未央「女子高生のだべりって生産性なくて好き」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:09:03.56 ID:/31AoEJI0
未央「ねぇねぇ、リーナ。さっき何買ったの?見せてよ」
李衣菜「え~?」
奈緒「さっき?」
みく「何か買ったの?」
未央「見せてよお~」
李衣菜「えぇ~、やだよ…絶対バカにするもん」
未央「しないって」
奈緒「なんだよ、気になるじゃんか」
みく「もしかして、エッチなものでも買ったのかにゃ?」ニヤニヤ
李衣菜「違うよ、エッチなものなんか買わないよ」
奈緒「じゃあ見せろよ~、ほれほれ」ツンツン
みく「ほれほれ~」ツンツン
未央「ほれほれ~」ツンツン
李衣菜「やめてよ~…やっ…やぁめ……やめてよ!」ガシッ
奈緒「えっ」
李衣菜「スゥーーーーーーーーーーーーーーーッ」
奈緒「えっ、えっ、えっ………なんであたしの髪の匂い嗅いでるんだよお~!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:10:00.04 ID:/31AoEJI0
奈緒「やめろよー!」
未央「なにそれ、私も嗅ぎたい!」スーッ
みく「みくも!」スーッ
奈緒「やっ…やめぇ……やめてって……やめろお!」ガシッ
みく「えっ」
奈緒「ワシャワシャワシャワシャワシャワシャ」
みく「にゃあああ!?みくの猫耳わしゃわしゃしないでにゃあ!」
李衣菜「私もやる!」ワシャワシャ
未央「私もー!」ワシャワシャ
みく「にゃ…にゃあ……にゃに……にゃああああ!!!」ガシッ
未央「えっ」
みく「タプタプタプタプタプタプタプタプ」
未央「うわあああああああ!??私のおっぱいタプタプしないでよ!」
奈緒「あたしも!」タプタプ
李衣菜「やったー!」タプタプ
未央「おわああああああストーップ!!!」
みく「タプ…」
奈緒「タプ…」
未央「なにこれ。なんでこんなことしてるの?」
みく「確かに」
李衣菜「タプタプタプタプタプタプ」
未央「やめてって言ってるじゃん!…やめて…アッ…んっ…やめて!!!」
李衣菜「タプ…」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:10:46.98 ID:/31AoEJI0
奈緒「未央、エッチな声出した」
みく「セクシーぃ!」
未央「出してませーん。今のは気合ですー。大きな声出すために丹田に力を込めたんですー」
みく「ていうか未央チャン、今ブラしてる?触った感じ、着けてないっぽかったけど」
未央「今日してくるの忘れちゃった」
奈緒「なんでだよ」
未央「寝坊しちゃったから慌てて家出てきたんだよ」
李衣菜「おっちょこちょいだなぁ」
未央「あっ、それより、リーナだよ。何買ったのか教えてよ」
李衣菜「イヤだってば」
奈緒「なんでそんなに嫌がるんだよ」
みく「さっき行ったお店って古着屋さんでしょ?服買ったんじゃないのかにゃ」
李衣菜「…………」
みく「お~?だんまりか~コラ~」
奈緒「なあ、だったら推理しないか?」
未央「推理?」
奈緒「李衣菜が買ったものを当てるんだよ」
みく「おもしろそうにゃ」
李衣菜「えぇ~?」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:11:20.32 ID:/31AoEJI0
未央「だったら賞品もつけようよ」
李衣菜「賞品?」
未央「もし30分以内に私たちが当てたら、リーナは私たちにピザを奢る。当てられなかったら、私たちがリーナにピザを奢る。どう?」
李衣菜「いやさっき昼食にピザ食べたばっかりじゃん」
奈緒「お腹一杯だよ」
みく「当分ピザは見たくないにゃ」
未央「じゃあこのルールで決定!」
みく「なんでにゃ!ピザはいらないって言ったでしょ!」
未央「私ピザ食べてないもん!」
奈緒「自分でいらないって言ったんだろ!あんまりお腹空いてないからって!」
未央「今空いた!今空いたの!」
李衣菜「じゃあこれ食べなよ!はい、グミ!」
未央「グミじゃん!」
李衣菜「そうだよ!」
未央「ピザじゃないじゃん!」
李衣菜「お腹空いたって言うからグミを恵んでるんでしょ!」
未央「ピザじゃないもん!」
李衣菜「いいから食べなよ!ほらほらほら!」グイーッ
未央「ヤだって!」
李衣菜「ほらほらほら!」
未央「やめ……嫌だって……グミ!!!」
李衣菜「えっ」
未央「グミ!!!グミ!!!」モグモグモグ
未央「グミ美味しい!」
奈緒「お、おう……」
みく「なんなのにゃ…」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:12:04.16 ID:/31AoEJI0
未央「グミって自分じゃ絶対に買わないよね」
奈緒「それな」
李衣菜「あれ?みんなあんまりグミ食べない?グミ食べない族?」
みく「みくはよく買うよ」
李衣菜「じゃあみくちゃんはグミ食べ族だ。イエーイ、仲間~!」
みく「イエーイ!」
未央「なにそれ…じゃあ私たちもグミ食べない族で村作ろ?」
奈緒「よっしゃ……いや、よっしゃじゃないよ。話逸れてるって」
みく「え?」
奈緒「李衣菜が何買ってきたかを推理しようって話だったじゃん」
みく「ああ」
李衣菜「そういえばそんな話してたね」
未央「そうだっけ?ピザの話じゃなかった?」
みく「推理の賞品をピザにするかしないかで話が逸れたのにゃ」
未央「あー、そっか。で、何味にする?クワトロ?」
李衣菜「だからピザの話じゃないんだって!」
奈緒「どんだけお腹空いてるんだよ」
未央「もう個人的に頼んじゃっていいかな?」
みく「勝手にしにゃ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:13:00.57 ID:/31AoEJI0
未央「あ、もしもし?ピザの注文したいんですけど…」
奈緒「よし、じゃあ推理しよう。さっきあたし達は古着屋に行った。その店は個人店ではなく、チェーン店だ」
みく「あそこ安くていいよね」
奈緒「な~」
李衣菜「結構セールやってるし、ポイントカードがあるのも嬉しいよね。お得」
奈緒「な~」
みく「みくも夏用にワンピース買っちゃったにゃ」
奈緒「いくらだった?」
みく「千円」
奈緒「やっす~」
李衣菜「私なんてワンコインだったよ」
奈緒「おっ、お得じゃーん」
みく「買い物上手にゃあ」
未央「みんな、どうしよう!今ならアイス半額だって!何味!?」
李衣菜「バニラ!」
みく「みくも!」
奈緒「チョコ!……やっぱイチゴ!」
未央「イチゴ無い!」
奈緒「じゃあチョコ!」
未央「もしもし?じゃあ、バニラ2つと、チョコ1つと、ミックス1つで…はい…お願いしまーす」
李衣菜「やった、アイスだ~♪」
みく「なんだかんだ言ってバニラだよね」
李衣菜「バニラはロックだからね!」
奈緒「いやぁ、チョコも捨てたもんじゃ……って、いやいや違うよ」
未央「えっ?チョコじゃなかったっけ?でももう注文しちゃったよ?」
奈緒「いやいや、李衣菜の買ったものを推理している最中だっただろ!」
李衣菜「あっ」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:13:38.08 ID:/31AoEJI0
奈緒「えぇと…チェーン店の古着屋に行ったんだ。そういえば、李衣菜が何かヒントになりそうなことを言ってたような……」
みく「あっ!ワンコインで買ったって言ってたにゃ!」
奈緒「それだ!」
未央「ワンコイン?」
李衣菜「うっ…そうだよ。ワンコインだった。500円」
奈緒「あそこの店では確か、ワゴンセールをやっていたな」
李衣菜「そういえば、ワゴンセールって、あんまりワゴン感ないよね」
未央「えっ、どういうこと?」
李衣菜「ほら、、あの、商品を乗せてるやつ」
奈緒「ああ、確かにワゴンっぽくないな」
みく「じゃあ、あれはなんなの?台車?」
未央「台車セール…」
李衣菜「語感が弱いなあ」
奈緒「ゲージセールとかは?」
未央「いや、ゲージは違うでしょ」
李衣菜「ゲージって?」
みく「猫チャンを入れておくようなやつがゲージでしょ」
奈緒「あ~……いや、待て待て、また逸れてるって!」
未央「あっ…」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:14:54.41 ID:/31AoEJI0
奈緒「いい加減、話を進めよう。今度話を脱線させたやつには厳しい罰を下すからな」
みく「は~い」
未央「じゃあ、話を戻そう。リーナはワゴンセールで…」
奈緒「あっ、そういえば、どういう罰にする?」
李衣菜「早速話を脱線させるんじゃないよ!」
未央「はい厳しい罰ぅー!」
奈緒「いやいやいや!これはノーカンだろ!だって罰を決めないまま話進めちゃったじゃん!どんな罰が待ってるか解らないまま進んで行くのって怖いじゃん!シュレディンガーの罰じゃん!」
みく「そういえば、シュレディンガーの猫って…」
未央「はいみくにゃん厳しい罰ぅー!!!」
奈緒「だからまだ罰の内容決まってないうちに進めんなって!!!」
みく「はいはい、話戻そ?李衣菜チャンは古着屋のワゴンセールで500円の商品を買った。ここまではあってる?」
李衣菜「うん」
みく「で、ここからにゃ」
未央「えぇ~、わからないよ……」
奈緒「ヒントくれよ、ヒント」
李衣菜「ヒントなし!」
未央「えぇ~……じゃあ、テレフォン使っていい?」
李衣菜「いいけど…誰に聞くの?」
未央「あっ、もしもし?ピザ―ラさん?」
奈緒「ピザ屋じゃねーか!」
未央「ちょっと質問なんですけど、500円で買えるものってなにがあります?……パスタ?……はいはい…じゃあ、ペペロンチーノをお願いします」ピッ
未央「ふっふっふ…リーナの買ったものの答えはあと10分くらいでここに来るから!」
李衣菜「ペペロンチーノなわけないじゃん!」
みく「どんだけお腹空いてるのにゃ!」
未央「育ち盛りなの!お腹空くよ、そりゃあ!」
李衣菜「だからグミあるからそれで我慢しなって!」
未央「グミ!!!!!!!」ムッシャムッシャムッシャ
ガラッ
P「さっきからうっせーんだよ!!!」
李衣菜「わっ!?」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:15:50.42 ID:/31AoEJI0
みく「なに、Pチャン、ピリピリして…」
P「こっちは仕事の書類作ってんだよ!静かにしてろ!」
未央「あれ?プロデューサーの手に持ってる箱って…」
P「え、ピザだけど」
奈緒「もう届いたのか」
未央「私のピザ!」
P「お前か、勝手にピザ注文したのは。こんなものはなぁ…」
P「こうだ」ムッシャムッシャムッシャ
未央「うわああああああああああ!!!!???」
未央「なに食べてるのさ!!!」
P「腹減ったからさ」
未央「私のピザじゃん!!!」
P「もう俺のピザだよ」
未央「私が食べたくて注文したピザでしょ!!!」
P「なんだよ、ピザぐらいで…アイスやるから機嫌直せよ」スッ
奈緒「それあたしのチョコアイスだろ!!!」
李衣菜「プロデューサー、お腹空いてるんだったらグミあるよ」
P「グミ嫌いなんだよ」
みく「グミ嫌い族にゃ!!!」
李衣菜「追放しろー!!!」
P「さてはお前らグミ食べ族だな?おい、グミ食べない族!俺と同盟を組んでこいつらを倒そう!!!」
未央「おーっ……って、あれ?また話が逸れてきてる?」
奈緒「なにぃ!?誰だ、話を逸らしたヤツは!」
みく「Pチャンにゃ」
未央「はい、プロデューサー罰ぅー!」
奈緒「罰の内容は?」
李衣菜「じゃあ、私がさっき古着屋で500円で買ったこの首輪をつけて事務所内を走ってきてよ」
P「チッ!しゃーねーな!」タッタッタッタ
奈緒「執行完了!」
みく「一件落着にゃ」
未央「じゃあ、話を戻そう。結局なに買ったの?」
李衣菜「おしえなーい」
奈緒「待ってろよ~、絶対に当ててやるから…」
終劇
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:16:30.36 ID:/31AoEJI0
これにて終了ですー
ばいびー
ばいびー
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 10:59:16.97 ID:1Gr5VK3O0
俺は知ってるぜ。
お前はこんな所で止める奴じゃあないって事をよ!
お前はこんな所で止める奴じゃあないって事をよ!
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 11:48:00.16 ID:2b7SZLMSO
溢れ出るホモ感
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 16:15:37.42 ID:Sp2Yu9hj0
乙でした
流れるような脱線……俺じゃなきゃ見逃しちゃうね
流れるような脱線……俺じゃなきゃ見逃しちゃうね
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467076143/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ モバマス | Comments (0)
男「メイドロボを購入したぞ!」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:17:23.57 ID:QvEJm4qqo
男はメイドが大好きだった。
マンガやアニメに登場するメイドはもちろん、メイド喫茶にもしょっちゅう足を運んだ。
図書館でメイドの歴史についても学んだし、「ハンドメイド」「冥土」といった単語を聞くと、
すぐさま女性のメイドを連想してしまう。
「俺、金が貯まったら、絶対家でメイドさん雇うんだ」
この手の与太話を、彼の同僚はいったい何度聞かされたことか。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:20:49.19 ID:QvEJm4qqo
そんな彼が、ある電機メーカーから発売されることになった「メイドロボ」に目をつけることは必然といえた。
なにしろこのメイドロボ、外見が可愛らしいのはもちろん、彼女が一台あれば家事全てをこなすことができ、
ガードマンとしても優秀という万能ぶりとのこと。
しかもとても頑丈で、自分で自分を点検するため、ほぼメンテナンスフリー。
金額は決して安くはないが、長い目で見れば人間のメイドを雇うよりもよっぽど安上がりになるという。
発売日の翌日には、男は鼻息を荒くして同僚にこう報告していた。
「メイドロボを購入したぞ!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:23:10.00 ID:QvEJm4qqo
ところが、メイドロボを購入してからというもの、男は浮かぬ顔をしていることが多くなった。
心配になった同僚が、男に様子を尋ねる。
「よっ、メイドロボの調子はどうだい」
「ああ、順調だよ」
「そのわりに元気がないみたいだが。いつもあれだけ熱く語ってた、メイドが自宅にいる生活が
やっと実現したってのに」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:26:32.57 ID:QvEJm4qqo
「実はあのメイドロボ、俺が思ってたのとちょっと違ったんだ」
「え、どういうこと? 実はそこまで家事がこなせないとか? すぐ故障しちゃったとか?」
「いや、そんなんじゃないんだけど……」
「じゃあビジュアルがあんまり好みじゃなかったとか?」
「そんなこともないんだけど……」
これ以上のことは話したくないのか、どうにも要領を得ない。同僚は話題の方向を切り替える。
「気に入らないんなら、返品しちゃえば?」
「いや、あのメイドロボは明らかにメーカー側の過失による故障やトラブルが起きなきゃ、
返品できないって契約だからそれはできない。でもまあ、すぐに慣れると思うよ」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:29:35.57 ID:QvEJm4qqo
一ヶ月も経つと、たしかに男の顔から憂鬱さがなくなっていた。
メイドロボの「思ってたのと違う点」に慣れてきたためかもしれない。
実はメイドロボがどんなものか一度見てみたかった同僚は、男にこう切り出した。
「お前んちのメイドロボ、よかったら一度見せてくれよ」
「いいとも。じゃあ今夜、俺の家に寄ってってくれ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:32:27.54 ID:QvEJm4qqo
男は同僚を引き連れ、自分のマンションに帰宅する。
ドアを開けると、
「お帰りなさいませ、ご主人様。いらっしゃいませ、お客様」
メイド服を着た可愛らしいロボットが出迎えてくれた。
感心のあまり、同僚の口から思わずため息が漏れた。
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:35:26.34 ID:QvEJm4qqo
メイドロボの仕草、肌や髪の質感、愛らしさ、どれをとってもとてもロボットとは思えない。
まるで人間、いや人間以上。
これなら仮にこのメイドロボが全くの役立たずだったとしても、
観賞用とするだけでも十分価値があるのでは、と同僚が考えるほどだった。
さっそく男がメイドロボに命じる。
「コーヒーを入れてくれないか。インスタントでかまわないから」
「かしこまりました、ご主人様」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:38:46.53 ID:QvEJm4qqo
リビングのソファに座る男と同僚。
メイドロボは彼らの横にあるテーブルにコーヒーカップを用意し始めた。
「なんだよ、どんなのが飛び出てくるかと思ったら、いいロボットじゃないか。
俺も一台……いや失礼、一人欲しいかも、と思っちゃったよ」
「うん、慣れたらどうってことなかったよ」
「慣れたら、か……。いったいなんの問題があるってんだ」
同僚はこの直後、「慣れたら」の意味に気づくこととなる。
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:41:15.07 ID:QvEJm4qqo
メイドロボはインスタントコーヒーの豆を二つのカップに入れると、鼻の穴から熱湯を出し、
それをカップにダイレクトに注ぐ。
「え!?」
「…………」
「どうぞ、コーヒーです」
メイドロボはそれをそのまま差し出してきた。
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:44:13.28 ID:QvEJm4qqo
「……これ、飲むかい?」
「あ、いや、その……」
「分かってるよ。大丈夫、俺が二杯飲むから。今、他の飲み物持ってくる」
「ご、ごめん」
「いいんだよ。彼女はたえず自己洗浄を行ってるから衛生面では全く問題ないとはいえ、
慣れるまでは俺もきつかったから」
男は続ける。
「ちなみに彼女、掃除する時は口からゴミを吸うし、料理する時は両手が調理器具になって、頭がコンロになる。
右耳はエアコンになってて、左耳から冷たい水が出る。お腹は洗濯機に変形する。
他にもまだまだ色んな機能があるよ」
同僚はこれらの光景を想像し苦笑いしつつも、どこか納得した表情を見せた。
「よくよく考えてみたら、一台あれば家事を全てまかなえるロボットってのがあるとしたら、
このメイドロボみたいになるのが当然なのかもしれないな」
<終わり>
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 04:45:55.56 ID:EH+Z1NXD0
ワロタ
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 12:34:14.28 ID:/JEQ7AnZO
一理ある
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 14:36:03.84 ID:emVDzAQho
看板に偽りなし
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467040643/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ オリジナル | Comments (0)
長門「駆逐艦デリバリーヘルスを頼んだら夕立改二が来たので」
1: ◆YBm9sYFrAE 2016/04/17(日) 22:11:44.84 ID:W8Zv+v30o
長門「チェーーーーーンジ!!!」
夕立改二「え~っ、ひどい~じゃないですか~」
長門「ええぃ黙れ黙れ どうして改二になった! どうして成長した! ぽいぽい言ってたお前はどこ行った!」
夕立改二「アニメが言いすぎなだけじゃないかしら?
このすらっと伸びた手足 駆逐艦の枠を超えた火力 大人びた顔 でも不満っぽい?」
長門「駆逐艦は改二で育つという風潮! マジファックだね!
うちの皐月がちょいむっちりボディになったのには絶望したよ 改二から立ち絵戻す方法ないですかマジに」
夕立改二「『ファック』とか敵性語使うのやめたほうがいいよ」
長門「うるさい 私はな低火力の駆逐艦がいいんだ
12センチ砲で一ケタのダメがいいんだ 火力が巡洋艦な女はお呼びでない
青葉型の気持ちを考えろ! ワレアオバ! ワレアオバ!!!」
夕立改二「装備付けたら結局負けるっぽい」
長門「とにかくチェンジ。改二以外の駆逐艦を寄こすように言っておけ!!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 22:14:01.66 ID:W8Zv+v30o
ピンポーン
長門「入れ」
村雨改「はいはーい! 白露型駆逐艦「村雨改」だよ。よろしくね!」
長門「チェーーーーーンジ!!!」
村雨改「そんなこと言わない 言わない。OKなら特別に
村雨の、ちょっといいとこ、見せてあ・げ・る」
長門「…コホン ど、どこかな?」
村雨改「限定グラで明らかになったEカップおっぱい」
長門「デカイ乳が見たいなら自前でついとるわぁあああああああ!
寝ぼけたこと抜かすと全主砲斉射するぞいいからチェンジチェンジ!」
村雨改「そんな堅そうなおっぱいとは違うんだけどな~
大体お客さんが改二以外の駆逐艦っていうから私が来たのに」
長門「改でイラスト変わる駆逐艦の存在を失念していた。
いやお前はドロップ段階でけっこう育っているが」
村雨改「チェンジ2回はマナー違反なんだけどなぁ
えーと、次私の妹の春雨だったらすぐ来れるけど?」
長門「知らない子ですね… うちの鎮守部にはいない
だが白露型はちょっとやめておこう 朝潮型か第六を希望なのだが」
村雨改「待機嬢にはいないな~ お店の人に聞いてみるよ~」
長門「入れ」
村雨改「はいはーい! 白露型駆逐艦「村雨改」だよ。よろしくね!」
長門「チェーーーーーンジ!!!」
村雨改「そんなこと言わない 言わない。OKなら特別に
村雨の、ちょっといいとこ、見せてあ・げ・る」
長門「…コホン ど、どこかな?」
村雨改「限定グラで明らかになったEカップおっぱい」
長門「デカイ乳が見たいなら自前でついとるわぁあああああああ!
寝ぼけたこと抜かすと全主砲斉射するぞいいからチェンジチェンジ!」
村雨改「そんな堅そうなおっぱいとは違うんだけどな~
大体お客さんが改二以外の駆逐艦っていうから私が来たのに」
長門「改でイラスト変わる駆逐艦の存在を失念していた。
いやお前はドロップ段階でけっこう育っているが」
村雨改「チェンジ2回はマナー違反なんだけどなぁ
えーと、次私の妹の春雨だったらすぐ来れるけど?」
長門「知らない子ですね… うちの鎮守部にはいない
だが白露型はちょっとやめておこう 朝潮型か第六を希望なのだが」
村雨改「待機嬢にはいないな~ お店の人に聞いてみるよ~」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 22:16:10.37 ID:W8Zv+v30o
ピンポーン
長門「入れ」
RJ「おじゃまするでー」
瑞鳳「はじめましてー」
長門「………」
RJ・瑞鳳「「あの もしもし?」」
長門「わかっている店だな!!」
RJ「はぁ?」
長門「詫びのつもりだろうか 駆逐艦二輪車プレイとは…ふふふ、ビッグ7の力、侮るなよ」
RJ「駆逐艦~? 殴ったろうかぁ? うちらは軽空母 キミの隣室の軽空母部屋のもんや」
長門「け、軽空母? り、隣室?」
瑞鳳「夜中なのにさっきから隣が騒がしいから注意しに来たの
静かにして…くれりゅ?」
長門「すりゅううううううううううううううう!!!!」
・
・
・
長門「ふぅ帰ったか まさか隣人だとは思わなかったいきなり脱がせなくてよかった危なかった
しかし空母というと赤城加賀蒼龍飛龍ひとつ飛ばして翔鶴 とスタイルいいものを想像していたが
『軽』がつくと大分違うものだな… ん?電話が はい、もしもし」
長門「入れ」
RJ「おじゃまするでー」
瑞鳳「はじめましてー」
長門「………」
RJ・瑞鳳「「あの もしもし?」」
長門「わかっている店だな!!」
RJ「はぁ?」
長門「詫びのつもりだろうか 駆逐艦二輪車プレイとは…ふふふ、ビッグ7の力、侮るなよ」
RJ「駆逐艦~? 殴ったろうかぁ? うちらは軽空母 キミの隣室の軽空母部屋のもんや」
長門「け、軽空母? り、隣室?」
瑞鳳「夜中なのにさっきから隣が騒がしいから注意しに来たの
静かにして…くれりゅ?」
長門「すりゅううううううううううううううう!!!!」
・
・
・
長門「ふぅ帰ったか まさか隣人だとは思わなかったいきなり脱がせなくてよかった危なかった
しかし空母というと赤城加賀蒼龍飛龍ひとつ飛ばして翔鶴 とスタイルいいものを想像していたが
『軽』がつくと大分違うものだな… ん?電話が はい、もしもし」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 22:17:39.23 ID:W8Zv+v30o
??「こちら艦隊デリバリーヘルスのもんじゃけど 長門さんじゃろうか?」
長門「そうだ 今ちょっとしたことがあり大変興奮している 早くしてくれ」
??「あんた希望がぶち多いからなぁ 条件に合う子が見つからんのじゃ
本当だったら2回チェンジされると最後はトップ嬢 潮か浜風が向うとこなんじゃが
どちらも胸大きゅうてお客さんの希望に合わんから別のとこ派遣してもうて」
長門「……ロリ巨乳とはなんだ?」
??「はぃ?」
長門「ロリ巨乳とはロリ顔に巨乳がついたものである そうだな?」
??「じゃねぇ」
長門「ロリとはその人を表わす言葉で巨乳はその人間を修飾する言葉 つまりロリ巨乳それは…ロリだ
てりやきバーガーはてりやきではなくハンバーガーの一種 広東麺は広東ではなく麺類の一種
ロリ巨乳 それはロリの一種で守備範囲だから早く派遣してくださいおねがいします」
??「じゃから二人とも別のとこに派遣してしまったきに
そんで連絡したのは駆逐艦で行ける子がおらんから別の艦種ではどうじゃろうかということで…?」
長門「く、駆逐艦以外?
ばかな そんな選択を……軽空母一丁大至急で」
??「了解」
ピンポーン
長門「入れ」 ~おわり~
長門「そうだ 今ちょっとしたことがあり大変興奮している 早くしてくれ」
??「あんた希望がぶち多いからなぁ 条件に合う子が見つからんのじゃ
本当だったら2回チェンジされると最後はトップ嬢 潮か浜風が向うとこなんじゃが
どちらも胸大きゅうてお客さんの希望に合わんから別のとこ派遣してもうて」
長門「……ロリ巨乳とはなんだ?」
??「はぃ?」
長門「ロリ巨乳とはロリ顔に巨乳がついたものである そうだな?」
??「じゃねぇ」
長門「ロリとはその人を表わす言葉で巨乳はその人間を修飾する言葉 つまりロリ巨乳それは…ロリだ
てりやきバーガーはてりやきではなくハンバーガーの一種 広東麺は広東ではなく麺類の一種
ロリ巨乳 それはロリの一種で守備範囲だから早く派遣してくださいおねがいします」
??「じゃから二人とも別のとこに派遣してしまったきに
そんで連絡したのは駆逐艦で行ける子がおらんから別の艦種ではどうじゃろうかということで…?」
長門「く、駆逐艦以外?
ばかな そんな選択を……軽空母一丁大至急で」
??「了解」
ピンポーン
長門「入れ」 ~おわり~
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 22:18:57.45 ID:6PLwwZfpo
千歳か千代田かな
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 23:04:35.19 ID:BJ4hSFW40
軽空母で妥協するなんて見損ないました……
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 23:15:59.68 ID:SlCB7Znc0
そういうお店の元締めが広島弁って風潮いくない
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/17(日) 23:45:59.07 ID:6PLwwZfpo
>>9
浦風じゃね?
浦風じゃね?
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1460898703/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ 艦隊これくしょん | Comments (0)
月火「お兄ちゃん、私と、もう一度キスしてよ」
1: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:36:15.78 ID:P7OSXOlE0
夏休みのある日
月火「お兄ちゃ~ん…起きてる…わけないか」
暦「いや起きてるぞ」
月火「何で起きてるの!?」
妹の阿良々木月火が僕の部屋を訪ねて来たのは深夜1時過ぎだった。
確かに普通は寝てると思われる時間だが、僕は吸血鬼体質のせいで夜は寝付くのに時間がかかる。
そして朝は弱いという何ともし難い体質だ。
暦「どうしたんだ?月火。怖い夢でも見たのか」
月火「…えっと…まぁそんなところかな?」
暦「でもお前ってそんなたまか?」
月火「今日はたまたまそんな日だったんだよ」
暦「はぁん…で、何しに来たんだ」
月火「私もうぶるっちゃって、お兄ちゃんに添い寝してもらわないと収まらないなぁって」
暦「…つまり?」
月火「今晩は一緒に寝てください!いや寝ろ!」
月火「お兄ちゃ~ん…起きてる…わけないか」
暦「いや起きてるぞ」
月火「何で起きてるの!?」
妹の阿良々木月火が僕の部屋を訪ねて来たのは深夜1時過ぎだった。
確かに普通は寝てると思われる時間だが、僕は吸血鬼体質のせいで夜は寝付くのに時間がかかる。
そして朝は弱いという何ともし難い体質だ。
暦「どうしたんだ?月火。怖い夢でも見たのか」
月火「…えっと…まぁそんなところかな?」
暦「でもお前ってそんなたまか?」
月火「今日はたまたまそんな日だったんだよ」
暦「はぁん…で、何しに来たんだ」
月火「私もうぶるっちゃって、お兄ちゃんに添い寝してもらわないと収まらないなぁって」
暦「…つまり?」
月火「今晩は一緒に寝てください!いや寝ろ!」
2: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:38:04.32 ID:P7OSXOlE0
何で命令されてるんだ…
暦「添い寝なら火憐ちゃんにしてもらえばいいだろ」
月火「いやでも火憐ちゃんぐっすりで起こすのも悪いかなぁって」
暦「僕を起こすのはいいのか!?」
月火「私だってお兄ちゃんが起きてるとは思わなかったよ!だからその時は勝手にベッドに入ってやろうと画策してたんだけど」
だったら火憐のベッドに起こさない様に勝手に入れば良かったのでは。
暦「…はぁ、わかったよ。優しい優しい暦お兄ちゃんが月火ちゃんと添い寝してやるよ」
暦「添い寝なら火憐ちゃんにしてもらえばいいだろ」
月火「いやでも火憐ちゃんぐっすりで起こすのも悪いかなぁって」
暦「僕を起こすのはいいのか!?」
月火「私だってお兄ちゃんが起きてるとは思わなかったよ!だからその時は勝手にベッドに入ってやろうと画策してたんだけど」
だったら火憐のベッドに起こさない様に勝手に入れば良かったのでは。
暦「…はぁ、わかったよ。優しい優しい暦お兄ちゃんが月火ちゃんと添い寝してやるよ」
3: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:38:54.15 ID:P7OSXOlE0
暦「じゃあこっち来いよ」
月火「もうベッド入ってる」
暦「速っ!?」
そんなこんなで添い寝スタート。
暦「なぁ、怖い夢ってどんなの見たんだよ?」
月火「…えーっと…何か私の上半身が吹っ飛ばされる夢…よく覚えてないけど…」
暦「……そっか」
本当にあったことだから笑えない。
記憶は飛んでるみたいだけど心のどこかに…
月火「あれ?いつものお兄ちゃんならこんな話したら笑ってくると思ったのに」
暦「人の夢の話ほどつまらないものはないからな。見る夢も将来の夢も人に言うもんじゃねぇよ」
月火「プラチナむかつく。お兄ちゃんから聞いたくせに」
月火「もうベッド入ってる」
暦「速っ!?」
そんなこんなで添い寝スタート。
暦「なぁ、怖い夢ってどんなの見たんだよ?」
月火「…えーっと…何か私の上半身が吹っ飛ばされる夢…よく覚えてないけど…」
暦「……そっか」
本当にあったことだから笑えない。
記憶は飛んでるみたいだけど心のどこかに…
月火「あれ?いつものお兄ちゃんならこんな話したら笑ってくると思ったのに」
暦「人の夢の話ほどつまらないものはないからな。見る夢も将来の夢も人に言うもんじゃねぇよ」
月火「プラチナむかつく。お兄ちゃんから聞いたくせに」
4: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:40:05.75 ID:P7OSXOlE0
少し経って月火がこんなことを聞いてきた。
月火「…ねぇ、お兄ちゃん…彼女出来たんだよね」
暦「ん?あぁ、ちゃんと今度紹介してやるよ」
月火「……うん」
何だ今の間は。
月火「ねぇ、お兄ちゃん」
暦「あん?」
月火「こっち向いて寝てよ。背中向けてたらお兄ちゃんの顔が見えない」
暦「何で僕の顔を見る必要があるんだ。いつも見てるだろ」
月火「…ねぇ、お兄ちゃん…彼女出来たんだよね」
暦「ん?あぁ、ちゃんと今度紹介してやるよ」
月火「……うん」
何だ今の間は。
月火「ねぇ、お兄ちゃん」
暦「あん?」
月火「こっち向いて寝てよ。背中向けてたらお兄ちゃんの顔が見えない」
暦「何で僕の顔を見る必要があるんだ。いつも見てるだろ」
5: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:41:27.73 ID:P7OSXOlE0
月火「……そうだね、いつも見てる。家族だもん」
暦「あぁ」
月火「……」
黙ってしまった。
何か気に障るようなこと言っただろうか。
暦「ひゃう!」
いきなり後ろから腹を撫でられた!
何すんだこしょぐったい!
月火「ふふ…凄い腹筋…」
暦「おい」
月火「ごめんねお兄ちゃん。でも今は誰かに、触れていたい」
なぜそれが腹筋なんだ。
暦「あぁ」
月火「……」
黙ってしまった。
何か気に障るようなこと言っただろうか。
暦「ひゃう!」
いきなり後ろから腹を撫でられた!
何すんだこしょぐったい!
月火「ふふ…凄い腹筋…」
暦「おい」
月火「ごめんねお兄ちゃん。でも今は誰かに、触れていたい」
なぜそれが腹筋なんだ。
6: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:42:25.94 ID:P7OSXOlE0
月火「お兄ちゃん知ってる?」
相変わらず僕のお腹に手を当てたままで。
暦「何をだ…」
月火「阿良々木月火が実は重度のブラコンだってこと」
暦「…知ってるよ」
月火「何で知ってるのよ!プラチナむかつく!」
暦「何でそこでいきなりキレるんだよ!?」
一通り腹筋を触り終え満足したのか月火は手を離した。
今は夏なので結構暑苦しかったのだ。
しかし、
暦「…今度は何抱きついてんだ。僕は抱き枕じゃねぇぞ」
月火「お兄ちゃんがこっち向いてくれるまでずっとこうしてやる」
暦「つーかもう寝ろよ!寝付けないからこの部屋来たんじゃないのかよ!」
相変わらず僕のお腹に手を当てたままで。
暦「何をだ…」
月火「阿良々木月火が実は重度のブラコンだってこと」
暦「…知ってるよ」
月火「何で知ってるのよ!プラチナむかつく!」
暦「何でそこでいきなりキレるんだよ!?」
一通り腹筋を触り終え満足したのか月火は手を離した。
今は夏なので結構暑苦しかったのだ。
しかし、
暦「…今度は何抱きついてんだ。僕は抱き枕じゃねぇぞ」
月火「お兄ちゃんがこっち向いてくれるまでずっとこうしてやる」
暦「つーかもう寝ろよ!寝付けないからこの部屋来たんじゃないのかよ!」
7: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:43:51.21 ID:P7OSXOlE0
月火「…さっきから地味にお兄ちゃんにおっぱい当ててるのに何で無反応なのかな?」
暦「妹のおっぱいなんておっぱいとは言わないんだよ」
月火「この前揉んできたくせに」
暦「お前の胸が僕の手を揉んだんだ」
月火「私の初チューも奪った」
暦「妹とのキスなんてカウントに入らない」
月火「ふーん、そんなこと言っちゃうんだ…」
暦「は?」
月火「…じゃあさお兄ちゃん、私と、もう一度キスしてよ」
暦「妹のおっぱいなんておっぱいとは言わないんだよ」
月火「この前揉んできたくせに」
暦「お前の胸が僕の手を揉んだんだ」
月火「私の初チューも奪った」
暦「妹とのキスなんてカウントに入らない」
月火「ふーん、そんなこと言っちゃうんだ…」
暦「は?」
月火「…じゃあさお兄ちゃん、私と、もう一度キスしてよ」
8: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:44:47.30 ID:P7OSXOlE0
暦「何言ってんだお前!寝ぼけてんのか!?」
びっくりしたー。
まさかこいつからこんなこと言われるなんて。
月火「兄妹でのキスはカウントに入らないんでしょ?」
暦「……」
月火「ねぇ!」
暦「い、いや…あの時はノリというか…今こうして改めてとかはちょっと…」
月火「ノリで妹の初ちゅーを奪ったの!?」
…言い返せない。
あれ?ひょっとして僕って最低?
月火「カウントしないんだったら一回も二回も同じだよね?」
びっくりしたー。
まさかこいつからこんなこと言われるなんて。
月火「兄妹でのキスはカウントに入らないんでしょ?」
暦「……」
月火「ねぇ!」
暦「い、いや…あの時はノリというか…今こうして改めてとかはちょっと…」
月火「ノリで妹の初ちゅーを奪ったの!?」
…言い返せない。
あれ?ひょっとして僕って最低?
月火「カウントしないんだったら一回も二回も同じだよね?」
9: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:46:07.70 ID:P7OSXOlE0
月火「…それに、ほら…こういう時に練習しておけば、彼女さんとのキスにも役立つかも…」
暦「生憎だが、僕は既に彼女との初ちゅーは済ましてあるんだよ」
月火「は?何それむかつく。私だって蝋燭沢くんとのキスはまだなのに」
暦「蝋燭沢?誰だそいつは」
妹の唇を奪うかもしれない輩だと?
今すぐにでも殺しに行かなければ。
月火「いいから、して、今すぐして」
暦「あのなぁ」
月火「してくれないとおっぱい揉まれたこととか羽川さんに全部言っちゃうから」
…何て酷い条件を出すんだこの妹は…。
暦「生憎だが、僕は既に彼女との初ちゅーは済ましてあるんだよ」
月火「は?何それむかつく。私だって蝋燭沢くんとのキスはまだなのに」
暦「蝋燭沢?誰だそいつは」
妹の唇を奪うかもしれない輩だと?
今すぐにでも殺しに行かなければ。
月火「いいから、して、今すぐして」
暦「あのなぁ」
月火「してくれないとおっぱい揉まれたこととか羽川さんに全部言っちゃうから」
…何て酷い条件を出すんだこの妹は…。
11: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:48:11.12 ID:P7OSXOlE0
暦「わかったわかった。いいからその抱きついてる腕を解けよ。そっち向くから」
月火「うん。よかった…」
月火が腕を解いた。
振り向く。
暦「近っ!?」
月火「ん…」
月火が目を閉じてこっちを向いていた。
少し頬が紅潮していた。
着物もはだけて妙に色っぽい。
あれれ?僕の妹ってこんなに可愛かったっけ?
暦「……」
月火が少し震えていた。
僕はそっと月火の肩に手を置いてやる。
月火「あ…」
そして唇を重ねた。
月火「うん。よかった…」
月火が腕を解いた。
振り向く。
暦「近っ!?」
月火「ん…」
月火が目を閉じてこっちを向いていた。
少し頬が紅潮していた。
着物もはだけて妙に色っぽい。
あれれ?僕の妹ってこんなに可愛かったっけ?
暦「……」
月火が少し震えていた。
僕はそっと月火の肩に手を置いてやる。
月火「あ…」
そして唇を重ねた。
12: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:50:44.66 ID:P7OSXOlE0
暦「ほら…これでおしま…」
言い終わる前に月火がもう一度唇を重ねてきた。
暦「お、おい…」
そのまま、舌を…
――――――――――――
実際は数秒にも満たない時間だっただろう。
しかし随分と長い間そうしていた気がする。
月火「ぷはぁ…お兄ちゃんの初ベロチューゲット♪」
暦「ば…馬鹿!兄妹のキスで舌を入れるやつがあるか!!」
月火「ふふーん、どう言われたって、これでお兄ちゃんが妹にベロチューしたって事実は取り消せないんだよ」
月火は楽しそうに。
月火「既成事実ってやつだよね?」
暦「…やっぱりお前馬鹿だろ…」
言い終わる前に月火がもう一度唇を重ねてきた。
暦「お、おい…」
そのまま、舌を…
――――――――――――
実際は数秒にも満たない時間だっただろう。
しかし随分と長い間そうしていた気がする。
月火「ぷはぁ…お兄ちゃんの初ベロチューゲット♪」
暦「ば…馬鹿!兄妹のキスで舌を入れるやつがあるか!!」
月火「ふふーん、どう言われたって、これでお兄ちゃんが妹にベロチューしたって事実は取り消せないんだよ」
月火は楽しそうに。
月火「既成事実ってやつだよね?」
暦「…やっぱりお前馬鹿だろ…」
13: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:53:17.51 ID:P7OSXOlE0
月火「…今度…彼女さん紹介してくれるんだよね?」
暦「…ベロチューしたとか言わないならな…」
月火「聞きたいこといっぱいあるんだよね。お兄ちゃんのどこがよかったのかとか」
暦「ははっ、きっ即答してくれるよ」
月火「そっか…」
少し切なそうな顔で。
月火「お願いだから、勝手に1人で大人にならないでよね?」
暦「?」
月火「ーーーーよ、お兄ちゃん」
月火が最後に何と言ったのかは、聞き取ることが出来なかった。
暦「…ベロチューしたとか言わないならな…」
月火「聞きたいこといっぱいあるんだよね。お兄ちゃんのどこがよかったのかとか」
暦「ははっ、きっ即答してくれるよ」
月火「そっか…」
少し切なそうな顔で。
月火「お願いだから、勝手に1人で大人にならないでよね?」
暦「?」
月火「ーーーーよ、お兄ちゃん」
月火が最後に何と言ったのかは、聞き取ることが出来なかった。
14: 8 ◆H3qqj7wCjc 2016/04/24(日) 13:57:50.26 ID:P7OSXOlE0
終わりです。
何か唐突に月火とのイチャイチャを書きたくなりました。
この時間帯きっと起きていていた忍はやっぱり2人を見ていたんですかね?
何か唐突に月火とのイチャイチャを書きたくなりました。
この時間帯きっと起きていていた忍はやっぱり2人を見ていたんですかね?
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 13:59:48.23 ID:TsLZpVAmO
忍ちゃんが嫉妬するお話を書いてもいいですのよ?
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 14:36:22.91 ID:oT+ESb8vO
月火ちゃんかわいい
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 14:41:25.96 ID:j4aMdgBho
べろちゅーってもうデートのときしてたよな
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 14:45:03.51 ID:lcQ1oNn8O
>>17
月火ちゃんは当然それを知らないんだね
切ないね
暦が残念ながら初ベロチューも既に済ましてるって否定をしたら今度は逆レイプ展開があったかもしれない
月火ちゃんは当然それを知らないんだね
切ないね
暦が残念ながら初ベロチューも既に済ましてるって否定をしたら今度は逆レイプ展開があったかもしれない
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 23:30:55.61 ID:qnucSmIN0
憑の時も火憐来なきゃ風呂場でキスしてたよな
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/24(日) 23:37:33.54 ID:ioAmT7kdo
おつ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1461472575/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ 化物語 | Comments (0)
双葉杏「料理をしよう」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:38:57.25 ID:UQMopbrV0
アニメ準拠でモバマスのSSです
アニメの杏があまりにも良いお姉ちゃんをしていたので、
キャンディアイランドにこんな一面があったらなぁ、
と思って深夜テンションで書き上げました
初のSSで至らぬところも多いですが楽しんでいただければ
アニメの杏があまりにも良いお姉ちゃんをしていたので、
キャンディアイランドにこんな一面があったらなぁ、
と思って深夜テンションで書き上げました
初のSSで至らぬところも多いですが楽しんでいただければ
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:40:06.51 ID:UQMopbrV0
杏「料理をしてみようと思うんだけど、どうかな」
かな子「…………あ、杏ちゃん、大丈夫? お熱ない? 無理しなくていいんだよ? 今日はもうお仕事ないし、送って帰ろうか?」
智絵里「あ……もしかしてカップ麺、ですか……? か、体に悪いから……あんまり食べ過ぎちゃ、めっ、だよ……?」
杏「なんでねんっ! ふたりにそこまで言われるようなことは……してるけどさぁ」
かな子「自覚はあるんだね……」
杏「まぁそれはそれ、これはこれ」
智絵里「で、でもどうしたの……? 杏ちゃん、あの……何か辛いことでもあったの……?」
かな子「…………あ、杏ちゃん、大丈夫? お熱ない? 無理しなくていいんだよ? 今日はもうお仕事ないし、送って帰ろうか?」
智絵里「あ……もしかしてカップ麺、ですか……? か、体に悪いから……あんまり食べ過ぎちゃ、めっ、だよ……?」
杏「なんでねんっ! ふたりにそこまで言われるようなことは……してるけどさぁ」
かな子「自覚はあるんだね……」
杏「まぁそれはそれ、これはこれ」
智絵里「で、でもどうしたの……? 杏ちゃん、あの……何か辛いことでもあったの……?」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:41:05.55 ID:UQMopbrV0
杏「智絵里ちゃん……心配してくれるのは嬉しいけどあんまりにも本気で心配されると流石の杏でも凹むよ?」
智絵里「あ、ご、ごめんなさい……!」
杏「損害賠償に飴を要求するー」
智絵里「は、はい、これ。のど飴だけど」
杏「お、ヴィックスのど飴かー。あむっ!」
智絵里「おいしい……?」
杏「仕事で疲れ切った杏の喉が潤っていくのがわかるよ」
かな子「ふふ、良かったね杏ちゃん。……ところで、お料理したいなんて急にどうしたの?」
智絵里「あ、ご、ごめんなさい……!」
杏「損害賠償に飴を要求するー」
智絵里「は、はい、これ。のど飴だけど」
杏「お、ヴィックスのど飴かー。あむっ!」
智絵里「おいしい……?」
杏「仕事で疲れ切った杏の喉が潤っていくのがわかるよ」
かな子「ふふ、良かったね杏ちゃん。……ところで、お料理したいなんて急にどうしたの?」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:42:13.69 ID:UQMopbrV0
杏「あー、ほら最近かな子ちゃんと智絵里ちゃん、よくうちに来るじゃん?」
かな子「うん、いつもごめんね杏ちゃん」
杏「それはいいんだけどさ」
智絵里「…………あっ。えと、わたしたちはお邪魔してる側だから……その、杏ちゃんは気を遣わなくても……」
かな子「あっ! そうだよ杏ちゃん! いつもお世話になってるしお料理くらいするよ?」
杏「うぐ……そうじゃなくって、だなぁ……」
かなちえ「…………?」
杏「あの、だなぁ……」
武内P「あのぉ、失礼ですがよろしいですか?」
かな子「うん、いつもごめんね杏ちゃん」
杏「それはいいんだけどさ」
智絵里「…………あっ。えと、わたしたちはお邪魔してる側だから……その、杏ちゃんは気を遣わなくても……」
かな子「あっ! そうだよ杏ちゃん! いつもお世話になってるしお料理くらいするよ?」
杏「うぐ……そうじゃなくって、だなぁ……」
かなちえ「…………?」
杏「あの、だなぁ……」
武内P「あのぉ、失礼ですがよろしいですか?」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:43:46.55 ID:UQMopbrV0
杏「おぉ、プロデューサー、いたの?」
武内P「はい、最初からデスクに……」クビニテ
かな子「なんですか、プロデューサーさん」
武内P「…………お二人は、よく双葉さんのお宅に伺ってらっしゃるのですか?」
智絵里「あ……はい。朝早くのお仕事がある日とか……泊めてもらったり……事務所から近いし、杏ちゃんも遅刻しなくてすむから……と思って……ごめんなさい」
武内P「あ、いえ! 責めているわけではなくっ」アタフタ
杏「わかってるって、ほら智絵里ちゃんもクセ、出てるよ?」
智絵里「あっ、ごめ…………あ、ありがとう杏ちゃん」
武内P「……ふふ」
武内P「はい、最初からデスクに……」クビニテ
かな子「なんですか、プロデューサーさん」
武内P「…………お二人は、よく双葉さんのお宅に伺ってらっしゃるのですか?」
智絵里「あ……はい。朝早くのお仕事がある日とか……泊めてもらったり……事務所から近いし、杏ちゃんも遅刻しなくてすむから……と思って……ごめんなさい」
武内P「あ、いえ! 責めているわけではなくっ」アタフタ
杏「わかってるって、ほら智絵里ちゃんもクセ、出てるよ?」
智絵里「あっ、ごめ…………あ、ありがとう杏ちゃん」
武内P「……ふふ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:44:39.28 ID:UQMopbrV0
杏「お、プロデューサーが声出して笑うなんて……うーん、レアだね」ニタァ
武内P「あ、いえ」アタフタ
かな子「もう、杏ちゃん?」
杏「はいはーい、杏は物言わぬ貝になるのだ」グデー
智絵里「あの、プロデューサーさん……お話の続きを……」
武内P「そうでしたね、すみません。……泊まられる際にはいつもお二人が料理を?」
かな子「はいっ! 杏ちゃん、なにを作っても美味しそうに食べてくれるから私たちも作るのが楽しくって!」
智絵里「でも、お料理はほとんどかな子ちゃんがやってくれて……わたしはかな子ちゃんに教わってるだけで……」シュン
かな子「そんなことないよ智絵里ちゃん! 智絵里ちゃん下準備とかすごく丁寧にしてくれるからすっごく助かってるよっ! それにこないだのオムレツ! 智絵里ちゃん私よりふんわり焼けてて美味しかったよ?」キラキラ
智絵里「あ、ありがとう……かな子ちゃんっ」ニコッ
杏「むぅ……」
武内P「………………」クビニテ
武内P「あ、いえ」アタフタ
かな子「もう、杏ちゃん?」
杏「はいはーい、杏は物言わぬ貝になるのだ」グデー
智絵里「あの、プロデューサーさん……お話の続きを……」
武内P「そうでしたね、すみません。……泊まられる際にはいつもお二人が料理を?」
かな子「はいっ! 杏ちゃん、なにを作っても美味しそうに食べてくれるから私たちも作るのが楽しくって!」
智絵里「でも、お料理はほとんどかな子ちゃんがやってくれて……わたしはかな子ちゃんに教わってるだけで……」シュン
かな子「そんなことないよ智絵里ちゃん! 智絵里ちゃん下準備とかすごく丁寧にしてくれるからすっごく助かってるよっ! それにこないだのオムレツ! 智絵里ちゃん私よりふんわり焼けてて美味しかったよ?」キラキラ
智絵里「あ、ありがとう……かな子ちゃんっ」ニコッ
杏「むぅ……」
武内P「………………」クビニテ
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:45:54.22 ID:UQMopbrV0
かな子「あっ、また脱線しちゃってごめんなさい」
武内P「いえ、構いません。本当に三村さんは料理がお好きなのですね」
かな子「はいっ! それに、誰かと一緒にお料理することってあまりないから、もっと楽しくて!」
武内P「……双葉さんが料理をしてみたいと仰ったのは、だから、ではないでしょうか?」
かなちえ「だから、ですか?」
武内P「はい。……あ、いえ……私の勝手な想像なのですが」
杏「ちょ、ちょっと! も、もういいってばぁ……////」
武内P「双葉さんも、お二人が楽しんでいることを共有されたいのではないか、と思うのですが」チラッ
杏「…………//////」
武内P「いえ、構いません。本当に三村さんは料理がお好きなのですね」
かな子「はいっ! それに、誰かと一緒にお料理することってあまりないから、もっと楽しくて!」
武内P「……双葉さんが料理をしてみたいと仰ったのは、だから、ではないでしょうか?」
かなちえ「だから、ですか?」
武内P「はい。……あ、いえ……私の勝手な想像なのですが」
杏「ちょ、ちょっと! も、もういいってばぁ……////」
武内P「双葉さんも、お二人が楽しんでいることを共有されたいのではないか、と思うのですが」チラッ
杏「…………//////」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:48:01.28 ID:UQMopbrV0
智絵里「杏ちゃん」
かな子「そうなの?」キョトン
杏「うっ……えぇいもうこうなったらヤケだっ! かな子ちゃんっ!」
かな子「は、はいっ!」
杏「智絵里ちゃん!」
智絵里「はいっ」
杏「…………あ、杏も今度は、一緒に料理……してもいいかな?」カオマッカ
かなちえ「うんっ! もちろんっ!」
杏「……ありがと…………ま、まぁ味見係だけどねっ!」プィッ
かなちえ「なんでやねんっ」
武内P「ふふ」
かな子「そうなの?」キョトン
杏「うっ……えぇいもうこうなったらヤケだっ! かな子ちゃんっ!」
かな子「は、はいっ!」
杏「智絵里ちゃん!」
智絵里「はいっ」
杏「…………あ、杏も今度は、一緒に料理……してもいいかな?」カオマッカ
かなちえ「うんっ! もちろんっ!」
杏「……ありがと…………ま、まぁ味見係だけどねっ!」プィッ
かなちえ「なんでやねんっ」
武内P「ふふ」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:53:57.20 ID:UQMopbrV0
~終~
山もオチもなんにもない上に短いですが、
クセが強くてお姉ちゃん的立場に収まっている杏が言葉にしにくいこととかもあるだろうな、
という考えから、ふわふわと仲の良いキャンディアイランドとそれを見守る武内Pを書いてみました
友人から「SS投稿すれば杏のSSR出るよ」ってそそのかされて書いたというのは秘密です
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
それでは、依頼出してきます
山もオチもなんにもない上に短いですが、
クセが強くてお姉ちゃん的立場に収まっている杏が言葉にしにくいこととかもあるだろうな、
という考えから、ふわふわと仲の良いキャンディアイランドとそれを見守る武内Pを書いてみました
友人から「SS投稿すれば杏のSSR出るよ」ってそそのかされて書いたというのは秘密です
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
それでは、依頼出してきます
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:54:38.02 ID:R7Lv88t6o
もっと書かないと出ないぞ
みくにゃんしか出ない呪い掛けた
みくにゃんしか出ない呪い掛けた
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 02:14:31.89 ID:w28RIkwW0
乙
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 20:30:14.05 ID:ea1m6jub0
乙
料理編はよ
料理編はよ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442680737/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ モバマス | Comments (0)
まほ「山月記」
1: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:43:22.24 ID:YFZrYCn/o
古代、隴西のまほは博学才穎、天宝の末年、若くして名を強化選手に連ね、江南尉に補せられたが、一隊員に甘んずることを潔しとしなかった。いくばくもなく隊を退いた後は熊本に帰臥し、人と交わりを絶って、ひたすらに詩作にふけった。部下となって長く膝を俗悪な隊長の前に屈するよりは、詩家として名を死後百年に遺そうとしたのである。しかし文名は容易に上がらず、生活は苦しくなる。まほはようやく焦燥にかられてきた。数年後、貧窮に堪えず、遂に節を屈して、再び東に赴き、一隊員の職を奉ずることになった。かつての同輩は既にはるか高位に進み、彼女が昔、歯牙にもかけなかった連中の下命をはいかねばならぬことがまほの自尊心をいかに傷つけたかは、想像に難くない。彼女は怏々として楽しまず、狂悖の性は抑えがたくなった。一年の後、公用で旅に出、大洗に宿った時、ついに発狂した。ある夜半、急に顔色を変えて寝床から飛び上がると何かわけのわからぬことを叫びつつ闇の中に駆け出した。そして二度と戻ってくることはなかった。
2: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:43:46.47 ID:YFZrYCn/o
翌年、陳群のみほという者、使いとして大洗に立ち寄った。朝いまだ暗いうちに出発しようとしたところ、駅吏が言うことに、これから先の道に人食い虎が出るゆえ、旅人は白昼でなければ、通れない。まだ朝は早いので少し待ったほうがよいでしょう、と。しかしみほは多勢なのを理由に駅吏の言葉を退け、出発した。
3: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:44:15.42 ID:YFZrYCn/o
そして残月の光を頼りに林中を通っていた時、
ブロロロロロロロロォォォン!!
一輌のティーガーⅠが叢から躍り出た。
みほ「へ!?」
ブロロロロロロロロォォォン!!
一輌のティーガーⅠが叢から躍り出た。
みほ「へ!?」
4: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:44:42.61 ID:YFZrYCn/o
ティーガーはあわやみほに踊りかかると見えたがたちまち西住ターンを決め、元の叢に隠れた。
みほ「…いやこの時代に戦車無いよ……」
ティーガー「危ないところだった…危ないところだった…」
その声にみほは聞き覚えがあった。彼女はとっさに思い当たり、叫んだ
みほ「その声は、お姉ちゃん!?」
叢の中からはしばらく返事はなかった。ややあって、答えた
まほ「…いかにも私はみほの姉、まほだ」
みほは恐怖を忘れ叢に近づいた。そして何故出てこないのかと問うた。まほの声が答えて言う。
まほ「自分は今、異類の身となっている。どうして、妹の前にこんな姿をさらせるか!それに私の姿を見せれば必ず恐れると決まっている!……しかし、偶然にもみほに会うことが出来て、とても懐かしい。どうかほんのしばらくでいいから、この外見を厭わず、かつてみほの姉であった私と話を交わしてくれないだろうか」
みほ「うん!もちろんだよ!」
みほ「…いやこの時代に戦車無いよ……」
ティーガー「危ないところだった…危ないところだった…」
その声にみほは聞き覚えがあった。彼女はとっさに思い当たり、叫んだ
みほ「その声は、お姉ちゃん!?」
叢の中からはしばらく返事はなかった。ややあって、答えた
まほ「…いかにも私はみほの姉、まほだ」
みほは恐怖を忘れ叢に近づいた。そして何故出てこないのかと問うた。まほの声が答えて言う。
まほ「自分は今、異類の身となっている。どうして、妹の前にこんな姿をさらせるか!それに私の姿を見せれば必ず恐れると決まっている!……しかし、偶然にもみほに会うことが出来て、とても懐かしい。どうかほんのしばらくでいいから、この外見を厭わず、かつてみほの姉であった私と話を交わしてくれないだろうか」
みほ「うん!もちろんだよ!」
5: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:45:09.00 ID:YFZrYCn/o
後に考えれば不思議だったがみほは素直に受け入れて怪しもうとしなかった。積もる話をしたあと、みほは、まほがどうして今の身となったかを訪ねた。すると次のように語った。
まほ「今から一年ほど前、自分が大洗に止まった夜、ふと目を覚ますと外で誰かが私の名前を呼んでいる。声に応じて外に出てみると声は闇の中からしきりに自分を招く。私を追って走り出した。無我夢中で駆けていくうちに、いつしか道は山林に入り、しかも、知らぬ間に自分は左右の手で地を掴んで走っていた。身体中は力が満ち足りたような感じで、軽々と岩石を踏み砕いて行った。気がつくと、手先や肘あたりに履帯が生じていた。少し明るくなってから谷川に姿を映してみると、既にティーガーとなっていた。自分は始め目を信じなかった。次にこれは夢だと思った。しかしどうしても夢でないと悟らなければならなかったとき、私は呆然とした。そして恐れた。」
みほ「…」
まほ「今から一年ほど前、自分が大洗に止まった夜、ふと目を覚ますと外で誰かが私の名前を呼んでいる。声に応じて外に出てみると声は闇の中からしきりに自分を招く。私を追って走り出した。無我夢中で駆けていくうちに、いつしか道は山林に入り、しかも、知らぬ間に自分は左右の手で地を掴んで走っていた。身体中は力が満ち足りたような感じで、軽々と岩石を踏み砕いて行った。気がつくと、手先や肘あたりに履帯が生じていた。少し明るくなってから谷川に姿を映してみると、既にティーガーとなっていた。自分は始め目を信じなかった。次にこれは夢だと思った。しかしどうしても夢でないと悟らなければならなかったとき、私は呆然とした。そして恐れた。」
みほ「…」
6: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 08:45:35.00 ID:YFZrYCn/o
まほ「私はすぐに死を思うた。しかし、」
梓『進めぇ!!』
あゆみ『撃てぇ!!』
目の前に一輌のウサギさんチームが通りかかったのを見たとたんに、自分の中の“人間”はたちまち姿を消した。再び自分の中の“人間”が目を覚ました時、自分の砲口からは煙が吹き出し、白旗の上がったM3リーが倒れていた。これがティーガーとしての最初の経験であった。
みほ「ウサギさん…何故唐突に…」
まほ「これまでにどんなことをしてきたのかは到底語るのに忍びない。ただ、一日のうちに数時間は必ず人間の心が帰ってくる。そのときは人間と同じような考えもできる。しかしその数時間も日を追うごとに短くなっていく。そのうち今日のようにみほと会っても妹と認めることなく、みほを撃ってしまうだろう……きっと人間の心が無くなってしまえば私は幸せになれるだろう。しかしそれが恐ろしいのだ!この気持ちは誰にもわからない、同じ身の上になった者でなければ……ところで私がすっかり人間で無くなってしまう前に、一つだけ頼んでおきたいことがある」
みほ「何でも言ってお姉ちゃん!」
梓『進めぇ!!』
あゆみ『撃てぇ!!』
目の前に一輌のウサギさんチームが通りかかったのを見たとたんに、自分の中の“人間”はたちまち姿を消した。再び自分の中の“人間”が目を覚ました時、自分の砲口からは煙が吹き出し、白旗の上がったM3リーが倒れていた。これがティーガーとしての最初の経験であった。
みほ「ウサギさん…何故唐突に…」
まほ「これまでにどんなことをしてきたのかは到底語るのに忍びない。ただ、一日のうちに数時間は必ず人間の心が帰ってくる。そのときは人間と同じような考えもできる。しかしその数時間も日を追うごとに短くなっていく。そのうち今日のようにみほと会っても妹と認めることなく、みほを撃ってしまうだろう……きっと人間の心が無くなってしまえば私は幸せになれるだろう。しかしそれが恐ろしいのだ!この気持ちは誰にもわからない、同じ身の上になった者でなければ……ところで私がすっかり人間で無くなってしまう前に、一つだけ頼んでおきたいことがある」
みほ「何でも言ってお姉ちゃん!」
8: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 09:39:06.82 ID:YFZrYCn/o
まほ「他でもない、私の考えた物語を伝禄してもらいたいのだ。少しでも自分の名を、生きた証の残したいのだ」
みほ「沙織さん、お願い」
沙織「わかった」
まほが自分の考えた物語を語る
そして、自分を嘲るような口調で言った
まほ「恥ずかしいことだが、いまでも、こんな姿となり果てた今でも、私はこんな夢を見るのだ。沢山の少女達が戦車に乗って、戦車を通して友情を育む、そんな夢だ、笑ってくれ」
みほ「……お姉ちゃん」
みほ「沙織さん、お願い」
沙織「わかった」
まほが自分の考えた物語を語る
そして、自分を嘲るような口調で言った
まほ「恥ずかしいことだが、いまでも、こんな姿となり果てた今でも、私はこんな夢を見るのだ。沢山の少女達が戦車に乗って、戦車を通して友情を育む、そんな夢だ、笑ってくれ」
みほ「……お姉ちゃん」
9: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 09:40:43.52 ID:YFZrYCn/o
樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた…
まほ「別れを告げなければならない。最後に頼みがある。それはエリカの事だ。彼女はいまだ熊本にいる。元より私の運命について知るはずがない。私が死んだと伝えてくれないか」
みほ「…わかったよ」
まほ「そして、使いの帰りには決してこの道を通らないで欲しい。今度こそみほを襲ってしまうかもしれない。」
まほ「また、今別れてから、前方百歩のところにある、あの丘に登ったら、こっちを振り返ってもらいたい。」
まほ「私はもう一度今の姿を見せよう。別に誇ろうとしてではない。私の異形を示して、再びここを過ぎて自分に会おうという気持ちを起こさせないためだ」
みほ「…わかった……さよなら、お姉ちゃん…」
まほ「ああ、さよならだ…」
叢の中から悲泣の声が漏れた。
みほも何度も後ろを振り返りながら出発した。
まほ「別れを告げなければならない。最後に頼みがある。それはエリカの事だ。彼女はいまだ熊本にいる。元より私の運命について知るはずがない。私が死んだと伝えてくれないか」
みほ「…わかったよ」
まほ「そして、使いの帰りには決してこの道を通らないで欲しい。今度こそみほを襲ってしまうかもしれない。」
まほ「また、今別れてから、前方百歩のところにある、あの丘に登ったら、こっちを振り返ってもらいたい。」
まほ「私はもう一度今の姿を見せよう。別に誇ろうとしてではない。私の異形を示して、再びここを過ぎて自分に会おうという気持ちを起こさせないためだ」
みほ「…わかった……さよなら、お姉ちゃん…」
まほ「ああ、さよならだ…」
叢の中から悲泣の声が漏れた。
みほも何度も後ろを振り返りながら出発した。
10: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 09:41:15.17 ID:YFZrYCn/o
一行が丘の上についたとき、林間の草地を眺めた。たちまち一輌のティーガーが道の上に躍り出たのを見た。
ドォン!ドォン!ドォン!
月を仰ぎ、三度砲撃すると叢に戻り、二度とその姿を表すことはなかった。
ちなみにまほの考えた物語はアニメ化され、大ヒットを飛ばしたそうな
ドォン!ドォン!ドォン!
月を仰ぎ、三度砲撃すると叢に戻り、二度とその姿を表すことはなかった。
ちなみにまほの考えた物語はアニメ化され、大ヒットを飛ばしたそうな
11: ◆4RaTprJWGY 2016/06/25(土) 09:41:46.83 ID:YFZrYCn/o
これがやりたかっただけ。読みにくくてすいません……
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 10:20:55.42 ID:T7vzKlYAo
普通に面白かった祖
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 11:08:41.90 ID:jVMA5x+7O
戦車に乗らざる戦車の名人の話もやってくれよな~たのむよ~
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466811801/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ ガールズ&パンツァー | Comments (0)
【ゆるゆり】向日葵「クリスマス大作戦」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:20:49.48 ID:RzCUCNiXo
先日放送された「なちゅやちゅみ+2」のワンシーンを見て思いついたひまさくです。
お付き合い頂けると嬉しいです。
お付き合い頂けると嬉しいです。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:22:00.41 ID:RzCUCNiXo
クリスマス。
本来はキリストの誕生日なのだが、今の向日葵にはそれどころではなかった。
向日葵は今、クリスマスに向けての重要ミッションの真っ最中。
料理は既に下ごしらえまで済ませ、部屋の飾りつけまで終えているが、ただ一つだけ足りていないものがあった。
メイン・ディッシュ。
パーティの主役であり、それがないと始まらないのだ。
本来はキリストの誕生日なのだが、今の向日葵にはそれどころではなかった。
向日葵は今、クリスマスに向けての重要ミッションの真っ最中。
料理は既に下ごしらえまで済ませ、部屋の飾りつけまで終えているが、ただ一つだけ足りていないものがあった。
メイン・ディッシュ。
パーティの主役であり、それがないと始まらないのだ。
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:22:59.39 ID:RzCUCNiXo
(もう、櫻子ったらちゃんと片付けておきなさいといつも言っているのに)
この日のために買った暗視スコープ越しに櫻子の部屋を見回した向日葵は、いつも通りの櫻子の部屋の様子を見て、仕方ないですわね、と苦笑した。
(っと・・・こんな事をしている場合ではありませんわ)
想定していた位置に「それ」があるのを確認した向日葵は、足音を可能な限りまで押し殺して近付く。
この日のために買った暗視スコープ越しに櫻子の部屋を見回した向日葵は、いつも通りの櫻子の部屋の様子を見て、仕方ないですわね、と苦笑した。
(っと・・・こんな事をしている場合ではありませんわ)
想定していた位置に「それ」があるのを確認した向日葵は、足音を可能な限りまで押し殺して近付く。
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:23:31.99 ID:RzCUCNiXo
予想はしていたものの、一人で持つには重かった。
(どうしましょう・・・引き摺ったら櫻子が起きてしまうかもしれませんし・・・)
まずは櫻子の眠りの深さを確かめようと、ベッドの上に目をやると、くるまっていたであろう布団を蹴り飛ばし、大の字になっていびきをかいている。
(まったく、風邪を引いたらどうするんですのよ・・・)
布団の端を櫻子の肩の辺りに持っていく時、向日葵ははっとして息を呑んだ。
無抵抗な櫻子を床に押し付け、それから・・・
それ、から──
(どうしましょう・・・引き摺ったら櫻子が起きてしまうかもしれませんし・・・)
まずは櫻子の眠りの深さを確かめようと、ベッドの上に目をやると、くるまっていたであろう布団を蹴り飛ばし、大の字になっていびきをかいている。
(まったく、風邪を引いたらどうするんですのよ・・・)
布団の端を櫻子の肩の辺りに持っていく時、向日葵ははっとして息を呑んだ。
無抵抗な櫻子を床に押し付け、それから・・・
それ、から──
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:24:09.69 ID:RzCUCNiXo
(っ・・・今はまだ、その時ではありませんわ)
そうだ、今は一刻も早く、アレを持って帰る事に集中するのだ。
クールになれ、古谷向日葵。
(そうですわ! 確かキャリーカートが物置に!)
何故こんな簡単な事を計画段階で気付かなかったのか。
自分を責めたい気持ちを力に変え、向日葵は櫻子の部屋を後にした。
そうだ、今は一刻も早く、アレを持って帰る事に集中するのだ。
クールになれ、古谷向日葵。
(そうですわ! 確かキャリーカートが物置に!)
何故こんな簡単な事を計画段階で気付かなかったのか。
自分を責めたい気持ちを力に変え、向日葵は櫻子の部屋を後にした。
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:24:43.40 ID:RzCUCNiXo
大室家の物置であるにも関わらず、少しも迷わず目的のものを見つけた向日葵は、再び大室家のドアをくぐる。
アレを運びだした後、また物置に返しに行けばいいだけ。簡単な事だ。
確実に計画の実現に近付いている事に頬が緩む。
アレを運びだした後、また物置に返しに行けばいいだけ。簡単な事だ。
確実に計画の実現に近付いている事に頬が緩む。
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:25:13.02 ID:RzCUCNiXo
「ひま子、何してんの」
「ッ!?」
呼称で相手が誰かはすぐに分かったが、気持ちが緩んでいた所へ奇襲を受けた事で、頭の中の整理が追いつかない。
どう言い訳しよう、この人はただでさえ一筋縄ではいかないのに。
「ッ!?」
呼称で相手が誰かはすぐに分かったが、気持ちが緩んでいた所へ奇襲を受けた事で、頭の中の整理が追いつかない。
どう言い訳しよう、この人はただでさえ一筋縄ではいかないのに。
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:25:46.51 ID:RzCUCNiXo
「撫子、さん」
からからに渇いた喉で、相手の名を呼ぶのがやっとだった。
「・・・ふぅん」
「・・・えと、そのっ・・・」
「・・・なるほどね。ついておいで」
「え・・・? あ、は、はいっ」
からからに渇いた喉で、相手の名を呼ぶのがやっとだった。
「・・・ふぅん」
「・・・えと、そのっ・・・」
「・・・なるほどね。ついておいで」
「え・・・? あ、は、はいっ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:27:17.33 ID:RzCUCNiXo
黙って忍び込んでいる所を見つかった時点で、逆らう事など許されない。
暗視スコープ。キャリーカート。
どう考えても・・・まともな精神状態だとは思われないだろう。
「ほら、これ」
「・・・?」
唐突に渡された新聞紙の束が何を意味するのかが分からずに戸惑っていた向日葵は、次の撫子の言葉にその場で美しい土下座を決めた。
「廊下汚さないように敷きな。じゃおやすみ、ひま子」
暗視スコープ。キャリーカート。
どう考えても・・・まともな精神状態だとは思われないだろう。
「ほら、これ」
「・・・?」
唐突に渡された新聞紙の束が何を意味するのかが分からずに戸惑っていた向日葵は、次の撫子の言葉にその場で美しい土下座を決めた。
「廊下汚さないように敷きな。じゃおやすみ、ひま子」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:27:49.25 ID:RzCUCNiXo
─
──
───
翌朝。
眠い目をこすって身体を起こした櫻子は、部屋の光景に違和感を感じたものの、その正体までは分からず、首を傾げながらも顔を洗いに洗面所に向かった。
「ん・・・あれ」
妙に静かなリビングにまた首を傾げるが、まぁ買い物にでも行っているのだろうとテレビを付けてダラダラする。
喉の渇きを癒やすために冷蔵庫を開けると、ヒラリと足元に紙切れが落ちた。
──
───
翌朝。
眠い目をこすって身体を起こした櫻子は、部屋の光景に違和感を感じたものの、その正体までは分からず、首を傾げながらも顔を洗いに洗面所に向かった。
「ん・・・あれ」
妙に静かなリビングにまた首を傾げるが、まぁ買い物にでも行っているのだろうとテレビを付けてダラダラする。
喉の渇きを癒やすために冷蔵庫を開けると、ヒラリと足元に紙切れが落ちた。
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:28:59.18 ID:RzCUCNiXo
【起こしても起きなかったから、私も花子も出かけてくるよ。
ご飯は自分でなんとかしな】
「え~面倒臭い・・・」
「自分でなんとかしろったって、お金すら置いてないじゃん・・・」
「まぁいいか。向日葵んちでご飯食べさせて貰おっと」
ご飯は自分でなんとかしな】
「え~面倒臭い・・・」
「自分でなんとかしろったって、お金すら置いてないじゃん・・・」
「まぁいいか。向日葵んちでご飯食べさせて貰おっと」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:29:33.27 ID:RzCUCNiXo
押し慣れた、古谷家のインターホンを押す。
プツ、とインターホンの受話器が取られた音を確認し、いつも通り名乗る。
「おーっす! 櫻子様が来てやったぞ!」
「・・・」
カチン。
受話器の向こうにいる相手は無言のまま、ドアのロックを解除した。
いつもと違う歓迎の仕方に首を傾げながらも、とりあえず中に入ろうとドアを開ける。
プツ、とインターホンの受話器が取られた音を確認し、いつも通り名乗る。
「おーっす! 櫻子様が来てやったぞ!」
「・・・」
カチン。
受話器の向こうにいる相手は無言のまま、ドアのロックを解除した。
いつもと違う歓迎の仕方に首を傾げながらも、とりあえず中に入ろうとドアを開ける。
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:30:08.97 ID:RzCUCNiXo
「ッ・・・!?」
櫻子は目の前に広がる異様な雰囲気に息を呑んだ。
家具の配置はいつもと変わらない。
朝や昼間は陽の光が十分に入ってくるため、灯りが点いていない事も珍しい事ではない。
櫻子は目の前に広がる異様な雰囲気に息を呑んだ。
家具の配置はいつもと変わらない。
朝や昼間は陽の光が十分に入ってくるため、灯りが点いていない事も珍しい事ではない。
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:30:36.22 ID:RzCUCNiXo
異様だったのは、向日葵の、表情だった。
伏し目がちに少し頬を赤らめ、時折チラリとこちらを見ては、またすぐに下を向く。
「・・・」
「・・・」
「・・・その」
暫くその状態が続いた後、ようやく口を開いた向日葵。
お腹が空いたからという理由でやってきただけの櫻子には、どうして向日葵がこんなに赤くなっているのか分からない。
伏し目がちに少し頬を赤らめ、時折チラリとこちらを見ては、またすぐに下を向く。
「・・・」
「・・・」
「・・・その」
暫くその状態が続いた後、ようやく口を開いた向日葵。
お腹が空いたからという理由でやってきただけの櫻子には、どうして向日葵がこんなに赤くなっているのか分からない。
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:31:04.42 ID:RzCUCNiXo
「・・・き、来てくれて・・・その、嬉しい・・・ですわ・・・///」
「え・・・あぁ・・・あ?」
「と、とりあえず立ち話も何ですから・・・あがって、下さいな」
「う、うん・・・?」
「え・・・あぁ・・・あ?」
「と、とりあえず立ち話も何ですから・・・あがって、下さいな」
「う、うん・・・?」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:31:34.32 ID:RzCUCNiXo
向日葵の部屋に入ると、既に料理が・・・並べられていた。
「あっ、ステーキ!
食べていい? 食べていいっ?」
「ええ、いいですわよ」
ステーキの他にも、チキンにカルパッチョなど、普段頼んでも一蹴されるような料理ばかり。
「あっ、ステーキ!
食べていい? 食べていいっ?」
「ええ、いいですわよ」
ステーキの他にも、チキンにカルパッチョなど、普段頼んでも一蹴されるような料理ばかり。
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:32:07.45 ID:RzCUCNiXo
「さ、櫻子、あ・・・あ~ん・・・///」
「おお、食べさせてくれるとは流石だな!
もぐし!うめぇ!」
「ふふっ」
向日葵は景気よく食べる櫻子を、恥ずかしそうに、嬉しそうに見ていた。
「おお、食べさせてくれるとは流石だな!
もぐし!うめぇ!」
「ふふっ」
向日葵は景気よく食べる櫻子を、恥ずかしそうに、嬉しそうに見ていた。
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:32:35.08 ID:RzCUCNiXo
「さすが向日葵、私が見込んだだけの事はある!
いやぁ、今日は良い日だな~!」
「足りなかったらお代わりもありますから、沢山食べて下さいな」
「マジか! じゃあチキンお代わり!」
「ふふふ、はいはい」
いやぁ、今日は良い日だな~!」
「足りなかったらお代わりもありますから、沢山食べて下さいな」
「マジか! じゃあチキンお代わり!」
「ふふふ、はいはい」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:33:07.66 ID:RzCUCNiXo
─
──
───
「はぁ~、真っ昼間からご馳走とは、今日の向日葵は気前がいいな~!」
「き、今日は・・・特別な日・・・ですから///」
「お・・・おぉ・・・?」
やっぱり向日葵の様子がおかしいと思いつつ、満腹感による心地良さで、考える気がなくなった。
──
───
「はぁ~、真っ昼間からご馳走とは、今日の向日葵は気前がいいな~!」
「き、今日は・・・特別な日・・・ですから///」
「お・・・おぉ・・・?」
やっぱり向日葵の様子がおかしいと思いつつ、満腹感による心地良さで、考える気がなくなった。
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:33:45.85 ID:RzCUCNiXo
「おっ、向日葵もこのクリスマスツリー買ったんだ。
なんだ~? 櫻子様とお揃いが良かったのか~?」
「えっ」
「えっ」
「いや、あの・・・え?」
「な、なんだよ」
「櫻子・・・手紙は、読んだんですわよね?」
「手紙? あぁ、姉ちゃんの?」
「・・・!?」
なんだ~? 櫻子様とお揃いが良かったのか~?」
「えっ」
「えっ」
「いや、あの・・・え?」
「な、なんだよ」
「櫻子・・・手紙は、読んだんですわよね?」
「手紙? あぁ、姉ちゃんの?」
「・・・!?」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:34:20.53 ID:RzCUCNiXo
向日葵は櫻子を置いて、全力で外に駆け出していってしまった。
「ちょ、おい向日葵・・・?」
程なくして戻ってきた向日葵の手には、封の開けられていない手紙が握りしめられていた。
向日葵の手がわなわなと震えているのを見て、櫻子は只ならぬ空気を感じていた。
「ちょ、おい向日葵・・・?」
程なくして戻ってきた向日葵の手には、封の開けられていない手紙が握りしめられていた。
向日葵の手がわなわなと震えているのを見て、櫻子は只ならぬ空気を感じていた。
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:34:57.05 ID:RzCUCNiXo
「・・・櫻子」
「お、おう・・・!?」
「あなた・・・この手紙を読んで、ここに来たわけじゃないんですのね・・・?」
「あ、うん・・・お腹空いたから・・・来たんだけど・・・」
「お、おう・・・!?」
「あなた・・・この手紙を読んで、ここに来たわけじゃないんですのね・・・?」
「あ、うん・・・お腹空いたから・・・来たんだけど・・・」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:35:33.33 ID:RzCUCNiXo
「ッ・・・櫻子の馬鹿ッ!」
手紙をぐしゃぐしゃと丸めて櫻子に投げつけ、向日葵は押入れの中に閉じこもってしまった。
「な、なんだよ向日葵のやつ・・・この手紙がどうとか言ってたけど・・・」
とにかくこれを読めば向日葵の様子がおかしかった理由も分かるかもしれないと、櫻子はくしゃくしゃになった封筒を伸ばし、封を開けた。
手紙をぐしゃぐしゃと丸めて櫻子に投げつけ、向日葵は押入れの中に閉じこもってしまった。
「な、なんだよ向日葵のやつ・・・この手紙がどうとか言ってたけど・・・」
とにかくこれを読めば向日葵の様子がおかしかった理由も分かるかもしれないと、櫻子はくしゃくしゃになった封筒を伸ばし、封を開けた。
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:36:07.88 ID:RzCUCNiXo
『櫻子へ
あなたの部屋のツリーは頂きましたわ
なにも言わず借りただけでは悪いですから
たまにはご馳走を作って差し上げますわ
がんばって沢山作りますから
好きなだけお代わりしていいですわよ
きたいしておいでなさい』
あなたの部屋のツリーは頂きましたわ
なにも言わず借りただけでは悪いですから
たまにはご馳走を作って差し上げますわ
がんばって沢山作りますから
好きなだけお代わりしていいですわよ
きたいしておいでなさい』
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:37:28.65 ID:RzCUCNiXo
「・・・なんだこれ」
「どっちにしろご馳走してくれるんだし・・・向日葵のやつ何怒ってんだろ」
(向日葵に聞いても逆効果だし・・・そうだ、姉ちゃんに聞いてみるか)
(『向日葵からこんな手紙貰ってたみたいなんだけど、知らずにご馳走だけ食べたら、なんでか知らないけど向日葵が怒っちゃった。なんで!?』・・・と)
「どっちにしろご馳走してくれるんだし・・・向日葵のやつ何怒ってんだろ」
(向日葵に聞いても逆効果だし・・・そうだ、姉ちゃんに聞いてみるか)
(『向日葵からこんな手紙貰ってたみたいなんだけど、知らずにご馳走だけ食べたら、なんでか知らないけど向日葵が怒っちゃった。なんで!?』・・・と)
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:38:03.73 ID:RzCUCNiXo
送ってから30秒もも経たない間に、櫻子の携帯に着信が入った。
流石に向日葵に聞こえる所でカンニングするのも悪い気がしたので、玄関まで走り、小声で電話に出る。
「もしもし、ねーちゃん?
なんで向日葵が怒ってるのか分かった?」
『はぁ・・・ひま子もひま子だけど、あんたもあんただね。
一番最初の文字、繋げて読んでみな』
「一番最初の文字・・・って・・・え!?///」
『クリスマスなんだから、今日くらいは素直に答えてやりなよ。じゃ』プツッ
「え、あ、ちょっねーちゃん!?」
流石に向日葵に聞こえる所でカンニングするのも悪い気がしたので、玄関まで走り、小声で電話に出る。
「もしもし、ねーちゃん?
なんで向日葵が怒ってるのか分かった?」
『はぁ・・・ひま子もひま子だけど、あんたもあんただね。
一番最初の文字、繋げて読んでみな』
「一番最初の文字・・・って・・・え!?///」
『クリスマスなんだから、今日くらいは素直に答えてやりなよ。じゃ』プツッ
「え、あ、ちょっねーちゃん!?」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:38:45.21 ID:RzCUCNiXo
「・・・うぅ~・・・真面目に答えてやれったってさぁ・・・」
櫻子は向日葵が閉じこもっている押入れの前に立ち、一つ深呼吸をした。
「・・・向日葵」
返事は、返ってこない。
そっと手をかけ横に引くと、襖は何の抵抗もなく開き、端で両膝を抱え込んで真っ赤になっている向日葵が居た。
櫻子は向日葵が閉じこもっている押入れの前に立ち、一つ深呼吸をした。
「・・・向日葵」
返事は、返ってこない。
そっと手をかけ横に引くと、襖は何の抵抗もなく開き、端で両膝を抱え込んで真っ赤になっている向日葵が居た。
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:39:27.61 ID:RzCUCNiXo
「・・・横、座るよ」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「向日葵、暗いのダメなんじゃなかったっけ」
「・・・自分の、家ですから」
「・・・そっか」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「向日葵、暗いのダメなんじゃなかったっけ」
「・・・自分の、家ですから」
「・・・そっか」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:40:08.08 ID:RzCUCNiXo
再び襖を閉めると横に座った向日葵の肩がびくりと震えたが、それには触れずに続ける。
「私一人じゃ何回読んでも気付かなかったから・・・結局姉ちゃんに聞いちゃった」
「だから・・・家で読んだとしても、気付かなかったと思う」
「でも、向日葵の気持ちは・・・えと、嬉しかったっていうか・・・
悪い気はしないっていうか、よく、分かんないけど・・・」
「私一人じゃ何回読んでも気付かなかったから・・・結局姉ちゃんに聞いちゃった」
「だから・・・家で読んだとしても、気付かなかったと思う」
「でも、向日葵の気持ちは・・・えと、嬉しかったっていうか・・・
悪い気はしないっていうか、よく、分かんないけど・・・」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:40:38.64 ID:RzCUCNiXo
「・・・」
「・・・」
(うぅ・・・どうしろってんだよこの空気~!)
「・・・手紙を読まなかったのに、どうして私の家に来たんですの・・・?」
「え!? あぁっ、と・・・?」
「・・・」
(うぅ・・・どうしろってんだよこの空気~!)
「・・・手紙を読まなかったのに、どうして私の家に来たんですの・・・?」
「え!? あぁっ、と・・・?」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:41:22.04 ID:RzCUCNiXo
向日葵の言葉は聞こえたが、突然聞かれて戸惑ってしまった。
「撫子さんや花子ちゃんが、ご飯を作ったかもしれませんのに」
「えっと・・・冷蔵庫開けたら、姉ちゃんの書き置きが置いてあってさ。
2人とも出かけるから、ご飯は自分でなんとかしろ、って」
「・・・」
「そう、でしたの・・・
撫子さんにはやっぱり、敵いませんわね・・・」
「え? なんでそこで姉ちゃんが出てくるのさ」
「撫子さんや花子ちゃんが、ご飯を作ったかもしれませんのに」
「えっと・・・冷蔵庫開けたら、姉ちゃんの書き置きが置いてあってさ。
2人とも出かけるから、ご飯は自分でなんとかしろ、って」
「・・・」
「そう、でしたの・・・
撫子さんにはやっぱり、敵いませんわね・・・」
「え? なんでそこで姉ちゃんが出てくるのさ」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:42:14.56 ID:RzCUCNiXo
「櫻子が手紙を読まない事を見越して、私の家に来るように誘導したんですわ」
「姉ちゃん、手強いな・・・
でも、なんで姉ちゃん手紙の事知ってたんだ?」
「う、それは・・・」
「?」
「昨日櫻子の部屋からツリーを盗もうとした時、撫子さんに見つかってしまったんですわ」
「姉ちゃん、手強いな・・・
でも、なんで姉ちゃん手紙の事知ってたんだ?」
「う、それは・・・」
「?」
「昨日櫻子の部屋からツリーを盗もうとした時、撫子さんに見つかってしまったんですわ」
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:43:03.18 ID:RzCUCNiXo
「・・・道理で部屋に何か足りないなと思った・・・
って、えっ!? 向日葵が盗んだって・・・えっ!?」
「・・・手紙に書いてあったでしょう?」
「いや、冗談で書いただけで、私ん家のどっかに隠してあるだけだと・・・
って事は外にあるツリーは、私の部屋にあったやつか・・・」
「そこまで気付いてなかったなんて・・・
櫻子にドッキリを仕掛けるのは苦労しますわね」
って、えっ!? 向日葵が盗んだって・・・えっ!?」
「・・・手紙に書いてあったでしょう?」
「いや、冗談で書いただけで、私ん家のどっかに隠してあるだけだと・・・
って事は外にあるツリーは、私の部屋にあったやつか・・・」
「そこまで気付いてなかったなんて・・・
櫻子にドッキリを仕掛けるのは苦労しますわね」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:44:11.27 ID:RzCUCNiXo
「え、でも向日葵、姉ちゃんに見つかったって事は盗めなかったんじゃ・・・」
「・・・『なるほどね』って仰った後、廊下に敷く新聞紙を下さいましたわ・・・」
「えぇ~・・・姉ちゃんも共犯みたいなもんじゃん・・・」
ブゥゥゥゥン..
「あ、姉ちゃんから電話・・・
もしもし、姉ちゃん?」
『櫻子、ちゃんと素直に答えてあげた?
あんた達、お互い好き合ってるんだから、さっさとくっつけばいいのに』
「・・・っ!?///
え、姉ちゃんそれって私も向日葵が好きって事に・・・え!?」
『バレバレなんだって。じゃ、頑張って』
「・・・『なるほどね』って仰った後、廊下に敷く新聞紙を下さいましたわ・・・」
「えぇ~・・・姉ちゃんも共犯みたいなもんじゃん・・・」
ブゥゥゥゥン..
「あ、姉ちゃんから電話・・・
もしもし、姉ちゃん?」
『櫻子、ちゃんと素直に答えてあげた?
あんた達、お互い好き合ってるんだから、さっさとくっつけばいいのに』
「・・・っ!?///
え、姉ちゃんそれって私も向日葵が好きって事に・・・え!?」
『バレバレなんだって。じゃ、頑張って』
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:44:44.38 ID:RzCUCNiXo
「・・・あ、あはは・・・姉ちゃん何か早とちりしてるよね~・・・」
「・・・そこまでバレてるなら、遠慮するのも馬鹿馬鹿しいですわね」
「えっ!? ちょっと向日葵・・・っ!?」
周りは真っ暗だが、身体に伝わる感触から、向日葵に抱き付かれているのは、分かった。
(ヤバい、どうしようこれ・・・
暗いから向日葵の顔も見えないし・・・)
「・・・そこまでバレてるなら、遠慮するのも馬鹿馬鹿しいですわね」
「えっ!? ちょっと向日葵・・・っ!?」
周りは真っ暗だが、身体に伝わる感触から、向日葵に抱き付かれているのは、分かった。
(ヤバい、どうしようこれ・・・
暗いから向日葵の顔も見えないし・・・)
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:45:19.12 ID:RzCUCNiXo
「・・・さーちゃん」
「ッ!?///」
「・・・大好き」
「え、いや、ひまっ・・・」
「えへへ、言っちゃった・・・さーちゃん・・・♪」スリスリ
「ッ!?///」
「・・・大好き」
「え、いや、ひまっ・・・」
「えへへ、言っちゃった・・・さーちゃん・・・♪」スリスリ
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:45:48.91 ID:RzCUCNiXo
(えぇ~~~~~!!!!????///)
「? さーちゃん?」
「ちょっと向日葵! なんか変なスイッチ入ってるって! 落ち着けって!///」
「スイッチ・・・? 何言ってるのさーちゃん・・・?」
「? さーちゃん?」
「ちょっと向日葵! なんか変なスイッチ入ってるって! 落ち着けって!///」
「スイッチ・・・? 何言ってるのさーちゃん・・・?」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:46:29.18 ID:RzCUCNiXo
(そうだ、暗いからひまちゃんモードを保てるんだとしたら・・・!)スパァン
「さーちゃん・・・どうしたの?」
(ダメだったぁ~!!?
っていうか顔が見える分尚更恥ずかしい!!?///)
「さーちゃん・・・昔みたいにひまちゃんって呼んで欲しいな・・・」
「さーちゃん・・・どうしたの?」
(ダメだったぁ~!!?
っていうか顔が見える分尚更恥ずかしい!!?///)
「さーちゃん・・・昔みたいにひまちゃんって呼んで欲しいな・・・」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:47:49.64 ID:RzCUCNiXo
「っ・・・ひ、ひま・・・ちゃん・・・///」
「えへへ、嬉しいっ♪」ギュッ
(うわあああ~~~~!!///)
「・・・ひまちゃん、ごめんね」
「・・・え?」
「えへへ、嬉しいっ♪」ギュッ
(うわあああ~~~~!!///)
「・・・ひまちゃん、ごめんね」
「・・・え?」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:48:34.50 ID:RzCUCNiXo
現在の向日葵の声で「さーちゃん」と呼ばれ甘えられる事の甘美さに、少しずつ自分の感覚が狂わされていた所に突然謝られ、更に頭が混乱した。
「大きくなるにつれてさーちゃんの成績が落ちて・・・
さーちゃんがバカにされるのが嫌で、私がさーちゃんをなんとかしなきゃって思ったの」
「だから、喋り方も変えて、悪者みたいになっても、少しでもさーちゃんの成績、よくしたいって思ったの」
「ひま、ちゃん・・・?」
「大きくなるにつれてさーちゃんの成績が落ちて・・・
さーちゃんがバカにされるのが嫌で、私がさーちゃんをなんとかしなきゃって思ったの」
「だから、喋り方も変えて、悪者みたいになっても、少しでもさーちゃんの成績、よくしたいって思ったの」
「ひま、ちゃん・・・?」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:49:17.49 ID:RzCUCNiXo
>>39 訂正
「っ・・・ひ、ひま・・・ちゃん・・・///」
「えへへ、嬉しいっ♪」ギュッ
(うわあああ~~~~!!///)
「・・・さーちゃん、ごめんね」
「・・・え?」
「っ・・・ひ、ひま・・・ちゃん・・・///」
「えへへ、嬉しいっ♪」ギュッ
(うわあああ~~~~!!///)
「・・・さーちゃん、ごめんね」
「・・・え?」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:50:28.27 ID:RzCUCNiXo
「でも、失敗しちゃった・・・
気付いたら喧嘩ばっかりするようになっちゃって・・・
こんな筈じゃなかったのに、って」
「本当はね、ずっとずっと、さーちゃんとこうやって仲良しで居たかった。
昔みたいに、ひまちゃんと、さーちゃんで」
「もう・・・戻れないのかな・・・
これからもずっと、喧嘩ばっかりするのかな・・・」
「仲良しが、いいよ・・・」
気付いたら喧嘩ばっかりするようになっちゃって・・・
こんな筈じゃなかったのに、って」
「本当はね、ずっとずっと、さーちゃんとこうやって仲良しで居たかった。
昔みたいに、ひまちゃんと、さーちゃんで」
「もう・・・戻れないのかな・・・
これからもずっと、喧嘩ばっかりするのかな・・・」
「仲良しが、いいよ・・・」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:50:55.55 ID:RzCUCNiXo
「そう、だったんだ」
「ごめんね、ずっとキツくあたって・・・
さーちゃん、きっと辛かったよね・・・」
「そんな、そんな事ない!」
「さーちゃん・・・私に気を遣わないで・・・?」
「気なんて遣ってないもん!
私が我が儘言っても、宿題見せてって言っても、おっぱいで文句言っても。
最後には、仕方ないな、って許してくれて・・・」
「そんなひまちゃんだから、私はずっと甘えていられたの!
だから辛くなんてなかったの!」
「さーちゃん・・・」
「ごめんね、ずっとキツくあたって・・・
さーちゃん、きっと辛かったよね・・・」
「そんな、そんな事ない!」
「さーちゃん・・・私に気を遣わないで・・・?」
「気なんて遣ってないもん!
私が我が儘言っても、宿題見せてって言っても、おっぱいで文句言っても。
最後には、仕方ないな、って許してくれて・・・」
「そんなひまちゃんだから、私はずっと甘えていられたの!
だから辛くなんてなかったの!」
「さーちゃん・・・」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:51:39.66 ID:RzCUCNiXo
「よ・・・呼び方は・・・皆の前でいきなり戻すのは恥ずかしいけど・・・
そうだ! 今のクラスの皆が知らない高校に行けばいいよ!
そしたら、私がひまちゃんって呼んでも、おかしくない!」
「さーちゃん・・・! うん・・・うんっ!」
「へへへ、私はやっぱり天才かもしれないな~!」
「ふふっ、さーちゃん、大好きっ♪」
「えへへ・・・私も、ひまちゃん大好き!」
イチャイチャ
そうだ! 今のクラスの皆が知らない高校に行けばいいよ!
そしたら、私がひまちゃんって呼んでも、おかしくない!」
「さーちゃん・・・! うん・・・うんっ!」
「へへへ、私はやっぱり天才かもしれないな~!」
「ふふっ、さーちゃん、大好きっ♪」
「えへへ・・・私も、ひまちゃん大好き!」
イチャイチャ
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:52:26.98 ID:RzCUCNiXo
─
──
───
「おっふ・・・」
「電話切らずに置いといたらえらいもん聞いちゃったな・・・」
「ま、お幸せにね。櫻子、ひま子」
~Fin~
──
───
「おっふ・・・」
「電話切らずに置いといたらえらいもん聞いちゃったな・・・」
「ま、お幸せにね。櫻子、ひま子」
~Fin~
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:54:54.37 ID:zq8nzmEdo
乙乙
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:55:38.69 ID:kxDf7spTo
お疲れ
やっぱりssはさくひまが話を広げやすいのかね
やっぱりssはさくひまが話を広げやすいのかね
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 23:57:44.32 ID:RzCUCNiXo
なちゅやちゅみ+2で、櫻子の部屋に季節外れのクリスマスツリーが置きっ放しになっているのを見て思いつきました。
最初はクリスマスツリーをクリスマスツリー質に取った向日葵が、
取り返しにきた櫻子を電流で失神させて好き放題する話だったんですが、
押入れの中でひまちゃん、さーちゃん、って呼び合いながらイチャコラする2人が
頭の中に浮かび、気が付いたらこうなってました。
変態向日葵は基本。
ありがとうございました!
最初はクリスマスツリーをクリスマスツリー質に取った向日葵が、
取り返しにきた櫻子を電流で失神させて好き放題する話だったんですが、
押入れの中でひまちゃん、さーちゃん、って呼び合いながらイチャコラする2人が
頭の中に浮かび、気が付いたらこうなってました。
変態向日葵は基本。
ありがとうございました!
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 00:11:56.53 ID:2WqsFeYuO
乙!やっぱりさくひまは最高ですわ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442672449/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ ゆるゆり | Comments (0)
提督「私です?」木曾「お前が?」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:27:14.23 ID:CzuWy1oF0
木曾「やっぱりまだ仕事してたんだな」
提督「木曾? どうしたんだ、こんな時間に」
木曾「どうしたもこうしたもあるか。外から執務室の明かりが見えたから覗きに来たんだよ。そしたら案の定お前がいた」
提督「私に用でもあるのか?」
木曾「手伝ってやる。まったく水臭い……こんな遅くまでするぐらいなら俺に言え。俺じゃなくとも、誰かに言えば手を貸してくれただろ」
提督「大丈夫大丈夫。もうすぐ終わるよ」
木曾「お前のもうすぐは信用できないんだ。ほら、手を貸してやる。俺にできることはあるか?」
提督「もー相変わらず強引だなあ……じゃあ手伝って貰おっかな」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:28:03.72 ID:CzuWy1oF0
木曾「……」
提督「……」
木曾「……」
提督「……」
木曾「……ご機嫌だな?」
提督「え、そう?」
木曾「ああ。随分と嬉しそうに見えるぜ」
提督「ふふふ……バレてしまったか」
木曾「何かあったのか?」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:30:17.59 ID:CzuWy1oF0
提督「実はね、木曾クン。私は明日休みなのだよ。だからこうしてだらだら仕事をしていてもなんの苦にもならんのだ」
木曾「……だらだらだと?」
提督「いやーちょっと気が抜けちゃってね。そしたら木曾が応援に来てくれるしラッキーラッキー。わはは」
木曾「ほう……」
提督「お……ど、どうしたんだね。木曾クン。いつもの凛々しいお顔がとても怖いものになってるよ」
木曾「つまり俺は……お前の怠けた結果の尻ぬぐいをさせられていたのか?」
提督「お、落ち着き給え。そもそも私は手伝わなくていいと言っていたではないか」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:31:13.06 ID:CzuWy1oF0
木曾「そうだな。でも、それにしては種明かしが遅すぎたんじゃないか……? もう仕事の殆どが終わってるぜ」
提督「いやだってほら……あれだよあれ……木曾の好意を無下にできなかったというか……」
木曾「俺としてはむしろ無下にして欲しかったけどな?」
提督「それにほら……木曾と二人っきりになりたいっていう……提督のいじらしい気持ち? みたいな……?」
木曾「そうだな……」
提督「そ、そうそう……」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:31:40.38 ID:CzuWy1oF0
木曾「俺もお前とふたりっきりでうれしい……ぜっ!」
提督「あああ~痛い痛い! やめて締まってるから、締まってる! すみませんでしたああああ」
木曾「なんだよ、遠慮するんじゃねえよ。せっかくふたりっきりなんだからよ」
提督「木曾、おっぱい、おっぱい背中に当たってる! やわらかい! 離して!」
木曾「随分と余裕じゃねえか。こんなんじゃスキンシップにもならないか? んん?」
提督「ううう……やはり艦娘はつよい……力では……か、勝てない……」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:32:17.77 ID:CzuWy1oF0
木曾「……」スンスン
提督「て、おいいい何してるの木曾ぉぉ!」
木曾「いや、もう風呂に入ってたんだな?」
提督「うわ離してくれ、ほんとやめて!」
木曾「なんだよ、いい匂いじゃねえか」
提督「ひ、ひえ~っ」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:34:02.59 ID:CzuWy1oF0
―――――――
――――
――
―
木曾「悪い悪い、やり過ぎた」
提督「今日ほど風呂に入ってて良かったと思う日はないわ……」
木曾「俺は普段のお前の匂いも好きだぜ。心が安らぐからな」
提督「……まさか部下からセクハラを受ける日が来るとは。おのれ……今度は私がお前の匂いをめちゃくちゃ嗅いでやろうか」
木曾「へえ……いいぞ。ただしその時は俺も同じことをするからな?」
提督「ぐぬぬ……」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:34:29.74 ID:CzuWy1oF0
木曾「で、明日休みなんだってな?」
提督「ん? まあ……ふふふ、そうなんだ。お休みなんだ」
木曾「俺も休みなんだ。よかったら一緒に何処かに出かけないか?」
提督「一緒に……まあ……別に問題は無いか。構わないぞ。今日手伝ってくれたこともあるし、ランチぐらいは私が出そう」
木曾「それならディナーは俺に任せてもらおうか」
提督「え、ディナーまで……? というか普通それなら逆になるんじゃ……?」
木曾「それじゃあ俺はもう戻るよ。おやすみ
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:36:30.80 ID:CzuWy1oF0
―――――――
――――
――
―
提督「今日は楽しかったねえ」
木曾「……」
提督「木曾……?」
木曾「すまねえ……俺の所為でめちゃくちゃになっちまった」
提督「なんだ、まだ気にしてるのか。私は楽しかったぞ。しかしまあ……お前は余程人目につくらしいね」
木曾「いつもはここまでじゃないんだが……お前に合わせて、気合入れて服を見繕って来たらこの様だ」
提督「どこに行っても黄色い声が凄まじかったな……何度も呼び止められて、まさか芸能関係っぽいところからもスカウトを受けるとは……」
木曾「……」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:37:43.25 ID:CzuWy1oF0
提督「そうしょげるんじゃない。何度も言うが、私は楽しかった。普段の木曾とは違う一面がいくつも見られたからね。木曾は楽しくなかったか?」
木曾「いや……俺も楽しかったぜ。お前と一緒だったからな。だから尚更邪魔が入ったことが許せねえ」
提督「まあまあ怒るな……ああそうだ。それならいい考えがある」
木曾「いい考え?」
提督「そうそう。今度出かけるときは、今日とはまったく正反対の趣の服装にしよう。そうすれば多少は人目に付かなくなる…………かなあ?」
木曾「かなあ……って。どっちだよ」
提督「いや、想像したら割とよかったから……。まあ、そういう星の元に生まれたんだと諦めよう。このイケメンめ!」
木曾「って諦めてんじゃねえか!」
提督「さー鎮守府へ帰ろ帰ろ」
木曾「あ、こらまて!」
おわり。
提督は♂♀どちらでしょう。
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:47:39.77 ID:NxaYlV9wO
乙
提督は♀だ!
提督は♀だ!
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 00:58:03.10 ID:BdFplUUJ0
乙
両方のパターンを想像すれば2度おいしい
両方のパターンを想像すれば2度おいしい
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/28(火) 01:16:01.83 ID:Cv7GfVv/O
おつ
木曾SSええぞ!ええぞ!
もっと増えてください(切実)
木曾SSええぞ!ええぞ!
もっと増えてください(切実)
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467041233/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ 艦隊これくしょん | Comments (0)
マネージャー「恋愛禁止」AV女優「!」
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 21:43:48.27 ID:VZ4ezfFLO
マネージャー「何たってトレンドだからな!」
マネージャー「恋愛を禁じられた女優たちが、エネルギーを全部作品に注ぎ込んで淫乱ド変態プレイの限りを尽くす!」
マネージャー「いいぜ…… 自分で言ってるだけでギンギンになってくるわ」
AV女優「……違反したら?」
マネ「即クビ。事務所は今後これを売りにしていく」
AV女優「男優さんに本気出したらだめなんですか?」
マネ「現場じゃ出して構わん、つーか出しまくれ! 本気汁全開!」
AV「恋愛感情……みたいなもの全然なしで?」
マネ「お前プロだろ? やって見せろよ。メスの本性をユーザーにさらけ出すんだよ! すげー作品が出来上がるぜ!」
マネ「さっそく新作タイトルも考えた。『恋愛禁止され欲求不満の体を持て余したAV女優がキモ男たちと強制中出し合宿したらこうなった』」
AV(うう、プロ野球選手さんとメアド交換したばかりなのに……)
AV(仕方ない…… クビになりたくないし、晩御飯誘われたけど断っておこう)ピ
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 21:46:24.04 ID:VZ4ezfFLO
to プロ野球選手さん
件名 ごめんなさい
明日のお約束、都合が悪くて行けなくなっちゃいました。
試合がんばってくださいね! AVより♡
AV(あ、♡つけたらまずいかな…… じゃやめとこ)
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 21:48:21.35 ID:VZ4ezfFLO
(修正後)
明日のお約束、都合が悪くて行けなくなっちゃいました。
試合がんばってくださいね! AVより
ピ
(送信中)
ピロリロリロ
プロ野球選手「?」
ピ
プロ野球選手「!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 21:52:26.00 ID:VZ4ezfFLO
(その日のナイター)
ワーワー
野球中継アナ「おーっとスイングアウト三振! プロ野球選手ここまで4連続三振です!」
解説者「スイングのモーションがバラバラですね。何があったんでしょうか」
AV(どうしたんだろ? まさかドタキャンのショックで? そんなことないよね……)
(翌日)
ジャーホンバンハイリマース
男優「ほれほれほれほれほれ!!!!!」
AV「あひひひぃぃぃぃぃィィィィィオティィンポォしゅごいいいいい!!噴いちゃう噴いちゃうにょぉぉぉぉぉぉ~~~~」ブッシャァァァァァァァ
男優「そんなにいいか?え、いいのか?このこのこのっっ!!」
AV「ふげぎゃぎゃぎゃぁぁぁぁぁれんじょくマシンガンピストンこうげきぃぃぃぃもうらめらめらめらめしんじゃうにょォォォォォ~~~~!!!」
ブッシャッシャァァァァァァーーーーーーー!!!!!
オツカレッシター
マネージャー「おうお疲れ。いやー良かったよ今日の撮影」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 21:56:28.68 ID:VZ4ezfFLO
AV「ありがとうございます」
マネ「なんかこう燃え方がさ、マジ入ってるよね」
AV「いやー、いつもと同じですよ」
マネ「ところでどう? この後飯でも食わない?」
AV「え、それって良くないんじゃないですか?」
マネ「どうして?」
AV「だって、……プライベートでのそれは禁止じゃ?」
マネ「かんけーねーよ。一緒に作品作ってる同志だろ? 旨い寿司ご馳走してやるよ」
AV「えー? 私お寿司大好き! ぜひぜひ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 22:00:04.86 ID:VZ4ezfFLO
(寿司屋)
マネ「正直、今日の撮影興奮したよ。おっ立ちぱなしだった」
AV「んもーうマネったら。お仕事とプライベートは分けましょうね?」
マネ「そうは言ったって俺も男だもん。元気になるもんはなっちまうよ」
サワサワ
AV「ちょっとマネどこ触ってんですか」
マネ「……いいだろ? 今夜」
AV「だって禁止でしょ?」
マネ「禁止されるから燃える……ってそういう話じゃねえよ。お前だってヤりたくなってんだよな? 行こうぜ」
AV「あっそんな……」
AV「!」
プロ野球選手「!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 22:02:18.15 ID:VZ4ezfFLO
AV(あそこにいるのはプロ野球選手さん! どうしてここに!)
プロ野球選手(あれはAVさん! 隣にいる男は……)
プロ野球選手(そうか。そういうことか。俺は彼女に本気だったのに……! フッ、俺が馬鹿だったよ……)ガタッ
AV(……)
マネ「いいよな?」
コクリ
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 22:04:44.01 ID:VZ4ezfFLO
(ホテル直行)
マネ「ほれほれほれほれほれ!!!!!」
AV「あひひひぃぃぃぃぃィィィィィマネのオティィンポォしゅごひひひのォォォォォーーーーーー!!」
マネ「恋愛禁止!恋愛禁止!恋愛禁止!」
AV「りぇんあぃ、きんしぃぃぃぃぃ!!!!!!」ブッシャアアアアアーーーーーー!
マネ「中ん出すぞ!俺の恋愛禁止汁をAVのマンコん中に!」
AV「出してぇぇぇぇ!インコース&ど真ん中にストレートでぇぇぇぇ!!」ブシャーーーーーー!!
マネ「いくぞマネのインコース直球恋愛禁止孕み汁ゥ!!」ドピュルルルル
AV「来たアアアアアアアナイスタイミング絶好球ぅぅぅゥゥゥゥ!!!」
カキーン
・・・・・・・・・・・
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 22:07:31.82 ID:VZ4ezfFLO
産婦人科医「おめでとうございます」
AV「」
チャーンチャーカチャンチャンチャンチャンチャーラーラララー
アナタハー(ry)トメルトキモマズシイトキモー(ry)
オギャーオギャー
・・・・・・・・・・・
AV(元)「おい。今月の給料こんだけか?」
マネ(元)「ごめん。査定でマイナスつけられちまった」
オギャーオギャー
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/19(土) 22:08:50.50 ID:VZ4ezfFLO
元AV「ったく役立たずが。お前は種付けしか能がねえのか?」
元マネ「来月もっと頑張るから勘弁して」
元AV「絶対だぞ。給料上がらなかったお前の超絶変態プレイ写真ばらまいてやっからな」
元マネ「はい……」
元AV「それからな…… 忘れんなよ」
元AV「恋愛禁止だからな」
元AV「もちろん夜のお勤めは別だ。手抜くんじゃねえぞ?」
元マネ「……」
元AVは子供を産んでから化け物に変わった。
恋愛禁止という思い付きが、俺にもたらしたのは人生の落とし穴。
そして、浮気をしたら殺されるという現実。
おしまい
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 00:01:47.90 ID:xMzOzblkO
浮気したら誰だろうが殺されて当然だろ
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/20(日) 01:17:49.13 ID:JH0SEK3DO
チンコをハサミで切られてもしょうがない
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442666628/
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女騎士「天ぷらの気持ち」
1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:05:17 ID:RAfssW6k
女騎士「私は天ぷらになりたい」
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:07:38 ID:RAfssW6k
オーク「いきなり家に来て何を言うかと思えば…」
女騎士「こんな事、仲のいいお前くらいにしか言えないんだよ」
オーク「ホント友達少ないのな」
女騎士「くっ、その通りだから言い返せない…」
オーク「で、俺は何をすればいい?」
女騎士「こんな事、仲のいいお前くらいにしか言えないんだよ」
オーク「ホント友達少ないのな」
女騎士「くっ、その通りだから言い返せない…」
オーク「で、俺は何をすればいい?」
3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:10:03 ID:RAfssW6k
女騎士「さすが親友、物わかりが良くて助かる。愛してるぜ!」
オーク「止めてくれよ」
女騎士「照れるな照れるな。で、だな」
オーク「うん」
オーク「私を揚げて欲しいんだ」
オーク「止めてくれよ」
女騎士「照れるな照れるな。で、だな」
オーク「うん」
オーク「私を揚げて欲しいんだ」
4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:13:21 ID:RAfssW6k
オーク「ホワッツ?」
女騎士「お前んちには大量の小麦粉と、どでかい鍋があるだろ?」
オーク「あぁ、料理するのが好きだからな。一通りの素材と器具は用意しているぞ」
女騎士「ほら、もう理解できただろ?」
オーク「理解できてしまうのが悲しい…まぁ他でもないお前の頼みだ、やってやるよ」
女騎士「お前んちには大量の小麦粉と、どでかい鍋があるだろ?」
オーク「あぁ、料理するのが好きだからな。一通りの素材と器具は用意しているぞ」
女騎士「ほら、もう理解できただろ?」
オーク「理解できてしまうのが悲しい…まぁ他でもないお前の頼みだ、やってやるよ」
5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:16:49 ID:RAfssW6k
女騎士「イエス!イエス!イエス!」
オーク「すっごい喜びようだな…そんなに天ぷらになりたいのか、あんたは!」
女騎士「当たり前だ。小麦粉という名の衣を纏い、油という名の母なる子宮でカラッと変身する…これは手品か何かか?最高にファンキーでCOOLな魔法だろ?」
オーク「一理ある」
オーク「すっごい喜びようだな…そんなに天ぷらになりたいのか、あんたは!」
女騎士「当たり前だ。小麦粉という名の衣を纏い、油という名の母なる子宮でカラッと変身する…これは手品か何かか?最高にファンキーでCOOLな魔法だろ?」
オーク「一理ある」
6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:22:20 ID:RAfssW6k
女騎士「私は小学生の卒業文集に、将来は天ぷらになりたいと書いた程の逸材だぞ」
オーク「書いたのかよ。てか先生、何も言わなかったのかよ」
女騎士「私はクラスでも腫れ物のような扱いだったからな。先生も触れるのは面倒だったんだろう」
オーク「えぇ…」
女騎士「ちなみに中学の卒業文集にも同じ事を書いたぞ。その頃はイジメられていたけど天ぷらになりたい気持ちだけが生きる支えだったなぁ…」
シミジミ
オーク「さらっとイジメられていたとか言っちゃうんだ」
オーク「書いたのかよ。てか先生、何も言わなかったのかよ」
女騎士「私はクラスでも腫れ物のような扱いだったからな。先生も触れるのは面倒だったんだろう」
オーク「えぇ…」
女騎士「ちなみに中学の卒業文集にも同じ事を書いたぞ。その頃はイジメられていたけど天ぷらになりたい気持ちだけが生きる支えだったなぁ…」
シミジミ
オーク「さらっとイジメられていたとか言っちゃうんだ」
7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 09:28:59 ID:RAfssW6k
女騎士「なにせ甲冑と剣を持って登校していたからな。常にカチャカチャうるさいのが皆には迷惑だったんだろう」
オーク「ツッコミどころはそこじゃないんだが」
女騎士「本当は制服に憧れていたんだが、父が許さなくてな…騎士の家に生まれた宿命さ」
オーク「騎士が現代社会に溶け込むのは無理が…てか世界観なんなの?ファンタジー世界じゃないの?」
女騎士「何を言っている。時は平成、場所は日本だぞ」
オーク「現代日本に女騎士とオークがいるのか…そんな設定で大丈夫か」
女騎士「問題ない(問題ないとは言っていない)」
オーク「ツッコミどころはそこじゃないんだが」
女騎士「本当は制服に憧れていたんだが、父が許さなくてな…騎士の家に生まれた宿命さ」
オーク「騎士が現代社会に溶け込むのは無理が…てか世界観なんなの?ファンタジー世界じゃないの?」
女騎士「何を言っている。時は平成、場所は日本だぞ」
オーク「現代日本に女騎士とオークがいるのか…そんな設定で大丈夫か」
女騎士「問題ない(問題ないとは言っていない)」
9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:15:38 ID:RAfssW6k
女騎士「さぁ、それよりだ」
オーク「はぁ」
女騎士「早く私を天ぷらにしろ!今すぐ!ハリー!ハリー!ハリー!」
ヌギッ スポーン
オーク「脱ぎなれてるなぁ…」
女騎士「騎士たるもの、いつでも犯される準備はできないとな。と、今はセックスをしている場合ではない。早く揚げろ…私を、揚げろぉぉぉぉぉ!」
オーク「はぁ」
女騎士「早く私を天ぷらにしろ!今すぐ!ハリー!ハリー!ハリー!」
ヌギッ スポーン
オーク「脱ぎなれてるなぁ…」
女騎士「騎士たるもの、いつでも犯される準備はできないとな。と、今はセックスをしている場合ではない。早く揚げろ…私を、揚げろぉぉぉぉぉ!」
10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:17:37 ID:RAfssW6k
オーク「はいはい、じゃあまず衣を用意しないとな」
カチャカチャ
女騎士「早くしてくれ、ワクワクが抑えられないんだ」
オーク「あせんなって。料理人として、中途半端な事はできねぇ。最高の天ぷらにしなきゃあよ」
女騎士「確かに」
カチャカチャ
女騎士「早くしてくれ、ワクワクが抑えられないんだ」
オーク「あせんなって。料理人として、中途半端な事はできねぇ。最高の天ぷらにしなきゃあよ」
女騎士「確かに」
11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:26:12 ID:RAfssW6k
オーク「大きな器に小麦粉…そして氷水…卵黄…混ぜすぎないように優しく、優しく…」
カチャカチャ
オーク「女騎士、あそこの大きな中華鍋に油を入れておいてくれ」
女騎士「承知」
カチャカチャ
オーク「油は…そうだな、今回はごま油100%でいこうか」
女騎士「油によって違いがあるのか?」
オーク「そうだな、サラダ油とごま油を半々にしたり、オリーブ油オンリーだったり…ラードも悪くないな」
女騎士「私は料理が苦手だから油の種類がよく分からんな」
オンリー「ごま油は、やはりその香りが特徴だ。アクの強い女騎士にはごま油の力強さで対抗しようと考えたんだ」
女騎士「誰のアクが強いってぇ?」
カチャカチャ
オーク「女騎士、あそこの大きな中華鍋に油を入れておいてくれ」
女騎士「承知」
カチャカチャ
オーク「油は…そうだな、今回はごま油100%でいこうか」
女騎士「油によって違いがあるのか?」
オーク「そうだな、サラダ油とごま油を半々にしたり、オリーブ油オンリーだったり…ラードも悪くないな」
女騎士「私は料理が苦手だから油の種類がよく分からんな」
オンリー「ごま油は、やはりその香りが特徴だ。アクの強い女騎士にはごま油の力強さで対抗しようと考えたんだ」
女騎士「誰のアクが強いってぇ?」
12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:29:17 ID:RAfssW6k
オーク「お前だお前。ほら無駄話してないで油、油」
女騎士「くそぅ、今度種が尽きるまで搾り取ってやる…」
トプトプ
女騎士「おぉう、この匂い…」
オーク「いい匂いだ。熱が入り天ぷらになったら、さらにいいんだぞ」
女騎士「いっそうワクワクが高ぶってきたぞ!」
オーク「あせんなって!」
女騎士「くそぅ、今度種が尽きるまで搾り取ってやる…」
トプトプ
女騎士「おぉう、この匂い…」
オーク「いい匂いだ。熱が入り天ぷらになったら、さらにいいんだぞ」
女騎士「いっそうワクワクが高ぶってきたぞ!」
オーク「あせんなって!」
13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:31:59 ID:RAfssW6k
カチャカチャ
オーク「さて、衣は用意できた。では油を熱するか。」
女騎士「こんなでかい鍋だ、なかなか熱くならないんだろうなぁ」
オーク「ところがどっこい」
スッ
オーク「魔法石、なんて便利なものがあるのさ、これがな」
女騎士「ファンタズィーー」
オーク「さて、衣は用意できた。では油を熱するか。」
女騎士「こんなでかい鍋だ、なかなか熱くならないんだろうなぁ」
オーク「ところがどっこい」
スッ
オーク「魔法石、なんて便利なものがあるのさ、これがな」
女騎士「ファンタズィーー」
14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:34:56 ID:RAfssW6k
オーク「この魔法石には火炎魔法が閉じこめられている。こんな大量の油も、これを使えばあっという間、ちょちょいのパッパだ」
ポイッ
オーク「ベギラゴン!」
ボワッ
ゴウゴウゴウ
女騎士「すごい炎だ、これならすぐに違いない!」
オーク「ヒャッハー!180℃まで熱してやるぜ!」
ポイッ
オーク「ベギラゴン!」
ボワッ
ゴウゴウゴウ
女騎士「すごい炎だ、これならすぐに違いない!」
オーク「ヒャッハー!180℃まで熱してやるぜ!」
15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:43:39 ID:RAfssW6k
フツフツ
オーク「という訳で、180℃です」
女騎士「時は来た!それだけだ」
オーク「ブフッ」
女騎士「時は来た!それだけだ」
オーク「めっちゃ似てる、再現度はんぱねぇ」
オーク「という訳で、180℃です」
女騎士「時は来た!それだけだ」
オーク「ブフッ」
女騎士「時は来た!それだけだ」
オーク「めっちゃ似てる、再現度はんぱねぇ」
16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:47:25 ID:RAfssW6k
女騎士「小芝居はここまでにして、だ」
オーク「おう、やるぜ」
女騎士「やるさ」
オーク「入りな、この衣という名の海に」
女騎士「あぁ」
トプッ
女騎士「んんっ…冷た…」
オーク「まんべんなく纏えよ。万が一にも、億が一にも剥がれる訳にゃあいかねぇんだからな」
女騎士「分かっている。天ぷらの事なら…この私が一番、な」
チャプチャプ
オーク「おう、やるぜ」
女騎士「やるさ」
オーク「入りな、この衣という名の海に」
女騎士「あぁ」
トプッ
女騎士「んんっ…冷た…」
オーク「まんべんなく纏えよ。万が一にも、億が一にも剥がれる訳にゃあいかねぇんだからな」
女騎士「分かっている。天ぷらの事なら…この私が一番、な」
チャプチャプ
17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:51:15 ID:RAfssW6k
チャプ…
女騎士「…いいぞ」
オーク「よし、じゃあいよいよだ」
女騎士「あぁ」
オーク「最終確認だ、本当に…本当にいいんだな?お前は…それで、いいんだな?」
女騎士「もちろんだ。確かに天ぷらにならなければ世はこともなし、誰もが笑いながらフライドチキンでパーティーができるって寸法さ。でもな」
オーク「でも?」
女騎士「それじゃあ駄目だ、駄目なんだ。まともな世界じゃ、私はイケないんだよ」
オーク「上出来だ、それだけ吐けりゃ、上々出来だ」
女騎士「…いいぞ」
オーク「よし、じゃあいよいよだ」
女騎士「あぁ」
オーク「最終確認だ、本当に…本当にいいんだな?お前は…それで、いいんだな?」
女騎士「もちろんだ。確かに天ぷらにならなければ世はこともなし、誰もが笑いながらフライドチキンでパーティーができるって寸法さ。でもな」
オーク「でも?」
女騎士「それじゃあ駄目だ、駄目なんだ。まともな世界じゃ、私はイケないんだよ」
オーク「上出来だ、それだけ吐けりゃ、上々出来だ」
18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:54:54 ID:RAfssW6k
オーク「行けよ、お前が望んだ事だ…行けよ、これで…これで『あばよ』だ」
女騎士「あぁ…迷惑ばかりかけたな」
オーク「へっ、よせよ…終わりは…俺達の終わりは、尻切れトンボでいい、それで十分なのさ」
女騎士「あぁ…じゃあな、あばよ…あばよ!」
ピョーン ドパーン!
ジュ…
ジュワワワワワ!
女騎士「あぁ…迷惑ばかりかけたな」
オーク「へっ、よせよ…終わりは…俺達の終わりは、尻切れトンボでいい、それで十分なのさ」
女騎士「あぁ…じゃあな、あばよ…あばよ!」
ピョーン ドパーン!
ジュ…
ジュワワワワワ!
19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 22:56:36 ID:RAfssW6k
女騎士「アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アッ…アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ!」
ジュワワワワワ!
女騎士「アッ…アットゥゥゥイ!」
20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:03:49 ID:RAfssW6k
オーク「…」
オーク(180℃の油だ…熱いさ…熱いどころの話じゃあない…まだ鉄の処女(アイアンメイデン)の方が可愛げがあるくらいだぜ…)
オーク(だがあいつの選んだ道だ…これが…)
オーク(あいつは、いつも誠実で、凛として、真っ直ぐだった…)
オーク(だからこそ、自分の気持ちを偽れなかった…他の奴なら、天ぷらになるなんて馬鹿馬鹿しい三流以下のアメリカン・コメディーみたいな望みは持たない…持ったとしても叶えようなんてしない)
オーク(だがあいつは…女騎士は…女騎士だから…曲げれなかったんだ…真っ直ぐだから)
オーク(180℃の油だ…熱いさ…熱いどころの話じゃあない…まだ鉄の処女(アイアンメイデン)の方が可愛げがあるくらいだぜ…)
オーク(だがあいつの選んだ道だ…これが…)
オーク(あいつは、いつも誠実で、凛として、真っ直ぐだった…)
オーク(だからこそ、自分の気持ちを偽れなかった…他の奴なら、天ぷらになるなんて馬鹿馬鹿しい三流以下のアメリカン・コメディーみたいな望みは持たない…持ったとしても叶えようなんてしない)
オーク(だがあいつは…女騎士は…女騎士だから…曲げれなかったんだ…真っ直ぐだから)
21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:07:20 ID:RAfssW6k
オーク(まったく、どうしてこうも感傷的になっちまうかねぇ…)
ガサゴソ シュボッ
スパー
オーク(禁煙してたのが馬鹿らしくなっちまった…やれやれ、これだから…な)
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ…アッ…ダンダンナレテキタァァァアットゥゥゥイ!」
ガサゴソ シュボッ
スパー
オーク(禁煙してたのが馬鹿らしくなっちまった…やれやれ、これだから…な)
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥイ…アッ…ダンダンナレテキタァァァアットゥゥゥイ!」
22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:08:34 ID:RAfssW6k
ジュワワワワワ!
女騎士「アットゥゥゥ」
ジュワワワワワ!
女騎士「ァァァ…」
ジュワワワワワ!
女騎士「…」
ジュワワワワワ!
女騎士「…」
女騎士「アットゥゥゥ」
ジュワワワワワ!
女騎士「ァァァ…」
ジュワワワワワ!
女騎士「…」
ジュワワワワワ!
女騎士「…」
23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:10:20 ID:RAfssW6k
オーク「…」
ササッ カラッ
オーク「へっ、こんがりしてらァ…」
女騎士「…」
オーク「どうだい相棒、気分は」
女騎士「…」
ササッ カラッ
オーク「へっ、こんがりしてらァ…」
女騎士「…」
オーク「どうだい相棒、気分は」
女騎士「…」
24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:15:00 ID:RAfssW6k
女騎士「…ひとつ、分かった事がある」
オーク「なんだ?」
女騎士「天ぷらは…たとえ憧れても、なるもんじゃない。なってみて初めて分かった。衣を纏ったままじゃあ、私は私じゃないんだ」
オーク「なんだ、随分当たり前な話だな。今頃気付いたのかよ」
女騎士「私は馬鹿だからな…こうやって、ようやく思い知るのさ」
オーク「オーケー上出来だ相棒。で、俺は何をすりゃいい?」
オーク「なんだ?」
女騎士「天ぷらは…たとえ憧れても、なるもんじゃない。なってみて初めて分かった。衣を纏ったままじゃあ、私は私じゃないんだ」
オーク「なんだ、随分当たり前な話だな。今頃気付いたのかよ」
女騎士「私は馬鹿だからな…こうやって、ようやく思い知るのさ」
オーク「オーケー上出来だ相棒。で、俺は何をすりゃいい?」
25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/04(金) 23:17:29 ID:RAfssW6k
女騎士「そうだな…私は…私になりたい」
オーク「もう、なってるさ」
女騎士「かもな。だがそれには、この衣…殻を破らなきゃ」
オーク「だな」
女騎士「だからオーク…」
オーク「あぁ」
女騎士「くっ、衣剥がせ!」
【おしまい】
オーク「もう、なってるさ」
女騎士「かもな。だがそれには、この衣…殻を破らなきゃ」
オーク「だな」
女騎士「だからオーク…」
オーク「あぁ」
女騎士「くっ、衣剥がせ!」
【おしまい】
27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/05(土) 16:23:42 ID:vyrz4ID.
これは一体…(褒め言葉)
28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/03/07(月) 17:40:46 ID:HCR95NiM
揚がってオチたなあ…
乙
乙
掲載元:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1457049917/
Entry ⇒ 2016.06.30 | Category ⇒ 魔王・勇者 | Comments (0)
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