【FGO】ぐだお「マシュをデートにでも誘おうかなー……」
人を選ぶ内容ではあるとおもう
30レスぐらい
ぐだお(人理焼却は防げたけど、今日も今日とて微弱な特異点もどきの修正!)
ぐだお(でも、みんなや……大好きな後輩が、マシュ居るから、頑張ろうって思える)
ぐだお(……世界も元に戻ったし、もう少しおちついたらマシュをデートにでも誘おうかな)
.
ぐだお「ふぅー、ただいまー」
マシュ「あ、先輩。レイシフトお疲れ様でした!今回は北米で、大変でしたね……」
ぐだお「微弱な歪みが東西それぞれの海岸に出るとは……慣れたとはいえ足腰がキツいや」
マシュ「一度、カルデアに戻って再出発すればよかったと思いますが」
ぐだお「レイシフトの回数が少ないに越したことはないよ。マシュも、サポートありがと」
マシュ「いえ!お役に立てたのなら光栄です!でも、もう少しご自分の体をいたわってくださいね」
ぐだお「ん、そうするよ。……ところでマシュ」
マシュ「はい?なんでしょう」
ぐだお「ちょっぴり、なんだか、なんとなーくだけど、……嬉しそう?」
マシュ「あ!いえ、その!……わ、わかりますか?」
ぐだお「うん。何かいいことでもあった?」
マシュ「はい!……そうですね。尊敬すべき先輩にはやはり迅速にお伝えすべきですね」
ぐだお「ん、どうしたの改まって。なんか、よっぽど重大なこと?」
マシュ「はい。実は……以前よりとある男性スタッフの方と親しくさせていただいたのですが」
ぐだお「ふむふむ」
マシュ「この度、恋人としてお付き合いすることになりました!」
ぐだお「……………………………………………………へ、ぇー、ほぉー!お、めでとう!」
マシュ「ありがとうございます!」
ぐだお「はっはっは。これはスタッフだけじゃなくサーヴァントの皆にも祝ってもらわないとな!」
マシュ「せ、先輩そこまで大事にしなくても……!」
ぐだお「はっはっは。よーし、皆に知らせに行っちゃうぞー」
マシュ「あ、待って先輩」
ぐだお(速やかに管制室を出る)
ぐだお(速やかに自室に向かう)
ぐだお(速やかに令呪3画で清姫、頼光、静謐をそれぞれ部屋の外に出す)
ぐだお(速やかに部屋の鍵を閉める)
ぐだお(速やかに部屋のトイレの便器へと顔を向ける)
ぐだお「ヴォォオ"オッ、エ"ェッエ"ェッ、ッェゲェエォッ……ッハゥ……ヴェエ"エ"エ"……ッエ"」
ダ・ヴィンチちゃん「ん、どうしたんだい3人とも。てっきりマスターの部屋に居るとでも思ったのだけれど」
清姫「いえ、その……」
頼光「部屋を追い出されてしまいました」
静謐「有無を言わさず、令呪を使って……」
ダ・ヴィンチちゃん「ふむ。本来の聖杯戦争のそれと比べて効果が薄いとはいえ、カルデア製の令呪でもそれぐらいはできるのか……しかしなんでまた?」
清姫「どうにも鬼気迫る表情で部屋に入ってきたものですから」
頼光「いかに母と言えど問い詰めること敵わぬ様子でした」
静謐「強引に令呪を使われるのも、ちょっとだけ悪くないと思いました」
ダ・ヴィンチちゃん「事情も知らせずとは、彼にしては珍しいね」
頼光「確か先ほどまでレイシフトをしていたように存じますが、その折に何かありましたか?」
ダ・ヴィンチちゃん「いや、こちらから観測していたけれど、いつも通りの微弱な特異点予備軍を修正して終わりだったよ。マシュが労いに行ってたはずだけど」
マシュ「あの!すいません!先輩がこちらに来ませんでしたか!?」
ダ・ヴィンチちゃん「おや、マシュ。慌ててどうしたんだい?」
マシュ「いえ、その……」
清姫「マシュさん」
マシュ「は、はい」
清姫「私の前で嘘はよくありません。ましてや安珍様に関して誤魔化すことも許されません」
静謐「何か、その、マスターとあったのですか?」
マシュ「……そのー、先輩が、私が恋人が出来たことを」
清姫「安珍様とマシュさんが恋仲に!?」チャキ
頼光「!?」チャキ
静謐「!?」チャキ
ダ・ヴィンチちゃん「ステイ!3人ともステイ!マシュ、ちゃんと詳しく!ちょっと聞き間違えてるみたいだから!」
マシュ「お三方が先輩を大事に思っているのは分かっていますので武器をお納めください!」
マシュ「その…………私が、男性スタッフの方と恋仲になったのを先輩にお伝えしたら、皆さんに言って回る、と駆けて出て行って」
ダ・ヴィンチちゃん「あー」
清姫「えぇ……」
頼光「ほう」
静謐「はぁ……」
マシュ「あの、……みなさん」
ダ・ヴィンチちゃん「あ、おめでとう」
清姫「……おめ、でとうございます」
頼光「……おめでとうござい、ます」
静謐「……おめでとう、ございます」
マシュ「ありがとうございます!……しかし先輩はこっちには来てないみたいですね」
ダ・ヴィンチちゃん「あー、そうだね」
清姫「そうですね」
頼光「ええ、確かに」
静謐「こちらには来ていません」
マシュ「ほかの英霊の皆さんのところに行ったのでしょうか?」
ダ・ヴィンチちゃん「気になるなら、行ってみれば?」
マシュ「はい。変なテンションの先輩があることないこと言いふらしては困るので!行ってきます!」
ダ・ヴィンチちゃん「……」
清姫「……」
頼光「……」
静謐「……」
ダ・ヴィンチちゃん「……君たちに聞くのもなんだけど、どうすればいいと思う?」
清姫「えーっと、すいません、先ほど何となくでリアクションしてしまったので分かりません」
頼光「行って抱きしめます」
静謐「今は静観が吉かと」
ぐだお「おー、ダ・ヴィンチちゃん、とみんなも居るかー。さっきのレイシフトの報告に来たよー」
ダ・ヴィンチちゃん「あ、ぐだおくん。……あー、」
ぐだお「あれ?何々?何か話してた?」
ダ・ヴィンチちゃん(口元がちょっぴり汚れて、ちょっぴり異臭が、目元もなんだか……)
頼光「……」(手ぬぐいを取り出す)
ぐだお「ん、何?」
頼光「ごしごし」(手ぬぐいでぐだおの顔を拭く)
ぐだお「う、わわわ!?」
頼光「失礼。気になったもので」
ぐだお「な、何が?」
ダ・ヴィンチちゃん(珍しいナイスフォロー)
頼光(思い出しました。男の子は強がりたいものですから、何も聞かないのが一番かと)
清姫(なるほど。勉強になります)
静謐(あとでその手ぬぐい貰えますか?)
頼光(だめです)
ぐだお「さっきから目線を交わしあってみんなどうしたの?」
ダ・ヴィンチちゃん「何でもないよ。それより、報告を受けようか――」
アンデルセン「――それからの話をしよう」
アンデルセン「マスターと入れ違いにサーヴァントたちの部屋を回ったマシュ・キリエライトは」
アンデルセン「相手によって濁したり、濁しきれなかったりしたことにより」
アンデルセン「マスターではない、カルデアの男性スタッフとくっついた、という事実が多少の尾ひれがつきつつも広まった」
黒髭「マスター!マスター!こないだのパイケットでゲットした新作を一緒に――」
黒髭「マスター……?」
ぐだお「……」
黒髭「し、しんでる……!」
ぐだお「ん、生きてるよ」
黒髭「いや、でもその、顔。まるで死人でござるよ」
ぐだお「あー、そう?んー、そうか。ダメだなぁ」
黒髭「……マスター。正直に言うでござるよ」
ぐだお「何を?」
黒髭「他の誰ぞが考えても口にしなかったけれど拙者だから言っちゃう」
黒髭「――――NTRじゃね?」
ぐだお「……」プルプルプルプル
黒髭「マスター?」
ぐだお「ゥオ"ロッババッババッバァァッァボボボボォォォォォォ!!!」
黒髭「マスターの口から虹色の噴水が!?」
エミヤ「何をやっている!?ええい、せっかく粥が食べられるようになったというのに……!!」
黒髭「あれ?なにこれ、拙者ヤバいことしちゃった!?」
エミヤ「ここしばらく、飯が一切喉を通らなくなっていたのだ!白湯から始めてジュースやスープを経てようやく粥に来れたというのに!」
黒髭「オウフ。それは申し訳ないことを」
エミヤ「しかもマシュの前では普通に食事をとるふりをして無理に食べるから、マシュが去った後はレインボーマーライオンだ」
黒髭「まじですまんかった」
ぐだお「ォボォォォボォーボォボゥゥゥボオオオオーーボボボォ―ボーブォ……」
黒髭「ボボボーボ?」
ぐだお「ボーボボ」
黒髭「意外と大丈夫な気がする」
エミヤ「マスターで遊ぶな!!」
ぐだお「なんとか落ち着いた」
エミヤ「味と固形感を極限に薄めた栄養満点野菜ジュースだ。折りを見て飲むがいい」
ぐだお「わかった、ありがと」
黒髭「うん、言い方が悪かったよ拙者。でもそうじゃん、マスターはマシュっちと仲良かったじゃんめっちゃ」
黒髭「それが?気づけば?名前表記もされていない一般男性スタッフ職員と?いやー、コレは混沌・悪の匂いがしますわ」
エミヤ「それはなんだ、自身の暗躍を示唆しているのか?」
黒髭「いや確かに拙者は混沌悪だけど、違う違う。こうニュアンス的な意味でね?薄い本に出てきそうな薬か、魔術か、使ったんじゃないのか?ってこと!」
ぐだお「……それで、心とか、支配されて、ってことか?」
黒髭「いやー、3次のノマカプってただのリア充だから普段なら気にしないんですけどね?流石に今回の件は拙者おかしいと思うでござる」
エミヤ「ふむ。確かにマスターとマシュは人理修復をともにし、かつての戦闘でも現在のサポートでも類を見ない信頼関係を結んでいるのが見て取れる」
黒髭「ともすれば、もうこれはルート確定っしょ!?好感度マックスで選択肢間違えたとも思えない、ねぇ!?エロゲの主人公さん!」
エミヤ「君が何を言っているのかさっぱりだが、客観的に見て俺も二人はくっつくもんだと思っていだけど……」
黒髭「どんでん返しのちゃぶ台返し案件に拙者激おこ!期待したファンの皆様を裏切る行為ですよこれは!」
黒髭「と、いうわけで候補としては、Pか金ぴかの秘薬あたりが怪しいと踏んでいるのですけれども」
ぐだお「いや、でもさ。別に、普通だったんだよ、マシュ」
エミヤ「ほう。正気を失ったり、あるいは強引な手段で屈服させられてるような気配は無かった、と」
黒髭「おや、エミヤ氏も案外そういう話題に理解があるタイプ?」
エミヤ「唐突な女性の心変わりには、何者かの暗躍ぐらい予想するだろう。
私だって、親しいと思っていた女性に急に剣を向けられた記憶ぐらいある」
黒髭「ほう、それでその時はどうだったんです?」
エミヤ「脱線しかねないから語弊を承知で結果だけ話すと、まぁある種の洗脳に近いようなものだったよ」
ぐだお「あー、やっぱり正義の味方とかしてるとヒロインの悪落ち(オルタ化)とか、あるんだね」
黒髭「定番ですな」
ぐだお「……でも、さっきも言ったけど。マシュは、そういうのじゃないと思う」
エミヤ「根拠を聞こうか」
ぐだお「んー、根拠って言われると、無いかな。強いていうなら直感?」
黒髭「マスターにそんなスキルが。強化クエストで改修受けそうですな」
エミヤ「ふん。まぁ、あれだけマシュと窮地を共にしたマスターなら、その直感も十分な根拠だろうよ」
黒髭「でもでつね、エミヤ氏。だからこそのアレですよ、男女的な意味ではない修羅場をくぐって、男女の仲にならないの」
エミヤ「そこだな。マスターの直感を騙すほどのボロが出ない高等な魔術で操られてると言われた方がまだ信じられる」
ぐだお「……二人とも、今更だけど俺たちの事、そんな風に思ってたんだ」
黒髭「そりゃあねぇ。あんだけアツアツな仲を見せられたら、ねぇ?」
エミヤ「何事に例外はつきものだ。が、キミたちに関しては当てはまらないと思った」
ぐだお「俺自身も、てっきりマシュは俺のこと好きだと、思い込んでたよ……」
黒髭「それだけ聞くと恥ずかしい勘違い男みたいですが、この件だけはたぶんカルデアのサーヴァント皆様同意すると思いますぞ」
エミヤ「少なくとも、私もその一員だ」
黒髭「となると、結局のところ何が原因で振られたんでしょーね」
ぐだお「う、おぉ……」
エミヤ「その話題はまだ早い!」
黒髭「でも、そこまで含めてみんな気になってござるでしょう?
気持ち切り替えるためにも、その辺整理しといた方がいいでござるよ」
エミヤ「確かに、有事の際にこの調子であると我々も困る。だが、もう少しそっとしておくのも……」
ぐだお「いや、いいよエミヤ。大丈夫。うん、いざってときのためにそろそろ俺も気持ち、切り替えたい」
黒髭「おぉ、その意気ですぞマスター。女で痛い目見たときは、愚痴って見切りつけてとっとと次の航海に行くが吉ってもんだぜぃ?」
エミヤ「割り切った英雄の考え方だがね。マスターぐらいの性根なら、そういう方針の方が合っているのかもな
ぐだお「で、俺の何が悪かったんだろ……」
黒髭「そうですねぁ、ぶっちゃけ見当もつかないので無難そうな原因からも一通り検証するでござる?」
エミヤ「ありえないと思っている簡単な理由からも、糸口が見つかるかもしれないからな」
ぐだお「じゃあ……まずは、顔?」
黒髭「マスターの顔は少なく見積もっても平均以上、海賊連中の相手だって十分務まるレベルですぞ」
エミヤ「荒くれなりの妙な価値観が混じっている気もするが
……そもそも、美酷以前に、マシュが外見でいの一番に判断するような女性に見えるかね?」
ぐだお「まぁ、流石の流石にそこは無い、のかな。――あ、いや、まってそういった先入観で俺は悲しんだばかりだったんだ。
なぁ、ひょっとして皆気遣ってるだけで、実は俺、外見で判断しないマシュでも拒否する人類悪レベルのAPP0だったりしない?
ねぇ正直に教えて」
エミヤ「不信になっている……が、そこは保証しよう。その段階からの疑心暗鬼だと、この先が心配だが」
黒髭「サクサク行きますぞ、次はそうですなぁ、……お金、財産関係?」
エミヤ「……ふむ、マスター。ちなみに今まで使ったQPの額を覚えているかね?」
ぐだお「おっと、なんか別方面で心が痛みだしたぞ。1QPって日本円に換算するといくらなんだろうね」
エミヤ「量子の欠片なんて、本来通常の手段でなら一般人は僅かでも手に入らないものだからな」
黒髭「少なくとも1QPは1ジンバブエドル以上はありますな」
エミヤ「ジンバブエドル、むしろ今ではお土産になっていてちょっぴり価値があるぞ。
ああ、QPを一般的な貨幣から換算しようとすれば、換金手数料が大幅に上乗せされるだろうよ」
黒髭「めんどくさいのでこの際、マスターの国の"円"でレートは1:1考えましょう」
ぐだお「え、算出するの?」
エミヤ「……主な使い道は霊基の各種操作だろうから、ダ・ヴィンチに問い合わせれば工房の記録から逆算できそうだが」
ぐだお「怖いからやめよっか」
黒髭「つっても、ぶっちゃけ貯蓄と浪費のバランスはいいと思いますけどね、拙者」
ぐだお「その心は?」
黒髭「蓄えて肥えて死ぬでもなし、浪費して飢えて死ぬでもなし」
エミヤ「強化したいときに素材が足りないと泣く場面に我々も何度も遭遇しているがそれは置いておこう。
つまりは、問題なく資源のやりくりをこなせたからこそ、人理焼却は免れたわけだ」
黒髭「ケチって限定版を買い逃して後悔するでもなし、エロゲ購入しすぎで生活費にまで手を出してもやし三昧するでもなし」
エミヤ「言い方」
ぐだお「つまりお金の使い方に関しては、問題ない、と?」
エミヤ「間違いないだろう。日々の小さな躓きはあれど、大局的に判断を誤る様な真似はしないタイプだ」
エミヤ「では、そうだな。性格……例えば、過度なハラスメントがあったとかはどうだろう」
ぐだお「おぉう。現代日本でも、職場での様々なハラスメントは問題になっています」
黒髭「聖杯から通り一遍の知識は貰ってっけど、現代って生きづらいでつね」
エミヤ「それだけ人権が尊重された時代になった、という事だな。
少なくとも表向きは、肉体や精神を害する行為は、多数派によって駆逐される」
黒髭「と、そういった社会問題は置いておいて。
マスター、えっちなおさわりとかいっぱいしたりした?」
ぐだお「……し、してないよ!」
黒髭「『マシュって安産型だよね!元気な赤ちゃんを産めそう!ゲッヘッヘ』とか言ってない?」
ぐだお「言ってねぇよ!言わねぇよ!むしろそれお前のキャラだろ!」
黒髭「口調乱れるレベル」
エミヤ「マスターの異性への接し方は慎重だからな。
うん、我々のカルデアのマスターが、女性に対し良くない扱いをしたという話は聞かない。
あ、ちなみに女性スタッフの数名からも素直でいい子で弟ができたみたいだと、マスターに対し割と良い評判だ」
黒髭「なんで女性スタッフからの情報がさらっと入ってきてるんですかね。
とはいえ、人間の客観的な意見があるなら大丈夫そうでござるね。
マシュ氏の精神は、少なくとも英雄(こっち)側ではなく一般人よりですしおすし」
ぐだお「……でも、ひょっとすると、俺。マシュを知らないうちに傷つけていた、のかもしれないな」
黒髭「え、心当たりとかあんの?なら先にそれ言えYO!ここまでのやり取り不毛ですやないか」
ぐだお「あ、いやそうじゃなくて。マシュはそれこそ、いい子だからさ。俺が本当に気付かないうちに傷つけてたとしても、
平気な顔して、悟られないようにしてたのかもしれないな、って……」
エミヤ「なるほどな。ひょっとするとその可能性が一番考慮に値するかもしれない」
黒髭「えー、そうはいいますけどね。それ言っちゃうと、もう考えようがないっていうか。
なんでマスターが(告白する前から)振られたのかさっぱりだからこうして話し合っているわけで。
数あるコンタクトの内にピンポイントにアウトな要素が潜んでいたとしたら、それは干し草の中から針を探すようなもので」
ぐだお「あぁ、一体何がマシュを傷つけたんだろうか!?俺の何が悪かったんだろうか!?」
黒髭「これ、袋小路に詰まってません?」
エミヤ「む、だが、地道に探っていくのも道だろう。ある意味、これでスタートラインに立てたのでは?」
アンデルセン「騒々しいな。英雄どもが集まって、見当違いなバカ話に花を咲かせるのは見ものだが」
ぐだお「アンデルセン?なんでここに」
アンデルセン「食堂が込み始めて来たんでな。そこの弓兵を呼びに来こさせられたのだ」
エミヤ「ほう、もうそんな時間か。しかし、マスターをこのまま放置するのもしのびないというか……」
ぐだお「あ、いや。大丈夫。二人と話していて、ちょっと気が楽になったから」
エミヤ「そう、か?あまりそうは見えないが……」
黒髭「とはいえ実際、このままだと話の落としどころも見えませんし、一端切り上げるにはいいタイミングでは?」
ぐだお「ああ、うん。とりあえず今日はここまで。うじうじしてても仕方ないし……ちょっとずつ切り替えていくよ」
エミヤ「では、すまないがこれで失礼する」
黒髭「拙者も、戦利品の検分もまだ済んでませんし。お暇させていただくでござる」
アンデルセン「……………………」
ぐだお「………………」
アンデルセン「まぁ、結局のところ色を好んだ英雄どもに、理解できるはずもない。
愛の有無は置いておいて、どっちも生前、単純に「女」には不自由しなかっただろうからな」
ぐだお「………………アンデルセンは、ひょっとして」
アンデルセン「分かるとも。聞きたいか?刺さって死んでも良いなら教えてやらなくもない」
ぐだお「他に分かる英霊って、居る?」
アンデルセン「さて、どうだろうな。誰も彼もが、気付いたとしても蓋をしている部分の話だ。
俺のような文化系サーヴァントなら、蓋をせず心にとめているかも知れんが」
ぐだお「……教えて、ほしいな」
アンデルセン「知ってどうする?事と次第によっては、原因を排除してもう一度アプローチするのか?」
ぐだお「いや、そうじゃなくて。やっぱ自分で気づけてないことなら、きちんと直視しないといけないのかもしれないかな、って」
アンデルセン「――――ふん。まぁ、そうだな、結論から言えば、その辺だな」
ぐだお「え?」
アンデルセン「マシュが今付き合っているカルデア職員。どんな人間か確認したはずだ。彼への印象はどうだった?」
ぐだお「思ったより普通の人、だったかな。
魔術師じゃなくて、確かエンジニアだったかの技術職で、
カルデアに来る前、日本人も知ってる人の多いそこそこ有名な企業に勤めてたって」
アンデルセン「そしてマシュ・キリエライトは、果たしてマスターのどこに好感を抱き、信頼していたのか」
ぐだお「それは……ちゃんと聞いたことは無かったかな。無害そうだった、とかなんとか……」
アンデルセン「マスターは自身を一般人にカテゴライズされると思っている。このカルデアに居る人間のほとんどもそう思っている」
ぐだお「そうだよ。俺は普通の人間だ。英霊とか、偉業を成した人たちや世界と契約したわけでもないし、魔術師ですらない」
アンデルセン「確かにこのカルデアに来たときはそうだったのだろう。当たり前の人間だ。
21世紀という現代を生きる人間の当然としての倫理観を兼ね備えた、人間らしい人間だった」
ぐだお「だっ、た」
アンデルセン「そしてそんなところに惹かれ、信頼し、盾を構えると決意したのだろう、あの少女は。
人に成るべき少女は、人間らしい人間のサンプルとしてお前を選んだ。
ふん、そこまで無機質なものではない、と言いたいだろうが端的に表せばそういうことだ」
ぐだお「え、でも……だったら」
アンデルセン「だからこそ、だ」
アンデルセン「かつてはそうだった。だが今はどうだ。お前は一般人か?
なんだかんだで世界を救っただのなんだの、何も立場的なものを言っているんじゃない。その精神性の話だ。
悲劇に泣き、喜劇に笑う。悪を憎み、善を成す。
守りたいものがあるから前に進む。
果たしたい約束があるから、屈することをしない。
おおう、そうだな。それはきっとごまんとあふれる人間の見本だ」
ぐだお「だから、それのなにがいけないんだ?」
アンデルセン「誰も良い悪いの話はしていない。
むしろ貴様のような感性を持った男が、カルデアのマスターであったことは人類史にとって幸福であったのだろうよ。
ただ、あの少女が恋する相手としては食い違っただけの話だ。
当たり前の人間。性質を並べればそうだろう。だが、唯一当たり前でない部分があった」
アンデルセン「当たり前で居続けたことだ」
アンデルセン「そうだな、仮に。
人理焼却が解決した今、再び世界が危機に満ちたとしよう。
その時もう一度立ち上がれるか?」
ぐだお「それが、俺にしかできないことなら立ち上がると思うよ」
アンデルセン「即答か。まぁそうだろうな。今だって亜種特異点だのなんだので走り回る日々だ。
次に、もしもその戦いが、別の正義を、あるいは無辜の誰かを傷つけるものだとしたら?
大切なものを守るために、切り捨てなければならない何かがあるとしたら?」
ぐだお「……すごい、迷いながら、それでも、きっと俺は大切なものを、選んでしまうと思う」
アンデルセン「つまりそういうことだ」
アンデルセン「本当に十把一絡げの、普通の人間だったのなら、もっと早くに心が折れて、立ち止まってしまっていただろう。
そんなのはもういやだ、と叫んで諦めてしまっていただろう。
だが、お前は、『当たり前』を保ち続け、壊れることなく、あまつさえさらなる困難においても選択を拒否せず前に進む」
アンデルセン「不変の善性は、普遍ではない」
ぐだお「……」
アンデルセン「マシュの目にもそれが映った。言葉にはしないかもしれんがな。
英雄が世界を救うためのパートナーとしては最高の選択だが、
少女が恋する相手としては選べなかった」
ぐだお「だから、本当に、普通の人に、改めて惹かれた……」
アンデルセン「そもそも、だ。大の英雄どもは総じて少なからず恋愛脳に犯されている!
数々の窮地を共に乗り越えた異性が、必ずくっつくと勘違いしている!
その辺はお前もそうかもしれないが!
もっとシリーズものの洋画でも見てみろ!
死ぬような思いしてラストシーンでキスしたヒロインが続編でとっかわるなぞ、常識だろう!」
ぐだお「いや、それはキャストさんの都合とかじゃないかな?全部がそうでもないし……」
アンデルセン「知っている!だが、所詮はそんなものだ、現実だって。
だからこそ、俺たち作家が飯が食えるのだ。
描かれた物語の上では、苦労したキャラクターはそれなりに報われねばな!」
ぐだお「うーん、そうだよな。そういわれれば、そうだよな。
現実感の無い戦いの日々だったけど、でも、現実だもんな」
アンデルセン「だが、そうだな、一つだけ言っておくと、無理に切り替えようとしたり
忘れようとしたりする必要もない。
だらだらとその感情を引きずりまわって、みっともなく生き長らえろ。
女々しい等と言われるかもしれんが、それはそれ。
せめてそれぐらいは、人間らしくする権利ぐらい、マスターにもあるだろうよ」
ぐだお「アンデルセン……」
アンデルセン「では、俺もそろそろ戻る。あとは好きにするがいい、精々気張れ、少年」
ぐだお「そうか……そうだよな」
ぐだお「まだ……納得いかないというか、もやもやしたものもあるけれど」
ぐだお「いや、別にこのもやもやは吐き気とかじゃなくて」
ぐだお「衝撃的な、事実ではあったけど」
ぐだお「これからも、生きてかなきゃだよな」
アンデルセン「――――それからの話をしよう」
アンデルセン「マシュの恋人は死んだ」
アンデルセン「知っているだろう?2017年の末に起こった惨劇を」
アンデルセン「現実は、やはりそんなものだ」
マシュ「……先輩?どうかされましたか」
ぐだお「いや、まぁ意外と、戦えるものだな、って。異聞帯」
マシュ「……それは、どういう?」
ぐだお「うん、苦しいことの繰り返しだけどさ。諦めそうになったり、死にそうになったりするけど、なんとかなるもんだなって」
マシュ「……そう、ですね。乗り越えた異聞帯の数は3つですが、困難は数え切れないほどでした」
ぐだお「皆の支えがあって、ってのはわかってるけどさ。ああ、でもマシュは、無理しなくていいんだよ」
マシュ「いえ、私は……これ以上、私が大事に思うものを失いたくないので。そして志を同じくする、先輩の隣に立ちたいので」
ぐだお「うん。俺も一緒、だからなんとかしようとしてる。なんとかできてる」
マシュ「すごいですよね、先輩は」
マシュ「――まるで、もう、サーヴァントの皆さんと同じく、英雄のようです」
ぐだお「……そんなんじゃ、ないさ」
ぐだお(マシュの恋人が死んだとき、びっくりするほど何も思わなかった)
ぐだお(やった、ともマシュがかわいそう、とも、どっちも思わなかった)
ぐだお(助けられなかった命そのものは悼みこそすれ、それ以上の感情は湧きおこらなかった)
ぐだお(まだ、俺はマシュの事が好きだ)
ぐだお(でも、マシュはもう俺を好きになることは無いのだろう)
ぐだお(自分でもわかる)
ぐだお(だって、俺はもう、普通の人間じゃなくなっているから)
ぐだお(味方(自分の世界)を守るために、敵(異聞帯)を滅ぼし続ける)
ぐだお(――そんなの、きっと憎まれて、憧れられるだけの英雄のやることだから)
ノッブ「尾張」
月曜あたりにhtml化依頼出しますので、それまでに適当にもらえれば。
ニチアサまで寝ます。
Entry ⇒ 2019.05.28 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
藤丸立香「あなたたち、どうせ死んでたんだから」
暖かそうなコートに身を包んだ彼女が、氷の棘に身を貫かれて。真っ赤な血を流している。
「マシュ」と彼女は呟いた。
とっさに出た一言に、けれど少女は反応を返せない。
返るはずもない。
最早彼女は死に絶えている。
生命活動は停止し、その魂は消失した。
繋ぎ止めた命は完全に潰え、その笑顔が彼女に向けられることは二度となくなった。
──それが、最後だった。
彼女の、藤丸立香の、ではなく。
この大地に生きる、全ての命の最後だった。
異聞帯という潰えた世界全てが、本当の意味で終わりを迎える始まりの瞬間だった。
彼女のそばにあった機械が駆動を始める。
立香のか細い魔翌力回路が悲鳴をあげ、命をすり減らして魔翌力を生み出す。
記録された霊基パターンが読み込まれ、求めに応じてその存在を引きずり出していく。
それは魔獣の母であった。
それは討たれるべき悪であった。
それはヒトに復讐を誓った女神であった。
それは、けれど、今この瞬間確かに立香にとっての福音たり得る存在だった。
「くく、ふはははは……! 久しいなマスター! ああ、すべてわかっている。その目は同じだ、憎いのだろう、許せないのだろう? だから、私を呼んだのだろう!」
ゴルゴーンはその巨体を揺らして笑う。
自らを再び呼び出したこの愚か者は、けれど今初めて、自分と同じ存在になり果てたのだと。
当然だ。全く持って当然にすぎる。
この女は善である。ごく当たり前の善性を常にもち続けた奇特すぎる存在である。
その善の象徴を、心を通わせた無二の友を、目の前でこうも易々と殺されて、正気でいられるはずがない。
これはあの終極特異点のときとは違う。少女の死はなにも残さず、何を託すこともなく、ただ断絶した。
それは、それは、あまりに惨く、残酷で。
「それでマスター、立香よ。お前を苦しめるあの女を丸のみにするか? それとも側の男を溶かし殺してやろうか? 今のお前にならどんな言葉でも従ってやろう」
奇妙な共感と、同情と、安堵を含んだ言葉だった。
悲しいのだろう。苦しいのだろう。それを理解しているからこそ、ゴルゴーンはこのマスターに対してささやかな親近感を抱いていた。
けれど。彼女はその程度では止まらない。
その淡々とした言葉に、ゴルゴーンは笑みを浮かべる前に冷や汗をかきそうになる。
これは、一足とびに踏み抜けてしまったものだ。
復讐ではない。いや、あるいは復讐の側面もあるのかもしれないが、ともかく一番大きな感情はそれではない。
というか、感情らしきものが、あまりに稀薄だった。
それは必要なものを集める「作業」。
そのために、彼女は手段を選ぶという行為をしなくなった。
「……ああ、いいだろう。お前がそう言うのなら」
今の彼女に不用意なことは言えない。ゴルゴーンはそう判断した。
七つの特異点と多くの異常地帯を駆け抜けた彼女は、けれどその善性によって己を律していた。
力に溺れず、他者に気遣い、ただ生きるために全力で走り続けてきた。
それが、その善性を捨ててしまったら。
最早それは災害ですらない。そういう認識すら、彼女には追い付かない。
「礼呪をもって命ずる。宝具でこの大地を溶かせ、ゴルゴーン」
彼女の言葉と魔力にしたがい、ゴルゴーンの魔力が高まっていく。
「まずい、アイツまさかヤガ達を──!」
男がなにか言おうとしたが、もう彼女は止まらない。
「重ねて礼呪をもって命ずる。宝具ですべての命を魔力に変えて」
「アナスタシア、あいつを止め」
「重ねて礼呪をもって命ずる。宝具を使い続けろ、ゴルゴーン!」
三画分の魔力に後押しされ、ゴルゴーンの宝具がロシア全土へと広がっていく。
逃げ場などない。隠れる場所もない。
すべての命はつゆと消え、魔力へと変わっていく。
だが別に構わないだろう。
──あなたたち、どうせ死んでたんだから。
その魔力量はサーヴァントをいくら呼んでも呼び足りないほど。不完全なヤガという獣がいきるのに必要なエネルギーを賄えている今のロシアは、魔力の宝物庫に等しい。
「なんて、ことを……!ヤガどころか、木々も、魔獣も、なにもかも溶かしてるのか!こんなことを、よくも……!」
「え?だって、あなたたちもやったでしょう?」
歯噛みする男を、立香は不思議そうに見つめ、
「カルデアの人たちを殺したでしょう」
微笑んだ。
「普通に生きていた人たちを殺したでしょう」
微笑んでいる。
「私の友達を殺したでしょう」
微笑んでいる。
「私の家族だって、あの神様とやらに殺されたんでしょう?」
微笑んでいる。
微笑んでいる。笑みが崩れない。仮面のような笑みがじっと男を、カドックをせせら笑う。
「無為に、無駄に、ごみ掃除でもするみたいに。舞台を箒ではいて清めるみたいにして」
魔力がバチバチと彼女の皮膚から弾けて飛ぶ。血が流れても、立香は笑みを崩さない。
「だから同じことをするの。もちろん無駄になんて使わない、この魔力でまずはこの異聞帯を消滅させる」
淡々と、彼女はこれからの予定を諳じる。
カルデア唯一のマスターは、最早ヒトの軛を越えようとしていた。
しかし、これは憎しみによるものではない。
彼女は「世界を救おうとしている」のだから。
「……不可能だ。あれは、僕らが勝てるものじゃない。あれは──」
その言葉に、カドックが言おうとしたなにかに、立香の表情がはじめて崩れた。
笑みから、怒りに変わった。
「だから諦めて降伏したの」
「っ、そうじゃない!」
「じゃあ何で世界を滅ぼした相手に従ってるの。違うと思うなら反抗すればいい、無理だとわかってても立ち向かうべきだった」
「それは」
「お前の親玉が殺し尽くした68億の命の前で胸を張ってそれを言える? 勝てそうになかったので皆が死ぬのを黙って見過ごして、皆の死体の上に新しい国を作りますって」
彼女は、この期に及んで怒っていた。目の前の男の不甲斐なさに。自分はどうしようもなくたって立ち向かったのにと。
それは全うなものだ。必死で積み上げたものをすべて崩した相手に恭順を示したのが、よりによって本来自分の代わりにそれを積み上げるべき人間だったのだから。
「でも、いいよ。それも全部私たちが終わらせる。私たちが救うから、あなたはそこで見ていてね」
「黙れ、僕は!」
「来て、皆」
彼女が魔力を注ぎながらそうささやくと、カドックの声がかき消されるほどの騒音が機械から駆動する。
呼び出されるのは悪であるものたち。
殺すことを厭わない、英雄であるが悪であると定義付けられたものたち。
それが、次々に大地に降りたつ。
その筆頭は、旗を掲げた黒い聖女だった。
「まあ、大変だったからね。それじゃあ、皆よろしく」
ジャンヌオルタに声をかけると、それぞれがなすべきことを成すべく方々に散っていく。
僅かに残った溶け落ちていない命を魔力に変えるために。
反抗などするべくもない。呼ばれる段階で、サーヴァントたちは立香のしようとしていることを理解し、了承しているのだから。
これは人理を救う旅。存在するだけで世界を害する存在を排除し、それすらも礎として人理を取り戻すのだ。
大量のサーヴァントを呼び出した為、すさまじい魔力負荷によって立香の体には気が狂うほどの激痛が走り続けていたが、それも立香にとっては嬉しいものだった。
痛みは生きている象徴だ。それがやっと理解できそうだった。
「マスター、次はどうする?何を殺してやろうか」
「皇帝を使おう。確か一番強いんだっけ、あれを使って──」
──ティアマトを呼ぼう。
その言葉に、ゴルゴーンは今度こそ止まった。
ティアマト、回帰の人類悪。生ある限り死の存在しない絶対存在。ゴルゴーンがかつて名乗ったもの。
存在は消えたがデータはある。霊基は観測と戦闘により記録されている。
この女は、もう善悪の領域を逸脱している。
ヒトを救うためならば、息絶え絶えの幼子であっても容赦なく殺すだろう。
彼女の善性の象徴はもういないのだから。
「あとは、そうだなぁ……聖杯がまだ残ってたよね。あれ使ってティアマトの霊基再臨しようか。ダヴィンチちゃん、準備しててね」
カドックの声を無視して、立香は笑う。
これならなんとかなる。次の異聞帯がどんなものかはわからないが、異聞帯ひとつを燃料にして次の異聞帯を破壊するのだから、大地を飲み込む彼女の力は十分有用に使える。それくらいならなんとかなる筈だと。
通信の向こうでダヴィンチもひきつった顔になっていたが、もう立香は止まる気などなかった。
だって、もう心の底から守りたかったものは失われた。
最初に奪ったのは向こうなのだから、最大限に利用して世界を取り戻すのに最早良心の呵責など感じない。
その時、彼女に手の甲が熱に襲われた。
なにかと見れば、そこにあったのは礼呪の跡。
──ではない。
「ああ……、そっか……」
それは、獣の刻印であった。
七つの星が満たされた、人類を愛するがゆえにそれを害するすべてを滅ぼし尽くさんとする人類愛。
平凡なりし人類諸兄の代表者。唯一残った人類の救世主。
今の彼女は全ての人類悪を統べる者。その手の中にかつて打ち倒した人類悪の記録があるのなら、それを元に呼び出すことすら、今の彼女は可能とする。
「じゃあ、名乗り直した方がいいかな」
「何を、いってる。なんだ、お前、その魔力は……!?」
彼女がそっと手の甲を見せ。
そして、口を開いた。
ずるり、と彼女の頭の両側から小さな角がせりだしてくる。
人理を救った平凡なるものなど偽りの姿。
その正体は楔を失い姿を見せてしまった、ヒトを救うという善意の権化。
汎人類史を、美しき人理を救い上げる。その決意をもって、彼女のクラスは決定された。
『救済』の獣、人理の救済者。いずれ打ち倒されるべき悪。顕現していた七匹目の獣。
ビーストⅦ、藤丸立香。
これこそ、もっとも触れるべきでなかった獣である。
「さあ、人理救済【グランドオーダー】を始めましょう」
自らの善性の象徴をそっと抱き上げ、彼女は慈しみに満ちた穏やかな笑みでそう言った。
まぁクリプターがやってる事って結局こういう事だよなぁ
乙
もしかしてバッドエンド合同の奴?
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525530710/
Entry ⇒ 2018.08.04 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】立香「合コン……?」女王メイヴ「そうよ!」
※ぐだ子の名前表記を「立香」にしています。
※上記がダメな人はブラウザバックをお願いします。
――――特別会場
マシュ「それは男性と女性のグループが交流を持ち、交際を目的にして行われる『合同コンパ』の略称のことでしょうか」
メイヴ「ええその通り、わざわざ説明ありがとうマシュ。そう、その合コンを今からやるの!」
鈴鹿御前「会場もこうしてすでにセッティング済み。あとは相手を待つだけだし!」
立香「それで、参加者は?」
メイヴ「あら、ここにわざわざ呼んだ時点で理解できないのかしらマスター?」
マシュ「ま、まさか先輩を合コンに!? だ、だめです! そんな、先輩はもっとちゃんとしたお付き合いを」
鈴鹿御前「あ、言っとくけどマシュも数に入ってるし?」
マシュ「えぇ!?」
立香「私はいいけどマシュはだめ」
マシュ「先輩!?」
メイヴ「そんなこと言わないの。別に私達も意地悪で参加させようっていうわけではないのよ?」
マシュ「では一体どうして……」
鈴鹿御前「すべての特異点を消滅させ、人理を守ったマスターとそのサーヴァント。いい響きだよねー?」
鈴鹿御前「おまけにどっちも美少女ときた。これはもう平和になった世界で男共が放っておくわけないし?」
メイヴ「だから、私達がいる間に、二人には男を手玉に取る技術をできるだけ多く学んでもらおうって考えたの」
メイヴ「なんせ私達のマスターだった女の子と、戦友の女の子が、どこの誰とも知らないクズに誑し込まれたりしたら、つまらないでしょう?」
マシュ「そ、それで合コンですか……?」
鈴鹿御前「今までは特異点で生き残るための技術と知識を優先して身につける必要があったけど、もうそんな必要もないっしょ!」
鈴鹿御前「だから、こっからは女の子らしく生きてくための知識を覚えてほしいじゃん? その手始めに合コンは最適ってダ――」
メイヴ「ま、ホントはクーちゃんとロマンスしてから、カルデアでの生活を終えたい私の欲求を満たすほうが優先だけどね?」
鈴鹿御前「は、話と違うし!? マスターとマシュのためだからってわざわざ協力したのに!?」
メイヴ「それもあるけど、やっぱりこんなのんびりした環境でクーちゃん達と一緒なんて今後もうありえないでしょきっと」
メイヴ「だったら、それを全力で利用しないと女王メイヴの名が泣くわ! でしょ、マスター?」
立香「そのほうがメイヴらしい」
メイヴ「ほらね?」
鈴鹿御前「えぇー」
マシュ「で、でしたらやはり先輩を巻き込む必要はないのでは……」
メイヴ「ううん、第一の理由が私とクーちゃんのロマンスのためだとしても、マスターとマシュに男に慣れてほしいのも本当よ?」
鈴鹿御前「あ、良かったー。流石にそれが嘘だったら私の立場なさすぎだし」
メイヴ「だから、マスターとマシュの参加は絶対。ちゃんと手取り足取りじっくり体に教えてあげるから、そこは信頼してね」
マシュ「いえ、あの、むしろそのほうが余計に心配といいますか……それに先輩ならきっと、外に戻られても大丈夫ですよ!」
鈴鹿御前「あまいあまーい! むしろマスターみたいなタイプが一番危ないし? というかマシュもだけど」ビシッ
鈴鹿御前「二人共優しいんだから、そこに付け込んでくる連中がいたらどーすんの?」
マシュ「そ、それは、言葉で説得すればきっと分かってもらえます。戦闘以外で解決する方法だって、今の時代ならいくらでも」
鈴鹿御前「うーん、やっぱマシュは良い子だわ……良い子すぎて心配だわー」
メイヴ「マシュ? 男は皆結局下半身に従うものなんだから、理性や言葉でどうにかなるなんて幻想よ?」
マシュ「そんなことはありません! 確かにおと――ランスロット卿のようにどうしよもないダメダメな人もいるかもしれませんが」
――――トレーニングルーム
ランスロット「はくしゅ!!」
ガウェイン「おやランスロット卿、風邪ですか?」
ランスロット「う、うむ……なにやらものすごく心が落ち込むような、体が重くなるような……」
トリスタン「サーヴァントが風邪になるなど……これは一大事なのでは?」
ガウェイン「ええ、そのとおりです。急ぎナイチンゲール嬢の所に向かわれるとよいでしょう。我々も付き添います」
トリスタン「決してランスロット卿をだしにして目の保養をしに抜け出そうなどとは考えていませんから、ご心配なく」
ランスロット「心無い笑顔で言われても信用出来ないが……確かに保養は大事だ。では早速」
レオニダス「どこに行こうというのですッ!!」ガシッ
ランスロット「い、いや、どうも風邪を引いたようなので、少しばかり休憩に……」
レオニダス「風邪! 確かにそれが事実なら一大事でしょう! しかし!!」ギリ
レオニダス「私は今日、あなた方をみっちり鍛えてデータを取っておいてほしいとダ・ヴィンチ殿から頼まれたのです!!」ギリギリ
レオニダス「体調不良も貴重なデータ! さぁ、その状態でトレーニングをするとどうなるか調べてみましょう!!」ギリギリギリギリ
レオニダス「他のお二人にもとことん付き合っていただきますよ! さあ! さあ!! さぁッ!!!」ギリギリギリギリギリ
3騎士「「「うわぁああああ!!!」」」
――――特別会場
マシュ「レオニダス王のように、信頼出来る人も大勢いるはずです!」ドンッ
鈴鹿御前「なにか今のマシュの言葉で、天国と地獄にはっきり別れた奴がいそうな気がするし」
マシュ「そ、そうでしょうか?」
鈴鹿御前「まぁマシュが良い子なのは置いといて、やっぱりそれでも覚えておいてほしいことってのはあるの」
メイヴ「いざっていう時のためにね。それとも、私達からなにかを学ぶことは嫌かしら?」
マシュ「嫌というわけでは……! ただやはり、先輩はともかくわたしにそのような機会は訪れないでしょうし……」
立香「そんなことないよ。むしろ私よりマシュのほうが、外に行ってからモテモテになるよ、きっと」
マシュ「あ、ありえません! わたしより先輩のほうが可愛い以上、普通の生活に戻った時大変なのは先輩です!」
立香「いやいや、マシュのほうが可愛いし」
マシュ「いいえ! 先輩のほうが可愛いです!」
立香「マシュのほうが!」
マシュ「先輩のほうが!」
――プシュー
レオナルド・ダ・ヴィンチ「はいはい。どっちもこの姿の私には及ばないけど可愛いから喧嘩しなーい」
マシュ「ダ・ヴィンチちゃん! どうしてこちらに?」
ダ・ヴィンチ「せっかく色々のお膳立てをしたのに、一向に合コンが始まらないから様子を見にきたのさ」
メイヴ「……ねぇダ・ヴィンチ。もう正直この二人で仲良く暮らさせたほうが良くない?」
鈴鹿御前「思った。めっちゃ甘々空間作るの得意すぎだし」
ダ・ヴィンチ「んー、でも出来ればそういうことは、マシュも立香ちゃんも平和な世界で色々見てから決めてほしいんだ」
ダ・ヴィンチ「もちろん二人の仲は十分知っているけれど、ほら、それでも二人はまだまだ若いからね」
ダ・ヴィンチ「どういう道を選ぶにしても後悔しないように、教えられることは教え込んでおきたいのさ」
立香「もしかして、合コンの発案もダ・ヴィンチちゃんが?」
ダ・ヴィンチ「その通り。正確に言えば、私が調べたいこととメイヴの悩みと」
ダ・ヴィンチ「そして暇そうにしていた鈴鹿御前を納得させるいい手だから、してみようってなったわけさ」ウインク☆
鈴鹿御前「あれ、私ついで?」
ダ・ヴィンチ「まぁまぁ。このカルデアでもトップクラスに女子力高いサーヴァントの1人といえば君だ」
ダ・ヴィンチ「君くらいになると、合コン中に立香ちゃんやマシュに、男を手玉に取る方法を教えるのも簡単なんだろう?」
鈴鹿御前「そりゃ当然だし!」
ダ・ヴィンチ「だったら安心だ。正直メイヴだけだと、二人が妙な技術まで身につけかねないからね」
ダ・ヴィンチ「そこをうまくバランス取ってくれると、私としても喜ばしいところだ」
メイヴ「妙な技術ってなによ妙な技術って。この女王メイヴの肉体がなくても男を堕とす方法をせっかく――」
ダ・ヴィンチ「だからそこまでは求めてないんだってば。変な男に引っかからない防衛方法くらいでいいのさ」
メイヴ「……変な男、ねぇ」ジーッ
ダ・ヴィンチ「おーっとなにやら意味深な視線! しかし天才はそれを無視しよう。ともかくマシュ、立香ちゃん」
マシュ「は、はい」
立香「……」
ダ・ヴィンチ「せっかく平和な世界で可愛い君たちが生きていくんだ。そのサポートを出来る内に出来るだけさせてほしい」
ダ・ヴィンチ「もちろん、無理強いはしないさ。でも、もういなくなったアイツと同じで、私もいずれここからいなくなる身」
ダ・ヴィンチ「だから、サポートがちょっとくらい無茶な内容になったとしても、許してはくれないかな」
マシュ「……ダ・ヴィンチちゃん……分かりました。そこまで言われるのでしたら、マシュ・キリエライト、全力で合コンを楽しみます!」
ダ・ヴィンチ「ありがとうマシュ。立香ちゃんは?」
立香「私も楽しんでみるよ」
ダ・ヴィンチ「うん、良い返事だ! 流石は人類を救ったマスターとその相棒だ! これで私も実証じっけ――じゃなかった」
立香「今なにか不穏なことを言いかけなかった?」
ダ・ヴィンチ「なんのことかなー? ともかく、合コンをすると決まった以上あとはメンバーだ!」
メイヴ「もちろんクーちゃんは最優先で登録したわよね? ね!?」
ダ・ヴィンチ「いやー、それなんだがね?」キョロキョロ
マシュ「どうしたんですか?」
ダ・ヴィンチ「さっきからカルデア中にこの合コンのことを告知して、参加者の募集をかけてるんだけど……」
鈴鹿御前「全然くる気配ないし?」
ダ・ヴィンチ「おかしいなぁ……流石に円卓の騎士達は合コン相手にはまだ早いと思って、レオニダス王に足止めさせたんだが」
ダ・ヴィンチ「他の面々はなにをしているんだ? 美少女四人が待っているというのに」
立香「ダ・ヴィンチちゃんは参加しないの?」
ダ・ヴィンチ「ほら、私は今後のためのデータ計測の必要があるし、ホームズ達に頼んでいることで急に呼ばれる可能性もあるから」
鈴鹿御前「あー、それって最近格納庫で悪巧み!って感じで色々やってるっぽいやつのこと?」
ダ・ヴィンチ「ふふ、それは秘密だとも。万が一のことを考えてだが、あれは種明かしされないほうがいい部類だからね」
鈴鹿御前「えー、気になるしー」
マシュ「ダ・ヴィンチちゃんは一体なにを……」
ダ・ヴィンチ「天才は常に色々考えているものだよマシュ。ともかく遅い、遅いじゃないか。男子がいないと合コンは始まらないぞ!」
メイヴ「まったくいつまで待たせるのかしら。私がいるのだからクーちゃんなんかは飛んで来てくれてもいいくらいなのに……」
ダ・ヴィンチ「……やはり私が発案したと告知文に書いたのが不味かったのかなぁ」
立香「人が来ない原因それじゃないですか?」
鈴鹿御前「絶対それだし」
メイヴ「ちょっとなに一番やっちゃいけないことしてるのよ!」
マシュ(否定が出来ないのが悲しいです……)
ダ・ヴィンチ「だ、誰一人として擁護してくれない……い、いいさ! このまま誰も来なかった場合は、仕方ない、私が――」
メイヴ「……ん、ちょっと待ちなさい。その必要はなさそうよ。今この部屋に向かって来ている存在を感じるわ」
鈴鹿御前「え、マジで?」
メイヴ「ええマジよ! しかもこの感じ……かなりの勇士ね、とても強い力を感じるわ……!」
鈴鹿御前「そりゃサーヴァントなんて強い連中が多いし当然じゃん?」
メイヴ「そういうことではなくて……ケルトの力を感じるのよ! しかもこれだけの気配……きっとクー・フーリンよ!!」
立香「嬉しそうだねメイヴ」
メイヴ「当然でしょう? 私達をこれだけ待たせておいたとしても、最初に来るのがあのクー・フーリンならそれだけで許せるもの!」
メイヴ「さぁ、どのクー・フーリンが来てくれるのかしら! ランサーの? キャスターの? 若いランサーの? それともそれともバー――」
――プシュー
スカサハ「残念、私だ」
メイヴ「なんでよッ!!」バシッ
スカサハ「はは、そう喜ぶな」ヒョイ
メイヴ「喜んでないわ!! 確かにあんたもケルトでしょうけどなんでよ!! クーちゃん出しなさいよ!!」バシッバシッ
スカサハ「そうは言われてもな。合コンの参加者募集が始まってからクー・フーリン達を含めて男連中は酷く悩んでいたんだぞ」
スカサハ「マスター達との合コンはいいとしても、ダ・ヴィンチが発案でメイヴがいるとなればな、と」
メイヴ「そ、そんな……」ガーン
ダ・ヴィンチ(よ、良かったー! 私だけが原因じゃなかったっ!)
スカサハ「だから私も見かねて言ってやったんだ。お前達、それでも男なのか! せっかくの機会に何を悩む! とな」
スカサハ「そうしたらどこからか『合コンに呼ばれない歳の人は黙っててくださいー』という声が聞こえてきてしまって」
立香「展開が予想出来るけど、それで?」
スカサハ「……気付いたら意識のある男共が周囲にはいなくなっていてな、不思議なことに。故に私がここに来た」
メイヴ「な……なにやってんのよー!!」バシッバシッ
スカサハ「はは、すまんな。だが並の男が相手するよりは私がいたほうが余程よいだろう、違うか?」ヒョイヒョイ
メイヴ「合コンの意味知ってる!? 私とクーちゃんのロマンスの予定返しなさいよぉ!! うぅ……」ションボリ
マシュ「あの、スカサハさんの周囲にいた方々はご無事なんですか?」
スカサハ「うむ。ナイチンゲールが今は面倒を見ているから心配はいらないぞマシュ」
鈴鹿御前「そりゃ良かったし。けど合コンなのに女が増えたら意味なくない?」
スカサハ「そうなのか? 参加者募集の条件に男限定とは書いてなかったからな、てっきりそういうつもりかと思ったぞ」
メイヴ「合コンの意味を知っていれば、そこは普通書かなくても分かるでしょ……?」
スカサハ「どうだかな。仮に知っていたとしても、マスターを狙う者にとっては関係ないことだろう?」
ダ・ヴィンチ「それは確かに。特に例の三人がこのことを知ったら、何がなんでも参加しようとしてくるはずさ」
立香「そういえば、その三人はどうしたの?」
ダ・ヴィンチ「立香ちゃんのために素材を集めて来て欲しいって頼んでおいたよ。合コンが終わるまでは戻って来られないはずさ」
マシュ「それは……清姫さんが後で怒りませんか?」
ダ・ヴィンチ「嘘は言っていないから心配ないだろう。素材はあるだけ立香ちゃんの役に立つ。違うかい?」
立香「髄液や杭があると泣くほど嬉しいです」
ダ・ヴィンチ「ほらね。特異点は消滅したといってもまだクリスマスが残っている。それを考えたら素材集めも無駄じゃないよ」
鈴鹿御前「予防策としてってこと? うわー、なかなか悪辣~」
ダ・ヴィンチ「なーに、どこかの教授に比べたら大人しいさ。ともかく、あの三人が戻ってくるまでに事を終わらせないと――」
スカサハ「うむ。その三人だが……もう戻って来ていたぞ」
「「「「「……え?」」」」」
――――通路
ガキィン ガキィン! ダダダダッ!
源頼光「そこをどきなさい金時!! 母は、母はこの合コンなるものをやめさせなければいけないのです!!」
坂田金時「いやだからダメだって頼光の大将! 大将が行ったらマスターのためになんネェんだって!!」
頼光「純粋なあの子にふしだらなことなど、私の目が黒い内は許しません!!」シュバッ
清姫「忍びの方……邪魔をするなら貴方から焼いてしまいますよ?」
風魔小太郎「ぐっ……主殿の未来のため、ここを通すわけには……! しかしなんという気迫……この力はどこから……!」
清姫「愛です!!」ゴォッ!
静謐のハサン「わたしも、マスターに合コンをさせたくないだけですから……押し通ります!」
ダァン! ダァン!!
小太郎「……くっ、これでは止めようが!」
金時「諦めんな! マスターが合コンってのを終わらせるまでは、なんとしても頼光の大将達を足止めしねーと!!」
小太郎「金時殿……はい!」
清姫「よそ見は……!」
小太郎「甘いですよ!」シュッ
清姫「後ろに!? しま――」
頼光「清姫さん!」ダンッ
小太郎「くぅ!?」トンッ
清姫「た、助かりました……ごめんなさい、足を引っ張ってしまって……」
頼光「いいえ、そのようなことはありません。頑張って、三人でマスターの元に辿り着きましょうね」
静謐「……ッ! 頼光、あれ」スッ
頼光「なにか――」ハッ
頼光(あれは……あの蟲は……! 酒呑童子、まさか、合コンに参加するというのですか……!)
酒呑童子「~~~♪」スタスタ
頼光「……ッ!!」ギリィ
清姫「頼光様……」
静謐「……」
金時「大将どこ見て……げぇ!? この状況をさらにややこしくしそうな奴があんなとこでなにを!?」
頼光「もはや一刻の猶予もなし……ならば、金時が相手であったとしても、私は……!」キィィ
小太郎「……! 金時殿! これは、この気配は!」
金時「あぁ頼光の大将、こんなとこで宝具をぶっ放すつもりだ! クソ、なんとしても止めねえと!」
静謐「……頼光、その必要はありません」シュタッ
清姫「ここは私達が引き受けます!」ボォォ!
頼光「お二人とも!? し、しかし……」
清姫「元より、合コンを止めるだけであれば、頼光様が単独でここを突破されるほうが確実です!」
静謐「わたし達はそのアシストをします。だから、行って下さい」
頼光「お二人とも……感謝します! しからば、御免!」タンッ
金時「あ、大将待てッ!!」
ギィン!
金時「ちいっ!」
静謐「あなた達の相手は」
清姫「私達です!!」
小太郎「くっ……このままでは……!」
――――特別会場前、扉
酒呑童子(ここが旦那はん達が合コンゆうもんしとる場所のようやけれど)キョロキョロ
酒呑童子「様子見に来たらなんや誰もおらひんのやねぇ……それとも、もう皆中に入ってしもたんやろか……」
酒呑童子(愉しげなことやし、まだ枠余っとるなら茨木放りこんでみるのも面白いやろけど……)チラッ
頼光「酒呑童子ーッ!」ダダダッ
酒呑童子「なんや牛乳女が突っ込んできよるし……ふふ、そやな」トントン
酒呑童子(中からは妙な力も感じるさかい、退屈しのぎに巻き込まれてみるんも一興やなぁ)
頼光「私の前で、マスターに! あの子に! ふしだらなことなどさせは――」
酒呑童子「ほーれ」ヒョイ
頼光「なっ」
――プシュー ゴロゴロ ドゴンッ!
――――特別会場
――プシュー ゴロゴロ ドゴンッ!
頼光「――……くぅ……私としたことが、避けられてしまう攻撃をしてしまうなど……!」フラフラ
立香「頼光、大丈夫?」
頼光「マスター!? あぁ良かった、ご無事ですね!? 母はあなたがふしだらなことをしているのではないかと心配で!」
立香「う、うん、まだしてないから大丈夫」
頼光「えぇ、ならば早くこのような場所から離れましょう! 合コンなど! あなたにはまだ早すぎます!」
鈴鹿御前「ちょ、いきなり色々全否定しないでほしいし!? マスターもそろそろ色恋の1つや2つは知っとくべきっしょ!」
頼光「必要ありません! マスターにはマシュがいます! それで十分ではありませんか!」
マシュ「え、え、ええ!?」
酒呑童子「おやまぁ、牛がなんやいっちょ前に人の恋路を語っとる。おかしいわぁ」
頼光「黙りなさい蟲! 鬼の娘にこそ、そのようなことを言われる筋合いは……!」
メイヴ「ちょ、ちょっと待って!? 勢いに流されそうになったけれど、今この部屋何人いるの!?」
スカサハ「うん? 今入ってきた酒呑童子を含めるなら丁度8人のはずだが」
メイヴ「ってことは……!」
ダ・ヴィンチ「……しまった、完全に出るタイミングを逃した……! これでは!」
アナウンス『規定人数の入室を確認しました。扉をロックします』
――ガチンッ!
マシュ「……ダ・ヴィンチ所長代行、今の音はなんでしょうか」
ダ・ヴィンチ「部屋にロックがかかる音だね」
立香「そんな機能聞いてないんだけど……」
メイヴ「いやほら、もしも仮にクーちゃん達が来てくれたとしても、合コンでやること知って逃げられちゃうと困るから」
メイヴ「ダ・ヴィンチに頼んで参加者8人全員が、王様ゲームでなにかしないと部屋から出られない仕掛けにしてもらったの♡」テヘペロ
鈴鹿御前「え、なにそれ初耳」
スカサハ「お主やはりバカか」
頼光「つ、つまりこのままでは、マスターも、誰もこの部屋から出られないと……?」
メイヴ「だ、だってしょうがないでしょう! クーちゃん達との合コンと、あとマスターとマシュに色々教え込むのを夢見てたのに!」
メイヴ「こんな凶暴そうな女子(?)メンバーが揃うなんて想定してなかったのよぉ!」
メイヴ「というか、これだともう完全に合コンじゃなくて女子会じゃない!! 私のロマンスはどこに行ったの~!?」
スカサハ「そんなものは最初からない、諦めろ」
メイヴ「ぐはっ」
マシュ「なんとか部屋から出られるようにすることは出来ないんですか、ダ・ヴィンチ所長代理」
ダ・ヴィンチ「微妙にマシュから冷たさを感じるなー。いや私も悪いのは分かってるよ? けれど流石私、天才だね」
ダ・ヴィンチ「条件を満たさない限り、この部屋からは絶っ対に誰も出られないと断言しよう!!」ニコッ
頼光「そのようなこと……! 大丈夫ですマスター、この頼光がこのような扉すぐにでも斬り刻んで」
――バシィ!
頼光「きゃう!?」ビリリッ
ダ・ヴィンチ「あー、言い忘れてたけど、閉鎖空間になるのを利用して、サーヴァントに必要なリソースの最低値の調査とか」
ダ・ヴィンチ「色々と実験をこの瞬間もやっているから、下手に部屋を壊そうとするとガンドのペナルティが来るよ」
頼光「は、早く、言って、下さい……」フラフラ
立香「頼光、大丈夫……?」
立香(アトラス院制服か月の裏側の記憶を着ておけば良かったな……)
酒呑童子「つまり、ほんまにこの部屋から出るには、王様ゲームをやらんとあかんのやね?」
ダ・ヴィンチ「そういうこと。うーん、まさか私まで巻き込まれることになるとは予想していなかったからねぇ」
頼光「実はどこかに、緊急用の脱出口があるなどは……?」
酒呑童子「諦めたほうがええで牛乳女。そもそも、あんたはんが突っ込んで来たんが悪いんやしなぁ」
頼光「くっ! しかしその後に蟲が入ってこなければ、このようなことには!」
酒呑童子「おやおや、源氏の大将はんは自分の過ち認めんで、人のせいにするんやねぇ……マスターもこれはがっかりちゃうん?」
頼光「は……! ち、違うのですマスター!! 今のはその、言葉のあやというもので、母は決してそのようなつもりで」
立香「大丈夫、分かってるよ」
頼光「ほ、本当ですか……? うぅ、なんて優しい子なのでしょう……母は、泣いてしまいそうです」グスッ
鈴鹿御前「泣いてる泣いてる」
スカサハ「ともかく、部屋から出るならさっさとしたほうがいいだろう」
スカサハ「我々サーヴァントはともかく、マスターとマシュをいつまでも閉じ込めておくわけにもいくまい」
メイヴ「そうね……あ~あ、ほんっとここは私の思惑通りに事が進むことがないわね。ま、それが楽しくもあるけれど!」
鈴鹿御前「同感同感! 合コンにはならなかったけど、王様ゲームにマスターとマシュを慣らさせるなら丁度いいメンバーじゃん?」
メイヴ「そうね。女だけってのもたまにはら……く……ダ・ヴィンチは女として扱っていいの、これ?」
スカサハ「なに。中身がどうあれ見た目が女であれば女でよかろう。性別など細かいことだ、気にするな」
スカサハ「どうしても気になるというのであれば、ルーンで色々弄ってしまおうか?」
ダ・ヴィンチ「そ、それは勘弁しておくれよ! 流石にこの体を好きなやつ以外に弄らせる気はないからね!」
スカサハ「ほぉ。稀代の天才もそういう所にはこだわるか、意外だな」
ダ・ヴィンチ「当然さ。この体は美しくあるように計算して作ったんだ、それを乱して良い奴がそういてたまるか」
立香「私やマシュはいいの?」
ダ・ヴィンチ「そりゃもちろん二人ならいいとも。歓迎するくらいさ! どう、触ってみる?」
マシュ「ダ・ヴィンチ所長代理、そろそろ状況を考えて下さい」
ダ・ヴィンチ「はーい。マシュにも怒られたし、そろそろ王様ゲーム、初めてみよっか! くじの準備はもうしてあるよ」
鈴鹿御前「よーし、そんじゃ、どの順番でくじ引くし?」
頼光「そ、その前に……あの、王様ゲームとは一体なんなのでしょうか……?」
…………シーン
頼光「わ、私なにか変なことを聞きましたか? 無言はやめて下さい……」
酒呑童子「牛乳女……まさかそないなことも知らんとここに来たん……?」
頼光「ですからこの部屋に入ってしまったのはあなたのせいだと!」
立香「…………えっと、私も実は詳しく知らなくて」
マシュ「…………言い出せなかったんですが、私も……」
頼光「ほら見なさい! 純粋な子ほどそのようなふしだらな遊びは知らないという事実が、ここに示されましたよ!!」
酒呑童子「はいはい、良かったなぁ~」ニコッ
頼光「あぁもう、この部屋に来てからマスターをふしだらな行為から守るどころか、逆に遊ばれている気がします……!」
鈴鹿御前(いやこれ完全に遊ばれてるっしょ)
スカサハ(遊ばれてるな)
メイヴ「頼光の話は置いといて。マスターも知らないなら仕方ないわね。ルールを簡単に説明してあげるから、よく聞きなさい?」
メイヴ「やることは簡単よ。まずダ・ヴィンチの用意した箱から全員くじを引くの。順番は適当でいいから、さ、引きなさい」
――ゴソゴソ ゴソゴソ
メイヴ「引いたわね? なら次は参加者全員で『王様だ~れだ?』って言って、引いたくじに王様って書かれていた人が名乗り出るの」
頼光「あ、王様は私みたいです!」
メイヴ「……はーいくじやり直し♡」
頼光「えぇ!?」
メイヴ「参加者全員で『王様だ~れだ?』って言う前に名乗りでちゃダメなのよ頼光?」
頼光「そ、そうだったのですか……」ションボリ
酒呑童子「ふふっ、文句言っとった割には楽しんどるやないの」
頼光「……なっ、ち、違います! これは、マスターを少しでも早く部屋から出したいだけです!」///
酒呑童子「はいはい。ほならさっさとくじを箱に戻しや」
頼光「分かっていますよ……!」
メイヴ「よし、全員箱にくじを戻したわね? じゃあちょっと箱を揺らしてかき混ぜて……」
メイヴ「これでいいわ。さ、全員もう一度くじを引いて?」
――ゴソゴソ ゴソゴソ
メイヴ「それじゃあ改めて、掛け声全員で一斉に言うのよ? せーの」
全員「「「「「「「「王様だ~れだ?」」」」」」」」
メイヴ「――それはもちろん当然! この! 女王メイヴのことよ!!」
スカサハ「ふぅん、良かったな。くじだけでも王様になれて」
メイヴ「あんたあとで蹴飛ばすわよ? ともかく、こうやって王様が決まったら、最後は王様が命令するのがこのゲームのルールね」
マシュ「命令……ですか」
メイヴ「ええ。みんなが持っているくじには番号が書かれていると思うけど、王様が指定した番号のくじを持っている人……」
メイヴ「例えばそう、6番のくじを持っている人は、王様にご奉仕すること! って命令をだしたとするでしょう?」
スカサハ「……っ!?」
メイヴ「そうしたら、6番は必ず王様にご奉仕する必要があるの」
頼光「……な、なんと恐ろしい遊びなのですか!? それはつまり、王が死ねと命令すれば、死なねばならないと……!」
メイヴ「いやこれ、男女がイチャイチャするための遊びだから。そんな物騒なことにはならないわよ、普通は」
ダ・ヴィンチ「むしろそんな恐ろしい質問をしたのは、君が初めてだと思うな頼光」
頼光「し、しかし、マスターの身の安全を考えるのであれば、万が一の可能性も潰しておきませんと!」
鈴鹿御前「いや、言ってもゲームだし? 嫌ならちゃんと嫌って言えばいいだけっしょ。心配しすぎ!」
スカサハ「……そのとおりだな。それでメイヴ、お主は誰にどんな命令をするつもりだ?」
マシュ「え? 確かメイヴさんは先程……」
スカサハ「あれは例えで出しただけだからな、ちゃんとした命令をしなければ、ゲームは終わらんだろう?」
メイヴ「……ふーん?」
スカサハ「さぁ、メイヴ。さっさと命令を出すがいい。マスターを部屋から出すのが遅くなると、外が面倒なことになりかねんぞ?」
メイヴ「そうねぇ……じゃあ、命令はそのまま『6番は王様にご奉仕すること』よ♡」
スカサハ「ぬぐっ……!」
メイヴ「さぁ6番は誰かしら~? この私にご奉仕出来る幸せ者なのだから、早く名乗り出たほうがいいわよ~!」
マシュ「もしかして、先輩ですか……?」
立香「違うよ?」
ダ・ヴィンチ「私でもないね」
酒呑童子「うちのは2って書いてあるなぁ」
頼光「私は5ですね」
鈴鹿御前「私も違う……って、ことは?」
メイヴ「ほーら6番の人ー?」
スカサハ「……お主……!」キッ
メイヴ「あっはは! クーちゃんとの合コンができなくなった時は落ち込んだけど、代わりにとんでもない事が起きたわね!」
メイヴ「影の国の女王スカサハ! あのクー・フーリンの師匠が、この女王メイヴにご奉仕する日が来たのよ!!」
メイヴ「あぁ! こんなにも心が躍ることがまだあったなんて、今日はなんて素敵な日なのかしら!」
スカサハ「おのれ……! やはり誰か1人クー・フーリンを放り込んでおくほうがよかったか……!」///
メイヴ「さぁどうするのかしらスカサハ? もちろん、これはただのゲームよ。貴女は拒否してもいいわよ~?」
メイヴ「ただし、拒否した場合はそれはそれでカルデア中に喧伝させてもらうわ。あの影の国の女王が、私からの勝負を逃げたって!」
スカサハ「……くぅ…………よかろう……マスターの前だ、受けてたとうではないか。その挑戦を!」
メイヴ「……え、ホントに?」
スカサハ「このスカサハに二言はない! さぁ、言え! ご奉仕とは具体的になにをすれば良い!」
ダ・ヴィンチ(これは凄まじい物が見られる予感……! あー、どうせならカメラで記録するようにしておけば良かったなぁ)
マシュ「あ、あの、スカサハさん、無理はされないほうが……」
スカサハ「無理だと? マシュ、いいや、私は無理などしていない。ああ、少しもな」
メイヴ「うふ……そう、そうなの? いいのね? なら、ご奉仕とは具体的にどうするか? 簡単よ。マスター」
立香「はい?」
メイヴ「この私に言うべき最も大切な言葉、あなたなら分かるでしょう? さぁ、言ってみて」
立香「――メイヴちゃん、サイコー!」
メイヴ「えぇ、そのとお――」
――シャキン! バシィ!
メイヴ「……!」(←髪が数本斬れた)
頼光「……次に、マスターにそのような事を言わせたら……首を、落とします」フラフラ
立香「頼光!?」ダキッ
ダ・ヴィンチ「カルデア製のガンドを二発も喰らうなんて、無茶なことを……!」
頼光「我が子が辱められて黙っていられるとお思いですか……!」ギュッ
メイヴ「……鈴鹿、私の首、繋がってる?」
鈴鹿御前「う、うん、なんとか無事っぽい」
メイヴ「……一瞬本当に死んだかと思った」
スカサハ「良かったではないかメイヴ。この部屋を出た後に起きる出来事を、先に一瞬でも経験できて」
メイヴ「は?」
スカサハ「影の国の女王に奉仕をさせるなど、それ相応の報いがあってしかるべきだろう?」ニコッ
メイヴ「……あ、待って、やっぱ6番のご奉仕取りやめ! しなくていい! いいから! 王様命令!!」
スカサハ「なに、遠慮するな。すでにお主からの挑戦は受け取った。影の国の女王は逃げはしない、安心しろ」
スカサハ「というわけでよく聞いておけ、一度しか言わんぞ! すぅ――『メイヴちゃん、サイコー!』……くっ」カァァ///
メイヴ「んぅ……!」
スカサハ「……ふぅ…………コレでよし。部屋から出た後は覚悟しておけ? それはともかく、感想は?」
メイヴ「マスターとは別の感じで悪くなかったのがムカつく。いい声してるじゃない、私ほどじゃないけど」
スカサハ「当然だ、私だからな。というか、声も私のほうがいいだろう? クー・フーリンに聞けば分かるぞ」
メイヴ「あーはいはいそうですか。まったく……部屋から出たらどう逃げるか考えておかないと」
スカサハ「さて、次だ次。こういったことはさっさと流してしまうほうがいい。ほら、くじを引き直せ!」
――ゴソゴソ
酒呑童子「ふふっ、なんや楽しいわぁ。普段と違うことさせてもその場はお咎め無しやなんて……今度、小僧と一緒にやってみよか」
頼光「今ここで潰してしまってもいいんですよ、蟲?」
酒呑童子「さっきから童みたいに楽しみよる女に言われても怖ないで~?」チラッ
頼光「……ふっ、そう言っていられるのも今のうちですよ。先程ので分かりました、王様になれば、あなたなど……!」
――ゴソゴソ
酒呑童子「そら無理やなぁ。なにせ」
スカサハ「くじを引き直したな? では改めて号令だ、いくぞ、せーの!」
全員「「「「「「「「王様だ~れだ?」」」」」」」」
酒呑童子「――うちが王様やさかい」
頼光「な……!?」
マシュ「今度の王様は酒呑童子さんですか、これはこれでなんといいますか」
立香「王様ってのも似合うね酒呑童子」
酒呑童子「ほんまに? おおきに。旦那はん達に褒められると照れるわぁ。けど、そういうんは茨木に言ってやり、きっと喜ぶで」
鈴鹿御前「それで、鬼の王様は誰にどんな命令をするし?」
酒呑童子「うーん、うちは巻き込まれのお邪魔虫みたいな入り方してもうたしなぁ……せやから」ニヤッ
酒呑童子「『2番と4番がポッキーゲームする』でええよ? ええもん、見せてなぁ?」
マシュ「ポ、ポッキーゲーム……!? スティック状のお菓子の両端を咥えて同時に食べ進むあのポッキーゲームですか!?」
立香「マシュ、詳しいね?」
マシュ「初めてこのゲームの存在を知ってから、先輩としてみたい行為第5位にランクインしていますから! ……あっ、その、ちが///」
立香「そっか……じゃあ今度しようね」
マシュ「はい…………え、ええっ!?」カァァァ///
酒呑童子「今度やのうて今やればええよ?」
立香「私、3番だから」
マシュ「わたしは1番です」
酒呑童子「あらぁ、旦那はん達にええことしてもらおう思うとったのに、ちょいずつ外れてしもうとる……堪忍なぁ」
マシュ「い、いえ大丈夫です! そ、それで、2番と4番は一体どなたが……」
鈴鹿御前「はいはーい! 2番は私だし! けど相手がマスターじゃないの確定なのはちょっと悲しいかも」
マシュ「え、鈴鹿御前さん……まさか」
鈴鹿御前「マスターが相手だったら、マシュが喜ぶ唇の動きをマスターに教えられたのに……残念じゃん?」
立香「それは私も残念かも」
マシュ「先輩! もぉ! 鈴鹿御前さんもからかわないで下さい!」カァァ///
鈴鹿御前「あはは! ごめんごめん、それで、私の相手になるのはマジで誰?」
スカサハ「私とメイヴ、ダ・ヴィンチが違うことは確認したぞ」
鈴鹿御前「てことはー」
頼光「……!」プルプル
酒呑童子「へぇ、またおもろいことになったなぁ……さ、源氏の大将はん? 旦那はんが部屋から出るために頑張り」ニコッ
頼光「く、こ……の……!」キッ
酒呑童子「そないに睨まれても困るわぁ。王様と4番がポッキーゲーム、なんて言わんかっただけ感謝してな?」
頼光「…………いっそあなたとであれば……」
酒呑童子「……うん?」
頼光「酒呑童子……あなたとであれば……良かったのに」
酒呑童子「……頼光?」
鈴鹿御前「え、え、え? なになになに! 私お邪魔? 宿敵同士が実はみたいな!?」
ダ・ヴィンチ「おっと、これはなかなかいい光景が生まれるんじゃないか? 怪我の功名とかいう奴で!」
頼光「この遊びをしたのが蟲とだったなら、それを理由に部屋を出た瞬間、首を落とせにいけたのに……」
鈴鹿御前「ガクッ……」
ダ・ヴィンチ「ああ、うん、そんなことだろうと思った。知ってたさ、うん、私は天才だからね」
酒呑童子「……あんたみたいな年増とポッキーゲームしとったら、口腐ってまう所やったのに、頭まで落とされたら敵わんなぁ」
頼光「ええ、全く残念です。しかし、こうなってくると今度は鈴鹿御前様にご迷惑が……」
鈴鹿御前「へ、なんで?」
頼光「私のような者と、その、かなりふしだらな遊びをしてしまうのはご迷惑なのでは……?」
鈴鹿御前「いやいやいや! 難しく考えすぎっしょ!? いいのいいの、軽い息抜きと思えば!」
頼光「ですが……」
鈴鹿御前「別にこれ以上は無理! ってなったら先にポッキーから口を離せばいいだけだし? 問題ないって」
酒呑童子「ま、旦那はん達にさせれんかった時点でどうでもええわ。ほら、茨木からもろたポッキーつこてさっさとやり」スッ
鈴鹿御前「その切替っぷりは流石って感じ。じゃ、頼光ちゃん、さっさとすませるとするし!」モグッ
頼光「は、はいわかりま……!」
鈴鹿御前「ふぉひはの? ふぉら、はやくふやえて咥えて!」
頼光「あ、え、あの、その、思っていた以上にこれは恥ずかしいといいますか。同性同士であってもためらうべきのような……」
酒呑童子「ふぅん? 逃げるん?」
メイヴ「うわ煽るわねー」
スカサハ「お主が言うな」
頼光「な、に、逃げるわけないでしょう!? 分かりました! このような遊び、すぐに終わらせてみせます!」パクッ
鈴鹿御前「ふぉの意気その意気! そんじゃ、始めっと!」
――サクサクサクッ
マシュ「鈴鹿御前さん、食べるのが早いです!?」
ダ・ヴィンチ「なかなか攻めるねぇ。対して頼光はどう出るか……」
頼光「……?! ……!」プルプル
――パキィ!
ダ・ヴィンチ「あっ」
マシュ「え?」
立香「……もう折ったの?」
鈴鹿御前「……え、マジで? 終わり? ガチで?」
頼光「す、すぐに終わらせると申しましたから! これくらいで遊びなど丁度よいのです、ええ!」///
酒呑童子「……はぁ~……ほんま牛乳女の考えはつまらんなぁ」
頼光「蟲は黙りなさい!」
鈴鹿御前(こんなに早いと若干ショックなんだけど……ま、部屋から早く出るために、ここは黙っとこ)
酒呑童子「おおこわ……けどこの年増にしてはポッキーゲーム頑張ったほうやし、良しとしときまひょ。さ、次や次」
ダ・ヴィンチ「おっとそうだった。忘れるところだったが、これは部屋から出るためにしていることでもあったんだっけ」
マシュ「忘れそうにならないで下さい!?」
スカサハ「……そういえば、部屋から出るためだけなら、最初に王になったメイヴを全員で奉仕するのが一番早かったのではないか?」
頼光「……は?」ギロッ
メイヴ「あなたどうしても私を殺したいみたいね……?」
スカサハ「冗談だ。私もマスターがお主に傅く姿を見るのはあまり好きではないからな」
鈴鹿御前「ま、どうあれこれで王様ゲームでなにもしてない残りの人は、マスターにマシュ、それに」
ダ・ヴィンチ「私だね! うんうん、とてもいい残り方をしたものだ。これは少々王様になりたい気持ちが出てきたよ」
メイヴ「王様になったらどうするつもり?」
ダ・ヴィンチ「それはもちろん立香ちゃんとマシュに――」
頼光「良からぬことを考えているのでしたら、斬りますよ?」
ダ・ヴィンチ「か、考えてないから安心したまえ!」
鈴鹿御前(怪しい)
スカサハ(怪しいな)
酒呑童子(ほんまにぃ?)
メイヴ(絶対なにか変なこと考えているわね)
頼光「……信用はしたいのですが……」
ダ・ヴィンチ「どうして私はこうも疑われることが多いのだろうね立香ちゃん……」
立香「普段の行いがフリーダム過ぎるからじゃないですか?」
ダ・ヴィンチ「……くすん」
マシュ「え、ええと! ダ・ヴィンチちゃんも悪気があるわけじゃないんです! きっと! 恐らく……多分……ちょっとは……?」
ダ・ヴィンチ「ありがとうマシュ。だんだん自信をなくしながらも慰めてくれただけ嬉しいよ。さぁ、とにかくくじを引こうか!」
――ゴソゴソ ゴソゴソ
ダ・ヴィンチ「全員引いたね? そろそろこの部屋から出られるように、いい結果を目指そう! では」
全員「「「「「「「「王様だ~れだ?」」」」」」」」
マシュ「……え、ええと……わたし、です!」
ダ・ヴィンチ「なんと、マシュが王様か! ふふ、これは面白い」
ダ・ヴィンチ(アイツがいたら、さぞ笑っただろうな。あのマシュが、こんなことまでするようになったんだって)
頼光「これは……なるほど、マシュ、でしたら私の数は」
鈴鹿御前「ちょ、ちょっと待つし! こういうの、番号持ってる側から王様に教えたらダメなんだってば!」
頼光「そ、そんな……!? それでは」
鈴鹿御前「そう、マシュは自分の力でマスターとダ・ヴィンチちゃんの番号を当てる必要があるってこと」
頼光「それは難しいのではありませんか……?」
酒呑童子「あんたはん、小僧と意思疎通する時、毎回言葉が必要なん?」
頼光「そんなことはありません。金時とでしたら、言葉をかわさずとも息を合わすことが出来ます!」
酒呑童子「やったらあの三人もそれが出来ると思うとかな。うちらのマスターの一番の組み合わせやで?」
マシュ「その通りです! 頼光さん、わたしなら、きっと先輩とダ・ヴィンチちゃんの番号を当てられます!」
頼光「……そうでしたね。これは私が失礼なことをしました。どうぞマシュ、あなたの望むように」
マシュ「はい! それでは…………1番と4番の人は、王様の命令を聞いて下さい!」
メイヴ「さぁその番号は誰! 私は違うわよ!」
スカサハ「黙って見ていろメイヴ。大事な瞬間なのだぞ」ムギュー
メイヴ「いだだっ! ちょ、女王の頬を気安く……いたーい!」
ダ・ヴィンチ「まったく賑やかなことだね。そしてマシュ、流石だよ。4番は私だ!」
マシュ「や、やった! では1番は……!」
立香「当然私!」
マシュ「……っ!! や、やりました! マシュ・キリエライト、ちゃんと先輩とダ・ヴィンチちゃんの番号を当てられました!」
鈴鹿御前「いよっ、おめでとう!」パチパチ
頼光「お見事ですマシュ!」パチパチ
マシュ「あ、ありがとうございます、皆さん!」
メイヴ「うーん。合コンで男を教えるつもりが、結局こうなる辺りなんというか」
スカサハ「いいではないか。それだけ強い運命なのだろう、あの三人は」
酒呑童子(ここまで来ると、運命だけやのうてあの三人を結びつけるもんが、他にもあるのかもしれへんなぁ)
鈴鹿御前(あれに割り込めるとしたら、どこまでも優しい男か、ひたすら面倒な男か、うんざりするくらい意志の固い男だけっしょ)
ダ・ヴィンチ「それで、マシュは私達になにを命令するんだい?」
立香「なんでも聞くよ」
マシュ「えっ!? あ、そ、そうでした、王様ゲームですからね……何か、命令、ええと……」
鈴鹿御前「好きなように甘えちゃえばいいじゃんマシュ! 悩まない悩まない!」
マシュ「甘える……そんな、これまでも十分先輩とダ・ヴィンチちゃんには甘えて来ましたから、これ以上は……」
ダ・ヴィンチ「いやいや、足りないくらいさ! ねぇ立香ちゃん!」
立香「マシュにはもっとワガママになってほしい」
マシュ「そ、そうは言われましても……ええと、うぅ……そ、そうだ……ダ・ヴィンチちゃん!」
ダ・ヴィンチ「はーい!」
マシュ「ダ・ヴィンチちゃんとは、今年でお別れ……なんですよね」
ダ・ヴィンチ「……そうだね、年末にはもう今のカルデアではなくなってしまう。そうなれば、私もここから退去するよ」
マシュ「でしたら『ダ・ヴィンチちゃんは最後までわたしと楽しい思い出を作ってくれる』……は、ダメ、です、か……?」カァァ///
ダ・ヴィンチ「…………」
マシュ「あ、あの、ダ・ヴィンチちゃん……なにか言って下さい……///」
ダ・ヴィンチ「……マシュは可愛いなぁ」
マシュ「へ!? あ、あの」
ダ・ヴィンチ「もちろんいいとも! およそ私は万能だからね! 楽しい思い出をたくさんマシュに贈ると約束しよう!」
ダ・ヴィンチ「そしていつかアイツに言ってやるのさ。『どうだ! ロマンある生き方をマシュにさせてやったぞ!』ってね」
マシュ「……はい!」
立香「あの、マシュ、私には……?」
マシュ「え!? あ、その、先輩に命令なんてとても出来ません! はい、ゲームであっても!」
立香「ええー……」
マシュ「だから、命令ではなくて、お願いになるんですが……その」
立香「……?」
マシュ「これからも……ずっと側にいて、いいですか……?」
立香「……当然だよ! これからもよろしくね、マシュ!」
マシュ「……っ! はい……! よろしくお願いします、先輩♪」
アナウンス『条件が達成されました。ロックを解除します』
――ピピッ カチッ
スカサハ「ふむ、扉が開いたようだな。よしメイヴ、早く出ろ。この幸せ空間の側でお主を殺すのだけは――いないだと!?」
鈴鹿御前「メイヴなら扉が開いた瞬間笑顔で出ていったし?」
スカサハ「くっ……幸運EXめ! だが逃さん、必ず仕留める!」タタタッ
頼光「……では私も、眼の前にいる蟲を改めて排除するとしましょう!」
酒呑童子「ほんま風情っちゅうもんがあらへんなぁ。ま、ええよ。今は気分がええさかい、年増に付きおうてあげるわ♪」
――キィン! キィン! キィン……
マシュ「……あ、あの、冷静に考えたら私とんでもないことを言った気がするのですが……///」
立香「冷静に考えなくてもとんでもないことに返事した気がする///」
鈴鹿御前「いやほんと、こりゃ合コン云々は初めからお節介すぎたみたいだし。うんうん、こりゃマスターもマシュも心配ないっしょ」
ダ・ヴィンチ「ああ。本当にね……さて、では外に出られるようになったし、またいつものの生活に戻るとしようか」
マシュ「はい! 先輩も早く行きましょう! 皆さん待ってますよ!」
立香「そうだね。行こう!」
立香(こうして私はマシュと一緒に部屋の外に出た。それまで起きていた出来事はまるで夢のようで、今でも実感が……)
立香(……夢?)
――ガコン!
立香(っ!?)
巌窟王(((そうだ、夢だ! おまえが見ていた物は、もはや終わったことだ!)))
立香(巌窟王……?)
巌窟王(((そして奪われた物があるのならば! 足掻き続けろ! 取り返すため! 目を覚まし、歩け!)))
立香(……うん)
巌窟王(((お前ならばそれが出来るはずだ! 我が共犯者! 一度は世界を救いし者よ!)))
立香(うん……!)
巌窟王(((俺は今、言葉しか送れぬ……だからこそ、俺は再びこう言おう!)))
巌窟王(((”―――待て、しかして希望せよ”と!)))
――――シャドウ・ボーダー内
――ガコン!
ゴルドルフ・ムジーク「お、おいまた揺れているぞこの車! ほ、本当に大丈夫なのか!? 突然消失したりしないだろうな!」
アナウンス『もー、誰かそこのおじさん黙らせて。操縦の気が散る!』
立香「……んぅ」
シャーロック・ホームズ「お目覚めかねミス立香。マシュはまだ眠っているが、キミはよく眠れたようだね」
立香「はい」
ゴルドルフ「ぬ!? 起きたのか貴様。この状況で眠れるなど一体どういう神経をしとるんだ……?」
立香「慣れてますから」
ゴルドルフ「こんな事態に慣れるなど、どんな生活をしていればそうなる……」
立香「それより、状況は」
ホームズ「シャドウ・ボーダーの虚数潜航がもうすぐ終わり、我々は新たな場所に出る……予定だ」
ゴルドルフ「予定だと!? そんな曖昧な話があるか!?」
ホームズ「仕方ないだろう。なにもかもが初めてかつ情報不足な状況で、物事を断言することは難しいよ」
ゴルドルフ「ぬぅぅ……世界で最も有名な探偵の名を持っているのならば、もう少し希望のあることを言ってみせんか!」
ホームズ「現時点で希望のあることと言えば……やはりミス立香の目が死んでいないということくらいだろうか」
ゴルドルフ「こやつの目が死んでいないからどうというのだ! それでなんとかなるとでもいうのか?」
立香「無責任なことは言えません。でも――」
立香「―――待て、しかして希望せよ、って、こういう時は言うんです!」
立香(そうだ。そして帰るんだ、マシュと、皆と一緒にカルデアに!)
――そして、シャドウ・ボーダーは浮上する。反撃を開始するために。
〈終〉
皆も空白期間でぐだやマシュがなにしてたか妄想したならSSや絵にしてみようぜ!
でも本当に待った、序章から間が空きすぎて本当に辛かった。4月中旬くらい開始だと嬉しいんだけどな……
読んでくださった方ありがとうございました
最早空白期間だけだと妄想し切れないから諦めて剪定事象としてのカルデアで妄想することに切り替えたゾ
あと4月後半には通算1000日記念やるだろうからそれと被らない為に中盤なのはほぼ確定だから安心して続きを書くんだ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520978047/
Entry ⇒ 2018.06.22 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】謎のヒロインX「リリィより強いセイバー全員ぶっ飛ばす!」(安価有)
謎のヒロインX「というのも続々と強者のセイバーが召喚されてリリィの肩身が狭いのが原因でしょう。いったいどうすれば……」
???「ならばよい方法があるぞ? リリィ以外のセイバーがいなくなればよいのじゃ……!!」
謎のヒロインX「なるほど……! しかも手勢を貸してくださると! ええ、ここまでしてくださるのなら成し遂げてみましょう」
謎のヒロインX「リリィより強いセイバー全員ぶっ飛ばす!」
謎のヒロインX「とは言ったものの、このカルデアにいるセイバーはどれも曲者揃い。そう簡単にはいきませんね」
赤セイバー「余は生涯、暗殺者に命を狙われてきたからな、貴様のような稚拙な気配遮断は通用せぬぞ」
謎のヒロインX「そんなことは百も承知。しかし、所詮あなたのレアリティは星四。星五である私に勝てるわけありませんから!」
赤セイバー「……その言葉後悔することになるぞ」
赤セイバー「やはりレアリティの差は大きいか……。だが、余にはこれがある。三度……」
謎のヒロインX「させません。頼みます。メフィストフェレス!」
メッフィー「これですなぁ」
赤セイバー「何……!? 強化無効化状態だと! 貴様ぁ……!! 卑怯だぞ」
謎のヒロインX「隙あり! 無名勝利剣……!!」
赤セイバー「ぐあぁぁぁ……!」
謎のヒロインX「またつまらぬセイバーを切ってしまった」
ジークフリート「やめるんだ。味方同士で争ってどうなる……!」
謎のヒロインX「いいえ、私の敵は私以外のセイバーです」
ジークフリート「く……っ! やるしかないのか。すまない……! 幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)」
謎のヒロインX「それを待っていました……! アベンジャー!」
アベンジャー「さあて、派手にやられますかねえ!」
ジークフリート「……味方を盾に!?」
アベンジャー「逆しまに[ピーーー]、偽り写し記す万象(ヴェルグ・アヴェスター)!」
ジークフリート「ぐふぅ……!!」
謎のヒロインX「お優しい貴方のことです。竜の因子を持つ私には特別手を抜いて宝具を打つと思っていました。あなたの防御を突破するのは私では困難です。なので、アベンジャーの宝具に頼らせてもらいました」
ジークフリート「……」
謎のヒロインX「もうしゃべることもできませんか。ではさらばです。背中を突いて楽にして差し上げます」
謎のヒロインX「【安価】↓3の戦法で行きましょう」
次書き始めるのは夕方頃です。
それにしてもダブルトリップ……このまま行きます
謎のヒロインX「こんにちは! BEBU」
カエサル「なんだね……? 出会い頭に失敬な!」
謎のヒロインX「ダイエットの時間です。レオニダスブートキャンプへ行きますよ」
カエサル「どうして私がそんなものに行かねばならんのだ……!?」
謎のヒロインX「奥方様からの要望でして、痩せるまで帰ってこなくてもいいとのことです」
カエサル「なんと……!! それなら仕方ない……。少し行ってみるか」
謎のヒロインX(……ニヤリ)
レオニダス「はい! まずはメルトリリスのバスターのように膝を敵へ叩きつける運動……カウントイット!」
カエサル「ぐぇぇぇ……」
レオニダス「お次に、Xさんのバスターのように飛び上がって回転切りをする運動……はい!」
カエサル「……できるかぁ!」
レオニダス「……よくぞ最後までやり遂げましたね。これが私からのハグだ」
カエサル「要らないよ……!!」
カエサル「……ぜぇ……はぁ……」
カエサル「これで私も少しは痩せたんじゃないか?」
謎のヒロインX「あまり変わりませんねぇ……仕方ないのでおなかに穴をあけて脂肪を抜いてみましょうか」
カエサル「やめろ! そんなことで痩せるわけがないだろう! しまったキャンプの疲労で体が動かない」
謎のヒロインX「あなたをキャンプに連れてきたのもこれが目的だったんですけどね……では(にっこり)」
カエサル「ぬわぁぁぁ!!」
アルテラ「……なんだ。こんなところに呼び出して」
謎のヒロインX「いえ、あなたの軍神マルスから賜ったという剣が気になっておりまして。ほんの少しだけでいいので見せていただけませんか?」
アルテラ「なんだそんなことか、ダメに決まっているだろう」
謎のヒロインX「そこを何とか。我ら英霊にとって宝具とは己の分身に等しい物、ですから私の剣を預けます。それならどうでしょうか?」
アルテラ「む……そこまで言うのなら、少しだけだぞ」
1/1スケール 約束された勝利の剣「エクス・・・カリバーーーー!!!!」
アルテラ「なんだこれは! ただのおもちゃじゃないか!」
謎のヒロインX「…私はずーっとあなたを倒す戦略を考えていた… でもなかなか見つからなくて…でもようやく見つけました…こうすればよいのです」
アルテラ「私の剣をダストシュートに蹴りこんだ!」
謎のヒロインX「超!エキサイティン!!」
アルテラ「貴様ぁぁぁぁ……!!」
【安価】↓3
次は21時以降に書き始めます
しまった!玩具カリバーも棒切れだということをすっかり失念していた。
こうなったら見苦しい言い訳をするしかない。
謎のヒロインX「殲滅リストの情報からアルテラの軍神の剣のことは知っていましたとも! あの1/1スケール 約束された勝利の剣にはアルトニウムコーティングによって宝具化無効処置が掛かっていたのです!」
嫌だなぁ……彼女をスキルマ、レベル100にしているアルテラガチ勢の僕がその設定を忘れるわけないじゃないですか(震え声)。
ジャンヌ「なんでしょう?」
謎のヒロインX「ちょっと服を借りますね」
ジャンヌ「ちょっと……!? セイバーさん? 何を! あ、あーれー」
謎のジャンヌX「これでよし」
ジル・ド・レェ「はい。ジャン……ヌ? なんでしょう」
謎のジャンヌX「どうかしましたか? こちらを凝視して」
ジル・ド・レェ「あ、それは……何かございましたか? その(胸と色気が)ないので」(胸を凝視)
謎のジャンヌX「(ピクッ)いいえ特にはありませんけど……」
謎のジャンヌX(確かに胸のところはブカブカでした……詰め物でもしてくればよかった)
ジル・ド・レェ「もしかしてサンタ・リリィでしたか? 幼い頃とはいえやはりあなたにその出で立ちは似合いますね。でもやっぱり年齢が足りないので(主に胸が)足りませんね」
謎のジャンヌX「……殺す」
ジル・ド・レェ「何か言いましたか? ん? あなたはジャンヌではない……!」
謎のヒロインX「エクス・・・カリバーーーー!!!!」
謎のヒロインX「……グスン」
【安価】↓3
謎のヒロインX「協力していただければ黒髭氏秘蔵のもっとすごい写真も入手してまいりますよ?」
サンソン「なんだって!! それは本当かい? ぜひ戴きたい」
謎のヒロインX「もちろんです。デオンを倒すのに手をお貸しくださればそれくらいのことは致しましょう」
サンソン「マリーの生足生写真よりももっとすごい過激生写真……フヒヒィ」
デオン「マリーの生写真が目的で私と戦おうというのですか!?」
サンソン「デオンは欲しくないというのか!」
デオン「別に……マリーは私を同性とみているからな。一緒に昼寝したり、手をつないで散歩したりしている。写真なんて撮ろうと思えば頼めば一緒に写ってくれるだろうさ」
サンソン「……そうか、そうだったのか。断頭台へ行こうぜ・・・久しぶりに・・・キレちまったよ」
デオン「……!? サンソン! 目がやばいですよ! ひぃ!!」
謎のヒロインX「嘘でしょう……サンソンのレアリティは星二のはず……星四のデオンを圧倒していますね。どういうことなんでしょう……」
謎のヒロインX「あ、……デオンの首が取れた」
???「それにわしも着いて行くしの!」
謎のヒロインX「……同志X。来てくれたのですか!」
同志X「うむ。あのセイバーには因縁があるしのう。全面的に協力させてもらうぞ」
謎のヒロインX「それは頼もしい!」
謎のヒロインX「セイバー? はて誰のことかな。今の私はセイバースレイヤー。謎のヒロインXです。セイバーの中でも私と同じ顔をしているあなたは特にギルティです。覚悟ぉ!」
同志X「ふはははははは……っ! 本編では煮え湯を飲まされたが、FGOではクラス相性有利に加えて騎乗特攻まであるからのう。貴様では勝ち目はないのじゃ!」
桜セイバー「これは沖田さん大ピンチってやつですね。───こふっ!? こんな時に持病が……」
謎のヒロインX「フフフ……ッ! チャンスのようですね」
同志X「やったれぇ……っ!!」
謎のヒロインX「あなたは……リリィ!?」
同志X「これはまずいのではないかのう?」
同志X「仕方がない。わしがリリィをとどめておくからさっさとおき太に止めを刺すのじゃ」
謎のヒロインX「合点承知です。背中は任せましたよ!」
セイバーリリィ「やっ!」
同志X「いたぁ」
同志X「……クラス相性は有利、おまけに特攻まで入るはずなのになぜわしがワンパンされるのじゃ」
桜セイバー「そりゃリリース当初は主力として活躍していたリリィさんですからね。倉庫番のノッブとは格が違いますよ」
同志X「しまった……! そういえばわしレベル1のままじゃった」
謎のヒロインX「ええぇ……?」
同志X「こうなったらごり押ししてしまうのじゃ。……て、もういないし」
桜セイバー「さてノッブ。これはどういうことか聞かせてもらいましょう。土方さんのところで」
同志X「嫌じゃ……!? 奴の拷問は尻がシャレにならんことになるのじゃぁぁ!!」
桜セイバー「何言ってるんですか。ノッブも森蘭丸のお尻にあんなことやこんなことをして遊んでいたと言っていたじゃありませんか」
ノッブ「是非もないネ!」
セイバーリリィ「お尻……!?」
桜セイバー「リリィは知らなくていいことですからね。そんなことより彼女を追わなくていいのですか?」
セイバーリリィ「そうですね。事情は分かりませんが今のX師匠は危ない気がします」
セイバーリリィ「X師匠はセイバーを倒すのは休業だと言っていたはずなのに……どうして急に襲いだしたのでしょうか……?」
セイバーリリィ「どうしてかは分かりません。ですが、X師匠が間違った道を進んでいることも事実。弟子である私が止めなくてはなりません!」
セイバーリリィ「ですが私にX師匠を止めることができるのでしょうか……」
セイバーリリィ「私の力は星四どころか星三とタメを張る程度……。師匠は最高レアリティの星五です。私では敵いっこありません……。」
???「お困りのようですね。リリィさん」
セイバーリリィ「あなたは……! ……失礼ですがどちら様でしたっけ?」
???「いいのですよ。私が誰なのかは今は些末なことです。……そうですね。愛の伝道師……とでもお呼びください。だってこれからXさんを救うためにあなたに愛を教えて差し上げるのだもの」
セイバーリリィ「お断りします!(なんかとってもやばそうな人です)」
???「フフフ……逃がしません」
セイバーリリィ「い、いやぁー……!!」
謎のヒロインX「すごく・・・大きいです・・・」
謎のヒロインX「……代わりにものすごいタケノコを見ることになってしまいましたが」
謎のヒロインX「気を取り直して次の獲物はモードレッドです」
モードレッド「なんだ、父上か。今さらなんだよ。俺のことは認知しないんじゃなかったのか?」
謎のヒロインX「ええ、その事で話があります。部屋に入れていただけませんか?」
モードレッド「……ちっ。断っても聞かないんだろ。入れよ」
謎のヒロインX「あなたに、これまでのことを謝りたいのです。あなたの出生については未だ納得できませんが、あなた自身には責任のないことでした」
謎のヒロインX「生前もっと父親らしいことをするべきだったと悔やんでも悔やみきれません」
モードレッド「……父上。……いや、それでも俺は父上を超えることを諦めないからな!子は親を超えてこそってもんだ。覚悟しとけ。俺はそろそろ周回があるから、じゃあな」
謎のヒロインX「待ってください」(これはアゾる絶好のチャンスです)
この後安価↓3を刺す
次投下するのは22時以降です
↑今はリリィのためにセイバー狩りしてるんやないの
FGOのイベントの設定だと未来で増えすぎたセイバーを間引くために未来から来たとのことです。
安価は33で行きます。続き書くのは22時以降です。
ぐだ夫「遅いなぁ。モードレッド。何か知らないか? アーラシュ」
アーラシュ「流星一条(ステラ)ァァァッ!! ……え!? 何か言ったか?」(あ、ステラが滑った)
ぐだ夫「あ……」
アーラシュ「お前は間違っちゃいない……」(消滅)
モードレッド「……ぐ!? 父上何を刺した! 体が痺れて動かない!」
謎のヒロインX「セイバー忍法・トリカブトペインです! 体が動かなくなりじわじわと息の根を止めます」
モードレッド「……ごふっ! おのれ……」
謎のヒロインX「もうしゃべるのも辛いでしょう。ではさらばです」
その時、唐突に流星の光が!
謎のヒロインX「うわぁぁぁ……!!」
モードレッド「ぐあぁぁぁ!!」
謎のヒロインX「なんだ!? 今の光は! セイバーの星で防がなかったら即死でした」
謎のヒロインX「まさか、プロトセイバーの宝具……!! いいでしょう。お前を殺すのは最後にしてやる。覚悟しとけよ!」
【安価】>>41
すまん鯖のことじゃなくてアヴェンジャーのことだった…>>1もスマン碩学落ちなさ過ぎて疲れてたんだと思う
安価なら新アサにシータの変装してもらって油断したところにカリバー
新宿のアサシン「そいつの写真はあるか? 変装しようにも姿かたちを知らなければできようもないぞ」
謎のヒロインX「それは……五章であった人たちにどのような姿か聞いてきましたが、写真までは手に入れていませんね……」
謎のヒロインX「……そうだ! 閃きました」
新宿のアサシン「アサシータって……。なんだか知らないが早く済ませてくれよ」
謎のヒロインX(彼は仁義の男。仲間を手に掛けるなど言語道断でしょうね。なのでL字型の通路に鏡を設置して何が起こるか気取られないように工夫しました。DDDにも書いてありましたから大丈夫なはずです)
ラーマ「あれはシータか……!」
謎のヒロインX(シータ姫の姿は真似られないとなるとラーマに変装させてから髪を結んでそれっぽくするしかありませんでしたが。……どうやらうまくいったようですね)
謎のヒロインX(そしてアサシータを凝視しているところに、キリツ……アサシンエミヤからくすねておいた閃光弾です)
ラーマ「目が、目がぁ~!」
謎のヒロインX「エクス……カリバー!!」
ラーマ「がぁっ……!!」
謎のヒロインX「だーかーらー……焼きそばパン買って来いよ」
ランスロット「それはいいのですが……王の態度が、まるでガラハッドが反抗期だったころに似ているのですが……」
謎のヒロインX「あぁ!?」
ランスロット「はい……! 直ちに買ってまいります」
ランスロット「王はいったいどうしたというのだ……もしや星五サーヴァント最弱格と言われているのを気にしているのでしょうか?」
ランスロット「私が最良のセイバーと呼ばれているからそれが気に食わないのだろうか……うわ! 床が抜けて……!?」
謎のヒロインX「ランスロット。貴様が普段、私をどう思っているのかよく分かった……許さん」
ランスロット「王よ……! お待ちを。く……なんだこれは全く動けない!!」
謎のヒロインX「セイバー忍法・ギャラクシー落としホールです。宇宙でも使える優れもの!」
謎のヒロインX「円卓の騎士最強のあなたのことです。たとえ闇討ちしたとしても私が負ける可能性があるほどの腕前。万全を尽くさせてもらいました。」
ランスロット「多分、闇討ちでも王には絶対負けませんよ?」
謎のヒロインX「黙りなさい! もう怒ったぞー!! エクス……」
ランスロット「身動きの取れない私にそれはひどくありませんか!?」
謎のヒロインX「カリバー……!!」
謎のヒロインX「ええ……。いつ何時私たちを超えうる敵がこのカルデアに害をなすとも限りませんからね」
謎のヒロインX「今のままの私たちでは勝てない敵を倒すための超・超必殺技を編み出す必要あると思うのです。それには聖剣二本の同時使用が必要だと直感しました」
ガウェイン「分かりました。謹んで我が剣を王へお預けいたします」
謎のヒロインX「ありがとう。ガウェイン……では早速」
ガウェイン「おお……!! 二つの聖剣が共鳴して莫大な魔力が生み出されている!」
謎のヒロインX「(スチャッ)……うぉぉぉぉ!!」
ガウェイン「王よ……? なぜ眼鏡をお掛けになるのです?」
謎のヒロインX(オルタ)「ダブルぅクロス……カリバーぁぁぁ……!!!」
ガウェイン「ぐがぁぁぁぁ……!!」
謎のヒロインX「む……ガウェインを倒したら聖剣が消えてしまいましたね。ダブルクロスカリバー……。惜しい技です」
ベディ「はい。覚悟の上です。我が忠義をもって責め苦に耐えて見せましょう!」(椅子に縛られている)
謎のヒロインX「ラッコ鍋スタートです!」(マスクをつける)
ベディ「え……?」
謎のヒロインX「そろそろですかね? 媚薬効果が効いてくるのは」
ベディ「……ふぅ……ふぅ……」
謎のヒロインX「えいっ! どうです私の太ももは?」
ベディ「……う、うぐぅ・・・ああ・・・ああああああああああ(椅子が倒れる)」
謎のヒロインX「ほーら……下乳ですよ」
ベディ「ああ、あふゥッ・・・ひいいい・・ガクガク(あの王が?スケベすぎる!)」
謎のヒロインX「ああもう! あまり暴れないでください(胸を顔に押し付けながら起こす)」
ベディ「ああ・・あ・うんっ・ああ・・・ビクンビクン(小水を漏らす)」
謎のヒロインX「さて止めです! (胸を露わにする)」
ベディ「あんっ!ああん・・らめ・・・もうらめえ!ビクンビクン(射精する)」
謎のヒロインX「ダメでしたか……ではクビですね。物理的に」
謎のヒロインX「殺気は気取らせないつもりでしたが……もう構えていますね。さすがあの小次郎を倒したことだけはある」
宮本武蔵「へぇ。あの御仁と斬りあったことがあるんだねぇ。ああ……!まだ刃を合わせていないってのにワクワクしてきた!!」
謎のヒロインX(完全に格上です本当にありがとうございました。ギャグでは済まされない真剣さを感じます。新参のセイバーですので情報も少ないから様子見のつもりでしたが……これは逃がしてくれそうにありませんね)
宮本武蔵「あなたも二刀流なんだ! でもそんな振り回し方じゃ私は斬れないよ」
謎のヒロインX(無理です! 無理です! いつもの鎧を着ていれば多少は打ち合えたでしょうが! こうなったら禁じ手ですがあれを使うしかないか……)
謎のヒロインX「KSO(キシオー)キャストオフ!」
宮本武蔵「衣服を脱ぎ捨てた!」
水着セイバー「そう。私は鎧<軽装<水着と……脱げば脱ぐほど強くなる裸神活殺剣の使い手。こうなったらあなたに負ける気などしません(クラス相性的に)」
水着セイバー「食らいなさい! 陽光煌めく勝利の剣(エクスカリバー・ヴィヴィアン)!!」
宮本武藏「くぅー……やるねぇ!! でもまだこれからだよ!」
水着セイバー「無敵で防ぎましたか……ですが終わりです。この宝具の回転は止まりません!」
宮本武藏「え?」
水着セイバー「陽光煌めく勝利の剣(エクスカリバー・ヴィヴィアン)!!」
宮本武藏「なんでー!? うわぁぁぁ……」
謎のヒロインX「切り札を使ってしまいました……もう(同じネタは)使えません」
謎のヒロインX「プロトセイバー! お前は最後にするといったな……あれは嘘だ」
プロトセイバー「え? なんのことです?」(ロッカーの中に隠れながら)
謎のヒロインX「エクス……」
プロトセイバー(バタッ!)「十三拘束解放(シール・サーティーン)──円卓議決開始(デシジョン・スタート)」
マーリン「……」
プロトセイバー「こ、是は、世界を救う戦いである……」
マーリン「死ね(にっこり)」
謎のヒロインX「カリバー!!」
プロトセイバー「……(ショックのあまり声も出ない)」
【安価】>>53
リリィ「嫌です。私にエッチなことするつもりでしょう。エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」
???「そこまで分かっているのなら観念してくださいな。リリィさんの胸小さくて可愛い。ハムっ!」
リリィ「いやぁぁ……!! ん……」
謎の新妻K「私はあのお方のことは、特に思うところもないので降りたいのですが?」
謎のヒロインX「少し前の北斎体験クエストで、鈴鹿御前はマスターと江戸でデートしてきたそうですよ」
謎の新妻K「焼き殺します♡」
ヒキニート姫「あの名前を伏せる意味ってあるんですか? ……というかヒキニート姫ってひどくないですか! 私もお二人みたいなコードネームがいいです」
謎の良妻F「もちろんありますとも! 私共のような良妻賢母を地で行くような良き妻はイメージが大切ですからね。こういう黒いところは隠していかなければなりません。あなたの名前は正直それしか思いつかなかったんです」
ヒキニート姫「じゃあ、賢母をもらって……」
謎の良妻F「黙れ生娘!」
謎の新妻K「恥を知りなさい!」
ヒキニート姫(´・ω・`)
謎の新妻K「残念です」
謎の良妻F「ですが! 私のメル友はすべからく実装されるというルールがありますからね、気長に待ちましょう」
ヒキニート姫「なんだかもう。私なんかいてもいなくても変わらないっぽいし、帰っていいですか……?」
謎の良妻F「いえいえあなたは必要ですとも。だから帰るなんて言わないでください。時に刑部姫ちゃんはよく写真を撮ったりしていますよね」
ヒキニート姫「まあ、ブログに買ったフィギュアのレビューを載せるときとか使うね」
謎の良妻F「それならば、お願いしたいことがございます。物の買いすぎで金欠のあなたにはいい話だと思いますよ」
ヒキニート姫「いったい何を……」
謎の良妻F「鈴鹿御前のノーパンを私の呪術でめくってそれを激写。それが叶わなかったときは清姫さんの炎を使って衣服を燃やしていきます」
謎の新妻K「はい! 良い火加減は料理上手の奥さんの条件。お任せください」
ヒキニート姫「それをどうするっていうの?」
謎の良妻F「まだわかりませんか? 黒ひげシンジケートに売りさばくのですよ。そうすればあなたの財布も潤って、あの私のパチモンも二度と座から出てこれないでしょう」
ヒキニート姫「タマモッチ! きよひー! 私の指示通りに風と火を飛ばせる? やるなら全力で辱めるよ!」
謎の新妻K「その意気ですわ!」
謎のヒロインX(なんですかこの三人(妖怪共)。頼っちゃいけないモノに頼ってしまったような気がします((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)
鈴鹿御前「ちょ! やめるし! ローアングルから捲り上げるように風吹かすな!」
ヒキニート姫(パシャ! パシャ!)
謎の新妻K「胸元がお留守です!」
鈴鹿御前「あちち……!! なっ! 乳首だけ見えてるし!」
ヒキニート姫「ナイス! 新妻ちゃん! いいのが撮れたよ」
鈴鹿御前「なんだと! それは消せ!」
謎の良妻F「何を言ってるんですか! もっと恥ずかしい写真を撮って二度と座から出てこれないようにしてあげます!」
鈴鹿御前「チクショウ! こうなったら天鬼雨で一掃してやるし」
謎の新妻K「させるとお思いで?」
鈴鹿御前「しまった!」
謎の新妻K「このままスカートを焼いてしまいましょう」
謎の良妻F「イッエーイ! モロだしジャングル!」
鈴鹿御前「ジャングル言うなし! ちゃんと手入れしてるっての!」
謎の良妻F「フハハハ!」
謎の新妻K「ウフフフ……」
ヒキニート姫(……パシャ! 二人ともエスカレートし過ぎてドン引きだよぉ、悔しさのあまり鈴鹿ちゃん唇噛んで血を出してるよ……。でも撮るのやめると私もひどい目にあいそうだし……ごめん! パシャ!)
謎のヒロインX「騎士としてこんな惨状は看過できない! 全ての醜態をこのエクスカリバーで水に流します。……鈴鹿御前ごと!」
ヒキニート姫「!?」
謎のヒロインX「エクス……カリバー!!」
謎のヒロインX「カルデアの二大ヤンデレの脅威は去った……もうこれ以上犠牲者は出したくありません」
ヒキニート姫(ソロ~リ……)
謎のヒロインX「それはそれとして、そのカメラ……死者に鞭打つような真似はさせませんよ?」
ヒキニート姫(ダッ……!!)
謎のヒロインX「逃がすカリバー!!」
ヒキニート姫「いやぁぁぁ!!」
小次郎「柳生宗矩を打倒するというのは別に構わぬが一人づつではいかんのか? 私の剣は一対多は想定しているが多対一は想定していないからな」
謎のヒロインX「とはいえ敵もそれなりに強者ですので足並みそろえて戦った方が確実かと……」
スカサハ「ほう? 儂が一人では負けるとでも? 所詮剣だけ極めた青二才のような輩に?」
小次郎「スカサハ殿。我ら若輩なれど武術とは経験だけがモノを言うものではないと知っておるが、それならば貴殿も同じこと。剣術無双と呼ばれた柳生宗矩という男を青二才などと呼ぶのは酷だ。あの剣はスカサハ殿に届きうる絶技とお見受けするが?」
スカサハ「それもそうだな。貴様の剣も打ち合ってみるまではっきりと強さが分からなかった。よし、久しぶりに剣でも使ってみるか」
謎のヒロインX「え? あなたは剣もお使いになるのですか?」
スカサハ「そうだとも。私は多くのケルトの戦士に武術を教えた者だぞ。剣くらい槍並みに扱えなくてどうする」
謎のヒロイン(ここにも新たなセイバーの芽が……いや、やめましょう今は柳生宗矩が先です)
小次郎「多芸な方とは存じていたが剣まで無双とは……いやはや、スカサハ殿には驚かされる。どのような剣か一度交えてみたいものだ」
スカサハ「何ならこれから交えるか? そうだな技の名は……流星剣という」
スカサハ「そうだ。最近になってやっと斬りあうことの喜びを知ったお前なら断るわけがないだろう?」
柳生宗矩「……いいだろう。面白そうだ」
小次郎「そう来なくては!」
スカサハ「では私から行かせてもらうぞ」
―ガキンッ!ガン……キン、キン―
柳生宗矩「む、傷が塞がっていく」
スカサハ「ああ、言ってなかったなこの場には蘇生のルーンの力を満ちさせてある。本来は弟子たちを殺さないようにするためのものだが、お主にはこの後、小次郎とも戦ってもらわないといけないからな。そろそろ交代のころ合いだ」
小次郎「ようやく私も戦えるのか。もう待ちくたびれてしまったでござる」
柳生宗矩「次は貴様か! いいぞ、もっと私を楽しませてくれ!」
柳生宗矩「剣術無双・剣禅一如」
小次郎「秘剣『燕返し』!」
謎のヒロインX(結局、一対一対一の大乱闘になってしまいました……もはや目で追うのがやっとな、すさまじい剣戟の嵐です。これはまさしく最強のセイバーを決める争いといっても過言ではありません)
謎のヒロインX(私も参加……いいえ、これに手を出すのは無粋ですね。別に怖くなったからというわけではありませんが、怖くなったというわけではないのですが。この戦いにエクスカリバーを横やりで入れようものなら全員敵に回すことになりそうなのでやめるだけです)
(なおこの戦いでは二人の死人が出た)
謎のヒロインX「あなたは先ほど取り逃がした桜セイバー……。あなたから来てくれるとは好都合です!」
桜セイバー「待ってください。あなたは利用されているだけなんです!」
謎のヒロインX「何を言っているんですか? これは私がリリィのためにやったこと……!!そんなわけがありません」
桜セイバー「……先ほど土方さんのところでノッブが吐きました。あなたを唆すように指示した者がいると……」
謎のヒロインX「……!? なんですと!?」
???「これ以上は隠れていても無駄ですね」
謎のヒロインX「あなたは……!! 快楽天ビースト!」
殺生院キアラ「その呼び方は止してください!」
殺生院キアラ「フフフ……」
桜セイバー「まあいいでしょう。所詮、星五最弱クラスと名高いあなたごとき、私の宝具で一撃必殺です。」
謎のヒロインX「……どうしてでしょう。その言葉私にも刺さります。主にセイバークラスの私に!」
桜セイバー「無明三段突き!」
桜セイバー「……!? 私の突きを指で挟んで止めた! どうやって!?」
殺生院キアラ「……すべての突きを同時に止めたまでですよ。その宝具と同様の現象を起こせば、止めることは容易です」
殺生院キアラ「このカルデアにいるほとんどのセイバーを私が吸収いたしました。今の私は、そうですね……言わばグランドセイバーのようなもの! 貴方たちがセイバーである限りセイバーの頂点たる私には触れることすらかないません」
謎のヒロインX・桜セイバー「な、なんだってー!」
殺生院キアラ「それなら安心してください。そこにいらっしゃいますから」
リリィ「……」
謎のヒロインX「無事でしたか。リリィ?」
リリィ「X師匠……もう[ピーーー]でゼ[ピーーー]が[ピーーー]してるんです……。助けて……く、ああぁぁぁん……」
謎のヒロインX「よくも……! 殿方の喜ばせ方も知らない頃の無垢な私を!」
謎のヒロインX「どうしてこんなことを……そして、どうしてリリィを、このように弄ぶだけで取り込まなかった!」
殺生院キアラ「セイバーの皆さんに生贄になっていただいてどうしようもない私の性能の強化を図るためですよ……」
殺生院キアラ「リリィさんは吸収したところで何の足しにもなりませんからね。強いセイバーがいなくなったカルデアで最強のセイバーである私と最弱のセイバーという比較対象は居てもいいんじゃないでしょうか」
桜セイバー「強いサーヴァント、弱いサーヴァントそんなの……」
謎のヒロイン「黙ってください……」
桜セイバー「……はい」
殺生院キアラ「どうしました? 仲間割れですか? 今となってはここにいるセイバーがカルデアに残った最後のセイバーです」
殺生院キアラ「たとえ今の私に敵わない取るに足らない存在だとしても、(宝具強化やスキル強化で)私の立場を危うくされてしまうかもしれませんからね。お二人は吸収させていただきます」
謎のヒロインX「銀河流星剣……」
殺生院キアラ「くっ……! なぜです! 多くのセイバーを取り込んで最強のセイバーになったはずの私が!? セイバーなどに遅れを取るなんて」
謎のヒロインX「私は……セイバーではない。アサシンだ!!」
殺生院キアラ「なんですって?」
桜セイバー「えー……(まさか知らなかったとは)」
殺生院キアラ「よくも私を欺いてくれましたね」
謎のヒロインX「あなたがこんなことをした理由は大体察しがつきました。ですが、それはほかのセイバークラスを犠牲にして成り立っているもの! そのような力は無意味です!」
桜セイバー(セイバーさん。自分でセイバー狩っておいて何言ってるんですかね……)
謎のヒロインX「方法は自分本位で邪悪なものですが……あなたは、マスターの役に立ちたい、そう思ってこんなことをしてしまったのでしょう? やってしまったものは仕方がない。今からでも矛を収める気はありませんか?」
殺生院キアラ「……そんなこと。……今さらやめてたまるものですか!」
殺生院キアラ「うあぁぁぁ……! どうしてあなたごときの攻撃がこんなに私に効くのですか!!」
桜セイバー「確かに、セイバーさんの攻撃が有効とはいえあまりにも効き過ぎている……もしかして! 殺生院キアラの取り込んだセイバー十六人分が特攻として機能しているのでは?」
赤セイバー「余はお前は気に食わないがその女はもっとだめだ。絶対勝つんだぞ!」
ジークフリート「まさかこんな事態になっているとはな。俺があそこで負けなければ……本当にすまない。」
謎のヒロインX「倒れていったセイバー達の声がきこえます!」
カエサル「他所の女のなかに入るなんて、字面だけだとアウトな出来事があったなんて、クレオパトラが聞いたら何をされるか……いや、悲しむだろうから早く出してくれ!」
アルテラ(……プイッ)
ジル・ド・レェ「あなたの全てを許しましょう。ところで私の好み(性癖)にドストライクなあなたはなんと言うお名前なんでしょう?」
デオン「もし君が勝ったなら頼みがある。僕にサンソン(ヘンタイ)にけしかけたことは不問にする。だから、マリーをサンソン(ヘンタイ)から守ってくれ!」
フェルグス「いつもなら俺は女の胎内(なか)に入れることが専門なんだが。う~ん、胎内(なか)に入ると言うのは感慨深い」
モードレッド「父上今回のこと、覚えてやがれよ! それと負けんじゃねえぞ。父上を倒すのはこの俺だ!」
ラ-マ「シータを知らないか? さっき見かけたと思ったんだが急に目が見えなくなってな」
ランスロット「Arrrrrrthurrrrrrrrr!!」
ガウェイン「私は王を全面的に支持します!」
ベディヴィエール「……ハッ! 妙な夢を見た。王に胸があるだなんて……きっと責め苦を受けているときに精神に異常をきたしたのだろう」
宮本武藏「まさかクラスチェンジとは、一本とられたね。今年の夏ごろに(水着が実装されたら)リベンジしてやるんだから!」
プロトセイバー「このカルデアの命運あなたに預けます」
鈴鹿御前「あの三人けしかけるとかまじ最悪だし、まじ呪う!」
柳生宗矩「……もうわけが分からん」
謎のヒロインX「みなさん……仇は打ちます!」
セイバー一同「やっぱりお前あとで覚えてろよ」
殺生院キアラ「ああ……駄目! こんな激しい攻撃。……イッてしまいますわ。ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
殺生院キアラ「まだ死んでいませんよ……辛うじてですが」
謎のヒロインX「これに懲りたら、このカルデアではおとなしくすることです」
殺生院キアラ「こんなことをしてみなさん許してくれるでしょうか?」
謎のヒロインX「一緒にみなに謝りましょう」
殺生院キアラ「でも……私のような弱小サーヴァントはみなさんの足を引っ張るだけです。このまま消えてしまった方がいいに決まっています」
セイバーリリィ「要らないサーヴァントなんていません。みなさんいい人達ですからきっと許してくださいます。だからそんなこと言わないでください!」
謎のヒロインX「そうですよ。今度の節分イベントではカルデア全員の力が必要になりそうですからね。そこには強さも弱さも関係ありません。一丸となって頑張りましょう!」
殺生院キアラ「はい!」
謎のヒロインX「なんですか。この虚弱クソステセイバーは、空気読めないんですか?」
桜セイバー「まだ立場が分かってないようですね。やっちゃってください土方さん」
土方歳三「おう。お前らが、カルデアのセイバーほとんどやっちまったって連中か。そのことでマスターがお冠だ。新選組の拷問室に来てもらおうか」
殺生院キアラ「ええ! それは困りましたね(ウキウキ)」
謎のヒロインX「くっ……こうなったらさつき直伝! 死体投げ」
殺生院キアラ「え? あーれー」
謎のヒロインX「さあ! リリィ、逃げますよ」
セイバーリリィ「え……はい!」
土方歳三「……ちっ。追え!! 沖田!」
桜セイバー「はい。任せてください!」
謎のヒロインX「今です! エクス……カリバー!!」
謎のヒロインX「これでリリィ以外のセイバーは全員始末しましたね……ミッションコンプリートです!」
セイバーリリィ「……なんてことを」
謎のヒロインX「しばらくはここに身を潜めていましょうか」
セイバーリリィ「……はい♡ ハァ……ハァ……」
謎のヒロインX「どうしましたリリィ? 息が荒いようですが? どうして脱いで……」
セイバーリリィ(ガシッ!)「X師匠ぉ! 私、キアラさんに愛し合うことの素晴らしさを教えてもらったんです!」
謎のヒロインX「やめてくださいリリィ……そんな、本人同士でこんな! やめ……!! ん……」
完結
安価くださった方ありがとうございました。
需要があれば省いたアルトリア・ペンドラゴン、アルトリア・ペンドラゴン(オルタ)、ネロ・クラディウス(ブライド)、両儀式(剣)、エリザベート・バートリー(ブレイブ)、フランケンシュタイン(剣)でまた安価取ります。
ぐだ夫「新選組屯所兼拷問室(マイルーム)で毎晩、土方さんの怒号とキアラさんの嬌声が煩い件」
マシュ「それは大変ですね……」
ぐだ夫「うん。いい加減性欲を持て余してきて、今日なんてジャックに欲情しかけた。あの子煽情的な格好してるだろう?」
マシュ「……!? それはいけません! 先輩。よかったら私の部屋に来ませんか……性欲についても私、頑張ってみます」
ぐだ夫「え……!?」
なお阻止された模様
ダビィンチちゃん「緊急連絡。たった今、人間の生殖行動における男女の合体行為寸前のリビドーが検知された。配給のゴムが減っていないにもかかわらずだ!」
ダヴィンチちゃん「この有事にそういった感情が高まることは仕方ないとはいえ、妊娠して働ける職員が減ってしまうのは何としても阻止しなければならない」
ダヴィンチちゃん「ゴムを配給所に置いとくから直ちに取りに来るように。その様子を覗こうなんて野暮な真似はしないから安心して取りに来るといい。私はね。アナウンスは以上だよ」
~マイルーム~
土方歳三「おらぁ!! ここがいいのか!? えぇ!」
アンデルセン「このような責め苦で喜ぶ変態女め! つくづく貴様は身も心も堕落しきったたっぷんプリンだな」
殺生院キアラ「ひぎぃ……」
ぐだ夫(スヤスヤ)
謎のヒロインX(そっ閉じ)
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【FGO】メイドオルタ「召喚に応じて参上した、お前が私のご主人様か?」
ぐだ「……」
メイドオルタ「ん?」
マシュ「せ、先輩!メイドオルタさんですよ、召喚成功おめでとうございます!メイドオルタさん、これからよろしくお願いしますね」
メイドオルタ「よろしくお願いしよう、おいご主人様。あまり嬉しくなさそうだが、私が来たからには……」
メイドオルタ「理想の生活……を……」
メイドオルタ(なっ何!?行ってしまった)
マシュ「あとでお部屋に案内しますのでーー!」
メイドオルタ「あ、ぁぁ」
メイドオルタ「2人とも行ってしまった」
メイドオルタ「……」
メイドオルタ「ふ、お世話のしがいがあると言うものだ……!」ゴクリ
♦︎場違い感、ハンパないーーーー!?
メイドオルタ「アルトリアでいい。ずいぶんと殺風景だな、好きにしていいのか」
マシュ「あ、はい。構いませんよ。マスターからも特に指示はないので、良かったら施設内を案内しましょうか」
メイドオルタ「よろしく頼もう。ご主人様が案内してくれるものと思っていたが」
マシュ「すみません、後で言っておきます……」
メイドオルタ「気にするな。しかし私はメイド。まず手始めに……」
メイドオルタ「この安そうな花瓶から破壊させてもらおう」ばりーん
マシュ「なにやってるんですかーー!?」
メイドオルタ「なっ何?新人メイドはまず花瓶か壺をたたき割るのが通過儀礼ではないのか?」
マシュ「ではないです!」
♦︎その知識、化石につき----!?
マシュ「家事はカルデアのスタッフの方々がやってくれますよ?」
メイドオルタ「私のアイデンティティを奪うな。私がメイドさんでなくなってしまうだろう」
マシュ(そ、そうなんでしょうか……??)
マシュ「あ。あと食堂は……」
メイドオルタ「知っている」
マシュ「あ、なるほど……」
メイドオルタ「む、何だそのでしょうねと言ったような素振りは!確かに私は少し燃費が悪いが、その反応はいやしいと言われたようで気にくわない。そこになおれ、教育の時間だ」
マシュ「何も言ってないですって!?」
♦︎その女、暴食につき----!?
メイドオルタ「そうだ。ライダーとして現界したが自分の事は自分が一番知っている。英霊としての格を1から5までで数値化するのであれば私は5、ほぼ最高位と言っても過言ではあるまい」
マシュ「そうですね、心強いです」
メイドオルタ「加えてメイドだからな、家事も卒なくこなしてしまう。英霊としての器に留まる事を知らぬ勢いだ。グランドの位くらいには収まってやっても構わない」
メイドオルタ「……狙ったのだろう?私を」
マシュ「はい?あ、そうかと思います!」
メイドオルタ「ふふ、いい。これ以上は野暮だ、ご主人様のあの顔を見れば……」
メイドオルタ(ん?いや)
メイドオルタ「奴の顔、というか嬉しいという態度がだな、滲み出ていたのだ。狙いの私が召喚に応じてやったため先程は安心して去ったのだろう、これで聖杯探索が楽に出来るとな」
メイドオルタ「こういうのは……ご主人様とメイドという、信頼関係が成せるものなのだ……」
マシュ(消え入りそうな声色で言われても)
♦︎意外とナイーブ----!?
メイドオルタ「パワーアップというわけか!?」ガタッ
マシュ「そうですね。でもあくまで補助なので、アルトリアさんのような英霊あってこその装備品です」
メイドオルタ「補助?……であれば最強のメイドであるわたしには必要ない。補助というものは足りないものを補うという事だ」スッ
マシュ(え?でもさっき……)
マシュ「えっと、足りないを補うでなく、プラスにしかならないので装備して損はないですよ?」
メイドオルタ「くどい!補助という単語がやけに印象に残った!完璧メイドが装備していいのはフリルエプロンとヘッドドレスと相場は決まっているのだ!欠点などない、補助など不要……」
メイドオルタ「欠点など……ないはずなのに……!」
マシュ「もうこのパターンやめましょう」
♦︎しつこい----!?
マシュ「ほらアルトリアさん、マスターなんでか書庫にいましたよ。話をしに行きましょう」
メイドオルタ「……不機嫌そうだし、また今度でいい。メイドは空気を読む」
マシュ「だめです逃げないで下さい」
メイドオルタ「な、逃げるわけがないだろう!よ、よしいいだろう、こちらから行ってやる!」ずんずんずん
メイドオルタ「……おいご主人様!」
ぐだ「!」
メイドオルタ「お、お話というよりだな……」
ぐだ「……」ガタッ
メイドオルタ「!」
マシュ「あっ先輩!待っなんでさっきから……!」
ぐだ「……」スタスタスタ
マシュ「先輩っ」
メイドオルタ「…………ご主人様」
マシュ「……!」
マシュ「あの人なりに努力はしてると思いますよ、ほらこの本」
メイドオルタ「………」
本『☆部下と正しいコミュニケーションをとるには?114514選☆』
マシュ「許してあげてくれませんか?いざとなったらすっごく頼りになるし強いんですけど、ああいう所はほんと駄目なので」
マシュ「そこは、完璧メイドさんの力で」にこっ
メイドオルタ「……ふん。本当に世話のかかるご主人様だ」
マシュ「はい!」
♦︎いい話なのか----!?
ぐだ「……」
メイドオルタ「ご主人様、そこにいたか。少し聞け」
メイドオルタ「あいにく私はマシュが持つような理解する力に長けてはいない。私も周りからは理解されずに生きてきた。これまでも、そしてこれからもだ」
メイドオルタ「似た者同士のように見えるが真には正反対だ、そんなはぐれ者達がすぐに理解し合えるとは思えない」
メイドオルタ「ん?」チャリン
ぐだ「……」
メイドオルタ「……ルーンストーンか。くれるのか?私に」
ぐだ「ああ」
メイドオルタ「!!!!」
メイドオルタ「く、くれるんだな!今、ああと言ったな!私に言ったのだな!」
ぐだ「……」スタスタ
メイドオルタ「まっ待て!待つんだご主人様、こっちを見ろ、おい貴様…………」
メイドオルタ「行ってしまった……」
メイドオルタ「……フ、メイドが施しを受けるとはな。いいだろう」
メイドオルタ「深く考えん。貴様はそういう人間なのだろう」
メイドオルタ「だから私の全身全霊をかけて、貴様を理解してみせよう!ご主人様!!」
♦︎がんばれ、アルトリア----!?
マシュ「アルトリアさん。あ、マスターから貰ったんですか?その概念礼装(ルーンストーン)」
メイドオルタ「!、あぁ。プレゼント(強調)だ。概念礼装などと言うふざけた目的では決してなくだな、これはあのご主」
マシュ「私も色違いをいただきました、綺麗ですよね」チャリン
メイドオルタ「」
マシュ「召喚時に出た余り物だからって……欲を言えば、もう少し言い方に気をつけて欲しかったですよね」
マシュ「……アルトリアさん?」
メイドオルタ「」
マシュ「ア、アルトリアさん?」
メイドオルタ「…………ご」
メイドオルタ「ご主人様ぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」
♦︎序幕、おわり
オルレアン編は書き溜めたら新スレ立て直しますかね?もしくはこのまま行こうか、あした考えてまた投下します
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Entry ⇒ 2018.02.10 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】マシュ「先輩のあらゆる可能性」
ダ・ヴィンチ「そんな青い顔をしないでくれたまえ。命に別状はないとも」
マシュ「で、ですが、先輩は以前に意識を……」
ダ・ヴィンチ「ああ、監獄塔と下総の一件のようなことも今回は一切ない。本当に正真正銘、ただの風邪だとも」
マシュ「そうですか、それはよか……いえ、先輩が苦しんでいるので良くはないのですが……」
ダ・ヴィンチ「心配なら後で見舞いに行くといい。もちろん、うつらないように気を付けるんだよ?」
マシュ「はい! せっかくですから、何か差し入れに行きます!」タタタッ
~~~~~~~~~~~~
プシュー、ガコン
マシュ「失礼します、あなたの頼れる後輩が、おかゆをもって来ました!」
ぐだ子「う、ん……マシュ? ケホッ……わざわざ、ありが、とう……ゲホッ!」
マシュ「ああっ! 無理してしゃべらないでください! 喉がお辛いでしょうに……」
ぐだ子「そうだ、ね。心配、かけて、ごめんね? よいしょっと……美味しそうなおかゆ、だね」
マシュ「厨房にいたエミヤさんと一緒に作りました。あと、ついでにお薬もいただいてきました」
ぐだ子「ありがとう、マシュ……これは、綺麗な、水薬だね。メディアさんが、作ってくれたのかな? 粉薬が苦手だから、助かるなあ」
マシュ「食前に飲むようにと言付かっていますので、とりあえず飲んでみては」
ぐだ子「うん、ありがと」グイー
プシュー、ガコン!
メディア「マスター!! その薬を飲んではいけないわ!! 今すぐ吐き出して!!」
ぐだ子「え……ごめん、もう飲んじゃった……」
メディア「なんてこと……! もう手遅れだわ……!」
マシュ「一体どういうことなんですか!?」
メディア「私は真面目に風邪薬を作ったつもりだったのよ! だけど、私が目を離した隙に、若い私やら、パラケルススやらが余計な気を利かせて色々足したのよ! おかげであの薬は何が起こるか分からない、あぶない薬と化しているのよ!!」
マシュ「そんな!? それでは先輩はどうなってしまうのですか!?」
メディア「分からないわ……マスター! 体に何か変化はない!?」
ぐだ子「と、特に変化は、無いと思うけど……あれ、なんかまぶしい……」ピカー
マシュ「何の光!? 先輩が発光しています!!? まさか、かの有名なモンスターゲームの進化というやつでは!」
メディア「Bボタンがあればよかったのだけどね!! マシュ! 危ないから離れなさい!!」
マシュ「そんな……先輩、先輩――――!!」
ぐだ子「うわああああああああああああああ!!」ペカー!
―――――――
―――
メディア「光が治まった! マスターは!?」
マシュ「……!? ベッドの上にいない!? 一体どこへ……!?」
???「アーッハッハッハッハッハ! 私をお探しかな!?」バァーン!
ぐだ子?「大丈夫! 今、私はとても気分がいいの……! こんなすがすがしい気分は初めて……!」バァーン!
マシュ「なぜ、いちいちキメポーズをとるのでしょうか……?」
メディア「とりあえず、あなたの体を調べるから大人しくしてなさい!」
ぐだ子?「へぇ? 私の体を調べつくすですって……? あんなところからこんなところまで、ねっとり……じっくりと……余すとこなく検査(意味深)するつもりね!」クネンクネン
マシュ「な、なんだか艶めかしい……!」
ぐだ子?「ああ、肌に浮かぶ玉の汗……静謐な部屋に響く、吐息……潤む瞳が示す意思は、否定か、それとも懇願か……!」ハァハァ
ぐだ子?「白布のような肌に、蛇のように絡みつく指……肩から背中、お腹、腰と降りてきて、ついにその指は少女の園へとたどり着き……」ハァハァ
ぐだ子?「寝床の上で乱れる二人……そこに存在するのはもはや獣の本能のみ……! ああ……ダメ……想像するだけで……! 濡れるッ……!」ハァハァ
マシュ「……痴女みたいなこと言い始めました!!」
メディア「あの魔性菩薩が変化してるんじゃないの? ルルブレってみる?」
マシュ「危ないからやめてください!」
メディア「軽い冗談よ……さっさと医務室に連れていきましょう。きっと何か脳に異常が……」
プシュー、ガコン
エミヤ「ほら、早く寝床に入るんだ。風邪は寝て治すのが一番だ」ズルズル
???「手を放せ! 私にこのような狼藉、許されるはずが……!」ジタバタ
メディア「………………は? え、え?」
ぐだ子?「あら……これはこれは……」クネクネ
マシュ「な……!? そんな……!! 先輩が……!!」
ぐだ子2?「弓兵ごときにこのような辱めを……くっ、殺せ!!」E:ビキニアーマー
マシュ「先輩が……二人!?」
マシュ「え、エミヤさんこそ、その先輩は一体どこで拾ってきたのですか!?」
メディア「マシュ、あなた今マスターのことを犬猫と同類の扱いをしたわよ?」
エミヤ「廊下をうろついていたところを見つけたんだ……恰好が恰好だったので、とうとう熱で頭がおかしくなったのかと……」
女騎士ぐだ子「なんだと!! 誇り高いカルデア騎士の服装にケチをつけるのか貴様!!」ジタバタ
エミヤ「……さらにはこの調子だからな……有無を言わさず連れてきたというわけだが……」
痴女ぐだ子「うふふ……あなたとっても素敵な格好してる……」クネクネ
女騎士ぐだ子「な、なんだその動きは!! やめろ、私に近づくな!! 私は絶対に屈したりしないぞ!!」クッコロォ!
エミヤ「よもやこんなことになっているとは……この弓兵の眼をもってしても見抜けなんだ!」
メディア「いや、アンタ未来視持ちじゃないでしょうに」
マシュ「もしや、先ほどの薬の効果は先輩を二人に増やすことだったのでしょうか!?」
プシュー、ガコン
ダ・ヴィンチ「残念ながら、その予想は外れているよ、マシュ」
マシュ「ダ・ヴィンチちゃん!? どういうことですか!?」
ダ・ヴィンチ「それはだね……」
天才ぐだ子「おっと、詳しい説明は私に任せてもらおう」E:アトラス院服
エミヤ「また増えた……」
メディア「もうどうにでもなーれ」
メディア「あらゆる可能性を再現する薬ぃ?」
天才ぐだ子「その通り。あの薬には二種類のアプローチが加えられていた。一つは、因果律の歪曲。もう一つが状態の置換ね」
マシュ「……あの、私には先輩の言っている意味がさっぱり……」
天才ぐだ子「簡単に言うと、一人は”風邪を引いた事実を無かったことにしようとした”のだと思われるわ」
メディア「……認めたくないけど、その月までぶっ飛んだ発想は、間違いなく若いころの私の仕業ね……」
天才ぐだ子「それで、もう一人のやり方なんだけど、こっちは”体の全細胞を置き換えて健康体に戻そうとした”のだと思うわ」
エミヤ「こちらもこちらでサイコな発想だな……」
ダ・ヴィンチ「まあ、どちらの方法も一つだけなら上手くいっていただろうね。そこは腐っても英霊の手腕だから、間違いない」
天才ぐだ子「だけど、その二つの悪魔的発想が混ぜ合わされたとき、とんでもない魔術的”ビックバン”が私の体を襲ったのよ!」
ダ・ヴィンチ「結果として、彼女の体は細胞レベルで霧散して、問題なく復元してしまった! 世界の理の先から、あったかもしれない自分を呼び出すというオマケ付きで!」
エミヤ・メディア・マシュ「「「な、なんだってー!?」」」
天才ぐだ子「それが、そこにいる2人(痴女と騎士)の私、そしてカルデアきっての天才マスターである私が現れた真相というわけだ!!」ババァーン!
マシュ「……すいません、なにやらさっぱりなので、もう少し簡単に言ってもらえないでしょうか……」
天才ぐだ子「ありとあらゆる性格の私が、カルデア中に湧いて出ました」
エミヤ「どこぞの騎士王かね、君は!!」
メディア「というか、女騎士のほうは性格とかそういう問題じゃないでしょ……」
女騎士ぐだ子「私に酷いことするんでしょ! エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」ヒィー!
痴女ぐだ子「天井のシミでも数えてなさいな……」ズイズイ……
マシュ「ホワァー!!? ストップ! ストップです先輩方!!」
天才ぐだ子『とりあえず、元に戻すためにも、できる限り多くの私を連れてきてくれないかな?』
マシュ「……などと言われたものの……一体どこを探せばよいのやら……」
エミヤ「彼女は、適当に歩いても見つかるとは言っていたが……」
メディア「とりあえず人が集まりそうなところを重点的に探しましょう」
レオニダス「おっと!! マシュ殿にエミヤ殿、それにメディア殿ではないですか!! そのように筋肉を落胆させて、いかがなされたのですかな!?」
メディア「私に筋肉は無いわよ?」
マシュ「あ、レオニダスさん! その……話すと難しいのですが……とりあえず、先輩を見ませんでしたか?」
レオニダス「マスターですか? マスターなら、そこのシミュレーションルームで私たちと訓練をしておりましたが!!」
マシュ「そうですか! 情報ありがとうございます!」
レオニダス「いえいえ、盾サー仲間として当然ですとも!」
エミヤ「しかし、トレーニングルームか……どうやら件のマスターは訓練に余念がない性格のようだ」
メディア「普段のマスターも、まぁ、それなりに努力してるし……いつもとそう変わり無い性格のようね」
レオニダス「さあ、この扉の向こうです!! マスターはここにおりますぞ!!」
……ズズゥン……ガン!ゴン!……ボゴン!
マシュ「……あの、何かとてつもない音が扉の向こうから聞こえてくるのですが」
メディア「またとんでもない設定の敵を相手にしてるんじゃない?」
レオニダス「いえ、特に敵を出してはいませんが? あの音はですね……」
プシュー、ガコン
ケツァル・コアトル「オーレ! 楽しいですね、マスター!」ドゴォ!
肉体派ぐだ子「いい拳持ってんじゃないの!! それじゃあこっちも行くわよぉ!!」ブォン!
レオニダス「あのように、マスターと手合わせをしている音ですが」
マシュ「きゃああああああああああああ!? センパーーーーーーーイ!!!」
エミヤ「オイオイオイ」
メディア「死んだわマスター」
ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン!
ケツァル・コアトル「くぅぅっ!! ガードの上からっ!? だけど、まだ耐えられ……」
肉体派ぐだ子「横だけだと思ったら大間違いだよ!!」ブォン!!
ケツァル・コアトル「ワォ!! アッパーまで混ぜてくるとは、油断なりませんねマスター!」
ペンテシレイア「縦横に∞の軌道を描きながら、息をつかせぬ拳の乱打……しかも一発一発がまるで破城槌のような威力!! あれほどまでに仕上げているとは……やるな、マスター!」
燕青「繊細な技と、豪快な力の融合! これで、魔術による肉体強化はないって言うんだから驚きだな!」
マルタ「しかも30分ぶっ続けで戦って、疲れの一つも見せないなんて! ……ああ、私の拳がうずくわね……!」ウズウズ
肉体派ぐだ子「我慢は体に悪いよマルタさん! それに、乱闘戦っていうのも悪くないでしょ?」クイクイ
ベオウルフ「言ったなマスター!! 悪いが手加減は出来ねえからな!!」
ドゴォ! ボゴォ! オラオラオラオラオラオラ!
アナタニハタカサガタリマセーン! ムダムダムダムダムダ!
クイ……アラタメロッテノ! ハゼヨ! ナギッナギッ ハァーン!
ジェノサイッカタッ! コレデ、テンカウントダ!
イッシュンセンゲキ! キソウナッ! モチアジヲイカセッ!
レオニダス「ハハハハハハ! 今日のマスターは実に筋肉に溢れておりますなぁ!!!」
マシュ「いやいやいやいや!! 筋肉の問題じゃないでしょう、あれ!?」
エミヤ「……ここは後に回さないかね?」
メディア「そうも言ってられないでしょう! 早く終わるように、魔術で支援を……」シュイン
肉体派ぐだ子 【Miss】
エミヤ「弾かれたな」
メディア「対魔翌力に匹敵する筋肉ってどういうことよ!!」
マシュ「結局、決着がつくまで待つ羽目になるとは……」
エミヤ「うむ。しかも最後は双方相打ちKOで勝者無しになるとは……」
メディア「英霊にクロスカウンターかますマスターとか、とんでもないわね……」
<アハハ、タノシイワネマスター
<ネェ、コレカイタイシテイイ?
<…………オシッコ……
エミヤ「おや、あの声は……幼少組の英霊たちか」
メディア「部屋の中から聞こえて来たけど……もしかしたら、マスターがいるかもしれないわね」
マシュ「お邪魔してみましょうか……すいません、失礼します」
プシュー、ガコン
ナーサリー「あら、いらっしゃい!」
ジャック「私たちのお茶会にようこそ!」
ちびハサン「あぅ……」コソッ コソソッ
メディア「あら、こんにちは」
エミヤ「すまないが、私たちは探し物をしていてね。すぐに出ていかなくてはならないんだ」
ナーサリー「探し物? それは大変だわ! 私たちも一緒に探してあげる!」
マシュ「ありがとうございます……実は、私たちは先輩を探しているのですが……ご存じではないですか?」
ジャック「おかあさん? ここにいるけど」キョトン
メディア「は? 何言っているの? この部屋にいるのは、ナーサリーとジャックと、百貌のちみっこいのと……」
???「……………」コソコソ
エミヤ「……? あのような英霊は見たことないが……」
ナーサリー「何言っているの、エミヤのおじさま。彼女は私たちのマスターじゃない」
マシュ「……へぇっ!?」
ちびぐだ子「ふぇぇ……」チマーン
エミヤ「……これは、また何ともかわいらしくなったものだ……」
ちびハサン「マスター……こっち」コソコソ
ジャック「二人で物陰に隠れちゃったね」
マシュ「はああああああああああああああああああああああああああああ!!」 【魅了】ドゥン
ナーサリー「あら、マシュが倒れてしまったのだわ」
エミヤ「純真なマシュには、このマスターは刺激が強かったか……」
メディア「ちょっと、しっかりしなさい。私たちは、マスターを愛でるために来たわけじゃ……」
ちびぐだ子「…………」ジー……
メディア「……何かしら、すごい見られてるんだけど……」
エミヤ(……おばさんとか魔女とか言い出さないといいのだが……)
ちびぐだ子「………………お母さん?」 E:純粋な目
メディア「…………………………私、この子を立派な魔術師に育てますわ!!」 【魅了】ドゥン
エミヤ「おい」
メディア「この子は私とあの人の愛の結晶よ!! 私たちの幸せな日々を邪魔なんかさせないわよ!!」
エミヤ「いろいろ言いたいことはあるが、まず落ち着け!!」
ちびぐだ子「……お兄ちゃん?」
エミヤ「その呼び方も色々とマズイからやめたまえ!!」
ちびハサン「……おかあさん、おしっこ」
ジャック「おかあさーん!」キャッキャッ
ナーサリー「お母さまー、この本を読んで下さる?」
メディア「ああ^~」
エミヤ「頼むから、便乗しないでくれ……! 収拾がつかない!!」
マシュ「お見苦しいところを見せてしまいました……」
メディア「同じく……」
エミヤ「すまないと思うなら、次は頑張ってくれ……私は疲れた……」フラフラ
マシュ「本当に申し訳ありません……おや、ここは……食堂ですね」
エミヤ「フッ……自然と足が向いてしまっていたか……」
メディア(帰巣本能……)
プシュー、ガコン
タマモキャット「全く、今日はなんというディザスター・デイなのだ! これにはキャットも苦笑い! とにもかくにも、ここはキャットならぬ脱兎をきめさせていただく!!」
マシュ「あれ? タマモキャットさん? 食堂から飛び出して来て、いったいどうしたんですか?」
タマキャ「おお! そこにいるのはマシュではないか! いやな、先ほどまで食堂で下ごしらえをしていたら、なんとマスターがやってきてな!」
メディア「やっぱりここにもマスターは来ていたのね」
タマキャ「それでな、なんとこの忙しいキャットに猫の手ならぬ人の手を貸してくれると言うのでな! 喜んで料理を手伝ってもらっていたのだが……」
プシュー、ガコン
???「キャットー! 見て見て、できたよー! 早速味見してー!」
タマキャ「ひぃっ!! やめろ、それを近づけるでない! キャットの災害アンテナが総毛だってしまう!!」
エミヤ「一体何を……ムゥッ!?」
メディア「うわぁ……」
マシュ「……先輩? その……手に持っているモノは一体……」
料理の”天災”ぐだ子「ハンバーグだよ! 今回はエルダーグールの肉を使ってみたの!」ズモモモモモモモモモモ
エミヤ(漂ってくる匂いも壊滅的だ! 嗅いだだけで全身の細胞が警鐘を鳴らすぞ! 化学兵器か何かか!?)
マシュ(あれはもはやただの料理ではありません……! 金星か何かの料理……! ある種のテロ……! 料理という文化に対する侵略行為です!)
天災ぐだ子「? どうしたの? みんな食べないの?」ペカー
マシュ(なんてまぶしい笑顔……! 邪気が無い……! 一切……! 本気で美味しい料理を作っていると思っている……!)
エミヤ(……仕方ない……不本意ではあるが、概念礼装のまるごしシンジ君を……!)
タマキャ(いや、それは甘いぞエミヤよ! あそこの机の上を見てみるのだ!)
シンジ君<ブス……ブス……プシュー……
メディア(馬鹿な……っ! すでに撃破済み……! ただの料理で、よくぞここまで……!)
天災ぐだ子「んー……もしかして、みんなお腹いっぱいとか?」
マシュ「そ、そうなんですよ! 私たちみんなお腹いっぱいでして!」
メディア「そうなのよ! 実はさっきナーサリーたちのお茶会に出ていたのよ!」
タマキャ「キャットも試食に付き合いすぎて、そろそろ霊基が消滅しそ……いやいや、お腹がいっぱいなのだ!!」
天災ぐだ子「じゃあしょうがないなー……誰か食べたい人いないかな……」シュン……
マシュ(うっ……心が痛い……)
エミヤ(……とはいえ、同情で食べるにはあの料理は危険すぎる……!)
メディア(何か手は……被害をできるだけ最小限にとどめて、なお罪悪感を抱かないような妙手はないの……!?)
プシュー、ガコン
黒髭「おろ? 皆さんお揃いで、いったいどうしたのでござるか?」
エミヤ「よし! 解決だな!!」グッ!
マシュ「黒髭さん、実は先輩が手料理を作ってくれたのです! 少し食べてみませんか!?」
黒髭『男には……分かっていても進まねばならぬ時があるのだ……!!』
マシュ「惜しい人を亡くしました……」
エミヤ「まさか、あの料理に強化無効がついているとは、夢にも思うまいて……」
メディア「まあ、幸せそうな顔してたし大丈夫でしょ……さて、次はこの部屋ね」
ピピッ、ビー
エミヤ「おや? 開かないな……」
マシュ「おかしいですね……この部屋は空き部屋だったはずですが……すいません、誰かいますか?」コンコン
<……留守です
<御用の方は、ピーという発信音の後にご用件をお話くださーい
<ぴー
エミヤ「よし開けよう」ガッ
<やめてください……! 扉が壊れてしまいます……!
<ア゛ーッ!? 立てこもりには説得とか、もう少し段階を踏むべきじゃないのー!?
<備品は大切にー!
エミヤ「ははは、後でちゃんと直すから問題ないとも、よっと」バキィ!
刑部姫「ギャーッ! これだからリアルオラオラ系男子はー! 引きこもりの楽園になんてことをー!」
シェヘラザード「ああ……平和なひきこもりの村が英霊の群れに攻め込まれるなんて……!」
引きこもりぐだ子「この世の終わりの予感……」
エミヤ「おっと、大当たりのようだ」
メディア「しかし……引きこもってた時点で、刑部姫がいるのは分かってたけど……あなたまでいるとはね、シェヘラザード……」
刑部姫「なにをー!? シェヘっちは私の理念に賛同してくれた同士やぞー! 馬鹿にするのは許るさーん!」
シェヘラザード「私、気付いたのです……死なないことへの究極の備えとは、すなわち籠城であると……!」バァーン!
マシュ「すっかり毒されていますね……」
引きこもりぐだ子「ひぃー……! やめてー……!」ズリズリ
メディア(遅い……)
マシュ(あれで逃げているつもりなんでしょうか……)
刑部姫「やめろー! マーちゃんには指一本触れさせんぞー!」
シェヘラザード「マスターが引きこもることによって、われわれは護衛という体面を保てているのです……! みすみす免罪符を明け渡すわけにはいきません……!」
エミヤ「割と酷いな君ら」
引きこもりぐだ子「みんな……!」キラキラ
メディア「そして、あなたはそれでいいのね……」
引きこもりぐだ子「引きこもれればオールOK! 過程や方法なぞ、どうでもよいのだぁー!」ババァーン!
刑部姫「そういうわけなのだー! ふふふ……大人しく帰らねば、私の”白鷺城の百鬼八天堂様”を使うことも吝かではない!」
シェヘラザード「そして、私の”千夜一夜物語”によって、さらに結界を補強します……」
引きこもりぐだ子「後は、私というパスを通して、魔翌力を送り続ける! ふふ……これは強い、絶対に強い!」
マシュ「でも実際に展開はしないんですね」
引きこもりぐだ子「いや……出来ることなら、疲れるからやりたくない……」
メディア「どこまでも堕落してるわね」
エミヤ「だが、最終的には手段を問わぬというわけか……ならば仕方ない、助っ人を呼ぶとしよう」
引きこもりぐだ子「なんじゃー! 誰が来ても我らは絶対に屈しないぞー! どんな暴力にだって、負けたりなんか……」
肉体派ぐだ子「え? なに? あそこにいる私を連れてけばいいの? オッケー、任せて! 筋肉に不可能はないから!」マッシブゥー
ナイチンゲール「死にたくないと言いましたね? ならば、まずは健康診断と消毒です!」ショウドクゥー
スパルタクス「むぅッ!! 籠城をするということは、君たちは圧制者かな!?」スマイルゥー
シェヘ・刑部・ひきぐだ『ギャー!!!?』
女王ぐだ子「マリー! その召し物、とっても素敵ね!」ピッカー!
マリー「あら、そういうマスターこそ、今日は一段と輝いて見えるわ!」キラキラァー!
ブーディカ「ほら、スコーンが出来たから、いっぱい食べてね!」ボセイィー!
女王ぐだ子「ありがとうブーディカ! これを食べれば、私もあなたのような素敵な体型になれるかしら?」
マリー「あら、マスターはそのままの体で十分素敵よ?」
アハハ ウフフ ロイヤルオーラダダモレー
エミヤ「あれは女王の集いというわけだな」
マシュ「なんだかほほえましいですね……ん?」
メイヴ「マスター! 次は私が、女王としての振る舞いをみっちり教えてあげるわ! まずは鞭の振り方からね!」ビッチィー!
メディア「一気にきなくさくなったわね!!」
???ぐだ子「あっ! マシュ! マシュじゃない! ようやく見つけた!!」
メディア「あら、あのマスター、こっちに走ってくるわ。手間が省けて助かるわね」
マシュ「ところであの先輩は、どういった可能性の先輩なんでしょうか?」
ヤンデレぐだ子「ああ、マシュ! マシュ! 私の愛しいサーヴァント! 私の頼れる後輩! どうかあなたのすべてを私にちょうだい!! まずはそのきれいなお目々を食べちゃおうかしらねぇ!!」 E:ハイライトの消えた眼
マシュ「”いまは遥か理想の城”!!!」
メディア「躊躇なし!?」
マシュ「すいません! 身の危険を感じたので!!」
ヤンデレぐだ子「なぁに、この壁? 邪魔なんだけど?」ガリガリガリガリ
マシュ「ひぃー!! 少しずつ削ってきています!!」
エミヤ「”熾天覆う七つの円環 ”!!! 時間を稼ぐから、何とか説得したまえ!!」
ヤンデレぐだ子「なによあなた、私のマシュに色目使ってんじゃないわよ!!!」パリンパリン
メディア「無敵貫通持ち!?」
マシュ「強化解除を!! ルールブレイカーで強化解除してください!!」
エミヤ「君たちがマスターを囲っていることはすでに調べがついている! 大人しく提出したまえ!!」
清姫「いーやーでーすー!! こんなにいっぱいマスターがいるんですから、ひとりくらい、いいじゃないですかー!」
簀巻きぐだ子「んー! むー!!」ジタバタ
源頼光「我が子を手放す親がどこにいるのです!! そのような横暴には断固として反抗します!」
ちびぐだ子「……すぅ……すぅ……」
静謐のハサン「あの……その……思う存分抱きしめられるので……つい……」
抱き枕ぐだ子「」
マシュ「最後のはただの備品では?」
メディア「どうでもいいわよ! その子は私の子なんですから! 返してもらうわよ、頼光!!」 【魅了】ドゥン
エミヤ「いい加減、目を覚ませ!!!」
マシュ「はぁ……はぁ……今、何人まで、マスターを集めましたっけ……?」
エミヤ「一部の再回収を除くと……たしか、二百と五人だったか……」
メディア「一体どうなってるの……? 集めても集めてもキリがないじゃない!」
妖精ぐだ子「わはー」 軍人ぐだ子「敵の潜水艦を発見!」 熱血ぐだ子「今日からお前は、エピフ山だ!!!」
老婆ぐだ子「30秒で支度しな!」 ロボぐだ子「ロボチガウロボチガウロボチガウ」 ぐだ子さん「This way……」
<ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ……
エミヤ「ええい、どこまで増えていくんだ! マスターは栗饅頭か!?」
マシュ「あの薬はバイバインだったのですか!?」
メディア「言ってる場合じゃないわよ! もう、施設中がマスターであふれかえって、すし詰め状態よ!」
エミヤ子「この圧縮率は日本の満員電車が可愛く見えるな!」モゾッ
マシュ「…………んん? エミヤ……さん?」
エミヤだ子「どうしたマシュ。何か気が付いたことでも?」グモモモモモモ……
マシュ「!? エミヤさん!? エミヤさんの体が!!」
エミヤぐだ子「体が一体どうしたと……!? なんだこれは!? 女性の体に……いや
、これはマスターの体か!?」ババーン
メディア「ちょっと!! あんたなんでマスターの体だってわかったのよ!! このスケベ!!」
マシュ「もしや鷹の瞳で先輩を観察していたのですか……?」ジトー
エミヤぐだ子「待て、マシュ! 誤解だ!! 何故かはわからんが、自然と自分の体がマスターのものであると分かったんだ!!」
コツコツコツ……
???「ぐーだっだっだっだっだっだ……どうやらうまくいったようね!」
マシュ「どこからともなく響く謎の高笑い……!? 一体何者ですか!?」
???「はじめまして! マシュ・キリエライト! コルキスの魔女メディア! そしてエミヤとなった私!! 私は遠い事象の果てより招かれた、あり得るはずのないマスターの一側面!」ババッ!
ぐだ子オルタ「善を捨て、正義を捨て、人理を捨てた外道のマスターとは私のことよ!!」ドジャァーン!
エミヤぐだ子「くっ……! オルタとなったマスターよ、いったい私に何をしたのだ!!」
ぐだ子オルタ「知れたことよ!! 貴様の因果を書き換えさせてもらったのよ!! エミヤが歩んできた人生を、もし”私”が歩んでいたら、というIFの事象とすり替えて、魂のレベルで存在を上書きさせてもらったのだよ!!」
マシュ「な、なんですって――!?」
ぐだ子オルタ「もともと、エミヤと私の相性がよかったのもあったけどね!! そして、前例を作れたおかげで、他のサーヴァントも”私”と入れ替えることが出来そうよ!! そーれっ!」シュピーン
メディアぐだ子「!? い、いつの間に!?」
マシュぐだ子「私の体も先輩の体になって……!?」
エミヤぐだ子「”私”と同じ顔が並ぶというのは、実に気味が悪いな……!」
ぐだ子オルタ「ぐーだっだっだ……ふふふ、これで君たちも”私”の同胞となった……! あとはカルデアにいる全職員、全サーヴァントを”私”に変える! それが終われば、今度はレイシフトによって過去に飛び、ありとあらゆる人間を”私”に変えてやるのだ!」
マシュぐだ子「そんなことをすれば、地球上の人間がすべて”私”に変わってしまいます!!」
ぐだ子オルタ「そう! それこそが私の目的! この地球をすべて”私”という存在で上書きしてしまうのよ! 全人類が”私”になり、共通の意識で繋がることで、他人という概念が喪失する……つまり、そこには憎悪や嫉妬なんていう感情もなくなり、この世から一切の争いが無くなる!! ああ、なんて素晴らしい景色なんでしょうね!! ぐだっぐだっ、ぐーっだっだっだっだっだ!!」
エミヤぐだ子「いや、どう考えてもディストピアだろう、それは!」
メディアぐだ子「全人類の意識の同化なんて、人理崩壊間違いなしじゃない!!」
ぐだ子オルタ「なんとでも言うがいいわ! すでにあなた達は私の手のひらの上! もうじき、意識が完全に上書きされてしまうのだから、せいぜい残り少ない自我を慈しんでいればいいわ!」
エミヤぐだ子「くっ……! どうにもならないと言うのか……!」
マシュぐだ子「誰か……誰か助けになりそうな人は……!」
ぐだ子オルタ「ぷっ! 助けなんて今更来るわけないじゃない! ぐーだっだっだっだっだっだ!」
「いるさっ! ここに一人な!」
「慌てなくても、今行くわよ! トォーウ!」シュバッ!
マシュぐだ子「あ、あれは……! あの姿は!」
ぐだ子「待たせたね、マシュ! 私が来たからにはもう安心だよ!」バァーン!
メディアぐだ子「…………まぁ、予想は出来てはいたけど……」
エミヤぐだ子「これは、助け……に、なるのか?」
ぐだ子「あー! メディアもエミヤもひどーい! 私のこと疑ってるー!」プンスカプンスカ
ぐだ子オルタ「……ハンッ」
メディアぐだ子「ほら、悪いほうのマスターにも鼻で笑われてるじゃない!」
ぐだ子「むーっ! そんなこと言うと助けてあげないんだからね!」
メディアぐだ子「憤慨しても可愛さしか出ていない……」
ぐだ子オルタ「……はぁ……付き合う気も起きないわね。無策で飛び出した自分の無謀を呪いなさい! くらえ! みんな私になーれ☆ビィィィーム!!」ビィー!
マシュぐだ子「危ない先輩! 避けてください!!」
ぐだ子「うわあああああああああああ!!」シビビビビビビビビビビ
マシュぐだ子「せ、センパーーーーーーーーーーーイ!!」
ぐだ子オルタ「ぐーっだっだっだっだっだ!! 実にあっけなかったわね!! これであなたも私の眷属!! さーて、あなたがどんな可能性を持った私だったのか、今からじっくりとステータス確認をさせてもらいましょう!」
ぐだ子「ふんっ!!」 【Guard】
ぐだ子オルタ「!? な、なんですって!?」
エミヤぐだ子「弾いた!?」
マシュぐだ子「不発だったのでしょうか?」
ぐだ子オルタ「そんなわけない!! みんな私になーれ☆ビームは、相手の魂そのものを無理やり改造するのよ!? 意思の強さだとかそんなもので跳ね除けられるものじゃない!!」
メディアぐだ子「名前のPOPさに反して、とんでもない原理ね!?」
ぐだ子オルタ「くっ!! ならば出力を上げてもう一回!」ビィー!
ぐだ子「なんどやっても無駄だよ? あなたの攻撃が人理に反するものである限り、私にその効果が及ぶことはない!!」
ぐだ子オルタ「そんな……! あなた一体何者なの!? 一体何の可能性を背負っていると言うの!?」
ぐだ子?「それじゃあ、改めて名乗らせてもらおうかな!」ピッカー
マシュぐだ子「先輩の体が光って……えっ!? あれは、霊基再臨!?」
エミヤぐだ子「なんだと!?」
メディアぐだ子「じゃ、じゃあ、あのマスターの正体は……!?」
”英霊”ぐだ子「私はカルデアのマスター! あらゆる災禍、あらゆる悪意を跳ね除ける、人理の絶対守護者なり!! さあ、人理を護る戦いを始めましょうか!」
英霊ぐだ子「その通りだよ、マシュ。遠い未来に、このカルデアでの出来事が”歴史”として刻まれたことで、英霊となったマスター、それが私よ!」
メディアぐだ子「……世界との契約じゃなくって安心ね?」
エミヤぐだ子「……正直それでも複雑な気分だが……ああいう可能性もあるということで納得しておこう」
ぐだ子オルタ「くぅぅ……小癪な奴ね! でもお忘れかしら! わたしにはすでに”同化済み”の同胞が山ほどいるということを!」
ぐだ子's(ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ)
マシュぐだ子「あわわわわわ……! 通路の天井まで先輩で埋まって……まるで津波です!!」
ぐだ子オルタ「さあ、この人津波ではさしもの”私”もどうすることもできまい! 戦いは数だよ姉貴ぃ!! くらえ!!」ドドドドドドドドドドドドド
英霊ぐだ子「礼装起動”イシスの雨”!」シュピン
ぐだ子's(スゥッ……)
マシュ「い、一瞬で消え去ってしまいました!」
メディア「本来の礼装の出力を大幅に超えているわ……!」
エミヤ「ついでに私たちの体も元に戻っている! やるじゃないか、マスター!」
英霊ぐだ子「無駄よ、反転した私! 私は”人理修復した魔術師”という逸話によって英霊となった者! つまり、私は一切の”人理を脅かす行動”を否定する! あなたが人理に仇為すかぎり、私に勝つことは絶対に不可能よ!!」
エミヤ「これは……勝負あったな。あのマスターは、反転してしまったがゆえに、常に人理を拒絶することしかできない、”人理の敵”にしかなれない、変わることができない」
メディア「反転したマスターは、どう逆立ちしてもあの英霊となったマスターの逸話を凌駕することは出来ないってことね」
ぐだ子オルタ「認めない! こんな終わりは認めない! 絶対に認めることなんかできない!! こうなったら、イチかバチかで諸共道連れに……!」
英霊ぐだ子「ほい、カル舐め」
ぐだ子オルタ「ぐわああああああああああああああ!!」シュワー
エミヤ「容赦無いな君は!」
英霊ぐだ子「いや、止まんないよ?」
エミヤ「な、なぜだ!? アレが犯人ではなかったのか!?」
英霊ぐだ子「あの私がやっていたのは、私の増殖速度を上げただけで、増殖そのものは霊薬の効果でしかないのよ」
マシュ「そんなあ……それじゃあまた、先輩を集めて回らないと……」
天才ぐだ子「その必要はないわよ、マシュ!」
マシュ「あ、あなたは天才の方の先輩!」
エミヤ「ふむ、どうやら、君が何らかの手を回したようだな」
天才ぐだ子「その通り! あなたたちが集めた数多の可能性の私を触媒として、英霊となった私を召喚したのよ! 英霊となった私は、理論的に考えて人理修復にまつわる逸話を持つ存在であるはず! であれば、今回の人理崩壊の危機にも役に立つと思ったのよ!」
英霊ぐだ子「もうちょい引っ張ろうと思ってたけど……そうね、私の持つ宝具ならこの騒動も問答無用で解決できるよ」
マシュ「じゃあ、あとは英霊の先輩が宝具発動すれば、万事解決ですね!」
メディア「はぁ……本当にごめんなさいね、マスター。私の作った薬が、こんな騒動を巻き起こすだなんて……」
英霊ぐだ子「ううん、あなたは良かれと思ってやってくれたんでしょ? だったら、何も怒ることなんてないよ! 私から言うのはありがとうだけだよ、メディア」
メディア「本当にあなたって子は……ふふっ」
英霊ぐだ子「さて、そろそろこの騒動にも幕を引きましょうか! 久しぶりにみんなに会えて楽しかったよ! じゃあね、マシュ! いつもの私によろしくね!」
マシュ「ええ、必ず伝えておきます、英霊の先輩!」
英霊ぐだ子「宝具展開! 我が行いはあらゆる災禍を跳ね除ける盾とならん。星見台より、あらゆる人理を護りましょう。さあ、あらゆる時代、善き人々の営みに祝福を――――――」
対”人理”宝具、【ロード・カルデアス】!――――――――
プシュー、ガコン
マシュ「先輩、おかゆをもって来ました!」
ぐだ子「ありがと、マシュ……ヘックチ! うぅ……まだ頭が痛い……メディアー、手っ取り早く治せる薬とか無いの?」ズズッ
メディア「あなたねぇ……この間の騒動の話をもう忘れたの? いくら頼まれても、しばらくは薬を作りたくないわよ……」
ぐだ子「いやー……何度聞いても、私自身、一切の記憶がないもんだから、さっぱり実感がわかなくて……えへへ」
エミヤ「全く……君は本当に危機感が欠如しているな……これで、特異点での勘働きはいいのだから不思議だ……」
メディア「とにかく、今回はあなたに与える薬は既製品のものだけよ! またお節介連中にひっかきまわされたらたまらないですもの!」
ぐだ子「なんだかんだと看病してくれるメディアも、お節介だと思うんだけど……」
メディア「何か言った?」
ぐだ子「いや、何も……」
マシュ「まあまあ、形はどうあれ皆さん先輩のことが好きなんですよ。ですので、先輩は安心させるためにも、一日も早く風邪を治してくださいね!」
ぐだ子「はーい……えーっと……コップコップっと……」
エミヤ「これかね? ……このコップ……なんだか歪んでいるような……」
ぐだ子「あー……なんかそれ、脆くってさー……ちょっと力を入れただけでひしゃげちゃって……」
エミヤ「………………ん?」
ぐだ子「あー……布団に引きこもるのサイコー……やはり、天才たるもの、頭脳の休息も大切だよね……ふふっ……こうして寝ていたら、若い衝動を抑えきれない人に、夜這いにあったりしてね……まあ、騎士である私は、どんなことがあっても屈しないんだけどね……ふふ、ふふふふふふふふ……」
マシュ「…………」
メディア「…………」
エミヤ「…………」
ぐだ子「あー……なんだかすごい料理したくなってきた。治ったら美味しい物を作ろうかなー……おかあさんのてつだいをしてあげないとー……ぐぅ」スピー
マシュ「これ、間違いなく引き継いでますね!?」
エミヤ「寝言だよな!? 寝言であってくれよ!! 頼むよ!!」
メディア「やっぱり一度刺しましょう! ルルブレって全部解決よ!!」
マシュ「やめてください!! 高速神言はやめて!! エミヤさんも止めて!! 誰かー!! 英霊の先輩、もう一回帰ってきてくださーい!!!」
【オワリ】
サーヴァントと素手ゴロするマスターが書きたいなーと思ったら、こんなんになってました
あとは、コミケに行けない哀しみを少しでも癒すべく書きました
現地の人たちは楽しんでくださいね
第二部、どうなるか本当に楽しみですね
ゴルドルフさんは……まぁ、長生きしてほしいですね……
それでは、また機会があればよろしくお願いします
HTML依頼出してきます。
ありがとうございました。
ゴルドルフ新所長は癒し枠と予想
よかった
リヨが出てきたら流石の英霊ぐだ子でも叶わなかった
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514488780/
Entry ⇒ 2018.01.19 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】楽しい査問会のお時間
査問官B(俺は魔術協会から委託された査問官B! 奴がこの査問会の最中に魔術的隠蔽をしないか、魔術的に矛盾がないかを、しっかりと見張り、突っ込み、あぶりだしてやるつもりさ! まっ、所詮一般人から選ばれたという、幸運だけが取り柄の低能だろうから、そんな心配はないだろうがね!)
査問官C(僕は査問官C。この査問会の中立性を保つという名目で、ゴルドルフ・ムジークに雇われたんだけど……ぶっちゃけめんどくさい、帰りたい……カルデアの連中なんか全員入れ替えるんだし、今更突っつきまわす意味もないし……というか、ぼくの存在って、こいつら二人に情報を独占させないための見張り役と、査問は間違いなく中立でしたっていうための言い訳だし……はあ……早く寝たい……)
プシュー、ガコン
警備A「ほら、早く入れ! 少しでも怪しい動きをしたら容赦しないからな!」
???「は、はい!」
査問官A(やっと来たな! では早速罪人の顔を拝んでやるとしよう!)
査問官B(ふん……実に平々凡々な顔立ち……なんの素養もカリスマも見出せんな……所詮魔術の家系ではないのだから、この俺の身からあふれる高貴なオーラに敵わないのは無理がないけどな!)
査問官C(人類を救ったっていうわりにはフツーだなー……まあ、一般人って言ってたしこんなもんか……可哀そうに、緊張しちゃってまあ……つっても、僕は金貰った分だけ仕事するだけですがね)
査問官A「えー、それではカルデアのマスター候補生。これより査問を始めさせてもらう! まずは、貴様の名前をしゃべってもらおう!」
査問官B「言っておくが、偽名なんて名乗っても無駄であるよ? くれぐれも小細工など考えないようにな!」
査問官C「まあ、普通に言えばいいから、普通に」
???「はいっ! ぼ、ぼくの名前は……」
査問官A「ふむ! 貴様の名前は!!」
???「僕の名前は藤丸立香@セイレムお疲れ、といいます!」
査問官B「………………」
査問官C「………………あー……?」
藤丸立香@セイレムお疲れ「……はい」
査問官A「……おい!! 貴様ふざけているのか!? 前半はいいとして、なんだその……”@セイレムお疲れ”というのは!!!!」
藤丸立香@セイレムお疲れ「え、いや、そこも含めて僕の名前ですけど……」
査問官B「そんなわけあるかぁ!! ミドルネームにしたってもう少しまともだよ!!」
藤丸立香@セイレムお疲れ「そういわれましても……あ、わかった! すいません間違えました!」
査問官A「そうだろう、そうだろう!! そんな隠匿魔術が効くと思っていたのかね? さあ、早く貴様の名前を吐き給え!!」
藤丸立香@凸砂礼装サポ弓「今は、藤丸立香@凸砂礼装サポ弓、にしてました! すいません、イベント終わったけどまだ名前変更してなくって……」
査問官B「そういうことじゃないよ!! なんだよサポ弓って!!」
藤丸立香@凸砂礼装サポ弓「いや、こうしておくと、いちいちサポート一覧見なくても、どこに凸礼装置いているかわかりやすいんですよ! 一応、コメントで他のイベ礼装について補足もしてますので、ばっちりですよ!」
査問官C「いや、何がばっちりなのか、僕らにはさっぱりなんですけど……」
査問官A「サポート縛りってなんだよ……! 意味が分からん……!」
査問官C「あのねぇ……君、もう少し神妙にしたらどうなの……そんなふざけたこと言っても、戸籍とかの資料は僕たちの手元あるんだからすぐにバレ……る…………」ペラッ
査問官A「……ん? どうしたのだ、同士C! 奴の本名は何と書いてある!」
査問官C「その呼び方止めてもらえます? いやね、手元の資料でも藤丸立香@凸砂礼装サポ弓になってるんですよ……」
査問官AB『な、なんだってー!?』
査問官A「ええい、貸せっ!! …………くっ! 誤植でもなんでもなく、本当に藤丸立香@凸砂礼装サポ弓、が本名だとっ!? 一体どうなっているのだ!?」
査問官B「ふふふ……早速俺の出番のようだな!!」
査問官A「おお! そうだったな!! くくく、聞き給えマスター候補生君! ここにいる査問官Bは、魔術協会の中でも指折りの解呪魔法を修めているのだよ! 貴様ごときが無い知恵絞って行使した魔術など、たちどころに看破してくれるともさ!!」
藤丸立香@凸砂礼装サポ弓「すごいですね。イシスの雨要らずだ」
査問官B「はーっはっはっは!! そんなに褒めないでくれたまえ! さてさて、早速君の陳腐な隠蔽魔術を破って見せようじゃあないか!!」
~~~ややあって~~~
査問官B「あれは星4かな? いや……違うな……星4はもっとこう……バァーって動くもんな……」
査問官A「さ、査問官Bィィーーー!!?」
査問官C「まさか、まったく魔術の痕跡が見つからないとは……」
藤丸立香「うーん……なんか、よくわからないですけど、みなさんあまり名前変えるの好きじゃないみたいですし、元の名前に戻しておきますね」
査問官C「あ、資料の名前が藤丸立香になってる」
査問官B「なんで魔術の形跡がないのぉぉぉ!! んにゃあああああああ!!!」
査問官A「落ち着き給えB!! 名前なんて重要ではないのだ!! 気を取り直すのだ、Bィ!」
藤丸立香「はぁ……と言っても、僕は普通にやってきただけですが……」
査問官A「それは我らが判断することだ! まずは、貴様が召喚してきたサーヴァントを報告せよ! 虚偽の申告はするなよ?」
藤丸立香「あー、はい分かりました……まず最初に召喚したのは、アルトリア・ペンドラゴンですね」
査問官B「ペンドラゴン……ああ、かの有名のアーサー王かね! ふん! 凡俗には全く相応しくないな!」
藤丸立香「で、えーっと……次に召喚したのが、アルトリア・ペンドラゴンです」
査問官C「……ん?」
藤丸立香「で、三人目に召喚したのが、アルトリア・ペンドラゴン。次に来たのが、アルトリア。その次がアルトリアで、その次が……」
査問官B「いやいやいやいや、待て、待ちたまえ!! え? 君、今、妙なことを言っていなかったか!?」
藤丸立香「え?」
査問官A「いや”え?”ではなくてだね!! 同一の英霊を複数召喚などできるわけがないだろ!! それとも何かね? このカルデアにはアーサー王が何人もいると、そう言うのかね!?」
藤丸立香「いや、いますよ? 普通の方で4人、オルタの方が4人います」
査問官C「あら、ほんとだ。こっちの資料にも載ってますな」
査問官B「ええい、貸したまえ!! セイバーアルトリア、ランサーアルトリア、アーチャーアルトリア、セイバーアルトリアリリィ、セイバーアルトリアオルタ、ランサーアルトリアオルタ、ライダーアルトリアオルタ、ライダーアルトリアオルタ……サンタ!?」
藤丸立香「あ、すいません。実のところ言うと、男の方のアーサー王もいまして」
査問官C「いや、男の方て」
査問官B「ややこしくなるから止めろ!!」
藤丸立香「あ、はい……えーっと、他の人だと、ネロ・クラウディウスとかですね」
査問官A「ホホーウ! あの暴君ネロか!! 一体どのような英霊かね?」
藤丸立香「ネロはですね、まあローマの皇帝なんですが、まず丹下桜ボイスが最高ですね」
査問官B「……うん?」
藤丸立香「あの声で”奏者~♪”と呼ばれたらたまんないですね、脳がとろけますよ」
査問官A「はい、ストップ、ストップ!! 丹下桜って誰? 誰のこと言ってるの?」
藤丸立香「知らないんですか!? 丹下桜といえば、カードキャプターさくらで有名な、あの丹下桜さんですよ!?」
査問官C「いや、知らんがな」
藤丸立香「あ、クロエ・ルメールのほうが分かりやすかったですか?」
査問官B「だから!! 俺たちは英霊の話をしてるんだぞ!? ネロのことはどこへ行った!!」
藤丸立香「え? いや、最初からずっとネロの話しかしてませんが……ああ、もしかして声よりもビジュアル重視でしたか?」
査問官A「そういうわけではない!! だが、まあ、見た目も重要な査問内容の一つであるのは確かだな!」
査問官C「写真はたしかこっちのフォルダにまとめられてますね」
査問官B「俺にも見せろ! どれどれ……」
査問官A「…………何か同じ顔が二人並んでいるが……双子の英霊か? ネロはどこだ?」
藤丸立香「その写真の赤いほうがネロですね。ちなみに青いほうがアルトリア・ペンドラゴンです」
査問官B「またアルトリアか!! 見分けがつかねえ!!」
査問官C「よく見たらこのフォルダ、名前が”セイバー顔アルバム”になってるんですが……」
査問官A「なんだよセイバー顔って!!!!」
藤丸立香「セイバー顔はセイバー顔ですよ。具体的に言うと、アルトリア一行、謎のヒロインXとそのオルタ、ネロ・クラウディウス、ジャンヌ・ダルク三姉妹、モードレッド、沖田総司ですね」
査問官B「ツッコミどころ満載すぎるよ!! 頭痛で頭が割れそうだ……!!」
藤丸立香「ついでにいいますと、ネロも、赤ネロ、嫁ネロ、水着ネロと三人いますね」
査問官B「アバーッ!!?」
査問官A「Bィィィィィィ!!」
藤丸立香「と言いますと?」
査問官C「君、さっきジャンヌ・ダルク三姉妹って言っていたよね? 確かにジャンヌ・ダルクには兄弟がいるけど……三姉妹っていうのはどういうことかな?」
藤丸立香「ああ、すいません。うちにはジャンヌ・ダルクは三人いるんですよ。で、便宜上三姉妹と」
査問官A「またそのパターンか……」
藤丸立香「まずは、しっかりものの長女、ルーラージャンヌです。一番のお姉さんとして、妹二人を見守っていますが、猪突猛進だから時々暴走しちゃうんですよね」
査問官C「へぇ、自分相手にそんな風に振舞うってのは面白いね」
藤丸立香「そして、ツンデレ次女のアヴェンジャー、ジャンヌオルタ。悪ぶってますけど、生来の真面目さゆえに、どこか憎めない性格です」
査問官A「英霊、俗っぽすぎない?」
査問官C(……大事なところをぼかされてるような気持ち悪さがあるけど……まあいいか)
藤丸立香「で、最後が、ロジカルおませさん、三女のジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィです」
査問官B「オゴゴー!!」
査問官A「字面だけでBが血を吐いた!!」
査問官C「え? え? 君なんて言った? 早口言葉?」
藤丸立香「ですから、ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィですって」
査問官C「……つまりどういうことだってばよ」
藤丸立香「ええと、ジャンヌ・ダルクのオルタがですね、クリスマスの日にリリィになっちゃったんですよ。それで、リリィとなったジャンヌ・ダルクオルタがですね、どうしてもサンタをやりたいっていうことになりまして、紆余曲折あったのちにジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィになったんです」
査問官B「胃がレンコンになっちゃううううううううう!!」ゲロボシャァ!
査問官A「もういい!! 説明しなくていいから!! とりあえずもうそれでいいから!!」
藤丸立香「はぁ……」
藤丸立香「そりゃあ、この業界でイベントごとは外せないでしょう。新サーヴァント追加のいい機会でもありますし」
査問官C「新サーヴァント……? まあいいや……とりあえず、どんなイベントをやってきたのか、軽く説明してもらえるかな」
藤丸立香「えーっと、毎年やっていたイベントでは、バレンタインとハロウィンとクリスマスですね」
査問官A「この馬鹿者めが!! 人類存亡の危機にあって、イベントにうつつを抜かすとは言語道断だ!! 何を考えている!!」
査問官C「あー、それですがね……どうも手元の資料を見ると、そうのんきしてたわけでもないみたいですよ?」
藤丸立香「ああ、そうですね。一応、ハロウィンは微小特異点の修正でもありましたし……何より、あのエリザベートを放置するのは、カルデア崩壊の危機もありえたので……」
査問官A「言い訳は結構!! 貴様は端的にその特異点のあらましだけを言えばいいのだ!!」
藤丸立香「そうですか? それじゃあ、かいつまんで言いますけど……んー、とりあえず、エリちゃんが毎年ハロウィンパーティーをやるということでチェイテ城に招かれてたんですけど……」
査問官C「あのエリザベートがパーティーねぇ……」
藤丸立香「それで、まあいろいろあったんですけど、最終的にチェイテ城に姫路城が乗っかりました」
査問官A「姫路城!?」
藤丸立香「正確には、チェイテ城の上に乗ったピラミッドの上に姫路城が乗っかっていました」
査問官C「ファーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
藤丸立香「ラスボスはメカエリちゃんでした」
査問官B「鐘の音が聞こえる……」ガラーンゴローン……クビヲダセィ
査問官A「もうどうなってんだよカルデアぁ……!!」
査問官A「真面目にやりたまえよ、同士C!! それで、最後に残ったバレンタインでは何をやっていたのかね!?」
藤丸立香「僕の国の風習にのっとって、女の子の英霊にチョコをもらったり、男の英霊にチョコを渡してたりしました」
査問官C「楽しそうだねー」
藤丸立香「ええ! みんなからいっぱいチョコをもらったり、チョコのお返しをもらったりして、とても楽しかったです!」
査問官B「英霊からお返しの品だと!? お前、いったい何をもらった!!」
藤丸立香「えーっと、ゲオルギウス先生からはベイヤードのたてがみ、オジマンディアス王からはスフィンクス・アウラード、シェイクスピアからは155番目のソネットとか……あ、あと実銃ももらいました」
査問官A「とんでもねえ物ばっかもらってんじゃねえか!!」
査問官B「ストレスで胃が消し飛んだわ」
査問官C「英霊の感覚はおっそろしいなー……」
藤丸立香「いえいえ! 普通の物ももらってますよ! 教会式手作りクッキーとか、ドラゴンステーキとか……あ! トリスタンからは手作りのCDをもらいました!」
査問官C「え、何それ、ちょっと後で聞かせて」
査問官A「普通 の 法則 が みだれる!」
査問官B「うーん、さてはこの査問、俺の内臓が無事ではいられないな?」
藤丸立香「うーん……色々イベントはあったけど……印象深いのはやっぱり夏場の水着イベントかなぁ」
査問官B「水着……なんだって?」
藤丸立香「そりゃあ、夏と言ったら水着イベントじゃないですか。業界のスタンダードでしょう?」
査問官C「あーあー、そこらへんはスルーするとして……具体的には何をしたの?」
査問官B「どうせ、水着の英霊とキャッキャウフフしてました、とかそんなことだろうさ……」
藤丸立香「無人島を開拓して、最終的にうり坊の高度近代文明を作り上げました」
査問官A「???????????」
査問官B「うーん、次は食道が蓮コラになったぞーぅ!」
査問官C「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
藤丸立香「それで、今年は英霊のみんながレースをして、コノートの大監獄から脱獄して、最後はグガランナをしばき倒しました」
査問官A「????????????????????????」
査問官B「おっと、血が足りなくて手が震えだしたぜ!!」
査問官C「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
査問官A「ちょっと整理させて……え? 水着関係あるそれ?」
藤丸立香「ははは、水着さえ着てれば、それすなわち水着イベントですよ! ぶっちゃけ、ぼくらは水着鯖が可愛ければなんでもいいとこありますし」
査問官A「え? 僕”ら”?」
藤丸立香「友達は10万つぎ込んで爆死したって言ってましたよ」
査問官B「コヒュー……コヒュー……(うーん、肺がないと喋りづらいなぁ)」
藤丸立香「かくいう僕も、召喚でマーボーばかり出てきてしまって……」
査問官C「召wwwwww喚wwwwwwからwwwwwwwwwwマーボーwwwwwwwwwwってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
査問官A「ええい笑いすぎだCィ!!!」
藤丸立香「本編の話ですか? いいですよ! 軽く一日はぶっ続けで語れますね!!」
査問官A「かいつまんで!!! 要点をまとめて!!! お願いだから!!!」
藤丸立香「えー……? そんな縛りじゃあ碌なこと言えませんよ……」
査問官B「コヒュヒュ、コヒュ、コッヒュヒュ(あ、うん、そのほうが俺の内臓には優しいから正直助かる)」
藤丸立香「うーん……でもあえて言うなら……一番思い出深いのは、やっぱり魔神柱たちとの戦いですかねー」
査問官A「おお、おお!! いいではないか、全ての黒幕! 人理焼却の犯人との対決!! 最終決戦の思い出かね!!」
藤丸立香「最終決戦? いいえ、採集決戦ですけど」
査問官C「え、何それは」
藤丸立香「ですから、採集ですよ、採集。魔神柱が落とす素材がとんでもなく美味しかったんですよ。それで、みんなこぞって魔神柱を狩りに行きました」
査問官C「え……狩り……魔神柱を狩り……え?」
藤丸立香「いやー、みんな勢いがすごいのなんのって。全部で1800万本いた魔神柱ですがね、三日と経たずにへし折られてしまいましたよー」
査問官A「1800万を三日以内……?」
藤丸立香「一番すごい時では、秒間44本のペースで狩られていたみたいですよ」
査問官B「コヒュッ……」チーン
査問官A「Bィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!」
査問官C「中止!! 査問官は一時中断とさせていただきます!!!!」
査問官A「大丈夫かね? 体は辛くないかね?」
査問官B「体は大丈夫だけど……旧カルデアの医療スタッフがやたら怖かった……ことあるごとに消毒と切除を勧めてきた……」
査問官C「何その前時代的治療法……」
査問官A「ええい、やはりこのカルデアは害悪だな!! 我らも気を取り直して、あのマスター候補生、藤丸立香を積極的に追い詰めていくぞ!!」
プシュー、ガコン
藤丸立香「すいませーん、もう大丈夫ですか?」
査問官C「ああ、こちら側の準備は整いましたので、査問の続き……を……」
藤丸立香「そうですか! それじゃあ、また話の続きを……」
査問官A「いや、待って待って……え? いや、君誰よ?」
藤丸立香「誰って……藤丸立香ですけど……?」
査問官A「うん、OK。ちょっと待っててね、すぐに終わるから……B君?」
査問官B「ああ……嘘だ、嘘だ嘘だ! そんな……またしても痕跡がないなんて……! お願いします、査問官A! あれは、俺の眼の錯覚だと、そう言ってください!!」
査問官A「B君! 気持ちは分かるし、私も手元の資料を見てみたけれど、またしても、またしてもなのだ! 君だけが頼りなのだよ!!」
査問官B「だからって、こんなのありえない!! なんでちょっと目を離したすきに……!」
藤丸立香(♀)「んー? 一体どうしたんですか? 何か気になることでも?」
査問官B「なんで性別が変わってるんだああああ、ごふっ!!?」
査問官A「Bィィィィィィィ!!」
藤丸立香「はい、マスタープロフィールで性別変更しました!」
査問官A「何それ……」
藤丸立香「マイルームから選べますよ。もしくはターミナルの左下から直接出すこともできます」
査問官A「貴様のマイルームは改造手術室か!?」
査問官C「仮面のライダーとか作れそうですね」
藤丸立香「たまに、性別変えないと聞けないセリフとかあるから、気が抜けないんですよね」
査問官C「聞けないセリフ……?」
藤丸立香「いわゆる差分というものですよ。マテリアルの記録から、別選択肢とか選べるんですよ」
査問官B「……それ……もはや、過去のやり直し……因果壊れる!!」
査問官C「むしろ次元昇華してるのでは?」
藤丸立香「だけど、幕間の物語だけはホント分かりづらいところにあるんですよねー」
査問官B「幕間の……物語……?」
査問官A「やめろBィ!! そいつの言葉を無理に追及してはいけないィ!!」
査問官C「あれ、これ査問会だよね?」
藤丸立香「ああ、幕間の物語というのはですね、英霊のみんなとの絆の物語……と言う名の強化だったり場繋ぎの短編だったりでして……具体的には……」
査問官A「やめろ!! それ以上言うなあああああああああああああああ!!」
藤丸立香「ゲイボルクとルールブレイカーを合体したり、ジャガ村先生と不良を更生させに行ったり、円卓の騎士と借金取りに行ったり、魔神柱でパンケーキを作ったりしてましたね」
査問官B「……ふっ……俺は止まんねぇからよ……お前らも、止まるんじゃねえぞ……」キボウノハナー
査問官A「Bィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」
査問官B「昨日はひどい目にあった……」
査問官A「もう、あのマスターわけわかんねぇ……どこが一般人だよ……」
査問官C「下手に追及しようとするからそうなるんすよ……曲がりなりにも僕たちを救ってくれたんだから、もっと無難に済ませましょうや……」
査問官A「ああ……! そうだな! どうせ奴らはもうこのカルデアに関われんのだからな!」
査問官B「ハッハッハッハッハ! 俺たちは寛大な心でもって、あのマスターを許そうというのだ!!」
査問官A[決して、決して次々に飛び出す直視しがたい現実に圧倒されたからではないぞ!!」
査問官C「はいはい……そういうことにしときましょうね……それで、今日は誰を査問するので?」
査問官A「フハハ! 今日の奴はまたあのマスターと同じくらい追及し甲斐のありそうな職員だ!!」
査問官B「こいつの怪しさときたらとんでもないぞ!! なんせ、いつの間にやら解体されていたという、別セクションからの引き抜き組だ!!」
査問官C「へー、なんて名前で?」
査問官A「それはこれからのお楽しみだ! むっ! どうやら来たようだぞ!」
査問官B「覚悟しておけよ! もはや俺たちに精神的動揺によるミスは無いと思っていただこう!!」
プシュー、ガコン
???「皆々様がたお揃いで……お呼びいただき恐悦の限りでございます」
査問官A「フン!! では貴様の名前を名乗ってもらおうか!!」
???「ええ、では名乗らせていただきます―――」
殺生院キアラ「私の名前は殺生院―――殺生院キアラと申します。どうぞよろしくお願いいたしますね?」
<アァッー!!!!!
<Bィィィィィィィィィィィィィ!!
―――その夜、査問官たちは無残な姿で見つかったという……
【オワリ】
査問のことについて、方々でネタにされまくってみたので、SSとして書いてみました。
本当は大晦日に間に合わせたかったんですけど、無理でした。
さて、2部の情報が本格的に出てきましたね。
個人的には、ゴルドルフ所長がヘタレ系愛されキャラとして大成しそうで楽しみです。
ところで、今年のバレンタインどうするんですかね?
特にエレシュキガルをはじめとする新規追加組はどういう扱いなんでしょう……
まあ、やらないということは無いでしょうから、とりあえずエルドラドのバーサーカーのチョコが楽しみにしてます
あと、年末Fate特番見てたら、所長がマスターとして活躍しててびっくりしました
前に【FGO】マシュ「真名不明の人理修復」というSSで所長がマスターとして活躍してたらっていう妄想をしてたので公式でちゃんとやってもらえてめっちゃ興奮しました。
まあ、夢オチでしたが、所長が忘れられてなかっただけで満足です。
最後にもう一度、お付き合いありがとうございました。
HTML依頼出してきます。
今回も面白かった
本編進むのは春だしそれまでのイベは夢の世界でキャッキャウフフでいいんでない(適当)
言われてみれば外部の人視点でツッコミどころ満載だよな、FGO
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514990341/
Entry ⇒ 2018.01.11 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
カルデア卓上遊戯部
ぱぱっと終わらせます
アルテラ「邪魔するぞ……むっ、今日はお前しかいないのか」
玉藻「はい。皆さんお休みですねぇ」パチッ
アルテラ「サボタージュは悪い文明だ」
玉藻「まあまあ。孔明さんやジャンヌオルタさんみたいにレイシフト中の人もいますから」パチッ
アルテラ「それなら仕方ないか……今は何をやっているんだ?」
玉藻「ん? これは詰将棋ですよ」
アルテラ「将棋なら知っている。チェスのようなものだろう……詰将棋とはなんだ?」
玉藻「そうですねぇ……途中から指してどうやったら勝てるか考えるパズル……って言えばわかります?」
アルテラ「なんとなくだが」
玉藻「じゃあちょっとやってみましょうかね」
アルテラ「そうするか」
玉藻「そこは金が睨んでますよ?」
アルテラ「じゃあ……こっちだ」パチッ
玉藻「相手の持ち駒に桂馬があるので……ここから崩されちゃいますねー」
アルテラ「…………わからない……」
玉藻「ふ、普通に指しましょうか! ええ! そうしましょう!」
アルテラ「そうだな……」
玉藻(ちょっとくらい勝たせてあげませんとね)
ーーーーーー
玉藻「…………次は飛車角落ちでやりますか」
アルテラ「いや……やめておく……」
玉藻(お、落ち込んでますねー……)
アルテラ「以前やったことがある。あれなら自信がある」
玉藻「そうですか! ならやってみましょう。私、チェスはあまり詳しくないんですよね」
アルテラ「いいだろう。教えながらやろう」
ーーーーーー
アルテラ「…………」
玉藻「い、いやー、アルテラさんの教え方が良かったからですかねー!」
アルテラ「せっかく虜に教えてもらったのに……」グスッ
玉藻(うっ……なにやら罪悪感が……)
アルテラ「ああ。そうだな……」
玉藻「トランプやりましょうか! ちょっとほかのメンバーに声かけて来ますね」
アルテラ「その間に少し練習していよう……」
ーーーーーー
玉藻(うーん……軽く手を抜いてくれるような人か……いい勝負になりそうな人……)
玉藻「あ、そうだ。どこかにありましたっけ……」
玉藻「ありましたありました。えーっと、大福が余ってます……欲しい人はカワイイカワイイ玉藻ちゃんの部屋まで……と」
玉藻「目立つところに貼っておけばくるでしょう」
玉藻「あとは……」
黒ひげ「んー? 拙者今忙ちいのでござるよ。次のワンフェスに向けて軽く組みを……」
玉藻「あーはいはい。お邪魔しましたー」
ーーーーーー
玉藻「トランプでもやりませんかー?」ドンドン!
メルト「今忙しいから後にして!」
メルト「ブーン! ドドドドー! ブーン!」キャッキャッ
玉藻「はぁ……」
ーーーーーー
ギル「どうした狐。我様が付き合ってやろうか? んん?」
玉藻「あー……」ポワンポワン
「フハハハハ! 盤上において未来は読むものではない。俯瞰してみるものだ。まあ、我と対等に戦うには思い通りの手札がくるコトが最低条件だがな」
玉藻「……結構です」ビシッ
玉藻「なにやら子トカゲをしばき倒すらしいですし……」テクテク
茨木「汝! 汝! 大福があるとは本当か!」ダダダッ
玉藻「あぁ! 茨木童子さん、ありますよー」
玉藻(おそらくアルテラさんと同レベル……!)
茨木「汝の部屋に行くのだろう? はようせい!」
玉藻「はいはい。今一緒にゲームやる人も探してるんですけどどうですか?」
茨木「ふむ、戯れに付き合ってやろうではないか!」
玉藻「……」ニヤリ
玉藻「回収無しで2枚いれましょうか。じゃあ配りますねー」
茨木「……」モグモグ
玉藻(これでいい感じの勝負に……!)
ーーーーーー
アルテラ「……スペードの8を止めているのは誰だ」
茨木「貴様こそハートの6を止めているのではないだろうな?」
アルテラ「果たしてどうかな」
茨木「ククッ、ハハハハハ!」
玉藻(どっちも私の手札にありますねぇ……)
ーーーーーー
アルテラ「ううっ……クローバーの4は誰が……もうパス出来ないのに……」
茨木「ハートの10…………」
玉藻(私だいぶ頑張りましたよねぇ!?)
玉藻「つ、次は神経衰弱でもやりましょう!」
アルテラ「それは得意だった。次こそ勝とう」
茨木「ククッ、ではここで雌雄を決そうか!」
玉藻(これならわざと外し続ければいいはず……!)
ーーーーーー
茨木「3は……ここであろう? で、もう一つが……ここ」ペラッ
茨木「うむ、揃ったな。では6が……違ったか……」
アルテラ「私の番だな。ここと……これだ。それにさっきめくったここが……」ペラッ
茨木「6はそこであったか!」
アルテラ「ふふん。得意だと言っただろう」ドヤァ
玉藻「おおー、お二人ともすごいですねぇ」
玉藻(平和……ッ! これならみんな楽しめます……)
茨木「むう……18枚だな」
玉藻「14枚、負けちゃいましたねぇ」
アルテラ「やはり神経衰弱は得意だな」ムフン
茨木「うむ、良い余興であるな! 他には何かないのか!」
アルテラ「そうだな……」
玉藻「他に……ならTRPGとかやってみます?」
茨木「なんだそれは!?」
玉藻「サイコロと鉛筆で戦うゲーム……ですかね?」
アルテラ「なぜ自信なさげなんだ?」
玉藻「種類がたくさんあるものですし? 例えばこのダブルクロスなら超人になれたり」
茨木「我等はすでに人を超えてるのではないか?」
玉藻「それもそうですね。ならネクロニカ……」
アルテラ「私達もゾンビやドールのようなものだな」
玉藻「じゃあクトゥルフでも……」
アルテラ「ピクト人に似ているな……」
玉藻「リアルに体験済みですか! ていうかピクト人ってなんなんですか!」シャーッ!
茨木「おおう、どうどう」
アルテラ「テレビゲームか。あれはガチャがないから意外と良い文明だ。孔明がいない分いい勝負になるだろう」
玉藻「まああの人は別格ですから」
茨木「てれびげぇむとはなんだ?」
玉藻「電子端末でのゲームですよ」
アルテラ「先に私達がやってるところを見せよう」
玉藻「そうしますか。何やります?」
アルテラ「刺さってるソフトで良いだろう」
玉藻「……メルブラですねぇ」
アルテラ「メルブラか。良いだろう」
マウガヨイ、サテ、ドレ、ツツシンデウケルガヨイ、ドレ、カルイナキサマハK.O.
アルテラ「…………貴様も上手いな……」
玉藻「いや……普段もっと上手い人とやってるうちに……」
茨木「ほうほう! そういうものか。どれ、貸してみせよ!」
玉藻「はいはいー」
玉藻(手加減……しづらいんですよねぇこれ)
アルテラ「では……私はこれだ」
玉藻「げっ、私そのキャラ苦手なんですよねー。なんかキャラ被りしてて」
アルテラ「……そうか?」
玉藻「そうですよ! なーんか献身的で翳のある腹黒美少女っていうか?」
アルテラ「それは……自分で言うものなのか……?」
茨木「まだかー? はようせいー」
アルテラ「ああ、待たせたな」
茨木「ぐぬっ……うりゃ!」ジャマダ!セイッ!チュドーン!カルイイノチダ
玉藻「おー良い勝負ですねぇ」
ーーーーーー
アルテラ「くっ……3勝3敗か」
茨木「ううむ……どうにも決着がつかんな」
玉藻「それならキャラランダムとかやります?」
アルテラ「それも良いかもしれないな」
茨木「きゃらもすてぇじもらんだむで決めるのか?」
玉藻「そうですね。確認します?」
茨木「いや、良い。それにも対応してこそであろう」
玉藻「じゃあランダムですね!」
アルテラ「ああ」
玉藻「負けちゃいましたぁ」
アルテラ「次は私の番だな」
茨木「ああ。しかし汝、これは良いのか?」
アルテラ「なんのことだ?」
茨木「いや……普段はがちゃを嫌っておるだろう? これはがちゃとは同じではないのか?」
玉藻「そ、そんなことないですよ! ね! アルテラさん?」
アルテラ「……ランダムでキャラを当てて……相手との相性差があって……強キャラ……」
玉藻「お、落ち着いてくださいまし!」
アルテラ「これは……悪い文明ッ!!!」
アルテラ「フォトン……レイッ!!!!!」
玉藻「あああぁぁぁぁあああ!!!!!」
孔明「いいからキリキリ磨く! もう……どうして僕まで」
アルテラ「私のせいで……すまない……」
茨木「吾は関係ないであろう? な?」
マーリン「良いのかな? 逃げるようなら今日のデザートは無しだ。ってエミヤが言ってたよ?」
茨木「ぐぬぬぅ……箒を持てい! 疾く終らせるぞ!」
『卓上遊戯部・・・施設破損の罰としてカルデア内の清掃作業に従事すること! 藤丸立香』
卓ゲは良い文明
流石にFGO謹製バトエンは無かったか
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507728540/
Entry ⇒ 2017.12.17 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】所長が作った痛いRPG【高橋邦子】
○この作品はFGOと”妹が作った痛いRPG”、いわゆる高橋邦子作品のパロです
○当たり前ですがキャラ崩壊必須です。今回は川越市民多めです。
○BGMは各々で補完して下さい
.,ィ _.._
{ ヽ , : ´_ ` ヽ、 イ=、ヽ、
弋 `-ィ ,: ヽ" - ! {、, ‐ゝ!、
7 { ド 、´ Vィ≠、⌒
,: :. .! ヾ Yヽ :,
l :. ハ ; }/_,ィ ヾ,:ィ´`}トヽ:':、 セクシャルクイーンズ♥
_ ト._! ,:'.代.リ {ヽ) v、 } ハ
_ ≠  ̄|lll| ': ヽ .似lノ r イ ヾ ; .!
..| |lll| } ヽ トゝ ' .._ ノj..ノノ ; jヽ、 ,ィ
..| |lll| _.. ィ ノj ` 、`-' // }。}、  ̄ ノ
..| ,ィ,. |lll| ` ̄´ ノ ; ` ‐'ィ,:' -≠ ¨ ノ ハヽ=ニ'
..| rイ/./ _|lll| / _... ィ(゙ノV /,:´¨} ; } ヽ ,..
└、{ヘj .{__l_} ヽ \¬" ノニニ/トィ彡! / /_{ 人{ {、 ヽ`¬-' "ノ
`¨ト、_ ヽ ヘ `¨7ニ/イィハ从!{ ハ'三_': {三ニヽ{ニ!ト...__ イ
v∞∞、 / /〈〈ィ/ハ从ハヽ {三ニl三三三三ニl\
,.8 ヘ / V({({ハイ/ j`三ニ}三三三三ニl ` 、
{8 }ヘ \V/ ,:三三j三三三三_/、 ` ̄フ >お使え開始
ヽ >-l ハ ノl:. .{三ニニ{三三三三/ ヽ ―― ´ お使え続行
\イ三ニノニト' / ` ... /三三ニl三三三ニj :, お使え終了
'三ニ/三j ,! ./三三三l三三三ニl :,
!ニ/ニニノ ハ 〈三三三,:三三三三}\ :,
':三ニ/ _ / l v三ニニ{三三三ニニ! : ヽ. :
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゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
ナレーション「ここはよくある普通の剣と魔法のファンタジー世界」
ナレーション「そしてここは人理継続保障機関カルデア」
ナレーション「物語はここからはじまる」
.
ぐだ子「私の名前はぐだ子、どこにでもいる普通のマスターだ」
ぐだ子「だが世界は魔神柱により時空を乱され、人理が燃やされそうとしている」
ぐだ子「私は頼れる後輩マシュとサーヴァント達とともに特異点を修復する旅を続けているのだ」
ぐだ子「次の特異点は埼玉県川越市……果たして何が待ち受けているのか…」
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━
異種特異点 人理定礎値 --
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━
_,n_ ____ __.00 __
└l n | Lr┐ ! └‐┐ | └┐r┘
AD 20XX 普通剣魔小江戸 U U くノ ┌‐┘ | に二二.!
 ̄ ̄
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━
.
~川越市~
ぐだ子「ふう、レイシフト完了、ここが今回の特異点ね」
マシュ「日本の都市みたいですね、先輩は知っていますか?」
ぐだ子「いや、ここには来たことないかな……さて、魔神柱のやつを……ん?」
警察「タイムパトロールだ!違法時間渡航容疑で抹殺する!」
ぐだ子「タイムパトロールだって!?聞いてないよ!」
マシュ「レイシフトって違法だったんですか!?」
警察「当たり前だ!貴様らのせいで未来が何回変えられたことか!」
警察「時空犯罪者は問答無用で抹殺だ!」
ぐだ子「くっ!戦うしかないか!」
マシュ「はい!応戦します!」
タイムパトロールAが現れた!
タイムパトロールBが現れた!
タイムパトロールCが現れた!
マシュのシールドバッシュ!
タイムパトロールAは2480ml出血した!
アルトリアの切り払い!
タイムパトロールAは1420ml出血した!
カエサルはカリスマを発動した!
味方全員の攻撃力が上昇した!
タイムパトロール「犯罪者は死ねば良いんだよ!」
タイムパトロールは未来の兵器ギガデスフレアガンを放った!
マシュは7801ml出血した!
アルトリアは20789ml出血した!
アルトリアは雲散霧消した!
カエサルは21980ml出血した!
カエサルは雲散霧消した!
ぐだ子は124590ml出血した!
ぐだ子は吹き飛んだ!
ぐだ子「ぎゃああああああっ!!」
マシュ「せ、先輩!?先輩!!」
ぐだ子「く、クラスが予想できなかったからって適当にセイバー編成で来るんじゃなかった…」
ナレーション「そう言い残し、ぐだ子は生命活動を停止……死んだのだ」
マシュ「せんぱいいいいいいいいいいいいいい!!!」
警察「ふん、生きていたか、だが少年法で未成年は処刑できない……見逃してやろう」
マシュ「くっ!!で、ですが!魔神柱も時空を脅かす存在!」
マシュ「そちらの取り締まりは何故行われないのです!?」
警察「それは……無理だ!」
マシュ「何故!」
警察「魔神柱様は我々に多額の出資を行っている!」
警察「故に魔神柱様に仇なすことはしないのだ!」
マシュ「な!お金で犯罪を見逃しているというのですか!」
マシュ「それでも国家権力ですか!」
警察「残念だったな!!タイムパトロールは……民間企業だ!」
マシュ「あなた達は腐っている!!」
警察「なんとでも言え!私達は忙しいので帰る!ではな!」
マシュ「ま、待て!!」
ナレーション「マシュは1人川越市に残された…」
マシュ「なんてことだ、先輩がいなければサーヴァントの召喚も出来ない…」
マシュ「私一人では……そこいらのチンピラを倒すのも面倒だ!」
マシュ「私達の旅はここで終わってしまった……」
マシュ「せめて最後にカルデアにお土産を持って帰ろう…」
~お土産屋~
おばあさん「いらっしゃい、何を買うんだい?」
マシュ「その……この地域の特産品はありますか?」
おばあさん「おや、観光客かね」
おばあさん「そうだねぇ、オススメのおみやげといえば……」
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f「三三三三三┼ ┴{]{
^|r―z―‐┬‐r┴r┬ュ{
7777r‐┬マム |=|
/〈//― ´ マム ー'
\/ マム
マ_〉
おばあさん「このサブマシンガンだね!!」
マシュ「!?」
おばあさん「昨今は川越いもの高騰で暴動を起こす市民も多い!」
おばあさん「そんな時こそサブマシンガンの出番だ!」
おばあさん「片手で持ちやすい女の子にオススメのお土産だよ!」
マシュ「そ、それがあれば戦える!私一人でも特異点を修復できます!」
マシュ「買います!お値段おいくらですか!?」
おばあさん「そうだね……五千万でどうだ!」
マシュ「五千万!?」
マシュ「そんな……あまりにも暴利すぎる!サブマシンガンの相場ではありません!」
おばあさん「昨今はやたら税が上がってこっちも家計が火の車なんだ」
おばあさん「一円たりとも負けられないよ!」
マシュ「そんな……この値段では……」
マシュ「あ、じゃあカルデアのオルガマリー所長に請求して下さい」
おばあさん「お買い上げありがとうございました♪」
ナレーション「マシュはサブマシンガンを手に入れた!」
マシュ「これで百人力!いや千人力です」
マシュ「右手に盾!左手にサブマシンガン!まさに最強のフォーメーション!」
マシュ「邪魔するエネミーは全員皆殺しです!!」
マシュ「そりゃあああああ!!!」バラタタタ
スケルトン「ヤメテクレー!」
ゾンビ「ギャアアアア!!」
ワイバーン「タスケテクレエエエエ!!」
圭次郎「シニタクナアアアイ!!」
グール「ヤメテクレー!!」
チンピラ「ギャアアア!!」
マシュ「と、勢い良く飛び出したは良いけどこれからどうしましょうか」
マシュ「とりあえず情報を集めなければ魔神柱のやつをぶっ殺せません」
マシュ「そこの民家で話を聞いてみましょう」
マシュ「失礼しまーす」コンコン
?「はいー、どうぞー」
マシュ「あのー、少し話を伺いたいのですが…」ガチャ
エマ「勝手に入ってくんじゃねええええええええ!!」
マシュ「ぎゃあああああ!!!」
エマ「死ねッ!死ねッ!死ねええええええッ!」
エマ「これでとどめだ!!」
エマ「ウルトラブルカノ砲!!」
ヽ`
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...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐... ≪ ぎゃああああああっ!!! ≫
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マシュ「ハァ……ハァ……」
エマ「死に損ないが!これを受けて生きてられるとは!」
マシュ「無敵スキルを使わなければ危ないところでした!」
マシュ「それに勝手にって!ノックはしたでしょう!?」
エマ「そう言えばそうだったわね、上がってお茶でも飲む?」
マシュ「あ、はい」
エマ「ふーん、カルデアってところから特異点修復をねぇ」
マシュ「はい、ですがタイムパトロールによって先輩も殺されてしまって…」
エマ「競争相手のいない管理企業なんて腐るのが宿命みたいなものよ」
エマ「大体、世界を管理とか監視ということ自体人間のエゴなのよね」
マシュ「それで私たちは魔神柱と呼ばれる冒涜ポールを探しているのですがご存知ありませんか?」
エマ「うーん、聞いたことないわねぇ」
エマ「あ、でも東に魔王城的なものがあるって言うしそこに行ってみれば?」
マシュ「魔王城!言葉だけでも禍々しい空気を感じます!」
エマ「そうかしら?それじゃ頑張ってきてね」
アビゲイル「ただいまー」
エマ「勝手に入ってくんじゃねええええええええ!!」
アビゲイル「ぎゃあああああ!!!」
エマ「死ねッ!死ねッ!死ねッ!」
エマ「これでとどめだ!!」
エマ「ウルトラブルカノ砲!!」
ヽ`
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マシュ「え、エマさん!?」
アビゲイル「馬鹿め!そいつは死体で作った分身だ!」
アビゲイル「帰り道にたくさん転がってたから作って先に送り込んだのさ!」
エマ「姑息な真似をおおおおおお!!」
エマ「ぬおりゃあああああ!!」
アビゲイル「死ねええええええ!!」
マシュ「ちょっ!一体何事ですか!?」
エマ「これでも喰らえ!ロシアンブルーフラッシュ!!」
アビゲイル「ギガデスフレア!!」
/して )⌒! ilゝて
/ ( ノ )/ コ
(( \Wl レ/l /
ヽ il´ ̄ ヽ,,/ !V
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... ... ..l li \ ( .(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
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二.ll.| . 二 ̄ ̄|=,ィ'⌒ニニエニニil]1lー-il]|_三rーilil ̄| .i|..| ||lll|||ii|||lliii..| ||ll|i.: ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: 、/ `" "´ ,, ‐"
::;...;;.;;ii:i;;:; :;..; |l巫||、_,|斤il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬|i、_r-lT┐┬il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬r'⌒ヽ'' ,. ,) /
韭| |:::.. .. |巫|il]il]|_三‐┬ lil「l ̄|i、_r lil「l韭l《fニニll ̄'' ;~'',;''゚ ;~'',;'', ;~,;''゚ ;~゚''゚ ;~'',;'',;''゚ ;~,;, ‐''"~ ̄.つ _/`
アビゲイル「あー……ダメだ、仕事帰りで体力尽きたわ…」
エマ「こっちも食事前で疲れてるのよ、ふざけるのもいい加減にしてね」
マシュ「あの、こちらの方は一体?お二人はどういう関係なんですか?」
エマ「このアラフォーケバビッチはアビゲイル、私の唯一にして最大の汚点である妹よ」
エマ「ちなみに今ピックアップされているサーヴァントとは一切関係がないわ」
アビゲイル「私がアラフォーならお前だってそうだろうに」
マシュ「お二人は姉妹なんですね……でも何故姉妹なのに殺し合うのですか?」
エマ「姉妹?同じ腹から這い出たということしか共通点はなかろう」
アビゲイル「姉妹同士が殺し合うなんてよくあることだろ」
マシュ「そ、そういうものですか?私には理解が追いつきません!」
アビゲイル「川越市に限ったことじゃない、そっちだってよくあることだ」
アビゲイル「例えばあの有名な魔術師である傷んだ赤色とか…」
?「聞いたぞ」ヒュン
アビゲイル「な、何だ貴様は!寄るな化物!」
アビゲイル「ぎゃあああああああああああああ!!!」グチャッ!!
ナレーション「アビゲイルは死んだ」
マシュ「アビゲイルさああああああん!?」
エマ「愚かな……言ってはならぬことを言ってしまうとは救いようのない奴」
エマ「魔術師には触れてはならぬ言葉があるのだ、それを呟けば死の使い魔が訪れる」
マシュ「そんな……」
エマ「下らんやつだった、いなくなってせいせいしたわ」
エマ「アイツ用に用意したこの傷んだ赤身もとっとと捨てるか」
?「聞いたぞ」ヒュン
エマ「な、ちょ、ぎゃあああああああああああああ!!!」グチャッ!!
ナレーション「エマは死んだ」
マシュ「エマさあああああああああん!?」
マシュ「うう……なんてことでしょう、二人共死んでしまった!」
マシュ「私が余計なことを聞かなければこんなことにはならなかった!」
マシュ「悔やんでも……悔やみきれない!」
ナレーション「マシュは悲しんだ、見ず知らずの他人が死んだことに、そして」
ナレーション「七日間喪に服した!」
~葬儀場~
ガミジン「それでは戒名 天文台課金愚駄童女」
ガミジン「川越市外道絵馬大姉、川越市死霊阿鼻大姉の葬式を終わります」
マシュ「ガミジンさん……ありがとうございました」
マシュ「葬儀屋に電話したとき、悪魔に葬儀が出るのかと心配になりましたが杞憂だったようです」
マシュ「お手数おかけいたしました」
ガミジン「いえいえ、死者を弔う気持ちがあるのは悪魔でも同じです」
ガミジン「それよりも他人である人の喪主を務めたあなたの心がけのほうが立派ですよ」
マシュ「いえいえ、僅かの間でも世話になりましたから…」
マシュ「それでは亡き先輩の意志を継いで私は魔神柱を倒しに行きます」
ガミジン「クックック……そのまま帰れると思っているのか!」
マシュ「なんですって!」
ガミジン「そう!葬儀をするのにはお金が必要なのだ!葬儀屋は慈善事業ではない!」
ガミジン「それに三人分の戒名を与えるのにだってお金がかかる!」
ガミジン「しめて五千万!耳を揃えて払っていただこう!」
マシュ「なっ!悪魔だから魂支払いでは駄目なのですか!?」
ガミジン「ダメだ!現金払い以外受け付けない!」
マシュ「そんな……どうしたら……」
マシュ「あ、じゃあカルデアのオルガマリー所長に請求して下さい」
ガミジン「ご利用ありがとうございました♪」
ナレーション「所変わって、ここは魔王城セクシャルクイーンズ」
?「クックック……マシュよ、そろそろ来るが良い」
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信長「そうすればこの第六天魔王!織田信長が仲間になってくれよう!」
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沖田「いやー、我らのようなおちゃらけたサーヴァントはシナリオに組み込みづらいですからねー」
沖田「このような狂気の世界でこそ輝けるものです」
信長「クレイジィー!ロッケンロール!!」
信長「小江戸というのが少し癪にさわるが……この地でもって活躍してくれよう!」
信長「この三千丁のアサルトライフルでな!」
沖田「キャー!カッコイイー!」
信長「しかしさっきから外がうるさいんじゃが、一体……」
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エイドリアン「ふう、解体終了!!」
ングンザ「今日もいっぱい働きましたね!」
マシュ「あれ?すみません、このあたりに魔王城があると聞いたのですが…」
エイドリアン「魔王城?ああ、さっき壊した建物のことか?」
ングンザ「中には誰もいないと思いますよ、退去命令は一週間前に出してますし」
マシュ「そうですか……どうしましょう、手がかりがなくなってしまいました」
エイドリアン「なんか困ってるようだな……話を聞くぜ」
エイドリアン「なるほど……魔神柱とやらをね……残念だが知らないな」
ングンザ「俺も聞いたことが無いです」
マシュ「そうですか……すいません、お手数おかけしてしまって」
エイドリアン「いいんだよ、お金の相談以外ならなんでも受け付けるぜ」
ングンザ「今は消費税800%ですからね、塩1つも買えやしない、マシュさんも苦労したでしょう?」
マシュ「な!やけに価格がおかしいと思ったらそんなことになってたんですか!?」
ングンザ「ええ、北にある川越財務省が急に言い出したんですよ」
エイドリアン「これのお陰でうちの会社もカツカツでいつ不渡り起こしてもおかしくないんだ…」
マシュ「何言ってるんですか!財務省は霞が関!埼玉県にはありません!」
マシュ「間違いない!そこが特異点の発生源です!」
マシュ「きっと魔神柱はそこにいるはずです、ありがとうございました!」
エイドリアン「待て!その盾とサブマシンガンだけで財務省へ行く気か!?」
エイドリアン「財務省にはタイムパトロールが警備している!そのままでは死ぬぞ!」
マシュ「あの腐ったやつらですか!しかしどうすれば!」
エイドリアン「なら、これを使うが良い!」
>===ミ>===<>===、
``\\二.\\二.\\∨
ヽ二二二二二二∧∨ >、、
∧.∨ム∧∨ム∧∨ムr┐≦、/i{ }
∧.∨ム∧∨ム∧∨ムノゝ、i}./i{リ_
.∧.∨ム∧∨ム∧∨ム|`ヾi/イトi{`}
.ヾマム ヾマム ヾマム:::::i}ノ_}ミゞイ,
ゝ==========彡:::::リ乂}::::∨ム
戈ノニニ戈}ゞ }_ノノ从、:::::∨ム .>=- 。,,_
[三三三三]_ノ {{iリ ∧:::∨⊃ _,,。。。。イ ノ´.i}ー=ニニゝ。,,__,,,、
77::r77iイ ヾ ⊂:::::',⊃ ノ======≦ヾ ゝ=イ}}}is。_/イ弌、
.|ニ|ー|ニ| i! [{}.',:::::{}] ,イゝィvv=ー'''''''"乂'''マ_ノノ-=ニニr==≦))_))
.|ニ|ー|ニ| i! __ }|i |:::::}|i ィニニニニニ、._ /i{::::// ``ゝイ `´`''}ニニニニ==ヽ
.|ニ|ー|ニ| i! /.}{ }{ [||].|::::[||]|i: : : :..:.i|/|{_} //:::// マニ/`ヾイヾィ、
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.|ニ|ー|ニ| i!〔〕ノ./i!==┐{≧≦}.|h___i|/|ノ/__//´ マ.((_))〕}ニニヽ))
.|ニ|ー|ニ| i! |ノニニ//.マ((((マ.|//////i|/{/ヾ//、 `ヾニニ戈戈ニヽ
ノ_ノ ノ_ノ./ .|‐┐ ̄|i=ニニニノ///////┘ }==} .ヾニニニヾニニヽ
/_/イ/_/イ {、='__.リニニニ`ヾ三三三i}=〉/::::/ .ヾニニ、`ヾニi}
``´ ``´ }ミ三三彡`ヾ三三三三戈==i{::::{ ``´
{┌s。≧ 、===ヽ////////≧,==ヽ
乂ー=ニミ};;;}====}‐=ニ///////}===} パンパカパーン!!
`''<イ;リ=== リ ー=ニ==イ
‐===イ
ングンザ「こ、これは日立建機の双腕仕様機アスタコNEO!」
ングンザ「いいんですか!?せっかく買ったばかりの重機ですよ!?」
エイドリアン「今の財務省には俺も腹が立っていたんだ!これでもって財務省に突っ込んでやれ!」
エイドリアン「しかもM134通称ミニガンも取り付けてある!」
エイドリアン「これで奴らを痛みもなく肉塊にしてやれ!」
マシュ「ありがとうございます!」
マシュ「では請求の方はカルデアのオルガマリー所長に…」
エイドリアン「バカ野郎!それはお前のお金じゃないだろ!」
エイドリアン「全てが終わった後に返してくれればいい!」
エイドリアン「それまで利子は付けないでいてやる!いいな!」
マシュ「は、はい!!」
マシュ「エイドリアンさんから借りたこの重機、この力で先輩の仇を取る!」
マシュ「進め!そして撃て!!」ドドドドド!
スケルトン「ヤメテクレー!」
デーモン「ギャアアアア!!」
ワイバーン「タスケテクレエエエエ!!」
圭次郎ゾンビ「シニタクナアアアイ!!」
サム「ウギャアアアア!!」
グール「ヤメテクレー!!」
竜牙兵「イヤダアアアア!!」
チンピラ「ギャアアア!!」
マシュ「前方に大型エネミー反応!?」
カワゴエドラゴン「いらっしゃいませ」
マシュ「しゃらくさいです!!」ガガガガガガ!!
ヽ`
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マシュ「私の逆鱗に触れましたね!」
~財務省前~
マシュ「見えました!む、あれはあの時のタイムパトロール!」
警察「な!なんだあの重機は!こっちに突っ込んでくる!」
マシュ「先輩のカタキです!爆ぜて下さい!」
警察「おのれええええええ!!最近の切れやすい若者めがああああ!!」
タイムパトロールAが現れた!
タイムパトロールBが現れた!
タイムパトロールCが現れた!
タイムパトロール船が現れた!
タイムパトロールは未来の兵器ギガデスフレアガンを放った!
マシュは1ml出血した!!
マシュ「危険な場所で作業する重機にそんなものは効きません!」
マシュ「現代日本の……技術力を見よ!」
マシュは重機の主腕でタイムパトロールAを掴み、叩きつけた!
タイムパトロールAは1902837927929ml出血した!!
タイムパトロールAは生命活動を停止……死んだのだ
マシュは重機の副腕でタイムパトロールBを掴み、叩きつけた!
タイムパトロールBは207892930723ml出血した!!
タイムパトロールBは生命活動を停止……死んだのだ
マシュはミニガンを放った!
タイムパトロールCは172893994792939ml出血した!!
タイムパトロールCは粉微塵になって歴史から消えた!!
タイムパトロール船「くそおおおおおおお!!だがミニガンも空高く飛べば当たるまい!」
マシュ「甘いなああああああ!!!」
マシュは重機の両腕を器用に使い電柱を投げつけた!
タイムパトロール船は273849mlの燃料を流した!
タイムパトロール船は爆散した!!
マシュは勝利した!
マシュ「時間の管理よりダメージコントロールを学ぶべきでしたね!」
マシュ「先輩……カタキは取りました」
マシュ「だが感傷に浸ってる暇はない!クソッタレの魔神柱を倒さなければ!」
マシュ「財務省へと突撃します!!とりゃああ!!」
受付「いらっしゃいませ」
マシュ「ここの責任者はどこですか!?」
受付「はい、最上階の大臣室でございます」
マシュ「突入です!!」ガガガガガガ
~大臣室~
マシュ「どりゃああああ!!」バゴーン!
マシュ「失礼します!ここが大臣室ですね!」
マシュ「責任者はどこです!!」
?「クックック、ようこそ!マシュくん!」
マシュ「だ、誰だ!!」
リリウム「私は………リリウム財務大臣!」バーン
マシュ「あなたが特異点の原因ですね!!」
マシュ「川越に財務省はありません!修正させていただきます!」
リリウム「クックック、そう簡単に修正できると思ったかね?」
リリウム「いでよ!ドッグマン!」
/ハ. , ィ
ノム'┴く
,! =ミ:'ーo_
__ノ "´ で'ニ,"` はじめまして
/ ハ `ニ、,不、
/ ト、ヽ ,'/| \
ハ。。。|、ヽ// | 。。。 \
厶,_|O |\'/ /| 〇 ,/ ヽ
`V | l/ / | / ̄[ブ
| _| ヽ!_/ , ◇、 {ノ_ ヽ
V'〈. \ { ノ`◇ノ ̄卞、}
_, -‐'二/ ノ>三亙三三/ r-イヽ、〉
/ ̄フ/{ 〈‐'´/,イ | |._{l_{.ハ>┴‐'¨ヽ
/ノ / /,>-'/| !|_ -|‐'T ヽ \__ノ
ノ// ,/ / /入|__!| | | V.ハ ノ
__人〃 / / / /'´ | !|| _ゝ| ハ ノ 〉|(
く_二-' ‐' ∧/ ,ハ |/ /| ,川 | / ´ / |_ヽ、
 ̄`ーニ__∠__|ノ∠ニ_Zィフ‐ヘL.∟ノ_/_ノ===='
 ̄\_/ ̄ }三ニ=‐'´
マシュ「なんですか!この犬人間は!」
リリウム「私は以前保健所の所長をやったことがあってねぇ…」
リリウム「その時の経験を活かして作ってみたのだよ……戯れにな!」
マシュ「なんという生命を弄ぶ行為!許しがたい!」
マシュ「このドッグマンとやらに罪はありませんが…倒させていただきます!」
ドッグマンが現れた!!
マシュ「くらええええ!!」
マシュはミニガンを放った!!
しかしドッグマンには当たらない!
ドッグマンは槍を投げつけた!!
アスタコNEOの心臓部に直撃!
アスタコNEOは2703097mlの燃料を垂れ流した!
アスタコNEOは爆発した!!
マシュ「ぎゃあああああああああああああ!!!」
マシュ「つ、つえぇ!!」
リリウム「クックック、このドッグマンは君と同じなのだ」
マシュ「な、何ですって!ま、まさか……」
リリウム「そうだ!彼もデミサーヴァントなのだ!」
リリウム「サーヴァントに神秘を纏わない攻撃は通用しない!」
マシュ「そんな……ミニガンもサブマシンガンも通用しないなんて」
マシュ「私一人では……」
リリウム「君の盾は召喚サークルとして使い、多くのマスターから金を吸い上げるいい財源になるだろう!」
リリウム「さあ!ドッグマンよ!殺れい!!」
マシュ「HPがもう無い……スキルもチャージが間に合わない……」
マシュ「くっ!!」
令呪発動!
マシュのHPが全回復した!
マシュ「こ、これは……ッ!」
リリウム「なにいいいいいい!?」
マシュ「そうか……私は1人じゃなかった」
マシュ「銃火器なんかに頼ってるから目が曇っていた!」
マシュ「私の生命は!マスターとともにある!」
リリウム「死に損ないがああああ!!」
マシュ「その哀れな生命を邪悪から解き放つ!」
マシュ「決着を付けましょう!決戦のバトルフィールドで!」
ナレーション「戦いは熾烈を極めた」
ヽ`
´
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...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ≪ ぎゃああああああっ!!! ≫
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ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
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`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
マシュ「早くに素晴らしい存在に出会うべきでしたね!!」
マシュ「どうですか!これで観念しましたか!」
リリウム「クックック、上出来、というべきかな?」
マシュ「強がるなあああああああああ!」
リリウム「そう言えばさっき君は魔神柱はどこかと聞いてきたね?」
リリウム「見せてやろう!私の本当の力を!」ゴゴゴゴ
,/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i//!i!i!i!i!i!i!i!i!i!,!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i|
_//!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i/::::/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/|!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!|
/!::::/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!r:::::::::/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/:::|!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!|
,!i__j:::::ヽ!i!i!i!i!i!i!i!i!i!_ヾ::::\!i!i!i!i!i!i!i!i!ノ:::f!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i\
/!i.|:::::r‐┘!i!i!i!i!i!i!<:::::::::::/!i!i!i!i!i!i!i!i!ヾ:乂!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i」
/!i!_」:::::}!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i〉::::::∧!i!i!i!i!i!i!i!__ノ::::::>!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i|
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/!i!i!i!ヽ: : : :j!i!i!i!i!i!i!i!\: : : . : . _j!i!i!i!i!i!i!i!i!i: : : : :| / ̄:)!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!|
.f!i!i!i/:::〉 「:」!i!i!i!i!i!i!i!i!i!ト :_: . : ._〉!i!i!i!i!i!i!i!i!i!_」: :.: : |/: : /!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/
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l!!i!i!i!i!i!/'!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!ヾ¨:::::/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/:/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/ ゴゴゴゴ…
.|!i!i!i!i!i!|!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!ヾ:{!i!i!i!i!i!i!i!i!i!/イ!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i/
l!!i!i!i!i!i!|!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!\!i!i!i!i!i!i!/!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i./
魔神柱「我が名は財務省リリウム……財産と混沌を司る魔神よ!」
マシュ「な!あなたが魔神柱だっただなんて!!」
マシュ「というか誰!?ソロモンの悪魔にリリウムなんていましたか!?」
リリウム「クックック、魔神柱の座は……金で買った!」
マシュ「またお金ですか!!」
マシュ「金!金!金!一体あなたは何が目的なんですか!」
リリウム「何って……世界平和のためだよ」
マシュ「なんですって!?」
リリウム「この世界は貧富の差にあふれている!」
リリウム「その差が世界に、そして人々に憎しみを生み出すのだ!」
リリウム「だからまず私は全ての財を中央に集めることにした!」
リリウム「そして集めきったら平等に人々に分け与えるのだ!」
リリウム「これならば人々は憎しみ合う必要がなく世界は平和になるという寸法だ!!」
マシュ「あの、それ聞いた限りだといわゆる共産しゅ…」
ナレーション「だが、その次の言葉をマシュは言うことはできなかった、なぜなら…」
ナレーション「共産主義の拡散を恐れたアメリカ軍により核ミサイルが発射されたからであった!」
\ _, - ― … - - 、_ /
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丶 /:::::_ --' ´ ̄  ̄ 'ー 、 ::::::: ヽ , '
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/::i ´丶´` - -_:. ; ':_:_ :-: -― - | - _ : : : : : : 丶:. :. :. :. :. ヽ / 丶:}
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マシュ「あ、危なかった!!無敵スキルのチャージが終わってなかったら死ぬところだった!」
?「大丈夫かね!マシュ君!」
マシュ「あ、あなたは……」
エンジン「そうだ!偉大なる発明王エジソンだ!!」
エジソン「この身が纏うアメリカの鼓動により馳せ参じた!!」
エジソン「ただアメリカで召喚されたため来るのが遅れたのだすまん!」
マシュ「だからって核ミサイルで突っ込んでくる必要はないでしょう!倒せたからいいものの!」
?「クックック……倒しただと?笑わせてくれる…」
エジソン「何ぃ!」
リリウム「残念だったな!!私はいくらでも再生するのだ!」
リリウム「厳密に言うと財政破綻が起きるまでは再生するのだが…」
リリウム「川越市民から巻き上げた金はいくらでもある!ほぼ無限と言っていい!」
エジソン「なんだとおおおおおおお!!ならばまた核ミサイルを…」
マシュ「そんなに撃ったら地球そのものが壊れますからやめて下さい!」
リリウム「魔神柱となったこの私の力を見るがいい!」
マシュ「くっ!応戦します!」
財務省リリウムが現れた!
マシュのシールドバッシュ!
リリウムの目を5785個潰した!
エジソンの直流電流!
エジソン「やはり私にとっては核より直流だな!」
リリウムの目を7865個潰した!
リリウム「行政仕分けだ!」
リリウムは炭酸ガスを吹き出した!
マシュは4589歩、死に近づいた!
エジソンは3452歩、死に近づいた!
マシュ「くっ!やはりマスターのいない状態での戦闘は難しいです!」
エジソン「おのれ!頭がライオンだからって殺処分しようとするな!」
リリウム「国家予算の力を見よ!」
?「クックック……国家予算だと?笑わせてくれる!」
リリウム「だ、誰だ!」
信長「わしじゃ!織田信長じゃ!」
信長「そんな法外な税で巻き上げたお金で偉そうにするな!」
信長「お金というのは……商売で蓄えるものじゃ!」
リリウム「関東ですらない弱小地方主風情が!殺処分してくれるわ!」
信長「商売で蓄えた第六天魔王の軍事力を見よ!」
ノッブの三千世界(アサルトライフル)!!
リリウムの目を2738495990個潰した!!
リリウム「ぎゃあああああああああああああ!!!」
マシュ「信長さん!」
沖田「おっと!私も忘れてもらっちゃ困りますね!」
沖田「喰らいなさい!この……マキタエンジンチェーンソーをね!」
おきたの無明三段突き(マキタチェーンソー)!
リリウムの目を289304957693289個潰した!
リリウムは木っ端微塵になった!
100000000QP手に入れた!
信長「まぁ敵から資産を奪うこともやぶさかではないがの!」
沖田「ひゃっ!これだけあればスキルマも出来そうです!」
マシュ「だ、ダメです!一回倒しただけでは効果がありません!」
リリウム「そうだ!私は無限に再生する!」
リリウム「予算が尽きるまで貴様らを永遠に殺処分するのだ!」
リリウムは炭酸ガスを吹き出した!
ノッブは3556歩、死に近づいた!
おきたは5632歩、死に近づいた!ついでに持病が悪化した!
信長「ぎゃあああああああああああああ!!!」
沖田「げふううううううううううううううううう!!!」
エジソン「ダメだ!殺し切るのだけのパワーがない!」
エジソン「この圧倒的な知能を持ってしても無限に殺戮する発明が思いつかん!」
マシュ「くっ!どうすれば…」
信長「無限に再生するとは!去年の年末を思い出すの!あのときはフィーバーじゃったんじゃが!」
マシュ「去年……それです!」
マシュ「去年と同じように戦えばいいんです!絆の力で!」
リリウム「絆の力だと!笑わせてくれるわ!」
マシュ「いいえ!見せてあげます!私達の絆の力を!!繋がりを!!」
┌─────────────────────────────────────────┐
│ r‐‐‐ ''"~_==_~"'' ‐‐ 、 .│
│ | l"~ 〈 〉 ~"'| | .│
│ | | _,,....Y....,,_ | | マシュマロ後輩 @shielder │
│ | | |:::::::::::::::::::| | | .│
│ | | |:::::::::::::::::::| | | 臨時の魔神柱レイドがやってる!! ..│
│ ', ', , -゙、::::::::::::;ィ-.、./ / ....│
│ ‘, ゙'r '' ` - ´ ゝ," , ' 一億QPが落ちた!!今のうちにスキルマする!! ....│
│ \ \. // .│
│. \ \ // .│
└─────────────────────────────────────────┘
リリウム「ツイッターだとおおおおおおおおおお!!!」
信長「お、早速いいねやリツイート付いとる」
沖田「凄い!通知が止まりません!!こんなにバズるのを見るの初めて見ました」
マシュ「日々どうでもいいリプやコスプレでフォロワー増やしたかいがありました!」
リリウム「な、何が起きるのだ!」
エジソン「おお、凄い地響きが聞こえてくるぞ…?」
大量の川越市民が現れた!!!
リリウム「なにいいいいいいいい!!!?」
マシュ「さぁみなさん!みんなのお金を取り返しましょう!」
財務省リリウムが現れた!
ジェイコブのジーザスフラッシュ!
リリウムは23456回死んだ!!
エミリーのエミリーストーム!!
リリウムは45678回死んだ!!
ザウーガ「てめえなんかが魔神を名乗るんじゃねえ!!」
魔神ザウーガのンゴェャッヨ砲!
リリウムは234569回死んだ!!
リリウム「おのれ!全員殺処分してくれるわ!!」
リリウムは炭酸ガスを吹き出した!
川越市民が3467人殺処分された!!
沖田は持病を拗らせた!!
沖田は生命活動を停止……天に召されたのだ
ガミジンの悪魔祓い!
リリウムは78940回死んだ!!
魔王ヴェルギスのアツイ=キャノン!!
リリウムは32459回死んだ!!
ウシ魔王のモーモーボンバー!
リリウムは67489回死んだ!!
リリウム「まとめて死ねええええええい!!!」
リリウムは炭酸ガスをありったけ吹き出した!
マシュ「そうはさせません!」
マシュはロード・キャメロットを発動した!
川越市民はダメージを受けない!
川越市民の攻撃力がアップした!
エイドリアン「頼もしいぜ嬢ちゃん!俺たちも戦うぞ!」
エイドリアンのスーパー重機による攻撃!!
リリウムは17389498599回死んだ!
ングンザの真空飛び膝蹴り!
リリウムは78390506008回死んだ!
アビゲイルゾンビ「QPヨコセエエエエエエエエ!!」
アビゲイルゾンビのギガデスフレア!
リリウムはC9F2C9CD0467482748DF2FA8D9B回死んだ!
エマゾンビのロシアンブルーフラッシュ!
リリウムは2E9A9637C98FF1827D52F78474F3回死んだ!
マジソンとオスカーとロシアンブルーの合体メギドウルトラブルカノンゴェャッヨ砲!
リリウムは10^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9^9回死んだ!
財務省は破綻した!!
マシュ達は勝利した!!
リリウム「ぐわああああああああああ!!魔神柱の力があああ!!私の平和計画があああ!!」
マシュ「リリウム大臣、あなたの考えは間違ってはいないのかもしれません…」
マシュ「しかしあなたが邪悪すぎた、弱者からも搾取するとは言語道断!」
マシュ「主義に善悪はない……要は扱う人次第なのです!」
エジソン「魔神柱が消えたことでこの財務省も消えていく……特異点が修復されていくわけか」
信長「儂らも消えていくのー、出番は少なかったがハチャメチャで楽しかったぞ!」シュイーン
エジソン「今度出るときはアメリカ軍も出撃させたかったな!それではさらばだ」シュイーン
マシュ「川越市の平和は川越市民が守る……私達の出番はそもそも必要なかったかもしれませんね」
マシュ「では私も帰還しましょう……」
マシュ「………あれ!?帰還できない!どうして!」
リリウム「クックックック……貴様はここで死ぬのだ!」
マシュ「な、なんですって!?」
リリウム「貴様も分かっているだろう!?自分の言動が粗暴になっているのを…」
リリウム「それは貴様も川越市民に近づいているからだ!」
リリウム「市民は市に縛られるもの!この特異点消滅とともに貴様の存在も消えるのだ!」
マシュ「な、な、な、なんですってえええ!!」
小江戸一郎「いや、住民票移さないと川越市民になれないけど」
マシュ「それもそうですよね」
ダヴィンチちゃん『ごめーん、少しトラブルで遅れちゃった、今から帰還させるよー』
マシュ「あ、それはよかったです、それでは川越市の皆さんありがとうございました!」
リリウム「えー…」
マシュ「今回の特異点も厳しい戦いでした……」
マシュ「先輩の消えた傷は癒えません、ですが私たちは前を向いていなければならないのです」
マシュ「それに、今回のことで感じました、ネットの拡散力というものを…」
エジソン「うむ、ネットの力を使えば多くの人々を動かせる事ができる」
エジソン「しかしその力は時に暴走することを忘れてはならない」
エジソン「特に正義の心で動く人々というのは時に残酷だ」
エジソン「個人個人がネットの情報を見極め……判断していかなければならないだろう」
マシュ「ええ……」
ナレーション「今日も世界は平和であった」
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ロマニ「…ええと、なにこれ」
オルガマリー「何って私が作ったRPGよ」
オルガマリー「このマシュが活躍するゲームで機嫌を治してもらうのよ!」
ロマニ「いや……治るかなぁ?ぐだ子ちゃん殺しちゃってるし」
ロマニ「それに急に機嫌とろうだなんて一体どうしたのさ」
オルガマリー「最近マシュの様子がよそよそしいのよ!」
オルガマリー「目を合わせようともしないし、声をかけてもすぐにどこか行っちゃう!」
オルガマリー「きっと私に対して不満を持って謀反を起こそうとしてるに違いないわ!」
ガミジン「その考え!人格が悪魔に支配されている!!」
オルガマリー「きゃあああああああ!!」
オルガマリー「な、な、な、なによ!あんた!!」
ガミジン「貴様がカルデアのオルガマリー所長だな!」
ガミジン「マシュちゃんが作ったツケを請求しに来たのだ!!」
ロマニ「あー、それで避けてたのか…」
オルガマリー「な、なによ!魂で支払えっていうの!?」
ガミジン「ダメだ!現金で五千万円耳を揃えて払ってもらう!」
ガミジン「魔神柱の身体を買い戻すには現金が今すぐ必要なのだ!」
オルガマリー「い、五千万円ですって……?」
オルガマリー「はい、それじゃ払うわよ」
ガミジン「ご贔屓にありがとうございました♪」
ロマニ「名門魔術師ってのはこれだから!!」
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ご視聴ありがとうございましたー
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512734431/
Entry ⇒ 2017.12.14 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】マシュが作った痛いRPG【高橋邦子】
○この作品はFGOと”妹が作った痛いRPG”、いわゆる高橋邦子作品のパロです
○当たり前ですがキャラ崩壊必須です。
○BGMは各々で補完して下さい
_
|::`ヽ、 __ _
l';:::::::::ヽ, ´ `¨ ヽ _ -...ァ´.i
l }::::::/ / /ヽ`ヽ´::::::::/ ./
iィi∨ ,' ,' ', ヽ/三 /
ァ/ / ./ ; i ∨ミァ ミ どきどき魔翌力供給♥
i, ' ' ' i .l ',ゞ' ノ¨
l l .l_ i l i l l i- ゝ
| i .l __`ヽ i --i-∨ ,' ,' i l
l∧i iゝ`ヽi /笊リ㌧./ ; , _ィミ≦ニミx
i i∧ .i\l ./ ゞ゚' j_/ /}/i__ _ィツ } i j / iッ、
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/:::::::::::::::::::::彡 ; ´ ̄ ヽi∥ j::::::::::::::::::::/:::ノ:::::::::jミ`ソ i >魔翌力供給開始
/:::::::::::::::::::::::::ノ::.v'____。-゚。- ¨¨ゞミ三三彡ノ:i、´¨ ,.' ; 魔翌力供給続行
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ナレーション「ここはよくある普通の剣と魔法のファンタジー世界」
ナレーション「そしてここは埼玉県川越市、人理継続保障機関カルデア」
ナレーション「物語はここからはじまる」
.
ぐだ男「こんな田舎に連れられて暇だなー」
ぐだ男「することないなー」
ぐだ男「カルデア全滅させてやっか!!」
ぐだ男「人理なんざ知ったことかああああああああ!!」
オルガマリーが現れた!
ドクターロマンが現れた!
ダヴィンチちゃんが現れた!
ぐだ男「見せてやるぜええええええ!!対戦車ロケットランチャーの力をなああああ!!!!」
ぐだ男は対戦車ロケットランチャーを放った!!
オルガマリーは治療費116589円を払う怪我を負った!
オルガマリーは生命活動を停止……死んだのだ
ドクターロマンは治療費21150円を払う怪我を負った!
ドクターロマンは吹き飛んだ!
ダヴィンチちゃんは治療費1円を払う怪我を負った!
ぐだ男「なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ダヴィンチちゃん「馬鹿め!今度はこっちの番だ!」
ダヴィンチちゃんの万能の人(ウォモ・ウニヴェルサーレ)!!
ぐだ男は治療費38900円を払う怪我を負った!!
ぐだ男は吹っ飛んだ!!
ぐだ男は負けてしまった……
ぐだ男「な、何故だ……何故対戦車ロケットランチャーが通用しない…?」
ダヴィンチちゃん「馬鹿め!サーヴァントは神秘を纏わない攻撃は効かん!!」
ぐだ男「なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ぐだ男「この俺の対戦車ロケットランチャーがあああああああああ!!」
ダヴィンチちゃん「そんなに暇ならカルデアの中を散策してきなよ」
ダヴィンチちゃん「暇をあかせたサーヴァント達が何か作ってるらしいよ」
ぐだ男「うん、分かった♪」
~食堂~
ぐだ男「怪我をしたからおなか空いてきたなー」
ぐだ男「おじさーん、ご飯お願いしまーす」
エミヤオルタ「いらっしゃいませ」
ぐだ男「うおっと、びっくりした、おすすめとかある?」
エミヤオルタ「おすすめ……ならばこれだな」
_ 、 ―_…― - 、_
―>. .:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : . \、―――――――――――――――― 、、
〃 . : : : : : : : : : : : : : : : : : : ;r≦二 ー≧ _____ \
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: :V/、ニ三 、::::::::::::::::::::.. : : : .≧ー ≦に. :_: .丶 ̄ヾ:::::::::::::::. : : : : : : : : : : \、___ \
V∧三三二V.:::::::::::::::::::::. : : .::::::. .`ー "、_≧: .ヽ丿.:.. : : : : : :::::::::::. .:.:::::::::::::}///∧ li
:.V/三三三ニ))/  ̄"ヽ : : : : : : : : : r≦7. : : : : : : : : : :::::::::::. : : .:::::::::::::::::::::; ////∧ ||
::::{三三三三り、 ':. ∨. : : : : : : : : : : : : ::::::::::::. : : : : : : : .:::::::::::::::::::::::::::∥'/////i ||
(ヽ ニ三三ニノ_λ≦ニ八: : : : : : : ::. : : : : : : : : : ::::::::.. : : : : :.::::::::::::::::::;:ィ::l //////| ||
品品呂ニチ/ / ::. ヽー … 、.::::::::.. : : : : : : : : ::::::::::::. : : .:::: : /.:::::::}////// ! ||
'品品呂呂1 ! ::. ハ:::::::::::::. . ̄ ̄ `ー …… =ニニニ ≦"..::::::::////////| ||
≧呂品品 l 丶 :..... ィ, ノ.:::::::::::::::::. : : : . .::::. . :.: . : : ::::::::. : : . :::: .:.'//////// ノ ||
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_________________________________、 `
ぐだ男「うまそうなステーキじゃねえかあああああ!!」
ぐだ男「だ、だが今の俺は働いてないせいかお金がない!払えるのか!?」
エミヤオルタ「何……?金が無いだと?正気か貴様!」
エミヤオルタ「なら100円でいいよ♪」
ぐだ男「100円だと!?助かる!」
ぐだ男「だがあまりにも安すぎると売れすぎて肝心の食料がなくなっちゃうんじゃないのか?」
エミヤオルタ「その理由を……知りたいか?」
ぐだ男「なにかあるのか!!」
エミヤオルタ「ついてくるがいい、お前には知る権利がある」
~カルデア地下食品加工センター~
ぐだ男「まさかカルデアにこんなものがあるとは!!」
エミヤオルタ「うちの社長がわざわざ作ったのだ」ガチャ
エミヤオルタ「社長、マスターを連れてきたぞ」
アルトリアオルタ「うむ、ようこそマスター、私は加工センター社長を務めるアルトリアオルタだ」
ぐだ男「ど、どうも……」
エミヤオルタ「食料がどのように作られてるか知りたいらしい、見学させてはどうだ?」
アルトリアオルタ「なるほど、では工場を見学してもらおう」
ぐだ男「食品加工ってことは別のものからあのステーキを加工してるわけですか?」
ぐだ男「プランクトンから作るってSFもよく見ますし」
アルトリアオルタ「見れば分かる、ほら、この窓から中が見えるぞ」
ぐだ男「なになに……なっ!!」
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ニ@ニ@ニ@.! |_|:|_|__.| ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ/ ̄ ̄ ̄ ̄/!ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
━━━━━┻┻ <ニ((IIIIII((|━━━━━━━━━━〔〓〓〓〓〕(ココ━━━━━━━━━━
─────────────────────――((─((─────────────
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ キュルキュルキュルキュル…
───────────────────────────────────────
ぐだ男「エリちゃんが……ベルトコンベアを流れてる!?」
アルトリアオルタ「そう、ここは食品加工センター改め…」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「エリザベート加工工場だ!!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
ぐだ男「なんだってええええええええええ!!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「昨今エリザベートは増加の一途を辿ってる!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「騒音による被害も大きく、間引きしなければままならない!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「そこで作られたのがこの加工センターだ!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「食糧問題も解決!これぞ一石二鳥だ!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
ぐだ男「今まで俺らが食べてたのはエリちゃんだったのかああああ!!」
ドラゴンステーキニナッチャウウウ!!>
アルトリアオルタ「多くのエリザベートはレアプリズムにもならんからな!!」
アルトリアオルタ「これがカルデアの食料事情だ、理解したか?」
ぐだ男「う、うん、エリちゃんは俺達の血肉となって生き続けるんだな」
アルトリアオルタ「奴の罪にふさわしい償いだ…これでカルマも…」
アグラヴェイン「大変です!社長!」
アルトリアオルタ「なんだ!!アッくん!!」
アグラヴェイン「エリザベート加工ラインに……異物が混入しましたああああ!!」
アルトリアオルタ「なんだとおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
アルトリアオルタ「バカな!英霊には賞味期限はない!!」
アルトリアオルタ「カーミラだって安全基準を満たしているのだぞ!」
アグラヴェイン「それが……ラインに混入していたのは」
アグラヴェイン「アストルフォでしたあああああ!!」
ぐだ男「アストルフォだってえええええええええ!!」
エミヤオルタ「声が似てるからな……間違えてもおかしくなかろう…」
アルトリアオルタ「アルトルフォが混入してるなんてえええええええ!!」
アルトリアオルタ「まぁいっか♪別に問題なく食えるし」
アグラヴェイン「フランス野郎ですしな」
ぐだ男「ふ、ふ、ふ、ふざけるなあああああああ!!!」
ぐだ男「アストルフォきゅんは俺が頑張って宝具5スキルマにしたんだぞおおお!!!!」
ぐだ男「石と素材とQPと種火返せえええええええ!!」
アルトリアオルタ「フッ、何をそんなに怒る必要がある」
アルトリアオルタ「貴様の血肉となって生き続けるのだぞ?喜ばしいことではないのか?」
ぐだ男「エリちゃんと一緒にするんじゃねええええええ!!」
ぐだ男「お前も食肉加工してやるううううううううううう!!」
ぐだ男「このマキタエンジンチェーンソーでなああああ!!」
アルトリアオルタが現れた!
アグラヴェインが現れた!!
エミヤオルタが現れた!!
ぐだ男「往生せいやあああああああ!!」
ぐだ男はマキタエンジンチェーンソーを振るった!
アルトリアオルタ「効くかボケエエエエエ!!!」
アルトリアオルタのエクスカリバーモルガーン!!
ぐだ男は治療費68200円を払う怪我を負った!!
ぐだ男は吹っ飛んだ!!
ぐだ男は負けてしまった……
ぐだ男(うう……寒い……死んでしまうのか……)
ぐだ男(いや……温かい……ベッドの上にいるのか…?俺は…)
アルトリア「お目覚めですね、大事がなくて良かったです」
ぐだ男「このアバズレがあああああああ!!」バキッ!
アルトリア「ギャッ!!」
ぐだ男「[ピーーー]ッ![ピーーー]ッ!![ピーーー]ええええええええええ!!」
アルトリア「やめてください!私はオルタではありません!」
ぐだ男「むっ!確かに!」
アルトリア「私は普通のアルトリア、言うなれば善のアルトリア!!」
アルトリア「カルデアの外にふっとばされたあなたを見て助けに参ったのです」
ぐだ男「うん、ありがとう」
ぐだ男「さて、それじゃ俺はマシュの元へ魔力供給に…」
アルトリア「クックックッ……ただで助けてもらったと思ったか!?」
ぐだ男「な、なんだと!?」
アルトリア「あなたを助けたのは他でもない!」
アルトリア「あの悪のアルトリアを抹殺してほしいのです!!」
ぐだ男「ふ、ふざけるなああああああああああああああ!!」
ぐだ男「負けてふっとばされるのを見ただろうがああああ!!」
ぐだ男「それにサーヴァントなら自分で戦えよおおおおお!!」
アルトリア「それは……ダメです!」
ぐだ男「何故だ!」
アルトリア「サーヴァントはあまりにも力がありすぎる!それ故に私闘が禁じられているのです!」
アルトリア「もしこれを破れば……お菓子を永久的に禁止になってしまう!」
ぐだ男「お菓子禁止はたしかに嫌だ!!!」
ぐだ男「しかし先程の戦いを見ただろう!」
ぐだ男「マキタのチェーンソーも対戦車ロケットランチャーも……サーヴァントに通用しない!」
ぐだ男「アメリカ軍の核ミサイルなら通用するだろうが……俺にはそんなコネはないのだ!」
アルトリア「いや、まだ手はあります!」
ぐだ男「なんだ!?」
アルトリア「フランス野郎、もといランスロット卿です!」
ぐだ男「ランスロット卿だと!?」
アルトリア「フランス野郎は手に持った武器を宝具に出来ます!」
アルトリア「それを使えばチェーンソーもロケットランチャーも通じるはずです!」
ぐだ男「し、しかしうちのカルデアにランスロットはいない!」
ぐだ男「召喚しようにも前のピックアップで石を使い果たしてしまったのだ!」
アルトリア「なら働くしかない!」
ぐだ男「貴様が言うかああああああああ!!」
アルトリア「誰が言おうとこの方法しかないのです!」
アルトリア「カルデアハローワークに向かいなさい!そこで働き口を探すのです!」
ぐだ男「くそおおおおお!!めんどくせええええええ!!」
アルトリア「なので私がすでに探しておきました」
ぐだ男「ありがと♪」
~カルデア礼装工場~
メディア「あなたが新しい従業員ね」
ぐだ男「は、はい」
メディア「ここはガチャやフレポで出る星3礼装を作る工場よ」
メディア「あなたはライオンのぬいぐるみを作ってコンベアに流してちょうだい」
ぐだ男「星3の礼装って……工場で作ってるんですか!?」
メディア「ええ、そうよ、ガチャで出てくる礼装だって無限じゃないのよ」
メディア「ここでたくさん礼装を作って星5サーヴァントの確率を1%に保つ…それが私達の仕事」
ぐだ男「ふ、ふ、ふ、ふざけるなあああああああ!!!!」
ぐだ男「やたらガチャで礼装が出るのはここのせいかああああ!!」
ぐだ男「ここのせいで何人のマスターが爆死したと思ってるんだああああ!!」
メディア「でもそのおかげで時給五千円よ」
ぐだ男「ぜひやらせていただきます!」
ぐだ男「ライオンのぬいぐるみを作る…ライオンのぬいぐるみを作る…」
ぐだ男「なんて面倒な作業なんだ……ライオンの見過ぎで狂う…」
ぐだ男「よく見たら他の従業員も目が死んでいる…」
茨木童子「うおあああああああああああああ!!」
茨木童子「酒呑の杯を弁償するために働いたがもうだめだああああ!!」
茨木童子「激辛麻婆豆腐なんかもう作りたくないいいい!!うわあああ!!」
ぐだ男「発狂してコンベアに突っ込んでいった!?」
メディア「ああいう子が時々出るのよね……あの子は礼装として実装されることとなるわ」
ぐだ男「何と恐ろしい…」
ナレーション「ぐだ男は八時間働いた」
メディア「はい、それじゃ本日のお給料」
ナレーション「ぐだ男は40000円手に入れた」
ぐだ男「いやったああああああ!!これだけの大金あればいくらでも回せるううう!!」
ぐだ男「それもこれも全国で爆死してるマスターのおかげだぜええええ!」
ぐだ男「てめえらの貯金は俺が頂いたああああああ!!」
メディア「無駄遣いはしないようにね♪」
ぐだ男「分かってるぜええええええええええ!!」
ぐだ男「この4万円で石をありったけよこせええええ!!」
ダヴィンチちゃん「はいはいー、140個9800円だから140×4と5個買えるから…」
ぐだ男「とにかくよこせええええ!!」
ダヴィンチちゃん「はいはーい、お買上げありがとうございました~」
ぐだ男「よーし、それじゃ引くぜえええええ!!」
~カルデア召喚室」~
アルトリア「待ちわびましたよ!さあ!あのフランス野郎の首元をひっ掴んでやってください」
ぐだ男「一回目えええええ!!!」
___
. : : : : : : : : : .<
. : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
,': : : : : : :./: ィf´゙` x: : !
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ヽ: :l .Yヾ{ li ィォlイ:ハ}
ヽヽ.! l ./ ´
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彡---< ヽ,,,,;T,,/
_ ――― <: : :ヽilヽ>-V゙゙_'
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./: : : : : : : : : : : : :l: : : :l ヽililil<>il:>x
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.: : : : : : : : : : : :l: : \: : : : : ヽ_ilil .li_/: -:-: :l
l: : : : : : : : : : : l: : : : |\: : : : ヽil il/: : /|:.:|
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|: : : : : : : : :./: : : : :.::|: : : : \: :./: : /:l:.:.|:.:|
ぐだ男「優雅たれおじさんじゃねええかああああ!!」
アルトリア「ま、まだまだやれます!」
ナレーション「その後ぐだ男は何回も引き続けたが狙うものは一切でなかった」
ぐだ男「ふざけるなあああああああ!!!!!」
ぐだ男「星4なんだから3%で来るんだろおおおおお!!」
ぐだ男「星3礼装ばっか何で来るんだあああああ!!」
アルトリア「つ、次の十連で最後です」
ぐだ男「くそおおおおおお!!唸れ俺の豪運!!!!」
エジソン
ライオンのぬいぐるみ×9
ヽ`
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≫ ≪
≪ ぐだ男「ぎゃあああああああああああああ!!!」 ≫
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ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
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´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
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ぐだ男は爆死した
昨今若者によるソシャゲへの過剰なつぎ込みが問題になっている
大人なら自己責任でいい、だが自分の稼ぐ能力の乏しい未成年の場合はどうなるのであろう?
全ての監視責任を親に負わせるのは酷ではないだろうか?
ソシャゲ会社の良心が、今後問われることとなるだろう…
The END
ぐだ男「まだだあああああああああ!!!まだ終わらねええええええ!!」
ぐだ男「アストルフォきゅんを解体した奴らを許してはおけねええええ!!」
アルトリア「し、しかし石はもうありません!またあの工場で働きましょう!!」
ぐだ男「嫌だ!!もう礼装など見たくもない!!」
ぐだ男「今度あの場所に行ったら自らコンベアに載って自分が礼装となる!!」
アルトリア「ではどうしたら……」
ぐだ男「ん?いや……待てよ……」
ぐだ男「そうだ!!この方法があったじゃないか!!」
~カルデア地下食品加工センター~
アルトリアオルタ「暇だなー」
アグラヴェイン「そうですな」
ぐだ男「その暇も終わりだああああああああああああ!!」
アルトリアオルタ「貴様……懲りずに戻ってきたな」
ぐだ男「そうだあああああああ!!アストルフォきゅんのカタキだあああああ!」
アルトリアオルタ「何度来ても同じだ!貴様の攻撃は私達には効かん!」
ぐだ男「それはどうかなああああああああああ!!」
ぐだ男「見せてやるよおおおお!!!この……」
ぐだ男「生まれ変わったマキタのチェーンソーと対戦車ロケットランチャーでなあああああ!!」
アルトリアオルタ「今度は貴様をコンベアに乗せて加工してやろう!」
アグラヴェインが現れた!
エミヤオルタが現れた!!
ぐだ男「くらええええええ!!対戦車ロケットランチャーああああああああ!!!」
ぐだ男は対戦車ロケットランチャーを放った!
アグラヴェインは治療費18890円を払う怪我を負った!!
アグラヴェインは吹き飛んだ!
エミヤオルタはは治療費9203円を払う怪我を負った!!
エミヤオルタは吹き飛んだ!!
ぐだ男は勝負に勝った!!!
ぐだ男「鉄がロケットランチャーに勝てるか!」
アルトリアオルタ「なんだとおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
アルトリアオルタ「何故対戦車ロケットランチャーが通じるううううううううう!?」
ぐだ男「この対戦車ロケットランチャーはただのロケットランチャーではない!」
ぐだ男「礼装工場のコンベアに載せ、概念礼装として生まれ変わったのだあああああ!!」
アルトリアオルタ「猪口才なああああああ!!」
アルトリアオルタ「良いだろう!!決着を付けてやろう!」
アルトリアオルタ「決戦のバトルフィールドでな!!」
ナレーション「戦いは熾烈を極めた」
ヽ`
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ぐだ男「オルタだと!?俺達の勝敗も反転したな!!」
アルトリアオルタ「く、まさかチェーンソーで直接来るとは…」
アルトリアオルタ「ああ……私の加工工場が崩れていく…」
ぐだ男「やったぜええええええ!!」
ぐだ男「これでアストルフォきゅんのカタキは取ったぜええええええ」
?「クックックック…」
ぐだ男「だ、誰だ!?」
アルトリア「よくやってくれましたね、マスター」
アルトリア「これで三食エリザベートの食生活も終わりだ!!」
アルトリア「これからカルデアの食料を十分に堪能させてもらう!」
ぐだ男「な、なんだと!?」
アルトリアオルタ「とんでもないことをしてくれたな……」
アルトリアオルタ「エリザベート肉を量産していたのはこの女の食欲を抑えるためだ!」
アルトリアオルタ「この施設がなくなった以上……カルデアの食料は……もって一日だろう!!」
ぐだ男「なんだとおおおおおおお!!」
ぐだ男「そんなことになったら俺の食う分がなくなるじゃねえかああああああああ!!」
ぐだ男「アバズレ・ビッチが!!許さねええええええええ!!」
アルトリアが現れた!!
ぐだ男は対戦車ロケットランチャーを放った!!
アルトリアはアヴァロンでダメージを受けない!
ぐだ男「実装されてないもの使うんじゃねえええええ!!」
ぐだ男はマキタのチェーンソーを振るった!
アルトリアはアヴァロンでダメージを受けない!
衝撃でチェーンが外れ、近くにいたクーフーリンに刺さった!!
アルトリア「効かねえっつってんだろうがああああ!!」
ぐだ男「ダメだああああああ!!どっちも効かねええええ!!」
ぐだ男「こうなったらエジソンのコネで核ミサイルを撃ってもらうしかねえええ!!」
エミヤオルタ「い、いや、無駄だ……」
ぐだ男「試してみなければ……分からない!!」
エミヤオルタ「それを試す必要はない……ヤツには攻略法がある!」
ぐだ男「何だと!?早く教えろ!」
エミヤオルタ「奴は食に飢えている……食による攻撃は通るはずだ」
エミヤオルタ「そして…武器となる物をお前は持っている!」
ぐだ男「食が通る……そして武器だと!?はっ!!」
ぐだ男「これにかけるしかねえええええ!!」
アルトリアが現れた!
ぐだ男は激辛麻婆豆腐を使った!!
アルトリアは治療費3200円を払う怪我を負った!!
アルトリア「な、なんだこれはああああ!!辛いいいいいい!!」
ぐだ男「爆死した礼装だあああああ!!まだまだあるぜえええええ!」
ぐだ男は激辛麻婆豆腐を使った!!
ぐだ男は激辛麻婆豆腐を使った!!
ぐだ男は激辛麻婆豆腐を使った!!
ぐだ男は激辛麻婆豆腐を使った!!
アルトリアは治療費65800円を払う怪我を負った!!
アルトリアの舌は爆散した!
アルトリア「ぎゃああああああああああ!!!」
ぐだ男「食い意地ばっか貼ってんじゃねえええ!!食えない人間のことも考えろ!!」
ナレーション「戦いは終わった」
ぐだ男「危うくカルデアの食べ物を全て食い尽くされそうだった…」
ぐだ男「だがこの世界には多くの食糧問題が発生している」
ぐだ男「俺に出来ることはないのか…?」
エミヤオルタ「食料問題は個人で中々解決することではない」
エミヤオルタ「貧困はどうしても国家の力によるものが多いからな」
エミヤオルタ「コンビニなどの弁当廃棄も安全と利益の秤でもってどうしようもない面もある」
エミヤオルタ「だが…そうだな、困っている農家のために出来ることはある」
エミヤオルタ「福島産のコメなどそうだ、検査では安全となっているのに忌避する者が多い」
エミヤオルタ「風評被害など気にせず買ってあげるといい」
ぐだ男「うん、分かった」
ナレーション「今日も世界は平和であった」
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ついさっきまで高橋邦子動画周回してたからめっちゃ脳内で再生された
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512561567/
Entry ⇒ 2017.12.11 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】マシュ「真名不明の人理修復」
弊カルデア要素や設定の独自解釈を多分に含みますので、苦手な方はブラウザバックをお願いします
また、途中にて亜種特異点のサーヴァントの真名バレがありますので、あわせてお気を付けください
オルガマリー「…………」
マシュ「…………」
〔あの、そろそろ膝が……〕<ポーン
オルガマリー「ア゛ァ゛ン?」
〔すいません! なんでもないッス!〕<ポーン
マシュ「しょ、所長! その、これはマスターの責任ではないかと……」
オルガマリー「いいえ、マシュ、これは間違いなくこいつの責任よ! でなければなんで……」
新宿のアサシン「……」
新宿のアヴェンジャー「……」
新宿のアーチャー「……」
エルドラドのバーサーカー「……」
レジスタンスのライダー「……」
不夜城のアサシン「……」
不夜城のキャスター「……」
アーチャー・インフェルノ「……」
アサシン・パライソ「……」
オルガマリー「なんで、召喚した英霊が全員真名不明なのよ!!! 馬鹿じゃないの!!」
〔面目次第もございません!!〕<ポーン
オルガマリー「うるさいわね!! 言っとくけど、あなた達も同罪だからね!!」
新殺「おっと、こいつは手厳しい。いったい俺たちの何が悪いのかな? 姐さん?」
オルガマリー「誰が姐さんよ、誰が!!」
〔姉御系所長……そういうのもあるのか!〕<ポーン
オルガマリー「だまらっしゃい!!」
マシュ「あのですね先輩、所長は皆さんが頑なに真名を明かそうとしないので怒っているのです」
〔それが何か問題なの?〕<ポーン
マシュ「……確かにこれが通常の聖杯戦争であれば、真名を秘匿しても問題ないのですが……」
オルガマリー「今回は特異点修復です! 戦力の把握のために真名は必要不可欠じゃない!」
〔へー〕<ポーン
オルガマリー「少しはやる気見せんかい!!」
マシュ「私もマスターを守るためにも、ぜひ皆さんの真名をお伺いしたいのですが……」
全員『いや、それはちょっと……』
オルガマリー「ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
マシュ「所長! 落ち着いて! 髪の毛を引きちぎらないでください!!」
レジ騎「おーおー、女のヒステリーってのは恐ろしいねぇ」
エルバサ「なぜこっちを見る。叩き潰されたいか、貴様」
インフェルノ「それは分かってはいるのですが……その、深い事情があって真名は明かせぬのです」
マシュ「深い事情?」
パライソ「はい……真名を明かそうにも、私たちの霊基がそれを許してはくれないのです……」
マシュ「なんと……他の皆さんも同じ理由で真名を明かせないのですか?」
新茶「いや? 少なくとも私は好きで隠しているのだがね」
オルガマリー「はぁ!? なんでよ!!」
新茶「名を明かさぬミドルダンディーってかっこいいじゃないか! そうは思わんかね、レディ?」
オルガマリー「カルデアに帰ったら、所長権限でこの髭親父をレアプリズムに変えるわ」
新茶「ジョーク! ジョークだからネ!! 私にもちゃんと深ーい事情があるよ!!」
オルガマリー「……全員、やんごとない事情があって真名が明かせないのはよーくわかりました」
不夜殺「それはそれは、分かっていただけたようでなによりじゃ」
オルガマリー「それならあなた達の宝具はどうなっているの?」
レジ騎「問題なく使えるぜ?」
不夜殺「断片的な展開という形にはなるがの。所謂、お試しキャンペーンというやつじゃな!」
インフェルノ「よければそこのしゃれこうべ相手に試して見せましょうか?」
<GUGYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!
マシュ「いつの間にこんなに!?」
オルガマリー「ちょっと!? 囲まれてるんなら早くいいなさいよ!!」
新殺「まぁ、そう慌てなさんなって。ほれ、マスターもあぶねえから下がってな!」
マシュ「戦闘開始します!」
オルガマリー「索敵さぼったロマニは減給よ!! 覚えてなさい!!」
ロマン『す、すいません所長! 正直忘れられてたかと思ってました!』
<ジュウメンマイフクムエイノゴトク!
<アウトレイジ、アマゾォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
<ホウグ……ダンペンテンカイ……コヨイハココマデ……
~~~戦闘終了~~~
マシュ「本当に、皆さん宝具を使えていましたね……」
オルガマリー「ええ、そうね。だけど、そこの3人、ちょっとこっち来なさい。話があるから」
エルバサ「ん、よかろう」
新殺「おうさ、了解」
不夜術「はい……なんでしょうか?」
オルガマリー「まずはそこの二人。あんたたち、さっき宝具名言ってたわよね?」
エルバサ「……さて、なんのことやら」シレッ
新殺「姐さんが何を言ってるのやらさっぱりだねぇ」シレッ
オルガマリー「すっとぼけてんじゃないわよ!! 思いっきり叫んでたじゃない!!」
エルバサ「……少しばかり気合を入れすぎただけだ」
新殺「右に同じく」
オルガマリー「嘘つけ、そこの入れ墨男!! どこの世界にジュウメンマイフクムエイノゴトクなんて気合の叫びがあるのよ!!」
新殺「最近流行りのルーティンって奴だよ。知らない?」
オルガマリー「納得できるかぁぁぁ!!!!」
ロマン(あぁ……所長の血圧値が急激に高くなっていく……)ハラハラ
オルガマリー「はぁ!? 何よそれ!! 詭弁もいいとこじゃない!!」
エルバサ「何が詭弁なものか! 重要なのは私たちが納得したかどうかだ!」
ロマン『さすがバーサーカー! 有無を言わせぬ気だ!』
〔まぁ、当てれば問題ないんじゃないですかね〕<ポーン
オルガマリー「無茶言わないでよ!! どんな当て字すりゃいいかさっぱりよ!!」
マシュ「まぁ、大概の宝具が無理矢理感あふれてますからね……」
オルガマリー「あっ、でもアンタは余裕ね!! あなたの宝具は”十面埋伏無影の如く”ね!!」
新殺「んー、残念ながらハ・ズ・レ♪」
オルガマリー「なんでよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ガンガンガンガン!!
マシュ「所長!! 壁に頭を打ち付けないで!! 髪の毛が真っ赤に染まってしまいます!!」
※正解は「十面埋伏・無影の如く」です。中黒が足りないとは是非もないよネ!
不夜術「はぁ、私ですか……私は別に宝具の名前など叫んではいませんが……」
オルガマリー「ええ、確かにそうね。だけどさっきの宝具で呼び出してたの何?」
不夜術「……あれは私が呼び出した、なんの変哲もない使い魔ですが」
オルガマリー「どこがよ!! ”千夜一夜物語”の登場人物にしか見えなかったんですけど!!」
不夜術「……見間違いでは?」
オルガマリー「んなわけないでしょ、この駄肉サーヴァント!!」
不夜術「駄……駄肉……! ショックで死んでしまいそう……!」プルプル
〔所長の口がどんどん悪くなっていく……〕<ポーン
オルガマリー「そこの外野、うるさいわよ!! 大人しく正座してなさい!!」
〔うっす〕<ポーン
ロマン『素直だ……』
不夜術「いけません!!!!」
オルガマリー「ッ!?」
ロマン『うわぁ!? 急に大声出さないでくれ! ゴマ団子がこぼれたじゃないか!』
マシュ「ちょっと? ドクター?」
不夜術「驚かせてしまい、申し訳ありません……ですが、あなたはその先を”口に出してはいけない”のです」
オルガマリー「は? なんでよ?」
不夜術「こと、物語において、むやみに真実を明かそうとする人物はたいてい碌なことになりません……無粋な詮索は、時に周囲からいらぬ反感を買うことがあります……」
オルガマリー「……つまりどういうことよ?」
不夜術「これらの事実から導き出される答えは一つ……今、私たちの真名を明かすと、あなたは死にます」
オルガマリー「はぁ!?」
不夜術「具体的に言えば、普段から全幅の信頼を寄せている人にこっぴどく裏切られた上に、驚愕の真実を告げられて、絶望の中で死んでしまう……あなたのキャラから、そんな最期が予想されます」
ロマン『えらく具体的だなぁ!!? しかも、失礼だけど容易に想像できる!!』
マシュ「で、ですが、所長はそんな実態のない脅しに屈するような人では……!」
オルガマリー「そそそそそそそそそ、そんな、そんなこと、あ、あ、あるわけないでしょ!? ばばばば、馬鹿も休み休みいいなさいな!! まぁ、私は優しいから、そこまで言われたら真名を明かすのは止めにしてあげてもいいけど? あくまで、親切としてね? ええ!」
マシュ「効果覿面だったのですか!?」
ロマン(まぁこんな状況だし、英霊に死の予言なんかされたらねぇ……)
オルガマリー「いいいいいいから、先に進むわよ!!」カクカク……
パライソ「膝が笑ってからくり仕掛けのようになっていますね」
ロマン『先行きが不安だ……』
マシュ「ふぅ……戦闘終了です、マスター」
〔みんな、お疲れ様〕<ポーン
パライソ「勿体無きお言葉、感謝の極みにございます」
不夜殺「こやつら、骨ばかりで拷問のし甲斐がないのう」
不夜術「私としては、戦闘自体ないほうがいいのですが……死にたくありませんし……」
新茶「私も、膝とか腰が痛むから戦闘は遠慮したいナー……」
オルガマリー「英霊なのにどうして腰痛に悩んでるのよ……大丈夫なの?」
ロマン『まあ、戦力の低下にはなっていないので、納得しては?』
オルガマリー「まあね……でも本来の目的である特異点の調査は一向に進まないわね……」
マシュ「当初の予定では48人で当たるはずのミッションでしたが……」
ロマン『それが気付けば最後の一人だからね……』
エルバサ「下らんな。個々人がそれを補うほど働けばいいだけのことではないか」
オルガマリー「それが出来たら苦労はしないわよ!!」
レジ騎「いいや、人間諦めなければ意外とどうにかなるもんなんだぜ? だからお嬢ちゃんも最後まで諦めねえで前に進むんだぜ」
不夜術「そうですね……私も数十通りの謝罪方法を用意して、最後まで諦めないようにしていますね……」
マシュ「それは、後ろ向きに全力疾走してますね……」
オルガマリー「……私も命乞いの方法を考えておくべきかしら」
ロマン(まだ気にしてる……)
マシュ「どういうことです?」
新茶「単純な話さ。人が減ったが進捗は滞らせたくない、というのであれば、単純な話、出力を倍にすればいい」
レジ騎「今回の場合は、頭数が足りない分、倍の速さ、倍の距離、足を動かせばいいってこったな」
ロマン『確かに2倍早く動けば効率も2倍になるって、理屈は分かるけど……』
マシュ「ですが、新宿のアーチャーさん。この瓦礫の山では素早く動こうにも無理が……」
新茶「そこで出てくるのが我らサーヴァントの力というわけサ! ちょうど適任が”一人と一体”いることだしネ!」
オルガマリー「一人と一体って……あなたまさか……」チラッ
新宿狼<グルルルルルルルルルルル…………
パライソ「なるほど……あの体躯であれば、さぞ素早く地を駆けることでしょうね」
オルガマリー「狼にまたがって、冬木の町を飛び回れと!?」
〔ものの〇姫だね! わかるとも!〕<ポーン
マシュ「狼に乗るなんてとても素敵な体験ですね! 所長!」
オルガマリー「あれ!? いつの間にか私が乗ることになってる!?」
新宿狼「ガルルルルルルルルルルルルルルルル……」
オルガマリー「今にも喰い殺さんばかりの勢いで威嚇されてるんですけど!!」
新殺「まぁ、仮にもサーヴァントなんだから大丈夫だろ!」
不夜殺「うむ! 見てみよ、あの満面の笑みを!」
新宿狼(鋭い牙を見せた満面の笑み)
オルガマリー「性質の悪い魔獣にしか見えないんですけど!?」
ロマン『観測した上では確かに英霊ですよ。……まぁ、エクストラクラスではありますが』
オルガマリー「エクストラクラス!? 本当に大丈夫なんでしょうね!?」ビクビク
新宿狼「グルルル……グワォン!!!!」
オルガマリー「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!? こっち向いて吠えるんじゃないわよ!!」ビクッ
マシュ「あぁ……すっかりおびえきってしまって……」
〔まるでシ〇リス君みたいだね〕<ポーン
オルガマリー「もうやだぁ……私が何したって言うのよぉ……助けてよレフゥ……」ベソベソ
不夜殺「ふむ、なんとも良い声で鳴くのう。拷問のし甲斐がありそうなやつじゃの!」
オルガマリー「やだあああああああああああああああああああ!!」ビエー!
不夜術「……なるほど。幼児退行して無力さをアピールする命乞い……新しいですね」
レジ騎「……参考にする気か?」
オルガマリー「へっ?」
インフェルノ「……首無し騎士殿、魔狼殿!! 後は頼みます!!」ブォッ!!
マシュ「なっ……所長の頭を掴んで……!」
〔投げたぁーーーーーー!!?〕<ポーン
オルガマリー<いやああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………
新宿狼「ワォ――――――――――ン!!!」ダダダダダダダダダ……
マシュ「まるでフリスビーみたいにキャッチして、そのまま走り去っていきました!」
新茶「これで万事OK。後は偵察結果を待つだけ、というわけだね!」
パライソ「忍以上に手段を選ばぬお方にござるな」
レジ騎「お前ら鬼かよ……」
インフェルノ「はて、なんのことやら? 鬼だなんて人聞きの悪い」シレッ
新茶「どちらかといえば悪魔ではないかね?」シレッ
スタッフ『大変です!! Dr・ロマンが泡吹いて倒れました!!』
ダ・ヴィンチ『ええい、誰かバケツに水と氷を入れてきたまえ! ロマンの顔にぶっかけて起こしてやる!』
新宿狼「ワフッ、ワフッ」
オルガマリー「おぇぇぇぇ……」タパー
マシュ「戻ってくるなり、川辺につっぷして嘔吐してしまいました……」
〔Oh……〕<ポーン
レジ騎「あんまり愉快な乗り心地じゃなかったみてぇだな」
不夜術「そのようですね……死にたくないので、私は絶対に乗らないようにしましょう」
新殺「まぁ、気分が悪くなった原因はそれだけじゃあないかもしれないがね」
パライソ「そうですね、ここの景色は常人には些か”こたえる”やもしれませぬ」
マシュ「それは……この無数の石像のことですか?」
エル騎「間違いなく”元人間”だったもんだがな。ひでぇことしやがるぜ……せっかくの労働力を……」
不夜術「この表情……じわじわと殺されていったのでしょうか……苦悶に満ちていますね」
不夜殺「ぐぬぬ……それではまるで妾の考えた凌遅刑のパクリではないか!! 著作権の侵害で訴えてやるー!」
???「人聞きが悪いですね。これは私のオリジナルですので……非難される謂れはございませんよ」
インフェルノ「ッ!? 何奴!!」
シャドウランサー「名前なんて、これから死にゆくあなた達に言ってもしょうがないでしょう?」
<オエエエエエエエエエエエエエ……
<ワンッ
影槍「遅いですよ。その命もらい受けました!」シュバッ!
???「そりゃこっちのセリフだ!! アンサズ!!」ゴオォォォォォッ!
新茶「おお、やったかネ!?」
???「あんた、分かって言ってやがんな!? まだ仕留めてねえよ!」
影槍「聖杯戦争の生き残りですか……随分としぶといこと」
???「おかげさまでな!! おい、そこのマスター、援護してくれねえか!」
〔応ッ!! えぇっとセイバークラスの英霊は……〕<ポーン
現状の戦力:弓×2、騎×1、術×1、殺×3、狂×1、讐×1
ロマン『あらためて見るとバランス悪っ!?』
〔しょうがないからエルサちゃん、お願いします!〕<ポーン
エルバサ「任せるがいい……って、おい! なんだその珍妙なあだ名は!!」
〔ありのままの腹筋を見せてくれているので……つい〕<ポーン
エルバサ「この戦闘が終わったら覚悟しておけ、マスター!!」
???「なんでもいいから早く手伝え!! 俺も相性厳しいんだよ!!」
影槍「……なんだかぐだぐだしてきた気がしますね……」
首無し騎士「ポンポン(肩を叩いてドンマイのポーズ)」
オルガマリー「同情なんかいらないわよ!!」
<ニクカイニナリハテルガイイ!!
<チョッ、ミサカイナシカヨ! ヤメッ、ア゛ア゛ー!
ドグシャア!
<ルーンダケッテノモ……ヤリニクイ……モンダ……
<キャスターガシンダ!!
<コノヒトデナシ!!
~~~戦闘終了~~~
エルバサ「下らん……ただの弱者であったか」
マシュ「敵性反応の消滅を確認。お疲れ様です」
不夜術「あのキャスターの尊い犠牲によって、なんとかなりましたね……」
不夜殺「せめて、あやつの名前は忘れんようにしておこうかの!」
パライソ「それはよいのですが……そもそも、まだ名乗っていませんでしたよ?」
不夜殺「では、妾が名付けてやろう! どことなく犬っぽかったから阿旺(アワン)というのはどうじゃ?」
???「いや、お断りだよ!!」
マシュ「なんと、キャスターさんが生きてました!」
エルバサ「ふむ、手加減はしていなかったのだがな」
???「まさかの確信犯!?」
エルバサ「まだ味方と決まったわけでもないのに、なぜ気を遣わねばならん」
ロマン(思ったよりも正論だった……)
マシュ「あ、所長、おかえりなさい」
〔(放っておかれて半泣きだった)所長、おかえりなさい〕<ポーン
オルガマリー「その不穏な間はあえて放置するとして……あなた、はぐれサーヴァントね?」
???「おう、本来の聖杯戦争に呼ばれてたサーヴァントってことになるな」
オルガマリー「そう、ならこの冬木の事情を説明してちょうだい」
???「カクカクシガジカ」
ロマン『つまるところ、セイバーを倒して聖杯を回収すれば解決ということだね』
マシュ「その件のサーヴァントの居場所については?」
???「あの山にある洞窟の中に籠ってやがるぜ」
オルガマリー「ああ、あそこね……」
新茶「ほう、早速索敵に行った成果が出ているようだネ!」
オルガマリー「おかげさまでね! 特にあの山は揺れが酷くて……うぷっ」
???「苦労してんだな嬢ちゃん……」
オルガマリー「分かってもらえて何よりよ……サーヴァントにも話の分かる奴がいるのね!」
新殺(今、遠まわしにディスられたな……)
???「いいぜ教えてやるよ、俺の名前は”クーh、グエッ!?」
オルガマリー「いきなり首に蛇の跡が!?」
パライソ「キャスター殿、御免!」
インフェルノ「マスター、しばし彼をお借りします!」グイグイ
〔な、なんでさ!?〕<ポーン
新殺「少しばかり、俺たちのことを説明するだけだから! すぐ戻るから!」ギリギリ
ロマン『関節極めながら言うセリフではないよね!?』
新茶「早くこっちに連れてきたまえ!! 洗脳の準備は出来てる!!」
オルガマリー「すごい物騒な単語が聞こえたんですけど!?」
マシュ「先輩! 令呪を使って新宿のアーチャーさんを止めてください!」
〔了解!! 令呪をもって命じる……!〕<ポーン
【宝具解放】【霊基回復】
〔ごめん、無理でした〕<ポーン
不夜術「尊い犠牲でしたね……(今季二度目)」
???「俺、死ぬのか!?」
新茶「心配いらんとも、成功すれば君のルーンのスピードは倍になる!」
???「その声でそのセリフは止めろ!!」
ア〇バ「新しい秘孔の究明だ!!」
ロマン『ついに名前まで変わった!?』
オルガマリー「あんた、それが真名じゃないでしょうねぇ!!?」
オルガマリー「………………」
マシュ「………………」
ロマン『………………』
〔………………〕<ポーン
冬木のキャスター「…………すまん」
新茶「いやー、なんと彼も”真名不明”と来た! 偶然って怖いナー!」
オルガマリー「ソウヨネ、グウゼンッテコワイワネ」
マシュ(ついに所長が壊れた……)
冬木術「というか、この名前はどこぞの魔女に刺されそうで怖いな……」
インフェルノ「あら、それでは”炎上都市のキャスター”のほうがよいですか?」
〔略して”炎上のキャスター”と呼ぼう〕<ポーン
ロマン『それこそ縁起でもない名前なような……』
冬木術「もうなんだっていい! とっととセイバーをぶっ倒しに行くぞ!!」
オルガマリー「そうね! 全速力で向かいましょう!」
マシュ「了解しました! それでは、マスターは私が抱えます」
オルガマリー「じゃあ、私も誰かに抱えてもらおうかしら……ん?」
新宿狼(おもむろに所長の首根っこを咥える)ハムッ
オルガマリー(全てを察した笑顔)
<モウスコシユックリオネガ、イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?
<ショチョウドノガマタシンデオラレルゾ!
<カッテニコロスナアアアアアアアアアアアアア!
~~~移動終了~~~
<オボロロロロロロロロロロロロロロロ
ロマン『君たち、少しは手加減したらどうなんだい!?』
不夜殺「すまんの! よい反応ゆえ、ついいじりたくなってしまってな!」
〔わかる〕<ポーン
マシュ「先輩……お気持ちはわからないでもないですが……所長は皆さんが思っている以上に余裕がないのです……そこのところを考えて対応してはいただけないでしょうか……」
新茶「いいや、理解しているからこそ、あえていじっているのだヨ?」
ロマン『? それは一体どういうことだい?』
レジ騎「俺たちは、あいつに余計なことを考えさせないようにしてんのさ。あの嬢ちゃん、本当に余裕が無くなったらヒステリーを起こすようなタイプだろ?」
マシュ「今までも十分にヒステリーを起こしてましたが……」
パライソ「そこはそれ、絶妙な匙加減というやつです。少なくとも、膝を抱えて足を止めるようなことにはならなかったでしょう?」
ロマン『そうだったのか……僕はてっきり、面白いからいじっているものだとばかり……』
不夜殺「まあ、少しだけいたずら心があったことは否定せんがの! ほんの2、3割……いや、4か5……7、8割だけじゃぞ!」
ロマン『圧倒的に気遣いのほうが少ない!!』
インフェルノ「大丈夫ですか? よければ肩をお貸ししますが……」
オルガマリー「悪いけど頼むわ……」
ロマン『あんな素直な所長久々に見たなぁ』
エルバサ「インフェルノ、悪いがそのままソイツを抱きかかえてくれ」
オルガマリー「な、なによ!? また投げ飛ばす気!?」ビクーッ
冬木術「いや、そうじゃねえよ……随分遅かったじゃねえか、ええ?」
???「うちの”姫”が不機嫌だったものでね、お守りから抜け出すのに苦労したよ」
マシュ「! 汚染されたサーヴァント……!」
シャドウアーチャー「月並みなセリフではあるがあえて言おう……お前たちをここから先には通さん」
インフェルノ「……足止めするのはいいが、別に倒してしまって構わんのだろう、ではないのですか?」
不夜殺「妾は、かっこいいポーズとやらが見たかったのだが」
影茶「おっと、心は硝子だぞ?」
影茶「知ってるとも。だから、こちらも”頭数”だけは揃えて来た」
『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!』
ロマン『て、敵性反応多数!! 計測が追いつかない!?』
不夜術「圧倒的物量による力押し……!! このままでは死んでしまいます!!」
エルバサ「ええい、騒ぐな、抱き着くな!! どれだけ雑魚を集めようと、所詮、烏合の衆だ!」
レジ騎「女王様の言う通りだぜ! それに、ここまで来れば、あとは頭を潰せば俺たちの勝ちだ!」
パライソ「ここは我らで抑えます! マスター達は大聖杯へ!!」
新宿狼「アオ――――――ン!」
マシュ「了解しました! マスター、行きましょう!」
〔みんな、頼んだよ!!〕<ポーン
新茶「マスター君、待って! そろそろ関節が辛い!!」
新殺「しょうがねえなぁ! ほら、棺桶ごと担いでやるよ!」
不夜殺「くふふー♪ セイバーとやらは、どんな声で鳴いてくれるかの!」
インフェルノ「それでは皆様、殿の務め、任せます!」
オルガマリー「ちょ、ちょっと、ぐえっ! 小脇に抱えないで!! 上下動がさらにきつい!!」
エルバサ「? 何を言っている。この程度の連中、我らの力で蹴散らすだけではないのか?」
レジ騎「俺ぁ、とりあえず凶骨を分捕れるだけ分捕ってとんずらしようと思ってるが?」
不夜術「大聖杯よりはこちらのほうが生き残れそうでしたので……」
新宿狼「ガジガジガジガジ……(骨をかじっている)」
パライソ「殿勤めは、主の命をどれだけ長らえさせられるかが肝要にござる」
冬木術「つまり揃いも揃って策なしか!!」
影茶「随分と舐められたものだな……お前たち、やってしまえ!!」
『SYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!』ガッシャガッシャ
冬木術「くそっ!! 分かっちゃいたが、数が多くてめんどくせえ!!」アンサズ!
エルバサ「加えて、あの弓兵の妨害もある! 埒が明かんな!」ドガァ!
影茶「なんだ? 卑怯とでも罵るつもりか?」ヒュパッ!
不夜術「いいえ、立場が逆ならば私もそうしていたでしょうし、特には」コノヨウニ……
パライソ「同感ですね。こと戦闘においてはなんでもありでしょう」サブロウ!
レジ騎「そうだな、だからこっちのやることにも文句は無しだぜ?」オラオラオラァ!
冬木術「ん? おいおっさん! あんた何する気だ!?」
レジ騎「巻き込まれたくなかったら必死で耐えな!! おい、エルドラドのバーサーカー!!」
エルバサ「なんだ、この忙しい時に!!」ドグシャア!
レジ騎「あのアーチャー、さっきあんたのことを【美しい】って言ってたぜ!!」
影茶&冬木術『……………………はぁ?』
他一同『!!』
影茶「何をするかと思えば……下らん悪口……悪口?だけじゃないか……」
冬木術「おいおいおい、冗談言っている場合じゃねえぞ、船乗りのおっさん!!」
不夜術「冗談などではありません、キャスター!! 早く彼女から離れなさい!!」
冬木術「あん? 一体それはどういう……ぐわああああああああああああ!?」ボグシャア!
エルバサ「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!」
パライソ「キャスターがまた死んだ!!」
レジ騎「このひとでなし!!」
影茶「ぼ、暴走だと!? ええい、これだからバーサーカーは!!」
エルバサ「ドコダ、ニガサヌゾ■■■■■!!」ドガガガガガガガガ!!
『YARARETAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!』シュゥゥ……
影茶「チッ! ああなってはスケルトン共は役立たずか! だが、逆に防御はお粗末になった! 取ったぞ狂戦士!!」ギリギリギリ……!
パライソ「今です! 魔狼殿!!」
ガサガサッ!
影茶「!? なっ、後ろ……!」
新宿狼「ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!」グシャア!!
影茶「グッ……! ガハッ!!」シュゥン……
冬木術「死んでねえよ!!」ガバッ
レジ騎「おっと、生きてやがったか」
冬木術「前に潰された経験がなかったらヤバかったぜ!! だけどな、お前らせめて何やるかは事前に伝えろよ!」
レジ騎「言わなかったからこそ不意をつけたんじゃねえか……それに、勘違いしてるが、まだ終わっちゃいねえぜ!!」ダッ!
冬木術「あっ、おい!! いきなり逃げ出して、何をして……」
エルバサ「■キ■■スウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」ドガガガガガガガガ!!
冬木術「どわああああああああああああああ!!?」
パライソ「これは、しばらく元に戻りそうにないですね」
不夜術「ええ……二人とも洞窟の奥に逃げて行きました……私たちも後を追いましょう」
新宿狼「ワフッ」
<ウツクシイトハイワセヌゾオオオオオオオオオオオオ!!!
<イッテネエヨ!! クソッ、ヤヨケノカゴ! 【回避】
<アッ、テメエダケズリイジャネエカ!! ソレナラオレモ、フクツノイシ! 【ガッツ】
<オノレ、ニガスカイダテンヤロオオオオオオオオオオオオオオ!!
マシュ「ついに着きました……これが大聖杯……」
ロマン『漏れてるだけでもかなりの魔翌力だ……!』
オルガマリー「カハッ……カフッ……オボロロロロロロロロロロ……」
〔うちの所長の魔翌力放出も負けてないですよ!!〕<ポーン
ロマン『張りあうものじゃないと思うけど!?』
インフェルノ「申し訳ございません……私が至らぬばかりに……」サスリサスリ
新茶「飴ちゃん食べるかネ?」
オルガマリー「いらないわよぉ……」
不夜殺「おい新宿の、吐き気が止まるツボとかないんかの?」
新殺「いいよぉ、ここをちょいと押せば……」グリィ!
オルガマリー「はひぃ!? カッ……!」チーン
マシュ「所長が白目を剥いてしまわれた!?」
新殺「ん? 間違えたかな?」
新茶「それ私のセリフ……ではなかったネ、うん」
スタッフ『ドクターがまた倒れました!!』
ダ・ヴィンチ『鼻に七味唐辛子でも突っ込んで無理やり起こしてしまえ! 今は倒れている暇なんてないのだからね!』
???「ええい、貴様ら!! 私を無視してコントを始めるとか、いい度胸だな!!」
マシュ「あ、先輩! サーヴァントです!」
〔ごめん、所長が目覚めるまでちょっとタンマ〕<ポーン
マシュ「先輩!?」
???(よし、潰そう)チャキッ
セイバーオルタ「いかにも私がセイバーだ。私はこの聖杯の力をもって、世界を燃やし尽くすと、そう決めたのだ」
マシュ「一体、なぜそんなことを……!」
セイバーオルタ「その理由を語るつもりはない。知りたくば、私を打倒してみるがいい!」
ロマン『魔翌力反応、急激に上昇……! 宝具を使うつもりだ!!』
〔しまった、逃げ場がない!?〕<ポーン
オルガマリー「ちょっと!? サーヴァントはともかく、私とコイツはひとたまりもないわよ!?」
マシュ「所長、マスター! 私の後ろに隠れてください! せめて、私の命と引き換えに……!」
新茶「いいや、命を懸ける必要はないとも、キリエライト君。あの魔翌力量であれば、君の宝具で容易く防げるとも」
マシュ「で、ですがアーチャーさん! 宝具を使おうにも、私は真名が……!」
不夜殺「いや、妾たちも真名を明かさずに宝具使っておるではないか」
マシュ「……たしかに!」
新殺「とりあえず難しく考えないでやってみ」
マシュ「あっはい、やってみます! 疑似宝具展開!」
バシュゥゥゥゥゥゥ!
ロマン『あっさり使えた!? あれだけ苦労してたのに!?』
セイバーオルタ「だからどうした、結果的に防げねば意味はあるまい! エクスカリバー……」
不夜殺「おっと、足元注意」オタメシキャンペーンジャ
セイバーオルタ「モルがぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ!?」ドプン
ロマン『宝具を落とし穴代わりに!?』
オルガマリー「うわぁ……大口開けてたから毒をモロに飲み込んでるわよ……えげつなぁ……」
セイバーオルタ「ふざけるなよ貴様らぁ!!」ゴボボボボボボボボボ
インフェルノ「おや、それでは私も手伝いましょうか?」ガシッ
セイバーオルタ「なっ、貴様っ!!」ギリリ……
オルガマリー「あれは、狼に無理やり乗せられた時にやられた、首を掴んでからのオーバーヘッドスロー!!」
インフェルノ「宝具、断片展開! 燃えろ、飲み込め、何もかも!」
新茶「んー、実にいい軌道で投げてくれるネ、いい放物運動線だ」チャキッ
マシュ「落下予測地点にはすでに新宿のアーチャーさんが待ち構えています!」
新茶「素晴らしい! 世界は破滅に満ちている!!」アーッハッハッハッハ!
ロマン『宝具チェインが決まった!!』
セイバーオルタ「ここまでか……」シュゥン……
マシュ「セイバーの消滅を確認! 私たちの勝利です!」
オルガマリー「……あれ、マシュが宝具を発動した意味は!?」
新茶「いや、ちょうどいい機会だから、ハッパをかけとこうかなと……」
ロマン『特異点のボスを当て馬に使ったのかい!?』
オルガマリー「もう、非常識すぎて驚く気も失せるわね……」
マシュ「ま、まぁ、所長、特に不都合は無かったですし、あまり気になされないほうがいいと思います」
〔これで事件も解決できたしね!〕<ポーン
オルガマリー「……そうね、あとは聖杯を回収すれば特異点の修復は……」
???「おっと、それは少しばかり待ってもらえないだろうか」
ロマン『なっ……!? あなたは、何故あなたがここに!?』
オルガマリー「……レフ? レフ、あなたなの!?」
レフ教授「やぁオルガ、元気そうで何よりだ」
オルガマリー「そんなことどうでもいいじゃない! ああ、レフ! 聞いてちょうだい、こいつらったら酷いのよ! 寄ってたかって私のことをいじめてくるのよ!」
不夜殺「いじめとは心外じゃのう! あんなもの宴の余興程度のいじりではないか!」
新茶「アラフィフ知ってるよ、それって今はハラスメント事案なんだってネ!」
新殺「なんとも世知辛いねぇ」
オルガマリー「そういうところよ!! そういう!!」
レフ教授「君たち、彼女はとても繊細なのだよ? もう少し丁重に扱いたまえ!」
〔はい、すいませんでした!〕<ポーン
マシュ「流れるような土下座です!」
新茶「マスター君! あんな胡散臭いやつに頭なんか下げてはイカン!」
オルガマリー「お前もどっこいじゃろがい!!」
ロマン(口悪っ)
新殺「でも、それにしたってあのトゲトゲネクタイは無いわぁ……」
不夜殺「ああいう糸目の腹心ポジは裏切るものと相場が決まっておる! 妾の皇帝レーダーが告げておるわ!」
インフェルノ「全体的にダサ……珍奇な出で立ちですね」
ロマン『辛辣!』
不夜殺「というか、ぶっちゃけアレのどこに惹かれる要素があるかわからん! 趣味が悪い!」
新茶「パパ活とか疑っちゃうよネ!」
インフェルノ「女という身を安売りしてはいけません! まだ若いのですから節度を!」
オルガマリー「ガンド!! ガンド!!」バンバン!
新殺「ははは、どすこいどすこい」ペシッ
マシュ「あ、所長! 急に走ったら危ないです!」
オルガマリー「レフー! 助けてレフー!!」
レフ教授「オルガ……本当に君だけはいつも私の思い通りになってくれてとても嬉しい。その愚かさは誰にも負けない美徳に違いない」
オルガマリー「…………え?」
マシュ「レフ教授までオルガ所長をいじり始めました!」
新茶「だけどあのいじり方はダメだなぁー……見たまえ、あまりに急すぎて所長君がツッコめていない!」
不夜殺「場の雰囲気に無理に合わせようとして失敗した感じじゃな!」
新殺「コミュ障のオタクみたいだな」
レフ教授「……貴様ら道化共は黙っていたまえ! ええい、とっとと目的を果たして私は帰る!」キラッ
ロマン『あれ、レフ教授がいつの間にか聖杯を!?』
オルガマリー「レフ!? 何やってるの!? 目的ってどういうこと!?」
レフ教授「ここまで来て分からんかマヌケめ!! 今回の黒幕は私だということだよ!」
マシュ「な、なんですって!?」
新茶「ほら見ろ! やっぱり裏切った! これだから紳士然としたやつは好かんのだ!」
インフェルノ「半分私怨では?」
不夜殺「というか、裏切り云々はお主が言えた義理では無いと思うぞ」
レフ教授「いかにも、あれは私の仕業さ!! ……一部、殺し損ねた連中もいるがな」
マシュ「所長が特異点に送られてしまったのもですか!?」
レフ教授「確実に消し飛ばそうと、オルガの足元に爆弾を仕掛けた副産物だがな! 汚物をまき散らしながら必死で駆けずり回る姿は、それなりに愉快だったなぁ!」
オルガマリー「まさか、真名が分からない連中しか召喚出来なかったのもあなたの仕業……!」
レフ教授「いや、それについてはノータッチだが……」
オルガマリー「なんでよ!! タッチしなさいよ!! 私、全部黒幕のせいにしようと思ってたのに!!」
ロマン『ひどい責任転嫁だ……』
レフ教授「というか、思ったより元気だな貴様!? てっきり、無様に泣き叫んで膝を抱えるものかと思ってたのに!」
オルガマリー「そうしたい気分よ!! でも、そんなことより私のヒステリーが上回っただけよ!!」
レフ教授「ええー……」
〔所長……強くなられましたな……!〕<ポーン
オルガマリー「誰かさんのおかげでね!! 全く感謝したくはないけど、結果的に助かったわ!! こんちくしょう!!」
オルガマリー「!? う、動けない!! ちょっと何するつもり!?」
レフ教授「なに、ただの八つ当たりだとも! これを見たまえ!」シュゥン
ロマン『な、なんだあれは!? カルデアスが真っ赤に染まっている!?』
マシュ「幻影か何かでしょうか!?」
レフ教授「正真正銘の本物だよ! オルガ、君ならあれが意味するものはわかるだろう?」
オルガマリー「人理の崩壊……! あなた、とんでもないことをしでかしたみたいね!!」
レフ教授「さて、今からこの小娘をあのカルデアスに放り込んでやるとしよう」
ロマン『なっ、核融合炉に人を放り込むようなもんだぞ!?』
オルガマリー「冗談じゃないわ! この外道! 悪魔! クソダサネクタイ!!」
レフ教授「ようしわかった! 超特急で放り込んでやろう!!」グイッ
オルガマリー「やらせるもんですかぁ!! ぐぬぬぬあああああああああ!!」ガックンガックン
レフ教授「クソッ! ありったけの魔翌力で抵抗しているのか! だがいつまで持つかな!」
マシュ「ああ!? 所長!!」
〔みんな! なんとかならない!?〕<ポーン
インフェルノ「無理です! ここからだと遠すぎて……!!」
新殺「加えて、あちこち振り回されていて、目標が定まらん!」
新茶「任せたまえ、策なら用意してある。さて、マスター君、お好みのオーダーはあるかね?」
〔なんでもいいから、所長を助けて!〕<ポーン
新茶「承った! 魔弾よ!!」ズドドドドド!
オルガマリー「ぎゃあああああああああああ!!!!?」ドドドドドド!
レフ教授「!?」
マシュ「全弾所長に命中!?」
ロマン『ファー!!? 何やってんの!! 何やってんの!!!!』
不夜殺「おお、生きとったか」
マシュ「アーチャーさん、いったい何を撃ったのですか!?」
新茶「”彼”が迷わないように、匂いをつけてやったのサ!」
アオ――――――――――――――――ン!!
レフ教授「遠吠え!? まさかあの犬畜生か!」
新茶「ご名答! さあ、フリスビーの時間だヨ!!」
新宿狼「ウオ――――――――――ン!!」シュバッ!
オルガマリー「ぐえええ!?」ガシィ!
インフェルノ「お見事にございます!」
新宿狼「ワフッ、ワフッ!」シュタッ
マシュ「大丈夫ですか、所長!」
オルガマリー「大丈夫よ! あんなの、こいつの散歩に比べれば屁でもないわよ!」
新宿狼「ガルルル……」ガジガジガジガジ
オルガマリー「痛たたたたたた!!」
マシュ「……懐かれてはいるようですね」
オルガマリー「その愛情表現で死にそうなんですけど!? 痛ったーい!!」
不夜殺「おかしなことを言うでないわ。悪党のたくらみなぞ、一蹴してナンボじゃろ」
レフ教授「こうなったら、貴様ら全員殺しつくさねば治まらん! 人理焼却を待たず、ここで諸共叩き潰してやる!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ロマン『なんだ!? レフ教授の姿が……いや、霊基が変化していく!?』
レフ教授?「恐れおののけ! これが我が真の姿! 魔神柱フラウロスで……」
エルバサ「フラウロスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」ドグシャア!
レフ教授だったモノ「ぐわああああああああああああああああああああああ!!?」
ロマン『ミンチより酷い!?』
冬木術「よっしゃあ!! なんかよくわかんねえけど、矛先が変わったぜ!!」
レジ騎「ぜぇ……ぜぇ……いくらサーヴァントつっても、この歳での全力疾走は堪える……」
パライソ「お館様! ご無事でしたか!」
不夜術「どうやら、誰も死んではいないようですね……何よりです……」
マシュ「皆さんもご無事だったのですね!」
エルバサ「アアアアア……ん? なんだ、人違いか……つまらん」ポイッ
ロマン『あ、カルデアスに……』
レフ教授「ぐわああああああああああああああああ!?」ドジュウウウウウウウ!
〔……よし! 解決!〕<ポーン
冬木術「捨て台詞を吐く暇すらねぇとは……」
パライソ「なに、外道の最後など、大抵あんなものにござる」
エルバサ「なんだ? 今のが最後だったのか? チッ、もう少し手加減して本気を引き出すべきだったな……」
不夜術「私は無駄な戦闘をしないで済んで助かりましたが……」
不夜殺「妾はせっかくだからもう少し拷問してやりたかったのう」
ロマン(体のいいおもちゃ扱い……)
オルガマリー「……ロマニ、カルデアスの様子は?」
ロマン『……依然として赤く染まっています。人理はまだ、消滅したままです』
新茶「なるほど、すでに犯行は終わった後というわけだ」
オルガマリー「そう……じゃあロマニ、帰還準備をなさい」
ロマン『で、ですが所長、一つ問題が……』
オルガマリー「分かってるわよ、私は帰れないって言うんでしょう?」
マシュ「……え?」
オルガマリー「レフが言ってたでしょう? 爆弾は私の足元に仕掛けたって。なら私は粉微塵よ」
不夜術「なんと……! 想像しただけで気分が悪くなりそうな死因です……!」
不夜殺「あのカルデアスとやらに放り込まれるよりはマシじゃろ」
オルガマリー「とにかく、後のことは全てあなた達に任せるわ」
〔魔術協会への弁明もですか!?〕<ポーン
オルガマリー「心配するとこそこなの!? でもそうね、私を散々いじり倒したのだもの、あなたもせいぜい苦労すればいいわ!!」シュワァ……
マシュ「所長!! 体が……!」
ロマン『強制退去が始まってる!? 所長!!』
オルガマリー「もう時間切れみたいね。それじゃあ、カルデアの所長として命じます!」
〔所長!〕<ポーン
オルガマリー「必ず世界を救いなさい! 失敗したら許さないんだから―――――」シュゥン……
―――
――――――
―――――――――
――――――
―――
「……ん、うぅん……」
「あっ! 目を覚ましましたよ!」
「本当かい!? 所長、所長聞こえますか!?」
「んぅ……あ、れ……? 私、死んだんじゃ……?」
「それは、彼らが何とかしてくれたんです!」
「彼ら……?」
不夜術「どうやらうまくいったようですね……死ななくてよかったです……」
冬木術「まさか俺まで付き合わされるとはな……」
インフェルノ「まあ? か弱いおなごを助けずに帰ったほうがよかったと?」
パライソ「冬木のキャスター殿はなんと薄情な……」
エルバサ「やはり、あのまますりつぶしてやったほうが良かったのでは?」
レジ騎「そりゃあもったいねえ、せっかくだから労働力にしようぜ!」
不夜殺「拷問じゃ! とにかく拷問にかけよ!」
新殺「ははは! あんたら、本当に自重しないな!」
新茶「特に止めない時点で君も同類だと思うヨ?」
新宿狼「(ガジガジガジガジ)」
冬木術「おい、この野郎!! 杖を齧るんじゃねえ!!」
「あなた達が私を……? 一体どうやって……?」
新茶「はっはっは、それは私たちの”真名隠し”のおかげだヨ! 感謝したまえ!」
「真名……隠し?」
「ええ……確か、箱の中にいる猫が半分生きていて半分死んでいるっていう……」
新茶「その通り。箱の中の猫は、50%の確率で生きているはずである。だが、観測するまでは、どちらの状態も箱の中に等しく存在する―――量子力学の矛盾を表現した、有名な話だ」
不夜殺「うぅ……たとえ想像でも猫のことなど、考えたく無いわ……」
新茶「とにかく、このたとえ話で言いたいことは『観測者の存在そのものが、事実に影響を与える可能性がある』ということだ。言い換えれば、観測されなければ、事実が確定することはないのだヨ!」
「……? だからそれが一体どういう……」
不夜術「所長様……どうぞ、これをご覧ください」スッ
「なによこの映像…………ッ!? これ、カルデアの外なの!?」
不夜術「その通り、すでにこのカルデアの外に人理は存在しません。カルデアは人類という観測者を失った……つまり、このカルデアの出来事は人理として確定していないのです」
新殺「そうして、少しばかり細工をさせてもらったのさ『カルデアの所長』様」スッ
「? なにこれ? みんなの職員証じゃ……ん?」
カルデアのシールダー「あの……その……はい……」
カルデアのドクター「…………ハハハ……」
カルデアの天才「あ、私も少し協力させてもらったよ?」
〔どうも”カルデアのマスター”です〕<ポーン
カルデアの所長「…………え、えええええええええええええ!?」
インフェルノ「ええ、理を書き換えさせていただきました」
パライソ「この場にいる方々はサーヴァントも人間も、等しく真名不明となります」
所長「なんでまたそんなことを!?」
ドクター「全員の真名を封鎖して、爆発事故の被害者であったという因果から一時的に退避、然る後に”死体のみ”を別途錬成……”爆発事故で人が死んだ”という事実だけを残して、肝心の”誰が死んだか”の部分を曖昧にしてしまったんですよ……」
所長「無茶苦茶にもほどがないかしら!?」
エルバサ「無茶苦茶であろうが、助かったのだから文句はないだろう?」
所長「そ、れは、そうだけれども……!」
新茶「いやー! ”偶然”我々のような真名を隠したサーヴァントばかりで助かったネ!」
冬木術「……よく言うぜ、俺の真名まで無理やり秘匿しやがったくせに……」
エルバサ「おっと、モーニングスターが滑った」ドゴス!
冬木術「あぶねっ!? 足の指つぶれるところだろうが!!」
所長「というか、まさか……あなた達最初から分かってたから、私のために真名を隠して……?」
新殺「あ、悪いけどそれとは関係ないです」
所長「無いんかい!! 感動しかけて損した!!」
所長「……そ、そうよ! 忘れていたわ! カルデアスの様子は!?」
シールダー「かくかくしかじかです!」
所長「7つの特異点……! またとんでもない案件が舞い降りて来たものね!」
ドクター「所長、我々はカルデア最高責任者の……あなたのオーダーを待っていました。どうか、号令をお願いします」
所長「決まってるじゃない! 今から我々カルデアは人理修復を目的としたミッション、Grand Orderを発令します! 言っとくけど、拒否権はないわよ、カルデアのマスター!!」
〔ウィーッス〕<ポーン
所長「返事ィ!!」ズドン!
〔ガンド撃ち!?〕<ポーン
シールダー「先輩がスタンした!?」
冬木術「あいつ、軽口吐かなきゃ死んじまう呪いでもかかってんのか?」
所長「いい!? あんたはこのカルデアで唯一のマスターなのよ!? 人類の存亡はあなたに掛かってるって分かってんの!?」
ドクター「あ、あー……所長、その、言い辛いと言えば言い辛いのですが……」
所長「あ? 何よドクター! 今、こいつを折檻して立場ってものを分からせて……」
ドクター「あの、所長にもあります、マスター適性」
所長「…………え!?」
ドクター「つまり、その……特異点修復は、マスター君と所長の二人でやることに……はい……」
所長「待って、おかしいじゃない!! 仮にも組織の最高責任者が前線に出るって言うの!?」
インフェルノ「? 何かおかしなことでも? 戦場であれば当たり前でしょう?」
所長「今は戦国時代じゃないでしょ!! 私に一騎当千の武力なんてないわよ!!」
パライソ「それでも、お館様より魔術の腕前は上なのでは?」
所長「そうだけど、そうだけれども!!!」
エルバサ「では、何だ? 貴様、碌に戦場の経験も、腕前もないマスターを一人前線に放り出して、自分だけは砦に引きこもっていようと思っていたのか?」
所長「ぐぅっ!?」
レジ騎「いやいや、気にするこたぁ無いぜ。主人が自分の奴隷に汚れ仕事を任せるのは至極当然じゃあねえか、なあ?」
シールダー「え、所長……まさか先輩のことをそんな風に……?」
所長「ふぐぅ!? ち、違うわよ!? そんなことを考えてなんていないわ!! ちゃんと仲間として扱っていますとも!」
新殺「だったら、魔術の基礎もおぼつかないマスターに付き合って、特異点へ行ってくれるよな?」
所長「ふ、ぐ、そ……それ、は……!」
不夜殺「ま、人手が足りぬからしょうがないの! 残念じゃったな、くふふー!」
所長「ぐぬうううううううううううううう!!!」
新茶「あ、言い忘れていたが、新しく召喚したサーヴァントも漏れなく真名不明になるヨ」
所長「なんですって!?」
不夜術「この”真名秘匿空間”に例外はないので……」
所長「え、じゃあこれから出会うサーヴァントは全員!?」
新殺「真名不明だな!」
所長「特異点で出会うであろう過去の偉人も!?」
インフェルノ「真名不明です」
所長「この事件の黒幕でさえも!?」
パライソ「真名……不明です!」
ドクター(なんで得意気なんだろう……)
所長「じゃ、じゃあ、その真名秘匿空間とやらを解除すれば……」
不夜術「その際は、所長がまた消滅することになりますが……」
所長「オ゛ア゛ァ゛ー!!」バターン!
シールダー「あぁっ! 所長が倒れた!!」
ドクター「前途多難だ……」
【第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン】
フランスの復讐者「我が復讐の炎ですべて焼き尽くして……!」
新宿狼「アオオオオオオン!!(宝具解放)」
仏讐「ギャアアアアアアアアアア!!?」
フランスのキャスター「聖処女ォーーーーーーーーー!!?」
不夜殺「復讐者とか言っておきながら、ルーラークラスで来るからこうなるんじゃよ」
新殺「張り切ってんなー、あいつ」
新茶「まぁ、ぶっちゃけ彼がまともに活躍できるのはここだけだからネェ……」
新宿狼「ウォン!?(訳:マジで!?)」
所長「というか、なんで私が背中に乗せられてるの!?」
シールダー「なんでも、冬木でのドライブが忘れられないとか、首無し騎士さんが……」
首無し騎士【(^^)b】
所長「スケッチ持ってるなら横着すんなや!! ちゃんと文字を書きなさいよ!!」
首無し騎士【(´・ω・`)】
フランスの調停者「あの……なんで皆さん、真名看破が効かないんですか?」
不夜術「……NKF(名前隠すフィールド)のリソースがあのサーヴァントにどんどん消費される……! 死んでしまいそう……!!」
ドクター(名前が変わっている……)
ダサいネクタイの教授「ハハハハハハ! また会ったなカルデアの諸……なんだこの名前は!?」
新殺「あ、生きてた」
所長「そういえば、彼事情を知らないのよね……」
教授「ええい! あの時のようにはいかんぞ!!」ズゴゴゴゴゴゴゴ!
ドクター『特異点Fの時と同じ反応だ! 気を付けて!!』
魔神柱「私は七二柱の魔神が一柱! 魔神……!」
エルバサ「あん?」ゴゴゴ……
魔神柱「……魔神柱である!!」
ローマの皇帝「あやつ、名乗りを妥協しおったぞ?」
シールダー「以前のトラウマがしっかり残っていたようですね……」
ドクター『まぁ、どっちにしろ真名は言えないんだけどね』
所長「というか、ネクタイに負けず劣らずキモいデザインね」
不夜術「では、キモいデザインの魔神柱に改名しましょうか?」
所長「あ、じゃあ頼めるかしら?」
キモいデザインの魔神柱「なぁ!? 勝手に人の名前を!!」
所長「あーっはっはっはっは! ざまあ無いわね!!」
ドクター(ほんと、強くなったなぁ、所長……)
小物の船長「おいおいおい!!! なんだこの名前は!!! 断固抗議する!!!」
獅子のアーチャー「いや、ぴったりじゃないか?」
投石のアーチャー「というか、なんでライダーじゃないんだろうね?」
レジ騎「あいつがライダー名乗って戦ってる姿、想像できるか?」
スイーツのアーチャー「無理ね!」
大海原のランサー「言われてますよ、大将?」
小物「クソッ! クソォ!! なんでお前たちの名前は普通なんだよ!! おかしすぎるだろ!!」
スイーツのアーチャーの熊「そんなことないよ? 見てごらん、本当は俺が本体のはずなのに、添え物扱いだよ? だから、君も諦めよ?」
小物「いいや拒否する!! そも、愛称とかで言うならあいつはBBAって言われてなきゃおかしいだろ!!」
大海原の船長「あいつ、少し前に倒したオタクのライダーの生まれ変わりだったりするのかい? 砲弾ぶち込みたくて仕方ないよ!!」
大海原の船員「やべえ! 船長がマジ切れでいらっしゃる!!」
所長「どうでもいいから早くしてぇ……船酔いで気分が悪く……うぷっ!」
シールダー「すっかり吐き癖がついてしまいましたね……」セナカサスサス
ロンドンのセイバー「蒸気のキャスター、錬金術のキャスター、魔霧の魔術師に、交流のアーチャー、ダメ押しに魔霧のランサーと来て、もうさすがに看板だろうと思ったら……!」
魔術王ソロモン「ふん、気になって足を運んでみれば……」
ゴールデンのバーサーカー「おい! 話が違うんじゃねえか!? あいつ、真名を名乗れてんぞ!?」
所長「ちょっと、キャスター! どうなってるの!?」
不夜術「秘匿空間はまだ生きています……! ルールは間違いなく彼にも適応されているはずです!」
ソロモン「凡百のサーヴァントが拵えた結界が私に効くとでも?」
ロンドンのキャスター「格が違いすぎるな! ということは……なるほど、あいつグランドクラスか!」
不夜殺「皇帝たる妾よりも上の霊基だとぅ!? 不敬にもほどがあろう!! ずるいぞ!!」
ソロモン「……やかましいな……やはり羽虫はここで潰しておくべきだな」ズドドドドドドド!
新殺「うおわああああああああ!!」Weak
シールダー「まずいです、このままでは全滅してしまいます!」
新茶「うーん……業腹だが、この場であいつをとっちめる策が何一つ用意できん!! 代入できる値が足りなすぎる!!」
所長「そう? だったら決まりね!! 全員撤退よ!! アヴェンジャー!!」
新宿狼「ウオ――――――――ン!!」ドドドドドドドドドド!
ドクター(すっかり騎乗に慣れてらっしゃる!?)
インフェルノ「ついでにこの空間を潰して足止めします! でぇい!!」ズドォン!!
ソロモン「……天井を崩して……まあいい、人理焼却までの短い命、せいぜい堪能するがいい」
所長「うるさい!! 私たちは絶対に生き残ってやるんだから!! 首洗って待ってなさい!!」
――――ワシントンSide
アメリカのライダー「……なんなのこの名前? 決めた奴を連れてきなさい!!」
〔ハーレーを乗り回しそうな名前してますよね〕<ポーン
米騎「全くよ!! まぁ、確かにライダースーツを着込んだ私はさぞかし美しいことでしょうけど? それとこれとは話が別よ!! この名前は全然おしゃれじゃないわ!!」
不夜殺「ビッ〇のライダーとか言われんかっただけ、まだマシだと思うが……」
パライソ「あの露出度はいかがなものかと思います」
新殺「だよなー。あれ、ほとんど下着だよなー」
アメリカのセイバー「いや……そなたらの姿も大概だと思うが……」
アメリカのバーサーカー「それよりも、私はその痣が気になります。もしや未知の感染症では……!」
パライソ「ひっ……!」
新殺「マスター、助けてくれ!! あの姐さん何度言っても話が通じない!!」
野獣のバーサーカー「ピーチクパーチクうるせえなぁ。真名秘匿なんてどうでもいいじゃあねえか。どうせお前ら、全員俺に殺されるんだからよ」
エルバサ「名前の通り、矜持すら持たぬ野獣とはな……よかろう、そこまで吠えるならば、せめて私を楽しませて見せろよ」
野狂「テメエこそ俺を楽しませられるのか? その綺麗なお顔に傷がつかねえうちに引っ込んでろ」
〔あ、言っちゃった!?〕<ポーン
エルバサ「今、この顔のことなんつったぁ!!?」プッツ――z__ン
シールダー「退避!! 皆さん、退避です!!」
米剣「なんだ!? いったい何が始まるのだ!?」
新殺「大惨事大戦だよ!! ホワイトハウスダウン!!」
<■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!
<ハハッ、スコシハタノシメソウジャアネエカ!!
所長「……士気に関わるけど、とりあえず言うわ……これ、さては無理ゲーね?」
魔神柱’s(ウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネ)
不夜術「ふっ……」スゥッ
新茶「待ちたまえキャスター君!! 我々を置いて座に帰ろうとしないで!!」
不夜術「無理です!! 絶望感だけで死んでしまいます!!」
直流のキャスター「だがやるしかあるまい! 魔神柱など何するものぞ! 我が直流によって、一切灰塵へと変えてやろう!!」
インフェルノ「いいでしょう! 私も出し惜しみはしません!! この身に宿す鬼の力、余すことなくご覧にいれましょう!!」
アメリカのキャスター「あー……張り切ってるとこ悪いんだけども……なんとかなりそうよ?」
新宿狼「グルルルルルアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」ズバババババババババ
緑衣のアーチャー「ステータスにめちゃくちゃ補正が掛かってないか!?」
新茶(そういえば地元だったネ)
レジ騎「ハッハー!! 俺も調子がいいぜ!! 錨が出し放題だ!!」ジャラララララ!
不夜術(厳密には彼は地元ではないような……)
アイドルのランサー「よーし! なんだかアタシもノってきたわよ! 応援として一曲歌うわ!!」ボエー!
新宿狼「キャイン!!?」Weak
所長「アヴェンジャーーーーーー!?」
緑茶「お前、ホントいい加減にしろよ、この駄竜!!」
ガキィン! ガキィン!
キャメロットの女神「もう何度宝具を打ち込んだと思ってる!! いい加減倒れろ、シールダー!」
シールダー「倒れません! だって私には倒れちゃいけない理由があるから!!」
※退場組
新茶「そうだー! 頑張れー! 草葉の陰から応援してるぞぅ!」←早々にやられた
インフェルノ「丹田に力を籠めて耐えるのです!」←同じく
エルバサ「膂力を振り絞れ!! 貴様なら出来る!!」←宝具一発はなんとか撃った
新殺「あっつ!! 熱波で肌が焼ける!!」←星出してリタイア
パライソ「今ほど、この装束を恨んだことはないです!!」←宝具封印は弾かれた
不夜殺「妾の玉のお肌を何と心得る!!」←バフ撒いて退場
新宿狼「クゥン……」←結構耐えたが、素の体力の低さが祟った
※生存組
レジ騎「諦めねえのは確かに俺の信条だがよ……正直、堪える……」←ガッツでなんとか
不夜術「早く死んでください!! 私が死なないために!!」←王特攻でなんとか
銀腕の剣士「腕溶けそうです」←相性でなんとか
天才「ははは、気を抜いたらみんな仲良く座に直帰だね!」
所長「相性悪すぎなのよ!! シールダーがいなかったら、とっくに戦線崩壊してたわよ!!」
シールダー「……というわけです!!! 全く、肝心な時に居ないあのごく潰しが恨めしいです!!」
<グオオオオオオオオオオオオオオオ!? キュウニココロガイタイ!!
<……イイキミダナ……
所長「アヴェンジャー!! ロールしつつ突進で回避!!」
新宿狼「ウォン!!(訳:合点!)」ダッ!
悪泥のバーサーカー「ちぃっ! また首をはね損ねたか! 人の身だというのに死線を見極めるとはな!! 」
所長「こっちはその死線の先に行ったことあんのよ!! 憶えてないけど!!」
パライソ「もはや、ものの〇姫にしか見えませぬな……」
シールダー「ウルクの生活でずいぶん鍛えられましたからね……」
~~~~~~
バビロニアのランサー「頭脳は十分……となれば、あとは筋肉をつけましょう!!」
所長「ぬおおおおおおおおおおおお!?」
~~~~~~
バビロニアの賢王「優秀ならば手を動かせ!! まだ粘土板は山と残っているわ!!」
所長「うぬううううううううううううううううう!!」
~~~~~~
ジャングルのライダー「まずは受け身! 次に受け身! 最後に私とスパーリングデース!」
所長「ぐわあああああああああああああ!?」
~~~~~~
所長「体に筋肉が満ち足りている……もう何も怖くないわ!!」
〔それフラグですよ、所長!?〕<ポーン
ドクター『ねぇ、終わった? 僕、あんな所長見てられないんだけど!? 終わった!?』
【終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン】
所長「死ぬつもりなんて微塵も無いわ。ましてや”偽物のソロモン”にやられるなんて不名誉、許容できるわけないでしょ」
ソロモン「ほう? なぜ偽物だと?」
シールダー「女神やビーストクラスでさえ真名を名乗れなかったのに、あなただけが例外というのは、やはりどう考えても不自然です!」
不夜術「この術式はとても繊細なのです……誰か一人でも真名を名乗れたのであれば、その時点で法則が破綻するようにできています……」
新茶「だというのに、君は魔術王ソロモンを名乗ったのだから、その名前が偽りであると考えても不思議はないと思うが、いかがかネ?」
ソロモン?「ハハハ!! よくぞ見破った! 確かに私は本物のソロモンではない!!」ゴゴゴ……
インフェルノ「姿が変じていきます! お気を付けを!」
極点のビースト「我が名は極点のビースト! 人理に終焉をもたらすものである!」
所長「……鹿?」
シールダー「鹿っぽいです」
不夜殺「鹿にしか見えぬ」
パライソ「むしろトナカイでは?」
新殺「あんなゆるキャラいたよな」
エルバサ「角へし折って飾りにしたい」
レジ騎「角が高く売れそう」
インフェルノ「私もよく鹿を狩ったものです」
新茶「鹿撃ち……ハンチング帽……うっ! 頭が……!」
不夜術「とりあえず、突進を警戒しておきましょうか」
ビースト「よーし、有無を言わさず消し飛ばしてやる!! そこに並べ!!」
――――――
―――
所長「マシュ! マシュ!!」
〔……!? あれ、名前が!〕<ポーン
不夜術「……彼女はこの結界のルールから外れました……つまりは……」
所長「ッッ!! あなたよくもマシュを!!」
ビースト「なんだ? 寂しくなったか? ならば、すぐにでも彼女のもとに送ってやるぞ?」
パライソ「お館様、奴はまだ余力を残しております。奴はまだ、あの宝具を撃てます……!」
レジ騎「なんて燃費してんだよ……! 一度防ぐだけでこっちは限界だってえのによ!」
エルバサ「おのれ認めんぞ……! このまま力尽きるしかないなどと……!!」
新茶「だが、現状我々に打てる手は何一つない。せめて一矢だけでも報いてみるかネ?」
所長「ええ! そうさせてもらうとするわよ!! ガンドでもなんでもやってみて傷の一つでもつけてやらないと気が済まないわ!!」
???「いやいやいや。そこはちょっと落ち着きましょうよ、所長」
所長「え……ドクター!? あんたなんでここにいるのよ!?」
ドクター「それはもちろん、あなたの手助けのためですよ所長。職員が上司の手伝いをするのは当たり前でしょう?」
ビースト「な……そんな、貴様は!? あり得ぬ、そんなはずがあるはずはない!! なぜだ、なぜここにいるのだ”魔術王”!!」
ドクター?「ご指名もあったし、時間も無いから巻きでいこうか」シュワァ……
所長「ドクター、あなた……!」
イスラエルの魔術王「我が名はイスラエルの魔術王。ビースト、お前に引導を渡すものだ」
〔…………ドクター〕<ポーン
真・魔術王「……君には謝らないといけないね。せっかく所長を助けてくれたと言うのに、君の恩に報いるにはこの方法しか無い、なんてね」
所長「何を……一体なんのことよドクター!! あんた何をするつもりなの!? 私は絶対許さないわよそんなこと!!」
真・魔術王「すみませんね所長、後は頼みます。さぁ、いこうかビースト」 【訣別の時来たれり、其は世界を手放すもの】
ビースト「やめろ! やめろおおおおおおおおお!!」
ロマン「……どうやらうまくいったみたいだね。新宿のアーチャー君にならうなら、ジョーカーを切らせてもらったってとこかな」
新茶「全くだヨ。常々何かあるナーとは思っていたが、まさか自爆特攻をしでかしてくれるとはネ!」
ロマン「よく言うよ。君たち、僕の正体は分かっていただろう?」
インフェルノ「……ええ、我らは未来に縁を結んだサーヴァントですので」
ロマン「ああ、道理で……所々、手際が良すぎるとは思っていたけど……」
パライソ「申し訳ございません……我らに力があれば……」
ロマン「ああ、気に病む必要はないさ。それに、今は謝罪よりも別のものを見せてほしいな」
〔……みんな、戦闘準備〕<ポーン
所長「……ソロモン王……いえ、ロマニ・アーキマン。あなたが最後に見るものは、私たちの勝利よ! カルデアの所長として、盛大に送り出してあげるから!!」
ロマン「ありがとうございます、所長。あなたは、やはり前を向いて頑張っているほうが似合います」
ビースト「ええい、まだだ、まだ間に合う! 我らの結合が解けきる前に光帯を回し、人理焼却を達成してやるとも!!」
所長「上等よ!! こっちもとっととあなたを倒して、人理保障を達成してやるんだから! 行くわよアヴェンジャー!!」
新宿狼「ウオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
パライソ「所長殿!? 出すぎでございます! 少しは自重を!!」
新殺「ええい、大人しくできないのかね、あの主様は!!」
ロマン「…………さすがにここまで逞しくなるとは……思ってもみなかったなぁ……」シュゥゥ……
――――――
―――
所長「もうちょっと……! もうちょっとだから、頑張ってねアヴェンジャー!」
新宿狼「ウォン!」ドドドドドドドドドドド!
天才『急いでくれたまえ! 思ったよりも崩壊の時間が早い!!』
所長「分かってるわよ!! マシュとロマンが助けてくれたのに、ここで死んでたまるもんですか!!」
パライソ「……!! 止まってくださいお館様方!」
所長「何言ってるのよパライソ!! 止まれって一体どういう……!」
???「こういうことだよ、カルデアの諸君」
新茶「あー……君も大概しつこいネ。少しは往生際よくできないものかネ?」
人王ゲーティア「生憎と物分かりが良いほうではないのでね……最期の勝ちまでは譲れないというわけだ」
天才『おいおいおいおい、これは不味いぞ! ここでゲーティアの相手をすれば、確実に間に合わなくなる!!』
ゲーティア「それはいいことを聞いたな。では、全力で邪魔をさせてもらうとしよう」
所長「……カルデアのマスター。ここは私が食い止めるから、あなたは先に逃げなさい」
〔……嫌です〕<ポーン
所長「聞き分けなさい、これは所長命令よ!!」
〔絶対に嫌です!!〕<ポーン
所長「私は”真名秘匿”によってなんとか生きている身よ!? 元に戻った世界で生きていられる保証なんてないの!! だから、あなたが戻ったほうがいいって言ってるじゃない!!」
〔違う! 全然違いますよ所長!〕
所長「何が違うって言うの!?」
「あなたは最初から死んでなんていないんです!!」
「バビロニアで賢王が言ったよね。人理を修復しても、死んだ人は生き返ったりしない。単に帳尻が合うようになるだけだって」
「そりゃ、その通りだよね。一度死んだ人間がそう簡単に生き返るはずがない。そんなこと、分かってた。分かってたつもりだった」
「それでも、私は助けたかった。あの時、誰にも褒められたことがないって、誰にも認めてもらえなかったと泣いていたあなたを、どうしても助けたかった!」
「そんな時に、私は偶然平行世界を渡り歩く人に会った。それで、思いついたんだよ。レイシフトでは救えない、でも平行世界なら所長を救えるかもしれないって」
「思いついた後は、カルデアにある文献をひたすら読んだり、契約している英霊のみんなに片っ端から聞いて回った。一度は行けたのだから、二度目もなんとかなると、信じて疑わなかった」
「だけど、ダメだった。渡りたい平行世界に行くための楔が、下総の時の宮本武蔵ちゃんみたいな縁が無いから、この世界に来ることが出来ないと……そう結論付けるしかなかった」
「もとよりただの思いつき、所詮夢物語だった……そう思って諦めようとしたその時に、私は声を聞いた。誰あろう、”自分自身”が助けを求める声を聞いた」
『自分は爆発事故で死んでしまった。あのままだと、所長は人理焼却を乗り切れずに死んでしまう。だから、あなたが代わりに所長を助けてあげて』
所長「っ!? じゃあ、あなたは……!」
「……死んでしまった”本来の48人目”の皮をかぶった、平行世界のカルデアから来た”49人目”のマスター。それが、この自分の……カルデアのマスターの正体です」
「一つは、平行世界に自分の世界の歴史を持ちこむ恐れがあるということ。死んだ自分と成り代わるという行為によって、”本来”の所長が死んでしまった人理に近づく恐れがあるということ」
「二つ目は、この平行世界へ行くことが、レイシフト以上に安定しないこと。もしも平行世界の人間だと気が付かれてしまったら、魂が世界から弾き飛ばされて元の場所に戻るかもしれなかった」
「三つ目は、手助け出来る時間が限られていたこと。自分の死が間違いなく確定する、人理修復までしか、所長を助けられなくて、その後の困難にはどうあがいても付き合えないこと」
「これらの問題を解決できなかったら、どのみちこの世界の所長は死ぬ。確信に近い予感があったから、自分は必死に考えた。どうすればいいか、ひたすら考えた」
「一つ目の問題の解決はある意味簡単だった。”本来”の世界との混線によって、所長が特異点Fでマスター適性を獲得してしまったことで解決できてしまった」
「”本来”の世界……”人理修復が可能である”ことが実証されている世界……その世界に歴史が近寄ってしまうのであれば、いっそ思い切り寄せてしまえばいい。ただし、役柄はすり替えさせてもらってね」
「すなわち、”人理修復”を成し遂げたマスターの役を、所長に演じてもらうこと。かつての旅路の追体験をしてもらうこと。そして、これによって三つ目の問題も自然解決した」
「だって、人理修復なんていう壮大な旅路を経験して、成長しない人間なんていない、でしょう?」
所長「な……! そん……な……!」
「かつての人理修復で世話になった英霊は、ことごとく世界の壁に阻まれた……おそらく、問答無用で世界そのものにバレて、叩きだされたってことなんだろうと思う」
「かくいう自分にしても、数瞬前の自分と性別が一致しないくらい存在が不安定で、いつ正体がバレて締め出されるか分からなかった」
「だけど、安易に認識阻害の魔術を使っても、いずれは”認識が阻害されている”という違和感によって、全て破綻するかもしれない」
新茶「だから、我々は一計を案じさせてもらった。どうせ正体を隠すなら、もっと盛大にやってやれと、そう進言したのだよ」
所長「……新宿のアーチャー」
パライソ「我らは、人理修復のその先でマスターと縁を結んだ英霊なれば、この世界についてくることは容易でした。そして、”真名隠し”の実績があったから、この世界でも難なくそれを実行できた」
不夜殺「しかも今回の妾たちはスペシャルにやることにしたのじゃ! 認識阻害の術式を盛大に使って皇帝らしい豪華な真名隠しを実行したのじゃ!」
不夜術「ミスディレクション、という言葉があります……観客の注意を逸らすことで、真に隠したいタネを守るという、マジックのテクニックです……今回で言えば、私たちの存在がそうです」
新殺「俺たちがド派手に正体を隠したおかげで、マスターのささやかな認識阻害に目が行くことは無かった、だろ?」
エルバサ「そして、冬木で貴様が自分自身を死人だと勘違いしたことに、我らは乗ることにした。貴様を生き返らせるため、というでっち上げ話によって、全員に認識阻害をかけることに成功した」
インフェルノ「これで、もはやマスターが疑われることはなくなりました。全員が全員を正しく認識できないのですから、誰か一人に対して違和感が湧くなど、あるはずがございませんもの」
レジ騎「そうすりゃ、あとは波任せ風任せ! 成り行きのままに人理修復をすりゃあ、万事解決ってな寸法よ!」
所長「……今は、私とあなたの二人がいる……その情報量の多さによって、この空間の崩壊が早まってしまったということ?」
「多分ね……だから、あなたは先に帰るべきだ。どのみち、この終局より先には自分は付き合うことができないからね」
所長「……嫌よ! 仮にあなたの言う通りだとしても、私はカルデアの所長として、カルデアの職員を無事に帰す義務があります! それは、平行世界のあなたであっても変わらない!」
「……ははは、本当に強くなりましたね、所長……あなたの行く末を見ることができないのが、本当に残念でなりませんよ」
所長「そのセリフは、もう少し後にとっときなさいよ! まだ別れの言葉には早いんだから!」
「いいえ、これが今生の別れですよ……”ヘシアン・ロボ”!!」
ヘシアン・ロボ「ウォォォォォォン!」ガシッ
所長「!? ちょっとアヴェンジャー!? 何してるのよ、離しなさい!!」
「所長! これからも大変でしょうけど、あなたならきっと乗り越えられますよ! 頑張ってくださいね! あなたを助けられて、本当によかった! さようなら!」
所長「待ちなさい!! 待ちなさいよ!! カルデアのマスター!! 私こそ、あなたに礼を―――――………」
ウォ―――――――――――――――ン…………
ゲーティア「なに、もとより一人は逃げるだろうと踏んでいたからな……それに、どうやらお前は平行世界の私に勝ったみたいじゃないか。ならば、リベンジ戦というのも悪くないだろ?」
「ははは、そうだね……うん、それじゃあ勝負の前に一つだけいいかな?」
ゲーティア「最期のわがままに付き合ってもらった礼だ。言ってみるがいい」
「……正直に言うと、本当はソロモン王……ドクター・ロマンも助けたかったんだけどね。でも、さすがにそれは欲張りすぎたみたい……悔しいなぁ」
ゲーティア「……気休めにはならんかもしれんが、その感覚は私もよく知っているとも」
「うん、知っているよ。だからこそあなたはビーストになってしまったんでしょ?」
ゲーティア「そうだな……では、そろそろ始めるとしよう。カルデアのマスター」
「うん。所長を救うための……この平行世界最後の戦いだ! 行くぞみんな!」
モリアーティ「さて、授業を始めようか!」
燕青「侠客として、ただこの拳を振るうのみ!」
武則天「聖神皇帝の威光にひれ伏すがよい!」
シェヘラザード「これが、山場ですね……」
ペンテシレイア「我が部族の力、存分に振るってみせる!」
コロンブス「金にはならなそうだが……名声に箔付けんのも悪かねえな!」
望月千代女「お館様、なんなりとご指示を!」
巴御前「いざ、ご下命のままに!」
―――
――――――
―――――――――
――――――
―――
【人理保証機関 カルデア】
オルガマリー「…………」カタカタ……
マシュ「所長。資料作成、お疲れ様です。コーヒー、淹れてきました」トン
オルガマリー「ん……ありがとうマシュ。あと、そんなにかしこまらなくていいわよ。一緒に特異点を走り回った仲じゃない」
マシュ「いえ、それは……いいえそうですね。では改めて、これからは所長のことを”先輩”とお呼びすることにします」
オルガマリー「あら、それは浮気かしら? あいつに言いつけてやろうかしらね?」
マシュ「それは勘弁してもらいたいですね……それで所長、カルデアのマスターについてなんですが……」
オルガマリー「……全然駄目ね。カルデアのデータは全て破損・喪失してるし、カルデア以前の戸籍なんかも行方知れず。頼みの綱の家族にしたって、すでに死別している様子だったわ」
マシュ「そう、ですか……せめて名前だけでも知りたかったのですが……」
オルガマリー「全く! 真名不明にしたって限度ってもんがあるわよ!! 最後まで正体不明とか、協会への報告書をどう誤魔化したものか!」
マシュ「そうですね……誰も彼も真名すら知りえませんでしたが……でも、その生き方、在り様はとてもいい思い出になりました」
オルガマリー「マシュはのんきね、私は胃に穴が開きそうよ! あーあ、また特異点でも発生すれば、この仕事をダ・ヴィンチに押し付けられるんだけどなー」
マシュ「ふふっ……まさかそんな都合のいいことがあるわけ……」
ヴィー! ヴィー! ヴィー! ヴィー!
ダ・ヴィンチ『あーあー、すまない所長。緊急事態発生だ! つまらん仕事を放り投げてこっちにきたまえ!』
マシュ「…………」
オルガマリー「……口は災いの元だったわね……」
オルガマリー「……このカルデアで緊急招集がかかる事案なんて、特異点発生くらいしかないじゃない」
ダ・ヴィンチ「その通り! 日本の新宿で特異点の発生を確認! 年代は1999年!」
オルガマリー「……変ね。その時期に新宿で人理に関わる重大事件なんてあったかしら?」
ダ・ヴィンチ「さぁね、でも今は人理が不安定な時期でもある。どんな小さな傷が、綻びになるかわからない以上、放置しておくのも得策ではないと思うがね?」
オルガマリー「当り前じゃない! 私たちは人理保証機関カルデアよ! どんな特異点だって、見過ごすわけにはいかないんだから! レイシフトの用意を急いで!!」
マシュ「了解しましたマスター! どうか、お気をつけて!」
―――――――――………
【悪性隔絶都市 新宿】
???「いやー、すまんね所長君! もうちょっとだけ続くんじゃ、というやつなんだよ、これが」
オルガマリー「」
新宿のアーチャー「というわけで改めて名乗らさせてもらおう! 私の名は新宿のアーチャー! 真名は明かせないんだな! ゴメンネ!!」
オルガマリー「…………オ゛ア゛ァ゛ー!!!」バターン!
マシュ『先輩!? しっかりしてください先輩!! 先輩!!』
2周年記念からやり始めて、つい先日、ようやく亜種特異点攻略もすべて達成しました。
うちのカルデアで特異点Fからずっと頑張ってくれた、エルドラドのバーサーカーと新宿のアサシンへの感謝も込めて、このSSを書きなぐりました。
セイレムの前に投下出来て本当に良かったです。
最後のほうの説明は、テンションが乗りに乗った時に雰囲気で書いてしまったので、正直全然分からんかと思います。
本当に申し訳ない。
終局特異点は、あのストーリーの感動体験もあってか、あんまり茶化せなかったので、真面目というか中二臭くなってしまいました。
一応補足すると、カルデアのマスターは、あの後元の編纂事象に戻りました。
というか、本来のFGOでも早く所長が復活してほしいです。
セイレムで何とか……なりませんかね?
それでは、HTML依頼出してきます。
最後にもう一度、お付き合いありがとうございました。
感謝&乙
所長は年末あたりに今度こそ復活するはず…
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511713567/
Entry ⇒ 2017.12.01 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】マシュ「協会からの、査察……ですか?」【レンタルマギカ】
「協会からの、査察……ですか?」
内容を受けてマシュ・キリエライトの声には僅かばかりの不安が混じっていた。
「ああ。世界がやっとこさ元に戻ったばっかりで、まだ魔術協会も混乱してるものだと思っていたんだけどねぇ」
ダ・ヴィンチちゃんも、口調こそいつもと変わらないものの戸惑いを隠せないようだ。
人理継続保証期間カルデアは、魔術王を名乗るモノを倒し、焼却された歴史を元に戻したばかりである。
1年間、消失していた世界が元に戻ったということで、どこもかしこも大慌てである。
一方で、消失した1年を知るこのカルデアは外部からの手が入ることが予想されていた。
「まぁ、魔術協会の人間が直接来るわけじゃないみたいだけどね。あくまで先遣隊と言うか、前座の前座ってとこかな」
「……どういうことですか?」
「どうにも、さてどう動くかと決めかねている協会で、さる魔術結社の首領が手を挙げたらしい。
そしてその上げた手をそのままぐいと隙間に突っ込んだとか」
「では、その結社の方がいらっしゃる、と」
「そそそ。だから横合いから殴られた気分で、協会側も難色を示しているとかななんとか。
外と連絡とってるスタッフからのまた聞きだけどね」
「しかし……いったいなぜそこまでして」
「その魔術結社の由来が由来だからね。一番早く動けたんだろうし、一番早く動きたいんだろう。なにしろ――」
そこに一人の少年が駆けつける。
世界を救った立役者。
多くの英霊と絆を結び、最後まで戦った少年。
「――すんません!遅れました」
「おはようございます。先輩」
「ちょうどよかった。これからカルデアに来る魔術結社と、その首領の話をしようと思っていたところでね?」
「へ?」
「カルデアに査察に来る結社の名は〈ゲーティア〉。首領アディリシア・レン・メイザース率いる、ソロモン王の魔術に特化した魔術集団だ」
これは、ある日の話。
諸葛孔明――少年に対し講義をする今は「ロード・エルメロイⅡ世」と言った方が正しいか。
人理焼却を企むのが、魔神と、それらを封印した王を名乗る者であると判明してから、注釈程度に彼は語った。
「かつて彼の王が振るったのは、俗な悪魔と言う分かりやすいカタチではなく、
用途別に生み出された72の術式だという話はドクターから聞いたな?」
「あー、聞いたような」
「世間一般で悪魔と称されたそれらは、本来は神殿にて崇拝された諸地域の神々であったとされる。
術式として体系化する際に、変質したんだろうと予測できるが……。
マスター、72柱の魔神について記された魔導書の名を知っているかな?」
「えっと……ゲームか何かで聞いた、待って……あ、そうだ〈ゲーティア〉だ!バルバトス!ゲーティア!」
「私も初見でとんでもない名前だと思わず突っ込んだ記憶があるが……ひとまずはそれで正解だ」
「ひとまず?」
「72柱の魔神について納められたのがゲーティア。しかし、これは全五部からなる魔導書"レメゲトン"の一冊に過ぎない。
レメゲトンの内、ゲーティアのほかには天使など善なる精霊について書かれたものや、黄道十二宮について記されたものがある。
あるいは、魔神を支配する惑星から力を汲み取って行使する護符魔術などもな。
それらすべての術を含めて、「王の魔術」と称するのが本来は正しいのだがね」
「魔術王の名前は伊達じゃないってことか……」
「彼の王が残した多くの書物により、体系化された魔術が生まれた……もっとも、現代に伝わるソレと原典には大きな隔たりがある。
――改めて問うぞ、マスター。ここまで踏まえたうえで、大英図書館にも保存されている魔導書であるゲーティアを執筆したのは誰か?」
「? ソロモン王じゃないのか?」
「原典はな。少々意地の悪い問いかけだったが、王が執筆したとされるゲーティアは現代には存在しない。
あれば、それこそ宝具クラスだろうな。大英図書館に代わりにあるのは、
彼の王に迫ろうとした魔術師向けに"翻訳"されたものだ。そこには省略と最適化が含まれていて当然だ。
悪魔の印章も、英語やラテン語が含まれていることからもわかる通り、"翻訳"された時代向けにアレンジされたものだろう」
「あー、そっくりそのまま言葉のニュアンスが伝えるわけないよな。洋画とかでも地の利を得たりネビュラ星雲するわけだし」
「もっとマシな例があるだろ。……ともかく、王の血を継いだ家系などは原典に近い知識を持っているだろうが、
それでも欠落は避けられない。有名どころではメイザース家だな。そのまま〈ゲーティア〉の名で魔術結社をまとめている。
表向きに有名な血筋のものだと、サミュエル・リドル・メイザース。分かりやすく言えばマグレガ-・メイザースか。
レメゲトンを翻訳した一人だが……その辺は、ブラヴァツキー夫人の方がよく知っているだろうな」
「……へー」
「……ついてきてるかね?」
「なんとか。学校の勉強よりは面白いんで」
もっとも、この時は、少年は知る由も無かった。
人理焼却を企む敵の首魁が、まさか"そのもの"だったなんて。
「どうも。いただきますわ」
「ありがとな、マシュ」
マシュ・キリエライトの淹れた紅茶を飲むのは少年と、それに相対する少女。
金髪に碧の瞳。漆黒のローブに身を包んだ〈ゲーティア〉の首領。
「改めまして、自己紹介させていただきます。
このたび、協会よりカルデア査察の任を受けてまいりました、〈ゲーティア〉の首領、アディリシア・レン・メイザースですわ」
「どうも……それで、査察ってのはどういうことをなさるんで?」
すでに状況を理解しているカルデア最後のマスターは、緊張した面持ちで訪ねる。
まだカルデアに残っているサーヴァントたちは、代わりに相手をしようか?と声をかけてきてくれたものもいたが、
〈ゲーティア〉側からの指名もあり、こうして直接話をすることになってしまった。
傍にマシュが控えているものの、マスター共々腹芸は得意ではない。
スタッフも色々と手を尽くそうとしてくれたみたいだが……なにしろ急な来訪であったため、対応は追いついていない。
だれもが警戒や不安といった感情を抱きながら見守っている状況だ。
「ご存知の通り、今回の査察は強引にねじ込んだようなものです。
正式にこの施設や状況に関する調査はまた協会が態勢を整えたのちに来るでしょう。
私の目的は、あくまで個人的なもの……査察の結果の報告は一応体裁を整えて提出しますけれど」
「個人的な目的……」
「貴方たちは彼の王がかつて使役した魔神と戦ったのでしょう?
そこを詳しく聞かせていただきたいのです」
「……そういうことか」
うすうす予想は付いていた。
ソロモン王の魔術を用いる集団にとって、実際にその御業のオリジナルを目にしたというのならば調査をせずにはいられない。
ただ、事を急いだ理由としては少し弱い気もしたが。
7つ時代の特異点。それらに呼応する魔神たち……」
「正確には、全部の特異点で魔神柱と戦ったわけではないけど……」
「結局、最終特異点では、全ての魔神……魔神柱と戦ったのでしょう?それらも含めて、貴方の観測した結果を教えていただきますわ」
「魔神柱たちと戦ったのも、俺自身じゃないしな……ほとんどが、それまで戦ってきた英霊たちが、あの場で俺に力を貸してくれたんだ」
「御託はいいのです。なんなら、実際に戦ったというサーヴァントがいれば、彼らからも話を聞きたいところですが……
まずはすべてを見届けた人類最後のマスターである、貴方から話を聞かせていただきます」
「はいはい、っと……最初に戦った魔神柱は……あー、いきなり思い出としては強烈だな」
思い出すことが苦痛、とまではいかずとも"彼"の所業を思えば苦い表情になるのは避けられない。
僅かにためらったところで、代わりに声を出したのはマシュだった。
「魔神柱フラウロス。……かつてこのカルデアの顧問をしていたレフ・ライノールの正体でした」
「……グランドオーダーは、ある意味、あの人から始まったんだよな」
「レフ・ライノール・フラウロス……その名を耳にしてはいましたが、まさか"本人"だったとは――」
いくら"ソロモン王の魔術"に詳しくとも想像できるわけがないだろう。
例えばキング・オブ・ポップと大天使の名前が同じだからと言って、同一視する人間がどれだけいるだろうか?
そう名乗った魔神柱が貴方たちにとっての転機と言うのならば、これ以上の皮肉はありませんわ」
「?」
「いえ、こちらの話です。私にとっても、その魔神を扱うことが得意な魔術師が、
少々思い出に残っているというだけの話ですわ。
話を戻しましょう。
――序列64位、フラウロス。赤き炎の豹。36の軍団を従える侯爵……。
過去、現在、未来を見通しそれらについて真実の答えを授けます。
もっとも、三角形の中でなければあらゆることに嘘をつき、偽りを述べますが」
「ゲーティア……っていうか、ソロモン王は過去と未来を見通す千里眼を持っていたけど……」
「ひょっとすると、王が持っていた力を術式として再現して付与したのかもしれませんわね。
ああ、そういえばカルデアにくる以前、ミスタ・ライノールは過去と未来と、現在に干渉する研究をしていたとか。
もっとも、ある時期から近未来観測レンズ「シバ」の研究一本に絞られたそうですけれども」
「……なんだかんだでマシュの事も気にかけてたみたい……なんだよな。
アイツの事、許しはしないし、結論も変わらないだろうけど、
もう少しだけレフ教授とは喋ってみたかった、かもな。
マシュはどうだ?」
「あの人とは……いえ、なんでもありません。夢の事など話しても仕方のないことです」
「ああ、そうそう。あん時はイアソンが確か無理矢理魔神柱に変えられたんだっけか。
アレもろくでもない奴だったけど、一瞬だけ同情したかな」
「――序列30位、大いなる海の怪物として現れます。姿は時々や魔導書によってまちまちですが、
修辞学や言語に関する知識と、名声を与える魔神ですわ。
私が最も使役を得意とする魔神でもあります」
「名声、か……王になりたかったイアソンにとっては、ある意味ドンピシャだったのかもしれないな。
しかし……ソロモン王の魔術が得意だって聞いてたけど、やっぱ召喚とかできるのか」
「ええ、当然ですわ。王の魔術の極地はソコにありますから。
もっとも、その姿は先にも伝えた伝承通り。夥しい眼球の付いた肉の柱などではありませんけれども」
「実際ソッチの姿も見てみてえなぁ。いかにも悪魔って感じの。」
「所謂"悪魔"と術式として使役する魔神は別物ですが……でしたら、ご覧になりますか?」
「あん?」
「こちらも噂に聞く英霊とやらの実力を、一度確認しておきたいですし……」
「ミス・メイザース。流石にそれは危険かと……」
「英霊ってみんな強いしなぁ……キャスタークラスあたりなら、加減とかしてくれるかもしれないけど」
「神秘もあまり高くなく、戦闘に関して常識があるキャスタークラスなどなら……」
「……エジソン?」
「流石にそれはちょっと待っていただきますか?」
「おう、坊主。邪魔するぜ」
「あ、クー・フーリン……キャスターの」
「クー・フーリン……アイルランドの光の御子」
「ほう、流石に知ってるか。いやさ、ちょいと腕試しをしてみたいって話が聞こえてきてな」
「いや、だから――」
「槍なし、ルーン無しの俺がドルイドとして戦ってやる。そんぐらいハンデがありゃ、大丈夫だろ?」
「どうだろうか、マシュ?」
「どう、と言われても……」
「――ケルトの大英雄に、そこまで誘われてしまっては断るのも無礼と言うものでしょう?
ご安心を。こう見えても多少の修羅場はくぐっているつもりですわ」
「うーん、お互いに了承してんなら俺に止める権利は無いなぁ」
「先輩……わかりました。じゃあトレーニングルームの使用許可をとってきますので、皆さんは先に向かっていてください」
「多少は暴れても大丈夫なようにできてる、んだったっけ?」
「なるほど。呪波汚染の対策もしてあるようですわね」
「ああ。元はここまでじゃなかったんだが、俺たちキャスタークラスが暇つぶし……
というか血気盛んな連中の暇つぶし用にちょっと細工をしてな。
神霊手前の連中がちょっと暴れたぐらいじゃなんともないぜ」
間もなく、マシュも駆けつける。
「先輩。許可取ってきました。大丈夫だそうです」
「よーし、じゃあ。互いに構えて、はじめ!」
「……I do strongly command thee, by Beralanensis,Baldchiensis,――
来たれフォルネウス!二十九の軍団を支配する侯爵!」
「へぇ、あれがフォルネウスか。如何にも悪魔っていうか化け物ってか。
キマイラとか、特異点に出てくるエネミーたちみたいだな」
「はい。確かに伝承通りの銀色の……サメのような姿をしています。
完全に霊体で構成されている使い魔ですね。クー・フーリンさんに向かっていきます!」
「うおっと、喚起から即攻撃とは、気前がいいなぁお嬢ちゃん!さぁて、ドルイド式の闘い方っつーと……
ハ イ ル
――我は命ずる!」
クー・フーリンはどこからともなくヤドリギを取り出し、投擲する。
それはまるで意志あるかのように、フォルネウスへと向かっていった。
「フォルネウス!」
だが、アディリシアが一声かけるだけで魔神はその軌道を見切り、躱す。
「生憎と、その手合いは慣れておりますので……」
クー・フーリンは、続けて幾度かヤドリギの矢を投擲するも、フォルネウスは器用によける。
ハ イ ル
「なるほど、まだまだイケるってことかよ!――我は命ずる!」
同時に繰り出したヤドリギの数は十。すべてが異なる軌道を描き、物理的にフォルネウスが対処しきれない角度から迫る。
「――来たれサブナック。五十の軍団を統治する、強壮なる大侯爵!」
次に現れたのは獅子の頭部をもつ、白銀の武具を身にまとった戦士。
不可視の壁を作り出し、飛来するヤドリギを全て弾く。
「――来たれフールフール。二十六の軍団を従える、偉大なる侯爵!」
更に現れたのは炎の尾を持つ、真紅の牡鹿。
激しい雷鳴がクー・フーリンを襲う。
「はっ!」
投げられたのは石に穴を穿った円石(サークルストーン)。
張られた簡易結界が、稲妻を退ける。
こんなもんか――ッ!?)
雷光が収まった刹那、クー・フーリンの視界に飛び込んできたのは巨大な剣であった。
「我は定義する――」
魔神を新たに喚起した気配は無かった。
それもそのはず。すでにその魔神は最初からそこに居たのだから。
「すなわち、我こそは至高の刃なり!」
アディリシアの腕はその身の数倍はあろうという大剣となっていた。
だけでなく、その腕の途中から肩口まで鱗と毛に覆われていた。
その剣が振り下ろされる。
一瞬の衝撃。
「どの口がおっしゃいますの?これを私の勝利と言うのなら、屈辱以外の何物でもありませんわ」
アディリシアは座り込んで、クー・フーリンが杖を突き付けている。
「えーっと、マシュ?思ってた以上にすごすぎて何が起こったかよく分かってないんだが、説明頼めるか?」
「はい……アディリシアさんの腕が剣になったのは、見えましたか?」
「それぐらいは。でも、そこに驚いて、気づいたらこうなってて……」
「アレは……魔神そのものでした。そもそもアディリシアさんは魔神と一体化していたようです」
「魔神と一体化って、それこそイアソンとかみたいな?」
「それとはまた別だと思います。詳しくはクー・フーリンさんに後で聞くのが良いかと。
ただ、あの剣を防ぐのにクー・フーリンさんは――」
「悪ぃな。思わずルーンを使っちまった。だから俺の負けだ」
咄嗟に懐から出した小石に刻まれていたのはアルギスのルーン。
ヘラジカの角、庇護を象徴するルーンはその一文字で強力な防護をもたらす。
ゲッシュでなかろうと、男が口にしたこと違えてたら価値が下がるってもんだ」
「だとしても、こんな勝ちなど拾えませんわ」
「横から口挟むけど、だったら引き分けでいいんじゃないか?
クー・フーリンは負けたと思ってるし、アディリシアさんは勝ったと思ってない。
なら引き分けで良いだろ?」
「無難だが、ま、妥当な落としどころだわな。お姫サマもそれで構わねぇか?」
「納得がいかない部分もありますが……意地を張っても仕方ありません」
「んじゃあ決まりだな。――しっかし、王の魔術とやらも随分な領域に来たもんだ。
柱になったかと思えば、人の手で人を魔法そのものにするとはな。
もうちょっとちゃんと使えるようになれば、槍の俺とも小競り合いぐらいはできるかもしれねぇな」
「お褒めにあずかり光栄ですわ。世辞としても、それだけの評をいただければ十分です」
「つっても、短時間でも相当に無茶をしたみたいだな。ほれ、パナケアだ。
その度胸に免じてくれてやる。使い方とかは、分かるだろ?」
「ええ。自前の呪物では少々心もとなかったところです。助かりますわ」
「ミス・メイザース。その、大丈夫ですか?なんならメディカルルームにでも」
「そこまでの心配は必要ありません。慣れていますので、自分で処置ぐらいできます。
少し休憩をしたら、またお話を聞かせてくださいますか、カルデアのマスターさん?」
「はいはい、んじゃあちょっと休憩したら、特異点の話の続きをさせていただきますよ、っと」
「……まぁ確かにあの時は魔神柱どころではない事態が続きましたからね」
「報告書によれば、バルバトス。とありますが……」
「もし2016年にガンダムのアニメが見れたらきっと有名になっていた気配がするんだよな、この魔神」
「何の話かよくわかりません」
「そうじゃなくても終局特異点であの時次元を超えて集まってくれた英霊たちが
何故か気合入ってて真っ先に倒されて、なんか印象深い魔神柱なんだよな」
「やたら、素材がどうとか声が聞こえて来たりしましたね……」
「――序列8位、バルバトス。狩人や射手の姿をしてらわれる魔神ですが、能力は比較的温厚で動物の声を理解し、
隠された財宝を見つけると言われています」
「動物……獣の声、か。あの魔霧計画の中心にいた魔術師は、英霊じゃなくてあの時代の人間だったんだよな。
あの特異点で魔術王が出てきたのは、案外只の気まぐれじゃなかったのかもな」
彼の王の持つ指輪も、獣の声を聞くという伝説があります。
動物行動学者がそんなタイトルの本を書いたので、有名かもしれませんが」
「俺がソロモンの名前を最初に聞いたのは宮部みゆきだけどな。読んでないけど」
「先輩。面白いミステリなので今度お貸しします」
「ありがと、マシュ。――ついでに、その時戦ったのはバルバトスだけじゃなかったな。
4柱同時に襲ってきて……名乗ってないから全部は覚えてないけど、確か1柱はベリトっつってたか」
「――序列13位、ベレト。楽器を携え、青白い馬に乗った王。男女問わず愛を取り持つ魔神ですが……」
「獣のクラスは愛を知らないって触れ込みだってのに、皮肉な能力を持った魔神が居たもんだ」
「感情を自由にする魔神も多くいますわ。もっとも、人間の感情を自由にできることと、理解できることを
同等に扱うのは愚の極みですけれども」
もっときつかったんだろうなっておもいました、まる」
「一番行動範囲が広かったのは確かですけれど、投げやりにならないでください。
あの地で私たちが直接戦ったのは……クー・フーリンさんが変化したハルファスでした。
もっとも、その時のクー・フーリンさんはオルタ化していましたが……」
「そのあたりの話も興味深いですが――序列38位、ハルファス。
掠れた声で話す野鳩の姿で現れます。塔を建て、武具で満たし、武装した兵を戦地へ送る。
マルファスとは混同され、能力も似通っていますが
ハルファスの方がより戦に特化した魔神と言えるでしょう」
「あん時のクー・フーリンはマジで戦闘機械って感じだったからな。納得だ」
「全身にゲイ・ボルクの素材となったクリードの骨を纏っていました……
冬木では助けてくれたクー・フーリンさんとまさか敵対することになるなんて、
予想だにしませんでした」
「あら、人間も英雄も、敵味方がいつも一定しているとは限りませんわ。
あらゆる事情で肩を並べることも刃を交わすことも、可能性はゼロではありません」
「まー、そうだな。次の特異点ではモードレッドが敵だったし」
「次は……エルサレムの地に作られたキャメロットが特異点だったそうですわね」
「それ以外はほとんど不毛な大地で、移動も大変だったけどな。
あそこでは直接魔神柱とは戦ってないけど
――ああ、オジマンディアスがアモン・ラーになってたか」
「そこまでいくと、どちらかと言うと祖神回帰(プロトコールゴッド)みたいなものですわね。
――序列7位、アモン。蛇の尻尾をした狼、あるいは頭部は鳥類のようだともいわれ炎を吐く魔神ですわ。
この魔神も過去と未来を見通し、不和と和解を司っています。
しかし―― 一番語るべきは先述のアモン・ラーとの関係でしょう。
72柱と語られる魔神の多くは、土地や外部の神々がとりこまれています。
アモンも、エジプトの最高神であるアモン・ラーが変化したモノと考えるのが一般的ですわ」
「日本人としては名前だけは永井豪先生のおかげで有名だけどな」
「ですから、そういうネタをちょくちょく挟んでいくのやめましょう。分かりやすい人にはわかりやすいのかもしれませんが」
「不動明に憑依した方は名前だけで、それこそ魔神としてもエジプトの最高神としてもほとんど関係の無いものですわ」
「知ってるんですか」
「それは、ほら日本に居たときに、少々その辺の知識も」
「ああ、んなこともあったか」
それ以上に強大な存在との戦いがありましたが」
「ギルガメッシュもそうだし、イシュタルとかケツァルコアトルとかゴルゴーンとか
敵も味方もそもそも神霊クラスのオンパレードだったからなぁ」
「おや、イシュタルともお会いになられたのですか?」
「まぁな。守銭奴でうっかり屋だったけど、結局は味方してくれて助かったな」
「守銭奴でうっかり屋……エーデルフェルトの知り合いにそんなのが居ると聞きましたが関係は無いでしょう……。
イシュタルも、魔導書に魔神として記録された1柱ですわ。
――アスタロス。序列29位、竜にまたがり毒蛇を携えて現れる魔神です。
あらゆる天使の堕天について詳細を知ります。
イシュタルが原型ともされる魔神ですわね。
女神たる姿とは大違いですから、一緒にするのは怒られてしまうかもしれませんけれども」
「アモンと同じか」
「おおまかには」
「その辺、ちょっと本人に聞いてみたい気もするな。……ウチのカルデアにはいないけどな!」
「ちょっと残念ですわね。ああ、そういえば先に言ったほかの神々はいらっしゃるのですか?」
「ケツァルコアトルもゴルゴーンも来てくれてないな。
メドゥーサは二人ともいるし、姉二人もいるけれど」
「またクラス違い……しかしステンノとエウリュアレも居るわけですか。
よくそれで呪波汚染が起きませんわね」
「時々出てくるけど、呪波汚染ってなんだ?」
「えーっと、魔術を使用した際の余波、とされています。
直接その結果がもたらすものの良し悪しに関わらず周囲には影響が残ります。
確かに、本来神霊など高位の存在を呼び出せば、ただそこに居るだけで
人々や土地に多かれ少なかれ被害を与えるものです。
しかし、守護英霊召喚システム・フェイトにおいては
その問題点は解決されているようです」
「確かに、資料にはそう載っていましたけれど、肝心な点は秘匿事項となっていましたわ。
そのシステム、保障はされていまして?」
「あー、考えたことなかったな。レフ教授が何か仕込んでたりして……」
「教授の専門はシバの方ですから、もし何かするとしてもシステムの中枢部分は門外漢であったかと」
「ま、もし何かあったとしてダ・ヴィンチちゃんやバベッジあたりが見逃すわけないよな。
と、話しはずれたが、第七特異点じゃあ、ソロモンと直接かかわる戦いは無かったんだよな」
「そのようですわね。もっとも、神霊との関わりは興味深いので、文書で構いませんから
データは頂きたいですわ」
「んー、マシュ?どうだろ」
「そのあたりはまたこちらで検討してみます」
「ええ、分かりましたわ。
――さて、では最後の闘いが如何なるものであったか教えていただきたいですわ」
72柱の魔神、全部が、ほぼ無限に出てきてた」
「魔神は72柱揃っているもの。ゆえに、1柱でも残っていれば残りも再生する……
今思い出しただけでも、よく勝てたと思います」
「これまでに戦った魔神はもちろん、他に覚えてるだけでもナベリウス、サブナック、アンドロマリウスとか居たな……」
「3000年以上前より伝わる魔神……それらがすべて揃い踏み……。
例えそれが醜悪な肉の柱であっても、危機的状況であっても、個人的にはぜひ一度見てみたかったですわ」
「俺には、結局いわゆる普通の魔術師ってのがどういうものか理解できてないんだけどさ、
やっぱり、そういう到達点っていうところは常に目指し続けるもんなんだな」
「そうですわ。魔術師とは異形を続ける者。受け継いだものをさらにその先へ繋げる者。
王の魔術そのものと対峙すれば、あるいはより先へ進むきっかけが手に入るかもしれません」
「……なぁ、ひょっとして、その体も、そういうことの結果なのか?」
「聞くのですね。以前なら、違ったでしょうに」
「俺もいくつかの偶然とはいえ、こっちの事を知っちまったんだ。
何にも聞かずに、ってのも甲斐性かもしれねぇけど心配するのも、友人の務めだろ?」
「あれ、えっと、先輩?」
「いやな、最初は驚いたけどよ、俺もいろいろ知ってなんとなく推測しちまうぐらいには
戦いを潜り抜けてきちまったんだ。
改めて聞くけど、その状態、普通じゃないみたいだし、それを何とかするためにカルデアに来たのか?」
査察というのはあくまで名目。
私の本来の目的は、魔術王の術式、72柱の魔神に関するデータをすべていただきたいのです。
私と――イツキの為に」
「そうか……じゃあ、ちょっと用意してみるか」
「そんな二つ返事でいいんですか!?流石に今回はちょっと気安すぎるというか……もう少し詳細を聞いてからでも」
「ん、アディリシアさんにお願いされたら、1も2も無くこうっするしかないんだよ。
うけけ。マシュにも、いつかこんぐらいの友人が出来るといいな」
「ひどいですあんまりですアディリシアさん!」
「かけがえのない、という枕詞が抜けていますもの」
「……っと、今のはだいぶキたなぁ。百戦錬磨の美男美女に囲まれてても、
美人な転校生で同級生にそういうこと言われたら、頭一つとびぬけますね」
「今の発言、ほかの女性英霊の皆様にお聞かせしても?」
「よろしくないな。うん、オフレコで頼むよマシュ。あとで詳しく説明するからさ」
「それで、本当に魔神のデータは大丈夫なのでして?」
「ああ、任せといてくださいよ。スタッフの皆さんともこう見えて仲良いし、
最終戦とかで記録してたサーヴァントたちも欲しいデータをまとめてくれるだろうし、
孔明先生なんかも協力してくれそうだ」
「……本当に、本当にありがとうございます」
「頭を下げる必要なんかないですって。本当に頭を下げる必要のあるのはイバイツの方です。
来てるんでしょ?アイツも」
「魔眼だろうとなんだろうと、繰り返すようにこっちは精鋭ぞろいでして。
魔術的に死角を狙っても、もっとそういうのが得意な人もたくさんいるわけです」
「分かりましたわ。どうぞお会いに行きなさい。
まさか向こうも気づかれるとも思ってないでしょうから、
最大限に驚かして差し上げなさい」
「はいはい。んじゃあマシュ、あとはちょっとしばらくアディリシアさんの事、お願いできるか?」
「え、はい。私が答えられる範囲でなら、質疑応答受け付けますので」
「お願いしますわ。ミス・キリエライト」
カルデアのマスターが先ほどいた部屋から、そう離れていない場所。
物理的にカメラの死角、および魔術的な探査の死角。
そこに少年……いや青年が居た。
彼の右眼は、少々特殊で、部屋の外から中の様子を見守っていたのだ。
「大丈夫かな……アディリシアさん」
「何一丁前にイバイツがアディリシアさんの心配してるんだよ!」
「うわわわ!?なんでこ、ここに!?さっきまで部屋の中にいたんじゃ」
「ほーん、聞いてた通りに便利な眼みたいだな。でも俺の方もいろいろ入れ知恵されててな。
所謂一つの変わり身の術ってやつだ。知ってるか?風魔小太郎」
「知らない間に忍術身に着けてたんだ……」
「知らない間にもっととんでもないことしでかしてたのはお前の方だろ?イバイツのくせに生意気な!」
「本当にもっとすごいことしたのはそっちの方だろ――」
「山田」
「すごくないさ。頑張ったのは俺じゃない。
所長やドクターを筆頭にカルデアのスタッフ、万能の天才を筆頭に英霊の皆様方、頼れる片目カクレ後輩。
そんなすごい連中のなかにたまたま紛れ込んだ一般人だよ。
魔術師だの、マスターだのなんて俺のガラじゃねぇ」
「……そうだね。山田はそんなにすごくないかも」
「おう!?気が付きゃ口も達者になりやがってオラオラ、
第3次成長期だかで身長伸びて生意気になってないか?」
「痛い痛い……冗談だよ冗談」
「うけけけけ。そうだよ、そんだけ素直でなきゃ、らしくねぇ。
立場が変わっても、互いに修羅場だの何だの乗り越えても見てる世界が変わっちまっても
変わらないもんだってあるもんさ、なぁ?」
「うん。山田もらしいっていうか、びっくりするぐらいそのまんまだよ。
外見とかじゃなく根っこがさ。だけどだっていうのに、すっごい大人になってる」
「んん?大人になったのはどっちだよ。
結局アディリシアさんの心を射止めちまったんだろ?
ド畜生め、悔しいことこの上ないし穂波さんの心中お察しするところだが、
まさか、二人の間にそれこそナニもないとか言われても俺は信じねー」
「ちょ、ちょっとそういう話!?いや、そのそういうのでは……あるかもしれないけど!
山田だって、キリエライトさんがいるじゃん!」
「バッ、お前、それこそそういうのじゃないんだよ、こっちは!
後輩ってのはそういうロマンと一番近くて遠い哲学的概念なんだよ!
万年補習のイバイツにゃあちと理解が難しかったか!?」
「補習とかいつの話!?それに補習って言ったら山田だって」
「だから、変わらないんだろ?俺たちはさ」
「そう、なんだろうね。きっと、世界とかも大変になった、ってのに」
「どうせ変わんないんだから、もっと早くにお前の社長業とか知っときたかったぜ」
「それでも、山田にはあんまり知ってほしくなかったんだ」
「んだよ、委員長だって知ってたんだろ?当時結局仲間外れだったの俺だけじゃねぇか」
「仲間はずれじゃないよ、山田だけは特別だったんだ。
――唯一、魔術とかほとんど関係なく仲良くなれた親友だからさ」
しかも臆面なく、最高に決まってるしさ」
「そりゃあ、本心だからね」
「前言撤回。やっぱお前は変わったよ。でもそいつはきっといいことだ」
「ありがとう」
そこで、アラート音がカルデアに鳴り響く。
カルデアのマスターを管制室に呼ぶアナウンス。
「っと、なんかあったかな?」
「大変そうだね」
「まぁな。でも給料は一応出てるみたいだしな。
帰ってからの通帳が楽しみだ」
駆けだそうとする、山田。
だが、すぐに止まり振り返る。
「……なぁ、こっちもそっちも、ごたごたが片付いたらよ。
皆で会えねぇかな。委員長には俺から声かけてみるからさ」
「うん、そうできるようにしてみる。
僕もアディ、リシアさんも難しい状態だし、穂波も忙しいけれど
でも、きっとみんなも会いたいと思ってる」
「ありがたいな」
「うん。だから、頑張れよ」
「ああ、一仕事こなしてくるぜ」
「じゃ、またね。都合がついたら連絡するよ」
「またな。こっちも連絡する」
そうして、笑顔を交わして伊庭いつきは山田和志を見送った。
これから残骸の叙事詩と、人理再編へと挑む友人を。
おわり。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509867286/
Entry ⇒ 2017.11.22 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
【FGO】ぐだ男「霊衣解放?」【安価・コンマ】
ダヴィンチ「そう!異種特異点である新宿やアガルタでは何度かサーヴァント達を現地の格好に合わせる必要があっただろう?」
ダヴィンチ「でも、もしまた似たような事態になった時に都合よく服が置いてあるか分からない…そんな時こそ、このダヴィンチちゃん考案のシステムの出番って訳さ!」
マシュ「…という訳で明日、霊衣解放システムの試験に入ろうと思います」
ダヴィンチ「試着ってところだね。君は適当なサーヴァント達に声をかけて、参加するように伝えてくれるかな?」
ぐだ男「了解、何人か連れてくるようにするよ!」
ダヴィンチ「よろしく~…さーて、こっちはシステムの最終調整だ!徹夜して頑張るぞー!」
ダヴィンチ「やあ、待ってたよぐだ男くん!さあ、どうぞこちらへ!」
ぐだ男「へー、この装置でみんなを着替えさせるんですね」
ダヴィンチ「結構ギリギリの完成だったけど、まあ何とかなるだろう。それで、声掛けはしてくれたかな?」
ぐだ男「うん、そろそろここに来るはずだけど…」
一人目のサーヴァント:>>3
武蔵「やっほー、現代の服って面白そうだから来てみたよー!」
ダヴィンチ「おや、これはこれは…適任な子を連れてきたね」
ぐだ男「え、なんで武蔵ちゃんが適任なの?」
ダヴィンチ「ほら、次の特異点って彼女が主役だし、絆ボーナスとかで連れ回すだろうから…」
マシュ「ダヴィンチちゃん、ストップです。余りにメタな発言は抑止に止められますよ」
ダヴィンチ「はーい…それじゃ、早速霊基に服を張り付けてみようか!」
武蔵ちゃんの新しい服:>>6
武蔵「へえ、これが今時の…あれ、これ寝間着じゃない?」
マシュ「何故か可愛らしい水玉パジャマです!ダヴィンチちゃん、これはいったい…?」
ダヴィンチ「ま、今日のは試作品だからね?色々な服のデータを詰め込んで適当に出力する簡易版なんだよ」
ダヴィンチ「だから、どんな服になるかは神のみぞ知るといった所だね」
マシュ「そ、それは一歩間違えればとんでもない事態になりかねませんか…?」
武蔵「えー…確かに可愛いけど、これで町には繰り出せないわよね?…キミはどう思う?」
ぐだ男「とても可愛いのでアリだと思います」キリッ
↓コンマ一桁が4以下にてハプニング発生
武蔵「…あれ?というか何故か体がピリピリしてきたんですけど…!?」
ぐだ男「え…?」
ダヴィンチ「あらら、さっそくエラーが出ちゃったか!マシュ、データの確認を!」
マシュ「は、はい!…この数値、このままだと武蔵さんが>>10になります!」
※ハプニングはなんでもありです(あまりの無茶振りやR-18はNG)
武蔵「あ、収まった…って、また服が変わってる!?」
マシュ「今度はミニスカのチャイナ服ですね…」
ぐだ男「コフッ(吐血)」
マシュ「せ、先輩ー!?誰か、誰か衛生兵を!!」
ダヴィンチ「うんうん、あれだけ体のラインが出ると健全な青少年にはキツいかもだ」
武蔵「ちょっと恥ずかしいけど…結構動きやすいわね、これならさっきより好みかも!」ピョンピョン
ぐだ男「跳ね…跳ねないで…色々マズイから…」
ダヴィンチ「変更値を戻して…よし、これで元通りと!付き合ってくれてありがとねー!」
武蔵「どうもどうも!また何かあったら呼んでちょうだーい!」
マシュ「行きましたね…しかし、欠陥があるのであれば中止すべきでは?」
ダヴィンチ「うーん…ま、面白いし続けようじゃないか!どうせみんな集まってきちゃうしね!」
マシュ「ですが、これが続くようでは先輩の体力が…」
ぐだ男「ぐ…大丈夫、まだいける…よ?」
二人目のサーヴァント:>>13
メルト「あら、随分だらしないわねマスター?私がせっかく誘いを受けたのに、最初から疲労困憊なんていい度胸じゃない」カツーン
マシュ「メルトリリスさん…!これまた際どい方が来ました!」
ダヴィンチ「いや、むしろ大丈夫じゃないかな?だってほら、布面積が減る可能性がほぼ無いし」
メルト「やるのなら全力で着替えさせなさい?プリマドンナには、相応しいドレスというものがあるのだから!」
メルトの新衣装:>>17(脚部は変わりません)
>>17:赤褌
メルト「」ソイヤッ‼
ダヴィンチ「あー…マシュ、ぐだ男くんは無事かい?」
マシュ「はい…嫌な予感がしたので、なんとか衣装変更の瞬間に先輩の顔にフォウさんで覆うことに成功しました」
フォウ「フォーゥ…」
ぐだ男「モゴモゴ…(よく分からなかったけどGJ、マシュ)」
メルト「………」ワッショイ‼
ダヴィンチ「さて、彼女が呆然としている間に元に戻したいところだけど…」
↓コンマ一桁目が4以下でハプニング
メルト(通常服)「…何もなかったわ。ええ、何もありませんでしたとも」
メルト「折角、この腕のせいで面倒な着替えが簡単に出来ると聞いて、少し楽しみにしていたような気がしましたが、そんなことはありませんでしたとも」
メルト「本当なら今すぐこのふざけた装置を溶かしてあげたいのだけれど、これをリソースにしてしまうことすら嫌なのでもう帰ることにします」
メルト「あなたたちも何も見なかった、それでいいわね、ね?あと、マスターは後で屋上に来なさい」
ダヴィンチ「はーい」
マシュ「はい…申し訳ありません…」
フォウ「フォ…フォウ…」
ぐだ男「モゴモゴ…(解せぬ)」
マシュ「実験は最初の提案通り、私だけで行います。それでいいですね?」
ダヴィンチ「いや、それは出来ないかなー…ある程度データを集めてからじゃないと、今のキミの不安定な霊基に手を出すのは危険だからね」
ダヴィンチ「それにほら、三度目の正直というじゃないか!次のサーヴァントは幸運に恵まれていることでしょう!」
マシュ「ですが…」
ぐだ男「…モフモフ(大丈夫だよマシュ、きっとうまくいくさ)」
マシュ「…先輩、そろそろフォウさんを離しても大丈夫なのですが」
フォウ「フォゥ…(嫌そうな顔)」
次のサーヴァント:>>24
ドレイク「来たよマスター!…どうしたんだい、それ」
ぐだ男「…モフモフ(気にしないでください)」
マシュ「えーと…わ、私はドレイク船長の服はその海賊服しか見たことありませんから、別の服を見られるのが楽しみです!」
ドレイク「そうかい?確かにこれはお気に入りだけど、生前は色々着替えてたよ?憲兵になってた事もあるし、敵船に忍び込むために色々と…」
ダヴィンチ「他にも、かの王女と入れ替わっていた説もある彼女だ。案外、ドレスとかでも着こなせるんじゃないかな?」
ドレイクの新しい衣装:>>27
ドレイク「…なんだいこりゃ」フリフリーン
ぐだ男「oh…」
マシュ「ダヴィンチちゃん…イリヤさんのデータまで入れたんですか…」
ルビー『グ、グワーッ!?いきなり誰かと強制契約させられたと思ったら年増じゃねぇですか!!チェンジ!チェンジお願いします!』
ぐだ男「うわ、ステッキが喋った!?本物のルビーなのあれ!?」
ダヴィンチ「いや、衣装を再現するために細部までデータを入力したんだけど…まあ、残念ながらこうなっちゃった訳だ」
ドレイク「ま、とりあえずこのステッキは真っ二つにしていいんだね」グイッ
ルビー『アーッ!やめてください~、クラス相性が、ダメージが二倍増しで~…』
↓コンマが00以外で黒ひげが海の藻屑となる
黒ひげ「えーと、たしか情報だとマスターがおにゃのこサーヴァントのコスプレ大会をしているというのはこの辺でしたな?」
黒ひげ「ふっふっふ、この黒ひげ様の目(カメラ)から逃れることなんざ出来ねぇよ…さーて、可愛いあの娘のマル秘写真を確保にいざ突撃…」
ドレイク「…あ」
黒ひげ「」
ドレイク「………」
黒ひげ「…うぇっwふっwwBBA無ww理wwすwwんwwなwwwwww」パシャパシャパシャ!!!
ドレイク「よしクソ杖、あいつを沈めたら折るのは勘弁してやる」
ルビー『あ、アイアイキャプテン!とりあえずマジカル☆カルバリン砲でデストロイしときましょう!』
>>ア、チョットタンマ…アーッ‼
マシュ「先輩、私はもう疲れてきました…」
ダヴィンチ「うーん、確かにそろそろ潮時かもね、装置を動かす燃料も切れてきたし」
ぐだ男「ん?燃料って何を使ってるの?」
ダヴィンチ「本来なら霊基再臨と同じくそれなりの素材を使う予定なんだけど…今回は試作品ということで、銅素材を10個ずつ使って動かしているんだ!」
ぐだ男「嘘でしょ!?ウチの竜の牙と髄液の総数知っててそれ選んだの!?」
ダヴィンチ「という訳で、次が最後の一人だね!」
最後のサーヴァント:>>37
清姫「ま・す・た・ぁ♪」フゥ…
ぐだ男「おわっ!?き、清姫…!」
清姫「私は嬉しいです…ますたぁが昨日、私の色々な姿が見たいと仰ってくださったんですから!」
清姫「それはつまり、『今から白無垢かドレスを選べ、結婚式を上げるぞ』という事ですよね!」
ぐだ男「違うよ!?全然そんな事言ってないもの!?」
清姫「そうなのですか…?はっ、つまり『雌狗が勝手に服を着るな、犬は大人しく四つん這いになってろ』と…!?ああ、とうとう念願の犬プレイ…!」ハァハァ
ぐだ男「誰ですかこの娘にお酒飲ませたのー!完全に眼がイッちゃってますよー!?」
ダヴィンチ「いやー、相変わらずの振り切れっぷりだね。流石狂化EX」
マシュ「というか先輩を助けないと…は、早く実験を終わらせてください!」
きよひーの衣装:>>40
清姫「ああ!見てくださいマスター!これが伝統的な主婦の正装、HADAKAエプロンです!」フリフリ
清姫「最早これを来た以上、旦那様の帰りを待つしかありませんとも!さあ、私の胸に飛び込んでくださいまし!!」
ぐだ男「待ったー!?ヤバい、このままだと失っちゃいけないものを失いそう!!だ、誰か助けてー!?」
マシュ「す、ストップです清姫さん!これ以上の狼藉は許しません!」ガシッ
清姫「何をするのですかマシュさん…!たとえ貴女でも私と安珍さまの愛を邪魔するのなら…シャアアアア!!」ボッ!!
ダヴィンチ「っと、ちょっと落ち着きなさい!このままだと火が燃料その他諸々に燃え移って…あ」
―――ボンッ☆
ぐだ男「―――ん、ここは…」
マシュ「…あ、気がつきましたか、先輩」
ぐだ男「マシュ…?」
マシュ「…ごめんなさい先輩、私の我が儘のせいで、先輩を酷い目に…」
ぐだ男「いや、違うでしょマシュ。悪いのは変な燃料使ったダヴィンチちゃんなんだし…」
マシュ「違うんです…!あの、今回の装置…ダヴィンチちゃんに作るようお願いしたのは、私なんです」
ぐだ男「…え?でも、着替えって特異点での潜入用だったんじゃ…」
マシュ「…それは建前で、本当の理由は、私が―――先輩と、また海に行きたかったからなんです」
ぐだ男「うん、ちゃんと覚えてるよ。うりぼうとか、開拓とか…」
マシュ「あの時の体験は、私に色々な事を教えてくれました…作物の作り方、住居の大切さ、そして…砂場の熱さに、どこまでも広がる海」
マシュ「…もし、また今年も似たような事件があれば、サーヴァントの力を使えない私はその時先輩の傍にはいられません」
マシュ「だから、ダヴィンチちゃんに頼んだんです。あの時、スカサハさんが行った霊基の変換…そこから、私のサーヴァントとしての力を取り戻せないかと」
ぐだ男「………」
マシュ「…でも、今日の結果は散々で。私が無理を頼まなければ、先輩に負担を掛けずに済んだのに…」
マシュ「せん、ぱい…?」
ぐだ男「ほら、アガルタの時も言っただろ?マシュがカルデアにいるから、俺は頑張ることが出来るんだって」
ぐだ男「傍にいられないのは不安かもしれないけど…マシュは変わらず俺のサーヴァントで、大切な仲間なんだ」
ぐだ男「だから…ちょっとズルいかもだけど、マスターの事を信じて、今はオペレートに集中してくれると嬉しいな」
マシュ「…はい」
ぐだ男「…それに、今年は海に行けないなんて事はないさ!」
ぐだ男「去年のみんなや、新しく来てくれたサーヴァント達も連れて…あんまり連れていくと怒られるかな?」
ぐだ男「協会とかが目を光らせてくるかもしれないけど…でも、俺はマシュと海に行きたいんだ…ダメ、かな?」
マシュ「先輩…いいえ!行きましょう、今年も海へ!」
マシュ「マシュ・キリエライトは、先輩と海に行くために、これまで以上に全力で先輩をサポートすることを誓います!」
ぐだ男「…うん。頼りにしてるよ、マシュ!」
ダヴィンチ「…いやー、若いっていいなぁ」
ダヴィンチ「ま、それはともかくとして、今回のデータはしっかり残しているダヴィンチちゃんなのであった」ピラッ
ダヴィンチ「マシュの霊基を戻す作業は当然として…ふふ、これからは創作が捗るぞぉ」
ダヴィンチ「何しろ、私は現在所長代理だからね…サーヴァント達の服装は、これから私が好きなように変換できるのさ!」
ダヴィンチ「そう、転んでも只では起きない天才こそがこの私、レオナルド・ダ・ヴィンチさ!さあ、とりあえず紳士諸君は全員褌祭りに…」
ダヴィンチ「おや、どうしたんだい?ああ、そうだ。ぐだ男くんに『今年のイケメンピックアップは地獄になる』と伝えて…」
職員「いえ、先ほどの研究室での爆発の損害額なのですが…とりあえず、こちらを」
ダヴィンチ「―――ふむ、ゼロがひーふーみーよー…結構あるね」
職員「…とても、とてもお伝え辛いのですが、馬鹿な計画を立てるよりこちらを優先して下さい、としか言えませんね」
ダヴィンチ「…むう、分かったよ分かりました!男の裸祭りは中止!でも、予算ギリギリでも彼女の望みだけはなんとしてでも叶えるからね!」
職員「ありがとうございます!あと、マスター君から『チンピラとワイバーン狩り200ループ付き合って貰うからね』との言伝てを預かっていますので、頑張ってくださいね」
ダヴィンチ「ワイバーンは苦手って知ってるよね!?…あーもー!私も海にいきたーい!」
―――こうして、霊衣解放計画は少しずつ、本当に少しずつ進行していくのでした
おしまい
お付き合いいただき、ありがとうございました
面白かった
いつかメルトにも霊衣が実装されるといいなぁ
もちろん赤褌はNGだけど
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499688607/
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藤丸「カルデアの日常」
ぐだ男「カルデアの日常」
ぐだ子「カルデアの日常」
カルデア卓上遊戯部
ぐだ男「メルトの交友関係がわからない」
水着ネロ「なーいすないす! ないすばでぃー!」ドーン!
水着ネロ「うむうむ! 今日も絶好調であるな!」
槍王「その……なんというか締まらない掛け声はなんとかなりませんか?」
水着ネロ「なにぃ!? 余の美声と美ボディであるぞ!? 味方を鼓舞するのにこれ以上のものはあるまい」
槍王「そ、そうなのですか……」
水着ネロ「そうだ! ……そう言うそなたもなかなかではないか? よーし! 一緒に行くぞーぅ!」
槍王「え? え、あの……」
ネロ&槍王「なーいすないす! ないすばでぃー!」
水着ネロ「どうだ! 爽快感があるだろう!」
槍王「こ、これはなかなか……」
ベディ「王よ…………」
槍王「ベディヴィエール卿……? わ、忘れなさい! 忘れてください!!!」
ガウェイン「では私は男性に賭けます。その……本当に勝ったら良いんですね?」
BB「BBちゃんの胸を揉みたいって話でしたっけ~? でもでも~ガウェインさんもう10連敗ですよ?」
ガウェイン「いえ、次こそ当たります。二分の一で11回も連続で負けるなんて考えられない」
BB「そんなこと言ってももうほっぺただいぶ真っ赤に腫れちゃってますよ?」
ガウェイン「そうですね。ですが尚更に。これまでに10回も殴られた?の分も勝つまでやめられません……!」
BB「ま、無駄な足掻き頑張ってくださいね~?」
BB(まあカルデアのセンサー、カメラ類は全部BBちゃんがハック済みで負けるわけ無いんですけどね)
ーーーーーー
BB「これで30回ですか。まだ続けますか~?」
ガウェイン「こ、これはこれで……良い……」バタリ
BB「ひぃっ!」
メルト「はぁ……カルデアに来てもあなたは鈍臭いままね」
リップ「そ、そんなことないです……お手伝いくらいちゃんと出来ます……」
メルト「割った皿の方が多いじゃないの。手に乗せてもらって運んでくるだけでしょ?」
リップ「でも……メルトだってサボってばっかだし……」
ブーディカ「はいはいそこまで! 貴女達、姉妹なんでしょ? 家族は仲良くしましょ?」
メルト「……まあ、確かにね。悪かったわ」
ブーディカ「えらいえらい。二人とも元々仲良くやってたものね」
メルト「ええ。BBに抗うために二人で戦ったこともあったもの」
ブーディカ「へぇー。リップちゃんもこれからも仲良くするのよ?」
リップ「はい……」
ーーーーーー
「メルト……性格悪いから……」
「あの子ごと……死んでくださいっ」
ーーーーーー
リップ(うぅ……罪悪感……)
邪ンヌ「久しぶりに活動出来るわね……」
玉藻「いや……すみませんでした」
アルテラ「すまなかった。お詫びに新しいゲームを持って来たぞ」
邪ンヌ「何持って来たのよ」
アルテラ「人生すごろくだ」
玉藻「まぁ……鉄板ですねぇ」
邪ンヌ「もともといくつもあったのがさらに増えたの……」
玉藻「まあマップとかマスとかバージョンごとに違いますから……」
アルテラ「早速やろう。3人でも良いな?」
邪ンヌ「別に良いわよ」
玉藻「じゃあお金配っておくので駒だしておいてくださいまし」
ーーーーーー
アルテラ「む……結婚したぞ。駒をくれ」
玉藻「はい。私は……株で大損……」
邪ンヌ「ハッ! これで一気に転落ね。さーて私は……財布落とした……」
アルテラ「……子供も出来たぞ。駒をくれ」
邪ンヌ「はい。あんたもすぐにマイナスマスに止まるわよ……」
玉藻「…………夫の浮気が発覚。浮気相手と夫を叩きのめす。1回休み」
邪ンヌ「ンフフフフ! 不憫ねぇ! あんたが足踏みしてる間に進ませてもらうわ!」
邪ンヌ「……片思いの相手には恋人がいた。5マス戻る……」
ーーーーーー
アルテラ「私の勝ちだったな」フンス
二人「納得いかない!!!」
清姫「それでは議題は最近のますたぁの行動についてです」
静謐「最近……ロビンさんと私に毒の知識を教わりに来てました」
頼光「まあ、毒ですか? 私のところには武芸を習いに来ていましたが……」
清姫「私のところにも山を走り続けるのに必要なものは! などと聞きにいらしましたが……どうしたのでしょう?」
静謐「他の人にも色々教えて貰ってるみたいです。呪腕様にはナイフ投げなどを……」
頼光「そういえば金時のところにも……」
清姫「最近ますたぁが忍法を会得したなどと聞きましたが……もしかして……」
静謐「一昨日は書文さんのところや胤舜さんのところで槍の稽古もつけて貰ってました……」
3人「…………どこを目指しているのでしょうか……」
ランスロ「年頃の女の子はなぜあんなにきついんだ……」
トリスタン(またマシュのことですか……)
トリスタン「その……まあ貴方も貴方ですから」
ランスロ「だが……臭いとか……そんなんだからダメなんだとか……」
トリスタン「それは……少々酷いですね。いや、あの子がそんなことを言うとは……」
ランスロ「その……どうにも生前のことが割り切れないようで……」
トリスタン(ああ……ギャラハットとの確執ですか……)
トリスタン「そうですね……私が間に入るので一緒に弁明しましょうか」
ランスロ「本当か! 礼を言おう。それではモードレッド卿を呼んできてほしい」
トリスタン「待ってほしい。あのモードレッドを女扱いしてませんか? さっきまでの話はマシュのことではなく?」
ランスロ「いや、モードレッドのことだが?」
トリスタン「その……そんなだから貴方はダメなのです……」
トリスタン(マシュか……? まさかまたモードレッドじゃ……)
ランスロ「マスターはそういうとこしっかりしてますかね?」
トリスタン(我が王やあのヤクザのようなサングラスの男が相手ではないのか……ではマシュのことか……)
ランスロ「私のような人間ではないと思うがどうにも不安で……」
トリスタン「大丈夫ですよ。マスターは浮気なんてしません」
ランスロ「そうか……よかった……」
トリスタン「そうですね。貴方も必要以上に関わろうとしないでおきなさい」
トリスタン(どうせろくなことにならないでしょう)
ランスロ「ああ。マスターが浮気をしないならマスターの命も大丈夫だろう……おーい!水着のモードレッド!」
トリスタン「おい待て」
マーリン「王の話をするとしよう」
セイバー「貴方はいつも……そんなことより早く宝具を打ってください」
マーリン「まあまあ。そう焦るものじゃないよ? 何よりみんな王の話を楽しみにしているのだから!」
セイバー「そんなことありません! いい加減うんざりしていますよ! 何回聞いたかもうわかりませんよ!」
マーリン「そうかい? でもとても楽しみにしている人がいるようだけど」
セイバー「一体誰ですか!」
ギル「!」ワクワク
セイバー「マーリン。この男の前で私の話をすることを禁止する」
マーリン「あちゃー。残念だったね?」
ギル「おのれ、おのれおのれおのれおのれ……!!!」
邪ンヌ「キャットは……ファミコン、エミヤはファミコンじゃない、ブーディカはファミコン、頼光も多分ファミコン」
玉藻「なんやってるんです?」
邪ンヌ「ゲーム機をファミコンって呼びそうな人かどうかの判定」
玉藻「それ多分本人に聞かれたらぶち殺されますよ?」
邪ンヌ「あ、柳生のおじさん……ピコピコ?」
玉藻「あー……わかります」
玉藻[サポート]「お疲れ様でしたー」
邪ンヌ「ファミコン」
玉藻「おいこら」
メルト「パーフェクトグレード00、素晴らしいわ……」
メルト「深みのあるメタリックの特殊加工がGNドライブの発光を際立たせつつ機体の赤みを引き出す……」
メルト「ジオラマにするには他の小物にも凝らないと負けちゃいそうね……」
メルト「……ま、とりあえずブンドドしましょ」
メルト「ブゥーン!!! ギュオーン!!!」
メルト「俺と……共に! そうだ……俺が! 俺たちが! エミヤ「サンタムだッ!!!」
メルト「え? え!? ちょ、どこから入ったの!? どこから見てたの!?」
エミヤ「そんなことはどうでもいい。今年のクリスマスは任せたぞ。それじゃあ立派なサンタムになるための講習を始める」
メルト「え!? サンタ? なんで? 私ただブンドドしてただけよ!? クリスマス関係ないじゃない!」
エミヤ「ええい! いいからこれを着ろ! そしてプレゼント配りの練習だ!」
ーーーーーー
メルト「め、メリークリスマース!!!」カァァァ!
巴「マスター! 一緒にげぇむしましょう!」
ぐだ男「いいねえ。じゃあ何やろうか」
巴「そうですねぇ……これとかこれとか、二人で出来るげぇむはたくさんありますのでどうしましょう……?」
ぐだ男「アーチャーってやっぱりシューティング選ぶんだ……最初は見てようかな。その後選ぶよ」
巴「はい! 面白そうだと思ったらそれを一緒にやりましょうね」
ーーーーーー
「醤油差しだのきゃんぷ傘だのいりません! 持ってこないでください!!!」
「攻めでたれ爺だすのやめてくださいよ! ちょっと!!!」オレハハヤイゼ
「おい相方ァ! 助かりました助かりました助かりました!」ソンジャマ、フタリナカヨクネライウツトシマスカ
ーーーーーー
巴「どれやりますか?」
ぐだ男「いや……ちょっとクエストに行く時間になっちゃったから……相手は用意するよ」
ーーーーーー
巴「勝負しましょう!」
アルテラ「いいだろう。勝負だ」
玉藻「こんな核弾頭置いていかないでくださいます!?」
セイバー「私のプリン食べたの誰ですか! 名前まで書いておいたのだからアーチャーが見逃すはずないのに!」
ホームズ「名前が同じものの犯行ではないかい? カルデアには同一人物が二人いることがあるのだろう?」
セイバー「そうかもしれませんね。ちょっと放送で呼びます…………アルトリア顔の皆さん。食堂に集合してください」
ホームズ(アルトリア顔……?)
アルトリア顔「……」ゾロゾロ
セイバー「はい。この中に私のプリンを食べた人がいます。正直に名乗り出なさい」
オルタ「私ではない」
リリィ「私も知りません」
槍王「私も知りませんね」
Xオルタ「和菓子だったら私かもしれませんね」
X「セイバーがたくさん……今ならまとめて始末出来るかも……」
ネロ「余ではないぞ!」
ジャンヌ「いえ、そもそもネロ帝は関係ないのではないですか?」
スパム「そんなこといったら私達もですよ?」
モードレッド「オレは関係ねーよ!」
ホームズ「なんか……いっぱいいる……」
玉藻「その制服貸して貰えます?」
ぐだ男「え? まあ良いけど。ちゃんと返してね」
玉藻「ええ、ええ。もちろんお返しいたします」
ーーーーーー
玉藻「そのマフラー貸してくださいます?」
小太郎「…………絶対に大切に扱ってください」
小太郎(……まあ金時殿のご友人のようですし……)
ーーーーーー
玉藻「ちょっと刀ひとつ借りていきますねー」
鈴鹿「あいあーい」
ーーーーーー
玉藻「ああ! やっぱり制服もマフラーも刀もお似合いですねぇ! ご主人様ぁ?」スリスリ
玉藻「……ふぅ、やっぱりマネキン相手は虚しいですねぇ」
清姫「……」ジー
玉藻「……いえ、これは違います。今のマスターの服が嗅ぎたいという貴女のような目的ではなくてですね。ステイ、ステイ。落ち着いてください」
ライダー「過去の自分、というのは確かに恥ずかしいものですね」
エミヤ「……そうだろう」
ライダー「ええ。貴方達の気持ちが少しは分かりましたね……」
カーミラ「……本当に? 本当にそう思うの? 貴女なんてせいぜいマスターにデレデレしてるだけじゃない」
カーミラ「本当に辛いって言うのはねぇ、過去の自分がアイドルになるとかほざいて聖杯を使ってハロウィンを楽しんでサイズのズレたビキニアーマーで胸丸出しで戦って、よくわからない粒子を振りまいてロボットになって、聖杯の機能を持った指輪を綺麗だからなんて理由で呑み込んでからなのよ!!!」
ライダー「……その……すみません」
エミヤ「……落ち着きたまえ。今日は……君の好きなものを夕飯に出そう」
カーミラ「……うっ……うぅ……」
いくつかタイトル抜けしてますが気にしないでください…
関連スレも宜しく
エリちゃんはどこを目指してるんだろうな
掲載元:https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509371011/
Entry ⇒ 2017.11.07 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)
ジャンヌ・ダルク「寝ぼけ眼の貴方と」
「……あら……お目覚めになられたのですね、マスター」
「……んー……うん。おはよう……」
頬の上を滑る柔らかな感触。左腕から伝わってくる重みと痺れ。それを感じながら目を覚ます。
ぼんやり映る寝ぼけ眼の視界の中には朧気な輪郭をした人の顔。その真ん中辺りの……きっと唇が静かに動いて、優しい声が降ってくる。
「はい、おはようございます。……ああ」
「……?」
「そのままで。そこは私が拭ってさしあげますから」
瞼を拭うために腕を動かそうとして、けれどそれを制された。
重さや痺れのない右腕。細くて柔らかい、温かな何かを抱くようにして前へ伸ばしていた右腕はそのままに留められて。それからすぐ瞼へ、それまで頬を滑っていた感触が移って触れてくる。
「ふふ……」
そっと、そうっと。優しく瞼を拭われる。
気持ちいい。心地いい。ただ触れられているだけなのに溶かされてしまいそうになる。拭われるごとに晴れていく視界と同じ、ぼやけていた思考も晴れてくる。
だんだんと見えてきて、そうして頭でも分かるようになってきた。目の前の人のこと。視界をいっぱいに埋め尽くす綺麗に整った彼女の顔。誰より恋しい、何より愛しい相手のことを。
「? ええ、おはようございます」
今度はちゃんと、ジャンヌへ向けて「おはよう」を。
二度目の挨拶に一瞬疑問符を浮かべながら、けれど律儀に二度目を返してくれる彼女。思わず見惚れてしまうような微笑みに表情を緩ませた彼女の身体を抱き締める。
左腕を枕にして横になった、腕の中の彼女。両手をそっと頬へと添えられて、じいっとまっすぐ温かな視線を注いでくる彼女のことを。ぎゅっと。ぎゅうっと。
「あっ……」
「ごめん、強かったかな」
「いえ、大丈夫です。……大丈夫。……ええ、ですが」
「うん?」
「大丈夫……なのですが……その、むしろ……もう少し強くしていただけると……」
「……」
「えっと……駄目、でしょうか……?」
「ううん、そんなわけない。……ただ」
「ただ?」
「ジャンヌ、ちょっと可愛すぎ」
もっとずっと深く。それまでよりも更に強く。ジャンヌの身体を抱き締める。
ほう、と吐かれた熱く濡れた吐息が顔にかかる。満足げに蕩けた瞳に見つめられて、触れ合った身体を押し付けられて擦られて。それを感じて確かめながら、自分も求める力を強くする。
「これでいい?」
「……はい……いいです。……とっても……」
「そっか、良かった」
それまでの微笑みをもう一段深く。頬をほんのり淡い紅色へと染めて、にこり、と表情を緩める彼女。
それを見て自分の頬も思わず緩む。愛しい人の愛おしい表情を見て、喜んでもらえていることが嬉しくて、自然と幸せな想いに満たされていく。
「ジャンヌ」
「はい……?」
「今は?」
「今……? ……ああ、時間ですね。まだ日の出前、深夜の三時を過ぎたほどです」
「そっか……僕は何時くらいから?」
「そうですね、確か……十時を少し回った頃だったかと」
「としたら大体五時間くらいか……ジャンヌはその間ずっと?」
「ええ、ずっと。こうしてこのまま、貴方と共に」
蕩けてしまってそれまでよりもいくらか柔く緩い口調になったジャンヌと言葉を交わす。
壊れ物を扱うように優しくそっと、けれど想いを込めて確かにしっかりと。言葉を口にしながら絶えず撫でられ続ける頬に幸せなこそばゆさを感じながら、そうしてぽつぽつ。
「いえ、そんなことはありませんでしたよ。言葉はなくとも貴方とこうして重なって……貴方の鼓動や息遣い、温もりを感じながらいられるのは……貴方の安らかな寝顔を見つめていられるのは、私にとって退屈などではなく幸せに満ちた時間ですから」
「……そっか」
「ええ。……ふふ、とっても可愛らしい寝顔でしたよ?」
五時間ずっと、その間を延々と眺められていたのか。と内心気恥ずかしく照れてしまったのを察されて微笑まれる。
そのことにまた込み上げてくる恥ずかしさを増してしまいながら、なんとか表情には出さないよう意地を張りつつ見つめあう。
「……ああ、それと」
「うん?」
「マスター。その……今の私を見て、何か思うことはないでしょうか……?」
するとふと。そんな姿を視界へ収めながら僕へ触れるジャンヌが……右の手は頬へ添えたまま左の手を上へ動かして、そうして髪を弄るジャンヌが呟き。
髪や頬を撫でながら。密着した身体をすりすり、と控えめに擦らせながら。そうしながらぽつり、と。
「何か……?」
「ええ、何か」
「んー……そうだなぁ……」
「……」
「ええっと……」
「……」
「ううん……」
「……」
「……」
「…………やはり、聞いていたお話のようにはいかないのでしょうか」
そんな顔をさせてしまったことに慌ててしまって、申し訳のない想いに溢れてしまって。そうして一瞬体勢を崩してしまいそうになったのを、けれど抑えられて保たされて。深く密着したのはそのまま、彼女に言葉を続けられる。
「その、聞いたんです。そうすれば叶うのだと」
「叶う?」
「はい。……眠りの中の想い人へ囁きを注げば、それは心へ根付き、叶うのだと。そのように」
「囁き……」
「ええ。……マスター」
「?」
「私は綺麗ではありませんか?」
「えっ?」
「可愛くは見えませんか? 美しくは映りませんか? 私のことを、普段より愛おしくは感じませんか……?」
上目遣いで窺うように。どこか不安そうに。どこか期待を込めた瞳で。見つめながら言ってくる。
優しくそっと。僕へ触れる力のそれは変わらず。けれどかすかに動きをぎこちなく硬くしながら。言って、返事を待って見つめてくる。
「……綺麗だよ」
それに僕はそう答えた。
表情。言葉。仕草。感じられるジャンヌのすべてを受けて、そうして抱いた本心からの言葉。嘘偽りのない本当の気持ち。
「綺麗だ。誰よりも可愛く見える。何よりも美しく感じられる。恋しくて、愛おしい」
「……」
「……」
「……それは本当の言葉なのでしょうか」
「え?」
「私に促されて……無理に言わされてしまった言葉ではないのでしょうか……?」
「そんなことない! それはその……すぐにそう答えてあげられなかった僕が悪いんだけど……これは、本当に嘘じゃない心からの言葉だよ」
僕はそれに反論。抱き締める力を強めて、伏せられた瞳へまっすぐに視線を向けて。そうして言う。心を込めて。
「……私のこと、好きですか?」
「うん」
「大好きだ、って思ってくれていますか……?」
「思ってる。ジャンヌのこと大好きだよ」
「本当ですか?」
「本当だって」
「それなら……」
「なら?」
「愛していますか?」
「愛?」
「はい。……他のどんな誰よりも。他のどんな何よりも」
「もちろん。愛してる。他の誰でも何でもない、ジャンヌのことを僕は」
「……」
「……」
「……ふふ」
「?」
「ふふ……えへへ……ごめんなさい」
ふにゃ、と緩んだ。
それまで目を伏せ暗くなっていた表情が柔く緩んで、そして『ごめん』と謝罪の声。
「えっと……?」
「ごめんなさい。私、嘘を吐いてしまいました。……貴方へ囁きを注いだ、なんて嘘を」
緩んだ中へ申し訳なさそうな色を一筋差し込んで、先のとは少し違う上目遣い。
「はい。……聞いたのは本当です。そういったお話があるのだということは。けれど、実際に行動へ起こしたわけではないのです」
「っていうと……?」
「つまり」
「つまり?」
「聞かせてもらえると思ったのです。聞かせてほしいと思っていた言葉を、貴方から」
恥じらうように。
伏せはせず、けれどふらふらと泳ぐ瞳。揺らぎながらも触れ続け、重なり続けて、強く深く密着している体勢は解かずに言う。
「僕から?」
「はい」
「好きだ、って言ってほしくて?」
「……はい」
「愛してる、って言ってほしくて?」
「……はい」
「……」
「……」
「……ジャンヌは可愛いなぁ」
ぎゅう。
抱き締める。恋しくて愛おしくて、温かな想いが込み上げてきて。思わずつい、気付いたら抱き締める力を強めていた。
「ふふ」
「……マスター」
「?」
「許していただけるのですか?」
「許すも何も……ジャンヌのこと、悪く思ったりなんてしてないから」
「……ありがとうございます」
「いいえ。……ああ、だけど」
「……なんでしょう?」
「本当に何もしなかった?」
安心したように息を吐くジャンヌ。
抱き締めた背中をあやすようにして撫でながら、その彼女へ言葉を。
「囁く、っていうそれをしてないのは分かった。……分かったんだけど」
「だけど……?」
「それ以外はどうなのかなって」
「……それ以外?」
「それ以外」
「……」
「……」
「……その、マスター」
「うん?」
「もしかして……えっと、起きていたのですか?」
「いや、寝てたよ。それは絶対」
「……」
「隠したいのならいいんだけど。僕はそれでも……」
「い、いえっ!」
「?」
「いえ、言います。貴方に隠し事などしたくありませんから……」
もじもじ、と。数度口を動かして、けれど言葉は紡げず。そうして数秒間を置いて。
髪を弄っていた手を更に先へ。頭の後ろまで回して抱き抱えるような形へ変えてから、ゆっくりと小さな声で呟きを。
「それで、それと?」
「…………キスを……」
「ん?」
「……キスを! 貴方と! ……その、勝手に……キスを……」
頬を濡らす紅色を深く塗り重ねながら、ぱたぱた、と取り乱すジャンヌ。
落ち着きのない彼女を抱き締めながら聞く。背中を撫でて、ぽんぽんと叩いて、言葉の続きをそっと促す。
「キス」
「あっ、でも唇にはしていませんっ。それは駄目。それは貴方の承諾なしに触れてしまってはいけないもの、ですから」
「そっか。……それじゃあ」
「?」
「どこにしたの? キス。僕に」
「え、あえっと……」
「ん」
「……その、頬に何度か…………」
「頬に?」
「はい……」
「そっか」
「……あと」
「うん?」
「あと、それから……額にも……」
「額」
「瞼と……鼻と……耳と……」
「……ん?」
「……」
「……」
「……え、へへ……ごめんなさい……」
赤い顔をそんな笑みに塗って、小さく「唇以外の場所へは、すべて……」と声。小さく細い謝る声を、彼女が僕へと送り注ぐ。
「…………あの」
「ん?」
「怒って、いますか? 寝ている間、勝手にそんなことをされて」
「そんなこと……いや、うん……そうだね」
「っ」
腕の中の身体がびくり、と震えた。
それと同時に一筋不安げな色を表情へ差し込ませたジャンヌのことを、改めて強く抱き直して。
「怒ってるかも。……だから、お仕置きかな」
「お仕置き、ですか……?」
「そう、お仕置き」
「それは……その、どんな……」
「えっとね」
一旦合間。
まっすぐ一途に見つめてくるジャンヌ。その瞳を見つめ返しながら、もう既に近かった距離を更に詰めて。今にも触れてしまいそうな、吐息の混じりあうほんのすぐ傍まで顔を寄せて。
そして、それから。
「……え?」
「キス、してほしいな。僕と」
「キス……ですか……?」
「そう。キス。……今度は、寝ている間に触れられなかったところへ」
「それって……!」
不安げな色が掻き消えて、代わりに眩しい色へ塗り変わる。
口調が明るく、表情が眩しく、ジャンヌの様子がぐるりと変わった。
「……あの、マスター」
「?」
「よいのですか? 本当に、そんなお仕置きをいただいてしまっても……」
「もちろん。むしろ受けてほしい」
「……ああ」
「駄目かな?」
「そんなわけありません。拒むはずがありません。当然、お受け致します」
「そっか」
「ええ。……ああ、マスター」
「何かなジャンヌ」
「好きです。やはり私は貴方のことが……好きで好きで大好きで……ええ、誰よりも愛しています……」
ジャンヌ・オルタ「台無しにしてあげます」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507448542/
以前に書いたものなど。よろしければ。
許さない
もっと書いて
乙!!
掲載元:https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509205451/
Entry ⇒ 2017.11.02 | Category ⇒ Fate/GrandOrder | Comments (0)