【ミリマス】金髪撫子は炬燵に入り、たい焼き氷菓に色狂う
765プロ劇場多目的和室にはこたつがある。
十二畳の畳張り。広い部屋の中央に、もう一度言うがこたつがある。
コタツ、炬燵、おこたコタツ。テーブルと布団の組み合わせ。
俺のこたつが真っ赤に燃える。お前もこたつむりにしてやろうか?
あー、あー、こたつみかん。冬が去ってもおこたは出しておこう……。
さて、そんなこたつにアイドルが入る。劇場にあるのだ当然だ。
道具は、使われるため、利用されるためにそこにあるのである。
日本人の、アイドルの、日本の地に立つ二本の足を温めるためにあるのである。
だからほら、こたつに両足を突っ込んで、蕩け切った表情を浮かべる劇場アイドルエミリースチュアート!!
「……はぁ~……幸せでしゅ」
英国生まれの金髪少女、エミリーはすっかりコタツの虜だった。
今もその一辺を占拠して、日本の誇る冬の文化、こたつみかんを堪能し終わったばかりである。
そんな彼女の対面で、同席する田中琴葉は事前に用意しておいたアイスクリームの封を開けた。
"こたつでみかん"が日本の古き良き伝統文化であるならば、
"こたつでアイス"は近年生まれた新しいムーブメントと言えるだろう。
アイドルたるもの流行りすたりにはなるべく敏感でありたいもの。
乗って損の無い流行なら、とりあえず一度は乗るが宜し。
「あ、エミリーちゃんもアイス食べる?」
「食べます!」
または気さくな笑顔で「乗ってく?」と、流行を広める姿勢も大事である。
琴葉の問いかけに即答したエミリーに手渡されたのは実にけったいなアイスだった。
それは一般的には申し訳程度の粒あんと、アイスを最中で出来た外皮で包み込んだアイス。
外皮の形は魚であり、いわゆる鯛の姿を模していた。ご存知"たい焼きアイス"である。
たい焼き、たい焼きではあるのだが、自称たい焼きソムリエたる高山紗代子女史曰く。
「仮に、仮にですよ? 鯛の姿を模した食べ物全般を"たい焼き"と定義するならば、
確かにたい焼きアイスもたい焼きの仲間であると私は言わざるをえませんけども。
だけど、そこで、待って下さい。
たい焼きと言うのは、本来鉄板の上で焼かれて熱を通されて、初めて形になる物です。
最初はゆるゆるだった生地が、加熱という試練を耐えることでビッと尾を立て形になる。
それは、つまり、人の比喩です! 人生の! 情熱という炎で熱せられ、社会という名の型にはまる。
けれど焼き上がりに一つとして同じ形は無く、中に入っているあんこの量は、そのまま一尾一尾の心の豊かさを表してる!!
……対してたい焼きアイス? あれはなんです!? ぱっさぱさの最中の中に、コクも何もないアイスが詰め込まれて……
そんなので耐えることができるのかと! 本家本元のたい焼きとは違い、
あれらは少し温かくなるだけで、みっともなくドロドロに溶けちゃうじゃないですか!!」
……とのことなのだが。
「でも私はたい焼きアイス好き。だって形が可愛いもの」
紗代子の自論も琴葉が持つ女子力の前では完膚なきまでにスルーされる。
ちなみに完全なる余談となるのだが、"女子力=可愛い!"と言う悪魔の公式を発見した
高坂海美がある時期の間、目に入る全ての物を一々指さし確認しつつ。
「それ可愛い! あれもカワイイ! これも可愛いしみーんなカワイイ~!! うみみ、覚えたっ!!」
などと劇場の中を巡っていたが、中でも一番可愛かったのが
何言わん自分自身であったことには最後まで気づかなかったという。
話が逸れた、脱線だ。
では今一度物語の舞台を、望月杏奈もその身を転がして入っている劇場おこたに戻すとしよう。
台の上、アイスの入ったビニール袋を鳴らしながら、琴葉が杏奈にも質問する。
「杏奈ちゃんもアイス食べる?」
「……杏奈は、いい。……お昼に、蜜柑も一杯食べました」
「そう? じゃあ残ったアイスは溶けないように、クーラーボックスに入れておくね」
そうして琴葉は微笑むと、コタツの隣に用意していた小型のクーラーボックスへアイスの入った袋を入れた。
なぜアイドルの劇場にそんな物が?
それは765劇場糧食班、班長である佐竹美奈子が詳しく知っている。
「ああ、あのクーラーボックスのことですか? あれは普段、魚を入れるのに使ってます。
ほら、劇場の隣って海じゃないですか。
稽古が本格的になると泊まり込む子だって出てきますし、そういう時は一人一匹、ご飯のおかずを釣るんです。
これが結構気分転換にもなるって好評で、この前なんて翼ちゃんが胸に抱えるぐらいの大物を――」
また、この時釣り上げた獲物の魚拓が現在劇場エントランス物販売り場にて展示中。
伴田路子作のトーテムポールのすぐ隣、ジャイアントパンダ茜ちゃん人形との間のスペースに掛かっている。
さて、世には奇妙な物語。世間に星型こたつは無いようだが、劇場のこたつは少々形が変わっていた。
具体的に言うと机の辺の数がひぃふぅみぃよぉ六角形。
今、その六角こたつの三つの辺に琴葉、エミリー、杏奈の三人が座っている。
もう少し詳しい描写をしよう。まず、エミリーは普段と違ってその髪を全て下ろしていた。
つまり、彼女のチャームポイントでもあるサイドテールは左右どちらも解かれて、
現在は腰の辺りまである髪が、さらさらと畳に触れている。
また、琴葉もカチューシャをつけていない。代わりに彼女は髪を括っていた。
ポニーテールのその下に、覗くうなじの美しさ。
そして畳みに転がり携帯ゲームに興じる杏奈はと言えば……別段普段と変わらない。
いつものように髪はもしゃもしゃ。上は丈の長い長袖のトレーナーをパジャマ代わりにし、
こたつに潜った下半身はパンツ丸出しで赤外線を浴びている。後はまぁ、膝下まであるもこもこ靴下が今の彼女の全装備だ。
つまり、ブラは、つけていない。
エミリーはもう少し上品に、首元や袖口にフリルのついた可愛らしいパジャマを着込んでいた。
色は緑茶を思わすモスグリーン。下に履いているパジャマのズボンは七分丈。
丸出し無防備なくるぶしの、愛くるしさと言ったらない、ない! ないのだが、
残念なことに彼女のくるぶしとかかとはこたつ布団の奥にある。
できれば自ら想像で、その滑らかな曲線とくぼみにたまる汗の艶やかさを思い描いて頂きたい。
そして最後は琴葉について大いに語ることにしよう。
まず、お手元にネット接続できる端末を用意してもらいたい。
それは携帯でもパソコンでも何でもよいのだが、用意できたら次の単語、"寝る前の台本チェック 田中琴葉"で検索願う。
すると神出鬼没のチャンス泥棒、765プロダクション専属契約カメラマン早坂そら氏による会心の一枚が見れるハズだ!
「あの一枚は自分でもよく撮れてると思いますよ。可愛らしいパジャマ姿もそうですけど、
なによりオンとオフの中間にある真剣な表情に注目して見てもらいたいですね。
自然体なのに張りつめて、予習復習を欠かさない、彼女の真面目な人となりを上手く切り取ることができたかな?
……なんてこっちは自賛していますけど。
後は、彼女が無防備に晒しているお尻。ふくよかで張りのある
あのヒップラインもファンの方には気に入って頂けるかと思いますね」
以上は出来上がった写真を事務所に持って来た際に、そら氏がプロデューサーへ語ったコメントである。
こたつに入っている琴葉はつまり、その時と同じパジャマ姿でいたワケだ。
しかし、まぁ、そのようなことを語るとである。
どうして劇場のアイドルが、おこたに入ったアイドルが、
三人が三人ともパジャマ姿なのかと気になる方もいらっしゃろう。
説明させて頂くと、実は現在時刻は夜の八時。もう少しで九時になろうかと言うところ。
平たく言えば泊まり込み。素敵に言ったらお泊りで、ワクワク言うならパジャマパーティ。
ついでに付け加えておくと、三人とも湯上り状態ぽっかぽか。
そう! 実のところこの語りが始まった直後から三人の髪はしんなりと濡れ、
頬は湯の温かさに上気して、多目的和室の中は乙女の馨香(けいきょう)で満ちにみちみち満たされていたという話なのだ。
しかも、である。こたつの置かれたすぐ横には、既に人数分の布団が敷かれて
「いつでも寝る準備は出来ているぞ」と受け入れ態勢もバッチリで、何を隠そう既に睡魔にやられた大神環が一足先に夢の中。
枕に涎を垂らしながら、わんぱく娘は口にする。
「くふふ♪ ……おやぶん、そこはくすぐったいぞぉ」
はてさてどんな夢を見ているのやら。環の寝言を耳にした琴葉が頬杖をついて口を開く。
「ん、もう! プロデューサーは一体なにをしてるかな」
するとたい焼きアイスを頭から食べるか尻尾から食べるか未だに決めかねているエミリーが
「琴葉さん。仕掛け人さまでしたなら、まだ事務室でお仕事をなさっているのではないでしょうか。
確か、電話で明日の稽古の打ち合わせをすると仰られていたような……」
と、両手の親指と人差し指でそれぞれたい焼きの頭と尻尾をちんまりつまんで微笑みながら答えたのだ。
このある意味正しく、ある意味では間違っている回答に琴葉は顔を赤らめると。
「えっ!? あ、そ、そうだっけ? ……まだ、お仕事してるんだ」
チラリ、壁掛け時計を一瞥した。
「プロデューサーって、いつもこんな遅くまで仕事してるのかな……」
「みたいですね。大人組の皆さんの放送無線電話のお仕事に付き添う時は、もっと遅くまで出ているようですし」
「ああそっか、このみさん達の深夜ラジオ」
「いくら大人の女性とはいえ、夜遅くに付き添いも無しは危険極まりないですから」
そうしてエミリーは自らの意識を仕掛け人ことプロデューサーの話題から、
目の前で不敵に泳ぐたい焼きアイスに移すと考える。
そも、日本人は食にたいしてなにかとうるさい民族だ。
たい焼きを食べるのは頭かそれとも尻尾からか? お好み焼きをおかずにご飯を食べるのは邪道なのか?
バナナはおやつに入るのか? きのことたけのこはどちらが上で下なのか? その他もろもろエトセトラエトセトラ。
それは英国出身のエミリーを大いに悩ませる問題で、だがしかし、
ティーにこだわるイギリス人としては「別に人それぞれでいいじゃないか」とバッサリ切ることもできず煩わしい。
とはいえだ。幸いにも彼女には目の前で泳ぐたい焼きの食べ方について一つの指針がありはした。
それは先に紹介した自称たい焼きマエストロである高山紗代子が示す道。
「私はたい焼きを尻尾から食べます。ええ、ええ、殆どの日本人がたい焼きを頭から食べることは知ってます。
その理由は諸説あるものの、有名なのはあんこで甘くなってしまった口の中を、餡の少ない尻尾の生地で整える――
要は、口直しとして尻尾のカリカリを最後の最後に食べるのだと。
……確かに、この説は一見筋が通っています。
ですが、最近では尻尾までぎっしり身が詰まっていることを売りにしたたい焼きだってあるワケで、
一概にこの説が正しいとばかりは言い切れない。むしろ、だからこそたい焼きを食べる方向はいつでも逆であるべきなんです!
それはなぜかと言いますと、やはり、たい焼きと言うのは長い人生の比喩なので。
初めに餡の少ない尻尾を食べる。ここがいわゆる義務教育と将来の為の経験を積む過程なんですね。
餡の少ない、甘みの少ない、辛く苦しい一時を始めにこなしておくことで、後は餡子のたっぷり残った頭の方へと一直線。
最後まで豊かで実りのある人生を、温かなたい焼きのぬくもりと共に味わえる。
……でもこれが、もしも逆側だったらどうでしょう?
餡の豊富な頭側。つまり人生の初めを甘く過ごしたばっかりに、最後の尻尾に差し掛かる辺りではもう楽しい事など残っていない。
あるのはカリカリパリパリと焼き付いた、無味乾燥な老後だけ」
しかし、この説には矛盾がある。そう! 紗代子自身が"尻尾まで餡タップリのたい焼きがある"ことについてハッキリ言及しているのだ。
だが、彼女はそのことについて問われると一笑のうちにこう答えた。
「それは揚げ足取りにもなりませんね。
最初に尻尾から食べ始め、そこにぎっしり餡子が詰まっていた場合これは"ラッキーだった"と言えるでしょう。
その後は予定していた通り、頭まで餡子を堪能です。
でもですよ? 最後に尻尾を食べた時たまたま餡子が入っていた……これは単なる偶然です。
割合的には最後に生地だけを食べることになる方が圧倒的に多いワケなんですから、
人生で例えると、宝くじに運よく当たったようなものです。
なら、確率的にどちらが最後まで甘さ多めの人生を送れるかは――考えるまでもないですよね? もちろんそれは、尻尾です!!」
さて、さて、さて……そんな熱きこだわりを見せた紗代子の同僚であるエミリーはもちろん彼女の考えを知っていた。
知っていて、しかしなお決めかねているそのワケは? お答えしよう!
要するにそれは、エミリーが指で支えるその鯛が、鯛は鯛でもたい焼きではなくたい焼きアイスだったからに他ならない。
つまり、中に入っているのは餡子ではなくアイスなのだ。
しかも大きさは決まっている。大体最中の真ん中に、チョコンと収められている。
それは頭から食べようが尻尾から齧ろうがどちらにせよすんでのところで口の中に納まりきらぬ微妙な距離。
ああ、ああ! エミリー、エミリー、大和撫子を目指す金髪の幼き美少女は今、
「結局どちらから食べようと、最後は最中のぱさぱさが口の中を悲しく満たします」と悲観に暮れて悩んでいる!
とはいえ彼女自身にも策はあった。背びれから食べてみようだとか、お腹にかぶりついてみようだとか、
だが、しかし、運命は! 彼女が自身に課した戒めの衣であるところの"はしたない"という言葉が邪魔をする。
そう、そうだ、そうなのだ! 頭と尻尾を指でつまみ、
ぱくりとそのはらわたにかぶりつく様はまるで洗練されてない野性味あふれるワイルドさ。
実に、実にはしたない! おぼこじゃない! 見ている側からすれば悶絶級の可愛さだが、
当のエミリー本人はそのような振る舞いを良しとしない!!
なので、彼女は悩みに悩み抜いた末――人生の先輩でもあり憧れるべき対象でもある理想の大和撫子の一人、
四条貴音ならばこの場合どうするかと思い浮かべてみたのである!
エミリーの想像の中にたい焼きアイスを手にした貴音の姿が描かれる。
彼女はいつものように凛とした、上品な態度で「ふふ、私でしたらこの場合――」とエミリーに向けて微笑むと。
「こうですね」
ぱくり! その口を大きく開け、アイスを一口で頬張った。
それから何処からともなく取り出した、『なんくるないさー』と毛筆で書かれている扇子を広げて自分の口元を覆い隠し。
「ほれにへ、ひっへんはふひゃく!!」
チョーン! と拍子木の音がして、現実世界に戻るエミリー。
目の前のたい焼きの大きさを自分の指で測ってみる。その丈、実に手の平一つ分。
これを一瞬のうちに口の中へ? ……無理だ、無理、何がなんでも無理がある。
おまけに熟考が過ぎたためか、既に中身のアイスはむにゅむにゅとした弾力を生んでいた。
もういっそのことこのまま中のアイスを指でむにむに押し広げ、
最中中に満たしてから食べてみるのも一興かしらん? ……などと投げやりな考えも浮かび始めた時である。
「エミリーちゃん。もしかしてカロリー気にしてる?」
突然聞こえた忌み言葉に、エミリーが慌てて辺りを見る。……大丈夫だ、異常はない。
共にお泊りをする予定の佐竹美奈子はこの時間、明日の朝食の仕込みを終えてお風呂に入っている頃合いだ。
まだ、幸いにもこの多目的和室に彼女が近寄る気配はない。
それでも安心できないという読者諸兄の為に少しだけ、今回だけは特別に、浴室にいる美奈子のことも描写しよう。
彼女は今、一糸まとわぬ裸体を劇場地下にある大浴場で晒している。
ちょうどお風呂の椅子に腰かけて、そのすべすべとした肌に垢擦り用のスポンジを擦りつけているところである。
真っ白に泡立つボディソープがまるで生クリームのように美奈子の体の要所を飾り、
豊満なお山の頂には薄桃色のさくらんぼがちょこんと乗ってる景色も見える。
ああ絶景かな、絶景かな。その姿は人でありながらさながら高級フルーツパフェーであり、
洗髪の為にほどかれた、肩にしなだれかかる彼女の髪はチョコソース。
盛りつけられた果物もチェリーにパインにマンゴーと、ここにスプーンがあるのなら、否!
スプーンなどなくとも男らしく直食いしたい衝動に駆られる程美奈子はスイーツとして実に程よく食べごろで――。
「だったら半分こしよっか? やっぱり夜寝る前だもん。女の子としては気になるよね」
そうスイーツ、デザート、つまるところはアイスである。
ちなみに先のカロリー発言も、今回の半分こ発言もどちらも琴葉によるものだ。
さらに付け加えて言うならば、この発言の建前には
「気になるよね、カロリー」と言う優等生田中琴葉ならではの優しい気遣いだけでなく、
「……もう一個は流石に多いけど、半分だけなら大丈夫」というアイス食べたい琴葉ちゃんの密かな願望も含んでいた。
とはいえそんな琴葉の思いとは裏腹に、この一言は悩むエミリーに天啓を与えることになったのだ。
「それです、琴葉さん!」
彼女は歓喜の声を一声上げ、両手の指でしっかりとたい焼きアイスの頭と尻尾を掴み直す。
そうして琴葉が固唾を飲んで見守る中、「えいや!」とその身を二つに引き裂いた!
ポタタとこたつ台の上に、緑の体液を滴らせて二つに分かれたたい焼きアイスだった物。
今、その断面を見つめたエミリーが恍惚とした表情で言う。
「Yeah! こうすれば最中も気にせずに、中のお抹茶氷菓を食べられましゅ……♪」
さらに彼女は自らの手首を汚す苔色粘着甘露にそのぷっくりとした唇で吸い付くと。
「んちゅ……ちゅ……ちゅく、ちゅぱ♪」
淫靡な水音をたてながら、ゆっくりと舌を絡めて掬い取る。……それだけでない!
エミリーは美しいまつげが蠱惑的な宝石のような目を細めると、その愛おし気な視線を手の中にある最中の断面へと移し。
「はみゅっ! ちゅちゅ……ずずっ……じゅっ♪」
"ソコ"に溜まった抹茶アイス。室温でドロロのデロロのトロロに蕩けた乳の味もする蜜を貪るように口に含み、
申し訳程度に挟まれていた餡の粒々を喉奥に追いやるために咀嚼して、
その度に彼女の唇の端からは、閉じ切られなかっただらしないゆるゆるのその隙間からは!
唾液と混ざって一つになったグリーンティーがつぅっと糸引き彼女の顎を、そしてこくこくと動く喉元を汚していったのだ……。
まさに退廃的である。
目の前に座るエミリーが"はしたなさ"などと言う楔をとうの昔に打ち捨てて、
快楽と自らの欲望のまま徐々に堕ちて行くその様を、
一心不乱に両手両指両手首を唾液と苔色甘露で淫らに穢していく様を、
まじまじと、片時も目を離すことなく田中琴葉は目撃した。
いや、目撃せざるを得なかった。なぜならば、だ。
それだけ抹茶たい焼きアイスを食するエミリースチュアートと言う少女の姿は魅力的で、
実に妖しい色香を漂わせ、人の目を惹き付けて止まない"輝き"を放っていたからに他ならない。
つまり、平たく言えばそう、それは――。
「ん……エミリーちゃん、かわいいね」
いつの間にやらその身を起こした杏奈が言う。
彼女の膝の上からこたつ布団を押しのけて顔を出したこぶんが「にゃー」と鳴く。
丸々一匹分のたい焼きがエミリーのお腹を満たした時、
琴葉はようやく緊張していた体を脱力させて呟いた。
「……うん。アイスもう一個食べよ」
以上おしまい。私は楽しく書けたので、皆さまにも楽しく読んで頂けたならば幸いです。
後、以前から書きたかったエミリーにお菓子を食べさせる願いがようやく叶って嬉しいです。
では、お読みいただきありがとうございました。
美奈子のお風呂の描写をもっとkwsk
乙です
>>1
エミリー(13)Da/Pr
http://i.imgur.com/sx4Jn6v.jpg
http://i.imgur.com/QiBF6Zg.jpg
>>2
田中琴葉(18)Vo/Pr
http://i.imgur.com/NGhomXO.jpg
http://i.imgur.com/5cGQanJ.jpg
>>4
望月杏奈(14)Vo/An
http://i.imgur.com/ArqHl3f.jpg
http://i.imgur.com/7VbruEz.jpg
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512480326/
Entry ⇒ 2018.01.11 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
【みなみけ】夏奈「藤岡!お盆芸だ!」【SS】
夏奈「藤岡!お盆芸だ!」
藤岡「えっ?何だい南」
.
夏奈「いいか?この学校で頭を張るのであれば、それなりに芸ができねばならん」
藤岡「芸・・・?」
夏奈「魅力的な男は、何か一芸に秀でているものだ」
藤岡「(魅力的・・・!)」
.
夏奈「前に見たところ、お前の身体は仕上がっている。あとは芸を、身につけるだけだ!」
藤岡「分かったよ、南!それで、何の芸を身につければいいんだい?」
夏奈「お盆芸だ!」
.
藤岡「おぼ・・・えっ?」
夏奈「なんだアキラ100%も知らないのか?」
藤岡「いや、知ってるけどさ!」
夏奈「あの芸を身につければ、お前も魅力的な男になれるぞ!」
藤岡「無理無理無理!無理だって!」
.
夏奈「なんだよ・・・だったらブルゾンちえみの横にいるwith Bにでもなるか?でもあれってブルゾンちえみがメインだからなー。やっぱりお盆芸だよ」
藤岡「いや、だってさ!見えるよ!」
夏奈「見えない様に練習するんだよ!」
藤岡「うっ・・・」
夏奈「さぁて、藤岡はどのくらいの練習でお盆芸を身につけてこれるのかな~?」
藤岡「分かった!南の為に、俺、お盆芸を身につけてみせるよ!」
.
~数日後
アキラ「あー、駄目ですよ藤岡さん。少しはみ出てます。」
藤岡「うう・・・難しいなぁ・・・」
アキラ「お盆芸やってる人も生放送に出れるまでに相当修練を積んでるんですから、一朝一夕じゃ身につきませんよ」
藤岡「やっぱり、そうだよなぁ・・・」
アキラ「いっそのこと、少しはみ出しちゃうぐらいでもいいんじゃないですか?ホラ、その方がかえって面白いこともありますし」
藤岡「駄目だ!南には見せられない!」
.
アキラ「うーん・・・とはいえ、今のままだと・・・あっ、そうだ!こういうのはどうです?」
藤岡「?」
アキラ「下にブーメラン水着を履いておくんです。」
藤岡「ブーメラン水着?それに何の意味があるんだい?」
アキラ「それで、もしお盆がとれたとしても、『安心してください、履いてますよ』って言うことができます。」
藤岡「なるほど・・・安全策にさらに芸を仕込んでおくということだね。素晴らしい、素晴らしいよ!」
アキラ「(まぁ、夏奈さんが納得するかは微妙ですが・・・。夏奈さん、ホント無茶なことを言う人だなぁ・・・。)」
.
~一方その頃
夏奈「千秋、千秋!」
千秋「わっ!夏奈!どうしたそんな格好で!」
夏奈「私は・・・」パン「こういう者です!」
千秋「上を隠せ!上を!」
夏奈「あっ、そっかー。いやー、うっかりだなー。」
夏奈「・・・そうだよなー。やっぱりお盆芸はハードルが高いよなー。」
.
~次の日
夏奈「あっ、藤岡。お盆芸はやめていいよ。何か難しいことが分かったからさ。」
藤岡「えっ!?」
【おしまい】
次もあるんですよね?
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490415793/
Entry ⇒ 2017.04.01 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
藤岡「南、オレと付き合ってほしい!」夏奈「べ、別にいいけど」
藤岡(オレは決めたんだ。もうこの関係を終わらせるって。南といつまでも友達のままなんてオレは耐えられないから)
夏奈「よー、藤岡。私に何か用か? 教室に来てくれって、机に手紙を入れてただろ。教科書を仕舞ったときに皺くちゃになっちゃったよ」
藤岡(オレは決めたんだ。元の関係に戻れなくてもいい。この想いを伝えたい。全てを失っても伝えたいんだ)
夏奈「おい、私の声が聞こえないのか?」
藤岡(オレは決めたんだ。だけど、少し怖いんだ。その気持ちは分かってほしい)
夏奈「用がないなら、帰るぞ。それとも今日は私の家に寄っていくか? チアキもお前と遊びたがってるし」
藤岡「……よしっ」
夏奈「そうか。来るのか。なら――」
藤岡「南、オレと付き合ってほしい!」
夏奈「べ、別にいいけど」
藤岡「え!? ホントに!?」
夏奈「う、うん。とりあえず、私の家にくるだろ?」
藤岡「い、いく!! 行くよ!! 絶対!! ヨッシャ!!」
夏奈「おかしな奴だな。今更だけど」
藤岡「……」
夏奈「あー、今日のおやつはなんだろうな。ハルカは買っておくっていってたけど」
藤岡(オレは決めていたんだ。いつか南とこういう関係になれたら、手を繋ぐって。自然と繋げるはずだから)
夏奈「安心しろ。藤岡にも分けてやるからな。ただし、三人分しかなかったら、お前の分はない」
藤岡(オレは決めていたんだ。南と手を繋いで帰ることを。だから、オレは南の手を握るんだ)
夏奈「どうした、藤岡。手が不自然なぐらい私に伸びてきている気がするけど」
藤岡(オレは決めていたんだ。だけど、緊張はするんだ。その気持ちはわかってほしい)
夏奈「おい、寒いのか? もう六月だけど」
藤岡「み、南、その、手……手……を……」
夏奈「手がどうした? 痛いのか? 見せてみろ」ギュッ
藤岡「南……!!」
夏奈「別に怪我をしている感じはないな。筋肉的な問題なら湿布でも貼っておくか? うちに何枚かあるけど」
藤岡「ヨッシャ!! やったぞ!!」
夏奈「湿布でそこまで喜ぶのか? おかしなやつだな」
夏奈「ただいまー」
藤岡「お邪魔します」
春香「あら、藤岡くん、いらっしゃい」
千秋「藤岡も一緒か」
夏奈「そうなんだよ。感想は?」
千秋「でかした。ほめてつかわす」
春香「藤岡くんの分のおやつも用意しないとね」
千秋「カナの分を藤岡に分けましょう、ハルカ姉様」
夏奈「なんでそうなるんだー!!!」
藤岡(オレは決めたんだ。南と恋人になれたら、真っ先にハルカさんとチアキちゃんにそのことを伝えるって)
春香「藤岡くん? どうしたの? 顔が強張ってるけど」
藤岡「オ、オレ……実は……!!」
夏奈「そうだった。おやつを藤岡に分ける前に、湿布を分けてやってくれ」
春香「捻挫でもしたの?」
春香「うん。ある場所はわかる?」
千秋「はい。任せてください」
藤岡「あ……え……」
夏奈「手の筋肉的な部分を痛めたらしくてさ、湿布をかなり欲しがってる」
春香「そうなの。サッカーで怪我をしたの?」
夏奈「それしかないだろうな。私が手を握ったときに更に痛めた可能性もあるけど」
春香「こら。藤岡くんに酷いことしないの」
藤岡(オレは決めていたんだ。だけど、この話は聞いていないんだ。どこで湿布の流れになったのか、オレは知らない)
春香「藤岡くん、そんなに痛いの?」
夏奈「手が痛いくらいで顔に出してどーする。番長の名が泣くぞ」
千秋「ハルカ姉様……」
春香「救急箱は?」
千秋「すみません。最後に見た場所になくて……」
春香「そう。わかった。私が探すわ」
春香「いいから、チアキはカナと一緒に藤岡くんを看てあげて」
千秋「いえ、私が救急箱を、湿布を見つけ出し、藤岡に渡すのです」
夏奈「救急箱のひとつもすぐに出てこないとは。ホストとしては0点だな!」
藤岡「あの、南……」
夏奈「まぁ、いい。ここから挽回する機会は腐るほどある。藤岡、リビングで待ってろ。南家流の接待というものをみせてやる」
藤岡「あ、ああ、うん」
藤岡(オレは決めたんだ。今はまだ言い出すタイミングじゃないと)
藤岡(それにオレと南は既に恋人同士じゃないか。言い出す機会なんて吐いて捨てるほどあるはずだ。だから、決めたんだ。今は言わないって)
夏奈「おまたせしました、お客様。これを手に当てるといい」
藤岡「これは?」
夏奈「カナちゃん特製のアイシングタオルだ。まぁ、氷嚢をタオルで包んだだけだが」ギュッ
藤岡(また南がオレの手を優しく包んでくれた……)
藤岡「ありがとう。ひんやりして気持ち良いよ」
夏奈「そうか。お前の体温はグングン上がってるみたいだけど」
藤岡「そうだね」
夏奈「さーてと」
藤岡(オレは決めていたんだ。南と恋人同士になったら、まずは堂々と南のことをカナって呼ぶと)
藤岡「あの……カ……カ……」
夏奈「ん?」
藤岡(落ち着け……。ここにいるときはたまにだけど、名前で呼んだこともあったじゃないか。南と呼べばチアキちゃんまで反応するから)
藤岡(でも、意識すると呼びにくい。それは分かってほしい)
夏奈「呼んだか?」
藤岡「あ、えっと、と、ところで、南。これから、どうする?」
藤岡(オレは今、決めたんだ。急に呼ぶことはないって。時間をかけてもいいんだって)
夏奈「どうするって、つき合うんでしょ?」
藤岡「う、うん。それは、うん、うん!」
夏奈「何度も頷くなよ」
藤岡「付き合うんだよな、オレたちは、これから」
藤岡「な、何をですか!?」
夏奈「何ってつき合うんだろ? お前がそういったんだ」
藤岡「う、うん! うんうん!」
藤岡(南の中でも決めていたことがあったのかもしれない。オレは決めた。まずは南の夢を叶えあげようと)
夏奈「いくぞ」
藤岡「……いつでも、来てくれ。南のためなら、なんでもするから」
夏奈「えいっ」プニッ
藤岡「おぅ」
夏奈「ほれほれ」プニップニッ
藤岡「……」
藤岡(なんだ、これは。南が叶えたかったことって、カレシの頬を突くことだったのか?)
夏奈「ふふっ。変な顔だなぁ」
藤岡(南が幸せそうに笑っている。そうだ、それでいいじゃないか。オレは決めた。南が幸せなら、思う存分突かせてあげよう。穴が開くまで突かせてあげよう)
夏奈「えいっ、えいっ」プニップニッ
夏奈「……」プニップニッ
藤岡(好きなだけ突けばいい。南のためなら頬の一つや二つ、惜しくはない)
夏奈「うーん。ほっぺたは飽きてきたな。ここは突いていいの?」
藤岡「うんっ」
夏奈「そうか」プニッ
藤岡「あぁ!」ビクッ
夏奈「どうした?」
藤岡「わ、脇腹を突かれるとは思ってなかったから、ゆ、油断した……」
夏奈「ふぅん」
藤岡(しまった。南が冷たい目でオレを見ている。オレは決めたじゃないか、思う存分突かれようって。自分に課したことも守れないでどうするんだ)
藤岡「ごめん、南。もう大丈夫だから、突いてくれ」
夏奈「いいの? お前のここ、弱点っぽいけど」プニッ
藤岡「はぁん!」ビクッ
夏奈「お、おかしな声を出すなよ」
夏奈「みたいだな。だらしのないやつだ。これからつきあおうっていうのに、そんなことで大丈夫なのか?」
藤岡「な、なんだって……」
藤岡(まさか、南は決めていたのか。カレシと脇腹を突きあうことを。それだと、オレの弱点が脇腹だと知った今、幻滅しているんじゃないか……)
夏奈「やはりほっぺたぐらいにしておくのが無難なのか」プニップニッ
藤岡(オレは決めた。これからは脇腹を鍛えるんだ。まだ付き合い始めて1時間じゃないか。これから挽回できるチャンスはいくらでもある)
夏奈「ところで、藤岡」
藤岡「な、なに?」
夏奈「お前はいつ、私のことをつつくんだ?」
藤岡「え?」
夏奈「これでも結構待っているんだけど」
藤岡「そうなのか?」
夏奈「これが楽しいのか楽しくないのかは、お前に突かれてから決める」
藤岡「そ、そうなんだ」
藤岡(これはオレに課せられた試練だ。ここで南を楽しませられないと、いくらでもある挽回の機会を一つ失うことになる!)
藤岡「南……」
藤岡(今の南は無防備だ。サッカーに例えるなら全員がフォワードについているような状態だ。いや、今、そんな例えはどうでもいい)
夏奈「藤岡、こないのか!? こっちからいくぞ!」
藤岡(どこを突くのが正解なんだ。どこを突けば、南は楽しんでくれるんだ)
夏奈「とー!!」プニッ
藤岡「おぅ」
夏奈「お前の変な顔にも飽きてきたな」
藤岡(まずい! 南が飽きはじめている!! いつまでもディフェンスにいたら、得点は入らない!! ここで守りに入ったら、いけない!!)
夏奈「まだか?」
藤岡(突くんだ! 正確に!! 南が楽しんでくれるポイントを!!)
藤岡「ここに決めた!」プニッ
夏奈「ふみゅ」
藤岡(オレは決めた。南の頬を突くと)プニッ
夏奈「むぐぐ……」
藤岡「……」チラッ
夏奈「むぐぐ……。こにょー!! いつまで私のマシュマロほっぺを突くつもりだー!! 腐ったらどう責任をとるんだー!!」
藤岡「え!?」
藤岡(南が怒った!? どうして!! オレの決断は間違いだったのか!? だけど、他に突ける場所なんて……!! ダメだ!! 考えるな!! ソコだけは違う!! 絶対に!!)
夏奈「このヤロー!! くらえー」プニップニッ
藤岡「はぁん!」ビクッ
夏奈「ふはははー。お前の弱点はわかっているんだー。観念しろー。ふーじーおーかー」プニップニッ
藤岡「あっ、やめ、みなみぃ!」ビクッビクッ
夏奈「さぁ、藤岡。お前はこのままカナちゃんに突かれるだけなのか?」
藤岡「な、なんだって」
夏奈「反撃のチャンスは無数にあるというのに」
藤岡「反撃……」
藤岡(まさか南は恋人同士で突きあうことを決めていたのか。それなら、ここでオレが遠慮するのもおかしな話だし、南もそれを望んでいるのかもしれない)
夏奈「どーした、藤岡。こないなら、また私からいくぞ」
藤岡(どうするんだ、オレ。南が望んでいる箇所は頬じゃなかった。どこなんだ。早く次に突く場所を決めないと……)
夏奈「……」
藤岡(南が期待を込めた目でオレを見ている!! 考えろ……! 南はどこを突いて欲しいんだ……!)
夏奈「遅いな」
藤岡(試合終了のホイッスルが鳴ろうとしている! この試合にロスタイムはないんだ!!)
夏奈「まだか。これ以上待たせると藤岡の手が凍ってしまうぞ。カナちゃんアイシングは特に有効な家庭の医学じゃないしな」
藤岡(頬じゃなかった……。他に突くのに適した箇所といえば……それは……それは……)
夏奈「おーい、はやくしろよー」
藤岡(南! どうしてオレに背を向けるんだ!? そんなのサッカーに例えるならゴールキーパーまで上がってしまってる状態じゃないか!!)
春香「もうすこしまってー」
夏奈「藤岡の手が腐ったら、責任取れよー」
藤岡(まさか……まさか……南……ソコを突いてほしいのか……!!)
夏奈「全く。ホストとしてマイナス100点だね!」
藤岡(覚悟を決めろ。南が望んでいるんだ。それにオレたちは今、恋人同士だ。南のアソコを突いたって、何もおかしくない!!)
藤岡(覚悟は決めた! オレはやるんだ! 南がそれを望んでいるのなら!!)
夏奈「藤岡、もう少し待っ――」
藤岡「はぁ!」プニッ
夏奈「ひゃぁ!」ビクッ
藤岡(オレは決めた。この人差し指を。南の……アソコに……)
夏奈「お、お前……よくも私のふくらはぎを突いてくれたな……」
藤岡「そこが一番突きやすくて。南、後ろを向いてるし」
夏奈「私の弱点を的確についてくるとは、流石は私の見込んだ男だね」
藤岡(そ、そこまでオレのことを買ってくれていたなんて! 南、オレは今、とっても幸せだ!!)
夏奈「えーい! やられっぱなしで終わる、私じゃないぞー!!」
藤岡「うわっ」
夏奈「でやー」プニップニッ
藤岡「ふあぁ! そこはやめてぇ!」ビクッビクッ
夏奈「貴様の弱点は既に見切っている!!」
夏奈「うるさい! 私の受けた屈辱はこんなものじゃない!!」
藤岡「や、やめてくれ!」
夏奈「絶対にやめん! おりゃー」プニプニッ
藤岡「あはははは!! も、もう許して!!」
夏奈「許してやるもの――」グキッ
藤岡「え……?」
夏奈「う……ぐっ……」
藤岡「み、南、どうしたの?」
夏奈「痛い……」
藤岡「え?」
夏奈「つ、突き指した……」
藤岡「大丈夫?」
夏奈「こんなことなら、お前とつきあうんじゃなかった……」
藤岡「な……!?」
春香「えー? なにして突き指したのー?」
夏奈「いたいよー」
千秋「相変わらずのバカ野郎だなー。ちょっと待ってろー」
藤岡(そんな……!! まだ付き合い始めて1時間と10分ぐらいじゃないか!! なのにどうしてもう……こんな危機的状況に陥っているんだ……!!)
藤岡(突き指をしたからなのか!? たったそれだけのことで南はオレと付き合ったことを後悔しているのか!?)
夏奈「あうー」
藤岡「はっ……!?」
藤岡(もう六月じゃないか。ジューンブライドでありながらマリッジブルーに陥る人は多いっていうし。やっぱり、南もそういうところがあるんだろうか)
藤岡(それなら仕方ない。南が後悔してしまっているのは六月が決めたことだから。仕方ないんだ)
夏奈「いてーよー」
藤岡(いや。怪我をさせてしまったのはオレの責任じゃないか。オレが南の人差し指を気にかけなかったから、この結果を招いたんじゃないのか……!!)
藤岡(六月の所為にするなんて!! オレは男として最低じゃないか!!)
藤岡(オレは嫌われて当然じゃないか……)
藤岡「はぁ……」
夏奈「遅いよ。なにしてる」
千秋「お前の部屋にあったんだが、説明してくれないか?」
夏奈「……そういえば、昨日、熱っぽかったから学校を休めるかと思って体温計を引っ張り出したな。結局平熱だったけど」
千秋「お前の所為で大捜索になったんだ、バカ野郎」
春香「使ったならちゃんと元の場所に戻しなさい」
夏奈「はぁい」
千秋「ん?」
藤岡「……」
春香「藤岡くん?」
千秋「藤岡、どうして蹲っている?」
夏奈「手の痛みが増したんじゃないか? あいつ、私のことを突いてきたからな」
春香「もー、カナ? 藤岡くんは怪我をしているんだから、そんなことさせちゃだめでしょ」
夏奈「なんだよぉ。藤岡から突いてきたんだってぇ」
千秋「お前じゃあるまいし、藤岡はそんなバカなことしないだろ」
千秋「どうせ気のせいだろ」
夏奈「今度は本当だ! 骨折ならどうする!」
春香「はいはい。ちょっと待ってね」
夏奈「はやくーはるかぁー」
春香「あら……。湿布、切らしているみたい」
夏奈「えー!? このまま可愛い妹の指が熱を帯びていてもいいのか!」
春香「そうはいってないでしょ」
千秋「そもそもカナのために救急箱を探していたわけじゃないが」
夏奈「あぁ、治らないとわかってしまうと、益々痛みが人差し指を駆け巡るな」
千秋「ふ。指の一本や二本、惜しくはないだろ」
夏奈「めちゃくちゃ惜しいよ!!」
春香「藤岡くんも心配だし、ちょっと薬局まで買いに行ってくるわ」
千秋「私も行きます、ハルカ姉様」
藤岡(オレは決めていたんだ……。南と付き合うことができれば、南のことを大事にするって……決めてたんだ……決めてたのに……怪我をさせてしまった……最低だ……)
藤岡(もうだめだ。短い春だったな。いや、今は地球温暖化で冬が終わればすぐに夏がくる。自然が決めた摂理には抗えない。いや、オレは何を言っているんだ)
藤岡(一緒に恋人として歩けた通学路。オレにとっては一生のほろ苦い思い出になるんだ)
夏奈「藤岡ー」
藤岡「悪い、南。オレ、そろそろ帰――」
夏奈「このアイシングタオル、私と一緒に使おうぜ」
藤岡「え……?」
夏奈「嫌とは言わせないぞ。お前の所為で私の人差し指は妙に火照っているんだからな」
藤岡「い、いいけど」
夏奈「それじゃあ、藤岡。そのカチカチに凍っている手を出せ」
藤岡「はい」
夏奈「これでよし」ギュッ
藤岡「南……これって……」
夏奈「お前の手を握るしかないだろう。嫌ならほかの方法を探すけど」
藤岡「いや! これでいいとおもう!! 南がそう決めたなら!!」
藤岡(南、どういうつもりなんだろう。もうオレとは付き合えないって……。いや、待て。南はただ『付き合うんじゃなかった』と言っただけで『別れよう』とは言っていないじゃないか)
藤岡(南はマリッジブルーを抜け出したのかもしれない)
夏奈「おや。人差し指の痛みが引いてきた気がする」
藤岡「南。確かめたいことがあるんだ」
夏奈「急になんだ」
藤岡「オレはこれからも南と付き合っていきたい」
夏奈「は? これからも?」
藤岡「ああ。約束する。これからは南を絶対に傷つけないから」
夏奈「……」
藤岡「信じてほしい」
夏奈「いや、これからもつきあうのはちょっと、アレだな」
藤岡「ちょっとアレ……」
夏奈「確かにちょっと楽しかったけど、所詮は遊びだ。その内、飽きるだろ」
藤岡「あ、遊び……。遊び、だったの?」
藤岡「遊び……そうか……南にとっては遊びだったんだ……」
夏奈「お前は本気だったのか? あはは。なんで本気になるんだ」
藤岡「オレは……オレは……」
夏奈「藤岡?」
藤岡「オレは大好きなんだ!!」
夏奈「うお!?」
藤岡「オレは本気なんだ!! 南!! オレはずっと大好きだったし!! 本気なんだ!!」
夏奈「あ……うん……」
藤岡「ずっと前からオレの気持ちは決まっていたんだ!! なのに、なのに、遊びだなんて……!!」
夏奈「えと……」
藤岡「酷いじゃないか!! 南!!」
夏奈「ご、ごめんよ……あの、ちょっと、私も悪かったよぉ……」
藤岡「は!?」
藤岡(南が怯えた目をしている……。何をしているんだ、オレは。南を大切にするって決めていたのに……また……同じ過ちを……)
藤岡「……」
藤岡(完全に終わりじゃないか。オレがここにいる理由はない。南にとっては遊びだったんだ。それを受け入れよう)
藤岡(良い夢を見れたじゃないか。たとえたった1時間と20分ほどでも、オレと南は付き合っていた。それで十分だ)
夏奈「藤岡……?」
藤岡(過去を振り返るな。前だけを見るんだ)
藤岡「そろそろ帰るよ」
夏奈「帰るのか?」
藤岡「今まで、ありがとう。ハルカさんとチアキちゃんによろしく言っておいてほしい」
夏奈「ま、まて」
藤岡「お邪魔しました……」
夏奈「待てって!!」ギュゥゥ
藤岡「み、南……」
夏奈「悪かった。お前がそこまで真剣だったとは思わなかったんだ。私も心を入れ替える。もう一度、つきあわないか?」
藤岡「え……!?」
藤岡「あ、ああ。そうだ」
夏奈「なら、私も真剣にやる。このまま別れたら、学校で気まずいし」
藤岡「そ、それもそうだね」
夏奈「どうやら、私の突き指も杞憂だったみたいだし、いくらでもつきあえるぞ」
藤岡「ありがとう、南。オレ、とっても嬉しいよ」
夏奈「しかし、お前の手は大丈夫なのか? その状態で上手くつきあえるの?」
藤岡「オレの手はもう大丈夫。南の手を握れるはずだ」
夏奈「なーんだ。お前の手の筋肉的な問題もただの気のせいだったのか」
藤岡「南。改めて、よろしく」
夏奈「ああ。よろしくな」
藤岡(オレは決めた。南を生涯、愛し続けるって!!!)
夏奈「じゃ、行くぞー」プニッ
藤岡「おかえしだっ」プニッ
夏奈「むぐぐ……」
藤岡「むぐぐ……」
夏奈「あははは」
藤岡(南が笑っている。色々あったけど、これでよかった。本当に……)
夏奈「お前もつき返してこい。本気なんだろ?」
藤岡「いくよ、みな――」
藤岡(待て。俺は決めたはずじゃないか。南と恋人同士になったら、まずは堂々と南のことをカナって呼ぶと)
藤岡(大きな壁を乗り越えた今なら、きっと自然と呼べるはずだ)
夏奈「どうした? まさか、突き指か?」
藤岡「……いくぞ、カナ!」
夏奈「お、おう」
藤岡(言えた! ごく自然に、堂々と南のことを名前で呼べた!! やった!!)
夏奈「不自然に大声出さないでくれ、びっくりだ」
藤岡(次は、ごく自然に南の手を握る……)ギュッ
夏奈「なんで急に手を握る!?」
夏奈「つきあってるんだろ。手は握るな」
藤岡「え……? 付き合っているのに、手は握ったらダメなの?」
夏奈「卑怯だろ。強引にするな」
藤岡(そうか。今のは強引すぎたんだ。もっと自然に手を握れるようにならないと、やっぱり南も驚くよな)
夏奈「お前は本当に私とつきあいたかったのか。手を握りたいだけだったとかはないだろうね」プニップニッ
藤岡「あるわけがない! オレは本当に、心の底から、南と付き合いたかったんだ!!」プニッ
夏奈「何がお前をそうさせているのかはわからないけど、お前が本気だというなら私はそれに付き合うまでだ」
藤岡「南……!!」
春香「ただいまー」
千秋「もどったぞー」
藤岡(ハルカさんとチアキちゃん……! そうだ、もう一つ、決めていたことがあるじゃないか)
夏奈「おかえりー」プニッ
藤岡「おかえりなさい」プニッ
千秋「二人で何をしている?」
藤岡「ハルカさん、チアキちゃん。オレたちは今、付き合っています!!」
春香「え……」
千秋「……」
夏奈「なんでお前はそう無駄に声を大にするんだ。恥ずかしくないの?」プニッ
藤岡「ごめん。恥ずかしいよね」
夏奈「お前がな」
藤岡「けど、こういうことは言っておかないとダメな気がするから」
夏奈「そうか?」
千秋「まぁ、確かにつき合っているな」
春香「いちいち言わなくても見たら分かるけど」
藤岡「え、そ、そうですか?」
藤岡(いつも通りにしていたつもりだけど、やっぱり態度とか表情に出てしまっているんだろうか。恥ずかしいな)
夏奈「だよな。どう見ても私と藤岡は突き合ってる」
千秋「そうだな」
夏奈「今の私と藤岡を見て、気が付かないほうがどうかしている」
藤岡「そ、そこまでだったのか」
春香「そんなことよりも、藤岡くん」
藤岡(そんなこと!? 結構勇気を振り絞った告白だったのに……。いや、ハルカさんは最初から気が付いていたのかもしれない)
藤岡(オレがここへお邪魔した段階で既に1時間と5分ぐらいは南と付き合っていたから)
春香「手のほうは大丈夫なの?」
藤岡「え? 手、ですか?」
千秋「カナが藤岡の繊細な手を握って骨折させたんだろう」
夏奈「おい。確かに手は握ったが、私はガラス細工を扱うように握っただけだ」
藤岡「特に問題は、ないんですが」
春香「あら、そうなの」
夏奈「どうやら、私の愛情がこもったアイシングが藤岡の手を癒しつくしたみたいだな」
春香「えー。折角、買ってきたのに」
藤岡(この冷たいタオルには南の温かい心が詰まっていたのか……)
千秋「ところでどうして藤岡はカナとつきあったんだ?」
藤岡「それは……あの……」
夏奈「なんて言えばいいか。簡単にまとめると、藤岡からつき合って欲しいといわれた」
春香「別につきあうのはいいけど、おかしなことはしてない?」
藤岡(ハルカさんはオレと南の交際を認めてくれた!! よかった!!)
夏奈「おかしなことってなぁーに? ハルカぁ、おしえてくれよぉ」
春香「そ、それは……だって、その、藤岡くんも男の子だし……」モジモジ
夏奈「えー? それじゃあ、わかんなーい」
春香「も、もう! カナ! からかわないで!! チアキもいるのよ!?」
藤岡(いや、待て。ハルカさんは認めてくれても、チアキちゃんはどうなんだろう。オレを南の恋人として認めてくれるんだろうか)
千秋「……カナ」
夏奈「おかしなことについて教えてほしいの?」
春香「や、やめなさい!!」
千秋「お前はどこでつきあってほしいといわれたんだ? ここか?」
千秋「時間は?」
夏奈「放課後だけど」
千秋「他に誰かいたか?」
夏奈「いいや。藤岡が私の机の中にこの手紙を入れていたからな。私は指示通りに動いたまでさ」
千秋「ちょっと見せてくれ」
夏奈「どうぞ」
千秋「随分としわくちゃだな」
夏奈「教科書を入れたときに潰れてしまった」
千秋「なるほどな」ペラッ
二人きりで話したいことがある。放課後、誰もいなくなってから教室に来て欲しい。藤岡
千秋「……」
春香「こ、これって……!!」
夏奈「藤岡からの置き手紙だ」
千秋「カナ。お前はこの手紙を見て、置手紙だと認識したわけだな?」
夏奈「それ以外のなにがある。私が藤岡から呼び出されただけだろ」
千秋「うーむ」
春香「こ、これ……やっぱり、アレ、よね……?」
千秋「この文面を見て、どのように解釈したんだ」
夏奈「以前も同じような果し状を貰ったことがあったが、もう私と藤岡は完全に和解しているからな。果し状の線はすぐに消えた」
千秋「それで?」
夏奈「まぁ、話したいことがあるんだろうと思って誰もいなくなった教室に足を運んでやった」
千秋「そこで付き合って欲しいといわれたんだな」
夏奈「正確には遊ぶ約束をした直後につきあってほしいっていわれた」
千秋「で?」
夏奈「見ての通りだ。私と藤岡は今まさにつき合っていただろ」
千秋「……」
春香「カナ……」
夏奈「どうしたの、ハルカ。そんな悲しい目をしちゃって」
春香「藤岡くんが傍にいるから、何もいえないけど」
千秋「とにかくお前はバカ野郎だ」
夏奈「なんだよぉ! 理由もなくバカっていうなー!!」
春香「この事実を藤岡くんに伝えたほうがいいのかしら」
千秋「しかし、それだと藤岡が可哀相ですし、とても哀れです」
春香「だけど、このままだと……」
藤岡(オレは決めたんだ。だけど本心では、チアキちゃんにだって嫌われたくはないんだ。その微妙な感情は分かってほしい)
千秋「私に名案があります。藤岡を傷つけず、悲しませることなく、この誤解をとく案が」
春香「ほ、本当に!?」
千秋「はい」
春香「任せていいのね、チアキ」
千秋「任せてください、ハルカ姉様」
夏奈「二人してなんの相談してるの? 私も仲間にいれなさいよー」
藤岡「え? な、なにかな?」
藤岡(なんだろう。やっぱり、南と付き合っているオレのことは気に入らないのか)
千秋「私ともつきあってほしい」
藤岡「え……」
千秋「カナとつき合えたなら、私ともつきあえるだろ」
藤岡「チ、チアキちゃん、何をいって……」
千秋「私ともつきあえ」
藤岡(なんだ、この流れは……!! オレは決めていたんだ!! チアキちゃんには嫌われないようにしようって!!)
藤岡(でも、ここまで好かれるなんて予想外だ!!)
藤岡「ま、まって。今は……その……南……カナと……」
千秋「カナとは突き合えて、私とは無理なのか?」
藤岡「そ、そういうわけじゃないよ!! でも、オレは決めたから……ごめん……」
千秋「カナ。お前からもなにか言ってくれ」
夏奈「私から? 別にいいけど」
夏奈「私は言った筈だ。チアキもお前と遊びたがってるとな」
藤岡「それは……」
夏奈「となれば、チアキともつきあうべきじゃないのか?」
藤岡「ちょっと待って!! 南、自分が何を言っているのか分かってるのか!?」
夏奈「な、なんだよぉ」
藤岡「大事な妹に、それも小学生の女の子にそんなおかしなことを言って良いわけがないじゃないか!!」
夏奈「こ、これはおかしなことだったのか」
千秋「カナ、お前はどうしてそう頼りにならないんだ」
夏奈「お前がなにか言えっていったんだろ!?」
藤岡「とにかく、オレは南、いや、カナ以外とは付き合わないって決めているんだ」
夏奈「おいおい。チアキが可哀相だろ。つきあってやれよ」
藤岡「いくらカナのお願いでも、こればっかりは」
夏奈「もー。めんどくさいやつだな」
千秋「仕方ない。嫌でも私とつき合ってもらう」
千秋「いいや。できる。というか、もうつきあう」
藤岡「チアキちゃん、目を覚ま――」
千秋「とう」プニッ
藤岡「……」
千秋「……」プニプニッ
藤岡「ふぃふぁふぃふぁん……?」
千秋「どうした、藤岡。小学生女児に好き放題突かれて恥ずかしくないのか。将来はJリーガーなのに」
藤岡「……」
夏奈「あっはっはっは。まんまと突かれたな、藤岡。さぁ、チアキに突き返せ」
千秋「ハルカ姉様も藤岡とつきあいたいのでは?」
春香「あ、ええと、そ、そうね。私も藤岡くんとつきあってみたい、かなぁ。いいかしら?」
藤岡「……はい」
春香「ありがとう。えいっ」プニッ
夏奈「私ももう一回ついておくかー。えーいっ」プニッ
夏奈「どうした、藤岡。南家の美人三姉妹と突き合える感想は。嬉しいだろ」
藤岡「……」
千秋「多分、藤岡は悔しいと思う」
夏奈「なぜだ」
千秋「そうだな。強いて言うなら、お前がバカだから」
夏奈「それとこれとどういう関係がある!」
藤岡「そっか……そういう……ことだったんだ……。道理で話がうまく行き過ぎていると思った……」
春香「ふ、藤岡くん……あの……」
藤岡「ハルカさん……」
春香「少なくとも、カナは藤岡くんに対して、好意はあると思うの。普通、二人きりで突きあったりしないし」
藤岡「そう、ですね。それが分かっただけでも、オレは嬉しいです」
春香「よかった……のかしら」
夏奈「どーしてお前はそう生意気なんだー!!!」
千秋「お前はどうしてそうバカ野郎なんだ」
藤岡「おぅ」
夏奈「なー、藤岡。お前からもチアキになんとか言ってやってくれよぉ。どうしてかチアキはお前の言うことなら結構素直に聞くんだ」グリグリ
藤岡「うぐぐ……」
千秋「すぐに人を頼ろうとするのはお前の悪い癖だ」プニッ
藤岡「うぐっ」
千秋「そういうことをするから私はお前のいう事を素直に聞けないんだ」グリグリ
藤岡「おぉう」
春香「まぁまぁ、二人ともケンカはやめなさい」プニッ
藤岡「……」
春香「藤岡くんも困ってるし」グリグリ
藤岡「ふぁふふぁふぁん……」
夏奈「困っているのは別の要因な気もするよ」
春香「そんなことより、晩御飯を作りましょう。何がいい?」
夏奈・千秋「「ハンバーグっ!!」」
藤岡「え? オレは別になんでも、というか、ご馳走になってもいいんですか?」
春香「もちろん。で、振舞うからには希望を聞かないとね」
藤岡「オレもハンバーグでいいです」
春香「わかった。それじゃあ、満場一致で今日の晩御飯はハンバーグに決定です」
夏奈・千秋「「わーいっ」」
藤岡「……」
夏奈「よかったな、藤岡! ハルカのハンバーグは絶品だ!」
藤岡「そうなんだ」
夏奈「本当なら金を取りたいぐらいだが、藤岡は特別にタダでいいぞ」
千秋「お前が作るわけでもないのに何を言っているんだ」
夏奈「ハルカは私の姉であり、私はハルカの妹だ。そのハルカが作るとなれば、私が作ったといっても過言じゃない」
千秋「大過言だよ。どれだけ過ぎていると思っている」
夏奈「いいだろ。結局のところ、藤岡にはタダで食べていいって言ったんだから」
藤岡(オレは自分で決めたことも遂行できない男だ。だけど、正直ほっとしている自分がいる。この気持ちはわかってほしい)
春香「ありがとう。藤岡くんにはよく差し入れをもらっているし、これぐらいのお返しはしないとね」
藤岡「いえ……オレなんて……」
千秋「懲りずに遊びにきてくれ」
藤岡「うん。またお邪魔するよ」
夏奈「藤岡!」
藤岡「なに?」
夏奈「今日は結構楽しかった。よかったら、またつき合おう」
藤岡「……うん。南が楽しんでくれるなら、オレはいつでもつき合うよ」
夏奈「そーか、そーか。相変わらず都合のいい奴だな、お前は。藤岡のところにお嫁にいけば、かなり楽できそうだな」
藤岡「あはは。そんなことないと思うけど」
夏奈「いや、お前ほど都合のいいやつはいないからな」
藤岡「そうかな。オレは普通にしてるだけなんだけど」
千秋「哀れな藤岡だ。本当に愛想をつかしてしまうかもしれない」
春香「藤岡くん……」
夏奈「――とまぁ、昨日は藤岡とずっとつきあってた」
ケイコ「へー。そうなんだ」
夏奈「最終的には3人で藤岡を突いてやったよ」
ケイコ「ところで、カナ。藤岡くんと二人きりで留守番してたんだよね?」
夏奈「そーだけど?」
ケイコ「その間も二人でつきあっていたのよね?」
夏奈「そーだよ」
ケイコ「たとえばだけど、私と男子が二人きりで突きあっている場面を見たら、カナはどう思う?」
夏奈「仲がいいなーって思う」
ケイコ「そのあと、私になんて訊ねる?」
夏奈「それはもちろん、ケイコの旦那候補ですか?って野暮なことを訊く」
ケイコ「それじゃあ、私も訊いて良いよね」
夏奈「なにを?」
ケイコ「藤岡くんとカナって、付き合ってるの?」
藤岡「――っていうことが、昨日あったんだ」
アキラ「へー、そうなんですか」
藤岡「アキラ的には、どう思う? そんな関係の二人」
アキラ「藤岡さん! 例えば、オレと女の子が二人きりでほっぺたや脇腹を突き合っている場面をみたら、どう思います!?」
藤岡「仲がいいなって思う」
アキラ「それから!? ほかには何か思いませんか!?」
藤岡「二人は付き合ってるいるのかなって思うかもしれない」
アキラ「そうです! 藤岡さんは正解です!!」
藤岡「正解なのか!?」
アキラ「二人きりで突き合うなんて、付き合っていないとありえないじゃないですか!!」
藤岡「つまり何がいいたいんだ、アキラ!!」
アキラ「藤岡さんはその女性と既に付き合っているんですよ!!」
藤岡「な、なんだって!!」
アキラ「交際の申し込みとかしなくても、その女性の中では藤岡さんと既に付き合っているんです!!! 間違いなく!!!」
アキラ「藤岡さんがその女性にかけるべき言葉は「付き合ってください」ではなかったんです」
藤岡「なんて、言えばよかったんだ?」
アキラ「オレと二人きりでつつきあおう、だったんです」
藤岡「そうなのか……!! そうなのか……!!」
アキラ「藤岡さんはもう、付き合っているんです!! なら、次はその先に進まなければいけません!!」
藤岡「先に……!!」
アキラ「先に行ってください、藤岡さん。オレはまだ、その先に進む資格を持っていないんです」
藤岡「アキラ……」
アキラ「オレを見ないでください。あなたはもう、先を歩いているのだから」
藤岡「ありがとう、アキラ。オレ、これからもがんばるよ」
アキラ「はい」
藤岡「オレは決めたんだ。この足をとめることなく、進み続けるって」
アキラ「いつまでも応援してます!! さぁ、行って下さい!! オレのことなんて気にせず!!」
藤岡「ああ!! 行ってくる!!」
夏奈「そうなっちゃうの?」
ケイコ「なると思うけど」
夏奈「私と藤岡が付き合ってる……ことになるのか……」
ケイコ「むしろなっていないとおかしいよ」
夏奈「だが、奴からそんな愛のメッセージはきいたことがないが」
ケイコ「相手からの告白がなくても自然と二人でいる関係って、私は素敵だとおもうけど」
夏奈「私はおもわん!!」
ケイコ「え?」
夏奈「そもそも奴とは敵対関係にあったんだ。藤岡が私に対してそんな甘ったるいものを抱いているとは到底おもえん」
ケイコ「どうすれば納得するの?」
夏奈「勿論、やつのほうから「付き合ってください」と頭を下げてきたらだ」
ケイコ「そうなったとき、本当にお付き合いするの?」
夏奈「まー、藤岡なら自慢できるし、いいかなぁ」
ケイコ「藤岡くん、がんばってっ」
夏奈「おー、藤岡。どうした?」
ケイコ「きた……! まさか、ここで……!?」
藤岡「南……」
夏奈「な、なんだよ……」
藤岡「オレと二人きりでつつきあおう!」
夏奈「……」
ケイコ「藤岡くん! 『つ』が一つ多い!」
夏奈「だ、誰がお前とつつきあうかー!!!」
藤岡「えー!?」
夏奈「お前とは今後二人きりでつつきあうことはない!! 貴様から頭を下げてくるまではな!! ふんっ!!」
藤岡「そんなぁ、南……」ガクッ
リコ(あ! 藤岡くんのレア顔!!)
夏奈「あー、緊張して損したー。さーて、次の授業はなんだっけ」
おしまい。
みなみけって感じ
もう夏奈にプロポーズしちゃってもいいぞ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432723755/
Entry ⇒ 2016.04.12 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
P「765プロ未解決事件特捜班」 season2
2002年 growth ふじおか 完結編
前回までは....http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/14562/1422371671/-100
マコト『南の彼氏』
千秋『!?』
千秋『何を言い出すかと思えばそんなこと・・・くだらない』
マコト『いいさ、後悔することになるぞ』
内田(千秋の彼氏・・・?)
・
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:
内田「千秋ってそういうことに興味なさそうだったから・・・」
早苗「マコト君の言動から察するに、千秋ちゃんと彼氏さんとの関係はなにかあるみたいね」
千早「脅せるだけの何かが」
古着屋
マコト『いらっしゃいませー』
マコト「って・・・お客さんじゃなさそうですね」
千早「ええ。765署の刑事よ」
早苗「02年の殺人の再捜査をしているんだよね。君の友達の南千秋ちゃんの事件」
マコト「ああ・・・南か。よく覚えてるよ。お姉さんがとても美人さんなんだよ、元気にしてるかな」
千早「毎晩枕濡らしてるわよ」
マコト「・・・・そうですか。僕でよければなんでも」
早苗「じゃあ、率直に言うけど、あなた今もっとも有力な容疑者になってるわ」
マコト「お、俺が?!」
マコト「まさか・・・そんなことするわけないだろ」
早苗「でも、千秋ちゃんの彼氏をネタに脅してたって、証言があるんだよね」
マコト「彼氏・・・?あー、藤岡さんのことか」
早苗「同級生?」
マコト「いいや、中学生。当時は2年生かな、すっごくかっこいいんだ」
早苗「でも、年が離れすぎてるわ。相当なロリコンだったみたいね」
マコト「あははは、だから言ってやったんだ、警察に言うぞって」
マコト「でも、実際はそんなこと言えなかった。やっぱり、南には敵わなかったよ」
千早「彼はよく南家に来ていたの?」
早苗「2人のことはなんで知ってたの」
マコト「見たんだよ、2人がマンションの階段でキスしてるのを」
早苗「あなた以外に知っている人はいなかったの?」
マコト「さあね、言いふらしたりはしなかった。でも、一人だけ見たんだ」
・
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:
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マコト(今日は公園デートか・・・割と普通だな・・・俺も春香さんといつか////)
藤岡『 』アハハハ
千秋『 』バカヤロウ
マコト(てか、なんて言ってるかわからねぇ・・・特に収穫もないし、帰るか)
帰ろうとしたときに彼女をみた。
黒髪ロングで口元にほくろがあった。とてもきれいな人だったよ
春香さんには敵わないけど。
マコト(あの人2、人のことずっと見てる・・・)
マコト(そういえば、中学の制服着ているってことは、藤岡さんの知り合いかな)
?『藤岡君が・・・・ロリコンだったなんて・・・』
・
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マコト「藤岡さんのこと好きだったみたいだね。黒髪でロングで・・・きれいな人だった」
マコト「たぶん、夏奈に聞いたらわかるよ。藤岡さんとのことは・・・知ってるのかな?」
早苗「自分の好きな人がロリコンだった・・・・」
千早「たぶらかした泥棒猫にはお仕置きが必要だったみたいね」
みなみけ
夏奈「なにか進展はあったのか?」
P「あぁ・・・聞きたいんだけど、千秋ちゃんに彼氏はいたかい?」
夏奈「千秋に彼氏?まさか・・・あいつに限って」
春香「もしかして、いたんですか!?」
P「ええ、相手は・・・藤岡くんだそうです」
夏奈「藤岡・・・・・へぇ」
夏奈「ちょっと、外に出てくる・・・」
P「夏奈ちゃん、どうかしたのかな・・・・」
春香「あの子と藤岡君は千秋が殺されたあとにしばらく、付き合っていたのよ」
春香「たぶん、心の支えがほしかったんでしょうね・・・・でも、あの藤岡君でも夏奈の心の隙間を埋めることはできなかったみたいね」
春香「夢にまで見た、夏奈との交際がこんなにも脆く終わるだなんてね・・・中学生にはかなり難しい状況だったみたいね」
藤岡宅
藤岡『千秋ちゃんの件ですか・・・』
藤岡「思い出すのもつらい」
早苗「ロリコンだったから?」
藤岡「なんですって?」
春香「付き合ってたんですよね、あなた達」
藤岡「それは・・・・」
早苗「ばれるのが怖かったんでしょ?警察に」
春香「ばれたら社会的に終わり、夏奈ちゃんとも会えなくなるしね」
藤岡「南は・・・関係ない」
早苗「だから、いっそのこと殺しちゃおって思ったんじゃないの?」
藤岡「勝手なことを言わないでもらえますか」
藤岡『僕らは・・・真剣だった』
・
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俺はいつものように千秋ちゃんを膝に座らせてた
藤岡『千秋ちゃんとこうしているとすごく安らぐよ』
千秋『私もだ藤岡。その・・・もっとギュッってしてもいいんだぞ』
藤岡『こんな感じ?』ギュッッ
千秋『あ・・・うん・・・それでいい////』
夏奈『・・・・・・』
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・
:
:
:
藤岡「殺された後、しばらく南と付き合ってたんだ。でも、気づいたんだ・・・」
早苗「彼女は千秋ちゃんじゃない」
藤岡「仮にも一度は好きになった相手だったのに・・・なんだろう、満たされなかった」
春香「それは立派なロリコンってことだよ」
夏奈『・・・・・・』
P「そんなところに座ってると服が汚れるぞ」
夏奈「うっさい、関係ないでしょ」
P「藤岡君とのことは残念だったね、まだ中学生だったし仕方ないさ」
夏奈「あいつは最初は私のことが好きだったんだ。それがいつしか妹の千秋のほうに・・・」
夏奈「私はというとあいつの気持ちに気づいていないふりをして逃げてた・・・その結果だよ」
P「夏奈ちゃん・・・・」
夏奈「そんなことより、私に聞きたいことがあるんじゃないの?」
P「そうだったな。実は藤岡君のことを好きだった人がほかにもいたみたいなんだけど知らないかな。たぶん同じ中学だ」
P「だれだい」
夏奈「同じクラスのリコってやつ。あいつも藤岡のこと好きだったみたいだったよ。まあ、その頃はまだ藤岡は私のことが好きだったみたいだけど」
夏奈「たしか、アルバムがあるから春香に言って見せてもらってきなよ・・・・わたしはもう少しここにいる」
P「わかった。ありがとう、夏奈ちゃん」
夏奈「・・・・・・」
コールドケース課
P「アルバムをマコトに見せたら、夏奈ちゃんの言っていたリコって子に間違いないとさ」
春香「調べたら、なんとストーカーで何度か警察のお世話になってるらしいです」
千早「藤岡をストーカーしてるところに千秋ちゃんとの関係を知ってしまったら・・・」
早苗「ちょっと、放っておけないよね」
P「あり得るな。じゃ、早苗さんと千早はそっちに行ってくれ。俺と春香は千秋ちゃんの友達の一人の吉野って子に会ってくる」
リコ宅
リコ『・・・・・私が千秋ちゃんを殺したとでも言うのかしら』
早苗「ちがう?」
千早「あなたは藤岡のことが好きだった。だけど、彼はあろうことか小学生に恋をしていた」
早苗「許せなかったんじゃないの、小学生ごときが私の藤岡君を誑かすだなんて」
リコ「確かに、千秋ちゃんのことは羨ましかった。だから、しばらく目を光らせてたわ」
リコ「でも、彼が春香さんの友達にちょっかいだされて、手を出す暇なんてないとわかって引いたわ」
・
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:
私はたまたま公園にいたの。
リコ『あれ・・・藤岡君だ』
藤岡君がベンチに座ってソワソワしてたの、しばらくしたら彼女が来た・・・
?『藤岡くん、来てくれたんだね』
藤岡『アツコさん・・・これっきりですよ』
アツコ『うん・・・じゃ、行こう』
2人は手をつないでそのままどこかへ行ったわ。
・
・
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:
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リコ「そうかもね」
千早「真剣って言っておいて、実は年上にも手を出してたなんて」
早苗「お姉さんたちを騙した罪は重いわね」
****
吉野家
吉野「いらっしゃいませー」
P「すまないけど、俺たちは客じゃないんだ」
吉野「はい?」
春香「吉野さんですよね?」
吉野「そうですけど」
P「俺たちは殺人課の刑事だ」
春香「千秋ちゃんの事件について再捜査をしてるの」
吉野「あぁ・・・わかりました。あと1時間で上がりなんで、また来てください」
吉野「それで、私に聞きたいことって?」
P「千秋ちゃんについて。なにか周りでトラブルとかはなかった?」
春香「敵がいたとか」
吉野「マコトくんかな」
P「脅しのことならもう話は済んでる」
吉野「ちがうよ、別の話。彼の秘密についてよ」
春香「どういうこと」
P「は?」
吉野「うふふふ、しかもそれで千秋の家に遊びに行ってたの『マコちゃん』としてね」
春香「意味が分からないよ!」
吉野「本人に聞けばわかるよ。夜にこの名刺のお店に行けば会えるよ、マコちゃんに」
P「これは・・・・女装クラブ!?」
吉野「そう、今でも大問題だけど当時の2人の仲を考えると女装してたなんて知られたら」
春香「マコトも黙ってないね」
取調室
早苗「あなた刑事に嘘ついてただで済むと思ってるのかな」ニコ
藤岡「黙ってたのは・・・・聞かれなかったから」
千早「千秋ちゃんがいるのにほかの女、しかもお姉さんの友達だなんて」
早苗「ばれたら・・・終わりよね」
藤岡「・・・・・」
千早「ただでさえ、小学生に手を出してるんだから、必死よねあなたも」
早苗「殺してまで、口を封じるだなんて」
藤岡「違う・・・あれはそういうのじゃないんだ。しかもこのことは千秋ちゃんには・・・知られてない」
藤岡「アツコさんは頼まれてたみたいだった」
千早「あなたと寝ることを?」
藤岡「ええ」
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:
ホテル
藤岡『こんなこと・・・いつまでなんですか』
アツコ『藤岡君・・・・聞いてほしいの。これはマキが・・・』
藤岡『マキさんが?』
アツコ『あっ・・・ううん、今のは忘れて』
藤岡『どういうことです......?』
・
・
・
:
:
:
藤岡「結局なにもわからなかった、アツコさんとはそれっきり」
早苗「きみ、マキさんとは何かあったの?」
藤岡「いいえ、そこまで深い中でもないと思いますし・・・」
千早「たしか、春香ちゃんの友達よね・・・・・気になるわ」
女装クラブ
P「なんというか、すごいなここ」
春香「ええ、女装ってもっときれいなイメージだったんですけど・・・ピンキリですねこれは」
あちこちから野太い声が聞こえる
背の高い男「・・・・・・・」ジィーーーーーー
春香「あっ・・・・」
P「こんなところにいるのかね、マコちゃんは」
春香「さ、さあ、いまわかってるのは小学生の時の姿だけ」 つ写真
P「たしかに、これはかわいいが・・・10年も経てば多少はね」
一人のおかまが話かけてくる
オカマ「あら、あんたたち刑事かなにか?」
P「よくわかったな、実はマコちゃんって子を探してる」
春香「ここに来れば会えるって聞いたんですけど」
オカマ「ああ、マコちゃんね。あの子は人気者よ、何度かあったことあるけど、あの子は別格」
オカマ「たぶん上の階にいると思うわ、でも残念だけど上へは男性しか入れないの」
春香「あ・・・じゃ、私ここで待ってるんで」
P「・・・・・・」
オカマ「安心しなって、急に噛んだりしないからさ・・・・」ニヤリ
P「ああ。行きたくねぇ・・・」
上の階
上は1階と違って、静かな雰囲気が漂っていた
P「なんだ、ぜんぜん普通のバーじゃんか」
バーカウンターに近づいて、男に話しかける
P「マコちゃんはいるか」
髭の男(以下髭)「あんた刑事だろ、ここは健全だぜ」
P「俺は 風紀課じゃない。だが、知り合いはいる」
髭「わかったよ、マコちゃんならVIPルームにいる。呼んでくるから、待っててくれ」
マコちゃん「あの・・・刑事さんが俺を呼んでるって・・・」
P「ああ、そうだマコちゃん。いいや、マコト」
マコト「え?!なんでそのことを・・・・」
P「千早と早苗さんに会ったろ。俺は彼女らの仲間さ。にしても、小学校からの女装を今もやってるだなんて、親が泣いてるぞ」
マコト「まってくれ、親にはまだ知られてないんだ!頼む・・・言わないでくれ」
P「お前が女装していたことを千秋ちゃんは知っていたのか」
マコト「知るわけないだろ!」
P「意外とばれてるもんじゃないか、吉野とか」
マコト「あ、あいつは・・・やっぱりばれてたのか。あいつは昔からそうだった。何考えてるかよくわからなくて」
マコト「でも、あいつは黙っててくれたんだ。でなきゃ、小学生の時に人生終わってたよ」
マコト「だから、あいつには感謝してるんだ。こんな俺を助けてくれた」
P「そうか・・・・そういえば、お前なんで女装を?」
マコト「俺は当時春香さんのことが好きだった、でも千秋に嫌われたからもう遊びに行けない、そんなとき夏奈が・・・」
P「夏奈ちゃんが?」
マコト「夏奈が提案したんだよ。マコちゃんとして行けばいいって」
P「ほう・・・夏奈ちゃんがね」
マコト「まあ、バレれば夏奈も大変でしたでしょうから、いろいろ助けてくれましたよ」
P「・・・・ふむ、夏奈ならやりなかないなw」
春香「あ、戻ってきた。プロデューサーさんどうでした?」
P「収穫は特にないなぁ、千秋ちゃんにはばれてなかったみたいだ」
春香「そうですか。あ、早苗さんから連絡でアツコは友達のマキに頼まれて藤岡君と関係を持っていたそうです」
P「頼まれて?」
春香「ええ、早苗さんたちはアツコの方に行くそうなんで、私たちはマキのほうへ行きましょう」
アツコ宅
アツコ『ええ、藤岡君ね・・・・』
アツコ「もちろん、覚えているわ」
早苗「中学生に手を出すなんて、とんだ痴女ね」
千早「友達の妹の彼氏だなんて、なかなかないシチュエーションじゃない」
アツコ「違います・・・たしかに、そういうことはしました。でもあれは・・・」
・
・
・
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:
:
アツコ『うん・・・・マキならそういうの得意そうだと思って』
マキ『ふふふ、当たり前でしょ!マキ先生に任せなさい!』
そこでマキが提案してきたのが、藤岡君だった。
マキが言うには、私にはまだ男の人と触れ合う経験がないから自信が持てない、と。
だから藤岡君と遊んで経験を積もうと。
最初は3人で遊んでいた。マキが気を利かせていろいろ考えてくれたみたいだった。
男女の関係になるのは時間の問題だった。だけど、彼には千秋ちゃんがいるってわかった。
・
・
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:
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***
取調室
マキ『・・・・・・・・』
P「君は藤岡君にアツコちゃんをけしかけたそうだな」
マキ「それで?私はだれも殺してない」
P「理由は?」
P「どうして、よりによって友達である春香ちゃんの妹の彼氏を選んだ?」
マキ「それが千秋ちゃんの死となんの関係があるんです」
P「質問に答えるんだ。なぜよりによって危険な相手を?」
マキ「私は良かれと思って・・・・」
P「何をだ」
マキ「その時はよくてもいずれは、問題にぶつかる。見つかれば終わり、そうでしょ?」
マキ「そうなればみんな不幸になる・・・・春香だってそう。だから私はアツコの相談を受けるついでに彼を正気にもどそうとした」
マキ「でも、それも藤岡君に気づかれて終わりよ」
マキ「かなり怒ってた」
・
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:
マキ『?』
藤岡『とぼけても無駄ですよ。知ってるんですよ、あんたがアツコさんにさせたこと』
マキ『藤岡君、あなたは間違ってるわ。わからない?みんな困惑してるわ』
藤岡『みんな?みんなは僕らのことを祝福してくれてる』
マキ『そうだとしても、あなたがしてることは社会的に間違ってるの。いずれは痛い目見るわよ』
藤岡『僕らの邪魔はさせない。僕と千秋ちゃんは愛し合ってるんだ』
マキ『そう言ってるけど、そもそも君たちって本当に付き合ってるの?』
マキ『確かに君は好かれてるかもしれないけど、それはほんとに愛情?』
藤岡『何が言いたいんですか』
マキ『千秋ちゃんから一度でも好きって言われたことはある?』
藤岡『もういいです。あなたにはわからなくて結構です、僕が直接確かめればいいんですから』
・
・
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:
:
マキ「その日に・・・・千秋ちゃんは。。。ううう」
マキ『ちゃんと春香に相談しておけば・・・・こんなことに』
P「藤岡君は直接確かめるって言ったんだね?」
マキ「ええ・・・・」
しばらくして
取調室
藤岡「なにかわかったんですか?」
早苗「藤岡君・・・・きみはまた嘘をついたね」
藤岡「どういうことです」
千早「とぼけないでちょうだい」
千早「あなた千秋ちゃんに確かめたそうね、愛を」
早苗「その結果をきかせてもらえるかな?」
藤岡「なんのことだかさっぱり・・・」
早苗「彼女に事件の当日に会ったのはわかってるわ」
藤岡「・・・・・」
藤岡「ぼくは・・・・」
藤岡「ただ、一言好きだって・・・・言ってくれれば・・・でも」
・
・
・
・
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:
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:
公園
藤岡『やあ、千秋ちゃん』
千秋『約束通りきたぞ、藤岡』
藤岡『なにもいわれなかった?』
千秋『だいじょうぶだ』
千秋『にしても、急に呼び出していったいどうしたんだ?』
藤岡『今日はちょっと、確かめたいことがあって・・・・』
千秋『?』
藤岡『好きだよ、千秋ちゃん』ギュッ
千秋『なっ・・・・!?』
千秋『な、なにするんだバカ野郎!!』ドンッ
藤岡『いてっ・・・・千秋ちゃん・・・いったい』
藤岡『・・・・・言えよ』
千秋『藤岡?さっきから何を・・・・』
藤岡『言えよっ!・・・・・この!』ガシッ
千秋『ぐっ・・・・・く、くるしい・・・ふじ・・・おか』
藤岡『言え・・・・早く・・・・』グググググググ
千秋『くぁっ・・・あ・・・・ぁ・・・・』グッタリ
藤岡『はぁ・・・・はぁ・・・嘘だ・・・こんなつもりじゃ・・・』
・
・
・
・
:
:
:
:
:
藤岡「・・・・・・」
千早「ほら立ちなさい、行くわよ」
藤岡「・・・・・・・はい」
***
オフィス
早苗「じゃあ、ここにサインを」
マキ「はい」
千早「早苗さん、容疑者を連れていきます」
早苗「ええ、頼んだよ」
マキ『藤岡君・・・・』
藤岡『・・・・・』
****
アツコ「なになに、男心をつかむにはまず胃袋からかぁ・・・なるほど」
アツコ『卵焼き喜んでくれるかなぁ』
速水「なあに、アツコあいつにお弁当作ってあげる気なの?」
アツコ「はい、喜んでくれるでしょうか」
速水「さあねー、そんなことはいいからまずは作って私に食べさせて!」
アツコ「あはは・・・」
マコト「いらっしゃいま・・・えええ?!」
内田『遊びに来たよ!マコちゃん!』
吉野『久しぶりだね^^』
マコト『ひぃっ・・・・吉野まで』
冬馬「おまえ、まだ女装を・・・」
マコト「冬馬まで?!」
内田「今夜はとことん飲むからね!」
吉野「もちろん、マコト君のおごりでね^^」
マコト「なんでだああああああ」
P『ふじおか・・・・お返しします』
春香「ありがとうございます・・・プロデューサーさん」
夏奈「ありがとな、プロデューサー」
P『だって、言ったろ?いつでも電話かけて来いって』
夏奈『ほんとありがとう・・・うう』ギュッ
P『うんうん・・・ほんとに』
春香『千秋・・・・』
春香『・・・・ん?』
千秋『・・・・・・春香姉さま』
春香「ふふっ、おかえり」
END
読んでくれた人たちはありがとうございます
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Entry ⇒ 2016.03.13 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
藤岡「オレは、いつもの南カナが好きだ!」
カナが若干キャラ崩壊、と言うかほぼ「おせんべいが開きましたわ」状態
エロは無しにする予定だけど、需要があればやるよ
じゃ、始める
藤岡「…」
カナ「…」ボリボリ
藤岡「あの、南?」
カナ「そうですか。藤岡さんのような方に好意を寄せられるのは、光栄ですわ」ニコッ
藤岡「えっ、えっ?」
藤岡「…あの、チアキちゃん」
チアキ「どうした?」
藤岡「何か、伝わってないみたいだけど…」
チアキ「あー、そうだな」
チアキ「藤岡の気持ちは、中々伝わりにくいものらしい」
藤岡「そんな…」ガクッ
吉野「そうだね~。ちょっとドキドキしちゃった」
カナ「ただいま戻りました。藤岡さん、お茶の御代わりはいかがですか?」
藤岡「あっ、うん、お願い」つ旦
チアキ(カナの奴、いつまでふざけてるつもりなんだ?)
カナ「…」トクトクトクトク
藤岡(南、どうしたんだろ? いつもはか、可愛い感じだけど、今日はちょっとおしとやかな…)
チアキ「お帰りなさい、ハルカ姉さま」
カナ「お帰りなさいませ、ハルカお姉さま」ペコッ
ハルカ「えっ…。カ、カナ、どうしちゃったの!?」
カナ「どうしたと言われましても…。私はいつも通りですわ」ニコッ
ハルカ「いやいやいやいや、これはもはや別人よ? 別人!」
カナ「別人ではございません。私はハルカお姉さまの妹のカナですよ?」
ハルカ「…う~ん」クラクラ
内田「ハルカちゃんが頭を抱えてる…」
内田「わ、私はいい…」
吉野「私もこれで失礼するね」
カナ「藤岡さんは?」
藤岡「えっ、オ、オレは…」
チアキ(藤岡)ボソッ
藤岡(何、チアキちゃん?)ボソボソ
チアキ(今日はとりあえず帰った方がいいんじゃないか?)ボソボソ
藤岡(う、うん、そうみたいだね。何かわかったら教えてくれる?)ボソボソ
チアキ(ああ、わかった)ボソボソ
カナ「…」ジーッ
カナ「そうですか。ではまた明日、学校でお会いしましょう」
藤岡「うん、じゃあね」ドタドタ
カナ「…」
ハルカ「みんな帰ったわね。カナ、本当にどう…」
カナ「ごめん、ちょっと部屋に戻る」パタパタ
ハルカ「あっ…」
カナ「なっ、なっ、なんなんだ! いつもの私が好き!?」
カナ「あんなの、こ、こ、こく、告白とか言うやつじゃないのか!」
カナ「それもみんなの前で…、あいつはとんでもないバカ野郎だ!」
カナ「~//」カアッ
カナ「前にもこんな事あったな。確か…」
カナ「そうだ! 『隙だらけだ』と藤岡に言われた事があったな」
カナ「と言う事は…。つまり、いつもの私は隙だらけだと、藤岡は言ったのか。うん、間違いない」
カナ「また聞き間違いをしてしまうとは、お恥ずかしい…。だが、これで私が何をすべきかははっきりした」
カナ「藤岡の前では、常におしとやかな私でいて、隙を無くすぞ!」
チアキ(そういう事か。全く、世話の焼ける姉だ)
カナ「おはようございます、ケイコさん」
ケイコ「えっ…。誰?」
カナ「私です、ケイコさんの学友の、南カナですよ」ニコッ
ケイコ「あっ、ご、ごめん。髪下ろしてるから、と言うより色々違い過ぎて…」
カナ「もう、ケイコさんったら」クスッ
藤岡(南、昨日のままだ。本当にどうしたんだろう…)
藤岡「…」ジーッ
ケイコ(ああ、これはたぶん藤岡くん絡みね…)
カナ「ミユキさんは、今日も可愛らしいですわね」ナデナデ
ミユキ「今日のカナちゃん、何だか大人っぽーい!」
カナ「そうですか? うふふっ」
カナ「はい、構いませんよ」
ケイコ「リコー、ちょっと」チョイチョイ
リコ「何?」
ケイコ(しばらく藤岡くんの相手をしていてくれる?)ボソッ
リコ(えっ!? きゅ、急にそんな事言われても!)
ケイコ「藤岡くーん、リコが話あるんだって」
リコ「えっ、ええっ!?」
カナ「あっ、はい…」
藤岡「どうしたの?」
リコ「その、あえっ、えと…!」
リコ(お、落ち着いて! 何でもいいから話をするのよ!)
リコ「いい、いつもより元気が無いみたいだけど、何かあったの?」
リコ「」コクコク
藤岡「その、こんな話を女の子にするのは情けないんだけど…」
藤岡「南の様子がいつもと違うでしょ? その原因がさっぱりわからなくて」
藤岡「オレが悪いなら一言謝りたいんだけど、そのチャンスも中々つかめないから…」
リコ「そうなんだ。確かに今日のカナはへん…、じゃなくて、大人しい感じだったけど」
リコ(カナと藤岡くんの距離が開いている間に、私が近づけば…)
リコ(うん、いけるかも。私とカナって似てるとこあるし、可能性はゼロじゃないわ)
リコ「大丈夫じゃないかな。きっと、いつもの気まぐれよ」
リコ「それよりも、藤岡くんが元気が無い方が大変だと思う。カナも話しかけ辛くなっちゃうと思うわ」
藤岡「そっか…。ありがとう、相談に乗ってくれて」ニコッ
リコ(藤岡くんの笑顔ー!)
ケイコ「それで、何があったの?」
カナ「何の事でしょうか?」
ケイコ「…藤岡くんは来ないから、安心して」
カナ「」ビクッ
ケイコ(この反応…。やっぱりね)
カナ「じ、実はさ…」
カナ「藤岡にいつもの私は隙だらけだと言われたので、自分を変えようと…」
ケイコ「…え?」
カナ「ああ、かくかくしかじか…」
ケイコ「四角いムーブ…。なるほどね」
カナ「そういう事だから。あっ、くれぐれも藤岡には内緒にしてくれよ!?」
ケイコ(カナ…。普段があれなだけに、恋にこんなに奥手だとは思わなかったわ)
ケイコ(これは、私が何とかしないと。面倒な事になるのも嫌だし)
ケイコ「わかったわ。しばらくはさっきのカナのままで我慢する」
カナ「我慢って何だよ…。まあ、よろしくな」
トウマ「こんちはー」
藤岡「お邪魔しまーす」
カナ「いらっしゃいませ、トウマさん、藤岡さん」
トウマ「…なあ、藤岡。これ誰だ?」
藤岡「み、南だよ」
トウマ「はあ、これがカナ!?」
カナ「はい、私ですよ」
藤岡「こら、トウマ…!」
藤岡(あ、でも、これでいつもの南に…)
カナ「トウマさん、人の事を笑うのは良くないですわ」
トウマ「だ、だって…! あー、おかしい」
カナ「それに、淑女たる者、殿方の前で大口を開けて笑うなんて…。はしたないですわよ」
トウマ「…はっ?」
トウマ「カナ、ちょっとこっち来いよ!」グイッ
カナ「わわっ、いきなり引っ張らないで下さい」
ヒソヒソ…
コソコソ…
藤岡(何を話してるんだろ、全く聞き取れない)
カナ「そうおっしゃって頂けると、光栄ですわ」ニコッ
藤岡(あれ、笑顔のはずなのに南が笑っていない気がする)
カナ「ゆっくりして行って下さいね。私はお茶を入れて参ります」ペコッ スタタッ
藤岡「…トウマ、南と何話してたの?」
トウマ「聞かないでくれ…」ガクッ
藤岡(手がかり無しか。オレから聞いても答えてもらえなさそうだし、もうチアキちゃんを待つしかない)
藤岡「あっ、お帰りチアキちゃん!」
チアキ「藤岡、来てたのか」
藤岡「うん、それで、この前の件は…」
チアキ「ああ、あれか。心配するな、時間が解決してくれる」
藤岡「ど、どういう事?」
チアキ「とりあえず、お前が今できる事は、私を膝の上に座らせる事だけだ」ストッ
トウマ「あっ、チアキずりーぞ!」
チアキ「ここは私の特等席だ、ずるいも何も無い」
カナ「あらあら、二人とも喧嘩は良くないですわ」
トウマ「だって、チアキがー!」
カナ「トウマさんは、私の膝の上で我慢しましょう」ストン
トウマ「のわっ、何すんだよ!」
カナ「はいはい、トウマさんは良い子良い子」ナデナデ
トウマ「撫でるなよ、バカ!」
カナ「…さん、藤岡さん!」
藤岡「は、はいいっ!! なんでございますか!?」
カナ「…くすっ。どうなさったんですか、藤岡さん」
藤岡「」ドキッ
カナ「お夕飯は食べていかれますかと、先ほどから尋ねているのですが……」
藤岡「ああ、そ、そう。それじゃあ、ご馳走になろうかな」
カナ「はい、承知致しました」
藤岡(今の南の笑顔…。いつもと違うのに、凄く魅力的に映って…)
リコ「藤岡くん、おはよー♪」
藤岡「ああ、おは…!」
リコ「どうしたの?」
藤岡「どうしたって、そ、その髪…」
リコ「これ? カナの真似してみたんだ。可愛い?」クルクル
藤岡(南にそっくりなツインテール…。南が二人になったみたいだ)
リコ「カナの明るさが私にも欲しいなーって思って。まずは形から入ってみたの」
藤岡「な、なるほどね。あははっ…」
リコ(ここで更に追加よ!)ガシッ
藤岡「!」
リコ「くらえ! バックドロー…」
リコ「あ、上がらない…」プルプル
リコ「カ、カナは藤岡くんを持ち上げて放り投げた事があるって噂が…!」
藤岡「そこまでなりきらなくてもいいんじゃ…」
リコ「あっ、そうだよね」パッ
藤岡「//」
リコ(藤岡くんの激レア赤ら顔ー!)
藤岡(な、なんでこんなにドキドキするんだろう。相手は南じゃないのに…)
リコ「わっ、びっくりした! いきなりどうしたの?」
カナ「公衆の面前で女性が男性に抱きつくなんて…!」
リコ「ああ…、これくらい軽いスキンシップじゃない」ムギュ
藤岡「!」
カナ「ま、また…! ケイコさんからも、リコさんに何か言ってあげて下さい!」
カナ「そんな…!」
リコ「ほらね、現代女性はこれくらいふつーなのよ、ふつー」スリスリ
藤岡「わわわっ…//」
カナ「ふ、藤岡さん、それくらい振り解きなさい! 男らしくありませんわよ!」
藤岡「えっ!?」
リコ「さっきから何よ、私と藤岡くんがくっついてたらダメ?」
リコ「藤岡くん、もうちょっと手伝って欲しいな。もっとカナを取り入れたいの」
藤岡「えっと…」
カナ「…」ジーッ
藤岡「ご、ごめん、またの機会に!」ピューッ
リコ「あっ…」
カナ(よくやった、藤岡! って、なんで喜んでるんだ、私は…?)
カナ(でも、もやもやしてたのがなんかスカッとしたし…。とりあえずいいか!)
マコちゃん「お邪魔します!」
カナ「いらっしゃい、マコちゃんさん」
マコちゃん「えっ…、どうしたんだ、カナ?」
カナ「どうしたと言われましても…、いつもの私ですわよ?」
藤岡「…」つ旦 ズズッ
マコちゃん「いやいや、おかしいだろ! いつものカナはもっとメチャクチャだぞ!」
カナ「メチャクチャだなんて…、そんな事はございませんわ」ニコッ
藤岡(誰の前でも変わらずああいう感じなんだな…、それだけははっきりした)
カナ「えっ、リコさん…?」
リコ「遊びに来ちゃった♪」
カナ「そ、そうですか…。今お茶を淹れますわね」パタパタ
リコ「藤岡くん、隣いーい?」
藤岡「あっ、うん…」
リコ「ありがと♪」トスッ
藤岡(ド、ドキドキする。本当に南が隣にいるみたいだ…)
藤岡「ど、どんなって言われても…」
リコ「例えば、手を握ったりはするの?」ニギッ
藤岡「!」
藤岡「た、たまにしてるけど…」
リコ「へーっ、そうなんだ。やっぱりカナみたいに明るいと、男の人と普通にスキンシップしたりするのかな?」
藤岡「ど、どうなのかな。あははっ…」
リコ(わあああっ、藤岡くんの手を握ってるー! 勢いとは言え、恥ずかしい…!)
リコ「えー、手くらい別にいーじゃん」
カナ「ダメです! 淑女たるものたしなみと言うものを…」
リコ「わかったわよー。じゃ、今日はもう帰るねー」つ旦 ズズッ パタパタ
カナ「は、はい、ごきげんよう…」
マコちゃん「…」
カナ「そ、そのような事は…」
マコちゃん「いいや、おかしい。今のカナは、凄く無理をしてるみたいに見えるぞ」
カナ「無理なんて…」
マコちゃん「何があったか知らないけど、自分に嘘をつくのは止めた方が良いに決まってる!」
マコちゃん「その辛さは、オレが一番良く分かる。今のカナ、見てられないよ…」
カナ「…」
カナ「はい…」
藤岡(こういう時、どう声をかけたらいいんだろう…)
チアキ「ただいまー」
カナ「お帰りなさい、チアキさん…」
チアキ「どうした、そんなバカみたいに沈んで」
カナ「…少し、お部屋で休ませて頂きます」
藤岡「あっ、お、お大事にね」
カナ「ありがとうございます、藤岡さん」
藤岡「実は、……と言う事があって」
チアキ「ほうほう」
藤岡「オレはどうしたらいいんだろう、心配だよ…」
チアキ「そうか? 単純に限界が来ただけだと思うが」
チアキ「根が騒がしいカナが、そんなに長い間おしとやかキャラを保てるはず無いだろう」
藤岡「それは、その…」
チアキ「昨日私が言った通りになったじゃないか。そろそろだよ、安心しろ」
藤岡「…うん、わかったよ」
チアキ(全く、世話の焼ける2人だ)
カナ「…」
ケイコ「おはよう、カナ」
カナ「あっ…、おはようございます、ケイコさん」
ケイコ「どうしたの? 元気が無いみたいだけど」
カナ「な、なんでもありませんわ。ご心配をおかけして、申し訳ございません」
藤岡「…」ジーッ
藤岡「お、おはよう…。今日もツインテールなんだね」
リコ「うん、何だか気に入っちゃって」クルクル
藤岡「そうなんだ、良いと思うよ」
リコ「ほ、ほんと!?」ドキッ
藤岡「うん」
リコ(藤岡くんに褒められたー!)
カナ「…」ジーッ
ケイコ「…」
藤岡「えっ、な、何!?」
ケイコ「リコ、カナ、ちょっと藤岡くん借りるわよ」
リコ「えっ、突然どうしたの?」
カナ「」コクッ
藤岡「あの、どうしたの?」
ケイコ「どうしたもこうしたもないわ…。藤岡くん、カナの事が好きじゃないの?」
藤岡「えっ//」ドキッ
ケイコ「その反応だと、カナに対する気持ちは相変わらず、って言う所ね…。もう、2人してわざわざ苦労してるんだから」
藤岡「ど、どういう事?」
ケイコ「何だかじれったくなって来たから、はっきり言わせてもらうけど…」
ケイコ「私がカナで、藤岡くんの気持ちに気づいていたら、きっとこういうでしょうね」
ケイコ「『お前は私じゃなくて、黒髪ツインテールの元気な女が好きなんだな!』って」
藤岡「そ、そんな事は…!」
ケイコ「無い、って言い切れる? 今の藤岡くんに」
藤岡「それは…。言えるよ、断言できる」
カナ『来たな番長、また私に勝負を挑む気か!』
藤岡「活発で…、元気な……」
カナ『くすっ…。どうなさったんですか、藤岡さん』
藤岡「…」
藤岡「いや、違う」
ケイコ「何が?」
藤岡「そうか、だからオレはリコちゃんに…!」
藤岡「ありがとう、おかげで自分の気持ちに気がついたよ!」
ケイコ「え、えっ?」
藤岡「ちょっと恥ずかしいけど、早速南に伝えて来る! それじゃ!」ダダダッ
ケイコ「藤岡くん…!」
ケイコ「…」
ケイコ「何だかあっと言う間だったけど…。これで解決って事でいいのかな?」
ケイコ「ふぅ、無駄に力を使った気がする…」ガクッ
カナ「ど、どうしたんですか、藤岡さん?」
藤岡「南、俺気づいたんだよ。自分の本当の気持ちに」
カナ「…」
カナ「そ、それは?」ドキドキ
藤岡「オレが好きなのは、いつもの南カナじゃない!」
カナ「えっ…」
藤岡「活発で元気でも、おしとやかで大人っぽくても、オレは南が好きだ!」
カナ「なっ…!」
藤岡「南、好きだ! 愛してる! アイ、ラヴ、ユー!」
カナ「…」プルプル
カナ「何を恥ずかしい事をしてくれてるんだ、お前はー!!」ゴスッ
藤岡「ぐはっ…」
藤岡「ああっ、元の南に戻った…。良かった、好きだよ、カナ…」
カナ「まだ言うかー!」ゴンッ!
藤岡「あっ…」ガクッ
カナ「全く…」
カナ(少しは乙女心を考えなさいよ、このバカ野郎が…!)ボソッ
リコ「」チーン
―END―
たまにはくっつかないエンドがあってもいいよね
どうせ将来一緒になる(であろう)2人なんだし
今回は、みなみけ三姉妹(と言うよりカナ)の平凡な日常を淡々と記したって事で
では
カナちゃんはバカヤロウ日本代表だけど純情乙女なので乙!
告白は日常に含めていいのかww
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426074971/
Entry ⇒ 2016.01.19 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
ヒトミ「ナツキに映画に誘われた」
何回か安価を出す予定
じゃ、始める
ナツキ「ヒトミ、お前映画好きだって言ってたよな」
ヒトミ「え? まあ、わりと」
ナツキ「良かったら、これ一緒にどうだ?」ピラッ
ヒトミ「…こ、これって…」
ヒトミ(『カップル限定、春の映画祭り』のペアチケット!)
ナツキ「偶然手に入れたんだが、どうやら女が一緒でないと入場出来ないらしい」
ヒトミ「そりゃ、これってカップルの…//」
ナツキ「で、映画が好きそうな奴って事で誘ってみたんだが、どうだ?」
ヒトミ「い、行く行く!」
ナツキ「そうか、じゃあ当日はよろしく頼むぞ」
ヒトミ「おう!」
ヒトミ(ナツキとデートかあ…。やばい、ドキドキしてきたー!//)
カナ「えっ、映画に誘われた!?」
ヒトミ「ああ!」
カナ「またこの前みたいに、チケット重なってたってオチじゃないの?」
ヒトミ「そんな訳ねーだろ! ほら、証拠のチケット!」
カナ「これは、カップル限定春の映画祭りのチケット! 相手は本気かつ露骨だね…」
ヒトミ「だろ、だろ!?」
ヒトミ「そ、そこはまあ…。気合で何とかするよ」
カナ「ふーん。でも羨ましいなー、ただで映画見放題だもんなー」
ヒトミ「まあ、チケット一枚で一日限りだから、観れても五本くらいだけど」
カナ「それでもいいじゃーん、金額にしたら結構なもんだよ」
ヒトミ「現金だな、カナは…。それより大事なものがそこにはあるんだよ」
カナ「プライスレスって奴か、まあ頑張れよ」
ヒトミ「おう!」
ヒトミ(うわ~、頑張ってオシャレしてたら待ち合わせギリギリだー!)
ヒトミ「はあ、はあ…。ごめんナツキ、待ったか?」
ナツキ「いや、少し前に来た所だ」
ヒトミ「そ、そうか」
ナツキ「それにしても、凄い人だな…」
ヒトミ「だって、全国から一万組のカップルが来てるんだぞ」
ナツキ「なるほど…」
ヒトミ「?」
ナツキ「手くらい繋がないと、はぐれるだろ」
ヒトミ「…えええっ!?」
ナツキ「」ギュッ
ヒトミ「!」ボンッ
ヒトミ(うわわっ! そんないきなり!)
ヒトミ(…ナツキの手、大きくて暖かい…//)
ヒトミ「だ、だったら>>10なんてどうだ?」
ナツキ「おう、それにするか」
ジャンル、タイトル、内容など、映画の元になる安価なら何でもOK
コンマの数が大きいほど出来の良い映画、コンマゾロ目で特別イベント
ぐわあ~!!
ヒトミ「ひっ!」ダキッ
ナツキ「何だヒトミ、自分で誘っておいて、ホラー苦手なのか」
ヒトミ「にに、苦手じゃねーし、ちょっと驚いただけだし!」
ぎゃーあ!
ヒトミ「きゃあああっ!」ギュッ
ナツキ「…」
ヒトミ(メチャクチャ怖いじゃないか! なんだこの映画はー!)
ナツキ「」ギュッ
ヒトミ「へっ?」
ナツキ「怖いなら無理すんなよ」
ヒトミ「む、無理じゃねーから! でも…」
ナツキ「?」
ヒトミ「ナツキが頼られたいって言うなら、頼ってやってもいいぞ…//」ソッ
ナツキ「おう」
ヒトミ(やっぱりナツキは、男らしくてかっこいい…//)
ブシャーッ
ヒトミ「ひゃあっ!!」
ヒトミ「」クタッ
ナツキ「おい、大丈夫か?」
ヒトミ「へーきへーき…。それより、時間ないんだから次行こうぜ」
ナツキ「そうか。だったら>>15はどうだ?」
ヒトミ「いいぞ」
うわっ、バナナの皮が!
ぎゃははっ、ひっかかった~!
ヒトミ(…つまらん)
ナツキ「…」
ヒトミ(それなりのキャスティングをしているのに、脚本のせいで台無しだな!)
ナツキ「…」
ナツキ「zzz…」
ヒトミ(…映画より、ナツキの寝顔見てる方が楽しいな)
ナツキ「zzz…」
ヒトミ(ナツキは寝顔までかっこいいな~♪)ツンツン
ナツキ「zzz…」
ヒトミ(起きないな…。こ、これはちょっと大胆な事をしてみたり!?)ソッ
ナツキ「」パチッ
ヒトミ「へっ?」
ナツキ「ヒトミ、そんなに顔を近づけられると映画が見えないんだが」
ヒトミ「…」フルフル
ナツキ「?」
ナツキ「…なあヒトミ、オレはなんで叩かれたんだ?」ジンジン
ヒトミ「うっさい、自分で考えろ! バーカ!」プンプン
ナツキ「?」
ヒトミ(やっぱり、暗闇に紛れてキスとか無理か…)
ナツキ「まあいい、次の映画は何にする?」
ヒトミ「…じゃあ、>>22で」
きゃあ! 何するの!?
捕まえた女スパイにする事なんて、一つしかないだろうが! ビリビリッ
いや、やめてー!
ヒトミ(演技が棒過ぎるだろ…。明らかにこの女優を売る為だけの映画だな)
ナツキ「…」
ヒトミ(それにしても、この人スタイルいいよな…)
ヒトミ「…」ペターン
ヒトミ「くっ…!」
ナツキ「?」
ナツキ「…」ジーッ
ヒトミ「ナツキ…」
ナツキ「何だ?」
ヒトミ「女の魅力は、胸だけじゃないんだからな!」
ナツキ「?」
ヒトミ(…うわー! 勢いに任せて恥ずかしい事言った気がする!//)
ナツキ(あの男優、いい動きしてるな)
ヒトミ「…//」プシュー
ナツキ「おい、どうした?」
ヒトミ(ヤバイ、今になってもの凄く恥ずかしくなって来た…!)
ねえねえ、あの子…
ああ、胸がどうとか言ってた…
ヒトミ「!」ボンッ
ヒトミ「だだだ、らいじょうぶだから!」
ナツキ「は?」
ヒトミ(噛んだー! もーう、さっきから何なんだよ~!)
ナツキ「…とりあえず、次に行くか。何観る?」
ヒトミ「…>>30で」
くらえ、みらくるびいーむ!
ぎゃあああっ!!
ヒトミ「…」
ナツキ「…」
ヒトミ(つまらん! 何だこの映画は!)
ヒトミ(原作の世界観はぶち壊しだし、声優は名前だけのへたくそ有名人だし!)
ヒトミ(作画も音楽もめちゃくちゃ! 酷いなんてレベルじゃないぞ!)
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「…何だよ?」ムスッ
ヒトミ「ああ、原作が好きだからな。この映画は駄作だけど」
ナツキ「ふーん…」
ヒトミ「…高校生がアニメ見ちゃ悪いのかよ?」
ナツキ「別に、可愛い所あるなって思っただけだ」
ヒトミ「…えっ?」
ナツキ「?」
ヒトミ「そそ、そんないきなり、可愛いとか言われても…//」モジモジ
ナツキ(訳のわからんアクションだな、ほんとに子どもみたいだ)
ヒトミ(映画はつまらなかったけど…。ナツキに可愛いって言われたから、満足満足♪)
ナツキ「随分嬉しそうだな」
ヒトミ「まあな、ふふっ♪」
ナツキ「?」
ヒトミ「さて…。時間的に、次の映画で最後か」
ナツキ「ああ」
ナツキ「まあ…。それなりだな」
ヒトミ(ナツキのリアクションが薄い…。このままだと、せっかくのデートが後味悪くなりそうだ…)
ヒトミ「よし、次は>>36にしよう! 最近話題の名作だぞ!」
ナツキ「わかった」
ヒトミ(この映画で一発逆転を狙う…。行くぞ!)
安価先に映画のタイトルがあるとコンマが二倍、具体的な内容があると三倍、両方あると五倍になる
ずっと言えなかったけど…、あなたの事、好きなの!
オ、オレも…
ナツキ(何かありがちな内容だな…)ファ~ッ
ヒトミ「…!」キラキラ
ナツキ(なんでこいつ、こんな映画に夢中になれるんだ?)
ヒトミ「」ワクワク
ナツキ「すればいいじゃねーか」
ヒトミ「簡単に言うなよ~! だ、第一相手が…//」
ナツキ「探せばいいだろ、相手はいくらでもいるんだし」
ヒトミ「…」ジーッ
ナツキ「…何だよ、オレの顔に何かついてるか?」
ヒトミ「…別に」フイッ
ナツキ「?」
ヒトミ(映画の主人公みたいに察してくれるタイプじゃなさそうだし…。自分で伝えるしかないか)
ヒトミ(は、恥ずかしいけど…!)カアッ
ナツキ「…変な奴」
ヒトミ「ん~っ! 楽しかった~!」ノビッ
ナツキ「そうだな」
ヒトミ「…そ、それで、この後どうするんだ…?」
ナツキ「…え? 普通に帰るだけだが」
ヒトミ「…」
ナツキ「映画祭りに来たんだから、当たり前だろ」
ヒトミ「…くうっ…!」
ナツキ「?」
ヒトミ(この祭りでそれっぽい雰囲気がでればと思ったけど、無理だったし…)
ヒトミ(あ~あ、ナツキとそういう事が出来るのはいつになるんだろう)
ヒトミ(自分で誘え? そ、そんなの無理に決まってるだろ!//)
ヒトミ「はあ~っ…」
ナツキ「?」
コンマ合計168 バッドエンド
―END―
原作でも空回りが多いヒトミちゃんが、ここでも…
と言う訳で、安価へのご協力ありがとうございました
では
逃れられぬ運命
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424569865/
Entry ⇒ 2015.12.12 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
カナ「今年のバレンタインデーは土曜日だった」
安価がちょい出る、今日と明日の二日で完結予定、内容もちょっと変わる
じゃ、始める
カナ「だから、私たちがチョコレートを渡すのは必然的に明日になってしまう」
カナ「まあ、藤岡とかだったら家に呼べばいいだけの話だが、そこは色々あるんだ」
カナ「…ところで、お前たちはチョコレートを欲しくないか?」
カナ「だからな、今日は安価でそういうシーンをてんこ盛りでお送りしようと考えてるんだ」
カナ「え? 私だったらどう渡すのかって? そうだな…」
カナ「なんだ、貰ってないのか。仕方ない、モテない君に私のチョコレートを分けてやろう!」
カナ「早速食べてみてくれ! …どうだ、うまいか?」
カナ「そうかそうか、それは何よりだ」
カナ「…頑張って作ったかいがあったな」ボソッ
カナ「え、何か言ったかって? な、何も言ってないぞ//」
カナ「早速だが>>5、私の知り合いでチョコレートを貰いたい相手とかはいるか?」
みなみけ女性キャラ(名前あり)、いない以外のレスは安価下
熊田「仕方ないわね、君だけ特別よ」
熊田「ちなみに、君の将来性とかは…」
熊田「なんてね、冗談よ、冗談」
熊田「私の愛情を前借りさせてあげるから、ビッグな男になるのよ?」
熊田「どう、甘い? …ふふっ、それは良かった」
チアキ「さあ? 白衣に覆われていない部分があまり出ていないような気もするが」
カナ「?」
カナ「まあいいや。ところで、>>7はどうだ? チョコを貰いたい相手はいるか?」
カナ「>>9だ、>>9はチョコを貰いたい相手はいるか?」
マコちゃん「いいぞー、ハルカさんのを手伝った分があるから、一つあげるよ」
マコちゃん「どうだ、うまいか?」
マコちゃん「あまりこういうのは得意じゃないから、自信ないんだけど…」ドキドキ
マコちゃん「え、ほんとか? 良かった~」
マコちゃん「せっかくだから、もう一つどうだ?」
マコちゃん「愛情をたっぷり込めたからな。味が大丈夫だってわかった以上、よく味わってくれ!」
カナ(…こいつ、きちんと男に戻れるのか?)
カナ「まあいい、>>12はどうだ? 同じ奴を指名してもいいぞ?」
速水「あ、そうだ。あのカフェに美味しいチョコレートケーキを売ってる店があるのよ。それでいい?」
速水「ほんと? ありがとー。それじゃ、行きましょ」ムギュ
速水「…ん? もしかして、チョコレートよりマシュマロの方がお好み?」ニヤッ
速水「そうかそうか~。それじゃ、ホワイトデーには特製マシュマロをプレゼントしてあげよう!」
速水「あれ、顔が赤いね。イチゴ味が好みって事かな?」
速水「でも、私が顔を赤くしながらチョコレートを渡す姿なんて想像できないでしょ?」
カナ「確かに」
速水「即答するのはそれで失礼だと思うんだけど…」
カナ「まあいいじゃないか。さて、>>15はどうだ?」
トウマ「…そんな顔すんなよ。わかったわかった、ちょっと待っててくれ」
―数時間後―
トウマ「…ごめん、結局こんなのしか出来なかった」グチャア…
トウマ「え、食べてくれるのか? ありがと…//」
トウマ「どうだ? マズイならマズイって…」
トウマ「え、愛情が一杯こもってるから美味しい?」
トウマ「な、何恥ずかしい事言ってんだよ! バカ//」
カナ「どうしたチアキ、姉の美少女顔に惚れたか?」
チアキ「…」ハア
カナ「そうかそうか、ため息が出るほど私は美少女か!」
カナ「何か気分が良くなって来たぞ! さあ、>>18はどうだ!?」
リコ「ダメよ! 私のチョコは藤岡くんのなの!」
リコ「…そこまでがっかりする? 仕方ないわね、ちょっと分けてあげる」
リコ「言っておくけど、これは万が一の保険として取っておいた奴だから。貴方の為に用意した訳じゃないから」
リコ「…ほんと? これなら藤岡くんもイチコロ?」
リコ「やった! それじゃあ早速渡してくる! …あっ」
リコ「一応ありがと、今度お礼するわね」ニコッ
リコ「…なんでカナが食べてるのよ~!?」バシッ
カナ「イタッ!? だって、一杯貰ったからあげるって…」
リコ「そんなー…」
カナ「ところで、>>21はチョコを貰いたい奴はいるか? もし貰えたら私にも分けてくれよ」
ケイコ「おいしい? そう、良かった」
ケイコ「…え? それはちょっと…」
ケイコ「それが100点のバレンタインデー…。うん、わかったわ」
ケイコ「はい、あーん…」
ケイコ「…うん、何だかこっちも甘い気分になってきたよ…//」
カナ「これが100点のバレンタインデーなのか?」
カナ「まあいいや。時間的に、今日は最後の安価になるな」
カナ「>>25よ、チョコを貰いたい相手はいるか? 貰えるのは最後になるかもしれないから、慎重にな」
アツコ「美味しい? ふふっ、良かった」
アツコ「えっ? うん、あ~ん…」モグモグ
アツコ「うん、味見はしたからもう分かってるけど…」
アツコ「え、指?」
アツコ「な、何を言ってるの!?//」
アツコ「うん、その…。甘かったよ。チョコの粉がとかじゃなくて、君の指だったから…//」
マキ「うん、魔女ね」
アツコ「ええ~っ…」
カナ「さて、みんな協力してくれてありがとう。おかげでどんな風にチョコを渡せばいいか、何となくわかったよ」
カナ「今日の経験を元に、明日はあいつにチョコを渡す、楽しみにしていてくれ!」
カナ「チアキやハルカの分も含めて、チョコレートを渡す様子をまとめて動画にして来た。見たいか?」
カナ「そーかー、そんなに見たいかー。しょうがないなー、特別だぞ?」
カナ「それじゃあ、>>31、見たい組み合わせを選んでくれ!」
みなみけ女キャラ→男キャラ、別に見たくねーよ、以外の安価は下
ナツキ「何スか?」
マキ「今日バレンタインだろ? ほら、チョコレートやるよ~」
ナツキ「…すんません、オレ甘い物嫌いなんで」
マキ「えー…。頑張って作ったのに」ショボン
ナツキ「…妹がチョコ好きなんで、それでよければ」
マキ「うーん、わかった。ちゃんと感想聞いてくれよ?」
ナツキ「ウッス」
マキ「うるさいよ! どうせ私には甘いバレンタインの思い出なんて…!」
カナ「あーほら、泣かない泣かない」
マキ「ぐすっ…」
カナ「さ、さ~て、>>34はどうだ? 見たいのはあるか?」
アキラ「何ですか?」
カナ「ほら、バレンタインのチョコレート」
アキラ「…えっ!?」
カナ「何だ、その不思議そうな顔は?」
アキラ「だ、だって、カナさんからチョコなんて…//」
カナ「バーカ、何勘違いしてるんだよ。義理だよ義理」
アキラ「あ、そうですよね…」
カナ「お前、そうやってありもしない妄想するからモテないんじゃないか?」
アキラ「…」ズーン
カナ「…だが、男にそういう考えをさせるほど、私は美少女なのか」
カナ「うんうん、間違いないな!」
カナ「さあ、テンションが上がって来た所で、>>37はどうだ!?」
藤岡「何?」
リコ「こここれ、バレンタインの…」
藤岡「…ああ。ありがと」ニコッ
リコ(藤岡くんの笑顔! ああ、もう死んでもいい…!)
藤岡「感想は明日でもいいかな?」
リコ「も、もちろん! じゃあね」タタタッ
藤岡「…」
藤岡「さて、どうやって隠そう。南にこれが見つかったら、南からのチョコレートが…!」
カナ「なーんだ、じゃあ私がやる必要無かったじゃないか。むしろ、藤岡からチョコを頂くべきだった」
カナ「まあいい、今度なんかおごってもらおう」
カナ「さあ、次に行こうか。>>40は見たい奴あるか?」
藤岡「くれるの? ありがと」
ケイコ「すぐ食べちゃった方が良いよ。カナに見つかると大変でしょ?」
藤岡「あ、うん」
ケイコ「カナからも貰えるといいね」
藤岡「…そうだね、貰えるといいんだけど」
ケイコ「あまりアピールし過ぎない様に、自然体のままがいいと思うよ」
藤岡「わかった! 自然に自然に…」
ケイコ(かえって不自然になってる…)
カナ「なんて強欲な奴なんだ! こうなったら、今すぐ奴からチョコを強奪してやる!」ダッ
カナ「えっ、動画? ああ、そうだったな、じゃあ>>43はどうだ!?」
藤岡「くれるの? ありがと」ニコッ
内田「あっ、えへへっ…//」
チアキ「…」ジーッ
藤岡「あれ、チアキちゃんどうしたの?」
チアキ「…何でもない」フイッ
藤岡「良かったらチアキちゃんも食べる?」
チアキ「」アーン
藤岡「はい」
チアキ「」パクッ
内田「あっ、チアキずるい! 私もー!」
藤岡「ううっ、財布の中身がビターチョコレートに…」
カナ「散々チョコ貰ってるんだからいいだろ!? 私には一つも分けてくれなかったくせに!」
藤岡(チョコ貰ったなんて、南に教えられる訳無いじゃないか…)
カナ「もぐもぐ…。ふぎは>>46だ」
タケル「あ、ありがとう、ハルカちゃん」
ハルカ「どう致しまして」
カナ「感謝しろよ~? どうせ彼女からは貰えないだろうって、わざわざ用意してやったんだから」
ハルカ「ちょっと、カナ!」
タケル「…」
ハルカ「あのですね、えっと…」
タケル「ははは、いいんだよ…。去年もあれだったしね、今年も無理かなとは思ってたし…」ズーン
カナ「さて、私はそろそろバレンタインの残りカスを回収しに行かねばならない。なので、次がラストになる」
カナ「形の無い思いを伝えて、その道具で満たされる奴がいる。バレンタインは本当に素敵なイベントだ」
カナ「そんな訳で、最後は>>50だ! 見たい組み合わせはあるか?」
保坂「どうした速水?」
速水「あんた、バレンタインのチョコ貰ったでしょ? 私にも分けてよ~」
保坂「なぜだ?」
速水「その代わり、ハルカちゃんをイチコロに出来る逆チョコをあげるから~」
保坂「…ふむ」スッ
速水「ありがとー。じゃ、これ」
保坂「…見た所、ただのアルコール入チョコのようだが」
速水「だからいいんじゃない。頑張って渡しなさいよ。じゃ」タタッ
保坂「うむ。…なんだ? 下にもう一つ別のチョコが」
保坂「…なるほど」パクッ
藤岡「えっ!? も、貰ってないよ!」
カナ「そうか、それは残念だ。それなら先に貸しを作ってやるから、貰ったら私にも分けろよ!」
藤岡「これって…」
カナ「私からのバレンタインチョコだ! ありがたく受け取るがいい」
藤岡「うん…、ありがとう、南!」
カナ「そ、そんなに嬉しいか。大げさな奴だな、見ている方が恥ずかしいぞ」
藤岡「だって、南からのチョコレートだから!」
カナ「…そ、そうか//」フイッ
チアキ「どうした、チョコを渡しただけで胸が一杯か?」
カナ「うるさいよ!」
チアキ「仕方ない、お前が貰って来たチョコは私が…」
カナ「ダメだ、私のチョコは私の物、お前のチョコも私の物だ!」
チアキ「どこのガキ大将だよ、バカ野郎!」
ハルカ「ほらほら、二人とも喧嘩しないの。仲良く食べなさい」
―END―
あーあ、みなみけの女の子からチョコ欲しい…
では
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Entry ⇒ 2015.12.11 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
速水「負ける訳には行かないのよ…」
一言にすると、高校生スポーツテスト対決(罰ゲーム付)
たまに安価出す
じゃ、始める
速水「このままでは、女子バスケ部に負ける可能性が大!」
速水「そこで! このスポーツテストで成績の悪かった子には罰ゲームを執行するわ」
アツコ「…え?」
マキ「速水先輩、さっぱり意味がわからないんですけど」
速水「そのままの意味よ。貴方たちにやる気を出して貰う為、私は涙を飲んで鬼になるわ」
マキ「ただ面白がっているだけじゃ…」
速水「今回の参加者は、マキ、アツコ、ヒトミ、それにハルカちゃんの4人よ」
マキ「え、ハルカも参加するんですか!?」
速水「もちろん、目標が近くにあるともっとやる気がでるでしょ?」
アツコ「目標がはるか遠くにあるんですが、それは…」
速水「そう言うと思って、もしハルカちゃんより良い成績を出せたら、罰ゲームは免除してあげるわ」
マキ「頑張ります!」
ヒトミ「マキ先輩、罰ゲームってそんなに恐ろしい事をするんですか?」
マキ「…速水先輩が考える奴だからね」ガクブル
速水「え? 私はねー」
ハルカ「…まさか、先輩ともあろう方が敵前逃亡をなさるんですか?」
速水「…いいわ、受けて立とうじゃないの」
マキ「ハ、ハルカ…」
ハルカ(これで罰ゲームも軽くなるんじゃないかな?)コソッ
アツコ(ありがとう、ハルカが女神に見えるよ…!)
ハルカ「」ニコッ
ルール
1.レスのコンマの数で順位が決まる
2.ただし、速水はコンマに+30、ハルカは+50の補正がつく
3.ハルカは二位以下、その他のメンバーはハルカ以下の順位で罰ゲーム
4.このレスの下のコンマがハルカ、以下速水、マキ、アツコ、ヒトミのスコアになる
速水「こんな所かしらね、罰ゲームはスコアが出てからのお楽しみって事で」
速水「それじゃ、スポーツテスト握力、スタート!」
これはアツコのスコアになるレス
ハルカ「やった!」
速水「以下、マキが二位、私が三位、アツコが四位、ヒトミがビリね」
ヒトミ「悔しいッス…!」
アツコ「そんなあ…」ガクッ
マキ「あの、先輩に勝ったので罰ゲームは…」
速水「それは受けてもらうわ。私だってやるんだから」
マキ「えーっ…」
ナツキ「…」
ハルカ「あれ、どうしたのナツキくん? 今の時間は…」
ナツキ「先輩に連れてこられたッス…」
ハルカ「そうなんだ、大変だね」
ナツキ「ウッス…」
速水「で、罰ゲームの内容だけど…」
1.ちょっとしたイタズラ(希望があればレスに詳細記入)
2.ナツキが胸を揉みまくる
3.おかしなイタズラ(希望があればレスに詳細記入)
速水「さあハルカちゃん、選びなさい!」
ハルカ「えっ、私ですか? じゃあ、>>15で…」
1~3のどれかの数字が書かれてない場合は安価下
マキ「げ~っ!」
ヒトミ「や、やれるだけやってみるッス」
アツコ「…//」
ナツキ(助かった…)
保坂「…いきなり弁当を四人前出して、説明はそれだけか?」
速水「いいから、ほれっ!」
保坂「…」モグモグ
アツコ「…ど、どうですか?」
保坂「ふむ…、正直に言ってもいいのか?」
速水「もちろん、出来るだけ辛らつな感じで頼むわ」
マキ(そりゃそうよ…)
ヒトミ(ダメだったッスか…)ショボン
保坂「そして、これは中々だったな。作り手の愛を感じた」
アツコ(あっ、それ私のだ…)
保坂「だが、それよりも旨かったのがこれだ。オレの好みを熟知しているようだった。深い愛を感じたな」
速水「…」
保坂「速水、何故黙っている?」
速水「」ゴスッ
保坂「殴ったら痛いじゃないか」
速水「…痛みで記憶が消えてくれれば良かったのに」フイッ
保坂「?」
コンマの補正は握力勝負と同じ
↓1がハルカ、↓2が速水、↓3がマキ、↓4がアツコ、↓5がヒトミのスコア
速水「そういう訳で、肺活量勝負、スタート!」
再びアツコのスコア
これはヒトミのスコア
ハルカ「」ニコニコ
速水「くっ…。今回の罰ゲームのラインナップはこれだ!」
1.ちょっとしたイタズラ(希望があればレスに詳細記入)
2.ナツキが尻を揉みまくる
3.おかしなイタズラ(希望があればレスに詳細記入。ただしあまりにハードなものは安価下)
速水「さあ、選びなさい、ハルカちゃん!」
ハルカ「じゃあ、>>26で」
1~3のどれかの数字が書かれていない場合は安価下
ハルカ「あの、それはナツキくんがかわいそうなんじゃ…」
速水「何言ってるの、人前で男に抱きつくなんて恥ずかしいんだから、立派な罰よ!」
ヒトミ(そうだ! よりによって、ナ、ナツキに抱きつくなんて…//)
速水「それじゃ、一番手イキまーす!」ギュッ
ナツキ「!」
速水「んふふ~、どーう?」スリスリ
ナツキ「…いや、その…」
速水「私、こう見えて着やせするタイプなんだよね~」
ナツキ「…」
速水「はい、終わりー。次はマキね」
ナツキ「…」フウ
マキ「…何よ、その不満そうな顔は~!?」
ナツキ「い、いえ…」
マキ「ふんだ! こうなったら次のリアクションでからかいまくってやるから! アツコ!」
アツコ「わ、私…?」
アツコ「わわっ!」ポヨン
ナツキ「!」
アツコ「あ…//」
ナツキ(す、凄い質量の物が、顔面を埋め尽くして…!)
アツコ「あの、その、えと…!」アタフタ
アツコ「ご、ごめんね!」パッ
ナツキ「あの、オレは大丈夫ッスから…」
マキ「まあ、心配なのはあんたの息子の方よね~?」
ナツキ「…」
マキ「スルーかよ!」
ヒトミ「…//」
速水「どしたの? 早くやりなさいよ」
ヒトミ「で、でも…!」
ナツキ「…しゃーねーな」ギュッ
ヒトミ「!」
ヒトミ(ナ、ナツキの方から抱きついて…//)
ヒトミ(ナツキの匂いで一杯。幸せ…!)バタッ
ナツキ「ヒトミ!?」
速水「顔を真っ赤にして幸せそうな表情ね。罰ゲームだってのに」
ヒトミ「え、えへへ…//」
マキ「コールドですか?」
速水「ええ、私とハルカちゃんは補正次第でコンマの値が100以上になる可能性もあるから」
速水「そうなったら、他の人を待たずに勝利が決まるでしょ?」
アツコ「確かに…」
速水「そういう訳で、次は背筋力で勝負!」
速水「まず、ハルカちゃんのスコアは、>>32のコンマよ!」
速水「よーし、次は私の番ね。私のスコアは>>36よ!」
ハルカ「くっ…」
速水「さあ、後の三人も私に続きなさい!」
速水「マキのスコアは>>38、アツコは>>39、ヒトミは>>40よ!」
さあ、ヒトミはどうか
ヒトミ「くっ、部員で負けたのは私だけッスか…」
速水「さあ、罰ゲームはこれよ!」
1.ちょっとしたイタズラ(希望があればレスに詳細記入)
2.ナツキが下着の上から胸を揉みまくる(ただしハルカだけ直接)
3.おかしなイタズラ(希望があればレスに詳細記入。ただしあまりにハードなものは安価下)
速水「今回はマキが選びなさい」
マキ「え、私ですか? じゃあ、>>42で」
1~3の数字以外は安価下
ナツキ「…」
ヒトミ「ほほほ、本当にやるのか!?」
ナツキ「すまん、先輩には逆らえない」
ヒトミ「…よし、わかった。来い!」
ナツキ「行くぞ…」ペタッ
ナツキ「」モミモミ
ヒトミ(耐えるんだ私、声を出したら余計に恥ずかしくなる…!)
ナツキ「…ヒトミ」
ヒトミ「な、何だよ…?」
ナツキ「こんな事言うのも何だが、すげえさわり心地いいぞ」
ヒトミ「!」
ヒトミ「~っ!」ビクビク
ナツキ「お、おい、ヒトミ?」
速水(褒められただけでイクとか、どれだけ敏感なのよ)
ハルカ「…」
速水「ナツキ、ハルカちゃんだけは直に触りなさい」
ナツキ「え…」
ハルカ「…いいわよ。おいで? ナツキくん」
ナツキ「そ、それじゃあ…」
ナツキ「!」
ナツキ(何だこれは…! まるで手が吸い寄せられるかのような触り心地)
ナツキ(指の形に変形していく柔らかさ、それを押し返す確かな弾力)
ナツキ(ただの脂肪の塊のはずなのに、どうしてこんなにも…)ダラッ
ナツキ「?」
ハルカ「ナ、ナツキくん、鼻血!」
ナツキ「えっ…」
ヒトミ「…ナツキのエッチ」
速水「次の試合でコールド負けだけは何としても避けたい。神よ、我に力を!」
速水「さあ、次の勝負は反復横とびよ!」
速水「ハルカちゃんのスコアは>>48ね!」
速水「でも、可能性はゼロじゃない。私のスコアは>>51よ!」
ハルカ「また負けちゃった…」
速水「ハルカちゃんの罰ゲームは決定として、後の三人ね」
速水「こうなったら、三人一緒に立ち向かいなさい! スコアは>>52よ!」
速水「勝ったのは私だけね」
マキ「よっ、さすが部長!」
ヒトミ「マジ凄いッス。あこがれるッス!」
速水「そうかそうか~、嬉しい事言ってくれるわね~」
速水「さて、そろそろ罰ゲームを実行しましょうか」
マキ(ちえっ、ごまかせなかったか…)
速水「罰ゲームは三択よ」
1.ちょっとしたイタズラ(希望があればレスに詳細記入)
2.ナツキが下着の上から尻を揉みまくる(ただしハルカだけは直接)
3.おかしなイタズラ(希望があればレスに詳細記入。ただしあまりにハードなのは安価下)
速水「さあ、罰ゲームは>>54よ!」
選択肢が書いてないレスの場合安価下
マキ「…ほんとにやるんですか?」
速水「私の特別指導とどっちがいい?」
マキ「ううっ、やりますよお…」ペラッ
保坂「…」
マキ「そんなにじろじろみないで下さい…」
保坂「ふむ、健康的な良い下着だ」
マキ「…ぐすっ」
アツコ「恥ずかしい…//」ペラッ
保坂「ふむふむ、大人っぽさと子どもらしさを兼ね備えたアツコらしい下着だな」
アツコ「…//」
保坂「ん? 何か濡れて…」
アツコ「! み、見ないで下さい!」
ヒトミ(ナツキにも見せた事無いのに…!)ペラッ
保坂「ふむ、子どもっぽい下着だな。もう少し大人っぽい下着を身につける事をオススメするぞ」
保坂「始めは恥ずかしいだろうが、愛する男を思いながらはけば心の成長にも繋がる」
ヒトミ(あ、愛するって…//)チラッ
ナツキ「?」
ハルカ「…//」ペラッ
保坂「!」
保坂「な、何とアダルティックな下着…!」
ハルカ「こ、これはですね、貰い物ではかないのももったいないなーと思って…//」
保坂(さすがは南ハルカ、下着から大人なのだな…)
ハルカ「あ、あの、そんなにじろじろ見ないで下さい//」モジモジ
保坂「!」タラーッ
速水「あ、鼻血」
速水「これだけは負ける訳には行かない、女子バレー部の名にかけて!」
速水「いざ勝負よ、ハルカちゃん!」
ハルカ「受けて立ちます、私のスコアは>>60です!」
速水「ふふっ、これなら行けるわね」
速水「一気に畳み掛けるわよ、私のスコアは>>62、三人のスコアは>>63よ!」
速水「結局、最後の勝負で勝ったのは私だけか」
マキ「ハルカに一回しか勝てなかった…」
アツコ「私も…」
ヒトミ「全敗ッス…」
ハルカ「全力でやったもの、悔いは無いわ」
1.ちょっとしたイタズラ
2.ナツキが下の口にキス
3.おかしなイタズラ
速水「罰ゲームは…、>>65だ!」
希望があればレスに詳細記入、選択肢がレスに未記載であれば安価下
ナツキ「ウッス」
ヒトミ「あの、先輩、それは…//」
速水「恥ずかしがってはダメよ。人はこういう事を乗り越えて成長していくんだから」
アツコ「速水先輩、ちょっと…」
速水「何?」
アツコ「…」コショコショ
速水「…なるほど。よし、アツコは免除!」
速水「女の子だったらわかるでしょ?」
マキ「…ああ。だったら…」
速水「言っておくけど、めくればわかるんだからね?」
マキ「…」
速水「ま、ちょっとチュッってやるだけだし、すぐ終わるでしょ。さあ、みんなスカートをめくりなさい」
ヒトミ「恥ずかしい…//」
ハルカ「…」
速水「あれ、ハルカちゃん意外と冷静ね?」
ハルカ「ええ、色々あるので…」
速水「?」
ナツキ(ああ、あの時の…)タラッ
ナツキ(い、いかん! 冷静に冷静に…)
ナツキ「じゃあ、行くッス」
マキ「んっ…」
ヒトミ「あうっ//」
ハルカ「ふうっ…//」
速水「どうだったー?」
ナツキ「えっ…」
ハルカ「は、速水先輩! 感想を聞くのは…」
速水「えー、ダメー? まあいいや、みんなの赤い顔が見れただけで良しとしますか」
ナツキ(…と…が良い香りだったなんて、口が裂けてもいえないッス。助かりました、ハルカ先輩)
速水「やっぱり、ハルカちゃんにはバレー部に入って欲しい…」
保坂「呼んだか?」
速水「呼んでない」
保坂「そうか」
速水「…よし、今後の目標を決めたわ」
速水「ズバリ、打倒ハルカちゃんよ!」
マキ アツコ ヒトミ「「えっ!?」」
速水「ハルカちゃんに勝てるまで、徹底的に扱くからね、覚悟しなさいよ!」
マキ「そんな~…」
アツコ「あれだけやったのに、更に厳しくなるなんて…」
ヒトミ「がくっ…」
―END―
安価にご協力して頂いた方、ありがとうございました
昨日はバレンタインでしたね、なのでそれに絡んだスレを立てようと思っています、みなみけの
では
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423827148/
Entry ⇒ 2015.12.08 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
カナ「みなみけ七不思議を解明するぞ!」
このスレはフィクションであり、原作とは何の関係もありません
みなみけの謎を>>1が自己流に解釈するだけのものです
ただし、南家両親、2期ネタは除きます
それでも良いという人は、どうぞお付き合い下さい
と言う訳で、一つ目の謎>>4
チアキ「何だ?」
カナ「お前の頭に乗ってるそれさ、何なの?」
チアキ「これか?」クリンクリン
カナ「そーそー。なんか動いてるしさ、訳わかんないよ」
チアキ「そうか、これの正体が知りたいのか。ならば教えてやろう」
カナ「」ゴクッ
チアキ「これはな…」
カナ「おう…」
カナ「クリ?」
チアキ「そう、栗だ。何と言っても名前に秋が入ってるからな。秋の味覚と言えば栗だろう」
チアキ「だからこそ、私は秋の象徴である栗を頭に乗せているんだ」
カナ「なるほどー、なんとなく納得したような…」
カナ「で、その栗はなんで動くの?」
チアキ「…」
カナ「なーなー、何でだよ~?」
チアキ「うるさいぞ、世の中には知らなくても良い事があるんだ、このバカ野郎」
カナ「えー!?」
では、二つ目の謎>>9
速水「んー、何~?」
カナ「なんで速水ちゃんの目って、いつも開いてないの?」
速水「知りたい?」
カナ「うん」
速水「そっか~。じゃあ教えてあげる~」
カナ「…」
速水「私はいざと言う時それを発揮できるよう、普段目を開かないのよ」
速水「その証拠に、私が相手をくどくシーンで、目を開いてる事があるのよ」
カナ「ふ~ん」チラッ
色鮮やかなジュース「よお」
カナ「」
速水「そういう訳で~…」
速水「私の目力に酔って見ないかい?」ダキッ
カナ「た、助けてくれ~!」
では次の謎>>15
チアキ「それがどうした?」
カナ「それってどんな奴なの? やっぱ羽とか生えてたりする?」
チアキ「いや、普通の大男だが…。なんだったら見に行ってみるか? 今日もいるかどうかはわからんが」
カナ「いいねー、賛成!」
ハルカ「私も一緒に行っていい?」
チアキ「もちろんです。ご一緒しましょう、ハルカ姉さま」
カナ「何かあったのかな?」
通行人「ああ、何でもスーパーに露出狂が現れたらしくてね。今警察が捕まえに来た所さ」
ハルカ「そうなんですか…。怖いわね」
警察「ほら、さっさと歩くんだ」
保坂「…」
ハルカ チアキ「「あ」」
カナ「?」
チアキ「あれがカレーの妖精だ」
カナ「そうなのか? なるほど、カレーの妖精は裸が好きだったんだな」
カナ「で、ハルカの『あ』は何だったの?」
ハルカ「…何でもないわ。さあ、カレーの妖精も見れたし、もう帰りましょう」
チアキ「はい、ハルカ姉さま」
カナ「?」
続いて4つ目の謎>>22
ナツキ「…ウッス」セイザ
ハルカ「私に抱きついたり、スカートの中を見たり、胸を見つめたり…」
ハルカ「ほとんどが不可抗力とは言え、ちょっとこういう類のトラブルが多すぎると思うのよね?」
ナツキ「…」
ハルカ「ねえ、なんで?」
ナツキ「それは…」
ナツキ「ヒトミ! お前…!」
ハルカ「どういう事? ヒトミ」
ヒトミ「思い出して下さい、あの雪が降った日の事!」
ヒトミ「あの日ナツキは、私の胸をじっと見て、もう少しあればなんて言ったんですよ!?」
ヒトミ「これはもう、大きい胸が好きなむっつりスケベだって事で間違いないッス!」
ヒトミ「だから、わざとそういうトラブルが起きるような状況に自ら入って行くんス!」
ナツキ「おい、それはごか ハルカ「」ゴゴゴッ
ナツキ「」タラーッ
ハルカ「ナツキくん…。ちょっと屋上に行こうか?」ニコッ
ナツキ「…ウッス(死んだな、オレ)」
続いての謎>>26
ハルカ「え?」
チアキ「年中ダメ人間のお前が言うな。そもそも、ハルカ姉さまはダメ人間などではない」
カナ「…ここは無視だ。で、どうなのさ?」
ハルカ「う~ん、そうね~…」
ハルカ「でも、カナやチアキの顔を見てると、それじゃダメだ、頑張らないとって思えるの」
ハルカ「二人を笑顔にしてあげなくちゃって思うと、自然とやる気が出てくるのよ」
カナ「ハルカ…」ジーン
チアキ「ハルカ姉さま…」ウルウル
ハルカ「そんな訳で、ダメ人間の私を助ける為に、協力して欲しいな」
カナ「任せろ! 掃除洗濯炊事なんでもござれだ!」
チアキ「ハルカ姉さまの為なら、私は何でもします」
ハルカ「ふふっ。ありがとう、二人とも♪」
続いて>>31
カナ「と言う訳で、今日はレイコさんに来て頂きました!」
レイコ「よろしくお願いしますね」ペコッ
カナ「うわー、相変わらず可愛い」
レイコ「そんな、照れちゃうわ」
カナ「さて、それでは本題に入りますが、なぜレイコさんはタケルを振るのでしょうか?」つマイク
レイコ「だってねえ…」
レイコ「やっぱり、自分の事を守ってくれる安心感のある男性の方がいいじゃない?」
カナ「なるほど、とするとタケルは一生レイコさんと結ばれる事は無いと」
レイコ「そんな事は無いと思うけど…。あの人が男らしくなってさえくれれば」
カナ「一生無理ですね。と言う訳で、ゲストはレイコさんでしたー!」
最後の謎>>36
ハルカ「ねえ、カナ?」
カナ「んー?」
ハルカ「カナは藤岡くんの事、どう思ってるの?」
カナ「悪い奴じゃないと思うぞ?」
ハルカ「そうじゃなくて…」
カナ「他に何があるんだよ?」
ハルカ「…いや、やっぱりいいわ」
カナ「何だよ、変なハルカ」
カナ(でも、勇気が出ないんだ。だからチアキのアホらしい誘導にも乗ってやった)
カナ(私はハルカみたいに家事は出来ないし、スタイルだって良くない)
カナ(だからと言って、チアキみたいに勉強が出来る訳でもない)
カナ(不安なんだ…。今藤岡とそういう関係になったとして、それを続けていけるのかどうか)
カナ(怖いんだよ、もし藤岡に捨てられたらと思うと)
カナ(だから、私がハルカやチアキよりいい女になるまで…)
カナ(どうか、私の事を好きなままでいてくれ、藤岡)
―END―
次もみなみけスレ、たぶんまた安価になると思う
では
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423474367/
Entry ⇒ 2015.11.11 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
アツコ「母乳が出てきた…」
ちょいエロ、百合あり
じゃ、始める
アツコ「ん…、そろそろ起きなきゃ」
アツコ「良い天気、今日も良い一日になるといいな」ベトッ
アツコ「あっ、寝汗かいちゃったのかな、シャワー浴びよう」
…
アツコ「~♪」パサッ
アツコ「あれ、あんまり身体がベトベトしてない」
アツコ「でも、確かに服は…、ん?」
アツコ「胸の先が何か白くなって…」キュッ
アツコ「ひゃん!?」ビュッ
アツコ「え!? こ、これって…!」
アツコ(どうしよう、たぶんあれって母乳だよね、子どもがいる訳じゃないのに)
アツコ(何とかしたいけど、こんな事誰にも相談できないし…)
マキ「あれ、アツコー。元気ないね、どしたの?」
アツコ「う、ううん、何でもない」サスサス
マキ「胸を撫でている…、もしや、また大きくなったのかこのお化けおっぱいは~!」モミモミ
アツコ「んぁうん!?」ビクビク
マキ「えっ」
ハルカ「えっ」
クラスメイト(えっ)
アツコ「気にしないで…、悪いのは私だから//」
ハルカ(あれ、男子生徒の姿が…)
ハルカ「まあ、とにかく、あんまり思いつめちゃダメよ?」
ハルカ「何かあったら、遠慮なく相談してきてね。私たち、友だちなんだから」
アツコ「ハルカ…// うん、ありがと」
アツコ「ごめん、ちょっとトイレ…」
マキ「うん」
ハルカ「…アツコ、大丈夫かな?」
マキ「さあ? でも、大分顔は赤かったよね」
ハルカ「それはマキのせいじゃないかな…」
マキ「ああ、うん…」
アツコ「ん、はあ…//」ビュッ
アツコ「やっぱり、絆創膏で抑えてる位じゃダメか…。保健室行って、ガーゼでも貰おう」
アツコ「早く止まってくれないかな、このままじゃブラジャーもつけられないし」
アツコ「それでまたさっきみたいに揉まれたら、つけてないのわかっちゃうかもしれないし」
アツコ「そうしたら…」ブルルッ
アツコ「い、嫌な想像は止めよう、うん」
アツコ(結局ここに来てしまった…)
ハルカ「ゆっくりして行ってね、はい、お茶」
アツコ「ありがとう、ハルカ」
カナ「それでー? 何か相談があるんだよね?」
アツコ「う、うん…」
ハルカ「まあまあ、それは後でもいいじゃない。心の準備が出来てから話してくれればいいから」
カナ「でも、それじゃあいつまでたっても話に入れないんじゃない?」
ハルカ「こら、カナ…!」
アツコ「…カナちゃんの言う通りかもね。ハルカ、聞いてくれる?」
ハルカ「うん、いいわよ」
ハルカ「…」
カナ「…」
アツコ「ぼ、母乳が出てくるようになっちゃって//」
ハルカ「え…?」
カナ「母乳!?」
チアキ「母乳だと?」
トウマ「母乳だって!?」
ハルカ「あらトウマ、いらっしゃい」
トウマ「おう」
アツコ「え、ト、トウマくん!?」アセアセ
アツコ「あ、いや、その…//」
ハルカ「アツコ、トウマは女の子だから大丈夫よ?」
アツコ「で、でも…」
トウマ「…オレ、変な時に来ちゃったかな?」ショボン
アツコ「! ううん、そんな事無いよ! ごめんね」
トウマ「本当か!? アツコ~♪」ダキッ
アツコ「きゃん!」
ハルカ「出てきちゃったの?」
アツコ「」コクッ
チアキ「だが、それって本当に母乳なのか?」
カナ「飲んでみればわかるんじゃない?」
アツコ「えっ…//」
ハルカ「ちょっと、カナ//」
カナ「今は少しでも多くの情報を得るべきなんじゃない?」
ハルカ「むむっ、カナにしては珍しくまともな意見…」
カナ「私にしてはって言うのは余計だけど…。そういう訳で、ハルカ」ビシッ
ハルカ「私ぃ!?」
カナ「だってアツコの友だちだし、適役だろ?」
ハルカ「でも…」
アツコ「え、それは、まあ…//」
ハルカ「アツコ…//」
カナ「さ、行きなさい、ハルカ」
ハルカ「…わ、わかったわ。それじゃあ吸うわよ、アツコ」
アツコ「うん//」
アツコ「~っ!!」ビクビク ビクッ
ハルカ「…」
カナ「ど、どうだ…?」
ハルカ「甘い…、間違いなく母乳のようね」
カナ「ほんとか!? それじゃあ私も」
アツコ「ま、待って! 今私、敏感に…!」
カナ「」チューッ
アツコ「ああああぁんっ!!」プシャーッ
ハルカ「ち、違うわ! これは、その…//」
カナ「何だこれ? 匂いも味もしないけど」ペロッ
アツコ「な、舐めちゃらめえ…//」ハアハア
ハルカ「とにかく、正体がわかった以上、もう吸うのはやめ! いいわね?」
カナ「え~っ…」
ハルカ「えーじゃない!」
カナ「はーい」
トウマ「…」
ハルカ「とにかく、お風呂入って来た方がいいわ。服は私のを貸してあげるから」
アツコ「うん、ありがとう」トボトボ
カナ「…もしかして、やり過ぎた?」
ハルカ「そうね、カナも私も。一刻も早く解決してくれるといいんだけど」
チアキ「しかし、母乳を止める為には何をすればいいんでしょうか?」
ハルカ「そうねー…。こんな事当然初めてだし、何か良いアイディアはないかしら?」
トウマ「…よし」スクッ
カナ「トウマ、どこ行くの?」
トウマ「ちょっとな」
アツコ「ううっ、まだ出てくる…」ピュッ
アツコ「いくら洗っても、絞っても、全然止まらない」
アツコ「どうしよう、ずっとこのままだったら…」
アツコ~、ちょっといいか~?
アツコ「え、トウマくん?」
話したい事があるんだ、一緒に風呂に入れてくれよ
アツコ「い、いいけど…」
入るぞ~
ガラッ
アツコ「…トウマくん、本当に女の子だったんだね」ジーッ
トウマ「あ、あんまりじろじろ見ないでくれよ…//」
アツコ「ご、ごめんね」フイッ
トウマ「…それで、さっきの話なんだけどさ」
トウマ「母乳が出るってのは大変な事だと思うけど、あんまり考えすぎるのも良くないと思うぜ」
トウマ「出ようと出まいと、アツコが良い女だってのには変わりないんだからさ//」
アツコ「トウマくん…!」ジーン
トウマ「だから、枯れるまで吸い尽くせば、自然に止まると思うんだ」
アツコ「…」
トウマ「なんて、ダメだよな。ハルカやカナでダメだったんだし、オレじゃー」
アツコ「い、いいよ…?」
トウマ「え?」
アツコ「ちょっと恥ずかしいけど…。私のおっぱい、トウマくんになら//」
アツコ「//」コクッ
トウマ「じゃあ…、吸うぞ?」
アツコ「うん、おいで?」
トウマ「」ゴクッ
トウマ「」チューッ
アツコ「はっ…! んっ、ふうっ…//」
トウマ「苦しくなったら言ってくれよ?」
アツコ「う、うん」
アツコ「あっ、はっ、ううんっ!」
トウマ(搾ればもっと早く終わるかな…)ギュッ
アツコ「ふぁあああんっ!? おっぱい握っちゃらめえっ!」
トウマ「ご、ごめん!」パッ
アツコ「//」ハアハア
アツコ「ごめんね、もう大丈夫だから…。続けて?」
トウマ「お、おう」
アツコ「あっ、はっ、あんっ、ひうっ♪」
トウマ「なあアツコ…、気持ち良いのか?」
アツコ「うん、とっても…//」
トウマ「そうか…」
トウマ(と言う事は、気持ち良いと女はお漏らしするのか。オレも気をつけないと)
アツコ「ねえ、トウマくん、先っぽ強くつまんでくれない?」
トウマ「え? でも…」
アツコ「お願い、むずむずして我慢できないの…//」
トウマ(何だろう、アツコがすげーエロく見える…)ゴクッ
アツコ「もう少しでイケそうだから、お願いぃ…//」
トウマ「行くってどこへだ? まあいいや、それじゃあつまむぞ」コリコリッ
アツコ「んんんっ!? イックうううううっ!?」ブシャー
アツコ「…」ボーッ
トウマ「何かすげえな、胸とか下から出た奴でびっちゃびちゃだ」ペロッ
トウマ(あ、下から出た奴は甘くも何ともねえや)
トウマ「アツコ、どうだ? 母乳が止まった感じがするか?」
アツコ「…わからない、でも…」
トウマ「?」
アツコ「止まるまで続ければ、間違いなく大丈夫だと思うの」
アツコ「けど、ここからはお風呂じゃなくて、ベッドの上でして欲しいな?」ウワメヅカイ
トウマ「お、おう」ゴクッ
―暗転―
アツコ「寝ちゃった…。トウマくんの寝顔、可愛い//」ツンツン
トウマ「ううん、アツコぉ~」
アツコ「夢でも私と一緒にいるんだ、どんな夢を見てるんだろ?」
アツコ「良い夢だといいな、私も…」
アツコ「明日は母乳が止まっていますように。お休みなさい、トウマくん」
アツコ「うう~ん!」ノビッ
アツコ「良い朝…、でも、こっちは…」ギュッ
アツコ「いたっ…、あれ?」ギュッ ギュッ
アツコ「止まった…、母乳が止まったよ、トウマくん!」
トウマ「くう、くう…」
アツコ「あ、まだ寝てたんだ。起こしちゃ悪いよね」コソッ
アツコ「どうもありがとうね、トウマくん」チュッ
アツコ「ハルカ! 母乳止まったよ!」
ハルカ「ア、アツコ…。良かったわね…」
アツコ「うん! でも、ハルカはどうしたの? 上半身裸になったりして」
ハルカ「えっと…」
アツコ「ま、まさか…」
ハルカ「」ピュッ
―END―
次もみなみけになると思う
では
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423388479/
Entry ⇒ 2015.11.09 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
ヒトミ「負けないッス、ハルカ先輩」
ちょっとしたエロが入るかもしれない
じゃ、始める
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「ん、どうしたナツキ?」
ナツキ「これを食ってみてくれ」
ヒトミ「どれどれ…、おお、一口サイズのケーキか! お前器用だなー」
ヒトミ「味は…。うん…」
ナツキ「どうだ? 正直に言ってくれ」
ヒトミ「甘さが足りないかな」
ナツキ「そうか」
ヒトミ「同じくケーキ…。ん~、こっちは美味い!」
ナツキ「やっぱそうか」
ヒトミ「ちょっと待て、なんで同じケーキでこんなに違うんだ?」
ナツキ「最初に食べたのは普通の奴用、後に食べたのはヒトミ用だ」
ナツキ「激甘が好きだって言ってただろ? だから普通の奴だけ食べてもらうのも悪いからな」
ヒトミ「ナツキ…//」ジーン
ナツキ「ああ、ハルカ先輩に教わったんだ」
ヒトミ「へ、へえ~」
ナツキ「いけね、この件で先輩に呼び出されてたんだった。じゃあな、助かったぞ」タタッ
ヒトミ「…」
ヒトミ(気がきくし、料理も出来るし、男らしいし…、まあ頭は少しあれだけどさ)
ヒトミ(でも、ハルカ先輩か。最近妙に仲が良いよな)
ヒトミ(ハルカ先輩も綺麗だし、スタイルいいし、何でも出来るし、女神みたいな人だから)
ヒトミ(もしかして、もしかするかも…)
ヒトミ(いや待て、いくらナツキでもハルカ先輩とではスペックが違いすぎる)
ヒトミ(大丈夫だよな…。うん、大丈夫だ)
ヒトミ(なんて言いながら、結局気になって来てしまった)
ヒトミ(場所はここで間違いないはず。二人は…)
ヒトミ(あ、いた! いたけど…)
ヒトミ(え!? ハ、ハルカ先輩がナツキに抱きついてる!)
ヒトミ(嘘だろ、ハルカ先輩がナツキを…!)ガサッ
ヒトミ(しまった! に、逃げなきゃ!)コソコソ
ナツキ「どうしたんスか? ハルカ先輩」
ハルカ「ううん、何でもない。それよりありがとね、転びそうな所を助けてくれて」
ナツキ「これ位ならお安い御用ッス」
ハルカ「普段はこんな段差で転んだりしないんだけど…、何でだろ?」
ハルカ「ナツキくんがいるから、油断しちゃったのかな。あははっ」
ナツキ「お疲れなのでは? 無理はしない方がいいッス」キリッ
ハルカ「あー、うん、そうだね…」ガクッ
ナツキ「?」
ヒトミ「はあ…」
ヒトミ(確かにナツキはかっこいいけど、まさかハルカ先輩がナツキの事を好きになるなんて)
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「ん~?」
ヒトミ(ナツキのこの目は、年上の女性に抱きつかれて喜んでる目…)
ナツキ「元気が無いみたいだが、どうした?」
ヒトミ「…誰のせいだと思ってるんだよ! バーカ!」タッタッタッ
ナツキ「?」
ヒトミ「そんなの嫌だ…」ボソッ
マキ「あれ、ヒトミじゃん。どうしたの?」
ヒトミ「あ、マキ先輩」
ヒトミ(そうだ、マキ先輩に色々聞いてみよう)
ヒトミ「あの、もし仮にッスよ?」
ヒトミ「マキ先輩の好きな人が年上の女性に行為を持ってたら、先輩ならどうするッスか?」
マキ「え? う~ん、そうねー」
マキ「それで、自分に足りないところを埋めるの」
ヒトミ「なるほどー。と言う事は、マキ先輩は大人っぽい女性が好きな男性に惹かれてるんスね」
マキ「…どういう意味かな、それ?」
ヒトミ「私も頑張るッス。では、失礼するッス」
マキ「あ、ちょっと…」
速水「マキー、何してんの?」
マキ「速水先輩。実はかくかくしかじかで」
速水「ふ~ん」ニヤリ
マキ(あれ、私余計な事言った?)
速水「あの子がね~。よし、恋が実るように、私たちも協力してやろうじゃない。早速準備をしないと」
マキ「あの、部活は…」
ヒトミ(結局、ハルカ先輩の家に来てしまった)
ヒトミ(だけど、ここで先輩を観察すれば、私が何をしたらいいのかがわかるはず)ジーッ
ハルカ「~♪」
ヒトミ(鼻歌歌いながら料理か、すげえ手際がいいなー)
カナ「ヒトミちゃん、ハルカの方じっと見つめてどうしたの?」
ヒトミ「あ、いや…。ハルカ先輩みたいになるにはどうしたらいいのかなーって」
カナ「ハルカにぃ~?」
ヒトミ「な、なんだよ、悪いかよ…?」
ヒトミ「…」ペターン
カナ「無理だと思うけど」
ヒトミ「どこ見てんだよ、そっちの話じゃねーよ!」
ヒトミ「大体、そっちだって似たようなもんじゃんか!」
カナ「なにおー!?」
ハルカ「こらカナ、喧嘩は止めなさい」
カナ「だって、ヒトミちゃんが…」
ハルカ「…」ジーッ
カナ「わ、わかったよ…」
ヒトミ(視線だけでカナを大人しくさせた…。さすがッス、ハルカ先輩)
ヒトミ「ああ」
カナ「そうだなー。まずは家事が出来る事だな」
ヒトミ「ハルカ先輩ほどじゃないけど、一通り出来るぞ」
カナ「後は勉強が出来て、運動神経もいい事」
ヒトミ「勉強は…まあまあだな。運動は部活やってるから自信あるぞ」
カナ「それじゃあ…、あ、電話だ」
カナ「もしもーし、次女です」
ヒトミ(聞けば聞くほど、ハルカ先輩ってすげーよな。私で対抗できるのかな…?)
カナ「うんうん、わかった。じゃーねー」
ヒトミ「誰からだったんだ?」
カナ「ん、友だちから」
カナ「ところで話を戻すけど。ハルカになる為に一番大事なのは、奉仕の心だと思うんだ」
ヒトミ「奉仕の心?」
カナ「ほら、ハルカは私やチアキの面倒を良く見てくれるだろ?」
ヒトミ「確かに、それで奉仕の心か」
ヒトミ「え!? こ、これって…」
カナ「奉仕の心と言ったらこれしか無いだろ。これを使って、ハルカに近づくんだ!」
ヒトミ「でも、これは恥ずかしい…」
カナ「恥ずかしがってちゃ女は磨けないだろ!? なりふり構わない覚悟を持つんだ!」
ヒトミ「覚悟…、確かにそうだよな」
ヒトミ「わかった、私頑張ってみる!」
カナ「おう、その意気だ!」
ヒトミ「お気持ちだけ受け取るッス。じゃあ、失礼するッス!」
ハルカ「行っちゃった…」
ピンポーン
ハルカ「あれ、他にも誰か来たのかな。はーい」ガチャッ
速水「お邪魔していい?」
ハルカ「あ、速水先輩。どうぞどうぞ、よろしかったらお食事もいかがですか?」
速水「え、いいの? ラッキー、ちょうどいい時に来たみたいね。お邪魔しまーす」
速水「うん、ありがとー」
ハルカ「さて、チアキを呼んでこないと、チアキー」タタタッ
速水「…で、上手く言ったの?」コソコソ
カナ「うん、バッチリ。でも、なんでこんな事を?」コソコソ
速水「いやー、若い子の恋は応援してあげたいじゃない?」コソコソ
カナ「えっ、ヒトミちゃんが!?」
速水「声が大きいわよ」ハシッ
カナ「むぐっ…」
カナ「」コクコク
速水「ありがとー」
ハルカ「あれ、速水先輩、どうしたんですか?」
速水「ううん、何でもないよー。それじゃ、いただくわね」
ハルカ「はい、どうぞ」
ザーッ
ナツキ(まさか突然雨が降るなんて…。傘なんて持って来てねーぞ)
ヒトミ(ナツキのあの目は、傘が無くて困っている目だ)
ヒトミ(よし、こういう時こそ奉仕の心だ!)
ヒトミ「ナツキー、お前傘持って来てないだろ? ほら、貸してやるよ」
ナツキ「おまっ、これピンク…」
ヒトミ「ん? これ一本しかないぞ」
ナツキ「…は?」
ヒトミ「遠慮するなって、ほら」
ナツキ「いや待て、それだとヒトミが濡れて帰る事になるだろ」
ヒトミ「私の事は気にするなって」
ナツキ「あのな…、あ、そうだ」
ヒトミ「?」
ヒトミ「え…、ええっ!?」
ナツキ「何だよ、その意外そうな顔は」
ヒトミ「だ、だってそれってあいあい…」
ナツキ「どっちの意見も採用するには、この手しかない。よし、帰るか」
ヒトミ「ちょ、ちょっと…。ううっ」
ナツキ「雨が強くなって来たな」
ヒトミ「そ、そうだな…//」
ナツキ「? 顔が赤いぞ、風邪でも引いたか?」
ヒトミ「なっ!? 何でもねーよ!」
ナツキ「?」
ヒトミ(ナツキがこんな近くに…、ドキドキするのが止まらない)
ヒトミ(それに、ナツキって凄く大きい。こうやって近くに来るとよくわかる)
ヒトミ「ひゃわっ!? 何すんだよ!?」
ナツキ「傘貸してもらって風邪引かれたんじゃ、なんかすっきりしねーだろーが」
ヒトミ「で、でも…//」
ナツキ「…」ソッ
ヒトミ(あ、傘をこっちの方に寄せた。でもそれだとナツキが…)
ナツキ「これでいいか?」
ヒトミ「あ、ああ…」
ナツキ「?」
ヒトミ(あっ)フイッ
ナツキ「…」
ヒトミ(は、恥ずかしくて顔を見れない、なんかナツキのいい匂いまでして来たし//)
ナツキ「おっ、オレここまでだ。じゃあな、助かった」
ヒトミ「あ…、ああ、じゃあな」
ヒトミ「…傘の持ち手、ナツキの匂いがまだ残ってる」スンスン
先生「南は…、休みか。珍しいな」
ヒトミ(ナツキ…、私のせいだ。ナツキが風邪を引いたのは)
ヒトミ(放課後お見舞いに行って、それできちんと謝らないと)
先生「誰か、南の家にプリントを届けてくれる奴はいないか?」
ヒトミ「はい、先生! 私が行くッス!」
今、すげえ反応早かったな…
やっぱ嫁の力か…
ヒトミ「」ギロッ
先生「あー、それじゃあよろしく頼む」
ヒトミ「ウッス!」
ヒトミ「よし、準備はOKだな」
ヒトミ「でも、この服装は…、裾も短いし」
ヒトミ「いやいや、これが奉仕の心を出すには一番良い服装なんだ。けど、恥ずかしい…」
ヒトミ「向こうで着替えるようにするか。これは荷物に詰めてと」
ヒトミ「今度こそ大丈夫だ。行くか!」
ヒトミ「あ…」
ハルカ「ん?」
ヒトミ「ハルカ先輩、こんな所でどうしたんスか?」
ハルカ「うん、ナツキくんが学校を休んだって聞いたから、ちょっと様子を見に来たの」
ヒトミ「そうッスか…」
ハルカ「それで、ヒトミは?」
ヒトミ「わ、私は先生にプリントを頼まれたので…」
ハルカ「そうなんだ。ナツキくんの風邪、うつらないように気をつけてね。それじゃ」
ヒトミ「ウッス」
ヒトミ「時間から考えて、学校終わってすぐ来たっぽいな」
ヒトミ「先輩、そこまでナツキの事を…」
ヒトミ「いやいや、今は先輩の事を気にしている場合じゃない」
ピンポーン
ナツキ『誰ッスか?』
ヒトミ「私だ、先生に言われてプリントを届けに来たぞ」
ナツキ『そうか…。入ってくれ』
ヒトミ「お、おう」
ヒトミ「連絡くれた時もそうだったけど、大分悪そうだな…、家の人は?」
ナツキ「うつると悪いから、外に出てもらった。今日は誰もいない」
ヒトミ「えっ、じゃあ今お前一人か?」
ナツキ「ああ」
ヒトミ「…」ハァ
ナツキ「何だよ?」
ヒトミ「いや、謝りに来たのになんかその気が失せた」
ナツキ「なんでお前が謝るんだよ」
ナツキ「は? 元々オレは傘を持って無かったし、お前のせいじゃねーよ。オレが弱いせいだ」
ヒトミ「それじゃ私の気がすまないんだよ。よし、今日は私が一日看病してやる」
ナツキ「いいっての」
ヒトミ「遠慮すんなって、少しは他人を当てにすることを覚えろ」
ナツキ「…」
ヒトミ「とりあえず飯を作るか、大人しく寝てろよ」
ナツキ「おう」
ヒトミ「よし…、うん、これでバッチリだ、行くぞ!」
ヒトミ「待たせたな」
ナツキ「おう、悪いな…!」
ヒトミ「ど、どうですか? ご、ご主人様…//」
ナツキ「おまっ、それ!」
ヒトミ「メイド服? って奴だ。何でも人の世話をする時に着る服らしい…、です、ご主人様」
ナツキ「」ボーゼン
ヒトミ「と、とにかくお食事の支度をしますね、ご主人様!」タッタッタッ
ナツキ「…」ジーッ
ヒトミ(ううっ、凄い見られてる…。これはダメだったか?)チラッ チラッ
ヒトミ(いやいや、とにかく今はナツキの飯を作らないと)チラッ チラッ
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「な、何だ!?」
ナツキ「その…、下、何かはいて来いよ」
ヒトミ「えっ…」
ナツキ「さっきからチラチラ見えてる」
ヒトミ「…」
ヒトミ「//」ボンッ
ナツキ「あっ…」
ヒトミ(やっちゃった、動く時のことを全く考えてなかった!)
ヒトミ(よりによって、ナツキに下着を見られるなんて…、恥ずかしい!)
ヒトミ「とりあえず、体育で使ったブルマをはいて…、戻ろ」タッタッ
ヒトミ「その、大変お見苦しいものを…」
ナツキ「」ジーッ
ヒトミ(ううっ//)
ナツキ「その、悪かった」
ヒトミ「いやいや、今のは完全に私が…」
ヒトミ「…」
ヒトミ「しょ、食事の支度を続けますね//」
ナツキ「あ、ああ」
ヒトミ(今は集中しないと。私はナツキの看病をしに来たんだから)
ヒトミ(でも…)チラッ
ナツキ「」グーッ
ヒトミ「寝るのはやっ!?」
ヒトミ「けど、これで落ち着いて支度が出来るな。さあ、始めるか」
ナツキ「…」
ナツキ「」ムクッ
ヒトミ「あ、起きた。じゃなくて」
ヒトミ「起きられたようですね。ご飯になさいますか? ご主人様」
ナツキ「なあ、ヒトミ」
ヒトミ「はい、どうかなさいましたか?」
ナツキ「普通に話してくれないか? むず痒くて仕方ねえ」
ヒトミ「でも…」
ナツキ「お前が頑張って看病してくれてるのはわかったから」
ヒトミ「むぅ、わかったよ」
ナツキ「ああ」
ヒトミ「じゃあ、ほれ。アーン」
ナツキ「何してんだ?」
ヒトミ「体だるいだろ? だから食べさせてやる」
ナツキ「いや、そこまでしなくても…」
ヒトミ「いいから! はい、アーン!」
ナツキ「…アーン」
ヒトミ「どうだ、うまいか?」
ナツキ「ああ」
ヒトミ「そうか、それなら良かった」
ヒトミ「完食か、食欲はあるみたいだな」
ヒトミ「それじゃ、後片付けするから、大人しく寝てろよ」
ナツキ「ああ」
ヒトミ「~♪」
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「ん~、どうした?」
ナツキ「ありがとう、助かった」
ヒトミ「…どう致しまして//」
速水「ヒトミ」
ヒトミ「あ、速水先輩。どうしたんスか?」
速水「ちょっと来てくれる? 人前だと話し辛いから」
ヒトミ「あ、はい」
速水「ありがと。そうね、部室にでも行きましょうか」
ヒトミ「ウッス」
マキ「やっほ」
ヒトミ「あ、マキ先輩。チィッス」
速水「よし、じゃあ本題に入りましょうか」
ヒトミ「はい。それで何の話何スか?」
マキ「ヒトミ、あんたナツキに惚れてるでしょ?」
ヒトミ「…」
ヒトミ「//」ボンッ
ヒトミ「ななな、なにをいきなり//」
速水「何? このウブな反応」
マキ「見てるこっちが恥ずかしくなりますね」
ヒトミ「」ピクッ
ヒトミ「まあ、一応…」
速水「それじゃあ話は早いわね」
速水「私たちバレー部女子一同、あなたの恋を応援してあげる」
ヒトミ「えっ? 嬉しいッスけど、何でですか?」
速水「簡単な話よ、ナツキがハルカちゃんとそうなればますますバレー部から離れてしまう」
速水「でも、ヒトミとくっつけばナツキがバレー部の活動に参加するようになるかもしれない。そういう事よ」
ヒトミ「なるほど~」
ヒトミ「もちろんッス、先輩方が力を貸してくれるなら心強いッス!」
速水「よく言ってくれた! では早速…」
速水「恋を成就させる為の強力な武器があるのよ。どうぞ!」
アツコ「…//」
ヒトミ「…ええっ!? これ、本当に武器なんスか!?」
速水「もちろんよ! 巷で新妻に着て欲しい衣装NO.1なんだから」
ヒトミ「に、新妻…//」
ナツキ『おう』
ヒトミ『ご飯にする? お風呂にする? それとも…//』
ナツキ『そんな格好してるお前を食わない訳にはいかないだろ』ガバッ
ヒトミ『ああっ、あなた…//』
ヒトミ「…いいッスね」
マキ「お~い、あっちの世界から帰っておいで~」
速水「意外と妄想逞しいのね…」
速水「行ったか…。よーし、次はハルカちゃんの所に行くわよ~」
マキ「あの、本当にやるんですか?」
速水「もちろん、勝負はフェアじゃないと」
マキ「先輩はただ楽しんでるだけのような気が…」
アツコ「あの、速水先輩はどういう結果になって欲しいですか?」
速水「え? う~ん、どっちでもいいかな。面白くなれば」
マキ「あ、やっぱり」
速水(なんてね、私は…)
ヒトミ(なんて言ってはみたけど…)
ナツキ「…」
ヒトミ(こんな服、二人きりの時でもないと着れない。けど、そんな機会があるのか?)
ナツキ「…ふぅ」
ヒトミ(あ、ナツキのあの目は、献立で悩んでる目だ)
ヒトミ「ナツキー、何悩んでるんだ?」
ナツキ「ああ、明日の飯をどうしようかと思って…」
ナツキ「明日の夕飯は一人だからな、食わせる分にはバランスとか色々考えるからあっさり決まるんだが…」
ヒトミ「そっかー、一人だと手抜きしようかな? とかなるからな」
ナツキ「ああ」
ヒトミ「なるほど、自分だけの飯を作るって、かえって大変…」
ヒトミ(あれ? これってもしかしてチャンスじゃないか?)
ナツキ「ヒトミ、何考えてるんだ?」
ヒトミ(そうだ、行くなら今しかない。勇気を持って伝えるんだ、私!)
ナツキ「…はあ?」
ヒトミ「そうだ、それがいい、たまにはナツキも休むべきだぞ、うん」
ナツキ「お前、何言ってるんだよ。大体この前風邪引いた時に…」
ヒトミ「いいから、人の好意は素直に受け取れっ!」
ナツキ「お、おう、じゃあ頼むぞ」
ヒトミ(よし、押し切った。後は当日を待つだけ…)
ヒトミ「ふふっ♪」
ナツキ「??」
ヒトミ「今日はナツキと、二人きり~♪」
ヒトミ「っと、いけないいけない。ここで気を抜いたらダメだ。失敗しないようにしないと」キリッ
ヒトミ「さて、それでは…、あれ?」
ハルカ「えっ、ヒトミ?」
ヒトミ「ハルカ先輩、こんな所でどうしたんスか?」
ハルカ「ヒトミこそ、ナツキくんの家に何をしに?」
ヒトミ「」ピクッ
ヒトミ「わ、私は、ナツキが一人だって言うんで飯を作りに…」
ハルカ「私もナツキくんが一人だって聞いたから、たまには休んでもらおうと思って差し入れをしに来たの」
ヒトミ「そ、そうなんスか…」
ハルカ「ついさっき渡して今帰る所だったけど、そういう事なら私の分は明日の朝にでも食べてもらおうかな?」
ハルカ「ヒトミからそう言っておいてくれる? やっぱり作りたてのご飯の方が美味しいと思うから」
ヒトミ「あ、はい」
ハルカ「よろしくね。私は妹たちの食事の支度があるから、これで」タタタッ
ヒトミ「お疲れ様ッス、ハルカ先輩」
ハルカ「うん」
ハルカ(わざわざ自宅に料理を作りに? これは…)
ヒトミ(流石はハルカ先輩ッスね。でも、私だって負けないッス)
ナツキ『おう、上がってくれ』
ヒトミ「お邪魔しまーす」
ナツキ「悪いな、わざわざ来てもらって」
ヒトミ「気にするなよ、私が来たくて来たんだから(うわ、ナツキ部屋着だ//)」
ナツキ「ところで、さっきハルカ先輩が来たんだが…」
ヒトミ「ああ、ちょうどすれ違ったぞ、先輩の分は明日の朝に食べて欲しいって」
ナツキ「そうか、じゃあ冷蔵庫に閉まっておくか」
ヒトミ(あれ、何か妙にあっさりしてるような…)
ナツキ「のぞかねーよ。…着替え?」
ヒトミ(い、いよいよこれを着る時が…! 覚悟はしたつもりだけど、いざとなると…)ヌギッ
ヒトミ(いいや、女は度胸だ! これもナツキを振り向かせる為!)
ヒトミ「準備できたから、今から作り始めるぞ」
ナツキ「おう、よろしくたの…! お、お前!」
ヒトミ「何だよ、私がどうかしたのか?」
ナツキ「どうかしたって、それ…!」
ヒトミ「…//」
ナツキ(裸にエプロンだけとか…、何を考えてるんだ!?)
ナツキ「いや、だが…」
ヒトミ「大人しくしておけ、すぐ出来るから」
ナツキ「…」
ヒトミ(うわあああっ、やっぱり恥ずかしい!)
ヒトミ(で、でも…)
ナツキ「」ジーッ
ヒトミ(ナツキがじっとこっちを見てる。これって効果ありって事だよな?)
ナツキ「」フイッ
ヒトミ(あ、視線をそらした。今の内に!)ササッ
ナツキ「…おう」
ヒトミ(動揺してるな、ここで更に先輩から伝授された技を…!)
ヒトミ「うまそうだろ? 今日は我ながら上手に出来たんだ!」ズイッ
ナツキ「!」
ヒトミ(どうだ、必殺純白の胸元!)
ヒトミ(大きさじゃハルカ先輩には敵わないけど、肌の綺麗さなら自信あるんだ!)
ナツキ「頂きます! …ご馳走様!」
ヒトミ「はやっ!?」
ナツキ「うまかったぞ、風呂入ってくる」ダダダッ
ヒトミ「あっ…」
ヒトミ「いやでも、風呂だったらまだ教わった作戦が使えるはず!」
ヒトミ「と言う訳で、私も準備をして…」
ヒトミ「よし、じゃあ行くか!」
ヒトミ「頑張るぞ、私。オー!」
かぽ~ん
ナツキ「ふう…」
ナツキ(ヒトミの奴、急にどうしたんだ?)
ナツキ(風邪の時もそうだが、今日だって…)
ナツキ(そうでなくても、オレは…)
ヒトミ『ナツキー、湯加減はどうだ?』
ナツキ「え? 湯加減も何も、機械でやるから丁度いいが」
ヒトミ『そうか~。じゃあ私も入るとするか』
ナツキ「は?」
ガラガラッ
ヒトミ「~♪」
ナツキ「お前、何してんだよ!?」
ヒトミ「せっかくだから、背中でも流してやろうかと」
ヒトミ「安心しろ、ちゃんとタオルは巻いてるんだから」
ナツキ「そういう問題じゃ…、そこまでの世話はいらん!」
ヒトミ「遠慮するなよ、私に任せとけって」
ナツキ「…勝手にしろ」ザバーッ
ナツキ「…」
ヒトミ(ナツキの背中、大きくて筋肉質で、正に男の背中って感じだな。かっこいい…//)ウットリ
ナツキ「なあ、ヒトミ」
ヒトミ「ん~、どうした?」
ナツキ「最近、様子がおかしいぞ? 一体何があった?」
ヒトミ「…」
ナツキ「話せないような事ならあえて聞かんが、こう違うとこっちまで不安になる」
ヒトミ「…悪い。でも、今は話せない」
ナツキ「そうか、じゃあ聞かねえ」
ナツキ「おう、ちょうどいいぞ」
ヒトミ「そうか」ゴシゴシ
ナツキ「…」ブツブツ
ヒトミ「ん、何か言ったか?」
ナツキ「何でもねえよ」
ヒトミ「そうか」
ナツキ「こんなもんでいいぞ、前は自分で洗う」
ヒトミ「そ、それは当たり前だろ//」
ヒトミ「えっ…」
ナツキ「まさかお前、風呂で体を洗わないのか?」
ヒトミ「そんな訳無いだろ!」
ナツキ「だろ? ちょうど明日お湯変えるから、タオルのままで入ってくれて構わん」
ヒトミ「そ、それって…//」
ナツキ「お互い長風呂だから、ゆっくりつかるぞ」
ヒトミ「…う、うん、ありがとう//」
ナツキ「それはこっちのセリフだ。少し狭いかもしれんが、そこは我慢してくれ」
ヒトミ「お、おう(むしろ大歓迎だ!//)」
ヒトミ(はぁ~♪)ポッ
ヒトミ(嬉しかったな~、ナツキとお風呂…//)
ヒトミ(せめてもう一回位、いや、それは流石に望み過ぎか)
ナツキ「…」
ヒトミ(ナツキの顔が見られるだけで、私は…)
ハルカ「ナツキくん、ちょっといい?」
ナツキ「あ、ハルカ先輩。ウッス」
ヒトミ「」ピクッ
ハルカ「ナツキくん、前に映画好きだって言ってたよね?」
ナツキ「はい、わりと」
ハルカ「それじゃあさ、この映画私と一緒に見に行かない?」チケットピラッ
ナツキ「!」
ヒトミ「!」
クラスメイト「「!!」」
ヒトミ(あれは…、恋愛の泣けるマジな映画!)
おいおい、マジかよ…
三角関係か、こりゃマジ修羅場だな…
ヒトミ「」ギロッ
いけね、番長がキレそうだ。黙ってよ
ハルカ「もちろん」
ナツキ「…」チラッ
ヒトミ(あっ、ナツキがこっち見た)
ナツキ「いつにします?」フイッ
ヒトミ(あっ…)
ハルカ「今週の日曜日なんてどう? 待ち合わせは10時頃で」
ナツキ「了解ッス」
ハルカ「ありがと、楽しみにしてるからね」
ナツキ「ウッス」
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「!」ビクッ
ヒトミ「な、何だよ!?」
ナツキ「ちょっと来てくれ」
ヒトミ「は? まあ別にいいけど」
ナツキ「悪いな」
ヒトミ(ナツキの奴、何考えてるんだ…?)
ナツキ「この映画、お前も一緒に来ないか?」チケットピラッ
ヒトミ「…はっ?」
ナツキ「先輩から貰ったチケット、二枚重なってたんだ。これって、他にも誰か誘ってくれって事だろ?」
ナツキ「で、どうだ?」
ヒトミ(いやいやいや、アホかお前は!)
ヒトミ(どう考えても間違えたに決まってるだろ! でも…)
ヒトミ(ここで断ったら、ナツキとハルカ先輩が二人きりに…)
ヒトミ「…行く」
ナツキ「そうか」
ヒトミ(でも、私はナツキを、誰にも渡したくないんス)
ナツキ「日にちと時間はさっき先輩が言った通り、場所は決まったら連絡する」
ヒトミ「わかった。…ナツキ」
ナツキ「ん?」
ヒトミ「楽しみにしてるからな」
ナツキ「…おう」
ヒトミ「う~ん、ちょっと服に着られてる感が…」
ヒトミ「いやいや、せめて服くらいは可愛く仕上げないと!」
ヒトミ「あ、それから化粧もしろって先輩たちが言ってたっけ…」
ヒトミ「でも、私に化粧って…、とりあえず口紅かな」
ヒトミ「後マラカス? マカスラ? 何だっけこの目に塗る奴」
ヒトミ「先輩たちになんかたくさん貰ったけど、使い方が良くわからない…」
ヒトミ「いけない、もうこんな時間だ! もういいや、このまま行こ!」ダダッ
ヒトミ「それに、ハルカ先輩も…。ただでさえ二人きりじゃなくなってるって言うのに」
ヒトミ「先輩、絶対怒ってる…」
ヒトミ「」ブルルッ
ヒトミ「ま、まあそれはおいといて、ナツキは…」
ヒトミ「いた。おーい、ナツキー!」ブンブン
ヒトミ「ごめん、待ったか?」
ナツキ「いや、そんなに」
ハルカ「あれ、一緒に来る人ってヒトミだったんだ」
ヒトミ「ハルカ先輩、チィッス」
ハルカ「うん、こんにちは」ニコッ
ヒトミ(あれ、先輩全く怒ってない? むしろご機嫌と言うか…)
ヒトミ(それより、先輩すげーなー。化粧していつもより数段綺麗さが増してるって言うか)
ヒトミ(よっぽど気合入れてたんだな…。ナツキとのデートに)
ナツキ「!」
ヒトミ(こ、これは…! ごく自然に抱きついて胸を押し付けている!)
ヒトミ(自分の武器を生かしての攻め…、さすがハルカ先輩!)
ヒトミ「そ、そうだな、行くぞナツキ!」ダキッ ペタッ
ヒトミ(凄く失礼な効果音がした気がするけど…、私だって負けないッス!)
ナツキ「…」チラッ チラッ
ヒトミ(うわー、明らかに先輩の胸を意識してるよ~! これは圧倒的に不利かもしれない…)
先輩『男君!』
男『先輩!』
クラスメイト『男!』
男『クラスメイト!』
ヒトミ(すげー修羅場、男も大変だな)
ハルカ「」ピトッ
ヒトミ「!」
ヒトミ(ハルカ先輩、絶妙なタイミングでナツキの手を握ってる! さすが先輩)
ヒトミ(よし、次にいい感じになった時には私も!)
ヒトミ「んにゃっ!?」
ナツキ「?」
ヒトミ(ナツキの奴、いきなり手を握って来たよ!)アタフタ
ヒトミ(そんな、急にされても心の準備が!)アタフタ
ヒトミ(でも…、ナツキの手、凄く暖かい//)
ハルカ「…」
ヒトミ(映画、もっと続いてくれないかな。せめて後二時間位…)
ヒトミ「ん~、楽しかった~!」ノビッ
ナツキ「そうだな」
ハルカ「いい映画だったね。まあ、オチにはちょっと納得行かなかったけど」
ヒトミ「え~、ハルカ先輩はああいう展開嫌いッスか?」
ハルカ「嫌いと言うか、ねえ…。クラスメイトと結ばれるのは」
ヒトミ「?」
ハルカ「ところでヒトミ、ちょっと二人で話しない?」
ヒトミ「!」
ヒトミ「…いいっすよ」
ナツキ「ウッス」タッ
ハルカ「…」
ヒトミ「…」
ハルカ「それで、なんでこんな場を設けたか、ヒトミは察しがついてる?」
ヒトミ「もちろん、ナツキの事ッスよね?」
ハルカ「ええ。まさかデートのつもりがもう一人女の子を連れてくるなんて…」
ヒトミ「ハルカ先輩は、ナツキの事好きなんスよね?」
ハルカ「…」
ハルカ「もちろん、好きよ。愛してるわ」
ヒトミ「もちろん、ナツキの事好きッス。ハルカ先輩に負けないくらい」
ハルカ「でしょうね。そうでなければ映画に一緒に来たりしないもの」
ハルカ「でも、ここまであっさり思い通りに行くなんて」
ヒトミ「えっ?」
ハルカ「もしかして、ヒトミは私がうっかりチケットを二枚渡したと思っていたの?」
ヒトミ「…わざとって事ッスか」
ハルカ「そう、ナツキくんがあなたを誘うようにね」
ハルカ「そして、この関係に決着をつける為に」
ヒトミ「…」
ハルカ「あの人は、恋愛を捨てて母代わりとして生きてきた私にとって、初めて本気で好きになった人」
ハルカ「だから、誰が相手でも譲りたくないの」
ヒトミ「すみませんが、それは出来ない相談ッス」
ヒトミ「私だって、ナツキの事が本気で好き。たとえハルカ先輩が相手でも、絶対に譲らないッス」
ハルカ「…」バチバチ
ヒトミ「…」バチバチ
ハルカ「ふぅ、仕方ないわね。それなら、勝負をしましょう」
ヒトミ「いいッスよ。どう決着をつけますか?」
ハルカ「そうでない方は、きっぱりとナツキくんを諦める…、これでどう?」
ヒトミ「了解ッス」
ハルカ「覚悟しておきなさい。私、負けないから」ゴゴッ
ヒトミ「その言葉、そっくりお返しするッス」キッ
ヒトミ(凄い覇気だけど…、ここで引いてたら話にならない)
ハルカ「いい目ね、当日を楽しみにしてるわ」フイッ
ヒトミ「ええ」
ヒトミ「…さて、チョコってどうやって作ればいいんだ?」
ヒトミ「勢いで受けたは良いけど、どうしよう…」
速水「なるほど、それで私たちに相談をもちかけたと」
ヒトミ「はい」
マキ「確かに、ハルカ相手だったら私たちがいてちょうどいい勝負ですからね」
ヒトミ「マキ先輩、是非あっと驚くアイディアをお願いするッス」
マキ「任せなさい! あれ、それって調理の方では…」
アツコ「ところでヒトミ、渡す相手の好みとかは分かってるの?」
ヒトミ「あ、はい。あんまり甘い物は好きそうじゃないんで、甘さは控えめにしようかと」
アツコ「ふむふむ」
アツコ「量も少なめにして、後は…」
マキ「いかにしてチョコに自分の気持ちを乗せるか…」
マキ「ヒトミは、ナツキの事どう思ってる? いや、好きなのは知ってるけど」
ヒトミ「…えっと、その…//」
マキ「…やっぱいいや、聞きだすまでに時間かかりそうだから」
速水「だったらこれをこうして、すぐにデコレーション出来る様にしようか」
アツコ「そうですね」
ヒトミ「! な、ななっ//」
速水「まあ、これは最初に渡すチョコのおまけね。男にとっちゃむしろ主食だろうけど」
アツコ「は、速水先輩//」
速水「こんなもんかな。私たちが手伝えるのはここまでよ」
速水「気合入れて、しっかり気持ちを伝えられるように頑張りなさい」
ヒトミ「はい!」
アツコ「頑張ってね、ヒトミ」
ヒトミ「ウッス!」
ヒトミ「…先輩方にもここまで協力してもらったんだ」
ヒトミ「例え相手が完璧超人の初代番長だとしても、絶対に勝って見せる」
ヒトミ「ナツキを好きだって気持ちだけは…、誰にも負ける訳には行かないッス!」
ハルカ「…来たわね、ヒトミ」
ヒトミ「ええ、もちろん」
ハルカ「ナツキくんはすでにこの先にいるわ。全ての事情を説明した上でね」
ヒトミ「そうッスか」
ハルカ「それで、どっちが先に行く?」
ヒトミ「先輩からどうぞ」
ハルカ「随分余裕ね? まあいいわ、それじゃあお先に」ガチャッ
ヒトミ「…」
ガチャッ
ヒトミ「えっ?」
ハルカ「…」
ヒトミ「は、早かったッスね、ハルカ先輩」
ハルカ「ええ、そうね」
ヒトミ「それで、結果は…」
ハルカ「」チラッ
ヒトミ「あっ…」
ヒトミ「たぶん…」
ハルカ「両方受け取ってもらえないって可能性もあるわよ」
ヒトミ「い、嫌な事言わないで下さいよ…」
ハルカ「私にとってはそっちの方が良いわよ。まだチャンスがあるって事だもの」
ヒトミ「…」
ハルカ「さ、行ってらっしゃい」
ヒトミ「ウス、行ってくるッス」ガチャッ
ハルカ「…ふぅ」
ハルカ「自分で宣言した以上、潔く諦めるわ」
ハルカ「二人とも、幸せに…」ツーッ
ハルカ「ふふっ、流石に1人じゃ強がれないか」
ハルカ「私の頭の中、ぐちゃぐちゃしてる…、どうやっても現実は変えられないって言うのに…!」ポロッ
ハルカ「ナツキくん…、好きっ…、大好きだよっ…!」ポロッ… ポロッ…
ナツキ「おう」
ヒトミ「…」
ヒトミ(ヤバイ、いざとなったら凄く緊張して来た。これでもし受け取って貰えなかったら…)
ナツキ「それで、ヒトミはどんなチョコを作って来たんだ?」
ヒトミ「…へっ?」
ナツキ「へっ? ったって、オレにくれるんだろ? 別に今教えてくれたっていいじゃねーか」
ヒトミ「いや、そりゃそうだけど…! お前、ハルカ先輩の話聞いてたか!?」
ヒトミ「…つまり、それって」ゴクッ
ナツキ「…」
ナツキ「オレは初めから、ヒトミ以外のチョコは貰う気ねーよ」
ヒトミ「!」
ヒトミ「お前…」ポロッ…
ナツキ「おい、何泣いてんだよ!?」
ヒトミ「べ、別に泣いてねーよ!」グシグシ
ヒトミ「嬉しくて、目から汗が出ただけだからな!」
ナツキ「…そうか」
ナツキ「まあ、ヒトミの前で言うのも何だが、確かにハルカ先輩は素敵な女性だ」
ナツキ「けどそれだけだ、そんな事オレには関係ない」
ナツキ「ヒトミ、お前はオレが手も足も出なかった初めての女だ」
ナツキ「あれ以来、オレはお前に惹かれていた」
ナツキ「ついついじっと見ちまう事もあった。それが悪いと思ってわざと視線をそらせたりもした」
ヒトミ「そう言われると、いくつか心当たりがあるような…」
ナツキ「風呂で背中を流してもらった時に、ずっとこうしていて欲しいって思った」
ナツキ「けど、オレはこんな男だ。自分の気持ちが上手く伝わるか自信がなかったんだ」
ヒトミ「…」
ナツキ「お前がそんなオレでも良いって言うなら、改めて言わせてくれ」
ナツキ「ヒトミのチョコ、オレにくれねーか?」
ヒトミ「…ぷっ。らしくねーな」
ヒトミ「お前はもっと男らしい奴だろ? どっしり構えてれば良かったのに」
ナツキ「うるせえ」
ヒトミ「小さいけど、私の気持ちがしっかりこもってるからな。あ、ありがたく食えよ!?」
ナツキ「おう。…開けるぞ」パカッ
『大 好 き』
ナツキ「…」
ヒトミ「…」
ナツキ「」パクッ
ヒトミ「…ど、どうだ?」
ナツキ「すげえ甘い。でも、すげえうまい」
ヒトミ「そっか…。ふふっ♪」
ナツキ「?」
ヒトミ(ううっ、やっぱりこれは…!)
ヒトミ(でも、こればっかりは今日伝えないと!)
ヒトミ「今日の放課後、私の家に来てくれ」
ヒトミ「もう一つ、渡したいチョコレートがあるんだ//」
ナツキ「? わかった」
ヒトミ「よし、約束したぞ!? じゃあな! また放課後!」スタタッ
ナツキ「…おう」
ナツキ「ヒトミ、来たぞー」
ヒトミ『おおおう! 入ってくれ!』
ガチャッ
ナツキ「なんだこれ、玄関にバケツ? あ、チョコとはけが入ってる」
ヒトミ「それを持って、私の部屋に来てくれ//」
ナツキ「わかった。…じゃあ、入るぞ」
ガチャッ
ナツキ「な…!」
ヒトミ「や、約束通りチョコを渡すからな…//」ゼンラ
ヒトミ「先輩に聞いたんだ、男が好きなチョコの中身は女だって」
ヒトミ「だから、そのチョコを私の体に塗って、私を食べてくれ//」
ナツキ「」ボーゼン
ヒトミ(ナツキのあの目は…、何を考えているのかわからない!)
ヒトミ(ううっ、これは失敗したかも//)
ナツキ「…ヒトミ」ファサッ
ヒトミ「えっ?」
ヒトミ(ナ、ナツキの上着! ナツキのいい匂いがする…//)クンクン
ナツキ「気持ちはありがたいが、それで風邪を引いたらどうしようもねえだろうが」
ヒトミ「ナツキ…!」ジーン
ナツキ「まあ、それはそれとして」ズイッ
ヒトミ「へ?」
ナツキ「羽織るだけなら、前は空いてるよな? オレは出された物を残さない主義なんだ」ニヤッ
ヒトミ「…お、おう、かかって来い!」
ヒトミ「んっ…//」
ナツキ「くすぐったいか?」
ヒトミ「少し…」
ナツキ「それなら一気に行くか、我慢しろよ」
ヒトミ「え、ちょっと待って…、ひゃあああん!!」
ナツキ「」ペタペタペタ
ヒトミ「ふっ、ひうっ、あんっ♪」
ナツキ「声出すなよ、何か変な感じになるだろ」
ヒトミ「そんな事言われても…// ああぁっ!」
ヒトミ「し、下…//」
ナツキ「…ここだけ濡れてるな、塗りにくそうだ」ペタッ
ヒトミ「ひゃぅ! そ、そこにいきなりい…//」
ナツキ「なんだ、チョコが塗った先から垂れて行くじゃないか」
ヒトミ「だ、だってえ//」
ナツキ「しょうがないから、ここだけ先に食べるか」パクッ ペロッ
ヒトミ「んんんんん~っ!?」プシャッ
ヒトミ「! な、舐めるなバカ//」
ナツキ「ダメなのか。じゃあ続きを…」
ヒトミ「ちょ、ちょっと待ってくれ」
ナツキ「?」
ヒトミ「」ドキドキ カチャカチャ
ナツキ「おい、なんでオレのズボンに手をかけてるんだ?」
ヒトミ「お返しが欲しくなったんだ…。私にナツキのホワイトチョコ、食べさせてくれ♪」パクッ
ナツキ「うっ…!」
―暗転―
ヒトミ「はあ~♪」
ヒトミ(今でも昨日の事みたいに思い出せる。ナツキとチョコの食べ合い//)
ヒトミ「もう一回出来ないかな~、なんて」
ナツキ「ヒトミ」
ヒトミ「わっ! な、何だよ!?」
ナツキ「これ、バレンタインの時のお返し。受け取ってくれ」
ヒトミ「え? もちろんだけど…、封筒?」
ヒトミ「おう」
ヒトミ「…! こ、これって…!」
ナツキ「ヒトミはおまえ自身をくれたから、そのお返しって言ったらこれしか思いつかなかった」
ナツキ「日付とかはまだ書けないが、オレが書くべき所は全て記入してある」
ナツキ「高校を卒業して、オレが手に職をつけた時に」
ナツキ「ヒトミの名前が書かれた状態のそれを、役所にもって行きたい。どうだ?」
ヒトミ「もちろんOKだぞ。ナツキがきちんとプロポーズしてくれるまで、名前を書いて大事に持っておくから」
ナツキ「…今のじゃダメか?」
ヒトミ「ダメに決まってるだろ? もっと私の心がとろけそうな奴で頼むぞ」
ナツキ「…」ダキッ
ヒトミ「ふえっ!?」
ナツキ「愛してる、ヒトミ」ボソッ
ヒトミ「…//」バタッ
ナツキ「…あんなセリフ言うくらいなら、顔赤くして倒れる癖を直せっての」
保坂「ついに出来たぞ…」
保坂「オレのオレによる南ハルカの為の菓子が!」
保坂「これで傷心の南ハルカをオレが癒す訳だ…」
保坂「すると、南ハルカがオレに抱きついてくる訳だ…」
保坂「それをオレは優しく抱き返す訳だ…」
保坂「パーフェクトな訳だ…」
速水「保坂~、何妄想垂れ流してんの?」ボカッ
保坂「痛いじゃないか」
速水「気のせいよ、それより何それ?」
保坂「待っていろ南ハルカ、今オレが行ってやるからな!」ガバッ
速水「脱ぐ所じゃないでしょ」
速水(うん、これで良いのよ。保坂はハルカちゃんを追ってる時が一番生き生きしてる)
速水(私は、ただ…)
速水「そうなんだ~、上手く渡せるといいわね」パクッ
保坂「南ハルカに渡すと言ったはずだ、食べちゃダメじゃないか」
速水「ほうね」モグモグ
保坂「全部食べちゃダメじゃないか」
速水「そうね、ごちそうさま」
速水「え?」
保坂「どうせ速水が食べたがるだろうからと、一応作っておいたのだ」
保坂「近しい者を悲しませるようでは、とても南ハルカを笑顔になどできないからな」
速水「…」
保坂「どうした、オレの顔に何かついてるのか」
速水「目と耳と鼻と口と…」
保坂「そうか」
速水「」クスッ
保坂「なぜそこで笑う?」
速水「ううん、何でも♪」
保坂「?」
マキ「うわー、凄く綺麗だね~!」
アツコ「ウェディングドレス、とても似合ってるよ」
ヒトミ「あ、ありがとうございます…//」
速水「ほんと羨ましいわ~。女子バレー部の中でヒトミが一番乗りだなんて」
ヒトミ「なんかすみません…」
速水「ううん、気にする事ないわよ、頑張って幸せな家庭を築きなさい」
ヒトミ「はい、もちろんッス!」
ヒトミ「」ビクッ
速水「あら、もしかして私たちお邪魔?」
ヒトミ「すみません、出来れば…」
マキ「りょーかい。それじゃ、後でね」
アツコ「式、楽しみにしてるから」
ヒトミ「ウッス」
あれ、みんなもういたんだ
遅いよハルカ~、また後でね
うん
ヒトミ「…」
ガチャッ
ハルカ「久しぶりね、ヒトミ」
ヒトミ「ウッス」
ヒトミ「そりゃあもう、自慢の旦那様ッスから」
ハルカ「…」
ヒトミ「あ、あの、これ…!」スッ
ハルカ「え、これって…」
ヒトミ「今回は顔見知りだけの式なんで、結局使う場面がなくなっちゃったんス」
ヒトミ「それで、私がハルカ先輩にプレゼントしたいって言ったら、OKが出て」
ハルカ「新婦が投げるブーケ…」
ヒトミ「やっぱり、私はハルカ先輩にも幸せになって欲しいんス」
ハルカ「…」
ヒトミ「その…」
ハルカ「結局ナツキくんを取っちゃったのに、随分虫のいい話ね?」
ヒトミ「あ、いや…」
ヒトミ「…ありがとうございます!」
ハルカ「それじゃあ、私も幸せになる為に頑張りますか。ヒトミよりもずっと素敵な旦那様を見つけてあげる」
ヒトミ「それは無理ッスね。だってナツキより良い男なんていないッスから」
ハルカ「…」
ヒトミ「…」
ハルカ ヒトミ「」クスッ
ハルカ「今度こそ負けないからね、ヒトミ」
ヒトミ「私だって、負けないッス!」
―END―
みなみけのSSもっと増えて欲しい
次もみなみけ、今日か明日にみなみけ
では
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422936009/
Entry ⇒ 2015.11.07 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
ナツキ「ハルカ先輩が…」
一回だけ安価するかもしれないし、しないかもしれない。
糖分と塩分が足りないSSになると思うので、各自で補充を。
カナ(なあチアキ、ハルカは一体どうしたんだ?)
チアキ(わからん)
カナ(まあそうだろうな。だが、学校から帰って来てずっとため息ばかりでは気になってしょうがない)
チアキ(そうだな)
カナ(チアキ、ちょっと聞いてみてくんない?)
チアキ(なぜ私が)
カナ(お願い事はチアキの方が適役じゃん、頼むよ~)
チアキ(…仕方ないな)
ハルカ(やっぱり男の人って、ヒトミやマキみたいに可愛いタイプの子の方が好みなのかしら?)
ハルカ(って、なんで私はナツキくんの事を気にしてるんだろ…)
ハルカ「ふう…」
チアキ「ハルカ姉さま」
チアキ「先ほどからため息をついていますが、何かあったのでしょうか?」
ハルカ「ううん、何でもないよ。心配かけてごめんね」
チアキ「そうですか…」
ハルカ「そうだ、そろそろ夕飯の支度をしないと」
チアキ「お手伝いします」
カナ(…チアキ、そこで引くんじゃないよ)
カナ「何でも無いって言われるとさ、余計に気にならない?」
ケイコ「え、何が?」
カナ「いや、何でも無い」
ケイコ「ふ~ん…」
カナ(さ~て、どうしたものかな…)
カナ(せめて何に悩んでいるのか位分からないと、こっちもすっきりしないし)
ケイコ「とりあえず、悩み事を相談される位に信用される人間になればいいんじゃないかな?」
カナ「そっか、なるほど~!」
カナ「って、それじゃいくら時間があっても足りないだろ! 私は今聞きたいんだよ!」
ケイコ「そう言われても…」
リコ「何、悩み事? それなら占い師にでも相談してみれば?」
カナ「占い師~?」
リコ「解決できるかどうかは分からないけど、気分が晴れるのは間違いないから」
カナ「そうなのか?」
リコ「占いの為に話をきちんと聞いてくれるし、あまり悪い事を言ったりもしないし」
カナ「占いね~。まあケイコよりはちゃんとした意見かな」
ケイコ「え~っ…」
カナ「せっかくだし、ハルカに勧めてみるか~、占い」
???「あの…」
カナ「ん?」
???「余計な事かもしれませんが、家に帰ってから、あまり話をしすぎない方がいいですよ」
???「そうしないと、あなたはお姉さんと喧嘩をして家出をします」
???「それからまもなく、交通事故にあってしまいますから」
カナ「…」
???(ううっ、やっぱり余計だったかな…)
カナ「お前、占い師か?」
???「えっ?」
カナ「いきなり人の前に現れて予言とか、完全に占い師じゃないか!」
???「ええと、別に占いとかでは…」
カナ「まあいい、家のハルカが困ってるんだ、すぐ来てくれ!」ぐいっ
???「えっ!? ちょ、ちょっと…」
カナ「ハルカー、占い師を連れて来たぞ~!」
ハルカ「?」
カナ「さ、早速ハルカを占ってくれ」
???「ううっ…」
ハルカ「ちょっとカナ、その子困ってるじゃない!」
カナ「だって、こいつがいきなり声をかけて来たから」
ハルカ「だとしても、無理やり連れて来る事はないわよ!」
ハルカ「ごめんね? 妹が迷惑かけたみたいで」
???「い、いえ、原因を作ったのは私ですから…」
ハルカ「とにかく、とりあえずお茶を出すから、少し待っててね」
???「は、はい」
???「はい、ありがとうございました」
カナ「よし、それじゃあハルカを…」
ハルカ「それはもういいの!」
???「あ、あの…」
ハルカ「ん?」
???「不都合がなければ、お話を聞かせていただけないでしょうか?」
???「差し出がましいようですが、見知らぬ人に話す事で消える不安もありますし」
ハルカ「う~ん、あんまり人に話せる内容じゃないのよね…」
ハルカ「そもそも、名前すらわからない人に話をするって言うのも…」
???「あっ、そうですね。申し遅れました」
ミツキ「私、大橋ミツキっていいます」
ミツキ「そ、そうですよね…」
ミツキ「私、その、カナさんが言うような占い師ではないんですけど」
ミツキ「いわゆる超能力と言うか、第六感が発達していると言うか、そう言う所がありまして…」
ハルカ「へえ?」
ミツキ「それで、カナさんが交通事故にあう未来が見えたので、声をかけたんです」
ハルカ「なるほどね」
カナ「なんだよ~、占い師じゃないのかよ~」
ミツキ「さっきからそう言ってるんですけどね…」
ミツキ「すみませ…、あっ」
ハルカ「どうしたの?」
ミツキ「ええっと、ハルカさんでしたよね」
ハルカ「うん、どうしたの?」
ミツキ「その、言い辛いんですけど…」
ハルカ「気にしないで言ってみて」
ミツキ「は、はい」
ミツキ「それを解決する為には、一緒にご飯を食べて、よく話し合いをするのがいいかと」
ハルカ「…それ、さっきの未来が見えるって奴?」
ミツキ「あ、はい」
ハルカ「…」
ミツキ「あの、ハルカさん?」
ハルカ「ああ、ごめんね、ちょっと考え事しちゃって」
ハルカ「ミツキちゃん、アドバイスありがとう」
ミツキ「いえ、私でお役に立てれば」
ミツキー、どこ~?
ミツキ「あ、アカネちゃんが呼んでる!」
ミツキ「すみません、私はこれで失礼します!」パタパタパタ
ごめん、ちょっと友だちの所に
へえ、ミツキに友だちなんていたんだ?
アカネちゃん酷い!
カナ「…まるで、台風のような奴だったな」
ハルカ「その中心は間違いなくカナだけどね」
ハルカ「余計な事言わないの。それよりご飯の支度をするから…」
カナ「あ、ケイコと約束があるんだった」ピュー
ハルカ「こら、逃げるな!」
ハルカ「…行っちゃったか」
ハルカ「いが栗って、恐らくナツキくんの事よね…。ふふっ」
ハルカ「じゃなくて! 会った事が無いナツキくんを出すって事は、ミツキちゃんの占いは本物?」
ハルカ「だとしたら…。ううん、ここで迷ってもしょうがないわね」
ハルカ「いつまでも悩んでいる位なら、いっそ…」
ナツキ(トウマの奴、またパンが食べたいとか…)
ナツキ(俺が作る飯に文句でもあるって言うのかよ…)
ヒトミ(ナツキのあの目は…、献立に悩んでる目だ!)
ヒトミ(どうしよう、料理はあんまり得意じゃないけど…)
ヒトミ(いやまて、別に私が作るわけじゃないし、食事を考えるくらいならできるはず)
ヒトミ(よし!)
ヒトミ「おい、ナツ ハルカ「ナツキくん」
ナツキ「ハルカ先輩?」
ハルカ「あっ、えーっとねえ…」
ハルカ(しまったわ…。どうやって話を切り出すかとか、全く考えてなかった…!)
ハルカ(おまけにヒトミと何か話してたみたいだし、結果なんか邪魔した感じになっちゃったし…)
ヒトミ「ハルカ先輩、ナツキに何か用っすか?」
ハルカ「えっ!? あ、う、うん」
ヒトミ「なら持ってくといーっすよ、どうせこいつ暇だし」
ナツキ「おい、何勝手な事を…」
ナツキ「別にそう言う訳じゃ…」
ヒトミ「だったらさっさと行けよ~、ハルカ先輩に迷惑かけるなよな」
ナツキ「あっ、ああ…」
ハルカ(ヒトミナイス! 今度ご飯おごってあげるからね!)
ナツキ「で、どうしましょ?」
ハルカ「そうね…、ここじゃちょっと話し辛いから、屋上にでも行きましょうか」
ナツキ「ウッス」
ハルカ「…それでね、ちょっとこのお弁当を食べて欲しいんだけど…」
ナツキ「了解ッス」
ハルカ(料理を上達させる為にナツキくんの意見を聞きたいなんて…)
ハルカ(強引な理屈だったけど、ナツキくんは納得してくれたみたいだし、取りあえず一安心ね)
ナツキ「それじゃあ、いただきます」
ハルカ「召し上がれ」
ハルカ「ど、どうかな」
ナツキ「すげえうめえッス」
ハルカ「ほんと? 良かった」
ナツキ「ウッス」
ハルカ「…」
ナツキ「…」
ハルカ(か、会話が続かない…。こういう時、どうしたらいいのかしら)
ハルカ(家族の話とか、種は色々あるのに、どの話もあんまりしっくり来ない気がするし…)
ハルカ「え? あ、うん、特にこれといって無いかな」
ハルカ「和食も洋食も中華料理とかも、あんまり失敗しないで作れるし」
ナツキ「すげえッス」
ナツキ「うちはオレが和食得意なんで、いつも和食なんスけど」
ナツキ「こないだトウマが、パンを食いたいとか言い出して」
ハルカ「へえ~、そうなんだ…」
ハルカ「う~ん、そんな事無いと思うけど…」
ハルカ「もしかして、ちょっとマンネリになってるとか?」
ナツキ「マンネリッスか。食器の片付けもしない癖に贅沢な…」
ハルカ「そんな事言わないの。食事は一日の中でも楽しみの一つなんだから」
ナツキ「そんなもんッスか」
ハルカ「そんなもんだと思うよ?」
ナツキ「その件については、いつもご迷惑おかけしております」
ハルカ「そんな気を使わなくていいのに。トウマはもう家族みたいなものなんだから」
ハルカ「何だったら、ナツキくんも時々食べに来る?」
ナツキ「いや、それは…」
ナツキ「…」
ナツキ「いくらなんでも、それは申し訳ないッス」
ハルカ「そう?」
ハルカ「ナツキくんは真面目なんだね」
ハルカ「困った時はお互い様なんだし、たまには気を緩めるのも…」
ハルカ「そうよ!」
ナツキ「!?」
ハルカ「あっ、ごめん。急に大声出して」
ナツキ「い、いや、大丈夫ッス」
ハルカ(いくら小まめに話をする口実ができたからって、交渉が上手くいかなくては意味がない)
ハルカ(あくまでも冷静に、冷静に…)
ハルカ「それでね、やっぱりナツキくんには、時々家にご飯を食べに来て欲しいの」
ハルカ「こういう風に食べてもらってアドバイスがもらえれば、私の料理の腕も上達するし」
ハルカ「何より、ナツキくんにも肩の力を抜く時間が必要だと思うの」
ナツキ「いや、でも…」
ナツキ「…」
ナツキ「わかりました。ハルカ先輩のご迷惑にならなければ、時々お邪魔させていただくッス」
ハルカ「ほんと? ありがと!」ギュッ
ナツキ「あっ…」
ナツキ「ご、ご馳走様ッス。弁当箱は洗って返しますから」ササッ
ハルカ「あっ…」
ハルカ「…ちょっと強引過ぎたかしら」
ハルカ「料理をきっかけにナツキくんと会話を繰り返せば、なんでナツキくんの事が気になるのかもわかるはず」
ハルカ「焦る事はないわ、じっくり行きましょ」
ハルカ「それにしても…。声をかけるだけで緊張してたのに、いつの間にか結構話し込んでたわね」
ハルカ「お昼休みもそろそろ終わるし…。ナツキくんとは話が合うのかしら、ふふっ」
ナツキ「…」
ヒトミ(ナツキのあの目は…、年上の女性に手を握られて戸惑ってる目だ!)
ヒトミ(あれ? でもナツキはずっとハルカ先輩と一緒だったよな…)
ヒトミ(何でハルカ先輩が、ナツキの手を握ったりしたんだろ…)
ヒトミ(…そうか!)
ヒトミ(きっと、手相占いだな!)
ヒトミ(まあそれもそうだけど、ナツキってそういうのに興味があったんだな)
ヒトミ(…私も、ちょっと覚えてみようかな)
ヒトミ(手相占いとか覚えれば合理的に…、って、何を考えてるんだ私は!)
ヒトミ(…帰りに占い関係の本、買ってこ)
ヒトミ「『1から始める手相占い』『占いで男にアピールする方法』『手相から始める男女の占い作法』…これくらい買えば大丈夫だよな」
???「あの…」
ヒトミ「?」
???「一番最後の本は、読まずにそっと本棚にしまうのがいいかと。でないと、男の人と会話する事も難しくなるでしょう」
ヒトミ「…」
???(ああ、またやっちゃった…。カナさんの件で反省したはずなのに)
ヒトミ「お前、占い師か?」
???「え?」
???「あ、いや、その…」
ヒトミ「まあいいや。お前、名前は?」
ミツキ「あ、大橋ミツキです…」
ヒトミ「そっか」
ヒトミ「じゃあミツキ、早速私の家に来て、占いを教えてくれ!」ぐいっ
ミツキ「え? あ、ちょっと…」
ミツキ「…と言う訳で、私はちょっと未来が見えるだけで、別に占いとかではないんですよ」
ヒトミ「なんだ、そうなのか~…」ガクッ
ミツキ(この能力にがっかりされたのは始めてかも…)
ヒトミ「あ、じゃあさ。今私の未来とか見えたりするの?」
ミツキ「そうですね、あっ…!」
ヒトミ「ん?」
ミツキ(見えてしまった…。でも、これを伝えてもいいものなのだろうか…)
ミツキ「いや、その…」
ミツキ(ううん、ここでためらっちゃいけない)
ミツキ(未来は自分の力で変えられるんだから、ごまかすのはよくないよね)
ミツキ「あの、ヒトミさんには仲の良い男の人がいますね?」
ヒトミ「えっ…」
ヒトミ「い、いや、別にそんなんじゃないし!」
ヒトミ「そりゃあ、ちょっと他の奴よりは多く話したりするけど、それだけだからな!」
ミツキ「はあ…(そんなんって、どんなのだろう?)」
ミツキ「あなたはその人の為に、耐え難い苦しみを得る事になります」
ヒトミ「はっ…?」
ミツキ「ですが、それを防ぐ為に手を打とうとすると、あなたの現在の日常に大きな影響が出ます」
ミツキ「しかるべきときが来るまで、じっと我慢するのが良い…。それが、私が見た未来です」
ヒトミ「よくわかったような、わからないような…」
ミツキ「その男の人の事も含めて、今までの生活を続けて下さい」
ヒトミ「そっか。わかった」
ミツキ「それじゃあ、私はこれで。またアカネちゃんが探すといけないので」
ヒトミ「おう、ありがとな~」
ミツキ「」ペコッ
ヒトミ「ま、そうなったら私が止めてやればいいだけの話だけど!」
ヒトミ「…取りあえず、占いについては何も無かったから、買って来た本でも読むか」
ヒトミ「そうだな…。ミツキはあんな事言ってたけど」
ヒトミ「あんなフリされたら逆に気になるよな~って事で」
ヒトミ「まずは『手相から始める男女の占い作法』から読むか!」
ヒトミ(…ミツキの忠告を素直に聞いておけばよかった)
ヒトミ(なんだよあれ!? 普通手を握っただけであんな事になるか!?)
ヒトミ(しかもこんな事やそんな事まで…)
ヒトミ(で、でも男はああいう事をしたいって事だよな)
ヒトミ(と言う事は、ナツキも…)
ヒトミ「ぴゃあっ!?」
ヒトミ「な、何だよナツキ、いきなり声かけてくるんじゃねーよ!?」
ナツキ「?」
ナツキ「ハルカ先輩が呼んでるぞ?」
ヒトミ「え?」
ナツキ「教室の外にいるらしいから」
ヒトミ「そっか。わかった」
ハルカ「あ、ごめんね。いきなり呼び出して」
ヒトミ「ぜんぜん大丈夫ッス! それで、どうしたんすか?」
ハルカ「うん、よかったら一緒にお昼どうかなって思って」
ヒトミ「了解ッス、お供するッス」
ハルカ「ありがとう。それじゃあ屋上にでも行こうか」
ヒトミ「ウッス!」
ハルカ「…それでね、マキが『お会計が小学生料金になってる!』ってクレームつけたんだけど」
ヒトミ「けど?」
ハルカ「速水先輩にこっそり背負わされてたランドセルそのままだったから、追い返されたのよ」
ヒトミ「はははっ! 何すかそれ!」
ヒトミ「マキ先輩は、ほんと子どもっぽい見た目っすからね~」
ハルカ「ふふっ、マキには悪いけど私も同じ意見よ。あ、ところで…」
ヒトミ「?」
ヒトミ「何すか? 何でも聞いて下さい!」
ハルカ「そう? それじゃあ…」
ハルカ「ナツキくんってさ、どんな食べ物が好みか、知ってる?」
ヒトミ「え、ナツキっすか? そうっすねえ…」
ヒトミ「あいつ、家で和食ばっかり作ってるから、やっぱりそういうのが好きなんじゃないっすか?」
ハルカ「和食か…。なるほどね」
ハルカ「あ、え~っと、その…」
ハルカ「あれよ、ナツキくんってお料理得意だから、アドバイス貰えば料理が上達すると思って」
ハルカ「でも、ナツキくんの嫌いな物を食べてもらうのも申し訳ないでしょ?」
ハルカ「だから、ナツキくんの好みに合う料理を作ろうと思って」
ヒトミ「なるほど~」
ヒトミ「いえいえ、これくらいならお安い御用っす」
ハルカ「今度何かお礼するから、楽しみにしててね」
ヒトミ「はい!」
ハルカ「さて、次の授業の準備しなくちゃ。じゃあね」
ヒトミ「うっす!」
ヒトミ「あ、でもハルカ先輩に習った方がいいかな? せっかくお礼してくれるって言ってたし」
ヒトミ「話の流れからして、ナツキ好みの料理を練習してるようだし…って!」
ヒトミ「べ、別にナツキの為に料理するとか、そう言うんじゃないし!」
ヒトミ「女の子は料理が上手いに越した事はないし、ただそれだけだから!」
ヒトミ「…誰に言い訳してるんだろ。私も教室戻ろう」
ハルカ「ただいまー。あ、ミツキちゃん来てたんだ」
ミツキ「お邪魔してます」
カナ「ハルカー、腹減ったぞー」
ハルカ「はいはい、ちょっと待ってなさい。ミツキちゃんはどうする?」
ミツキ「私は家に支度があるので」
ハルカ「そう。じゃあ三人分だけでいいわね」
ミツキ(カナさん、本当にやるんですか?)
カナ(当たり前だろ~! これもハルカの為だ!)
ミツキ(でも、ハルカさんに悪い気が…)
カナ(安心しろ、何かあっても怒られるのは私だ)
カナ(だから、遠慮なくやってくれ!)
ミツキ(わ、わかりました…)
ミツキ「そ、その…。ハルカさんの未来が見えたんですけど、ちょっと言い辛いもので」
ハルカ「ふ~ん? 遠慮しなくていいわよ、気になったのなら言ってちょうだい」
ミツキ「それじゃあ…」
ミツキ「あまり細かい事は言えませんが、明日もいが栗頭の男性とお昼を食べて下さい」
ミツキ「ただし、お弁当には必ず桃を一つ入れて下さい。それも、二等分して丸い方を上にして詰めて下さい」
ミツキ「制服のワイシャツのボタンを、第二まで開けていて下さい」
ミツキ「そして、少し屈みながら桃を食べさせ…」
ハルカ「ちょ、ちょっと待って」
ハルカ「なんか長いし、大いなる何かの意思を感じずにはいられないんだけど…」
ハルカ「そっか。じゃあちょっとメモするから、もう一回最初から言ってくれる?」
ミツキ「あ、はい」
ハルカ「…なるほど。良くわかったわ。ありがとう」
ミツキ「いえ、これくらいの事なら…。では、私はこれで失礼します」
カナ「途中まで送ってくぞー」
ハルカ「うん、お願いね。じゃあミツキちゃん、また遊びにおいで」
ミツキ「はい」
ミツキ「これで良かったんですか?」
カナ「ああ。これであいつも、ハルカを意識せずにはいられなくなる」
カナ「元々悪くは思ってないみたいだし、そうすれば後は時間の問題だからな」
ミツキ「まあ、それもそうですけど…。カナさんはどうなんですか?」
ミツキ「ハルカさんが男の人とそういう関係になれば、結婚して家を出るという可能性もあると思うんですが…」
カナ「ハルカは私とチアキの面倒を見る為に、自分を犠牲にしてくれているんだ」
カナ「あいつももう結婚できる年だ。なのに浮ついた話の一つも無いと言うのはあまりにも寂しすぎる」
カナ「せっかく同じような立場の男がいて、ましてや、お互いそれなりに思う所があるんだ」
カナ「二人で青春の、人生の一ページを作るのもいいだろう」
カナ「チアキはともかく、私は大人だからな。ハルカには、いい加減自分の幸せを追い求めて欲しい」
カナ「な~んて、らしくないな。私とした事がしんみりし過ぎた」
カナ「とにかくミツキ、これからも『ハルカとあいつをくっつけよう計画』への協力、期待してるぞ!」
ミツキ「はい、私にできる事があれば」
カナ「うむ、よろしい。じゃあな、また今度!」
ミツキ「はい、では」
ハルカ「こ、これでいいのよね…?」ドキドキ
ハルカ「ミツキちゃんの言う通りにしてはみたけど、これって確実に見えちゃうよね?」
ハルカ「…よし、やっぱり止めよう! 元々未来が見えるって言うのも可能性だけだったし…」
ヒトミ「ハルカ先輩、何してるんすか?」
ハルカ「ひゃあっ!?」
ハルカ「い、良いのよ…」ドキドキ
ヒトミ「それで、二年の教室で何してるんすか?」
ハルカ「あー、えーと」
ヒトミ「もしかして、またナツキに用事っすか? おーい、ナツキー!」
ハルカ「ちょっ!?」
ナツキ「先輩は今、三年の教室にいるはずじゃ…」
ハルカ「えっと、その~」
ハルカ「うちのクラスは掃除が早く終わったから、その分早く来れたのよ」
ナツキ「はあ…」
ヒトミ「何だよナツキ~。せっかくハルカ先輩が来てくれたってのに、文句があるのかよ~?」
ナツキ「いや、別にそう言う訳じゃない」
ヒトミ「あっそ」
ハルカ「そうね。時々とは言え、上級生の教室を掃除させるんだもの」
ヒトミ「次の年の自分を、そして自分の未来を具体的に想像できるようにって事ですけど」
ヒトミ「まあ確かに、無駄に偉そうな人の話を聞くよりは役に立ちそうッスよね」
ハルカ「ふふっ、そうね」
ヒトミ「ハルカ先輩は、何か将来の事とか考えてるんすか?」
ハルカ「え、私? えーっと…」チラッ
ナツキ「?」
ハルカ「…う~ん、まだあんまり考えてないかな」
ハルカ「今は妹たちの事で精一杯だし」
ヒトミ「そうッスか」
ヒトミ「え、私っすか?」チラッ
ナツキ「?」
ヒトミ「う~ん、私もこれと言っては…」
ハルカ「そっか」
ヒトミ「あ、でも、なるべく早い内に結婚して、いいお嫁さんにはなりたいッス!」
ハルカ「へえ~」
ヒトミ「ふえっ!? えーっと…」
ヒトミ「や、やっぱり男らしい人がいいッス…」チラッ
ハルカ「あ、そうなんだ。私もそうよ」チラッ
ナツキ「??」
ヒトミ「ハルカ先輩、結局ナツキにどんな用事なんすか?」
ハルカ「あ、いけない」
ハルカ「ナツキくん、今日もお願いできる?」
ナツキ「ウッス」
ハルカ「それじゃあ、また屋上で待ってるから」
ナツキ「了解ッス」
ナツキ「? なんでヒトミが知ってるんだよ」
ヒトミ「ちょっとな。でもいいな~、ハルカ先輩の手料理」
ナツキ「だったら、お前もくればいいだろ」
ヒトミ「いやいや、一人増えたらその分先輩が大変じゃんか」
ヒトミ「そう言う訳で、私の分もしっかりとハルカ先輩の手料理を味わって来い。ここはもういいから」
ナツキ「そうか? 悪いな。じゃあ行って来る」
ヒトミ「おう」
ハルカ「いつもありがとうね、ナツキくん」
ナツキ「いえ、これくらいならお安い御用ッス」
ハルカ「…」
ナツキ「?」
ハルカ(お、落ち着くのよ、私。冷静に、素早く事を済ませるのよ)
ハルカ「そ、それで、たまには趣向を変えてみようと思うの。はい、あ~ん」
ナツキ「!!」
ナツキ(そんな風に屈まれたら、二つの桃が…、いや、弁当の方じゃなくて!)
ハルカ(ナツキくん、ちょっと顔赤くしてる? 上手く行ってるって事かしら…)
ナツキ(何とかしてもらわねば、しかしどう伝え…?)
ギュオン!
ナツキ「ハルカ先輩、危ねえッス!」パシッ ガバッ
ハルカ「え? きゃあっ!」
ナツキ「近頃噂のいたずら鳶ッスね。弁当盗られた奴もいるらしい…」ムニッ
ハルカ「あ…」
ナツキ(…し、しまった!)
ナツキ(せっかく弁当は死守したのに、こっちの桃に飛びつく形になってしまった!)
ナツキ(これは…、殴られる!)
ナツキ「ウ、ウス」
ハルカ「助けてくれたんだね、ありがと」
ナツキ「え…」
ハルカ「それに、お弁当まで守るなんて。ナツキくんって運動神経いいんだね」
ナツキ「まあ、鍛えてるんで」
ハルカ「」ダキッ
ナツキ「!!」
ナツキ「も、もちろんッス」
ハルカ「それじゃあ、教室戻るから」タタタッ
ナツキ「…」
ナツキ「どういう事だ? 普段のハルカ先輩なら一発が飛んで来てるはずなのに」
ナツキ「もしかして、最近の行動と何か関係が…?」
ナツキ「…さっぱりわからん」
ハルカ「まあそれはそれとして、流石に抱きついたのはやりすぎだったかな?」
ハルカ「でも、ここまでしないと気づかないなんて…。自分の気持ちなのにね」
ハルカ「だけど、もやもやした胸のつかえが取れて、凄くすっきりしてる」
ハルカ「私…、ナツキくんが好き」
ナツキ「…」
ヒトミ(ナツキのあの目は…、年上の女性に抱きつかれて戸惑ってる目だ!)
ヒトミ(って、どういう事だ? ナツキはハルカ先輩と一緒だったはず)
ヒトミ(と言う事は、抱きついたのはハルカ先輩。でも、何の為に?)
ヒトミ(何だろう…。上手く表現できないけど、嫌な予感がする)
ヒトミ(こういう時は…、とりあえず占いだ!)
ヒトミ「ええっと、明日の運勢は…」
ヒトミ「『恋愛運は最悪です。明日は異性との接触を避けた方がいいかも』だって…?」
ヒトミ「い、いや、落ち着け。他ではいい結果が出ているはず!」
ヒトミ「『意中の人はあなたを恋愛対象としては見ていないでしょう』『首を突っ込み過ぎると修羅場になる予感』」
ヒトミ「…なんでまともな結果が一つも無いんだ!?」
ピンポ~ン
ヒトミ「あれ、誰か来た。は~い」
ガチャッ
ミツキ「あの、近くに来たんで遊びに来ちゃいました」
ヒトミ「そっか~。…そうだ!」
ミツキ「?」
ヒトミ「ああ、気にするな。とりあえず上がってくれ」
ミツキ「はい、ありがとうございます」
ミツキ「いえいえ、お気遣い無く」
ヒトミ「ところで、ちょっと頼みたい事があるんだけど」
ミツキ「はい」
ヒトミ「私の明日を見る事ってできないか?」
ミツキ「明日、ですか? 運次第だとは思いますが、できない事は…」
ヒトミ「それじゃあ、ちょっと頼む!」
ミツキ「は、はい。…あっ」
ヒトミ「ど、どうだ…?」
ヒトミ「何だ?」
ミツキ「これから私が伝える事を、必ず守って下さい」
ミツキ「そうでないと、前に言った苦しみと得ると共に、大事なものを失う事になります」
ヒトミ「お、おう、わかった」
ミツキ「そして、誰にも気づかれないようなルートを通って、そこに設置してあるベンチに近づいて下さい」
ミツキ「そこで衝撃的なシーンを見る事になりますが、決して慌てず騒がず、速やかにその場から離れて下さい」
ミツキ「その後は、ヒトミさん次第です。その光景を認めるか、それとも認めず割って入るか」
ミツキ「その先は、私にも見えません。未来は自分の手で作り上げなければいけません」
ヒトミ「…わかった」
ヒトミ「おう、ありがとうな」
ミツキ「どう致しまして。ヒトミさんの未来に幸せが訪れますように」
ヒトミ「…」
ヒトミ「衝撃的なシーン、か。それってたぶん…」
ヒトミ「いや、ここで悩んでも仕方ないか。女は度胸だ、どんな事実であっても受け入れないと」
ハルカ(さて、自分の気持ちが分かったとして…)
ハルカ(これから、具体的にどうすればいいのかしら?)
ハルカ(おかしな事については多少の知識はある、と言うかつけさせられたけど)
ハルカ(異性に対する恋愛的なアプローチとなると…)
マキ「アツコー、ちょっと聞いてよ~!」
アツコ「え、どうしたの?」
マキ「そしたら『サンキュー、彼女と一緒に行かせてもらうわ』って二枚とも持ってかれたのよ!」
アツコ「それは…。マキも色々悪かったような…」
ハルカ「映画、か…」
マキ「ん、どうしたのハルカ?」
ハルカ「え? ううん、何でもない」アセッ
マキ「…はは~ん」ピンッ
マキ「ハルカはずばり、好きな男にどうアプローチしたら良いか悩んでる! そうでしょ!?」
ハルカ「…」
マキ「…え、マジ?」
ハルカ「」コクッ
アツコ「わあ…、それは良い事だよ、ハルカ」
マキ「いや、びっくりよ! いままでそんな気配全然無かったのに!」
ハルカ「まあ、色々あって…」
ハルカ「映画のチケット?」
マキ「ふふん、これはただの映画のチケットではない」
マキ「恋愛のかなり笑えない話として有名な『イマコイ』の続編のチケット!」
マキ「これを異性に差し出せば、超本気である事を一瞬で悟らせてしまう程のかなり泣ける話!」
マキ「このチケットは、百の愛の言葉よりも雄弁に、ハルカの気持ちを伝えてくれるわ」
ハルカ「そ、そんな凄いものが…!」
アツコ「いや、それは流石に大げさだと思うよ…」
ハルカ「マキ…。ありがとう」
マキ「良いって事よ。女は度胸、当たって砕けて来なさい!」
アツコ「いや、砕けるのはちょっと…」
ハルカ「うん、わかった。行って来る!」
アツコ「そこで納得しちゃダメじゃないかな!?」
アツコ(ツッコミって、疲れる…)
ナツキ「ごちそうさまッス」
ハルカ「どうだった?」
ナツキ「旨かったッス、完璧ッス、文句のつけようが無いッス」
ハルカ「ふふっ、ありがと」
ナツキ「こんなに料理が上手いのに、まだ練習をするんすね」
ハルカ「食べてもらう人に、少しでもおいしいって言ってもらいたいからね」
ナツキ「尊敬するッス」
ナツキ「…」
ハルカ(こ、ここよ、チャンスは今しかないわ)
ハルカ(落ち着いて、当たって砕けるのよ。あ、砕けちゃダメよね)
ハルカ「ところでナツキくん」
ナツキ「はい」
ハルカ「ナツキくん、前に映画好きだって言ってたよね?」
ナツキ「はい、わりと」
ナツキ「これって…」
ハルカ「今話題の『イマコイ』の続編。チケットがたまたま二枚手に入ったから、どうかな~って」
ナツキ「…」
ナツキ「行くッス」
ハルカ「ほんと!? 良かった~」
ナツキ「いつでも大丈夫ッス」
ハルカ「なら、今週の日曜日はどう?」
ナツキ「了解ッス」
ハルカ「うん、それじゃあ…」ソソソッ
ナツキ「?」
ハルカ「楽しみにしてるからね?」ボソッ
ナツキ「!」
ハルカ「じゃあね、また日曜日に」タタタッ
ナツキ「…」
ナツキ「ハルカ先輩が…、一体全体どうなってるんだ?」
ナツキ「このままじゃ、俺…」
ハルカ「で、でも、これ位やれば大丈夫だよね?」
ハルカ「…ナツキくん、私の事どう思ったかな?」
ハルカ「そういう目で見てくれてるのかな? それとも…」
ハルカ「まあそれは、日曜日になったら分かる事か。緊張するな~」
ヒトミ「…」
ヒトミ「ハルカ先輩、ナツキの事好きだったんだ」
ヒトミ「胸が痛い…、ミツキが言ったのはこういう事か」
ヒトミ「どうしたらいいんだ? ハルカ先輩には幸せになって欲しいけど…」
ヒトミ「私だって、ずっと前からナツキの事…」
ヒトミ「はあ…」
ミツキ「はあ…」
ヒトミ「あれ、ミツキ…」
ミツキ「あ、ヒトミさん…」
ヒトミ「どうしたんだ? ため息なんかついて」
ミツキ「そういうヒトミさんこそ…」
ヒトミ「私はほら、あれだよ…」
ミツキ「ああ、なんとなく察しがつきました…」
ヒトミ「まあ、ミツキに言われてたから、多少はましだけどさ」
ヒトミ「ところで、ミツキはなんでため息ついてたんだ?」
ミツキ「あ、えっと…」
ミツキ「アカネちゃん…、友だちを映画に誘ったんですけど、断られちゃって」
ヒトミ「へえ、どんな映画?」
ミツキ「これです」
ヒトミ「『イマコイ』の続編か…、そりゃ断られるよ」
ミツキ「え、そうなんですか?」
ヒトミ「女二人で行くのは流石になあ…」
ミツキ「ダメですか?」
ヒトミ「世の中色々な愛の形があるからな。その友だちはそういう誤解を受けたくないんじゃ…、待てよ」
ミツキ「?」
ヒトミ「ミツキ、もし他にあてがないなら、そのチケット私にくれないか?」
ミツキ「え、一緒に行ってくれるんですか!?」
ヒトミ「お、おお、一緒に行ってやるよ。ただし、日付はこっちで指定させてくれ」
ミツキ「それでいいです、ありがとうございます!」ダキッ
ヒトミ「まあ、私も観に行ってみたかったからな。今週の日曜日でいいか?」
ミツキ「はい、楽しみにしてます!」
ヒトミ「おお、それじゃあな」
ミツキ「また日曜日に!」
ヒトミ「…まあ、それでどうなるって訳じゃないんだろうけどさ」
ヒトミ「か、勘違いって可能性もあるしな! それを確かめるって意味もあるし…」
ヒトミ「…ないかな。少なくともハルカ先輩は」
ヒトミ「ナツキは先輩の事、どう思ってるんだろ? もし両思いだったとしたら…」
ヒトミ「ここで悩んでも仕方ないか。全部日曜日に分かる事だ」
ナツキ「…1時間前に来てしまった。どうやって時間をつぶ…」
ハルカ「ナツキくん」
ナツキ「」
ハルカ「ちょうどよかったね。私も今来た所よ」
ナツキ「…本当ッスか?」
ハルカ「…実は、2時間位前にはもう着いてたの」
ハルカ「気にしないで、私が楽しみすぎて待ちきれなかったのが…」
ナツキ「…」
ハルカ「…行こっか//」
ナツキ「ウッス」
ヒトミ「ミツキは来ないけど仕方ない。見失ったら困るし、私も行くか」
ヒトミ「この近くで映画館と言ったら一つしかないし、そっちで合流できるだろ」
ヒトミ「それにしても…、ハルカ先輩、凄い大胆な格好だな、胸があんなに…」
ヒトミ「…」ペターン
ヒトミ「い、いや、今はそんな事気にしてる場合じゃないぞ、うん!」
ハルカ「えっとね…」
ハルカ「前回の映画で幼馴染と先輩の二人から告白を受けた主人公が、どちらか一人に決めるまでのプロセスを描いたものらしいわ」
ナツキ「なるほど」
ハルカ「…ナツキくんだったら、どっちを選ぶ?」
ナツキ「?」
ハルカ「幼馴染と先輩、ナツキくんはどっちがいい?」
ナツキ「幼馴染とか先輩とか関係無しに、好きになった女性を選ぶだけッスから」
ハルカ「…そっか、ナツキくんらしいね。野暮な事聞いちゃったかな」
ナツキ「いえ、そんな事ないッス」
ハルカ「あ、ところで」
ハルカ「上映まで時間あるみたいだから、どこかで少し食べて行こうか?」
ナツキ「了解ッス」
ハルカ「二人で」
店員「こちらのお席へどうぞ」
ハルカ「あ、ありがとう」
店員(レディーファーストで席に座らせるか。若いのにやるわね)
ハルカ「こういう細かい気配りができる男の子って、モテるわよ~?」
ナツキ「いや、そういうのは気にしないッス」
ハルカ「…そうよね、ナツキくんがモテ過ぎても私が困るし…」ボソッ
ナツキ「え?」
ハルカ「ううん、何でもない」
ナツキ「そうっすか」
ハルカ「もうお昼も近いし、もっとしっかり食べたいんじゃないかな」
ナツキ「いえ、大丈夫ッス。俺、腹いっぱいになると集中できない性質なんで」
ナツキ「それに、最近ハルカ先輩の弁当で舌が肥えてきたんで、並みの飯じゃ満足できなくて」
ハルカ「あら…、嬉しい事言ってくれるのね」
ナツキ「本当の事を言っただけッス」
ハルカ「ふふっ…」
店員(随分積極的な子ね。あいつもあれ位のセリフが言えれば…)
店員「いらっしゃいませ、お一人様ですか?」
ヒトミ「…そうだよ、どうせ私は一人だよ!?」
店員「!?」
ヒトミ「あ、すいません、一人です…」
店員「こ、こちらのお席へどうぞ」
ヒトミ「ううっ…」
店員「お客様」
ハルカ「?」
店員「ただいま当店では、カップル限定の特別メニューを提供しておりますが、そちらはいかがでしょうか?」
ナツキ「え? カップルって…」
ハルカ「あ、それいいわね。じゃあそれでお願いします」
店員「かしこまりました」ペコッ
ハルカ「…ナツキくんは、私とそういう風に見られるの、嫌?」
ナツキ「そそ、そんな事ないッス!」
ナツキ「俺なんかにはもったいないッス、身に余る光栄ッス!」
ハルカ「ふふっ、そんなに言われると照れちゃうな…//」
ナツキ「あ…」
ハルカ「//」
ヒトミ「それに、ナツキもなんかそわそわしてるし…、むむむ」
店員「あの、ご注文は?」
ヒトミ「周りを気にしないで、あんな風に人前でいちゃついて~…」
店員「は? あの、私そういう趣味は…」
ヒトミ「…あ」
店員「そ、その、ご注文はお決まりでしょうか?」
ヒトミ「…コーヒーで//」
店員「かしこまりました。砂糖とミルクはいかがなさいますか?」
ヒトミ「ブラック…、と見せかけて両方ともたっぷりお願いするッス」
店員「…かしこまりました♪(可愛い)」
ハルカ「あ、これって…」
店員「イマコイの主人公たちが食べていた『ブーケパフェ』でございます」
ハルカ「確か、これを見た主人公が『いつか幼馴染もこれを持つ時が来るんだろうな』って言うんですよね」
店員「そうそう。それで、幼馴染が『そうだね、その時隣にいるのはきっと…』と言って、男にちらっと視線を送るんですよね」
ハルカ「へえ~、店員さんもイマコイご存知なんですね」
店員「ええ、以前友人に連れて行かれて」
ハルカ「私たち、これからそれの続編を見に行くんですよ」
店員「あら、それは何とも偶然ですね。ではごゆっくり」ペコッ
ナツキ「ほんとッスね」
ハルカ「まるで、本物のブーケみたい」チラッチラッ
ナツキ「…?」
ハルカ「…」
ナツキ「…あ」
ナツキ「いつかハルカ先輩も、これを持つ時が来るんですね」
ナツキ「まあ、こういう状況になれば…」
ハルカ「でも、私がブーケを持ってる時に、隣にいるのは誰なんだろうね~?」
ナツキ「さあ…?」
ハルカ「…」
ナツキ(あれ、ちょっと機嫌悪くなった?)
店員「お待たせしました、『ブラック』コーヒーでございます」
ヒトミ「おう、そこに置いといてくれ」
店員「…お客様、先程からあちらのお二人を見ていらっしゃいますが、何かご関係が?」
ヒトミ「あ、い、いや、何でも」
店員(ピクッ)
ヒトミ「む、それは確かに…」
店員「お店にいる間はこちらでも多少ごまかせますが、今の内から慎重になっておいた方がよろしいかと」
ヒトミ「そうだな…、アドバイスサンキュー」
店員「いえいえ、ごゆっくりなさって下さい」
店員(さながら、リアルイマコイって所ね。二人を見るに、先輩VS幼馴染って所かしら)
ハルカ「ご馳走様~。意外と量あったわね」
ナツキ「そうッスね、食べ応えありました」
ハルカ「それに、色々話してたらちょうどいい時間になったし、そろそろ戻ろうか」
ナツキ「ウッス」
ナツキ(いつの間にか機嫌が戻ったな。結局何が悪かったんだろう…)
ヒトミ(ここはこれで終わりか、早く追いかけないと!)
ヒトミ(むぐっ、パフェが喉に…)
ヒトミ(熱っ! やっぱ追加の飲み物は早めに頼めば良かった…)
ヒトミ「お、やっぱこっちに来てたんだ」
ミツキ「はい。昨日鏡を見たら、私が置いて行かれる未来を見たので、待ち合わせ場所ではなくこちらに来たんです」
ヒトミ(それに合わせる方向には努力しなかったんだな…)
ヒトミ「ところで、ここにハル…じゃなくて、すげえスタイルの良い美人と、いが栗頭の男のカップルを見なかったか?」
ミツキ「はい、入って行きましたけど…」
ヒトミ(よし、なら後は向こうに気づかれないように探すだけか)
ミツキ「あの、ヒトミさん?」
ヒトミ「ああ、ごめん。じゃあ私たちも入ろうか」
ヒトミ(ハルカ先輩たちは真ん中辺りか。近すぎず遠すぎず、映画観るにはぴったりの席だな)
ミツキ「わわっ、あんなにギュッと抱きついて…」
ミツキ「ヒトミさん、あれ凄いですよ!」
ヒトミ「ん? ああ、そうだな」
ミツキ「私も、いつかはあんな風に…」
ヒトミ(…そうだな、私もいつかはナツキと…)
男『せ、先輩…』
先輩『ちょっと触っただけでこんな風になるなんて、女性に慣れていない訳でもないでしょうに』
男『な、慣れてませんよ、こんなの!』
先輩『あら、そうなの? 私はてっきり幼馴染ちゃんと…』
男『お、幼馴染は…』
ナツキ「ダメッスか? 先輩が男の手を握ってるだけッスけど」
ハルカ「その、セリフがおかしな事に…」
ナツキ「?」
ハルカ(いえ、落ち着くのよ私。こんな所でためらってちゃダメ)
ハルカ(私の方が年上なんだもの、私がリードする形にしないと!)
先輩『成る程ね。だから、こうやって手を握られるだけでドキドキしちゃうんだ?』キュッ
男『せ、先輩…!』
ハルカ「…」キュッ
ナツキ「!?」
先輩『これくらいで動揺しすぎよ? 手から胸の鼓動が伝わって来るほどだなんて…』
ハルカ(ナツキくん、ドキドキしてるかな…?)
ハルカ「な、何かな…?」
ナツキ「大丈夫ッスか? 手から凄い心臓の鼓動が…」
ハルカ「…//」
ナツキ(先輩、すっかり映画に惹きこまれてるんだな)
ナツキ(ま、俺も同じか。もしこの映画のように…)
男『そ、それは、その~…』
先輩『私はね、男君の事好きだよ? もちろん、男性として』
先輩『初めて会った時は、まさかこんな気持ちになるなんて思わなかったけど…』
先輩『今の私は、男君が欲しくてたまらない。男君と、ずっと一緒にいたいの』
男『先輩…』
先輩『お願い、今ここで返事を聞かせて…?』
男『お、俺は…』
ハルカ「ふ~っ。いい映画だったね~」
ナツキ「そうッスね」
ハルカ「でも、男君は結局先輩を選んだ訳か。幼馴染ちゃんにはちょっと可哀想だけど、私的にはハッピーエンドかな」
ナツキ「と言うと?」
ハルカ「…聞きたい?」
ナツキ「まあ、気になるッス」
ハルカ「それじゃあ、どこか人気の少ない公園にでも行こうか…?」
ナツキ「ウッス」
ミツキ「ほんとですよね! 幼馴染ちゃんはあんなに長い時間男さんを思っていたのに…。涙が止まりません」
ヒトミ「そうだな…、くそう、頑張れよ幼馴染!」
ミツキ「そうです、私たちはいつでも幼馴染ちゃんの味方ですからね~!」
ヒトミ「…って、こんな事してる場合じゃなかった!」
ヒトミ「ミツキ、悪いけど私は用事があるんで、先に帰るわ!」
ミツキ「そうですか…? では、また今度!」
ヒトミ「おう、じゃあな!」
ハルカ「…」
ナツキ「…」
ヒトミ「二人でベンチに座ってる…。し、しかも、何かいい雰囲気…」
ヒトミ「いや、冷静になれ私。ここで気づかれたら全て台無しだ」
ヒトミ「とりあえず、隠れないと!」
ハルカ「先輩を選んでくれて良かったって言うのは、ちょっと親近感を覚えたからなの」
ナツキ「…」
ハルカ「後輩の事が好きで、アプローチをかけている所が、何だか私に似てる気がして」
ナツキ(それって、まさか…!?)
ハルカ「ねえ、ナツキくん。ナツキくんは私の事、どう思ってるのかな? も、もちろん、女性として…」
ナツキ「そ、それは…」
ハルカ(言わないと、たった一言なんだから、きちんと伝えないと…)
ナツキ「待って下さい」
ハルカ「え、ナツキくん?」
ナツキ「映画では先輩から男に言ってましたが、俺はそういう事は出来ないッス」
ハルカ「ど、どういう事…?」
ナツキ「ハルカ先輩、俺はハルカ先輩の事、好きッス。もちろん、一人の女性として」
ナツキ「先輩が欲しい。先輩とずっと一緒にいたいッス」
ハルカ「…」ポロッ…
ナツキ「ハ、ハルカ先輩!?」
ハルカ「ご、ごめんね? 凄く嬉しくて、つい…」
ハルカ「ナツキくん、年上はダメだって聞いてたから、凄く不安で…」ポロッ ポロッ…
ナツキ「…誰がそれを言ったのかは知らないッスけど、俺はハルカ先輩が好きッス」
ハルカ「うん…!」
ハルカ「うん、わかってるよ」
ハルカ「返事をしないとね、今ここで」
ナツキ「…」
ハルカ「私もナツキくんの事、好きです。もちろん、一人の男性として」
ハルカ「だから、私と恋人になって下さい」
ナツキ「もちろんッス」
ハルカ「…ありがと」チュッ
ハルカ「ふふっ、ファーストキスあげちゃった//」
ナツキ「…俺も、初めてッス」
ハルカ「そっか、初めて同士…。何か嬉しいね」
ナツキ「はい」
ハルカ「これから、こうして二人の始めてが増えていくんだよね。そして…」
ナツキ「いつかは、映画と同じように」
ナツキ「流石に、高校卒業してすぐって訳には行かないので、生活が安定してきたらって事で」
ハルカ「それじゃあ、ドレス選びはじっくり出来るね。ブーケに使う花も…」
ナツキ「そうッスね」
ハルカ「私、楽しみにしてる。その時が来るまで」
ナツキ「ウッス」
ハルカ「じゃあね、ナツキくん。また明日、学校で」
ナツキ「ウッス」
ナツキ「…あ、ハルカ先輩」
ハルカ「ん、どうし…」チュッ
ハルカ「…!」
ナツキ「男がやられっ放しは、みっともないッスから」ニヤッ
ハルカ「もう…// じゃあね、また明日」
ナツキ「はい、また明日」
ヒトミ「……うっ、ひっく…!」ポロポロッ…
ヒトミ「わかってたのに…、こうなるかもしれないって覚悟してたのに……!」
ヒトミ「悲しくて、悔しくて、胸が痛くてしょうがない……!」
ヒトミ「こんな気持ちで、明日からどうすれば…!?」
ミツキ「…ヒトミさん?」
ヒトミ「!?」
ミツキ「この辺りをふらふらしてたら、たまたまヒトミさんを見かけたので…」
ヒトミ「そっか」
ミツキ「…その」
ミツキ「何があったかはなんとなくわかります。だから、一言だけ伝えさせて下さい」
ミツキ「私の友だちが言ってたんです。『いい未来は自分の力で作る』って」
ミツキ「今に後悔しているのであれば、何でもいいから、自分の力で未来に働きかけるべきだと思います」
ヒトミ「…」
ヒトミ「…そんな事ねーよ。ミツキのおかげで吹っ切れた」
ミツキ「?」
ヒトミ「ありがと、ミツキ。私なりに、やれるだけやってみるさ」ニコッ
ミツキ「…は、はい!」
ヒトミ「さて。もう遅いし、良ければ家まで送ってくぞ?」
ミツキ「い、いいんですか? でもヒトミさんは…」
ヒトミ「大丈夫だって。私はこう見えても、中学時代番長だったんだぞ?」
ミツキ「そうなんですか? じゃあ是非お願いします!」
ヒトミ「おう!」
ミツキ「この辺りで大丈夫です。ありがとうございました」
ヒトミ「そっか。また二人で遊びに行こうな」
ミツキ「は、はい! では失礼します」ペコッ
ヒトミ「…」
ヒトミ「そう、私は番長だったんだ。そしてハルカ先輩も…」
ヒトミ「女々しく諦めるなんて、私の柄じゃないっての」
ヒトミ「どんな結果になろうと、きっちりけりはつけてやる!」
ハルカ「はい、ナツキくん、あ~ん♪」
ナツキ「ハ、ハルカ先輩。これはちょっと…」
ハルカ「恋人同士なんだから、遠慮しないの!」
ハルカ「それとも、私のあ~んは受けられないって事…?」ゴゴッ
ナツキ「あ、あ~ん!」モグモグ
ハルカ「美味しい?」
ナツキ「もちろんッス」
ハルカ「良かった~。じゃあ次はね…」
速水「なるほど、マキが言ってた面白いものってこれか~」
マキ「ナツキの奴、早速尻に敷かれてるっぽいですね!」
アツコ「あの、こういうのはやっぱり良くないよ…」
マキ「そう言いながら、アツコもちゃっかりついて来てるくせに~」
アツコ「そ、それは…」
マキ「あれは…、ヒトミ?」
速水「え? あ、ほんとだ。でも、ヒトミちゃん学校来てないって言ってなかったっけ?」
マキ「はい。なのに今日急に現れるなんて…」
アツコ「何があったんだろ? 何かを決断したような目つきだけど…」
ナツキ「お前、どうしたんだよ? 何日も学校休んで」
ヒトミ「…」
ナツキ「ヒトミ?」
ヒトミ「ハルカ先輩…、いや、南ハルカ!」
ハルカ「!?」
ヒトミ「ナツキをかけて、貴方に決闘を申し込むッス!」
ハルカ「え…?」
ヒトミ「っと、ナツキにはまず一言言っておかないとな」
ナツキ「何だよ?」
ヒトミ「」すう~っ
ヒトミ「私は!」
ヒトミ「ナツキの事が!」
ヒトミ「ずっと前から!」
ヒトミ「大、大、大好きだーーー!!」
ハルカ「」
ナツキ「」
マキ「修羅場だ、ガチ修羅場だよ!」
アツコ「二人とも、そろそろ離れた方が…」
???「そうだな。ギャラリーには退場してもらわないと、何より私が困る」
速水マキアツコ「??」
ヒトミ「…ナツキに言わせりゃ、今更だよな。でも、私は自分の気持ちをごまかしたまま終わるなんて出来ない」
ヒトミ「だから、正々堂々勝負を申し込みに来たんだ」
ハルカ「…」
ヒトミ「で、どうっすか?」
ヒトミ「まさか、初代番長が売られた喧嘩を無視するなんて、しないッスよね?」
ハルカ「…」
ハルカ「別に番長とかは関係ないけど。受けて立つわ、その勝負」
ハルカ「ヒトミの気持ちは良くわかったわ。だからこそ、私は貴方に勝つ」
ハルカ「貴方を捻じ伏せて、私がどれだけナツキくんを愛しているか、教えてあげる」スクッ
ヒトミ「…凄い気迫ッスね。でも、私は負けない!」
ナツキ「…で、勝負と言っても内容はどうするんだ?」
ヒトミ「それは…」
???「恋愛がらみの勝負なら、当然セッ○スバトルだろ!」
ハルカナツキ「!?」
カナ「細かい事はいいじゃないか。青春を謳歌する者たちの、人生の分岐点に立ち会えるんだ」
ハルカ「全く…。で、何だって?」
カナ「だから、セッ○スバトルだよ!」
カナ「若い者同士がくんずほぐれつで愛を確かめ合う…。今回の決闘にこれ以上の内容はあるまい!」
ハルカ「…」
ヒトミ「そういう訳で、カナの立会いの下、セ…(ゴニョゴニョ)バトルッス!」
ナツキ「待って下さい、ハルカ先輩」
ハルカ「?」
ナツキ「ここは俺に一言言わせて欲しいッス」スタスタ
ヒトミ「な、何だよ…?」
ナツキ「」クシャクシャ
ヒトミ「はにゃっ!? きゅ、急に頭を撫でるな!」
ナツキ「だが、決闘に性交を持ち出すのは許さん」
ナツキ「そういうのは、本気で愛し合う二人がするもんだ、決して勢いでするもんじゃない」
ヒトミ「…」
ナツキ「そういう訳で…」ジロッ
カナ「うっ…。わかったよ、お邪魔虫は退散しますよ~っと」スタタッ
ナツキ「行ったか」
ナツキ「ハルカ先輩はあんな事言ってたが、何されようが俺の気持ちは変わらん。大人しく引き下がってくれ」
ヒトミ「…」
ハルカ「ナツキくん、もうそういう問題じゃないんだよ」
ハルカ「ヒトミは一つの区切りとして、この決闘を望んでる。だから、どんな形であれ勝負はしないと」
ナツキ「と言っても、どうするんすか?」
ハルカ「そうね~…。あっ」
ナツキ「?」
ハルカ「ちょっと待ってて、すぐ戻ってくるから」
ナツキ「はあ…」
ハルカ「お待たせ」
ハルカ「さあ、ヒトミ、これに名前を書きなさい」
ヒトミ「え? これって…」
ハルカ「そう、婚姻届よ。これに名前を書いて、ナツキくんに渡す」
ハルカ「それで、ナツキくんが名前を書いた方が勝者」
ハルカ「これなら趣旨にあってるし、今の状況では最も公平な内容だと思うんだけど。どうかしら?」
ヒトミ「…受けて立つッス。待ってろ、ナツキ!」
ハルカ「そういう訳だから、もうちょっと待っててね、ナツキくん」
ナツキ「…ウッス」
ハルカ「はい、ナツキくん」
ナツキ「…」
ヒトミ「…あんな事言われたけど、私は諦めてないからな」
ハルカ「私、信じてるから、ナツキくんの事」
ナツキ「…」
ハルカ「ここじゃ書きにくいだろうから、場所を移してね。私たちはここで待ってる」
ナツキ「はい」スタスタ
ナツキ(普通に考えて、ハルカ先輩の方にだけ名前を書けばいい。ただそれだけの話だ)
ナツキ(それなのに、なんで…)
ナツキ(…ヒトミ…)
ナツキ(…よし、決めたぞ。俺は…)
1.ハルカ先輩の方にだけ名前を書く
2.ヒトミの方にだけ名前を書く
3.両方に名前を書く
4.どちらにも名前を書かない
>>175で、1~4の数字以外なら安価下
ヒトミ「…」
ハルカ「…決まりね」
ヒトミ「…すいませんでした、生意気な事をして」
ハルカ「ううん、大丈夫」
ヒトミ「ナツキも、悪かったな」
ナツキ「いや…」
ヒトミ「ハルカ先輩、ナツキを幸せにしてやって欲しいッス」
ハルカ「もちろん、任せて」
ヒトミ「じゃあな、ナツキ」
ナツキ「ちょっと待て」
ヒトミ「?」
ヒトミ「え、でも…」
ナツキ「ほら」
ヒトミ「…わかった、それじゃ…」パシーン
ナツキ「…」
ヒトミ「ありがと、ナツキ」タッタッタッ
ハルカ「…」ゴスッ
ナツキ「ぐはっ!? な、なんでハルカ先輩まで、しかも顔面…」
ハルカ「何となく…かな」
ナツキ「???」
ナツキ「何がッスか?」
ハルカ「こうして証人もできた以上、ナツキくんは私を捨てられないって事」
ナツキ「…」ギュッ
ハルカ「どど、どうしたのいきなり!?」
ナツキ「俺が先輩を捨てるなんて、ありえないッス」
ナツキ「例え先輩に拒絶されても、俺は先輩を、絶対に離しませんから」チュッ…
ハルカ「はあ、はあ…」
ナツキ「一生幸せにするッス、先輩」
ハルカ「…ふふっ、よろしくお願いね。ナツキく…、ナツキ」
ナツキ「はい、じゃなくて…」
ナツキ「ああ、ハルカ」
ヒトミ「」ぼおーっ
ヒトミ「これからどうしよ…」
ヒトミ「先輩ともナツキとも、顔合わせ辛くなっちゃったし…」
藤岡「あれ、ヒトミさん?」
ヒトミ「ん? 藤岡か…」
ヒトミ「ちょうどいい、ちょっと愚痴に付き合え」
藤岡「は? はあ…」
―END―
今回はハルカENDだったけど、ヒトミちゃんにも幸せが訪れますように。
と言う訳で、みなみけはネタが尽きたので休憩。
では。
ナツキ×ハルカは意外と少ないから嬉しい
最後までブレずにハルカとナツキの純愛で終わってよかった
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421043331/
Entry ⇒ 2015.09.20 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
速水「みなみけ大喜利の時間がやって参りました」
速水「まず始めに、メンバーのご挨拶からどうぞ」
ちょっとだけ安価だします
チアキ「とは言え、私とハルカ姉さまがいるので、特に問題はありません」
チアキ「今日は私とハルカ姉さまで、皆様に笑いを届けたいと思います」
チアキ「最後に、SSを見る時は、画面から3Mは離れて見やがってください、このバカやろ~」
チアキ「天下無敵のおりこうさん、南チアキです」
―パチパチパチ―
カナ「今日は気合を入れてみんなを爆笑の渦に巻き込んでやるから、心しておけ!」
カナ「天才策士南カナ、よろしく!」
―パチパチパチ―
―ハハハッ―
ハルカ「さて、みなみけで大喜利と言う事ですが、出された問題に瞬時に答えを出すと言うのは大変なものです」
ハルカ「まだ学生の身である私たちでは至らない点があると思いますが」
ハルカ「皆様を満足させられるよう、精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」
ハルカ「最後にこれだけ言わせて下さい」
ハルカ「か~みです♪ 南ハルカ、よろしく~」
―パチパチパチ―
トウマ「女の格好をさせられて、凄く複雑な心境です」
トウマ「その理由は、次のメンバーの挨拶で察して下さい」
トウマ「俺は男だ! 南トウマ、よろしく!」
―パチパチパチ―
藤岡「さて、大喜利と言う事ですが、ちょっと自信がありません」
藤岡「なのであまり深く考えず、サッカーの時と同じように、全力でぶつかる事を心がけたいと思います」
藤岡「藤岡です、そろそろ下の名前が欲しいです、よろしくお願いします」
―パチパチパチ―
アツコ「一応お伝えして置きますが、>>1はアツコが嫌いではありません、むしろ5本の指に入る程好きなキャラです」
アツコ「なのに、扱いやすいからと言う事で、前回はホモ好きにまでされてしまいました」
アツコ「今回はどのようにキャラ崩壊をさせられてしまうのでしょうか、心配でたまりません」
アツコ「アツコです、よろしくお願い致します」
―パチパチパチ―
速水「担当は、みなみけで一番不要なこの方です」
保坂「今回はあくまでも脇役、俺はその役目に徹するだけだ」
保坂「俺の華麗な座布団運びで、メンバーを美しく彩って見せよう!」
保坂「はっはは、はっはは、はっははっはっは!」
―パチパチパチ―
―ハハハッ―
速水「さて、今回は座布団を一番多く獲得した方に」
速水「『みなみけと言えばこれ!』と言う商品を差し上げますから、頑張って下さい」
速水「それでは、一問目に参りましょう」
速水「皆さんは、みなみけのもろもろを用いて、『何々とかけて、何々と解く』と述べて下さい」
速水「そこで私が『その心は?』と尋ねますので」
速水「何か面白い答えを返してください」
速水「では出来た人!」
速水「お、チアキちゃん早かった、どうぞ」
速水「その心は?」
チアキ「(カナ/仮名)が酷い」
カナ「うぉい! 何だよそれ!?」
―ハハハッ―
カナ「そこ、笑う所じゃないだろ!」
速水「保坂ー、チアキちゃんに座布団持って来てー」
カナ「何だよそれ~! じゃあ私も!」
速水「おっ、カナちゃんやる? じゃあどうぞ」
速水「う~ん、何か違う気がするけど…。その心は」
カナ「どちらも(秋/飽き)が来ます!」
チアキ「何だと? このバカ野郎!」
速水「いいね~、一枚持って来てー」
チアキ「何だよそれ!?」
ハルカ「はいはい、二人とも喧嘩しないの。それじゃあ私も」
速水「おっ、ハルカちゃん」
速水「その心は?」
ハルカ「(仲/中)が良いのが一番です」
速水「綺麗だね~。二枚あげて!」
速水「そうですよ、やっぱりみなみけは皆が仲良しじゃないとね~」
速水「他に出来た人は?」
トウマ「はい」
速水「じゃあトウマくん、いや、トウマちゃんの方が良い?」
トウマ「俺は男だ!」
速水「わかったわかった、じゃあトウマくん」
速水「ほう、その心は?」
トウマ「(トウマ/遠ま)わりをしています」
藤岡「何だよそれ!」
―はははっ―
速水「いいね~、座布団持って来て~」
速水「じゃあ次、藤岡くん行こうか」
速水「いいのよ、こういうのはノリが大事なんだから~。はい藤岡くん」
藤岡「ううっ、それじゃあ…」
藤岡「みなみけとかけまして、日本語の美しさと解きます」
速水「その心は?」
藤岡「どちらも(カナ/仮名)が魅力的です」
カナ「うまいっ、流石は藤岡だ!」
藤岡「そ、そう?」
チアキ「だが、私のパクリな上に、今の時代日本語の美しさを考える日本人なんてほぼいないがな(笑)」
カナ「何だと~!」
速水「う~ん、これはチアキちゃんの方が上手だな~」
速水「保坂~、藤岡くんとカナちゃんの座布団一枚ずつとって、チアキちゃんにあげて」
カナ「何で!? 私何も答えてないのに!」
―はははっ―
アツコ「その、まだ答えが…」
速水「よし、じゃあアツコ」
アツコ「何で!?」
速水「藤岡くんと一緒で、指されりゃ何か浮かぶって! はいアツコ!」
アツコ「ううっ…」
速水「やればできるじゃない、その心は?」
アツコ「よく巻き込まれます…」
速水「はっはっは! いいね~、それー」
速水「保坂、アツコに二枚上げて!」
速水「さあ、どんどん行きましょう。おっ、トウマくん手が挙がった、どうぞ」
速水「ほう、その心は?」
トウマ「どっちも(乳/父)がでかい!」
アツコ「と、トウマくん…」
速水「いいね~、一枚あげて!」
速水「でも本当にでかいよね~、サイズいくつ?」
アツコ「そ、そんなの教えられません!」
速水「え~。あ、でかいって言えばハルカちゃんもでかいよね、いくつ?」
ハルカ「私を巻き込まないで下さい! さ、次行きましょう、次!」
速水「ちぇ~っ。あ、チアキちゃん挙がってるね、どうぞ」
速水「その心は?」
チアキ「どちらも神に仕える身です」
速水「はははっ、可愛らしい答えだね、一枚あげて」
速水「いやー、ハルカは妹たちに慕われてるね」
チアキ「当然だ、ハルカ姉さま程完璧な女性はいない」
ハルカ「や~ね~、チアキったら言いすぎよ~」
速水「否定しない所が凄いわね~」
カナ「だが、ハルカにはいっぱい弱点があるぞ? 例えば…」
ハルカ「カナ?」
カナ「…なんでもありません」
速水「ええ~、言わないの~?まあいいや、藤岡くん挙がってるから、どうぞ」
速水「ほう、その心は?」
藤岡「どっちも(素敵/酢、敵)だー!」
カナ「よっ、藤岡!」
チアキ「…藤岡、さっきからそればかりだな」
藤岡「だ、ダメかな?」
速水「いいんじゃない? 青春って感じで」
カナ「よし、私も続くぞ!」
速水「おっ、じゃあカナちゃんどうぞ」
速水「まさか(みなみけ/皆、ミケ)とか言うんじゃないでしょうね?」
カナ「」
速水「保坂ー、カナちゃんの座布団全部持ってって!」
カナ「くそう…」
チアキ「全く、これだからバカ野郎は」
カナ「なんだと!」
チアキ「悟られない奴をやれ、悟られない奴を」
速水「おー、自信満々だね~。じゃあチアキちゃん」
速水「このバガ野郎~って事?」
チアキ「」
速水「チアキちゃんの座布団全部持ってきなさい!」
速水「何のかんの言ってもやっぱり姉妹ね~」
―はははっ―
ハルカ「それじゃあ私が、二人の分まで取り返します!」
速水「いいね~、じゃあみなみけ長女!」
速水「おおっ、凄いね~。その心は?」
ハルカ「日常の中に、キラキラがあります!」
速水「いいね~、まさしくキラキラした答えだね~」
速水「保坂、ハルカちゃんの全部持ってきなさい」
ハルカ「何で!?」
速水「ど~せなら三人一緒の方がいいでしょ?」
ハルカ「そんな~…」
アツコ「あのー…」
速水「アツコ手が挙がった、どうぞ!」
速水「その心は?」
アツコ「芯が真っ黒です」
ハルカ「」
速水「は~っはっは! これは傑作ね!」
アツコ「はい…」
速水「おっ、もう一回行く? じゃあどうぞ」
―はははっ!―
速水「くくくっ…、その心は!?」
アツコ「…皆さんお察しの通りです」
カナ「何だよそれー!?」
チアキ「中身が空だと言いたいんだよ、このバカ野郎」
カナ「何だと? この~!」
速水「はいはい、喧嘩しないの」
アツコ「…」
速水「アツコ、また? 凄いわね~、どうぞ!」
速水「その心は?」
アツコ「天然が入っています」
チアキ「うるさいよっ!」
―ああ~っ…―
チアキ「誰だよ! 今納得した奴!?」
速水「いやいやお見事! 保坂、アツコに三枚あげて!」
チアキカナハルカ「「何で!?」」
速水「だって、三連続で答え出したんだよ? 本職の落語家さんだって滅多に出来ないんだから~」
速水「さて、綺麗な答えが出た所で、二問目に参りましょう」
速水「現時点での座布団は、三姉妹と藤岡くんが0、トウマくんが3、アツコが6枚ね」
速水「アツコが圧倒的有利の状況、他のメンバーはどう対抗するのでしょうか」
速水「それでは一旦CMです」
速水「二問目からは、安価でメンバーを一人入れ替えます」
解答者「「ええ~っ!?」」
速水「文句言わな~い。それじゃあ、安価の前に注意事項」
速水「安価先がみなみけのキャラで無い場合は、自動的に座布団が一番少ない人…藤岡くんが交代になるわ」
速水「そして交代するメンバーがみなみけキャラで無かった場合は再安価、それでもダメならそれまでのレスに出ていたメンバーから選ばれます」
速水「そして、万が一みなみけキャラが一人も出なかった場合は、仕方がないので藤岡くんを残します」
速水「そう言う訳で、抜けるキャラは>>32、新たに参加するキャラは>>35よ!」
チアキ「おお、吉野か。頭のいい奴が加わるのは大歓迎だ」
速水「あ、チアキちゃんの知り合いか。とりあえず、挨拶だけお願いしま~す」
吉野「はい」
吉野「さて、巷では私の事をドSだと、心無い噂をする人がいます」
吉野「ですが、決してそんな事はありませんから、くれぐれも誤解の無いように」
吉野「小学生チーム代表、吉野です、よろしくお願いします」ペコッ
速水「こちらも、内容は安価で決めたいと思います」
速水「問題としてそのレスが成立していればそのまま採用」
速水「単語など、問題の材料になりそうなレスだった場合は、こちらでそのレスを活かした問題を出します」
速水「どちらでも無い場合は、安価の前後問わず、上記の条件に当てはまるレスを採用します」
速水「それでは、問題は>>41よ!」
ハルカ「速水先輩、そのボケは使い尽くされてます…」
速水「うっさい! なんなのこれ? 全くその気配がない私に対する嫌味!?」
アツコ「違うと思いますけど…」
速水「ふんっ、まあいいわ。二問目は恋を題材に行きましょう」
速水「お年頃の皆さんの事ですから、浮ついた話の一つや二つあると思います」
速水「そこで今日は、皆さんのそんな話を根掘り葉掘り聞いてみましょう」
速水「まず皆さんは、異性の誰々君、あるいは誰々ちゃんとこんなデートをしたと報告して下さい」
速水「その後で私が『その後どうなりました?』と尋ねますので」
速水「面白い答えを返してください」
速水「あくまでも面白い! 面白い答えですからね!?」
速水「どうした俺っ子」
トウマ「何だそれ!? 俺はどっちで答えたらいいんだ?」
速水「身につけてるの女の着物だし、ここは男が異性って事で」
速水「て言うか貴方、科学的に見れば女の子だし」ジーッ
トウマ「ど、どこ見てんだよ…」
速水「胸。あ、ハルカちゃん手が挙がった、どうぞ」
トウマ「うぉい、ツッコミ位させろよ!」
速水「…なんで顔ちょっと赤らめてんのよ」
ハルカ「えっ//」
速水「まさかリアルにそんな想像したの? 夏の暑さの下で春の芽吹きを感じさせるような行為を思い浮かべたの!?」
ハルカ「そ、そんなんじゃないですって//」
速水「あーもう、むかつく~! 保坂、ハルカちゃんの座布団…って無いのか!」
ハルカ「あの、進めてください…」
速水「ちっ。わかったわよ。その後どうなりました?」
ハルカ「春が訪れ、夏が過ぎ、やがて秋になりました」
速水「…イライラする。まあいいわ、一枚あげて」
ハルカ「やった!」
速水「はい次! チアキちゃんどうぞ」
速水「どうなりました?」
チアキ「藤岡が三人に増えました」
速水「あー、チアキちゃんが持ってるぬいぐるみ、藤岡だっけ」
速水「可愛い答えじゃない、一枚あげて!」
速水「ほんと和むわ~。誰かさんの答えとは大違い」
ハルカ「…なんでこっち見たんですか?」
速水「気のせいよ~。どんどん行こ! はいカナちゃん!」
速水「どうなりました?」
カナ「アキラの奴、明らかに動揺してました!」
速水「おっ、いいね~。一枚あげて!」
速水「じゃあ次、トウマちゃん!」
速水「…今ちょっと想像したでしょ?」
トウマ「し、してない//」
速水「どーだか。で、どうなりました?」
トウマ「まさっかーの出来事が起こりました!」
速水「う~ん、まあまあね」
速水「ここで吉野ちゃん手が挙がった! どうぞ!」
速水「えっ? マコちゃんって女の子じゃないの?」
吉野「あっ、いけない。マコちゃんって男らしいから、間違えちゃった♪」
速水「保坂、吉野ちゃんの座布団持ってってー」
速水「さ~て、これで答えてないのは後一人…」
アツコ「…」
速水「よ~し、手挙げたね。アツコ!」
速水「保坂ー、アツコの座布団二枚持ってってー」
アツコ「まだ何も言ってないのに!?」
速水「保坂とデートとか…。想像しただけで気持ち悪いわ」
アツコ「そんな言い方したら、保坂先輩に失礼じゃ…」
速水「更に三枚持ってって!」
アツコ「え~っ!?」
ハルカ「あっと言う間に一枚になっちゃったわね…」
速水「誰か口直し! はいチアキちゃん!」
速水「どうなりました?」
チアキ「私がリードすれば良かったと後悔しました」
―あははっ―
速水「そのマコトくんって、よっぽど残念な子なのね…」
速水「さ~て、次行きましょうか。カナちゃん!」
チアキハルカ「「…」」
カナ「ん? どうした二人とも?」
速水「ま、まあいいじゃない。それでどうなりました?」
カナ「藤岡は隙だらけでした!」
ハルカ「//」
カナ「ハルカー、なんで赤くなってるんだ?」
速水「どうせおかしな妄想でもしてるのよ。カナちゃんに一枚あげてー」
カナ「やった!」
速水「さあ次。吉野ちゃん!」
速水「異性じゃないけど、まあいいか。それでどうなりました?」
吉野「お花屋さんに行ったら、百合の花束をプレゼントされました」
速水「…吉野ちゃん、そういう趣味があるの?」
吉野「?」
速水「まあいいわ…。次、トウマちゃん!」
速水「う~ん、まあOK! それでどうなりました?」
トウマ「ハルオが鼻息荒くしながら、色々買ってくれました」
速水(ハルオ? まあ妹に興奮する辺り、ヤバイ人には間違いなさそうだけど)
チアキ「おい、ハルオって誰だよ?」
トウマ「家の長男だよ」
チアキ「あ、長男か」
速水「…よし、軌道修正、ハルカちゃん!」
速水「保坂、持ってきなさい」
ハルカ「何で!?」
速水「さっきからナツキくんナツキくんって…。好きなの?」
ハルカ「えっ…?」
ハルカ「べ、別に、たまたまナツキくん位しか思いつかないだけで、好きとかそう言うのでは…//」
速水「だから、顔赤くすんじゃね~!!」
速水「さあ、締めて頂戴。アツコ!」
アツコ「ええっ、私ですか!?」
速水「早くしろ!」
アツコ「ううっ…」
ハルカ「え、私?」
速水「まあいいわ、それでどうなりました?」
アツコ「どうなりましたって…//」
ハルカ「え?」
アツコ「//」
ハルカ「な、なんでこっちを見て顔を赤くしてるのよ…//」
速水「ここで一句、大喜利の 舞台に咲きし 百合の花」
速水「さて、二問目はこの位にして、三問目に参りましょう」
速水「そして、二問目と同様に、安価でメンバーを一人交代します」
速水「ルールは二問目の時と同じで、安価で抜けるメンバーが決まらない時は吉野ちゃんが抜ける事になります」
速水「そんな訳で、抜けるメンバーは>>61、参加するメンバーは>>65よ!」
速水「もし安価で選ばれても、みなみけキャラ以外の時と同じ対応になるわ」
アツコ「ほっ…」
速水「それじゃあマコちゃん、挨拶をどうぞ」
マコちゃん「はい、頑張ります! マコちゃんです!」
―パチパチパチ―
速水「…マコちゃんってさ~」
マコちゃん「何ですか?」
速水「女の子? それとも男の子?」
マコちゃん「えっ、どうしてそんな事を聞くんですか?」
速水「いやー、見た目は確かに女の子なんだけどさ~」
速水「さっきの吉野ちゃんの答えがどうも引っかかって」
マコちゃん「吉野…?」
吉野「?」ニコニコ
マコちゃん(くっ…、やっぱり吉野はドSか!)
速水「さ~て、それでは三問目に参りましょう」
速水「皆さんいずれはお酒を飲む年になりますから、この機会にそれを疑似体験してもらいます」
速水「まず最初に、メンバーの誰かを指名して、一言述べて下さい」
速水「選ばれた人は、それが良い言葉なら『それほどでも』、悪い言葉なら『それがどうした』と返して下さい」
速水「その後、何か面白い答えを返して下さい」
速水「なおこの問題では、スレを見て下さっている皆さんも少し参加して頂けます」
速水「A(大喜利参加メンバーに限る)→B(みなみけキャラ)の形でレスをして頂くと、そのメンバーのやりとりが見られるかもしれません」
速水「もちろん、ABのやりとりを書いて頂いても構いませんが、>>1がオチを理解出来ないと大喜利に反映されない可能性があります」
速水「そんな訳で、出来た人!」
速水「はい、早かった、ハルカちゃん!」
カナ「いや~、それほどでも~」
ハルカ「これだけ褒めたんだから、ちょっとは家のお手伝いしてよ~」
カナ「」
―あははっ!―
速水「こりゃいい! 一枚あげて!」
速水「おっ、マコちゃん手挙げたね,どうぞ!」
カナ「また私かよ!」
マコちゃん「カナ~、お前は本当に人で遊ぶのが好きだな~」
カナ「それがどうしたのさ?」
マコちゃん「そんな事してると、将来男に遊ばれるぞ!」
カナ「何だと~!」
速水「面白いね~、一枚上げて!」
カナ「おいっ、何でだよ!」
速水「どんどん行こう、吉野ちゃん!」
マコちゃん「お、女だよ!?」
吉野「じゃあ…、ちょっと脱いで見せてよ~」
マコちゃん「」
速水「いいね~! 酔っ払いっぽさが出てるよ、一枚あげて!」
吉野「わ~い」
速水「あれ、マコちゃん顔色悪いけど、大丈夫?」
マコちゃん「だ、大丈夫です!」
速水「そう、じゃあ続けようか。トウマちゃん!」
チアキ「それがどうした?」
トウマ「でも、同じ末っ子でも、チアキの方がわがままだよな~」
チアキ「何だと? この野郎」
速水「はいはい、二人に座布団あげるから落ち着きなさい」
速水「なんか和んだわね~、子猫がじゃれてるみたいで」
速水「そんな空気の中で、はいカナちゃん!」
チアキ「それほどでも」
カナ「ちょっと言ってみ? チーズレモンカスタードシフォンパイ、はい!」
チアキ「…」
カナ「ほらほら、早く~」
チアキ「…チーズレフォンカスタードシモンパイ」
カナ「あははっ、やっぱり言えな~い!」
チアキ「喧嘩売ってるのか! この野郎!」
速水「まあ落ち着いて、チアキちゃんも何か答えようね?」
カナトウマ「「いや~、それほどでも~」」
チアキ「大バカ野郎だったよ」
カナトウマ「「何だと!?」」
速水「チアキちゃん見事な返し! 二枚あげて!」
速水「さあどんどん行こう! はいマコちゃん!」
吉野「それほどでも~」
マコちゃん「だから意地悪するのは止めてくれよ~!」
吉野「?」
吉野「私、マコちゃん『には』意地悪してないよ?」
マコちゃん「にはって何だよ、にはって!?」
速水「取りあえず次行こう、はいトウマちゃん」
ハルカ「えっ? そ、それほどでも」
トウマ「アツコとどっちが大きいんだ?」
ハルカ「またその話~!?」
速水「いいね~、一枚あげて!」
速水「それで、結局どっちがどれ位のサイズなのさ?」
ハルカ「教えません! そもそもアツコのサイズも知らないですから!」
速水「つまんないの。まあいいや、じゃあ吉野ちゃん!」
チアキ「いないぞ、それがどうした?」
吉野「でも、少なくとも男らしくない男は嫌いだよね~?」
チアキ「ああ」
速水「あれ、ただの会話になっちゃってるぞ?」
マコちゃん(…)
速水「マコちゃんどうしたの? 元気がないみたいだけど」
マコちゃん「大丈夫です…」
速水「そう。じゃあ次、ハルカちゃん」
カナチアキ「「それほどでも~」」
ハルカ「これからも、ず~っと一緒にいようね♪」
カナ「ハルカ…//」
チアキ「ハルカ姉さま…//」
速水「綺麗な答えだね~、問題の趣旨にも合ってるし。三枚あげて!」
ハルカ「やった!」
速水「みなみけの良さを見た所で、カナちゃん!」
チアキ「それがどうした、バカ野郎」
カナ「でも知ってるからな、お前がほんとは私を大好きだって♪」
チアキ「…」
速水「チアキちゃん、真偽の程は?」
チアキ「ノーコメントで」
速水「そう。じゃあ大トリに、チアキちゃん!」
カナ「ん、そうなのか? まあいいや、それがどうした?」
チアキ「私は…私は信じないぞ」
チアキ「そんな未来はウソである!」
カナ「何だよそれ~!」
―はははっ―
速水「はい、上手くオチた所で、大喜利はここまでに致しましょう」
トウマ「やったぜ!」
速水「トウマちゃんには『みなみけと言えばこれ!』と言う商品を差し上げます。保坂~」
保坂「うむ」
トウマ「なんだこれ。布に包まれてるけど、四角い箱?」
速水「違うんだな~、それが。では、お願いします」
保坂「承知した。Open!」
―バサッ!―
速水「みなみけと言えば、著者は桜庭コハル先生ですよね」
速水「そして、桜庭先生の隠れた名作と言えば、この『そんな未来は…トウマ「ストップ」
速水「?」
トウマ「この景品、色んな意味で大丈夫か? いや、俺はいいけどさ…」
速水「へーきへーき、問題ないって」
速水「一応補足しておくと、保存用布教用観賞用各3セットずつで、合計が12冊よ」
速水「次回があるかはわかりませんが、皆さんまたお会い致しましょう。ありがとうございました!」
解答者「「ありがとうございました!」」
―END―
ほんとは>>68に書いたネタが来るまで待とうと思ったけど、眠くなって…じゃなくて、勢いのままに完結させた。
2、3日はこのままにして、もしネタが来たら書こうかなと思ってる。一日に何回かはチェックしてるから。
そんな訳でこのスレはここまで、次は安価抜きで一作書こうと思う。
では。
面白かったよ!楽しみにしている
貴重なみなみけ成分あざっした
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420894366/
Entry ⇒ 2015.08.04 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
チアキ「ハルカ姉さま、○○○とは何ですか?」part2
と言う訳で○○○の内容>>4
ハルカ「え?」
チアキ「今日同級生が『野獣先輩って男らしいな!』と野獣先輩とやらを賞賛する話をしていたのですが」
チアキ「話を聞いていても良く分からず、ハルカ姉さまに聞いてみようという結論に至りました」
ハルカ「はあ、なるほど…」
チアキ「それで、野獣先輩とは何でしょうか?
恐らく人物だとは思うのですが…」
ハルカ「うーん、私もわからないな」
チアキ「そうですか」
ハルカ「取りあえず、ネットで調べてみましょうか」
チアキ「はい」
ハルカ(…チアキの同級生、なんて知識を持ってるのよ! ましてや男の子なんでしょ!?)
チアキ「あの、ハルカ姉さま。このAVとかホモとは…」
ハルカ「ごめん、それの回答はまた後日!」ピュ-
チアキ「あ…」
ハルカ「はあ…」
マキ「ハルカー、どうしたの? またため息なんかついて」
アツコ「私たちにも話せなくて、ネットでも聞けなかったりするの?」
ハルカ「そんな事は無いんだけど…」
ハルカ「それじゃあアツコ、ちょっと相談に乗ってくれる?」
アツコ「うん、いいよ」
マキ「私はー?」
ハルカ「マキはちょっと遠慮して。後は人払いをお願い」
マキ「え~…」
アツコ「それじゃあ、ちょっと人通りの少ない所に行こっか」
ハルカ「…と言う事なんだけど、アツコはどうしたらいいと思う?」
アツコ「そっか、チアキちゃんがホモの世界に…」
ハルカ「ほんとどうしたらいいのかしら?」
ハルカ「なんとかごまかして、チアキにはこの事に触れないようにしてもらいたいんだけど」
ハルカ「ホモなんてアブノーマル過ぎるし、ちょっとねえ…」
アツコ「そんな事無いよ!」
ハルカ「えっ?」
アツコ「男同士で愛し合う事の何が悪いの!? それだって立派な愛の形じゃない!」
ハルカ「あ、その…」
アツコ「生物学的視点から見ても、女性が男同士の恋愛に興味を持つのは不自然な事じゃないし、ましてや誰かの愛を否定するなんて…!」
ハルカ「ご、ごめんアツコ、私が間違ってたわ!」
アツコ「…はっ!」
アツコ「ごめんなさい! つい熱くなっちゃって…!」
ハルカ「ううん、私もちょっと差別的な発言しちゃったし、本当にごめんね」
アツコ「う、うん…」
ハルカ「それにしても、アツコがそんなに熱弁している所、始めてみたわ」
ハルカ「その、ホモってそんなにいいものなの?」
アツコ「あ、えっと…」
アツコ「話してもいいけど、その…」
ハルカ「教えて欲しいな、アツコがそんなに夢中になる事って何なのか」
ハルカ「さっきあんな発言しておいて何だけど、友だちの好きな事だもの、頭ごなしに否定なんてしないわ」
アツコ「ハルカ…」
アツコ「わかった、じゃあさわりのところだけ…」
ガチの人は不満が起こる部分もあるかもしれないが、勘弁して下さい。
ハルカ「な、なるほど…」
アツコ「それでね、野獣先輩って言うのはホモビデオの業界でも有名な人の一人なんだよ」
アツコ「ほんとに名前の通りの人って感じで、顔を見ただけでも…」
ハルカ「う、うん、よくわかったから、ちょっとトリップから戻って来てもらっていい?」
アツコ「…はっ! ごめんねハルカ」
アツコ「私って、こういう話になるとつい夢中になっちゃって…」
ハルカ「それだけ好きだってことだもの、恥ずかしがる事は無いわ」
アツコ「うん、ありがとう」
アツコ「あ、そうだ! せっかくだからハルカも見てみる?」
ハルカ「え?」
アツコ「ほら、チアキちゃんに説明するんだったら、やっぱり現物を見ておいたほうがいいと思うよ?」
ハルカ「確かに…。それじゃあお願いしていい?」
アツコ「うん! そしたら放課後、家に来て貰っていいかな?」
ハルカ「わかったわ」
アツコ「ふう、ふう…」
アツコ「どうだった?」
ハルカ「…一言で表現すると、凄いわね」
ハルカ「体の大きな男の人が、あんな風に乱れるなんて」
ハルカ「それに攻める方も、なんかすっごく漢って感じで…」
アツコ「うんうん、始めてでそこまで共感できるのはいい事だよ」
アツコ「それで、チアキちゃんにはうまく説明できそう?」
ハルカ「あ、えーっと…」
ハルカ「それはちょっと無理かも。そもそも、チアキ相手に絡みのシーンを話すのは…」
アツコ「あ、そうだよね」
アツコ「それじゃあ、ホモに関しては男同士で恋愛する事」
アツコ「AVは男女のおかしな事に関するハウツーの教材だって言ってあげればいいんじゃないかな?」
ハルカ「ああ、なるほど…」
ハルカ「ありがとうアツコ、おかげで何とかなりそうよ」
アツコ「こちらこそ、私の趣味を理解してくれる人が出来て嬉しいよ」
アツコ「また今度、新しいのが手に入ったら一緒に見てくれる?」
ハルカ「いいわよ。でも、アツコについていくには時間がかかるかもしれないけど…」
アツコ「大丈夫、時間をかけて布教するから!」
ハルカ「うん。じゃあ、私はこれで失礼するわ。また明日、学校で」
アツコ「うん、またね!」
チアキ「…なるほど、そういう事でしたか」
ハルカ「納得してくれた?」
チアキ「はい、ありがとうございました」
チアキ「とすると、私がその知識を得るのはまだ早いようですね」
ハルカ「そうだね。前も言ったけど、おかしな事は大事な人と二人で覚えていかないと」
チアキ「はい、ハルカ姉さま」
チアキ「では、明日も学校があるので寝ます。おやすみなさい」
ハルカ「うん、おやすみ」
ハルカ「ふう…。今回は余計な手間がかかる事も無かったし、一件落着ね」
カナ「そうはいかないぞ!」
ハルカ「カナ! また変な事して引っ掻き回すつもり!?」
ハルカ「散々お仕置きしたのに、まだ懲りないのかしら?」
カナ「違う違う! 今回はそんなつもりは全く無いって!」
カナ「そうじゃなくて、ハルカにそういう感じの相談があるんだよ」
ハルカ「今回はって所が気になるけど…。まあいいわ、それでどんな相談?」
ハルカ「どんな感じ?」
カナ「何かそれっぽい場面に出くわすとすぐ興奮して、周りから見て引くぐらいの勢いになって…」
ハルカ「そうなの?」
ハルカ「まあでも、それくらいなら心配ないんじゃない?」
ハルカ「私にホモについて教えてくれた人も、すっごく興奮する性質だったけど、あくまで個人の趣味の範囲に留まってたし」
カナ「いやまあ、そんな感じだったらまだ良かったんだけどさ」
カナ「最近、『リアル野獣先輩を見てみたいわ…。いっその事近場から調達を…』なんて言い出したんだよ」
ハルカ「ああ、現実と創作の区別がつかなくなってるレベルか…」
ハルカ「表現規制派の主張にはよく上がるけど、本当にそういう人っているのね…」
カナ「そうだよ、どれくらい区別がつかない奴がいるかはわからないけど、少なくとも私の傍には一人いるんだ!」
カナ「それで、そいつを何とかして押さえ込んで、身の回りで起こる悲劇を未然に防ごうって思って…」
ハルカ「なるほど…」
ハルカ「わかった、協力するわ。私も、友だちや妹の友だちが変な目で見られるのにいい気分はしないし」
カナ「ほんとか? ありがとう、ハルカ!」
ハルカ「藤岡くん?」
カナ「ああ、あいつは男の割に消極的だし、そういうののターゲットになるんじゃないかって思って」
ハルカ「なるほど。確かに一理あるかも」
カナ「どうすればいいと思う?」
ハルカ「そうねえ…」
ハルカ「一番平穏に解決する方法としては、その子の欲求を解決してあげる事だと思うんだけど」
カナ「でもそれって、藤岡をそういう目に合わせるって事だろ?」
カナ「藤岡にそういう趣味があるならともかく、出来ればそういうのは避けて欲しい」
ハルカ「う~ん」
ハルカ「ここで色々考えるよりは、実際その子に会ってみた方がいいかもしれないわね」
ハルカ「明日、家に呼んで来てくれる?」
カナ「ああ、わかった」
カナ「連れて来たぞー」
???「あ、あの、よろしくお願いします…」
ハルカ「…どうして顔を隠して声も変えているのかしら?」
カナ「それが、何かカミングアウトするには勇気がいるとか何とか…」
ハルカ「そうなの…」
ハルカ「でも、それはちょっと悲しいかな」
ハルカ「だって、人に堂々と話せる程、自分の好きって気持ちに自信が持てないって事だもの」
???「すみません…」
ハルカ「あ、別に責めてるわけじゃないの、ごめんね」
ハルカ「それで、単刀直入に聞くけど、あなたは現実に野獣先輩のような絡みを見たいって事よね?」
???「はい! 荒々しく男性を犯す先輩と、それに感じてしまう姿を想像するだけで、もう…!」
カナ「お、おいケイ…じゃなかった、???!」
カナ「鼻血が出てるぞ少しは落ち着け!」
???「そう、そうよ、もっと責めなさい!」
???「口では嫌って言っても実際は…ふうっ」バタッ
カナ「おい、???、返事をしろ!」
ハルカ「う~ん、これは重症っぽいわね…」
ハルカ「中途半端なものだと、かえって刺激しちゃいそうだし」
カナ「だが、藤岡は…」
ハルカ「わかってるわよ。ちゃんと藤岡くんを巻き込まない形で何とかするから、心配しないで」
カナ「ハルカ…。ありがとう」
ハルカ「どういたしまして。可愛い妹の為だもの」
ハルカ「真面目に勉強して家事のお手伝いも積極的にしてくれる妹の為なら、私は何でもするわ」
カナ「うっ、わかったよ…。努力してみる」
ハルカ「よろしい。さーて、他にこういう事を頼めそうな人と言えば…」
ナツキ「ハルカ先輩」
ハルカ「あ、ごめんね、ナツキくん。放課後に呼び出したりして」
ナツキ「いえ、自分暇なんで」
ナツキ「ところで、どんな御用でしょうか?」
ハルカ「うん、ちょっとお願いがあって…。色々考えた結果、ナツキくんに頼むしかないって思ったの」
ナツキ「…任せて下さい。ハルカ先輩の頼みだったら何でもするッス」
ハルカ「ほんと!? じゃあ早速お願いなんだけど…」
ナツキ「はい」
ハルカ「ホモプレイをして欲しいの」
ナツキ「」
ハルカ「言葉のままの意味よ。相手はこれから選ぶ事になると思うけど」
ナツキ「そうッスか…」
ハルカ「…やっぱりダメ?」
ナツキ「いや、その…」
ハルカ「もちろん、こういうのに興味が無い人に頼むのは自分でもどうかなって思う」
ハルカ「でも、他に頼れそうな人がいなかったから…」
ハルカ「お願い! お礼に何でもしてあげるから!」
ハルカ「ナツキ君が男と絡まれる事で、救われる人がいるの!」
ナツキ「…」
ナツキ「…わかりました」
ナツキ「俺も男です、一度言った事はひっくり返しません」
ハルカ「ほんと!? ありがとう!」ギューッ
ナツキ「ハ、ハルカ先輩…」
ハルカ「本当に断られたらどうしようって思ってたから、本当に嬉しいわ!」ギューッ ムニュ
ナツキ(ハルカ先輩、その抱きつき方はやばいッス!)
ナツキ(おかしな部分が当たって、男と絡む前に女と絡みたくなる気分に…)
ナツキ「立場ッスか?」
ハルカ「そう。攻める方か攻められる方か、どっちか好きな方を選んで」
ナツキ「俺が選んで大丈夫ですか?」
ハルカ「大丈夫よ、その結果次第で相手をキャスティングするから」
ナツキ「そうッスか、じゃあ俺は…」
1.やっぱり男なんで攻めで
2.攻められる側でお願いします
3.どっちでもいいので早く終わらせて下さい
安価>>30
書き込み無ければその時の気分で決める
1~3の選択肢じゃなかったら再安価する
ナツキ「攻められる方でお願いします」
ハルカ「うん、わかったわ。でも何でそっちなの?」
ナツキ「単純に、そういう趣味が無い男は、攻められるのが嫌ではないかと思ったからッス」
ナツキ「なんで、俺がその役をやれば、相手も少しはマシかと思って」
ハルカ「なるほど、ナツキ君らしい理由ね」
ハルカ「それじゃあ、相手役を考えないと。誰がいいのかしら…」
速水「何してるのー?」
ハルカ「あ、速水先輩」
ナツキ「ちょうど良かった。速水先輩に相談してみたらどうッスか?」
ハルカ「え…。ナツキ君はそれでいいの?」
ナツキ「もちろんッス」
速水「何の話よ~?」
ナツキ「実はですね…」
速水「そういう事なら、私にまるっと任せなさいよ」
ナツキ「ほんとッスか?」
速水「ええ、ナツキくんはただ寝そべっているだけでいいわ」
速水「私がホモ大歓喜の演技を出来る男優を連れて来てあげるから」
ナツキ「助かるッス。よろしくお願いします」
速水「りょーかい。ハルカちゃんもそれでいいわよね?」
ハルカ「あ、はい」
速水「それじゃあ、明日にでもヤッちゃいましょうか。場所もこっちで確保するから、後でメールするね~」
ハルカ「はい、わかりました」
ナツキ「了解ッス」
???「カナ、本当にここでリアル野獣先輩が見られるの?」
カナ「まあ、ハルカの話ではそういう事だけど」
???「♪」
ハルカ(大丈夫なのかしら? ここただの部屋にしか見えないんだけど)
速水「みんな、おっまたせ~。早速だけど、北側の壁の方を見てちょうだい」
カナ???ハルカ「「?」」
―ウィーン―
カナ「うわっ! 壁が持ち上がってる!」
速水「この壁はマジックミラーになっていてね」
速水「向こうからこっちは見えないけど、こっちからは向こうの動きが丸見えって訳よ」
カナ「お~っ、すげえ~!」
ハルカ(…これ、かなりお金かかってるわよね? どこから出てるのかしら?)
ナツキ『…』
???「もしかしてあの人が…」
速水「そう、今回野獣に襲われる俳優さんよ」
???「…エクセレ~ント!」
カナ「あっ、スイッチ入ったっぽい」
???「きっと襲うのはあの人の知り合いって設定ね!」
???「これまで築いた関係が崩れていく消失感を覚えながら、ダメだと分かっていても感じてしまう身体…!」
速水(重症ね…)
速水(でもこの作戦なら、彼女の目を覚まさせる事も可能なはず)
速水(私が大人のジュースと保坂との絡み以外にもキャラがある事を見せてあげるわ)
速水(場を引っ掻き回すって言うのはね…、相応の知能が無いと出来ないものなのよ!)
???「ドキドキ…!」
カナ「…」
ハルカ「…」
保坂『確かここで合ってるはず…。ん、ナツキ? なぜこんな所で寝ているんだ?』
???「アリだわ! 細マッチョって感じの体つきだけど、野獣先輩とはちょっと違う獣っぷりがみられるかも!」
速水「満足してもらえそうね。それじゃあ、私はこれで」
???「あ、はい、ありがとうございました!」
速水『マイク着けて話してよ、他の人に聞かれたら冷めるでしょ~?』
保坂『…こうか。それで、どういう事なんだ?』
速水『どうもこうも、説明したでしょ?』
速水『貴方にホモプレイをお願いして、その相手がナツキ君ってだけよ』
保坂『そうか…』
速水『何、ここまで来てためらうの?』
速水『ホモが大好きなハルカちゃんの為に一肌脱ぐって言ってほんとに脱いだ貴方の覚悟はどこへ行ったの?』
保坂『愛する彼女が望むなら、俺は獣でも犯して見せよう!』
ハルカ「…」
速水(ハルカちゃん、引いてるわね…。予想通り、よい副産物ができたわ)
保坂『それで、俺はナツキを襲えばいいのか?』
速水『そうよ~。ナツキくんは寝てる設定だから、好きなようにヤッちゃって』
保坂『わかった、では早速…』
ナツキ『…保坂先輩?』
保坂『』
カナ「お、おい、これは失敗なのか?」
速水「大丈夫、まあ見てなさいよ」
ナツキ『これはどういう…、う、動けない!?』
保坂『抵抗されても困るからな…。少々拘束させてもらった』
???「拘束プレイ…ありね!」
カナ(何とかケイ…じゃなくて???の眼鏡にかなったようだ)
保坂『お前を一目見た瞬間、並々ならぬ衝撃を覚えたのだ』
保坂『これほど俺の心を夢中にさせた男は、お前が初めてだ』
保坂『お前をバレー部に誘ったのも、いつかこのような機会を得んとしたが為』
ナツキ『だからって…、こんなの間違ってるッス!』
保坂『今は何とでも言え、いずれお前は俺を受け入れるようになる』
ナツキ『くっ…』
保坂『さあ、まずは口付けから…』ずいっ
ナツキ『やめろ!』ガツッ!
保坂『くっ…』
保坂『なぜ、そうまでして俺を拒むのだ?』
ナツキ『俺は…』
ナツキ『ハルカ先輩の事が好きだからだ!』
ハルカ「えっ…?」
ナツキ『今のあんたならわかるだろう、自分の愛を壊されるのがどれだけつらく、そして悲しい事か…』
ナツキ『例えどれだけ相手を愛していても、こんな形で強引に愛を伝えるなんて、間違ってる!』
保坂『…』
速水(大丈夫よ、???ちゃんを見て御覧なさい)
ハルカ(?)
???「…」
速水(見入ってるでしょ? きっと彼女の中で思うものができたはずよ)
速水(このまま上手く事が運べば、きっと…)
保坂『そうだな、俺が間違っていたのかもしれん』
保坂『すまなかった、ナツキ。虫のいい話だが、今日の事は忘れてくれるとありがたい』
ナツキ『いえ…』
保坂『何だと?』
ナツキ『俺たちに必要なのは、お互いをよく知る時間…。俺はそう思うッス』
保坂『ナツキ…』
保坂『分かった期待しておけ。お前が俺に夢中になるような時間を提供してやろう』
ナツキ『楽しみにしてるッス、先輩』
速水「どうだった? ???ちゃん」
???「私、間違っていたのかもしれません…」
???「今までの私は、強引に交わりあう事がホモの愛情表現だと思っていました」
???「でも、違うんですね。ホモもノーマルも関係ない、大事なのは相手を労り、慈しむ気持ち」
速水「わかってくれて私も嬉しいわ」
速水「もう野獣先輩が見たいだなんて言わないわよね?」
???「はい! 私、もう目が覚めました!」
ケイコ「カナ、もう大丈夫だよ」
ケイコ「今の私は、自信を持ってホモを好きだと言える。だって、どんな形でも愛は素敵なんだもの」
カナ「そっか…」
ケイコ「そして、そんな愛を壊してしまうレ○プがどれだけ酷い行為かも理解したわ。もうレ○プ物のホモとは距離を置こうと思うの」
カナ「そ、そうか、それは何よりだ!」
ハルカ「…えーっと、これはつまり解決って事でいいのかしら?」
速水「本人たちが満足してるし、これでいいんじゃない?」
ハルカ「はあ、まあ確かに…」
カナ「いやいや、それほどでもあるかな~!」
速水(ほとんど私の仕事なんだけど、今それを言うのは野暮かな)
ハルカ「それじゃあ、そろそろ帰りましょうか。もう夕飯の時間よ」
速水「あ、最後にちょっとお願いしていい?」
ハルカ「はい、何でしょうか?」
速水「三人でこれを言って欲しいのよ」
ハルカ「…なるほど」
ケイコ「これは大切な事よね。カナも協力するでしょ?」
カナ「当然だ!」
速水「よし、じゃあせーので言おうか。せーの…」
―END―
チアキや野獣先輩がいなくなった事とか反省点はあるけど、とりあえず一言。
SS初心者にホモの絡みは書けません!
と言う訳でこのスレは完結します。
ただ、温めてる別のネタがあるので、早ければ今日中に別のスレを立てるかも。
では。
楽しみに舞ってます
乙 今度は安価じゃなくてもいいのよ?
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420802101/
Entry ⇒ 2015.07.22 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)
チアキ「ハルカ姉さま、○○○とは何ですか?」
○○○はいつか安価でSS書いてみたいので
今回は原作のあの話の続きを自分なりに
じゃあ始めます
ハルカ「えっ…?」
チアキ「以前尋ねた時には結局分からず仕舞いだったので」
ハルカ(以前って、10年近く前の事じゃない…)
チアキ「それで、おかしな事とは何なのでしょうか?」
ハルカ「え、えっと、それは…」
カナ「何だ、またおかしな事の話か」
ハルカ「あっカナお帰りお使いご苦労さまそれじゃあ夕飯の支度をしましょうか」
カナ「待つんだハルカ」ガシッ
ハルカ「えっ…?」
カナ(よく考えても見ろ、仮にチアキがこのままおかしな事を知らずに育ったとしよう。
そうしたら、おかしな事をしたがるおかしな奴に引っかかってしまうとは考えないのか?)
ハルカ(そ、それは…)
カナ(いくらチアキがまだ小学生だとしても、今はネットでおかしな事が簡単に調べられる時代だ。今の内におかしな事を教えて、対策をしておくべきだろう)
ハルカ(だ、だったらカナが教えてあげなさいよ!)
カナ(私が教えて、チアキがそれを素直に信じるとでも? ハルカが教えるのが一番いいんだ)
ハルカ(ううっ…)
カナ「いや何、ハルカに心の準備をさせていた所さ。それじゃ、夕飯の支度は私に任せて、後はごゆっくり~」
ハルカ「あっ、待ちなさいカナ!
…普段は自分からお手伝いなんてしないのに、こういう時に限って…」
チアキ「ハルカ姉さま」
ハルカ「あっ、ごめんチアキ!
それで、えっと、おかしな事の話よね…」
チアキ「はい」
ハルカ「…いい、チアキ? おかしな事って言うのはね…」
チアキ「…」
ハルカ「…えっと…」
チアキ「…」
チアキ「ハルカ姉さまにも分からないことがあるのですね。わかりました、ではハルカ姉さまが教えて下さるまで気長に待ちます」
カナ「待てチアキ、こういう事はきちんと期限を決めてからでないと、いつまでも先延ばしになるぞ」
ハルカ「ちょっとカナ、口を挟まないで!
それに、鍋から目を離しちゃだめじゃない!」
カナ「安心しろハルカ。今作ってるのは前にも作った事があるクリームシチューだから、見ていなくてもその様子くらい分かるのさ!」
チアキ(あれをクリームシチューにカウントするのか…?)
カナ「そういう訳でチアキ、一週間後に返答を聞くというのはどうだ? お前も約束を反故にする姉などみたくはあるまい?」
ハルカ「ちょっと、勝手に…」
チアキ「カナに心配されなくとも、ハルカ姉さまは約束を破るような方ではない」
ハルカ「えーっと…」
チアキ「ハルカ姉さま、一週間後を期待して待っています」
ハルカ「は、はい…」
ハルカ「はあ…」
マキ「ハルカー、ため息なんてついてどうしたの?」
ハルカ「何でもない…」
アツコ「とてもそんな風には見えないけど…」
ハルカ(カナったら余計なことを言って…。どうすればいいのよ~!)
アツコ「あっ、あの…。もし私たちにも話し辛いような事だったら、ネットとかで聞けばいいんじゃないかな?」
ハルカ「えっ、ネット?」
アツコ「そう。内容にもよるけど、匿名だから質問したのがハルカだって特定される事もないし」
マキ「へ~、アツコもネットで質問したりするんだ? 知恵袋みたいな?」
アツコ「う、うん、たまに…。
そういう事だから、もし力になれることがあったら言って」
ハルカ「アツコ…。うん、わかった。
それじゃあ、早速今日の放課後に頼んでもいい?」
アツコ「うん、任せて」
アツコ「…そうそう。後はここに質問の内容を打ち込むだけだから」
ハルカ「なるほど。ありがとう、アツコ」
アツコ「どういたしまして。それじゃあ、私は帰るから。また明日ね」
ハルカ「うん。また明日。
…さて、それじゃあ早速尋ねてみましょうか」
ハルカ『妹に男女のおかしな事について聞かれたのですが、どう返事をすればいいのでしょうか?』
ハルカ「…これで後は返事があるのを待つだけか。う~ん、何だかそわそわするわね。
とりあえず、夕飯の支度をしちゃいましょうか」
-深夜、カナとチアキは熟睡中-
ハルカ「さて、回答はあったかしら…。えっ、これって…」
***さん『おかしな事って何ですかー?』
***さん『逆に私たちが聞きたいですー』
***さん『とりあえず、質問主と妹のスペックはよ』
ハルカ「何これ、ぜんぜん回答になってないじゃない。アツコはあんな事言ってたけど、やっぱりネットは当てにならないわね…。
あら? これは…」
カレーの妖精さん『男女が二人でいても、おかしな事など何も起こらん。愛し合う二人が同じ空間を共有すれば、そこで起こる事柄全てが愛の生産物!
俺も今愛する女性と愛を育んでいる所だが、おかしな所など何も無いぞ。
だが、あえて質問主さん向けに回答するなら、「妹さんに好きな人ができればわかる。そしておかしな事など存在しない事がわかる」だろう。
納得してもらえるか定かではないが、俺が言えるのはこれくらいだ』
ハルカ「なるほど、きちんと答えてくれてる人もいるのね…。こっちの人は…」
魔性の女さん『それはセイコウの事だと、きちんと説明するべきではないでしょうか? 妹さんの年齢によっては言い出しづらいかもしれませんが、嘘やごまかしはいつかは気づかれるものです。
妹さんを傷つけない為にも、辞書的な意味だけでも教えてあげるべきかと。なんなら実践も…』
ハルカ「じ、実践!?
ま、まあそれはともかく、確かにごまかすのは良くないわよね。それでこっちの人は…」
バレー部の酒豪さん『やっぱヤッて見せた方が早くなーい?』
ハルカ「この人も実践派かー。それはできるだけ避け…と言うかムリ!」
火の神様さん『実践がダメなら、その手の資料を借りると言うのはどうっすか?
ご自分で持っていればそれでもいいし、なければ知っている男性からと言う手もありだと思うっす』
ハルカ「なるほど、資料を借りて見せる…ってつまり、そういう事よね…。
いやいや、それはダメでしょ! 私もチアキも18歳未満だし!
まあそんな事を言い出したら、おかしな事を話すのもダメなんだろうけど。他には・・・」
お気楽少女さん『自分で口に出せるなら魔性の女さん、ダメなら火の神様さんの意見って所じゃないかな?
今は18歳未満の制限なんてあってないようなもんだし。保健の教科書やコウノトリでごまかすのも古いしね~』
ハルカ「う~ん、お気楽少女さんの意見も最もだとは思うけど・・・。ここはカレーの妖精さんの意見ね。よし、明日チアキに説明してみよう!」
ハルカ「…と言う事なの。いつかチアキにも分かる時がくるわ」
チアキ「なるほど、そういう事ですか。納得しま カナ「ちょっと待った!」
ハルカ「カナ、今度は何!?」
カナ「ハルカ、それでは回答を先延ばしにしたのと同じだろう!? 姉として妹の疑問をはぐらかすとはどういう事だ!」
ハルカ「だっ、だって、おかしな事なんて何も無いって私も教えられたんだもん!」
カナ「いいや、おかしな事はあるね! 少なくとも、高校生になって知識が無いなんてあり得ないね!
と言う訳で、やり直し!」
ハルカ「なんでカナに言われなくちゃいけないのよ!?
チアキはさっきので納得してくれたよね?」
チアキ「…すみませんハルカ姉さま。いまいちよくわかりませんでした」
ハルカ「ええ~っ・・・」
カナ「ほ~ら見ろ! さあ、頑張っておかしな事を研究するんだ、ハルカ!」
ハルカ「ううっ…」
-深夜-
ハルカ『カレーの神様さんの意見を実践させて頂いたのですが、上手くいきませんでした。
自分ではとても説明し辛いので、何とか資料を入手して見てもらう方向で行こうと思っています。
そこでまた相談なのですが…。そういう資料を借りる場合、どのように切り出せばよいのでしょうか?
さすがに自分で買いに行くのは恥ずかしいので…、お願いします』
ハルカ「これでよし、と。返事が来るまで、勉強でもしてましょうか。できれば同じ人が答えてくれるとありがたいんだけど…」
魔性の女さん『それは残念でしたね…。
しかし、資料を借りると言う選択肢はちょっとどうかなと思います。
男性もそういう事を聞かれるのは恥ずかしいと思いますし、借りるよりは買う方がハードルが低いと思います。
まあ、質問主さんの身近にそういう会話に抵抗が無いチャラ男がいるなら話は別ですが…』
バレー部の酒豪さん『だからヤッて見せた方が早いって~』
お気楽少女さん『そんなのパッと言ってシュッと借りれば一発だよ~』
ハルカ「なるほどね…。他の人はともかく、魔性の女さんの言う通りかも。
あっ、火の神様さんからも回答が来てる」
火の神様さん『間を取って、身近な男に資料を買ってきてもらうというのはどうっすか?
買うでもなく借りるでもなく、男の面目も保てるアイディアだと思うっす。
後は男への交渉ですが、真剣さを相手に伝えれば分かってもらえるんじゃないかと』
カレーの妖精さん『口惜しい。俺が君の近くにいれば手を貸してあげられたものを。
今となっては応援する事しかできないが、妹さんに納得してもらえる結末になるよう祈っている』
ハルカ「資料を買ってきてもらう…、これね!
ありがとう火の神様さん! それとカレーの妖精さんも応援ありがとう。
でもだれがいいのかしら。年齢的に大丈夫なおじさんには話し辛いし、だからと言って話しやすい男の人と言ったら…」
ハルカ「ナツキくん、ちょっといいかな?」
ナツキ「何すか、ハルカ先輩?」
ハルカ「えっと、ここじゃちょっと話し辛いから…」
ナツキ「あ、はい」
…
ナツキ「それで、何の御用でしょうか?」
ハルカ「えっとね、その…」
ナツキ「はい」
ハルカ「男女のー、そのー、いわゆるゴニョゴニョなあれを持ってきて欲しいんだけど…」
ナツキ「?」
ハルカ「だからー、えーっと…」
速水「ハルカちゃん、こんな所で何してるの? それも男と二人きりで」
ハルカ「速見先輩!
ちょうど良かった、ちょっとお願いが…」
速水「ふんふん、なるほどね…。
わかったわ、私に任せなさい!」
ハルカ「ありがとうございます!」
速水「うむ、苦しゅうないぞ。
でー、ナツキくん」
ナツキ「はい」
速水「ハルカがね、エロ本買ってきて欲しいんだって」
ナツキ「」
ハルカ「ちょっと、速見先輩!
もう少しオブラートに包んで下さいよ!」
速水「だって、包んだら中身が分からなくなるし。
それより、どうしてそんな物が必要なの? そういう時期?」
ハルカ「違います!
妹に男女のおかしな事を聞かれたんですけど、自分の口で説明するのは恥ずかしくて…」
速水「何それ?
じゃあ私が妹ちゃんに教えてあげれば解決じゃない?」
ハルカ「えっ…(お願いできるならそれもいいかもしれないけど、でも何かしら、この嫌な予感は…?)」
ハルカ「えっ、ほんとにいいの? お願いしておいてなんだけど」
ナツキ「大丈夫っす」
ハルカ「ありがとう! それじゃあ、明日までにお願いできるかしら?」
ナツキ「任せて下さい」
-放課後-
保坂「どうしたナツキ、部活に出てくるとは珍しいじゃないか」
ナツキ「保坂先輩、実は折り入ってお願いが…」
保坂「…なるほど、事情は理解した。
部室に来てくれ、ちょうどその手の物を持っているから、お前に貸してやろう」
ナツキ「かたじけねえっす」
そして部室
保坂「確かこの辺りに…。
あったぞ、ほれ」
ナツキ「えっと…。『秘密の放課後~バレー部マネージャーと夜のスパイク練習~』『人妻は女子高生』『年下彼女を落とす為のテクニック講座』ですね。
後日きちんと返させて貰います」
保坂「別にそのままくれてやっても構わんぞ。部員から没収したものも含めて、家には後三部ずつあるからな。はっはっは!」
ナツキ「いえ、自分はこういうの使わないので…。
ともかく、ありがとうございました。では、失礼するっす」
保坂「待てナツキ、せっかく来たんだから練習を…」
ナツキ「すいません、飯作らないといけないので」
保坂「むっ、そうだったな。
ではご家族によろしく」
ナツキ「ウッス」
ハルカ「本当にありがとう、ナツキ君。助かったわ」
ナツキ「どういたしましてっす」
ハルカ「それにしても…。最近のこの手の書物って凄いのね。刺激が…」
ナツキ(そういえばこの本の女優、ハルカ先輩に少し似てる気が…)タラッ
ハルカ「あれっ、夏樹君大丈夫!? 鼻血出てるよ!」
ナツキ「えっ」
ハルカ「ちょっと待ってて…」フニッ
ナツキ(ハッ、ハルカ先輩、お気持ちはありがたいですが、何やら柔らかい物が当たって止まる所じゃ!)
ハルカ「おかしいわね、いつまでたっても止まらない…」フニッ フニッ
ナツキ(も、もう限界…!)バタッ
ハルカ「あれ、ナツキ君? ナツキくーん!?」
で、みなみ家
ハルカ「ただいまー。あれ、マコちゃん来てたんだ」
マコちゃん「おじゃましてます、ハルカさん!」
カナ「お帰りハルカー。あれ、何だその袋は?」
ハルカ「えっ!? こ、これはね…」
カナ「…はは~ん、なるほど。
マコちゃん、ちょっと私の部屋に行こうか」
マコちゃん「何でだ? 別にいいけどさ~」
カナ「よし、それじゃあハルカ、チアキはその内帰ってくると思うから…ごゆっくり♪」
ハルカ「うるさい!」
ハルカ「お、お、お帰りチアキ!」
チアキ「ハルカ姉さま、どうなさったのですか? 何やら慌ててるようですが」
ハルカ「あ、あのね…(お、落ち着くのよ私…)」
チアキ「?」
ハルカ「チアキ、この間のおかしな事の話なんだけど。
資料を見てもらった方が早いと思って借りてきたから、それを見てもらえる?」
チアキ「はい、わかりました。
それでは『秘密の放課後~バレー部マネージャーと夜のスパイク練習~』と言うのから」
ハルカ「…」
チアキ「…」ペラッ
ハルカ「」ドキッ!
チアキ「…」ペラッ ペラッ
ハルカ(自分でやっておいてあれだけど、本当にいいのかしら。
妹にその手の本を薦める姉って…)
チアキ「ハルカ姉さま」
ハルカ「は、はひっ!」
チアキ「おかしな事が男女が裸になってする何かだと言う事はわかりましたが、肝心の所にモザイクがかかっていてよくわからないです。
ここはどうなっているのでしょうか?」
ハルカ「ええっ!?
そ、それは男の人に見せてもらわないと…って何言ってるのよ私!」
チアキ「男、ですか…。
では、マコちゃんにでも頼んで来ます」
チアキ「確かにマコちゃんは女の子ですが、男らしい部分もあるので何か知っているのではないかと」
ハルカ「ああ、なるほどね。
マコちゃんは今カナと一緒にいるから、ちょっと頼んでみましょうか」
チアキ「はい、マコちゃーん」
マコちゃん「どうしたチアキ!?」
チアキ「ちょっと、服を脱いで見せてくれないか?」
マコちゃん「えっ」
カナ「えっ♪」
ハルカ「ちょ、ちょっとチアキ! ダメよそんな直球で頼んじゃ!」
チアキ「そうなのですか?」
マコちゃん「そうだぞチアキ!
大体なんでその、いきなり服を脱げだなんて…」
チアキ「男女のおかしな事について勉強していたんだが、重要と思われる所がよくわからなかったんだ。
で、男らしいマコちゃんなら何か知っているかと思って」
カナ「なるほど~。それは友人として期待に応えてやらないとな、マコちゃん♪」
マコちゃん「い、いや、ちょっと待って…。カナ!」ぐいっ
カナ「お、おおい、何だよ~」
カナ(ちょうどいいじゃないか。このままごまかし続けるのも何だし、この機会にマコちゃんの正体をばらしたらどうだ?)
マコちゃん(いやいや、今更それはムリだって!)
カナ(しかし、この場を脱がずに上手く切り抜けられるのか? お前が)
マコちゃん(そ、それは…)
チアキ「マコちゃん」
マコちゃん「はいっ!?」
チアキ「その、すまなかった。いきなりこんな事を頼まれても困るよな…」シュン
マコちゃん「チアキ…。
わかった、俺…じゃなくて私も覚悟を決めるよ!」
チアキ「なんと、さすがマコちゃん、男らしい」
マコちゃん「でも、やっぱり脱ぐのは勘弁してくれないか? ほら、脱いだら寒いし!
だから、説明だけで許して欲しいと言うか…」
チアキ「なんと、マコちゃんはおかしな事をよく知っているのか。それは心強い。
ではよろしく頼むぞ」
マコちゃん「おう、任せとけ!」
カナ(ちぇっ)
チアキ「では早速、これを見て欲しいのだが」バサッ
マコちゃん「わわっ!」
カナ「おお、これはなんと過激な…」
チアキ「マコちゃん、ちゃんと見ないと上手く説明できないんじゃないか?」
マコちゃん「う、うん//」
マコちゃん「そ、それはあれだ、アレだよ」
チアキ「あれ?」
カナ「マコちゃん、ちゃんと言わないと分からないぞ?」
マコちゃん「だ、だって…」
チアキ「マコちゃん、そのあれって保健の教科書に載ってたりするのか?」
マコちゃん「ナイスだチアキ! ちょっと待って!
えっと…。ほら、これだよ、これ!」
カナ(チッ)
チアキ「ほほう、男の人にはこんなものがついてるのか。
そして、これが女の人のここに入ってるのか。なるほど」
マコちゃん「理解できたか? チアキ」
チアキ「うむ、よくわかった」
マコちゃん(ほっ)
チアキ「それで、これがなんでおかしい事なんだ?」
マコちゃん「…そ、そこまで説明しないとダメか?」
チアキ「ああ、よろしく頼む」
マコちゃん「つ、つまりだな…。
男のアレがナニしてああすると、子どもができるんだよ」
チアキ「子どもができるのがおかしな事なのか?」
マコちゃん「そ、そうじゃなくて…。
ええっと、ほら、風呂とか以外で裸になるのはおかしいだろ? だからおかしな事って言うのさ!」
チアキ「なるほど、そういう事だったのか…。
ようやく疑問が解決したぞ。ありがとう、マコちゃん」
マコちゃん「ど、どう致しまして!」
チアキ「ハルカ姉さまも、ありがとうございました」
ハルカ「い、いえいえ。大した事はできなかったけど…」
チアキ「そんなことはありません。
…さて、それでは来るべき日の為に、私も勉強しておくとするか」
ハルカ マコちゃん「「えっ」」
なんと! ここにこんな…」
マコちゃん(ど、どうしますハルカさん、チアキがおかしな本に熱中し始めちゃいましたよ!?)
ハルカ(チアキの真面目さがあだになったわね、何とかチアキの興味をおかしな事からそらしたいんだけど…)
カナ(なんだなんだ、またヒソヒソ話か?)
ハルカ(カナ、お願いだからこれ以上余計な事はしないでね?)
カナ(わかってるよ~。さすがの私でも、これ以上引っ掻き回したりはしないって~!)
ハルカ(…その三の字の口元が信用できないけど。
まあいいわ。取りあえずマコちゃん、今日の所は引き上げてもらえないかしら?)
マコちゃん(わかりました! チアキが無事おかしな世界から脱出できますように!)
バタバタバタ…
ハルカ「さてと。
私は部屋でやる事があるから。くれぐれも余計な事はしないでね!」
カナ「は~い」
ハルカ(取りあえず、いつもの通りネットで聞いてみよう)
-ハルカの部屋-
ハルカ「『妹がおかしな事に興味を持ちっぱなしで、このままだと取り返しのつかないことになってしまうのではと心配で す。
何度も申し訳ございませんが、知恵をお貸し願えないでしょうか?』と。これでよし」
ハルカ「はあ~ぁ…。何でこんな厄介な事になっちゃったんだろう。
それもこれも、カナが余計な事をするから…」
ハルカ「確かに、おかしな事の知識が身についていない事による危険は否定できないけど、あの子の場合は完全にこの状況を楽しんでいるだけなのよね…」
チアキ「ハルカ姉さま」
ハルカ「ん、どうしたの、チアキ?」
チアキ「突然のお願いで申し訳ないのですが、一緒にお風呂に入っていただけないでしょうか?」
ハルカ「え。まあ別にいいけど…」
チアキ「ありがとうございます。
では先に入ってお待ちしております」
ハルカ「うん」
ハルカ「…今の状況から考えて、ただお風呂に入って終わりって訳じゃなさそうだけど…。
いやいや、ここでためらってちゃダメよ、私。
大事な妹をおかしな世界から引き離す為にも、できる事は何でもやって見せないと!」
チアキ「ふう…。
良いお湯ですね、ハルカ姉さま」
ハルカ「そうだね~、疲れがみんな吹き飛んでいくかのような…」
チアキ「はい」
ハルカ「…」
チアキ「…」
ハルカ(み、見てる。
チアキなりに悟られないようにと気を使っているようだけれど、それでも全身をくまなく見てる!)
チアキ「ハルカ姉さま!」
ハルカ「ひゃ、ひゃい!
どどうしたのチアキ!?」
チアキ「?
おかしな事を勉強していて思ったのですが、女性の体と言うのは肉付きに差はあっても、構造までは変わらないの でしょうか?」
ハルカ「う、うん、そうだよ。
あ、もちろん、第二次性徴…年齢によって女性の体のシステムが完成しているかどうかは変わるけど、そんなのは 時間の流れで解決しちゃうものだし」
チアキ「なるほど、そうですか」
ハルカ「…あのさ、チアキ。
チアキはその~、ああいう本を見て、ああいうことしたいって思ったりしたのかな?」
チアキ「いえ、私は別に。特にそういう事をしたい相手もいないですし。
そもそも、おかしな事は知識として興味があっただけなので、別に実際にやってみようとは思いません」
ハルカ「そう…。
でもねチアキ、おかしな事の知識って言うのは、あんまり無い方がいいと、私は思うよ?」
チアキ「え、なぜですか?
知識はあるに越した事は無いと、多くの偉人や著名人が言っていますが」
ハルカ「もちろん、普通の知識はね。でも、おかしな事の知識はちょっと違うの」
ハルカ「保健の授業でやる基本的な事はさておき、実践的な知識を得るという事は、つまりそういう相手がいて、そういう 気持ちになった時って事じゃない?」
ハルカ「だからその時に、どっちかにそういう知識が偏ってたりしたら、主導権がその人の方に行ってしまう。
つまり、二人でやるおかしな事を、一人でやるのと同じ事になってしまうのよ」
ハルカ「おかしな事って言うのはね、二人が本気で愛し合っていますって言う事を証明する為の、言わば儀式なの。
だから大事なのは、二人でスタートラインに立って、二人で悩んで、二人で乗り越える事だと思う。
その過程があって初めて、おかしな事がおかしな事じゃなくなって、その行為が意味を持つようになるんじゃない かな?」
ハルカ「やーね、大げさよ~」
チアキ「そんな事はありません。
ハルカ姉さまのおっしゃる通りに、おかしな事に触れるのは、それにふさわしい人ができた時にしようと思います」
ハルカ「うん、それがいいと思うよ。
チアキは可愛いから、きっとすぐそういう人ができると思うけど」
チアキ「そんな、ハルカ姉さまこそ…」
…
ハルカ「ふう…。
いつもよりゆっくり入ってたから、ちょっとのぼせちゃったかな」
ハルカ「とにかく良かった、チアキをおかしな事から守る事ができて」
ハルカ「あ、そうだ。無事解決しましったって書き込んでおかないと。ネットの皆さんにはお世話になった事だし」
ハルカ「…ん?」
カナ『…』
ハルカ「あ、カナったら。こんな夜遅くに部屋を暗くしてパソコンだなんて、目を悪くするじゃない。
ちょっと、カナー」ガチャ
カナ「うわっ!
な、何だよハルカ、いきなり部屋に入ってくるなよ!」
ハルカ「何だよじゃないでしょ、部屋真っ暗にして、目を悪くするわよ~」
カナ「だ、大丈夫だから、出てってくれよ!」
ハルカ「何よその態度~。
…あれ? その画面…」
カナ(まずい!)
バレー部の酒豪『取りあえず妹押し倒して、体に教えとけば間違いないって~』
お気楽少女『もうこうなったらヤるしかないでしょー』
火の神様『ちょっと待つっす。こういう事はまず異性から相手をする方が…』」
カナ「」チーン
ハルカ「…ふーん。
つまり、私はカナにネットで遊ばれてたって事…?」ゴゴゴッ
カナ「…はっ!
いやいや、これはたまたまネットで見つけて、面白そうな話だなーって思って」
カナ「それでちょっと真似してみよーって思っただけで、ほんと偶然だから、偶然!」
ハルカ「…あ、もしもしアツコ? 夜遅くにごめんね。
ちょっと聞きたいんだけど、前教えてもらったサイトの投稿履歴とかって見れるのかしら?」
カナ(あ、これ終わったわ)
ハルカ「…へえ~、なるほどね。
つまり、チアキがおかしな事を聞いてきた時点で、こういう事を思いついてたって事か~」ゴゴゴゴッ
カナ「…」
ハルカ「人が散々苦労して恥ずかしい思いして、それを影で笑ってたわけね、ふ~ん」ゴゴゴゴゴッ
カナ「ご、ごめんなさい!
たまたまなんだよ出来心なんだよ初犯なんだよ!だからどうか、どうかお慈悲を~!」
ハルカ「許して欲しいの?」
カナ「どうか、この通りでございます!」
ハルカ「…そうね。
どうせいつかは通る道だったんだし、それがたまたま今回になったって事で」
カナ「ほっ」
ハルカ「ただし」
カナ「へっ?」
と言う訳で、明日藤岡くんを呼んできなさい」
カナ「藤岡を? 何で?」
ハルカ「まず、藤岡くんにおかしな事について尋ねる事。きちんと答えてくれるまでしつこく聞かないとダメよ?」
ハルカ「次に、藤岡くんにおかしな本を買ってきてもらう事。これに関しては、大人とか他の人の協力をあおいでもいいわよ」
ハルカ「最後に二人っきりでおかしな本を読んで、おかしな事について二人で知識を深める事」
ハルカ「これが出来たら、カナを許してあげる。後で藤岡くんに確認を取るから、ごまかしはダメよ?」
カナ「ちょ、ちょっと待った!
それだと巻き込まれる藤岡が可哀想だし、それにいくら藤岡が相手でもそれは…」
ハルカ「無理なの?
でもそれだと、しばらくカナのご飯だけおかしな事になるけど」
カナ「やります、やらせて下さい!」
ハルカ「うむ、よろしい。
それじゃあ、結果を楽しみに待ってるから♪」
カナ「うう~っ//」
ハルカ「あ、それと」
カナ「うん?」
ハルカ「藤岡くんでもカナでも、どっちかに手抜きが認められたら、もっと恥ずかしい罰を追加するから、きちんとやるようにね?」
カナ「…はい」
―END―
一応安価でやる第2段とか、結局恥ずかしい罰を実行できなかったカナへの罰とか考えたけど、それは気が向いたらやろうと思う。
では。
ハルカ姉さまそれでっかい幼女とナツキにもやったげて
貴重なみなみけssをありがとう。
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Entry ⇒ 2015.07.19 | Category ⇒ みなみけ | Comments (0)