サターニャ「今日も宿題してこなかったわ!」
先生「………」
サターニャ「この胡桃沢=サタニキア=マクドウェルには夢がある!魔界を統べるという夢がね!その第一歩のために宿題はしてこなかった!!」
サターニャ「どう!?超悪魔的な行為でしょ!?なぁーっははは!!」
ヴィーネ「はぁっ……もう……」
ガヴリール「ほんとバカだなあいつ」
先生「…………」 コツ…コツ…
サターニャ「(どうせ廊下に立たせるくらいしかできないんだから…ニヒヒ)」
先生「…胡桃沢」ガッ
サターニャ「いっ!?いだい!なにすんのよ髪がぁ!!やめてよ!!はなっ」ジタバタ
先生「………」ブンッ!ガシャアン!グワーンッ!
ヴィーネ「ひっ!!」
ガヴリール「…ッッ!!?」
サターニャ「」ピク…ピクッ
生徒たち「え…?やばくね…」ザワザワ
委員長「せ、先生!?何をするんですか!!落ち着いてください!!」
委員長「く…胡桃沢さんも悪気はなかったんです!!彼女ちょっとおかしいし目立ちたがり屋だからああいう発言しただけで…」
先生「…」ギッ
委員長「ひっ!?」ビクゥ!
委員長「ひあ゛……!!かふっ…」ガクガク
委員長「………!」ドサッ ジョロロ…
ヴィーネ「い…委員長!!?誰か他の先生を呼んで!!」
先生「…天馬」
先生「お前も遅刻常習犯だったな」
ガヴリール「…ひっ!!?」ゾワッ
先生「お前はこいつの後だ」
ガヴリール「…ぅあ…!ぁひ……!」ガタガタ
先生「…胡桃沢、居眠りをするな」ガッ
サターニャ「」ピクピク
先生「………」ビュッ!ドガアッン!ガシャアァン!!
バリィンッ!!ゴガァアン!!
生徒たち「う!うわぁあぁ!!血!血がァ!!?」ザワザワ
ヴィーネ「さ!!サターニャぁ!!?先生もうやめてッッ!!!お願いします!!こんなことしたらサターニャが死んじゃう!!!助けてあげて!!」グイグイ
ガヴリール「…ッだ…!駄目だヴィーネ!!やめろ!!お前が殺されるぞ!!」ガシッ
ヴィーネ「うわぁああ!!サターニャ!!サターニャあぁあぁぁぁあ!!!」
先生「…胡桃沢、まだ目が覚めないか?」
サターニャ「………お゛……ぁう……」ビクッビクン…
サターニャ「……お゛! ?お"ッ…!!かふっ……!!」ジタバタ
先生「…お前たちも見ていろ。規範を守れんやつがどうなるか教えてやる」ギリリッメリメリッ
サターニャ「…かふっ…!…ヒュー…!………ヒュー…!」ブルブル!
ヴィーネ「もうやめてえぇえええええぇぇ!!!!!!!!」
ガヴリール「さ!サターニャ!!!」
サターニャ「……ッ」ガクンッ…
サターニャ「」ショロロロロ…
ガヴリール「え?」
ヴィーネ「……ッッ!」パクパク…
先生「…胡桃沢、お前はもう『退学』だ、…敷地内から出ていけ」ブンッ
ドチャ…!!ビシャアァ……
先生「さて…天馬」クル
ガヴリール「ッひっ゛……!!!」ガタガタガタカタッ!!
先生「何か言いたいことはあるか?」コツ…コツ…
ガヴリール「…あ゛……!!ヴィー……たす…!」
ヴィーネ「………ニャ……サター………ニャ」
ヴィーネ「……サター…ニャ…シンジャッタ……?ナン…デ……アハハ」パクパク
ガヴリール「う!うわぁああ!!!助けて!!ヴィーネたすけてぇええ゛ぇ゛!!!!!」
先生「…お前は胡桃沢よりは軽めに済ませてやる」ブンッドムォッ!!
ガヴリール「げへぶゅッッ!!!ぐ……!!!?う"ぉえ゛え゛ぇ゛!!!!!!」ビシャビシャ!!ボタタッ!
生徒たち「うわぁああああぁぁぁあ!!!??」ガヤガヤ
生徒たち「やべえょ…誰か…!」ガヤガヤ
先生「…胡桃沢ほどではないが、お前の素行の悪さもよく目につくぞ天馬…」
先生「…まずこの汚ならしい長い髪はなんだ」ムンズッ
ガヴリール「うぁ゛……!」
先生「この場で整えてやろう」グギュゥゥ!ブチブチッ!!!
ガヴリール「ぎゃあぁぁああぁぁぁあぁア゛!!!!!!???」
ガヴリール「ご…!!!!ごめんなざい…!!ごめんなざい゛!!!許して下さい!!!たずげで…!!死にたくないぃ……!!!」ジタバタ
ヴィーネ「……ヒッヒヒ…!ガヴ…リールの…カワイイ声が聞こえるような……気がする…アはっ…あははハッッ……!」ハハハハ
先生「…お前は何か勘違いをしている」ガシッ
先生「初めからお前に許しを乞われる気などはない」ブォンッ!ゴシャアァン!!!
ガヴリール「…ッッあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!!!!!!!」ブシューッ!!
先生「…他の生徒たちへの見せしめとして、お前たちは穢れたその血を噴きだして見せつける必要があるのだ」グイイッ!!バグアアァンッ!!
ボギッ
ガヴリール「いぎゃあぁあ!!!ッ歯ガァァァアアアアアア!!!!!!!!!!!」
生徒たち「あ……あ………」ブルブル
ヴィーネ「あひっ!ひひっ……!!」パクパク
ガヴリール「……ぁう゛……」ガクンッ…
先生「…そういえば他の生徒からの情報があったぞ天馬」
先生「お前はゲームばかりしていて遅刻してしまうそうだな?…おい、そこのガラス片を立てろ」
生徒たち「ひぇ…!は…はい!」ガチャガチャ
先生「目がなければゲームはやめられるか?」グイッ
先生「………」ダダダダッ!ドンッ!!!!
グチュゥッ!!!!
ガヴリール「ぎゃがぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」
ヴィーネ「」カクンッ
先生「……」ズボッ
========
ラフィエル「…あの日、何があったのか事の顛末は聞かせていただきました」
ラフィエル「あの先生の怒りに触れてしまい、サターニャさんはどうやら…無惨に殺されてしまったようですね…」
ラフィエル「…ヴィーネさんは……その光景を見てしまったショックで気がふれてしまい…今は病院に強制入院されたとか…自殺の危険性もあるとのことで面会謝絶みたいです…」
ラフィエル「そして…」
ラフィエル「ガヴちゃんは…両目を潰されて……うぅ…」
ラフィエル「意識は戻ったのですが…うぅ!」
ガヴリール「アー…アー…ママー…」ブツブツ
ラフィエル「ガヴちゃん!!私よ!ラフィエル!!どうしてわからないの…!目を覚まして!!」
ガヴリール「…ウァー…マー…」ブツブツ
ラフィエル「どうして…ガヴちゃん…」
ラフィエル「どうして…こんなことに…サターニャさんもガヴちゃんもそんなに悪いことをしたとは思えません……」
ラフィエル「何を考えてるか分からない人間…恐ろしいものですね………」
~完~
ありがとうございました
乙
しかしサターニャとガヴリールに救いがないなぁ
掲載元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1488212853/
Entry ⇒ 2018.08.05 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ラフィエル(今日も来てしまいました……)
ラフィエル「……っと」シュタッ…
ラフィエル「はぁ、今日も来てしまいました……」キュポン
ラフィエル(サターニャさん、起きてませんよね……?)
サターニャ「Zzz……」
ラフィエル「……寝てますね」
サターニャ「……んん…」
ラフィエル「…………」
ラフィエル(可愛いですね……)
ラフィエル(ありました、ありました)
パシャッ
パシャッパシャッ
サターニャ「んー……」
ラフィエル「っ!」ビクゥッ
サターニャ「……」
ラフィエル「……」ドキドキ
サターニャ「………んぅ…」ゴロン
ラフィエル(お、起きたかと……)ホッ
ラフィエル(少し慎重にやらなければ…)
ラフィエル(……って、私は何を思って……本当はこんなこといけないんですけど)
ラフィエル(……しかし、今更やめるなんて)
ラフィエル(できませんね)パシャッ
ラフィエル(下から二番目の棚の……)ガラガラ
ラフィエル(ありました、ちゃんと整理されているのが探しやすくて助かります)
ラフィエル(…………)
ラフィエル(……)ペラ
ラフィエル「ふふっ……」
ラフィエル(! こ、声が漏れてました……大丈夫ですよね?)チラッ
サターニャ「Zzz……」
ラフィエル(……起きてませんね、続きを読みましょう…)ペラ
ラフィエル(さすがのクオリティでした、ご馳走様です)
ラフィエル(日記は綺麗に元に戻しておきましょう、こういうところでは勘が鋭いというか、すぐ気付きますからね)ストン
ラフィエル(さて、日記も読んだことですし……次は……)
ラフィエル「……ん…」シュル
ラフィエル(しかし、サターニャさんの前で着替えるというのはなんとも……)
ラフィエル(…………///)
ラフィエル(い、いえ、そんな不純な動機で着替えているわけでは…)シュルル…
サターニャ「んぅ……」スヤスヤ
ラフィエル(…………)
ラフィエル(起きて目の前に全裸フィエルがいたら、どんな反応をするのでしょうか……)ドキドキ
サターニャ「……っん…」ムニャムニャ
ラフィエル「お邪魔しまーす……♪」ボソッ
サターニャ「っ」ピクッ
ラフィエル「…………」
ラフィエル「ふー……♪」ボソッ
サターニャ「っ」ピクッ
ラフィエル(可愛いです…)
ラフィエル(ですが私も眠くなってきました……)
ラフィエル(…………)
サターニャ「んぅ……」ギュッ
ラフィエル(……っ)ムラッ…
ラフィエル(だ、ダメですよ!そういう気持ちを抱いては…)ブンブン
ラフィエル「で、でもほっぺにキスくらいなら……」
ラフィエル「サターニャさん、起きてませんよね…?」
サターニャ「………」
ラフィエル(…………)ドキドキ
ラフィエル(さ、サターニャさんの顔が近付いて……)ドキドキ
ラフィエル(……って、自分が近付けてるんですけど…)
ラフィエル(…………)
サターニャ「…………っ」
ラフィエル(サターニャさん……ごめんなさい、寝てる間に――)チュッ
サターニャ「ん……ぁれ、らふぃ…える……?」ムニャムニャ
ラフィエル(っ!?)ビクッ
ラフィエル(あ、体勢が……)ツルッ
バッターン!
サターニャ「ぅえ!?なに!?」ガバッ
ラフィエル「っ……い、いた…」
ラフィエル「は、はい…」
サターニャ「はぁ……何やってんのよまったく……ん?」
サターニャ(なんか頬に違和感が……あれ、そういえばさっき目の前にラフィエルの顔が……)
サターニャ(…………)
サターニャ「……あんた、何か変なことしてないでしょうね?」
ラフィエル「へっ!?」ギクッ
サターニャ(こんなにわかりやすいラフィエルも珍しいわね…)
サターニャ(顔が引きつってるわよ!)
サターニャ「なんか…ほっぺに感覚が残ってるんだけど」
ラフィエル「」ギクッ
サターニャ「それにさっきラフィエルの顔が近くにあった気がするし」
ラフィエル「」ギクゥッ
サターニャ「……き、キス、したわよね…?」///
ラフィエル「」ギギギギギギギ
サターニャ(なんか変な音してるけど!?)
サターニャ「…………」
サターニャ(いや、ラフィエルの返事なんて聞くまでもないわ)
サターニャ(寝ぼけてたけど確かに覚えてるし)
サターニャ(いつも散々変なことしてくるくせに、こんな……)
サターニャ「あんたに好き勝手されたまま終われないわよ」
ラフィエル「えっ…?」
サターニャ「ちょっと口開けなさい」グイッ
ラフィエル「へ?はんへふはふっ!?」パクッ
ラフィエル「んっ……飴、ですか…?」
サターニャ「イチゴ味よ」
ラフィエル「えーと……美味しいですけど、なぜ今…」コロコロ
サターニャ(あんたの好きになんてさせないんだから)
ラフィエル(あれ……?なんだか…)ドキドキ
ラフィエル「は、はい……?あの、なんだか変な気分に…」
サターニャ「そういうこと、したいんでしょ?」ガシッ
ラフィエル「ぁ……」
サターニャ「……目を閉じて、ラフィエ――」
ラフィエル「ごめんなさい、サターニャさん」
サターニャ「へ?」
ドサッ…
ラフィエル「私、おかしくなってしまったみたいです……我慢が効かないんです」
サターニャ「えっ!?ちょ、待って!私が――」
ラフィエル「サターニャさんも我慢しなくていいんですよ?ほら…」
サターニャ「今からするとこだったんだけど!ちょっ!待っ!」
サターニャ「目が怖いんだけど!やっ、どこ舐めて……!」///
サターニャ「た、助けてえええ!!」
チュンチュン…
ラフィエル「おはようございます、サターニャさん♪」ツヤー
サターニャ「す、好き勝手にされた……」ピクピク
おわり
5巻、38話に出てくる七色ドロップです。赤の飴は愛情、ドキドキしたり愛しくなったりしちゃうんですね。
あの飴は色々使えそうだな
良かった。
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1506700695/
Entry ⇒ 2018.05.09 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ヴィーネ「私が魔王で勇者はガヴで」
店内の視線は一ヶ所に集まっていた。
カウンター席。数分前に来店したその絶世の美少女に。
腰まで伸びた漆黒の黒髪、背は高めだが芸術の世界から飛び出てきたかのような完璧すぎるスタイル。
それでいて、どこか幼さを残している顔立ち。
年は17、8といったところだろうか。
あと数年もすれば人類で彼女より美しい女性はいなくなる、店の客たちは本気でそう考えていた。
周囲の目が釘付けになっていることも気にせず、少女はカウンターに座ると同時に、憂いだ表情で溜め息をついた。
ここは酒場だ。
だが、絵画の世界の住人と評されたその美少女は、周囲の予想に反してただのホットミルクを注文した。
酒場のカウンターに座る美しい女性とミルクという、アンバランス極まりない光景が更に独特な空気を形成する。
要は浮いているのだ。
そして彼女はどう見ても15を過ぎているのだから、酒場にいることは不思議なことではなかった。
手にしているのがホットミルクでなければ。
注文以外で、可憐な少女の口から飛び出した最初の言葉はそれだった。
周囲は凍り付いた。
最近世間では新魔王の話題で持ちきりだ。
現魔王が病で崩御したというから人々は騒然となったのだ。
勇者が手にかけなくとも、不死の魔王は死ぬ存在なのだと人間社会が周知したのだから、情報が洩れた魔界も当然慌ただしさに包まれていた。
そして彼女――ヴィネットは次期魔王候補筆頭だ。
けれど候補とは名ばかりで、既に魔界は彼女を魔王として承認してしまっている。
答えは彼女の桁外れの魔力にある。
膨大な魔力によって魔王に見込まれ、無理矢理養子とさせられたヴィネット。
だからといって虐待されたわけでもなく、逆に欲しいものは何でも与えられたし、生活に何の不自由もなかった。
むしろ恵まれていたと言えるだろう。
魔界では魔力こそ強さの象徴。
強い者が魔王となる。
ただそれだけの理由で彼女は……ヴィネットは、若くして魔王となってしまった。
育ての恩などない。
残忍な前魔王は彼女の本当の両親を殺したのだから。
「マスター、何か軽食お願い」
どこまでも透き通った美しい声だ。
未だ恋も知らないヴィネットに、魔界で愛するものなどもういない。
そんなサターニャに魔王代行を押し付けているのは、サターニャが魔王という肩書きに憧れを抱いているからで、彼女が望むなら一生魔王でいてくれても構わないとすらヴィネットは思う。
「魔王が憎いの?」
気づけば隣に立つ金髪の少年が、凛とした声でヴィネットに訊ねる。
「そうね。魔王は存在自体が災害だもの」
サターニャを倒したいのではない。
ヴィネットは魔王という肩書き、暴虐の悪しき因習を破壊したかった。
人間を殺し、犯し、壊し、存在を蹂躙する。
魔族でありながらも、ヴィネットはまともな正義感を持った少女だ。
広大な資源を有する魔界が、人間界に侵攻することの無意味さを知っている。
痛感している。
徒に人を殺すべきではない。
人はいつしか魔王を討つ力を手にした。
勇者と呼ばれる存在を。
ヴィネットはそれは仕方ないと考える。
人間を殺すのなら、逆に殺される覚悟がなければならない。
人間たちの身を守るために生まれたのが勇者ならば、『勇者を生んだ責任』は我々魔族にある。
少年は言った。
彼が腰に差しているのは、女神の加護を受けた聖剣。
……そうか、彼が勇者か。
ヴィネットは納得する。
「いいわよ」
今が平和なのはサターニャのおかげ。
サターニャが魔族を抑えてくれていなければ、今頃戦争になっていても不思議ではない。
彼女だけは助けてもらおう。
その時がきたら私が斬られればいいのだから。
魔王は自身の最期を迎えるとき、後継者に魔力を託せる。
それこそが魔王たる圧倒的存在の力の秘密。
ならば誰にも託さずに死ねばどうなるか?
それは魔界への裏切りではあるものの、本当の意味での魔王の死ではないだろうか。
終わりにしよう。
この少年が私を倒すその日まで、私が彼を育てよう。
ヴィネットは満面の笑顔で答えた。
それを見て頬を赤く染めた少年は、自らをガヴリールと名乗った。
「私はヴィ……ヴィーネよ。よろしくね、ガヴ」
咄嗟に愛称を口にする。
なぜそうしたのかはわからない。
「よろしく、ヴィーネ」
それが二人の運命の出会い。
二人の出会いから2ヶ月ほど経ったある日。
勇者一行は未だ帝都に滞在していた。
「起きなさいガヴ!いつまで寝てんの」
「もう少し寝させて……」
あれから色々なことがあった。
私――ヴィネットとガヴは、冒険を続けている。
人助けをしつつ、魔王を倒すために鍛錬は欠かさない。
「ほーら、気持ちのいい朝よ」
「……ヴィーネがキスしてくれたら起きる」
「馬鹿言ってないで起きなさい」
毎日私にべったりだった。
無条件で信頼され慕われ、ガヴの姉になったような心境だが、悪くないと思っている自分がいる。
ガヴは普段は男装しているけれど、本当は可愛い女の子。
だから同じベッドで寝るなんてしょっちゅうだし、勇者として頼りないガヴは、私が見ていないと不安になる。
すっかりお世話役に落ち着いた私と、私に頼りっきりのガヴ。
魔界にいた頃には考えられないほど、私の心は安らいでいた。
冒険がずっと続けばいい。
いつか決定的な決別の日を迎えるその時まで。
ガヴに斬られるのならそれでいい。
今が幸せだ。
「なに?」
「最近私を頼りすぎじゃない?……もしも私が魔王だったらどうするのよ?」
「ヴィーネが魔王とかあるわけないじゃん」
「もし私が敵になったらちゃんと斬れる?私ガヴが心配なのよ」
ガヴは笑った。
「何があってもヴィーネは斬れないよ」
この子は優しすぎる。
「駄目よ。私が敵でもちゃんと斬らなきゃ」
「そんな心配してくれるヴィーネがさ、私の敵になるわけないから。だから心配するだけ無駄じゃん」
倒すべき相手を信頼する。それはとても危険なことよ?
「私が魔王ならガヴは死ぬわね……」
「ヴィーネが魔王なら私を殺せないでしょ」
「たしかにそうね」
言い返せない。
「ヴィーネがいなくなるくらいなら、私は魔王退治を諦めるよ」
それはきっと本心から出た言葉なのだと、私は否応なしに理解してしまった。
私がいてはいけない。
彼女をダメにしているのは私だった。
わかっていたのに。
勇者と魔王は決して相容れない。
私を殺しなさい、ガヴ。
今日、私たちの冒険を終わらせよう。
よくできている。
ヴィーネは魔王に殺されたことにしよう。
『貴様の相棒は始末してやった。魔王』
岩に刻んだ文字。
私はお忍びの旅を終え、人間界を去った。
ガヴの障害になりそうな魔族は全部私が始末した。
ガヴは簡単に魔王城までたどり着くだろう。
サターニャには身分を隠して人間界に潜伏するよう命じた。
全てを知る頃には私はこの世にいない。
私だって女の子だもん。
可愛くないな。
こんな死に装束。
文句は言えないか。
こうしなければ顔を隠せないもの。
ガヴは魔王を討つ。
その正体が私とは気付かずに、私は先に消滅するのだ。
ガヴ、貴女が斬るのは親友の私じゃない。
憎き友の仇である魔王を討つの。
けれど力にはいつだって代償がつきまとう。
勇者は力を得た瞬間から、魔王を討てなければ自身の身体が崩れ、消滅する呪いが掛かっている。
それは女神と魔王だけが知っている残酷な真実。
ガヴ、貴女は生きなきゃだめ。
生きて。
毎日友のことを想った。
短くて、あっという間なのに。
楽しかった。
ガヴとの思い出の日々。
「魔王!!!」
扉が吹き飛んだ。
「貴様だけは赦さん!貴様だけは!!!」
嬉しい。
私のために怒ってくれているんだ。
ごめんね、ガヴ。
ごめん。
「貴様がヴィーネを語るな!!!」
剣がぶつかり合う。
「あの小娘、お前のためならと喜んで私の靴を舐めたよ。身体まで捧げたバカな女だ」
「黙れぇぇぇ!」
ガヴの渾身の一撃が……私を貫いた。
「バカ……な……」
これでいい。
刃は深く、私の胸にまで届いた。
もう助からない。
魔王として最後に、束の間でも幸せな時間をくれて……ありがとう。
口から血反吐を漏らしながら、私は最期まで悪を貫くために奮起する。
誤算だった。
ガヴが仇の、魔王の顔を見ようと甲冑に手をかけた。
間に合わない。
ああ……ごめんなさい……ごめんなさい……ガヴ。
「だっ……て……ガヴ……優し……から……魔王……私……斬れな……じゃ……」
「喋らなくていい!喋らなくていいから!回復しなきゃ!血止まってよ!」
無駄よ。
この傷じゃもう助からない。
「あり……がと……ガ……ヴ……」
「嫌だ!ヴィーネ待って!ヴィーネ!ヴィーネ!!」
後継者も現れず、魔王の力の消滅が確認された。
世界を救ったガヴリールは英雄となった。
英雄となって初めて、ガヴリールは自身に掛けられていた呪いを知った。
なぜヴィーネが私の前から去ったのか。
なぜヴィーネは私に討たれようとしたのか。
「……私を護るためだったんだな」
手紙すらなかった。
私に正体を知られぬまま、私に友を斬ったと思わせないよう、何も遺さず逝くつもりだったのだろう。
それでもこのペンダントだけは外せなかった。
「私が贈ったから……なんて解釈は都合がよすぎかな?」
きっと間違っていない。
ヴィーネは自分の死期を悟ってからも、最期まで私のために……私を生かすことだけを考えてくれていた。
「私こそありがとう、ヴィーネ」
澄みきった青空に別れを告げる。
私の大好きな――天使のような魔王に向けて。
SSを書き終えた私は、静かにPCの電源を落とした。
ヴィーネ「ガヴと私の切ないラブストーリー。ガヴへの愛に殉じるって素敵じゃない?」
ニヤニヤが止まらない。
ヴィーネ「私を喪ったことで一生心に私を刻まれたガヴ……ロマンよねぇ」
ヴィーネ「腰まで伸びた漆黒の黒髪は盛りすぎだったわ。反省ね」
ヴィーネ「あぁガヴぅ……ガヴとちゅっちゅしたいよぉ」
私はガヴの部屋に向かって歩き出す。
今日のご飯は何にしようかしら。
ガヴ、喜んでくれるかな?
大好きだよ、ガヴ。
Happy End
掲載元:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1495636474/l50
Entry ⇒ 2018.04.23 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ガヴリール「神足通を使ったら全裸になった」
放課後
ヴィーネ「ガヴー帰るわよ」
ガヴ「んぁ・・・私寝てたのか」
ヴィーネ「それはもうぐっすりとね。声かけたんだけど、全然起きなかったし・・・」
ガヴ「ふーん・・・で、ヴィーネは律儀にも私が起きるまで待っててくれたわけ?」
ヴィーネ「なわけないでしょ。委員長の手伝いをしてて、今終わったとこよ」
ガララ!
サターニャ「うぅ~・・・ひぐっ、ぐす」
ガヴ「・・・誰かと思えばサターニャじゃん。また泣いてるけどなにやらかしたんだ・・・」
ヴィーネ「あー・・・あの子、また宿題をやらずに、ね・・・」
ガヴ「あ、うん。もうだいたい察しはついたわ」
サターニャ「なによ・・・えぐっ、少しは慰めなさいよっ」
ガヴ「いや、私の予想通りなら自業自得じゃん」
ヴィーネ「まったく・・・少しは反省しなさいよね」
サターニャ「くくく・・・人間ごときなど、この大悪魔サタニキア様が恐れるとでも・・・」
ガヴ「っと、そういえばヴィーネ、今何時だ?」
サターニャ「ちょっと、最後まで聞きなさいよ!」
ヴィーネ「え?今はえっーと・・・17時ちょっと前ね」
ガヴ「もうそんな時間か・・・ん?なんか忘れてるような・・・」
サターニャ「ねぇ・・・聞いて―――」
ガヴ「―――あぁっ!!しまったぁぁぁああぁぁ!!」
サタ・ヴィネ「!?」ビクッ
サターニャ「ちょっと、何なのよ。いきなり大声出しちゃって。びっくりするじゃない!!」
ガヴ「・・・・・んだよ」
ヴィーネ「?ごめん、聞こえなかったわ」
サターニャ「今度は小さすぎて聞こえなかったわ!」
ガヴ「だから!イベントが17時から始まるんだよ!!」
ヴィーネ「は?」
ガヴ「くっ・・・どうする、このまま帰っては間に合わんぞ・・・」
サターニャ「まったく・・・何かと思ったら。ねとげ?の話じゃない。びっくりして損したわ!」
ガヴ「なんだとはなんだよ。私にとっては死活問題なんだぞ!」
ヴィーネ「えーっと・・・別に時間ぴったしに始めなくてもいいんじゃないの?よくわからないけど」
ガヴ「甘いぞヴィーネ。今回のイベントはだな・・・クリアした人に先着で特別なアイテムがもらえるんだよ」
ガヴ「だから早く帰ってイベクエ進めないと・・・やっぱり今日は休むべきだった!クソッ」
サターニャ(ほんとにこいつは天使なのかしら・・・)
ガヴ「しかたない。あれを使うか」
ヴィーネ「あれって?」
ガヴ「神足通だよ。幸い教室には私たち三人しかいないし、大丈夫だろ」
サターニャ「必死ね」
ヴィーネ「やめときなよガヴ。どこで誰が見てるかわからないのよ!」
ヴィーネ「それに、そんなことの為に力を使うなんて・・・」
ガヴ「へーきへーき。犯罪もバレなきゃセーフだっていうじゃん?」
ヴィーネ「言わないし聞いたこともないわよ」
ガヴ「あぁっもう2分くらいしかないじゃん!」
ガヴ「すまん!私は先に行く」
ヴィーネ「ちょっと、ガ―――」
サターニャ「あ、浮いてる・・・ってか眩しい!」
ガヴ(私を自分の部屋に移動させて!!)グッ
キュィィィィン!!
スタッ
ガヴ「ふぅ、何とか間に合った・・・って、あれ?部屋じゃ、ない・・・?」
サターニャ「」
ヴィーネ「」
ガヴ「チッ・・・失敗したか。こんな急いでる時に限って・・・ん?」
ガヴ「どうしたんだよ、二人とも。私に何かついてるか」
ヴィーネ「え、あっ・・・そ、それは・・・///」
サターニャ「ついてるかって言われればついてないっていうか・・・///」
ガヴ「あぁ?何言って・・・・・・・はっ!!」スッポンポーン
ヴィーネ「///」
サターニャ「///」
ガヴ「い・・・」
サターニャ「い?」
ガヴ「いやーーーっ!!!!」
サターニャ「・・・っ///と、とにかく!私のセーター貸してあげるからっ」ヌギヌギ
サターニャ「はい!早くこれを着るのよ」
ガヴ「うぅ・・・なんでこんなことに・・・」
ヴィーネ「・・・///」
サターニャ「あんたはいつまでぼーっとしてるのよ」バシッ
ヴィーネ「・・・はっ!?なんかとんでもないものを見てしまった気がずるわ」
ガヴ「・・・とんでもないもので悪かったな」グスッ
ヴィーネ「あ・・・そ、そういう意味じゃ///」
サターニャ(うっ・・・咄嗟にセーターを貸したのはいいけど・・・)
ガヴ「はぁ~・・・今回ばかりは私の背が小さくて助かったよ」
ガヴ「おかげでサターニャのセータが、最低限のところは隠してくれてるしな」
サターニャ(なんか全裸よりも、なんというか・・・卑猥だわ///)
ヴィーネ(裸セーターのガヴが可愛すぎてやばいわ・・・ってこんなこと考えてる場合じゃない!)
ヴィーネ「と、とにかく!さすがにそのまま帰るのは無理だろうし・・・」
ガヴ「あ、当たり前だろ///このまま帰るとかただの痴女じゃんかっ」
サターニャ「今日に限って体育もなかったから、体操着もないしね」
ヴィーネ「うーん・・・あ、確か保健室でジャージか何か借りれなかったかしら」
サターニャ「・・・!!それだわ!」
ガヴ「さすがヴィーネ!さえてるぅ!」
ヴィーネ「そ、そう?」テレテレ
ヴィーネ「よし!じゃあ私が借りてくるから、それまで待っててね。すぐ戻るから」タタタッ
ガララッ・・・ピシャ!
サターニャ「・・・まぁこれで安心ね」
ガヴ「そうだな・・・」
シーン・・・
ガヴ「・・・」
サターニャ「・・・」
ガヴ「・・・なぁ」
サターニャ「・・・なによ」
ガヴ「お前ってさ、案外いい匂いだな」
サターニャ「んなっ・・・///な、なによ急に!」
サターニャ「てか勝手に嗅がないでよ!恥ずかしいじゃないっ変態なの!?///」
ガヴ「お、おう・・・そこまで焦らなくても」
サターニャ「・・・っ///」
ガヴ「いや、セーター着るときにさ、なんかフワッときたんだよ」
サターニャ「え!?私ってそんな臭うかしら・・・」
ガヴ「いや、いい匂いって言ってるだろ・・・」
サターニャ「ほっ・・・よかった~・・・」
ガヴ「くすっ・・・ほんとそそっかしい奴だなお前は」
サターニャ「なによ。この期に及んで馬鹿にするわけ?」
ガヴ「しねーよバカ」
サターニャ「あーっ!今バカって言ったわね!?・・・はぁまあいいわ」
ガヴ「お、珍しいな。いつもならウザ絡みしてくるのに」
サターニャ「あんたが万全の状態でまた挑むわよ」
ガヴ「あ・・・っ///」バッ
サターニャ「ちょっ・・・今更思い出して恥ずかしがらないでよ!こっちまで恥ずかしくなるじゃない///」
ガヴ「お前が思い出させたんだろうが!」
サターニャ「ていうか、あんた天使なんだから、その・・・大事な個所は聖なる光で見えないじゃない」
ガヴ「それとこれとは別だろ。公衆の場で全裸とか、たとえ見えることなくても恥ずかしいわ!」
ガヴ「それともなんだぁ?お前、本当は見えなくて残念だったとか思ってるんじゃねーの?」ニヤニヤ
サターニャ「なっ///なに言ってるのよ!ば、バッカじゃないの!?///」アセアセ
ガヴ「おやおや~?顔真っ赤にして、ますます怪しいなぁ」
サターニャ「うぅ~・・・っ///」
ガヴ「もしかして、お前。本当にそっちの趣味があるんじゃね?」ニヤニヤ
サターニャ「・・・悪い?」
ガヴ「え?なんだって?」
サターニャ「だから!そっちの趣味があって悪い?って聞いてんのよ!」
ガヴ「・・・は?」
サターニャ「女の私が、同性のガヴリールを好きになって悪いの!?」
ガヴ「」
サターニャ「なんだかんだ言って、いつも私の相手をしてくれて・・・私、本当はすごく嬉しかった」
ガヴ「あの、サターニャさん・・・?」
サターニャ「あんたにとってはめんどくさいだけだったかもしれないけど・・・」
サターニャ「私にとっては、あんたと関われる大切なじかんだったのよ・・・」
ガヴ「サターニャ・・・」
サターニャ「・・・ぁ、わ、悪かったわね。急にこんなこと言われても困るわよね・・・」
ガヴ「い、いや・・・そんなことは。・・・少しびっくりしたけど」
サターニャ「そ、そっか。よかったぁ・・・」ホッ
ガヴ「っ!?」ドキッ
ガヴ(今私、ドキッとした・・・?バカな、相手はあのサターニャだぞ!?)
サターニャ「よかったら・・・これからも私と、・・・遊んでくれる?」オソルオソル
ガヴ「」キュン
ガヴ(か、可愛い・・・///)
サターニャ「・・・ガヴリール?」
ガヴ「・・・っ///お、おう。私は別にどっちでもいいっていうか・・・///」
ガヴ「確かにお前の思いはびっくりしたけど・・・。まぁなんだ、私も満更でもないというか///」
サターニャ「・・・プッ」
ガヴ「お前さえよければ私も―――って、サターニャ?」
サターニャ「アーハハハハハッ!もうダメ、我慢できないわ!」オナカカカエ
ガヴ「」
サターニャ「プククッ・・・やっぱりこんなしおらしい私は合わないわね!」
サターニャ「演技とはいえ、自分で『誰よこれ!?』って何回も突っ込んじゃったわ」
サターニャ「こんなんじゃガヴリールを欺くことはできないわね・・・ねぇガヴリール?」
ガヴ「ふぇ!?お、おうそうだな!そんな演技力で私を騙そうなんて、私も舐められたものだな」
サターニャ「うぐっ・・・つ、次こそは上手く騙してやるんだから覚悟なさい!」
サターニャ「・・・ん?ガヴリール、あんた何か顔赤くない?」
ガヴ「は、はぁ!?べべ別に赤くなんてねーよ!こっちみんな!」
サターニャ「な、なに怒ってるのよ・・・」
ガヴ「なんか疲れた・・・ヴィーネのやつもなかなか戻ってこないし」
サターニャ「ほんとね。どこで道草食ってるのかしら」
ガヴ「はぁ~・・・結局イベントも間に合わねぇし、散々な一日だわ」
サターニャ「これを機に、ネトゲ辞めたら?」
ガヴ「それは無・・・クシュンッ」
サターニャ「ちょっと、大丈夫?あ、少し待ちなさい」ゴソゴソ
サターニャ「・・・はい、ティッシュ。これで鼻かむのよ」
ガヴ「お前は私の母親か。・・・まぁあんがとよ」チーン
サターニャ「いいのよ」
ガヴ「なんか今日のお前、おとなしいし優しくね?なんか変なものでも食ったか」
サターニャ「失礼ね・・・私だってこれくらいの配慮はできるわよ」
ガヴ「なんか気味悪いな」
サターニャ「ほんと失礼ね!」
ガヴ「冗談だって」
サターニャ「まったく・・・」
ガヴ「あはは、ほんとお前はからかい甲斐があるな。・・・んっ」ブルッ
サターニャ「あ・・・やっぱりその恰好じゃ寒いわよね」
ガヴ「少しな・・・でももう少しでヴィーネが来るだろ。それまでなら耐えれる」
サターニャ「・・・確かこういうときって人肌で温めるのがいいんだったかしら」
ガヴ「はぁ!?///何言ってんだよお前、正気か!」
サターニャ「べ、別に変な意味じゃないわよ///ただ、温めるには人肌が一番だって聞いたから・・・」
ガヴ「なんでそんな変な知識だけはあるんだお前は・・・」
サターニャ「う、うるさいわね///」
ガヴ「クシュンッ」
サターニャ「・・・ほんとに大丈夫?」
ガヴ「多分・・・」
ガヴ「・・・・・・なぁ」
サターニャ「・・・」
ガヴ「さっきの演技だけどさ、・・・どこまで嘘だったんだ?」
サターニャ「・・・なんでそんなこと聞くのよ」
ガヴ「・・・別に、暇つぶし」
サターニャ「・・・そうね、別に嘘は言ってないわ」
ガヴ「・・・」
サターニャ「ほら、私って孤高の大悪魔じゃない?だから人間みたいな下等生物じゃ
私の相手にならないし、ヴィネットは同胞だし、ラフィエルは・・・よくわかんないから。
だ、だからあんたしかまともに相手できる者がいないのよ!」
ガヴ「・・・よくわからんが、友達いないから私にちょっかいかけてるってことでいいか?」
サターニャ「言い方!!・・・まぁ、あんたと絡んでいる時がかけがえのない時間っていうか・・・楽しい
っていうか・・・」ゴニョニョ
ガヴ「すまんが丸聞こえだぞ」
サターニャ「」
ガヴ「・・・よかった」ボソッ
サターニャ「なんか言った?」
ガヴ「空耳だろ」
サターニャ「・・・そうかしら?」
ガヴ「まぁいいじゃん。・・・それよりさ」
サターニャ「なにさ」
ガヴ「や・・・やっぱりあっためてくれよ///寒いし・・・」
サターニャ「・・・人肌で?」
ガヴ「なんでだよ。こう、ギュッとするとかあるだろ」
サターニャ「なるほど。その手があったわね」
ガヴ「まったく・・・早くしろ、寒くて死んじゃうだろ」
サターニャ「ずいぶん横柄ね・・・」
サターニャ「少しおとなしいなと思ったらこれなんだから・・・ほら、これでいいかしら?」ウシロカラギュッ
ガヴ「ダメだな」
サターニャ「はぁ?いったい何が気に入らないっていうのよ!」
ガヴ「背中より前のほうが寒い」
サターニャ「あーはいはい。じゃあ私が椅子に座るから、あんたは私のほうを向きながら私の膝に座りなさい」
ガヴ「わかった」ヨッコイショ
サターニャ「・・・これで満足?」
ガヴ「ん」
サターニャ「・・・」
ガヴ「・・・」
ガヴ・サタ(顔が近い・・・///)
ガヴ「サターニャ」
サターニャ「ひゃぁ!?」
ガヴ「へ、変な声出すなよ///」
サターニャ「し、しかたないじゃない///耳元で急に話すからよ!」
ガヴ「ふーん、サターニャ、耳が弱いんだな」
サターニャ「は、はぁ?そ、そんなことないし!!」
サターニャ「ひっ」ビクンッ
ガヴ「やーっぱりな」ニヤニヤ
サターニャ「や、やったわね・・・しかえ―――」
ガヴ「うん、やっぱりサターニャは可愛いな」
サターニャ「し―――って、え?」
ガヴ「お前と改めてこうして話してたらさ、気づいたよ」
ガヴ「私は、自分が思ってる以上に、サターニャのこと気に入ってるんだなって」
ガヴ「んでもって、すごく愛おしく思った」
サターニャ「ちょっ・・・ガ、ガヴリール?」
サターニャ「急にどうしたのよ・・・あなた、変よ?」
ガヴ「あぁ、自分でもどうかしてると思う。でも、自分でもこの気持ちを抑えられない」
サターニャ「ガヴリール・・・」
ガヴ「ほら、ここ触ってみて」スッ
サターニャ「あ・・・」
ガヴ「な?さっきからずっとこんな感じなんだ」
サターニャ(ガヴリール・・・すごくドキドキしてる///)
ガヴ「お前が変な演技するから・・・そこからおかしくなったんだよ」
サターニャ「なによ・・・私のせいだというの?」
ガヴ「そうだな。お前が紛らわしいこと言うから、私の心は勘違いしてしまったんだ」
ガヴ「まるで私がサターニャに恋してるみたいじゃん。まじ笑えん」
サターニャ(言葉は強がっているけど・・・相当困惑してるみたいね)
サターニャ(私は結局、ガヴリールのことをどう思ってるんだろう・・・)
サターニャ(ライバル?友達?クラスメイト?・・・どれも合ってるような気はする。けど、どこかしっくりこない)
サターニャ(もしくは・・・恋人)ドクンッ
サターニャ(・・・あれ?)ドクンッ
サターニャ(急に胸がドキドキしだして・・・///)ドキドキ
ガヴ「・・・どうしたんだよ、急に黙って」
サターニャ「・・・ガヴリール、ちょっと手借りるわよ」ガシッ
ガヴ「え、ちょっ・・・ど、どこに///あ・・・」
サターニャ「・・・聞こえる?」
ガヴ「あぁ」
ガヴ「私と同じだな。すっげー早い」
サターニャ「あんたのがうつったみたいね」
ガヴ「・・・///」ドキドキ
サターニャ「・・・///」ドキドキ
ガヴ「サターニャ・・・なぁ、してみないか?」
サターニャ「ガヴリール・・・ねぇ、してみない?」
ガヴ・サタ「・・・///」
ガヴ「かぶったな///」
サターニャ「そ、そうね・・・///」
ガヴ「・・・いくぞ///」
サターニャ「う、うん///」
ガヴ「///」ドキドキ
サターニャ「・・・っ///」チュ
ガヴ「んっ・・・はぁ///」クチュクチュ
サターニャ「ぁ・・・ガヴ、はげしっ・・・///」クチュクチュ
ガヴ「・・・・・・・ぷはぁ!・・・っ///」
サターニャ「はぁ・・・はぁ・・・もう、いきなり激し過ぎよ///」
ガヴ「す、すまん///つい夢中になっちまった///」
サターニャ「ま、まぁこのサタニキア様とき・・・きすをしたんだもの!無理もないわ!」
サターニャ「そ、その・・・私も、悪くはなかったわ///」
ガヴ「・・・サターニャ!!」
サターニャ「んん・・っ///んはぁ・・・あぅ、ちょ、また・・・んっ///」クチュクチュ
ガヴ「ん、・・・はぁ、ぁむ・・・すき・・・///」クチュクチュ
サターニャ「・・・っ///ぁ・・・私、も・・・んん、ふぅ・・・すき、よ・・・」クチュクチュ
10分後・・・
サターニャ「息継ぎのタイミングがつかめなくて、危うく窒息するところだったわ」
ガヴ「私も・・・」
サターニャ「うぇ・・・なんかいろいろとべとべとだわ」
ガヴ「ほんとだな・・・あ///」
サターニャ「?どうしたの・・・あ、太もも・・・」
ガヴ「す、すまん!汚いよな、すぐ拭くからちょっと待ってくれ」
サターニャ(そういえば忘れてたけど、ガヴリールパンツはおろかセーターだけしか着てないんだったわ)
サターニャ「・・・いいわよ。そりゃあんなことすればこうもなるわよ」
ガヴ「・・・もしかして、サターニャも?///」
サターニャ「う、うるさい///と、とにかく、別にあんたのだったら汚いと思わないし、気にしないでいいわよ」
ガヴ「・・・ありがとう」ギュッ
サターニャ「ふふ、まったく。普段のあんたじゃ考えられない甘えっぷりね」
ガヴ「・・・そういうお前も、普段とは比べ物にならんくらい大人びてるぞ」
サターニャ「まぁ、こんな可愛い恋人ができたからね」
ガヴ「恋人・・・///」カァァ
サターニャ「ふふ、愛してるわガヴリール///・・・これからもよろしくね」
ガヴ「お、おう・・・わ、私も愛してる///・・・一生私を養ってくれ!」
サターニャ「なんでよ!っていいのかしら・・・?」
―――廊下
ヴィーネ「入るタイミング失った」
ラフィエル「あらあら~・・・」
おわり
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Entry ⇒ 2018.03.09 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ガヴ「武装天使ガヴリズム」
問題を抱えた学生が飛ばされる最後の僻地!
ここで落ちこぼれの烙印を押されると後はない。
離島にして監獄。
天魔学園には、追い詰められた生徒たちを監視し、矯正する学生組織が存在した。
天魔五剣。
学園から帯刀を許され、実質学園を支配する五人の少女たちのことだ。
五剣筆頭……天真=ガヴリール=ホワイト。
美しき刃こと胡桃沢=サタニキア=マクドウェル。
魔獣使いの月乃瀬=ヴィネット=エイプリル。
心眼の白羽=ラフィエル=エインズワース。
自称盲目のタプリス。
ここに一人の転入生が現れたとき……壮大な物語が幕をあける!
生徒「見て、あの子人間よ」ヒソヒソ
生徒「五剣様が黙ってないだろうな」ヒソヒソ
まち子「おかしいわね。見かける生徒が天使と悪魔ばかりなのはなんでかしら?」
ラフィ「転入生は人間らしいですよ」
サターニャ「不愉快ね。私は人間が大嫌いなの」
ヴィーネ「私は好きだけどなぁ」
サターニャ「あんたは優しすぎんのよ!ほんとに悪魔なの?信じられないわ」
魔獣イフリート「ガウウウゥ」
サターニャ「ひっ!」
ヴィーネ「こらチャッピー!サターニャが怖がってるじゃない」
チャッピー「きゅぅん」
ネトゲとは無縁ガヴ「皆の不満は理解している。なればこそ、転入生は私自ら管理し矯正しよう」
ヴィーネ「いいえ。ガヴの手を煩わせるまでもないわ。私に任せて」
ガヴ「ダメだ。今回の転入生、気になる部分がある……」
ラフィ「天使を倒したという話ですね?」
ガヴ「人間が天使を倒す。にわかには信じられん話だが、万が一にもヴィーネに怪我をさせるわけにはいかないからな」
ヴィーネ「ガヴ……」
ヴィーネ「ガヴのお世話が出来るだけで私は幸せだから。五剣の誇りなんていらないわよ」
サターニャ「……なによそれ。今のは聞き捨てならないわね!表出なさい!勝負よ!」
チャッピー「グワァァァァ」
サターニャ「ひっ……!」
ガヴ「落ち着けサターニャ。仲間同士争うことは私が認めない」
サターニャ「ガヴリールもガヴリールよ!五剣筆頭だからって一々命令しないでくれる?」
ラフィ「ワクワク」
サターニャ「この大悪魔胡桃沢=サタニキア=マクドウェル様に命令していいのは、この私だけよッ!!」キリッ
サターニャ「ふぅ……ポージング決まったわね」ニコッ
サターニャ「まあいいわガヴリール!あんたが転入生を矯正しなさい?もし失敗したら笑ってあげるから」
ガヴ「ラフィもそれでいいか?」
ラフィ「私はガヴちゃんにお任せしてますので」
ヴィーネ「無理しないでね」
ガヴ「ああ」
ガヴ「これにて五剣会議を終了する」
マ〇コ「人間?あんた人間じゃない!」
まち子「見たところあなたも人間ですね」
マ〇コ「残念なことに、ね……」
まち子「残念?」
マ〇コ「……ええ。貴女もすぐわかるでしょうから簡単に説明してあげるわ」
マ〇コ「ここは共学とは名ばかりで、天使と悪魔が人間たちを支配しているのよ」
まち子「支配?」
マ〇コ「私たち人間は奴隷も同然。一度足を踏み入れたが最後……学園から自由に出ることもできないわ」
まち子「そんな!酷すぎます!」
まち子「……戦争でも始める気ですか?」
マ〇コ「彼女たちに帯刀を許可しているのは天魔五剣……要するにこの学園を支配する五人の生徒からなる『学生会』ね」
まち子「世も末……」
マ〇コ「何かあれば五剣はすぐに貴女を狙うわ。精々目をつけられないよう気をつけなさい」
まち子「…………」
マ〇コ「私から言えることは一つ。学園の秩序を乱さないこと」
まち子「わかりました。気をつけてみます」
マ〇コ「彼女たちに逆らっても待っているのは地獄だけ。それを忘れないで」
ガヴ「ようこそ転入生。私がお前を管理することになった天魔五剣筆頭、天真=ガヴリール=ホワイトだ」
まち子(仮面の女の子?)
まち子「管理?」
ガヴ「お前の経歴は見せてもらった。今日から私の食事を作らせてやろう」
まち子「はい?」
ガヴ「お前、元調理部らしいな?」
まち子「そうだけど、天真さん……調理部所属だからって料理が得意という生徒ばかりではないのよ?」
ガヴ「気にするな。私がテストしてやる」
まち子「私に拒否権はないの?」
ガヴ「拒否するのは構わないが、そのときは矯正するまでだ」
マ〇コ(ああ言われて拒否なんてできないわね。安心したわ。今回は血を見ることはなさそうで)
マ〇コ(なっ!なにを言っているの!?)
ガヴ「なに?」
まち子「私は貴女のママにも、家来にもなったつもりはないわ!」
マ〇コ(なによこのデジャヴ!)
ガヴ「……くくっ。良い目をしている」ノリノリ
ガヴ「いいだろう!私自ら貴様の考えを矯正してやる!」ポチッ
ガヴ「撤回はできんぞ転入生。貴様への矯正は確定事項だ!」
まち子「くっ……!」
タプリス「実況は私、タプリスにお任せあれ!」
ガヴ「ふっ」チャキ
まち子(弓?)
ガヴ「私の攻撃は次元をも超えて、確実に相手を仕留める」
ガヴ「さっさと得物を構えろ」
まち子(弓か……分が悪いね)
まち子「私のはこれよ」
まち子(弓相手にどこまで通用するか……)ギュッ
ガヴ「往くぞ」
まち子(視線を逸らしたら……負ける!)
ガヴ「遅いな」ヒュン
まち子(消え……)
まち子「え?」ドコーン
タプリス「天真先輩の蹴りがぁぁぁ転入生の脇腹にぃぃヒィィィット!これは効いたかぁ!?」
まち子「……ハァハァ」
まち子(……速い)
ガヴ「一撃で沈んではつまらんからな」
まち子(瞬間移動と弓……これは最悪の組み合わせかもしれないわ……)
ガヴ「お前に勝ち目はない。なぜなら、お前の唯一の勝機である近距離戦が、私には通用しないからだ」
まち子「…………」
ガヴ「敗北を認めて私の料理人になれ」ニヤッ
まち子(ここまでなの?……今のままじゃ私に勝ち目はない……)
ガヴ「なに?」
バコォォォン
タプリス「転入生地面に強烈な一撃ィィィ!何を考えているんだぁぁぁ」
タプリス「コンクリートが砕けてしまっています」
タプリス「ヤケクソなのか気合いを入れ直したのか!(……あとで修理するの大変なんですからね)」
まち子「……確かに私には勝機はないのかもしれない……」
まち子「けど……!私は立ち止まったりしない!たとえ敗北が決まっていたとしても!」
まち子「私は最後まで……運命に抗ってみせる!」バーン
まち子(お婆ちゃん、力を貸して)
ガヴ「いいだろう。その心意気や佳し!」
ガヴ「ならば私も全力でお相手しよう」ピカーッ
ヴィーネ「ガヴが仮面を外したっ!?」
タプリス「超激レアの光景です!天真先輩、セイントモードにチェェェェンジ!」
ガヴ『人類に祝福あれ』ニコッ
タプリス「天真先輩の弓が黄金の刀に!これは決まってしまうのかァ!転入生絶体絶命!」
聖ガヴ(私の天衣はあらゆる攻撃を無効化します)
聖ガヴ(可哀想ですけど、これで終わりですね)
まち子(まさか、私が戦えるように武器をかえてくれたの?)
まち子「応!」カキ-ン
タプリス「激しい攻防が続きます!転入生、天真先輩の斬撃を全て拳で弾いています!!」
聖ガヴ「やりますね」
まち子「あなたも」
まち子(このままではじり貧……)
タプリス「大丈夫なのか転入生!天真先輩の攻撃を弾くだけで精一杯の様子!」
聖ガヴ(このまま押し通します!!)
聖ガヴ(斬撃の勢いを利用して私の刀を殴った!?)フラッ
聖ガヴ(なっ!?)
聖ガヴ(体勢が!これは……先程転入生が砕いた地面のコンクリート?)
聖ガヴ「くっ!足をとられる!」クラッ
まち子「この時を待っていたわ」ピトッ
聖ガヴ「残念ね。私の天衣は無敵。物理攻撃は全て無効化されるわ」ニコッ
まち子「ふぅ……」カッ!
聖ガヴ「えっ?」
まち子「魔弾ッ!」ドギャァァン
タプリス「天真先輩が吹き飛ばされたぁぁぁ!信じられません!転入生の攻撃が天衣を打ち破りました!」
聖ガヴ「な……なぜ……」
まち子「気よ。凝縮した私の気を貴女の体内に通した。攻撃ではないから、天衣とやらは機能しなかったのね」
聖ガヴ「ふぅ……私の敗け……ですね……」
まち子「いいえ。天真さんが本気を出してくれたから、私にも勝機が生まれたの」
まち子「貴女が卑怯な天使だったら、私は弓で倒されていたわ」ニコッ
聖ガヴ「最後まで諦めなかった貴女の勝利ですよ」ニコッ
ヴィーネ「私のガヴが……敗け……た」
ヴィーネ「転入生、覚悟しなさいよ」キッ
サターニャ「何なのよアイツぅぅぅ!私より先にガヴリールを倒すなんて!」
ラフィ(これは面白いことになってきましたね)ニヤニヤ
サターニャ「つまりアイツを倒せば……ガヴリールを倒したことになるじゃない!なぁんだ楽勝よね」
聖ガヴ「ふふっ、ありがとうございます。まだ辛いので手を借りますね」
聖ガヴ「あっ」フラッ
まち子「天真さん!」フニュッ
聖ガヴ「あん……」
まち子(転びそうになった天真さんを支えたら、胸を揉んでしまったわ……)
まち子「ごめんなさい」
聖ガヴ「いえ///」
ヴィーネ「……許さない」カッ!
ラフィ(あと一押し、ですかね)
まち子「天真さんとは友人となり、共に調理部で切磋琢磨する仲だ」
まち子「時々殺気も感じるけれど、天真さんが間に入ってくれて、私は平穏な毎日を過ごしている」
まち子「皆さん天真さんには甘いみたい」
まち子「このあとも鮮血のラフィの罠で窮地に立たされたり、ガヴの右腕を自称する悪魔に狙われたり、大悪魔をあしらったりするのだけど」
まち子「それはまた別のお話」
おしまい???
あああああ
何を見てもガヴに見えてくるふしぎ
というわけで終わり
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Entry ⇒ 2018.03.07 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ヴィーネ「新妻ガヴリケーション?」
はじめから
あなたの名前を入力してね♪
ヴィーネ「月乃瀬=ヴィネット=エイプリル、と」
ヴィーネ「誕生日は10月……4月20日にしようかしら」
ヴィーネ「やっぱりやめましょう。正確に入力しないとダメよね」
ヴィーネ「呼び名は当然ヴィーネで」
ヴィーネ「終わったわ……意外と疲れるものね」ポチッ
《開始》
ヴ ィ ー ネ ド ロ ッ プ ア ウ ト
ヴィーネ「え?な、なにもないわよ……?」
サターニャ「そんなわけないじゃない、ヴィネット。あんた鏡見てる?目の下のクマかなりヤバいわよ」
ラフィ「パンダみたいですよね」
ヴィーネ「……ちょっと寝不足で。あ、大丈夫だから!少し寝付けないってだけ」
ガヴ「いやそれヤバいだろ。病院で睡眠薬とか出してもらったら?」
ヴィーネ「そこまでじゃないから安心して」
サターニャ「説得力ないわね……」
ラフィ「まあまあ、本人もこうおっしゃってることですし!ガヴちゃんもサターニャさんももう少し様子を見ましょう」
ラフィ(何をしているかは千里眼で確認済みですし)プフッ
ヴィーネ「はぁ……これ以上はマズいわね。皆に心配かけてしまったわ」
ガヴ『ヴィーネ、愛してる。毎日お前の作った味噌汁が飲みたいよ』ニコッ
ヴィーネ『待ってよ……私まだ……』
ガヴ『ダメか?』
ヴィーネ『……卑怯よ』
ガヴ『私は臆病だからな。ヴィーネが断れないタイミングを狙ってプロポーズしたんだ』
ヴィーネ『……本当にズルいんだから』
ヴィーネ『私もガヴが好きよ。愛してる』
ヴィーネ「いいわよ、画面の中の私!」グッ
ガヴ『大切にするから』
ヴィーネ『浮気したら承知しないんだからね?』
ヴィーネ「ガヴぅ」ハァハァ
ガヴ「珍しいな、ヴィーネが寝坊なんて」
ヴィーネ「ガヴと初夜……いえ、遅くまで映画を観てて……」
ガヴ「なんで私の名前が出てくんだよ」フフッ
ヴィーネ「寝ぼけてたのかも」
ガヴ「辛かったら保健室行く?」
ヴィーネ「大丈夫よ、ありがとう……あなた」
ガヴ「は?」
ヴィーネ「なんでもないの。気にしないで」
ガヴ「ヴィーネ最近おかしいよ?」
ヴィーネ「ガヴは結婚式はどこで挙げたい?」
ガヴ「何の話!?」
ガヴ「ごめん意味わからない」
ヴィーネ「ガヴったら照れ屋さんなんだから///」
ガヴ「いや、ただ困惑してるだけだが」
ヴィーネ「……あれ?もしかしてここは現実?」
ガヴ「あのさヴィーネ、やっぱり病院行こう?」
ヴィーネ「ああああああああああ」ダッ
ガヴ「あっ!ちょっとヴィーネ!どこ行くの!?」
ガヴ「行っちゃった……」
ヴィーネ「どうしよう……最近現実との区別が曖昧になってきた」
ヴィーネ「ガヴは私と結婚したのよね?あれ?……わからない」
ガヴ『私たち夫婦じゃん』
ヴィーネ『ガヴ……大好き』
ヴィーネ「ああ……これが現実だったわね」ウツロナメ
ヴィーネ「ガヴ……ガヴ……」ハァハァ
サターニャ「いけないわ!胡桃沢=サタニキア=マクドウェル。ダメよ!これはSSS級悪魔的行為……」
サターニャ「フッ……我ながらなんて悪魔的発想なのかしらね」
サターニャ「好奇心は大悪魔をも殺すと……いいじゃない!やってやるわ!」
サターニャ「覚悟なさいガヴリール。ヌワーッハッハ!」
サターニャ「神足通便利すぎよね」
サターニャ「ヴィネットにバレたら厄介だし、しばらく様子を見ましょう」
ラフィ「これはたの……面白いことになりそうですね」
サターニャ「今なんで言い直したの!?」
ラフィ「あ、いえ。なんとなくです」
サターニャ「行くわよ、ラフィエル。いい?二人には絶対内緒よ?」
ラフィ「はい!わかってます、サターニャさん」
あなたの名前を入力してね♪
ガヴ「誰だよこんなのインストールしたやつ」
ガヴ「まあ暇だし。少しだけ試しにやってみるか」
ガヴ「呼び名はガヴでいっか」
ガヴ「誕生日とか血液型とか面倒だな」ポチッ
《開始》
ガ ヴ リ ー ル ド ロ ッ プ ア ウ ト
ガヴ「毎日ヴィーネの作ったお味噌汁……飲みたいかも」
ヴィーネ「ガヴ!」
ガヴ「私、ヴィーネが好きだ」
ヴィーネ「私も大好きよ、ガヴ」
ガヴ「いいや、私の方が愛してるね」ギュッ
ヴィーネ「……なら証拠見せてよ?」
ヴィーネ「……んっ」
ガヴ「……ちゅ……」
ガヴ「納得した?」
ヴィーネ「……まだ」
ガヴ「どうしたら信じてくれる?」
ヴィーネ「あと100回キスしてくれたら……」
ガヴ「ヴィーネ!」ガバッ
ヴィーネ「あっ……そこ……」
サターニャ「はあ!?」
ガヴ「いつか結婚したいと思ってる」
サターニャ「急展開すぎてついていけないんだけどぉ?」
ガヴ「お前だろ?新妻ガヴリケーションとかいうやつインストールしたの」
サターニャ「しかもバレてるし!?」
ガヴ「いや、お前しかいないだろ……」
ガヴ「ありがとな。サターニャのおかげでヴィーネへの気持ちに気付けたよ」
サターニャ「素直すぎて気持ち悪いわね……ちょっと待って」
サターニャ「……私のおかげ?」
ガヴ「ヴィーネとの新婚生活、悪くなかったよ」
サターニャ「えぇ……」
サターニャ「ん?天使と悪魔という最悪のカップルを誕生させた私……悪魔だわ」
サターニャ「やっぱり私は大悪魔ね……我ながら自分が恐ろしくなるわ」
サターニャ「ガヴリール、私に感謝なさい!」
ガヴ「だからありがとうって言ってんだろ」
サターニャ「そ、それもそうね……」
サターニャ「この大悪魔胡桃沢=サタニキア=マクドウェル様のおかげて成立したカップルなのだから、幸せにならなきゃ許さないわよ?」
ガヴ「ああ。絶対にヴィーネを幸せにしてみせるよ」
ガヴ「ヴィーネという守りたいものができて、私は変われた」
ガヴ「ネトゲもやめたんだ」
サターニャ「……ん?」
ガヴ「私が更生できたのもサターニャのおかげだから」ニコッ
ラフィ「今のサターニャさんの顔、最高に輝いています!」
サターニャ「こうなったら私もプレイするわ!」
サターニャ「魔界通販で買った、この新妻ガヴケーションを!」
ラフィ「どうしてそうなるのかわかりませんが頑張ってください!」
《開始》
サ タ ー ニ ャ ド ロ ッ プ ア ウ ト
おしまい
掲載元:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1493389695/
Entry ⇒ 2018.03.05 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ガヴリール「シークレットレターをあなたに」
二月中には終わらせます
二月のイベントと言えば節分ともう一つスーパーにでも行けば溢れかえらんばかりと並べられているチョコレート
それはきっと恋人に気持ちを伝える日であろう
それはきっと友人同士の仲を確かめる日であろう
思いを込めてチョコレートを贈る
つまり、バレンタインデイである
鼻歌交じりにチョコレートを加工しているのは、あくまでも悪魔である変わった悪魔
楽しそうにチョコレートを加工する姿は恋する乙女の様である
ヴィーネ「ふふふ~ん♪」
ヴィーネ「ん~いい感じ!」
良い感じも何もただ溶かしているだけである
今彼女がしていることはテンパリングと言われる作業である
これをしないと美味しいチョコレートが作れない
詳しく話すと結晶構造がなんたらかんたらと頭が痛くなるので割愛する
ヴィーネ「よし!いい感じね!みんな美味しいって言ってくれるかしら」
そのため彼女はチョコレートを作っている
ヴィーネ「明日はチョコレート持参って言ったけど……ガヴは持ってこなさそうよね」
ヴィーネ「ガヴからチョコ貰いたいんだけどな~仕方ないか……」
ヴィーネ「私からあげるだけでも十分か……もうそれなりの時間だしパパっと作っちゃいましょう」
それは友情か恋心か
悪魔は天使のチョコレートを祈り、夜が明けていく
そうしてむかえるはバレンタインデイ当日である
学生にとってきついのは朝学校に向かうことである
もっと眠っていたいとお布団の魔翌力にやられる人も多い中
流石は真面目な悪魔、いつも通りの時間に学校へ向かっていた
街を歩く男子高校生はそわそわしているし、女子高校生は明るい笑顔だったり恥じらっていたり緊張していたりと様々である
ヴィーネ「クリスマスほどではないけどイベントって感じね!」
この悪魔何を隠そうイベント好きである
まずは最初に靴箱を開けるのだが……今日はいつもと違うことが
ヴィーネ「あれ?何か入ってるわね」
それは封筒であった
普段だったら果たし状かもしれないと思うかもしれないが
今日は何といってもバレンタインデイである
ということはこの手紙はきっと
ヴィーネ「これってもしかしてラブレター!」
ラブレターであろう
ヴィーネ「これってラブレターよね……うぅ初めてもらったわ……開けていいのかしら緊張する」
所は変わって女子トイレ
人に見られず行動したいのならうってつけの場所である
隠れて手紙を読んだり、一人で弁当を食べたりと様々できる魔法の空間である
ヴィーネ「えーとなになに……貴方のことが大好きです。嬉しいけど恥ずかしいわね」
ヴィーネ「あれ?この一文だけなのね。送ってくれた子は誰なのかしら」
ヴィーネ「え?」
ラブレターとは思い人に愛を伝えるツールである
もちろんそこには名前があるはずなのだが
ヴィーネ「From your secret admirer……?」
あなたを密かに慕う者より
それはまるでラブレターというよりも……
ストーカーからの手紙の様であった
まあ相手が分からなくても好意を示されるのは嬉しいもので
そこまで気にせず教室へ向かう
ヴィーネ「あれ?珍しいわね」
教室に入るとそれはそれは珍しい
乱れた金の髪の毛にピンクのパーカー
そう彼女は駄天使と名高いガヴリールである
ガヴリール「ん。おはよう」
ヴィーネ「珍しいわね私より早く学校にくるなんて」
ガヴリール「そんなときもあるよ」
ヴィーネ「そうかしら」
ガヴリール「……」
ヴィーネ「……」
空気を支配する沈黙
しかし仲が悪いわけではない
そうガヴリールが寝不足なだけである
ヴィーネ「また遅くまでゲームしてたの?」
ガヴリール「うん……そんな感じ」
ヴィーネ「はぁ、ホームルーム始まるまで少し寝たら?先生来たら起こしてあげる」
ヴィーネ「手紙のこと相談したかったんだけどな……」
ガヴリール「……」
好意がうれしいとはいえ差出人が隠されているのはやはり気になるもの
導きがいのある悪魔や銀髪の天使に相談するのも少し躊躇ってしまう
だから、駄天使に相談をしようと考えたのだけれど、寝不足なこの天使を起こすのも忍びないのであった
サターニャ「今日も授業が終わったわ!」
ガヴリール「疲れた帰る」
ラフィエル「まあまあガヴちゃん、この後はチョコレートの交換じゃないですか?ですよね?」
ヴィーネ「もちろんです!事前にチョコレートを持ってきてと言っていたのはこのため!今日はバレンタインデイ!チョコの交換をしましょう!」
サターニャ「いえーい!」
ラフィエル「ふふふ」
ガヴリール「はぁ……めんどくせぇ」
サターニャ「勝負よガヴリール、早くチョコ出しなさい!」
サターニャ「どっちがおいしいチョコを持ってきたかよ!」
ガヴリール「はぁ、はい」
ヴィーネ「あー」
ラフィエル「これは」
サターニャ「チ〇ルチョコじゃない!」
ガヴリール「これもチョコでしょ」
ラフィエル「たしかにこれも立派なチョコレートですね」
ガヴリール「なんだよ」
ヴィーネ「えっ?何が?」
ガヴリール「じっと見てただろ」
ヴィーネ「そうかしら?なにもないわ」
サターニャ「ククククク、愚かねガヴリール!そんなチョコレートでこの私、胡桃沢=サタニキア=マクドウェルに勝てるとでも!」
ラフィエル「サターニャさんどの様なチョコを用意されたのですか?」
サターニャ「見なさい!厳選に厳選を重ねた魔界さんの材料を使ったこのサタニキアスペシャルチョコを!」
ラフィエル「……」
ヴィーネ「……」
サターニャ「あまりの素晴らしさに声も出ないようね!」
ガヴリール「……」
ラフィエル「……」
サターニャ「ちょ、ちょっと!無視しないでよ!」
ヴィーネ「ねえ?サターニャ?」
サターニャ「なによ!」
サターニャ「良い色合いでしょ!」
ヴィーネ「ぶよぶよしてるし……」
サターニャ「新しい食感を求めてみたのよ」
ヴィーネ「えーとサターニャは味見した?」
サターニャ「当たり前じゃない!美味しかったから持ってきたのよ!」
ヴィーネ(サターニャの……)
ガヴリール(美味しいは……)
ラフィエル(信用なりませんねー)
ラフィエル「さすがヴィーネさんですね!おいしそうです」
ガヴリール「ん、さすがヴィーネだな」
サターニャ「さすがヴィネットね!私の次にすごいわ!」
ヴィーネ「は、はは……ありがと」
ラフィエル「これは私からです」
ヴィーネ「す、すごいわね!売り物みたい!」
ラフィエル「ふふふ」
サターニャ「く、悔しいけどこれはすごいわね」
ラフィエル「ふふふ」
ガヴリール「いやこれ売り物の包装変えただけでしょ……」
ヴィーネ・サターニャ「「え?」」
ラフィエル「ふふ、さすがガヴちゃんですねーバレちゃいました」
ヴィーネ「あー楽しかったわね!」
ラフィエル「そうですね」
ヴィーネ「サターニャのチョコがあの見た目で美味しかったのに驚きが隠せないわ」
ラフィエル「食べるのに勇気が必要でした」
ラフィエル「それにしても珍しいですね」
ヴィーネ「何が?」
ラフィエル「ヴィーネさんはガヴちゃんのお買い物に付き合わないんですか?」
ヴィーネ(そういえば、手紙のことガヴに相談するの忘れてたなぁ……まあいいか)
ラフィエル「そういえば魔界のバレンタインってどのような催しだったのですか?」
ヴィーネ「魔界の?魔界は恋人同士が贈り物をする日だったわ」
ラフィエル「恋人同士ですか、ロマンチックですね」
ヴィーネ「そうなんだけどね……恋人がいないとイベントに参加できないじゃない?だから人間界のバレンタインの方が楽しかったわ」
ラフィエル「ヴィーネさんらしいですね」
ラフィエル「天界では好意を伝える手紙を送る日でした」
ヴィーネ「手紙?」
ラフィエル「ええ。ラブレターってやつですね」
ヴィーネ「天界のもロマンチックじゃない」
ラフィエル「ふふ、天界の変わったところは手紙が匿名なんです」
ヴィーネ「と、匿名……?」
ラフィエル「はい」
ヴィーネ「匿名ってことは名前を書かないの?」
ヴィーネ「そ、そうなんだ」
ラフィエル「気持ちを抑えられない燃えるような恋って感じがしていいですよねー」
ヴィーネ「うん……」
ラフィエル「どうかしました?」
ヴィーネ「え?別に何もないよ!あ、私こっちだからじゃあね!」
ラフィエル「はい、また明日」
ラフィエル「あ、ヴィーネさん!」
ヴィーネ「うぇ?何?」
ラフィエル「来年は魔界式のバレンタインができたらいいですね!」
ヴィーネ「最後のあれどういう意味なんだろう……?」
銀髪の天使と別れたあとあくまでも悪魔な悪魔は頭を抱えていた
いやいや、そこは察しましょうよ
おっと失礼
ヴィーネ「それにしてもこの手紙……」
今朝靴箱に入っていた手紙
名前のないラブレター
それは天界でのバレンタインを意味している
悪魔の頭に浮かぶのは三人の天使である
駄天使、銀髪、後輩
先ほどの会話から銀髪でないことは分かるだろう
ヴィーネ「タプちゃんにそんなに好かれるほどだとは思わないし……」
後輩天使もヴィーネのことを好きであろうが
それはきっと恋心ではない
ヴィーネ「ってことは……」
真っ赤に染まる顔
それは夕日の色かはたまた違う原因か
可愛らしくはにかむ悪魔
ヴィーネ「でも違ったら……」
恋する乙女はめんどくさい
それはきっと天界でも魔界でも人間界でも違いないことである
ヴィーネ「……違ったとしても、やっぱり私はガヴに気持ちを伝えたい」
ヴィーネ「ガヴのところへ行こう……」
好きだと自覚があっても、相手は天使で女の子
今回のバレンタインも特別なものを用意したわけではない
好きだと言って困らせないか、これからの関係に影響が出ないか
駄目な方向で考える
しかし、今朝の手紙がガヴリールからだとするのなら……
ヴィーネの消えかけの炎が燃え上がる
きっかけがあったのだ、臆病とはお別れしよう
彼女の炎は情熱であり……恋なのだから
夜に終わらせたいと思います
終わらせられたらいいな
ガヴリール「はあ……サターニャまじめんどくせぇ」
ガヴリール「早くゲームしたい……」
ガヴリール(あの手紙、ヴィーネは読んでくれたかな……ああいうのはやっぱ恥ずかしいな……ヴィーネもまさか私だとは思わないだろうけど)
ガヴリール「……やっと家についたよ。……ん?なんだ」
ガヴリール「これは……手紙?」
ガヴリール「えーっと……『あなたの事をお慕い申しております。 From your secret admirer』」
ガヴリール「……ラフィのいたずらかな」
ガヴリール「えっ?」
ヴィーネ「それは私から……なの」
ガヴリール「ヴィ、ヴィーネ……」
ヴィーネ「今朝ね私の靴箱に手紙が入ってたんだけどガヴからだよね?」
ガヴリール「……」
ヴィーネ「今日は私より先に来てたでしょ?それに天界の慣習を知ってるのって天使だけでしょ?」
ガヴリール「……うん。それ書いたの私だよ」
ガヴリール「どういう意味?」
ヴィーネ「友情なの?恋愛なの?」
ガヴリール「……」
ヴィーネ「その手紙は……私は恋愛の意味で書いたよ」
ヴィーネ「私はガヴが好き!だから聞かせてほしいの……ガヴからの気持ちはどうなの?」
ヴィーネ「えっ……」
ガヴリール「わざわざ匿名で出してるんだから差出人探すのは駄目だろ」
ヴィーネ「えっと……その……」
ガヴリール「それに匿名で出しておいて自分からカミングアウトするし……ロマンがないよ、ほんと」
ヴィーネ「うぅ……」
ガヴリール「私も……恋愛の意味でヴィーネが好きだよ」
ヴィーネ「ガヴ!」
ガヴリール「おわ!もういきなり抱き着くなよ」
ヴィーネ「だって……だって……うれしくて」
ガヴリール「うん、私もうれしいよ」
ガヴリール「そういやなんであの手紙が天界の慣習だって知ってたんだ?」
ヴィーネ「ラフィが教えてくれたのよ」
ガヴリール「やっぱりラフィか……」
ヴィーネ「知られたくなかったの?」
ガヴリール「いや……そういうわけじゃないんだけど、口止めしたのにな……」
ヴィーネ「?」
ガヴリール「まあでも結果はよかったから……でも納得いかない!」
ヴィーネ「どうしたの?」
ガヴリール「ちょっとサターニャに電話してくる!」
ヴィーネ「そ、そう……」
ヴィーネ「……そういえば、別れ際のラフィの言葉ってどういう意味だったんだろう?」
ヴィーネ「来年は魔界式のバレンタインね……!」
ヴィーネ「あー!そういうことね!」
ヴィーネ「ふふ、ありがとラフィ。来年は魔界式のバレンタインができそうです」
相変わらずまとめるのが苦手です……
あとで少しだけおまけ書きます
ある一室に昔の面影がほぼほぼなくなった駄天使が頭を抱えていた
ガヴリール「あーバレンタインか……」
普段の今頃はきっとゲームをしているであろう駄天使は頭を抱えチョコの祭典バレンタインデイのことを考えている
ガヴリール「ヴィーネに何か送りたいけど……チョコは作れる気しないし、何より私からって分かられるのは恥ずかしいよな……」
ガヴリール「やっぱ、天界方式でいいかな……あれだったら匿名だし」
バレンタインで悩むガヴちゃんは可愛いですねー
おっと失礼
ガヴリール「ん?」
いきなり首を左右に振り周りを気にしだしたガヴリールは誰かに連絡を入れ始め……
あっ私ですか
ガヴリール「どうしたもなにも、千里眼で人のプライベート見るのはどうなの」
ラフィエル「いいじゃないですかー」
ガヴリール「よくない!」
ラフィエル「ガヴちゃん可愛かったです」
ガヴリール「っ……!誰にも言うなよ」
ラフィエル「言いませんよ」
ラフィエル「ふふ、分かりました」
ガヴリール「じゃあおやすみ」
ラフィエル「はい、おやすみなさい。ヴィーネさん喜んでくれるといいですね」
ガヴリール「……うん」
ふふ、ガヴちゃんは可愛いです
何を隠そうこの駄天使は可愛いのである
バレンタインネタを書きたかったんですよね、もう三月だけど……
もう少し時間をかけたかったけど、イベントネタとしては遅くなりすぎたのと同時進行してるやつの都合もあって
あまり時間を使えなかった……
癒されるわ
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519683341/
Entry ⇒ 2018.03.05 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ガヴリール「胸が……」
ガヴリール「……」カチカチ
ガヴリール「あー……もうおせえよ」ブツブツ
ガヴリール「……」カチカチ
ガヴリール「あっ、あ~あ、やられた……やめたやめた」チラッ
ガヴリール「……まだ1時じゃん……」
ガヴリール「早いけど寝るか」
モゾモゾ
ゴソゴソ
ガヴリール「……」スウスウ
ガヴリール「……んっ」モゾモゾ
ガヴリール(何か胸のあたりがやたら重い……)
ガヴリール(朝っぱらから何なんだよ、寝にくいったら……)ムクリ
ガヴパイポヨン
ガヴリール「……」
ガヴリール(あー、これは夢だ……)
ガヴリール(寝よう)
ガヴリール「……」モゾモゾ
ガバッ
ガヴリール「……」ムナモトジー
ムネモミモミ
ガヴリール「……ゆ、夢じゃない」
――――――――
ヴィーネ「ガヴリールー! 起きないと遅刻するわよ!」ドンドン
ヴィーネ「……もう、しょうがないわね」カギトリダシ
ガチャ
ガチャン
ヴィーネ「うわ、部屋真っ暗ね」
ガヴリール「うぅ……」フトンモグリコミ
ヴィーネ「ガヴ……布団に潜り込んで隠れたつもり?」カーテンゼンカイ
ヴィーネ「なら、早く起きて学校に行くわよ」フトンガバッ
ガヴリール「ちょ、ちょっと!」
ガヴパイポヨン
ヴィーネ「……」
ガヴリール「……ぁ」
ヴィーネ「……あっ、すみませんガヴリールさんのご家族の者でしょうか?」
ガヴリール「ヴィーネ!?」
ヴィーネ「……で、ガヴ、一つ聞いていいかしら?」
ガヴリール「……なに?」
ヴィーネ「その豊満なそれ何?」
ガヴリール「私が聞きたいよ! 何なんだよコレ!」プルン
ヴィーネ「手術?」
ガヴリール「いやいや、してないよ!」
ヴィーネ「どうやったのか気になるわ」
ガヴリール「いや、どうやるも何も朝気づいたらこの状態で……全く、なんなんだよ」
ガヴリール「何も食べてないよ、というか『また』ってまだ一度も変な物食べたことないって!」
ヴィーネ「じゃあ日ごろの行……いや、無いね」
ガヴリール「うん、まあ無いけどさ……なんというか面と向かって言われると傷つくわ」
ガヴリール「というか、さっきからヴィーネひどくない?」
ガヴリール「こんなの絶対注目されるし恥ずかしい、行きたくない!」
ヴィーネ「確かにその気持ちは分かるけど……ただでさえテストの点数が悪いのだからせめて出席だけはしないといけないわよ」
ガヴリール「うぅー……」
ヴィーネ「ねえ、ガヴ」
ガヴリール「……何?」
ヴィーネ「その胸本物?」
ガヴリール「いくら何でもひどくない?」
ヴィーネ「ふーん……ちょっと失礼」ムネモミ
ガヴリール「ちょっちょっと、いきなり何するの!?」カアア
ヴィーネ「……」モニュモニュ
ヴィーネ「ふぅ、どうやら本物ね」
ガヴリール「もう! ヴィーネの馬鹿!変態!」
ヴィーネ「確かに……いきなりそうなったから持っている方がおかしいわよね」
ガヴリール「という事で今日は欠席という事で」
ヴィーネ「サラシとか巻いてたらどうかしら?」
ガヴリール「あーはいはい、欠席という選択肢は無いのですね」アキラメ
――――――――
――――――――――
――――――――
学校 教室――
ザワザワアノムネドシタンダロ
ガヴリール「うぅー」ウツムキ
ヴィーネ「ガヴ、大丈夫?」
ガヴリール「大丈夫に見える? はぁ、穴があったら入りたい……だから嫌だったんだよ……」
ガヴリール「うわ、うるさいのが来たわ……」
サターニャ「うるさいのって何よ!」
ヴィーネ「ねえサターニャ、ガヴリールの胸について何か知ってる?」
サターニャ「胸がどうしたのよ?」
ヴィーネ「今朝起きたら胸が大きくなっていたのよ」
サターニャ「ふーん、私は知らないわ」
ガヴリール「お前正直に言え」
サターニャ「本当に知らないんだって!」
ガヴリール「お前馬鹿か、こんなに腫れるような蚊居ないよ」
サターニャ「ば、馬鹿とは何よ! ……どうせガヴリールの事だから何か変な物食べたんじゃいの?」
ガヴリール「だから食べてないって、サターニャでもあるまいし」
サターニャ「なにをー!」
ヴィーネ「こら、二人共喧嘩しないの!」
ラフィエル「はぁ、皆さんおはようございます……」
ヴィーネ「ラフィおはよう……どうしたの? 元気なさそうだけど」
ラフィエル「いえ何でもないです……とは言えませんね」
ラフィエル「実は今朝起きたら私の胸にあるものが無くなっていまして……」
サターニャ「胸ぇ?」
ペッタンラフィパイ
3人「……」
ヴィーネ「なるほどね……」
ラフィエル「はぁ……ヴィーネさん、何をそのような冗談を……」
ヴィーネ「ほら、ガヴリール!」
ガヴリール「……」ガヴパイポヨン
ラフィエル「……」
ラフィエル「ガヴちゃん、それは……」
ガヴリール「今朝起きたらこうなっていた」
ラフィエル「返してください」
ガヴリール「はい?」
ラフィエル「私のおっぱい返して下さい!」ガヴパイワシヅカミ
ヴィネサタ「!?」
クラス男子「おぉ!」ザワッ
ラフィエル「どうやったかは分かりませんが……流石に酷いです!」モミモミッ
ガヴリール「いたい! ちょっと、いぃっや、やめてぇ」
クラス男子「おお!」ザワザワ
ラフィエル「むむむ……はぁ」パッ
クラス男子「あぁ……」
ラフィエル「で、そのおっぱい、どうしたのですか?」
ガヴリール「だから朝起きたらいきなりこうなっていたんだよ」ポヨン
ラフィエル「……本当に何もしていないのですか?」
ガヴリール「そうだ」
ラフィエル「その証拠は?」
ガヴリール「証拠は……」
サターニャ「悪魔の証明ね」
ヴィーネ「そうね、それとサターニャもよくその言葉を知っていたわね」
サターニャ「ヴィネット、それ酷くない?」
ラフィエル「ヴィーネさん、今まであったものが無くなった私の気持ちが分かりますか?」
ヴィーネ「そ、それは……」
ラフィエル「分からないですよね、私たち女性としての一番の象徴のおっぱ」
サターニャ「ラフィエル、いい加減にしなさい!」
ラフィエル「!」
ラフィエル「……」
ラフィエル「ヴィーネさんすみません、ちょっと気が立っていて……」シュン
ヴィーネ「ま、まあ私は気にしていないわ」
ガヴリール「サターニャがまともな事を言った……」キョウガク
サターニャ「何か今日あたり強くない?」
ラフィエル「犯人……許せませんね……とことん導いちゃいますからね」ペッタンラフィパイ
ヴィーネ「……こうやって見ると非常に違和感があるわね」
ガヴリール「で、サターニャ、本当に何もやってないんだな」
サターニャ「何度も言わせないでよ、やってないわよ」
ガヴリール「では誰がやったのか……犯人は絶対みつけてやる」
――――――――
――――――――――
――――――――
放課後――
ガヴリール「という事で何も進展なく放課後だ」
ラフィエル「『という事で』ではありません! ガヴちゃんまじめにやって下さい!」
ガヴリール「だって手掛かりが無さすぎるよ」
ヴィーネ「一体だれがやったのかしらね……」
ガヴリール「今なら正直に言っても多分何もしないぞ、サターニャ」
サターニャ「いつまで私を疑っているのよ、やってないわよ!」
サターニャ「しかも『多分』って何よ」
ガヴリール「ラフィ、なんか怖いよ」
ラフィエル「うふふ~♪」ニコニコ
ヴィーネ「何の為にこんな事をしたのかしらね」
サターニャ「その程度でバランスを崩すなんて、まだまだねガヴリール」フフン
ガヴリール「体育以外でも変な視線で男どもから見られるし」
ガヴリール「……ちがう、あれはオスの目線だ、私が一人になった時に一斉に……」
ヴィーネ「ガヴそれは言い過ぎよ、現に普通に一人でトイレ行ってたじゃない」
ラフィエル「そういえばサラシを巻いていましたね」
ガヴリール「当たり前だろ、この胸のサイズのなんて私が持っているわけないだろ?」
ヴィーネ「私がサラシを言わなかったら学校に行かなかったけどね」
ラフィエル「今の胸を見るととてもさみしいので私も早く元のおっぱいに戻してほしいですね」
ヴィーネ「……ラフィ?」
ラフィエル「はい、何でしょう?」
ヴィーネ「ラフィって胸と……その……お、おっぱぃっ……て、使い分けてない?」
ラフィエル「使い分けですか? 当たり前なのではないのでしょうか?」
ヴィーネ「ええ……」
ラフィエル「だけど『おっぱい』は違います、基本女性にしか使わないでしょう?」
ラフィエル「『おっぱい』もイメージすると今の私のような小さなモノではなく今のガヴちゃんみたいな大きなモノのイメージがありますよね?」
ラフィエル「そして一番の大きな違いは柔らかいという事です!」
サターニャ「めんどくさいから全部『胸』でいいんじゃないの」
ラフィエル「サターニャさん、それは節操なさ過ぎです!」
ガヴリール「私からしたら、おっぱいおっぱいと堂々と言えるラフィがある意味節操ないように見えるよ」
ガヴリール「ひやぁンッ!」
ヴィーネ「ちょっ、ラフィ!?」
ラフィエル「柔らかさを兼ね備えているのです!」モミモミ
ラフィエル「これが『おっぱい』です!」モミモミモミ
ガヴリール「ら、らふぃい、やめてぇ」カアア
サターニャ「ラフィエル、ちょっと暴走し過ぎよ!」
ガヴリール「わ、わかったからぁ! はなしてよぉ!」カアア
ラフィエル「ふぅ」パッ
ラフィエル「よろしいです♪」ニコニコ
ガヴリール「……ラフィの変態」ボソッ
ヴィーネ「で、どうするの?」
ラフィエル「犯人の手掛かりなし、痕跡無し、お手上げ状態ですね」
サターニャ「じゃあ今日はこのままって言う事?」
ラフィエル「う~ん……仕方が無いですが、そうですね」
ガヴリール「わたしも……でも早く元に戻したいよ、事あるごとに隣の変態天使が揉んでくるしな」
ラフィエル「が、がヴちゃん?」
ヴィーネ「じゃあ、帰えるわよ」
タプリス「あっいました! 天真先輩!」
ヴィーネ「あら、タプちゃん」
ガヴリール「タプリス、どうした?」
タプリス「一緒に帰りませんか?」
ガヴリール「ん~……面倒だけど帰るか」
タプリス「やった♪」ピョンピョン
ガヴリール「ん?」
タプリス「あの、その胸は……」
ガヴリール「ん? 今朝起きたらこうなっていた」ガヴパイポヨン
ラフィエル「私も朝起きたらこの通りで」ペッタンラフィパイ
タプリス「へー」
ガヴリール「は?」
ラフィエル「へぇ……」
ガヴリール「ちょっと、お前何言って!?」
ヴィーネ「これをやったのはタプリスなの?」
タプリス「はい!」ニコッ
サターニャ「本人に気付かれない様にやるなんてなかなかやるわね……」
ラフィエル「……」
タプリス「なんでとは……天真先輩、以前言っていましたよね?」
ガヴリール「……私が何を?」
タプリス「確か……1ヶ月位前ですね……」
――――――――
1ヶ月前 ガヴリール宅――
タプリス「こ、こうですか?」カチカチ
ガヴリール「そうそう、そこで……そうだ」
タプリス「……ふぅ、ネトゲって疲れるものなのですね……1回休憩にしませんか?」
ガヴリール「まだまだいけるだろ?」
タプリス「ちょっと目が疲れまして」
ガヴリール「……しょうがない、休憩にするか」
タプリス「わ、私が? ……全く、kしょうがないですね」
ガヴリール「サンキューサンキュー」カチカチ
ガヴリール「……」カチカチ
ガヴリール「ちっ、また変な広告か……しかも『胸が大きくなります』って嫌がらせか」
タプリス「どうかしましたのでしょうか?」
ガヴリール「いや、何でもない……」カチカチ
タプリス「はい、天真先輩お茶です」
ガヴリール「気が利くねーサンキュー」
タプリス「いやいや、気が利くではなく天真先輩が言いましたよね……」
ガヴリール「ねえ、タプリス」
タプリス「何でしょうか?」
ガヴリール「私の胸が大きくなったら……例えばラフィみたいに大きくなったらどう思う?」
タプリス「何か悩みでしょうか?」
ガヴリール「……いや、何でもない、気にしないで」
タプリス「は、はい……」
――――――――
――――――――――
――――――――
タプリス「という事があったのです」
ガヴリール「あったか?」
タプリス「ありました!」
タプリス「で、私は思ったのです……」
タプリス「先輩は胸で悩んでいる! 大きくなりたいと! そこで私は先輩に常にいい気持でいられるように尽くしました!」
ヴィーネ「で、ガヴリールがこうなったと」
ラフィエル「タ~プちゃん♪ でも私は関係ないですよね?」ニコニコ
ラフィエル「どうしてでしょうかね?」ニコニコ
タプリス「ああしし白羽先輩、お、落ち着いてください!」
ラフィエル「ふふふっ、何言っているのでしょうかね、おっちょこちょい天使は、私は落ち着いていますよー♪」ゴゴゴゴ
タプリス「ひぃっ……た、確か白羽先輩も1か月前にこんな事言っていました!」
――――――――
1ヶ月前 放課後 2年教室――
ガララ
タプリス「天真先輩! 一緒に帰りませんか!」
ラフィエル「あら、タプちゃん」
タプリス「あれ? 天真先輩は……」
ラフィエル「ガヴちゃんですか? 今日はバイトが入っているみたいでチャイムが鳴ってすぐに出ましたね」
タプリス「そうですか……」
ラフィエル「しかし、肩が凝りますね……」
タプリス「どうかしたのでしょうか?」
ラフィエル「いえ、どうしてもブラをつけていると……なんというのでしょうか……おっぱいの重さで肩紐が引っ張られてどうしても肩が凝っちゃって……」
タプリス「分かります! 肩凝ります! でもどうしようも無いですが」
ラフィエル「こういう時はガヴちゃんがちょっと羨ましいですね」
ラフィエル「……あまりガヴちゃんに言わないでくださいよ、ガヴちゃん、胸小さいじゃないですか」
タプリス「……確かにそうですね」
ラフィエル「あら♪ タプちゃんはガヴちゃんの胸が小さいと思っていましたのですね♪ これはガヴちゃんに報告しないと♪」
タプリス「ちょっと白羽先輩!?」
ラフィエル「ふふっ、冗談ですよ♪」ニコニコ
タプリス「なるほど……」
タプリス(そのような悩みが……)
――――――――
――――――――――
――――――――
タプリス「と、という事がありまして」
ガヴリール「ラフィ……ひどいよ」
ラフィエル「……」
ラフィエル「はぁ……何か怒る気が無くなりました……」
ヴィーネ「ねえタプちゃん、これってどうやったの?」
ガヴリール「タプリスが怖い」
ヴィーネ「それの薬で二人の胸を入れ替えたという事ね」
タプリス「飲むだけで胸が文字通り入れ替わるのです!」
ラフィエル「ええと……その胸部入替薬はどのような手段で入手したのでしょうか」
タプリス「安心してください! 天界通販の物です!」
ガヴリール「おいおい……」
ラフィエル「……」
サターニャ「何か聞いたことがある名前ね!」
ガヴリール「天界通販……天界と名の付くが中身はサターニャが夢中になっている魔界通販と同等で使えるものから使えないものまで幅広い商品を取り扱っている通販だ」
ガヴリール「通販側に悪意が無いのが質が悪いよ天界内でも言われているよ」
ヴィーネ「……大丈夫なの?」
ガヴリール「さあ、分からん」
ラフィエル「タプちゃん……中和薬のような物は……」
タプリス「勿論あります!」
ラフィエル「ほっ」
ガヴリール「ラフィエルが無い胸を撫で下ろした」ボソッ
ラフィエル「ガヴちゃ~ん、聞こえていますよ~」
ガヴリール「な、何の事だろうなー」シランプリ
タプリス「ええと、私のカバンの中に……ありました! どうぞ」トリダシ
タプリス「でも……天真先輩、白羽先輩、でもいいのですか?」
ガヴラフィ「何が(でしょうか)?」
タプリス「天真先輩は胸が大きくなること、白羽先輩は胸が小さくなることが望みですよね?」
ガヴリール「まあ……確かに否定はできないな」
ガヴリール「でもね……なんというか……自力でしたいじゃん」
ヴィーネ「宿題は自力でしないのにね」
ガヴリール「うっ、それはそれだよ!」
サターニャ「私は宿題などしようとも思わないけどね!」
ヴィーネ「サターニャは真面目にしなさい!」
ガヴリール「ラフィ、冗談でもひどいよ」
タプリス「分かりました、先輩たちがそういうのであれば」クスリワタシ
ガヴリール「この錠剤、何錠飲めばいいの?」
タプリス「一錠です」
ガヴリール「じゃあ……」 ラフィエル「では……」
ゴックン
シュルシュルシュル ボイン
ガヴリール「……」ペッタン
ラフィエル「……」ポヨン
ヴィーネ「元に戻った様ね」
ガヴリール「だな」
ラフィエル「そのようですね」
タプリス「は、はい!」
ヴィーネ「そうね」
ラフィエル「そうですね」
サターニャ「ちょっと、置いてかないでよ!」
――――――――
――――――――――
ガヴリール「翌日、ラフィは薬の副作用で胸が倍近く大きくなった」
ガヴリール「私は……胸が文字通り陥没した……」
ガヴリール「胸が大きくなっても小さくなっても胸が踊るようなことなんてないよ……」
おわり
胸骨どうなってんだ
タプリスのをガヴリールに分ければいいじゃないか
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サターニャ「ガヴリール、怪談で勝負よ!」
ガヴ「なんだよ突然」
サターニャ「だから怪談で勝負するの。より相手に恐怖を与えたほうの勝ちよ」
ガヴ「はあ。私からでいいならやるけど」
サターニャ「フッ、決まりね」
ガヴ「じゃあ行くか」ガタッ
サターニャ「えっ? どこに行くのよ」
ガヴ「どこって教室じゃ出来ないだろ」
サターニャ(まぁ確かに周りに人がいたらうるさくて怖さが薄れるわね)
サターニャ「いいわ。場所を変えましょう」ガタッ
階段
ガヴ「せい」ドーン!
サターニャ「うぎゃあああああっ!?」
サターニャ「はぁ、はぁ……なんてことすんのよガヴリール!」
ガヴ「死ぬほど恐怖しただろ」
サターニャ「手すりなかったら下手すりゃ死んでたわよ!」
ガヴ「でも階段で恐怖なんてこれしかないくね?」
サターニャ「階段じゃなくて怪談! 怖い話! なんでそんなベタな間違いすんのよ!」
ガヴ「悪かったよ。まぁ知ってたけど」スタスタ
サターニャ「アンタわざとね!?」
ガヴ「ま、仕方ないから相手してやるよ」
サターニャ「やっとその気になったわね」
ガヴ「まだ私は思いついてないからサターニャからよろしく」
サターニャ「分かったわ」
サターニャ「準備はいいかしら? 心して聞き」
ガヴ「うわーこわーい。あー超怖かったもう帰っていい?」
サターニャ「アンタやっぱやる気ないでしょ!?」
ガヴ「チッ。冗談だよ」
サターニャ「まったく…じゃあ話すわよ」
サターニャ「それは魔界での出来事、およそ10年前のことだったわ」
サターニャ「あるところに、知る悪魔ぞ知る洋菓子店があったわ」
サターニャ「当時幼かった私はまだ自分だけでお菓子を作ったことはなかったけど、ある日両親がどうしても私を置いて出かけなくてはならなくなった」
ガヴ「お前の店の話かよ」
サターニャ「ええそうよ。で、弟のお守りをしながら天才である私は閃いたの」
サターニャ「パパもママもいないなら私がお菓子を作ればいいじゃない、と」
ガヴ「は?」
サターニャ「つまり、自力で商品を売って稼ぐことで私の高いスキルを示してやろうと思ったわけ」
ガヴ「ああそう…」
ガヴ(その性格は昔からなんだな)
サターニャ「それで私はママの見よう見まねでケーキを作ったの」
サターニャ「ちゃんとショーケースに飾って、それを見て入口越しに立ち止まる人もいたわ」
サターニャ「ところが」
サターニャ「いつもそこそこ盛況なお昼になっても、仕事帰りで混雑する夕方になっても、私のケーキはひとつも売れなかった」
サターニャ「それどころか、お店の中に誰ひとりとして入ってこなかった……!!」
ガヴ「はあ」
サターニャ「どう?」
ガヴ「えっなにが」
サターニャ「だから怖いでしょ?」
ガヴ「なんでだよ。単にサターニャのケーキがまずそうだったんだろ」
サターニャ「違うわ、見た目は完璧だった。味も後でママにみてもらっておいしいって言ってたし」
サターニャ「店内は見てくるから気づいてはいるはずなのにまるで中に入ろうとしない…」
サターニャ「これはそう、『何か』の力が客をお店から遠ざけるよう作用してたに違いないのよ!」
サターニャ「常連を含めて毎日何十人と来ていた客がぱったりと足を運ばなくなった。これが偶然だなんて到底思えない」
ガヴ「ちなみに母親はなんて?」
サターニャ「妖怪のせいって言ってたわ」
ガヴ「じゃあ妖怪のせいなんじゃね。終わりでいい?」
サターニャ「ちょっと待ちなさいよ! 怖いでしょ!? ノンフィクションよ!?」
ガヴ「お前の思い込み話だろ。怖さの欠片もないっての」
サターニャ「そ、そんな…」ガーン
ラフィ「なにやら楽しそうですね~」
ガヴ「ラフィ」
ラフィ「何を話しているんですか?」
ガヴ「怪談だとさ。夏でもないのに」
ラフィ「怪談って、怖い話ですよね? サターニャさんが?」
サターニャ「そうよ! それは魔界での出来事で……」
ガヴ(また話すのか)
サターニャ「……つまり、何かの力によって悪魔祓いが行われていたに違いないわ!」
ラフィ「あはは、面白いですね~」
サターニャ「面白かないわよ!! ある時思い出して、よく考えるとめちゃくちゃ怖かったんだから!」
ガヴ「だから妖怪のせいなんだろ」
サターニャ「でもそれっきりなのよ。そんなのがいるなら何度も似たようなことが起こるもんでしょ」
ガヴ「じゃあやっぱたまたまじゃね」
サターニャ「ええー、それじゃ納得が…」
ラフィ「というか、単純に休業日だからじゃないんですか?」
サターニャ「へ?」
ラフィ「ですから、サターニャさんのご両親がお店を閉めて出かけたからじゃないですか?」
ラフィ「ふつう、お店なら開いてるか閉まっているかの掛け札なり看板なりを出しますよね」
ラフィ「例えば入口のところに『CLOSED』と書いてあれば、中が気になったとしてもお客さんは入ってこようとしません」
サターニャ「あ」
ラフィ「サターニャさんのお話もそういう風に考えると辻褄が合うと思いますけど」
ガヴ「それだな」
サターニャ「そ、そんなはずないわ! あれは絶対……」
サターニャ「……」
ガヴ「諦めろ。すべてお前の勘違いだ」ポン
サターニャ「う、ううーーーっ!!」
ラフィ(うふふ、がっかり恥ずかしサターニャさん美味しいです)
サターニャ「はぁ……なんか、一気にやる気が削がれたわ」
ガヴ「そうか。じゃあ私の不戦勝だな」
サターニャ「なんでそうなるのよっ!?」
ガヴ「サターニャは怪談でもなんでもない話をした、イコールお手つきみたいなもんだろ。よって私の勝ちだ」
サターニャ「っ、そんな屁理屈は認めないわ! せめてガヴリールも何か話しなさいよ!」
ガヴ「えぇ、めんどくさ……」
サターニャ「ちなみに、話せないならそれこそアンタが不戦敗よ」
ガヴ「じゃあもうそれでいいよ」
サターニャ「へっ? ほ、ほんとに? 私の勝ちでいいの?」
ガヴ「あー、まぁ……」
ガヴ(待てよ? どうでもいい勝負とはいえ正式に負けを認めるのはなんか癪だ。けど持ちネタなんかないし)
サターニャ「フッ、フフフ……やったわ、ついに悪魔である私が天使のガヴリールを」
ラフィ「待ってくださいサターニャさん」
ガヴ「!」
サターニャ「ラフィエル!?」
ラフィ「これが天使と悪魔の戦いだというならば、黙って見過ごすわけにはいきません」
サターニャ「なんですって?」
ラフィ「ガヴちゃん、ここは私に任せてもらっても?」
ガヴ「ああ、頼む。っていうかここ以外も全部頼む」
サターニャ「何のマネかしらラフィエル」
ラフィ「それはもちろん、私がガヴちゃんの代わりにサターニャさんをもてあそサターニャさんと戦うということです!」
サターニャ「今アンタなんかすごいこと言いかけなかった!?」
ラフィ「ともかく、先ほどのサターニャさんのものより怖い話ができればいいんですよね?」
サターニャ「……そうなるわね。ま、できればの話だけど」
ラフィ「わかりました」
ガヴ(そもそもサターニャの話1ミリも怖くなかったけど、まぁいいか)
ラフィ「こほん。お二人とも、トイレの花子さんはご存知ですか?」
サターニャ「なによそれ?」
ガヴ「あーあれだっけ、誰もいないはずの学校のトイレに誰か入ってるっていう」
ラフィ「正解ですガヴちゃんっ」
サターニャ「はぁ? バカね、誰もいないのになんで入ってるのよ」
ガヴ「だから怪談なんだろ……バカはお前だ」
サターニャ「あっ……し、知ってるわよ! ジョークに決まってるでしょ!」
ガヴ「で、その花子さんがどうかしたの?」
ラフィ「はい。これは最近ネットで見つけたものなんですけど」
ラフィ「花子さんは本来、学校にある特定のトイレで、特定の回数ノックをしたりしないと現れないみたいなんです」
サターニャ「なにそれ、ややこしいわね」
ラフィ「そうなんですよ」
ラフィ「それでですね、なかなか条件が揃わなくなってしまった花子さんが場所を移動し始めたとの情報がありまして」
ガヴ「移動ってお前、いいのかそれ」
サターニャ「条件が揃わないってどういうこと?」
ラフィ「サターニャさんは、トイレに入るときにノックをしますか?」
サターニャ「……? するに決まってるじゃない」
ラフィ「ガヴちゃんは?」
ガヴ「するわけないだろめんどくさい」
サターニャ「なっ!?」
ガヴ「入ってるかどうかなんて鍵見ればわかるし、鍵かけてなかったらかけてないそいつが悪い」
ラフィ「そういうことです」
サターニャ(ガヴリール……なんてやつなの。A級悪魔行為に匹敵するわ!)
ラフィ「そういう子が増えたことで、花子さんは学校での活躍の場がますます失われてしまいました」
ガヴ(だからって勝手に移動するなよ)
ラフィ「そんな彼女が目をつけたのは……なんと、個人の家のトイレだったのです!」
ガヴ「……は?」
ラフィ「某掲示板では、誰もいないはずの自宅のトイレをノックしたら返事があったという書き込みが近頃増えてきているんです」
ガヴ「なんでだよ。自分ちのトイレとか余計ノックしないくね?」
ラフィ「サターニャさんはどうですか?」
サターニャ「……するわね」
ガヴ「お前えらいな」
ラフィ「書き込んだ方々はドアを開けなかったから無事ではあるものの、生きた心地がしないそうですよ」
ガヴ「はあ」
サターニャ「それ……開けるとどうなるわけ?」
ラフィ「開けてしまうと、中にいる花子さんに引きずりこまれて、それから……」
サターニャ「………」ゴクリ
ラフィ「………」
ラフィ「私のお話は以上です♪」
サターニャ「ちょおーーっ!?」
サターニャ「なんでそこで切るのよ! 気になるじゃない!」
ラフィ「私の口からはとても……」
サターニャ「なに!? 一体なにが起きるの!?」
ラフィ「ふふふ。 怖かったですか?」
サターニャ「はっ!」
サターニャ「こ、ここ怖くなんかないわ、ちっともね!」
ガヴ(なんでこんなのでビビってんだこの悪魔)
サターニャ「くっ……こうなると、今のところ引き分けといったところかしら」
ガヴ「自分に甘いなおい」
ヴィーネ「あら、ラフィもいる。みんなでなに話してたの?」
ラフィ「ヴィーネさん。今までどちらに?」
ヴィーネ「うん? トイレ行ってただけだけど」
サターニャ「なっ!? だ、大丈夫だったの!?」
ヴィーネ「へっ? な、なにが?」
ヴィーネ「………へぇ、そんなこと話してたのね」
サターニャ「そうよ。だからヴィネット、アンタも気をつけなさい。特に家ではね」
ガヴ「お前怖がりすぎだろ」
サターニャ「こ、ここ怖がってなんかないって言ってんでしょ!」
ラフィ「ところでサターニャさん、この勝負は私たちの勝ちでいいんでしょうか?」
サターニャ「はあっ!? いいわけないじゃない! 次はこっちの番よ!」
ガヴ「続くのかこれ…」
サターニャ「ヴィネット、なんかないの? 大悪魔級にとびきり怖い話!」
ヴィーネ「私!? そんな急に振られても……っていうか休み時間終わっちゃうわよ」
ラフィ「では、みなさんで放課後に怪談パーティしませんか?」
ガヴ「え」
ヴィーネ「…冬なのに怪談パーティ?」
サターニャ「ふふん、いいじゃない。望むところよ」
ガヴ「私パスでいい?」
ラフィ「まぁまぁガヴちゃんそう言わずに~」
サターニャ「そうよガヴリール、逃げるなんて許さないんだから!」
ガヴ(まじかよ……かったる)
放課後 サターニャ宅
サターニャ「で、なんでウチなのよ…」
ガヴ「言い出しっぺの法則じゃね」
サターニャ「言い出したのはラフィエルじゃない」
ラフィ「みなさんで集まるにはうちは遠いですし」
ガヴ「それにサターニャんちっていつもキレイだしね」
サターニャ「そ、そうかしら?」
ガヴ「ヴィーネんちと違っていくら汚しても自分で片付けなくていいところがいい」
サターニャ「はっ倒すわよアンタ!」
サターニャ「……あれ? そういえばヴィネットは?」
ガヴ「先生に用があるらしい。すぐ来ると思うけど」
サターニャ「ふーん」
サターニャ「まぁいいわ、先に紅茶でも準備しておくから、適当にくつろいでなさい」
ガヴ「よろしくー」ペラ
サターニャ(すでにコタツで漫画読み始めてる……)
ラフィ「それじゃあ私は予約したケーキ取ってきます」
サターニャ「ケーキ? わざわざ予約なんてしてたの?」
ラフィ「なんて言ったってパーティですから! すぐ近くのお店なので、10分くらいで戻ってきますね」ガチャ
サターニャ「ずいぶん気合い入ってるわね」
ガヴ「あー、なんか眠くなってきたから、揃ったら起こしてくれ」ゴロン
サターニャ「ちょっ、ガヴリール! アンタね…」
ガヴ(やべ、さすがに図々しすぎか)
サターニャ「風邪引いちゃうじゃない。寝るならベッドで寝なさいよ」
ガヴ「お前ほんとに悪魔かよ」
ガヴ「すぐだろうしここでいいよ。それよりサターニャ、喉乾いた」
サターニャ「まだお湯沸いてないわよ」
ガヴ「冷たいのでもいいからなんかない?」
サターニャ「……ウーロン茶ならあるけど」
ガヴ「じゃあそれで」
サターニャ「くっ、なんで私が天使にこき使われなきゃいけないのよ…」スッ
ガヴ「なんでお前そんな素直に言うこと聞くんだよ」
サターニャ「お客人じゃしょうがないじゃない! 首洗って待ってなさい!」
ガヴ(もうここに住もうかな)
サターニャ「はいこれ」コト
ガヴ「お、サンキュ」
ガヴ「………」
サターニャ「……?」
ガヴ「せい」
サターニャ「ぶっ!?」ゴクン
サターニャ「ぷはっ、はっ……なにすんのよ急に!」
ガヴ「なんともないのか?」
サターニャ「……なにがよ?」
ガヴ「いや、なんか仕掛けてんじゃないかと」
サターニャ「はぁ? そんなことするわけ……ってああ! その手があったじゃないっ!!」
ガヴ(やはりバカだな)グビ
ガヴ「ぷはー、生き返るー」
サターニャ「くっ、私としたことがせっかくのチャンスを……」
ガヴ「まぁ返り討ちにされなくてよかったじゃん」
サターニャ「……それもそうね」
ガヴ「ちょいトイレ借りるわ。どこだっけ?」
サターニャ「そこ出て、廊下の端の右手よ」
ガヴ「へーい」ガチャ
サターニャ(しくじったわ。 次こそはちゃんと仕掛けてやるんだから)
サターニャ「………」
サターニャ「あ、お湯沸いたわね」
サターニャ(そうだ! これから淹れる紅茶に細工をすればいいじゃない)
サターニャ(たしか魔界通販で買った、犬のマネがしたくてしょうがなくなる粉薬が……)ゴソ
ガヴ「ふいーすっきり」ガチャ
サターニャ「あびゃあああっ!!」
ガヴ「……どうしたお前」
サターニャ「へっ!? べ、別になんでもないけど!?」
ガヴ「どうせなんかよからぬこと考えてたんだろうけど、やめといたほうがいいぞ」
サターニャ「な、なんのことかわかんないわね~」
ガヴ「本当か?」
サターニャ「あったり前じゃないあははははー! あっそうだ私もトイレ行かなきゃ!」ガチャ
ガヴ「怪しいな」
サターニャ(ふー、危うくバレるとこだったわ。もう少し慎重に行動しなきゃ)
サターニャ(よく考えたらさっきの今で紅茶は怪しまれるわよね。なにか別の手口ないかしら)コンコン
「はぁい」
サターニャ「あれ? ごめん、入ってたのね」
サターニャ(飲み物じゃなくて食べ物に入れるとか? うまく分配して私は安全なやつを……)ガチャ
ガヴ「ん?」
サターニャ(うん、いけるわ! これでガヴリールたちをギャフンと)
ガヴ「なんだお前」
サターニャ「な、なによ!? 別になにも考えちゃいないわよ!?」
ガヴ「いや知らないけど……やけに早かったなと」
サターニャ「へ? ああ、誰か入ってたのよ」
ガヴ「……は?」
サターニャ「ん?」
ガヴ「なに言ってんだ? そんなわけないだろ。いまは私たちしかいないんだぞ」
サターニャ「え? あ、そうね」
サターニャ「あれ? でもたしかにノックしたら返事が……」
ガヴ「寝ぼけてたんじゃね?」
サターニャ「そんなはずは……いや、もう一回行ってみるわ」ガチャ
サターニャ「………」
サターニャ(たしかに、トイレの鍵はかかってないわね)
サターニャ(じゃあさっきのは幻聴? でも声ははっきり聴こえてきたような)
サターニャ(疲れてるのかしら。それとも……)
サターニャ「………」
サターニャ(まさか、ね?)
サターニャ「………」コンコン
サターニャ「………」
サターニャ「………」
サターニャ(なーんだ、やっぱり誰も入ってな)
「はぁい」
サターニャ「!!?」
ガチャ!
ガヴ「ん、サターニャ。どうだっ」
サターニャ「ガヴリールーーーっ!!!」ガバッ
ガヴ「ぶっ!? ちょっ、なんだよ!?」
サターニャ「で、でたででたたたでたででででた出たのよっ!!!」
ガヴ「はぁ!? な、なに? 大便?」
サターニャ「違うわよっ!! 出たのよ! トイレに! 例の……!!」
ガヴ「例のって……」
ガヴ「………」
サターニャ「………」
ガヴ「え? ……花子さん?」
サターニャ「………」コクコク!
ガヴ「またまた、勘違いだろどうせ」
サターニャ「勘違わないわよ! だって2回も同じ声聞いたのよ!?」
ガヴ「はぁ」
ガヴ「いやでも、ついさっき私が使った時はなんともなかったんだぞ? なんで急に」
サターニャ「それは……」
サターニャ「っ、そうだ、ノックよ! アンタその時ノックした!?」
ガヴ「してないけど……え、そういう問題?」
サターニャ「知らないわよ! でもラフィエルの話じゃ花子さんが現れるには条件があるってことだったじゃない!」
ガヴ「まぁ……」
サターニャ「まさか、本当に……」
ガヴ「………」
ピンポーン
サターニャ「ひいっ!!?」
サターニャ「って、なによヴィネットじゃない……開いてるから入っていいわよ」
ヴィーネ「ごめん、遅くなっちゃった」ガチャ
サターニャ「う、ううん。いいわ、そこに座って」
ヴィーネ「あ、うん」
ヴィーネ「………」
サターニャ「………」
ヴィーネ「ど、どうかしたのサターニャ?」
サターニャ「へっ!? いやっ、別に!?」
ヴィーネ「……なんか近くない?」
サターニャ「えーーそうかしら!? これくらい普通よ普通!」
ヴィーネ「……ちょっとガヴ、サターニャなんかあったの?」ヒソ
ガヴ「いや、それが……」
ヴィーネ「は、花子さんが本当にいる?」
ガヴ「って言うんだよ、サターニャは」
ヴィーネ「またまた、聞き間違いでしょどうせ」
サターニャ「聞き間違えてなんかないわよ!! たしかに! この耳で! 2回も! 聞いたんだからっ!」
ガヴ「耳が作り物って説は」
サターニャ「あるわけないでしょ!?」
ヴィーネ「また通販でヘンなもの買ったとかじゃないの?」
サターニャ「ヴィネットまで! 今月はまだ3個くらいしか買ってないわよ失礼ね!」
ガヴ「買ってんじゃねーか」
サターニャ「ぐっ……でも、ほんとにそういうのじゃないわ。ホラーや幻聴の類のものは買った覚えないし、使った記憶もないし」
ガヴ「でも、お前頭がアレだからなぁ」
サターニャ「どういう意味よっ!?」
サターニャ「とにかく、トイレになにかあるのはたしかなのよ…」
ガヴ「そこまで言うなら確かめに行くか?」
サターニャ「ほ、本気なのガヴリール!? あれは紛れもなくホンモノよ!?」
ガヴ「問題ない。行くのはヴィーネだ」
ヴィーネ「ちょっ、なんでそうなる!?」
ガヴ「だって万が一にもほんとだったらやだし…」
ヴィーネ「私だってイヤよ!」
ガヴ「大丈夫大丈夫、どうせなんもないって」
ヴィーネ「ならおまえが行け!」
サターニャ「こうなったらいっそのこと、全員で行こうじゃない」
ガヴ「いや、もう放置してたほうが幸せじゃね?」
サターニャ「私が幸せじゃないでしょうが! なに今さら怖気づいてんのよ!」
ガヴ「ばっ、お前こそなに急に強気になってんだよ! 気になるなら自分で行けよ!」
ヴィーネ「あーもー喧嘩しない! サターニャの言う通りみんなで行けばいいでしょ!」
ガヴ「で、先頭に立ってくれるヴィーネさんまじパネェ」
ヴィーネ「あんたらが勝手に隠れたのよ…」
サターニャ「ちょっとガヴリール! 押さないでよ!」
ガヴ「押してねーよ、ってかサターニャが一番後ろだろどうやって押すんだよ」
サターニャ「あれ? それもそうね」
ヴィーネ「怖いこと言わないでくれる!?」
サターニャ「ごめん、今のは勘違いだったわ…」
ガヴ「どうせトイレのもそんな感じなんじゃねやっぱ」
サターニャ「だから違うってば!」
ヴィーネ「……ここね?」
ガヴ「……ああ」
サターニャ「………」
ヴィーネ「………」
ヴィーネ「ちょっといいかしら?」
ガヴ「ん?」
ヴィーネ「さっきの話だと、最初にガヴが入った時にはなんともなくて」
ヴィーネ「次に入ろうとしたサターニャが、誰もいないはずのトイレをノックして返事があったのよね?」
サターニャ「そうなるわね。それも2回も」
ヴィーネ「別に直接花子さんの姿を見たわけじゃないのよね?」
サターニャ「まぁ……」
ヴィーネ「その後すぐに私が来てからは、トイレは誰も確認していないわね」
ガヴ「そうだけど」
ヴィーネ「ふーん…」ガララ
サターニャ「ヴィネット? そっちはお風呂場よ」
ヴィーネ「………」
ヴィーネ「じゃあ、これはどう思う?」
ガヴ「どれ?」
ヴィーネ「だからこれよ。玄関にあるローファー」
ガヴ「どうって普通に私たちのだろ? それが………あれ?」
ヴィーネ「なんで私たち3人しかいないはずの家の玄関に、4足も置かれているのかしら?」
サターニャ「………!!」
サターニャ「わかったーーーーーっ!!!」
ガヴ「うわっ、うるさっ!」
サターニャ「ふ、ふふふ。なるほど、そういうことだったのね」
ヴィーネ「………」
サターニャ「………」チラッ チラッ
ガヴ「………」
ガヴ「一応聞いてやる。なにがだ?」
サターニャ「フッ、よくぞ聞いてくれたわね。この名探偵サタニキア様が話してあげるわ、事の真相を!」クイッ
ガヴ(うぜぇ……)
ヴィーネ(メガネはどこから出したのかしら)
サターニャ「結論から言うわね。今このトイレの中に花子さんはいないわ!」
ガヴ「はあ」
サターニャ「中にいるのはトイレの花子さんという虚像を作り上げた張本人よ。まったく、私としたことがうっかり騙されかけてしまったわ」
ヴィーネ(かけるじゃなくて完全に騙されてたじゃない…)
サターニャ「トリックはこうね」
サターニャ「『予約したケーキを取りに行く』とウソを言って部屋を抜け出し、まずはここ、トイレの向かいにある脱衣所で待機!」
サターニャ「そして隙間から観察し、ガヴリールが先に使ったのを確認してからトイレに籠る!」
サターニャ「当然、次に使うとすれば私。犯人はそこに狙いを定めたの」
ガヴ(これ一応合わせてやったほうがいいのかな)
サターニャ「なぜかって? フッ、決まってるじゃない。私が必ずノックすることを学校で話して知っていたからよ!」
ガヴ(あ、必要なかった)
サターニャ「さて、ここまで言えばアンタたちも気づいたかしら?」
ガヴ「ああ、うん、まあ…」
サターニャ「そう。犯人は自らの怪談話を自らの手で実行したにすぎないのよ」
サターニャ「犯行は完璧だったわ。たった一点、この玄関のローファーのことさえ見落としていなければ、ね」
ヴィーネ「それ、私が最初に気づいたんだけど…」
サターニャ「3人しかいないはずなのになぜか4つもローファーがある。それはなぜ?」
サターニャ「カンタンなことよ。これこそまさしく、もう一人家の中にいるという動かぬ証拠!」
サターニャ「すなわち……」スタスタ
サターニャ「アンタのやったことは、全部まるごとまるっとスリットお見通しなのよ、ラフィエルっ!!」バーン!!
ガヴ「………」
ヴィーネ「………」
サターニャ「………」
サターニャ「……あれ?」
ガヴ「……誰も」
ヴィーネ「いないわね…」
サターニャ「そ、そんなハズは……」
ガチャ
ラフィ「ふー、思ったより時間かかっちゃいました~」
サターニャ「へ」
ラフィ「あら? みなさん玄関でなにされてるんですか?」
ガヴ「ラフィ、それ…」
ラフィ「はい。ガヴちゃんお待ちかねのケーキですよ」
ガヴ「………」
ラフィ「……?」
ヴィーネ「えっと、靴は…?」
ラフィ「靴? ……ああ! これですか」
ラフィ「すみませんサターニャさん、可愛い健康サンダルだったので勝手にお借りしちゃいました」
サターニャ「あ、うん……」
サターニャ「………」
サターニャ「え?」
ガヴ「え?」
ヴィーネ「え?」
ラフィ「えっ?」
おわり
以上です。
読んでくれた方ありがとござます。
このあとガヴとヴィーネはそそくさと帰りました。
サターニャはラフィに泣きついて一晩泊まってもらいました。めでたしめでたし。
実際1がやりたかっただけでろくなトリックじゃないんだけどタネ明かしいるかな
面白かったよ
タネ明かし欲しい
また何か書いてほしい
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Entry ⇒ 2018.01.27 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
サターニャ「ガヴリールの枕元にプレゼントを置いてビックリさせるわ!」
――――――――
ガヴリール「ふぁ……ぁ……」ノビーッ
ガヴリール「ん?なんだこれ?……あっ、もしかして私へのプレゼント!?でも一体誰が……」
ガヴリール「……ははーんヴィーネだな、アイツイベントの日は何かしないと落ち着かなそうだしな、しかしいつの間に入り込んだんだろ……」
ガヴリール「まあともかく、ありがたく頂戴しますかねぇ」ビリビリ
ガヴリール「♪」パカッ
バァン!!!!!!!!!!
ガヴリール「いひいいいいいいいいいいい!!!!!!!?」
――――――――
サターニャ「ああ!想像しただけで頬が緩んじゃうわねぇ〜♪」ニヤニヤ
サターニャ「魔界通販で買った『家に忍び込める上に姿も気配も消せちゃう上級者向けサンタセット』もあるから完璧!」
サターニャ「さて、ガヴリールが夜更かししてることを見越して午前4時時!作戦開始よ!」
サターニャ「……しかし眠いわねぇ」アクビ
サターニャ「誰にも見られてないだろうし飛んで来ちゃったわ……よし、ガヴリールの部屋の電気は消えてるわね」
サターニャ「着いたわ……じゃ、お邪魔しまーす……」スーッ
サターニャ「相変わらずきったない部屋ねぇ、ついでに掃除してあげようかしら……」
ガヴリール「………んっ……ふ…」
サターニャ「!? 起きてる……?」
ガヴリール「……はぁ………は…っん……」ゴソゴソ
サターニャ「いたわ、毛布にくるまってなにやってんのよコイツ……」
サターニャ「どうせ見えないんだしもう少し近くで観察してみましょ」
ガヴリール「……んくっ……おっ……」ゴソゴソ
サターニャ「……」
ガヴリール「あっ…………ふぅ…ふぅ……」ゴソゴソ
サターニャ「……」
サターニャ「スマホを前に置いて、時々画面を見てしばらく目を閉じる、枕の横には使用済みティッシュ」
サターニャ「うん、これはアレね」
サターニャ「オ○ニーね」
ガヴリール「うくっ………ぅぁ…」
サターニャ「ちょっと何やってるのよ聖なる夜に、しかもこのティッシュの量……一体何時間やってるのよ///」
サターニャ「汗びっしょりじゃない……暑いなら毛布脱ぎなさいよ」
サターニャ「うわぁ……とんでもないもの見ちゃった///明日からまともに顔合わせられないわ…//」
サターニャ「……さっさとこれ置いて退散しましょ」ノソノソ
ガヴリール「……ぅあ……サターニャ…………」
サターニャ「……!」ビクッ
サターニャ「気づかれた……?大丈夫よね?」
サターニャ「…………ん?」
ガヴリール「……サターニャ……ッ……ダメ……そこ……弱いから……ッ……
サターニャ「…………」
ガヴリール「あっ……もういっちゃ…………っ……サターニャァ……」
サターニャ「…………」
サターニャ「は、」
サターニャ「はああああああああああああああああああ!!!!!?////」
サターニャ「コイツ……私で妄想して…………!?///」
サターニャ「ば、ばっかじゃないの!?みみみ見損なったわ!バカリール!アホリール!///」
サターニャ「てかこの画像……私の水着写真!?いつの間に撮って……!///」
サターニャ「さ、最低!変態!ドスケベ天使!///」
ガヴリール「うぁっ……私はドスケベ天使///」クチュクチュ
サターニャ「えっ」
ガヴリール「えっ」
サターニャ「…………あれ」
ガヴリール「うわああああああああお前!なんでいるんだよ!!!///」
サターニャ「あれ!?ちょっとどうなってるのよ!説明書!」
説明書『このセットの認識阻害は一時間程度で切れます』
サターニャ「…………」
ガヴリール「何ワケわかんないこと言ってんだ!不法侵入アホ悪魔!」
サターニャ「い、いや!その!なんというか!てかアンタなんでこんな時間におっ……オ○ニーしてんのよ!///」
ガヴリール「なぁっ!?し、してないし!てか私の家で私が何しようが勝手だろおおおお!?///」
サターニャ「そうだけど!いやダメよ!そもそもなんで私がオカズなのよ!?///」
ガヴリール「はっ、はあああああああああああああああああああ!!!!???///」
ガヴリール「誰がお前なんかで!変態!スケベ!おっぱい悪魔!」
サターニャ「な、なんですってぇ!あーー残念ね!折角私の入浴写真あげようと思ったのに!」
ガヴリール「えっ」ピク
サターニャ(何言ってんのよ私!?)
サターニャ「いや、今のは冗談で、いやあるっちゃあるけど」
ガヴリール「寄越せ」
サターニャ「えっ」
ガヴリール「寄越せええええええええええええ!!!!!」ピョーン
サターニャ「うわっ!ちょっと飛びついて来ないでよ!ちょっとアンタベチョベチョ…!!あっ!」
ガヴリール「……」ゲット
サターニャ「ちょ、ちょっと!返しなさいよ!」
ガヴリール「あぁ^~」
サターニャ「が、ガヴリール……」
サターニャ「……私のこと好きなの?」
ガヴリール「なっ…………!?///」
ガヴリール「自惚れんなクソ悪魔!」ビュン
サターニャ「いだぁっ!?」ベシッ
サターニャ「……ん?何よこれ……メロンパン?」
ガヴリール「……お前好きかと思って……私たまにお前に対してやりすぎちゃうから、その、お詫びというか、なんというか……明日渡そうと思ってたんだけど」モジモジ
サターニャ「…………ガヴリール」
ガヴリール「それとさ、サターニャ」
サターニャ「ん?」
ガヴリール「今日のことは、仕方ないとして、その……たまに写真撮ってもいいか?」
ガヴリール「私お前の写真あんま持ってないから、えっと……思い出用に」
サターニャ「ガヴリール…………」
サターニャ「……アンタオカズに使うだけでしょ」
ガヴリール「ち、違う!なんでお前なんか!」
サターニャ「体育の着替えの時の写真ならあるけど」スッ
ガヴリール「ゲッチュ!」パシッ
サターニャ「うわっ!素早!」
ガヴリール「そういえばお前何しに来たんだよ」
サターニャ「それは、プレゼントを……あっ」
ガヴリール「プレゼント!あ!それ私にくれるのか!?」
サターニャ「あ、いや、これは」
ガヴリール「私もやったんだからいいだろ〜?」パシッ
サターニャ「あっ」
ガヴリール「なにかな〜♪」パカッ
バァン!!!!!!!!!!
ガヴリール「ひぅあ!!!?」ビクッ
サターニャ「……」
ガヴリール「……」
サターニャ「……」
ガヴリール「…………おいクソ悪魔?」
サターニャ「ヒッ」
ガヴリール「パンツ脱げ!お仕置きセックスだ!ケツ出せ!」ズルッ
サターニャ「ちょっとぉ!?離しなさいよ!」
ガヴリール「朝日がのぼるまで寝かせないからな♡」
サターニャ「アーーーッ♀♡♡♡」
おわり メリークリスマス
サターニャ受けもアリだね
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Entry ⇒ 2018.01.01 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
ガヴリール「ヴィーネ…すき……」ヴィーネ「!?」
カタカタカタ……タンッ
カチッ…カチッ…
ガヴリール「ちょっ、死んじゃうじゃん!早くヒールしろって!」カチカチ
ガヴリール「あー!ほら死んだ!」
ガヴリール「あー……」
ガヴリール(……今日はダメだ、何か違うこと……ニコニコでも見るか)
ガヴリール「お、この実況者復活してんじゃん、10ヶ月も何してたんだよ、まったく――」カチッ
『にーっこにこ動画♪』
ガヴリール「うおっびっくりした!?」
ガヴリール(まあいいや、とりあえずこの動画見よ)カチカチ
ガヴリール(…………)
ガヴリール(……読み込み遅いな…)
[読み込めませんでした]
ガヴリール「!?」
ガヴリール(…………)
ガヴリール(……なんか……)
ガヴリール(原因探す気力も出ない……)
ガヴリール「…………」
ガヴリール(……もう寝るか…)ゴロン
ガヴリール(…………)
ガヴリール(………………)
ガヴリール「…………寝れない」
ガヴリール(やる気出ないけど暇だし寝れない……)
ガヴリール(……あ、そうだ)
ヴィーネ「……もしもし?」
ガヴリール『あー、ヴィーネ?私だけど』
ヴィーネ「こんな時間に電話かけてくるのあんたしかいないわよ……今から寝るところだったんだけど」
ガヴリール『そうなの?悪いねー』
ヴィーネ「1ミリも悪いと思ってないのが滲み出てるわよ」
ガヴリール『バレた?』
ヴィーネ「あのね……それで、どうかしたの?」
ガヴリール『何が?』
ヴィーネ「だから、なんで電話をかけてきたの?」
ガヴリール『暇だったから』
ヴィーネ「おやすみガヴ、また明日学校でね」
ガヴリール『ちょっ!待ってって!』
ガヴリール『寝れなくなった』
ヴィーネ「目を瞑ってればそのうち寝れるし、寝れなくっても目を休めてるだけでだいぶ違うのよ?」
ガヴリール『そういう話をしてるんじゃないんだよ』
ヴィーネ「私はそういう話をしてるんだけど…」
ヴィーネ「でもあんたからかけてくるなんて珍しいし、少しだけなら付き合ってあげるわ」
ガヴリール『そんな珍しかったっけ?たまにかけてるでしょ』
ヴィーネ「あー、確かにたまに深夜にかかってきた着信履歴が残ってるわね…」
ガヴリール『あの時間いっつも起きてないよな』
ヴィーネ「逆になんでいつも起きてるのよ」
ガヴリール『最近よく行ってるじゃん』
ヴィーネ「確かに昔と比べれば来てるけど……普通は毎日行くものでしょ」
ガヴリール『あーわかったよ、明日は行くよ』
ヴィーネ「そういえば明日小テストあったわよね?ちゃんと勉強した?」
ガヴリール『…………』
ヴィーネ「…こら、都合悪いからって黙らないの」
ガヴリール『……えっ?あぁ、勉強?してるしてる…』
ヴィーネ「いかにもしてない人の反応……まあでも、ガヴは成績悪いわけじゃないもんね」
ガヴリール『…………』
ヴィーネ「……無視するな!」
ガヴリール『…………』
ヴィーネ「あれ?ガヴ?……もしもーし?」
ガヴリール『……すー………すー……』
ヴィーネ「寝た!?」
ヴィーネ「……はぁ、まあいいわ……おやすみ、ガヴ」
ガヴリール『…ヴィーネ……』
ヴィーネ「えっ……なんだ、寝たフリなら早く言いなさ――」
ガヴリール『ヴィーネ…すき……』
ヴィーネ「!? な、なっ…」
ガヴリール『……んんぅ……むにゃむにゃ……』
ヴィーネ(…………これは…)
ヴィーネ(寝言……!?)
ヴィーネ(……いや、ガヴのことだし、きっと夢の中で『ヴィーネ、すき焼き食べたい』って言ってるだけよね……!)
ガヴリール『ヴィーネ……だいすき……』
ヴィーネ(……と、特大ステーキって言ったのよね?)
ガヴリール『ぎゅってして…』
ヴィーネ(ぎゅ、牛のステーキ?よね?そうよね?)
ガヴリール『ちゅーして…』
ヴィーネ(……しないわよ!!)////
ヴィーネ(……ちゅーはダメでしょ、色んな意味で…)////
ガヴリール『んぅ……ヴィーネ…すき…』ムニャムニャ
ヴィーネ(……好き、って…)///
ガヴリール『すごいすき…』
ヴィーネ(言い回し変えなくていいから!)
ガヴリール『だいすき…』
ヴィーネ(…………)
ガヴリール『ねえ…ちゅーして……?』
ヴィーネ「しないって言ってんでしょ!どんな夢よ!!」
ガヴリール『ふぇ!?』ビクッ
ヴィーネ「あっ」
ガヴリール『ごめん寝てた……なに?』
ヴィーネ「いや……なんでもないのよ?ちょっとね…?」
ガヴリール『そなの……』
ヴィーネ(起こしちゃって、悪いことしたわね……まあこんな時間にかけてくるのが悪いし、それに…)
ヴィーネ(あっ、あんな寝言……///)
ガヴリール『……ヴィーネ?』
ヴィーネ「え!?な、なに?」
ガヴリール『いや、急に静かになったから寝たのかと思って…』
ヴィーネ「寝てない…けど、そろそろ寝ようかしら」
ヴィーネ「ガヴも早く寝なさいよ?」
ガヴリール『へいへい』
ヴィーネ「へいは一回」
ガヴリール『へーい』
ヴィーネ「じゃあ電話切るけど、今日の電話一つ貸しだから、明日宿題教えないから」
ガヴリール『えっ!?ちょっ待っ――』
ツー……ツー……
ヴィーネ「……まったく…」
ヴィーネ(…………)
ヴィーネ(…………)
ヴィーネ「……………ん…」ウトウト
『ヴィーネぇ……』
ヴィーネ「へ!?」バサッ
ヴィーネ(………夢?)
ヴィーネ(もう、ガヴが変な寝言言うせいで寝れなくなったんだけど…!)
ヴィーネ(……ってそれがガヴじゃないの!余計に寝れなくなるわ!)
ヴィーネ「……はぁ」
ヴィーネ(それにしても、ガヴってそんなに寝言言う方だったかしら……家に泊まった時は確か……)
ヴィーネ(そっか、いつも私の方が先に寝ちゃうから分からなかったのね……)
ヴィーネ(……ガヴが寝るまで起きてれば……)
ヴィーネ(…………)
ガヴリール「あ、今日の宿題は答えのプリントもあるじゃん、残念だったなヴィーネ」
ガヴリール「えーと……プリントプリント…」ガサガサ
『~~の実況ちゃんねるぅ!』
ガヴリール「わっ!?なに!?」
ガヴリール「ってPC直ってんじゃん!変に表示されてただけか?」
ガヴリール「まあいいや、とりあえず実況見よ」カチカチ
『はいどーもー!お久しぶりですっ!今日もやっていきたいと思いまーす!』
ガヴリール「おいおい、こんな期間空けといて謝罪なしかよ」
プルルルル……
ガヴリール「うおっ!?……なんだ、電話か」
ガヴリール「……あれ、ヴィーネじゃん」
ヴィーネ『もしもし……あのさガヴ、さっきうとうとしてた時、どんな夢見てた?』
ガヴリール「覚えてないけど……もしかして、なんか寝言言ってた?」
ヴィーネ『い、いや、そういうわけじゃないのよ?うん…』
ガヴリール「おう……」
ヴィーネ『うん……』
ガヴリール「……え、なんで電話かけてきたの?」
ヴィーネ『えっと……明日泊まりに来ない?』
おわり
似たようなSS見たことあるって方いたら多分同じ人なので大丈夫です
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Entry ⇒ 2017.12.30 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
サターニャ「し~ら~は~ラフィエル♪家で死んでる♪」
サターニャ「なんでアンタは勝手に上がり込んで勝手に死んでるのよ」
ラフィエル(サターニャさん…!)
サターニャ「……」
サターニャ「シャベッタ…」
ラフィエル(いえ…私はあなたの心に語りかけています…)
サターニャ「ヒエッ…」
サターニャ「まずなんでアンタ死んだのよ」
ラフィエル(それどころじゃないですサターニャさん!)
サターニャ「いいじゃない、気になるから教えなさいよ」
ラフィエル(いや、そうじゃなくて)
ラフィエル(もう爆発しそうです!)
ラフィエル死体「」ピカッピカッ
サターニャ「は?」
サターニャ「…ってうわ!なんでアンタ点滅してんのよ!」
ラフィエル(話は後です!サターニャさん!)
ラフィエル(私の体を外に投げてください!)
サターニャ「えぇ!?」
ラフィエル(早く!!!)
サターニャ「わ、わかったわ!」
サターニャ「そぉい!」ブンッ
ラフィエル死体「」ヒューン
サターニャ「うわっ!ラフィエルが爆発する!」
ーヴィネットハウスー
ヴィーネ「朝からいい仕事したわね」
ヴィーネ「アパート周りも一通り掃いたし、ごはんの食材も買ったし、シャワーの隙にガヴのパンツ回収できたし完璧♡」
ヴィーネ「夕ご飯何にしようかしら」
ヴィーネ「フヒッw」
ピカッ
ヴィーネ「へ?」
ラフィエル「」ドガアアアアアアアン
ヴィーネ「ああぁえ!????」チーン
サターニャ「えぇ……」
ラフィエル「間一髪でしたね」
サターニャ「危なかったわ…」
サターニャ「…………うわ!本物!!?」
ラフィエル「うわとはなんですか」
サターニャ「なるほど、天使は死ぬと前の体が爆裂四散するまで生き返れないのね」
ラフィエル「そういうことですね」
ラフィエル「ちなみに天使の近くで死体が爆発すると誘爆します」
サターニャ「害悪すぎない?」
ラフィエル「ひどいですよ〜」
サターニャ「じゃあガヴリールも死んだら爆発するの?」
ラフィエル「おそらく」
サターニャ「うーんこの」
ラフィエル「……試してみます?」
サターニャ「あんた絶対堕天してるでしょ」
―ガヴハウス―
ガヴリール「上がってくんなよお前ら」
サターニャ「ほんとにやるの?」
ラフィエル「すぐ終わりますよ♪」スッ
ラフィエル「すいませんガヴちゃん」ゴッ
ガヴ「あっ」チーン
サターニャ「うわぁ」
ラフィエル「どうなるでしょうか♪」
亡霊ガヴ(おい、何しやがんだ)
ガヴ(この状態じゃPC触れないんだぞ、私の貴重な1秒を)
サターニャ「え、アンタ死んだことあるの」
ガヴ(だって天使ですもの)
ラフィエル「ガヴちゃん少なくとも10回は死んでますよね」
ガヴ(9回だよ)
サターニャ「その度に爆発してるのね」
ガヴ(もう慣れたよ)
ガヴ(てかラフィだって同じくらい死んでるでしょ)
ラフィエル「私はまだ2回ですよ」
サターニャ「なんで天使すぐ死んでしまうの?」
サターニャ「だらしないわね」
サターニャ「私は生まれてから一度も死んだことがないわ」
ガヴ(まじかよ)
ラフィエル「すごいですサターニャさん」パチパチ
サターニャ「当然でしょ」フンス
ラフィエル「…ところで悪魔って死んだらどうなるんですか?」
サターニャ「普通に生き返るわよ」
ラフィエル「でも確証はないんですよね?」
サターニャ「え、えぇ、まぁ」
ラフィエル「実験してみません?」
サターニャ「えっ」ゾワ
ラフィエル「あ、いや、冗談ですから、そんなに引かないでください」
サターニャ「だってアンタほんとにやりそうだし」カタスミ
ガヴ(うん)
ラフィエル「……あっ、成功です!」
ガヴ死体「」ピカッピカッ
サターニャ「ちょっ、早く飛ばさないと」
ラフィエル「お願いします」
サターニャ「ぶっ飛べ!」ブンッ
ガヴ死体「」ヒューン
ラフィエル「かなり飛びましたね、もう見えないです」
ガヴ(何しに来たんだよお前ら)
ー天界ー
ゼルエル「ハニエル、せっかくの休日だしお姉ちゃんと遊ぼうか」
ハニエル「ゼルお姉ちゃん月1で私のパンツ持っていくからイヤ」
ゼルエル「ォ…、そんなことはしてないぞ…?」
ゼルエル「悪いことをしたなら天罰が下るはずだろう?」
ゼルエル「この瞳を信じてくれ!」キラキラ
ハニエル「……」
ハニエル「……」ダッッッッッシュ🏃
ゼルエル「ハニエル!?そんな全速力で逃げなくても!?」
ピカッ
ゼルエル「え?」
ガヴリール「」ズドオオオオオオオオオン
ゼルエル「あぁ!?無念!」ズドオオオオオオオオオン
サターニャ「どうなったのかわかんないわね」
ラフィエル「サターニャさん飛ばしすぎです!」プンプン
ピンポーン
ガヴ「あい」ガチャ
タプリス「どうも、天真先輩」
ヴィーネ死体「」
ガヴ「おお、タプリス…ヴィーネはなんで死んでんだ?」
タプリス「家行ったら死んでたんでおぶってきました!」
ガヴ「えぇ…」
ラフィエル「あら、タプちゃん」
タプリス「あ、白羽先輩と…胡桃沢先輩」
サターニャ「ふん」
ラフィエル「悪魔ってどうやって生き返るんでしたっけ」
サターニャ「湯船にお湯ためて浸けとけば3分もすれば戻るわよ」
ガヴ「お手軽だな」
タプリス「浸けてきましたよ」
ラフィエル「お疲れ様です」
ー数分後ー
ヴィーネ「私死んでたのね」ガチャ
ガヴ「おお、おかえり」
タプリス「悪魔の体どうなってるんですか」
サターニャ「天使の身体構造の方が問題でしょ」
ヴィーネ「なんでみんな揃ってるの?」
ラフィエル「サターニャさんと天使の爆発についての話になりまして」
ヴィーネ「爆発……?」
サターニャ「天使って生き返る時に爆発するんですって、はた迷惑よね」
サターニャ「それでガヴリールで実験してたのよ」
ガヴ「お前ら覚えてろよ」
タプリス「私湯船のお湯抜いてきますね」
ガヴ「サンキュー」
サターニャ「ところでラフィエルはなんで私の部屋で死んでたのよ」
ラフィエル「あぁ、お恥ずかしいのですが…」
タプリス「あっ」ゴン
ヴィーネ「えっ」
ガヴ「まさか」
タプリス死体「」チーン
ヴィーネ「死んでるわね」
ガヴ「まじかよ」
亡霊タプリス(あわわ…)
ラフィエル「タプちゃんは初めての死亡ですね」
ヴィーネ「パワーワードね」
タプリス(お恥ずかしいです…)
ガヴ「天使生きてりゃ死ぬこともあるでしょ」
サターニャ「なによこのジレンマ」
タプリス死体「」ピカッピカッ
ガヴ「ゲッ」
ヴィーネ「爆発するの!?」
ラフィエル「サターニャさん出番ですよ」
サターニャ「しょうがないわね」
サターニャ「そぉりゃ!」ブンッ
タプリス死体「」ヒューン
ラフィエル「風に漂って消えていきます」
サターニャ「ねえ、今更だけど」
サターニャ「あれどこに飛んでいくのかしら」
ラフィエル「どうでしょうね」
ラフィエル「きっと天使の体ですから」
ラフィエル「天罰として病ましいことのある人のところに落ちるんじゃないですかね?」
サターニャ「なるほど」
サターニャ「でも私達だって、客観的に見れば倫理上やましいことやってるんじゃないかしら」
ラフィエル「そうですね」
サターニャ「……」
ラフィエル「……」
タプリス死体「」ヒューン
サターニャ「あっ」
ラフィエル「あっ」
ガヴ「あっ」
ヴィーネ「あっ」
サターニャ「ちょっと!戻ってきてるじゃない!」
ラフィエル「風向きが悪かったですねぇ」
ガヴ「脱出だああああああ!」
ヴィーネ「もう間に合わないわよ!」
サターニャ「……」
サターニャ「ねえラフィエル、私ずっと勘違いしてたわ」
サターニャ「死なないことがステータスだと思ってたけど、経験から逃げてただけだったのね」
ラフィエル「サターニャさん、生きていれば経験することもあるでしょうが、それが必ず役に立つものだとも限りませんし」
ラフィエル「それは逃げなどではないですよ」ニコッ
サターニャ「ラフィエル…」
ガヴ「何お前ら達観してんだよ、さっきの分も併せて明日○すからな」
ヴィーネ「タプちゃんあとはよろしくね」
タプリス(しょうがないですね)
タプリス死体「」ピカッ
終わり
正直タイトル以外何も考えずに書いた
結構面白かった
こういう系では珍しく面白かった
それの替え歌のほうじゃね
クーリーアーアサヒが家で冷えてる♪
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511093130/
Entry ⇒ 2017.12.28 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
【ガヴドロ】ハニエル「うちにはサンタさん来るかなー?」ゼルエル「!?」
ハニエル「ガヴお姉ちゃんが言ってたよ?下界ではクリスマスにサンタさん?って人が来てプレゼントをくれるんだって!」ワクワク
ゼルエル「へ、へえ……でもここは天界だぞ?そういう風習は人間だけのもので……」
ハニエル「あ、そっか……そうだよね、うちには来ないよね、サンタさん……」
ハニエル「……」ショボン
ゼルエル「…………」
ゼルエル(楽しみにしていたんだな、ハニエル……)
ゼルエル(こうしちゃおれん)
ゼルエル「……ということで、今年のクリスマスは君たちに協力してもらいたい」
ガヴリール「なんで私たちなんだよ……」
ゼルエル「仕方ないだろう。お前の話を聞いて、クリスマスを楽しみにしているんだから」
ラフィエル「私は構いませんが、プレゼントを渡すだけならゼルエルさんだけでも可能なのでは?」
ゼルエル「すまないが、その日は大学の研究室に用事があってな……いつ終わるかわからん」ドヨーン
ラフィエル「あー……クリスマスでも学校に行かなくてはならないんですか」
ガヴリール「大学って恐ろしいところだな」ブルッ
ゼルエル「という訳で、君たちには私たちの家でクリスマスパーティーを催してもらい、こっそりとプレゼントを置いて欲しいのだ」
ガヴリール「まあ、それはいいんだけどさ……」
ヴィーネ「……あの、どうして私たちもなんですか?」
サターニャ「そうよ!なんで私も忌々しいクリスマスを祝わなきゃいけないのよ!」
サターニャ「まあ、楽しそうだからいいけど……でも私たち悪魔よ?天界に入れないじゃないの!」
ゼルエル「ふふふ……そこは神の腕の見せ所ってことだな」ニコッ
ガヴリール「職権乱用しようとしてる……すごく下らないことに……」
ゼルエル「まあそういうわけだから、安心して堂々と入ってきて大丈夫だ」
ヴィーネ(合法的にガヴの家にお邪魔できる……)ワキワキ
サターニャ(ガヴリールの弱みを探せるチャンスね!)ワキワキ
ガヴリール「……なんか二人ほど怪しい顔の悪魔がいるんだけど」
ゼルエル「まあ、そういうことでよろしく頼む。ハニエルの笑顔を守るために!」ビシッ
一同「お、おー……」
ガヴリール(めっちゃ恥ずかしいよ、姉さん)
ガヴリール「……さて、早速計画立てようと思うんだけど。パーティーって何すればいいんだ?」
ヴィーネ「普通に去年やったみたいにすれば?飾り付けして、ご馳走作って、みんなで遊ぶの」
ラフィエル「たしか、去年使ったのが残ってますよね?じゃあそれを持っていけばオッケーですね!」
サターニャ「料理は今回も私に任せておけば安心よ!任せなさい!」
ガヴリール「いや、だめだ!お前絶対また変なケーキ作るだろ!」
サターニャ「変なって何よ!あのケーキは……えっと、ブラック……サタニキア……?」
ラフィエル「スペシャルサタニキアブラックスペシャルアンドスペシャルですね!」
サターニャ「そうそれ!って何でそこまではっきり覚えてるのよ!?」
ラフィエル「うふふ~♪」ニコニコ
ヴィーネ「まあ腐っても洋菓子屋の娘だし、ここはサターニャの腕を信じましょう」
ガヴリール「そだな、変なアレンジする前に取り押さえればいいし」
サターニャ「あんたたちさり気に酷いわね!」
ヴィーネ「ハニエルちゃんはサンタさんを信じてるんでしょ?もし見つかったら夢を壊しかねないわね……」
サターニャ「そんなの、じんそくつーでぱぱっと移動させたらいいじゃない。始業式の時のガヴリールのパンツみたいに」
ラフィエル「神速通はそんなに単純なものではないんですよ、失敗する可能性も高いんです。ガヴちゃんのパンツみたいに」
ヴィーネ「もし失敗したら、ハニエルちゃんの用意したくつ下の中にガヴのパンツが」
ガヴリール「お前らいい加減にしろーっ!!///」
……
ガヴリール「はあ……で、誰が置きに行くか問題が残ってるんだけど」
ヴィーネ「なるべく静かに、こっそりバレないように行動できる人がいいわね」
ガヴリール「ということは……」
サターニャ「私は除外ね!」
ガヴリール「サターニャは除外……って何っ、自分から辞退しただと!?」
ラフィエル「潔すぎてびっくりしました……」
サターニャ「こっそり動くなんてしょうに合わないし、私はパスでいいわ~」ヒラヒラ
ラフィエル「あうぅ~、サターニャさんのサンタ衣装見たかったです……」ガーン
ガヴリール「絶対やりたがると思ったけど、聞き分けが良くて助かったよ」
サターニャ「……」ニヤニヤ
ヴィーネ(あれは何か企んでる顔ね……)
ヴィーネ「えっ!?私?」
ガヴリール「うん、だってラフィエルは何度もハニエルと会ってるからバレるかもしれないし、私は言わずもがなだし」
ラフィエル「あー、見つかった時のことを考えるとあまり知らない人の方がリスクは低そうですね」
ヴィーネ「でもパーティーで顔は合わせるでしょ?流石に見つかったらバレるわよ……」
ヴィーネ「はっ……もしかして私だけパーティーに参加させないようにするつもりとか……?」ガーン
ガヴリール「いやいや!そんな酷いことしないから!ヴィーネだったら見つかっても慈愛のオーラでサンタっぽく振る舞えるって!」ワタワタ
ヴィーネ「慈愛……やっぱり私って悪魔とは程遠い存在なのよね……」ズーン
ガヴリール「ああーまためんどくさいことに!」
ラフィエル「この場を収めるには、ガヴちゃん!ガヴちゃんがサンタになるしかありません!」ビシッ
ガヴリール「何故!?」
ラフィエル「考えてもみてください、もし目が覚めてプレゼントを置いていたのがよく知らない悪魔やお姉さんの友達だったらちょっと微妙な空気になりませんか?」
ガヴリール「よくわからんけど……」
ラフィエル「しかしそれがお姉さんだと知ったらどうでしょう?『私のためにこんなに頑張ってくれていたなんて……』って感動的な場面に早変わりしませんか?」
ガヴリール「サンタの夢はぶち壊してるけどな」
ヴィーネ「そうよ!ここはガヴがやるべき!」ガタッ
ガヴリール「何で元気になってんだ!?」
ラフィエル「多数決にしましょう!ガヴちゃんがいいと思う人!」バッ
ヴィーネ「!」ピシッ
サターニャ「♪」パッ
ラフィエル「三票……決まりですね♪」
ガヴリール「はあ、まあバレなきゃいいけどさ」
ヴィーネ(ガヴのサンタ衣装……!)ワキワキ
サターニャ(また弄れるネタができたわね!)ワキワキ
ラフィエル(面白いことになりそうですね~♪)
サターニャ「みんな、飾り付けは持った?行くわよ!」バーン
ガヴリール「なんでそんなに張り切ってるんだよ」
サターニャ「だってぇ~、せっかく堂々と天界に入れるのよ?テンション上がらないわけないじゃない!」ウズウズ
ヴィーネ「変なことすると強制送還だから、そのへん気をつけてよね」
サターニャ「は、はい」
ヴィーネ「それじゃあ行くわよ……開け、ゲートよっ!」ビシッ
サターニャ「なんだかんだでヴィネットもテンション高くない……?」
~天真家~
ガチャッ
ガヴリール「ただいまー」
ヴィーネ「お、お邪魔します……」
ハニエル「あ、ガヴお姉ちゃんおかえりなさい……と、うわあ!?いっぱいいる……?」ビクッ
ラフィエル「あ、ハニエルちゃんお久しぶりです~」ヒラヒラ
ガヴリール「今日はクリスマスだからな、ついでに友達も一緒に来てもらうことにしたんだ。クリスマスパーティー、したかったんだろ?」
ハニエル「う、うん……でもほんとにいいの?私のわがままのために……」オドオド
サターニャ「もちろんよ!この大悪魔サタニキア様が直々に来てあげたんだから感謝しなさいよね!」
ヴィーネ「こ、こらサターニャっ」
ハニエル「ぷぷっ、面白い人たちだね……!」
サターニャ「お、面白い……?」ガーン
ガヴリール「一瞬でサターニャの扱いを理解したな……流石私の妹」
サターニャ「ちょっとお!」
ハニエル「あ、ごめんなさい!皆さん初めまして、ガヴリールお姉ちゃんの妹のハニエルです、よろしくお願いします!」ニコッ
ガヴリール「さて、さっそく準備するか~」
ハニエル「あ、でも今から飾り付けとかしたら遅くなっちゃうかも……」
ラフィエル「大丈夫ですよ?実はここに……既に完成済みの装飾セットがありま~す♪」
ハニエル「わあっ、こんなにたくさん!」
ラフィエル「去年のお下がりでごめんなさいね、これをお部屋に飾り付けるの手伝ってもらえますか?」
ハニエル「うん!頑張って手伝うよ!」
ヴィーネ「じゃあその間に、私とサターニャで夕食とケーキを作っちゃいましょうか」
サターニャ「任せなさい!洋菓子屋の娘の腕がなるわ」
ヴィーネ「気合い入れすぎないようにね……」
……
ハニエル「ねえ、お姉ちゃん?」コソコソ
ガヴリール「なんだ?」コソコソ
ハニエル「あの人たちが、よく話してる悪魔の友達さん……?」
ガヴリール「ああそうだ、今日は特別に天界に来てもらってるんだけど……やっぱり怖いか?」
ハニエル「ううん!そんなことないよ、みんな優しそうだし!」
ガヴリール「そっか。まあ二人とも根は優しいし悪魔って感じもしないし、そりゃそうか」
サターニャ「ちょっと!聞こえてるわよ!」
ヴィーネ「また悪魔っぽくないって……」ズーン
ラフィエル「むしろ駄天したガヴちゃんの方が悪魔に近いかもしれませんね~」
ガヴリール「お前も人のこと言えないけどな……」
ラフィエル「何か言いましたか~?」ゴゴゴゴ
ガヴリール「こらこら、私はツリーじゃないぞ。フリフリしたの飾り付けるな!」
ハニエル「ふふっ……みんな仲良しさんなんだね、すっごく楽しい!」
ガヴリール「……ま、そうだな」ニコッ
サターニャ「ケーキも出来たわよ!名付けてスペシャルサヤニキアアルティメット……」
ハニエル「わあー、美味しそう!」キラキラ
サターニャ「まだ詠唱中だったのに!」
ガヴリール「おい、確認するけどこれ材料は……」
ヴィーネ「し、失礼ね、ちゃんと下界から持ってきて調理したわよ!」
ガヴリール「ヴィーネはともかく、サターニャは前科があるからな……また変な魚とかじゃなくて良かったよ」
サターニャ「文句言うならガヴリールのぶんあげないからね!」
ガヴリール「あっ、ごめんごめん!私も食べるって!」
ハニエル「ふふっ……いただきまーすっ♪」
……
ガヴリール「ふう、食った食った」ポンポン
ヴィーネ「こら、行儀悪いわよ、ガヴ?」
ガヴリール「私の家なんだからいいだろ~」ゴロゴロ
ハニエル「でも、すっごく美味しかった!お姉ちゃんたちすごいねー!」
サターニャ「ふふん、私の腕前でまた一人天使を陥落させてしまったようね」
ハニエル「うん!サターニャお姉さんすっごい!」キラキラ
サターニャ「そ、そう?えへへ……」ニヤニヤ
ガヴリール「お前が陥落してどうすんだ」
ガヴリール「さてと……ハニエル、私たち後片付けしとくから先に寝ちゃいな」
ハニエル「ええー?私も片付け手伝うよ!」
ヴィーネ「でももう遅いし、子供は寝る時間よ?」
ラフィエル「あら……そう言えば下界のクリスマスでは、パーティーをした次の朝にはプレゼントが贈られてくるとの噂がありましたね」
ハニエル「プレゼント?!」ビクッ
ヴィーネ「あー、確か早く寝るいい子のところにだけサンタさんが来るのよね?」チラチラ
サターニャ「サタンさん!」ガタッ
ガヴリール「お前ややこしくなるから黙ってろ」ゲシゲシ
ハニエル「えっえっ、じゃあはやく寝なきゃ!もしかしたらもらえるかも!」アタフタ
ガヴリール「そーだな、ここは私たちにまかせて先に寝なー」
ハニエル「うん!お姉ちゃんたち、おやすみなさい!」パタパタ
ヴィーネ「はーい、おやすみ!」
一同「……」
ガヴリール「……よし」
ラフィエル「……はい、大丈夫です。目標、ぐっすり寝てます!」(千里眼)
ガヴリール「よし……さて、いよいよ本題のプレゼントだけど」
ヴィーネ「♪」シュバッ
ガヴリール「……おう、準備が良くて助かる」
ラフィエル「はーい、じゃあ服脱ぎましょうね~♪」ワキワキ
ガヴリール「やめろーっ!普通に着替えられるから!!」
ガヴリール「…………」
ラフィエル「ガヴちゃん、とっても似合ってますよ~?」パシャパシャ
サターニャ「ちっちゃ!よくそんなサイズあったわね!」
ヴィーネ(はっ、可愛すぎて失神しそうになってた)ビクッ
ガヴリール「やっぱりお前らこれ着せたかっただけだろ……」
ラフィエル「そんなことありませんよ~?」パシャパシャ
ガヴリール「とりあえず撮るのやめろ!」
ヴィーネ「こら!大声出すとハニエルちゃん起きちゃうでしょ!」
ガヴリール「うっ、ちくしょうそれを言われちゃ仕方ない……」
ヴィーネ「はい、プレゼント持つ!ハニエルちゃんの部屋に行ってらっしゃい!」
ラフィエル「頑張ってくださ~い!」
ハニエル「すう、すう……」
ガヴリール(よし、ぐっすり寝てるな……枕元に置いとけばいいだろ)
ガヴリール(こっそり、気づかれないように……)
コトッ
ガヴリール(よし、無事に置けたしさっさと撤退するか)
ガッ!!
ガヴリール「いてっ!」
ガヴリール(しまった、机に足ぶつけたか……?真っ暗でよく見えなかった……!)
ハニエル「んん~?誰かいるの……?」ムクリ
ガヴリール(やべっやべっ、どうすりゃいいんだ……)
ハニエル「もしかして、サンタさん?」ボーッ
ガヴリール「あ、え、あー……」
ガヴリール(逃げるか?どうする!?)
サターニャ「待たせたわね!」ババーンッ
ガヴリール「!?」
ハニエル「んん……?よく見えないけど、サンタさんが二人……?」
サターニャ「私はブラックサンタよ!こんな夜中に起きてる悪い子におしおきをしに来たわ!なーっはっは!」
ガヴリール(黒いサンタ衣装……あんなの用意してたのかよ)
ハニエル「ええっ!?ど、どうしよう」アタフタ
サターニャ「あと10秒以内に眠りにつけば何も悪さはしないわ!じゅーう、きゅーう……」
ハニエル「わわっ、早く寝ないとっ」バッ
サターニャ(今のうちよ!)
ガヴリール(すまん、助かった!)コソコソ
ハニエル「ガヴお姉ちゃんが一人、ガヴお姉ちゃんが二人……」
ハニエル「すう、すう……」
ガヴリール「いやあ、危ないところだったわ。サンキューな」
ラフィエル「念のため千里眼で覗いててセーフでしたね~」
サターニャ「私の見事な演技力にも感謝しなさいよね!」
ヴィーネ「まさか黒サンタなんて衣装を用意してるとは思わなかったわ……」
ラフィエル「だから最初からどこかノリノリだったんですね。これを披露したくて」ピラッ
サターニャ「ちょっと、めくらないでよっ///」バッ
ガヴリール「まあとにかく、みんなお疲れ様。もう遅いし後片付けして私たちも寝ようぜ」
サターニャ「ええ~?これからが楽しいんじゃないの!」
ヴィーネ「遅くまで起きてる子にはおしおきがあるんじゃなかったっけ?」ゴゴゴゴ
サターニャ「は、はい……早く寝ます」イソイソ
ガヴリール「ふわあ……あー、よく寝た」ポリポリ
ゼルエル「遅いぞ、ガヴリール」
ガヴリール「姉さん!?いつの間に!?」ビクッ
ゼルエル「ついさっき帰ってきてな……みんなもう起きているぞ」
ガヴリール「そうなんだ……そうだ、ハニエルは?」
ゼルエル「ああ、プレゼントを見つけて大はしゃぎしていたよ。ありがとうな」
ガヴリール「そっか。それなら良かったよ」ホッ
ゼルエル「それにしても、プレゼントの内容は任せると言ったが……絵本を選ぶとは意外だったな」
ガヴリール「検閲が厳しいし、あんまり娯楽品は持ち込めないなと思って。あれならちょっとは下界のことにも触れられるし、いいかなと思ったんだけど」
ゼルエル「ああ、素晴らしい贈り物だと思う。きっと大切にするだろうな」
ガヴリール「……うん!」
ガヴリール「じゃあ、そろそろ私たち帰るけど……」
ハニエル「ええー!?もう帰っちゃうの?もっと遊びたい!」
ゼルエル「こらこら、みんな予定があるんだ……悪魔の子が長居するのも、本当はよくないことだしな」
ハニエル「むー……」
ラフィエル「まあまあ、また今度遊びに来させてもらいますから♪」
ヴィーネ「私たちも、また会えるのを楽しみにしてるからね!」
サターニャ「今度は魔界でブラッククリスマスパーティーを開くから、絶対来なさいよ!」
ハニエル「何それ楽しそう!」キラキラ
ゼルエル「……あまり調子に乗らないほうがいいと思うぞ?」ゴゴゴゴ
サターニャ「ひえっ……わ、わかったわ」ビクビク
ガヴリール「それじゃあまたな、ハニエル、姉さん」ヒラヒラ
ハニエル「ばいばーい!お姉さんたちー!」
ハニエル「……」
ハニエル「……ありがとう、サンタさんたち」ボソッ
ゼルエル「……ん?今なにか言ったか?」
ハニエル「ううん、何でもない!また会えるといいなって!」ニコニコ
ガヴリール「はあ、疲れた疲れた……さ、帰ってきたし寝るか」
ヴィーネ「ちょっとだめよ!今日はクリスマスセールに行くんだから!」
ガヴリール「うええ~めんどくさ……」ドヨーン
ラフィエル「……あら?ガヴちゃん、机の上になにか置いてありますよ?」
ガヴリール「んん?ほんとだ、四人分の……プレゼント箱か?」
サターニャ「ええー!?ほんとじゃない!これ私たちにってこと!?」
ガヴリール(絶対姉さんの仕業だな……)
ラフィエル(粋なところありますね、ゼルエルさん)
ヴィーネ(ゼルエルお姉さん、すごい良い人……)
サターニャ「もしかして本物のサンタが来たっていうこと!?私たちが良い子にしてたから?やったー!」キラキラ
一同「……」
ガヴリール「いや、んなわけ……ま、それでいいか」
ラフィエル「よかったですね!これからももっと善行を積んじゃいましょう!」ニコニコ
サターニャ「うう、でもそうしたら大悪魔への道が……でもプレゼントは欲しいし……どうすればいいのー!?」
ヴィーネ「はあ……ハニエルちゃんより純粋かもしれないわね、サターニャは」
ガヴリール「じゃあ私、そろそろ限界だから……」ムニャムニャ
ヴィーネ「あっ、こら!寝てないでみんなで出かけるわよー!」
ガヴリール(……いつも以上に騒がしい朝だけど……ま、たまにはこんな日もあっていいかな!)
完!
ゼルエル姉さんがガヴにあげたプレゼントはなんだろうか
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514101577/
Entry ⇒ 2017.12.25 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
サターニャ「ガヴリール!BIOHAZARDで勝負よ!」
サターニャ「じゃあ『1回死んだら交代』ってルールでいいわよ」
ガヴ「いや私やんないし」
サターニャ「やってくれるまで絶対帰らないんだから!」
ガヴ「そうかよ」
サターニャ「……」
ガヴ「……」
サターニャ「…………グスッ」
ガヴ「!?」
サターニャ「食費削って買ったのに……」グスン
ガヴ「え!?ちょ!?」
ガヴ「私がハード持ってなかったらどうするつもりだったんだよ、持ってるけど」
サターニャ「ソフトは私が買ったんだからハードはアンタが買いなさいよ」
ガヴ「ふざけんな」
モニター「B I O H A Z A R D」
ガヴ「ほら、まずお前からだ」
サターニャ「ふん!私の華麗な銃捌きを見てなさい!」
ーーーーーーーー
ビュオオオオ……
サターニャ「全然出てこないじゃない!余裕ね!」
ーーーーーーーー
???「ガタン!」
サターニャ「……」
ーーーーーーーー
ゾンビ「……ゥ……ア゛ア゛………」
サターニャ「!!!!!」
――――――――
ガヴ「逃げてばっかじゃなくてそいつ倒さないと先に進めないぞ」
サターニャ「だって……」
ゾンビ「グァァ!!!」
サターニャ「あああああああ!!!」バンバンバン
ガヴ「当たってないぞー」
――――――――
モニター「YOU DEAD」
ガヴ「チュートリアルで死ぬやつ始めて見たぞ」
サターニャ「ぐぅ……」
――――――――
サターニャ「ひぐっ……ぐすんっ………」ポロポロ
ガヴ「あーほら泣くな、廊下の角から倒したはずのアイツが出てくるなんて思わないよな」
ガヴ「あーあ……お前が投げたからコントローラー壊れちゃったじゃん」
サターニャ「えぐっ……ごべんなざい……」
ガヴ「随分弱気になってるな、いつもあんなに居丈高なのに」
ガヴ「とりあえず鼻かめよ」ティッシュ
サターニャ「チーーンッ」ズルッ
ガヴ「ほら食え、蒙古タンメンだ」
サターニャ「ぐすっ……ズルズル」
―翌日、学校―
ラフィエル「サターニャさん、ガヴちゃんのお家に行ってたんですね」
ガヴ「コイツ自分でホラゲー持ってきときながら怖すぎて泣いてたんだよ」ニヤニヤ
サターニャ「な、泣いてないわよ!」
ガヴ「ボロ泣きだったろ」
サターニャ「泣いてないから!」
ガヴ「 (「・ω・)「ガオー 」
サターニャ「うぁ〜(。>﹏<。)」
ヴィーネ「なにやってんのよ……」
―ガヴハウス―
ガヴ「また来たのかよお前……」
サターニャ「今度はアンタの番なんだから!」
ガヴ「お前コントローラー離さなかったもんなぁ」
サターニャ「アンタの泣き顔撮ってやるんだから」
ガヴ「無駄だと思うけどな、まあやってみるか」
――――――――
ゾンビ「グァァ!!!」
サターニャ「……」ビクッ
ガヴ「……」バンバン
――――――――
ゾンビ「ガァァ!!!」バリーン
ガヴ「……」バンバン
サターニャ「……」ガクガク
ガヴ「…………おい」ピコピコ
サターニャ「なによ」
ガヴ「袖掴むな」
サターニャ「あっ……掴んでないわよ!」タジタジ
ガヴ「……」
ゾンビ犬「ガルル!!!」バリーン!!
ガヴ「!?」ビクッ
サターニャ「!?」ビクッ
ガヴ「うわ!?ここで犬出てくるの完全に忘れてた!」バンバン
ガヴ「ああクソッ………当たらない!」バンバン
モニター「YOU DEAD」
サターニャ「ガヴリールぅ〜?今のビビリ具合最高だったわよ〜!」
ガヴ「お、お前の方がビビってただろ!」
サターニャ「いい感じに撮れたわよ〜?」
ガヴ「お前……寄越せ!」パシッ
サターニャ「あ!なにすんのよ!」
ガヴ「これは没収だ!」
―翌日、学校―
ヴィーネ「今日も行ってたの?」
サターニャ「ガヴリールが私に泣きついてきて大変だったのよ!」
ガヴ「おい!捏造するな!」
サターニャ「ビビってたじゃない!」
ガヴ「ビビってねーし!」
サターニャ「わん!わん!(U^ω^)」
ガヴ「うぅ……(ó﹏ò。)」
サターニャ「うぁ〜〜(。>﹏<。)」
ラフィエル「あらあら〜♪」
―ガヴハウス―
サターニャ「ガヴリール!新しいの買ってきたわよ!」
ガヴ「お前食費大丈夫なのかよ……」
サターニャ「アンタが蒙古タンメンくれるから大丈夫よ」
ガヴ「おい」
ガヴ「で、何買ってきたんだ?」
サターニャ「PSYCHOBREAK」
ガヴ「また泣くぞお前……」
おわり サタニキアは挑発的だけどホントはガヴリールのことが大好きだよ
良質なガヴサタだったぜ
Entry ⇒ 2017.12.25 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)
サターニャ「開栓して2週間暖かい室内で放置された午後ティー」
汚いやつです
サターニャ「アンタにあげるわ」
ガヴリール「なんで飲むと思ったんだ?」
サターニャ「私のプレゼントが受け取れないっていうの?」
ガヴリール「当たり前だろ」
ヴィーネ「なんでそんなに放置したのよ……」
サターニャ「学校で買ってバッグのポケットに入れたの忘れてたのよ」
ガヴリール「わかるぞサターニャ」
サターニャ「じゃあ飲みなさいよ!」
ガヴリール「飲まねえよ」
ヴィーネ「捨てなさいよサターニャ、それもう飲めないわよ」
サターニャ「イヤよ!ガヴリールが悶絶する事だけが楽しみなのに!」
ガヴリール「お前さ、私が言うのもなんだけど、そういうのは伏せて仕掛けるもんだぞ」
サターニャ「ふん!ガヴリールが飲まないなら私が飲むんだから」
ヴィーネ「えぇ……」
ガヴリール「勝手に飲んでろ、3日は大丈夫でも2週間は絶対お腹下すぞ」
ヴィーネ「なんでアンタ知ってんのよ」
ガヴリール「冷蔵庫に戻すのめんどくさいんだよ、コーラも炭酸抜けてるけど意外とイケるぞ」
ヴィーネ「きたない!」
サターニャ「私は大悪魔だからこの程度でお腹壊さないわ」
ガヴリール「ほんとかよ、どうせすぐ具合悪くなってヒンヒン泣き出すんだろ」
サターニャ「なんですって!?」
ヴィーネ「ちょ、ちょっと!ガヴも煽らないの!」
サターニャ「その言葉、後悔させてやるわ!そしてアンタにも半分無理やり飲ませてやるんだから!」
ガヴリール「ああ、飲んでやるよ」
サターニャ「ほんと!?」
ガヴリール「なんで嬉しそうなんだよ」
ヴィーネ「いや……やめときなさいよ2人とも……」
サターニャ「いいじゃない!とりあえず私の勇姿を見てなさい!」
ガヴリール「がんばれー」
ゴクッ
サターニャ「うっ!」
サターニャ(あ、無理ねこれ、飲んだ瞬間に本能が拒絶する味だわ)
サターニャ(めっちゃ酸っぱい)
ガヴリール「うわ、あのサターニャが苦虫噛み潰したような顔してるぞ」
ヴィーネ「もう分かったでしょ?諦めて捨てなさいサターニャ」
サターニャ「え、えぇ……これはキツいわね……」
ガヴリール「おいおい、所詮は口だけ大悪魔か?」
サターニャ「なっ……!」
ヴィーネ「ガヴリール!」
サターニャ「ああああ飲んでやろうじゃないの!私は大悪魔サタニキアなんだから!私にとってはこんなの普通の水と変わらないんだから!」
ガヴリール「なら半分と言わず全部飲んでみろよ」ニヤニヤ
サターニャ「と、当然じゃない!」
サターニャ「……」
ガヴリール「ほら、イッキ!イッキ!」
サターニャ「わかってるわよ!」
サターニャ「……ぐっ!」ゴクッゴクッ
ガヴリール「お、いい飲みっぷり」
ヴィーネ「もう!大事になっても知らないんだから!」
ガヴリール「ん?このぐんぐんグルトお前のか?」
ガヴリール「じゃ私こっち貰うから」ゴクゴク
サターニャ「ぐっ!?……うぇっ……!」ゴクゴク
グラサン「……であるから、三平方の定理を使って……」
サターニャ(ヤバい、最高にヤバいわ)
サターニャ(休み時間の間は意外となんにもなかったからそのまま授業受けたけど)
グギュルルルルル…
サターニャ(一気に来たわね……よりにもよって開始直後に)
サターニャ(時間が無限に感じるわ……まだ始まって5分も経ってないっていうの……?)
サターニャ(一刻も早くトイレに……でもそれは授業が終わってから、なぜなら……)
ガヴリール「……」ニヤニヤ
サターニャ(……)
ーーーーーーーー
サターニャ「先生、トイレに行ってもいいかしら……?」
グラサン「…腹痛か?いいぞ」
ガヴリール「先生、私もお腹が痛くて……」
サターニャ「!?」
グラサン「…行ってこい」
サターニャ「……」ダッ
ガヴリール「……」ダッ
タッタッタッ……
サターニャ「ちょ、ちょっと!なんでついてくるのよ!別のトイレ使いなさいよ!」
ガヴリール「私が行こうとしてる方向にお前がいるんだよ」
サターニャ「そんなわk……ッッ!」グルルルルル
サターニャ(もうとりあえず一番近いトイレに……!)
ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!
サターニャ「ぐぅ……ふぅっ…………」
ガヴリール「うっわ、すごい音」
サターニャ(!?)
サターニャ「ちょっと!隣の個室に入ってくるんじゃないわよ!」
ガヴリール「相当溜まってたんだなぁ?あクサッ!w」
サターニャ「…………ッ!」
ガヴリール「録音もしといたぞw(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!)」
――――――――
サターニャ(……なんてことを考えてるに違いないわ)
サターニャ(トイレは授業終了時、他人に紛れてガヴリールの視界から消える……)
サターニャ(あるいは、『アレ』が効いてくれれば……)
サターニャ(うぅっ……もう30分はたったかしら…)
サターニャ(まだ10分しか経ってないじゃない……)
ガヴリール「……」
サターニャ「……」
サターニャ(ようやく20分……)
サターニャ(これ50分耐えるのはダメかもしれないわね…)
サターニャ(……そろそろかしら)
ガヴリール「……」ソワソワ
ガヴリール(くっそ……お腹痛い)
グギュルルルルル
ガヴリール(なんでだ…?昼に何か変なモノ食べたか……?)
ガヴリール(今すぐトイレ行きたいけど、正直全員の前で先生に聞くのは憚られる……)
ガヴリール(サターニャがついてきたらマズいけど、今はアイツはアイツで緊急事態のはず)
ガヴリール(休み時間に済ませよう…)
サターニャ(ヤバいヤバいヤバいヤバい!もう無理!あと20分も待ってたら出ちゃう!)
サターニャ(ガヴリールももうへんなこと考えられないでしょうし、離脱しましょう……!)
ガヴリール(ダメだ……もう我慢できない……!)
ガヴリール(もうサターニャを気にしてる余裕なんてない!)
ガヴリール「先生!トイレに行ってきます!」ガタッ
サターニャ「!?」
グラサン「お、おう、行ってこい」
サターニャ「わ、私も行きたいわ!」
ガヴリール「……」ダッ
グラサン「……本当にトイレなのか?」
サターニャ「なっ!?アイツは良くて私はダメなんて不公平じゃない!」
グラサン「……そうだな、すまない、行ってこい」
サターニャ「……」ダッ
ガヴリール(ああクソッ、もう間に合わない!一番近いとこに…!)
ガヴリール「…ってお前ついて来るなよ!」
サターニャ「しょうがないじゃない!私も限界なのよ!」
ガヴリール「上の階の使えよ!」
サターニャ「アンタが別のとこ行きなさいよ!」
ガヴサタ『ぐぬぬ!』
グギュルルルルル!!!
ガヴサタ『!!!!!』
バタンッ
サターニャ「隣に入って来ないでよ!」
ガヴリール「二つしかないんだから仕方ないだろ!」
ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!
ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!
ガヴリール「うぐっ………ぅ」ブリュリュリュリュ
サターニャ「うううぅ………」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「…………」ブリュリュリュリュ
サターニャ「…………」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「…………」ブリュリュリュリュ
サターニャ「…………」ブリュリュリュリュ
サターニャ「……な、なーっはっはっはっはっは!」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「!?」ブリュリュリュリュ
サターニャ「辛そうねガヴリール!私の薬剤ドリンクを自分から飲みに行くなんて!」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「薬剤……まさか!?」ブリュリュリュリュ
サターニャ「そうよ」ブリュリュリュリュ
サターニャ「あのドリンクには、下剤を仕込んでおいたのよ!」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「なんだって!?」ブリュリュリュリュ
サターニャ「アンタは私がイタズラ用のモノを消費したと思い込んで、もう片方に手をかけてしまった」ブリュリュリュリュ
サターニャ「まさか賞味期限切れの方が陽動だとは思わないわよね」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「くっ…このクソ悪魔……!」ブリュリュリュリュ
サターニャ「どうかしら?私の完璧な戦略」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「ん…?でも陽動をお前が飲んだら意味ないだろ」ブリュリュリュリュ
サターニャ「そうよ!飲んだフリで済ませるハズだったのにアンタが煽るから飲んじゃったじゃない!」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「ハッ、いい気味だな」ブリュリュリュリュ
サターニャ「なんですって!?」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「あークッサ!」ブリュリュリュリュ
サターニャ「なっ!?アンタの方がクサいわよ!」ブリュリュリュリュ
ガヴリール「黙れクソニキア!」ブリュリュリュリュ
サターニャ「黙りなさいよクソリール!」ブリュリュリュリュ
ガヴサタ『うぐうううううう!』
ヴィーネ「アンタたちどうしたのよ」
ガヴリール「」ゲッソリ
サターニャ「」ゲッソリ
ラフィエル「あら、どうされたんですか、お二方」
ヴィーネ「サターニャは大体想像がつくんだけど、ガヴは……?」
ガヴリール「もうなんか全てどうでもいいわ…」グデーン
サターニャ「あー辛いわ…」グデーン
ラフィエル「なぜニヒリズムに……?」
おわり 計画段階より幾分汚くなった
掲載元:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513960720/
Entry ⇒ 2017.12.24 | Category ⇒ ガヴリールドロップアウト | Comments (0)