【ごちうさ】ココア「ご注文は?」るは「……ハンバーガー」【ありすorありす】
ココア「♪ばんざぁい、ひっとらーゆーげんとぉ。ばんざぁい、なーちーす」
チーン
「焼けた焼けたぁ!うーん、今日のパンもいい焼き加減だよぉ」
「これを……牛肉100パーセントのハンバーグを挟んで」
「レタスとピクルスに……トマトはいらないっと」
「ハンバーガーの完成っ!」
「チノちゃんやみんなは喜んでくれるかなぁ?」
カランコロン
「あ、いらっしゃいませ」
るは「……」
ココア「お好きな席へどうぞ~」
るは「……」
ココア「ん?どうしたのかな?」
クー
るは「お腹空いた……」
極めて短いかつ、独自の設定がありますので、よろしくお願いいたします
るは「……うん」
ココア「じゃあ……さっき出来上がったばかりのハンバーガーm」
るは「食べる」ズイ
ココア「お、乗り気だね。その心意気は江戸っ子かな?」
るは「違う……でもハンバーガーは好き」
ココア「ならアメリカ人だね」
るは「?」キョトン
ココア「とりあえず座って座って」
るは「……オレンジジュース」
ココア「オレンジジュースかぁ……リゼちゃんの持って来た、MREに入っていた石油臭いのならたしか」ガサゴソ
るは「……じゃあ牛乳で」ヒヤアセ
コトッ
るは「いただきます……」
ココア「どうぞ、召し上がれ~」
るは「……」ガブッ
モグモグ
るは「っ!!」
ガツガツフゴフゴ
ココア「そんなに慌てて食べると!」
るは「っ!んっーっ!!」
ココア「ほらほら、喉に……はいっ、ミルク」
るは「んっんっ」ゴキュゴキュ
るは「うん……それから」
ココア「ん?どうしたのかな?」
るは「これ、とてもおいしい」
ココア「わぁぁぁぁ!」
「まだまだあるから沢山食べてね!」
るは「……うんっ!」
……
リゼ「それで代金は貰わず帰したわけと」
ココア「ハ、ハイ」
チノ「しかも私たちのお昼ご飯はハンバーガーのパンだけというわけですか」
ココア「ハ、ハイ」
リゼ「まぁ、ココアのこういうのは昨日今日に始まったわけじゃないからな」
チノ「とりあえず、スパムとMREのビーフパテがありましたからこれを挟んでいただきましょうか」
ココア「チノちゃん、ごめんね~」
リゼ「しかし、そんなにうまそうに食べたというなら、私たちもそのハンバーガー食べてみたいよな」
チノ「……リゼさんがそういうなら」
ココア「チノちゃーーーーん!!」ダキッ
チノ「もう……抱き付かないでください」
リゼ「おや?いらっしゃいませ」
璃星「こ、こんにちは!」
藍璃「あ、あのっ!」
チノ「?」
ココア「えーと、どうかしたのかな?」
りせ「こ、このお店でさっきタダでハンバーガーを食べた娘の友達ですっ!」
あいり「えっと、お代金はお支払いするので許して欲しいんですが……」
ゴソゴソ
マコ「連れてきたよぉ」
ココ「つ、疲れました」
るは「……ごめんなさい」
ココア「あ、さっきの……」
ココア「いいんだよ。あれは私からのプレゼントってことで」
るは「……いいの?」
ココア「私の代わりに試食してくれたってことで……ねっ」
るは「……うん。ありがと」
「それから」
「……ハンバーガーおいしかった」
ココア「わぁぁぁぁ」
「うんっ」ダキツキ
マコ「えっとハンバーガーとアイスカフェオレを」
ココ「わ、わたしはこの藍子ちゃんのパンケーキとを悠貴ちゃんのミックスジュースというのを」
りせ「こ、こら!何やってるの!」
マコ「だって、このまま帰るのも失礼だよ」
ココ「せめて注文していかないと」
るは「一理ある……」
あいり「それもそっか、じゃあ私は夕美ちゃんのパンケーキとカフェモカを」
りせ「もう……なら私も志保ちゃんのチョコレートパフェを」
ココア「ご注文承りました!」
コノパフェオイシイ
チョットソレワタシノ
キサキノトコヨリオイシイネー
ハンバーガーモウイッコ
リゼ「結果オーライだな」
チノ「ま、ココアさんのことですからあとで『お姉ちゃんのおかげだよねっ』とか言いそうですが」
ココア「誰かお姉ちゃんって呼んだ!?」ニュッ
チノ「呼んでません!!」
アハハハー
(o・▽・o)&(●・▽・●)おわりだよー
UGRのオレンジジュースとは大違いでしたよ
あと、こちらは過去作の
【モバマス】そら「ちょっと」瑛梨華「不思議な」キャシー「喫茶店」【ごちうさ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509959119/
【モバマス】志保「クリスマス」そら「らぷそでぃー」菜々「カフェ」【ごちうさ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514117660/
の延長線の世界とお考えくださいませ(なのでメニューにアイドルの名前が出てきます)
ではありがとうございました
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524238925/
Entry ⇒ 2018.04.22 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
ココア「チェンジ! シンカリオン!!」
リゼ「どうしたんだ最近のココア? 何か変なものでも食べたか?」
ココア「実はココアさん毎週土曜日の朝に放送しているシンカリオンにハマったらしくてあの調子なんです」
リゼ「あぁ、あの新幹線がロボットに変形して戦うってアニメか」
ココア「へへ、毎週見てたらハヤト君のものまねがだんだん上達してきた気がするよ」
チノ「それよりココアさん、後で御使いをお願いします」
ココア「了解だよチノちゃん。私は時間と約束は必ず守る女だからね!」
リゼ「なんか最近生き生きしてるな」
チノ「そのアニメの登場人物の影響でココアさんの行動がどんどん改善されてるんですよ」
リゼ「小学生か」
マヤ「チノー! 遊びに来たよー!」
メグ「お邪魔しまーす!」
チノ「マヤさん、メグさん、いらっしゃいませ」
ココア「いらっしゃーい。あれ? メグちゃんその持ってるものって?」
メグ「あ、これですか? シンカリオンE7かがやきのプラレールですよー」
ココア「いいなーメグちゃん! メグちゃんもシンカリオン見てるの?」
メグ「はい! ということはココアさんも?」
ココア「うん! 最近はハヤト君のものまねが上手くなってきたよ!」
メグ「ほんとですかー!? 見たいです!」
ココア「いっくよー! う、うん…」
ココア「新幹線変形ロボ、シンカリオン! このあとすぐ!」
メグ「す、すごーい! そっくりー!」
メグ「実は私もツラヌキ君のものまねができるんですよ!」
ココア「へー! 見せて見せて!」
メグ「分かりました! いきますね…」
メグ「俺は土木王!!! 金沢の土木王!!!! 大門山ツラヌキ様だ!!!!!!!!」
メグ「ど、どうでしたか?」
ココア「す、すごいよメグちゃん! 本当にツラヌキ君がここにいるかのような演技だったよ!!」
チノ「メグさんからあんな活発な男の子のような声が出るなんて…」
マヤ「私も驚きだよー! すごいねメグ!」
メグ「へへ~。毎週練習したかいがありました~」
ココア「うん! シンカリオンにはあと一人、アキタ君っていう男の子がいてね、アキタ君の乗るシンカリオンE6こまちはフミキリガンっていう銃の使い手だからリゼちゃんもきっと好きになると思うよ!」
リゼ「そうか。今度の土曜日見てみるよ」
そして数日後、
リゼ「話は読めた。 俺のフミキリガンで奴の気を引き付ける。後は頼むぞ! ハヤト! ツラヌキ!」
メグ「うぉぉぉぉぉ!!! 俺の好きな四文字熟語、先手必勝だぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ココア「行くよ! アキタ! ツラヌキ! グランクロス!!!!!!!」
チノ「リゼさんもあそこまでハマってしまうとは…… はぁ、しばらくラビットハウスは騒がしくなると思われ……」
ティッピー(チノも実はけっこう見とったな。ハヤトの妹の口癖が移っとるぞ)
ココア「新幹線変形ロボ、シンカリオン。TBS系列にて、毎週土曜日、朝7時から放送中! チェンジ! シンカリオン!」
完
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521366737/
Entry ⇒ 2018.04.13 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
ココア「滅びのココア」
・とある実在しない漫画をごちうさでやっただけのSS
(しかもその漫画名で検索してみるとあたかもあるかのようになってる)
・もちろん設定おかしい
・案の定の劣化SS
・脳内白紙のまま立てたのでかなりの遅筆
私はある日、右腕にとんでもない力を持ってしまった・・・
その力であらゆる物質をボロボロにしてしまう禁断の能力だ・・・
いいや、あれは呪いだよ。だってそんな力欲しくないだもん。
私の意思で手にした力じゃないんだもん。
その呪われた力のせいで友達もいなくなり。
大好きなお姉ちゃんやお兄ちゃんたちにも見捨てられ。
ここにいることもできなくなった・・・
どうして私がこんな目に・・・
どうして私の右手に触れたものは全て消えてなくなっちゃうの?
もちろん私にその強すぎる呪いの力を制御することなんてできない。
これじゃ誰とでも仲良くなれないし・・・
そうしてさまよい歩き続けたその時・・・
ココア「あ、村だ。でもこの右手でまたみんなを傷つけてしまいそうだし・・・」
ボオッ
ココア「あ~また右手が・・・
何とかして制御しないと・・・
おなかもすいたし何か食べるものもらおう」
ココア「お願い・・・おとなしくしていて、私の右手・・・」
マヤ「あ、見慣れない人、さすらい人かな?」
メグ「でもあの人表情暗いよ。どうしたのかな?」
ココア「・・・・・」
マヤ「ようこそ、木組み族の村へ」
ココア「お願いだから私に近づかないで。死んじゃうよ」
マヤ「おい、それどういうことだよ?」
メグ「マヤちゃん!!お姉さんの手から・・・」
マヤ「うおおっ!」
マヤ「・・・・・」
マヤ「この炎は本物か?」
ココア「来ないで!!」
マヤ「あっちゃああっ!!」
メグ「マヤちゃん!」
ココア「あ、ごめん!大丈夫!?」
ココア「って、ええっ!?この子、あらゆるものをボロボロにする力を受けていながら
軽い傷を負っただけで済んでいる・・・いいや、よくないんだけど・・・」
マヤ「・・・・・」
メグ「でもマヤちゃん、やけどは大丈夫?」
マヤ「メグもこの前半魚人との戦いで私と共に負傷しただろ?
その時に比べればへっちゃらさ」
メグ「それはそうだけど・・・」
ココア「えっと・・・マヤちゃん、メグちゃんだっけ?」
マヤ「お、もう名前を覚えたのか」
メグ「他人に聞こえるような声で何回も名前を言ってたら普通に覚えるよ」
ココア「私はココア、よろしくね、マヤちゃん、メグちゃん」
マヤ「ココアだな、覚えたぜ」
メグ「ココアちゃん、よろしくね」
メグ「ええっ!?」
マヤ「も~!調子に乗っちゃってさ~」
ココア「こんなおねえちゃんでも親しく接してくれるなんて嬉しいよ」
ココア「だってこの力を持って以来みんなが私のこと避けるようになっちゃって・・・」
ココア「私自身もこの右腕でみんなを殺してしまうんじゃないのかと思って
みんなのことを避けていたよ。でも私がその力を誤って使った時・・・」
ココア「マヤちゃんは消えなかった」
マヤ「そんなの当たり前じゃん」
私もメグも半魚人に一秒足らずで殺されてるぜ」
メグ「この村にも大量の半魚人が現れるようになって
戦いだらけの毎日になってるよ・・・」
ココア「その半魚人がこの村の平和を乱しているんだね・・・」
ココア「だったら私も戦うよ!村の平和を乱すなんて許さない!」
ガサッ
マヤ「うお!言ってるそばから向こうに大量の半魚人が・・・!」
メグ「あっちには確かチノちゃんが・・・!」
ココア「チノちゃん?マヤちゃん、メグちゃんのお友達?」
マヤ「そうだよ」
メグ「あ、早く行かないと・・・!」
ココア「あー!そうだった!」
半魚人「ギャギャギャアアア・・・!」ドシャア!
チノ「・・・・・」
チノ「ふぅ、これで全滅ですね」
マヤ「チノーーー!」
チノ「あの声はマヤさんですね」
チノ「メグさんもいます。・・・知らない人を連れていますね・・・
間違いなくこの木組み族の人ではありません」
チノ「それに・・・この気持ちは何でしょう・・・」
ココア「チノちゃん!大丈夫だった!?ぎゅ~っ!」
チノ「な、なんですか!?いきなり・・・」
チノ「っていうか抱きしめるのはやめてください」
マヤ「半魚人はもう全滅してやがる」
メグ「チノちゃんが倒したのかな?」
マヤ「チノはああ見えてすごく強いしな」
マヤ「ってかココア、初対面の人にいきなり抱きつくなよ」
メグ「どうかと思うよ」
チノ「・・・やれやれです」
ココア「わあっ!」
チノ「きゃっ!」
マヤ「あ、またか・・・」
メグ「ココアちゃんその力を制御できないんだね・・・」
チノ「いきなり右手から炎が出たのですが・・・」
ココア「ごめんね、私呪いでこんな風になってるの」
チノ「実は私もそれと似たような力を使えますが
危険ですので素手で戦っています」
ココア「ええっ!?」
チノ「その魔力で早逝した母親を生き返らせようとしましたが
大失敗し、それ以来魔法を使うことを避けています」
ココア「そうだったの?」
マヤ「でもあの時は使ってなかったら私達が危なかったぞ。
わけのわからない罪を着せられてさ」
チノ「あの時は初めての友達だったマヤさんとメグさんを
助けようとしたまでです。
それにマヤさんとメグさんに無実の罪をかけた人たちも許せません」
ココア「マヤちゃんもメグちゃんもそんなことがあったんだね・・・」
ココア「私だったらその人をこの右腕でボロボロにしているよ。
呪いで受けたあらゆるものをボロボロにする力を
使うとしたらその時かな?でも制御できるかどうかが不安だよ・・・」
マヤ「ココアだったらあの半魚人にも対抗できると思うよ。
勝つ保証はないとしても」
ココア「ちょっとマヤちゃん?その言い方はないよ~」
メグ「そう?私は頼りになると思うよ。ココアちゃんが」
チノ「ココアさんですか?」
ココア「そうだよ。私がココアだよ。よろしくね、チノちゃん」
チノ「どうして私の名前を?」
ココア「だってマヤちゃんとメグちゃんが教えてくれたんだもん」
マヤ「教えたつもりはなかったんだけどな」
メグ「だったら私も」
チノ「またですか?ですが一人は嫌ですし・・・
いいですよ、あと・・・ココアさんも・・・」
ココア「いいの!?ちょうどよかった。私何も食べてなかったんだよね」
チノ「欲張るのはやめてください」
メグ「家に入ろう」
マヤ「ココア、案内は私がするよ」
ココア「うん。よろしくね」
ココア「いただきま~す」
マヤ「私達の料理の味をいざ」
チノ「私以外ほぼ何もしていませんでした・・・」
メグ「うまくできたかな?」
少しした後で
ココア「ねえチノちゃん」
チノ「なんですか?」
お母さんが亡くなってからずっと一人で暮らしてたの?
お父さんはどうしたの?」
チノ「お母さんが亡くなってからは
父やおじいちゃんと一緒に暮らしていましたが
父は私がこの村の村長であり、映画監督でもあるタテター・ツンさんから
映画の出演オファーがかかった時から突然姿を消してしまいました・・・」
チノ「おじいちゃんは亡くなってはいるものの
魂はティッピーというまんまるでうさぎには見えない
アンゴラうさぎの姿で生きています」
チノ「そのティッピーも父と同時に姿を消したのですが・・・」
マヤ「タテター・ツン!?」
メグ「あ、私も村長の映画大好き」
マヤ「だよな、あの村長は名監督だよな」
でも映画のオファーを受けようとしたその時なんだよね・・・
この呪いの力を持ってしまったのは」
チノ「ココアさんも映画のオファーがきっかけで悲劇が起きたのですね。
結局その悲劇のせいで私は映画の出演を拒否しました」
ココア「私もだよ!だってこの姿で映画なんか出られないよ」
マヤ「あ~あ、なんでチノには来て私には来ないんだろうな」
メグ「私も大好きな監督の映画に出たかったな~」
マヤ「この村、実は映画の製作がさかんなんだ。
特に実写映画に精を出しているんだ」
メグ「私はうさぎ姫七変化が好きだよ」
チノ「ですがあの監督、村長の仕事がそっちのけになってる感じがします・・・」
チノ「それにこの前マヤさんとメグさんと一緒に鑑賞したその2作品・・・
あからさまに別の作品になってる気がします」
チノ「原作と変わりすぎてるんじゃないのですか?」
メグ「え~?そんなことないと思うよ」
マヤ「基本的にあの監督の作品は
映画版オリジナルの場面が結構多いんだよね」
ココア「私はそのタテター・ツンって人知らなかったんだけど
そこまですごい人だったんだね」
マヤ「あの人のすごさはそれだけじゃないぞ」
メグ「村長さんとっても強いんだよ」
マヤ「戦闘スタイルもど派手で憧れるよ」
マヤ「私もあんなのが使えたらな~」
メグ「華麗に舞い、そしてくるくるっと・・・」
チノ「メグさんのは特に自分がその力使えたらってことですよね?」
チノ「でもその力、何回でも使えるほどの代物ではない気がします・・・」
マヤ「これだけ大きな技は体力の消耗も激しいとか言われてるよな」
チノ「問題はそこじゃない気がしますが・・・」
マヤ「おかわり!」
チノ「4人分しか作ってませんのでおかわりはないですよ」
マヤ「ちぇ~」
ココア「久しぶりの食事で生き返った気分だよ」
さらにしばらくして
ココア「お片付け完了」
チノ「ほぼ私とメグさんしかやっていなかった気がします」
メグ「あはは・・・」
ドオオン!!
ココア「え!?」
メグ「向こうから聞こえたよ」
マヤ「何があったんだ!?」
ココア「私も行くよ!」
マヤ「ちぇ、じゃあやっぱここでお邪魔しました」
メグ「チノちゃん、お泊りの件なしね」
チノ「いいえ、むしろその方がいいです・・・」
ココア「え~?どうして?」
チノ「賑やかなのはちょっと・・・」
チノ「って、そんなこと言ってる場合じゃないです!」
ココア「あー!そうだった!」
ビカビカビカア!!
マヤ「この光は・・・!あっちだ!」
チノ「まさか村長自身が戦っているのでしょうか?」
ココア「こっちだ!」
マヤ「いいや、こっち行ったらここだよ」
チノ「ココアさん、この村初めてなのに地形が分かるはずもないじゃないですか・・・」
そして
ココア・チノ・マヤ・メグ「あっ!」
バアアアン!!
ビイイイン!!
半魚人「ギャギャギャアアア!!」
タテター・ツン「この私の映画の新作の制作中止の恨みを思い知ったか!」
マヤ「村長!」
メグ「やっぱり戦い方がかっこいい・・・円陣とかビーム技とか・・・」
ココア「あの人がタテター・ツン村長だね」
タテター・ツン「どうして映画の出演を断ったの~?せっかくのいい機会だったのに」
チノ「・・・その出演依頼のせいで家庭が崩壊してしまいました」
ココア「あなたが依頼主だったのですか!?」
タテター・ツン「そうだよ、君達のようなかわいい子は今度の作品の主役にふさわしいのに・・・」
ココア「私もあの出来事がなければ出るつもりでいたよ」
ココア「でも・・・」
タテター・ツン「その炎は何だね?君も能力使いだったのかね?」
ココア「好きでそうなったんじゃないんです!」
メラメラ
チノ「ココアさん、炎が大きくなってきています」
ココア「あっ!」
シュウウ・・・
ココア「何とかおさまった・・・」
タテター・ツン「その力、使いこなすことができれば
きっとこの世界の英雄になれると思うよ」
ココア「!」
ココア「そうですか!?」
チノ「ココアさん切り替えが早すぎです・・・」
チノ「村長、やっぱり映画の出演の話は無しにしてもらいます」
ココア「私もそうする、だってみんなに迷惑かけたくないし・・・」
マヤ「私が代わりに出るというのはどうですか?」
メグ「マヤちゃんだけずるい!私も!」
メグ「私達、村長の作品が大好きで・・・」
タテター・ツン「・・・おっと、村長としての仕事が残ってた。
悪いけどしばらく制作は無しにするよ。ここで失礼するよ」
チノ「村長の仕事を優先してください」
タテター・ツン(くっ、あの2人を起用すれば今度の新作も大ヒット間違いなしだったのに・・・)
タテター・ツン(せっかくかわいい子を見つけたというのに・・・
あいつらの家族め・・・!私の邪魔をしおって・・・!)
半魚人「ギャギャギャア!」
ココア「あっちにも半魚人の群れが・・・!」
チノ「今度は私達だけで倒しましょう」
マヤ「よっしゃ!」
メグ「あまり無茶しないでほしいんだけど・・・」
その頃・・・
リゼ「・・・・・」
リゼ「半魚人を大量に出すのにも出費が大きいな・・・」
リゼ「だがこの村の残滅をジュンタク様のためにも
成し遂げなければな・・・」
リゼ「お、あれは確か・・・」
リゼ「・・・っ!気づかれたか!」
リゼ「なら仕方がない!」チャッ!
バンッ!
タテター・ツン「・・・・・」
ガキン!
リゼ「なにっ!?」
ドオオン!
リゼ「くっ!よけきれなかったか・・・!
油断した・・・!木組み族の村の村長自らが一人でほっつき歩いてるのが
チャンスとばかり思ってたが・・・!」
タテター・ツン「外敵に対する備えがないとでも思ったのか?」
タテター・ツン「しかし私の攻撃をろくに受けないとは、
君はサークアイの手の者だな?
君は確かサークアイの部下のジュンタクの手下だったな」
タテター・ツン「しかし半魚人を呼び出さないとは大した自身だな」
リゼ「・・・・・」
タテター・ツン「む!?銃だけではなく手榴弾も使うのか!?だが・・・!」
バアン!
ドオオン・・・
リゼ「くっ!バリアを張ったか・・・!だがバリアを張れる時間は相当短い・・・」
タテター・ツン「甘いぞ!」ビーーーン!
リゼ「があっ!バリアを解除と同時にビームか・・・!」
リゼ「くっ!ここは退く!」
リゼ「だが・・・!このストーム・ボムなら・・・!」
ボオオン!!
ビュウウウ!
タテター・ツン「うぐっ・・・!げほげほ・・・」
タテター・ツン「砂嵐を起こして煙幕がわりとしたか・・・!」
リゼ「タテター・ツン!お前の技は魔力にも資源にもコストがかかる!
それを惜しまず使い続けていつまでも持つと思うな!」
リゼ「」ピュー!
タテター・ツン「くっ・・・!取り逃がしたか!」
リゼ「ジュンタク様に合わせる顔がないな・・・
だがまだ半魚人は残っている・・・」
リゼ「帰る前に甘兎族の村の泉でのどの渇きを癒すか、
甘兎の泉の水は何もかもを癒すしな。
しかし千夜の奴・・・左眼の力を使うたびに
何をするかが分からなくなるんだよな・・・」
リゼ「千夜・・・お前は一体誰の味方なんだ?」
半魚人「ギャアア!」
ザクッ!
ココア「くうっ!」
ココア「でも私はやられないよ!!」
メラッ
ゴーーー!
半魚人「グギャギャアア!!」
チノ「ココアさんも半魚人たちを全滅させましたね」
この呪いの力が今だけ持ってよかったと思ったよ」
ココア「最初はこんな自分が嫌だったけど
その力が人のために使うことができるなんて・・・」
ココア「痛っ、肩の痛みがまだ収まっていなかった・・・」
チノ「ココアさん、戦う時にはきちんと全方向を見ないと
正面以外の敵にやられますよ」
チノ「大きな力を得たばかりの人は特にそうなりやすいので気を付けてください」
ココア「チノちゃん無傷で勝ったんだ、すごいな~」
チノ「油断さえしなければこんなものです・・・」
ココア「・・・!」
チノ「えっ!?」
半魚人「クキャーーー!!!」
ダガッ!
チノ「うっ・・・!」
ドタ
ココア「チノちゃん!!」
半魚人「シャー!」
ザバッ!
ココア「きゃあ!!」
ドテッ!
ココア「横にもう一体いたなんて・・・!」
半魚人「シャアア!!」
ココア「二体いたの!?」
ココア「どいて!!」
ボオオ!!
半魚人「グアアアア!!」ジュウウウ・・・
ココア「あっ!!」
ココア「チノちゃんが・・・!」
ココア「チノちゃんを離して!!」
ココア「・・・っ」ヨロ
ココア「あ・・・はぁ・・・もう!さっきの二体の半魚人のせいで
チノちゃんが連れ去られちゃったよ!」
ココア「この痛み・・・今の痛みよりも痛いよおっ!」
ココア「半魚人から受けた攻撃による痛みなんか
この心の痛みに比べればっ・・・!」
ココア「」タタタ
ココア「チノちゃん・・・!絶対に・・・絶対に助けてあげるからね!」
ココア「私は必ずチノちゃんを半魚人から助け出して見せるよ!」
リゼ「残った半魚人はこれだけか・・・」
半魚人「グギャ・・・」
リゼ「お、お前も戻ってきたか。しかも誰か捕らえてきたのか」
チノ「」グター
リゼ「よく見たらチノじゃないか、
よりによって私に因縁を持っている奴連れてくるとは・・・」
リゼ「私達に逆らった罪で処刑しようとしたところを邪魔してくれたものだな・・・」
半魚人「ギャーギャ!」
リゼ「待て!殺すな!」
リゼ「なぜかチノは殺せないんだよな・・・」
リゼ「とりあえず地下牢につないでおけ!
そのあとはお前達は地下牢に入るなよ」
ココア「はぁ・・・はぁ・・・道に迷っちゃったよ~」
ココア「勢いで木組み族の村を飛び出したのはいいけど・・・」
ココア「それにこの力、制御できてるのかな?」
ココア「さっきの戦いではできてたし大丈夫だよきっと」
ボオ!
ココア「おおお!!」
ココア「っとおおおお!」
ココア「なんとか炎を止めたけど・・・」
ココア「!?」
グルウウオオアアア!!
ココア「わあっ!獣がいっぱいいるよおっ!」
ココア「ん?」
ココア「あの獣たち何かによってたかってるような・・・」
ドオオオン!!
モンスター「グギャアアアア!!」
ココア「!!」
それにあの強すぎる力の持ち主は誰だろう?」
ココア「!!」
キシャアアアア!!!
ココア「わわっ!まだいたの!?しかも今までよりも大きいよおっ!」
ココア「こうなったら行くしかない!!」
ココア「」メラ
ココア「あれ?動きが止まってる、チャンス!!」
ボオオオオ!
ココア「倒したっ」
ココア「あ、よく見たら他のものの動きも止まってる」
ココア「風が止まったにしては枝の葉が動かなすぎるんだけど・・・」
ココア「もしかして時間が止まってる?」
シャロ「あ~あ、またやりすぎちゃった・・・」
ココア「??」
ココア「もしかして君が周りの動きを止めたの?」
シャロ「そうだとしたら?」
ココア「あ、風が吹いてきた」
シャロ「当然よ、だって時間を止められるのはほんのわずかだけなんだから」
シャロ「そういうあんたもあの巨人を倒したんでしょ?」
ココア「だって危なかったんだもん」
ココア「本当はこの力使いたくなかったんだよ」
シャロ「私もよ、時間を止めたり飛んできたものを跳ね返す能力のせいで
辛い思いをし続けたんだからね」
ココア「あっ、それ私と似ている」
ココア「」ボオ!
ココア「」シュウウ・・・
ココア「・・・っ・・・うあっ・・・」
ココア「この右手は呪いでね・・・あらゆるものをボロボロにしてしまうの・・・」ポロッ
ココア「そしてついには・・・」ぐすっ・・・ぐすっ・・・
ひとりぼっちになっちゃったんだよお!」うわあ~ん!
ココア「わああ!うああわああん!」
ココア「もうベーカリー族の村に戻れないよお!!」
シャロ「ちょ、泣くのはやめなさいよ、
私だってひとりぼっちでラパン族全ての人から
鬼のように恐れられて味方が誰もいなかったんだからね」
ココア「ううっ・・・同士だね・・・」
ココア「ねえええ!どもだぢになろお゛お゛お゛!!」
ココア「ひどりでざみじいんでじょおお!」
シャロ「何よ。境遇が同じだからと言って・・・」
シャロ「というよりいい加減泣き止みなさい」
ココア「ううっ・・・」
ココア「君の名前は何?」
シャロ「えっ?」
ココア「私はココア、君は?」
シャロ「ココアね、覚えたわ」
ココア「うん、よろしくね」
シャロ「・・・・・」
ココア「あれ?」
シャロ「・・・・・」
シャロ「シャロ」
ココア「え?」
シャロ「・・・シャロ」
ココア「シャロちゃん、よろしくね」
シャロ「こちらこそ、同族の親近感ってものかしら?」
シャロ「・・・って、別に親近感なわけないんだからね!」
ココア「そんなぁ・・・」
シャロ「!」
ガサガサガサ!
ココア「え!?なに!?」
ココア「わあ!木が動いたあ!」
シャロ「木がモンスターに!?」
シャロ(千夜のせいね・・・)
シャロ「もう!千夜~~!!」
ココア「え?千夜って・・・シャロちゃんのお友達?」
シャロ「そんなこと聞いてる場合じゃないわよ!」
シャロ「偉そうに命令しないでよ」
ザク!
ココア・シャロ「きゃああっ!」
シャロ「・・・あ~もう!分かったわよ!」
シャロ「これ以上やられるわけにもいかないし」
ココア「わわ!何か飛んできた!」
シャロ「・・・!」
ガキン!
ココア「わあ、攻撃を跳ね返した」
ココア「シャロちゃんが頑張るなら私も・・・」
ココア「」ボオ!
ココア「はあっ!」
クギャクギャアア!!
ドオオン
シャロ「今回はココアにとどめを刺させるつもりだったからね」
シャロ「できれば時間を止めたかったけど
さすがの私もいつでもは使えないわよ」
ココア「そうだったんだ・・・」
シャロ「当たり前でしょ、強力な力使うのにどれだけ気力を消耗すると思ってるのよ」
ココア「私はそんなこと考えたことないなぁ・・・」
シャロ「何よもう!」
シャロ「・・・でもまだまだ疲れ切ってるわけじゃないし」
ココア「え!?なになに!?」
シャロ「千夜~~!」
ココア「あの人が千夜ちゃん?」
シャロ「暴走しちゃってる!」
ココア「ええっ!?」
シャロ「千夜の左眼には気をつけて!」
千夜「侵入者かしら?甘兎族の村には手出しさせないわ!」
ココア「わわわ・・・」
千夜「侵入者は即排除よ!」
ギイン!
ココア「やばいよ!どうしよう・・・!」
千夜「・・・・・」
シャロ「あっ」
千夜「」シュウウ・・・
千夜「シャロちゃん!?」
千夜「わわわ・・・」
シャロ「ようやく正気に戻ったのね。
ってかどいつもこいつも自分の力を制御できない人ばかりなんだから!」
千夜「私が娘に手をかけようとしてたなんて・・・
私は母親失格だわ!」
シャロ「誰が娘で誰が母親よ!」
シャロ「行き場のなかった私を拾ったからといって
年は私と変わっていないでしょ」
ココア「え?千夜ちゃんって・・・シャロちゃんのお母さんなの?」
千夜「うっうっ・・・」
シャロ「違うわよ!」
ココア「シャロちゃんは私と同じく家族に捨てられたんだよね?」
シャロ「言っておくけど千夜は私の2人目の母親なんかじゃないからね」
シャロ「ってか千夜、変な思い込みはもうやめなさいよ」
千夜「シャロちゃん・・・この子はシャロちゃんのお友達かしら?」
シャロ「お友達というよりは同じ境遇に同情して一緒にいるだけよ」
シャロ「ココアは別に友達じゃないからね」
ココア「え~?私とシャロちゃんはお友達だよ」
千夜「じゃあ私とも友達になりましょう、ココアちゃん」
ココア「うん、よろしくね、千夜ちゃんのことはシャロちゃんから聞いたよ」
この世界の魔王、サークアイ軍の性になったり
甘兎族の性になったりするから
その力の制御ができないことに困っているのよ」
千夜「シャロちゃんごめんね・・・」
ココア「私も呪いで受けた滅びの力の制御ができないから同じだよ」
ココア「千夜ちゃん、一緒にその力を制御できるようになろうね。
そして早くその力から解放されようね」
千夜「私の超人的な力も呪いのせいなのかしら・・・」
ココア「ところでシャロちゃん、サークアイ軍って誰?
あの半魚人を操る人たちのこと?」
まあ私は別にこの世界のことなんてどうでもいいけど・・・」
ココア「よくないよ!どうでもいいなんて言わないで」
シャロ「どうでもいいも何も魔王が何だか知らないけど
魔王の支配なんてどう考えても長く続かないじゃない。
力だけの支配なんてその人死んじゃえば全てが終わるわよ」
シャロ「とか言って千夜もリゼ先輩もサークアイ軍に所属してるけどね」
千夜「甘兎族全体がサークアイ軍に従属してるの。
もうすぐ甘兎の泉の水をサークアイ軍に分けなければ・・・
でもココアちゃんには手出ししないわ。
ただサークアイ軍には逆らえないの」
シャロ「リゼ先輩も魔王軍にいるにしては甘すぎなのよね。
でも独りぼっちだった私に一番よくしてくれた素敵な人なの。
だから私はリゼ先輩がサークアイ軍だろうと・・・」
ザッ
リゼ「シャロ、千夜、いるか?」
千夜「噂をすれば」
シャロ「リゼ先輩」
ココア「あれがリゼなの?」
シャロ「リゼ先輩はサークアイ軍でも私達の味方なのよ」
ココア「へ~、そうなんだ」
リゼ「ん?ここにいるのは誰だ?」
ココア「私、ココアっていうんだ。友達になろう。リゼちゃん」
リゼ「初対面の人にいきなりそれ言うか!?」
リゼ「まあ・・・なってやろうかな?・・・」
ココア「ありがとう、よろしくね、リゼちゃん」
リゼ「友達とは認めてないぞ」
ココア「そんな~」
ココア「シャロちゃんのおかげでチノちゃんをさらった組織の名前が分かったよ」
ココア「サークアイ軍にチノちゃんはさらわれちゃったんだよね・・・」
ココア「サークアイ軍は半魚人を使って木組み族の村を支配しようとした・・・」
ココア「チノちゃん・・・私は仲間と一緒に
チノちゃんを助けに行くよ!」
ココア「先に行っちゃった!?」
ココア「みんな待ってよ~!!」
ココア「置いて行かないで~」
タタタタタ
リゼ「その水を我らに分けてくれ」
シャロ「その前にここの水を飲ませてください」
リゼ「私もその水が欲しいんだ」
千夜「では、飲みましょう。ここの水は全てを癒すわ」
そして
リゼ「ああ、生き返った気分だ」
リゼ「ここの泉は再生力が強く
数千の人数で水を汲んでも
数時間後には元に戻る魔法の泉だな」
リゼ「しかもそこらじゅうの湧き水よりも美味い」
リゼ「ああ、頼む」
千夜「なら・・・」
千夜「」ギン!
リゼ「お前にはそういう力があるしな」
シャロ「わわ、泉が動いた」
千夜「」ポーン!
ソソソソソッ
リゼ「巨大なバケツを呼び出したか」
モンスター化したバケツ「フオオオ」
モンスター化したバケツ「」スタスタ
千夜「そろそろ泉を元に戻すわ」
千夜「」ギイン!
シュウウ・・・
リゼ「ああ、助かった」
千夜(それにしても最近水の要求量がだんだん大きくなってきてるわ・・・)
リゼ(ジュンタク様もサークアイ様もあの水を大切に使ってくれるのだろうか・・・)
リゼ(最近無駄遣いが多くなってきてる・・・私が所属する軍団は大丈夫だろうか・・・)
千夜「どこに行ったのかしら?」
リゼ「・・・まさかとは思うがサークアイ軍のアジトに向かったなんてことはないよな?」
千夜「ええっ!?」
シャロ「一人で突っ切るとか何考えてるのよあいつ」
リゼ「追いかけるぞ」
シャロ「私はサークアイの仲間ではないけど
リゼ先輩がいるのなら一緒に行きます」
何者かが売り渡したという話を聞きました」
リゼ「私はその人を信用しないぞ。
どうせ強さでくっついてるだけなんだろ」
千夜「不利になればまた裏切るという可能性もあるわね・・・」
リゼ「あ、私は先に行ってるぞ」
リゼ「」ダッ
シャロ「リゼ先輩。どうしたのですか?」
千夜「状況を報告しに行ったのね、リゼちゃん」
ジュンタク「リゼ、何をしていたのだ?」
ジュンタク「遅いぞ!」
リゼ「ジュンタク様、申し訳ございません」
ジュンタク「それよりも甘兎の泉の水は手に入ったか?」
リゼ「用意はしました」
ジュンタク「ほう?」
ジュンタク「なるほど、これの中に水があるのだな」
リゼ「はい」
リゼ「ならば惜しまずに使わなければいいだけです」
ジュンタク「木組み族の村人は今なお抵抗を続けておる!
奴らを従わせるためなら資源を惜しんではいられん!」
ジュンタク「タテター・ツンも我らへの抵抗を試みて
資源を惜しまずに使っている頃だろう」
ジュンタク「サークアイ様を侮辱するような作品を作った
あいつだけは許せんのだ!」
半魚人「ギャーギャ!!」
ジュンタク「なに!?どうしたのだ!?」
半魚人「ギャギャギャーギャ!!」
リゼ「なに!?侵入者だと!?」
ジュンタク「戻るぞ!!」
リゼ「はっ!」
半魚人「クキャクキャ!」
ジュンタク「そうか、侵入者はもう排除したのか」
リゼ「命知らずがいたものだ・・・」
リゼ(まさかココアのことじゃないよな?)
リゼ「・・・排除された奴をこの目で見てみたい」
リゼ「早くアジトに戻りましょう」
ジュンタク「そうだな、サークアイ様も待っている」
タタタ
リゼ「何奴!?」チャキ!
リゼ「・・・・・」チャッ
ジュンタク「リゼは知らなかったのか?この者は
ついさっき我らに寝返ったタカヒロだ」
タカヒロ「まさかここでジュンタク様とリゼ君に会うとは・・・」
リゼ「そうとは知らず武器を突き付けて申し訳ありませんでした!」
タカヒロ「過ぎたことはもういいぞ。
タテター・ツンの散財癖に愛想をつかして
サークアイ軍に入る決意をした」
タカヒロ「あいつには映画製作よりもするべきことがあるのに・・・」
タカヒロ「私はそんなあいつが嫌いだった」
タカヒロ「その話に乗っかる娘が異常に腹立だしかった」
リゼ「・・・・・」
リゼ(その娘を私の手下がアジトの地下牢に放り込んだことは黙っておこう)
リゼ「・・・その首は何ですか?侵入者の首を取ったのですか?」
タカヒロ「ふっ・・・」
ゴロン
タカヒロ「その通りだ」
タカヒロ「侵入者の排除を買って出たのだ」
タカヒロ「私もやるときはやるぞ?」
リゼ「なんだかんだでタカヒロさんと別れたんだが・・・」
半魚人「グギャギャグギャ!」
リゼ「ジュンタク様、侵入者がまた出たそうです」
半魚人「グアーグア!!」
ジュンタク「なに!?次の侵入者は前の奴とは違う!?」
リゼ(今度こそあいつだな・・・)
半魚人「ギャアー!!」
ココア「出たな、半魚人たち!」
ココア「チノちゃんを返してもらうよ!」
半魚人「クキャクキャアア!!」
ココア「」メラ・・・
半魚人「ギャー!!」
ドオン!
ココア「!!!」
ココア「・・・っと」
ココア「早く体勢を・・・」
半魚人「グアー!!」
ザク!ザク!
ココア「があっ!」
ココア「炎を出す隙もないよ・・・」
ココア「やっぱり数が多いよ!」
ココア「でもね・・・!」
ココア「」ボオ!
ココア「引き下がるわけにはいかないんだよ!!」
ボオオオオ!
半魚人「ググギヤアアアア!!」
半魚人「グアアア!!」
ココア「わあっ!」
ココア「まだいたんだ・・・」
ココア「しかも5体も・・・」
ココア「でもね・・・チノちゃんを助け出すためなら・・・!」
ボオ!!
ココア「何匹来たって負けない!!!」
半魚人「ギャギャギャアア!!!」
ココア「はぁ・・・はぁ・・・何とか全滅させた・・・」
ココア「だめだ・・・ちょっと休もう・・・」
ココア「」ガク・・・
ココア「」ボオ!
ココア「あっ!」
ココア「しまった!!滅びの力で・・・!」
バガーーーン!
ココア「床に穴開けちゃった~~~!!!」
ピューーーーー!
チノ「誰も来てくれません・・・
私はいつまでこの牢屋の中にいなきゃいけないのでしょうか?」
チノ「ですがリゼさんのことですから
地下牢には半魚人を見張らせていないはずです」
チノ「半魚人が私に手出しすることを危惧しているようですが・・・」
チノ「リゼさんにはサークアイ軍としての悪役らしさがありません。
そこをうまく利用すればと思いましたが
そこのところの抜かりはないようですね・・・」
チノ「こんな場所に一人で取り残されるのも怖いです・・・」
チノ「私の力をもってしてもあの鉄格子を壊せませんしどうしましょうか・・・」
チノ「・・・なんか嫌な音がします」
チノ「上で何があったのでしょうか?」
「わあああああ!!!」
チノ「・・・!」
チノ「この声・・・」
チノ「・・・声がだんだん大きくなってきてます」
チノ「近づいているのでしょうか?」
チノ「だとしたら・・・」
チノ「落とし穴に落ちたのかもしれません」
チノ「っと、こうしてはいれません。恐らく落下先は・・・」
ココア「わああっ!」
チノ「痛いっ!!」
チノ「・・・キャッチ失敗です」
ココア「ったった・・・」
ココア「チノちゃん」
チノ「ココアさん、一体何してたのですか?」
ココア「やだな~、私はチノちゃんを助けにここに来たんだよ」
チノ「ココアさんはどうして上から降ってきたのですか?」
ココア「まだ自分の力を制御できてないみたい」
チノ「どういうことですか?」
ココア「私ね、右手の炎で床をボロボロにしちゃったの」
ココア「そして落ちてここに着いたってわけ」
ココア「もしかしてチノちゃんが受け止めてくれたの?」
チノ「そのつもりでしたがキャッチ失敗でした・・・」
チノ「おかげで転んで頭と背中とお尻を痛めました・・・」
チノ「怪我したとまでは言いませんよ」
ココア「大丈夫?」
チノ「大丈夫です。痛くて動けないというほどではありません」
チノ「床に穴開けるなんてことのないようにしないと心配です・・・」
ココア「チノちゃんごめん・・・」
ココア「あ、そうだ」
メラ・・・
ココア「この鉄格子も・・・」
ボオ!
ココア「チノちゃん!これで抜け出せるよ!」
チノ「はい、ありがとうございます」
チノ「ですがまだ安心はできませんよ」
チノ「だった気がします」
チノ「私、連れ去られた時の記憶があまりありませんので・・・」
チノ「ですがここから先は一本道じゃないですか?」
ココア「そうかもしれないよ」
チノ「・・・・・」
チノ「私は逃げませんけど・・・」
ココア「チノちゃんが逃げないんだったら私も逃げないよ!」
チノ「ココアさん、声が大きいです・・・」
ココア「あ・・・」
ココア「あ、そうだ。私、道を作ることもできるようになったんだ」
チノ「本当ですか?」
ココア「うん」
チノ「まさか壁を壊して通り道にするというんじゃないでしょうね?」
チノ「それしか考えられませんが・・・」
ココア「あ~、その通りだね・・・」
ココア「チノちゃんにはまる分かりなんだね」
チノ「私じゃなくても分かるのですが・・・」
ココア「じゃあこの壁を壊すよ」
チノ「変なところに脱出させないでください」
ココア「」ボオ!
バラバラバラ
ココア「ここは少しずつ掘っていくよ」
ココア「傾斜がきつくて登れないなんてことにならないようにね」
チノ「うまくいくのでしょうか?」
ココア「大丈夫だって」
ココア「脱出~!」
チノ「ですがここはどこでしょうか?」
ココア「」キョロキョロ
ココア「サークアイ軍のアジトからはなるべく遠くまで掘ったはずなんだけど・・・」
チノ「あ、もしかしてここ甘兎族の村の人気のない裏道じゃないのですか?」
ココア「チノちゃんこの場所知ってるの?」
チノ「あんまり詳しくはないのですが・・・」
ジュンタク「なに!?甘兎の泉がよそ者に使われているだと!?」
半魚人「ガ-ギャー!」
リゼ「また引き返すのですか?」
ジュンタク「・・・・・」
ジュンタク「やむを得ん!」
ジュンタク「だとしたらあの泉はもういらん!」
ジュンタク「我らのためだけに使わぬとすれば・・・」
リゼ「まさか・・・?」
ジュンタク「」パアアアア!!
リゼ「ジュンタク様・・・」
リゼ「この重機を使ってあの泉を埋め立てる気ですか!?」
リゼ「それにこの重機・・・予算が・・・」
ジュンタク「重機よ!!あの泉を埋め立てよ!!」
ドドドドド!!
ドドドドド
チノ「あれは何でしょうか!?」
ココア「行ってみよう!」
チノ「はい」
すると
ココア「あっ!泉が・・・!」
チノ「あの機械で泉を埋め立てようとしていたのですね」
ココア「あっ!千夜ちゃん!」
チノ「泉の危機に駆けつけたのですね」
千夜「あっ!ココアちゃん!チノちゃん!」
千夜「お願い!!一緒に甘兎の泉を救って!」
ココア「うん!」
千夜「」ギン!
千夜「大木よ!あの重機を止めよ!」
ゴオオオ!
バキッ!
大木「ガア・・・」バラバラバラ・・・
千夜「う、嘘・・・」
チノ「千夜さんの呼び出したモンスターが・・・」
ドドドドド
千夜「やめて!!泉を埋めないで!!」
ココア「」タタタタタ!
ココア「」ボオ!
ココア「機械とやら兵器とやらなんてどうでもいい」
ココア「甘兎の泉を埋め立てようなんて絶対にさせない!!」
ココア「」バアアン!!
バラバラバラ・・・
ココア「ヴァアアア!」
バラバラバラ・・・
ココア「あと一機・・・!」
ココア「この泉に害をなすのなら・・・!」
ココア「」バアアン!!
バラバラバラ・・・
ココア「全滅させたよ・・・」
千夜「ココアちゃん・・・」
チノ「あっ・・・!」
ココア「わわわっ!」
ココア「あああーーー!!」
バシャーン!
チノ「・・・・・」
チノ「仕方がないですね・・・」タタタ
千夜「ココアちゃん泉に落ちちゃったのね・・・」
ココア「げぼげぼ・・・!土で汚れた水が口に!」
ココア「・・・なんとか陸まで着けた。あとは」
チノ「ココアさん!つかまってください!」
ココア「チノちゃん、いつの間に」
ココア「」パシ
チノ「いきます!」
ココア「チノちゃんありがと~」ぎゅ~
チノ「あんまりぎゅっとしないでください・・・」
シャロ「あんた達何してたのよ・・・」
チノ「シャロさん、来てたのですか?」
シャロ「何よあれ!?誰かが大量の土を投棄したのかしら!?」
千夜「サークアイ軍がこの泉を埋め立てようとしてたの」
シャロ「えっ!?何でよ!?」
千夜「それが・・・」
千夜「他の村の人にも水を恵んでいたことがばれて・・・」
千夜「巨大兵器で甘兎の泉が埋め立てられそうになったところを
ココアちゃんが阻止してくれたの」
千夜「ココアちゃんがいなかったら今頃この泉は・・・」
シャロ「ひどい話ね」
千夜「甘兎の・・・泉を・・・守ってくれて・・・」ポロポロ
千夜「・・・・・」
千夜「サークアイ軍に泉の水を恵んだ私が馬鹿だったわ・・・!」
千夜「もうこの泉は彼らにはもう用済みなのね・・・!」
ココア「うん!サークアイ軍絶対に許さないよ!」
チノ「私も同じ思いです」
シャロ(この事実をリゼ先輩にも伝えなきゃ・・・!)
半魚人「グアアアギャアア!」
半魚人「ギャーギャーギャ!!」
ココア「出たな半魚人の群れ!」
チノ「行きます!」
千夜「今度は私の番ね」チャッ
チノ「千夜さん、その薙刀はどこから持ってきたのですか?」
チノ「襲ってきました!」
千夜「迎え撃つわ!」
シャロ「きゃあ!一匹私に向かってきた!」
シャロ「何よもう!」
シャロ「」ガン!
半魚人「グギャ!」
シャロ「跳ね返してやるわよ」
千夜「!!」
千夜「私に向かって襲ってきたわね・・・」
チノ「」ドガッ!
チノ「半魚人には負けません!」
ココア「あとは私が・・・!」
シャロ「ココア!危ない!」
ココア「え!?きゃあっ!」
半魚人「グギャア!」
ココア「っ・・・!いつの間に側面に・・・」
シャロ「仕方ないわね・・・」
シャロ「」ドーン!
半魚人「グアアア!!」
ココア「シャロちゃんありがとう」
チノ「全滅させました」
シャロ「この前よりは強くなっていたけど
私達の相手じゃなかったわね」
千夜「シャロちゃん標的自分に向けられた時慌ててたくせに」クスッ
シャロ「しょうがないでしょ。突然のことだったんだし!」
ココア「みんな無傷だったんだね」
チノ「ダメージ受けてたのはココアさんだけでした」
ココア「!」
チノ「銃声ですか?」
千夜「何が起きたのかしら?」
シャロ「あっ、もしかして・・・」
シャロ「こっちの方だわ!」タタタ
千夜「あっ!シャロちゃん待って~!」タタタ
チノ「」タタタ
ココア「チノちゃん、私と一緒に行こう」
ココア「私がチノちゃんを守るよ」
チノ「ココアさんは周りを見なさすぎです・・・」
チノ「だから半魚人に不意を突かれたりしたんじゃないのですか?」
ココア「あっ・・・!」
チノ「これは・・・」
ジュンタク「この・・・裏切り・・・者・・・があ・・・!」
リゼ「これで分かったのだ!お前達とタテター・ツンは同じ穴の狢だってことをな!」
チノ「あれはサークアイの部下のジュンタクです」
ジュンタク「」ドサッ
リゼ「む?ココア、チノも来てたのか。
もしかしてココアがチノを牢獄から救出したのか?」
ココア「そうだよ」
チノ「リゼさんが私を牢獄に入れた張本人ですけど・・・」
シャロ「千夜もサークアイ軍を裏切ったけどね」
シャロ「このままサークアイ軍についていたら
泉の水が持たないしね。おまけに泉を埋め立てられかけたし」
千夜「リゼちゃんもサークアイ軍を裏切る決意をしたのね」
リゼ「ん?『も』だと?」
リゼ「おお千夜、お前もサークアイの
傾国的なやり方に愛想をつかしたのか」
千夜「私は間違っていたわ、最もそれは甘兎族の村中の全ての人が思ってることだけど。
今回の件でサークアイ軍からの独立を決めたわ」
千夜「それと、木組み族の村長だけじゃなかったのね、
無限の力を得るために国を傾けていたのは」
ココア「え!?タテター・ツンさんが国を傾けているってどういうこと!?」
ココア「?」
シャロ「あの人相当の浪費家なのよね
村長の仕事もほぼほったらかしだし」
ココア「え!?そうなの!?」
リゼ「あの村長を追い出す前にやらなきゃいけないことがあるぞ」
千夜「サークアイ軍を倒すことね」
リゼ「ああ、サークアイとタテター・ツンがこの国最大の害虫だ」
ココア「マヤちゃんとメグちゃんはこの事実を知っているのかな?」
チノ「それは分かりません」
ココア「あとお姉ちゃんも・・・」
ココア「お兄ちゃんたちも・・・」
ココア「そしてベーカリー村のみんなも・・・」
リゼ「ベーカリー村?」
ココア「えええ~~~!?」
シャロ「何者かがあの村を売り渡したみたいよ」
ココア「売り渡した人許さないよ」
ココア「私の生まれた村を・・・!」
リゼ「木組み族からもサークアイ軍に寝返った奴がいたな」
リゼ(あえてココアにはその人の名を伏せておこう)
リゼ「む!?」
チノ「また出てきましたか!」
リゼ「迎え撃つぞ!」
ココア「うん!」
シャロ「リゼ先輩にいいとこ見せないと」
千夜「半魚人の大群はまだいたのね」
チノ「全滅させました」
シャロ「ここで体力を削られると辛いわね・・・」
リゼ「奴らも私と千夜の裏切りで本気になったな」
ココア「どこかで休みたいね」
チノ「しかし休める場所とかあるのでしょうか?」
リゼ「その通りだ」
ココア「ベーカリー村には行けないし・・・」
シャロ「私がいたらラパン族の村にも行けないわよ」
ココア「木組み族の村は・・・」
チノ「そこも今は危険ですよ」
ココア「そうだよね」
シャロ「私もこの村の人たちにはよくしてもらえたわ」
シャロ「ラパン族とは大違いだったのよ」
千夜「私は名前しか知らないから行くなら案内よろしくね」
ココア「私もマッチの村だっけ?そこに行くのは初めてだよ」
チノ「マッチスです。その言い方は名前も知らないのですね?」
チノ「私もココアさんと同じで名前も場所も知りません」
チノ「よろしくお願いします」
千夜「さっきリゼちゃんが言ったように遠いのよね・・・」
シャロ「そこしか今の私達の休む場所がないのよ」
ココア「途中で半魚人がやってきそうだけど
気合い入れて乗り越えていこう」
リゼ「それ言わずもがなだから」
チノ「言う必要もありません」
ココア「結構険しいんだね・・・」
チノ「まだ半分も行ってないのでしょうか?」
シャロ「マッチスはまだまだ先よ」
リゼ「まだ休む場所はないぞ、ココア、チノ、千夜」
千夜「はぁ・・・はぁ・・・」
シャロ「ここで休むのは危険よ」
千夜「モンスターとか出てきそうだしね・・・」
ココア「道ここで合ってるの?」
シャロ「合ってるわよ」
リゼ「道を外れてはいないぞ」
千夜「私達初めてだから・・・」
チノ「案内役がココアさんだったら
確実にここで道に迷っていましたね・・・」
ココア「あっ」
リゼ「ダメだ。マッチスに着いたらゆっくりと休めるぞ」
チノ「リゼさん厳しいです・・・」
シャロ「私だって疲れているわよ。
疲れてるのあんた達だけだと思わないで」
千夜「マッチスはもうすぐかしら?」
シャロ「そうよ」
ココア「よーし、もう少しの辛抱だよ」ゼエゼエ・・・
チノ「その調子で言われても説得力がありません・・・」
ココア「やっと着いた~」
チノ「ここがマッチスですか」
シャロ「泊まれる場所を探さなきゃ」
千夜「私、もうくたくた・・・」
リゼ「宿屋が向こうにあったはずだ。
幸い私はみんなが泊まれるだけの金を持っている」
シャロ「リゼ先輩、ありがとうございます」
リゼ「一晩でどれだけ体を休めることができるかだな」
ココア「早く泊まりに行こう」
リゼ「よし、今日は宿で休憩だ」
リゼ「明日からは覚悟を決めてもらうぞ」
チノ「もう一度サークアイのアジトへ向かうのですね」
リゼ「ああ」
ココア「きちんと5人分用意してあるんだね」
チノ「ココアさん、2人で同じベッドで寝るというのは無しですよ」
シャロ「ん?」
千夜「すぅ・・・」
シャロ「千夜もう寝てるわね」
リゼ「私達もいったん休むぞ」
リゼ「まだ夜になってないな・・・」
リゼ「しかし仮眠のつもりが時間を使ってしまったな・・・」
リゼ「・・・・・」
リゼ「各々の持っている能力を使いこなせるかどうか・・・」
リゼ「己を磨かせる必要があるな」
リゼ「よし」
ココア・チノ・シャロ・千夜「」ビク!
ココア「わあ!リゼちゃんどうしたの?急に大きな声を出して・・・」
リゼ「いったん出かけるぞ!」
ココア「え?」
チノ「どこにいくのですか?」
リゼ「人気のないとこで修行を始めるぞ」
シャロ「修行ですか?」
千夜「サークアイ軍を倒すためにもっと強くなる必要があるわね」
リゼ「この辺りがいいだろう」
シャロ「リゼ先輩、ケルベロスが潜んでいます」
リゼ「なに!?」
グルルルル・・・
シャロ「任せてください!」
ピタッ
シャロ「はあっ!」ガラガラガラ!
ガ・・ル・・・
シャロ「倒しました」
シャロ「って、千夜が岩をモンスターに変えただけじゃない!」
リゼ「しかも襲ってきたぞ!」
千夜「っ・・・!」ガキン!チャキン!
チノ「千夜さん、援護します」
ココア「ここは・・・」
ココア「チノちゃん!千夜ちゃん!助けに行くよ!」
ココア「」ボオオ!!
ガアアアア!
ココア「よし」
ココア「わあ!解除ができないよ~!」
チノ「ええっ!?」
千夜「ココアちゃんを止めなきゃ・・・!」
シャロ「」バシャア!
ジュウウウ・・・
ココア「シャロちゃん、助かったよ」
チノ「シャロさんっていろんな能力を使えるのですね」
千夜「シャロちゃんは修行がなくても大丈夫ね」
シャロ「ばっ、馬鹿言ってんじゃないわよ。
リゼ先輩の修行はやるに決まってるでしょ!?」
シャロ「もし肝心な時に失敗したらどうするつもりよ?」
千夜「油断してたわ・・・修行のつもりで
石を実体化したらこんなことに・・・」
コントロールできていない時が一番危険だな」
シャロ「もう、本当にそうよ・・・」
チノ「私ももう一度魔法に挑戦したいですね・・・」
チノ「今まで魔法技を避けて物理技だけで
いろいろと戦ってきましたが・・・」
チノ「千夜さんもこの状態では薙刀だけで戦った方がよさそうです」
リゼ「さて、気を取り直して修行をやるぞ!」
ココア・チノ・シャロ・千夜「はぁ・・・はぁ・・・」
リゼ「これくらいで音を上げるくらいじゃ
明日からの決戦で先が知れてるぞ」
チノ「リゼさんは相も変わらずの鬼です・・・」
シャロ「練習では失敗無しだったけど
本番だとどうかしら・・・」
千夜「いったん休ませて・・・」
リゼ「修行が終わったらいくらでも休めるぞ」
ココア「もう無理・・・」
リゼ「弱音吐かない!」
リゼ「」ビュオオ!
ココア「わあ!」
リゼ「少し狙いをそらした。
次は本当に当てるぞ」
ココア「すみませんすみません!」
リゼ「攻撃を全発当てれるようになったな。
そして味方を巻き込むこともなくなった」
千夜「鬼教官と言われてるだけはあるわ・・・」
チノ「やっと・・・終わりました・・・」
シャロ「決戦の時もこうであってほしいけど・・・」
リゼ「さて、宿に戻って休むぞ」
ココア「待って・・・」
シャロ「ここで横になってたら風邪をひくし危ないわよ」
千夜「一歩も動けないわ・・・」
ココア・チノ・千夜「」グダー
リゼ「私は先に戻ってるぞ」
シャロ「あ、リゼ先輩。待ってください」タタタ
ココア「あ~待って~」
チノ「置いて行かないでください」
千夜「みんな待って~」
リゼ「・・・こいつら歩く気力思いきり残ってるじゃないか」
ココア「さて、体を洗って休もう」
チノ「私が先に入ります」
リゼ「・・・追加で修行させるか?」
ココア「いいやいいや・・・」
チノ「遠慮しておきます・・・」
シャロ「この浴室一人用なのよね・・・」
千夜「いろいろと残念だわ」
ココア・シャロ・千夜「」ギク
シャロ「まあいいわ、一人用じゃなかったら
千夜と一緒になってただろうし」
千夜「あらあら、シャロちゃんはリゼちゃんと一緒がいいのね」
千夜「・・・・・」
千夜「私のどこがいけないのかしら?」
ココア「あれ?チノちゃんは?」
リゼ「先に入ったぞ」
リゼ「さて、サークアイ軍のアジトに向かうぞ」
シャロ「来た道を戻ればいいんですね」
リゼ「ああ」
ココア「水戸の利は覚えているよ」
チノ「それを言うなら『道のり』です・・・」
ガルウウオアア!!
リゼ「む!?この前の獣か!」
ココア「」ボオ!
ココア「下がってて!」
ボワア!
グラアアア!!
ココア「」シュウウ・・・
リゼ「お、ココアここまで自分の力を制御できるようになったのか」
千夜「!!」
グルルルル
千夜「」ギン!
リゼ「さて、左眼の力で人が変わらないかどうかだな」
チノ「今度は茂みを生き物に変えましたか」
ガアア!
チノ「やられましたね・・・」
ココア「千夜ちゃん、大丈夫なの?」
千夜「」ブン!!
グルアア・・・!
千夜「うまく注意を逸らせたようね」
チノ「そういうことですか」
チノ「結局最後は薙刀で倒したのですが・・・」
チノ「・・・!」
ココア「わっ!チノちゃんの真後ろにモンスターが!」
チノ「」ドゴ!!
チノ「今こそ進化した煉獄突きを見せてやりましょう」
ゴオ!
チノ「・・・まだいましたか」
チノ「久しぶりに魔法技を使いましょう」
チノ「カフェラテ・カフェモカ・カプチーノ!」
パアア!
グガア・・・!
リゼ「これで全滅か?」
ココア「今までよりも力の制御ができるようになったよ」
チノ「ですが油断大敵です」
リゼ「チノの言う通りだぞ、ココア」
ココア「うん、分かってるよ」
千夜「あっ、今までずっと忘れてたことが・・・」
ココア「え?」
千夜「」ギン!
ヒヒーン!
リゼ「木を馬に変えたか」
シャロ「ただの木馬じゃなさそうね」
ココア「大きなお馬さんだね」
チノ「・・・・・」
チノ「だったら最初からそうしてください」
シャロ「無駄な体力使ってしまったわ・・・」
リゼ「千夜って馬をも操れるのか?」
千夜「ええ、遠い距離を駆け回ることはできないけど・・・」
ココア「みんな、馬に乗ろうよ」
リゼ「これだとしっかりつかまる必要があるな」
シャロ「いくらこの馬の背中が大きいからといって
5人で乗って大丈夫なの?」
千夜「あとは私が何とかするわ」
チノ「その言い方だと信用できません・・・」
ココア「うおっ!」
リゼ「結構速いな・・・」
シャロ「千夜って結構馬術得意なのよね」
リゼ「そうなのか」
シャロ「私一回だけこれとは違う馬に乗ったことがあるんです」
シャロ「もちろん千夜の作ったものなのですが」
シュン!
一同「わあっ!」
ドシャア!
ココア「いったった・・・」
リゼ「まさか馬が消えるとはな・・・」
千夜「ここで私の魔力の効果が切れるなんて・・・」
シャロ「この前もそうだったよね?」
チノ「え?」
シャロ「そういうことよもう!」
シャロ「私はこれで2回目だからね」
チノ「千夜さんはまたやらかしたのですか?」
千夜「そうみたい」
リゼ「だがサークアイ軍のアジトまでかなり近づくことができたぞ」
ココア「うん、そうみたい」
リゼ「この状態で敵に出くわしたら最悪だな」
チノ「・・・まだ痛いです」
シャロ「もう!千夜~!」
千夜「こうなるんだったら甘兎の泉の水で傷を洗うべきだったわ・・・」
千夜「こうなることは想定外だったの」
シャロ「私はこうなると思ったわよ」
いったんここで休もう」
チノ「はい」
リゼ「敵の来襲にも備えろよ」
シャロ「私も一緒に見張ります」
千夜「シャロちゃん頑張るわね」
シャロ「誰のせいで休むことになったと思ってるのよ!」
ココア「」zzz・・・
千夜「」zzz・・・
チノ「ココアさんと千夜さん寝ています・・・」
千夜「はっ!いつの間に寝ていたの?」
チノ「そうです」
ココア「おはようみんな・・・」
シャロ「相当寝ぼけているみたいね・・・」
リゼ「2人とも今目覚めたところか・・・」
リゼ「む!?」
リゼ「サークアイを裏切ったことで私を始末しに来たな!?」
ココア「え!?あの人がリゼちゃんのお父さん?」
リゼの父「察しがいいな、リゼ」
部下A「サークアイ様に盾突くとは愚かだな」
部下B「いくらお嬢だろうと裏切りは認めない」
リゼ「お前達!よく聞け!」
リゼ「だから私はサークアイ軍を抜けた!」
リゼ「財力で得た資源を力に変えて世界を歪ませる気か!?」
リゼ「もしもそうならお前達もサークアイもただでは済まないぞ!!」
部下A「世界が歪む?」
部下B「何を言うか」
部下B「こっちもお嬢のせいで立場がやばいんでね」ダッ!
シャロ「リゼ先輩!危ない!」
リゼ「」ヒョイ
リゼ「っ!問答無用ってことか」
リゼ「ならこっちも容赦しないぞ!」
リゼの父「ストーム・ガンで挑んだか」
リゼの父「なら」
リゼの父「」ビュウウ!
リゼ「トルネード・ガンか?」
リゼ「どちらかが飛ばすか飛ばされるかになったな」
チノ「・・・っ!近づけないです」
シャロ「リゼ先輩!何とかして援護します!」
シャロ「」ゴロゴロドドド!
千夜「あっ!」
シャロ「しまった!岩が吹き飛ばされた!」
ココア「あ~・・・」
部下A・B「ぎゃあ!」
リゼの父「む?とんだ邪魔が入ったか」
リゼ「シャロナイス」
リゼ「お前の岩攻撃をこの嵐でうまく利用させてもらったぞ」
シャロ「そうですか?」
シャロ「リゼ先輩のお役に立ててよかったです」
ゴオオオ!!
リゼの父「なんの!まだまだ!」
ドオオン!!
リゼ「・・・・・」
リゼの父「なに!?」
リゼ「親父の技!見切った!」
リゼの父「何だとお!?」
リゼの父「・・・・・」
リゼの父「何をするかと思えばストーム・ボムか」
ドオオン!
リゼの父「煙幕で姿を隠すつもりか」
リゼの父「だが・・・!」
リゼの父「そこだ!」
リゼ「」ドギュン!
リゼの父「ぐうっ!」
リゼ「油断したな、親父」
リゼの父「何だと・・・」
リゼの父「・・・っ!」
リゼ「作戦を一つ見抜いたその時に
親父は油断をしていたのさ」
リゼ「私はそれを見逃さなかったんだ」
リゼ「油断を誘おうとしたがこれほどうまく行くとはな」
リゼ「・・・・・」
リゼ「親父!!私の勝ちだ!!」
リゼ「がっ!」
リゼの父「何があった?」
シャロ「リゼ先輩!」
リゼ「シャロ・・・!来るな・・・!危ない・・・!」
ドオオン!
シャロ「きゃあああっ!」
リゼ「だから言ったのに・・・」
千夜「シャロちゃん!」
チノ「一体誰が・・・?」
チノ「邪魔が入りましたね・・・」
ココア「お姉ちゃん!お兄ちゃんまで・・・」
チノ「!?」
千夜「この3人はココアちゃんのお姉さんとお兄さん?」
シャロ(そういえばこの3人だったよね・・・
ベーカリー族の村をサークアイに売り渡した人って・・・)
モカ「何を寄り道してるのと思ったら
ずいぶんと押されてるみたいだね」
リゼの父「すまん・・・そんなつもりは・・・」
ココアの兄A「大丈夫だって、次は僕らが相手だよ」
ココアの兄B「あとは俺達に任せろって」
リゼ「くっ・・・!形勢逆転か・・・!」
ビュオオ!
モカ「っと・・・」
モカ「先制攻撃のつもりかな?」
モカ「」メラ・・・!
ボオオ!
リゼ「なんだと!?」
千夜「あれって・・・」
リゼ「っ!手榴弾がボロボロで使えない!」
リゼ「なら!」
ガシャ・・・
リゼ「くそ!拳銃もやられてる!」
リゼ「まさか・・・!」
モカ「この右手で封じさせてもらったよ」
シャロ「その力・・・ココアの持ってる能力と一緒よ」
ピタ!
モカ「!?」
モカ「何が起きたの?まるで金縛りみたいに・・・」
ココアの兄A「動きを止めることができるの?あの子・・・」
ココアの兄B「・・・・・」
シャロ「リゼ先輩に手出しさせない!」
ドオオオン!
パラパラパラ・・・
シャロ「えっ!?」
ココアの兄A「僕達は動けるんだけど?」
シャロ「!!」
シャロ「しまった!」
モカ「あら、もう金縛りはおしまいなのかな?」
シャロ「!!」
千夜「ええ、シャロちゃんとリゼちゃんを・・・」
ココア「お兄ちゃん!お姉ちゃん!私の友達を傷つけないで!」
モカ「あの人たちはココアの友達だったのね」
モカ「うらやましいな。ココアったらまた別の人と仲良くなっちゃって」
モカ「ところで・・・」
ココア「え?クソみたいなってどういうこと!?」
チノ「私もその映画の出演を引き受けたのですが・・・」
モカ「私原作ファンなんだよ。原作を汚す作品はクソに決まってるよ」
モカ「だからタテター・ツンが憎くてしょうがないの」
モカ「それにココアの心はもうあの4人の方にいっているのね」
ココア「・・・・・」
モカ「お姉ちゃんとってもうらやましいよ」
モカ「でもね、原作汚しの映画出演の話を受けたときは失望しちゃった」
モカ「私の妹が私の大好きな作品を汚すなんて・・・」
モカ「同じく原作を愛しているサークアイと
私の村の人達も木組み族の村が憎いの」
モカ「でもその力を持ってでもココアは好かれるんだね」
ココア「お姉ちゃん・・・」
ココア「・・・・・だったんだね・・・・!」
ココア「お姉ちゃんだったんだね!」
ココア「ベーカリー村を売り渡したのも
私に滅びの力を与えたのも・・・!」
ココア「そしてベーカリー村から私の居場所を奪ったのも!」
ココア「お兄ちゃんたちも同じだよ!
お姉ちゃんと同じ意思を持っていたんでしょ!?」
ココアの兄A・B「・・・・・」
ココアの兄B「ココアは変なところで勘がいいんだな」
千夜「!」
チノ「ココアさんの思ったことは全て当たっていましたね・・・」
チノ「ココアさんのお姉さん、お兄さんに言います」
チノ「サークアイとタテター・ツンは全く一緒です!
サークアイ軍にいたリゼさんがそれに愛想をつかして
サークアイ軍を抜けています!」
ココアの兄A「なるほど」
ココアの兄B「あいつは裏切り者の始末のためにここに向かってたわけだな」
チノ「もしかしてあいつとはリゼさんのお父さんのことですか!?」
モカ「誰でも分かると思うよ」
ココア「お姉ちゃんたちのせいで私は孤立したんだよ!
挙句の果てには私が生まれた村を売り渡すなんて・・・!」
ココア「お姉ちゃんもお兄ちゃんも絶対に許さない!!」
モカ「っ」
チノ「ココアさん・・・!」
千夜「今までにないほど強力な力を感じるわ」
ココア「」ボオオ!!
ココア「!」
チノ「!」
千夜「全く効いてない・・・!」
モカ「さてと、ココアには私達以外いらないもんね」
モカ「今度は私の番ね」
ボオオ!
ココア「!!」
ココア「」タタタタタ
モカ「いけない!このままじゃココアを巻き込んでしまう・・・」
ココアの兄A「自分から飛び込んでいったな」
ココアの兄B「もう手遅れかもな・・・」
ドオオン!
モカ「・・・おかげで仕留めそこなったけど
しばらくは目を覚まさなそうだね」
モカ「5人とも・・・」
ココアの兄A「ん?」
タカヒロ「モカ」
ココアの兄B「タカヒロさん」
モカ「どうしたの?」
タカヒロ「大変な事実を知った」
タカヒロ(とはいっても親父から知らされたことだがな)
ティッピー(何を信じればいいかわからんわい・・・)
モカ「なんですって?」
タカヒロ(向こうで倒れているのはチノか?)
ティッピー「チノには悪いことをしたの」
タカヒロ「そのようだな・・・」
タカヒロ「っと、こうしてはいられない、
奴もあの場所へ向かったというし・・・」
モカ「でも好都合、あの冒涜者は私自身の手で倒したいもの」
ココアの兄A「ココアを置いていくことにはなるが・・・」
ココアの兄B「時間がない、行くぞ!」
タタタタ
ココア「う、うう・・・」
リゼ「ココア、無事だったんだな」
シャロ「せん・・ぱい・・・」
ココア「リゼちゃん、シャロちゃん」
ココア「無事でよかったよ」
シャロ「チノと千夜はまだ目が覚めてないわね」
ココア「わわわ・・・まさかチノちゃんと千夜ちゃんは・・・!」
チノ「うう・・・う・・・」
ココア「わああん!チノちゃん!死んじゃいやだよお!」ユサユサ
チノ「ああ・・・ココアさん・・・私生きてます・・・」
チノ「苦しいです・・・」
シャロ「千夜、千夜」
リゼ「大丈夫か!?」
千夜「シャロちゃん・・・リゼちゃん・・・」
千夜「2人とも無事だったのね」
リゼ「ああ」
シャロ「すぐそこにいるわよ」
千夜「ココアちゃん・・・チノちゃん・・・」
ココア「千夜ちゃん・・・みんな無事だったんだね」
千夜「よかった・・・よかったよかった・・・」
ココア「こっちこそよかったよお・・・」
リゼ「しかしあいつらは強かった・・・
かつてないほどの敗北だったな・・・」
ココア「あ、そうだ。お姉ちゃんたちを追わないと」
シャロ「はあ?」
リゼ「何の考えもなしに追いかけては前と同じだぞ」
チノ「全く歯が立ちませんでした・・・」
千夜「だけどこのまま彼らを放っておいたら・・・」
リゼ「それなんだよな・・・」
ココア「だとしたら私は行くよ!どんなに無謀でも・・・」
ココア「お姉ちゃんは私を殺せないもん。
私なら命までは取られないよ」
チノ「ココアさん、危ないですよ」
チノ「誰か来ます」
リゼ「む!?何者だ!?」
ココア「あっ」
マヤ「お、ココア、チノ」
メグ「この3人はお友達?」
チノ「マヤさん、メグさん」
ココア「そうだよ」
マヤ「よく見りゃリゼもいるじゃん」
マヤ「リゼもココア達と一緒にいるのはなんでだ?」
リゼ「私はサークアイ軍を抜けた。ある理由でな」
マヤ「そういうことだったんだ」
ココア「ところでマヤちゃんとメグちゃんはどうしてここに?」
メグ「私たち?」
ってマヤちゃんが言うから村長さんを追ってるの」
リゼ「なんだと!?」
リゼ「あっちって・・・サークアイ軍のアジトだぞ!?」
シャロ「確かタテター・ツンって名前だったよね。
まさか自らサークアイと戦う気で!?」
リゼ「やっぱりサークアイのアジトへ向かう!
あいつとサークアイをぶつからせたら危ない!急げ!!」
マヤ「え!?」
ココア「急ぐよ!」
タタタタ
メグ「待ってえ~!」
マヤ「ぜえ・・・ぜえ・・・」
メグ「疲れた~」
リゼ「もうすぐ目的地だぞ」
マヤ「もしかして村長は自ら魔王を倒しに向かったのか?」
メグ「そうかも」
チノ「・・・・・」
メグ「えっ?」
マヤ「重大なお知らせ!?」
チノ「私達の村の村長さんは自分の立場を利用し、
浪費を繰り返す木組み族の村の悪党です。
もっともそれを知ったのはついさっきのことですが・・・」
マヤ「なんだって!?」
メグ「そんな・・・」
リゼ「サークアイも同じだ。
やばいぞ!浪費の末手にした魔力の源と
魔力の源をぶつからせたら世界が傾いてしまう!」
シャロ「もしかしたらあの人、
自分でサークアイを倒して
村人の信頼をより強力なものにしようとしてるかもしれないわ」
ココア「村人たちを騙しているんだね・・・!」
リゼ「とにかく急げ!」
チノ「あっ・・・!」
タカヒロ「くっ・・・!」
チノ「お父さん!ティッピーも・・・」
ココア「お姉ちゃん!お兄ちゃん!」
モカ「近づけない・・・!」
ココアの兄A「くそ!間に合わなかったか・・・!」
ココアの兄B「このままじゃ世界が崩壊するぞ」
ドオオオン!
サークアイ「なんの!それはこっちも同じことよ!」
ドオオオン!!
タテター・ツン「おっと」ギイン!
サークアイ「ぬぬぬ・・・しぶとい奴め・・・!」
ギイイイイン!!
リゼ「やばい!」
チノ「止めようにもこれでは・・・」
リゼ「!!」
ココア「あっ!」
シャロ「なんなのよあれ!?」
千夜「空が・・・」
マヤ「ブラックホールの出現だあ!」
メグ「大げさすぎるよ、マヤちゃん・・・」
ビュウウ!!
サークアイ「!」
タテター・ツン「!!」
タテター・ツン「うおああ!!」
ココア「わあ!吸い込まれる~!」
千夜・シャロ「きゃああああ!!」
チノ「このままじゃ・・・!」
リゼ「くっ!わああ!!!」
シイイイイン!!
ココア「あれ?ここどこ?真っ暗だよおっ!」
リゼ「この声はココアか?」
リゼ「何かと足場が悪いな・・・」
シャロ「いたいっ。何かにぶつかった!」
千夜「ここは箱の中かしら?」
チノ「・・・・・」
チノ「壁に触れました。千夜さんの言う通りここは箱の中ですね」
シャロ「」トントントン
シャロ「私達段ボールの中に入れられてるんじゃないの?」
チノ「・・・・・」
チノ「ふん!」バキ!!
リゼ「お、光が見えたぞ」
ココア「じゃあチノちゃんが開けた穴を大きくしよう」
ココア「」メラ・・・
リゼ「おいやめろ!箱ごと燃えてしまうぞ!」
ココア「あ、そうだった」シュウ・・・
千夜「みんな出られたわね」
シャロ「って、どうなってんのよこれ!?」
チノ「!?」
リゼ「これはいったい・・・」
ココア「あれ!?マヤちゃんとメグちゃんは!?」
リゼ「いなくなってる・・・!」
ココア「そして・・・」
ココア「セカイが段ボールになっちゃった~~!?」
リゼ「見たところ私達の持ってるもの以外段ボールだぞ」
ココア「マヤちゃんとメグちゃん無事かなぁ・・・」
チノ「探してみましょう」
シャロ「モンスターが出ないかどうかが心配だけどね」
リゼ「これじゃそれぞれの能力も使えないな・・・」
リゼ「無闇に超能力なんて使えば
建物ごと吹き飛んでしまうだろ?」
千夜「厄介な状況ね・・・」
ココア「それにここってどこだろう?」
ココア「お姉ちゃんたちも行方が分からないし・・・」
チノ「一体段ボールがいくつあるのでしょうか?」
リゼ「他には何もない世界だな・・・」
リゼ「サークアイめ・・・タテター・ツンめ・・・!」
リゼ「これがお前らの望む世界か!?」
リゼ「国を傾け、人々の生活はこれほどにないまでに苦しんでる」
シャロ「先輩!モンスターです!」
千夜「あれはホーネットと言われる生物ね」
リゼ「なに!?ホーネット!?わああ!!来るなあ!!!」
ビュオオオ!!
ココア「あっ!」
チノ「リゼさん・・・!」
チノ「ホーネットは撃退できましたが周りは・・・」
ココア「向こうの建物もボロボロだよ・・・」
リゼ「なに!?すまない!」
ココア「リゼちゃん自分で超能力も使えない状況だと言っていたのに・・・」
千夜「あとであの住み人に謝らないとね」
シャロ「リゼ先輩は見かけただけで驚くほど虫が苦手なんです」
リゼ「それは言うな」
シャロ「だからさっきのようなのもう出ないでほしいんだけど・・・」
チノ「あの家の壁も家主の服もお隣さんに食べられてしまいました・・・」
シャロ「それほど食べるのにも困ってるのね・・・
私の生活もあれほどではなかったわ」
シャロ「私も段ボールが主食になりかけた時があったけど・・・」
千夜「シャロちゃんもラパン族の人々から村を追い出された時
似たような境遇になっていたわね」
シャロ「あの状況は私の時よりひどいわよ。
だって段ボールを唾液で濡らして食べることでしか
食べられない状況なのよ」
人が人を食らう可能性もある中で
唯一服装が段ボールじゃない私達が
彼らのところに来たら間違いなく
争いに巻き込まれるぞ」
チノ「どこからどこまでが段ボールの世界なのでしょうか?」
千夜「・・・・・」
千夜「あっ」
ココア「ベーカリー族の村のことも心配になってきたよ」
チノ「少なくとも木組み族の村全体が段ボールになってしまったようです」
シャロ「まずはこの村を出ましょう」
リゼ「だな」
ココア「でも・・・木組み族の村のみんな・・・」
ココア「必ず段ボールだらけの村を元に戻して見せるよ!」
ココア「まだまだ段ボールしか見えてないよ・・・」
チノ「世界全体が段ボールと言うのは信じたくありません」
ココア「世界が段ボールになっちゃったと思ってたけど
段ボールになってたのは木組み族の村だけだよ」
シャロ「そうみたいね」
ココア「シャロちゃんも気づいたんだね」
シャロ「そうよ、だってあの山は段ボールじゃないもの」
リゼ「あ、本当だ」
千夜「見てなかったわ」
千夜「でも私の村は・・・」
チノ「千夜さんはそんなに心配の様子です」
チノ「甘兎族の村に行きましょう」
チノ「向こうから先は段ボールではないのですね」
千夜「よかった・・・もし段ボールになってたら・・・」
リゼ「恨むならタテター・ツンとサークアイを恨め」
千夜「そうしていたわ・・・」
ココア「先に進んでみよう」
シャロ「村自体は無事のようね」
リゼ「・・・・・」
千夜「あ、そうだ。泉はどうなったのかしら?」
シャロ「あっ・・・」
リゼ「どうやらそうでもないみたいだぞ」
リゼ「嫌な予感がする。争いの予感が・・・!」
リゼ「思った通りだな」
チノ「木組み族の人たちがその場を埋め尽くしています」
ココア「木組み族と甘兎族が争ってるよ」
千夜「大変!止めないと!それに泉が危ない!」
リゼ「甘兎の泉はよく考えてみれば
誰かに悪用されやすい。
なぜなら何もかもを癒やすんじゃ
そこら中の人が黙っちゃいないしな」
木組み族2「わしらにはあの泉の水が必要なんじゃああ!!」
木組み族3「俺らには段ボールしかねえんだあ!」
甘兎族1「通すわけにはいかん!」
甘兎族2「これ以上汲まれたら泉が持たん!」
甘兎族3「何としてでも守り通せ!」
千夜「ココアちゃん、どうしたの?」
ココア「あのね、みんな、私思ったんだ」
チノ「え?」
シャロ「どうしたのよ」
リゼ「何を思ったんだ?」
ココア「・・・・・」
チノ・シャロ・千夜・リゼ「えっ!?」
ココア「タテター・ツンとサークアイが
時空をゆがめて創り出した世界・・・」
シャロ「ちょっと、何言ってんのよ!?」
リゼ「いくらなんでもそれはないだろ」
シャロ「そうよ」
チノ「見たじゃないですか・・・」
千夜「ココアちゃん!?あの人たち放っておくの!?」
リゼ「それしかないと思う、
安易に超能力を使えば・・・」
千夜「あっ・・・」
ココア「」タタタタ
千夜「ココアちゃん!」
チノ「ココアさん、待ってください」
ココア「みんないる?」
シャロ「みんないる?じゃないわよ」
リゼ「ココアはすぐいなくなるよな・・・」
チノ「待ってほしいです・・・」
千夜「どこから泉に向かうの?」
ココア「・・・・・」
千夜「そっちの方が近いんじゃないのかしら?」
シャロ「あっ・・・」
チノ「・・・・・」
リゼ「誰かいるな」
千夜「じゃあココアちゃんの言った通りの行き先で」
千夜「村人たちに振り向かれたら
私達も巻き込まれそうだし」
ココア「そうだよ」
これは村人たちに気づかれたらダメなんだ」
リゼ「お、おい・・・」
ココア「どうしたの?」
リゼ「言ってるそばから、向こう!気づかれてるぞ!」
ココア「ええっ!?」
千夜「大変!水が汲まれちゃう!」
ギュッ
シャロ「ちょっと千夜・・・」
千夜「シャロちゃん、一緒に・・・」
千夜「」ズルッ
千夜「きゃあああっ!」
シャロ「いやあ!!私も道連れ~~!?」
ドボーン!
シャロ「と言いたいところだけど
千夜はあまり泳げないんだった!」
千夜「シャロちゃん!シャロちゃん!」
シャロ「ちょ、くっつかないで!く~る~し~い~!」
リゼ「千夜!シャロ!大丈夫か!?助けるぞ!」
チノ「仕方ないですね・・・前はそうしてココアさんを助けましたが・・・」
チノ「リゼさん、足元にこぶしサイズの石があります!危ない!」
リゼ「なに!?」
リゼ「うわあ~!」
チノ「私も道連れですか!?」
ドボーン!
シャロ「もう!何してんのよ・・・がばがば!千夜~!離れて~!」
チノ「リゼさん・・・」
リゼ「おいチノ!首にしがみつくな!」
リゼ「って、おい!」
チノ「こ、ココアさん・・・」
リゼ「チノは首から離れろ」
シャロ「千夜も私の首から離れてよ」
千夜「シャロちゃん、シャロちゃん・・・」
シャロ「ココアー!どこいくのよー!」
ココア「」タタタタタ
ココア「」ゴオオオ!
リゼ「おいココア!何考えてるんだ!?
こんなの正気の沙汰じゃないぞ!!」
シャロ「ココア!?・・・あ~もう!千夜はもうパニック状態!!」
甘兎族1「お、おい!あれを見ろ!」
木組み族1「あいつの手から炎が出とる!」
木組み族2「やばい奴かもしんねえ。早く止めに行くぞ!」
甘兎族2「泉を守れ!」
これが私最後の滅びの力だよ!!」
ココア「」ドオオオオオン!!!
木組み族・甘兎族「わあああ!!逃げろー!!大濁流だああ!!」
リゼ「わあああ!!」
千夜・シャロ・チノ「きゃああ!!」
ココア「わああっ!!」
ドドドドドド・・・・
ココア「みんなは・・・大丈夫かな・・・」
ココア「災いの元凶と化した甘兎の泉は全て無にできたのかな?」
ココア「ここって確か・・・思いだせない・・・」
マヤ「おいメグ、一人起きたぞ」
メグ「目を覚ましたのはココアちゃんが先だね」
ココア「あ、マヤちゃん、メグちゃん」ガバッ
ココア「探してたよ~」
マヤ「段ボールの世界だよ」
メグ「お洋服も段ボールになっちゃって・・・」
ココア「マヤちゃんとメグちゃんもあの世界にいたんだ!?」
マヤ「でも何かの災害の後に全て元通りになってさ」
メグ「木組み族の村が元に戻ってよかったね」
メグ「あっ」
ココア「あ~っ!忘れてた!」
ココア「って、お姉ちゃん、お兄ちゃんもいる」
ムク
ココア「あ、起きた」
モカ「ココア、無事だったのね。よかった~」ギュ~
モカ「どこ行ってたの~?異次元に吸い込まれた後
姿がなかったから心配したんだよ~?」
ココアの兄B「む!?」
ココアの兄B「なに!?滅びの力が・・・と思ったらただの鳥か」
ココアの兄A「滅びの力がどうかしたって?僕もやってみるよ」
ココアの兄A「・・・・・」
ココアの兄A「姉さん」
ココアの兄A「僕達の持つ力がなくなってるよ」
モカ「えっ?」
ココア「本当?」
少しして
ココア「やったあ!私も元に戻れたんだ!」
モカ「私達はその力に苦しめられてきたから・・・」
ココア「私の場合はお姉ちゃんのせいだよ」
モカ「あの時はごめんね」
ココア「あ、そうだ。みんなー!」
リゼ「ん?」
シャロ「なんなの?」
チノ「どうしたのですか?」
千夜「ココアちゃん」
ココア「あ、全員起き上がってたのね・・・」
ココア「もう見たよ」
チノ「村人たちも段ボール生活から解放されて大喜びです」
リゼ「まさかとは思うがそれが狙いだったとはな・・・」
ココア「そうだよ」
リゼ「都合のいいことを・・・みんなをヒヤヒヤさせておいて・・・」
シャロ「ココアならそういうと思ったわ」
チノ「・・・・・」
ココア「え~?何?そのリアクション」
ココア「甘兎の泉が役に立ったんだよ。
私が甘兎の泉を失くしたのは
悪い人たちに甘兎の泉の力を悪用されないようにするためだよ」
リゼ「タテター・ツンもサークアイも
この世界から追放されたが
この先どうなるのかは分からないしな」
千夜「ココアちゃん、リゼちゃん・・・」
リゼ「千夜、私は今後甘兎の泉の力無しで
いろいろなことをしてみたい。
もちろんストームの力無しでもな」
千夜「うん、じゃあ私も今はもう使えない特殊能力なしで生きていくわ」
シャロ「私もよ。なんかラパン族の村に帰りたくなくなっちゃったじゃない」
ココア「大丈夫だよ。私もシャロちゃんももう忌み子じゃないんだし」
マヤ「チノー、今日は一緒に遊ぼうぜー」
メグ「チノちゃんも一緒にいこうよ」
チノ「もちろんです」
ココア「みんなが幸せになれたね」
千夜「私もうれしいわ」
リゼ「そうかもな・・・」
シャロ「ココアも千夜もご都合主義OKなのね」
271レス以内に無理矢理ハッピーエンド
おまけ
タカヒロ「へっくし!!」
リゼの父「何で俺達は段ボールのままなんだあ~~!!?」
終わり
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510663487/
Entry ⇒ 2018.03.19 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
【ごちうさ】敵兵士「HQ!HQ!」リゼ「ここどこー?………」ウルウル
・口調がおかしかったりキャラ崩壊があるかもしれません
・ごちうさでの小学校は共学か女子校なのかわからないので今回は共学の設定で書かせていただきます
~回想~
ー小学校ー
キーンコーカーンコーン……キーンコーカーンコーーン!
担任「今日の授業は以上です。寄り道せず帰りましょう。ではまた明日、さようなら」
サヨーーナラ!!
リゼ「さ、帰ろっと…」オドオド
ガキA「おい天々座」
リゼ「ヒッ!…な、何?A君」
ガキA「放課後ドッジボールやらね?女子の人数足りなくて困っててよー」
リゼ(今日はこの後お父さんとの『くんれん』があるから…断ろう)
リゼ「ええと……その…今日は予定が」
ガキB「はあ!?お前Aの誘い断るってのかよ!?」
ガキA「何?この後予定あるの?」
リゼ「い、いえ…特に何もない…です」ビクビク
ガキB「よぉっし!おいみんなー!天々座が参加するってよー」
リゼ(……はぁ)
ーーーーーーーーーーー
ガキB「あーあ、負けてしまったな」
ガキC「誰かさんがあのときアウトにならなければ……クソッ」チラッ
リゼ「……ごめんなさい」
ガキA「しゃあないしゃあない。でも明日こそは絶対勝とうぜ」
リゼ「あ…う、うん。じゃあ私はこれで……」
ガキA「ん、じゃあなー」
ーーーーーーーーーーー
キーンコーカーンコーン…キーンコーカーンコーン!
リゼ(やっと終わった…また絡まれる前に早く帰ろ)ガラッ
ガキA「おーい、天々座ーっていねぇし」
ガキB「あいつ帰るの早すぎw」
ーーーーーーーーーーー
リゼ(宿題のプリント教室に忘れ物しちゃった……うぅ…教室に戻りたくないけど先生に怒られたくないし……戻ろう)
ーーーーーーーーーーー
リゼ(誰もいないといいなぁ……)
ガヤガヤ
リゼ(はぁ……誰かいる)
ガキA「天々座ってさー女子なのにどこか男っぽい雰囲気してるよな。力とか弱いけど」
リゼ(うぅ……)
ガキB「女子から聞いたんだけど天々座って強くなるためにお父さんと毎日『くんれん』してるらしいぜ」
ガキA「毎日『くんれん』してあれかよ。トロいし力よえーし、見てるとイライラするんだよな」
ガキB「わかるwwwwwwww」
ガキA「天々座があんなだからきっとお父さんもとろくて弱いんだろうなwwwwwwwwww」
リゼ(っ!!!)ギリッ
ガキB「俺でも勝てそうwwwwwwwwww」
ガラガラ
ガキA「!?うわ天々座、まだ帰ってなかったのかよ」
リゼ「パパはとろくも弱くもない!!パパはお前らなんかとは違ってとってもとっても強くてしっかりもので…お前らなんてすぐ倒しちゃうんだから!だから……大好きなパパの悪口を言ったお前らを私は許さない!勝負だ!」ダッ
ガキA「おっと」ヒョイ
リゼ「……チッ!うぉぉぉ!」ブン
ガキA「ほっ」ガシ
リゼ(腕を……捕まれた)
ガキA「あらよっと」ブン
リゼ(!!投げられ…)ドサッ
リゼ「ガハッ!」
ガキB「す、すげー」
リゼ「……くっ!」
ガキA「お前のノロイ動きなんてお見通し、残念だったな。お前は俺に勝てないよ。いくら『くんれん』をしてもなwwwwwwwwww」
ハハハハwwwwww
リゼ「……うぅ」ポロポロ
ーーーーーーーーーーー
~リゼ家~
リゼ父「……」
リゼ「……たぁ!」ヒュッ
リゼ父「足が甘い!」スッ
リゼ「!?」ドサッ
リゼ父「どうした?いつものお前らしくない。いつもより動きに無駄があるぞ」
リゼ「ハァ……ハァ」
リゼ父「おっともうこんな時間か。今日はこのへんに」
リゼ「ま、まだ…」
リゼ父「なに?」
リゼ「まだやります!お願いします!」
リゼ父「…今日はこれまでだ」
リゼ父「今日のお前はいくら訓練しても無駄だ」
リゼ「……!それはどういう」
リゼ父「とにかく今日はもう休め」
リゼ「…私がいつまでたっても強くならないから?」
リゼ父「ん?」
リゼ「毎日毎日遅くまでくんれんしても親父に勝てない、いつまでたっても強くなれず私は弱いまま」
リゼ父「……」
リゼ「ねぇパパ、私が毎日してるこのくんれんって意味あるの?」
リゼ父「…今日のお前は変だ。相当疲れてるみたいだな、早く休め」ガチャ
リゼ「ねぇ答えて!強くなるにはどうしたらいいの!?それとも私には才能が……」
リゼ父「強くなるのに才能なんていらない。強くなりたければ続けることだ。俺を信じろ」
リゼ「信じられないよ!パパも……自分自身も」ダッ!
リゼ父「リゼ!」
ーーーーーーーーーーー
~公園~
リゼ「はぁ、家に帰りにくくなっちゃった。どうしよう…お金もそんなにあるわけじゃないし……何やってんだろ私。……ん?」
うさぎ「……」
リゼ「あっ!うさぎさんだー♪待ってー」ダッ
うさぎ「…!」ピョンピョン
リゼ「なんで逃げるのー!?待ってー」
リゼ「はぁはぁ、うさぎさん見失っちゃった。うさぎさん足早いなー…………いや、私の足がただ単に遅いだけ…私の足が速ければうさぎさんに追い付けたはずだよね……はは」
リゼ「…………」テクテク
リゼ(あれ?こっちの道から来たんだっけ?それともこっちだっけ?)
リゼ「大丈夫……ちゃんと戻れる…よね?」
ーーーーーーーーーーー
リゼ「はぁはぁ」
リゼ(おかしい、公園からくるときはこんなに距離なかったはず。進んでも進んでも木が続いてるだけ)
リゼ「迷っちゃった……どーしよう。携帯もおいてきちゃったし」テクテク
ガサガサ!ガサガサ!
リゼ「ヒッ!な、何?」カクレ
敵兵士「くそ、やつはどこに行った?」
リゼ(人だ……あの人が持ってるのってパパが持ってるものとそっくり!もしかしてパパの知り合いの人かな?)
敵兵士「HQHQ!ターゲットロスト。これより警戒体制に入る!」
リョウカイ!ケイカイヲキョウカセヨ!
敵兵士「見つけたら撃ち殺してやる!」
リゼ(な、なんか怖いよぉ……話しかけようと思ったけどやめといたほうがよさそう……そーっと)ガササ
敵兵士「!!そこだな!」ダッ
リゼ(ヒェ!?し、しまったー!)
敵兵士「……誰もいない、動物だったのか?」
ーーーーーーーーーーー
リゼ(さっきは危なく見つかりそうになったけどこっちも同じような人がいっぱいいるよー)ビクビク
HQHQ!
リゼ「ここどこー?……」
リゼ(それにしばらく見てわかったけどあの人たちが持っている銃本物……さっき鹿が撃たれてぐっ
たりしてた)
ザッ
敵兵士「そこにいるのは誰だ!」チャッ
リゼ「ヒャアア!!」ビクゥ
敵兵士「こ、子供?どうしてこんなところに…?」
リゼ(う、撃たれる…!?)
敵兵士「とにかくここは危険だ、俺が安全な場所へ連れてってやるから来い」グイッ
リゼ「は、離して!!」
プシュッン!!
敵兵士「…ガッ!?」
ドサッ
リゼ「!?」
???「何をしてる!早くこっちへ来い」
リゼ「で、でも…」
???「ここにいては死ぬぞ!」
リゼ「…う、うん!」ダッ
敵兵士「……ウッ…ハ…ハラガ……マタ…」グギュルルル
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
???「ここまでくれば大丈夫だろう」
リゼ「あの、助けてくれてどうもありがとうございます…」
???「なに、気にするな。………ところでどうしてあんな危ない場所にいたんだ」
リゼ「えぇと、森に入ったら道に迷ってしまって…」
???「この場所に来たことは?」
リゼ「いえ、ありません」
???「……そうか。とりあえず怪我してないのが幸いだ。もうすぐ日も暮れる。だから今晩は俺の
家で保護してやる」
リゼ「おじさんの家ってこの辺りにあるの?」
???「いや、海のど真ん中だ」
リゼ「ど真ん中?どういう…」
コノヘンモテッテイテキニシラベロ!
???「!?いかん、やつらが来た。先に俺の家に行ってろ」カチャカチャ
リゼ「ちょ、何ですかこれ!だいたい行けって行ったってどっちに行けば…」
???「上だ」
リゼ「は?」
???「じゃあな」
カチャ!ババババババババババ スッ!ヒューーーーン!!
リゼ「ひゃああああああああああ!!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ついた。それにしても……)
リゼ「これが…家?」
???「驚いたか?」
リゼ「はい、とっても…」
???「ははは、そりゃそうだろうな!なんたってボスと俺で築き上げた『家』だからな」
リゼ(この人は飛び上がった私をヘリに乗せてくれた人)
???「そういえばお互い名前を聞いてなかったな。俺は『カズヒラ・ミラー』、よろしくな」
リゼ「私は『天々座リゼ』と申します。今晩よろしくお願いします。それにしてもおじさんの家って大きな軍事施設だったんですね」
カズ「おじさん?ぷふっ、ああ『ボス』のことか」
カズ「噂をすれば…だな。おじさんのご帰還だ」
???「おじさんはお前もだろう、カズ」
リゼ「あ!おじさん!」
???「空の旅はどうだった?最高だっただろう」
リゼ「もう!空に上がるなら最初からそう言ってよおじさん!ビックリしたんだから!」
???「はは、悪かったな」
カズ「紹介しよう、彼は『スネーク』。ここの連中は『ボス』とも呼んでるな」
リゼ「スネーク…蛇?変な名前」
スネーク「ん?そろそろ訓練の時間だな」
リゼ(訓練?)ピク
スネーク「今日はここでゆっくりしていくがいい。カズ後は任せた。俺は兵士達の相手をしてくる」
カズ「はいよボス」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「いえ、ありがとうございます。ところであの…聞きたいことが」
カズ「ん?ああ着替えか?安心してくれ、もう準備もしてあるしカーテンもある、それに覗こうとし
てもここは無駄にセキュリティが強いから覗きたくても覗けない」
リゼ「違います!っていうか覗こうとしてたんですか!?」
カズ「ジョークだ。ジョーク」
リゼ(この人……なんか危ない)
リゼ「私が聞きたいのはさっきスネークさんが言った訓練のことです」
カズ「ん?もしかして興味あるのか?」
リゼ「いえ、ただどんなことしてるのかなーって気になっただけで…」
カズ「なら見学しに行ってみるか?」
リゼ「え?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
タァ!!ドサッ グハァ!
カズ「ここが俺たちの訓練場所だ」
リゼ「へえ」
カズ「すまないが俺はちょっとやることがあるから後は自由に見学していってくれ」
リゼ「はい」
カズ「ただし、訓練に巻き込まれてけがしないようにな、じゃあな」スタスタ
リゼ(行っちゃった…)
スネーク「ふん!」
兵士A「ぐはぁ」
スネーク「腰の動きがまだまだ甘い!」
兵士A「はい!ありがとうございました!」
リゼ(それにしてもスネークさんって強いなぁ…うちのパパより動きが俊敏で無駄がない)
兵士B「ボス!次お願いします!」
兵士C「おい!俺が先だぞ!」
スネーク「順番に相手してやるから落ちつけ」
ワイワイガヤガヤ
リゼ「皆から好かれてるなぁスネークさん」
スネーク「今日の訓練はこれまでだ、後は各自で鍛えておけ」
ハイ!!キョウモアリガトウゴザイマシタ!ボス!
スネーク「なんだいたのか」
リゼ「うん、カズヒラさんが皆訓練してるって聞いてどんなことしてるのかなーって」
スネーク「そうか」
リゼ「…スネークさんって皆から慕われてるのね」
スネーク「そんなことない」
リゼ「そんなことある!それにとっても強い」
スネーク「俺より強い奴なんてたくさんいる」
リゼ「私も…スネークさんみたいな強い人になりたい」
スネーク「なれるさ、本人のやる気と根性あれば」
リゼ「でも女は男より弱いから勝てない」
スネーク「男女なんて関係ない、この世界は女でも強い奴はゴロゴロいる。俺のかつての師もそう、
マザーベースにもな。そういえば言ってなかったな俺たちはここをマザーベースと呼んでいる。日本
を例に挙げるとレスリングの吉田沙保里や柔道の谷亮子といった強者がいてな…」
スネーク「たしかに才能があったかもしれない、でも才能だけじゃ強くなれん。彼女たちは何度も挫
けて悔しい思いもたくさんしたはずだ。それでも諦めず血のにじむような努力を毎日したから強くな
ったんだ。俺はそう思ってる」
リゼ「……」
スネーク「強くなれないのは才能がないからだと自分で決めつけて諦めてる奴なんかいつまでたって
も強くならん」
リゼ「……私ね、家出してきたの」
スネーク「ん?」
リゼ「実はね、私もさっきの兵士さんたちみたいに毎日訓練してるの。パパに毎日相手してもらって
。でもいつまでたっても強くならない自分にいらだってパパにヤツアタリして……いったい何してる
んだろ私」
スネーク「リゼは何のために強くなりたいんだ」
リゼ「え?」
スネーク「誰かを倒すためか?それとも自分のためか?」
リゼ「うーん、あんまり考えたことない」
スネーク「強くなってどうしたいのか、まずはそれを考えてみろ」
リゼ(たしかに何で私はこんなに強さに固執してるんだろ……パパを倒すため?それともクラスの男子
に勝ちたいため?うーん…)
リゼ「よくわかんない、でも……誰かを守れるような強さを持ちたいっていうのはあるかも」
リゼ「そう?」
スネーク「ああ、それを自分で見つけて自分で気づいた」
リゼ「それはスネークさんが教えてくれたから…!」
スネーク「俺は何もしていない、答えを見つけたのはリゼ自身だ。それだけでもリゼは充分成長した
。後は君が言ったそのことを忘れず己を信じて訓練するだけだ」
リゼ「…うん、わかった。スネークさんありがとう」
スネーク「さ、今日はもう遅いから自分の部屋で休むんだ」
リゼ「はい!………ボス!」
スネーク「スネークでいい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カズ「おいボス、どういうことだ。彼女ここに来てもう3日目だ。一晩だけという条件じゃなかった
のか?」
スネーク「仕方ないだろう。親に電話しても繋がらなかったみたいだし、武装地域に一人でおいてい
くわけにもいかないだろ」
カズ「そりゃあそうだがここは学校じゃないんだぞ!」
スネーク「落ちつけカズ、それに彼女は自分の意志でここで居たいと言ってるんだ」
カズ「しかし…」
スネーク「彼女は帰る場所があるとはいえ迷子だ。行く場所がない、行けない人間を俺たちが保護す
るのも俺たちの仕事だろ?だからしばらくここで預かるっていうのも悪くないだろう」
カズ「……わかった。ただ、どうなっても俺は知らんからな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「うりゃあ!!この!!」
スネーク「全然だめだ!これじゃあチコにも勝てんぞ!」
リゼ「はい!ボス!」
チコ「さりげなく僕を馬鹿にするなスネーク!くっそー、絶対強くなってスネークをぶったおしてや
るー!」
兵士A「あの女の子すごいな、ここに来てちょっとしか経ってないのにどんどん技術を上げてきやがる
」
兵士B「もともとここに来たときからある程度の技術があったからな」
兵士C「聞いた話だとまだ9歳らしい」
兵士B「こりゃ俺たちも頑張らんとな…うかうかしてると先越されるかもな」
兵士A「!!おい!さっさと続き始めるぞ!女子供に負ける兵士なんてMSFの恥だ!」
チコ(それにしてもあの子かわいい…/// パスも可愛いけどあの子も…)ニヤニヤ
兵士D「隙あり!!」グッ
チコ「うわぁぁ!!」バタン!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
し、最初はスネークから反対されたけど何度もお願いした甲斐があり今では毎日訓練尽くし。正直か
なり疲れるしハードだけど一度も苦とは思ったことない)
アマンダ「…!へぇ~、あんたなかなかやるじゃない」
リゼ「はい!ありがとうございます!」
アマンダ(この歳でこの動き、こりゃ将来有望だね)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
セシール「ピィーピヨピヨ!!どう?鳥の真似?似てるでしょ?さあ、リゼも私の真似してみて!」
リゼ「あはは…」
セシール「あー!あそこにいる鳥はまさか!?」ダッ
リゼ「あっ、待って下さい!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パス「貴方も学生なのね、私はパス・オルテガ・アンドラーデ。パスって呼んで」
リゼ「私は天々座リゼ。リゼって呼んでくれ!」
パス「うん、リゼ!よろしくね」ニコ
パス(変わった名前…もしかしてコードネームか?いずれにせよこの女には警戒しなければ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「お前は確か…誰だっけ?」
チコ「チコだ!いい加減名前覚えろよ!」
リゼ「はは、悪い悪い!人の名前を覚えるのあんま得意じゃなくてな」
チコ(くっ!// 勇気をだせチコ!ここで退いたら男失格だ!)
チコ「な、なあ?今暇か?」
リゼ「え?まあ、暇だけど」
チコ「今から図書室に行くんだけど……も、もしよかったらリゼもどうだ?//」
リゼ「んー、別に構わないぞ?」
チコ(や……やった!!)
リゼ「何か調べものか?」
チコ「うん、UMAのことについてちょっとね」
リゼ「そういえばチコはUMAに夢中だったけな」
チコ「後、銃のことについて調べようかと…」
リゼ「何!?銃の本がここにあるのか!?」キラキラ
チコ「あ、ああ!」(うっ!か、可愛い///)
チコ「やっぱ男の兵士として技術だけじゃなく知識も身につけようと思って」
リゼ「私の知らない銃もあるのか!?」
チコ「多分あると思うよ」
リゼ「本当か!くぅー、楽しみだ!!さ、早く行くぞチコ♪」ギュ
チコ(ふぅわぁ!??////て、てててててを握られ!?////)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「どうして?」
カズ「どうしてって……栄養があるとはいえ味がひどいだろう?だから…」
リゼ「何言ってるんだよこんなに美味しいのに!」
カズ「え」
リゼ「これってレーションって言うのか?」
カズ「あ、ああ。そいつは携帯軍用食でレーションって呼んでる」
リゼ「レーション…レーション!!なんか名前もカッコいいな!!」
カズ(こいつ……どんな舌してるんだ?まあ栄養豊富だし、いくら食べても害はないだろうから放って
おくか…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒューイ「君のお父さんはどんな人だい?」
リゼ「普段は厳しいんですけど本当は優しくて茶目っ気があって眼帯をしてる変わった人です」
ヒューイ「へぇ、まるでスネークみたいだね」
リゼ「全然違いますよ、スネークと違ってあまり強くないし、好き嫌いは多いし、口うるさいし…」
ヒューイ「ははは、君はよくお父さんのことを見てるね。よっぽどお父さんのことが大好きなんだね
」
リゼ「な!?// そんなことない!!」
ヒューイ「恥ずかしがることじゃないよ。君のお父さんには会ったことも話したこともないけど話を
聞いた限り優しくて良い人なんだろうね……僕のお父さんとは違って」
リゼ「え?」
ヒューイ「君が羨ましいよ…」
リゼ「……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「え?うーん、ここの連中は皆好きだぞ」
ストレンジ・ラブ「…そういう意味ではないんだがな」
リゼ「え?」
ストレンジ・ラブ「では、憧れの人はいるか?」
リゼ「スネークだな、あいつのおかげで私は変わることができた。スネークは私の知らないことをた
くさん教えてくれる」
ストレンジ・ラブ「ほう…」
リゼ「後……親父」
ストレンジ・ラブ「そうか、では私から一つ忠告しよう。これから先、君は友達や大切な人ができて
いくと思う。今はそういう好きな人や憧れの人といるのが当たり前だと思ってるかもしれないがどん
な繋がりでも別れというものは来る」
リゼ「……」
ストレンジ・ラブ「別れというものは自分の思いがけないときに急に来ることもある。今いる環境に
満足するのも良いがそういった人たちといつ別れがきてもいいように……」
リゼ「………」
ストレンジ・ラブ「君の年頃には少し難しかったか、まあ、後悔は絶対にするなってことだ。私が言
いたかったのはこれだけだ。私みたいに大切な人のことを何も知らず別れが来て後悔しながら生きて
ほしくないから…」
リゼ「はい…」
ストレンジ・ラブ「それにしても……」ジロジロ
リゼ「はい?」
ストレンジ・ラブ「君は…セシールといい勝負、いやそれ以上になるかも…」ゴクッ
リゼ「え?な、なんのことですか?」
ストレンジ・ラブ「いやなんでもない。ところで毎日訓練で身体が疲れてないか?お姉さんがとびっ
きりのマッサージをしてあげよう」ハァハァ
リゼ「ひっ!」
リゼ(なんか急に…雰囲気が)ビクビク
ストレンジ・ラブ「さあ」ズイ
リゼ(ここは逃げるが得策!)ダッ
ストレンジ・ラブ「あ!…ちっ、逃げられてしまったか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
りがいがあって強くて優しい伝説の傭兵スネーク)
リゼ(歌が下手で女癖が悪くて…でもマザーベースのことをいろいろ教えてくれたり、私の事を面倒見てくれたカズヒラ)
リゼ(笑顔が可愛くて料理が得意でとっても女子力が高いパス)
リゼ(鳥の鳴きまねができるくらい鳥好きで興奮すると声が低くなったりして一緒にいると面白いセシール)
リゼ(自分の好きなことに夢中で子供だけど正義感があって私に積極的に話しかけてくれたチコ)
リゼ(訓練の相手を何度もしてもらって私が落ち込んだときにいつも励ましてくれた面倒見の良い革命戦士のアマンダ)
リゼ(最初は気弱そうな人だなって印象だったけど話してみたら自分の意志というものが誰よりもあって私にロボットのことをいろいろ教えてくれた天才科学者のヒューイ)
リゼ(女なのに女好きというちょっと変わった科学者だけど、人生やこれからの生き方についていろいろ教えてくれたAI科学者ストレンジ・ラブ)
リゼ(皆とはもっと一緒にいたい、でもそろそろ帰らないとまずいよな……)
スネーク「こんなところでどうした」
スネーク「そうか、あんまり思いつめるなよ?お前は少し考えすぎるところがあるからな」
リゼ「はは、ありがとう」
スネーク「………」
リゼ「………」
スネーク「………」
リゼ「スネーク、私そろそろ帰らなきゃ」
スネーク「そうか」
リゼ「ここでずっと過ごすのも悪くないけどやっぱり私は…」
スネーク「リゼの好きにするがいい」
リゼ「え?」
スネーク「リゼが帰りたくなったなら帰ればいいし、帰りたくなければここにいてもいい。ここはそ
ういうところだ」
リゼ「ああ、そうだったな」
リゼ「スネーク、本当にありがとう」
スネーク「どうした急に」
リゼ「私にいろんなことを教えてくれて。まだ未熟だけどCQCや銃の扱い方とか…短い間だったけど自
信がついた……気がする。これもスネークのおかげ」
スネーク「何度も言うが俺は何もしてない」
リゼ「はいはい、どうもありがとな」
スネーク「……むぅ、ところで帰るということは親に連絡とれたということか?」
リゼ「あっ、まだとれてなかった」
スネーク「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リゼ「とスネークは言っていたが、どうすれば………考えても仕方ない、寝るか」ゴロン
ビー!!ビー!!ビー!!
リゼ「な、なんだ!?」ガバッ
ZEKEキドウシマス!ZEKEキドウシマス!
リゼ「うっ!」ドックン!
リゼ(なんだ、急に…頭が……痛い)
お前はこの世界に少々居すぎた
リゼ(…!!!)
リゼ「ハアハア……なんだこれ、直接…頭に………がぁ!」
お前はこれ以上この世界にいることは許されん
ZEKEキドウシマス!ZEKEキドウシマス!
リゼ「ZEKEって……な…んだ…よ」バタッ
ーーーーーーーー
ーーーー
リゼ「ん……こ、ここは」
リゼ(最初にうさぎを見つけた公園…?)
リゼ「夢……?だったのか…?にしてはやけにリアルだったが」
リゼ「…………」
リゼ「…………」
リゼ「帰って親父に謝らなきゃ」ダッ
リゼ(こうして私の不思議な体験は終わった。あれから私は帰宅後親父にすぐ謝りにいった。何ヵ月も
家に帰っていなかったから心配してるかなと思ったら全然そんなことなかった。というのも私が家か
ら飛び出してからまだ1時間も経っていなかったから。向こうでは何ヵ月も過ごしたはずなのに……
やはり夢だったのだろうか?親父に怒られるかと思ってビクビクしてたが親父はむしろ泣いて『ごめん
よー』と言って私に抱きついてきた。まったく親父は……あぁ、そういうところもふまえて私は親父
が大好きなんだ)
ーーーーーーーー
ーーー
リゼ「ということが昔あってな」
ココア「へー、不思議なこともあるもんだね」
リゼ「あれからは大変だったなー、『リゼの口調が男みたいに!?何があったんだー!』とか親父に
問い詰められたり…」
ココア「あはは」
リゼ「でもいまだにあっちで暮らした記憶はまだ残っているんだ。本当今思い返しても不思議な出来
事だったよ」
ココア「ねえリゼちゃん、もしこれから先何かあったら私たちの事守ってくれる?」
リゼ「もちろんだ!」
ココア「えへへ、やっぱりリゼちゃんは頼もしいなぁ」
ココアサーン!リゼサーン!ソロソロシゴトシテクダサイ!
ココア「おっといけない、チノちゃんが呼んでる!行こリゼちゃん!」
リゼ「ああ!」
リゼ(スネーク、私強くなれたよ)
終わり
リゼちゃんってCQCとかレーションとか知ってたから『もしかしてこういう過去があったのかもしれない』と思い書いてみました
読んでくれた方、レスしてくれた方ありがとうございました
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515374662/
Entry ⇒ 2018.01.19 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
【ごちうさ】チノ「ちゃらららーんちゃららららーん♪」
ココア「ねえ見てリゼちゃん。チノちゃんってば妖精さんみたい」
リゼ「ああ」(苦笑
チノ「あのココアさん」
ココア「なにかな?妖精さん」
チノ「私……UFOが見たいです」
リゼ「おいおい。チノなにを言ってるんだ?UFOなんていr……いだだだ」
ココア「うーん。UFOはちょっと無理かなあ?」(リゼの小指を捻りながら)
チノ「………」
チノ「お姉ちゃん。お願い」(涙目+上目遣い)
ココア「OK」(鼻血)
リゼ「ぎゃっ」(ゴキン
ココア「それじゃこれからUFOさんを呼んじゃうよー」
一同「おー」
リゼ「なんか大量に集まったな……というかすでに宴会状態だな……」
シャロ「リゼせんぱ~い。助けてくださ~い」
あんこ「(ガジガジガジ)」
千夜「相変わらず仲良しさんね」
青山「うふふ」
リゼ「なんで青山さんまでいるんだ?」
青山「そんなの宇宙人さんを一番に捕獲して徹底観察して小説を書くために決まってるじゃないですか」
リゼ「………(酔ってる?)」(空のブランデーの瓶を見ながら)
ココア「ふっふっふ。抜かりはないよ?」
ココア「あれを見て!!」
リゼ「な、なんだってー」
ココアの指差した校庭にはでかでかと温泉マークが描かれていた。
ココア「ふふふ。宇宙人さんとコミュニケーションをとる準備は万全だよ」
チノ「流石です。ココアさん」
リゼ「………」
シャロ「どうしたんです?」
あんこ「(ガジガジ)」
リゼ「なあココア……」
ココア「ん?」
リゼ「宇宙人はアレの意味がわかるのか?」
一同「Σ( ̄口 ̄;」
ココア「えーでは次の方法を―――」
リゼ「(逃げたな)」
ココア「……ん」
あんこ「?」(シャロをガジガジ)
リゼ「生贄~~~!?」
ココア「そうだよ。古来より人類は生贄を捧げることで超自然とうんたらかんたら」
あんこ「~~~」(御柱に縛り付けられたあんこ。周囲では千夜と青山が謎の踊りを披露)
ココア「点火♪」(ポチ
あんこ「ピーーーーーーーーーーーーーーー」
リゼ「おいおい。こんな事してUFOが来るわけ」
UFO「(ふよんふよんふよん)」
リゼ「きたーーー」
ゆっくりと開いた扉から出てきた宇宙人……その姿は……
宇宙人「シャロー」
なんと出てきたのは頭にはあんこと同じ王冠を被り、その身には真紅のマントをはためかせた「あんこ」そっくりなウサギであった。
あんこ「(ピクピク)」(プスプス
宇宙人「!!」
大慌てであんこへと駆け寄る宇宙人……そして……
宇宙人「Δе㊥φ√」(キシャー
一同「(ビシ)」(シャロを指差しながら)
シャロ「ちょっ…い、いやーたすたすけ……」
ズルズルズル・・・ガコン・・・ふよんふよんふよん
一同「敬礼」
リゼ「シャロ……すまん」(敬礼
メグ「えーでもあれってお空へ昇っていくよー?」
~終~
これで終わりです。
読んでくださった方がいましたらありがとうございます。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512482433/
Entry ⇒ 2017.12.08 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
シャロ「聖夜に贈り物大作戦?」
シャロ「ただいま」
シャロ「ワイルドギースは……いないわね。散歩かしら」
シャロ「今日のバイトは夜からだし……」
ガチャッ
千夜「シャロちゃん! 大変よ!!」
シャロ「千夜?」
千夜「リゼちゃんが……リゼちゃんが……!」
シャロ「リゼ先輩がどうしたの?」
千夜「リゼちゃんが! 告白されてたの!!」
シャロ「……ふーん……」
シャロ「……なに?」
千夜「……それだけ?」
シャロ「?」
千夜「もう少し面白い反応してくれると思ったのに……」
シャロ「あんたねぇ……。リゼ先輩は人気だもの。私も告白されてるところ、何度か見たことあるし」
千夜「そうだったの? 慌てて損しちゃったわ」
シャロ「……それで?」
千夜「え?」
シャロ「だ、だから、告白の様子よ。見てたんでしょ?」
千夜(……慣れてるからって気にならないわけじゃないのね)
千夜「素直じゃないんだから」クスッ
シャロ「なんか言った!?」
千夜「ううん、なんでもない」
千夜「いいえ、うちの制服だったわ」
シャロ「千夜のとこの? リゼ先輩の知り合いかしら?」
千夜「さあ……見つからないように遠巻きに見てたから会話はあまり聞こえなかったの。でも、『付き合う』とか『返事』って言葉が聞こえたから」
シャロ「……それは十中八九、告白でしょうね。じゃあ、リゼ先輩はその場で断ったのね?」
千夜「……どうなのかしら」
シャロ「へっ?」
千夜「話が終わったあと、リゼちゃんがなんだか考え込んでたから……もしかしたらまだ返事してないのかも」
シャロ「そ、それって、返事を保留にしたってこと?」
千夜「あくまで可能性だけど」
シャロ「……」
シャロ「……」
シャロ(千夜の話が気になってつい来ちゃったけど……)
シャロ(やっぱりやめたほうが……でも少し様子を見るくらいなら……)ウロウロ
チノ「シャロさん?」
シャロ「ひゃっ!?」ビクッ
チノ「」ビクッ
シャロ「あ……チノちゃん」
チノ「だ、大丈夫ですか? すみません、驚かせてしまったみたいで……」
シャロ「ううん、考え事してた私が悪いの。気にしないで。チノちゃんは……お買い物の帰り?」
チノ「はい、少し買い出しに。あの……入らないんですか?」
シャロ「えっ?」
シャロ「あ、ううん! たまたま通っただけなの」
チノ「そうだったんですか」
シャロ「で、でも……どうせだから少しお邪魔してもいい?」
チノ「ええ、もちろん」
シャロ「ありがとうね」
シャロ(段取りは少し狂ったけど……まあ結果オーライね)
ココア「チノちゃん、おかえり~……って、シャロちゃんだ!」
リゼ「おお、いらっしゃい」
チノ「そこでばったり会いまして」
シャロ「こ、こんにちは」
シャロ(リゼ先輩、特に変わった様子はないけど……)
チノ「買い物くらいで大袈裟ですよ。ココアさんは過保護すぎます」
ココア「彼女の心配をするのは当然だよ!」
シャロ「そこまで心配なら、一緒に買い物に行けばよかったんじゃ……」
ココア「私はそうしたかったんだけど、チノちゃんがダメだって……」
チノ「私とココアさんで行ったら、寄り道せずに買い物できるかわからないので」
ココア「途中からデートになっちゃうもんね」
チノ「……否定できませんね」ボソッ
ココア「チ~ノちゃん? 今なんて言ったの?」ニコニコ
チノ「な、なんでもありませんよ」
シャロ(いつ見てもラブラブね……やけどしちゃいそう)
シャロ「一緒にいて大変じゃないですか?」
リゼ「……」
シャロ「リゼ先輩?」
リゼ「へっ…………ああ、ごめん。ちょっとボーッとしてた」
シャロ「……?」
シャロ(先輩……ココアとチノちゃんのこと見てた……?)
シャロ(結局、リゼ先輩に告白のことを聞き出せないまま長居しちゃってるわね……)
シャロ(だって、さすがにココアとチノちゃんの前でする話じゃないし……どっちにしろ、今日はあきらめたほうがよさそう)
シャロ「私、そろそろ帰るわ」ガタッ
ココア「そっか、またね!」
チノ「お気をつけて」
シャロ「うん。それじゃ……」
リゼ「あ、シャロ。私、あと少しであがるんだ。せっかくだし一緒に帰らないか?」
シャロ「へ!? わ、わかりました」
リゼ「じゃあ、悪いけどもうちょっとだけ待っててくれ」
シャロ「は、はい!」
シャロ(ま、まさかリゼ先輩のほうから声をかけてもらえるなんて……)
シャロ「は、はいっ」
シャロ(予想外の事態だけど、思わぬところでリゼ先輩と二人きりに……! 今なら告白のことも聞ける!)
リゼ「ふぅ、大分冷え込むようになってきたな」
シャロ「そうですね……でもリゼ先輩のマフラー、すっごく暖かそうです」
リゼ「そうか? もう買ったのもかなり前だから結構傷んじゃってるんだ。まあ、今年くらいは持つだろうけど」
シャロ「そ、そうなんですか…………あ、あの」
リゼ「ん?」
シャロ「リゼ先輩、今日……その、告白、されてましたよね?」
リゼ「なんだ、見てたのか?」
シャロ「たまたま見かけて……」
リゼ「そっか」
リゼ「ああ、しなかったよ。というか、できなかった」
シャロ「できなかった?」
リゼ「相手の子、私がラビットハウスで働いてる姿を見て好きになってくれたらしいんだ。で、時期も時期だし勇気を振り絞って告白してくれたらしいんだけど」
シャロ「時期……あ、もうすぐクリスマスですもんね」
リゼ「そういうことみたいだ。まあ、お互い初対面みたいなものだからな、断ろうとしたんだ。そうしたら、『来週、返事を聞きにきますからそれまで考えてください』って」
シャロ「それで返事できなかったんですか。じゃ、じゃあ、リゼ先輩は……」
リゼ「ああ。あの子には悪いけど、いくら考えても私の答えは変わらないと思う」
シャロ「そ、そうですか……」
シャロ(その子には申し訳ないけど、すごくホッとしてる自分がいる……)
シャロ「えっと……お昼はバイトがありますけど、夜なら空いてると思います」
リゼ「そっか。じゃあ、千夜にも予定聞いておいてもらえるか?」
シャロ「わかりました。……でも、ちょっと意外です」
リゼ「なにがだ?」
シャロ「ココア、チノちゃんと二人きりで過ごしたいんじゃないかって少し考えてたので」
リゼ「ああ……私もそう思ったんだけどさ。『チノちゃんと過ごすのも大事だけど、皆と過ごすのもそれと同じくらい大切なんだ』ってさ」
シャロ「……ココアらしいですね」
リゼ「『それにチノちゃんとはクリスマス関係なくずっと一緒だから』とも言ってたな」
シャロ「本当にココアらしい……」
リゼ「まったくだな。……羨ましく見えるな、ココアもチノも」
シャロ「えっ?」
リゼ「っと、シャロはこの道右か」
シャロ「あ、そうですね。……それじゃ、リゼ先輩。おやすみなさい」
リゼ「ああ、おやすみ」
シャロ「……バイト終わったら千夜に報告しなきゃね」
千夜「そう。じゃあ、私の思い過ごしだったのね。よかったじゃない、シャロちゃん」
シャロ「……まあね」
千夜「それでシャロちゃん。このままでいいの?」
シャロ「いいも何も、リゼ先輩が断るつもりなのはわかったし別に問題は」
千夜「甘いわよ、シャロちゃん!」ガタッ
シャロ「ち、千夜?」
千夜「今回は断ったけど、もしリゼちゃんがクリスマスに誰かと過ごすことになったら……!」
シャロ「そ、それは……そうかもしれないけど、でも、私にはどうしようも」
千夜「だから先にリゼちゃんを誘っちゃうのよ!」
シャロ「は!?」
千夜「クリスマスを二人きりで過ごせればきっと仲もグッと縮まるわよ?」
シャロ「ちょ、ちょっと待った! そもそもクリスマスの日はバイト入ってるから夜くらいしか空いてないし……リゼ先輩ももしかしたら仕事かもしれないし」
千夜「誘わないでもやもやするより、とりあえず予定だけ聞いてみてもいいじゃない」
シャロ「そ、それは……」
シャロ(一理ある、かも……)
千夜「シャロちゃん」
シャロ「……わ、わかったわよ。明日、聞いてみる」
シャロ「リゼ先輩!」
リゼ「お、シャロじゃないか」
シャロ「あ、あの、リゼ先輩? クリスマスの予定なんですけど」
リゼ「クリスマス? イブなら皆でパーティだろ?」
シャロ「えっと、当日は何か予定ありますか?」
リゼ「当日は普通にバイトだな」
シャロ「そ、そうですか」ホッ
リゼ「?」
シャロ(よかった……これでリゼ先輩が誰かとデートするなんてことはなくなった)
リゼ(シャロのやつ、急にどうしたんだ? 当日に何かあるのか……?)
シャロ「それじゃ、リゼ先輩。また今度」
リゼ「……夜なら空いてるか」ボソッ
シャロ「……へっ?」
シャロ「……え、えええっ!?」
リゼ「そ、そんなに驚くことか? それで、どうする?」
シャロ(ま、まさか先輩のほうから話が出るなんて……これって……もしかしなくてもチャンスなんじゃ……!?)
シャロ(で、でも……いややっぱり…………あー!!)
シャロ「……じゃ、じゃあ……少し付き合ってもらっても、いいですか?」
リゼ「ああ、いいよ。それじゃ、またな」
シャロ「は、はい。また……」フリフリ
シャロ「……」
シャロ「ど、どうしよう……」
シャロ「まったくそんなつもりはなかったのよ……ただ、その場のノリというか……我ながらどうかしてたのよ」
千夜「まあ、そうだとしても誘っちゃったことは事実なんだし、潔く腹を括ったほうがいいんじゃない?」
シャロ「……随分と楽しそうね。私はこんなに頭を抱えてるっていうのに」
千夜「友達として、世話を焼きたくなるのは当然じゃない?」
シャロ「また適当なこと言って……」
千夜「それよりも。当日はどうするの? どこに行くとか決まってるの?」
シャロ「決まってるわけないじゃない……」
千夜「それなら丁度よかったわ。はい、これ」ピラッ
シャロ「……なにこれ」
シャロ「へぇー……って、ここに行けってこと!?」
千夜「ええ、雰囲気はばっちりでしょうし。バイトが終わってからでもじゅうぶん行ける距離だと思うけど」
シャロ「で、でも、カップルがいっぱいいるんでしょ? そんなところに連れていってリゼ先輩に誤解されないかしら?」
千夜「誤解もなにも、シャロちゃんがリゼちゃんを好きなのは事実でしょ?」
シャロ「うっ」グサッ
千夜「大丈夫よ。それに周りのカップルの空気に包まれて、リゼちゃんがいろいろと意識してくれるかも。そうしたら告白もしやすくなるでしょ?」
シャロ「……そんなうまくいくわけないでしょ」
シャロ(でも他に行きたいところも浮かばないし……)
シャロ「……告白とかはともかく。単純に綺麗なイルミネーションを見に行くだけなら……平気よね」
千夜「ふふ、決まりね」
シャロ「プレゼント?」
千夜「せっかくのクリスマスデートだもの。サプライズでプレゼントなんてされたらポイント高いと思うわ」
シャロ「ポイントって。でも……プレゼント、ね」
シャロ(日頃の感謝を込めてなにか贈り物ができたら、確かに素敵かもしれないけど……)
シャロ「贈るなら喜んでもらいたいけど……」
千夜「リゼちゃんが喜びそうなもの……ミリタリーものとか?」
シャロ「確かに喜んでくれるかもしれないけど、クリスマスプレゼントとしてはどうかしら」
千夜「そうね……」
シャロ「クリスマスだからこその…………あっ」
千夜「なにか思いついた?」
シャロ「ええ。けど、時間的にギリギリ間に合うか……」
千夜「いいアイデアが浮かんだなら頑張ってみたら? 私でよければ協力するわ。大切な親友のためだもの」
シャロ「……ありがとう、千夜」
チノ「ココアさん。マヤさんもメグさんも、是非参加したいと言ってました」
ココア「よかった! 千夜ちゃんもシャロちゃんも大丈夫なんだよね?」
リゼ「ああ。……」
ココア「リゼちゃん?」
チノ「どうかしましたか?」
リゼ「ん? ああ、最近シャロが随分と忙しそうだからさ」
ココア「そういえば……私もこの前会ったときお出かけに誘ったんだけど、予定があるからって断られちゃった」
チノ「クリスマスシーズンですし、バイトが忙しいのでは?」
リゼ「かもな。あんまり根を詰め過ぎないといいんだが……」
シャロ「まあまあ、ね。大分慣れてきたわ」
千夜「それならいいけど……はい。これ、夕飯のおすそ分け」
シャロ「……わざわざ、ありがとね」
千夜「私にできることはあまりないから。これくらい協力させてちょうだい」
シャロ「千夜……」
千夜「無理しないで、ちゃんと休んでね?」
シャロ「ええ、わかってるわ」
パーン
「「「メリークリスマス!!」」」
マヤ「うおー! でっかい肉だ!」
メグ「おっきいね~」
千夜「チノちゃんのお父さんのお料理、本当に美味しいわ」
チノ「ありがとうございます」
ココア「はい。チノちゃん、あーん」
チノ「こ、ココアさん! 皆さんが見てますから///」
シャロ「……」ウトウト
リゼ「シャロ?」トントン
シャロ「ふぁいっ!? あ……リゼ先輩」
シャロ「だ、大丈夫です。少し寝不足なくらいですから」
リゼ「それならいいけど……。私が口出せることじゃないが、バイトを少し減らしたほうがいいんじゃないか? 体を壊したら元も子もないだろ?」
シャロ「リゼ先輩……」
シャロ(心配かけておいて、心配されて嬉しいなんて思っちゃうなんて……ほんとバカみたい)
シャロ「……大丈夫です。大変なのは今日まででしたから。ご心配、ありがとうございます」
リゼ「でも明日もバイト入ってるんだろ? なんなら明日の夜はゆっくり休んでてもいいぞ。約束のことは気にしなくていいから」
シャロ「へっ!? い、いえ、そんな」
リゼ「もちろん出かけられないのは残念だけど、シャロが体調崩すよりはずっと……」
シャロ「そんなことないです!!」
リゼ「わっ!?」
リゼ「シャロ……」
シャロ「ですから……その……」
リゼ「……わかったよ。シャロがそこまで言うなら。ただし、具合が悪くなったらちゃんと言えよ?」
シャロ「先輩……はい!」
マヤ「リゼー! シャロー! そんな端っこいないでこっちきなよー!」
千夜「今からココアちゃんとチノちゃんが夫婦漫才を見せてくれるらしいわ!」
メグ「楽しみ~」
ココア「任せて!」
チノ「やりません! やりませんからね!」
リゼ「さ、行こう」
シャロ「はい!」
シャロ「……よし」
千夜「準備万端ね、シャロちゃん」
シャロ「ええ。この数週間、今日のために頑張ってきたわ。千夜」
千夜「なに?」
シャロ「本当にありがとね。いろいろ相談に乗ってくれて……助かったわ」
千夜「ふふ、今更そんな他人行儀なお礼なんてしなくていいわよ。困ったときはお互い様でしょ?」
シャロ「でも……」
千夜「だから。私が困ったときは、シャロちゃんが助けてね?」
シャロ「……ええ、わかったわ」
千夜「それじゃ、行ってらっしゃい。帰ってきたら告白がどうなったか聞かせてね?」
シャロ「だ、だから! 別に告白はしないって言ってるでしょ! 行ってきます!!」
リゼ「シャロ。早かったな」
シャロ「せ、先輩のほうこそ。まだ待ち合わせ時間まで10分あるのに……」
リゼ「はは、気が急いてさ。さてと、メールで行きたいところがあるって言ってたけど」
シャロ「あ、はい。それじゃ、行きましょうか」
リゼ「ああ」
千夜「2人のデートが気になって……もとい、心配になって付いてきちゃったわ」コソコソ
千夜「シャロちゃん、頑張るのよ……! 私は影ながら見守らせてもらうから!」
シャロ「本当に……綺麗ですね」
リゼ「シャロ、あっちのほうも見に行ってみよう!」
シャロ「せ、先輩! 急がなくてもイルミネーションは逃げませんから!」
千夜(リゼちゃんもシャロちゃんも楽しそう。ここに来て正解だったみたいね)
千夜「ここを教えてくれたココアちゃんに感謝しないとね」
ココア「私がどうかしたの?」
千夜「えっ」
ココア「ほら、やっぱり千夜ちゃんだった!」
千夜「こ、ココアちゃんにチノちゃん……どうしてここに?」
ココア「チノちゃんのお父さんがね、昨日今日と頑張ったから2人で出かけてきなさいって!」
千夜「そ、そうなの……」
千夜(そうよね、考えてみれば、ここを教えてくれたのはココアちゃんだもの。来てもおかしくないわよね)
ココア「千夜ちゃんもイルミネーション見に来たの? 誘ってくれればよかったのに~」
千夜「ごめんなさい。ココアちゃんとチノちゃんは2人で過ごすだろうから邪魔しちゃいけないなって思ったんだけど」
ココア「そうそう! それにチノちゃんとは昨日皆が帰ったあとたっぷり……」
チノ「こ、ココアさん!/// 余計なことは言わなくていいんです!!」
千夜「ふふっ」
千夜(このまま2人と別れたら後になってシャロちゃんリゼちゃんとばったり、なんてことになっちゃいそうね……)
千夜「それじゃ、私もご一緒してもいいのかしら」
チノ「もちろんです」
ココア「こんなことならシャロちゃんとリゼちゃんも誘えばよかったね」
千夜「今度は5人で来ましょ」
チノ「そうですね。イルミネーションはまだしばらくは残っているみたいですし」
千夜(シャロちゃん……頑張るのよ)
シャロ「そうですね。あ、あっちのアーチのほうにも行ってみましょう」
リゼ「ああ」
シャロ(幸せ……勇気出して誘ってよかった…………それにしても)チラッ
シャロ(本当にカップルがたくさん。友人グループもいないことはないけど……)
リゼ「おお、ここもすごいな!」
シャロ(リゼ先輩は気にしてないみたい……)
リゼ「えーと……すいません!」
シャロ「リゼ先輩?」
リゼ「はい。お願いします。……ほら、シャロ」グイッ
シャロ「ひゃっ///」
「いきますよー。はい、チーズ!」カシャッ
リゼ「ありがとうございました。……うん、綺麗に撮れてる。ほら」
シャロ「あ……」
リゼ「せっかく来たんだから記念にと思ってさ」
シャロ(イルミネーションをバックに、先輩と抱き寄せられた私のツーショット……)
リゼ「あっちのほうでも撮ってみるか?」
シャロ「そ、そうですね。せっかくですし」
シャロ「はい」
リゼ「はは、結構歩いたな」
シャロ「ちょっとはしゃぎすぎましたね」
リゼ「今日はありがとな。連れてきてくれて」
シャロ「いえ、先輩が一緒じゃなかったら私もここに来ようとは思わなかったですから。こちらこそ、ありがとうございました」
リゼ「そう言ってくれると嬉しいよ」
シャロ「先輩……」
リゼ「……」
シャロ「……」
シャロ(なんとなく座ったけど……やっぱりこの辺もカップルだらけね。あたりにそこはかとなくピンク色のオーラが……)
シャロ(さすがの先輩も……)チラッ
リゼ「……」
シャロ「……先輩?」
シャロ「なんだか遠い目をしてたような……先輩ももしかして疲れてるんじゃ」
リゼ「あはは、違う違う。まあ、ちょっと思うところがあってさ。大したことじゃないから気にしないでくれ」
シャロ「……」
リゼ「それよりどうする? 周りのお店を回って……」
シャロ「り、リゼ先輩!!」
リゼ「わっ……ど、どうした?」
シャロ「その、なにか悩んでいることがあるなら相談してもらえませんか!?」
リゼ「シャロ……」
シャロ「わ、私じゃ力になれないかもしれませんけど……でも!」
リゼ「……シャロ」
シャロ「……はい」
リゼ「……ありがとな」ナデナデ
シャロ「っ///」
シャロ「そ、それでも……です///」
リゼ「……わかった」
リゼ「この前、私が告白されたときのこと覚えてるか?」
シャロ「は、はい、もちろんです」
リゼ「……最初は、受けてみようって気持ちが少しだけあったんだ」
シャロ「え!? で、でも断ったんですよね?」
リゼ「前に説明した通りだよ。初対面の相手と付き合うつもりはなかったから、断ったよ」
シャロ「じゃあ、どうして……」
リゼ「恋人がいるってどんな気分なのかな、って思ってさ」
シャロ「え……?」
リゼ「ココアとチノが付き合い始めて、一緒の職場にいて。ずっと見てたらいろいろと、な」
シャロ「……じゃあ、ココアとチノちゃんのことを見てたのは……」
シャロ「どう思う、ですか?」
リゼ「あの2人は、恋人らしいか?」
シャロ「……私の想像する恋人らしい感じは、あんまりしないです。でも不思議とお似合いというか、あれが2人にはあってるというか……」
リゼ「私も同じだ。ココアとチノはさ、私が思い浮かべる恋人の姿とはちょっと違うのに、それでもすごく眩しいんだ」
シャロ「……少しわかります、その気持ち」
リゼ「告白を断ってそれからも考えて、わかったんだ。形は違っても普通の恋人と同じところ……ココアはもちろん、そっけない態度を取ってるチノも、心の底からお互いを愛しているんだって」
リゼ「少し羨ましくなってさ。そんな人と一緒にいるってどんな気分なんだろう、とか……『好き』ってどんな気持ちだろう、とか。な? しょうもないことだろ?」
シャロ「いえ、そんな……」
シャロ「……」
リゼ「ほら、せっかく来たんだし周りの店とかも……」
シャロ「せ、先輩。少し、いいですか……?」
リゼ「ん?」
シャロ「その……これ、受け取ってください!」バッ
リゼ「へ……もしかしてプレゼントか?」
シャロ「……」コクン
リゼ「これ、開けていいのか?」
シャロ「も、もちろんです」
リゼ「それじゃあ……」ゴソゴソ
シャロ「……」ドキドキ
シャロ「少し不恰好なのは……すみません。初めてだったので……」
リゼ「えっ!? これ手作りなのか!?」
シャロ「は、はい」
リゼ(売り物だと言われても違和感ないぞ……)
シャロ「前に話したとき、リゼ先輩が今のマフラーがボロボロだと言っていたので」
リゼ「そういえばそんなこと言ったような……」
リゼ(覚えてて、くれたのか……)
シャロ「……リゼ先輩のことを思いながら一生懸命編みました。使ってもらえると、嬉しいです」
シャロ「は、はい! ……その、私、リゼ先輩がいつか大切な人を見つけられるって信じてます!」
リゼ「シャロ……」
シャロ「だって、リゼ先輩はとってもかっこよくて、頼りになって……私にとって、憧れの人で! だから、リゼ先輩なら絶対……」
リゼ「……シャロ」ナデナデ
シャロ「っ!///」
リゼ「ありがとう。シャロの気持ち、ちゃんと伝わったよ」
シャロ「……はい///」
リゼ「なあ、今巻いてもいいか?」
シャロ「え……、あ、もちろんです!」
リゼ「それじゃ早速……」
シャロ「……」ドキドキ
リゼ「……はは、あったかいな。ん……」
シャロ「……? あの、どうかしましたか? チクチクするとか……」
シャロ「え!? そ、そんなにくさいですか!?」
リゼ「くさくなんてないよ。私、シャロの匂い好きだぞ?」
シャロ「!!?!??」
リゼ「安心する、いい匂いだ」
シャロ「しぇ、しぇんぱぃ……!?//////」
リゼ「って、本人からしたら恥ずかしいよな。ごめんごめん」
シャロ(は、恥ずかしいやら嬉しいやら……消えてなくなりそう……)プシュー
リゼ「さてと。じゃあ私からもシャロに何か……」
シャロ「い、いいですよ、お礼なんて! 私が勝手にしたことですから!」
リゼ「じゃあ私も勝手にお返しさせてもらおうかな」
シャロ「うっ……」
リゼ「ここに連れてきてくれたことへの感謝含めて、ほんの気持ちを渡したいだけだよ。……ダメか?」
シャロ「……そ、そんなこと言われたら断れませんよ」
リゼ「ははっ、じゃあ決まりだな。さ、行こう」ギュッ
シャロ「ひゃっ、ひゃいっ///」
シャロ「……仕方ないでしょ。あの状況で告白なんてしたらリゼ先輩だって断りにくいに決まってるじゃない。そんなのフェアじゃないもの」
シャロ(私の心もいっぱいいっぱいだったし……)
千夜「告白に不公平もなにもないと思うけど」
シャロ「あるの! 悩んでいるリゼ先輩に付け入るようなことはしたくなかったのよ! ……協力してくれた千夜には悪いと思ったけど……」
千夜「……」クスッ
シャロ「な、なによ」
千夜「ううん。シャロちゃんったら、変に律儀なんだもの。シャロちゃんがそう決めたなら、私に悪いと思うことなんてないわよ」
シャロ「千夜……」
千夜「最近疲れが溜まってたみたいだし、明日くらいはゆっくり休んでね?」
シャロ「……わかってるわ。おやすみ」
千夜「ええ、おやすみなさい」
バタン
千夜(それにしても……手編みのマフラーに、『憧れの人』なんて……ほとんど告白みたいなものよねぇ)
千夜(それに気づかないリゼちゃんもなかなか……シャロちゃんも大変ね)
シャロ(なんか……疲れが一気にきたみたい)
シャロ(リゼ先輩……もう寝てるかな……)
ピピッ
シャロ「メール? ……リゼ先輩から!?」ガバッ
『今日はいろいろとありがとう
シャロのおかげで楽しかったよ
また2人でどこか行けたりしたらいいな
おやすみ』
シャロ「……」ピッピッ
『こちらこそ、先輩と一緒ですごく楽しかったです!
私も次の機会、楽しみにしてます
先輩からのプレゼント、大事にします
おやすみなさい』
シャロ「……送信、と」ピッ
シャロ「……」
シャロ(また、2人で……)
シャロ「…………なんだか、今日はよく眠れそう」
ココア「5人で集まるのも久しぶりだね」
リゼ「そういえばそうだな。クリスマス以来か」
チノ「あ……千夜さんとシャロさん、来ましたよ」
千夜「みんな、おまたせ~」
シャロ「お、遅れてごめんなさい!」
リゼ「いや、私達が早く集まりすぎただけだから心配ないよ」
シャロ「よ、よかった」
ココア「それじゃ行こっか!」
リゼ「ん? シャロ、それ……つけてくれてるのか」
シャロ「はい。その……似合ってますか?///」
リゼ「ああ、とっても似合ってる」
シャロ「……! あ、ありがとうございますっ!」ニコッ
リゼ「っ」ドキッ
リゼ(……なんだ? 今胸がなんか……)
シャロ「先輩? どうかしましたか?」
リゼ「あ、いや、なんでもない」
シャロ「?」
ココア「あれ、シャロちゃんが見たことない髪飾りしてる!」
チノ「シャロさんに似合っていて、とても素敵です」
シャロ「ありがとう。人からの贈り物なんだけど、私もとっても気に入ってるの」
ココア「へぇ~、誰からもらったの?」
シャロ「ふふっ、秘密よ」
ココア「ええっ、そんなこと言われたら余計に気になっちゃうよ! ねえ、リゼちゃん! リゼちゃんも気になるよね?」
リゼ「……あはは」
千夜「あら、なんだか意味深な反応ね」クスッ
チノ「……なるほど、そういうことですか」
千夜「ココアちゃんが自分で気づくまで内緒ね」
チノ「鈍感なココアさんには内緒です」
ココア「ええっ!? シャロちゃん! リゼちゃん!?」
シャロ「秘密よっ」
リゼ「ああ、秘密だなっ」
ココア「そんなぁ~!」
おしまい
完結するのが遅くなってしまいごめんなさい
「バレンタインまで期間あるし今日クリスマスだし即興で書こう」とか思ったのが全ての元凶
もうちょっと続いても良いのよ…?
いや良かった
凄い待った気がしたのに2週間も空いてないんだな……
こういうオチも素晴らしい
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419433757/
Entry ⇒ 2017.11.23 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
チノ「ま、まさか……記憶喪失!?」
チノ「ん……」
ココア「起きて~」ユサユサ
チノ「…………ココア、さん?」
ココア「目、覚めた?」
チノ(……ココアさんがこんなに早く起きてるわけがない。よって……)
チノ「これは夢ですね……」モゾモゾ
ココア「うーん……仕方ない、こうなったら」
ココア「チノちゃんに、おはようのちゅーっ」チュッ
チノ「!!??!?」ガバッ
チノ「こ、ここ、ここここ……//////」
ココア「こ?」
チノ「こ、ココアさん……? 今、私のほっぺに……?///」
ココア「ちゅーしたよ?」
チノ「」プシュー
ココア「あ、あれ? チノちゃん? もしもーし!?」
チノ「それで、どうして…………あ、あんなことを?」
ココア「え? だから、チノちゃんがなかなか起きないからお目覚めのちゅーを」
チノ「で、ですから! 起こすならもっと他の方法で……」
ココア「でもちゃんと起きれたし……」
チノ「そ、それでもです! ああいうことは、簡単にしちゃダメです!」
チノ「っ……///」
ココア「チノちゃん?」
チノ「……そ、そういうのは、好きな人同士が……」
ココア「私、チノちゃんのこと好きだもん! 告白だってしたし」
チノ「………………えっ」
ココア「大丈夫! チノちゃんが私を選んでくれるって信じて…………チノちゃん?」
チノ「こ、ココアさん……今、なんて……」
ココア「え? チノちゃんのこと好きだよって」
チノ「そ、それも気になりますけど……その後です」
ココア「告白したよねって」
チノ「……」
ココア「どうしたの?」
チノ(今の話の流れでの『告白』。そういう意味にしか聞こえません……けど、身に覚えがありませんし……)
チノ「…………あの」
ココア「?」
チノ「……いつの話でしょうか?」
ココア「え?」
チノ「その、ココアさんの告白に、覚えがないんですが、いったいいつ……」
ココア「……」
チノ「……」
チノ「え……」
ココア「チノちゃん、ひどいよ!」ダッ
チノ「こ、ココアさん!?」
ココア「」ピタッ
チノ(と、止まった……?)
ココア「そんなところも大好きだよ!」ダッ
チノ「ココアさん!? どこに行くんですか!?」
チノ(結局、告白というのがなんだったのかを聞き出せないまま、ココアさんは学校に行ってしまった)
チノ(学校を休むわけにもいかず、私は妙にスッキリしない気分で家を出た)
メグ「チノちゃん、おはよ~」
チノ「おはようございます……」
マヤ「あれ? なんか元気なくね?」
メグ「体調良くないの?」
チノ「いえ、大したことは……」
チノ(……朝のことは、二人に相談しても仕方ないですし)
チノ「少し寝不足なだけです」
マヤ「ならいいけど……あっ、そういえばさ、どうすることにしたの?」
チノ「はい?」
マヤ「だから、あの話だよっ」
メグ「あ、私も気になる!」
チノ「? 何の話ですか?」
マヤ「例の告白の返事だよ~」
チノ「えっ」
チノ「その……お二人も知ってるんですか?」
メグ「告白のこと?」
マヤ「知ってるも何も、チノが教えてくれたんじゃ~ん」
チノ「!?」
チノ(私が……二人に?)
チノ(そんな記憶はないけど……でも、マヤさん達が知ってるなら二人から告白の話を聞ける……!)
チノ「あ、あの」
マヤ「それで? 誰と付き合うことにしたの?」
メグ「やっぱりココアちゃん?」
チノ「…………え?」
チノ(『誰と』……?)
マヤ「え、何それ!?」
メグ「チノちゃん、大丈夫?」
チノ「そこまで深刻なものではないので……それよりも告白の話をお願いします」
マヤ「いいけど、私達が前にチノから聞いた話しかできないよ?」
チノ「はい、それでお願いします」
チノ(それから二人に聞いた話によると、発端は今から1週間前のことらしい)
チノ(私が4人の知人……ココアさん、リゼさん、シャロさん、千夜さんに同時に告白された)
チノ(当然その場で返事をすることができなかった私は、1週間後、つまり今日までに答えを出し返事することを約束した……)
チノ「…………まったく身に覚えがありません」
チノ(でも二人は私から話を聞いたと言っていた。つまり……)
チノ「私が……記憶喪失……?」
チノ「……と、とにかく、今日中になんとかしないと……!」
チノ(私の記憶では先週は特に何もない普通の日だったはず……でも現実は違う)
チノ(い、いや、今はそれよりも告白のほうをどうするかを考えないと……)
千夜「チノちゃん?」
チノ「」ビクッ
チノ「ち、千夜さん……」
千夜「こんなところでどうしたの? チノちゃんの通学路からは大分離れてると思うけど」
チノ「え……あっ」
チノ(……考え事しながら歩いてたせいで、結構遠くまで来ちゃったみたいですね)
チノ「す、少し考え事を……」
千夜「そう? ……そういえばこうしてチノちゃんと話すのも久しぶりな気がするわね」
チノ「……そう、ですね」
チノ(確かにメールで連絡取ったりはしていたけど、千夜さんと直接会うのは結構久しぶりな……)
千夜「先週の一件以来かしら?」
チノ「っ……!」
チノ「そ、その……」
チノ(ど、どうすれば……)
千夜「あ、別に今言わなくていいのよ。夜、皆でラビットハウスに集まることになってるから」
チノ「え……そうなんですか?」
千夜「チノちゃんには言ってなかったかしら? 私もシャロちゃんも今日は遅くまで仕事があるから、それから集まろうって話になって」
チノ「そう、ですか」
千夜「……それじゃ、気をつけて帰ってね。返事、楽しみにしてるわ」
チノ「あ……」
チノ(…………なんとか、しないと)
チノ(ココアさんは……まだ帰ってきてないみたいです)
リゼ「チノ、おかえり」
チノ「! ……り、リゼさん。ただいま」
リゼ「ああ。……ふふっ」
チノ「ど、どうかしましたか?」
リゼ「ああ、大したことじゃないんだが……今みたいな会話してると、まるでチノと家族になったみたいだなと思って」
チノ「っ……///」
チノ(そうだ……リゼさんも私のことを……)
チノ「! あ、あの! そういえば購入しなきゃいけない備品がいくつかあったのを思い出して……もう少しの間、お店のほうをお任せしてもいいですか!?」
リゼ「え? ああ、構わないけど」
チノ「そ、それではよろしくお願いします!」ダッ
リゼ「ティッピーは連れていかなくていいのかー……って、もう行っちゃったか」
リゼ「…………少しやりすぎたか?」
チノ(いくらなんでも……気まずくなりそうだからって逃げ出すなんて失礼ですよね……)
チノ「でも、どんな顔して話せばいいのか……」
シャロ「あら? チノちゃんじゃない」
チノ「シャ、シャロさん……こんなところで何を……」
シャロ「バイトのチラシ配りをしてるの。よかったら、チノちゃんも持っていって」
チノ「あ、ありがとうございます……」
シャロ「……チノちゃん、なんだか顔色が良くないけど大丈夫?」
チノ「え、そうですか?」
シャロ「熱があるんじゃ……」スッ
チノ「……っ」ビクッ
チノ「い、いえ……」
シャロ(これはどう考えても……あれのせいよね)
シャロ「あのね、チノちゃん。例の告白のことなんだけど……」
チノ「!」
シャロ「その、そんなに悩むことないのよ? 私達はチノちゃんを困らせたかったわけじゃないんだから」
チノ「シャロさん……」
シャロ「別に無理して今日答えを出さなくても、ゆっくりチノちゃんのペースで考えてくれれば」
チノ「いえ! 今日中に答えを出すと言ったのは私なんですから……」
シャロ「……そう。チノちゃんがそう言うなら。近頃冷え込むようになってきたから風邪引かないうちに帰ってね?」
チノ「はい、ご心配ありがとうございます。それでは……」テクテク
シャロ「…………本当に大丈夫かしら」
チノ「……」カチャカチャ
ココア「……」チラッ
ティッピー(なんだか今日はいつもと雰囲気が違うのう……)
翠「……あら、もうこんな時間ですか。なんだか今日はとても筆が進んだ気がします」
チノ(夜もかなり更けました……もうすぐ千夜さんとシャロさんも来るはず……)
チノ(それなのに私はまだ何も思い出せないまま……このままじゃ……)
翠「それでは私はこれで。皆さん、おやすみなさい」
チノ「……あ、あの、青山さん」コソッ
翠「? はい、なんでしょう?」
翠「? よくわかりませんが……私でよければ喜んで協力させていただきます」
チノ「ほ、本当ですか……!」
チノ「あ、あの、少し出かけてきますね」
ココア「!」
リゼ「今からか? もう真っ暗だぞ?」
チノ「大丈夫です。青山さんと少しお話をしてくるだけなので……」
翠「お話が終わったら私がしっかりと送らせていただきますので、どうかご心配なく」
リゼ「それなら……あんまり遅くなるんじゃないぞ?」
チノ「はい」
チノ「はい、実は……」
翠「なるほど……チノさんだけ覚えていない告白、そしてこの後返事をしなくてはいけない、と……」
チノ「私はどうすればいいでしょうか……」
翠「そうですねえ。私は生憎、恋愛事には疎いのでそちらのほうはお役に立てそうにはありませんが……大切なのはチノさんの正直な気持ちではないでしょうか?」
チノ「私の気持ち……で、ですが、それがわからなくて……」
チノ「え?」
翠「告白の返事と、そのときのことを思い出せないことを申し訳なく思うこと。どちらも大切かもしれませんが、それらは別々のことだと私は思いますが……どうでしょう」
チノ「……あ」
翠「それぞれ分けて考えて、その上でチノさんの正直な気持ちを皆さんに打ち明けてはどうでしょう。……ご期待に添えたかどうかわかりませんが」
チノ「……いえ。青山さんに相談してよかったです」
翠「それは何よりです。では、ラビットハウスまでお送りしますね」
チノ「すみません。ありがとうございます」
千夜「こんばんは~」
リゼ「おお、二人とも来たか」
千夜「チノちゃんは?」
ココア「今ちょっと出かけてるよ」
シャロ「ちょうどいいタイミングだったみたいね」
ココア「ねえねえ、それより皆チノちゃんと話した?」
千夜「ええ、話したわ」
シャロ「私も会ったけど……なんだか悩んでたみたいよ? やりすぎたんじゃない?」
リゼ「私も少し悪乗りしすぎたかもな……」
ココア「ええ~、皆サプライズになるって、賛成してくれたのに……」
シャロ「そ、それはそうだけど……」
~昨日~
ココア「今日は何日!?」
シャロ「12月2日ね。それがどうかしたの?」
ココア「じゃあ明後日は!?」
シャロ「え? 4日だけど……」
リゼ「あれ、4日って確か……」
ココア「そう! 12月4日はチノちゃんの誕生日だよ!」
千夜「まあ、そうだったの」
ココア「それで、チノちゃんの誕生日は皆でパーッとパーティ開いてお祝いしたいんだけどね? 前日の3日を使って、チノちゃんにドッキリを仕掛けられないかなって思ったんだ!」
リゼ「ドッキリ?」
ココア「名付けて! 『冬の街に舞う愛の花 チノちゃん生誕祭 ~あなたが生まれてきてくれた奇跡に~』」
千夜「素敵ね」
シャロ「長い……」
ココア「皆、協力してくれるよね?」ニコッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
リゼ「まあ何はともあれ、チノが帰ってきたらネタばらししてプレゼントだな」
シャロ「あ……そういえばもうちょっとでチノちゃんの誕生日ですね」
千夜「ふふ、チノちゃん、喜んでくれるかしら」
ココア「……」
リゼ「……どうした、ココア? ぽかーんとして……」
ココア「…………忘れてた」
シャロ「へ?」
ココア「チノちゃんへのプレゼント……用意するの、忘れてた」
リゼ「は!?」
千夜「まあ……」
シャロ「あ、あんたねぇ……」
ココア「い、急いで用意しなきゃ!!」ガタッ
千夜「明日のパーティで渡せばいいんじゃないかしら? マヤちゃん達も呼んでるんでしょ?」
シャロ「そうね。だいたい今からじゃ、どこのお店も開いてないし……ってココア!? どこ行くのよー!?」
リゼ「話をまったく聞かずに飛び出していったな……」
千夜「ココアちゃんらしいわね」
リゼ「あ、ああ、おかえり」
千夜「チノちゃん、こんばんは」
チノ「千夜さん、シャロさん……ココアさんはどこに?」
シャロ「ちょ、ちょっと用事を思い出したらしくて……さっき出かけたわ」
チノ「そうですか……」
リゼ「……」
千夜「……」
シャロ「……」
リゼ(もう日付も変わりそうだけど……)
シャロ(ネタばらししたい……でも提案者のココアがいないし)
チノ「あ、あの」
リゼ「ど、どうした?」
チノ「その……告白の返事を、しようと思うんです。ココアさんがいないうちに……」
シャロ「え!?」
リゼ(ど、どうする!? チノが思ったより信じこんじゃってるぞ!?)
シャロ(もうネタばらししたほうがいいですよ!!)
千夜(でも、最後はココアちゃんが自分で明かしたいんじゃない?)
シャロ(そ、それはそうだろうけど……)
リゼ「そ、その……もうすぐココアも帰ってくると思うし、それからでも……」
チノ「いえ、ココアさんがいないうちがいいんです」
リゼ「わ、わかった。……聞こう」
チノ「ありがとうございます」
千夜「え?」
シャロ「ち、チノちゃん?」
リゼ「どうして謝るんだ……?」
チノ「実は……私、告白されたときのこと、覚えてないんです」
リゼ「え……」
チノ「リゼさんも、千夜さんもシャロさんも……ココアさんも。皆さんが告白してくれたこと、全然覚えてなくて……思い出そうとしても思い出せなくて」
リゼ(そ、それはそうだろう……実際には告白なんてしてないわけで……)
シャロ(こ、心が痛い……)
チノ「それだけでも大変失礼なのに……私は、3人のお気持ちには応えられません」グスッ
リゼ「チノ!?」
シャロ「な、泣くほど思いつめなくてもっ……って」
千夜「3人?」
チノ「はい……」
ココア「チノちゃんには悪いけど、プレゼントは明日に……ん?」
『まだ、面と向かって伝える勇気はありませんけど……』
ココア(お店の中からチノちゃんの声……帰ってきたんだ)
『これが……私の気持ちです。私は……』
ココア(あ……ちょうど日付が変わるところだ! よーし……)
ガチャッ
チノ「私は、ココアさんのことが好きです!!」
ココア「チノちゃん! 誕生日おめ………………え?」
チノ「えっ……」
リゼ「……」
シャロ「……」
千夜「あらあら」
チノ「あ……あ……//////」
リゼ(ココア……また随分とすごいタイミングで帰ってきたな)
ココア「今、私のこと……」
チノ「な、何も言ってません!///」
ココア「愛してるって……」
チノ「何も言ってな……そこまでは本当に言ってませんよね!?」
チノ「こ、ココアさん……///」
ココア「私もチノちゃんのこと大好きだよ~」スリスリ
チノ「ちょ、ちょっと待ってください!」グイッ
ココア「どうしたの?」
チノ「そ、その……まずココアさんに謝りたいことがあるんです」
ココア「謝りたい……何を?」
チノ「私……ココアさんが告白してくれたこと、全然覚えてなくて……それを許してもらってから、私の気持ちを……」
ココア「私が告白? そんなのいつ…………あっ」
リゼ「……」ジー
シャロ「……」ジー
千夜「……」ジー
ココア「……」
ココア「……チノちゃん」
チノ「は、はい」
ココア「……別に私は気にしてないから、告白のことは忘れて?」ニコッ
リゼ「おい!!」
シャロ「ちょっと、ココア!?」
ココア「わ、私とチノちゃんが両想いってことで丸く収めようよ!」
リゼ「そんなわけにいくか! ちゃんとチノに誠意を見せろ!」
チノ「え……え……?」
シャロ「チノちゃん! ごめんなさい! 今回のこと、全部説明するから!」
ココア「わ、わー!? ストップストップ!!」
千夜「ココアちゃん? 今は大人しくしておきましょう?」ガシッ
リゼ「1から話すとだな……」
ココア「や、やめてえ~!!」
チノ「……………………」
シャロ「本当にごめんね。その、驚かせようとしたのは確かだけど、けっしてチノちゃんを困らせようとか、そういうつもりはなかったの」
千夜「ええ。私達も、もちろん発案者のココアちゃんも。純粋にチノちゃんに喜んでほしかったのよ? ね、ココアちゃん」
ココア「う、うん……」
チノ「……朝のアレも、ですか?」
リゼ「アレ?」
チノ「私のほっぺにちゅーしたのも……演技だった、と?」
ココア「そ、それは……」
シャロ「あんた、そんなことまでしてたの……?」
リゼ「ドッキリにかこつけて、キスしたかっただけとかじゃないよな?」
ココア「そ、そんなことは! …………ある……け、けど! チノちゃんの気持ちを弄ぼうとか、そんなつもりは本当になくて!」
チノ「……本当に、ですか?」ジー
ココア「ほ、本当だよ! そ、そもそもチノちゃんならこんな簡単なドッキリに引っかかるわけないと思ってたし……」
チノ「……はい?」ピクッ
リゼ(お、おい! ココア!!)
ココア「きっと途中でバレちゃうけど、チノちゃんは最後まで付き合ってくれるだろうなぁって考えてて……まさか本当に最後まで気づかないなんて思わなかったから……」
チノ「…………」ゴゴゴ
シャロ(こ、ココア……フォローになってないわよ)
千夜(完全に悪手ね)
ココア「ち、チノちゃんって、ちょっと天然だよね!」ニコッ
チノ「」
リゼ(あちゃー……)
リゼ「え……ああ、そうだな。千夜、シャロ、帰ろう」
シャロ「は、はい」
チノ「皆さん、おやすみなさい」
千夜「チノちゃん」
チノ「はい?」
千夜「お誕生日、おめでとう」
シャロ「おめでとう」
リゼ「おめでとう。それじゃ、おやすみ」
チノ「……はい。お気をつけて」
ココア「……」
チノ「……」
ココア「…………あ、あのぅ……チノちゃん?」
チノ「……」
ココア「……うぅ」
チノ「……」チラッ
ココア「……」クスン
チノ「……はあ。どうしてココアさんのほうが落ち込んでるんですか」
ココア「だ、だって……チノちゃん、怒ってるでしょ……?」
チノ「どれもこれもココアさんの自業自得では?」
ココア「うっ」グサッ
ココア「チノちゃん……」
チノ「ですが、ココアさんの思いつきに皆さんを巻き込んだことはしっかり謝っておいてくださいね。リゼさん達はともかく、マヤさんとメグさんにまで付き合わせるなんて……」
ココア「あはは、あの2人も仕掛け人にすればチノちゃんも引っかかるかな~って思って」
チノ「……本当に反省してるんですか?」
ココア「はい! してます! ごめんなさい!!」
チノ「信じられないです」
ココア「そ、そんなバッサリ……」
ココア「ど、どうすれば……」
チノ「あの、ココアさん。これ、どうしたんですか?」
ココア「え? ……あっ、クラッカー。えっと、元々はここでネタばらししてチノちゃんの誕生日をお祝いするときに使うつもりで用意してたんだ。リゼちゃん達の分も用意してたんだけど……無駄になっちゃったね」
チノ「……そうだったんですか」
チノ(私のためにいろいろ準備して……)
チノ「…………ココアさん」
ココア「?」
チノ「信じてほしいですか?」
ココア「も、もちろん!」
チノ「それなら言葉じゃなくて、行動で示してください」
ココア「こ、行動?」
ココア「えっと……つまり?」
チノ「……ここまで言ってもわからないんですか? 本当にココアさんはココアさんですね」ジトー
ココア「そ、そんなこと言われても……」
チノ「……ココアさんは、私に告白したって嘘をつきました。だから、それを嘘じゃなくしてください」
ココア「……チノちゃん……それって……」
チノ「に、2度は言いませんよ///」
ココア「……チノちゃん」ギュッ
チノ「!」
ココア「……これじゃ、ダメかな?」
チノ「……ま、まだ……足りないです///」
ココア「足りない…………あっ」
チノ「……///」ギュッ
ココア「……チノちゃん、目を閉じて?」
チノ「……ほっぺは、なしですよ」
ココア「…………んっ」
チノ「ん……//////」
チノ「…………許して、あげます」
ココア「よ、よかったぁ……」
チノ「ですが、その前に」グイッ
ココア「え?」
チノ「もういっかい……したいです///」
ココア「へ…………あはは、チノちゃんは甘えん坊さんだね」
チノ「……全部、ココアさんのせいです。だから……責任、とってください」
ココア「……うんっ」
チノ「これは……」
ココア「リゼちゃん達からのプレゼントだと思うよ。私達は今日中に渡そうって話をしてたから」
チノ「これがリゼさんの……シャロさん……こっちは千夜さんの……。明日、お礼を言わないといけませんね」
ココア「そうだね」
チノ「…………あの」
ココア「なに?」
チノ「ココアさんからは……ないんですか? そ、その、催促をするわけではないんですが……」
ココア「ご、ごめんなさい! じ、実はサプライズのこととか考えてたらプレゼントの用意を忘れてて……明日必ず渡すから! 何か欲しいものとかある?」
ココア「うん、私に用意できるものなら何でもいいよ!」
チノ「……それなら、今もらってもいいですか?」
ココア「え? で、でも、もうお店とか閉まってるから明日にならないと……」
チノ「いえ、売ってるものじゃないです」
ココア「売ってない? どういうモノなの?」
チノ「モノというか……思い出、みたいなものです」
ココア「思い出?」
ココア「う、うん」
「……………………」
ココア「……えっ」
チノ「……ダメ、ですか?//////」
ココア「ち、チノちゃんにはまだ早いような」
ココア(というか私にも早い気がする……)
チノ「こ、子供扱いしないでください。……今日はせっかくの誕生日なんですから」
ココア「わ、私はいいけど……チノちゃんはそれでいいの?」
チノ「……それがいいんです」
ココア「……うん、ちょっと驚いたけど。チノちゃんがそれがいいなら……私、いいよ」
チノ「ココアさん……///」
ココア「その前に、お風呂入ろっか。もちろん、2人で」
チノ「……はい」ニコッ
パーンッ
「「「チノ(ちゃん)、誕生日おめでとう!!」」」
メグ「く、クラッカーってすごい音だね~」
マヤ「はい、チノ! この棒をマイクに見立ててスピーチして!」
チノ「す、スピーチですか? えっと……きょ、今日は私のために集まってくださり、ありがとうございます。えっと……」
ココア「チノちゃん頑張って~!」
チノ「こ、ココアさんうるさいです!///」
リゼ「昨日いろいろあったから心配してたけど……杞憂だったみたいだな」
シャロ「そうですね。なんだかんだ成功だったのかも」
千夜「ふふっ、チノちゃん嬉しそう」
翠「賑やかですねぇ」
チノ父「そんなこと言いつつも楽しそうじゃないか、親父」
翠「それにしても、ドッキリでよかったですね」
チノ「青山さんには相談にも乗ってもらって……ココアさんも謝ってください」
ココア「ご、ごめんなさい」
翠「いえいえ、気になさらないでください」
マヤ「ねえねえ、チノ。私の演技どうだった? 全然気づかなかったでしょー! これは将来女優になるのも夢じゃないかも……」
メグ「ま、マヤちゃん! ……ごめんね、チノちゃん?」
チノ「謝らなくていいですよ。2人はココアさんに協力を頼まれただけなんですから」
リゼ「にしても、よく許してくれたな、チノの奴」
ココア「誠意を見せれば、気持ちは伝わるんだよ!」
シャロ「よく言うわね……」
千夜「チノちゃんはココアちゃんが大好きだもの。ちゃんと許してくれると思ってたわ」
シャロ「それにしたってねぇ……」
ココア「ううん、もうこういうことはやめるよ。人との絆って、もっと自然に繋がるものだと思うから」キリッ
シャロ「えらく殊勝ね……急にどうしたの?」
ココア「これが恋人持ちの余裕だね! 世界が輝いて見えるよ!」
リゼ「へっ?」
千夜「恋人って……」
シャロ「ま、まさか……!?」
ココア「こほん……えー、私、保登心愛は本日からチノちゃんと正式にお付き合いを始めました!」
リゼ「な、なんだと……!?」
千夜「まあ……! とっても素晴らしいわココアちゃん! おめでとう!!」ニコニコ
ココア「ありがとう、千夜ちゃん!」
シャロ「そ、そうね……おめでとう」
シャロ(ココアはともかく、チノちゃんに先を越されるなんて……なんだか複雑だわ)
リゼ(まあ、ココアとチノが両想いなのはわかってたし……)
ココア「それだけじゃなくてね? 実は私とチノちゃん、昨夜、大人の階段を――」
チノ「こ、ココアさん!? 何言おうとしてるんですか!!///」ガシッ
ココア「むぐっ……チノちゃ、息できな……!」
チノ「変なこと言わなくていいんです!」
リゼ(なんというか……)
千夜(微笑ましいわね)
シャロ(羨ましい……)
ココア「いいよ!」
メグ「わあ~っ///」
チノ「し、しませんからっ///」
翠「ふふ、若いっていいですねぇ」
ティッピー「なあ、息子よ。わしの知らんうちに孫に恋人ができてたんじゃが……」
チノ父「……チノが幸せならいいことじゃないか? 親父」
ティッピー「……そうか、その通りじゃな。しかし……」
チノ父「ああ……チノが遠くへ行ってしまうような……」
「「……」」
おしまい
とにかく乙。とても良かった
リゼ誕はたぶんこれの続きでリゼシャロになると思います
それではHTML化申請してきます
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417651531/
Entry ⇒ 2017.11.23 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
【ごちうさ】シャロ「財布の残り148円……」
シャロ「」グゥー
シャロ「おなか減った……」
シャロ「お米はもうないし」
シャロ「小麦粉もない」
シャロ「調味料もすべて食べつくした」
シャロ「冷蔵庫が空っぽになってから3日」
シャロ「水で空腹を紛らわしてきたけど」
シャロ「そろそろ限界だわ」
シャロ「今日は待ちに待ったあの日」
シャロ「そう、パスタの特売日」
シャロ「最後の最後に残った148円」
シャロ「全額つぎ込めば」
シャロ「戦える、あと7日」
シャロ「この家はカレー」
シャロ「あの家は肉じゃが」
シャロ「こっちの家は……ステーキ!?」
シャロ「いいなぁ、お肉なんて何日食べてないことか」
シャロ「うっすらと霜の降ったお肉、ナイフを入れると透明な汁が溢れて」
シャロ「大きく切った塊を一思いに」
シャロ「ガブッと」
ガブッ
シャロ「?」
あんこ「」ガジガジ
シャロ「」
シャロ「なんとか撒いたみたいね」
シャロ「全力疾走して余計なカロリー消費しちゃった」
シャロ「さっさと買い物すませて夕食を……」
シャロ「……」
シャロ「財布がない」
シャロ「ダメだわ、どこにもない」
シャロ「ど、どうしよう」
ココア「シャロちゃん!」
チノ「どうしたんですか? 血相変えて」
シャロ「ココア! チノちゃん!」
シャロ「私の財布見なかった? さっき落としちゃって……」
ココア「財布失くしちゃったの?」
チノ「それらしいものは見ませんでしたが……」
シャロ「そっかぁ……」
シャロ「そ、それは」
ココア「もしかして大金が入ってたとか……」
チノ(それはないと思いますが……シャロさんの財布ですし)
シャロ「ゴニョゴニョ……」
ココア「え?」
シャロ「ひゃくよんじゅうはちえん」
ココア「148万!?」
シャロ「148円!!」
チノ「まあ……不幸中の幸いと言ったところですか」
シャロ「良くないわよ! 命をつなぐ全財産よ!」
ココア「えっ」
チノ「全財産……?」
シャロ「あっ」
シャロ(言っちゃった……)
シャロ「そ、そうよ……悪い?」ウルウル
ココア「わっ悪くない! 悪くないよ!」
チノ「そ、そうですよ! 悪いのはココアさんです!」
ココア「私!?」
ココア(わ、私のせい?)
チノ(もとはと言えばココアさんが財布の金額を聞いたりするから……)
ココア(うぅ……)
ココア「ごめんねシャロちゃん、その……」
シャロ「……」
シャロ「いいわよ、謝ることはないわ」
シャロ「こっちこそ、取り乱しちゃってごめんなさい」
ココア「シャロちゃん……」
シャロ「交番にいったら届いてるかもしれないし」
シャロ(もう特売は逃しちゃったけど)
チノ「シャロさん……」
シャロ「また!」ダッ
ココア「あ、シャロちゃん!」
ココア「行っちゃった……」
シャロ(7日くらい、無一文でもどうにかしてみせる)
シャロ(どうにか……)
うさぎ「」ピョコピョコ
シャロ「ひっ」
シャロ(野うさぎがいる……迂回しなきゃ)
シャロ(遠回りになっちゃうけど)グゥ
シャロ(おなか減った……早く家に帰ってごはん食べたい)
シャロ(あ……)
シャロ(そうだ、家に帰ってもごはんは無いんだ……)
シャロ(それでも148円)
シャロ(特売も逃しちゃったし、これじゃもう……)
シャロ(なんでもいいわ、なんでもいいから食べものを手に入れないと……)
うさぎ「」ヒョコヒョコ
シャロ(……)
シャロ(……)
シャロ(……うさぎ)
シャロ「今なら、いける気がする」
シャロ「食べなきゃ、死ぬんだ」
うさぎ「」ペロペロ
シャロ「ごめんね、うさぎさん」
シャロ(一思いに……)
ココア「シャロちゃん!!」
シャロ「!」
シャロ「2人とも……どうしたの?」
ココア「シャロちゃん、私の家に来てよ!」
シャロ「え?」
チノ「”私の”ってココアさんの家じゃないでしょ」
ココア「でももう私たちは家族みたいなものだしさ……」
チノ「だったらせめて”私たちの”とか言い方あるでしょう、もう」
ココア「細かいこと気にしてると大きくなれないよ?」
チノ「関係ないでしょそれは!」
シャロ「……」
チノ「騒がしいのが嫌いじゃなければ、どうぞ泊まっていってください」
シャロ「でも、迷惑じゃ……」
チノ「何言ってるんですか」
チノ「大体、次にいつお金が入るのか知りませんが、残り198円でどうするつもりだったんですか?」
ココア「148円だよ、チノちゃん」
チノ「……ココアさんこそ細かいこと気にしないでください」
ココア「お金のことはきっちりしなきゃ」
チノ「っ」イラ
シャロ「……」
チノ「ええ」
ココア「わぁい、うぇるかむかもーん!」
チノ「またカッコつけて変な言葉を……」
ココア「今日のごはんはシチューだよ!」
シャロ「……」グゥ
チノ「……行きましょう、シャロさん」
シャロ「……ありがとう」
チノ「すごい剣幕でしたが」
シャロ「え、いやぁ……」
シャロ「うさぎって美味しいのかなぁって……」
チノ「えっ」
ココア「食べちゃダメ~~~!!」
シャロ「お、おいしい……」ポロポロ
ココア「泣くほど!?」
シャロ「3日ぶりのごはんだからぁ……」
チノ「……失礼ですが、なんでそんなに今月はお金がないんですか?」
チノ「シャロさんがお金持ちじゃないというのは知っていますが、いくらなんでも食べるものに困るほどではなかったと思いますが」
シャロ「うん……実はね」
カランカラン
ココア「お客さんだ」
シャロ「千夜……どうしてここに」
千夜「どうしてはこっちの台詞よ!」
千夜「夜になっても全然家に帰ってくる様子がないから、あちこち探し回って……」
シャロ「あ……ごめん。何も言わずに……」
千夜「もう、心配したのよ?」ウルウル
千夜「ついにシャロちゃん、借金取りに連れて行かれちゃったかもって」ポロポロ
シャロ「借金はないわよ!!」
千夜「3日!? シャロちゃん3日も何も食べてないの!?」
シャロ「え、うん……まあ……」
千夜「だったら言ってくれればいくらでも……」
シャロ「いや、気を遣わせたくなくて」
千夜「そんな、私をシャロちゃんの仲でしょう!」
シャロ「というかさ」
シャロ「今月カツカツだったの、これをプレゼントしたかったからなんだよね」
シャロ「こんな形で渡すのもなんだけど」
千夜「これって……」
シャロ「欲しいって言ってた髪飾り」
千夜『あら、この髪飾りかわいいわね』
千夜『でもちょっとお高いわ……』
千夜『残念だけど今回はあきらめるしかないわね』
シャロ『……』
*
シャロ「先月の給料が出てからすぐ買いに行ったの」
シャロ「そしたら意外と生活費がカツカツになっちゃって」
シャロ「千夜には隠しとこうって思ったんだけど、結局心配かけちゃったわ」
千夜「シャロちゃん……」
千夜「ありがとう」ギュ
シャロ「……よかった、喜んでもらえて」
ココア「いい話だねー、よかったよかった!」ヒョイヒョイ
チノ「どさくさに紛れてサラダのトマトこっちに移さないでください」
シャロ「え……?」
千夜「シャロちゃんにはお世話になってるから……ほら!」
シャロ「……! これって……!」
シャロ「『ご注文はうさぎですか??~Dear My Sister~』の前売り券!?」
シャロ「千夜……!」
千夜「はい、前売り券特典のクリアファイルよ」
シャロ「! わ、わたしとリゼ先輩がダブルショットでクリアファイルに……!」
ココア「えっ! 前売り券なんてあったの!? 私もチノちゃんのグッズほしい!」
チノ「全くしょうがないココアさんです……もう特典の種類によってはとっくに販売終了してる前売り券もありますよ?」
ココア「そんなぁ……」
チノ「とはいえまだ特典が残ってるものもあるでしょうから、欲しいなら事前に問い合わせたうえで早めに購入した方がいいでしょうね」
ココア「電話してくる!」ダッ
シャロ「ちょ、ちょっと千夜……ずいぶん前売り券が多いじゃないの」
千夜「欲しいグッズをそろえたかったのよ」
シャロ「こんなにたくさんどうするのよ?」
千夜「大丈夫よ♪ 来場者特典も豊富だもの!」
チノ「上映開始から1週目、2週目は各4種類のKoi先生書下ろし複製ミニ色紙、3週目からは生コマフィルムが劇場でもらえます」
シャロ「何度も観に行っても美味しいってことね!」
千夜「いよいよ来週ね」
シャロ「久々にリゼ先輩の声が聴ける……!」
チノ「ごちうさスペシャルエピソード 『ご注文はうさぎですか??~Dear My Sister~』」
ココア「2017年11月11日より全国の映画館で上映スタート!」
END
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509822458/
Entry ⇒ 2017.11.07 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
ココア「チノちゃん.....人参食べなきゃダメだよ?」
ココア「じゃ、じゃあ一緒にせーので食べようね?」
チノ「本当にココアさん食べるんですか?」
ココア「食べるよ!いくよ?」
チノ「.............はい.....」
ココア「せーの!」
チノ「...................」
ココア「....................」
チノ「やっぱり食べなかったですね...ココアさん」
ココア「チ...チノちゃんが食べなかったからだよ!お姉ちゃんは妹のこと見守らないといけないからね!」
チノ「意味不明なこと言わないでください」
チノ「もちろんです」
ココア「ひどい!」
チノ「ココアさんは今まで何がなんでもトマトを食べませんでしたからね.....どうせ食べないと思ってました」
ココア「私そんなふうに思われてたの!?じゃあ食べるから見ててよ!」
チノ「どうぞ...ココアさんが食べたら私も人参食べます........お姉さんは妹の規範になるべきです」
ココア「チノちゃんが理屈っぽい.....しょうがない..............」
ココア「....................」パク
ココア「.....................」モグモグ
ココア「......................」
チノ「.....................」
ココア「..............タベタヨ...................」
チノ「ココアさんの顔が凄いことに........」
チノ「ここまでされたら仕方ありません.....」パク
チノ「..................あれ?..................意外に美味しいですね.......」モグモグ
チノ「味覚が変わったのでしょうか」
チノ「これからはちゃんと野菜食べるようにします...」
ココア「.......................偉いね..............チノちゃん..................」
おしまい
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508337187/
Entry ⇒ 2017.10.27 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
ココア「24時間テレビだよ!」
ココア「チノちゃん、もうすぐ24時間テレビだよ!」
チノ「それが一体どうしたんですか?」
ココア「どうしたもこうしたもないよ! 今年はこの木組みの街が舞台なんだって!」
リゼ「え、そうなのか!?」
ココア「うん。千夜ちゃんに教えてもらったの」
チノ「そうなんですか」
リゼ「いきなり決まったのか」
ココア「うん! 楽しみだね」
ココア「え、チノちゃんとリゼちゃんは楽しみじゃないの?」
リゼ「うーん……正直、まともに観たことないからな」
チノ「私もです。そもそも、テレビ自体あまり観なくなりました」
リゼ「私も、最近のテレビは全然観なくなったからな」
ココア「うわぁ、これが若者のテレビ離れってやつだね……」
リゼ「そういうココアはどうなんだよ?」
ココア「私?」
チノ「随分と楽しそうでしたから、ココアさんは24時間テレビ好きなんですか?」
ココア「うーん…………いや、私もそんなに好きじゃないかな」
リゼ「おい!」
リゼ「あー、それならわかるかも」
ココア「でもさ、正直24時間テレビって全然感動なんかしないよね」
リゼ「ココアもそう思うか。私も、障害者に無理矢理なにかをさせたり、意味なくマラソンさせたり、あんなので感動なんかしないよな」
チノ「そもそも、チャリティー番組のはずなのに出演者には高額なギャラが出ているそうですよ」
ココア「え、そうなの!?」
リゼ「聞いたことあるな。普通チャリティーならノーギャラなのに」
チノ「それでよく『愛は地球を救う』とか言いますね。結局、地球を救うのは金です」
ココア「チャリティの募金だってお金を集めることだからね」
ココア「一週間後だよ」
チノ「その日はお店はお休みですけど、24時間テレビなんて観る気もしませんね」
リゼ「どうせなら店開いてもいいんじゃないのか?」
チノ「父が用事があるので。バータイムをお休みです」
ココア「そうなんだ。あっ、二人は知ってる? 今年のランナーは当日に発表するんだって」
チノ「えっ、それだと当日自分が選ばれるかもしれにじゃないですか?」
リゼ「普通前もって発表するだろ! 誰が走るかわからないと準備したり練習したりできないだろ」
ココア「でね、出演者も誰が選ばれるかわからないからみんな練習してるんだって」
リゼ「なんだよそれ、バカみたいだな」
チノ「練習するだけ無駄ですね」
チノ「誰がランナーでも観ないと思いますね」
リゼ「私も、それに去年やその前の年のランナーも忘れたからな」
ココア「うーん、その日特に用事もないしお店もお休みなら、何をしようかな」
リゼ「私も、たまには家でくつろごうかな」
チノ「あ、それなら……」
司会者「みなさんこんばんわ、今年も24時間がやってまいりました」
スタッフ(はい、みんな盛り上がって!)←指示出す
観客「ワーワーキャーキャー」
司会者「それでは今年のランナーを発表します。今年は……渡部夏史くんです!」
観客「えぇぇぇぇーーーーーーー!?(リハーサル通り)」
渡部夏史「うわぁ…俺かよ……」
司会者「渡部くん、マラソン頑張ってね!」
渡部「うーん、まあ仕方がないですね。頑張ります」
観客「頑張れー!(無関心)」
渡部(ふふっ、誰が意味のないマラソンなんてタダで走るかよ。事前にオファーされた時に多額のギャラを提示されたんだよなぁ……!)
渡部(ギャラでももらわなきゃこんなクソみてえな偽善番組なんて出るかっつの!)
渡部(それに……俺の勇姿を見ればきっとあの子も俺を好きになるはず!)
渡部(待っててね……ココアちゃん!!)
その頃、ラビットハウスでは……
ココア「あはははーー! なにこのアニメ、意味わかんないよぉ~!」
リゼ「異世界スマホ? 最近はこういうのが流行ってるのか」
チノ「流行りというか、こういう作品が簡単に 取り上げられるのはどうかと……」
リゼ「クソアニメだな。でも、なんだかんだで観てしまう」
チノ「それにしても、みんなでお泊まりは楽しいです」
ココア「うん、24時間テレビよりニコニコでアニメだね!」
終わり
掲載元:https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1503824586/
Entry ⇒ 2017.10.26 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
チノ「今日からポケモンスクールに入学します」
チノ「私!木組みの街のチノ!」
チノ「夢は!ポケモンマスターになること!」
チノ「このこは相棒のティッピー!」
ティッピー「うむ!」ヒョコッ
チノ「みんなもポケモン、ゲットですよ!」
ターラーラー
ティッピーのタイプ 安価下
チノ「おじいちゃん!私と一緒にポケモンマスターを目指して頑張りましょう!」
ティッピー「うむ!」
チノ「まずは夢への第一歩!ポケモンスクールに入学です!」
~ポケモンスクール~
ガヤガヤ
ククイ「みんな!今日は新しいお友達が増えるぞ!」
マオ「転校生ー!?」
スイレン「どんな人ですか?」
ククイ「可愛い女の子だ!」
カキ「女か…」
サトシ「バトル強いかなー?」ワクワク
リーリエ「可愛い女の子!楽しみです!」
ククイ「ふふっ、さぁ、入ってくれ!」
ガラッ
チノ「………………」
ククイ「木組みの街から来た香風千乃ちゃんだ」
ガヤガヤ
マオ「うわー!可愛いー!」
マーマネ、リーリエ「(可愛い)」
スイレン「同じ歳くらいかな?」
サトシ「頭の上の白いのはポケモンかな?」
チノ「(みんな弱そうなジャリンコばっかりですね)」
チノ「(ナメなれたら終わりです。ここは一発かましてあげますか)」
チノ「ぁ、ぁの…」ボソッ
チノ「き、木組みの街から来た香風千乃です、皆さんよろし……」ボソボソ
全員「?」
マオ「……なんかボソボソ言ってる…」
スイレン「声、小さい」
サトシ「おーい!チノー!聞こえないぜー?」
チノ「ぁ…その……」
チノ「>>4」
チノ「ふっ、心がぴょんぴょんしてきますね、おじいちゃん!」
ティッピー「うむ!」
マオ「!?」
マオ「い、今、あのポケモンポケモン喋らなかった!?」
チノ「腹話術です、ね?おじいちゃん」
ティッピー「うむ、腹話術じゃなチノ」
サトシ「へぇ、腹話術かぁ!すっげーなぁ!」
マーマネ「可愛い」ボソッ
マオ「いやいや、絶対に喋ったって!声も全然違うしおかしいよ!」
カキ「だから腹話術らしいじゃないか」
スイレン「マオちゃんうるさい」
マオ「!?」
チノ「そういう事ですので」
ティッピー「少し黙れ小娘」
マオ「(絶対に怪しい……)」
ククイ「じゃあ、チノの席はマーマネの……」
マーマネ「(やった!)」ワクワク
チノ「嫌です」キッパリ
ククイ、マーマネ「え?」
チノ「男の隣とか絶対に嫌です。不快です」
ククイ「えーと…」
マーマネ「そんな…」ガクッ
チノ「…………」チラッ
マオ、スイレン、リーリエ「!」ビクッ
チノ「(緑はいかにもリア充ってカンジですし、青は絶対に腹黒だ…ここは…)」
チノ「君に決めた!」ビシッ
リーリエ「え!?」
チノ「私、チノっていいます。よろしくお願いします」
リーリエ「え、えと……リーリエです」
チノ「リーリエちゃんですか、可愛いですね?」
リーリエ「(可愛いって////)」
チノ「私の事はチノお姉ちゃんって呼んでもいいですよ?」
リーリエ「は、はぁ……」
ワイワイ
チノ「(結局リーリエちゃん以外誰ともお話できなかった…)」トボトボ
リーリエ「あ、あの!」
チノ「!」
チノ「何ですか?」
リーリエ「チノさん、今日空いてます?」
チノ「!」
チノ「(こ、これは遊びの誘い……)」
チノ「………………」
チノ「ま、仕方ないですから付き合ってあげます」
チノ「それと私の事はチノお姉ちゃんと読んでください。私の方が歳上なんで」
リーリエ「ご、ごめんなさいチノお姉ちゃん…」
チノ「!」キュン
チノ「(な、なんですかこの気持ち…)」ゾクゾク
チノ「(心がぴょんぴょんします!ココアさんもこんな気持ちだったのでしょうか!)」ゾクゾク
リーリエ「?」
チノ「私達、仲良くなれそうですね?」ニコッ
リーリエ「>>8」
チノ「!?」ガーン
チノ「お、おじいちゃん!降りて下さい!」ズンム
ティッピー「ち、チノ!?」
ポイッ
ティッピー「ひゃう!」ドテッ
チノ「さぁ、これで私の頭の上には何も乗ってませんよ?」ニコッ
リーリエ「……………」プルプル
リーリエ「ひ、酷いです!酷すぎです!」
チノ「え?」
リーリエ「ポケモンを投げ捨てるなんて!」
リーリエ「この子、こんなに脅えてるじゃないですか!」ダキ
ティッピー「いたいよー」スリスリ
ティッピー「(ふひひ…ロリのいい臭いがするのぅ!)」グヘヘ
リーリエ「チノさん!最低です!見損ないました!」ギュッ
チノ「そ、そんな…」ガクッ
ティッピー「ふひひ」スリスリ
チノ「(ココアさん…こんな時ココアさんならどうするんですか…)」
チノがリーリエと仲直りする方
安価 近いレスの中
リーリエ「チノさん!ティッピーに謝って……」
チノ「…………」ズンム
ティッピー「へ?」
チノ「どけっ!エロウサギ!」ポイッ
ティッピー「ぴゃっ!」ズテン
リーリエ「チノさん!またティッピーに乱暴を……」
チノ「………………」スッ
リーリエ「……へ?」
ドサッ
リーリエ「きゃっ!チノさん!いきなり何を………」
チノ「……………」スッ
リーリエ「………え?」
チノ「……リーリエちゃん、髪の毛いい匂いするね…?」スンスン
リーリエ「ちょ、ちょっと…チノさん!?」ドキドキ
チノ「………チノお姉ちゃん……でしょ?」ボソッ
リーリエ「!」ドキッ
リーリエ「は、はい…チノお姉ちゃん…///」ポッ
チノ「ふふっ、リーリエはいい子だね?」ナデナデ
リーリエ「/////」
ティッピー「イテテ、何するんじゃチノ……」
シロン「………………」ジーッ
ティッピー「な、なんじゃ!?」ビクッ
シロン「コーン!」ガバッ
ティッピー「!?」
シロン「コンコン!」ペロペロ
ティッピー「や、やめ……」
イヤアアアアー!!!
シロン「コーン!」
チノ「ふふっ、見て?リーリエ。私達のポケモン、もう仲良くなってるね?」ナデナデ
リーリエ「そうですね、まるで私とチノお姉ちゃんみたいです/////」ギュッ
チノ「ふふっ、可愛い」クスッ
チノ「あっ、そうだった。そういえば」
チノ「リーリエちゃん、私に何か用があるんじゃなかったんですか?」
リーリエ「あっ!そうでした!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!私についてきて下さい!」
チノ「?」
チノ「ねぇ、リーリエちゃん、何処に行くんですか?」
リーリエ「ふふっ、ついてからのお楽しみです♪」ニコニコ
チノ「(ま、まさかホテルとか!?ココアさん!)」
リーリエ「つきましたよ!」
チノ「ここは…裏庭……」
プワーッ
チノ「泡?」
パンッ
チノ「きゃっ!」ズテン
「せーの!」
マオ、スイレン、マーマネ「アローラサプラ~イズ!」
リーリエ「ふふっ」
チノ「!?」
スイレン「驚いた?」
マオ「ごめんね?チノさん!」スッ
チノ「>>15」
マオ「え?」
スイレン「チノさん?」
ドンッ
マオ「きゃっ!」ズテン
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
マーマネ「あわわ…」アタフタ
マオ「な、何すんのよ!」
チノ「よくも弄んでくれましたね!」キッ
スイレン「……え?」
チノ「あれですか?これは転校生である私に対するイジメですか?」
スイレン「あ、あの違……」アタフタ
リーリエ「落ち着いて下さい!お姉ちゃん!」
チノ「私、歳下なんかには屈しませんから!」
マオ「……何よコイツ……」
スイレン「二人とも!落ち着いて!」
おーい! どうした~?
チノ「!」
シロン「コーン!」ペロペロ
ティッピー「ひゃぁぁ!」
チノ「なーんだ、歓迎会ですか、早く言って下さいよ!勘違いしちゃったじゃないですか」
スイレン「そ、その…ごめんなさい…」
マオ「………………」
リーリエ「マオ、機嫌直して下さい?チノお姉ちゃんはちょっと勘違いしちゃっただけですから!」アセアセ
マオ「……お姉ちゃんってなによ…」
カキ「なんか険悪な雰囲気だな…」
サトシ「何があったんだ?」
マーマネ「えーと……」
ククイ「ははっ、じゃあ、気を取り直してサプライズ続行といくか?」
チノ「……何をするんですか?」
ククイ「チノには、うちの生徒達とゲームをしてもらう!」
チノ「…………ゲーム?
チノ「水泳?」
ククイ「自分の手持ちポケモンでこのプールの端から端まで泳いで競走してもらう!先にあっちの端までたどり着いた方が勝ちだ!」
スイレン「相手は私達が務めます!」
アシマリ「アウ!」
チノ「(腹黒コミュ症が相手ですか、楽勝ですね!)」
チノ「頑張りましょう!おじいちゃん!」グッ
ティッピー「え!?わし泳げな……」
マオ「スイレン!そんな奴潰しちゃって!」
カキ「マオ…」
リーリエ「お姉ちゃん!頑張リーリエです!」
サトシ「どっちも頑張れー!」
スイレン「(サトシが見てる!いいとこ見せなきゃ!)」グッ
スイレン「がんばろ!アシマリ!」
アシマリ「アウ!」
ククイ「よーし!それでは……位置についてー……」
スイレン「……………」グッ
アシマリ「アウ!」
チノ「ゴー!ティッピー!」ゲシッ
ティッピー「ちょ……待っ………」
ボチャン
ククイ「ドン!」
スイレン「いっけー!アシマリー!」
アシマリ「アウー!」スイスイ
チノ「おじいちゃん!格の違いを見せてあげましょう!」
シーン
チノ「……おじいちゃん?」
ティッピー「」ブクブク
チノ「おじいちゃーん!!」
サトシ「お、おい!大変だ!」
カキ「ティッピーが溺れてるぞ!」
ククイ「早く救出するんだ!」
バシャッ
チノ「おじいちゃーーん!!」
ティッピー「」ブクブク
ティッピー「………けほっ…」
チノ「おじいちゃん!」
チノ「おじいちゃんは水が苦手なんです!何かあったらどうするんですか!」
スイレン「…………その…ごめんなさい…」
アシマリ「アウー……」
マオ「(自分で蹴り落としてたじゃん…)」
ククイ「……さて次は……」
カキ「次は俺とケンタロスに乗ってレースだ!」
ケンタロス「モー」
チノ「(こんなのに乗れるわけない…)」
カキ「よっしょっと!」スッ
カキ「チノ、チノも早くケンタロスに乗るんだ!」
チノ「………………」
チノ「お兄ちゃん?私、怖くて乗れません……」ウルウル
チノはゆうわくを使った
カキ「>>19」
カキ「じゃ、じゃあバンバドロにしとくか?」
バンバドロ「ドロー」
チノ「無理、怖いです」フルフル
カキ「博士!俺の負けでいいです!」キリッ
ククイ「えー?」
マオ「ちょっとカキ!甘やかさないでよ!」
チノ「………この人怖いです…」ウルウル
カキ「マオ!チノをイジめる奴はお兄ちゃんが許さないぞ!」
リーリエ「マオ!チノお姉ちゃんに謝って下さい!」
シロン「コーン!」
マオ「え!?ちょ、ちょっと!なんなのよみんなして!」
スイレン「マオちゃん」ポンッ
スイレン「あきらめなよ」
マオ「………………」
チノ「やりましたティッピー!私の勝ちです!」
ティッピー「う、うん……」
ククイ「さて、最後のサプライズは…」
サトシ「チノ!俺はとバトルだぜ!」
ピカチュウ「ピカ!」
チノ「やっとバトルですか!」
チノ「おじいちゃん!コテンパンにしちゃいましょう!」
ティッピー「うむ!」
スイレン「サトシ!頑張って!」
マオ「サトシ!そいつコロして!」
カキ「サトシ!チノをイジメたらお兄ちゃんが許さんぞ!」
リーリエ「お姉ちゃん!ファイトです!」
マーマネ「(早く終わらないかな…)」
サトシ「へへっ!あの見た事の無いポケモンとバトル…楽しみだぜ…!」
ピカチュウ「ピ!」
ロトム図鑑「あのポケモンはボクのデータにも無いロト……」
チノ「うわっ、何ですかあの物体…喋ってます…キモいです…」サーッ
ロトム図鑑「>>21」
チノ「な、何言ってるんですか、この物体!セクハラです!」
リーリエ「(チノお姉ちゃんが困ってる…)」
リーリエ「………もしもし、ジェイムズさん?」ピポパ
ロトー
スイレン「ロトム図鑑連れてかれちゃったね」
マオ「……うん…」
サトシ「よっしゃー!気を取り直していくぜ!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカ!」
チノ「おじいちゃん!」
ティッピー「うむ!」
マーマネ「さっきから気になってたけど、おじいちゃんってなに?」
カキ「さぁ?ニックネームかなんかじゃないか?」
サトシ「へへっ!ワクワクしてきたぜ!」
チノ「私も……心がぴょんぴょんしてきました!」
サトシ「ピカチュウ!10万ボルト!」
ピカチュウ「ピーカーチュー!」バリバリ
チノ「おじいちゃん!モフモフする!」
ティッピー「おりゃっ!」モフッ
サトシ「!?」
マオ「な、なに!?モフモフするって!?」
ククイ「……俺ですら聞いた事の無い技だ……」タラーッ
ティッピーはモフモフした
しかし何も起こらなかった
ティッピー「………………」モフン
バリバリバリ
ティッピー「ギィアアァー!!」バリバリ
チノ「おじいちゃん!!」
サトシ「な、なんだったんだ…?」
ピカチュウ「ピィ?」
チノ「も、もう許さないです!」ワナワナ
サトシ「………何かする気か…!こうなったら!」
ピカチュウ「ピカ!」
ピカー
チノ「な、なんですか、あの光は……!?」
ティッピー「…………?」ヨロッ
カキ「サトシ!やるのか!?」
スイレン「Z技!?」
マーマネ「(ティッピー死んじゃうんじゃ……)」
サトシ「スパーキング!ギガボルト!」
ピカチュウ「ピカ一!!」
バリバリバリバリ
バリバリ
ティッピー「ウギャァァァー!!!」
バリバリ
ティッピー「」ボロッ
チノ「おじいちゃーーん!!」
ククイ「……そこまで!勝者!サトシ!」
サトシ「へへっ!やったな!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカ!」
スイレン「サトシ!やった!カッコいい!」ダッ
カキ「チノ!」ダッ
リーリエ「お姉ちゃん!」ダッ
マオ「(ザマァ)」
マーマネ「(ティッピー大丈夫かな?)」
チノ「うぅ…おじいちゃん…」
ティッピー「」
サトシ「へへっ!またバトルしような?チノ!」
チノ「……………」パシン
サトシ「…………え?」
チノ「何がバトルしような!ですか!おじいちゃんがボロボロです!」グスッ
サトシ「あ、…じゃあポケモンセンターに……」
チノ「だいたい何ですか!そのリングとあのダサいポーズは!」
チノ「反則です!」
サトシ「えー?」
スイレン「ちょっと!今のはどうみてもサトシの勝ちだよ!」
チノ「うっさい腹黒!」
スイレン「!?」
カキ「ちょ、チノ…」アセアセ
リーリエ「お、お姉ちゃん…?」サワサワ
マーマネ「(帰りたい)」
ククイ「なぁ、チノ?今のはZ技って言ってな?」
チノ「反則です!罰としてそのリング下さい!」
サトシ「え!?」ビクッ
チノ「リング下さい!」
サトシ「>>24」
チノ「カプ・コケコ?何ですか?それは?」
ククイ「この島の守り神さ」
チノ「守り神!?」
チノ「どうすれば、カプ・コケコに会えるんですか?」
ククイ「カプ・コケコに会う方法…それは…」
ククイ「カプ・コケコに認められる事だ!」
チノ「カプ・コケコに認められる…」ゴクリ
チノ「具体的にはどうすれば…」
ククイ「>>26」
ククイ「現実は非情だ。すまん」
チノ「そんな…」ガクッ
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
ククイ「後は…チノがトレーナーとしての実力を何処かでひっそりと見守っているカプ・コケコに認めてもらうしかない」
チノ「なんだ、簡単じゃないですか」ケロッ
マオ「(どの口が……)」
ククイ「と、いう訳で俺は帰る」
マオ「無責任な…」
~上空~
コケコ「(ン?)」
コケコ「(ウマソーナショクリョーハッケン)」
ヒュー
バッ
ティッピー「」ヒュー
チノ「あ!ティッピーが謎のポケモンに!」
カキ「あれは……!」
サトシ「カプ・コケコだ!」
チノ「!?」
カキ「確かあっちの方だ!」タッタッタ
スイレン「急ご!」タッタッタ
チノ「は…ひ…ま、待って下さい!」ゼェゼェ
リーリエ「お姉ちゃん!頑張リーリエ!」タッタッタ
マオ「…………」
マーマネ「あっ!カプ・コケコだ!」
全員「!」
コケコ「………………」
ティッピー「」
チノ「おじいちゃん!」
サトシ「よし、リベンジマッチだ…ここは俺が…」スッ
チノ「(よくもおじいちゃんを…カプ・コケコ…許せないです!)」ワナワナ
チノ「(……でも、おじいちゃんが拐われた以上、私にはポケモンが……)」チラッ
サトシ「へへっ!いくぜ!カプ・コケコ!」
チノ「………サトシくん、いっぱいポケモン持ってますね」
サトシ「え?」
チノ「一つ貸して?」ウルウル
チノはゆうわくを使った
リーリエ、カキ、マーマネ「可愛い///」キュン
サトシ「やだよ!」
チノ「!?」ガーン
サトシにゆうわくは効果が無いようだ
スイレン「さすがサトシ!」
チノ「あっ!手が滑りました」バッ
サトシ「お、おい!」
チノ「いけっ!サトシくんのモンスターボール!」
ボンッ
モクロー「オウ!」バサッ
サトシ「モクロー!?」
チノ「へー、モクローって言うんですか。可愛いポケモンですね」
バリバリ
マオ「あれは!」
マーマネ「カプ・コケコのエレキフィールドだ!」
カキ「気をつけろよ!チノ!」
チノ「……行きますよ!モクロー!」
モクロー「オウ!」
サトシ「おい!モクロー返せよ!」
スイレン「そうだよ!サトシにモクロー返しなよ!」
コケコ「……………」バリバリ
マーマネ「あれは!」
リーリエ「10万ボルトです!」
カキ「来るぞ!チノ!」
チノ「はい!モクロー……」
チノ「………モクローって技なに使えるんですか?」
モクロー「オウ!?」
サトシ「おい!」
マオ「や、やばいよ!」
コケコ「……………」バリバリ
モクロー「オオゥ!!!」バリバリ
モクロー「」ドサッ
チノ「あ、やられた」
サトシ「>>30」
チノ「そうですが?」
サトシ「俺が言うのもなんだけどさ?まずはトレーナーの基礎から学んだ方がいいと思うぜ?」
チノ「サトシくん、歳下の癖に生意気言わないで下さい」
サトシ「!?」
スイレン「……許さない」ボソッ
マオ「スイレン、もう放ってきなよ」ポンッ
コケコ「……………」バリバリ
ティッピー「」
マーマネ「と、とりあえずティッピーを助けなきゃ…」アセアセ
チノ「あ、そうでした」
カキ「チノ!ここはお兄ちゃんの俺が!」スッ
リーリエ「いえ、妹の私が!」
シロン「コン!」
チノ「リーリエちゃん!カキくん!」
マオ「(いつの間に大家族に…)」
チーノチャンヲイジメルノハダレダー
全員「!」
カキ「なに!?」バッ
リーリエ「誰ですか!?」
チノ「……この声は………!」
コケコ「…………………」
「とうっ!」
ココア「ここは!お姉ちゃんの私にまっかせなさい!」ガシッ
サトシ「え!?」
スイレン「誰!?」
マーマネ「(可愛い)」
マオ「また面倒臭そうなのが…」
チノ「ココアさん!」
コケコ「……………」
ココアのポケモン
未登場ポケモン 近いレス
チノ「ココアさん…」
サトシ「……チノの姉ちゃんなのか?」
チノ「違います」
サトシ「………そうなのか…」
ココア「チノちゃんったら照れちゃってー」
チノ「いいから早くティッピーを助けてください」
チノ「ココアお姉ちゃん?」
ココア「お姉ちゃんにまっかせなさい!」ガシッ
リーリエ、カキ「(いいとこ見せようと思ったのに…)」ガクッ
ココア「チノちゃんをイジメる人はお姉ちゃんが許さないよ!お仕置きだ!カプ・ポテト!」
チノ「カプ・コケコです」
コケコ「………………」
ココア「いっけー!ハッサム!」ボンッ
ハッサム「ヴェアア」
マオ「ハッサムだ!」
スイレン「いけるかも!」
カキ、リーリエ「(負けろ)」
ココア「ハッサム!メタルクロー!」
ハッサム「ヴェアア!」ギラン
コケコ「………………」スゥ
チノ「カプ・コケコが何かやってます!」
マーマネ「殻に籠るだ!」
ギン
ハッサム「!?」
コケコ「……………」ギギギ
サトシ「メタルクローを防いだ!?」
チノ「ココアさん!」
カキ、リーリエ「(頑張れカプ・コケコ!)」
コケコ「……………」ギラン
ココア「!」
コケコ「…………………」バリバリ
ハッサム「ヴェアアアアア!!」バリバリ
マオ「至近距離からの10万ボルト!?」
ココア「ハッサーム!」
カキ「あいつが負けたな」ニコニコ
リーリエ「次は私の番ですね?」ニコニコ
スイレン「何で嬉しそうなの?」
ココア「そ、そんな……」ガクッ
チノ「………頑張って?」
チノ「ココアお姉ちゃん?」ウワメ
ココア「!」
チノはゆうわくを使った
カキ、リーリエ「チノ////」キュン
効果は抜群だ
マオ「な、なに!?あの光は!?」
ココア「ハッサーム!メガシンカー!」
コケコ「!?」
ハッサム「ヴェアアアアア!」ピカー
スイレン「嘘!?」
サトシ「メガシンカだって!?」
メガハッサム「ヴェアア!」ジャキッ
マーマネ「す、凄い…」ゴクリ
チノ「まったく、ココアさんはしょうがないココアさんです」ハァ
ココア「メガハッサム!メタルクロー!」
メガハッサム「ヴェアアアアア!」ギラン
コケコ「…………」スゥ
マーマネ「また殻に籠るだ!」
メガハッサム「ヴェアアアアア!」ギリギリ
ココア「お姉ちゃん力をナメるなよ~!カプ・ポテト!」
コケコ「……………」ミシミシ
メガハッサム「ヴェアア!!」
パリン
コケコ「!?」
サトシ「カプ・コケコの殻を割った!」
リーリエ「けっ」ペッ
ドカーン!!!
マオ「けほっ!」
サトシ「ど、どうなった?」
マーマネ「カプ・コケコがいない…」
チノ「ココアさん…」
ココア「……………」
ココア「チノちゃん!」グッ
チノ「ココアさんが勝ったんだ!」パァァ
カキ「あれくらい余裕だな」
リーリエ「誰でもできますね」
ティッピー「うぅ……チノ………」
チノ「……良かった…おじいちゃん…」ギュッ
スイレン「あれ?カプ・コケコが何か落としてってる?」
サトシ「こ、これ!Zリングだ!」
チノ「え?」ポイッ
ティッピー「ぴゃっ!」ズテッ
チノ「見せて下さい!」バッ
サトシ「お、おい!」
チノ「………こ、これは…サトシくんと同じリングとそれに……」プルプル
カキ「デンキZだ…」
チノ「………ココアさん…」チラッ
ココア「………それはチノちゃんの物だよ?」ニコッ
マオ「なんでだよ」
チノ「………………」
チノ「Zリング!ゲットです!」ビシッ
ココア「おめでとう!チノちゃん!」パチパチ
カキ「おめでとう!チノ!」パチパチ
リーリエ「おめでとうごさいます!チノお姉ちゃん!」パチパチ
サトシ「……俺、もう疲れたから帰る」ハァ
スイレン「……う、うち…寄ってく?」ドキドキ
サトシ「寄らない」
シロン「コーン!」ペロペロ
ティッピー「うひゃっ」
~ククイハウス~
チノ「ココアさん……帰ってしまいました…」ハァ
サトシ「え?何で居るの?」
ピカチュウ「ピ?」
ククイ「ああ、言い忘れたが、チノは今日から家に下宿する事になった」
チノ「よろしくお願いします」
サトシ「(マジかよ)」
チノ「サトシくん…」
サトシ「……なに?」
チノ「今から私、お風呂に入りますので、覗いたらジュンサーさんに通報しますから」
サトシ「………覗かないよ……」
サトシ「てか、モクロー返して……」
ピシャリ
サトシ「………………」
~風呂~
チノ「はぁ、今日は疲れましたね?おじいちゃん」チャプン
ティッピー「うむ」
チノ「……ですが…Zリングも手に入れたし、みんなとも打ち解けていったし、上手くやって行けそうですね?」ニコッ
ティッピー「そうじゃな」
ガタッ
チノ「……え!?」ビクッ
ガラッ
ククイ「アラーラー」
チノ「!?」
ククイ「あーチノ入ってたのかー(棒)」
ククイ「折角だし、裸のツキアイしておくか?」
ククイ「オンガエシだと思って?」ニコッ
チノ「ふ、ふふふふざけないで!」
チノ「ひぃ…ジュ、ジュンサーさんに……」ブルブル
ククイ「>>38」
チノ「イヤァァァァ!!」
ククイ「おっと、俺のセイナルツルギがメザメルパワーを使っちまってるらしい…」
チノ「た、助けてー!!」
サトシ「今叫び声が…」
ピカチュウ「ピ?」
ガラッ
サトシ「ん?」
チノ「!?」
ククイ「………………」ビンビン
サトシ「あれ?博士とチノ…一緒に風呂入ってたのか?」
ククイ「えと…これはだな…」ビンビン
チノ「で、出てって下さい!////」
チノ「ティッピー!大爆発!!」
ティッピー「え!?ちょ……」ピカー
ククイ、サトシ「!?」
ドカーン!!!
ザワザワ
マオ「ねぇ聞いた?ククイ博士が昨日、謎の大爆発に巻き込まれて入院だってさ?」
マーマネ「博士…大丈夫かな?」
カキ「今日から代わりの先生がくるらしい…」
リーリエ「女の先生だといいですね!」
ザワザワ
チノ「………………」
ティッピー「酷い目にあったわい…」
サトシ「ち、チノー?」
チノ「……………」プイッ
サトシ「(酷い……まるでゴミを見るような目だ……)」
スイレン「サトシ!」
サトシ「スイレン…」
スイレン「博士、心配だね?」
スイレン「私にできる事があったら何でも言って!力になるから!」
サトシ「ああ…サンキューな?」
スイレン「う、うん////」
ガラッ
マオ「!」
「みんな席につけー!」
カキ「新しい先生が来たぞ!」
リゼ「今日からククイ博士の代わりにこのクラスの担任になるリゼだ!よろしくたのむ!」
マーマネ「(美人だ)」
リーリエ「(おっ○い大きいです///)」
チノ「リゼさん!?」ガタッ
カキ「チノ、知り合いか?」
チノ「は、はい…前に私が住んでた街で奴れ…一緒に働いてた人です…」
リーリエ「それは偶然ですねぇ」
マオ「(奴れ………?)」
リゼ「>>41」
上官の命令は絶対だ!
全員「!?」ビクッ
リゼ「ここでは私は教官でチノは生徒!上官の命令は絶対だ!!」
チノ「す、すみませんリゼさん…」ビクビク
リーリエ「美人さんだけどおっかない人です…」
サトシ「な、なぁチノ…あの人なんなんだ?」ヒソッ
チノ「………………」
サトシ「(聞こえなかったのかな?)」
マオ「ねぇ、あの人なんなの?」ヒソッ
チノ「ただのミリオタです。気にしないで下さい」ヒソッ
サトシ「(あれ?普通に無視されただけ?)」
リゼ「そこ!私語はするな!」ビシッ
チノ、マオ「す、すみません…」
リゼ「よし!授業を始める!全員外に出ろ!」
~外~
リゼ「今日の授業はバトルだ!」
サトシ「バトル!やったぜ!」
リゼ「私語厳禁!」
サトシ「す、すみません……」
リゼ「よーし、ではまずは…」
リゼ「二人一組つくって~」
チノ「!?」
スイレン「サトシ!一緒に組も!」
サトシ「ああ、いいぜ!」
チノ「(ふ、二人一組……)」プルプル
チノ「(く、空気読んで下さいよリゼさん!ここにはマヤさんもメグさんもいないんですよ!)」プルプル
チノ「(二人一組…それはぼっちにてっては地獄に等しい……それを……)」プルプル
チノ「(………なんてね?)」ニヤッ
チノ「(それさ昨日までの話!今の私はリア充です!二人一組なんて怖くありません!)」
チノ「(残念でしたね!リゼさん!)」ニヤッ
リゼ「?」
マーマネ「リーリエ!組もうよ!」
リーリエ「はい、いいですよ!」ニコッ
チノ「か、カキくん…」オドオド
マオ「ま、カキでいっか!」
カキ「でいいかとはなんだ」
チノ「…………………」ポツーン
リゼ「ん?なんだ?チノ、余ったのか?」
チノ「……………」
リゼ「まったく、お前は一番歳上だろ?こんな時は積極的にだな?」クドクド
チノ「……………」
リゼ「だいたいお前はもっと社交的に…」クドクド
チノ「……………」
スイレン「あ、チノちゃんが余ってる」
リーリエ「チノお姉ちゃん…」
マオ「(まぁ、だろうね…ちょっと可哀想……)」
マーマネ「(そもそも七人なんだし、絶対に誰か余るよね…)」
リゼ「ま、仕方ないから今回は私が組んでやる」
リゼ「次からはもっと積極的にいけよ?チノ」
チノ「>>44」
チノ「はい、わかりました!」
リゼ「わかればいいさ、チノ!」ニコッ
チノ「(バトルで潰してあげますよリゼさん)」ニヤッ
サトシ「ピカチュウ!アイアンテール!」
ピカチュウ「ピカ!」スパッ
スイレン「避けて!アシマリ!」
アシマリ「アウ!」サッ
ピカチュウ「ピ!」
サトシ「へへっ、やるなぁ!スイレン!」ニッ
スイレン「うん、サトシもね!」
カキ「バクガメス!火炎放射!」
バクガメス「ガメー!」ボボボ
アママイコ「アマッ!」ボボボ
マオ「あーっ!相性悪いんだから、少しは手加減してよ!」
カキ「だ、だが…バトルの授業だし……」
リーリエ「いきますよ!マーマネ!」
シロン「コン!」
マーマネ「うん!リーリエ!」
トゲデマル「マル!」
ワイワイ
リゼ「ふふっ、みんな楽しそうにバトルをするな?」
チノ「ソーデスネ」
リゼ「……チノもいつかはあの中に入らないとな?ただ待っているだけじゃ友達はできないぞ?」
チノ「………ソーデスネ」イラッ
チノ「リゼさん私……」
チノ「リゼさんとバトルができるなんて、心がぴょんぴょんしてきます!」ニヤッ
ティッピー「ゼンリョクでいくぞ!リゼ!」
リゼ「ふっ、私もだ…!」スッ
リゼのポケモン 幻伝説UB以外の未登場ポケモン
一番近いレス
ルカリオ「ウオオー!」
チノ「ルカリオですか…カッコいいポケモンですね」ボソッ
ティッピー「チノ!?」
チノ「リゼさん、私をあまりナメない方がいいですよ?」スッ
リゼ「それは……Zリング!?」
チノ「先日、守り神のカプ・コケコに認めて頂き、授かりました」
リゼ「カプ・コケコに認めてられただって!?」
リゼ「……面白い!いくぞ!チノ!」
チノ「おじいちゃん!」
ティッピー「うむ!」ピョン
チノ「(ルカリオは格闘タイプ…ゴーストタイプのおじいちゃんの方が有利なハズ……)」
リゼ「ギース!見破るだ!」
ルカリオ「ハァ!」チャキ
チノ「?」
リゼ「ギース!波導弾!」
ルカリオ「フンッ!」ブンッ
チノ「(オマヌケですね!リゼさん!ゴーストタイプのおじいちゃんに格闘タイプの技は……)」
ティッピー「ギィア!!」バキッ
チノ「!」
チノ「え……なんで!?」
リゼ「……少し勉強が足りないんじゃないか?チノ」
チノ「!?」
チノ「り、リゼさん!いったいどんなインチキを……」
リゼ「…………これはみっちりしごいてやらなきゃな……」
チノ「くぅ!おじいちゃん!モフモフする!」
ティッピー「ふんっ!」モフン
ティッピーはモフモフした
しかし何も起こらなかった
~崖の上~
コジロウ「おいおい見ろよムサシ?」
ムサシ「なによ?」
コジロウ「あのモフモフ…見た事無いポケモンだぜ?」
ムサシ「あら、ホント!」
ニャース「ひょっとしたら幻のポケモンかもしれないにゃ!」
ムサシ、コジロウ「幻のポケモン…」ゴクリ
ムサシ「こりゃあ…」
コジロウ「頂くしかないな?」
ソーナンス「ソーナンス!」
ティッピー「イテテ……」
リゼ「どうした?その程度かチノ?」
チノ「っ…………!」
ハーハッハッハッハ
リゼ、チノ「!」
リゼ「なんだお前ら!」
ムサシ「なんだお前らと聞かれたら…(略)」
サトシ「おい!どうした!」
チノ「皆さん!」
スイレン「あいつら!」
カキ「ロケット団!」
チノ「ロケット団!?」
リーリエ「他人のポケモンを盗ろうとする悪い方達です!チノお姉ちゃん!」
リゼ「(お姉ちゃん?)」
ムサシ「あー、うるさいわね!ジャリンコ共!今日はあんたらに用は無いのよ!」
コジロウ「俺達が用があるのは…そこのモフモフだ!」
マオ「モフモフ?」
チノ「おじいちゃんに!?」
ティッピー「わ、わしが狙いじゃと…!?」
ニャース「そーにゃ!おみゃーをゲットして……」
ニャース、ティッピー「ん?」
ニャース、ティッピー「ぽ、ポケモンが喋ってる!?」
サトシ「そーいや、慣れすぎてて気づかなかったけど……」
スイレン「ポケモンが喋ってるってかなり異常な事態だね」
チノ「わ、私のティッピーは腹話術です!ね?おじいちゃん?」アセアセ
ティッピー「そ、そうじゃ!」アセアセ
ニャース「>>50」
喋るポケモン同士分かるニャ
ニャース「おみゃーは喋るポケモン…いや……」
ニャース「ポケモンに何かが乗り移っている、そんにゃカンジがするにゃ?」
チノ、ティッピー「!?」ギクッ
全員「?」
チノ「な、何を訳のわからない事を!」アセアセ
ティッピー「そ、そうじゃ!」
ムサシ「なーんかよくわかんないけどー?」
コジロウ「とりあえず、そいつがピカチュウなんかメじゃないくらいレアなポケモンってのはわかったぜ?」ニヤッ
ソーナンス「ソーナンス!」ビシッ
チノ「くっ…」サッ
リゼ「ふんっ、こっちもとりあえずお前らが悪党だってことはわかった」
リゼ「悪党は成敗だ!ギース!」
ルカリオ「ウォ!」
カキ「待ってくれ!教官!ここは俺が!」
カキ「(チノにお兄ちゃんのカッコいい所を見せるんだ////)」
リーリエ「私がいいところを見せてチノお姉ちゃんにイイコイイコしてもらうんです!(私がやります!)」
スイレン「本音もれてるよリーリエ」
リゼ「悪は許さん!私が…」
カキ「いや、俺が……!」
リーリエ「チノお姉ちゃんとお風呂で洗いっこしたいです!」
ギャー ギャー
ロケット団「……………」
サトシ「お、おーい……?」
マーマネ「仲間内で争ってる場合じゃ…」
チノ「……狙いはおじいちゃんです……」
チノ「ここは…私がいきます!」
ティッピー「うむ!」
サトシ「チノ!?」
マオ「チノさん!無茶だよ!だってチノさんクソザコナメクジじゃん!」
チノ「あ?」
ムサシ「はんっ!いくわよ!ミミッキュ!」
ミミッキュ「キュー」
コジロウ「ヒドイデ!」
ヒドイデ「ドイデー!」
スイレン「くる!」
マーマネ「チノさん!」
チノ「いきますよ!おじいちゃん!」
ティッピー「おうさ!」
ミミッキュ「キュー……」シュウウ
ミミッキュ「シャー!!」ボンッ
チノ「おじいちゃん!」
ティッピー「むぅん!」ピョン
スゥ
ムサシ「な!?」
チノ「お勉強が足りないですね!おじいちゃんはノーマル・ゴーストタイプです!」
ムサシ「にゃにぃ!」ギリギリ
チノ「おじいちゃん!モフモフする!」
ティッピー「おうさ!チノ!」モフン
ミミッキュ「!?」サッ
ティッピーはモフモフした
しかし何も起こらなかった
ムサシ「何も起こらない………」
コジロウ「ヒドイデ!」
ヒドイデ「ドイデー!」シュピッ
ティッピー「ギャア!」ドサッ
マオ「ティッピー!」
サトシ「やっぱり俺が……」スッ
チノ「……待って下さい!」
サトシ「!?」
コジロウ「ふんっ!雑魚め!」
ムサシ「さっさとゲットするわよ!」
ソーナンス「ソーナンス!」
チノ「………できますかね?」ピカー
ティッピー「……………」ピカー
ロケット団「!?」
サトシ「チノのZリングが……!?」
マーマネ「な、なんで!?ティッピーはノーマルとゴーストタイプでしょ!?それに電気タイプの技なんか持ってない…」
チノ「………モフモフするは何も起こらない代わりにタイプを持たない技…」
チノ「逆に言えば……どんなタイプにもなれます!」
サトシ、マオ、スイレン、マーマネ「!?」
チノ「今のおじいちゃんは……」
チノ「電気タイプです!」
ティッピー「うおおー!」
ティッピー「おうさ!チノ!」ピカーン
サトシ「あ、あれは!?」
ピカチュウ「ピ!?」
ムサシ「な、なに!?」
ティッピー「これが…」
チノ「私達の……!」
チノ、ティッピー「ゼンリョクです(じゃ)!」
ピカーン
スイレン「あれは…電気のZポーズ!」
マーマネ「(可愛い)」
チノ「スパーキング…ギガボルト!!」
ティッピー「おりゃぁぁぁ!!」
バリバリバリバリ
ロケット団「な……!?」
ドッカーン!!
ロケット団「やな感じー!」
ソーナンス
キラーン
チノ「……ふぅ…」
ティッピー「………疲れたわい……」イテテ
サトシ「……すっげー……」
スイレン「……ただのモフモフじゃなかった……」
マーマネ「(惚れた…)」
マオ「あ、あの…チノさん…」
チノ「!」
マオ「そ、その……チノさんの事ちょっと見直したよ…」
マオ「………だから…その……」
チノ「>>56」
マオ「!」
チノ「私と…お友達になってくれますか?」ニヘラ
マオ「う、うん…喜んで…(その笑みはいったい…)」
サトシ「良かったな?チノ?」
チノ「…………………」プイッ
サトシ「(俺の方はまだ許してくれないのか……)」
~アイナ食堂~
マオ「えー、それでは…チノさんとリゼ先生の歓迎を祝って…」
マオ「かんぱーい!」
全員「かんぱーい!」
ワイワイ
リゼ「いやぁ、まさかチノがあんなに成長してるとはな?」
リーリエ「チノお姉ちゃんカッコよかったです!////」
カキ「お兄ちゃんも鼻が高いぞー?」
チノ「ただ言い争ってただけの人達とは違いますから」モグモグ
リゼ、カキ、リーリエ「うっ」グサッ
リーリエ「と、ところでリゼ先生はチノお姉ちゃんと知り合いなんですよね?」
リゼ「ああ、同じ職場で働いていた」
リーリエ「私、そのお話聞きたいです!」キラキラ
カキ「俺も!」
リゼ「ああ、いいぞ!ところで、チノお姉ちゃんってなに?」
リーリエ「あ、私、チノお姉ちゃんと付き合ってますので////」
リゼ「え?」
カキ「なんだと!」ガタッ
ティッピー「(チノも罪な女じゃな)」
マオ「チノさん?私がつくったマオちゃんスペシャルはどう?」
スイレン「おいしい?」
チノ「はい!ココアさんのパンの次に美味しいです!」
マオ「あ、ありがと……」
チノ「はい、スイレンちゃん!セロリです!いっぱい食べて大きくなりましょうね?」ヒョイヒョイ
スイレン「ど…ども……」
チノ「……マオちゃんとスイレンちゃんを見てるとマヤさんとメグさんを思い出します……」
マオ「マヤさん?」
スイレン「メグさん?」
チノ「はい…私が前に居た街での新夕張です……」
マオ「へぇ、親友か…」
スイレン「どんな人か気になるかも…」
チノ「そうですね……私がピカチュウだとしたら…」
チノ「マヤさんとメグさんはエモンガとデデンネ…そんなカンジです…」
スイレン「(どういう意味だろ)」
マオ「>>58」
チノ「はい…私が前に居た街での新夕張です……」
新夕張→親友
安価下
チノ「ま、そんなとこですかね?」モグモグ
スイレン「(本当かな?)」
サトシ「でさー」
マーマネ「へー」
チノ「………ん?」
チノ「サトシくん!」
サトシ「え?な、なに?」ビクッ
チノ「そ、その電気Zと違うそれは何ですか!?」
サトシ「ああ、これ?ノーマルZだよ!」
チノ「ノーマルZ?」
サトシ「ああ!」キラン
チノ「(ノーマルZ…あるとは思ったけど、やはりデンキZの他にも……)」
チノ「(ポケモンマスターを目指す身としてはゲットしておかなくては…)」
チノ「サトシくん!そのノーマルZは何処で手に入れたしのですか!」
サトシ「………え?」
チノ「昨日お風呂を覗いたの許してあげますから、教えて下さい!」
サトシ「ちょ……」
マオ「え?お風呂?どういう事?」
サトシ「いや……その……」
リーリエ、カキ「」 ガタッ
サトシ「!?」
スイレン「さ、サトシがあんな女に……?」ガタガタ
サトシ「ひぃ……!」ビクッ
チノ「サトシくん!早く教えて下さい!じゃないと許しませんよ!」
サトシ「いや、その……」
リーリエ「サトシ…許しません!ジュンサーさんに通報します!」
カキ「サトシィ……!」ギリ
スイレン「……サトシ、私が目を覚まさせてアゲル……」
サトシ「ちょ………」
マオ「外でやってね」
リゼ「コーヒーうまっ」
マーマネ「帰ろうかトゲデマル」
トゲデマル「マル!」
イヤァァァァー
チノ「成る程……ではサトシくんはその島キングの原さんという方の試練を受けてノーマルZをゲットしたのですね?」
リーリエ「はい!そうですお姉ちゃん!」
ティッピー「いい天気じゃのう」
リーリエ「あ、お姉ちゃん!つきましたよ!」
リーリエ「ハラさんの家です!」
~ハラの家~
チノ「原さん、いらっしゃいますか?」コンコン
ガチャッ
ハラ「どなたですかな?」
リーリエ「あの…アローラです、ハラさん」
ハラ「おお…君は確かサトシくんの友達の……何の用ですかな?」
リーリエ「実は今日は私ではなく……」
チノ「アローラ、初めましてです原さん」ペコリ
ハラ「ん?君は?」
チノ「私、サトシくんの姉でチノと申します」
ハラ「サトシくんのお姉さん…(同い年にしか見えない…)」
ハラ「ん?」
ティッピー「なにみとんじゃ」
ハラ「……変わったポケモンをお持ちで…(喋った?)」
チノ「相棒のティッピーです」
チノ「………突然ですが原さん……」
ハラ「?」
チノ「………私に…ノーマルZ頂戴…?」ウワメ
ハラ「!?」
チノはゆうわくを使った
リーリエ「ハラさん……」
リーリエ「……お姉ちゃんのお願い…聞いてあげて下さい?」ウワメ
リーリエもゆうわくを使った
ハラ「>>62」
ハラ「では、試練を受けてもらいますぞ?」スッ
リーリエ「(私達の誘惑が効かない!?)」
チノ「(まさかこの人イ○ポ!?)」
ハラ「(私は大人でボインな女性が好みですぞ。10年後に出直してきて下され)」
シロン「コーン!」ペロペロ
ティッピー「こりゃ!やめんかい!」
ハラ「…………」スタスタ
チノ「こ、こんな薄暗い所に私達を連れてきてどうするつもりですか!」
ハラ「………もうすぐつきますぞ」スタスタ
リーリエ「お姉ちゃん!私、怖い!」ギュッ
チノ「お姉ちゃんがついてるから、大丈夫ですよ?リーリエ」ナデナデ
ハラ「百合百合しますぞ」
ハラ「……………」ピタッ
ハラ「つきましたぞ」
チノ、リーリエ「!」
主グース「シャー!」
チノ「あ、あれは……!?」ビクッ
リーリエ「デカグース!?」ビクッ
リーリエ「で、でも……あの大きさは…」
ハラ「彼は主デカグース」
チノ「主デカグース!?」
ハラ「ノーマルのZクリスタルが欲しければ…」
ハラ「彼を倒し、試練を乗り越えてみなされ!」
リーリエ「チノお姉ちゃん…」
チノ「………………」グッ
チノ「いきますよ!おじいちゃん!」
ティッピー「え!?あれと戦うのか!?」ビクッ
ハラ「(さて…サトシくんのお姉さんというあなたと、あの謎のポケモンの力…)」
ハラ「見せて頂きますぞ!」
主グース「シャー!!」シュンッ
リーリエ「チノお姉ちゃん!デカグースが来ます!」
チノ「おじいちゃん!避けて下さい!」
ティッピー「ひぇっ!」ピョン
スカッ
ハラ「ほう、あれを避けるとは…」
主グース「ガルルル!」
チノ「おじいちゃん!モフモ…」
主グース「ガルァ!」ギラン
リーリエ「あれは"噛みつく"!ゴーストタイプのティッピーには効果抜群です!」
ティッピー「ギィアアアー!!」
チノ「おじいちゃん!」
主グース「グルルル!」
チノ「くっ……」
ハラ「どうしましたかな?もう終わりですかな?」
チノ「………こうなったら…」
チノ「おじいちゃん!昨日覚えた新技を使いますよ!」
ティッピー「……あれを使うのかチノよ…!」
リーリエ「新技!?」
ハラ「ほう?」
チノ「おじいちゃん!」
チノ「ぴょんぴょんする!」
"ぴょんぴょんする"の効果
安価 近いレスの中
ピョンピョンピョンピョンピョンピョン
主グース「!?」
ハラ「ぴょ、"ぴょんぴょんする"ですと!?」
リーリエ「聞いた事の無い技ですね…」
シロン「コーン?」
チノ「説明しましょう!」ヌッ
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
チノ「"ぴょんぴょん"とは"モフモフする"と同じく、ティッピーの専用技です」
チノ「モフモフするはおじいちゃんやおじいちゃんの技を様々なタイプに変える事のできる技…そして…」
チノ「ぴょんぴょんするは自分の心を奮い立たせ、おじいちゃんの攻撃翌力と素早さを二段階上げる技です!」
ハラ「な、なんと…そんな事が!?」
リーリエ「……凄い…」
チノ「おじいちゃん!」
ティッピー「おうよ!」シュンッ
主グース「!?」
ハラ「な、なんと!あの主デカグースが反応すらできない速度!?」
リーリエ「凄いです!ティッピー!」
チノ「今です!おじいちゃん!」
チノ「モフモフする!」
ティッピー「うぉりゃあ!」モフン
主グース「グル……」タジ
チノ「おじいちゃん!」ピカー
ティッピー「いくぞ!チノ!」ピカー
ハラ「あ、あれは…まさか…」
リーリエ「出ますね」
リーリエ「チノお姉ちゃんのZ技が!」ニッ
ハラ「!?」
ハラ「(てゆーか、お姉ちゃんって…この子もサトシくんと兄妹なのか…?)」
ハラ「………君もサトシくんと兄妹なのですかな?」
リーリエ「………?違いますけど?」
ハラ「???」
ティッピー「これが…」
チノ「私達の……」
チノ、ティッピー「ゼンリョクです(じゃ)!!」
ピカー
ハラ「!」
主グース「グル……」
チノ「スパーキング!ギガボルト!!」
ティッピー「うぉりゃあああ!」
バリバリバリバリ
主グース「グルァァァ!!」バリバリ
主グース「」バタリ
チノ「ふぅ、なんとかですね?おじいちゃん?」
ティッピー「…わしゃ疲れたわい…」ヘナッ
ハラ「(この少女とあのポケモン…侮れませんな…)」
コロン
チノ「!」
チノ「これは……」ヒョイ
ハラ「ノーマルのZクリスタルですぞ。主デカグースがチノ殿を認めた証ですな」
チノ「主デカグースが……」
チノ「(ありがとうございます!主デカグース…)」
チノ「(あなたとのバトル…とても心がぴょんぴょんしました!)」グッ
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
チノ「……はい!」
チノ「ノーマルZクリスタル!ゲットです!」キラン
ティッピー「なのじゃ!」ピョン
リーリエ「>>68」
チノ「祝勝会…」ワクワク
ティッピー「(あのチノにこんなに友達が…)」ジーン
ハラ「……………」
ハラ「……チノ殿」
チノ「? なんですか?」
ハラ「私…今の試練でチノ殿とそのポケモンに興味が湧きましたぞ!」
チノ「………え!?」ギョッ
チノ「……あの…原さん…すみません…」
チノ「私…男の人は苦手で…その…」
リーリエ「そ、そうです!そもそもチノお姉ちゃんとは私が付き合っています!」
チノ「え?」
ハラ「そういう意味ではありません」
チノ「……ではどういう意味でしょうか?」
ハラ「……チノ殿。大試練を受けてみるつもりはありませんかな?」
チノ「………大試練?」
~ラビットハウス アローラ店(元、ククイハウス)~
チノ「……ふぅ、やはりコーヒーを淹れていると落ち着きますね?おじいちゃん」トクトク
ティッピー「うむ!やはりこれじゃな」
マーマネ「まさかあの謎の大爆発から1日で喫茶店になるなんて…」
チノ「リゼさんに泣きついたら一発でしたよ」
マオ「リゼ先生ってお金持ちだったんだ…」
チノ「はい、お金とおっ○いだけが取り柄みたいなものですからね」
マオ「そ、そう……」
スイレン「喫茶店になっちゃったけど…いいの?サトシ?」
サトシ「……もう諦めたよ…」
ピカチュウ「ピッカー」
リーリエ「ふふっ、でも私、この衣装気に入っちゃいました!」クルクル
マオ「(実は私も……)」
スイレン「に、似合うかなサトシ?」ドキドキ
サトシ「え?ああ、いいんじゃないか?」
スイレン「/////」
カキ「(あの衣装…ホシにも着て貰いたいな…)」ホワーン
チノ「ふふっ、まるで木組みの街に居るみたいですね?おじいちゃん」
ティッピー「まったくじゃ」ゴクゴク
チノ「楽勝でしたよ。ね?おじいちゃん」
ティッピー「う、うむ……」
サトシ「俺は結構苦戦したのに…すっげーなチノ!」
チノ「才能の差ですかね?」ドヤッ
カキ「チノの活躍見たかったなぁ…」
リーリエ「チノお姉ちゃん、とってもカッコ良かったですよ?」
カキ「いいなぁ…リーリエ…」
スイレン「でも、次はハラさんとバトルなんでしょ?」
チノ「ええ、原さん直々に私と戦ってくれと」
マオ「勝算はあるの?」
チノ「当然です!」ドヤッ
マーマネ「ほ、本当!」
チノ「……原さんは格闘タイプ専門、そしてティッピーはゴーストタイプ……」
チノ「ね?」
マオ「だからなに?」
「すみませーん、コーヒー1杯いいですか?」
チノ「はい、ただいま……って、あ、貴女は!?」
サトシ「え?」
チノ「青山さん!」
青山「アローラですチノさん」ニコッ
マオ「青山さん……?」
リーリエ「知り合いですか?チノお姉ちゃん」
マーマネ「(美人だ)」
チノ「は、はい…!この人は私が前に居た街での常連客の方です!」
チノ「自称小説書きで、小説のアイディア探しと言って、コーヒー1杯でどこまでも粘り、制服姿の私達を視姦してニヤニヤしてるロリコンさんです!」
スイレン「ロリコン…!?」ヒエッ
青山「あらあら、自称じゃないです」ヒョイ
マオ「……ウサギになったバリスタ?」
青山「私が書いた本です」ニコッ
チノ「青山ブルーマウンテン…通称青ブルマ……!」
マオ「青ブルマ!?」
リーリエ「青ブルマ…素敵な響きですね?」
チノ「青山さん……何故アローラに!?」
青山「>>71」
チノちゃんの入浴中の写真と一緒に送られてきたので居ても立っても居られずに
サトシ「青ブルマさん、博士の事知ってるの?」
青山「はい、私がアローラに居た時にお世話になりまして、今でもろりともだちです」ニコッ
サトシ「(ろりともだち?)」
青山「ちなみに、お見舞いLINEにはチノさんの入浴画像も添付してありました」ニコニコ
チノ「ジュンサーさんに通報します」ピポパ
青山「あ、あ、待って下さい~!」
カキ、マーマネ、スイレン、マオ「(なんだこの人……)」
青山「……それにしても…」チラッ
リーリエ、マオ、スイレン「?」
青山「その制服を見ていると、まるでラビットハウスにいるかのようですね?」ニコッ
チノ「は、はぁ……」
青山「………年端もいかぬ可憐な少女達の制服姿…そそります…」チロッ
青山「あ、あくまで小説の参考で」
リーリエ「ひぃぃぃ…」ゾクッ
マオ「うわっ…」サッ
スイレン「……この人、気持ち悪い」
青山「おっと」コロン
全員「?」
青山「マスターから頂いた大切な万年筆を落としてしまいました…」ヒロイヒロイ
リーリエ「あ、あの…大丈夫ですか?」
青山「………………」ジーッ
リーリエ「ひぃ!?」
リーリエ「お、お姉ちゃん!今この人!私のスカートの中を!」ギュッ
チノ「青ブルマァ!私の妹に何してるんですか!」サッ
青山「白ですね(不可抗力です~)」
マオ「うわっ」
スイレン「きもっ」
青山「……ところでチノさん…島キングのハラさんに挑むとか?」
チノ「…………唐突ですね」
青山「………私とバトルしませんか?」
チノ「……え!?」
青山「もし私が勝ったら……小説の参考の為にチノさんのおパンツを下さい……」
青山「今履いているやつを」ニヤッ
チノ「!?」
青ブルマのポケモン
幻伝説UB以外の未登場ポケモン
一番近いレス
サトシ「チノ!」
チノ「……可愛い妹達の為……少女の敵は私が成敗します!」
チノ「お姉ちゃんとして!」
チノ「いきますよ!おじいちゃん!」
ティッピー「うむ!よく言ったぞ!チノよ!」ピョコン
リーリエ「……チノお姉ちゃん…」ジーン
スイレン、マオ「(いつの間に妹に…)」
青山「ふふっ、お姉ちゃん…ですか?まるでココアさんみたいですね?チノさん…?」クスッ
チノ「!?////」
青山「みどりちゃん!いきますよ!」ボンッ
シャンデラ「デラー!」
サトシ「あれは!」
カキ「シャンデラだ!」
マーマネ「(何でみどりちゃん?)」
チノ「即効決めますよ!おじいちゃん!ぴょんぴょん……」
青山「みどりちゃん!驚かす!」
シャンデラ「デラー!」
ワッ!!
ティッピー「ひゃっ!」ビクッ
サトシ「ティッピーが怯んだ!」
チノ「お、おじいちゃん!」
青山「………スキだらけ……そしてワンパターンですね?チノさん?」
チノ「っ…………!」
青山「みどりちゃん!熱風!」
シャンデラ「デララー!」
ボオゥ
ティッピー「アヂー!!」
チノ「そ、そんな……!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
青山「ふふっ、チノさんは攻撃のパターンが少な過ぎです」
チノ「!」
青山「そんなんでよく島キングに勝つと言えましたね?」ニコッ
チノ「………くっ……!」
青山「さて、チノさん?おパンツを脱ぐ準備を……」
シャンデラ「デラー」
サトシ「チノー!」
チノ「(大爆発はノーマルタイプの技…ゴーストタイプのシャンデラには効きません…それに……)」チラッ
チノ「(青ブルマさんの事です…モフモフするスキは与えてくれないでしょう…)」
青山「ふふふ」
チノ「………どうすれば………」
チノ「!」
チノ「………スキ……」
青山「あ、あくまで小説の参考の為に」
チノ「………青山さん?」
青山「?」
チノ「…………私、負けるのいや…」ウルウル
青山「!?」ドキン
チノはゆうわくを使った
青山「はぅぅ////」キュンキュン
効果抜群だ
チノ「今です!おじいちゃん!モフモフする!」
ティッピー「アヂー!」モフン
サトシ「いいのか…これ……?」
チノ「おじいちゃん!」シュパー
ティッピー「おうさ!」ピカー
青山「!?」
チノ、ティッピー「スパーキングギガボルト!」
バリバリ
シャンデラ「でらー!」バリバリ
シャンデラ「」ドサッ
青山「あ、あ~!みどりちゃん!」
カキ「やった!チノが勝ったぞ!」
リーリエ「さすがチノお姉ちゃんです!」
サトシ、マオ、スイレン、マーマネ「(おいおい……)」
青山「お、おパンツが……」ガクッ
チノ「残念でしたね?青山さん!」
チノ「私の…勝ちです!」ドーン
青山「>>77」
青山「ですが…負けは負けです…おめでとうございます。チノさん」スッ
チノ「触らないで下さい」サッ
青山「あれ?」
ウー ウー
全員「!」
ジュンサー「通報をくれたのは誰ですか!」
チノ「あ、私です」
チノ「あそこの変態さん、私の入浴画像持ってます」
青山「!?」
ジュンサー「………ちょっと携帯電話を見せて頂けますか?」
青山「え?え?」
全員「(マジで通報したんだ……)」
ジュンサー「………これは酷い……この子以外にも酷い画像が……」ピッピッ
青山「い、いや…その…これは小説の参考にと………」アセアセ
ジュンサー「…署まで同行頂きます」カシャ
青山「!?」
青山「あ、あの……チノさん………!?」
チノ「………恐らく調べればもっと余罪が出てくるハズです。徹底的にお願いします」
ジュンサー「……貴女も辛かったのね…」
ジュンサー「ご協力、感謝致します!」ビシッ
チノ「いえ!」ビシッ
青山「ちょ、ちょ………」
ジュンサー「来なさい!」グイッ
青山「あ、あ、あ、あ~れ~」
ウー ウー ウー
スイレン「青ブルマさん連れてかれちゃったね」
マオ「………うん…」
チノ「……………………」
チノ「(確かに青山さんの言った通り、私の戦闘パターンは少ない…)」
チノ「(原さんはイ○ポなので私のゆうわくも効かないでしょう…いったいどうすれば……)」
ティッピー「ほぇ~疲れたわい…」
サトシ「なぁ、青ブルマさんはどうなるんだ……?」
カキ「……聞くな……!」
~ハウオリショッピングモール~
チノ「今日は付き合わせてすみません、マーマネくん」
マーマネ「え?べ、別にいいよ!チノさん!」モジモジ
チノ「マーマネくんはポケモンに詳しいと聞いたので…どうかティッピーにあった技マシンを探して欲しいのです」
マーマネ「ま、任せてよチノさん!」
マーマネ「(よーし!チノさんにいいとこ見せるぞー!)」フンス
マーマネ「(それにしても…)」チラッ
ティッピー「お出かけじゃお出かけじゃー!」ルンルン
チノ「おじいちゃん、人の頭の上で暴れないで下さい。捨てていきますよ?」
ティッピー「……ゴメンナサイ…」シュン
マーマネ「(可愛い////)」
チノ「?」
マーマネ「!」プイッ
トゲデマル「マルルー♪」トコトコ
マーマネ「(休みの日にチノさんと二人で買い物なんて僕は幸せ者だ……)」ホワーン
マーマネ「(これってまるで……)」
チノ「……?さっきからどうかしたのですか?マーマネくん?」
チノ「様子がおかしいですよ?」
マーマネ「い、いや…その……」モジッ
チノ「?」
マーマネ「な、なんかデートみたいだなっ……て…////」テレッ
チノ「>>80」
マーマネ「え、えと……(怒ってる!?)」ビクッ
マーマネ「あっ!あそこのアイス屋のアイス美味しいんだよチノさん!」
チノ「!」
マーマネ「ぼ、僕!買ってくるねー!」タッタッタ
マーマネ「ど、どう?チノさん……?」ドキドキ
チノ「………美味しいです!」キラキラ
マーマネ「(機嫌直ったみたいよかっなぁ…)」ホッ
マーマネ「(それにしても…アイスで機嫌が直るなんて可愛いなぁ)」ウットリ
ティッピー「チノ!わしにも一口くれー!」
チノ「嫌です。ばっちいです」
ティッピー「!?」
~ハウオリデパート~
マーマネ「僕が昨日調べたところによると、ティッピーに合う技マシンはコレとコレとコレかなぁ?」
チノ「うーん………」
チノ「(………どれも高い……)」
チノ「………………」
マーマネ「どれにする?チノさん?」
チノ「………マーマネくん…」
マーマネ「へ?」
チノ「………私、お財布忘れちゃった…」ウルウル
チノはゆうわくを使った
マーマネ「ぼ、僕が全部買ってあげるよぉ/////」デレー
マーマネは貯金をおろした
ジャララ
チノ「マーマネくん、今日はこんなにたくさん買っていただいてありがとうございました!」ニコニコ
マーマネ「い、いやぁ…チノさんの為だもん!」
マーマネ「(暫くお小遣い無しだな…コレ…)」
チノ「さてと…」スクッ
マーマネ「(よ、よし!チノさんを家に誘うぞ!)」ドキドキ
チノ「帰りますか」
マーマネ「………へ?」
チノ「………?だって、もう用は済みましたし…」
チノ「帰って作りかけのボトルシップを作らなきゃ」
マーマネ「>>82」
チノ「!」ピクッ
マーマネ「家にレアなボトルシップあるんだよねぇ…」
チノ「…………………」
マーマネ「……寄ってく?」
チノ「…………………」
~ラビットハウス アローラ店~
チノの部屋
サトシ「くっそ~!チノのやつ…」フキフキ
サトシ「何が『私が出かけてる間、私の部屋の掃除をしておいて下さい。弟の役目でしょ?』だよ!」フキフキ
サトシ「俺はチノの弟じゃねーっつーの!」フキフキ
サトシ「な?ピカチュウ?」フキフキ
ピカチュウ「ピーカー」フキフキ
サトシ「たくっ!」フキフキ
サトシ「……っと…うわっ!」ツルッ
ピカチュウ「ピカピ!」
パリン
ズテン
サトシ「いてて……」
ピカチュウ「ピカ一!」
サトシ「ははっ、大丈夫だよ?ピカチュウ?」
ピカチュウ「ピィ…」
ジャリ
サトシ「ん?」
サトシ「……なんだこの破片……」ヒョイッ
ピカチュウ「ピーカ?」
サトシ「…………これって…」
サトシ「ち、チノが大切に作ってたボトルシップ……」サーッ
サトシ「………割ってしまった…ヤバい……」
ピカチュウ「ピー……」
ピカチュウ「ピ、ピッカー!」アセアセ
ガタッ
「ただいまー」
サトシ、ピカチュウ「!?」ビクッ
チノ「ただいまー!」
ドタドタドタ
サトシ「お、お帰り!チノ!早かったな!」
サトシ「いい技マシンはあったか?」
ピカチュウ「ピ、ピカ!」
チノ「ええ、まぁ…」
ティッピー「」ボロッ
サトシ「……ティッピー黒焦げだけどどうしたの?」
チノ「マーマネくんの家に寄ったら、いきなり手を握られたもので…」
チノ「身の危険を感じたので軽く大爆発してきました」
チノ「正当防衛です」
サトシ「そ、そうか…(マーマネ大丈夫かな?)」
チノ「………そんな事より、部屋の掃除はやっておいてくれましたか?」
サトシ、ピカチュウ「!?」ビクッ
チノ「……………」ジトー
サトシ「や、その……ははっ……」
ピカチュウ「ピー……」
チノ「………まぁ、いいです」スッ
サトシ「!!」
サトシ「ど、どこ行くんだ!?」
チノ「? 部屋で技マシンの選別をしようと思ってるんですが?」
サトシ「ま、まずは先に飯でも食わない?」
チノ「………怪しい…」ジトー
サトシ「な、なにが?」アセアセ
チノ「………まさかサトシくん、私のパンツをモフモフしたりしてないでしょうね?」ゴミヲミルヨウナメ
サトシ「してないよ!」
チノ「……………」スッ
サトシ「あっ!ちょっ!」
サトシ「ま、待って!」
ピカチュウ「ピッカー!」
チノ「………………」
ガチャッ
ジャリ
チノ「………ジャリッ?」
サトシ「……ひっ…」ビクッ
チノ「……これは…」ヒョイッ
チノ「………私が楽しみに作っていたボトルシップの破片……」
チノ「………………サトシくん?」
サトシ「そ、その!ごめんチノ!」ドケザー
ピカチュウ「ピカー!」ドケザー
サトシ「チノの部屋を掃除してたらウッカリ落としちゃって…!」
ピカチュウ「ピー!」
チノ「…………………」
サトシ「ゆ、許して!」
ピカチュウ「ピカー!」
チノ「>>86」
サトシ「ひぃぃ……」ビクビク
ピカチュウ「ピィィ…」ガタガタ
チノ「……………………」
チノ「冗談ですよ」ハァ
サトシ「………へ?」
チノ「まぁ、部屋の掃除を頼んだのは私ですし、正直に言ってくれたんで今回は許してあげます」
チノ「怪我はありませんでしたか?」
サトシ「チノォ……」ウルウル
ピカチュウ「ピィィ!」グスッ
チノ「ほらっ、泣いてないで早く割れたボトルシップの掃除を手伝って下さい?」
サトシ「ち、チノが初めてお姉さんに見える…」グスッ
ピカチュウ「ビィ…」グスッ
チノ「………腹切りますか?」
サトシ「………ゴメンナサイ…」
ピカチュウ「ピ……」
ティッピー「」ボロッ
翌日
~ポケモンスクール~
チノ「アローラです!」
サトシ「アローラ!」
マオ「アローラ!今日も姉弟仲良く登校?」
サトシ「弟じゃないよ!」
スイレン「(羨ましい…)」
カキ「ん?マーマネは休みか?」
マオ「昨日謎の大爆発に巻き込まれて、今日は病院だってさ」
スイレン「最近多いね?怖い…」
カキ「………心配だな…」
サトシ、チノ「……………………」
ティッピー「ふぉー!今日もいい天気じゃわい!」
マオ「アローラ!リーリエ!」
チノ「? どうしたんですか?リーリエちゃん。何か元気が無いようですが…」
リーリエ「………実は……」
サトシ「怪盗ラパン!?」
スイレン「なにそれ?」
リーリエ「はい…今朝うちのポストにその怪盗ラパンという方から予告状が…」
チノ「………怪盗ラパン…」
リーリエ「……チノお姉ちゃんがハラさんとの大試練が控えているというのに…ごめんなさい……」
チノ「気にしないで下さい!悪いのはリーリエちゃんではなく、怪盗ラパンですから!」
カキ「しかし…怪盗ラパンなんて聞いた事ないな……」
マオ「えーと、なになに……?」ピラッ
怪盗ラパンがリーリエの家から盗もうとしてる物
>>90
マオ「なんじゃこりゃ?」
サトシ「パンツって……」
カキ「とんだ変態野郎だな…」
リーリエ「お姉ちゃん!私、怖い!」ダキッ
リーリエ「私のおパンツは…チノお姉ちゃんだけの物なのに……!」グスッ
チノ「リーリエちゃん…」ナデナデ
スイレン「今、何気に問題発言が聞こえなかった?」
マオ「でもどうする…?やっぱジュンサーさんに…」
チノ「……私の妹のおパンツ手を出そうとは…許せません!怪盗ラパン!」ワナワナ
サトシ「チノ?」
カキ「よし!俺達で怪盗ラパンを捕まえるんだな!」
チノ「女の子の家に泊まろうとか、デリカシーが無いですね!カキくん!」
カキ「ご、ごめん…」
サトシ「じゃあ、どうすんだよチノ?」
チノ「ついに出動する時が来ましたね?
」フフフ
マオ「え?」
チノ「チマメ隊(アローラすがた)の出番です!」ビシッ
スイレン「チマメ隊(アローラすがた)?」
チノ「チ(私)マ(マオちゃん)メ(スイレンちゃん)でチマメ隊です!」
マオ「な…勝手に…」
スイレン「ちょっと待って!」
チノ「なんですか?」
スイレン「何で私が"メ"なの?」
チノ「細かい事は気にしないで下さい」
リーリエ「そうですよスイレン」
スイレン「いやいや…」
チノ「では、チマメ探偵団!出撃です!」
リーリエ「おー!」
マオ「お、おー?」
スイレン「………オー…」
リーリエ「つきました。今日はよろしくお願いします」
マオ「久しぶりにリーリエの家にきたなー」
スイレン「…でっかい…」
チノ「(大きい…です…)」オクチアングリ
ジェイムズ「お帰りなさいませお嬢様」
リーリエ「ただいま、ジェイムズさん!今日はお友達も一緒です!」
ジェイムズ「これはこれは…マオ様、スイレン様」
マオ「お、お久しぶりでーす」
スイレン「ども…」ペコリ
ジェイムズ「! そちらの方は?」
チノ「チノデス…」ボソボソ
マオ「(相変わらず人見知り激しいなぁ…)」
ジェイムズ「>>93」
チノ「(な、なんですかこの人!人をジロジロと見て!私に惚れたんですか!?勘弁して下さいよ!)」ビクッ
ティッピー「おお!リーリエの家は庭が広いのぅ!」ピョコン
チノ「おじいちゃん」
リーリエ「ふふっ、好きなだけお庭で遊んでいいですよ?ティッピー」
ティッピー「本当か?心がぴょんぴょんするのぅ!」ピョンピョン
ティッピー「ん?」
ジェイムズ「?」
ティッピー「ジェイムズ?」
ジェイムズ「! ぽ、ポケモンが喋った?」
チノ「ふ、腹話術です!」アセアセ
リーリエ「チノお姉ちゃんは腹話術の天才なんですよ?」
ジェイムズ「そ、そうでございますか…」
マオ「(てゆーか、ずっと思ってけど、あれが腹話術って…)」
スイレン「(怪しい…)」ジーッ
チノ「おじいちゃん!少し自重して下さい!」ヒソッ
ティッピー「す、すまん…」ヒソッ
ジェイムズ「(今の声は……)」
リーリエ「皆さん、立ち話もなんですし、とりあえず中へ!」ニコッ
ティッピー「うぎゃー!やめれー!」ピョンピョン
シロン「コーン!」ガバッ
リーリエ「ふふっ、シロンとティッピーもすっかり仲良しですね?」
スイレン「そ、そうだね……」
マオ「(仲良し?)」
チノ「(高そうな物がいっぱい…)」ジーッ
チノ「(ひとつくらい持ってってもバレないかな?)」
リーリエ「チノお姉ちゃん?」
チノ「!」ビクッ
リーリエ「何をしているのですか?」
チノ「>>95」
マオ「(目が泳いでる…)」
スイレン「(目が泳いでる…)」
リーリエ「………チノお姉ちゃん…」ワナワナ
チノ「ひっ!な、なんですか!?」
リーリエ「私!チノお姉ちゃんのそういう優しいところ大好きです!」キラキラ
チノ「あ、ありがとうございます…」
チノ「(うっ、罪悪感が……)」ズキッ
マオ「………それで…状況を整理すると、その変態……怪盗ラパンは午前0時にリーリエのおパンツを盗みにくるって事?」
ジェイムズ「……はい、そうでございます…」
チノ「(午前0時…起きていられるでしょうか……)」
リーリエ「しかし…何故怪盗ラパンという方は、わ、私のオパンツなんかを…////」
マオ「(照れてる…可愛い…)」
チノ「(照れてます、可愛いです)」
スイレン「でも、女の子のおパンツを盗むなんて許せないよ!」ガタッ
マオ「うん、私も同感!」
リーリエ「スイレン…マオ……」ジーン
チノ「怪盗ラパン…女の敵です!必ず捕まえてケチョンケチョンにしましょう!」
リーリエ「チノお姉ちゃん////」
ティッピー「して、チノや…何か作戦はあるのか?」
チノ「はい!私に任せて下さいおじいちゃん!」
スイレン「(絶対に腹話術じゃないよね)」
マオ「(もう完全に会話してるよね)」
リーリエ「(チノお姉ちゃんカッコいい)」
チノ「私の作戦はこれです!」
チノがラパンを捕まえる為に立てた作戦
安価 近いレスの中
チノ「まずはリーリエちゃん…」
リーリエ「は、はい!」
チノ「パンツを下さい!」
マオ「は?」
スイレン「ちょと意味が……」
リーリエ「あ、あの…ここでは何ですからおトイレで////」ドキドキ
マオ、スイレン「!?」
ティッピー「若いのぅ」ハッハッハ
ジェイムズ「まったくですな」ホッホッホ
チノ「あ、今履いてるのではないです」
リーリエ「そ、そうですか…」ガックリーリエ
マオ、スイレン「(何故ガッカリする?)」
チノ「………私が考えた作戦…それは…」
チノ「おパンツを餌にラパンを落とし穴に落とそう作戦です!」ドーン
マオ「はい解散」
チノ「な、何で!?」
スイレン「ここお屋敷の中だよ?どうやって落とし穴を掘るの?」
チノ「うっ……」
スイレン「だいたいラパンはリーリエのどのおパンツを狙ってるかもわからないよね?」
チノ「……………」
チノ「も、文句言うなら、マオちゃんととスイレンちゃんも作戦考えて下さいよ!」ウガー
スイレン「うわっ…」
マオ「逆ギレした……」
リーリエ「…………それなら大丈夫です!」
チノ、マオ、スイレン「?」
リーリエ「私の白おパンツを全部集めて拷問部屋に仕掛けましょう!」
スイレン「ご、拷問部屋!?」
チノ「ひっ…」
マオ「なに……それ…」
リーリエ「………知りたいですか?」
マオ「いや……いい…」
リーリエ「そして拷問部屋に監視カメラを仕掛けておけばバッチリーリエですね!」
スイレン「う、うん…」
マオ「そうだね……」
リーリエ「お姉ちゃん!お姉ちゃんの作戦、とても素晴らしいですよ!」
チノ「ひっ……そ、そうですね……」ビクッ
夜
マオ「リーリエの家の晩御飯美味しい!」
スイレン「リーリエ、いつもこんなご馳走食べてるの?」
リーリエ「? 普通じゃないですか?」
マオ、スイレン「………そ、そうだね…」
チノ「スイレンちゃん、セロリです!いっぱい食べて大きくなりましょうね!」ヒョイヒョイ
スイレン「好き嫌いはダメだよチノちゃん………」
ティッピー「チノ!わしにも肉くれ!」
チノ「ティッピーはポケモンフーズでも食べてて下さい」
マオ「………それにしても…0時までは長いなぁ…」
スイレン「……何かして遊ぶ?」
チノ「………そうですねぇ…」
リーリエ「>>101」
スイレン「いいね!」
マオ「やろうやろう!」
チノ「私、トランプ強いですよ?」
コチコチ
マオ「さあ、チノさん、どうぞ~?」
チノ「おじいちゃん」ヒソッ
ティッピー「右じゃ」ヒソッ
チノ「うーん、右にします」スッ
チノ「あ!上がりました!」
マオ「あ~、またチノさんが一番かぁ…」
リーリエ「チノお姉ちゃん強いです!」
スイレン「(さっきからティッピーがマオちゃんの札を見てた気がするけど、面倒臭いからスルーしよう)」
コチコチ
マオ「ふぁ~…今何時~?」ゴシゴシ
リーリエ「も、もうすぐ0時です…」
スイレン「……眠い……」
チノ「ZZZ」
スイレン「……チノちゃん寝ちゃってる…」
マオ「子供か…」
リーリエ「(夜起きてられないチノお姉ちゃん可愛い////)」
シロン「コーン!」ハッハ
ティッピー「や、やめて…入らない……」ビクビク
マオ「……ラパンはまだ現れないのー?」
リーリエ「……予告状通りだとそろそろのハズなんですが……」
ボーン ボーン
ガラガラガラ
イヤァァァー!!!
リーリエ、マオ、スイレン「!」
マオ「な、なんの音!?い、今叫び声みたいのが……」ビクビク
スイレン「……0時……まさか…!?」
リーリエ「ち、チノお姉ちゃん!起きて下さい!」ユサユサ
チノ「ん~~?」ムニャムニャ
チノ「>>103」
リーリエ「え?」
リーリエ「お、お姉ちゃん…まだ私達には早いよ…////」ポッ
リーリエ「で、でも…お姉ちゃんがどうしてもって言うなら……」ドキドキ
マオ「何遊んでるのよ!」
スイレン「チノちゃん!物音がした!きっとラパンだよ!」
チノ「ラパン!?」ビクッ
チノ「遊んでる場合じゃないです!チマメ探偵団!行きますよ!」
マオ、スイレン「(遊んでたのはそっちじゃん……)」
リーリエ「お姉ちゃんったら///」
チノ「ほらっ!おじいちゃんも!」ムンズ
ティッピー「ひぇっ!」スポッ
シロン「コーン…………」
~拷問部屋~
チノ「そこまでです!怪盗ラパン!」
ガチャッ
怪盗ラパン「ひ、ひぇ……」ニョロ
スイレン「この人がラパン…」
マオ「なんか触手的なものに捕まってる……」
リーリエ「我が家の拷問危惧48種のひとつ、"触手地獄"です」
マオ「そ、そう……」
怪盗ラパン「た、たしゅけて…」ニョロニョロ
チノ「…………ん?」ジロー
チノ「シャロさん……?」
怪盗ラパン「………………」ニョロニョロ
スイレン「え?」
リーリエ「お姉ちゃん…お知り合いですか?」
チノ「………いえ、何となくシャロさんって方に似ているような……」ジーッ
怪盗ラパン「………………」ニョロニョロ
マオ「シャロさんってどんな人なの?」
チノ「>>105」
チノ「優しくて高貴で紅茶に詳しくて少しウサギが苦手な可愛らしい女の子で私の憧れのお姉ちゃん…」
スイレン「凄いスペック…」
怪盗ラパン「チノちゃん……」ウルウル
チノ「……というキャッチフレーズで登場しましたが、実際は」
チノ「ポカブ小屋レベルの家に住む、家も胸も貧しくて、如何わしい店に務めるリゼさんのストーカー女です」
怪盗ラパン「んだと糞チビ!」
マオ「リゼ先生のストーカー…」ヒエッ
リーリエ「い、如何わしいお店とか、不潔です!」キッ
スイレン「チノちゃんの知り合いってロクな人いないね」
チノ「ちなみにロリコン(青ブルマ)の一番のお気に入りです」
怪盗ラパン「コロス」
チノ「? 私はシャロさんの事を言ったまでで、貴女の事は言ってないですよ?ストーカー女さん」
シャロ「チノカス!絶対に許さないわよ!」ブチッ
マオ「チノさんの名前を知ってる…」
スイレン「確定だね」
チノ「ま、シャロさんだろうがラパンだろうが私の妹に手を出すならば許さないですけどね?ティッピー」
ティッピー「おーっす!シャロー!」ピョンッ
シャロ「い、いゃぁぁ!!ウサギー!」
スイレン「リーリエみたいだね」
リーリエ「一緒にしないで下さい!」
シャロ「……くっ!ラパン!」
ドンカラス「かー!」
マオ「!」
リーリエ「ドンカラスです!」
シャロ「ラパン!吹き飛ばし!」
ドンカラス「カーッ!」
ブオン
ティッピー「ぴゃっ!」ドンッ
チノ「おじいちゃん!」
ドンカラス「カー!」
スパスパスパ
スイレン「触手が……!」
シャロ「ふぅ……やっと自由になれた…」
ドンカラス「カー!」バサッ
スイレン「…させない!アシマリ!」
アシマリ「アウ!」
シャロ「!」
スイレン「アシマリ!バブル光線!」
アシマリ「アウー!」ブクブクブク
マオ「私達もいくよ!アママイコ!」
マオ「往復ビンタ!」
アママイコ「アママー」ダッ
シャロ「ラパン!辻斬り!」
ドンカラス「カー!」ズパッ
スイレン、マオ「!」
アシマリ「アウ!」ドカッ
アママイコ「アマー!」ドカッ
リーリエ「シロン!凍える風!」
シロン「コーン!」ヒュオオ
シャロ「……ラパン!悪の波導!」
ドンカラス「カー!」
オオオー
ドッカーン!!
リーリエ「キャア!」
シロン「コン!」
モクモクモク
マオ「くっ…」
スイレン「あいつは……!?」
フハハハハー
全員「!」
シャロ「悪いけどリーリエのおパンツは貰っていくわ?」
シャロ「じゃあね?おチビちゃん達!」
ドンカラス「カー!」
バサッ バサッ
チノ「くっ…待って下さい!シャロさん!」
スイレン「……あの人…強い…!」
リーリエ「……私のおパンツが…」ガクッ
シロン「コーン…」スリスリ
チノ「リーリエちゃん……」
チノ「(……妹一人のおパンツも守れないで何がポケモンマスターですか……)」
チノ「………………」
マオ「リーリエ…」
リーリエ「うぅ…」グスッ
チノ「(……わかっています、まだ諦めるのは早いです)」
チノ「(こんな時、貴女ならきっとこう言うんでしょ?)」
チノ「リーリエちゃん」
リーリエ「!」
チノ「………大丈夫です」スッ
チノ「お姉ちゃんに……任せなさいっ!」ガシッ
~上空~
シャロ「ふふふ…今日も一仕事終わったわー♪」
シャロ「……にしても、チノちゃんもアローラに居たとは驚きねー…」
ドンカラス「カー!」バサッバサッ
シャロ「ま、どのみちここまでくれば追っては……」
マチナサーイ
シャロ「!」バッ
モクロー「クロォ」パタパタ
シャロ「モクロー!?」
チノ「モクロー!木葉!」
モクロー「クロー!」シュパシュパシュパ
ドンカラス「カッ!?」ドカッ
シャロ「ぴゃっ!?ちょ、ちょっとぉ!」
ヒュルルルー
ドッカーン!!
シャロ「いたた……」
ドンカラス「カー……」
ザッ
シャロ「!」
ティッピー「年貢の納め時じゃぞ?シャロ!」
チノ「さぁ!早くリーリエちゃんのおパンツを返して下さい!シャロさん!」
モクロー「クロー!」
シャロ「……まったく…」スクッ
シャロ「チノちゃんの癖に私に刃向かうなんて生意気ね?」
ドンカラス「カー!」
チノ「シャロさんの癖に私に勝つ気とはビックリです」
シャロ「……生意気」
チノ「……シャロさん、何故リーリエちゃんのおパンツを……」
シャロ「>>111」
チノ「あ、青山さんならもうジュンサーさんに捕まりましたよ?」
シャロ「ぴゃっ!?嘘!?」
シャロ「そんな…なら、依頼金はどうすれば……?こっちだって生活かかってんのに……」ブツブツブツ
チノ「………もうリーリエちゃんのおパンツを盗る必要は無いですね?さっさと返して……」
シャロ「……ラパン!」
ドンカラス「カーッ!」ズパッ
チノ「!」
チノ「………なんのつもりですか……?」
シャロ「………返して欲しかったら私に勝ってみなさい?」
チノ「!?」
シャロ「……チノちゃん生意気だし、少しお説教してあげなきゃ?」ニコッ
チノ「……おじいちゃん、ぴょんぴょん…」
シャロ「スキだらけよ!ラパン!」
ドンカラス「カーッ」ズパッ
ティッピー「ひゃう!」ドサッ
チノ「おじいちゃん!」
シャロ「こっちは生活かかってんのよ!貴女達みたいな遊びとは鍛え方が違うわ!」
シャロ「悪の波導!」
ドンカラス「カーッ!!」
オオオー
ティッピー「ぐおおー!」ドサッ
シャロ「ゴーストタイプに悪タイプの技は効果抜群♪」
ティッピー「うぅ……」ヨロッ
チノ「っ…………!」
シャロ「やっぱクチだけみたいね?チノちゃん♪」
チノ「…………まだです」
シャロ「!」
チノ「……妹達と約束しました!お姉ちゃんに任せなさいっ!って!」
シャロ「……なにココアみたいな事言ってんの?」
パアア
シャロ「!」
チノ「……この光は…!」
ティッピー「チノ…どうやら……」
チノ「ええ…出たみたいですね……」
チノ「新技が!」
シャロ「新技!?」
チノ「一か八か…この技に賭けてみます!」
チノ「…カフェラテ、カフェモカ…」
チノ「カプ・チーノ!!」
新技"カプ・チーノ"の説明
安価 近いレスの中
4割で相手を麻痺状態にする
シャロ「な、なに!?」ビクビク
ドンカラス「カ……」ガタガタ
シャロ「ラパンが脅えてる……?」
チノ「いきますよ!シャロさん!」
ピカー
シャロ「ひ、光の束が集まって……」
シャロ「ちょ、ちょっとチノちゃん!私達友達でしょ!そんな強力な技を……!」
チノ「……いくら友達でも……」
チノ「私の妹達に手を出す人は許しません!反省して下さい!」
シャロ「!?」
チノ「やっちゃって下さい!おじいちゃん!」
ティッピー「いくぞ!シャロ!」
ゴオオ
シャロ「ひぇ…」ガタガタ
ドンカラス「カー……」ガタガタ
チノ「カプ・チーノ!!」
ティッピー「せいや!」
ドオーン
カッ
~リーリエの屋敷~
リーリエ「!」
マオ「今なんか……」
スイレン「あっちの方で光が……」
リーリエ「(チノお姉ちゃん…)」
チュンチュン
シャロ「ぴゃっ…」ピリピリ
チノ「この通り!リーリエちゃんのおパンツも取り返したし、家も胸も貧しい小悪党は捕まえましたよ!」ドヤッ
ティッピー「えっへん!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!ありがとうございます!」ダキッ
チノ「ふふ、可愛い妹の為ですから!」ナデナデ
スイレン「凄い…見直したよ!チノちゃん!」
マオ「うん!凄いよ!」
チノ「ふふふ」ドヤッ
ジェイムズ「………どうやら…」ヌッ
ティッピー「!」
ジェイムズ「昔、聞いた通りに自慢のお孫さんをお持ちのようですな?」ニコッ
ティッピー「……じゃろ?」ニッ
ティッピー「チノは……ポケモンマスターになる子じゃからな?」
ジェイムズ「ふふふ、それは楽しみですね?」
マオ「……で……」チラ
シャロ「………ぴゃ……」ピリピリ
マオ「この人どうする?」
チノ「……………………」
スイレン「(てゆーか、何でこの人麻痺してるんだろ?)」
シャロの処遇
安価 近いレスの中
~ポケモンスクール~
チノ「と、言う訳でリゼさん。この小悪党をリゼさんの助手として使って欲しいんです」
リゼ「………別に構わないが…」
シャロ「り、リジェしぇんぱい////」
マオ「(でもこの人リゼ先生のストーカーじゃなかったっけ?)」
リゼ「……ところで何でシャロがアローラに?小悪党ってなんだ?」
チノ「……それはですね、シャロさんがリーリエちゃんのおパンツを……」
シャロ「い、言わないで!」バッ
チノ「モガ」
リゼ「?」
~教室~
ガヤガヤ
サトシ「へー、チノがラパンを捕まえたのかー!」
チノ「ま、余裕でしたね?」ドヤッ
ティッピー「う、うむ…」
サトシ「すっげー!」キラキラ
カキ「さすがチノだ!」
リーリエ「チノお姉ちゃんカッコよすぎて私濡れちゃいました////」
スイレン「そ、そう……」
ガラッ
リゼ「みんな席につけー!」
全員「!」
リゼ「今日は新しい先生を紹介するぞー!」
リゼ「今日から私の助手をするシャロだ!」
シャロ「よ、よろしく////」ドキドキ
カキ「な、なんだ…?どことなく気品が…」ゴクリ
サトシ「……ひょっとしてリーリエみたいにお嬢様ってやつかな…?」
リーリエ「一緒にしないで下さい!」
ザワザワ
シャロ「>>118」
シャロ「(それに…)」チラッ
リゼ「?」
シャロ「(リゼ先輩と運命共同体ってやつ?素敵////)」ポッ
チノ「なに紅くなってるんですかシャロさん?気持ち悪いです」
ワイワイ
ドンカラス「カー!」
サトシ「うわーっ!シャロ先生のドンカラスつよそー!」
カキ「毛並みもツヤツヤだ…よく手入れされているな」ファサッ
シャロ「てへへ///。自慢の相棒のラパンよ?」
リゼ「うん、このドンカラス、よく鍛えられているな?」
リゼ「どうだ?私のギースとバトルしてみないか?」
シャロ「え、えー?リゼ先輩のルカリオには敵いませんよぉ/////」モジモジ
ワイワイ
マオ「何で女×女が普通みたくなってるんだろう…」
スイレン「不思議だね」
リーリエ「え?何かおかしいですか?」
チノ「普通ですよね?」
マオ「………そうだね」ハァ
スイレン「もう突っ込むのも疲れたよ」
ワイワイ
シャロ「(弟と妹か……ふふ、少しココアの気持ちがわかってきたかも)」クスッ
チノ「シャロさんシャロさん」クイクイ
シャロ「ん?」
チノ「ここでは私の方が先輩ですから。あまり調子に乗らないで下さいね?」
チノ「怪盗ラパンさん」
シャロ「ぴゃっ!?」
リゼ「怪盗ラパン?」
サトシ「ラパンがどうしたってー?」
シャロ「いや…その……」アセアセ
ガヤガヤ
チノ「(いよいよ明日は原さんの大試練の日……)」
チノ「(新技カプ・チーノも手に入れました……)」
チノ「やってやりましょう!おじいちゃん!」グッ
ティッピー「え?」
チノ「……気合いも充分です!さて、とりあえずは………」
チノ「シャロさんのお昼のお茶をコーヒーにでもすり替えておきますか」
~ラビットハウス アローラ店~
チノ「(…いよいよ明日は大試練…緊張して眠れません…)」ムクリ
チノ「…行きますよ?おじいちゃん」ズンム
ティッピー「ふぁ?」ムニャ
サトシ「いつつ…目が痛い……」ヒリヒリ
サトシ「昼間シャロ先生が急に服を脱ぎ出したと思ったらスイレンの目潰しだもんなぁ…参っちゃうよ…」ヒリヒリ
ピカチュウ「ピカカー」
サトシ「目が痛くて眠れないよ…」
ガサッ
サトシ「………ん?」
チノ「…………………」
サトシ「チノ………?」
チノ「サトシくん、眠れないんですか?」
サトシ「え?」
チノ「眠れないのなら、と、特別にお姉ちゃんがバトルの相手をしてあげてもいいですよ……?」
ティッピー「ねむ~」ムニャムニャ
サトシ「>>121」
その前にモクロー返してくれよ
チノ「な、何を笑っているんですか!」
サトシ「あ、ああ、悪い悪い」ニッ
サトシ「へへっ、いいぜ!バトルしようせチノ!」
ピカチュウ「ピッカー!」
チノ「し、仕方ないですね!そこまで言うならバトルしてあげます!」
ティッピー「わしゃあ眠いぞ…」ムニャムニャ
サトシ「あ、それとさ?モクロー返して……」
チノ「おじいちゃん!モフモフする!」
ティッピー「ねむ……」モフン
サトシ「ちょ、まだ話し終わってないのに……!」
チノ「まだまだ行きますよ!」
サトシ「くっそー!ピカチュウ!10万ボルト!」
ピカチュウ「ピッカー!」
バリバリバリ
ティッピー「!? ちょ……」
イヤァァァァ!!
チノ「コンディションはばっちり!いきましょう!おじいちゃん!」
ティッピー「おうさ!」ピョコン
ハラ「よくぞおいで下さいましたなチノ殿!」
ハラ「メレメレ島の島キング、ハラの大試練へ!」
チノ「はい!今日はよろしくお願いします!」
ハラ「ふふふ、貴女とそのポケモンとバトルできると思うと心が踊りますな」
チノ「私も心がぴょんぴょんしてきます!」
ティッピー「わしもじゃ!」
カキ「チノー!頑張れよ!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!ファイトです!」
シロン「コーン!」
サトシ「(頑張れよ!チノ!)」
ハラ「!」
ハラ「これはこれは、サトシくん」
サトシ「お久しぶりです!ハラさん!」
ピカチュウ「ピッカー!」
ハラ「今日はお姉ちゃんの応援ですかな?姉弟仲がよろしいようで、感心感心」ハッハッハ
サトシ「>>124」
ハラ「ほうほう…仲がよろしい証拠ですな」
サトシ「あ、あと俺とチノは別に姉弟じゃないです」
チノ「サトシくん……?何話してるんですか?」ジトー
サトシ「別に?」
ピカチュウ「ピーカー?」
ハラ「なんと……!血の繋がってない姉弟と申しますか!」
ハラ「何とも萌えるシチュエーション!ハラハラしますぞ!」
チノ、サトシ「(何言ってんだこの人……)」
ハラ「それではチノ殿!バトルのルールは簡単!1対1で相手のポケモンを倒した方が勝ち!よろしいですかな?」
チノ「ええ!いつでも準備OKです!」
カキ「ま、待ってくれ!まだカメラの準備が……」アタフタ
リーリエ「ジェイムズさん!最高画質でお願いします!」
ジェイムズ「任せて下さい!お嬢様!」スチャッ
ハラ「………彼らは?」
チノ「気にしないで下さい」
ハラ「では、バトル開始ですぞ!」
ハラ「ハリテヤマ!」ボンッ
ハリテヤマ「ドスコイ!」
チノ「いきますよ!おじいちゃん!」
ティッピー「おう!」ピョコン
ティッピー「心がァ!ぴょんぴょんするんじゃあ!!」
ピョンピョンピョン
ハラ「……主デカグース戦時のステータスを上げる技ですか………!ならばそのスキに……」
ハラ「ハリテヤマ!見破る!」
ハリテヤマ「ドスコイ!」ギラン
カキ「見破る…か!」
リーリエ「これでノーマル格闘技無効の利は無くなりましたね……」
ハラ「ハリテヤマ!つっぱり!」
ハリテヤマ「ドスコイ!」ツッパリツッパリ
チノ「おじいちゃん!避けて下さい!」
ティッピー「おうよ!」シュンッ
サトシ「すっげー!全部避けてる!」
ハラ「(さすがのスピードですな…)」
ティッピー「せいや!」シュンッ
ハリテヤマ「!」
カキ「やったぞ!ハリテヤマの後ろをとった!」
チノ「おじいちゃん!長引かせては不利です!決めますよ!」
ティッピー「わかっとるわい!」パアア
サトシ「あ、あのティッピーの光はなんだ!?」
リーリエ「あれは、チノお姉ちゃんの必殺技"カプ・チーノ"です!」
サトシ「カプ・チーノ?」
リーリエ「バオウ・ザケルガみたいなものです!」
サトシ「?」
チノ「いきますよ!原さん!」
チノ「カフェラテ、カフェモカ!」
チノ「カプ・チーノ!!」
ティッピー「ぬぉぉぉー!!」バリバリバリ
ゴオオ
ハラ「!」
カキ「ティッピーに光の束が集まっていく…」
サトシ「……すっげーぜチノ!」キラキラ
ハラ「>>127」
ハリテヤマ「ドスコイ!」ブッ
もわ~ん
サトシ「うっ……」
カキ「なんだこの臭いは……」
リーリエ「くしゃいでしゅ…」ハナツマミ
ハラ「ハッハッハ、失礼、ハリテヤマが放屁をしてしまったようですな」
ハリテヤマ「/////」テレッ
ティッピー「くっさー!」
チノ「お、おじいちゃん!」
サトシ「ティッピーの技が止まった…」
ハラ「スキあり!ですぞ!ハリテヤマ!」
ハリテヤマ「ドスコイ!」ツッパリ
ティッピー「うぎゃあー!」バキッ
チノ「おじいちゃん!」
チノ「ひ、卑怯ですよ!原さん!」
ハラ「…………常識にトラワレナイバトル…それを教えてくれたのはチノ殿ではないですかな?」
チノ「!」
サトシ「(まぁ、確かにチノも誘惑とかやってるしなぁ…)」
ハラ「………遊びは終わりですぞ?」スッ
チノ「!」
ハラ「さぁ、チノ殿もゼンリョクできなされ」ピカー
サトシ「あれは……」
カキ「Z技か……」
ハラ「いきますぞ!ハリテヤマ!」ピカー
ハリテヤマ「ドスコイ!」ピカー
ハラ「全力無双激烈拳!」
ハリテヤマ「ドスコイ!」
ドドド!
サトシ「チノー!」
チノ「……おじいちゃん!」ピカー
ティッピー「……うむ!」ピカー
ハラ「!」
カキ「あれは……!」
ティッピー「うむ!」ピカー
リーリエ「あのポーズは!」
サトシ「へへっ、ノーマルのZ技だ!」
チノ「ウルトラダッシュアタック!!」
ティッピー「心がぴょんぴょんするんじゃぁー!!」
ドオーン!!
ハリテヤマ「!」
ドッカーン!!
サトシ「ゼンリョク同士のぶつかり合い!」
リーリエ「ど、どっちが勝ったのですか……!?」
モヤッ
カキ「! あれは……!」
ハリテヤマ「………………」
ティッピー「うぅ…」ヨロッ
ハラ「ふっ…」
ハラ「天晴れでしたな!チノ殿!」
ハリテヤマ「………」ドサッ
カキ「ハリテヤマが倒れた…」
サトシ「ははっ、てことは…」
チノ「………おじいちゃん!」ウルウル
ティッピー「うむ、よくやったぞ!チノよ!」
チノ「おじいちゃん!」ダキッ
リーリエ「……チノお姉ちゃんの…勝利です!」
ピカチュウ「ピッカー!」ダッ
チノ「サトシくん……ピカチュウ…」
カキ「お、俺は…感動で…」グスッ
リーリエ「ジェイムズさん!チノお姉ちゃんの活躍、ちゃんとカメラに納めましたか!?」
ジェイムズ「ばっちリーリエです!お嬢様!」グッ
ハラ「……チノ殿」
チノ「! 原さん……」
ハラ「よくぞ私の大試練を乗り越えましたな」
ハラ「これはその証ですぞ…」スッ
チノ「これは……」
ハラ「格闘のZクリスタルですぞ!受け取ってくだされ!」
チノ「格闘のZクリスタル………」スッ
ティッピー「……チノや」
チノ「………はい!」
チノ「格闘Zクリスタル…ゲットで……」
バッ
チノ「……え!?」
サトシ「格闘のZクリスタルが!」
カキ「あれは………!」
リーリエ「カプ・コケコ!」
コケコ「………………」
コケコがチノの格闘Zクリスタルと入れ換えた物
安価 近いレスの中
チノ「(いったいこの石とリングはなんでしょう……?)」ボーッ
サトシ「チノー!コーヒーおかわりー!」
チノ「………………」ボーッ
サトシ「チノ?」
チノ「あ!は、はい!すみません!」トクトク
カキ「それでな?昨日のチノはな?」
マオ「カキー、その話はもう耳にオクタンだよ…」
カキ「でも俺は兄として妹の成長を…」
スイレン「チノちゃんの方が歳上だよね?」
リーリエ「ですが昨日のチノお姉ちゃんはとってもカッコ良かったです!私、昨日のビデオをもう何10回も再生して見ました!」ニコニコ
マオ「軽く狂気を感じるね?」
サトシ「チノが淹れるインスタントコーヒーはうめーよな!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
チノ「それ、私のオリジナルブレンドなんですけど」
マーマネ「た、大変だー!」ガチャッ
全員「!」
カキ「マーマネ!」
マオ「退院したんだ!」
スイレン「そんなに慌ててどうしたの?」
マーマネ「こ、これ見てよ!」バッ
全員「!」
サトシ「んー?なになに?」
サトシ「今話題の喫茶店"ラビットハウス アローラ店"だって?」
サトシ「これ、家じゃん!」
チノ「…………」ピクッ
マオ「へぇー!凄い!雑誌に特集されてるじゃん!」
スイレン「本当だ!」
マーマネ「でしょ?僕もたまたま見つけてさー!」
サトシ「そーいやー、この間なんか質問されたり、写真撮ったりしてた人がいたな?」
ピカチュウ「ピカピカ」
チノ「(この間のあれがそうだったんだ)」
チノ「ま、まったく…雑誌に載ったくらいで浮かれるなんてみんな子供ですね?」ドキドキ
チノ「ね?おじいちゃん?」ドキドキ
ティッピー「ざ、雑誌じゃと!!何て書いてあるんじゃ!?」ピョンッ
リーリエ「きゃっ、ティッピー!」
チノ「…………………」ドキドキ
マオ「(もう完全に喋ってるよね?)」
スイレン「(腹話術ってなんだっけ?)」
ティッピー「早くせい!」
サトシ「えーと、"今話題の喫茶店ラビットハウスアローラ店"」
サトシ「アンティークな雰囲気とこだわりのコーヒー、そしてキュートで不思議なモフモフポケモンがウリ、と…」
ティッピー「キュートで不思議なモフモフポケモンか////」テレッ
チノ「……………」ドキドキ
サトシ「おっ!」ピラッ
サトシ「見ろよ!すっげー!写真載ってるぜ!」
チノ「(写真…)」ドキドキ
マオ「しゃ、写真!」
リーリエ「見せて下さい!」
スイレン「見たい!」サワサワ
サトシ「変なとこ触んなよスイレン!」
スイレン「不可抗力」
マーマネ「すごいよ!とってもキュートな看板娘アローラ3人娘だってさ!」
チノ「(アローラ3人娘……?)」
カキ「なになに?元気でキュートなマオちゃん」
マオ「あはは、照れるなぁ///」
サトシ「みんなの妹スイレンちゃん」
スイレン「わ、私、お姉ちゃんなのに///」
マーマネ「そして……癒しの天使リーリエちゃん」
リーリエ「て、天使だなんて……私は…///」
チノ「(え………は?……)」
マオ「いやぁ?あの写真そうだったんだぁ?私はてっきり変態かと////」
スイレン「さ、サトシ!私の写真映りどうかな?」
サトシ「え?いいんじゃないか?」
スイレン「//////」
リーリエ「私……この雑誌、100冊くらいかっちゃおっかな?」
マオ「あ!リーリエ!私にも頂戴!」
スイレン「わ、私も!」
マーマネ「僕が見つけたんだよ?」ドヤッ
マオ「よっ!マーマネ!偉い!」
ワイワイ
チノ「……………」
チノ「わ、私は……?」
サトシ「へ?」
チノ「わ、私の事は書いてないんですか!」バッ
サトシ「ちょ、チノ……!」
チノ「(ら、ラビットハウスは私のお店なんです!私の特集だって……)」パラパラ
カキ「ち、チノ………?」
チノ「! あ、あった!私の特集!」
雑誌でチノちゃんについて書いてあった事
安価 近いレスの中
チノ「(ふふふ、やはり私ぐらいになると、三人一組の小娘達と違ってソロですか)」ニヤリ
リーリエ、スイレン、マオ「?」
チノ「ま、これからもお姉ちゃんを目指して頑張ってください?」ドヤッ
マオ「うっわー」
スイレン「なんか腹立つ」
リーリエ「チノお姉ちゃん!チノお姉ちゃんの記事にはなんて書いてあるんですか?」ワクワク
チノ「ふふふ、まぁ、そう焦らないで下さい?えーと……」ピラッ
ラビットハウスのマスターチノちゃん特集
ラビットハウスの美少女マスターチノちゃんとは、その幼く未成熟な身体で………………(略)
チノ「」
マオ「うげぇ…何コレ!?」
リーリエ「……一瞬L○を読んでるのかと錯覚しました……」
マーマネ「(ただの官能小説みたくなってる……)」
サトシ「半分以上意味が理解できない」
スイレン「サトシは理解できなくていいよ」
ティッピー「わ、わしの孫を下劣な目でみるとは……許せん!」ワナワナ
カキ「同感だ!ティッピー!」
マオ「あ、この記事、この前の青ブルマさんが書いたんだ」
チノ「!?」
チノ「青ブルマァ………」ワナワナ
チノ「……行きますよ!おじいちゃん!」ムンズ
ティッピー「ちょ……!」
サトシ「おい!チノ!何処に行くんだ!?」
チノ「決まってます!この雑誌の出版社ですよ!」
チノ「場合によってはセクハラで訴えてやります!」
スイレン「え!?」
サトシ「ラビットハウスはどーすんだよ!」
チノ「今日はお休みです!」
バンッ
サトシ「……行っちゃった…」
チノ「(雑誌出版社ごとぶっ潰してあげます!)」タッタッタ
リーリエ「ま、待ってください!チノお姉ちゃん!」タッタッタ
シロン「コーン!」タッタッタ
チノ「リーリエちゃん!シロン!」
リーリエ「お、お姉ちゃん!私もご一緒します!」
チノ「リーリエ…」ウルウル
ワー ワー ワー
チノ「? 何か騒がしいですね?」
リーリエ「………あれは……ポケモンバトル?」
ワー ワー ワー
モブ「な、なんだあいつは!強すぎる!」
グラジオ「…………話しにならんな…」
ルガルガン「ガルッ」
チノ「(な、なんですかあのルガルガン使いの少年は……!)」ヒョコッ
ティッピー「ほう…なかなかやりそうじゃなあの少年……」
リーリエ「お姉ちゃん…待って……って…」
リーリエ「お兄様!?」
グラジオ「! リーリエ?」
チノ「お兄様?」
リーリエ「はい!私の兄でグラジオお兄様です!」
リーリエ「お兄様!旅から戻ってきたのなら、連絡くらい下さい!」
グラジオ「……たまたま寄っただけだ…」
グラジオ「………それより、リーリエ。お前、今このガキをお姉ちゃんとか言わなかったか?」
チノ「(ガキ?)」カチン
リーリエ「紹介します!お兄様!」
リーリエ「こちら、私の憧れのお姉ちゃんで、チノさんです!」
リーリエ「チナミニワタクシタチツキアッテオリマス」ボソボソ
チノ「(私をガキ扱いとは…生意気なガキですね……一発かましてあげますか)」
チノ「……ワタシチノッテイイマスアローラデス」ボソボソ
リーリエ「(人見知りなチノお姉ちゃん可愛い/////)」キュン
グラジオ「………………」
グラジオ「>>138」
グラジオ「リーリエのオマケで」
チノ「な!?」カチン
リーリエ「お、お兄様!そんな言い方はないじゃないですか!」
グラジオ「……フンっ…」
チノ「ちょ、ちょっと待って下さいよ!」
グラジオ「なんだ……?」ギロッ
チノ「ひぃ!」ビクッ
チノ「いひゃ……ソノ………」ボソボソ
チノ「(この人…恐いです…)」ビクビク
ティッピー「チノよ」ピョン
チノ「! おじいちゃん」
ティッピー「あの少年……ただ者ではないぞ?」
チノ「………え?」
グラジオ「(………?喋るポケモン?)」
リーリエ「お兄様!チノお姉ちゃんを恐がらせるのはやめてください!」プンプン
グラジオ「いや、そんなつもりは……」
グラジオ「(だからお姉ちゃんってなんだよ…)」
グラジオ「ん?」
グラジオ「………Zリング?」
チノ「……?」ビクビク
リーリエ「ふふふ、お兄様!チノお姉ちゃんのZリングはカプ・コケコ直々に授かったものなのですよ?」
グラジオ「……守り神に…!?」
リーリエ「ちなみに、チノお姉ちゃんは先日、島キングのハラさんの大試練もクリアしました!」
グラジオ「なんだと!?」
チノ「リーリエちゃん、本当の事ですが、それくらいにしておいてあげて下さい……」スッ
グラジオ「!」
チノ「お兄さんが萎縮してしまいます、可哀想じゃないですか?」ドヤッ
リーリエ「ご、ごめんなさい!お姉ちゃん!」テヘペロ
グラジオ「(このガキ……急に強気になりやがって……)」ワナワナ
グラジオ「フッ」
チノ「な、何がおかしいんですか!」
グラジオ「いや?この間のあいつもそうだったが……」
グラジオ「最近の守り神は随分と太っ腹になったんだなと思ってな?」
チノ「…………な!?」カチン
ティッピー「>>141」
チノ「お、おじいちゃん!?」
グラジオ「(やっぱ喋ってるよな?あのポケモン)」
チノ「なんでおじいちゃんは戦わないんですか!」ヒソッ
ティッピー「わし、肉食系は苦手で…」
ルガルガン「ガルッ!」ギロッ
ティッピー「ひっ…」ビクッ
チノ「……おじいちゃんはヘタレです」
チノ「いって下さい!モクロー!」ボンッ
モクロー「クロー!」
グラジオ「モクローか……」
チノ「弟からちょっと拝借しているコです!強いですよ?」
グラジオ「……やれやれ…」
グラジオ「いくぞ!紅き眼差しルガルガン!」
ルガルガン「ガルッ!」
チノ「(うわぁ…紅き眼差しとか厨二病ですか?ダサいです……)」サーッ
ティッピー「そういう年頃なんじゃな…」
リーリエ「お兄様!恥ずかしいんでやめて下さい!/////」
シロン「コン!」
グラジオ「?」
サトシ「へぇ?変わった店だな、ここ」
ピカチュウ「ピーカ」
アシマリ「アウ!」
スイレン「う、うん…最近できたらしいの、私、少し気になってて……」ドキドキ
サトシ「甘兎庵…か……」
スイレン「……サトシ、甘いの嫌い?」
サトシ「そんな事ないぜ?」
スイレン「よ、良かった!」ニコッ
「アローラー」
サトシ、スイレン「!」
千夜「ようこそ!甘兎庵アローラ店へ!」
千夜「あらら?小さなお客様達?さてはデートかな?ほほえまー」ポーッ
スイレン「で、デートって!?////」
サトシ「俺達友達です!」
サトシ「な?スイレン?」
スイレン「あ……うん……」ガクッ
千夜「あら、そうなの?」
千夜「小さなお客様、これがこのお店のメニューよ?お好きなのを頼んでね?」ニコー
サトシ「なになに?煌めく三宝珠?」
スイレン「雪原の赤宝石?」
サトシ、スイレン「(全然わからん…)」
サトシ「あ、あのー?お姉さん?」
千夜「なに?」
サトシ「すみません、このメニュー名なんですけど……」
千夜「うふふ♪私が考えたのよ?カッコいいでしょ?」
サトシ「……全然意味がわかりません」
千夜「………え?」
スイレン「さ、サトシ………」
スイレン「(いや、確かに意味不明だけど……)」
千夜「>>144」
サトシ「あ、いや……その…」アタフタ
千夜「うふふ、冗談よ?可愛いのね?」クスッ
サトシ「えと……」
スイレン「あ、あの!」
千夜「大丈夫よ?その子を取ったりしないから」クスッ
スイレン「/////」モジモジ
サトシ「?」
千夜「これ、ウチの指南書」スッ
サトシ「おっ!メニューの説明が書いてある!」
千夜「うふふ、ごゆっくり♪」
サトシ「いやー、食った食った…」
ピカチュウ「ピッカー!」
アシマリ「アウ!」
スイレン「美味しかったね!」
千夜「お粗末様~」ニコニコ
スイレン「お姉さん!」
サトシ「美味しかったです!」
千夜「ありがと」ニコッ
千夜「じゃあ…食後に……」
千夜「ポケモンバトルなんてどうかしら?」
スイレン「バトル……?」
サトシ「バトルー?やるやる!」キラキラ
千夜「うふふ、あなた達が勝ったらお代はいらないわよ?」
スイレン「え!?」
サトシ「マジ!?」
千夜「その代わり、私が勝ったら……」
千夜が勝った時の条件
安価 近いレスの中
スイレン「!」
千夜「そっちの女の子にウチの制服を着て貰おうかしら?」ニコニコ
スイレン「………え?」
千夜「雑誌見たわよ~?ラビットハウスの娘なんでしょ?」
サトシ「ラビットハウスを知ってるの?」
千夜「うん、私とチノちゃんはお友達なんだけどね?ウチのお婆ちゃんとラビットハウスの元オーナーが所謂ライバル?ってやつみたいなの?」
スイレン「ライバル?」
千夜「まぁ、要は……ヘッドハンティングってやつかな?」
スイレン「……え?」
サトシ「そんな!?」
千夜「サトシくん…だっけ?」
サトシ「!」
千夜「君も…男の子なら女の子を守ってあげなよ?」
サトシ「……………」
スイレン「……大丈夫…」
スイレン「私、サトシが勝つって信じてるから!」
サトシ「スイレン……」
千夜「うふふ、ほほえま~」
千夜「ついてきて?バトルステージに案内するわ?」
~甘兎庵 バトルステージ~
千夜「勝負は2対2でどうかしら?」
サトシ「ああ!いいぜ!千夜さん!」
スイレン「サトシ、頑張って!」
千夜「ふふっ」
サトシ「まずは……いけっ!ニャビー!君に決めた!」ボンッ
ニャビー「ニャー!」
千夜「あら?ニャビー?可愛いわね?それじゃあ私は……」
千夜「……出でよ!雪原に誘いし吹雪の女神……」
スイレン「(なにその口上)」
千夜「ユキメノコ!」ボンッ
ユキメノコ「フー」キラキラ
サトシ「ユキメノコ!?」
千夜「ユキメノコ!霰よ!」
ユキメノコ「フー!」
キラキラ
サトシ「雪!?」
ニャビー「ニャ!?」
千夜「ふふっ、いくわよ?」
サトシ「……ワクワクしてきたぜ……!」
ニャビー「ニャー!」ボボボ
千夜「ユキメノコ!」
ユキメノコ「フー…」スゥ
サトシ「消えた!?」
スイレン「……雪がくれだよサトシ!」
スゥ
ニャビー「!」
ユキメノコ「……………」スッ
ニャビー「ニャー!」バッ
千夜「あら?避けた?」
サトシ「いいぞ!ニャビー!」
千夜「………ユキメノコ!冷凍ビーム!」
ユキメノコ「フー!」ビビビ
サトシ「ニャビー!炎の牙だ!」
ニャビー「ニャー!」ボボボ
ユキメノコ「!?」ビビビ
千夜「! ユキメノコの冷凍ビームを貫いて……!?」
サトシ「ニャビーの根性をナメるなよ!」
ニャビー「ニャー!」クワッ
ユキメノコ「!?」
ニャビー「ニャッ!」ガフリ
ユキメノコ「っ…………!」ボボボ
ユキメノコ「……………」バタッ
千夜「ユキメノコ!」
スイレン「サトシ!」
サトシ「へへっ!やったぜニャビー!」
ニャビー「ニャッ!」
千夜「……ユキメノコを……なかなかやるわね、サトシくん?」
サトシ「へへへ!」
千夜「なら、こっちもゼンリョクでいこうかしら?」
サトシ「!」
千夜「………出でよ!闇を切り裂きし魔剣……」
スイレン「(……だからその口上は……)」
千夜「あんこ!」ボンッ
ギルガルド「ギー」
サトシ「!」
スイレン「ぎ、ギルガルド…」タラー
千夜「ふふふ、あんこは強いわよ?サトシくん?」スッ
スイレン「! サトシ!あれ!」
サトシ「………Zリングと…あのマークは…」
サトシ「ゴーストのZクリスタル!?」
千夜「>>151」
サトシ「古代のプリンセス?」
スイレン「(なんとなくだけど、サトシに近づけたくない…)」
千夜「さてと、お話は終わりよ?ゼンリョクでかかってきてね?サトシくん?」
ギルガルド「ギー」
サトシ「ニャビー!」
ニャビー「ニャッ!」フシャー
………
チノ「モクロー!木葉です!」
モクロー「クロー!」シュパパ
グラジオ「ルガルガン!」
ルガルガン「ガルッ!」
ドドド
チノ「!」
リーリエ「ストーンエッジで木葉を撃ち落とした!?」
グラジオ「!」
グラジオ「……モクローの気配が……?」
チノ「"私の"モクローをナメないで下さい?」
チノ「カッコつけのお子様には負けません!」
グラジオ「………ルガルガン」
ルガルガン「ガル」スッ
リーリエ「……?」
ティッピー「あやつ……何をやっておるんじゃ……?」
ルガルガン「……………」ピクッ
グラジオ「そこか」
ルガルガン「ガル!」ガシッ
モクロー「!?」ギュ
チノ「え!?」
リーリエ「気配を消したモクローを捕まえた!?」
ルガルガン「ガルッ!」ブンッ
モクロー「クロー!」ドサッ
チノ「モクロー!」
グラジオ「………やはりこの程度か…」
グラジオ「ルガルガン!とどめを刺してやれ!」
ルガルガン「ガルッ!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
チノ「くっ…」
チノ「(ま、マズイです………!こんな人には使いたくありませんが…仕方ありません……)」
チノ「(奥の手です!)」クワッ
グラジオ「?」
チノ「……私のモクローを…いじめるのはやめて下さい…」ウルウル
チノはゆうわくを使った
リーリエ「ち、チノお姉ちゃん!///」キュン
グラジオ「………………」
グラジオ「>>154」
チノ「(私のゆうわくが通じない…ひょっとしてこの人もイ○ポ!?)」
グラジオ「ルガルガン!」
ルガルガン「ガルッ!」バキッ
モクロー「クロー!」ドサッ
チノ「モクロー!」
モクロー「クロ……」ヨロヨロ
チノ「……よくも…私のモクローを……」ワナワナ
グラジオ「(さっき弟のとか言ってなかったか?)」
グラジオ「………オレはそのモクローよりも」チラッ
グラジオ「そいつに興味がある」
ティッピー「わし!?」ギョッ
チノ「おじいちゃん……」
リーリエ「ティッピーに……?」
グラジオ「(やっぱあのポケモン喋ってるよな?)」
チノ「………私、あの人嫌いです……」
チノ「やってやりましょう!おじいちゃん!」
ティッピー「>>157」
チノ「ちょ…なんでですか!おじいちゃん!」
ティッピー「だってルガルガン恐いし…」
リーリエ「ティッピー」
ティッピー「!」
リーリエ「……チノお姉ちゃんの為に戦ってあげて?」ウワメ
リーリエはゆうわくを使った
ティッピー「し、仕方ないのぅ////」
グラジオ「(リーリエ…///)」キュン
ティッピー「それ!いくぞ!チノや!」ピョンッ
チノ「(なんだかイライラしますね)」チッ
…………
ニャビー「……ニャ……」ドサッ
サトシ「ニャビー!」
千夜「ふふふ?ゼンリョクで来てって言ったわよね?サトシくん?」
ギルガルド「ギー」
スイレン「相性ではニャビーが有利なハズなのに……」
スイレン「あの人……強い…」ギリッ
サトシ「……よく頑張ったな?ニャビー?」ナデナデ
ニャビー「ニャ……」
サトシ「………よし、いくぜ…」
サトシ「ニャビーの仇をとるんだ!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカ!」バリバリ
千夜「………………」
サトシ「ピカチュウ!電光石火!」
ピカチュウ「ピッ」シュンシュン
千夜「……早い!」
シュンッ
ピカチュウ「ピ…!」バリバリ
ギルガルド「!」
千夜「………後ろに!?」
サトシ「ピカチュウ!10万ボルト!」
ピカチュウ「ピーカーチュー!!」
バリバリ
ギルガルド「!」
スイレン「やった!至近距離からの10万ボルトが決まった!」
サトシ「!」
ピカチュウ「ピ!?」
スイレン「……嘘……」
千夜「キングシールド」
ギルガルド「………………」
千夜「あんこ!シャドークロー!」
ギルガルド「ギー」ギラン
スイレン「ギルガルドのフォームが…」
ギルガルド「ギー!」ズバン
ピカチュウ「ピッ…」ドサッ
サトシ「ピカチュウ!」
千夜「そろそろ勝負を決めましょうか?」パアア
ギルガルド「ギー」パアア
スイレン「……お姉さんのZリングが…」
サトシ「!」
千夜「無限……」
千夜「暗夜への誘い!!」
ギルガルド「ギー!!」
オオオ
ピカチュウ「ピ!?」
サトシ「こ、これは!?」
………
チノ「おじいちゃん!ぴょんぴょんする!」
ティッピー「うぉぉー!!」ピョンピョン
ティッピー「ふんっ!」シュンッ
グラジオ「……聞いたことない技だな…見た感じ、ステータスを上げる技か」
グラジオ「ルガルガン!」
ルガルガン「ガルッ!」スッ
ティッピー「!」
ルガルガン「ガルッ!」バキッ
ティッピー「ぬおっ!」ドサッ
チノ「な………!?」
リーリエ「スピードを上げたティッピーに追い付いた!?」
グラジオ「……やはりこの程度か……」
グラジオ「決めるぞ!ルガルガン!」パアア
ルガルガン「ガルッ!」
チノ「! あれは……Zリング!」
チノ「(え!?Z技って詠唱的なやつ必要なんですか!?)」
グラジオ「ワールズエンドフォール!!」
ルガルガン「ワォーン!!」
ゴゴゴ
ティッピー「!?」
チノ「………でっかい岩が………」
リーリエ「チノお姉ちゃん!」
グラジオ「やれ!ルガルガン!」
ルガルガン「ガルッ!」ブンッ
ゴゴゴ
ティッピー「ぬぅ……」ヨロッ
チノ「おじいちゃん!」
ドッカーン!!
……………
ピカチュウ「ピ……カ…………」ドサッ
サトシ「ピカチュウ!」
スイレン「サトシ…ピカチュウ…!」
千夜「うふふふ♪」
サトシ「!」
千夜「私達の勝ちみたいね?サトシくん?」
サトシ「っ………………!」
スイレン「サトシ……」
千夜「……………」
千夜「>>162」
スイレン「サトシ…」
千夜「………………」ジーッ
サトシ「…………?」
千夜「ねぇ、サトシくん…さっきの約束なんだけど……」
サトシ「………千夜さん…負けた俺が言うのもなんだけど、スイレンを甘兎庵で働かせるのはやめてくれ!」
サトシ「他の条件なら何でも飲むからさ!」
千夜「………………」
スイレン「サトシ…」
千夜「サトシくんキミ………」
千夜「女装が似合いそうね?」ニコッ
サトシ、スイレン「え?」
………
ティッピー「………」バタッ
チノ「おじいちゃん!」ダッ
グラジオ「……………」
リーリエ「チノお姉ちゃんとティッピーが………」
リーリエ「負けた……」
チノ「おじいちゃん!しっかりしてください!おじいちゃん!」ユサユサ
ティッピー「」
ザッ
チノ「!」
グラジオ「……………」
チノ「うぅ……」ビクッ
グラジオ「>>167」
多くのポケモンと共に多くのポケモンと戦ってこそ強くなれる
その白毛玉にだけ頼っていてはお前は一生地を這うケムッソだ
グラジオ「ポケモントレーナーというものは多くのポケモンと共に多くのポケモンと戦ってこそ強くなれる」
グラジオ「その白毛玉に頼っているようじゃあ、お前はいつまでたっても地を這うケムッソだな」
チノ「な………!」
グラジオ「……時間を無駄にした、オレはもう行くぜ」クルッ
リーリエ「お、お兄様!」
グラジオ「……またな、リーリエ」
リーリエ「お兄様……」
チノ「っ…………!」
~ラビットハウス アローラ店~
チノ「うぅ……くやしいです…」グスッ
リーリエ「チノお姉ちゃん…」ヨシヨシ
リゼ「なぁ、チノはいったいどうしたんだ?」
マオ「どうやらリーリエのお兄さんにバトルで負けたらしいですよ?」ヒソッ
リゼ「なんだと!?」ガタッ
チノ「うぅ……!あの厨二病!次会ったらぶっコロしてやります……!」グスッ
リーリエ「チノお姉ちゃん…(一応私のお兄様なんですが……)」
リゼ「おい、チノ!」
チノ「……?なんですか?大声出さないでくださいよ…耳障りです!」
リゼ「>>169」
チノ「だ、だからなんですか!リゼさんには関係な……」
リゼ「今から私とポケモンを捕まえにいくぞ!そうだな…虫ポケモンなんていいんじゃないか?育てやすいぞ?」
チノ「い、嫌です!弱っちいし、気持ち悪いです!」
リゼ「虫ポケモンだって育てれば強くなるぞ?そうだな……コソクムシなんてチノにぴったりじゃないか?」
チノ「どういう意味ですか?」
リゼ「………ワガママな奴だ…嫌なら私と特訓するか?死ぬほど厳しいぞ?」
チノ「ひ、ひぃぃ……」ビクッ
リーリエ「り、リゼ先生!チノお姉ちゃんが嫌がってます!やめて下さい!」バッ
チノ「リーリエちゃん……」
リゼ「……リーリエ、チノを慕うのはいいが、甘やかすのは少し違うぞ?」
チノ「……リゼさんは頭が相変わらずイシツブテですね」ボソッ
リゼ「なんだと!?」
チノ「リーリエちゃん!リゼさん恐いです!」ギュッ
リーリエ「でへへ///だ、大丈夫ですよ?私がお姉ちゃんを守ってあげますから?」
リゼ「……コイツら……」ワナワナ
ギャー ギャー
マオ「はぁ、やれやれ…」
マーマネ「た、大変だー!」ガチャ
全員「?」
マーマネ「サトシとスイレンが!」
~甘兎庵~
サトシ「うぅ///」モジモジ
千夜「あらあら」キラキラ
千夜「私が睨んだ通りね!甘兎庵の制服も女装もとっても似合ってるわよ?サトシくん!」
サトシ「くっそ~!」
千夜「スイレンちゃんも可愛いわ!」
スイレン「ど、どもです////」
サトシ「………スイレン、俺が甘兎庵で働くんだから、スイレンはラビットハウスに帰ってもいいんだぜ?」
スイレン「だ、大丈夫!サトシだけに辛い思いはさせない!」
スイレン「それに、この制服も可愛いし!」ドキドキ
サトシ「スイレン…ごめんな…俺が負けたせいで…」
スイレン「うぅん、気にしてないよ!」
スイレン「(よくよく考えれば、サトシと二人きりで働けてラッキー!)」
千夜「うふふふ、ほほえま~」
千夜「あら?早速お客様ね?二人とも、準備して?」
スイレン「はい!」
サトシ「うへ~」
千夜「アロ~ラ~、いらっしゃいま……」
チノ「………………」
サトシ「チノ!」
千夜「………あら?チノちゃん、何かご用?」ニコニコ
チノ「……甘兎庵までアローラに進出していたとは……」
千夜「今日はティッピーは一緒じゃないのかしら?」
チノ「ティッピーは療養中です」
チノ「それより……」チラッ
サトシ、スイレン「!」
チノ「千夜さん、私の弟と妹を返して下さい」
千夜「あらあら、いきなり何を言い出すかと思えば…」
千夜「……弟と妹、か…まるでココアちゃんみたいね?」ニコッ
チノ「………返して下さい」
ゴゴゴゴ
千夜「いやよ?」ニコニコ
ゴゴゴゴ
サトシ「ち、チノ……?」
スイレン「こ、この雰囲気は……」
リーリエ「あ、あの…チノお姉ちゃん」
チノ「!」
リーリエ「こ、この美人でおっ○いの大きい方は、チノお姉ちゃんのお知り合いですか?」
チノ「>>173」
千夜「あら~言ってくれるわね?」ニコニコ
スイレン「(やっぱりチノちゃんの知り合いって変わった人ばっかりだな…)」
チノ「厨二病患者にはロクな人がいませんね」ハァ
チノ「ほら、ラビットハウスに帰りますよ?サトシくん」グイッ
サトシ「お、おいチノ!」
千夜「うふふ」
チノ「?」
千夜「チノちゃんは男の子の事をまったくわかってないわね?」
チノ「………は?」
サトシ「は、離してくれよチノ!」バッ
チノ「!」
サトシ「俺がここで働いてるのは千夜さんにバトルで負けたからなんだ!」
チノ「………バトルで?」
サトシ「ああ、そうさ!だから俺は…」
サトシ「次は千夜さんに絶対に勝つ!そして……」
サトシ「自分の力でラビットハウスに戻るんだ!」
チノ「………………」
スイレン「サトシ……」
千夜「ふふ♪」
チノ「>>175」
サトシ「な、なんだよ!」
チノ「(女装が似合いすぎて笑えません)」
チノ「台無しです」ハァ
サトシ「何が!?」
翌日
~温水プール アローラ店~
チノ「はぁ…まったく、あの厨二和菓子にも困ったものです…」
ティッピー「久々のプールじゃわい…」プカプカ
マオ「て事はスイレンも暫くはその千夜さんって人のところで働くの?」
スイレン「う、うん…」
マオ「……本当はサトシと一緒に働けてラッキーとか思ってるんじゃないの?」ニヤニヤ
スイレン「お、思ってないよ////」
アシマリ「アウ!」
アママイコ「アマーイ」クルクル
ワイワイ
リーリエ「温水プール…とてもいいところですね?チノお姉ちゃん♪」パチャッ
シロン「コーン!」
チノ「はい、前の街ではよく皆さんと来ましたから…」ピチャッ
リーリエ「皆さん?」
チノ「……マヤさんにメグさん…リゼさん、シャロさん、千夜さん……それに…」
リーリエ「それに?」
チノ「(私の………大好きなお姉ちゃん…)」
「あー!妹達がいっぱ~い!」
ガラッ
リーリエ、マオ、スイレン「!」
チノ「(………え!?)」
チノ「ま、まさか……ココア……」バッ
青山「アローラで~す」ニコニコ
マオ「うげっ…」
リーリエ「あ、あの人は…」
スイレン「ロリコンの…」ビクッ
シロン「グルル……!」フシャー
チノ「あ、青山さん!?」ビクッ
青山「>>177」
スイレン「だ、脱獄……」
リーリエ「ひぃぃ……」ビクビク
チノ「じゅ、ジュンサーさんに……!」ピポパ
青山「嘘です♪本当はちゃんと保釈金を払ってきました~」
マオ「う、嘘!?」
スイレン「(これって案外むかつく…)」
青山「……よって、通報は無駄で~す♪私、何も悪い事してませ~ん」
チノ「くっ……」
青山「まぁまぁ、いいじゃないですか~、女同士ですし?」
青山「温水プールを楽しみましょ?」
チノ「……………」
青山「おや?」
青山「スイレンさん、そのスク水、ポイント高いですねぇ?」パシャ
スイレン「きゃっ」ビクッ
チノ「青ブルマ!何で写真を撮ってるんですか!」
青山「小説の為です」
リーリエ「す、スイレンが嫌がってます!」
シロン「コーン!」
青山「あーあー、聞こえなーい」
青山「おや、チノさん、なかなかロリロリしい身体ですね?」
チノ「こ、こないで下さい!」
青山「小説のため小説のためっと」パシャ
マオ「や、やめてよ!」
チノ「おじいちゃん!」
ティッピー「まぁまぁ、そう怒るでないチノ」
チノ「うぅ…」
青山「……私はただ皆さんと楽しく遊びたいだけです」
青山「下心は一切ないですよ~」ニコニコ
スイレン「ど、どうしよ?」
マオ「……下心は無いって言ってるけど…」
チノ「………………」
リーリエ「>>179」
マオ「リーリエ?」
スイレン「英語?」
青山「あらあら、酷いですね~?リーリエちゃん」
スイレン「あ、でも通じてるっぽい」
リーリエ「と、とにかく!皆さんが嫌がる事はやめて下さい!」
青山「………私はただみなさんと仲良くしたいだけなのに……」シュン
スイレン「お、落ち込んでる…」
マオ「……なんか可哀想になってきた…」
リーリエ「だ、騙されてはいけません!」
青山「……うぅ……」
チノ「………青山さん」ポンッ
青山「?」
チノ「シャロさんが…アローラにいますよ?」
青山「!」ピクッ
チノ「ちなみにこれ……シャロさんのポカブ小屋の住所です」スッ
青山「…………………」スッ
青山「……私、用事を思い出しました」ニコニコ
青山「みなさん、すみません。私はこれで……」
青山「さてと、取材取材っと…」
タッタッタ
スイレン「行っちゃった…」
チノ「シャロさんは青山さんのお気に入りですからね?」ニヤリ
リーリエ「凄いです!チノお姉ちゃん!抱いて下さい////」
チノ「ふふ?後でね?」ナデナデ
マオ「(平然と友達を売った……)」
翌日
~ポケモンスクール~
サトシ「はぁ、昨日は大変だったぜ…」
カキ「サトシ!甘兎庵ってとこでバイトを始めたらしいな?今度ホシと一緒に行っていいか?」
サトシ「……やめてくれ…」
リーリエ「お姉ちゃん♪」
チノ「なに?リーリエちゃん?」ナデナデ
マオ「……あの二人どうしたの?」
サトシ「さぁ?なんか昨日、チノがリーリエの家に泊まったみたいだけど…」
スイレン「何があったんだろうね?」
リゼ「みんなー!席につけー!」
マーマネ「リゼ先生だ!」
リゼ「おっ!聞いたぞ?サトシ?昨日千夜に負けたらしいな?」
サトシ「うっ…」グサッ
リゼ「まったく、チノといいサトシといい、たるんでるな?」クドクド
チノ「わ、私は少し調子が悪かっただけです!ね?おじいちゃん!」
ティッピー「え!?う、うむ……」
リゼ「やれやれ、チノ、そういうのは負け犬の遠吠えと言うんだぞ?」
チノ「………リゼさんはデリカシー無さすぎです。シんでください」
カキ「ん?教官!」
リゼ「なんだ?カキ」
カキ「シャロ先生がいないみたいだが…」
リゼ「>>182」
サトシ「フルール・ド・ラパン?」
チノ「シャロさんがバイトしてる如何わしいお店です」
スイレン「如何わしいお店…シャロ先生ってそんな人だったんだ…」
チノ「……それにしても…シャロさんはまた怪盗ラパンを……まるで懲りてないみたいですね……」
ティッピー「まったくじゃわい」
リゼ「と、そんな事よりも…」
全員「(そんな事……)」
リゼ「チノ、サトシ、負け犬のお前らにいい話を持ってきたぞ?」
サトシ「……負け犬…」ガクッ
チノ「リゼさん、本当にシんでくれませんか?」
マオ「で、リゼ先生!いい話って?」
リゼ「………来週からみんなでアーカラ島に実習に行くことになった!」
カキ「な、なに!?」ガタッ
スイレン「アーカラ島……!」
マオ「アーカラ島!ライチさんに会えるかな?」キラキラ
チノ「アーカラ島?ライチさん?なんですか?それ」
リーリエ「安価」
安価 近いレスの中
チノ「島クイーン…という事は原さんと同じ…」ドキドキ
リゼ「ああ、そうだ!」
リゼ「もし、ライチさんに認められて大試練を受けさせてくれるかもな?」
サトシ「大試練!?」ガタッ
チノ「(と…言う事は…また新たなZクリスタルも……)」ドキドキ
サトシ「……チノ!」
チノ「サトシくん……!」
サトシ「へへっ!ワクワクしてきたな!」
チノ「はい!心がぴょんぴょんしてきました!」
ティッピー「おお…チノが燃えておる!」
マオ「ははっ、意外と似た者同士だね?チノさんとサトシ」
カキ「俺もゼンリョクでサポートするぞ!」
スイレン「(アーカラ島の試練…私もZリングを…)」ドキドキ
マーマネ「楽しみだね!アーカラ島!」
リーリエ「はい!」
リゼ「ふふっ」
リゼ「っと…その前に…」
全員「?」
リゼ「来週のアーカラ島に備えて、明日からサバイバル実習(キャンプ)を行う!」
全員「キャンプ?」
~川原~
マオ「ふぅーっ!いい天気ー!」ノビー
カキ「絶好のキャンプ日和だな!」
チノ「(キャンプですか…前にみんなで一度行った事がありますね…)」
チノ「キャンプについてわからない事があったら何でもチノお姉ちゃんに聞いて下さい?」ドヤッ
リーリエ「さすがチノお姉ちゃんです!」
マーマネ「頼りになるなぁ!」
チノ「えっへん!」
スイレン「本当かな?」
サトシ「ははっ」
ティッピー「(チノ…あまり見栄を張らん方が……)」
マオ「!」
マオ「あれ?リーリエ、その荷物は?」
リーリエ「へ?」ドッチャリ
リーリエ「私、前回のキャンプで学んだので、今回は少し荷物の量を減らしてきました!」
シロン「コーン!」
リーリエ「中身は…替えのパジャマと虫除けスプレーと……」
マオ「わ、わかったよ…(量減ってるか?)」
チノ「やれやれ、リーリエちゃんも初心者ですね?ま、そこも可愛いですが…」ドッチャリ
サトシ「……そういうチノもたくさん荷物あんな…」
スイレン「何持ってきたの…?」
ピカチュウ「ピーカ?」
チノ「>>188」
サトシ「は、はぁ…」
チノ「それと、着替えのパジャマと虫除けスプレーとココアさん人形とコーヒー作りの材料と……」
サトシ「も、もうわかったよ……」
ピカチュウ「ピー……」
カキ「サトシ!そっちは大丈夫かー?」
サトシ「OKだぜ!」
マーマネ「こっちもだよー!」
チノ「えと……私は……」アタフタ
マオ「ふふっ、男子達、すっかりテントを立てるのも慣れた手際だね?」クスッ
スイレン「ふふっ、サトシだけ手慣れ方が半端じゃない気もするけどね?」
リーリエ「さ、私達もカレーつくりを頑張りましょう!」
マオ「今度は作りすぎないようにね?」クスッ
チノ「そ、そうですね!よく考えたら、テント作りは男の子の仕事でした!」
マオ「リーリエー?そっちはどう?」
リーリエ「ばっちリーリエです!」グッ
スイレン「私は野菜を切ってっと……」
ワイワイ
チノ「………………」
チノ「……コーヒーでも淹れてるとしましょう…」
ティッピー「チノ……」
ザッ
チノ「!」
リゼ「こら、チノ!」
チノ「……リゼさん…」
リゼ「チノもみんなと協力しなきゃダメじゃないか?お姉さんだろ?」
チノ「え、えと……」オドオド
リゼ「はぁ、仕方ない…私が言ってきてやるよ」グイッ
チノ「ちょ……やめ……!」
リゼ「おーい!チノにも何か手伝わせてやってくれないかー?」
リーリエ、スイレン、マオ「!」
チノ「ちょ……」
チノ「(リゼさん……本当にシんでくださいよ!)」グスッ
リーリエ「はい!全然いいですよ?」ニッコリ
スイレン「チノちゃんも一緒にカレーつくろ?」
チノ「は、ハイ……(その優しさが痛い…)」グスッ
チノ「(本当にシネよ)」
マオ「よーし、じゃあチノさんは…」
マオ「このカレーのルーをまぜててくれる?」
チノ「わ、わかりました」
チノ「(カレーのルーをまぜろって…私も料理くらい普通に出来るんですが…)」ブツブツ
チノ「! あっ…」ツルッ
バシャン
スイレン「………あ…」
リーリエ「………カレールーが……」
チノ「………………」グスッ
ティッピー「(チノ……)」
チノ「あ、その……」グスッ
チノ「…………うっかリーリエ…」
マオ「>>192」
スイレン「そ、そうだね!」アセアセ
チノ「……みなさん…」グスッ
リーリエ「お怪我はないですか?チノお姉ちゃん」スッ
チノ「リーリエちゃん……」
おーい、どうしたー
チノ「!」
マーマネ「て、カレーが……」
スイレン「いや、これは……」
チノ「その…すみません…つい手が滑って……」
マオ「ほ、ほら…今から作り直すからさ?」
リーリエ「も、もう少し待って頂けますか?」
サトシ、カキ、マーマネ「………………」
マーマネ「……そっか、なら仕方ないね?」
カキ「だ、大丈夫か?火傷とかないか?」アセアセ
チノ「カキくん…マーマネくん…」
サトシ「ははっ、まったく…」
サトシ「チノはしょうがないチノだな?」ニコッ
チノ「サトシくん…」
チノ「みなさん……」グスッ
ティッピー「(優しい世界じゃのぅ)」ウルウル
マオ「よし!じゃあ、みんなでカレーをつくりなおそー!」
全員「おーっ!」
チノ「……はい!」
リゼ「チノ」ポンッ
チノ「!」
リゼ「どうだ?みんなで協力して何かやるのも悪くないだろ?」
リゼ「お姉ちゃんお姉ちゃんと気を張ってないで、まずは友達として接してやらなきゃな?」
チノ「>>195」
リゼ「……チノも大分素直になったな?」クスッ
チノ「………お、大きなお世話です///」プイッ
リゼ「ふふっ」
マオ「よし、じゃあ早速作り直しだね!」
サトシ「俺達はどうしたらいい?」
スイレン「サトシ達はーと……」
リーリエ「私、川に水を汲みにいってきます!」
チノ「わ、私も何か手伝います!」
マオ「うん!」
ワイワイ
…………
サラサラサラ
リーリエ「あ、綺麗な川!水ポケモンもいっぱい!」
シロン「コーン!」
リーリエ「ここら辺でいいかな?チノお姉ちゃんが浄水器も持ってきてるし…」
ブオン
リーリエ「きゃっ!」
シロン「コン!」
リーリエ「いきなり突風が……」
ヒラッ
パサッ
リーリエ「あっ…」
リーリエ「帽子が飛ばされて…」
リゼ「……天気が怪しくなってきたな…」
カキ「一雨きそうだ……」
スイレン「ね、ねえ…」キョロキョロ
スイレン「リーリエは……?」
マオ「そういえば…川に水を汲みに行くっていったきり戻ってきてない…」
マーマネ「え!?」
サトシ「なんだって!?」
ピカチュウ「ピ……」
リゼ「…………………」
リゼ「雨が降りそうだ、お前達はテントに戻っていてくれ。リーリエは私が探しにいく!」
スイレン「せ、先生…」
マーマネ「でも………」
チノ「………待ってください!」
リゼ「!」
チノ「リーリエちゃんは、私が探しにいきます!」
サトシ「チノ…」
リゼ「………ダメだ、天気が悪くなってきた、危険だ!」
マーマネ「そ、そうだよチノさん!ここはリゼ先生に任せて……」
チノ「………大丈夫です!」
チノ「………お姉ちゃんに…任せてください!」ガシッ
リゼ「………チノ…」
チノ「行きますよ!おじいちゃん!」
ティッピー「おうさ!」ピョコン
………
ザー ザー
リーリエ「………雨が降ってきたね…」
シロン「コーン…」
リーリエ「…………帽子は取れたけど、ここは川の中岸………」
ドドド
リーリエ「(………川の流れが雨で強くなってきた…)」
リーリエ「……でも、みんなを心配させる訳にはいかない…行くよ?シロン!」
シロン「……………」
シロン「コーン!」グルル
リーリエ「………え!?」
安価 リーリエを襲ってきた野生の水ポケモン
幻伝説UBメガ以外の未登場水タイプで一番近いレス
コイキング「コッコッコッコ」ピチャピチャ
リーリエ「こ、コイキング…」
コイキング「コー」ピチャッ
リーリエ「ひぃ…」ビクッ
シロン「コーン!」バキッ
コイキング「コー……」ドサッ
リーリエ「ありがとう!シロン!」ギュッ
シロン「コーン!」スリスリ
ピカー
リーリエ「………え?」
シロン「コ………?」
リーリエ「この光はまさか……?」
コイキング「コー!」ピカー
ギャラドス「ギャラァー!!」
リーリエ「ギャ、ギャラドスに進化した……」ビクッ
ギャラドス「ギャラァー!!」オオオ
リーリエ「………ひっ…」ビクッ
シロン「コーン!」ダッ
ギャラドス「ギャラァー!」ブンッ
シロン「コ………」ドサッ
リーリエ「シロン!」
シロン「コ………」ヨロッ
ギャラドス「ギャラ」ギロッ
リーリエ「ひ……」ガタガタ
ギャラドス「ギャラー!!」
リーリエ「……シロン…」ギュッ
リーリエ「(誰か……助けて……!)」
モクロー「クロー!」シュパパパ
ギャラドス「ギャッ……!」ドドド
リーリエ「………え!?」
シロン「コン……!?」
「とうっ!」シュタッ
リーリエ「あ……」
リーリエ「チノお姉ちゃん!」グスッ
チノ「大丈夫ですか!リーリエちゃん!」
モクロー「クロー!」
リーリエ「お姉ちゃん…私…」
チノ「私が来たからにはもう大丈夫ですよ!リーリエちゃん!」
ギャラドス「ギャラ……!」ギロッ
ティッピー「チノや」
チノ「はい!」
チノ「………私の妹をイジメるポケモンは許しませんよ!」
モクロー「クロー!」バッサバッサ
リーリエ「>>202」
チノ「なんですか?リーリエちゃん!」キリッ
リーリエ「ま、まだサトシのモクローを持っていたのですね…」
チノ「こ、これはちょっと拝借しているだけです!」
リーリエ「そ、それならいいのですが…」
ギャラドス「ギャラー!」ピカー
チノ「!」
リーリエ「チノお姉ちゃん!気をつけてください!あれは竜の怒りです!」
チノ「………おじいちゃん!」ピカー
ティッピー「おうさ!」ピカー
ギャラドス「!?」
チノ「ウルトラダッシュアターック!!」
ティッピー「おりゃあああ!」ドドド
ドカッ
ギャラドス「ギャラー!」ドサッ
リーリエ「す、凄い!ギャラドスを一撃で!」
リーリエ「(チノお姉ちゃん…やっぱり素敵です!)」
チノ「モクロー!」
モクロー「クロッ!」ガシッ
チノ「さ、リーリエちゃん!私に捕まってください!向こう岸に戻りますよ?」スッ
リーリエ「は、はい!」スッ
シロン「コーン……」
リーリエ「あ、あの…ありがとうございました……私…」
チノ「………………」
リーリエ「その…帽子が飛ばされてしまいまして…」
リーリエ「で、でも、帽子はちゃんと捕まえましたし、お水もちゃんと汲めました!」
チノ「………とうっ!」チョップ
リーリエ「いたっ…!」
リーリエ「チノお姉ちゃん、何を……」
チノ「……帽子やお水よりもリーリエちゃんが大事!」
リーリエ「!」
チノ「って…前に私も大好きなお姉ちゃんに言われた事があるんです」ニコッ
リーリエ「………大好きなお姉ちゃん…」
リーリエ「……少し…嫉妬してしまいますね?」クスッ
チノ「ふふっ」
チノ「………さぁ、雨も上がった事ですし…」
チノ「みんなの所に戻りましょ?」
リーリエ「………はい!」
スイレン「みんなで作ったカレー美味しいね!」
マーマネ「チノさんが淹れてくれたホットココアも最高だよ!」
ティッピー「じゃろ?チノはわしが育てた!」ドヤッ
マオ「……でも、カレーにココアって…」
カキ「たまにはいいんじゃないか?」
マオ「……かもね?」ゴクゴク
サトシ「チノ!このインスタントココア美味いな!」
チノ「それ、私のオリジナルブレンドなんですけど」
リーリエ「ふふっ」ゴクゴク
リゼ「……聞いたぞチノ?大活躍だったみたいじゃないか?」
チノ「………そんなんじゃないです……」
リゼ「?」
チノ「……………」スッ
チノ「(あの日…カプ・コケコとのバトル以来……)」
チノ「(何処へ行ってしまったんですか?ココアさん……)」
リゼ「………どうかしたのか?」
チノ「……いえ…何だか急に…」
チノ「ココアさんに…会いたくなってしまいました……」
リゼ「>>206」
チノ「はぁ、そうですか……………」
チノ「え?」
チノ「な、なんで教えてくれなかったんですか!!」ウガー
リゼ「!?」ビクッ
サトシ「う、うお!?急にどうしたんだよチノ?」
リーリエ「びっくリーリエですチノお姉ちゃん!」
リゼ「お、落ち着けチノ……」
チノ「なんで!ココアさんの事!教えてくれなかったんですか!」
リゼ「い、いや…聞かれなかったから…」ハハッ
チノ「リゼさんのイシツブテ!」
スイレン「ココアさん?」
マオ「ほらっ、カプ・コケコと戦った…」
スイレン「あー…」
チノ「……で?なんでココアさんは、その…ウラウラ島…?に?」
リゼ「………私が千夜に聞いた話だと、その日、ココアは千夜と一緒に甘兎庵アローラ店開店パーティーをやっていたらしい…」
チノ「わ、私に内緒で……」ワナワナ
ティッピー「お、落ち着け!チノ!」
リゼ「………そこで、古代のプリンセスを名乗る少女が現れたらしい…」
チノ「こ、古代のプリンセス…?」
サトシ「古代のプリンセス?どっかで聞いた気が…」
スイレン「ほらっ、千夜さんにゴーストのZリングを渡した…」
サトシ「ああ…」ポンッ
リゼ「ココアはその少女に……」
チノ「………その少女に…?」ゴクリ
リゼ「好みのタイプ(妹)だったらしく、ほいほい一緒にウラウラ島までついてったらしい」
チノ「………な!?」
サトシ「なんじゃそりゃ」
チノ「>>208」
リゼ「?」
チノ「(わ、私というものがありながら…こ、ココアさんは浮気者です…!)」ワナワナ
ティッピー「(チノから殺気が…)」
リーリエ「………………」
チノ「……リゼさん、その泥棒ニューラの名前は?」ボソッ
リゼ「え?」
チノ「だから!私のお姉ちゃんをNTRした古代のブーピッグだかってビッチの名前を聞いてるんですよ!」ユサユサ
リゼ「た、確か…アセロラ…」
チノ「アセロラ……」
チノ「………上等です!覚悟して下さい!アセロラ!サトシくん!ウラウラ島に乗り込みますよ!」
サトシ「え?俺も?」
ピカチュウ「ピカ?」
リーリエ「(大好きなお姉ちゃん……ココアさんか……)」
リーリエ「……チノお姉ちゃん、私も行きます」
チノ「リーリエちゃん!」
リーリエ「……チノお姉ちゃんに相応しいのは誰か…ココアさんに教えてあげる必要がありますからね?」フフフ
マオ「(うわぁ…なんか面倒臭い事になりそう…)」
スイレン「サトシが行くなら私もいく!」
マーマネ「スイレンはお気楽でいいね」
リゼ「ちょっと待て、お前ら!勝手に決めるな!」
チノ「な、何故止めるんですかリゼさん!」
リゼ「……ウラウラ島に行く前にまず、やる事があるだろ?」
チノ「……やる事?」
リゼ「……来週からのアーカラ島の実習だ」
~ポケモンスクール~
リゼ「さぁ、お前ら!とうとう今日からアーカラ島に実習だ!」
カキ「いよいよか!」
マーマネ「アーカラ島の名所はーと…」
マオ「楽しみ!」ワクワク
スイレン「アーカラ島、私もZリングを…」ドキドキ
チノ「……ココアサンココアサン」ブツブツ
サトシ「まぁまぁ、チノ!」
サトシ「アーカラ島で大試練をクリアして強くなろうぜ?俺も千夜さんにリベンジしたいしさ?」
チノ「………そうですね…」
チノ「……アーカラ島の大試練をクリアして……グラジオくんもアセロラもぶっ飛ばしてあげます!」グッ
サトシ「へへっ!その意気だ!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
リーリエ「(私も…チノお姉ちゃんの前でココアさんを……!)」グッ
リゼ「ふふっ、気合い充分だな?」
リゼ「……今日は……アーカラ島に実習に行くにあたって紹介したい人がいる」
スイレン「紹介したい人?」
マーマネ「誰?」
ザワザワ
リゼ「……入って下さい」
ガラッ
「アローラー!」
カキ「!」
カキ「あの人は!」
リゼ「紹介しよう」
リゼ「アーカラ島の島クイーン、ライチさんだ」
ライチ「みんな!よろしくね!」
スイレン「あ、あの人が…」
マーマネ「アーカラ島の島クイーン…」
カキ「お久しぶりです!ライチさん!」
ライチ「おっ!久しぶりカキ~?」
サトシ「カキ!島クイーンと知り合いかよ!すっげー!」
マオ「ライチさん…カッコいいな…」
ティッピー「色っぽい姉ちゃんじゃわい」
ライチ「ふふふ」
チノ「>>211」
ライチ「ふふっ、ありがと?」
チノ「さぞかしおモテになるんでしょうね?」
ライチ「…………」ピクッ
ライチ「なにか言った?えーと…」
チノ「チノです」
ライチ「そう、チノ」
チノ「いえ、ライチさんはお綺麗なんできっとモテるんだろうなぁと…」
チノ「……きっと、イケメンの彼氏さんもいるんですよね?」
ライチ「」ブチッ
サトシ「え!?ライチさん彼氏いるの!」
マオ「だろうねー、ライチさんカッコいいもん♪」
カキ「初耳だ……」
スイレン「ぜ、是非……恋の秘訣を!」
ワイワイ
ライチ「……………」
チノ「ま、私は男とか全く興味はないですけどね?」
ライチ「………チーノちゃん?」ニコッ
チノ「!?」ビクッ
チノ「(な、なんですかこのオバサン…ちょっとヤバい雰囲気です……)」
チノ「(ここは……)」
チノ「なぁに?ライチお姉さん?」ウワメ
チノはゆうわくを使った
リーリエ「はぅ!!チノお姉ちゃん!」キュン
カキ「チノ…///」キュン
マーマネ「(可愛い…)」ポッ
ライチ「>>213」
チノ「な……!?」
ライチ「で?その子供のお遊びがどうかした?」
チノ「くぅ……」ギリギリ
ティッピー「も、もうよすんじゃチノ…」
ライチ「………ん?」
ライチ「(ポケモンが…喋った?)」
………
ライチ「今日はみんなにプレゼントがあるの?」
ライチ「あたしの店のアクセサリーよ?」
マオ「うわっ!なにこれ!」
スイレン「澄んだ藍色だ……」
リーリエ「綺麗です……」ウットリ
サトシ「へぇ……」
ピカチュウ「ピカピカ」
ライチ「ははっ、男の子は興味ないっか?」
チノ「サトシくん、いらないのならばお姉ちゃんが貰ってあげてもいいですよ?」
サトシ「だ、誰がお姉ちゃんだよ!」
チノ「弟の物は姉の物。これがこの世の摂理です」
マオ「(なんだかんだ仲いいよね。あの二人)」
ライチ「………!」
ライチ「あれは……!」
チノ「?」ビクッ
ライチ「(チノの持ってる石…まさかメガストーン?しかも…見た事が無いやつね………)」
ライチ「(………この喋る見た事無いモフモフポケモンといい……)」チラッ
ティッピー「な、なんじゃ?わしに惚れたのか?////」テレテレ
ライチ「………リゼ、なかなか面白い生徒がいるわね?」ニヤッ
リゼ「………ふふ、でしょ?」
サトシ「あ、それはそうとさー!チノ!」
チノ「……なんですか?」
サトシ「そろそろモクロー返してくんない?」
チノ「>>218」
サトシ「え!?」
チノ「モクロー」ボンッ
モクロー「クロッ」
チノ「モクロー、チノお姉ちゃんと一緒にこれからも戦いましょ?」
サトシ「モクロー、戻ってこいよ?」
モクロー「クロ……」オロオロ
モクロー「………………」
モクロー「ZZZ」
サトシ「あ!」
チノ「寝ちゃいました……」
サトシ「くっそー…」
チノ「………勝負はアーカラ島までお預けですね?」
サトシ「ちぇっ」
マオ「……あんたら仲いいんだし、いっそ共有ポケモンにしたら?」
チノ、サトシ「仲よくない(です)!」
マオ「ご、ごめん……」
スイレン「あんまりふざけた事言わないでね?マオちゃん」
リーリエ「潰しますよ?」
マオ「………スミマセン…」
ワイワイ
ライチ「ふふっ、みんな仲もいいみたいね?」
リゼ「………でしょ?」
ティッピー「(チノよ…いい友達がいっぱいできたな…)」
ライチ「この海を越えたらアーカラ島…」
ライチ「アーカラ島についてからは私がしっかりガイドするわ?」
カキ「よろしくお願いします!」
マーマネ「アーカラ島…楽しみだねぇ!」
マオ「うん!ライチさんもカッコいいし!」
スイレン「カッコいい……?うーん……」
リーリエ「私!心がぴょんぴょんしてきました!」
チノ「………………」
サトシ「チノ?」
チノ「(いよいよアーカラ島…ここの試練を乗り越えて……)」
チノ「待っていてくださいね!グラジオくん、アセロラ、ココアさん!」グッ
サトシ「………へへっ」
チノ「……この船の扉を開けた途端…見知らぬ世界アーカラ島……」
サトシ「ワクワクしてこないか?」
チノ「………ええ!」
チノ「心がぴょんぴょんしてきました!」
サトシ「行こうぜ!アーカラ島に!」
チノ「はい!」
チノ「行きましょう!おじいちゃん!」
ティッピー「うむ!行くぞ!チノよ!」
完
もう少し続けたかったけど、アニメサンムーンが、まだアーカラ島に入ったばかりなので、とりあえずここで一旦"完結"にしておきます
ありがとうございました
別バージョンとしてリゼ先生のそっくりさんが出てくる「リーリエモザイク」もアリだな
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498447883/
Entry ⇒ 2017.07.08 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
【ごちうさSS】チノ「私と仕事、どっちが大事なんですか?」
チノ「質問のまんまです。どっちが大事なんですか?」
ココア「えっと、どうしたのかな???」
チノ「答えられないんですか?」
ココア「あっ、いやそうじゃなくて…」(どうしよ…なんかチノちゃんすっごく怒ってるよ…)
チノ「なら答えてください」
ココア「えぇーっと…」(なんで怒ってるんだろ??私チノちゃんに何かしたのかな…?うーん…)
ココア(はっ…!やっぱり朝からモフモフするのがダメだったことと仕事で失敗ばかりしてたこと!?)
ココア(そうなると『私と仕事、どっちが大事なんですか?』は、『私を散々モフモフしておきながら仕事は失敗ばかり…何が大事か本当にわかってるんですか?』ということになる!!)
ココア(ここから導き出せる正解は…)
ココア「もちろん仕事だよ!!」
ココア(…!)
チノ「…」
ココア(チノちゃんの顔が青ざめてる…!!)
ココア「あの、チノちゃn」
チノ「ソウデスカ、ワカリマシタ」
ココア「え?」
チノ「どうしたんですかココアさん、もうすぐココアさんの大事な仕事が始まりますよ」
ココア「あ、うん…」(もしかして選択肢間違えた!?)
リゼ「す、すまない!スカートのチャックがうまく閉まらなくて遅れてしまった!」
チノ「いえ、まだ開店前だったので大丈夫ですよ。ね?ココアさん」
ココア「そ、そうだね…」
リゼ「…?どうしたココア、元気ないぞ、何かあったのか?」
ココア「う、ううん!!何でもないよ!さあ今日もお仕事頑張るよ!!あっ」
チノ「…」キッ
リゼ「チノ?」
チノ「? どうしましたリゼさん?」
リゼ「い、いや、なんでもない」(なんだ?今チノから殺意のようなものが…)
リゼ(それにココアの元気のなさ…これは何か関係ありそうだ)
ココア「ようやく一段落できるね~」
リゼ「あぁ!午後も頑張らなきゃな!」
チノ「…」
ココア「…」(どうしよ…やっぱり選択肢間違えちゃったみたい。仕事中も仕事関係以外全く話さなかったし、お昼休憩なのに全くしゃべらないし…じゃあ何に怒っていたんだろ)
リゼ「…」
リゼ(な、なんだこの空気は…私がいない間に二人に何かがあったのか?)
もうすぐ午後のお仕事…
リゼ「さ!あと少しで仕事再会だな!頑張るぞ」
チノ「…はい」
ココア「…うん」
リゼ(…やっぱり何かあったんだな)
ココア(なんで怒ってたのかはわからないけど、謝らなくっちゃ…)
リゼ「はい1000円お預かりしましたので、250円のお返しです。ありがとうございましたー」
ココア(お客さんいなくなったね。リゼちゃんは今レジにいるし…よし)
ココア「ち、チノちゃん」
チノ「どうしたんですかココアさん、仕事中ですよ?」
ココア「チノちゃん、あのときはごめんね?」
チノ「なんのことです?」
ココア「その、チノちゃんより仕事が大事って言って…でも」
チノ「あぁ、そのことならいいです。予想していたことでしたので」
ココア「えっ」
チノ「ココアさんは私よりも大事なんですよね」
ココア「ち、ちがうよ!そういう意味じゃなくて」
チノ「じゃあどういう意味ですか?」
ココア「それは」
カランコロン
リゼ「いらっしゃいませー」
チノ「お客さんきました。仕事に戻りましょう」スタスタ
ココア「あっ」
リゼ(…)
カランコロン
リゼ「ありがとうございましたー」
リゼ「…」
リゼ(放っておいても元に戻ると思うが、これが明日も続くと思うと…。よし、聞いてみるか)
チノ「じゃあ後片付けを始めますか」
リゼ「そうだな、じゃあ私はチノと一緒に皿を洗うからココアはコーヒーの整理に言ってくれないか?」
ココア「はーい…」トボトボ
リゼ「…」
リゼ(さて、どうやって聞き出そうか。)
チノ「リゼさん」
リゼ「ん、どうした?」
チノ「最近のココアさんどうだと思います?」
リゼ「あ、あぁ、そういえば今日は元気がないよな」(チノが自分から言ってくるとは…)
チノ「いえ、今日のことではなく最近のことです。」
リゼ「最近?いや、特に変わったことはないと思うが…」
チノ「…そうですか」
リゼ「なにかあったのか?よければ相談にのるが。」
チノ「…ココアさん、私のことに嫌いになったみたいなんです。」
リゼ「ココアが?まさかそんなことはないだろ。」
チノ「いえ、私にはわかるんです。最近ココアさんの変化を見れば一目瞭然です。」
リゼ「さっきにも言ったが、特に変わったことはなかったぞ?」
チノ「いえ、変わったんです。それも劇的に…」
リゼ「な、なんなんだそれは?」
チノ「それは…」
リゼ「…」ゴクリ
チノ「ココアさん、最近モフモフしてくれないんです。」
リゼ「え?」
チノ「ですから、最近モフモフしてくれないんです。ココアさんが。」
リゼ「あ、あぁ、聞こえていたぞ。」
チノ「それだけではないんです。朝寝坊しなくなったんです。」
リゼ「お、おう」
チノ「それと、最近仕事に熱心になってるんです!」
リゼ「いや、まて。どうしてそれがココアがチノを嫌いになることにつながるんだ?逆にいいことじゃないか」
チノ「モカさんが来る訳でもないのにモフモフしなくなったり、朝寝坊しなかったり、仕事熱心になったりしません。そこから考えられるのはココアさんが私を嫌いになってしまったということです。」
リゼ(いや、あまりにも極端すぎるだろ…)
チノ「それで聞いてみたんです。私と仕事、どっちが大事なのかって…」
リゼ「あ、あぁ」(お前たちは夫婦か!!)
チノ「…予想通り、私ではなく仕事でした。」
リゼ「そ、そうか」
リゼ「ま、まあココアのことだ!なんとなくで答えただけだろ」
チノ「なんとなくで仕事を選ぶんですか?」
リゼ「いや、それは…」
チノ「そういうことです」
リゼ(これが思春期ってやつなのかなぁ)
しばらくして…
ガチャ
ココア「整理終わったよ~」
リゼ「お!ココア、おつかれ」
ココア「あっ、お皿洗い手伝うよ!」
チノ「…お疲れ様です。こっちはもうすぐで終わるので先に着替え室に行っててください」
ココア「…え、あ、じゃ、じゃあ私は着替え室に先に行ってようかな…」(まだ怒ってるのかな…)
ガチャ
チノ「…」
リゼ(ココア…こうなったら)
チノ「リゼさん、お皿洗い終わらせましょう」
リゼ「うぐぅ!」
チノ「リゼさんどうしたんですか!?」
リゼ「きゅ、急にお腹が…!」
リゼ「すまない!と、トイレに行ってもいいか!?」
チノ「は、はい!大丈夫ですか!?」
リゼ「あぁ!たぶんトイレに行けば治る!」
チノ「わ、わかりました!」
ガチャ
リゼ「…よし」
リゼ(ココアは着替え室にいるよな)
~着替え室~
ココア「チノちゃん。。。」
リゼ「チノがどうかしたのか」
ココア「ひゃっ!り、リゼちゃんいつの間に!!」
リゼ「ふっ、護身術のほかにもいろいろな技能を学んでいるからな」
ココア「そ、そうなんだ」
リゼ「それよりも、今日なんか元気なかったぞ」
ココア「そ、それは…」
リゼ「チノのことか?」
ココア「えっ!なんでわかったの!?」
リゼ「仲間として当然だ」(見ればすぐにわかるんだけどな…)
リゼ「それで、チノと何かあったのか?」
ココア「うん…あのね」
ココア「私、チノちゃんに嫌われちゃったのかも…」
リゼ(お前もか!)
ココア「えっとね、リゼちゃんが朝着替え終わって下に来る前にチノちゃんから『私と仕事、どっちが大事なんですか』って言われて仕事って答えたちゃったの…それから今日ずっと冷たくなって…」
リゼ「なんで仕事って答えたんだ?」
ココア「仕事に集中しろって言われているような気がして…せっかくお姉ちゃんになろうとしたのに…」
リゼ「お姉ちゃんになろうとした?」
ココア「うっ!!」
リゼ「ココア?」
ココア「うぅ!!」
リゼ「お、おいどうした!」
ココア「…禁断症状が!」
リゼ「き、禁断症状!?」
ココア「お、お願いリゼちゃん…」
リゼ「なんだ!?」
ココア「も、モフモフさせて…」
リゼ「へ?」
========================
リゼ「う…///」
ココア「リゼちゃんモフモフ~♪」モフモフ
リゼ「…まだ足りないのか??」
ココア「あとちょっと~~」モフモフ
リゼ「えっとココア、さっきにせっかくお姉ちゃんになろうとしてって言いかけてたが」
ココア「…うん、実はね」モフモフ
ココア「お姉ちゃんになるためにはどうすればいいかってお姉ちゃんを参考にして考えてみたの」モフモフ
リゼ「モカさんをか?」
ココア「うん…それで気づいたの…」モフモフ
ココア「真のお姉ちゃんはモフモフするんじゃない…モフモフされるんだということに!そして仕事が完璧、朝寝坊をしないことに!!」モフモフ!!
リゼ「は、はあ」
リゼ「最初のは違うと思うが…」
リゼ「というか!今モフモフしてるじゃないか!」
ココア「うぅ…禁断症状が出たから仕方ないよ~」モフモフ
ココア「でもチノちゃんに嫌われたら意味ないよ…やっぱりモフモフされるのが嫌だったのかな…最近全然モフモフしてなかったけど…仕事も頑張ってたのにだめだったのかな…」モフモフ
リゼ(…なるほど)
リゼ(ココアがチノの質問に仕事って答えたのはそういうことで)
リゼ(チノの言ってた変化ってのは少しでも姉になれるようにココアが頑張っていたってことだったのか。全く…)
リゼ(まぁ、お互い様というかなんというかほっとしたぞ…)
ココア「あと五分~」モフモフ
そのころチノは…
コンコン
チノ「リゼさん大丈夫ですか??」
チノ「リゼさん?」
チノ(あれっ鍵がしまってない?)
「やめてくれ~~」
チノ(着替え室からリゼさんの声!?)
ガチャ
チノ「…リゼさん?」
チノ「え」
リゼ「ココア…そろそろ私は作業に!…はっ」
ココア「あと10秒だけ~…あ」
チノ「………」
ココア「ち、チノちゃん!」
チノ「…ごゆっくり」
リゼ「ま、待てチノ!これには訳が!!」
チノ「…もういいです。リゼさんに話した私が馬鹿でした」
チノ「所詮私はリゼさん、仕事以下です」
バタン
リゼ「…」
ココア「リゼちゃん」
ココア「チノちゃんから何か聞いたの?」
リゼ「えっと…その…」
ココア「答えて!チノちゃんすっごく悲しい顔してたよ!」
リゼ「…すまない。実はここに来る前にチノからココアのことで相談を受けて、ココアはどうなのかって思って…本当にすまない」
ココア「私のことで?」
リゼ「あぁ、実は…」
ココア「えぇ!?私がチノちゃんを嫌いになった!?」
リゼ「そうなんだ。最近モフモフしていないこと、寝坊してないこと、仕事熱心なことでココアが自分こと嫌いになったんじゃないかって思ったらしい」
ココア「そんな…。私はただお姉ちゃんらしくなろうとしてただけなのに…」
ココア「あっ!もしかして朝の質問って…」
リゼ「あぁ、不安になってきてみたんだと思う」
ココア「私、仕事って答えちゃったよ…やっぱり選択肢間違っていたんだ…」
ココア「あぁ!!!しかもリゼちゃんにモフモフしてるところ見られちゃったじゃん!!」
ココア「こうしちゃいられないよ!!いますぐチノちゃんのとこに行って謝らなくっちゃ!!」ダッ
リゼ「おい!いきなり行っても解決しないだろ!」
ココア「そんなはずないモン!お姉ちゃんとして妹をほっとくなんてできないよ!」
バタン
チノの部屋
チノ「…」
チノはベットに潜り込んでいた。
ガチャ
ココア「チノちゃん!」
ココア「えっと!朝のことだけど!私は仕事よりもチノちゃんのほうが大事だよ!!」
チノ「…」
ココア「それと!モフモフしなくなったのは、チノちゃんが嫌いになったからじゃないよ!!」
チノ「…」
ココア「もっとお姉ちゃんらしくなろうとしたの!!」
ココア「だから寝坊しないように!仕事も失敗しないように頑張ってたの!」
チノ「…」
ココア「もう!布団に潜り込んで!!ダイビングしちゃうよ!!」
チノ「…」
ココア「ほんとにしちゃうよ!」
チノ「…」
ココア「…よし」
ココア「ダイビーング!!と見せかけて布団オープン!!!」
チノ「…」
ココア「チノ…ちゃん?」
チノ「すぅ…すぅ…」
ココア「寝ちゃってる…」
ココア「あれ?」
チノの頬がかすかにぬれていた
ココア「泣いてた…のかな?」
ココア「そうだよね…仕事のほうが大事なんて言っちゃったもんね…。それにモフモフしないって決めて結局リゼちゃんにモフモフしてたし…」
ココア「ごめんね。チノちゃん…」
朝
チノ「…あれ」
チノ「朝…ですか?」
チノ「…!そうだ、ココアさんがリゼさんをモフモフしてるのを見て私…」
チノ(…仕方のないことです。考えてみれば私がわるかったんです。ココアさんから嫌われてた理由は結局のところ私です。だからココアさんが私ではなくリゼさんモフモフしてるのは当たり前なんですよ…)
チノ(…)
ココア「むにゃむにゃ…」
チノ「ってココアさん!?」
チノ「何で私のベットで寝てるんですか!?」
ココア「えぇ…だって…むにゃ」
チノ「…言い訳しに来たんですか?」
ココア「え?」
チノ「私が怒っていたら仕事が進まないから、言い訳しに来たんですか?」
ココア「?」
チノ「ココアさんは私のことが嫌いで…その…」
ココア「? 私はチノちゃんのこと嫌いになんかなってないよ?」
チノ「え」
ココア「だってチノちゃんは私の大事な妹だもん!」
チノ「じゃ、じゃあなんで最近も…モフモフしてくれなかったんですか?」
ココア「えっと…もっとお姉ちゃんらしくなりたくって…その…」
チノ「お姉ちゃん…らしく?」
ココア「うん♪チノちゃんに頼られるような立派なお姉ちゃん!」
ココア「あっ結構大変だったんだよ?とくに朝早く起きるのがものすごく大変でさ!」
チノ「…」
ココア「…チノちゃん?」
チノ「…ヒッグ」
ココア「わわわ!どうしたのチノちゃん!!」
チノ「ぐすん…。だってココアさんに嫌われたとおもって…」
ココア「やだな~チノちゃんのこと嫌いになるわけないじゃん!!」
チノ「うぐ…ひっく…」
ココア「ほ~ら!もう泣かない!笑って笑って!」
チノ「は、はい」
ココア「よし!じゃあもう朝だし!ご飯食べよっか!!」
ココア「せっかくだからお姉ちゃんも手伝うよ!!」
チノ「…」
ココア「チノちゃん?」
チノ「全くココアさんは」
チノ「しょうがないココアさんです」
ココア「じゃあ私はコーヒーの整理に行ってくるねー!」
リゼ「あぁ!じゃあ私はチノと皿洗いしてるよ」
バタン
リゼ(なにがともあれ、二人が元に戻ってよかったな)
チノ「あの…リゼさん」
リゼ「ん?どうしたチノ?」
チノ「ココアさんがうっとうしいのですが…」
リゼ「…」
終わり
綺麗にオチがついたな
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1476785142
Entry ⇒ 2017.03.13 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)
リゼ「みんなに話があるんだ!」
ココアたちは高校を卒業し、大人になっていました。
ココアはラビットハウスに残り、今でもチノたちと一緒に店で働いています。
千夜は甘兎庵を継ぎ、リゼは先生になりました。シャロは給料の良い会社に就きました。
大人になってからも仲良しな5人は、定期的にラビットハウスでお茶会を開いていました。
そんなある日のことです、
リゼ「実は、みんなに話があるんだ!」
ココア「どうしたのリゼちゃん、そんなに改まって」
チノ「そんなに深刻な話なんですか」
リゼ「実は……わたし、結婚することになったんだ!」
四人「「「「えぇぇーーーー!?」」」」
千夜「おめでとうリゼちゃん!」
ココア「リゼちゃんが私たちの中で一番先に結婚かぁ」
チノ「おめでとうございます」
リゼ「みんなありがとう。私もまさかこの中で一番先に結婚するなんてな」
千夜「お相手はどんな方なの?」
リゼ「同じ職場で知り合った人なんだ」
ココア「ということは同業者? 写真とかないの?」
リゼ「ああ、この人なんだけど……」っ
チノ「シュッとしてて、まるでモデルさんみたいです」
ココア「お似合いな二人だね」
リゼ「よせって、照れるだろ///」
シャロ「…………」
千夜「あら、シャロちゃんどうかしたの?急に黙り込んで」
シャロ「……なんでもないわ。それよりリゼ先輩、おめでとうございます」
リゼ「ありがとな、シャロ」
リゼ「今式についてもいろいろ話し合ってるところなんだ。なるべく早めに挙げようとは思うんだけど、もちろんみんなにも招待状出すぞ」
チノ「私、二人のために特製のコーヒーを用意します」
千夜「なら、甘兎庵もお祝いの品を出さないと」
シャロ「…………」
ココア「結婚かぁ……、結婚したら子供とかも作るんだよね」
リゼ「……じ、実は……もう、お腹に赤ちゃんがいるんだ」
四人「「「「えぇぇーーーー!?」」」」
ココア「おめでとうリゼちゃん、おめでただね!」
千夜「妊娠はいつわかったの?」
リゼ「この間一緒に病院へ行ったんだ。そしたら出来てますって///」
チノ「赤ちゃんは男の子ですか?女の子ですか?」
リゼ「まだ妊娠して間もないからわからないけど、男の子でも女の子でも無事に産まれてくれればいいかなって」
ココア「楽しみだね!」
シャロ「…………私、帰ります」
リゼ「え、一体どうしたんだシャロ?」
チノ「具合でも悪いんですか?」
シャロ「そろそろ仕事に戻らないと……。お代、ここに置いておくから。それじゃリゼ先輩……みんな……またね」
カランカラン
ココア「あ、シャロちゃん行っちゃった……」
リゼ「シャロも仕事で忙しいんだな」
千夜「シャロちゃん……」
式にはココアたちや他にも親しくしていた友人知人たちが多く参加し、式は無事に執り行われました。
リゼは相手の男性と楽しい新婚生活を送り、お腹の中の赤ちゃんも順調に育ち、リゼのお腹はいつしか大きくなっていまし。
そんなある日のことでした……、
リゼの夫「お腹も随分と大きくなったな」オナカスリスリ
リゼ「ああ、もうすぐ産まれるんだな……私たちの子供が」
リゼの夫「もうすぐ入院だな。無事に産まれてきてくれることをいいな」
リゼのお腹は大きくなり、リゼはもうすぐ出産に備えるため産婦人科の病院に入院する予定でした。
リゼ「ああ、気をつけてな」
リゼの夫は出かけ、リゼは家で留守番することになりました。
その時、インターホンがなりました。
ピンポーーン
リゼ「あれ、一体誰だろう。宅配便かな?」
リゼは、家の扉を開けました____、
リゼの夫「すっかり遅くなっちゃったな。さて、リゼとお腹の中の赤ちゃんはもう寝ちゃったかな」
ガチャ
リゼの夫「ただいまぁーー!」
シーーン
リゼの夫「遅くなったし先に寝ちゃったかな。さて、シャワーを浴びて着替えようかな」
オギャーー、オギャーー!、
リゼの夫「あれ、寝室の方から鳴き声が聞こえるぞ!?」
気になった夫は泣き声がする寝室へ向かいました。
リゼの夫「こ、これは!?」
リゼだったもの「………………」
赤ちゃん「オギャーー、オギャーー」
リゼ「リゼェェェェーーーーー!!」
そこには、また産まれる前の赤ちゃんがリゼのお腹から取り出されて泣いている姿がありました。
その横で血塗れで横たわるリゼはお腹を切り裂かれて、首にはコードのようなものが巻きつけてあったのでした。
夫はすぐに通報しました。
現場に救急車と警察が駆けつけ、リゼと赤ちゃんはすぐさま病院に運ばれました。
このことはココアたちにもすぐに連絡が届き、みんなは二人が運ばれた病院に駆けつけました。
手術室の前……、
千夜「見て、手術中のランプが消えたわ」
ココア「手術が終わったんだ!」
ガラガラ
リゼの夫「先生、リゼは……赤ちゃんは無事なんですか!?」
医師「旦那さん、落ち着いてくいてください。赤ちゃんは身体に刃物で切りつけられた箇所があったのですが、なんとか一命を取り留めました」
リゼの夫「よかった……赤ちゃんは無事なんですね。それじゃリゼは、私の妻は!?」
医者「……手は尽くしました。しかし残念ながら……病院に運ばれた時には、もう……」
ココア「そ、そんな……」
チノ「嘘……ですよね……」
千夜「リゼちゃんが……」
リゼの夫「リゼ…………リゼェェェェーーーーー!!」
リゼは発見された時、既に息を引き取っていたのでした。
お腹から取り出されて赤ちゃんは太ももなどに刃物の痕があったのですが、手術を受けてなんとか無事で済みました。
この事件は瞬く間に街中に広まり、大々的に報道されて全国的に語られることになりました。
妊婦を殺しそのお腹から胎児を生きたまま取り出しさらに刃物で傷つけるという過去を類を見ぬ凶悪犯罪を重く見た警察は直ちに捜査本部を設置し、犯人逮捕のため捜査を開始しました。
しかし、警察は真っ先にリゼの夫が怪しいと彼に容疑を向けて事情聴取をしまし。しかし
それはあまりにも酷だとココアたちや町の人たちが警察側を批判したことや、リゼの夫は犯行当時家を留守にしておりさらにリゼの死亡推定時刻と重なることもありアリバイが成立したことから、リゼの夫への疑いはすぐに晴れました。
リゼの死因ですが、犯人により首を電気コードで締められての絞殺であると判明しました。犯人はリゼを絞め殺した後刃物でリゼのお腹を切り裂き、そこからまだ生まれてくる前の胎児を取り出し刃物で切りつけたのです。また、部屋には犯人によって荒らされた形跡がありましたが、金目のものは奪われてはおらず、代わりにリゼが夫と結婚式の時撮影した思い出の写真や品物などがなくなっていました。
警察は犯人逮捕のために尽力し、ココアたちも犯人逮捕のため国内全土に渡り呼びかけをしましたが、結局犯人が見つからないまま時は流れ、遂には公訴時効が成立してしまいました。
こうして、この事件は未解決のまま幕を閉じました。
そして____
空港にて、
リゼの夫「この街とも、いや、この国ともお別れか……」
リゼジュニア「パパ、どうかしたの?」
リゼの夫「いや、なんでもないよ」
リゼの夫は子供を連れて国外へ移住することを決意したのでした。理由は加熱した報道合戦を繰り広げるマスコミによる行きすぎた取材やそれにより世間の好奇の目にさらされることを良くないと考えた夫が子供のために新しい地で生活を始めようと考えたからです。
リゼジュニア「パパ、僕新しい国でも友達出来るかな」
リゼの夫「ああ、お前なら出来るさ。さあ、そろそろ飛行機に乗る時間だ。行こうか」
リゼジュニア「うん」
こうして、二人は旅立ちました____。
その頃、ラビットハウスにて、
ココア「リゼちゃんの夫さんとリゼジュニアくんは今頃飛行機だね」
チノ「そうですね、向こうに着いたら連絡をくれると言ってましたし」
千夜「もう、あの忌まわしい事件からそんなに経つのね……」
三人はコーヒーを飲みながらふけっていました。
しかし、そこにはシャロの姿はありませんでした。
ココア「それにしてもシャロちゃんはどこへ行ったんだろうね」
チノ「あの日以降、姿を見ませんね……」
千夜「シャロちゃん……」
あの事件が起きたのと同時に、シャロは姿をくらませました。
リゼを殺害したのは誰なのか____、
シャロは何故姿を消したのか____、
真実は、闇の中____。
終わり
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487751468/
Entry ⇒ 2017.02.27 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (2)
ココア「え、リゼちゃんの家火事になったの!?」
ココア「え、リゼの家火事になったの!?」
チノ「それは一大事です!」
リゼ「ああ、なんとか全焼する前に鎮火したんだけど、おかけで家の大部分が燃えてしまって修繕するのに大部時間がかかりそうなんだよ」
チノ「ということは、住むところはどうするんですか?」
ココア「そうだよ、ラビットハウスなら空いてる部屋あるからしばらく泊まりなよ」
ティッピー「お前がいうか」
チノ「代わりの住まいですか。そんな場所が都合よく」
ココア「そもそも、火事の原因ってなんだったの?」
リゼ「詳しくは調査中なんだけど、どうやら放火魔の仕業らしい」
ティッピー「放火魔じゃと、物騒じゃな」
ココア「この街にもそんな凶悪犯がいるんだね」
チノ「うちも気をつけなければなりませんね」
ティッピー「この店が燃えてしまったらわしは終わりじゃ……」
リゼ「修繕までかなりかかるし、下宿してるわけでもないのにいつまでもいちゃ悪いだろ。代わりの住まいは親父の知り合いが用意してくれたらしい」
チノ「その住まいは広いんですか?」
リゼ「いや、私もこれから向かうからまだわからないけど、あまり期待しないでくれとは言わられたな」
チノ「リゼさん、お疲れ様です」
ココア「じゃあね、リゼちゃん」
リゼ「ああ、またな」テクテク
チノ「それにしても、放火事件とは物騒ですね」
ティッピー「この街でそんな凶悪な事件はあまり聞かんからのぉ」
ココア「まあ、リゼちゃんなら銃も持ってるし大丈夫だよ」
その途中_____、
リゼ「確かこっちの方だよな。そういえばここはフルールドラパンの近くだな」
シャロ「あ、リゼ先輩!」
リゼ「シャロ、バイト終わりか?」
シャロ「はい、丁度終わったところです。それより先輩、火事にあったって本当ですか!?」
リゼ「ああ、放火魔にやられてた。おかげで屋敷を修繕しないといけなくなったよ」
シャロ「そうですか……、それでもリゼ先輩が無事で良かったです」
リゼ「心配かけたな」
シャロ「それで先輩、お家はどうなるんですか? 修繕が済むまで泊まる場所とかは? あの……、よかったらしばらくの間私の家にでも」モジモジ
シャロ「え、そうなんですか……」シュン
リゼ「ああ、その家へ今から向かうところだったんだ。フルールの近くにあるらしい」
シャロ「え、フルールの近くなんですか!?」
リゼ「それじゃ私は新居に向かうから、また明日な」テクテク
シャロ「……フルールの近く、かあ」ボソ
ココア「今日もお仕事終わったぁーー」
チノ「ココアさんは今日もほぼ何もしてませんよ」
ココア「(`0言0?*)<ヴェアアアアアアアアーーーー!!」
リゼ「ったく、ココアは相変わらずだな」
ココア「あ、それはそうとリゼちゃん、新しい住まいにはもう慣れた?」
チノ「相当古い家と聞きましたけど」
リゼ「それが思った以上にボロボロでさ、部屋も狭いしトイレは屋敷の汲み取り式だしシャワーはあるけどぬるくて勢いなくて」
チノ「そんなにひどいところなんですか」
リゼ「ああ、特にトイレが古くて最悪だよ。しかも便槽の方から変なものとこがしたこともあってさ」
ココア「トイレの中から物音って、ひょっとしてカッパかな?」
チノ「どのみち不衛生です」
ココア「そんなに古くて不満なら遠慮せずラビットハウスに住み込みで働けばいいのに。リゼちゃんなら大歓迎だよ」
ティッピー「お前はここの店主か」
チノ「確かに、急に家事になって代わりの住まいを用意してくれたなら、文句を言っては失礼ですね」
リゼ「ああ、確かにボロボロなところだけど感謝はしてるよ。でも、もうちょっとトイレを綺麗にしてほしいよな」
ココア「なら、トイレの時だけラビットハウスに借りに来たなよ」
リゼ「行ってる間に漏らすだろ……」
ココア「じゃあね、リゼちゃん」
チノ「お疲れ様でした」
テクテク……
リゼ「ふう、今日もバイト疲れたな。そうだ、帰りにフルールで紅茶でも飲んで行こうか」
千夜「リゼちゃんーーー!!」ダダダ
リゼ「千夜!? どうしたんだそんなに慌てて」
リゼ「何、シャロが行方不明だって!?」
千夜「数日前からシャロちゃんに連絡しても反応がなくて、シャロちゃんの家に行ったらワイルドギースしかいなかったの!」
リゼ「そんな! ……あっ、そういえばシャロのやつここ数日学校にも顔を出してないみたいだったな。具合でも悪くて寝込んでると思ってたけど」
千夜「リゼちゃんはシャロちゃんと最後にあったのいつ?」
リゼ「ちょうど数日前だ。バイト帰りにこの通りであったぞ。ほら、ここってフルールのすぐ近くだろ」
千夜「さっきフルールにも行ったんだけれど、シャロちゃん数日前から顔を出してないって」
リゼ「シャロがいなくなった日と重なるな。警察には届けたのか?」
千夜「ええ、さっき警察には捜査願いを出したわ。私はこうして知り合いの人に聞いて回ってるの」
リゼ「そうか。それにしても心配だな」
千夜「私はこれからラビットハウスに行くから、リゼちゃんも何かシャロちゃんのことでわかったら連絡してね、それじゃ!」
ダダダダーーッ
リゼ「気をつけろよーーー!」
ガチャ
リゼ「ただいま____って、誰もいないか」
リゼ「それにしても、本当にボロボロな家だな。こんなことならココアの言う通りラビットハウスの世話になってもよかったかも……」
リゼ「それにしてもシャロが心配だな。明日親父に頼んでうちのものにも搜索させようか」
リゼ「さて、その前にシャワーでも浴びようかな」
リゼ「うぅ……、シャワールームなのに古くてしかもトイレと一緒の場所だから臭いな、まったく」
リゼ「風呂とトイレだけラビットハウスで済ませてから帰ろうかな」
ガタガタガタ
リゼ「物音? 一体なんだ!?」
ガタガタガタガタ
リゼ「便槽の中から聞こえるぞ……ネズミか!?」
リゼ「抵抗あるけど、中を覗いてみるか……」
カチャ
リゼ「汚らしいネズミめ! この家から出て行け……って、え!?」
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira128518.jpg
シャロだったもの「………………………」
リゼ「キャアァァァァァァァァァーーーーーーーー!!!」
アナウンサー『調べによりますとその女子高生は遺体を発見した女子高生の高校の後輩であり、数日前から行方が分かっておらず、隣の住民から警察に捜査願いが出されており、地元のボランティアを始め多くの人が捜査を開始した直後に便槽の中で遺体で発見されたそうです』
アナウンサー『遺体で発見された女子高生は便槽の中で身体を折りたたむように丸めた状態で発見され、発見した女子高生の通報を受け警察と消防がかけつけ遺体を便槽から引きずり出したとのことです。警察は事件と事故の両面で捜査を進めるとともに、発見した女子高生や普段親しくしていた友人らに話を聴くなどして慎重に調べています』
後日、この事件は事件性がないと判断され捜査は打ち切られ、結果シャロちゃんが憧れのリゼの家をトイレの中から覗こうと便槽の汲み取り口から入り込み中で動けなくなり、そのまま亡くなったと断定されました。
しかし、リゼやココアらなどシャロと親しくしていた友人たちが警察のこの判断を不服とし、捜査の再開と事件の真相解明を求め署名活動を行いました。
もしも警察の判断通りだとすれば、何故シャロはわざわざ便槽の中に自ら入ったのでしょうか。
真実は、闇の中____。
終わり
普通にホラーじゃねえか…
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487224722/
Entry ⇒ 2017.02.21 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (1)
リゼ「シャロと入れ替わってしまった!」
ココア「お疲れさまー!」
リゼ「お疲れー」
ココア「今日のリゼちゃんも、鬼教官ぶりを十分に発揮してたね!」
リゼ「待て、私は鬼教官になりたいわけじゃない!お前がサボっているから叱っただけだ」
ココア「でも、リゼちゃんってビシっとしてるよね。シャロちゃんと同じ、お嬢様学校に通ってるってことを忘れそうなくらい!」
リゼ「まあ、私がシャロのように振舞うことはないだろうな。…少しはシャロのように振る舞うべきなのか?」
ココア「えっ、何か言った?」
リゼ「い、いや!何でもな… あれ?」
チノ「リゼさん、どうかしましたか?」
リゼ「なんでココアとチノちゃんがここに?」
リゼ(シャロ)「リリリリリゼ先輩、これは一体どういうことですか!?」
シャロ(リゼ)「私に聞かれても分かるか!」
リゼ(シャロ)「なんで、なんで私がリゼ先輩で、リゼ先輩が私で!?」
シャロ(リゼ)「落ち着け!慌てても何も解決しないぞ!」
リゼ(シャロ)「は、はい!そうですね。やっぱりリゼ先輩は頼りになります!」
シャロ(リゼ)「言っているのが自分の体だから、自画自賛しているみたいだ…」
チノ「入れ替わりですか。題材にした本は何度か読みましたが、まさか実際に起こるなんて…」
千夜「これは映画化決定ね。名付けて、君の名は!大ヒット間違い無し!」
チノ「それ、何処かで聞きましたよ」
ココア「…ところで、リゼちゃんとシャロちゃんは、どうしてお互いの真似をしてるの?」
チノ「話聞いてました…?」
リゼ(シャロ)「とりあえず、元に戻る方法を探しましょう!」
シャロ(リゼ)「いや、それは後回しだ」
ココア「後回し…?もしかしてリゼちゃん、戻りたくないの!?」
シャロ(リゼ)「どうしてそうなる!戻りたいに決まってるだろ!」
リゼ(シャロ)「私の体は、リゼ先輩のお気に召しませんでしたか…?」
シャロ(リゼ)「そういう事でもない!シャロまでボケに回るのは止めてくれ!」
千夜「本当は私と入れ替わりたかったのよね?それともココアちゃん?…まさかチノちゃん!?こんな幼気な少女に手を出そうだなんて!」
チノ「子どもじゃないです」
シャロ(リゼ)「千夜はわざとボケてるだろ!」
チノ「…あるかどうかも分からない方法を探すより、まずは入れ替わった状態でどう過ごすかの予定を立てる方が先じゃないですか?」
シャロ(リゼ)「その通りだ。やっとまともな発言が…」
チノ「それが最善でしょうね。入れ替わったといきなり周りに説明しても、なかなか納得して貰えないと思います」
ココア「リゼちゃんやシャロちゃんに成り切る… 難しそうだね」
リゼ(シャロ)「リゼ先輩に成り切る… 先輩に迷惑をかけないために、気を引き締めないと…!」
シャロ(リゼ)「と言っても、私は三年生だから、この時期は自由登校で学校に行く必要はない」
シャロ(リゼ)「それに、バイトはラビットハウスだけだ。だから、そんなに気を張る必要はないと思うぞ?」
ココア「じゃあ、元に戻るまでは、シャロちゃんがここで働くんだね!…見た目はリゼちゃんだけど」
リゼ(シャロ)「あれ、それってつまり…」
シャロ(リゼ)「もちろん、シャロのバイト先には私が行く。シャロは、ラビットハウスの方を頼む」
リゼ(シャロ)「…駄目です。リゼ先輩に、大量のバイトを押し付けるなんてできません!」
シャロ(リゼ)「大丈夫だ。軽く説明してくれたら、バイトなんて幾らでもこなして見せるさ。部活の助っ人で慣れてるからな」
シャロ(リゼ)「今は私がシャロだ。それに、怪盗ラパンとのコラボみたいな、シャロの姿じゃないとできない仕事もあるだろう?」
リゼ(シャロ)「で、でも…」
シャロ(リゼ)「こういう時は、先輩に任せておけ!」
リゼ(シャロ)「…ありがとうございます。その分、ラビットハウスの仕事は全力で取り組みます!」
シャロ(リゼ)「任せたぞ、シャロ。…そうだ、喉が渇いただろう?コーヒー淹れてくるよ。私の体ならコーヒー酔いもしないだろうし」
リゼ(シャロ)「良いんですか?じゃあ、お願いします」
ココア「…リゼちゃん、なんかカッコいい!」
チノ「リゼさんは、きっと良い先生になりますね」
シャロ(リゼ)「う、うるさい!」ドボボボボボ
リゼ(シャロ)「リゼ先輩、コーヒー零れてます!」
リゼ(シャロ)「頂きます …美味しい。それに、本当に酔わない。リゼ先輩が淹れてくれたコーヒーを、酔わずに飲めるなんて!」
シャロ(リゼ)「喜んでもらえて良かったよ。やっぱり、暗い顔をするより笑ってる方が良いからな」
ココア「リゼちゃん、私もコーヒー淹れてきたよ!ゆっくり飲んでね!」
シャロ(リゼ)「私に?」
ココア「うん!…シャロちゃんを励ましてくれたから。感謝のコーヒーだよ」
シャロ(リゼ)「ありがとう。それじゃ、頂くよ」ゴクッ
千夜「コ、ココアちゃん!?今のリゼちゃんは…」
ココア「あっ」
シャロ(リゼ)「…あははは!最高の気分だ!!こんな時は、楽しまなきゃ損だよな!!!」カフェインテンションハイ
リゼ(シャロ)「酔った時の私って、他の人から見るとこんな風に見えるのね…」
シャロ(リゼ)「ああ、そうだ!拳銃ぶっ放したほうが絶対に盛り上がる!!!!!」ジャキッ
チノ「誰かリゼさんを止めてください!!」
チノ「リゼさんは悪くありません。これはココアさんの天然ボケが原因です」
ココア「ごめんねリゼちゃん。今はリゼちゃんがコーヒー酔いするってこと、すっかり忘れてて…」
チノ「しっかりと反省してください」
ココア「はい…」
リゼ(シャロ)「と、とりあえず、今日はこれで解散しませんか?」
シャロ(リゼ)「ああ… そうだ。シャロ、明日は図書館に行こうか」
ココア「図書館?」
シャロ(リゼ)「元に戻る方法を調べに行くんだ。ネットでも探してはみるが… せいぜい都市伝説にヒットするくらいだと思う」
リゼ(シャロ)「なるほど。 …図書館で見つかれば良いですね」
シャロ(リゼ)「…見つかることを願うしか無いさ」
「起立、礼」
「「さようならー」」
シャロ(リゼ)(さて、これからバイトだな。その後はシャロと図書館で調べ物。今日の授業の内容も伝えないと…)
「リゼ先輩、こっちもお願いします!」
「えぇ!?」
シャロ(リゼ)(ん?)
リゼ(シャロ)「私は一人しかいないんだから、あちこちから呼ばれても困る!」
シャロ(リゼ)「シャっ… リゼ先輩!?どうして学校に来てるんですか!?」
リゼ(シャロ)「リゼs… 部活の助っ人をしてくれって頼まれて!断るわけにも行かない!!じゃ、私はこれで!」ダッ
シャロ(リゼ)(これは想定外だ!大丈夫だろうか…?)
シャロ(リゼ)「…って、もうすぐバイトの時間じゃないか!人の心配をしている場合じゃない!」
シャロ(リゼ)「チラシを配り終えたし、今日のバイトは終わり… って次は特売!」
千夜「リゼちゃん!」
シャロ(リゼ)「千夜じゃないか。どうしてここに?」
千夜「リゼちゃん、これから特売に向かうつもり?」
シャロ(リゼ)「ああ。いつ戻るかわからないから、食材は買える時に買って置くべきだろう?」
千夜「そういうと思った。安心してリゼちゃん、特売は私が代わりに行くわ」
シャロ(リゼ)「それは流石に悪いだろう」
千夜「そんな事ないわ。それに、今日はシャロちゃんと図書館で調べるんでしょう?調べる時間は、余裕があった方が良いと思うの」
千夜「今のリゼちゃんはシャロちゃんでもあるんだから、こういう時は… 幼馴染の私に任せなさい!」キリッ
シャロ(リゼ)「…分かった。ありがとう、千夜」
千夜「お礼なんて。…もし断られたら特攻するつもりだったから、断られなくて良かったわ♪」
シャロ(リゼ)「特攻!?」
「リゼ先輩!そっちにボールが!」
リゼ(シャロ)「あ、ああ、すまない!」パシッ
「余所見をしていてもキャッチできるなんて!」
「さすがリゼ先輩!」
リゼ(シャロ)(リゼ先輩の運動神経が凄すぎる)
リゼ(シャロ)「よし、次はそっちだ!」カキーン
「あの、リゼ先輩、次はテニス部にも…」
リゼ(シャロ)「ごめん、今日の予定はもう埋まってるんだ」
「そうですか… では、明日こそお願いしますわ!」
リゼ(シャロ)「わ、わかった!」
リゼ(シャロ)(これ、下手なバイトよりも大変なんじゃ…)
チノ「お疲れ様でした」
リゼ(シャロ)「お疲れ様でした」
ココア「シャロちゃん、凄いよ!リゼちゃんの真似も上手いし仕事も完璧!」
リゼ(シャロ)「真似が上手く見えるのは私の姿がリゼ先輩だからでしょ。それに、仕事は別に完璧じゃないし」
チノ「いえ、本当にお上手でしたし、仕事の手際もお見事です」
リゼ(シャロ)「そ、そんなこと…」
ココア「何気ない会話も、お客さんの前ではリゼちゃんに成り切ってたよね」
リゼ(シャロ)「ほ、褒めたって、何も出ないわよ!」
ココア「でも、照れるシャロちゃんとリゼちゃんが同時に見られるよ!」
リゼ(シャロ)「うぅ… ココアー!!」
ココア「わぁっ、そんなに怒らなくても!」
シャロ(リゼ)「良いか、この正二十四角形は円に内接しているから、円の面積よりも小さい。だから…」
リゼ(シャロ)「加法定理でsin15°を求めて… 3(r^2)(√6-√2)/2…」
シャロ(リゼ)「よし、これで今日の分は終わりだ!」
リゼ(シャロ)「ありがとうございました、リゼ先輩!すみません、ここまでしてもらっちゃって…」
シャロ(リゼ)「良いんだよ。私も復習できたしな。さて、元に戻る方法を調べるぞ」
リゼ(シャロ)「手分けして探しましょう」
ココア「リゼちゃーん!宿題が終わったから手伝いに来たよ!」
チノ「ココアさん、図書室では静かにしてください」
千夜「リゼちゃん、特売に行ってきたけど大漁よ!もう用もないし、私も手伝うわね」
シャロ(リゼ)「三人とも手伝いに来てくれたのか。二人だけで探すのは苦労しそうだったから助かるよ」
×3(r^2)(√6-√2)/2
◯3(r^2)(√6-√2)
千夜「何かあったら、どんどん頼ってくれていいのよ?」
シャロ(リゼ)「はは、心強いな」
リゼ(シャロ)「あ、ありがとう…」
ココア「ふっふっふっ… このココアお姉ちゃんが、有益な情報を光の速さで見つけてくるよ!」
チノ「あ、それっぽい本見つけてきましたよ」ドサッ
シャロ(リゼ)「これが光の速さか」
チノ「これからは私がお姉ちゃんです」
ココア「そ、そんな!?」
リゼ(シャロ)「まさかの下克上!?」
千夜「"これからは"チノちゃんがお姉ちゃん?良かったわね、ココアちゃん」
ココア「良くないよ!?」
チノ「昔、図書館に来た時に読んだことがあったんです。まさか、第30版まで出ているのは知りませんでしたが」
リゼ(シャロ)「そんなに!?」
千夜「定期的に新しい情報を追加しているって書いてあるわね」
ココア「ホントだ、凄い!それに、色んなことが載ってるんだね。コーヒー占いに、うさぎになったバリスタまであるよ!」
チノ「え、どこです?」
ココア「ここだよ、ここ」
現象No.124、必中するコーヒー占い:某喫茶店のマスターが行うことができたが、亡くなられたため再現不可。孫娘さんに期待
現象No.127、うさぎになったバリスタ:喋る兎がいる喫茶店があるという噂。筆者では確認が取れず。※名前は小説家の青山ブルーマウンテン氏に許可を頂きました
シャロ(リゼ)「必中する占いに、喋る兎…?まさに怪奇現象だな」
チノ(心当たりがありすぎる)
現象No.15、入れ替わり:創作作品で見かける、人の心や記憶が入れ替わる現象。過去に数十回発生
リゼ(シャロ)「意外と起こってるのね、入れ替わり」
千夜「見て。原因に、対処法まで載ってるわ」
原因:対象者同士の物理的な衝突によることが多い。ただし、衝突無しに突然入れ替わったケースも数回ほどあり
対処法:後者の場合、自然と戻る事が多い。また、お互いに成り切ることでより素早く戻ることができる模様
シャロ(リゼ)「私たちの場合は後者だな。と言っても、今日とやることは変わらないか」
リゼ(シャロ)「でも、今以上に成り切った方が早く戻れるんじゃないですか?」
シャロ(リゼ)「確かに。じゃあ… 演劇部の助っ人の経験を活かして成り切ってみせますね、リゼ先輩!」
リゼ(シャロ)「じゃあ私も… バイトで培った会話力で成り切ってみせるからな、シャロ!」
チノ「ええ。その調子なら、すぐに戻れそうです」
ココア「二人とも頑張ってね!」
リゼ(シャロ)「ああ!今日はみんなありがとう」
シャロ(リゼ)「絶対に戻ってみせるわ!」
ココア「あ、そうだ。チノちゃん、千夜ちゃん、ちょっと相談が」
チノ「どうされました?」
千夜「もしかして来週の?」
ココア「うん、そのもしかしてだよ!」
カランコロン
シャロ(リゼ)「いらっしゃいませ~!フルール・ド・ラパンへ、ようこそ!」
「リゼ先輩、テニス部の助っ人をお願いします!」
リゼ(シャロ)「よし、任せろー!」
ココア「zzz…」
リゼ(シャロ)「寝ている暇はないぞー!」バシッ
ココア「はっ!…シャロちゃんが鬼教官に!」
シャロ(リゼ)「いらっしゃいませ~」
メグ「シャロさん、クレープくださ~い」
マヤ「メグ!今のシャロは、シャロじゃなくて…」
シャロ(リゼ)「メグちゃんにマヤちゃんじゃない。どの味にする?」
マヤ「…あれ?」
チノ「そろそろ閉めましょう。ココアさん、リゼさん、お疲れ様でした」
ココア「お疲れさまー!」
リゼ(シャロ)「お疲れ」
ココア「今日も教官が気合たっぷりだから、寝る暇がなかったよー」
リゼ「仕事しろ! …あれ?」
シャロ(リゼ)「フルール・ド・ラパンをよろしくお願いしま~す!」
シャロ「ハーブティの… ん?」
リゼ「リリリリリゼ先輩、もしかして私たち…」バァン
シャロ「…入れ替わってしまったー!?」
ココア「元に戻っただけだよね!?」
シャロ「え、ええ。これにて一件落着ってことですね!」
ココア「千夜ちゃんにもこの事を伝えないと。ちょっと甘兎まで行ってくるね!」
チノ「電話やメールで伝えれば良いじゃないんですか?」
ココア「千夜ちゃん、今電源を切ってるみたいなの!」ダッ
チノ「って、携帯落としましたよ!?」ダッ
ティッピー「おいチノ、わしが落ちr NOOOOOOOOO!!」ドサッ
リゼ「…なあ、シャロ」
シャロ「なんですか、リゼ先輩?」
リゼ「…今の私は、本当に私なのか?」
シャロ「どういうことですか…?」
シャロ「私もです…」
リゼ「それで思ったんだ。実は私たちが既に何度も入れ替わっていた、なんて話も可笑しくないんじゃないかって」
シャロ「そ、そんなまさか…」
リゼ「断言できるか?今回は、偶々ココアたちが知っていたから、こうして気付く事が出来ただけかもしれないんだぞ!?」
シャロ「た、確かに…」
リゼ「私は怖いんだ。自分が誰なのか判らなくなってくる…」
シャロ「実は私、心当たりが…」
リゼ「私もなんだ…」
シャロ「あの時のいけない想像は…」
リゼ「あの時の戦場の悪魔は…」
「「入れ替わりのせい!?」」
ティッピー「そんなわけ無いじゃろ」
((喋る兎!?))
千夜「二人とも、元に戻ったのね!」
リゼ「あ、ああ…」
シャロ「そ、そうね…」
ココア「やっぱり、元のリゼちゃんとシャロちゃんが一番だよ!」
リゼ「え?」
チノ「ですね。どこかシャロさんのようなリゼさんは、やっぱり違和感がありましたから」
シャロ「そうなの?」
ココア「うん!やっぱりバイトをこなしてる数が違うから、貫禄みたいなのも出てた気がする!」
千夜「歩き方がリゼちゃんみたいだったり、どこか喋り方が違うシャロちゃんを見るのは不思議な感覚だったわね」
チノ「はい。でも、他の人が見たら、きっと気が付きませんよ。それくらいお上手でしたから」
シャロ「じゃあ、どうしてチノちゃんたちには判るの?」
チノ「どうして、と言われましても」
千夜「そんなの決まってるじゃない♪」
ココア「だって私たち、友達だから!」
リゼ・シャロ「「!」」
チノ「細かい違いは、付き合いが長くないと判りませんからね」
千夜「細かい違いと言っても、私たちにとっては大きな違いね」
ココア「いくら演技が上手くても、私たちの目は誤魔化せないよ!」
シャロ「…ですね」
ココア「何のこと?」
リゼ「すごく嬉しいことだよ」
ココア「すごく嬉しいこと… あ、リゼちゃんの誕生日のことだね!」
リゼ「いきなり何を… そう言えばそうだったな」
ココア「元に戻ってくれて本当に良かった。二人が入れ替わったままだったら、どっちに渡せばいいか分からないところだったよ!」
チノ「バレンタインの日だからとチョコにしたんですから、二人分用意すればよかったのでは?」
ココア「なるほど!でももう後の祭りだよ…」
千夜「安心してココアちゃん。そういうと思って、こっそり多めに作っておいたのよ」
シャロ「いや、戻ったんだからもう必要無いわよね?」
リゼ「おいおい、私一人のためにそんな大げさにしなくても」
チノ「では、お二人が元に戻れたことも祝うパーティにしましょう」
シャロ「えぇ!?」
リゼ「そういう訳じゃなくてだな…」
千夜「そう遠慮しなくていいのよ?」
ココア「では改めて… せーの!」
「「「「ハッピーバースデー!!リゼちゃん!!」」さん」先輩!」
~おわり~
という訳でリゼさんハッピーバースデー
ところで、ローソンでミニポスターを買ったら、何故かリポビタンDが3本ついてきたんだがどうすれば良いんだろうね?
カフェイン酔いは体の問題だから入れ替わるのはどうだろ…とは思った
まあ気にしないでくれ
そういやシャロはリポビタンでも酔うのか…
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487080306/
Entry ⇒ 2017.02.19 | Category ⇒ ご注文はうさぎですか? | Comments (0)