あ」
そうだった、今日はこれから卯月ちゃんと一緒にライブ会場となるドームを見に行かなければならないのだった。
いつの間にか社長がいる。しばらくは社長室で書類にサインをしていたはずだから、息も詰まっていたのだろう。心なしか萎んでいるように見える。
「どうも、社長。お疲れさまです」
社長「何、キミたちに比べたらこのくらい。それよりいいのかい、そろそろ会場の下見に行くのだろう?」
「…………あ」
そうだった、今日はこれから卯月ちゃんと一緒にライブ会場となるドームを見に行かなければならないのだった。
110: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:35:13.60 ID:Oz4wW6V8O
「わざわざありがとうございます……準備しなきゃ」
慌ただしく外に出る準備をする。
そしてそれが終わると、すぐに事務所を出る。
「それでは、行ってきます!」
慌ただしく外に出る準備をする。
そしてそれが終わると、すぐに事務所を出る。
「それでは、行ってきます!」
111: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:36:04.85 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
レッスン場にいた卯月ちゃんを拾って、ドームへ行く。
卯月「わぁ~、大きいですね……」
隣にいる卯月ちゃんが感嘆の声を漏らす。
無理もない、初めてのライブには相応しくない大きさなのだから。まあそれも大人気グループのオマケみたいなものなのだが。
ーー
ー
レッスン場にいた卯月ちゃんを拾って、ドームへ行く。
卯月「わぁ~、大きいですね……」
隣にいる卯月ちゃんが感嘆の声を漏らす。
無理もない、初めてのライブには相応しくない大きさなのだから。まあそれも大人気グループのオマケみたいなものなのだが。
112: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:36:39.78 ID:Oz4wW6V8O
関係者のパスをもらい、ドームの中へ。そして、当日の楽屋の場所やリハーサル会場などを確認する。
もちろん卯月ちゃんに用意される場所は、他の方たちに比べればこぢんまりとしている。
卯月「まだ早いですけど……緊張しますね」
多少の仕事をこなしたとはいえ、まだ駆け出しだ。想像しただけでも緊張するだろう。
今の俺にできることは、その緊張をできるだけほぐしてあげることだ。
もちろん卯月ちゃんに用意される場所は、他の方たちに比べればこぢんまりとしている。
卯月「まだ早いですけど……緊張しますね」
多少の仕事をこなしたとはいえ、まだ駆け出しだ。想像しただけでも緊張するだろう。
今の俺にできることは、その緊張をできるだけほぐしてあげることだ。
113: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:37:19.61 ID:Oz4wW6V8O
「大丈夫、卯月ちゃんなら心配いらないさ。いつも通りの、自然体の卯月ちゃんでいればいいよ」
そう言うと、卯月ちゃんは少し安堵したかのような表情をし、はい、と小さく呟いた。
その後も、案内されるままドームを見て回った。
やがて、観客席に着く。そこからは、まだ設営をしている途中のステージが見える。
卯月ちゃんはジッとそのステージを見つめていた。
そう言うと、卯月ちゃんは少し安堵したかのような表情をし、はい、と小さく呟いた。
その後も、案内されるままドームを見て回った。
やがて、観客席に着く。そこからは、まだ設営をしている途中のステージが見える。
卯月ちゃんはジッとそのステージを見つめていた。
114: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:38:02.20 ID:Oz4wW6V8O
「どうかしたの?」
卯月「……今まで、私はこっち側だったんですよね」
こっち側、今俺たちがいる観客席側ということだろう。ステージで輝く、アイドルたちを見ているだけの観客側。
「うん、そうだね。俺もそうだったし」
卯月ちゃんが言っているのは、もちろん俺にも当てはまる。
千川さんに話しかけられるまでは、ディスプレイの向こう側を見て自分との違いを嘆いていた。
卯月「……今まで、私はこっち側だったんですよね」
こっち側、今俺たちがいる観客席側ということだろう。ステージで輝く、アイドルたちを見ているだけの観客側。
「うん、そうだね。俺もそうだったし」
卯月ちゃんが言っているのは、もちろん俺にも当てはまる。
千川さんに話しかけられるまでは、ディスプレイの向こう側を見て自分との違いを嘆いていた。
115: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:38:32.46 ID:Oz4wW6V8O
だけど、もうそれは違う。卯月ちゃんはそのステージに立ち、俺はそんな卯月ちゃんを支えている。
「俺は卯月ちゃんを信じてるよ。きっと、あのステージでも輝ける」
卯月「私も、プロデューサーさんを信じてます。きっと、私たちを輝かせてくれるって」
そうしてしばらく、二人でそのままステージを見つめていた。
「俺は卯月ちゃんを信じてるよ。きっと、あのステージでも輝ける」
卯月「私も、プロデューサーさんを信じてます。きっと、私たちを輝かせてくれるって」
そうしてしばらく、二人でそのままステージを見つめていた。
116: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:39:08.82 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
凛「あ、あの人たち見たことある」
「一応、先輩にあたる人だからね」
ついに、他のアイドルたちも集まってリハーサルが行われるようになった。
今回はいい機会なので凛もついてくることになった。
凛「あ、卯月だ」
凛がそう呟いたので、俺もステージをよく見る。そこには、端っこだが一生懸命踊っている卯月ちゃんの姿があった。
ーー
ー
凛「あ、あの人たち見たことある」
「一応、先輩にあたる人だからね」
ついに、他のアイドルたちも集まってリハーサルが行われるようになった。
今回はいい機会なので凛もついてくることになった。
凛「あ、卯月だ」
凛がそう呟いたので、俺もステージをよく見る。そこには、端っこだが一生懸命踊っている卯月ちゃんの姿があった。
117: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:39:38.66 ID:Oz4wW6V8O
凛「凄いね、緊張してるようには見えないよ」
確かに、今の卯月ちゃんからは緊張が感じられない。本番もこの調子でいってくれればいいのだが。
「よくやってくれてるよね、卯月ちゃん。俺の言葉なんて必要なかったのかもね」
凛「そんなことないと思うよ。卯月、最近プロデューサーから励ましてもらったって嬉しそうだったし」
なんか、他人からそんな風に言われると恥ずかしくなってくる。
「そ、それならよかったけど」
確かに、今の卯月ちゃんからは緊張が感じられない。本番もこの調子でいってくれればいいのだが。
「よくやってくれてるよね、卯月ちゃん。俺の言葉なんて必要なかったのかもね」
凛「そんなことないと思うよ。卯月、最近プロデューサーから励ましてもらったって嬉しそうだったし」
なんか、他人からそんな風に言われると恥ずかしくなってくる。
「そ、それならよかったけど」
118: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:40:08.73 ID:Oz4wW6V8O
そうこう話しているうちに、卯月ちゃんの出番は終わった。
俺たちも、卯月ちゃんの下に向かうことにする。
ひとまず卯月ちゃんには休憩をさせた。俺は、他のプロデューサーと世間話を挟みつつ、先程のリハーサルを見ての話し合いをする。
俺たちも、卯月ちゃんの下に向かうことにする。
ひとまず卯月ちゃんには休憩をさせた。俺は、他のプロデューサーと世間話を挟みつつ、先程のリハーサルを見ての話し合いをする。
119: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:40:39.43 ID:Oz4wW6V8O
他P「そういえばCGプロさんの島村ちゃん、なかなかよかったね。可愛いし、真面目で積極的だし」
特にうちの話題はないだろうと高をくくっていたので、その発言に軽く驚いてしまう。
「そ、それは、どうもありがとうございます。島村も、今回のことは千載一遇のチャンスと思っているので」
よければ今後ともよろしくお願いします、とアピールをしつつ、他のプロダクションの内情を聞き漏らさないようにする。
特にうちの話題はないだろうと高をくくっていたので、その発言に軽く驚いてしまう。
「そ、それは、どうもありがとうございます。島村も、今回のことは千載一遇のチャンスと思っているので」
よければ今後ともよろしくお願いします、とアピールをしつつ、他のプロダクションの内情を聞き漏らさないようにする。
120: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:41:19.17 ID:Oz4wW6V8O
社長曰わく、この業界は情報が大事だとのこと。別に弱みを握れとのことではないが、向こうが受け入れやすい体制をとっておいて損はないということだろう。
例えば、さっき卯月ちゃんについて発言した彼。彼の担当アイドルは、自身が売れてきていることからの慢心があるらしい。
それなら、卯月ちゃんを真面目と評価したことから合同レッスンを企画できるかもしれない。あくまでこちらの想像だか。
例えば、さっき卯月ちゃんについて発言した彼。彼の担当アイドルは、自身が売れてきていることからの慢心があるらしい。
それなら、卯月ちゃんを真面目と評価したことから合同レッスンを企画できるかもしれない。あくまでこちらの想像だか。
121: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:42:06.96 ID:Oz4wW6V8O
話に一区切りがついたところで、ひとまずその円から離脱する。
自販機で缶コーヒーを買い、詰まっていた息を吐き一気に飲み干す。
(他のプロダクションも大変なんだな……)
あそこにいた人たちのプロダクションにもなれば、今の俺たちの状況なんて当たり前になるんだろう。それは話を聞くだけで十分わかった。
アイドルに休日や祝日は関係ない。それならそのプロデューサーも同じだ。
それはもちろんつらい。だけど不思議なことに、辞めたいと思うことはない。
(俺自身も成長してんのかな……)
そんなことを考えつつ、空き缶をゴミ箱に捨て、卯月ちゃんたちを迎えに行くことにした。
自販機で缶コーヒーを買い、詰まっていた息を吐き一気に飲み干す。
(他のプロダクションも大変なんだな……)
あそこにいた人たちのプロダクションにもなれば、今の俺たちの状況なんて当たり前になるんだろう。それは話を聞くだけで十分わかった。
アイドルに休日や祝日は関係ない。それならそのプロデューサーも同じだ。
それはもちろんつらい。だけど不思議なことに、辞めたいと思うことはない。
(俺自身も成長してんのかな……)
そんなことを考えつつ、空き缶をゴミ箱に捨て、卯月ちゃんたちを迎えに行くことにした。
122: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:42:32.37 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
それから大きな問題もなく時間は進み、ライブ当日に。
卯月「き、緊張してきましたっ!ど、どうしましょう!」
楽屋外の廊下、卯月ちゃんは見る影もないほどに緊張して、ずっとオロオロしている。
ーー
ー
それから大きな問題もなく時間は進み、ライブ当日に。
卯月「き、緊張してきましたっ!ど、どうしましょう!」
楽屋外の廊下、卯月ちゃんは見る影もないほどに緊張して、ずっとオロオロしている。
123: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:43:05.46 ID:Oz4wW6V8O
「卯月ちゃんなら出来るから、ずっと見守っているから安心して」
卯月「は、はい~……」
言葉をかけてみるも、大した効果はなかったみたいだ。
どうしたものかと考えていると、横にいた凛が俺の袖を引っ張る。
どうやらこっちに来いと言っているみたいだ。
卯月「は、はい~……」
言葉をかけてみるも、大した効果はなかったみたいだ。
どうしたものかと考えていると、横にいた凛が俺の袖を引っ張る。
どうやらこっちに来いと言っているみたいだ。
124: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:43:38.49 ID:Oz4wW6V8O
「んっと、どうかしたの凛」
凛「プロデューサー、卯月の頭を撫でてあげなよ」
「…………頭?」
凛が言い出したのは、よくわからないことだった。
「いやいや、なんでこのタイミングで?そもそもあの年頃だったら逆に嫌がると思うんだけど」
年の離れた男に頭を触られるんだ、快いとは思わないだろう。
凛「いいから、早く」
凛「プロデューサー、卯月の頭を撫でてあげなよ」
「…………頭?」
凛が言い出したのは、よくわからないことだった。
「いやいや、なんでこのタイミングで?そもそもあの年頃だったら逆に嫌がると思うんだけど」
年の離れた男に頭を触られるんだ、快いとは思わないだろう。
凛「いいから、早く」
125: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:44:28.78 ID:Oz4wW6V8O
最初に俺を引っ張ったのとは逆に、俺を卯月ちゃんの下へと押していく。
そして、凛が卯月ちゃんに一言。
凛「卯月、私はライブのことも両方応援しているからね」
両方って、ライブとあと何があるのだろうか。
卯月「りょう、ほう?………あっ!」
卯月ちゃんには心当たりがあるみたいだ。
そして、凛が卯月ちゃんに一言。
凛「卯月、私はライブのことも両方応援しているからね」
両方って、ライブとあと何があるのだろうか。
卯月「りょう、ほう?………あっ!」
卯月ちゃんには心当たりがあるみたいだ。
126: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:45:15.16 ID:Oz4wW6V8O
「両方って何のこと?」
いくら考えても思いつきそうにないので、二人に尋ねる。
凛「なんでもないよ」
卯月「えぇと、その……な、なんでもありません!」
凛は淡々と、卯月ちゃんは顔を赤らめながら答える。
おそらく、俺には知られたくない何かなんだろう。
凛「それよりプロデューサー、早く」
凛が頭を撫でることを急かしてくる。
いくら考えても思いつきそうにないので、二人に尋ねる。
凛「なんでもないよ」
卯月「えぇと、その……な、なんでもありません!」
凛は淡々と、卯月ちゃんは顔を赤らめながら答える。
おそらく、俺には知られたくない何かなんだろう。
凛「それよりプロデューサー、早く」
凛が頭を撫でることを急かしてくる。
127: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:45:46.29 ID:Oz4wW6V8O
「わかったよ……卯月ちゃん、ごめんね」
凛が鋭い目で睨んでくるので、仕方ないと思い手を卯月ちゃんの頭へ。
「卯月ちゃん、応援してるから頑張ってきてね」
そして、言葉をかけながら撫でる。
卯月「…………へっ!?」
卯月ちゃんが気の抜けた声を出す。思ってもみなかった行動を取られたのだ。頭が追いついてないのだろう。
卯月「あわわわ……っ///」
そして、先ほどと比べものにならないほど顔を赤くする。
卯月「~~~~~っ///」ダダダッ
ガチャッ バタンッ
そのまま楽屋へと走り戻っていった。
凛が鋭い目で睨んでくるので、仕方ないと思い手を卯月ちゃんの頭へ。
「卯月ちゃん、応援してるから頑張ってきてね」
そして、言葉をかけながら撫でる。
卯月「…………へっ!?」
卯月ちゃんが気の抜けた声を出す。思ってもみなかった行動を取られたのだ。頭が追いついてないのだろう。
卯月「あわわわ……っ///」
そして、先ほどと比べものにならないほど顔を赤くする。
卯月「~~~~~っ///」ダダダッ
ガチャッ バタンッ
そのまま楽屋へと走り戻っていった。
128: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:46:30.55 ID:Oz4wW6V8O
「…………これでよかったの?」
凛「うん、上出来」
横の凛に問うと、問題なしという風な答えが返ってくる。
まあ凛がそこまで言うなら、卯月ちゃんはもう大丈夫なんだろう。
俺たちは足早に関係者スペースへと向かっていった。
凛「うん、上出来」
横の凛に問うと、問題なしという風な答えが返ってくる。
まあ凛がそこまで言うなら、卯月ちゃんはもう大丈夫なんだろう。
俺たちは足早に関係者スペースへと向かっていった。
129: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:47:32.63 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
ライブは始まり、周りは音楽や歓声に包まれていた。
さすがは注目度No.1アイドルグループ、観客の熱中度も他のグループとは比べものにならない。
「いつか、卯月ちゃんと凛もこんな風にできたらな……」
他の人には聞こえないように、こっそりと呟く。それでも凛には届いているようで、凛はこちらを向いていた。
ーー
ー
ライブは始まり、周りは音楽や歓声に包まれていた。
さすがは注目度No.1アイドルグループ、観客の熱中度も他のグループとは比べものにならない。
「いつか、卯月ちゃんと凛もこんな風にできたらな……」
他の人には聞こえないように、こっそりと呟く。それでも凛には届いているようで、凛はこちらを向いていた。
130: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:48:14.03 ID:Oz4wW6V8O
凛「できるよ、プロデューサーなら。私たちも頑張るから」
……なかなか嬉しいことを言ってくれる。
卯月ちゃんも凛もいい子だ。俺がプロデュースするのが勿体ないほど。
そんな子たちに信頼されているんだ、この子たちが望んでいる景色くらいは見せてあげないと。
そうこう考えているうちに、次のアイドルグループがステージに立っていた。
いよいよ次、卯月ちゃんがステージに出てくるのだ……。
……なかなか嬉しいことを言ってくれる。
卯月ちゃんも凛もいい子だ。俺がプロデュースするのが勿体ないほど。
そんな子たちに信頼されているんだ、この子たちが望んでいる景色くらいは見せてあげないと。
そうこう考えているうちに、次のアイドルグループがステージに立っていた。
いよいよ次、卯月ちゃんがステージに出てくるのだ……。
131: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:48:41.84 ID:Oz4wW6V8O
そして曲は徐々にフェードアウトしていき、ついに卯月ちゃんの出番に。
凛「いよいよだね」
「……うん」
派手な音楽とともに数人の女の子が袖から出てくる。
その中にはちゃんと卯月ちゃんの姿も。
先ほどの緊張は、その表情からは読み取れない。どうやら、克服したみたいだ。
凛「いよいよだね」
「……うん」
派手な音楽とともに数人の女の子が袖から出てくる。
その中にはちゃんと卯月ちゃんの姿も。
先ほどの緊張は、その表情からは読み取れない。どうやら、克服したみたいだ。
132: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:49:09.45 ID:Oz4wW6V8O
ときどき、メインの子に隠れてその姿は見えなくなる。それでも卯月ちゃんの姿は、俺からは輝いて見える。
今まで一生懸命練習したダンスのパート。基本に忠実で、飛び抜けて上手いということはないが、彼女の真摯な思いは伝わってくる。
凛「すごいな……卯月」
横で凛が呟く。今まで一緒に練習してきた凛からしたら、卯月ちゃんの姿はまた違って見えるのかもしれない。
凛「私も、あんな風に輝けるかな」
憧憬にも似た感情を視線に乗せ、また呟く。
今まで一生懸命練習したダンスのパート。基本に忠実で、飛び抜けて上手いということはないが、彼女の真摯な思いは伝わってくる。
凛「すごいな……卯月」
横で凛が呟く。今まで一緒に練習してきた凛からしたら、卯月ちゃんの姿はまた違って見えるのかもしれない。
凛「私も、あんな風に輝けるかな」
憧憬にも似た感情を視線に乗せ、また呟く。
133: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:50:10.56 ID:Oz4wW6V8O
「たぶん、あんな風には輝けない」
凛「…………え?」
否定されると思っていなかったのか、少し間を空けて驚く。
「卯月ちゃんは、あの笑顔で周りを明るく照らしている。それって、凛にもできる?」
彼女特有の無邪気な笑顔、たぶんそれは凛にはできないだろう。
凛「…………え?」
否定されると思っていなかったのか、少し間を空けて驚く。
「卯月ちゃんは、あの笑顔で周りを明るく照らしている。それって、凛にもできる?」
彼女特有の無邪気な笑顔、たぶんそれは凛にはできないだろう。
134: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:50:39.32 ID:Oz4wW6V8O
「でも、凛には凛で、人を笑顔にできる方法はある。例えば、歌だったり」
凛の声は綺麗だ。歌の才能で言えば、卯月ちゃんを凌駕しているだろう。
「俺には、持ち前の明るさも歌の才能もない。でも、君たちをプロデュースする事で人を笑顔にすることはできる」
太陽がひとりで輝いているように、月が太陽の光で夜を照らしているように。
「人には人の、それぞれの輝き方があるんだ」
凛の声は綺麗だ。歌の才能で言えば、卯月ちゃんを凌駕しているだろう。
「俺には、持ち前の明るさも歌の才能もない。でも、君たちをプロデュースする事で人を笑顔にすることはできる」
太陽がひとりで輝いているように、月が太陽の光で夜を照らしているように。
「人には人の、それぞれの輝き方があるんだ」
135: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:51:17.80 ID:Oz4wW6V8O
凛は最近、仕事をしている卯月ちゃんに劣等感を抱いていた。それは彼女の態度をみていればわかる。
もちろん、下積みがある卯月ちゃんの方が仕事があって当然だ。
それでも凛は、卯月ちゃんに追いつこうと頑張りすぎていた。
だから……
「自分のペースで、自分の輝き方を見つければいいよ」
うん、と呟いた凛の表情からは迷いは消えていた。
ステージでは、一生懸命の笑顔の卯月ちゃんが、彼女の輝き方をしていた。
もちろん、下積みがある卯月ちゃんの方が仕事があって当然だ。
それでも凛は、卯月ちゃんに追いつこうと頑張りすぎていた。
だから……
「自分のペースで、自分の輝き方を見つければいいよ」
うん、と呟いた凛の表情からは迷いは消えていた。
ステージでは、一生懸命の笑顔の卯月ちゃんが、彼女の輝き方をしていた。
136: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:52:34.04 ID:Oz4wW6V8O
ーーーー
ーー
ー
ライブは終わり、俺たちの仕事も前に比べると落ち着いてきた。
ちひろ「プロデューサーさん、○月○日に卯月ちゃんの予定は空いていますか?」
「はい、その日は大丈夫です」
ライブの効果は、大したものではなかった。それでも、以前よりは確かに仕事の量が増えている。
そろそろ凛も売り出していかなければならないし、あの忙しさが戻ってくるのも時間の問題だろう、と思いたい。
ーー
ー
ライブは終わり、俺たちの仕事も前に比べると落ち着いてきた。
ちひろ「プロデューサーさん、○月○日に卯月ちゃんの予定は空いていますか?」
「はい、その日は大丈夫です」
ライブの効果は、大したものではなかった。それでも、以前よりは確かに仕事の量が増えている。
そろそろ凛も売り出していかなければならないし、あの忙しさが戻ってくるのも時間の問題だろう、と思いたい。
137: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:53:02.79 ID:Oz4wW6V8O
ちひろ「あ、そういえば」
何かを思い出したかのように千川さんが書類を取り出す。
ちひろ「プロデューサーさん、これなんですけど」
そのまま、その書類を俺へと見せてくる。
それは、少し前から募集していたアイドル募集の貼り紙と、誰かのプロフィールだった。
「……もしかして」
何かを思い出したかのように千川さんが書類を取り出す。
ちひろ「プロデューサーさん、これなんですけど」
そのまま、その書類を俺へと見せてくる。
それは、少し前から募集していたアイドル募集の貼り紙と、誰かのプロフィールだった。
「……もしかして」
138: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:53:37.46 ID:Oz4wW6V8O
ちひろ「はい、アイドル希望の子です」
思った通り、うちに募集してきた子らしい。
ちひろ「プロデューサーさんには、面接をお願いしたいんですが」
面接、俺に出来るのかな。そんなことを思いつつ、プロフィールを受け取る。
ご丁寧に写真まで貼られている。雰囲気は明るそうだ、卯月ちゃんとは違うベクトルで。
その子の名前は……
思った通り、うちに募集してきた子らしい。
ちひろ「プロデューサーさんには、面接をお願いしたいんですが」
面接、俺に出来るのかな。そんなことを思いつつ、プロフィールを受け取る。
ご丁寧に写真まで貼られている。雰囲気は明るそうだ、卯月ちゃんとは違うベクトルで。
その子の名前は……
139: ◆TMt7UyLgkqh. 2015/01/02(金) 13:55:56.71 ID:Oz4wW6V8O
おしまいです、長ったらしくてすみませんでした
必要ない描写があったかもしれませんが、一応続きを書くことになったときの伏線です
それでは、ここまでありがとうございました
必要ない描写があったかもしれませんが、一応続きを書くことになったときの伏線です
それでは、ここまでありがとうございました
140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/02(金) 17:04:36.89 ID:PmsAQRrso
乙乙。楽しみにしてたかいがあった
143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/03(土) 18:20:38.48 ID:Hxy0nrGho
おつおつ
続きもまってます
続きもまってます
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414556406/
Entry ⇒ 2016.07.31 | Category ⇒ モバマス | Comments (0)
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